<実施形態のシステムの全体構成の一例>
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。図1は、実施形態の自動精算システムの全体構成の一例を示す図である。実施形態の自動精算システム1は、例えば、飲食店の店内に設置されるシステムであるものとするが、任意のサービスに適用されるシステムに実施形態のシステムが適用されてもよい。
図1の例に示されるように、管理サーバ2およびルータ4は、ネットワーク3に接続される。ルータ4には、POS端末5A、5B(以下、POS端末5と総称する)が接続される。ネットワーク3には、自動精算機6が接続される。ハンディ端末7は、管理サーバ2と通信を行う。
管理サーバ2は、飲食店の店内で、利用者が注文した内容(注文内容)を管理するサーバである。該管理サーバ2は、POSサーバと称されることもある。管理サーバ2は、サーバの一例である。
上述したように、自動精算システム1は、店内に設置するシステムであることを想定する。この場合、ネットワーク3は、例えば、LAN(Local Area Network)であってもよい。
ルータ4は、ネットワーク3と接続される通信制御機器であり、POS端末5と接続される。POS端末5は、例えば、飲食店における各種の取引に用いられる端末である。POS端末5の台数は、3台以上であってもよいし、1台であってもよい。
自動精算機6は、利用者の注文に関する精算処理を行う装置である。実施形態では、利用者は、注文に関する精算を、自動精算機6を用いて行う。従って、飲食店の業務に従事する従業員(以下、店員とする)が介在することなく、利用者自身により、自動精算機6を用いた精算が行われる。
例えば、上記店員は、精算以外の各種の業務を行う。実施形態では、上記店員が精算を行わないため、店員の負担軽減が図られる。また、実施形態では、自動精算機6は、複雑な決済を用いた精算を許容する。例えば、利用者が、店員に、決済内容を知られたくない場合がある。
実施形態では、店員が介在することなく、利用者自身により注文に関する精算が行われるため、利用者の決済内容が店員に知られることがない。
ハンディ端末7は、上記店員が所持する携帯端末であり、利用者からの注文の受注に用いられる。ハンディ端末7は、ハンドヘルド端末とも称されることがある。例えば、店員は、利用者が口頭で告げた注文内容を、ハンディ端末7に入力する。該ハンディ端末7は、入力された注文内容を認識する。
ハンディ端末7は、1人の店員に対して1台が割り当てられてもよい。ハンディ端末7は、管理サーバ2と通信を行う。実施形態では、ハンディ端末7は、管理サーバ2と無線通信を行うものとする。
実施形態では、ハンディ端末7は、IC(Integrated Circuit)カード8と近距離無線通信を行う。この場合、ICカード8は、ハンディ端末7と非接触で通信を行う。なお、ICカード8は、ハンディ端末7と接触式の通信を行ってもよい。
例えば、ハンディ端末7は、ICカード8を着脱可能な端末であってもよい。この場合、ハンディ端末7は、ICカード8と非接触の通信を行うことなく、ICカード8にダイレクトにアクセスする。
ICカード8は、自動精算機6が発行する可搬型情報記録媒体であり、該ICカード8の内部に所定の情報が記録される。実施形態では、利用者は、来店時に、自動精算機6で受け付け(来店処理)を行うものとする。可搬型情報記録媒体は、ICカード8以外の任意の可搬型情報記録媒体であってもよい。
利用者が、自動精算機6で受け付けを行う際に、店内の空席の座席のうち任意の座席を選択する。自動精算機6は、選択された座席を認識した後、ICカード8に所定の識別番号、および選択された座席番号を示す情報(座席情報)を記録し、該ICカード8を発行する。
ICカード8の発行を受けた利用者は、該ICカード8を所持し、選択した座席に移動する。店員が注文を取りに来た際に、利用者は、ICカード8を店員に提示する。店員は、利用者からの注文を受けた際に、ハンディ端末7に注文内容を入力する。
ハンディ端末7は、入力された注文内容を、管理サーバ2に送信すると共に、ICカード8に記録する。ICカード8は、精算の際にも用いられる。自動精算機6は、ICカード8と近距離無線通信を行い、ICカード8に記録されている情報を取得する。自動精算機6は、ICカード8と接触式の通信を行い、該ICカード8からダイレクトに、記録されている内容を取得してもよい。
図1の例では、自動精算機6は、ネットワーク3と接続されているが、自動精算機6は、所定の通信経路を介して、POS端末5に接続されてもよい。この場合、自動精算機6と管理サーバ2との間の通信は、POS端末5が中継する。
