JP6759189B2 - 電極活物質としてのカプセル化硫黄サブミクロン粒子 - Google Patents

電極活物質としてのカプセル化硫黄サブミクロン粒子 Download PDF

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Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、電極活物質としての利用に適する新規カプセル化サブミクロン硫黄粒子に関する。特に、本発明は、親水性/疎水性混合コポリマーの存在下で形成されるサブミクロン硫黄粒子に関する。結果として生じるカプセル化硫黄サブミクロンコア粒子は、連続するどの層も前の層に対して反対の電荷を有している自己組織化導電性ポリマー層の層の膜によって被覆されている。また、本発明は、膜で被覆されたカプセル化硫黄サブミクロン粒子を含有するカソード、および当該カソードを含む電気化学セルまたは電池に関する。さらに、本発明は、膜被覆炭素−硫黄複合カソードを含むリチウム硫黄電池に関する。
背景についての詳解
燃焼機関に取って代わる車両エネルギー動力源を開発する継続的な取り組みにおいて、1つの開発分野はプラグイン電気車両であった。今日までその取り組みの多くはそのような車両のための動力源としてのリチウムイオン電池に対して向けられてきた。しかし、主流となって、コストおよび駆動範囲の見地から燃焼機関に匹敵するためには、リチウムイオン電池のエネルギー密度を著しく改善することが必要である。リチウムイオン研究後の至高の目標は、硫黄または酸素など大きな容積を有する変換カソードを純金属アノードと組み合わせて利用することによってエネルギー密度を増大させることである。カソード活物質として、硫黄元素は、遷移金属の酸化物またはリン酸塩に基づく従来使用の材料に比べて5倍大きい容量を提供できる。
リチウム/硫黄電池の研究は1960年代初頭に遡るが、その系は、サイクル寿命の限界ゆえに未だ商業的に重要にはなっていない。硫黄の還元を減速させる硫黄の絶縁性および、硫黄の還元中に生成するポリスルフィド(Li、x=8、6、5および4)の電解質中への溶解性に起因する低い電極安定性を含めて、様々な問題がこの非常に魅力的なカソードの実用的使用を妨げてきた。過去50年間に亘り、ポリスルフィドの移動を防ぐ方法は世界中の研究チームによって集中的に研究されてきた。電解質組成を最適化すること、または液体系電解質をポリマー電解質で置き換えることにより、著しい進歩が成し遂げられた。
この問題を解決する1つの手法は、硫黄の歪みによって生成したポリスルフィドを有機金属フレームワーク内または多孔質炭素などの導電性ホスト内に束縛することである。しかしながら、この技術はポリスルフィド種の閉じ込めを部分的に提供するに過ぎず、100サイクル後に観測される容量損失は、有用な寿命を提供するには大き過ぎることが多い。極性の高いポリスルフィド種をよりいっそう閉じ込める他の手法では、ポリスルフィドの移動を制限する外部皮膜を提供することを目的として、炭素表面が無機酸化物またはポリマーによる官能基化によって調節されている。
Li−S電池の課題の理解において著しい進歩があったものの、イオン選択膜の開発は、リチウムポリスルフィドの溶解を妨げると同時にリチウムイオンの高速拡散を可能にする潜在能ゆえに、実際の商業化に必須であり得る。
Fuらは、イオン−電子混合伝導体(MIEC)を含有する硫黄複合材料を用いて得られる1Cもの高い放電速度を報告した(Fu,Y.;Manthiram,A.Enhanced Cyclability of Lithium−Sulfur Batteries by a Polymer Acid−Doped Polypyrrole Mixed Ionic−Electronic Conductor.Chem.Mater.2012、24、3081−3087)。MIECは、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)(PAAMPSA)の存在下でペルオキシ二硫酸アンモニウムを酸化剤として使用するピロールモノマーの酸化重合によって合成される、ポリマーでドープされたポリピロール(PPy)である。PPyの酸化型(pドープ型)は、その主鎖から電子を取り除くために酸で処理され、フリーラジカルおよびカチオン(ポーラロンとも呼ばれる)を生成する。当該カチオンは、PAAMPSAにおけるスルホン酸部分と結合し、好適なイオン特性および電子特性を有するポリマー電解質複合体を生じる。S−MIEC複合カソードは、向上した電気化学的安定性を示した。ポリマー電解質複合体は、イオンおよび電子の移動を容易にする一方でイオン交換によって中間体ポリスルフィドを捕捉することが主張されている。1Cの高速での50サイクル後に500mAh/gSの容量(カソード中の硫黄45%)が維持され得る。
別の種類のポリマー複合体がWangらによって報告された(Wang,L.;Wang,D.;Zhang,F.;Jin,J.Interface Chemistry Guided Long−Cycle−Life Li−S Battery.Nano Lett.2013、13、4206−4211)。剛直な共有結合を介してGO/S成分を含有する強固なネットワークを形成する架橋反応によって繋ぎ合わさったポリドーパミン(PD)/ポリ(アクリル酸)(PAA)複合体が構成された。おおよそC/3の低放電速度で最初のサイクルについて1350mAh/gの初期容量が報告された(カソードの硫黄含有量60%)。500サイクル超で45%の容量消失が観測された。当該報告では、フレームワークの剛直性がポリスルフィド損失の防止のために好都合であると主張されているが、それが充放電間での体積変化機構に与える影響については言及されていない。
