JP6759729B2 - ハイブリッド車 - Google Patents

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Description

本明細書で開示する技術は、ハイブリッド車に関する。
特許文献1に、ハイブリッド車が開示されている。このハイブリッド車は、エンジンと、第1モータジェネレータと、駆動輪に接続された出力軸と、エンジン、第1モータジェネレータ及び出力軸を互いに接続する遊星歯車機構と、出力軸に接続された第2モータジェネレータと、バッテリを第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータに電気的に接続する電力変換回路と、エンジン及び電力変換回路の動作を制御する制御装置とを備える。電力変換回路は、バッテリに電気的に接続されたDC−DCコンバータと、DC−DCコンバータと第1モータジェネレータとの間で電力変換を行う第1インバータと、DC−DCコンバータと第2モータジェネレータとの間で電力変換を行う第2インバータとを有する。
このハイブリッド車では、エンジンから出力される動力が、遊星歯車機構を介して出力軸と第1モータジェネレータに分配される。第1モータジェネレータは、主に発電機として機能し、第1モータジェネレータが発電する電力は、バッテリや第2モータジェネレータへ供給される。第2モータジェネレータは、バッテリ及び第1モータジェネレータから供給される電力によって駆動され、出力軸にトルクを加える。また、第2モータジェネレータは、ハイブリッド車が回生制動されるときに、出力軸からのトルクによって駆動され、発電機として機能する。これらの動作は、主に、制御装置によるエンジン及び電力変換回路の制御によって実施される。特に、制御装置は、第1インバータの複数のスイッチング素子を選択的にオン及びオフすることにより、第1モータジェネレータの動作を制御することができ、第2インバータの複数のスイッチング素子を選択的にオン及びオフすることにより、第2モータジェネレータの動作を制御することができる。
上記したハイブリッド車では、制御装置が、第1インバータと第2インバータの両者の異常を検知したときに、インバータレス退避走行制御を実行可能に構成されている。インバータレス退避走行制御では、エンジンが出力する駆動トルクと、第1モータジェネレータの発電に起因する制動トルクを利用して、遊星歯車機構から出力軸にトルクを出力し、それによってハイブリッド車を走行させる。この場合、第1インバータは整流回路として機能すればよく、第2インバータは特に必要とされない。即ち、制御装置は、各インバータのスイッチング素子をオフに維持すればよく、スイッチングさせる必要がない。従って、第1インバータと第2インバータの両者で異常が生じたときでも、インバータレス退避走行制御を実行することによって、ハイブリッド車が直ちに走行不能となることを避けることができる。
本明細書では、上述のようなインバータレス退避走行制御を、単に退避走行制御と表現することがあり、インバータレス退避走行制御によるハイブリッド車の退避走行を、単に退避走行と表現することがある。
特開2013―203116号公報
退避走行制御では、第1モータジェネレータによる発電電力によって、バッテリの充電が行われる。ここで、バッテリの充電容量は有限であり、退避走行制御中にバッテリのSOC(State of Charge)が上限値に達したときは、バッテリを第1モータジェネレータから電気的に切断して、バッテリの充電を中止する必要がある。この場合、第1モータジェネレータによる発電も中止又は制限されることから、第1モータジェネレータによる制動トルクが不足して、遊星歯車機構から出力軸へ十分なトルクを出力できないことがある。即ち、従来の退避走行制御では、バッテリのSOCが上限値に達した時点で退避走行が継続不能となることがあり、例えばバッテリのSOCが最初から高いときには、退避走行が短時間で終了することもある。なお、バッテリのSOCとは、バッテリの充電容量に対する充電残量の割合を示す指標である。
上述の問題を鑑み、本明細書は、退避走行制御によるハイブリッド車の退避走行を長くし得る技術を提供する。
本明細書が開示するハイブリッド車は、エンジンと、第1モータジェネレータと、駆動輪に接続された出力軸と、エンジン、モータジェネレータ及び出力軸を互いに接続する遊星歯車機構と、出力軸に接続された第2モータジェネレータと、再充電可能なバッテリと、バッテリを第1モータジェネレータ及び第2モータジェネレータに電気的に接続する電力変換回路と、エンジン及び電力変換回路の動作を制御する制御装置とを備える。電力変換回路は、バッテリに電気的に接続されたDC−DCコンバータと、DC−DCコンバータと第1モータジェネレータとの間で電力変換を行う第1インバータと、DC−DCコンバータと第2モータジェネレータとの間で電力変換を行う第2インバータとを有する。制御装置は、第1インバータと第2インバータの両者の異常を検知したときに、エンジンが出力する駆動トルクと、第1モータジェネレータの発電に起因する制動トルクを利用して、遊星歯車機構から出力軸にトルクを出力する退避走行制御を実行可能である。
