JP6759633B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置に関する。
従来から、入力された画像データに基づいて複数の作像要素によって記録媒体上に可視画像を形成するプリンタや複写機などの画像形成装置が種々開発されている。この種の画像形成装置において、例えば電子写真方式を利用したものは、作像ユニットと、転写装置と、定着ユニットとを備えている。
このような画像形成装置の画像形成部(感光体ドラムや転写装置など)において、クリーニング装置によって回収された廃トナーは、各ユニットに設けられた廃トナー搬送路を通り、画像形成装置本体に設けられた本体側廃トナー搬送ユニットへと運ばれる。廃トナーは、再利用のために現像装置に運ばれて画像形成に用いられるか、本体側廃トナー搬送ユニットから廃棄用ケースへと運ばれて廃棄される。
昨今、画像形成装置の小型化に伴い各ユニットが密集して配置されているため、定着ユニット・駆動ユニット・基板・両面パスを通過して定着熱を保有した記録媒体などから発生する熱により、機内の温度上昇が起こり易くなっている。特に、廃トナー搬送路が温度上昇すると、内部の廃トナーが溶融・固着し、塊になるブロッキングが生じることがある。ブロッキングが発生すると、搬送スクリューやギアの破損や、廃トナーの詰まりが発生し、画像形成装置が故障する。
そこで、廃トナーのブロッキングを防止するため、冷却装置によって廃トナー搬送路を冷却又は遮熱する方法が知られている。画像形成装置では、感光体ドラム、1次転写装置、2次転写装置などの複数のユニットから廃トナーが回収されるため、ユニット毎に廃トナー搬送路が備えられている場合があり、これらの廃トナー搬送路は画像形成装置本体に設けられた本体側廃トナー搬送ユニットと連結されている。そのため、廃トナーのブロッキングを防止するには、廃トナー搬送路全体を効率的に冷却する必要がある。
冷却装置によって廃トナー搬送路を冷却又は遮熱する方法としては、ファンとダクトにより気流を発生させ、空冷する方法(特許文献1)や、熱交換器を利用する方法(特許文献2)がある。
しかしながら、空冷する方法では冷却範囲が狭く、1つのユニットの廃トナー搬送路の冷却しか行えない。一方、各ユニットにファンやダクトを配置した場合には、部品点数の増加やコスト高につながる。各ユニットや本体の廃トナー搬送路をまとめて冷却する場合には、大型のダクトやファンが必要になる。
一方、熱交換器を利用する場合は、熱交換器のコストが問題になる。廃トナー搬送路が長い場合、大型の熱交換器が必要になり、コストが高くなる。
そこで、本発明は、画像形成部の第一粉体搬送路第二粉体搬送路を同時に冷却し、広範囲で粉体の温度上昇を抑えてブロッキングを防止するとともに、コストの増加や装置の大型化を抑える画像形成装置を提供することを課題とする。
この課題を解決するため、粉体を水平面における所定の方向に搬送するための第一粉体搬送路と、前記第一粉体搬送路に接続され、前記第一粉体搬送路から搬送された前記粉体を水平面における前記所定の方向と交差する方向に搬送するための第二粉体搬送路と、前記第一粉体搬送路及び前記第二粉体搬送路を冷却する冷却装置と、を有し、前記冷却装置は、気流発生源と、前記第一粉体搬送路と並走して前記所定の方向に気流を案内するダクトを有し、前記第一粉体搬送路の下面と前記第二粉体搬送路の側面が隣接して接続され、当該下面は前記第二粉体搬送路の下端部よりも高い位置にあり、前記ダクトは、前記第一粉体搬送路の下面に対向する側に設けられた第1排気口と、前記第二粉体搬送路の側面に対向する側に設けられた第2排気口とを有し、前記第1排気口から吹き出された気流が前記第一粉体搬送路の下面に沿って前記所定の方向に流れるように気流を案内し、前記第2排気口から吹き出された気流が前記第二粉体搬送路の側面に向けて吹き付けられるように気流を案内することを特徴とする画像形成装置を提案する。
画像形成部の第一粉体搬送路第二粉体搬送路を、簡易・小型な構成で広範囲に同時に冷却し、粉体のブロッキングを防止することができる。また、ダクトを第一粉体搬送路に対して長軸方向に並走して設けることで、装置の大型化が防止できる。また、気流を第一粉体搬送路に並走して案内することで、第一粉体搬送路を広範囲に冷却することができる。
実施形態に係る画像形成装置を示す概略正面断面図である。 同画像形成装置の概略斜視図である。 第1実施形態に係る冷却装置の概略側面断面図である。 同冷却装置の概略斜視図である。 画像形成装置の具体的な構成例の斜視図である。 第2実施形態に係る冷却装置の概略側面断面図である。 第3実施形態に係る冷却装置の概略側面断面図である。 冷却装置の具体的な構成例を示す斜視図である。 同構成例の分解斜視図である。 冷却装置と2次転写装置の概略側面断面図である。 冷却装置と本体側廃トナー搬送ユニットの概略平面図である。 実施形態に係る2次転写装置の断面図である。 感光体クリーニング装置の搬送スクリューを冷却する冷却装置の概略正面断面図である。 図13のC−C線断面図である。 現像装置の搬送スクリューを冷却する冷却装置の概略正面断面図である。 従来の軸流ファンの概略斜視図である。 片側吸い込み型シロッコファンを用いた従来の冷却装置の概略平面断面図である。 両側吸い込み型シロッコファンを用いた従来の冷却装置の概略平面断面図である。
まず、図1,2を参照して本発明の実施形態に係る画像形成装置1について説明する。本実施形態では、画像形成装置1はタンデム型のカラー複写機としている。
図1に示すように、画像形成装置1は、自動原稿搬送装置(以下、ADFという)10と、画像形成装置本体11とから構成されている。また、画像形成装置本体11は、給紙部3と、画像読取部4と、画像形成部5とから構成されている。そして、画像形成部5の前側Fには、後述する引出しユニット76の前面に設けられる前カバー6が配置されている。本明細書中において、画像形成装置1の前側Fとは画像形成装置1の手前側を意味し、後側Rとは画像形成装置1の奥側を意味する(図2参照)。
ADF10は、原稿トレイ20と、給紙ローラ21と、搬送ベルト22と、排紙ローラ23と、排紙トレイ24とを含んで構成されている。ADF10は、画像読取部4に対し、ヒンジなどの開閉機構を介して開閉自在に取付けられている。