Fuらが用いている概念に類似した概念は、ポリスルフィドに対するイオン遮蔽の利用である。スルホン酸塩(SO )で末端封鎖された、ナフィオン被覆Celgard2400のパーフルオロアルキルエーテル基は、正に帯電したLiのイオンホッピングを可能にするが、クーロン力相互作用のために負のポリスルフィドのホッピングを阻害する(Huang,J.−Q.;Zhang,Q.;Peng,H.−J.;Liu,X.−Y.;Qian,W.−Z.;Wei,F.Ionic Shield for Polysulfides towards Highly−Stable Lithium−sulfur Batteries.Energy Environ.Sci.2013、7、347−353)。このカチオン「選択透過膜」は、ポリスルフィドイオンに対する静電遮蔽物として働くことが主張されており、1Cの高速での500サイクル後に約425mAh/gの容量を維持した(カソードの硫黄含有量50%)。サイクリックボルタモグラムにおいて、SとLiとの間での段階的変換に対応する2つの酸化波が報告された。
FuらのMEICポリマー電解質複合体の利用において彼らが利用した、ポリスルフィドの移動度をそれらのイオン特性に基づいて低下させる概念は、Bucurら(Bucur,C.B.;Muldoon,J.;Lita,A.;Schlenoff,J.B.;Ghostine,R.A.;Dietz,S.;Allred,G.Ultrathin Tunable Ion Conducting Nanomembranes for Encapsulation of Sulfur Cathodes.Energy Environ.Sci.2013、6、3286−3290)によって報告された手法の基礎でもあったが、当該手法では、相反する電荷を有して連続的に吸着した3〜5層のポリイオンからなる超薄型(5nm)ポリマー電解質多重層(PEML)によって炭素/硫黄複合材料がカプセル化された。ポリ(ジアリルアンモニウム(almmonium)クロリド)(PDAD)およびポリ(スチレンスルホネート)(PSS)を使用してPEMLを形成した。そのようなPEMLは、コンフォーマルの高い被覆範囲および、PEMLの組織化(assembly)に対する正確な制御によって恩恵を受けることが報告されている。また、それらは、可撓性であり自己回復することが報告されている。これらの特性は、硫黄カソード用途に理想的である。それらは、大部分を占める、2つの相反する電荷を帯びたポリマー間の内在部位および、小部分を占める、溶液イオンとポリマー電解質主鎖電荷との間の外在部位からなる、非晶質の相互に貫入し合ったバルク構造を有している。膜を通じた拡散は、イオンのホッピングを可能にする外在部位の数によって支配される。1価の電荷を有するイオン(リチウム塩)は、2価イオン(ポリスルフィド)よりも自由にホッピングするであろう。興味深いことに、外在する補償の含有量は、膜の組織化を起こす溶液のイオン強度によって調節できる。イオン強度の高い溶液から組織化した膜は容量維持が不十分である、というのも、より数の多い外在部位がリチウムイオンとポリスルフィドイオンとの両方の拡散を促進するからである。1Cの高速での300サイクル後および5Cの理想的速度での100サイクル後に、約600mAh/gSの容量が報告された(カソードの硫黄含有量45%)。2.3Vの上下近傍におけるサイクリックボルタモグラムにおいて見受けられる2つの波によって、容易な酸化(再充電)動的挙動が示された。
多様かつ複雑な炭素/硫黄複合材料が硫黄の電気伝導度を増大させることが報告されてきたが、ポリスルフィドの拡散をおそらく捕捉または制限することによって硫黄カソードのサイクル性を飛躍的に向上させたのは、界面改質剤、複合材料または皮膜としてのポリマーの使用であった。その上、ポリマーは、充電種(硫黄元素、密度約2.0g/cm3)と放電種(Li2S、密度1.66g/cm3)との間で報告されている約20%の体積膨張を許容できる弾性フレームワークを硫黄に提供できる。硫黄に対して剛直なカプセル化(炭素系または酸化物系)を提供する試みは、サイクル中の破裂のために、ポリスルフィド拡散に対する安定な障壁を提供することができなかった。
さらに、硫黄粒子をカプセル化する膜としてのポリマーの使用は、硫黄/ポリマー複合材料に関して高いポリマー含有量を低減する好機を提供するため、カソード総質量に基づく全体的な容量が増大し得る。理想的には、カプセル化する膜は、より嵩高いポリスルフィドの移動に対する障壁を提供する一方で、リチウムイオンの電子的またはイオン的な伝導を妨げない。最適な性能を得るためには、膜は、比較的薄くなければならず、カプセル化した基材に対してコンフォーマルでなければならず、充放電間での硫黄コアの体積変化を許容するために可撓性でなければならない。
炭素/硫黄複合材料によって示される寿命よりも長く寿命を延ばすために、本発明者らを含むチームは、リチウムイオンの拡散を可能にしながらポリスルフィドの拡散を制限する調節可能な自己組織化ナノ膜によって、炭素−硫黄複合材料をカプセル化した。(Bucur,C.B.;Muldoon,J.;Lita,A.;Schlenoff,J.B.;Ghostine,R.A.;Dietz,S.;Allred,G.Ultrathin Tunable Ion Conducting Nanomembranes for Encapsulation of Sulfur Cathodes.Energy Environ.Sci.2013、6、3286−3290)これらのカプセル化硫黄複合材料を使用して構成されたカソードを有する電池は、1Cの高速において15%未満の容量損失(600mAh/g超の容量)で300サイクル超の作動をする。