上記した退避走行制御は、遊星歯車機構から出力軸に出力されるべき要求トルクに応じて、DC−DCコンバータの第1インバータ側への出力電圧と、第1モータジェネレータの回転数の少なくとも一方の制御目標値を設定する設定処理を含む。この設定処理では、バッテリのSOCが所定値よりも大きい場合(便宜的に第1の場合とする)と、バッテリのSOCが所定値よりも小さい場合(同じく第2の場合とする)で、制御目標値が互いに異なる値に設定される。ここで、第1の場合に設定される制御目標値は、第2の場合に設定される制御目標値と比較して、退避走行制御における第1モータジェネレータの発電電力を小さくする。
上記したハイブリッド車の構成は、以下の知見に基づく。インバータレス退避走行制御において、DC−DCコンバータの第1インバータ側への出力電圧(以下、システム電圧とも称する)を変化させると、第1モータジェネレータの発電に起因する制動トルクが変化する。第1モータジェネレータによる制動トルクが変化すると、遊星歯車機構から出力軸に出力されるトルクが変化する。そのことから、例えばユーザのアクセル操作に応じて要求トルクを決定し、その要求トルクに応じてシステム電圧の制御目標値を設定することで、ユーザが意図する走行を実現することができる。なお、要求トルクは、ユーザのアクセル操作に限られず、ハイブリッド車によって自ら決定されてもよいし、外部から送信された指示に応じて決定されてもよい。
本発明者らの研究により、第1モータジェネレータの制動トルクとシステム電圧の関係について、以下の事実が判明した。第1モータジェネレータの制動トルクは、システム電圧の変化に対して、一様に増加又は減少するのではなく、少なくとも一つのピークを形成するように変化する。このことは、要求トルクに応じてある値の制動トルクが必要とされるときに、その制動トルクを満足するようなシステム電圧が、少なくとも二つ存在することを意味する。さらに、その少なくとも二つのシステム電圧を互いに比較すると、第1モータジェネレータの制動トルクは等しくなる一方で、第1モータジェネレータが発電する電力については互いに相違する。そのことから、要求トルクに応じてシステム電圧の制御目標値を設定する場合、その制御目標値を少なくとも二つの値のなかから選択的に設定することができるとともに、いずれの値を設定するかによって、退避走行制御における第1モータジェネレータの発電電力を増減させることができる。
上記に加えて、第1モータジェネレータの制動トルクは、第1モータジェネレータの回転数によっても変化する。そのことから、上述したシステム電圧に代えて、又は加えて、要求トルクに応じて第1モータジェネレータの回転数の制御目標値を設定することでも、ユーザが意図する走行を実現することができる。ここで、第1モータジェネレータは、遊星歯車機構を介してエンジン及び出力軸に接続されていることから、第1モータジェネレータの回転数は、エンジン及び出力軸の各回転数に応じて決まる。従って、エンジンの回転数を制御することによって、第1モータジェネレータの回転数を、設定された制御目標値に制御することができる。
第1モータジェネレータの制動トルクと第1モータジェネレータの回転数の関係について、以下の事実が判明している。第1モータジェネレータの制動トルクは、第1モータジェネレータの回転数の変化に対して、一様に増加又は減少するのではなく、少なくとも一つのピークを形成するように変化する。このことは、要求トルクに応じてある値の制動トルクが必要とされるときに、その制動トルクを満足するような第1モータジェネレータの回転数が、少なくとも二つ存在することを意味する。さらに、その少なくとも二つの回転数を互いに比較すると、第1モータジェネレータの制動トルクは等しくなる一方で、第1モータジェネレータが発電する電力については互いに相違する。以上のことから、要求トルクに応じて第1モータジェネレータの制御目標値を設定する場合に、その制御目標値を少なくとも二つの値のなかから選択的に設定することができるとともに、いずれの値を設定するかによって、退避走行制御における第1モータジェネレータの発電電力を増減させることができる。
以上のことから、本明細書が開示するハイブリッド車は、要求トルクに応じて、DC−DCコンバータの第1インバータ側への出力電圧(システム電圧)と、第1モータジェネレータの回転数の少なくとも一方の制御目標値を設定するが、このときにバッテリのSOCをさらに考慮する。それにより、同じ値の要求トルクに対して、バッテリのSOCが所定値よりも大きい場合と、バッテリのSOCが所定値よりも小さい場合で、制御目標値が互いに異なる値に設定される。ここで、前者の場合に設定される制御目標値は、後者の設定される制御目標値と比較して、退避走行制御における第1モータジェネレータの発電電力を小さくする。これにより、退避走行制御中にバッテリのSOCが上限値に達することを回避又は遅延させて、退避走行制御によるハイブリッド車の退避走行を長くすることができる。