給紙ローラ21は、原稿トレイ20に載置された原稿の束から1枚ずつ分離して、原稿を画像読取部4に向かって搬送する。搬送ベルト22は、給紙ローラ21によって分離された原稿を画像読取部4に搬送する。排紙ローラ23は、搬送ベルト22によって画像読取部4から排紙される原稿を、原稿トレイ20の下方の排紙トレイ24に排紙する。
給紙部3は、給紙カセット30と、給紙手段31とを備えている。給紙カセット30は、サイズの異なる記録媒体を収容する。給紙手段31は、給紙カセット30に収納された記録媒体を画像形成部5の画像形成位置まで搬送する。
画像読取部4は、筐体40と、走査光学ユニット41と、コンタクトガラス42と、駆動手段とを含んで構成されている。
走査光学ユニット41は、筐体40の内部に設けられるとともに、LEDユニットを備えている。走査光学ユニット41は、LEDユニットから主走査方向に光を照射するとともに、駆動手段によって全照射領域内において副走査方向に走査される。これにより、走査光学ユニット41は、原稿の2次元カラー画像を読み取るようになっている。
コンタクトガラス42は、画像読取部4の筐体40の上部に設けられ、筐体40の上面部を構成している。駆動手段は、走査光学ユニット41に固定されたワイヤと、ワイヤに橋架される複数の従動プーリ及び駆動プーリと、駆動プーリを回転させるモータとを備えている。
画像形成部5は、露光ユニット51と、タンデム画像形成装置50と、中間転写ベルト54と、中間転写ローラ55と、2次転写装置52と、定着装置の一例としての定着ユニット53と、主搬送路70と、反転搬送路73とを含んで構成されている。
図1に示すように、露光ユニット51は、タンデム画像形成装置50に隣接して配置されている。露光ユニット51は、各色に設けられた感光体ドラム74に露光を行うようになっている。
タンデム画像形成装置50は、中間転写ベルト54の上にある、中間転写ベルト54の回転方向に沿ってイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段75(作像ユニット)から構成されている。個々の画像形成手段75は、詳細な説明は後述するが、上記各色に設けられた感光体ドラム74の周りに帯電装置、現像装置、感光体クリーニング装置、除電装置などを備えている。そして、各感光体ドラム74とその周りに設けられる上記各装置がユニット化されて1つのプロセスカートリッジを構成している。
そして、タンデム画像形成装置50では、画像読取部4によって読み取られて色別分解された画像情報に基づいて、各感光体ドラム74に色分けしてトナーにより形成された可視画像(トナー画像)を形成するようになっている。また、各感光体ドラム74に形成された可視画像は、各感光体ドラム74と中間転写ローラ55との間で中間転写ベルト54に転写されるようになっている。
一方、中間転写ベルト54を挟んでタンデム画像形成装置50の反対側には、転写装置としての2次転写装置52が設けられている。2次転写装置52は、図示の例では2つの支持ローラ57の間に無端ベルトである2次転写ベルト56を掛け渡して構成されている。そして、2次転写ベルト56を中間転写ベルト54に押し当てることにより、中間転写ベルト54に形成されたトナー画像が、給紙部3から主搬送路70を介して搬送された記録媒体に転写されるように構成されている。また、2次転写装置52としては、2次転写ベルト56の代わりに2次転写ローラを採用してもよい。
ところで、記録媒体に転写したあとに、2次転写ベルト56に残留し、不要となった粉体であるトナー(廃トナー)は、クリーニング装置としてのベルトクリーニング装置60によって回収される。その後、廃トナーはベルトクリーニング装置60の下方に設けられた廃トナー搬送路61によって、画像形成装置本体の廃トナー搬送ユニットへと運ばれる。
廃トナー搬送路61は定着ユニット53から熱を受ける。また、両面印刷の場合には、一度定着ユニット53によって熱を加えられ、画像を定着された記録媒体が、反転搬送路73を通って、再度主搬送路70を介して2次転写装置52に供給されるため、このときに記録媒体が持つ熱が廃トナー搬送路61に加えられる。
このようにして廃トナー搬送路61は加熱されるため、内部の廃トナーが加熱されて、一定の限度を超えた場合には、廃トナーが溶融して搬送できなくなり、画像形成装置が故障してしまう。
そこで、本発明ではこのような問題を解決するため、廃トナー搬送路61を冷却する冷却装置80を廃トナー搬送路61の下方に設けた。冷却装置80については、図3以降で詳述する。
2次転写装置52の記録媒体の搬送方向下流側には定着ユニット53が設けられている。定着ユニット53は、無端ベルトである定着ベルト58に加圧ローラ59を押し当てて構成している。そして、定着ユニット53は、加圧ローラ59により記録媒体に熱と圧力を加えることにより、記録媒体に転写されたトナー画像のトナーを溶融して、記録媒体にカラー画像として定着するようになっている。
また図1に示すように、反転搬送路73が2次転写装置52及び定着ユニット53の下側に設けられている。反転搬送路73は、記録媒体の両面に画像を形成するために、定着ユニット53から排出された記録媒体の表裏を反転させて、再度主搬送路70を介して2次転写装置52に供給するためのものである。
図2に示すように、前カバー6はキャリア71の前部に取り付けられている。キャリア71は、レール72により画像形成部5に対して前後方向(図2中、矢印FR)に移動可能に支持されている。また、キャリア71には、図1で示した2次転写装置52、定着ユニット53、主搬送路70、反転搬送路73が担持されている。そして、キャリア71、2次転写装置52、定着ユニット53、主搬送路70、反転搬送路73で引出しユニット76が構成されている。つまり、前カバー6は引出しユニット76と一体的に構成されており、前カバー6に設けられた操作凹部6aをユーザが握って前カバー6を画像形成部5に対して前後方向(図2中、矢印FR)に移動することにより、引出しユニット76を画像形成部5に対して引き出し又は収納することができる。
また前カバー6は、引出しユニット76の移動に伴って画像形成部5の前側Fを開閉可能となっている。そして、前カバー6を閉めた状態、つまり引出しユニット76を画像形成部5の内部に収納した状態において、前カバー6は画像形成装置本体11の外装部材の一部を構成するようになっている。