自己組織化ナノ膜はポリスルフィドの溶解を阻害するものの、最終的なカソード構造体は、表面積の大きな炭素中への硫黄の融解注入を用いているために、硫黄を約50%の低い充填量で含有する。結果として生じる炭素/硫黄複合材料は、高い炭素含有量を有する。Liイオン電池に比べてエネルギー密度が2倍超高いLi/S電池を得るためには、75重量%を上回る硫黄充填量を必要とする。
リチウム硫黄電池容量の増大に向けた多くの取り組みが報告されている。
Skotheimら(US2014/0205912)は、多重層被覆構造によって保護されたリチウムアノードを有するリチウム電池について記載している。多重層構造の各々のフィルムは、リチウムイオンの通過を可能にするが、リチウム金属表面へのその他のセル成分の到達に対する障壁として働く。多重被覆アノードを含む電気化学セルおよび電池が記載されており、カソードは硫黄元素と導電性炭素材料と結着剤との混合物で構成されている。導電性ポリマー材料は、可能な炭素構成要素として開示されている。しかしながら当該材料は、実施例7に示されているように、混合またはブレンドされて電極基材に塗布されている。カソード活性成分としての、導電性ポリマー多重層系の中にカプセル化されたサブミクロン硫黄粒子は、開示も示唆もされていない。
Pyunら(U.S.2014/0199592)は、硫黄元素と、エチレン性不飽和モノマー、エポキシドモノマーおよびチイランモノマーから選択されるコモノマーとのコポリマーである硫黄複合材料について記載している。リチウム硫黄電池の潜在的価値が認識されており、従来の硫黄元素系カソードの欠陥が記載されている。したがって、この参考文献では、コポリマー化された硫黄および上記に列挙したコモノマーの1つ以上が高含有量で含まれたコポリマーを組み込むことによって安定性の課題に取り組んでいる。重合中に存在しているかまたは形成コポリマーと物理的にブレンドされている導電性フィラーを含有するコモノマー複合材料が記載されている。
Archerら(U.S.2013/0330619)は、注入された硫黄を含有するメソポーラスカーボンであるリチウム硫黄電池用カソード活物質について記載している。多孔性の高い鋳型金属酸化物を形成させ、鋳型金属酸化物をピッチなどの炭素性材料と融合させ、焼結することによって、メソポーラスカーボン母材が得られる。その後、焼結塊の金属酸化物をエッチングで溶かすと、気体性の硫黄が注入されたメソポーラスカーボンが残る。その後、材料を小さいサイズに粉砕する。Archerは、導電性ポリマー多重層系の中にカプセル化されたサブミクロン硫黄粒子の開示または示唆をしていない。
Wang(U.S.2013/0171355)は、リチウム硫黄電池のカソードの活性原料として使用できる硫黄グラフェン複合材料について記載している。当該複合材料は、グラフェンの分散物と硫黄の溶液とを混合し、硫黄をグラフェン上に析出させ、溶媒を除去し、残存物を処理して活物質を形成させることによって、作製される。
Liら(U.S.2013/0065128)は、硫黄元素および/または活性硫黄化合物を含有する中空ナノ構造体(管、繊維、球体)であるカソード活物質を有するリチウム硫黄電池について記載している。Liによれば、充放電段階の間の硫黄材料の膨張および収縮が許容できるように、硫黄は中空空間の全容積を占めていない。中空ナノ構造体は、まず形成された後、硫黄/硫黄化合物が注入される。カソード活性成分としての、導電性ポリマー多重層系の中にカプセル化されたサブミクロン硫黄粒子は、この参考文献の記載の中で開示も示唆もされていない。
Zhamuら(U.S.2011/0165466)は、カーボンナノファイバー、グラファイトナノファイバー、カーボンナノチューブのナノフィラメント網状構造物でカソードが構成されるリチウム硫黄電池について記載している。セルの構成時に硫化リチウムおよび/またはリチウムポリスルフィドをナノフィラメント上に堆積させ、充電時にこれらの材料をカソード上の硫黄元素およびアノードの金属リチウムへと変換する。Zhamuは、導電性ポリマー多重層系の中にカプセル化されたサブミクロン硫黄粒子のカソード構成様式の開示または示唆をしていない。
Naoiら(U.S.2007/0287060)は、硫黄元素および/または硫黄−硫黄結合を有する化合物とカーボンブラック(ケッチェンブラック)などの導電性材料の微粒子とを合わせたカソード活性硫黄複合材料について記載している。まず、硫黄とカーボンブラックとの機械的複合材料を形成する。そうして形成された複合材料を、硫黄融液中に導電性微粒子が注入されるように融点より高い温度に加熱し、その後、応力を加えて繊維形状にする。これを冷却および粉砕し、粉砕された粒子の表面に導電性微粒子の薄い均質な皮膜を適用する。こうして形成された複合材料は、リチウム硫黄電池用のカソードの活性成分である。
Choiら(U.S.2005/0053718)は、硫黄元素の粒子がアルカリ金属アルコキシド、ホウ酸塩、金属酸化物またはケイ酸塩などの無機塩で被覆された、リチウム硫黄電池用のカソード材料について記載している。乾燥によって溶液由来の硫黄コアに皮膜を適用する。
Nazriら(U.S.8663840)は、カーボンナノチューブの中空内部に硫黄または硫黄化合物を含有するカーボンナノチューブからなる、リチウム硫黄電池用のカソード活物質について記載している。最初にナノチューブが形成され、その後、融解注入、昇華、または溶液充填に続く溶媒蒸発によって中空領域内に硫黄成分が入る。その後、充填されたナノチューブの外部の硫黄残渣を除去し、当該ナノチューブ複合材料を使用してカソードを構成する。