ハイブリッド車10の構成を模式的に示すブロック図。 電力変換回路32の構成を示す回路図。 退避走行制御において、第1インバータ36が三相全波整流回路として機能する様子を示す。 遊星歯車機構28の供線図であり、第1モータジェネレータ24、エンジン22及び出力軸20の回転数R1、R2、R3及びトルクT1、T2、T3をそれぞれ示す。 (A)のグラフは、第1モータ24の回転数を一定としたときの、システム電圧VHと第1モータジェネレータ24のトルクT1との間の関係を示し、(B)のグラフは、(A)のグラフに対応して第1モータジェネレータ24が発電する電力Wを示す。 制御装置40が実行する退避走行制御の流れを示すフローチャート。 (A)のグラフは、第1モータジェネレータ24の回転数R1とトルクT1との間の関係を示し、(B)のグラフは、(A)のグラフに対応する供線図を示す。
図面を参照して一実施形態のハイブリッド車10を説明する。図1に示すように、本実施形態のハイブリッド車10は、車体12と、車体12に対して回転可能に支持された四つの車輪14、16を備える。四つの車輪14、16には、一対の駆動輪14と一対の従動輪16が含まれる。一対の駆動輪14は、デファレンシャルギア18を介して、出力軸20に接続されている。出力軸20は、車体12に対して回転可能に支持されている。一例ではあるが、一対の駆動輪14は車体12の前部に位置する前輪であり、一対の従動輪16は車体12の後部に位置する後輪である。一対の駆動輪14は互いに同軸に配置されており、一対の従動輪16も互いに同軸に配置されている。
ハイブリッド車10は、エンジン22、第1モータジェネレータ24(図中では1MG)及び第2モータジェネレータ26(図中では2MG)をさらに備える。エンジン22は、例えば容積型の内燃機関であり、ガソリンその他の燃料を燃焼して動力を出力する。第1モータジェネレータ24及び第2モータジェネレータ26のそれぞれは、U相、V相及びW相を有する三相モータジェネレータである。以下では、第1モータジェネレータ24及び第2モータジェネレータ26を、それぞれ単に第1モータ24及び第2モータ26と称する。エンジン22は、遊星歯車機構28を介して、出力軸20及び第1モータ24に接続されている。遊星歯車機構28は、動力分配機構の一種であり、エンジン22が出力する動力を、出力軸20及び第1モータ24へ分配する。第2モータ26は出力軸20に接続されており、第2モータ26と出力軸20との間で動力が伝達される。
遊星歯車機構28は、太陽ギア28s、キャリア28c、リングギア28r、及び複数の遊星ギア28pを有する。太陽ギア28s、キャリア28c及びリングギア28rは同軸上に配置されている。複数の遊星ギア28pは、キャリア28cによって回転可能に支持されており、太陽ギア28sとリングギア28rとの間に位置している。各々の遊星ギア28pは、太陽ギア28sに設けられた外歯歯車とリングギア28rに設けられた内歯歯車の両者に係合しており、自転しながら太陽ギア28sの回りを公転する。太陽ギア28sは第1モータ24に接続されており、キャリア28cはエンジン22(詳しくは、エンジン22のクランク軸22a)に接続されており、リングギア28rは出力軸20に接続されている。
ハイブリッド車10は、バッテリ30と電力変換回路32をさらに備える。バッテリ30は、電力変換回路32を介して、第1モータ24及び第2モータ26へ電気的に接続されている。バッテリ30は、直流電圧VBを出力する直流電源である。以下では、バッテリ30が出力する直流電圧VBを、バッテリ電圧VBと称することがある。バッテリ30は、再充電可能なバッテリであり、特に限定されないが、複数のリチウムイオンセルを有する。電力変換回路32は、バッテリ30に充電された電力を、第1モータ24及び第2モータ26のそれぞれに供給することができる。また、電力変換回路32は、第1モータ24又は第2モータ26で発電された電力を、バッテリ30に供給することができる。一例ではあるが、本実施形態におけるバッテリ30の定格電圧は、約150ボルトであり、第1モータ24及び第2モータ26の定格電圧は約600ボルトである。即ち、バッテリ30の定格電圧は、第1モータ24及び第2モータ26の定格電圧よりも低い。但し、バッテリ30、第1モータ24及び第2モータ26の定格電圧の具体的な値や、それらの大小関係については特に限定されない。