以上のように、2次転写装置52、定着ユニット53、主搬送路70、反転搬送路73は、キャリア71に保持された状態で画像形成部5に対して前後方向に移動可能である。これら部分は、画像形成装置1の使用時は画像形成部5に収納される一方、上記各装置の交換を行う場合や画像形成部5に詰まった記録媒体を除去する場合には、ユーザは画像形成部5の前側Fに引き出すことにより上記各装置の交換や記録媒体の除去が可能となっている。これにより、メンテナンス作業や詰まった記録媒体の除去作業が従来に比べて格段に容易になる。また、前カバーを開放した際には、インターロックスイッチがオフされ、画像形成装置1が動作しないようになっている。
本実施形態では、画像形成装置1は、記録媒体に画像を形成する画像形成部5と、該画像形成部5に記録媒体を供給する給紙部3とを含む画像形成装置本体11を有する。そして、本実施形態では、画像形成装置1は、画像形成部5を構成する装置の一部を有し、画像形成装置本体11に対して出し入れ可能に構成された引出しユニット76と、引出しユニット76に取り付けられ、引出しユニット76の移動に伴って画像形成装置本体11に対して開閉可能である前カバー6とを有している。さらに、本実施形態では、引出しユニット76には、少なくとも2次転写装置52、定着ユニット53、冷却装置80、反転搬送路73が設けられている。
次に、従来の冷却装置について説明する。
図16に示すように、通常、電子機器の冷却手段として用いられる軸流ファン83は、羽の回転軸方向に吸気・排気を行う。そのため、排気をベース部材77上の冷却対象部に当てて冷却するためには、図示のように軸流ファン83をベース部材77上に立てた姿勢で設置する必要がある。または、軸流ファン83を寝かせた姿勢で用いる場合には、吸気を行い且つ排気した気流が冷却対象部に当たるように気流を曲げる大型のダクトが必要になる。よって、どちらの場合でも冷却装置が大型化する。また、軸流ファンは安価で高風量を有するが、静圧が低いため、大型のダクトに気流を送り込む場合には圧力損失が大きくなり、十分に気流を送り込めないという問題がある。
一方、シロッコファンは、羽の回転軸方向から吸気し、回転軸方向とは直角方向に排気を行うものであり、吸気口が片側にのみ設けられた片側吸い込み型シロッコファンと、吸気口が両側に設けられた両側吸い込み型シロッコファンがある。
図17は、片側吸い込み型シロッコファンを用いた従来の冷却装置の概略平面断面図である。
図示のように、片側吸い込み型シロッコファン84は、上側吸気口81bが開放するようにベース部材77に載置されている。上側吸気口81bが片面のみに設けられ、吸気口面積が狭いため、高風量を得るためには片側吸い込み型シロッコファン84自体の外径を大きくし、吸気口を広げなければならず、冷却装置が大型化してしまう。また、片側吸い込み型シロッコファン84の吸気側に吸気導入部82aを有するダクト82を取り付け、高風量の吸気を行うためには、圧力損失が発生しないように吸気導入部82aの厚みを大きくする必要がある。これにより、矢印で示す吸気の流れと排気の流れが生じるが、ダクト82の厚みが大きくなり、冷却装置が厚み方向に大型化してしまう。
図18は、両側吸い込み型シロッコファンを用いた従来の冷却装置の概略平面断面図である。
図示のように、両側吸い込み型シロッコファン81(以下、シロッコファン81とも言う)の上側吸気口81bと下側吸気口81aが開放するように、上側吸気口81bと下側吸気口81aの両側に吸気導入部82aを有するダクト82が設置されている。これにより、矢印で示す吸気の流れと排気の流れが生じるが、ダクト82の厚みが大きくなり、冷却装置が厚み方向に大型化してしまう。
そこで本発明では、両側吸い込み型シロッコファン81を用いつつ、高さ方向にコンパクトで冷却能力も高く、低騒音な冷却装置を発案した。両側吸い込み型シロッコファン81の両側に吸気口が存在するため、吸気口面積が大きく、小型の構成のままで高風量を得ることができる。また、吸気口が両側吸い込み型シロッコファン81の両側にあり、吸気の気流が分散されるために、片側の吸気口から吸い込まれる風量は小さく抑えることができ、吸気側にダクトを取り付ける場合に必要なダクトの大きさも小さく抑えることができる。
次に、本発明の実施形態に係る冷却装置について説明する。
図3は第1実施形態に係る冷却装置の概略側面断面図、図4は同冷却装置の概略斜視図である。画像形成装置1には、冷却対象部である廃トナー搬送路61(第一粉体搬送路)を冷却するための冷却装置80が廃トナー搬送路61の下方に設置されている。冷却装置80は、両側吸い込み型シロッコファン81と、シロッコファン81を内包するダクト82を有する。ダクト82は、シロッコファン81の第一吸気口としての下側吸気口81aと対向する位置において、冷却装置が設置されるベース部材77によって閉じられる開口部82dと、シロッコファン81の第二吸気口としての上側吸気口81bと対向する位置において、上側吸気口81bに対して隙間を設けて配置された対向面82bと、を有している。ここで、ダクト82の開口部82dの少なくとも一部は、シロッコファン81の端部より外側まで広がっている。これにより、シロッコファン81の端部より外側における開口部82dを介して、吸気導入部82aからの空気が下側吸気口81aにスムーズに吸引され、吸気導入部82aから下側吸気口81aへの気流経路が確保される。逆に、開口部82dがシロッコファン81の大きさと同じであれば、開口部82dがベース部材77によって閉じられたときには、閉じられた空間は密閉され、この気流経路が確保できない。
また、ダクト82は、ダクトの吸気口86から対向面82bに接続する吸気導入部82aと、対向面82bからダクトの第2排気口88に接続する排気案内部82cとを有する。後述するように、吸気口86は、画像形成装置本体11に設けられた開口93を介して空気を吸引するよう構成されている。また第2排気口88は、画像形成装置本体11に設けられた本体側廃トナー搬送ユニット90に向かって空気を吹き付け、これを冷却するよう構成されている。