<自動精算機のハードウェア構成の一例>
図2は、自動精算機6のハードウェア構成の一例を示す図である。図2の例において、CPU(Central Processing Unit)11は、RAM(Random Access Memory)12およびROM(Read Only Memory)13と、バスを介して接続される。
また、該バスには、補助記憶装置14と通信部15と表示制御部16と入力受け付け部17と媒体接続部18と入出力制御部19とが接続される。表示制御部16には、表示装置20が接続され、入力受け付け部17には、入力装置21が接続される。
CPU11は、RAM12に展開されたプログラムを実行する。実行されるプログラムとしては、実施形態における、自動精算機6が行う処理を実現するためのプログラムが適用されてもよい。
補助記憶装置14は、種々の情報を記憶する記憶装置であり、例えばハードディスクドライブや半導体メモリ等が適用されてもよい。通信部15は、外部との通信を行うための装置である。
表示制御部16は、表示装置20に表示される内容を制御する。入力受け付け部17は、入力装置21に入力された内容を受け付ける。実施形態では、表示装置20と入力装置21とは、一体型のタッチパネルディスプレイであるものとする。ただし、表示装置20と入力装置21とは独立した装置であってもよい。
媒体接続部18は、例えば、可搬型の半導体メモリやCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の媒体を接続する装置であり、該媒体に、上記のプログラムが記録されていてもよい。
入出力制御部19は、入出力の制御を行う。RAM12、ROM13、補助記憶装置14および上記の媒体は、何れもコンピュータ読み取り可能な有形の記憶媒体の一例である。これらの有形な記憶媒体は、信号搬送波のような一時的な媒体ではない。
図3は、入出力制御部19に接続される各部の一例を示す図である。入出力制御部19には、フリッカランプ23と紙幣入出金ユニット24と硬貨入出金ユニット25とクレジットカードリーダユニット26とレシートプリンタユニット27とカードユニット28とが接続される。
フリッカランプ23は、入出力制御部19により点灯制御がされる。紙幣入出金ユニット24は、紙幣の入金および出金を行うユニットである。硬貨入出金ユニット25は、硬貨の入金および出金を行うユニットである。クレジットカードリーダユニット26は、クレジットカードの読み取りを行うユニットである。レシートプリンタユニット27は、精算に関する情報をレシートに印字する。
カードユニット28には、カード搬送制御部29とカードリードライト部30とカード回収部31とカード発行部32とが接続される。自動精算機6には、ICカード8を挿入・排出するカード挿入/排出口が設けられる。カード搬送制御部29は、カード発行部32から繰り出されたICカード8を搬送制御してカード挿入/排出口からカード発行すると共に、カード挿入/排出口から挿入されたICカード8の搬送制御を行う。尚、本実施例では、カード挿入口とカード排出口とが一体としているが、別体であってもよい。
カードリードライト部30は、ICカード8に情報を記録し、該ICカード8に記録された情報を取得する。カード回収部31は、カード搬送制御部29により搬送制御されたICカード8を回収する。
例えば、カード回収部31は、ICカード8を回収する回収庫等であってもよい。カード発行部32は、ICカード8を発行する。例えば、自動精算機6に設けられるカード排出口から、ICカード8が排出されることにより、ICカード8が発行されてもよい。カード発行部32は、発行部の一例である。
<管理サーバのハードウェア構成の一例>
図4は、管理サーバ2のハードウェア構成の一例を示す。CPU41には、バスを介して、RAM42とROM43と補助記憶装置44と通信部45と媒体接続部46とが接続されている。
CPU41は、RAM42に展開されたプログラムを実行する。実行されるプログラムとしては、実施形態における、管理サーバ2が行う処理を実現するためのプログラムが適用されてもよい。
補助記憶装置44は、種々の情報を記憶する記憶装置であり、例えばハードディスクドライブや半導体メモリ等が適用されてもよい。補助記憶装置44は、管理サーバ記憶部の一例である。図4の例では、補助記憶装置44は、メニューDB(Database)44Aおよび注文DB44Bを記憶する。