電力変換回路32は、DC−DCコンバータ34(図中ではDC−DC)、第1インバータ36(図中ではINV1)及び第2インバータ38(図中ではINV2)を有する。DC−DCコンバータ34は、バッテリ30に電気的に接続されている。第1インバータ36は、バッテリ30と第1モータ24との間に電気的に介挿されている。第2インバータ38は、バッテリ30と第2モータ26との間に電気的に介挿されている。これにより、電力変換回路32は、DC−DCコンバータ34及び第1インバータ36を介して、バッテリ30と第1モータ24とを電気的に接続する。また、電力変換回路32は、DC−DCコンバータ34及び第2インバータ38を介して、バッテリ30と第2モータ26とを電気的に接続する。また、電力変換回路32は、第1インバータ36及び第2インバータ38を介して、第1モータ24と第2モータ26とを電気的に接続する。電力変換回路32では、バッテリ30、第1モータ24及び第2モータ26の間で、直流電力から交流電力への電力変換、及び交流電力から直流電力への電力変換が行われる。
図2を参照して、本実施形態における電力変換回路32の構成について説明する。DC−DCコンバータ34は、昇圧及び降圧が可能なDC−DCコンバータである。一例ではあるが、本実施形態におけるDC−DCコンバータ34は、インダクタL1、上アームスイッチング素子Q13、下アームスイッチング素子Q14、上アームダイオードD13及び下アームダイオードD14を有する。DC−DCコンバータ34は、下アームスイッチング素子Q14が断続的にオンされることによって、昇圧コンバータとして機能することができる。この場合、DC−DCコンバータ34は、バッテリ30から入力される直流電力を昇圧して、第1インバータ36及び第2インバータ38側へ出力する。以下では、DC−DCコンバータ34の第1インバータ36側(及び第2インバータ38側)への出力電圧を、システム電圧VHと称する。なお、DC−DCコンバータが昇圧コンバータとして機能するときは、下アームスイッチング素子Q14がオフされている期間の少なくとも一部において、上アームスイッチング素子Q13がオンされる。DC−DCコンバータ34はさらに、上アームスイッチング素子Q13が断続的にオンされることによって、昇圧コンバータとしても機能することができる。この場合、DC−DCコンバータ34は、第1インバータ36又は第2インバータ38から入力される直流電力を降圧して、バッテリ30側へ出力する。なお、下アームスイッチング素子Q14がオフされた状態で、上アームスイッチング素子Q13がオンされ続けたときは、DC−DCコンバータ34において昇圧も降圧も行われず、バッテリ電圧VBとシステム電圧VHは等しくなる。
第1インバータ36は、複数のスイッチング素子Q1〜Q6と複数のダイオードD1〜D6を有する三相インバータである。複数のダイオードD1〜D6の各々は、複数のスイッチング素子Q1〜Q6の対応する一つに並列に接続されている。第1インバータ36は、複数のスイッチング素子Q1〜Q6が選択的にオン及びオフされることによって、DC−DCコンバータ34からの直流電力を交流電力に変換することができる。また、図3に示すように、第1インバータ36は、Q1〜Q6の全てがオフされているときは、第1モータ24からの交流電力を直流電力に変換する全波整流回路として機能する。同様に、第2インバータ38は、複数のスイッチング素子Q7〜Q12と複数のダイオードD7〜D12を有する三相インバータである。複数のダイオードD7〜D12の各々は、複数のスイッチング素子Q7〜Q12の対応する一つに並列に接続されている。第2インバータ38は、複数のスイッチング素子Q7〜Q12を選択的にオン及びオフすることによって、DC−DCコンバータ34からの直流電力を交流電力に変換する。ここで、電力変換回路32の各スイッチング素子Q1〜Q14は、特に限定されないが、MOSFET(Metal-oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)といった半導体スイッチング素子である。
電力変換回路32は、第1平滑コンデンサC1と第2平滑コンデンサC2をさらに備える。第1平滑コンデンサC1は、バッテリ30とDC−DCコンバータ34との間に位置しており、第2平滑コンデンサC2は、DC−DCコンバータ34と第1インバータ36との間であって、かつ、DC−DCコンバータ34と第2インバータ38との間に位置している。第1平滑コンデンサC1と第2平滑コンデンサC2のそれぞれは、電荷を蓄えることによって、電力変換回路32内における電圧の変動を抑制する。例えば、第1平滑コンデンサC1は、DC−DCコンバータ34からバッテリ30に出力される直流電圧VBの変動を抑制する。また、第2平滑コンデンサC2は、DC−DCコンバータ34から第1インバータ36及び第2インバータ38に出力されるシステム電圧VHの変動を抑制する。
図1に戻り、ハイブリッド車10は、制御装置40を備える。制御装置40は、エンジン22、第1モータ24、第2モータ26、バッテリ30及び電力変換回路32を含むハイブリッド車10の各部の動作を監視及び制御する。例えば、制御装置40は、ユーザのアクセル操作、ブレーキ操作、バッテリ30のSOCなどに応じて、エンジン22、第1モータ24及び第2モータ26がそれぞれ出力するトルクを制御する。なお、第1モータ24又は第2モータ26がジェネレータとして機能する場合、それらの出力するトルクは負の値となる。本明細書では、正の値のトルクを駆動トルクと称し、負の値のトルクを制動トルクと称して、両者を区別することがある。