両側吸い込み型シロッコファン81は、取り付けられるベース部材77に対して寝かせた姿勢で配置されている。冷却装置80に両側吸い込み型シロッコファン81を用い、ベース部材77に対して寝かせて配置することで、厚み方向の低減(小型化・コンパクト化)と高静圧の維持が可能となる。ここでベース部材77は、引出しユニット76のベースとなる板金部材であって、図1に示す冷却装置80の下方で反転搬送路73を形成している上側部品である。そして、その上側部品の上に冷却装置80が設置されており、冷却装置80の上方には冷却対象部である廃トナー搬送路61が配置されている。従って、両面印刷後に熱を保有した記録媒体が反転搬送路73を通るときに、記録媒体からの熱がベース部材77の上側部品の上方に伝わったとしても又は上側部品にところどころ開けられた穴から上方に伝わったとしても、廃トナー搬送路61に対して、外部の冷却風が貫流する冷却装置80が一種の空気層・断熱層として機能する。従って、廃トナー搬送路61に対する冷却効果が強化される。
図3において矢印85で示すように、両側吸い込み型シロッコファン81は、下側吸気口81a及び上側吸気口81bによって空気を吸い込み、排気口81cから空気を排出する。前記したように、ダクト82は、吸気導入部82a、上側吸気口81bに対して隙間を設けて対向する対向面82b及び排気案内部82cを有し、下側吸気口81aに対向する位置に開口部82dが設けられている。開口部82dの外周の少なくとも一部はシロッコファン81の外形端部よりも拡大されているため、冷却装置80をベース部材77に取り付けることで、シロッコファン81の外形に向かい合う開口部82dの部分が閉じられて気流経路が形成されるとともに、吸気導入部82aからの空気は上側吸気口81bだけでなく、閉じられていない開口部82dの部分を介して下側吸気口81aにも吸引される(図4)。
また図3に示すように、ダクト82の下面は、シロッコファン81が配置される部分において、シロッコファン81の第一吸気口81a側の外形面と突き当たる突当部82eを有している。シロッコファン81が突当部82eに突き当たることで、シロッコファン81の高さ位置が決まる。また、シロッコファン81が突当部82eの高さ分だけベース部材77から離れるので、下側吸気口81aから吸引される空気のための拡大された気流経路が確保される。シロッコファンの高さ位置を調整する突当部82eは、シロッコファン81の性能(風量・静圧)やダクト82の肉厚を考慮して、必要に応じて気流経路を拡大するために設ければよい。
画像形成装置本体11には、その外装部に冷却装置の吸気用の開口93(図5)が設けられている。しかしながら、デザインや構造上の制約のために開口93を配置できる位置は限られている。また図1を参照して、冷却装置80の上側には、両面印刷の場合に高温となる記録媒体が搬送され、下側にはベース部材77が存在し、左側には定着ユニット53がある。この理由から、画像形成装置本体11の右側面に開口93を設け、そこから空冷用の外気を冷却装置80によって吸気する気流経路を設ける必要がある。しかしながら、厚みが小さくなるようにシロッコファン81をベース部材77に対して寝かせて配置した場合、ファン自体の吸気方向は鉛直方向となるため、画像形成装置本体11の右側面の開口93から吸気するためのダクトが必要になる。冷却装置80は、ダクト82によって側方からの吸気を行う。
図3に示すように、ダクト82は、シロッコファン81の下面と対向する位置において開口部82dを有し、開口部82dがベース部材77で閉じられると矢印85で示す気流経路が形成される。ダクト82の一部を切り欠いて開口部82dを形成したことで、気流経路となるスペースを作り出すことができ、切り欠いたダクトの厚み分だけ開口部82dのない場合に比べて気流経路を広げ、またシロッコファン81の高さ位置を下げることができ、従って冷却装置の80の厚みを小さくすることができる。これは、狭い引出しユニット76の内部空間に多数の電子機器を密集させなければならない画像形成装置にとって特に有利である。
また、上側吸気口81bに対して隙間を有して対向する対向面82bは、シロッコファン81の端部より外側で、対向面82bより低い吸気導入部82a及び排気案内部82cに接続する。このように、シロッコファン81との対向部分のみ突出するようにダクト82を凸形状に形成することで、上側吸気口81b近傍の気流経路を確保できるとともに、ダクトの吸気導入部82a及び排気案内部82cの厚みを小さくして冷却装置80を小型化することができる。
なお、上記開口部82dによる小型化で十分であって、吸気導入部82aの厚みを小さくする必要がない場合は、図6に示す第2実施形態に係る冷却装置80のように、対向面82bの高さを維持したまま対向面82bをダクトの吸気導入部82aに接続してもよい。本第2実施形態は、シロッコファン81の上流側で対向面82b及び吸気導入部82aが平坦に形成されている点でのみ前記第1実施形態と異なる。
また、シロッコファン81の性能やダクト82の厚みの関係から、突当部82eを設けなくても、下側吸気口81aから吸引される空気のために十分な広さの気流経路を確保できる場合もある。この場合には、図7に示す第3実施形態に係る冷却装置80のように、突当部82eを設けずに、シロッコファン81をダクト82の底面に設置してもよい。本第3実施形態は、突当部82eが設けられておらず、シロッコファン81がさらに下方に配置されていて冷却装置80が厚み方向にさらにコンパクトに形成されている点でのみ前記第1及び第2実施形態と異なる。
また、シロッコファン81は高速回転時に大きい騒音を発生し得るが、シロッコファン81をダクト82で内包することにより、騒音の発生を抑えることができる。
図5は画像形成装置の具体的な構成例の斜視図である。