メニューDB44Aは、飲食店が提供する飲食物に関するメニューの情報を示すデータベースである。注文DB44Bは、1または複数の利用者が注文した注文内容(注文データ)を示すデータベースである。各図および以下において、データベースを「DB」と表記することがある。
通信部45は、外部との通信を行うための装置である。媒体接続部46は、例えば、可搬型の半導体メモリやCD、DVD等の媒体を接続する装置であり、該媒体に、上記のプログラムが記録されていてもよい。
RAM42、ROM43、補助記憶装置44および上記の媒体は、何れもコンピュータ読み取り可能な有形の記憶媒体の一例である。これらの有形な記憶媒体は、信号搬送波のような一時的な媒体ではない。
<ハンディ端末のハードウェア構成の一例>
図5は、ハンディ端末7のハードウェア構成の一例を示す図である。図5の例において、CPU51は、バスを介して、RAM52とROM53と通信部54と表示制御部55と入力受け付け部56と媒体接続部57と入出力制御部58と接続される。
CPU51は、RAM52に展開されたプログラムを実行する。実行されるプログラムとしては、実施形態における、ハンディ端末7が行う処理を実現するためのプログラムが適用されてもよい。
表示制御部55は、表示装置59に表示される内容を制御する。入力受け付け部56は、入力装置60に入力された内容を受け付ける。媒体接続部57は、例えば、可搬型の半導体メモリ等の媒体を接続する装置であり、該媒体に、上記のプログラムが記録されていてもよい。
入出力制御部58には、カードリードライト部61が接続される。実施形態では、カードリードライト部61は、ICカード8に注文データを記録する。
RAM52、ROM53および上記の媒体は、何れもコンピュータ読み取り可能な有形の記憶媒体の一例である。これらの有形な記憶媒体は、信号搬送波のような一時的な媒体ではない。
<自動精算機の機能ブロックの一例>
図6は、自動精算機6の機能ブロックの一例を示す図である。自動精算機6は、自動精算機制御部61と発行制御部62と第1取得部63と第2取得部64と提示部65と識別番号付与部66と精算方法認識部67と精算処理部68とを含む。
自動精算機制御部61は、自動精算機6における各種の制御を行う。発行制御部62は、ICカード8が、カード発行部32から発行されるように制御する。
第1取得部63は、ICカード8に記録されている注文データおよび識別番号を、該ICカード8から取得する。識別番号は、ICカード8に付与された識別番号であり、管理サーバ2から受信した情報に基づいて、自動精算機がICカード8に付与する。識別番号は、ICカード8自身が持つ固有の情報であってもよい。
第2取得部64は、第1取得部63が取得した識別番号に対応する注文データについての精算金額情報を管理サーバ2の注文DB44Bから取得する。注文DB44Bには、識別番号に対応して、注文データが記憶される。従って、第2取得部64は、ICカード8の識別番号に対応付けられた注文データを管理サーバ2から取得する。
提示部65は、店内の座席のうち空席の情報を提示する。上述したように、利用者は、来店時に、自動精算機6で受け付けを行うものとする。自動精算機6は、店内の座席のうち、空いている座席の情報を提示する。
このため、自動精算機6は、店内の座席のそれぞれについて、空席であるか否かを示す情報を記憶しているものとする。提示部65は、該情報に基づいて、空席であることを示す席を提示する。
提示部65は、表示制御部16を制御して、表示装置20に、店内の座席のうち空席を示す情報を視覚的に提示する。利用者は、表示装置20に表示された空席を示す情報から、入力装置21を用いて、任意の席を選択する。
入力装置21は、上記の選択操作を認識する。上述したように、表示装置20と入力装置21とは一体型のタッチパネルディスプレイであるものとする。利用者が、タッチパネルディスプレイに表示されている空席を示す情報をタッチ(押下)すると、入力受け付け部17は、タッチ操作を受け付ける。
識別番号付与部66は、識別番号をICカード8に付与(記録)する。識別番号付与部66は、自動精算機制御部61を制御し、識別番号をカードリードライト部30によりICカード8に記録する。ICカード8には、選択された座席を示す座席情報も記録される。
精算方法認識部67は、注文に関する精算を行う方法について、複数の精算方法のうち、何れの精算方法が選択されたかを認識する。例えば、タッチパネルディスプレイに、複数の精算方法の候補が表示されている場合、精算方法認識部67は、各候補のうち何れの精算方法が選択されたかに基づいて、精算方法を認識する。