Wangら(CN103474633)(要旨のみ)は、複合体複合材料、および当該複合材料を含有するリチウム硫黄電池用カソード構造体について記載している。当該複合材料は、ナノカーボン粒子のコアの上を硫黄元素またはポリスルフィド混合物で被覆したものからなる。あるいは、ナノ粒子の表面にポリマー性架橋系を結合させて、その架橋マトリックス中に硫黄材料を組み込む。この複合材料で炭素ナノ粒子硫黄コア−シェル材料上を被覆する。その混合物で基材を被覆して、リチウム硫黄電池のために機能する正極を形成する。
Liら(Proc.Natl.Acad.Sci.、2013、2)は、ポリマー存在下でinsituでの硫黄の析出によって調製された硫黄コアを有するコア−シェルナノ粒子について記載している。ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)で被覆されたコアシェルナノ粒子が記載されている。
Manthiramら(Chem.Rev.2014、Special Issue:2014 Batteries:DOI:10、1021/cr500062v)は、リチウム硫黄電池用の硫黄系材料の進歩についての総説を提供している。PEDOT:PSSで被覆された炭素−硫黄複合材料が記載されている。
エネルギー密度の著しく増大したリチウム硫黄電池を提供するためには、高容量のカソード材料が必要である。
したがって、本発明の目的は、高容量および高サイクル寿命を有する電池用電極活物質としての利用に適した硫黄組成物を提供することである。
本発明の第2の目的は、高容量および高サイクル寿命を有する電池での利用に適した活性物質として硫黄を含有するカソードを提供することである。
本発明の第3の目的は、実現可能な車両用エネルギー源となるのに十分な容量および寿命を有するリチウム硫黄電池を提供することである。
発明の概要
これらおよびその他の目的は本発明に従って達成され、その第1の実施形態は、コア−シェルサブミクロン粒子であって:
硫黄元素を含むコアと;
硫黄コアの最も近くにある、少なくとも1つの疎水性領域を有するイオン的に帯電した自己組織化導電性コポリマーの第1層;および
第1層に隣接およびイオン結合し、第1層とは相反する電荷を有する、少なくとも第2の導電性ポリマー層;を含む、シェルと
を含み、
場合によって、コアおよび外層のうちの少なくとも1つが官能基化カーボンブラックを含む、コア−シェルサブミクロン粒子を提供する。
一実施形態において、ナノ粒子は官能基化カーボンブラックを含み、官能基化カーボンブラックは硫黄コア内に分散している。
別の実施形態において、ナノ粒子は官能基化カーボンブラックを含み、官能基化カーボンブラックは、最も外側にある導電性ポリマー層上にあるかまたは埋め込まれている。
さらなる実施形態において、ナノ粒子は官能基化カーボンブラックを含み、官能基化カーボンブラックは、硫黄コア内に分散しているとともに、最も外側にある導電性ポリマー層上にあるかまたは埋め込まれている。
これらの実施形態の各々の態様において、官能基化カーボンブラックは官能基成分としてカルボキシル基(−COOH)を含む。
別の好ましい実施形態において、本発明は、本発明によるいずれかの実施形態のコア−シェルサブミクロン粒子を活物質として含むカソードを提供し、さらに好ましい実施形態において、本発明は、当該カソードを含むリチウム硫黄電池を包含する。
本発明は、本発明の実施形態によるリチウム硫黄電池を備えた車両を包含する。
先の段落は、一般的な序論として提供されたものであり、以下の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。添付の図面と併せて以下の詳細な説明を参照することによって、本発明の好ましい実施形態がさらなる利点と共に最も良く理解されるであろう。
図1は、本発明の一実施形態による被覆されたカプセル化硫黄サブミクロン粒子の調製についての模式図を示す。 図2Aは、本発明の一実施形態による被覆された単一のカプセル化硫黄ナノ粒子のSEM画像を示す。 図2Bは、本発明の一実施形態による被覆された単一のカプセル化硫黄ナノ粒子のTEM画像(B)を示す。 図2Cは、実施例1で得られた単一粒子の凝集物のSEM画像を示す。 図3は、実施例1で調製された被覆された単一のカプセル化ナノ粒子を使用して構成されたセルについての初回の定電流充放電の電気化学プロファイルを示す。サイクル前のセルインピーダンスを挿入図に示す。 図4は、実施例1で得られた融解している硫黄粒子のTEM画像を示す。挿入図には、カプセル化しているポリマーの膜が観察できる。 図5は、実施例1で作製したセルについて最初の500サイクル超での容量の衰えを示す。 図6は、7層のPEDOT:PSS/PDADMACから構成されるポリマー膜によってカプセル化されたサブミクロン硫黄粒子の合成についての模式図を示す。この粒子はその後、−COOHで官能基化されたケッチェンブラック600JDによって修飾される。 図7は、7層のPEDOT:PSS/PDADMACによってカプセル化され、かつ官能基化ケッチェンブラック600JD炭素によって部分的に修飾された、実施例2に記載のサブミクロン硫黄粒子のSEM画像を示す。 図8は、実施例2で作製した電池についての初回の定電流充放電電気化学プロファイルを示す。サイクル前のセルインピーダンスを挿入図に示す。 図9は、実施例2で作製した電池について最初の500サイクル超での容量の衰えを示す。 図10は、実施例3に記載の本発明の一実施形態によるサブミクロン硫黄粒子の合成についての模式図を示す。 図11Aは、実施例3で得られた単一のサブミクロン粒子のSEM画像を示す。 図11Bは、実施例3で得られた単一のサブミクロン硫黄粒子のTEM画像を示す。 図11Cは、実施例3で得られたサブミクロン粒子の凝集物のSEM画像を示す。 図12は、実施例3で作製した電池の初回の定電流充放電の電気化学プロファイルを示す。サイクル前のセルインピーダンスを挿入図に示す。 図13は、実施例3で作製した電池について最初の500サイクル超での容量の衰えを示す。