前述したように、画像形成装置本体11の外装部には冷却装置の吸気用の開口93が設けられている。引出しユニット76は画像形成装置本体11から引き出されているが、冷却装置80は2次転写装置52の下方に位置しているため、図5では見えない。前カバー6の右側面にはユニット側開口94が設けられており、ユニット側開口94は引出しユニット76を収納したときに開口93の裏側に位置するようになっている。ユニット側開口94の内部には別なファンが設けられており、このファンによりユニット側開口94及び開口93を介して、また閉められた前カバー6の縁部の隙間を介して外気が吸引される。吸引された空気は、前カバー6の長手方向(横方向)に流れた後、長手方向と直角且つ画像形成装置本体11の前後方向に配置された冷却装置80のダクトの吸気口86から、シロッコファン81により吸引されるようになっている。シロッコファン81により吸引された空気はダクト82内を流れ、ダクトの第1排気口87と第2排気口88から出る。第1排気口87から出た空気は廃トナー搬送路61を冷却しながら装置奥側へと流れる。第2排気口88から出た空気は装置奥側に配置された本体側廃トナー搬送ユニット90を冷却しながら奥側へ流れる。最終的に、第1排気口87及び第2排気口88から出た空気は、前カバー6の反対側に設けられたリアパネルの孔や隙間を介して機外に排出される。
なお、シロッコファン81により十分な強さの気流が形成されるときには、前記別なファンは設けられなくてもよい。また、冷却装置80のダクトの吸気導入部82aには、直角に曲がって前カバー6の長手方向(横方向)に延在し、ユニット側開口94の裏側に接続する延長部が接続されてもよい。その際、前記別なファンは前記延長部内部に設けられてもよい。
図8は冷却装置の具体的な構成例を示す斜視図、図9は同構成例の分解斜視図である。
ダクト82は上側ダクト部品82fと下側ダクト部品82gからなる。両側吸い込み型シロッコファン81を、下側ダクト部品82gに形成された突当部82e上に配置し、下側ダクト部品82gを上側ダクト部品82fで覆い、両部品をねじ留めなどにより固定することで、冷却装置80が組み立てられる。さらに、組み立てられた冷却装置80はベース部材77にねじ留めなどにより固定することができる。図示のように、シロッコファン81の上側吸気口81bとダクトの対向面82bの十分な間隔を確保するために、対向面82bは吸気導入部82a及び排気案内部82cよりも高く凸形状に形成されている。しかし、対向面82bの高さは上側吸気口81bからの十分な吸気を確保するために必要最小限に抑えられ、その頂部は平坦に形成されている。これにより、狭い引出しユニット76の内部空間を有効利用することができる。なお、対向面82bの横幅は上側ダクト部品82fの横幅の半分程度であるが、これは必要とされるシロッコファン81の吸気流量や排気流量、圧力損失の少ない滑らかな気流が排出されるかどうかによって変更されてもよい。
上側ダクト部品82fには、冷却装置80の組み立て時に排気口81cの高さの略半分よりも上方に位置する高さに、第1排気口87が形成されている。また、第1排気口87の横幅は上側ダクト部品82fの横幅の一部にわたっており、この横幅はシロッコファン81の排気口81cの横幅に略一致する。また、図9の下側ダクト部品82gから分かるように、第1排気口87は、シロッコファン81の排気口81cからの気流に沿う直線路82mと該直線路82mよりも広い拡大路82pとの間にある流路拡大部82nに対応して位置している。直線路82mにおける気流経路は最も狭く一定であり、流路拡大部82nにおける気流経路は上流から下流に向かって増大し、拡大路82pにおける気流経路は最も広く略一定である。これは以下の理由による。すなわち、排気口81cの近傍では排出された気流が乱れやすいため、第1排気口87が排気口81cに近すぎると、第1排気口87からの気流も不安定になってしまう。一方で、第1排気口87が排気口81cから遠すぎると、気流発生源であるシロッコファン81からの距離が大きくなることで、第1排気口87からの気流が弱まり冷却対象部に対して十分な冷却を行えない。また、流路拡大部82n及び拡大路82pを設けないと、狭い気流経路に空気を通しながら第1排気口87及び第2排気口88から排出することになり、圧力損失が生じ、スムーズな気流を形成し難いからである。
また、第1排気口87は、ダクト82の長手方向中央付近に位置し、この位置は冷却対象部である廃トナー搬送路61の長手方向の略中央部に対応する。さらに、第1排気口87の角度は、第1排気口87からの気流が装置奥側に向かって斜め上方に排出され、廃トナー搬送路61を冷却しつつ装置奥側に流れるように形成されている。これにより、熱が籠り易いダクト82の長手方向中央から奥側の部分を重点的に冷却することができる。以上のように、第1排気口87の高さ、横幅、排気口81cからの位置、角度などは、第1排気口87から十分な排気流量が得られること、第1排気口87より下流側の第2排気口88でも十分強い気流が得られるかどうかなどにより決定される。
図9に示すように、排気案内部82cは、第1排気口87よりも下流側にて下方に傾斜した傾斜部82hと、傾斜部82hから湾曲した湾曲部82iを有する。平面的に見て、ダクト82は吸気口86から傾斜部82hまでは略直線状に構成され、湾曲部82iは本体側廃トナー搬送ユニット90に向かって湾曲している。傾斜部82hと湾曲部82iについては後述する。
図9に示すように、下側ダクト部品82gの中央付近であってシロッコファン81の排気口81cの近傍には、気流経路を上流側から下流側に向かって広げる壁部82jが形成されている。壁部82jの上流部は直線状に延在して前記直線路を形成し、下流部は斜めに拡大して前記流路拡大部を形成している。流路拡大部のさらに下流側には、前記拡大路が形成されている。壁部82jにより、気流経路は、排気口81cの近傍では狭く、排気口81cから離れた位置では広くなっている。これにより、圧力損失の少ない滑らかな気流が形成されるとともに、第1排気口87と第2排気口88からバランスのとれた量の気流が排出されるようになる。壁部82jの形成の有無又は長さや角度は、ダクト82の形状・厚みなどに依存して選択することができる。
また、図8,9から分かるように、ダクト82の吸気導入部82a、対向面82b及び排気案内部82cは一体成形されている。これにより、部品点数が減少し、ダクト82の製造コストも低減され、気流経路の密閉性が向上される。
次に、図10を用いて冷却装置と冷却対象部との位置関係を説明する。
図10は冷却装置80と2次転写装置52の概略側面断面図である。2次転写装置52の廃トナー搬送路61には廃トナー搬送連結部91が接続されており、2次転写装置52を備えた引出しユニット76を画像形成部5の内部に収納すると、廃トナー搬送路61は廃トナー搬送連結部91を介して本体側廃トナー搬送ユニット90に接続するようになっている。2次転写装置52のベルトクリーニング装置60で回収された廃トナーは、画像形成装置1の前側Fから後側Rに向かって、廃トナー搬送路61及び廃トナー搬送連結部91を通って、本体側廃トナー搬送ユニット90へと運ばれる。
