JP5048640B2 - 内気排出ケース - Google Patents
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Description
そこで、内気排出ケースを合成樹脂により一体成形することによって、内気排出ケースを合成樹脂により製造容易でかつ安価に製造できるようにすることが考えられるが、この場合、単に天壁と対向する一対の第1側壁と対向する一対の第2側壁とを立体形状のままで合成樹脂により一体に成形する場合には、一対の第1側壁は上方に行くに従って互いに大きく離間するように上方広がりに傾斜されて天壁の両側縁に連結されているため、成形後に抜き型を成形品から抜き取ることができず、内気排出ケースを合成樹脂により一体成形することがことが実際上困難であった。
各第1側壁の内気取入窓を内側から塞ぐように各第1側壁の内面側に閉塞板が設けられ、閉塞板の上端部が第1側壁の内面側の上端部に支持され、キャビン内の内気圧により押されて閉塞板の下方側が第1側壁の内面から内方に揺動することにより、内気取入窓を開いてキャビン内の空気を内気取入窓から導入して、内気排出口からキャビンの外部に送出するようにした内気排出ケースにおいて、
天壁と対向する一対の第1側壁と対向する一対の第2側壁とが展開した状態で合成樹脂により一体に成形され、一対の第1側壁は天壁の対向する外側縁から一対の第1連結屈曲部を介して天壁から下方に垂下した状態に屈曲可能となるように延長突出され、一対の第2側壁は天壁の他の対向する外側縁から一対の第2連結屈曲部を介して天壁から下方に垂下した状態に屈曲可能となるように延長突出され、天壁と対向する一対の第1側壁と対向する一対の第2側壁とが展開状態から立体形状に組み立て可能に構成されている点にある。
また、本発明の他の技術的手段は、一対の第1側壁の両端部に、第2側壁の外端縁部を挟持する一対の挟持片が一体に成形され、天壁と対向する一対の第1側壁と対向する一対の第2側壁とが展開状態から立体形状に組み立てられたときに、一対の挟持片で第2側壁の外端縁部を挟持して組み立て状態を保持するように構成されている点にある。
キャビン11は、クッション材を介して走行車体4に着脱可能に搭載されており、走行車体4に対して固定のキャビン枠13と、このキャビン枠13上部に設けられた天井部材14と、左右後輪フェンダ10を連結しかつ運転席8を取り付ける部材及びフロアシート15とによって骨格が形成されている。
備え、これらの上部・下部をそれぞれ上横部材21、上後部材22、下横部材23、下後部材24等で適宜連結している。左右の各中間支柱19には略全面がガラスで形成されたドア25が蝶番を介して縦軸回り回動自在に支持されていて、前支柱17と中間支柱19との間に形成された乗降口を開閉自在にしている。左右前支柱17間にはフロントガラスが、中間支柱19と後支柱18間にはサイドガラス27がそれぞれ設けられ、左右後支柱18間には開閉自在なリヤガラス28が設けられている。
図10において、フロアシート15は、走行車体4の後上部の作業機昇降用油圧装置(図示せず)の上方を被う水平壁部31と、水平壁部31の後端から後方上がりに傾斜した傾斜壁部32とを有し、水平壁部31の上側に、支持具34を介して運転席8が支持され、支持具34の後側の水平壁部31に連通口36が形成され、連通口36に被さるように内気排出ケース37がフロアシート15に設置されている。
内気排出ケース37の天壁39は長方形板状に形成され、一対の第1側壁41は長方形板状に形成され、一対の第2側壁42は下側が小幅になった台形の板状に形成されている。一対の第1側壁41は上方に行くに従って互いに大きく離間するように上方広がりに傾斜され、一対の第1側壁41に内気取入窓44が設けられ、各第1側壁41の内気取入窓44を内側から塞ぐように各第1側壁41の内面側に閉塞板(ゴムフラップ)45が設けられ、閉塞板45の上端部が第1側壁41の内面側の上端部に支持されている。
図6に示すように、内気排出ケース37の天壁39と対向する一対の第1側壁41と対向する一対の第2側壁42とが展開した状態で合成樹脂により一体に成形され、一対の第1側壁41は天壁39の対向する外側縁から一対の第1連結屈曲部48を介して天壁39から下方に垂下した状態に屈曲可能となるように延長突出され、一対の第2側壁42は天壁39の他の対向する外側縁から一対の第2連結屈曲部49を介して天壁39から下方に垂下した状態に屈曲可能となるように延長突出され、天壁39と一対の第1側壁41と一対の第2側壁42とが展開状態から立体形状に組み立て可能に構成されている。図8に示すように、第1連結屈曲部48は、天壁39及び第1側壁41よりも肉薄に形成されていて、天壁39と一対の第1側壁41とを屈曲可能に連結している。また、第2連結屈曲部49も、第1連結屈曲部48の場合と同様に、天壁39及び第2側壁42よりも肉薄に形成されていて、天壁39と一対の第2側壁42とを屈曲可能に連結している。
図1〜図6において、一対の第1側壁41の内面側の上端部に支持ピン51が一体に成
形され、支持ピン51は各第1側壁41の上端部の両側端側に設けられている。天壁39に各支持ピン51に対応して一対の押さえ片52が一体に成形され、支持ピン51に閉塞板45の上端部(取付片54)を取付孔53を介して外嵌保持した状態で、天壁39に対して一対の第1側壁41を垂下するように折り曲げて組合わせたときに、各一対の押さえ片52で対応する支持ピン51両側の閉塞板45の上端部を第1側壁41に押さえ付けるように構成されている。