発明の詳細な説明
本記載の全体を通して、記載されている全ての範囲には、特に明記しない限り、全ての値および、その中の部分範囲が含まれる。さらに、不定冠詞「a」または「an」は、特に明記しない限り、「1つ以上」の意味を有する。本発明によれば、用語「車両」は、自動車、トラック バン、バス、ゴルフカートおよびその他の輸送利用形態を含めた輸送のために設計された、いかなる動力によって駆動される装置をも意味する。
本発明者らは、動力源として燃焼機関に匹敵しかつ置き換わるのに十分な容量およびサイクル寿命を有する電池、ならびに高容量で高サイクル寿命の電池を必要とするその他の実用品を製造するために有用な材料の研究に対して、努力および資力を向ける。さらに、大規模な断続的エネルギーの貯蔵に適した電池もまた、環境に優しいエネルギー、例えば風力および太陽光による発電方法によって供給されるエネルギーを貯蔵するために重要であろう。
この目的を達成するために、上記技術に鑑みて本発明者らは、カソード材料の硫黄密度を増大させる方法を研究した。この努力において、本発明者らは、驚くべきことに、従来使用される炭素ホストの使用をなくすことができ、形成された硫黄粒子をカプセル化する特定ポリマーの存在下でのチオ硫酸ナトリウムと塩酸などの酸との反応によって、サブミクロン硫黄粒子をin−situで生成させることができる、ということを発見した。硫黄生成反応(図1)は、疎水性ドメインおよび親水性ドメインを有するポリマーの存在下で行われる。ポリマーの構造は、疎水性ドメインの近傍での疎水性硫黄の成長を支配する。ポリマー主鎖は、親水性媒体(大抵は水溶液)中で再配置されて、硫黄元素をカプセル化する封入構造体、例えば球体/立方体、長斜方形などを形成する。
疎水性ドメインおよび親水性ドメインを有するポリマー組成物の例は、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とポリスチレンスルホネート(PSS)とのポリマー塩である。導電用PEDOT:PSS(アルドリッチ)の存在下で反応が起こると、薄いPEDOT:PSSシェルの内部に直径1マイクロメートル未満の硫黄粒子(図1)が得られる。PEDOT:PSSは全体として負の電荷を有するため、さらなるポリマー層がPEDOT:PSS層上に吸着され得る(ポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド(PDADMAC)など、正に帯電したポリマーを使用−図1)。粒子特性を調節するために、相対する電荷を帯びた導電性ポリマーが交互になったさらなる多重層をこの構造体上に形成してもよい。
そのような粒子をリチウム硫黄電池においてカソード活物質として使用する場合、高効率の充放電性能および、過充電の欠如が観察されるが、本発明者らは、サブミクロン硫黄元素粒子のポリマー皮膜が高インピーダンスおよび高ヒステリシスにつながることを学んだ。しかしながら、本発明者らは、サブミクロンコア−シェル粒子内および/または当該粒子上に導電性炭素材料を含むことによって、導電性が増大し、カソード活物質としての性能の著しい向上がもたらされることを学んだ。
したがって、本発明の第1の実施形態は、コア−シェルサブミクロン粒子であって:
硫黄元素を含むコアと;
硫黄コアの最も近くにある、少なくとも1つの疎水性領域を有するイオン的に帯電した自己組織化導電性コポリマーの第1層;および
第1層に隣接およびイオン結合し、第1層とは相反する電荷を有する、少なくとも第2の導電性ポリマー層;を含む、シェルと
を含み、場合によって、コアおよび外層表面のうちの少なくとも1つが官能基化導電性炭素材料を含む、コア−シェルサブミクロン粒子を提供する。
官能基化導電性炭素材料は、形成された硫黄元素コア内への分散、または最も外側にあるイオン伝導性ポリマー層への接着もしくは吸着を促進する、いかなる官能基を含んでもよい。
官能基化炭素材料は、本発明に従ってサブミクロン粒子の構造および形態に適合させるために官能基化され得るいかなる導電性炭素材料であってもよい。そのような材料の例としては、ケッチェンブラック(カーボンブラック)、アセチレンブラック、気相成長炭素繊維、グラフェン、天然黒鉛、人造黒鉛および活性炭素が挙げられる。
本発明の一実施形態において、−COOHで官能基化されたケッチェンブラック(登録商標)600JD(Akzo Nobel Chemicals B.V.)を使用してサブミクロン硫黄コア−シェル粒子の導電性を増大させる。
本発明の実施形態において、サブミクロン粒子は官能基化カーボンブラックを含み、官能基化カーボンブラックは硫黄コア内に分散している。
別の実施形態において、サブミクロン粒子は官能基化カーボンブラックを含み、官能基化カーボンブラックは、最も外側にある導電性ポリマー層上にあるかまたは埋め込まれている。
さらなる実施形態において、ナノ粒子は官能基化カーボンブラックを含み、官能基化カーボンブラックは、硫黄コア内に分散しているとともに、最も外側にある導電性ポリマー層上にあるかまたは埋め込まれている。