引出しユニット76の内部は電子機器が密集しているため、全体的に高温であるが、外装側面に設けられた開口93から外気が引出しユニット76の内部に流入する。そのため、開口93に近い画像形成装置1の前側Fから中央部にかけては比較的低温であり、開口から遠く外気が流れにくい中央部から後側Rにかけては比較的高温となる。特に、画像形成装置1の後側Rに設けられた本体側廃トナー搬送ユニット90は高温になりやすいため、廃トナーのブロッキングを防止するために十分に冷却する必要がある。
前記したように、冷却装置80は、両側吸い込み型シロッコファン81とダクト82によって構成され、ベース部材77に取り付けられている。冷却装置80のダクト82は、2次転写装置52及び廃トナー搬送路61の長手方向に並走して設けられている。ダクト82は、廃トナー搬送路61に気流を案内する第1排気口87と、本体側廃トナー搬送ユニット90に気流を案内する第2排気口88を有する。このように2次転写装置52の廃トナー搬送路61に対して、長手方向に並走してダクト82を配置することで、ダクト82の第1排気口87又は第2排気口88から排出される冷却風を大きく屈折させることなく廃トナー搬送路61の長手方向に並走して案内し、広範囲の冷却と廃トナーのブロッキング防止が可能である。本実施形態では、第1排気口87は廃トナー搬送路61の長手方向中央付近に位置するため、第1排気口87から排出される冷却風は廃トナー搬送路61の中央付近に案内され、奥側に向かって流れる。
また上述の通り、冷却装置80は気流を大きく屈折させない構成となっているため、圧力損失を抑えることができ、冷却能力を高め、騒音を小さくする点で有利である。
仮にダクト82を廃トナー搬送路61と並走して配置しなかった場合には、気流を大きく屈折させる必要が生じ、圧力損失が大きくなるため、冷却能力が小さくなる、騒音が大きくなるという問題が生じる。
また、廃トナー搬送路61の長手方向に並走してダクト82を配置することで、冷却装置全体の大型化を抑制することができる。
第2排気口88から排出される冷却風は、奥側に位置する本体側廃トナー搬送ユニット90へ向けて案内され、冷却対象部である本体側廃トナー搬送ユニット90(第二粉体搬送路)を冷却する。廃トナーのブロッキングは、廃トナー搬送路61と本体側廃トナー搬送ユニット90の一方を冷却すれば防げるわけではなく、温度上昇する廃トナー搬送経路全体を冷却する必要がある。そのため、従来の冷却装置によれば、廃トナー搬送路61と本体側廃トナー搬送ユニット90のそれぞれに冷却装置を配置する必要があり、装置の大型化やコスト増大が問題だった。しかし、本実施形態の冷却装置80によれば、簡易な構成を有する1つの冷却装置80によって、廃トナー搬送路61と本体側廃トナー搬送ユニット90のそれぞれを同時に冷却できる。従って、コスト・部品点数減・小型化・低騒音の点で有利である。
またダクト82には、第1排気口87より下流側であって、先端に位置する第2排気口88の上流側に、第2排気口88に向かって下方に傾斜した傾斜部82hが設けられ、これによって上流側よりも下流側の気流経路が狭まり、従って第2排気口88も狭まっている。傾斜部82hの下流側での気流経路の断面は上流側での気流経路の断面よりも狭い。気流経路が狭い方が、流速は大きくなるため、上流側よりも狭まった第2排気口88により廃トナーが貯まる本体側廃トナー搬送ユニット90の下部に強い冷却風を当てて効果的に廃トナーを冷却し、廃トナーのブロッキングを防止することが可能である。
ところで、本実施形態では、本体側廃トナー搬送ユニット90に送られた廃トナーは、矢印で示すように下部へと落ち、その後図10の紙面奥側へと運ばれる。そのため、傾斜部82hを設けたことにより、落ちた廃トナーが貯まる本体側廃トナー搬送ユニット90の下部を効果的に冷却することができ、そこでの廃トナーのブロッキングを防止できる。
前記したように、冷却装置80は、気流発生源としてシロッコファン81を用いている。シロッコファンは、静圧が高いため、長手方向に長く伸びた廃トナー搬送路61及び本体側廃トナー搬送ユニット90に対して広範囲に冷却風を案内でき、広範囲に廃トナーのブロッキングを防止できる。
図11は、ダクト湾曲部について説明する図である。
図11は冷却装置80と本体側廃トナー搬送ユニット90の概略平面図である。図示のように、本実施形態では、本体側廃トナー搬送ユニット90は図10の紙面奥側へと伸びている。従って、廃トナー搬送路61の長手方向と本体側廃トナー搬送ユニット90の長手方向は一致しておらず、垂直な位置関係にある。また、ダクト82の長手方向は廃トナー搬送路61の長手方向と一致しているため、ダクト82内を流れる気流の方向は、廃トナー搬送路61と一致しているが、本体側廃トナー搬送ユニット90の長手方向と一致していない。また、本体側廃トナー搬送ユニット90は、冷却装置80のダクト82の下流部の第2排気口88の正面に位置しておらず、第2排気口88に対してずれて配置されている。
そこで、冷却装置80のダクト82の下流部の第2排気口88付近には、本体側廃トナー搬送ユニット90に向かって湾曲する湾曲部82iを設けている。湾曲部82iによって、本体側廃トナー搬送ユニット90の長手方向に気流方向が変化し、本体側廃トナー搬送ユニット90の長手方向壁面92に沿って冷却風が案内される。これにより本体側廃トナー搬送ユニット90の長手方向に広範囲に冷却風を当て、広範囲にブロッキングを防止することが可能である。
図12は、実施形態に係る2次転写装置の長手方向中央部における断面図である。