実施形態の精算方法は、一括精算であるか、分割精算(割り勘)であるか、または複数の決済手段を組み合わせた精算であるかの何れかであるものとする。精算方法は、上記の3つの精算方法以外であってもよい。精算処理部68は、精算方法認識部67が認識した精算方法に基づく精算処理を行う。
<管理サーバの機能ブロック図の一例>
図7は、管理サーバ2の機能ブロック図の一例を示す。管理サーバ2は、サーバ制御部71とリクエスト処理部72と識別番号特定部73と精算金額算出部74とを含む。サーバ制御部71は、管理サーバ2の各種の制御を行う。リクエスト処理部72は、管理サーバ2に対する各種のリクエストを処理する。
識別番号特定部73は、自動精算機6がICカード8を発行するに際して、該ICカード8に付与する識別番号を特定する。例えば、店内で複数のICカード8が利用される場合、識別番号特定部73は、既にICカード8に付与された識別番号以外の識別番号を特定する。
例えば、識別番号特定部73は、注文DB44Bを参照して、未だ付与されていない識別番号を特定してもよい。識別番号特定部73が特定した識別番号は、自動精算機6に送信される。
自動精算機6は、利用者の来店を受け付けした際に、選択された座席を示す座席情報を管理サーバ2に送信する。管理サーバ2は、受信した座席情報と上記の識別番号とを対応付けて、注文DB44Bに記憶する。
精算金額算出部74は、自動精算機6から受信した識別番号に対応する注文データを注文DB44Bから取得し、該注文データに基づく精算金額を算出する。各商品には、それぞれ単価が設定されており、注文データが複数の商品を示す場合、精算金額は、複数の商品の合計額である。算出された精算金額は、精算金額情報として、自動精算機6に送信される。
<ハンディ端末の機能ブロック図の一例>
図8は、ハンディ端末7の機能ブロック図の一例を示す。ハンディ端末7は、端末制御部81とメニュー表示制御部82と注文内容認識部83と記録部84とを含む。端末制御部81は、ハンディ端末7の各種制御を行う。
メニュー表示制御部82は、管理サーバ2のメニューDB44Aから、メニュー情報を取得し、表示装置59に、メニュー情報が表示されるように、表示制御部55を制御する。
店員は、ハンディ端末7の入力装置60を操作して、利用者の注文に応じて、表示装置59に表示されているメニューのうち、指定された商品および数量を入力する。ハンディ端末7の入力受け付け部56は、該入力を受け付ける。
注文内容認識部83は、入力受け付け部56が受け付けた注文内容を認識する。記録部84は、カードリードライト部61を制御して、認識された注文内容を、ICカード8に記録する。
<各種データベースの一例>
図9(A)は、メニューDB44Aの一例を示す。メニューDB44Aは、商品コードと商品と単価との項目を含む。メニューDB44Aは、飲食店で提供されるメニューの一覧を示す情報(メニュー情報)を記憶する。商品コードは、商品に付与される番号である。商品は、商品の名称を示す。単価は、商品の単価を示す。
図9(B)は、注文DB44Bの一例を示す。注文DB44Bは、識別番号と座席番号と時刻と商品と数量との項目を含む。注文DB44Bは、注文に関する情報(注文データ)を記憶する。
図9(B)の例に示されるように、座席番号と識別番号とは対応する。注文DB44Bは、座席番号ごとの注文データを記憶する。時刻は、管理サーバ2がハンディ端末7から注文データを受け付けた時刻を示す。商品は、注文された商品の名称を示す。数量は、注文された商品の数量を示す。
<ハンディ端末が注文を受け付ける例>
上述したように、来店した利用者は、自動精算機6で来店の受け付けを行う。この際、自動精算機6は、利用者が選択した座席情報および該座席情報に対応する識別番号が記録されたICカード8を発行する。
注文担当の店員は、ハンディ端末7を所持し、座席の利用者から注文を受け付ける。利用者からの注文を受ける際に、ハンディ端末7の端末制御部81は、メニューDB44Aからメニュー情報を取得する。ハンディ端末7のメニュー表示制御部82は、取得したメニュー情報を、該ハンディ端末7の表示装置59に表示する。
店員は、ハンディ端末7の表示装置59を用いて、利用者からの注文内容を入力する。1つの座席について、複数の利用者から注文を受ける場合、店員は、ハンディ端末7の入力装置60を用いて、各利用者からの注文内容を入力する。
1つの座席について、全ての利用者からの注文を受けた場合、ハンディ端末7の注文内容認識部83は、注文内容を認識する。