上記した構成により、ハイブリッド車10では、エンジン22から出力される動力が、遊星歯車機構28を介して出力軸20と第1モータ24に分配される。第1モータ24は、主に発電機として機能し、第1モータ24が発電する電力は、バッテリ30や第2モータ26へ供給される。第2モータ26は、バッテリ30又は第1モータ24から供給される電力によって駆動され、出力軸20にトルクを加える。また、第2モータ26は、例えばハイブリッド車10が回生制動されるときに、出力軸20からのトルクによって駆動され、発電機として機能する。これらの動作は、制御装置40によるエンジン22や電力変換回路32の制御によって実施される。特に、制御装置40は、第1インバータ36の複数のスイッチング素子Q1〜Q6を選択的にオン及びオフすることにより、第1モータ24の動作を制御し、第2インバータ38の複数のスイッチング素子Q7〜Q12を選択的にオン及びオフすることにより、第2モータ26の動作を制御する。また、制御装置40は、必要に応じて、DC−DCコンバータ34のスイッチング素子Q13、Q14をスイッチングすることによって、システム電圧VHを制御する。
次に、例示として、ハイブリッド車10のいくつかの典型的な動作態様について説明する。車両の発進時や中低速域での走行では、エンジン22の効率が比較的に低くなる。このような状況では、第2モータ26の目標トルクが正の値とされ、エンジン22及び第1モータ24の目標トルクがゼロとされる。その結果、ハイブリッド車10は、エンジン22を使用せず、主に第2モータ26を用いて走行する。一方、中高速域での走行時には、エンジン22の効率が比較的に高くなる。このような状況では、エンジン22の目標トルクが正の値とされ、第1モータ24の目標トルクが負の値とされる。第1モータ24の目標トルクが負の値であることは、第1モータ24が発電機として機能することを意味する。その結果、ハイブリッド車10は、主にエンジン22(及び必要に応じて第2モータ26)を用いて走行するとともに、第1モータ24によって発電した電力でバッテリ30の充電を行うことができる。そして、車両の減速時や停止時(即ち、ブレーキ操作が行われたとき)では、エンジン22の目標トルクがゼロとされ、第1モータ24及び第2モータ26の目標トルクが負の値とされる。その結果、ハイブリッド車10は、第1モータ24及び第2モータ26を発電機として機能させることで、エネルギーの回生を行いつつ、車両の制動を行うことができる。
上述した通常時に対して、ハイブリッド車10では、第1インバータ36や第2インバータ38で異常が生じることがある。制御装置40は、例えば第1インバータ36及び第2インバータ38の各スイッチング素子Q1〜Q12の温度や端子電圧を監視することによって、第1インバータ36や第2インバータ38で異常が生じたことを検知することができる。そして、制御装置40は、第1インバータ36と第2インバータ38の両者で異常が検知されたときに、通常時の制御に代えて、インバータレス退避走行制御を実行するように構成されている。以下、このインバータレス退避走行制御を、単に退避走行制御と称する。図4に示すように、退避走行制御では、エンジン22が出力する駆動トルクT2と、第1モータ24の発電に起因する制動トルクT1を利用して、遊星歯車機構28から出力軸20にトルクT3を出力し、それによってハイブリッド車10を走行させる。この退避走行制御では、第1インバータ36が全波整流回路として機能すればよく(図3参照)、第2インバータ38は必ずしも必要とされない。即ち、退避走行制御では、第1インバータ36及び第2インバータ38のスイッチング素子Q1〜Q12をオンさせる必要がなく、制御装置40はそれらのスイッチング素子Q1〜Q12をオフし続ければよい。従って、第1インバータ36と第2インバータ38の両者で異常が生じたときでも、退避走行制御を実行することによって、ハイブリッド車10が直ちに走行不能となることを避けることができる。
退避走行制御では、第1モータ24による発電電力が、第1インバータ36及びDC−DCコンバータ34を介してバッテリ30に供給され、バッテリ30の充電が行われる。ここで、バッテリ30の充電容量は有限であり、バッテリ30の保護を目的として、バッテリ30のSOCには上限値が設けられている。従って、制御装置40は、バッテリ30のSOCを監視しており、退避走行制御中にバッテリ30のSOCが上限値に達したときに、退避走行制御を終了するように構成されている。そのことから、退避走行制御を開始してから、バッテリ30のSOCが早期に上限値に達してしまうと、退避走行制御も早期に終了してしまう。この点に関して、本実施形態における退避走行制御では、バッテリ30のSOCに応じて制御態様を変更することによって、バッテリ30のSOCの上昇を抑制する。以下、本実施形態における退避走行制御について、詳細に説明する。