本実施形態に係る転写装置としての2次転写装置52は、2つの支持ローラ57の間に掛け渡された2次転写ベルト56、図中右側の支持ローラ57の下方に配置されたベルトクリーニング装置60及びベルトクリーニング装置60の下方に設けられた廃トナー搬送路61などが一体形成された転写ユニットである。ベルトクリーニング装置60は、2次転写ベルト56に対してその回転方向に対向して当接したクリーニングブレード62を有している。2次転写ベルト56上のトナーは2次転写ベルトの回転時にクリーニングブレード62で掻き落とされ、下方の廃トナー搬送路61に収容される。図面垂直方向かつ画像形成装置1の前後方向に直線状に延びる廃トナー搬送路61には廃トナー搬送スクリュー63が備えられており、廃トナー搬送スクリュー63の回転によってトナーは図中手前から奥側へ(画像形成装置1の手前から奥側へ)運ばれるようになっている。2次転写装置52の搬送方向下流側(左側)には、記録媒体のための搬送ガイド64が設けられており、搬送ガイド64により記録媒体は定着ユニット53(図1)へ搬送される。2次転写装置52の廃トナー搬送路61の下方には、廃トナー搬送路61を冷却する冷却装置80が設けられ、廃トナー搬送路61は第1排気口87から出た空気によって冷却される。
図13は、感光体クリーニング装置の搬送スクリューを冷却する冷却装置の概略正面断面図である。
作像ユニットとして構成された画像形成手段75は、ユニット枠体78に感光体ドラム74、帯電装置79、現像装置69、クリーニング装置としての感光体クリーニング装置89などを一体的に備え、画像形成装置本体11から着脱可能となっている。本実施形態では、作像ユニットとしての画像形成手段75自体を交換するようになっているが、感光体ドラム74、帯電装置79、現像装置69、感光体クリーニング装置89の個々の単位を新しいものと交換してもよい。各画像形成手段75(イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)の共通する構成についてより詳しく説明する。
各画像形成手段75は、潜像担持体である感光体ドラム74と、感光体ドラム74の表面を帯電する帯電手段である帯電装置79とを備える。また、画像形成手段75は、帯電装置79によって帯電された感光体ドラム74の表面上に潜像を形成する潜像形成手段である露光ユニット51によって形成された潜像にトナーを供給して現像する現像手段である現像装置69を備える。さらに、画像形成手段75は、現像装置69によって形成されたトナー像を転写体である中間転写ベルト54に転写する転写手段である中間転写ローラ55による転写後の感光体ドラム74表面に残留する転写残トナーを除去するトナー除去手段である感光体クリーニング装置89を有する。また、感光体クリーニング装置89は、感光体ドラム74の表面移動方向上流側から順に、クリーニング前除電ランプ95、回転ブラシであるファーブラシ96、クリーニングブレード97、塗布ブラシ98及び均しブレード66を備える。感光体クリーニング装置89では、ファーブラシ96とクリーニングブレード97とによってトナー除去手段を構成する。また、塗布ブラシ98と、ブラケットに保持された固形状のステアリン酸亜鉛99が潤滑剤加圧スプリング68により塗布ブラシ98に加圧される構成とによって潤滑剤供給機構を構成する。
感光体ドラム74と中間転写ローラ55との対向部である1次転写部でトナー像を中間転写ベルト54に転写した感光体ドラム74の表面はクリーニング前除電ランプ95によって除電され、ファーブラシ96によって転写残トナーが掻き乱される。これにより、感光体ドラム74の表面移動方向下流側のクリーニングブレード97によってトナーが除去され易くなる。ファーブラシ96上に付着した粉体であるトナーはフリッカー65によってフリッキングされ、弾き飛ばされたトナーが搬送スクリュー67を備えた廃トナー搬送路105(第一粉体搬送路)により感光体クリーニング装置89の外に搬送されるようになっている。
クリーニングブレード97によってトナーが除去された感光体ドラム74表面は、塗布ブラシ98によって潤滑剤であるステアリン酸亜鉛を塗布される。ステアリン酸亜鉛の塗布はブラケットに保持された固形状のステアリン酸亜鉛99が潤滑剤加圧スプリング68により塗布ブラシ98に加圧され、塗布ブラシ98がステアリン酸亜鉛99を削って感光体ドラム74の表面上に塗布している。
塗布ブラシ98は感光体ドラム74の表面移動方向に対してカウンタ方向に回転するようにしている。塗布ブラシ98によってステアリン酸亜鉛99から削られて感光体ドラム74の表面上に塗布された潤滑剤は、感光体ドラム74の表面移動方向に対してカウンタ方向に感光体ドラム74表面に当接するように支持された固定加圧方式の均しブレード66で更に感光体ドラム74上に緻密に塗布される。
各画像形成手段75では、このようにして感光体ドラム74上の転写残トナーを除去し、潤滑剤の塗布を行い、帯電装置79による一様帯電から始まる次の作像に備える。
図13に示すように、ユニット枠体78を装置本体から挿抜するための案内ガイド101,102がユニット枠体78の両側に配置されている。案内ガイド101,102は装置の前後方向に延びており、ユーザはユニット枠体78及び画像形成手段75を案内ガイド101,102に沿って挿抜できる。
本実施形態の冷却装置80は、ユニット枠体78の切欠部と案内ガイド102の突出部で形成されるスペース103に配設されており、図13のC−C線断面図である図14に示すように搬送スクリュー67を備えた廃トナー搬送路105と本体側廃トナー搬送ユニット90に気流を吹き付けて冷却する。冷却装置80は前述の実施形態と同様の構成を有しており、ダクト82の第1排気口87又は第2排気口88から排出される冷却風を大きく屈折させることなく搬送スクリュー67の長手方向に並走して案内することができ、広範囲の冷却が可能である。本実施形態の冷却装置80によっても、簡易な構成を有する1つの冷却装置によって、搬送スクリュー67と本体側廃トナー搬送ユニット90のそれぞれを同時に冷却できる。
図15は、現像装置の搬送スクリューを冷却する冷却装置の概略正面断面図である。
本実施形態の冷却装置80は、ユニット枠体78の切欠部と案内ガイド101の突出部で形成されるスペース104に配設されており、図示のように現像装置の搬送スクリュー69a,69bに気流を吹き付けてこれらを冷却する。冷却装置80を現像装置69側に配置することで、現像装置69を冷却し、現像装置69内の現像剤の凝集を抑制できる。
1 画像形成装置
52 2次転写装置(転写装置)
60 ベルトクリーニング装置(クリーニング装置)
61,105 廃トナー搬送路(第一粉体搬送路)
75 画像形成手段(作像ユニット)
80 冷却装置