利用者は、自動精算機6から発行されたICカード8を、注文を取りに来た店員に提示する。例えば、店員が、ハンディ端末7をICカード8に近づけることにより、ハンディ端末7とICカード8とが近距離無線通信を行う。
ハンディ端末7の端末制御部81は、カードリードライト部61を制御して、ICカード8から識別番号および座席番号を取得する。ハンディ端末7の記録部84は、取得された識別番号および座席番号と、利用者から受け付けた注文内容とを対応付けた注文データをICカード8に記録する制御を行う。
図10は、識別番号に対応した注文データの一例を示す。該注文データが、ICカード8に記録される。
ハンディ端末7の端末制御部81は、上記の注文データを管理サーバ2に送信する制御を行う。該制御により、注文データは、管理サーバ2に送信される。
管理サーバ2のサーバ制御部71は、受信した注文データを注文DB44Bに記憶する。管理サーバ2は、複数のハンディ端末7から注文データを受信し、受信した注文データを注文DB44Bに記憶する。これにより、管理サーバ2は、各座席からの商品の注文を管理する。
<注文DBの遷移の一例>
管理サーバ2は、ハンディ端末7から注文データを受信すると、受信した注文データを注文DB44Bに記憶する。図11の例の場合、識別番号が「1」である注文データが注文DB44Bに記憶されている。
管理サーバ2が、新たに、ハンディ端末7から、識別番号が「2」である注文データを受信した場合、管理サーバ2は、該注文データを注文DB44Bに記憶する。図11の例の場合、該注文データが注文DB44Bに追加して記憶される。
利用者が、商品を注文し、注文した商品の精算を行うことにより、一連の取引が終了する。上記精算は、利用者自身が、店員を介することなく、自動精算機6を操作して行う。
例えば、利用者の操作に応じて、識別番号が「2」である注文データに関する精算処理を自動精算機6が行ったとする。該精算処理が完了すると、自動精算機6は、上記の識別番号「2」に関する注文データを削除する削除依頼を管理サーバ2に送信する。
例えば、図12の例に示されるように、管理サーバ2は、上記削除依頼に基づいて、識別番号が「2」である注文データを注文DB44Bから削除する。これにより、識別番号が「2」である注文データに関する一連の取引が完了する。
<各種画面例>
図13は、自動精算機6のタッチパネルディスプレイTDに表示される受け付け画面の一例を示す。タッチパネルディスプレイTDは、表示装置20と入力装置21との機能を有する。上述したように、来店した利用者は、自動精算機6を操作して、座席を選択する操作を行う。
図13の例において、タッチパネルディスプレイTDには、座席選択領域TD−Aおよび発行ボタンB1を含む画面が表示される。座席選択領域TD−Aは、各座席について、空席であるか否かを視覚的に表示する領域である。
例えば、図13の例では、店内の座席は「A」から「F」まであり、網掛けが施されている座席「C」および「D」は、空席でないことを示す。一方、網掛けが施されていない座席「A」、「B」、「E」および「F」は空席であることを示す。
利用者は、座席選択領域TD−Aのうち、空席である座席のうち、何れかの座席をタッチすることにより、座席を選択する。自動精算機6は、タッチ操作に基づいて、選択された座席を認識する。
座席が選択された後、発行ボタンB1が押下されたことを自動精算機6が認識すると、発行制御部62は、カード発行部32にICカード8を発行させる制御を行う。発行されるICカード8には、識別番号および座席番号が記録される。
自動精算機6は、選択された座席を示す座席番号を管理サーバ2に送信する。管理サーバ2は、未だ付与されていない識別番号を自動精算機6に送信する。自動精算機6は、受信した識別番号および上記の座席番号を記録したICカード8を発行する。利用者は、発行されたICカード8を所持し、選択した座席まで移動する。
利用者は、注文担当の店員に対して、商品の注文を行い、店員は、ハンディ端末7を操作して、注文内容を入力する。ハンディ端末7は、ICカード8から取得した識別番号および座席番号に対応付けられた注文データを、管理サーバ2に送信する。また、ハンディ端末7は、ICカード8に注文データを記録する。
上述したように、利用者は、ICカード8を用いて、自動精算機6で精算を行う。図14は、精算を行う際に、自動精算機6のタッチパネルディスプレイTDに表示される選択画面の一例である。
選択画面は、それぞれ異なる複数の精算方法のうち何れかの精算方法を選択させる画面である。実施形態では、一括精算と分割精算と組み合わせ決済による精算との3種類の精算方法があるものとする。精算方法は、上記3種類の精算方法には限定されない。