退避走行制御では、遊星歯車機構28から出力軸20へ出力されるトルクT3が、要求トルクに等しくなるように、エンジン22及びDC−DCコンバータ34の動作が制御される。DC−DCコンバータ34の動作を制御することで、システム電圧VHが変化する。退避走行制御において、システム電圧VHを変化させると、第1モータ24の発電に起因する制動トルクT1が変化する。第1モータ24による制動トルクT1が変化すると、エンジン22による駆動トルクT2が一定であっても、遊星歯車機構28から出力軸20に出力されるトルクT3が変化する。そのことから、例えばユーザのアクセル操作に応じて要求トルクを決定し、その要求トルクに応じてシステム電圧の制御目標値を設定することで、ユーザが意図する走行を実現することができる。なお、要求トルクは、ユーザのアクセル操作に限られず、ハイブリッド車10によって自ら決定されてもよいし、外部から送信された指示に応じて決定されてもよい。即ち、ハイブリッド車10は、ユーザによって運転されるものに限られず、例えば人工知能によって自動運転するものであってもよい。
図5(A)は、第1モータ24の回転数R1を一定としたときの、システム電圧VHと第1モータ24の制動トルクT1との間の関係を示す。図5(A)に示すように、第1モータ24の制動トルクT1は、システム電圧VHの変化に対して、一様に増加又は減少するのではなく、少なくとも一つのピークを形成するように変化する。即ち、図5(A)の点P1、P2に示すように、要求トルクに応じてある値の制動トルクT1が必要とされるときに、その制動トルクT1を満足するようなシステム電圧VHが、少なくとも二つ存在する。さらに、その少なくとも二つのシステム電圧VHの値を互いに比較すると、第1モータ24の制動トルクは等しくなる一方で、図5(B)に示すように、第1モータ24が発電する電力Wについては互いに相違する。これは、制動トルクT1がピークとなるときのシステム電圧VHの値をトルクピーク電圧Vpとしたときに、システム電圧VHがトルクピーク電圧Vpよりも小さい範囲(図5(A)のグラフの下側)では、トルクピーク電圧Vpよりも大きい範囲(図5(A)のグラフの上側)よりも、第1モータ24の発電効率が低下するためである。そのことから、要求トルクに応じてシステム電圧VHの制御目標値を設定する場合、少なくとも二つの値から選択的に設定することができるとともに、いずれの値を設定するかによって、退避走行制御における第1モータ24の発電電力を増減させることができる。図5に示す例では、第1モータ24の回転数R1が一定であることから、要求トルクを満たし得るシステム電圧VHの二つの値のなかで、小さい方の値(点P1)をシステム電圧VHの制御目標値に設定すると、第1モータ24の発電電力は小さくなり、大きい方の値(点P2)をシステム電圧VHの制御目標値に設定すると、第1モータ24の発電電力は大きくなる。
以上の知見に基づいて、本実施形態における退避走行制御では、要求トルクに応じてシステム電圧VHの制御目標値を設定するが、このときにバッテリ30のSOCをさらに考慮する。それにより、同じ値の要求トルクに対して、バッテリ30のSOCが所定値よりも大きい場合と、バッテリ30のSOCが所定値よりも小さい場合で、システム電圧VHの制御目標値が互いに異なる値に設定される。このとき、バッテリ30のSOCが所定値よりも大きい場合に設定されるシステム電圧VHの制御目標値は、例えば図5の点P1で示すように、第1モータ24の発電電力Wが小さくなる方の値である。一方、バッテリ30のSOCが所定値よりも小さい場合に設定されるシステム電圧VHの制御目標値は、例えば図5の点P2で示すように、第1モータ24の発電電力Wが大きくなる方の値である。このような構成により、本実施形態における退避走行制御によると、要求トルクを満たしつつ、バッテリ30のSOCがその上限値に近づいたときには、第1モータ24の発電電力Wを抑制することによって、バッテリ30のSOCが上限値に達することを回避又は遅延させる。これにより、退避走行制御によるハイブリッド車10の退避走行を長くすることができる。なお、第1モータ24の回転数R1の制御目標値は、バッテリ30のSOCにかかわらず、固定した値とすることができる。