本発明によるサブミクロン粒子の模式図、TEM画像およびSEM画像(図6、7、10および11)に関して、本発明者らはサブミクロン粒子を、官能基化炭素によって「修飾されている」と言い表している。
サブミクロン粒子内の官能基化カーボンブラックの含有量または量は、最終的なサブミクロンコア−シェル粒子重量の合計重量の0〜5重量%であり得る。官能基化炭素が存在している実施形態では、当該量は0.1〜5重量%、好ましくは0.25〜3.0重量%、最も好ましくは0.5〜2.5重量%であり得る。
実施例2および3において記載され図6および10で示されている方法に従って得られたサブミクロン粒子は、非常に高い硫黄含有量(慣例的には>95%を獲得できる)を有する硫黄カソード材料を提供し、それゆえ、上記において識別される、より高い硫黄含有量に対する必要性に対処して、増大したエネルギー密度を獲得する。
本発明によれば、サブミクロン硫黄元素粒子は、硫黄前駆体溶液からの析出によって形成され、一実施形態では、下記式に示すように形成され得る。
この実施例を提供しているものの、本発明は記載されている特定の化学に限定されず、疎水性ドメインおよび親水性ドメインを有するポリマーの存在下で硫黄元素を形成および析出させるいかなる方法を使用してもよい。
実施例において示すように、得られた硫黄粒子は7層のPEDOT:PSS/PDADMACで包まれた。硫黄サブミクロン粒子の形成を誘導するために使用される導電性の疎水性/親水性ポリマー(PEDOT:PSS)は、正味の負の電荷を帯びており、従って、PEDOT:PSS層にイオン的に引き寄せられる正の電荷を帯びた導電性ポリマー、例えばPDADMACによってさらに被覆され得る。相反する電荷を帯びた交互の層は、粒子の特性を調節するためにいかなる層数で適用していてもよい。
PEDOT:PSS/PDADMAC系が明示的に記載されているものの、当業者であれば、上記の導電性ポリマー系に対応する概念的関連性を有するその他の導電性ポリマー系を選択し得、本発明の構成要素に応じて実施するであろう。そのような系は本発明の範囲に入ると考えられる。
さらなる実施形態において、本発明は、被修飾または未修飾のサブミクロン硫黄コア−シェル粒子を含有する電極、好ましくはカソードを提供する。硫黄カソードは、上記によるサブミクロン粒子を1つ以上の結着剤、およびカソード構造体を作製するために従来使用されているその他の材料と混合することによって、作製され得る。これらの材料は、スラリーとして混合され、金属箔上に塗布され、乾燥され得る。活物質を使用するカソードの構成方法は従来既知であり、本発明の被修飾または未修飾のサブミクロン硫黄コア−シェル粒子に適合するいかなるそのような方法を使用してもよい。
セルの使用電位窓内で化学的に安定な、当業者に知られている適する結着剤としては、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂が挙げられる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオリド(PVDF)、スチレンブタジエンゴム、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレンコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、プロピレン−テトラフルオロエチレンコポリマー、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)およびエチレン−アクリル酸コポリマーである。これらの結着剤は、単独で使用してもよく、または混合物を使用してもよい。
乳鉢または従来既知のその他の混合装置を使用して、成分を適切な溶媒の存在下で湿式混合してもよく、または乾式混合してもよい。その後、混合物は、従来既知の方法によって集電体に塗布され得る。いかなる適切な集電体を使用してもよい。好ましい集電体は、炭素、ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウムおよび銅のいずれかであり得る。
このように作製されたカソードは、従来既知の様式で電気化学セルまたは電池の構成に使用され得る。好ましい実施形態において、カソードは、活物質としてリチウムを有するアノードと組み合わされ得る。
したがって、本発明は、リチウムアノードと、本発明による被修飾または未修飾のサブミクロン硫黄コア−シェル粒子を含むカソードとを含むリチウム硫黄電池を提供する。
電解質として適する非水溶媒としては、環状カーボネート、鎖状カーボネート、環状エステル、環状エーテルおよび鎖状エーテルが挙げられる。環状カーボネートの例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートおよびビニレンカーボネートが挙げられる。鎖状カーボネートの例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびメチルエチルカーボネートが挙げられる。環状エステルカーボネートの例としては、ガンマブチロラクトンおよびガンマバレロラクトンが挙げられる。環状エーテルの例としては、テトラヒドロフランおよび2−メチルテトラヒドロフランが挙げられる。鎖状エーテルの例としては、ジメトキシエタンおよびエチレングリコールジメチルエーテルが挙げられる。