一括精算は、ICカード8に記録された識別番号に対応する注文データのうち、複数の商品の金額を一括して精算する方法である。分割精算は、上記の複数の商品の金額を分割して精算する方法(割り勘)である。実施形態では、一括精算および分割精算は、現金による決済であるものとする。
組み合わせ決済は、複数の決済手段を組み合わせて精算を行う方法である。例えば、電子マネーとクレジットカードと現金とのうち何れか2つまたは3つを組み合わせて、精算を行う方法が、組み合わせ決済である。組み合わせ決済の決済手段は、上記の決済手段に限定されない。
タッチパネルディスプレイTDには、一括精算を選択するための一括精算ボタンBS1と分割精算を選択するための分割精算ボタンBS2と組み合わせ決済を選択するための組み合わせ決済ボタンBS3とが表示される。
何れかのボタンが押下(タッチ)されると、自動精算機6は、精算方法の選択を受け付ける。精算方法認識部67は、選択された精算方法を認識する。図15は、一括精算が選択された場合におけるタッチパネルディスプレイTDの画面例を示す。
利用者は、精算方法を選択した後、自動精算機6のカードユニット28のカード挿入/排出口にICカード8を挿入する。カードユニット28はカード搬送制御部29によりICカード8をカードリードライト部30に搬送する。カードリードライト部30とICカード8とが近距離無線通信を行い、ICカード8に記録された情報が自動精算機6に取得される。
自動精算機6は、ICカード8に記録された識別番号を取得する。自動精算機6は、管理サーバ2に、取得された識別番号に対応する注文データを取得するリクエストを送信する。該リクエストには、識別番号が含まれる。
管理サーバ2は、該リクエストに応じて、注文DB44Bに記憶されている情報のうち、上記の識別番号に対応する注文データに基づく精算金額情報を自動精算機6に送信する。
精算処理部68は、ICカード8から取得された注文データに基づく精算金額と、管理サーバ2から受信した精算金額情報が示す精算金額とが一致する場合に、精算処理を開始し、一致しない場合には、精算処理を中止する。
ICカード8から取得された注文データに基づく精算金額と、管理サーバ2から受信した精算金額情報が示す精算金額とは、本来、一致するものである。両者の精算金額が一致しない場合に精算処理を中止することで、誤った精算処理が行われることが抑制される。
識別番号に対応する注文データは、複数の商品が注文されたことを示す場合もあり、同じ商品が複数注文されたことを示す場合もある。図15の例では、ICカード8に記録された識別番号に対応する注文データは、「ハンバーグランチ」および「親子丼」の2つの商品が注文されたことを示す。
「ハンバーグランチ」の単価は「¥980」であり、「親子丼」の単価は「¥800」であるため、合計金額(精算金額)は、「¥1780」である。タッチパネルディスプレイTDには、合計金額が表示される。
入金の欄は、自動精算機6の紙幣入出金ユニット24に紙幣が入金されるごと、および硬貨入出金ユニット25に硬貨が入金されるごとに、入金金額を示す情報が更新される。確認ボタンB4は、精算処理を続行または決定するためのボタンであり、取消ボタンB5は、精算処理を中断させるためのボタンである。
図16は、「¥2000」の入金があったことを示す。確認ボタンB4が押下されると、タッチパネルディスプレイTDの画面は、図17の例の画面に遷移する。入金金額は、精算金額より高いため、タッチパネルディスプレイTDの釣銭の項目に「¥220」が表示される。そして、硬貨入出金ユニット25は、釣銭を出金する。
図18は、選択画面において、分割精算が選択された場合の画面例を示す。タッチパネルディスプレイTDには、人数の項目が表示される。また、タッチパネルディスプレイTDには、テンキーB6が表示される。
分割精算は、所謂割り勘であり、精算金額を均等に分割して精算する精算方法である。従って、分割精算を行うための人数の入力が必要になる。利用者は、テンキーB6を用いて、人数の項目に、分割精算を行うための人数を入力する。そして、利用者は、確認ボタンB4を押下する。自動精算機6は、人数の入力および押下操作を受け付ける。
図19は、人数の項目に「4」(つまり、4人)が入力された場合の画面例を示す。精算処理部68は、合計金額を、人数の項目に入力された数で除算する。図19の例の場合、合計金額「¥1780」を人数「4」で除算する。この場合、1人あたりの精算金額は「¥445」である。