図6を参照して、上記した退避走行制御を実現し得る処理の流れの一例を示す。制御装置40は、第1インバータ36と第2インバータ38の両者で異常が検知されたときに、図6に示す一連の処理を開始する。ステップS2において、制御装置40は、要求トルクを決定する。前述したように、要求トルクは、例えばユーザのアクセル操作に応じて決定される。続くステップS4において、制御装置40は、バッテリ30のSOCが所定値よりも小さいのか否かを判定する。バッテリ30のSOCが所定値よりも小さい場合(YES)、制御装置40はステップS6へ進み、発電電力が大きくなるようにシステム電圧VHの制御目標値を設定する処理を実行する。一方、バッテリ30のSOCが所定値以下の場合(NO)、制御装置40はステップS8へ進み、発電電力が小さくなるようにシステム電圧VHの制御目標値を設定する処理を実行する。一例ではあるが、制御装置40は、要求トルクとシステム電圧VHとの間の関係を記述する計算式又はマップを予め記憶しているとよい。これにより、制御装置40は、当該計算式又はマップを用いて、要求トルクに対応するシステム電圧VHの値を少なくとも二つ特定することができる。そして、制御装置40は、特定した少なくとも二つの値のなかから、バッテリ30のSOCに応じて、システム電圧VHの制御目標値とする値を選択することができる。なお、バッテリ30のSOCが所定値と等しい場合については、上記に代えて、発電電力が大きくなるようにシステム電圧VHの制御目標値を設定してもよい。
図示省略するが、ステップS6、S8の処理と同時又は前後して、第1モータ24の回転数R1といった他の指標の制御目標値も設定される。なお、第1モータ24の回転数R1については、第1モータ24による逆起電圧がバッテリ電圧VBよりも高くなるように(例えば二倍程度となるように)、その制御目標値を設定するとよい。これらの他の指標の制御目標値については、要求トルクや車速(即ち、出力軸20の回転数)を考慮して決定されることができるが、バッテリ30のSOCに応じて変更する必要は必ずしもない。システム電圧VH及びその他の制御目標値が設定されると、制御装置40はステップS10へ進み、設定された制御目標値に応じて、DC−DCコンバータ34やエンジン22といった対応する制御対象の動作を制御する。次に、制御装置40はステップS12へ進み、バッテリ30のSOCが上限値に達するまで、上述した退避走行制御を継続する。この間に、ハイブリッド車10は、路肩や駐車場といった、例えば他の交通の往来を妨げない場所まで走行することができる。
ここで、システム電圧VHには下限値が存在し、システム電圧VHはバッテリ電圧VBを下回ることができない。そのことから、要求トルクが比較的に小さく、第1モータ24に必要とされる制動トルクT1も比較的に小さいときは、その制動トルクT1に対応するシステム電圧VHの二つの値の一方が、バッテリ電圧VBを下回ることがある。例えば、図5に示す例では、二つの点P1、P2のうち、点P1が示すシステム電圧VHの値が、バッテリ電圧VBを下回ることがある。この場合、制御装置40は、例えば第1モータ24の回転数の制御目標値を大きくするとよい。第1モータ24の回転数が大きくなると、第1モータ24による逆起電圧が上昇し、同じ制動トルクT1に対して必要とされるシステム電圧VHの値も上昇する。従って、第1モータ24に必要とされる制動トルクT1が比較的に小さいときでも、バッテリ30のSOCに応じて、システム電圧VHの制御目標値を二つの値から選択的に設定することができる。あるいは、要求トルク(又は第1モータ24の制動トルクT1)に関して下限値を設け、その値が当該下限値を下回るときは、バッテリ30のSOCに応じて制御目標値を設定する処理を行わず、要求トルクのみに応じてシステム電圧VHやその他の制御目標値を設定してもよい。
上記に加えて、第1モータ24の制動トルクT1は、第1モータ24の回転数R1によっても変化する。そのことから、制御装置40は、上述したシステム電圧VHに代えて、又は加えて、要求トルクに応じて第1モータ24の回転数R1の制御目標値を設定することでも、ユーザが意図する走行を実現することができる。ここで、第1モータ24は、遊星歯車機構28を介してエンジン22及び出力軸20に接続されていることから、第1モータ24の回転数R1は、エンジン22及び出力軸20の各回転数R2、R3に応じて決まる(図4参照)。従って、エンジン22の回転数R2を制御することによって、第1モータ24の回転数R1を、設定された制御目標値に制御することができる。
図7(A)は、システム電圧VHを一定としたときの、第1モータ24の回転数R1と第1モータ24のトルクT1との間の関係を示す。図7(A)に示すように、第1モータ24の制動トルクT1は、第1モータ24の回転数R1の変化に対して、一様に増加又は減少するのではなく、少なくとも一つのピークを形成するように変化する。即ち、図7(A)の点P3、P4に示すように、要求トルクに応じてある値の制動トルクT1が必要とされるときに、その制動トルクT1を満足するような第1モータ24の回転数R1が、少なくとも二つ存在する。さらに、その少なくとも二つの回転数R1の値を互いに比較すると、第1モータ24の制動トルクT1は等しくなる一方で、第1モータ24が発電する電力については互いに相違する。これは、エンジン22から第1モータ24に供給される動力が相違するためである。加えて、制動トルクT1がピークとなるときの第1モータ24の回転数R1の値をトルクピーク回転数Rpとしたときに、システム電圧VHがトルクピーク回転数Rpよりも大きい範囲(図7(A)のグラフの上側)では、トルクピーク回転数Rpよりも小さい範囲(図7(A)のグラフの下側)よりも、第1モータ24の発電効率が低下するためである。