リチウム電解質イオンまたは可動イオン担体は、従来当業者に知られているいかなるものであってもよく、LiPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiN(CFSO、Li(CFSO)およびLiN(CSOのうちの1つ以上を含み得る。
さらなる実施形態において、本発明は、本発明によるリチウム硫黄電池を備えた車両を含み、当該車両には自動車、トラック バン、バス、ゴルフカートおよびその他の輸送利用形態が含まれる。
本発明を全体的に説明したので、さらなる理解は、本明細書において例示目的でのみ提供された、特に明記のない限り限定を意図されない特定の具体的な実施例を参照することによって得ることができる。
実施例1−改質された炭素を有さないカプセル化硫黄粒子
導電等級のPEDOT:PSS(アルドリッチ)の存在下で硫黄粒子を図1に示す化学反応に従って生成させた。薄いPEDOT:PSSシェルの内部に直径1マイクロメートル未満の硫黄粒子が得られた(図2)。硫黄含有量の非常に高い(>95%)硫黄材料が得られた。
リチウム金属アノードとPEDOT:PSS被覆硫黄粒子を含有するカソード(最終的なカソード中の硫黄50%)とを有する電池を構成した。2Cの高速での電池の電気化学的応答を図3に示す。薄いポリマー皮膜(約3nm、図4)は、非常に低い初期セルインピーダンス(図3の挿入図参照)で、500サイクルを超える電池動作を可能にした(図5)。容量は約950mAh/g硫黄であった。図3に観察される過充電および図5に見受けられる低い70%のクーロン効率は、おそらく、ポリスルフィドの溶解を原因とするものであった。
実施例2−改質された炭素を表面に有するカプセル化硫黄粒子
図6に描かれているように、導電等級のPEDOT:PSS(アルドリッチ)の存在下でサブミクロン硫黄粒子を調製した。得られた硫黄粒子は直径が1マイクロメートル未満であり、薄いPEDOT:PSSシェルの内部にカプセル化されていた。PEDOT:PSSは全体として負の電荷を有するため、正に帯電したポリ(ジメチルジアリルアンモニウムクロリド)(PDADMAC)の層がPEDOT:PSSシェル上に吸着された。計7層が得られるまで、交互のPEDOT:PSSシェル/PDADMAC皮膜の適用を繰り返した。その後、COOHで官能基化されたケッチェンブラック600JDを硫黄/ポリマー球状物の外面に最小量でかつ密接な接触で適用させた(図6および図7)。こうして、非常に高い硫黄含有量(>95%)を有する硫黄材料が得られた。図7は、7層のPEDOT:PSS/PDADMACによってカプセル化され、かつ官能基化ケッチェンブラック600JD炭素によって部分的に覆われた、得られたサブミクロン硫黄粒子のSEM画像を示す。
その後、リチウム金属アノードと、7層のPEDOT:PSS/PDADMACから構成されるポリマー膜に包まれた官能基化炭素被覆サブミクロン硫黄粒子を含有するカソード(最終的なカソード中の硫黄50%)とを有する、2032コイン型電池を作製し、性能を評価した。
2Cの高速での電池の電気化学的応答を図8に示す。7層のポリマー皮膜は、大きな約300Ω・cmのインピーダンスおよび充放電間での高ヒステリシス(1V超)を引き起こしたが(図8中の挿入図)、充放電効率はほぼ100%であり(図9)、ポリスルフィド溶解に起因する過充電は最初の放電サイクルでは見受けられなかった。容量は約750mAh/g硫黄であった。電池を500サイクル超のサイクルに供した(図9)。
実施例3 改質された炭素をコア内および表面上に有するカプセル化硫黄粒子
図10に示すように、導電等級のPEDOT:PSS(アルドリッチ)の存在下、−COOHで官能基化されたケッチェンブラック600JDを含有する反応混合物中で、サブミクロン硫黄粒子を調製した。官能基化炭素を含有する得られた硫黄粒子は、直径が1マイクロメートル未満であり、薄いPEDOT:PSSシェルの内部にカプセル化されていた。PEDOT:PSSは全体として負の電荷を有するため、正に帯電したポリ(ジメチルジアリルアンモニウムクロリド)(PDADMAC)の層がPEDOT:PSSシェル上に吸着された。計7層が得られるまで、交互のPEDOT:PSSシェル/PDADMAC皮膜の適用を繰り返した。その後、COOHで官能基化されたケッチェンブラック600JDを硫黄/ポリマー球状物の外面に最小量でかつ密接な接触で適用させた(図10)。こうして、非常に高い硫黄含有量(>95%)を有する高導電性硫黄材料が得られた。図11AおよびBは、7層のPEDOT:PSS/PDADMACによってカプセル化され、かつ官能基化ケッチェンブラック600JD炭素によって部分的に覆われた、得られた単一のサブミクロン硫黄粒子のSEM画像およびTEM画像を示す。図11Cは、これらの粒子の凝集物を示す。
その後、リチウム金属アノードと、硫黄コア内にあるのみならず7層のPEDOT:PSS/PDADMACから構成されるポリマー膜上を被覆してもいる官能基化炭素を含有するカソード(最終的なカソード中の硫黄50%)とを有する、2032コイン型電池を作製し、性能を評価した。
2Cの高速での電池の電気化学的応答を図12に示す。電池を500サイクル超のサイクルに供した(図13)。
材料:
ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)(PDADMAC、Polysciences)、Mw=8,500;ポリ(4−スチレンスルホン酸)、Mw=75,000(PSS、シグマアルドリッチ);ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホネート)、高導電性等級(PEDOT:PSS、シグマアルドリッチ);TIMCALから得たSuperPLi、およびポリビニリデンフルオリド/n−メチル−2−ピロリドン(PVDF/NMP)の混合物をカソード用スラリーの調製のために使用した。シクロペンタノン、ReagentPlus、≧99%(シグマアルドリッチ)の添加によってスラリーの希釈を行った。電気化学セルに使用した電解質は、無水1,3−ジオキソラン(シグマアルドリッチ)と1,2−ジメトキシエタン(シグマアルドリッチ)との1:1混合液中の1MのLiTFSI塩(3Mから購入)から構成された。