タッチパネルディスプレイTDのうち、「合計(1人)」の項目は、上記の1人あたりの精算金額を示す。タッチパネルディスプレイTDのうち、完了の項目は、人数の項目で指定された人数のうち、精算を完了した人数を示す。
図20は、2人目が精算を行う場合の画面例を示す。1人目の精算が完了しているため、完了の項目は「1人」であることを示している。2人目が、硬貨入出金ユニット25に「¥445」を入金した場合、図20の画面例のように、入金の項目に「¥445」が表示される。
確認ボタンB4が押下されたことを自動精算機6が認識すると、精算処理部68は、2人目の精算が完了したことを認識する。そして、精算処理部68は、4人目の精算が完了した時点で、ICカード8の識別番号に対応する注文に関する精算処理が完了したことを認識する。
図21は、選択画面において、複数の決済手段を組み合わせて精算を行う方法が選択された場合の画面例を示す。タッチパネルディスプレイTDには、合計金額の他に、電子マネーとクレジットと現金と残金との項目が表示される。
電子マネーの項目は、電子マネー決済による支払額を示す。クレジットの項目は、クレジットカード決済による支払額を示す。現金の項目は、現金による支払額を示す。残金の項目は、合計金額のうち、精算が済んでいない金額を示す。
図22は、電子マネーによる支払額として「¥1000」が指定され、電子マネーによる「¥1000」の決済が完了したことを示す。実施形態では、電子マネーによる支払額の指定には、テンキーB6が用いられる。
利用者は、テンキーB6を操作して、電子マネーの項目において、支払額を指定する。自動精算機6は、該指定操作を受け付ける。精算処理部68は、電子マネーによる支払額を認識する。例えば、電子マネーの決済媒体が自動精算機6に近づけられると、自動精算機6の不図示の電子マネーのリードライト部は該決済媒体と近距離無線通信を行い、自動精算機6は、電子マネーの決済を行うサーバ(電子マネー決済サーバ)と通信する。
指定された金額について、電子マネーによる決済が可能な場合、精算処理部68は、合計金額から、電子マネーの支払額を減算する。図22の例の場合、残金は「¥780」となる。
利用者は、テンキーB6を操作して、クレジットの項目において、支払額を指定する。図23の例では、クレジットカードによる支払額は「¥500」が指定されたとする。自動精算機6は、支払額の指定操作を受け付ける。精算処理部68は、クレジットカードによる支払額を認識する。
自動精算機6のクレジットカードリーダユニット26によりクレジットカードが読み込まれると、自動精算機6は、クレジットカード決済を行うサーバ(クレジット決済サーバ)と通信する。
指定された金額について、クレジットカードによる決済が可能な場合、精算処理部68は、合計金額から、クレジットカードの支払額を減算する。図23の例の場合、残金は「¥280」となる。
図24の例において、利用者が、現金の項目に「¥280」を入力したとする。自動精算機6は、該入力操作を受け付ける。精算処理部68は、現金による精算金額が「¥280」であることを認識する。
図25は、現金の入金を促す画面例である。必要な現金の入金金額は「¥280」である。図26は、硬貨入出金ユニット25に「¥300」の入金がされた場合の画面例を示す。確認ボタンB4が押下されたことを自動精算機6が受け付けると、精算処理部68は、入金された金額から現金の入金金額を減算する。
これにより、図27の例に示されるように、タッチパネルディスプレイTDのうち釣銭の項目には「¥20」が表示され、硬貨入出金ユニット25から釣銭「¥20」が出金される。以上により、複数の決済手段を組み合わせた精算が行われる。
従って、利用者が精算を行うに際して、多様な精算方法を提供することができるため、利用者が精算を行う際の利便性が向上する。また、店員が介在することなく、利用者自身が多様な精算方法から任意の精算方法を選択して精算を行うことができることから、店員の作業負荷が軽減する。さらに、利用者が選択した精算方法を店員に知られることもなくなる。
多様な精算方法を提供することができる新たな自動精算機6を自動精算システム1に導入する場合、既存の自動精算システム1の全体が新たな自動精算機6に対応する必要がある。例えば、新たな自動精算機6に既存の自動精算システム1にない機能が追加された場合、該機能は、既存の自動精算システムに適合しないことが考えられる。
例えば、自動精算システム1において、管理サーバ2が、自動精算機6の精算方法を制御する場合、多様な精算方法に対応するため、管理サーバ2に大幅な修正や変更等が必要になることが考えられる。