81 両側吸い込み型シロッコファン(気流発生源)
82 ダクト
87 第1排気口
88 第2排気口
89 感光体クリーニング装置(クリーニング装置)
90 本体側廃トナー搬送ユニット(第二粉体搬送路
特開平8−22237号公報 特開2010−243678号公報

Claims (10)

  1. 粉体を水平面における所定の方向に搬送するための第一粉体搬送路と、
    前記第一粉体搬送路に接続され、前記第一粉体搬送路から搬送された前記粉体を水平面における前記所定の方向と交差する方向に搬送するための第二粉体搬送路と、
    前記第一粉体搬送路及び前記第二粉体搬送路を冷却する冷却装置と、を有し、
    前記冷却装置は、気流発生源と、前記第一粉体搬送路と並走して前記所定の方向に気流を案内するダクトを有し、
    前記第一粉体搬送路の下面と前記第二粉体搬送路の側面が隣接して接続され、当該下面は前記第二粉体搬送路の下端部よりも高い位置にあり、
    前記ダクトは、前記第一粉体搬送路の下面に対向する側に設けられた第1排気口と、前記第二粉体搬送路の側面に対向する側に設けられた第2排気口とを有し、前記第1排気口から吹き出された気流が前記第一粉体搬送路の下面に沿って前記所定の方向に流れるように気流を案内し、前記第2排気口から吹き出された気流が前記第二粉体搬送路の側面に向けて吹き付けられるように気流を案内することを特徴とする画像形成装置。
  2. 粉体を所定の方向に搬送するための第一粉体搬送路と、
    前記第一粉体搬送路に接続され、前記第一粉体搬送路から搬送された前記粉体を前記所定の方向と交差する方向に搬送するための第二粉体搬送路と、
    前記第一粉体搬送路及び前記第二粉体搬送路を冷却する冷却装置と、を有し、
    前記冷却装置は、気流発生源と、前記第一粉体搬送路と並走して前記所定の方向に気流を案内するダクトを有し、
    前記ダクトは、前記第一粉体搬送路に対向する側に設けられた第1排気口と、前記第二粉体搬送路に対向する側に設けられた第2排気口とを有し、前記第1排気口から吹き出された気流が前記第一粉体搬送路に沿って前記所定の方向に流れるように気流を案内し、前記第2排気口から吹き出された気流が前記第二粉体搬送路に向けて吹き付けられるように気流を案内し、
    前記ダクトは、前記交差する方向に気流方向を変化させる湾曲部を有し、前記第2排気口に通じる前記湾曲部は、前記第2排気口に向かって前記第二粉体搬送路の粉体搬送方向上流側から粉体搬送方向下流側に傾斜し、平面図で見て前記湾曲部の幅が前記第2排気口に向かって狭くなっていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 粉体を所定の方向に搬送するための第一粉体搬送路と、
    前記第一粉体搬送路に接続され、前記第一粉体搬送路から搬送された前記粉体を前記所定の方向と交差する方向に搬送するための第二粉体搬送路と、
    前記第一粉体搬送路及び前記第二粉体搬送路を冷却する冷却装置と、を有し、
    前記冷却装置は、気流発生源と、前記第一粉体搬送路と並走して前記所定の方向に気流を案内するダクトを有し、
    前記ダクトは、前記第一粉体搬送路に対向する側に設けられた第1排気口と、前記第二粉体搬送路に対向する側に設けられた第2排気口とを有し、前記第1排気口から吹き出された気流が前記第一粉体搬送路に沿って前記所定の方向に流れるように気流を案内し、前記第2排気口から吹き出された気流が前記第二粉体搬送路に向けて吹き付けられるように気流を案内し、
    前記ダクトは、前記気流発生源の排気口からの気流を案内する直線路、該直線路の幅を拡大する流路拡大部及び該直線路より幅が広い拡大路を前記気流発生源の排気口から前記第2排気口に向かう方向において上流から下流へ順に有し、
    前記第1排気口は、前記直線路と前記拡大路の間に位置し、前記流路拡大部とは別に前記直線路から前記第1排気口に気流を案内する第1排気口気流経路を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記第2排気口から吹き出された気流が前記第二粉体搬送路に沿って前記交差する方向に流れるように気流が吹き出されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第一粉体搬送路から搬送された粉体が前記第二粉体搬送路の下部に落下するよう前記第一粉体搬送路が前記第二粉体搬送路に接続され、
    前記ダクトは、前記第2排気口から吹き出された気流が前記第二粉体搬送路の下部に向けて吹き付けられるように気流を案内することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記ダクトは、先端に位置する前記第2排気口の上流側に、前記第2排気口に向かって下方に傾斜した傾斜部を有することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記気流発生源はシロッコファンであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1排気口は、前記ダクトの長手方向中央付近に位置し、該位置は前記第一粉体搬送路の長手方向の略中央部に対応し、前記第1排気口からの気流は装置奥側に向かって斜めに排出されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 画像形成装置本体の外装部には前記冷却装置の吸気用の開口が設けられ、該開口から吸引された空気は、前カバーの長手方向に流れた後、該長手方向と直角且つ画像形成装置本体の前後方向に配置された前記ダクトの吸気口から、前記気流発生源により吸引されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 前記冷却装置が設置されるベース部材を有し、
    前記ベース部材は、定着装置を通過した記録媒体を両面印刷のために反転して搬送する反転搬送路を形成する上側部品である請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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