方法:
電気化学:上記実施例で得た被覆硫黄粒子、20%のSuperP Li、および3%のPVDF結着剤を含有する、必要に応じてNMP/シクロペンタノンで希釈された80μmのスラリーを、12μmのAl箔集電体上に注ぐことによって、作用電極を作製した。カソード総重量はおおよそ3mgに保った。電極を60℃で24時間乾燥させ、その後、コイン型電池を組立てるために、Arで満たされたグローブボックス内に移した。リチウム金属箔(厚み1mm)をアノードとして使用した。Celgard2325セパレータを有する2032ステンレス鋼製コイン型電池を電気化学測定に使用した。カソード中の硫黄合計量についての理論容量を仮定して充放電速度を計算した。BioLogic SASのVMP3モデル、マルチチャンネルのScience Instrumentsのポテンショスタットを電気化学測定に使用した。データは、Science Instrumentsから提供された、対応するVMP3ファームウェアを有するEC−LabソフトウェアV10.02を使用して処理した。

Claims (19)

  1. リチウム硫黄電池用のカソードであって、
    活物質を含み、
    前記活物質は、硫黄材料を含み、
    前記硫黄材料は、硫黄元素粒子であるコアをシェル内に含むサブミクロンコア−シェル粒子を含み、
    前記シェルは、
    前記コアの最も近くにある、少なくとも1つの疎水性領域を有するイオン的に帯電した自己組織化導電性コポリマーの第1層と、
    前記第1層に隣接およびイオン結合し、前記第1層とは相反する電荷を有する、少なくとも第2の導電性ポリマー層とを含み、
    前記コアは、前記コア内に分散している官能基化導電性炭素材料の粒子を含む、カソード。
  2. 導電性基材である金属箔をさらに含み、
    前記活物質は前記金属箔上に塗布されている、請求項1に記載のカソード。
  3. 前記官能基化導電性炭素材料が、−COOHで官能基化されたケッチェンブラックである、請求項1に記載のカソード。
  4. カソードの前記活物質の硫黄元素含有量が、カソードの前記活物質総重量の75重量%以上である、請求項1に記載のカソード。
  5. リチウム金属を含むアノードと;
    請求項1に記載のカソードと
    を含む、リチウム硫黄電池。
  6. 前記官能基化導電性炭素材料が、−COOHで官能基化されたケッチェンブラックである、請求項5に記載のリチウム硫黄電池。
  7. カソードの前記活物質の硫黄元素含有量が、カソードの前記活物質総重量の75重量%以上である、請求項5に記載のリチウム硫黄電池。
  8. 請求項5に記載のリチウム硫黄電池を備えた車両。
  9. 前記硫黄材料の硫黄元素含有量が、少なくとも95重量%である、請求項1に記載のカソード。
  10. 前記コア内に分散している前記官能基化導電性炭素材料の粒子の含有量が、前記コア−シェル粒子の0.1〜5重量%である、請求項1に記載のカソード。
  11. 外側の導電性ポリマー層の表面上にあるかまたは埋め込まれている前記官能基化導電性炭素材料の粒子をさらに備え、前記官能基化導電性炭素材料の含有量が、前記コア−シェル粒子の0.1〜5重量%である、請求項1に記載のカソード。
  12. 前記コアは、直径が1マイクロメートル未満である、請求項1に記載のカソード。
  13. 少なくとも1つの疎水性領域を有する前記自己組織化導電性コポリマーが、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とポリスチレンスルホネート(PSS)とのポリマー塩である、請求項12に記載のカソード。
  14. 前記第2の導電性ポリマー層がポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド(PDADMAC)を含む、請求項13に記載のカソード。
  15. PEDOT−PSSおよびPDADMACの合計7つの交互の層を含む、請求項14に記載のカソード。
  16. 前記官能基化導電性炭素材料の粒子の含有量が、前記コア−シェル粒子の0.1〜5重量%である、請求項5に記載のリチウム硫黄電池。
  17. 外側の導電性ポリマー層の表面上にあるかまたは埋め込まれている前記官能基化導電性炭素材料の粒子をさらに備え、前記官能基化導電性炭素材料の粒子の含有量が、前記コア−シェル粒子の0.1〜5重量%である、請求項5に記載のリチウム硫黄電池。
  18. 少なくとも1つの疎水性領域を有する前記自己組織化導電性コポリマーが、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)とポリスチレンスルホネート(PSS)とのポリマー塩であり、析出された硫黄元素の前記コアは、直径が1マイクロメートル未満である、請求項5に記載のリチウム硫黄電池。
  19. 前記第2の導電性ポリマー層がポリジメチルジアリルアンモニウムクロリド(PDADMAC)を含む、請求項5に記載のリチウム硫黄電池。
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