前記実施の形態によれば、内気排出ケース37の天壁39と対向する一対の第1側壁41と対向する一対の第2側壁42とが展開した状態で合成樹脂により一体に成形されているので、内気排出ケース37を一体成形した際の型抜きを容易に行うことができ、キャビン11内に設置される内気排出ケース37を合成樹脂により簡単かつ安上がりに製造することができる。また、内気排出ケース37を成形するための型構造も簡単になるし、型サイズも小さくすることができ、この点からも内気排出ケース37を安価に製造することができる。
また、支持ピン51に閉塞板45の上端部を取付孔53を介して外嵌保持した状態で、天壁39に対して一対の第1側壁41を垂下するように折り曲げて組合わせたときに、各一対の押さえ片52で対応する支持ピン51の両側の閉塞板45の上端部を第1側壁41に押さえ付けることができ、閉塞板45を第1側壁41に取り付けるためのクリップ等を不要にすることができて、閉塞板45を一対の第1側壁41の内面側に簡単に組み入れることができ、閉塞板45の取付作業も簡単確実になすことができる。
の第1側壁41と一対の第2側壁42とを立体形状に確実に保持することができ、便利である。また、一対の挟持片55、56で第2側壁42の外端縁部を挟持することによって、一対の第1側壁41と一対の第2側壁42との端部同士をを広い範囲で面を合わせて、両者の気密性を高めることができるし、気密性確保のためのスポンジ等が不要で、一対の第1側壁41と一対の第2側壁42とを連結固定する固定部材も不要になる。
11 キャビン
37 内気排出ケース
39 天壁
41 第1側壁
42 第2側壁
43 内気排出口
44 内気取入窓
45 閉塞板
48 第1連結屈曲部
49 第2連結屈曲部
51 支持ピン
52 押さえ片
53 取付孔
55 外挟持片
56 内挟持片
57 係止片
58 係合突片
Claims (4)
- 作業機のキャビン(11)内に設置される内気排出ケース(37)であって、天壁(39)と対向する一対の第1側壁(41)と対向する一対の第2側壁(42)とを備えると共に、下端部に内気排出口(43)が設けられ、一対の第1側壁(41)は上方に行くに従って互いに大きく離間するように上方広がりに傾斜され、一対の第1側壁(41)に内気取入窓(44)が設けられ、各第1側壁(41)の内気取入窓(44)を内側から塞ぐように各第1側壁(41)の内面側に閉塞板(45)が設けられ、閉塞板(45)の上端部が第1側壁(41)の内面側の上端部に支持され、キャビン(11)内の内気圧により押されて閉塞板(45)の下方側が第1側壁(41)の内面から内方に揺動することにより、内気取入窓(44)を開いてキャビン(11)内の空気を内気取入窓(44)から導入して、内気排出口(43)からキャビン(11)の外部に送出するようにした内気排出ケースにおいて、
天壁(39)と対向する一対の第1側壁(41)と対向する一対の第2側壁(42)とが展開した状態で合成樹脂により一体に成形され、一対の第1側壁(41)は天壁(39)の対向する外側縁から一対の第1連結屈曲部(48)を介して天壁(39)から下方に垂下した状態に屈曲可能となるように延長突出され、一対の第2側壁(42)は天壁(39)の他の対向する外側縁から一対の第2連結屈曲部(49)を介して天壁(39)から下方に垂下した状態に屈曲可能となるように延長突出され、天壁(39)と対向する一対の第1側壁(41)と対向する一対の第2側壁(42)とが展開状態から立体形状に組み立て可能に構成されていることを特徴とする内気排出ケース。
- 前記閉塞板(45)がゴム板により構成され、第1側壁(41)の内面側の上端部に支持ピン(51)が一体に成形され、天壁(39)に前記各支持ピン(51)に対応して一対の押さえ片(52)が一体に成形され、支持ピン(51)に閉塞板(45)の上端部を取付孔(53)を介して外嵌保持した状態で、天壁(39)に対して一対の第1側壁(41)を垂下するように折り曲げて組合わせたときに、各一対の押さえ片(52)で対応する支持ピン(51)の両側の閉塞板(45)の上端部を第1側壁(41)に押さえ付けるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内気排出ケース。
- 一対の第1側壁(41)の両端部に、第2側壁(42)の外端縁部を挟持する一対の挟持片(55、56)が一体に成形され、天壁(39)と対向する一対の第1側壁(41)と対向する一対の第2側壁(42)とが展開状態から立体形状に組み立てられたときに、一対の挟持片(55、56)で第2側壁(42)の外端縁部を挟持して組み立て状態を保持するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の内気排出ケース。
- 前記第1側壁(41)の挟持片の下部と第2側壁(42)の外端縁部の下部との一方に、係止孔(57)が設けられ、他方に、係合突片(58)が設けられ、前記一対の挟持片(55、56)で第2側壁(42)の外端縁部を挟持したときに、一対の挟持片(55、56)から第2側壁(42)の外端縁部が抜け脱しないように係止孔(57)に係合突片(58)が係脱自在に係合するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の内気排出ケース。
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