そのことから、要求トルクに応じて第1モータ24の回転数R1の制御目標値を設定する場合、少なくとも二つの値から選択的に設定することができるとともに、いずれの値を設定するかによって、退避走行制御における第1モータ24の発電電力を増減させることができる。なお、要求トルクを満たし得る回転数R1の二つの値のなかで、小さい方の値(例えば図7の点P3)を設定した方が、第1モータ24の発電電力が小さくなることもあり、大きい方の値(例えば図7の点P4)を設定した方が、第1モータ24の発電電力が小さくなることもある。この大小関係については、要求トルクに応じて変化することから、要求トルクが決定されることで当該大小関係も定まることになる。
上記のことから、制御装置40は、要求トルク及びバッテリ30のSOCに応じて制御目標値を設定する処理(図6のS2〜S8)において、システム電圧VHに代えて、又は加えて、第1モータ24の回転数R1の制御目標値を設定してもよい。即ち、同じ値の要求トルクに対して、バッテリ30のSOCが所定値よりも大きい場合と、バッテリ30のSOCが所定値よりも大きい場合で、第1モータ24の回転数R1の制御目標値が互いに異なる値に設定されてもよい。このとき、バッテリ30のSOCが所定値よりも大きい場合に設定される回転数R1の制御目標値は、バッテリ30のSOCが所定値よりも小さい場合に設定される回転数R1の制御目標値よりも、第1モータ24の発電電力Wを小さくするものであるとよい。このような構成によっても、要求トルクを満たしつつ、バッテリ30のSOCがその上限値に近づいたときには、第1モータ24の発電電力Wを抑制することによって、バッテリ30のSOCが上限値に達することを回避又は遅延させる。これにより、退避走行制御によるハイブリッド車10の退避走行を長くすることができる。
以上、具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。以下に、本明細書の開示内容から把握される技術的事項を列記する。なお、以下に記載する技術的事項は、それぞれが独立した技術的事項であり、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものである。
10:ハイブリッド車
14、16:車輪
20:出力軸
22:エンジン
24:第1モータジェネレータ(第1モータ)
26:第2モータジェネレータ(第2モータ)
28:遊星歯車機構
30:バッテリ
32:電力変換回路
34:DC−DCコンバータ
36:第1インバータ
38:第2インバータ
40:制御装置
VH:システム電圧
VB:バッテリ電圧
Vp:トルクピーク電圧
R1:第1モータジェネレータの回転数
T1:第1モータジェネレータの制動トルク
W:発電電力

Claims (1)

  1. エンジンと、
    第1モータジェネレータと、
    駆動輪に接続された出力軸と、
    前記エンジン、前記第1モータジェネレータ及び前記出力軸を互いに接続する遊星歯車機構と、
    前記出力軸に接続された第2モータジェネレータと、
    再充電可能なバッテリと、
    前記バッテリを前記第1モータジェネレータ及び前記第2モータジェネレータに電気的に接続する電力変換回路と、
    前記エンジン及び電力変換回路の動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記電力変換回路は、前記バッテリに電気的に接続されたDC−DCコンバータと、前記DC−DCコンバータと前記第1モータジェネレータとの間で電力変換を行う第1インバータと、前記DC−DCコンバータと前記第2モータジェネレータとの間で電力変換を行う第2インバータとを有し、
    前記制御装置は、前記第1インバータと前記第2インバータの両者の異常を検知したときに、前記エンジンが出力する駆動トルクと、前記第1モータジェネレータの発電に起因する制動トルクを利用して、前記遊星歯車機構から前記出力軸にトルクを出力する退避走行制御を実行可能であり、
    前記退避走行制御は、前記遊星歯車機構から前記出力軸に出力されるべき要求トルクと前記バッテリのSOCに応じて、前記DC−DCコンバータの前記第1インバータ側への出力電圧と、前記第1モータジェネレータの回転数の少なくとも一方の制御目標値を設定する設定処理を含み、
    前記設定処理では、同じ値の前記要求トルクに対して、前記バッテリの前記SOCが所定値よりも大きい第1の場合と、前記バッテリの前記SOCが前記所定値よりも小さい第2の場合で、前記制御目標値が互いに異なる値に設定され、
    前記第1の場合に設定される前記制御目標値は、前記第2の場合に設定される前記制御目標値と比較して、前記退避走行制御における前記第1モータジェネレータの発電電力を小さくする、
    ハイブリッド車。
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