実施形態では、自動精算機6が発行するICカード8に識別番号が付与され、該ICカード8に付与された識別番号に基づいて、管理サーバ2が注文データを管理し、自動精算機6は、識別番号に基づいて精算処理を行う。
従って、自動精算システム1に、上記のような多様な精算方法を提供可能な新たな自動精算機6が導入されたとしても、管理サーバ2は、識別番号に関する処理のみ行えばよいため、既存の管理サーバ2の構成を殆ど変更や修正等する必要がない。
このため、新たな機能を提供する自動精算機6を、既存の自動精算システム1に導入するに際して、該既存の自動精算システム1に与えられる影響を抑制することができる。例えば、上述した多様な精算方法の提供ではなく、他の機能を追加した自動精算機6を、既存の自動精算システム1に導入する場合でも、同様に、該既存の自動精算システム1に与えられる影響を抑制することができる。
<実施形態の処理の流れの一例>
図28は、来店時に、利用者が自動精算機6で来店の受け付けを行う際の受け付け処理の一例を示すシーケンス図である。自動精算機6のタッチパネルディスプレイTDには、例えば、図14の例のような受け付け画面がタッチパネルディスプレイTDに表示される。タッチパネルディスプレイTDには、座席選択領域TD−A(各座席のうち空席を示す情報)が表示されている。
図28に示されるように、利用者が、空席を示す情報のうち何れかの座席を示す情報をタッチする操作を行うと、自動精算機6は、該操作(選択操作)を受け付ける(ステップS1)。自動精算機制御部61は、発行ボタンB1が押下されたかを判定する(ステップS2)。
ステップS2でNOの場合、処理はステップS1に戻る。ステップS2でYESの場合、自動精算機6は、選択された座席を示す座席情報を含む番号リクエストを管理サーバ2に送信する(ステップS3)。
管理サーバ2のリクエスト処理部72は、該番号リクエストが、識別番号を特定するリクエストであることを認識する。識別番号特定部73は、番号リクエストを受信した際に付与されていない識別番号を特定する(ステップS4)。管理サーバ2は、特定された識別番号を自動精算機6に送信する(ステップS5)。
自動精算機6は、特定された識別番号を受信する(ステップS6)。自動精算機6の発行制御処理部62は、発行するICカード8を選択する(ステップS6−1)。選択されたICカード8が繰出されることにより、該ICカード8が発行される。
次に自動精算機6の識別番号付与部66は、カードリードライト部30を使って受信した識別番号および選択された座席番号をICカード8に付与する。これにより、ICカード8に識別番号および座席番号が記録される(ステップS7)。
発行制御部62は、カード搬送制御部29を制御して、識別番号および座席番号が記録されたICカード8をカード挿入/排出口まで搬送し、ICカード8を発行する(ステップS8)。
自動精算機6は、カード発行部32からICカード8が抜去されたかを判定する(ステップS9)。ステップS9でNOの場合、受け付け処理は終了しない。ICカード8が抜去された場合、受け付け処理は終了する。
タッチパネルディスプレイTDには、店内の座席の配置を示す座席選択領域TD−Aが表示される。利用者は、発行されたICカード8を所持し、座席選択領域TD−Aの表示内容を認識して、選択した座席まで移動する。
図29および図30は、利用者からの注文を受注する受注処理の流れの一例を示すシーケンス図である。店員は、利用者の座席で、利用者からの注文を受注する。店員は、ハンディ端末7を携帯しており、該ハンディ端末7を用いて、利用者からの商品の受注を行う。
店員が、利用者から、商品の注文を受ける際、店員は、ハンディ端末7の入力装置60を用いて入力操作を行う。入力受け付け部56は、該入力操作を受け付ける。端末制御部81は、入力操作がされたかを判定する(ステップS11)。
ステップS11でNOの場合、処理は、次のステップに進まない。ステップS11でYESの場合、端末制御部81は、メニュー情報をリクエストするメニュー情報リクエストを管理サーバ2に送信する制御を行う。ハンディ端末7の通信部54は、メニュー情報リクエストを管理サーバ2に送信する(ステップS12)。
管理サーバ2は、メニュー情報リクエストを受信する(ステップS13)。リクエスト処理部72は、該メニュー情報リクエストに応じて、メニューDB44Aを検索し(ステップS14)、メニュー情報を取得する。管理サーバ2は、メニュー情報をハンディ端末7に送信する(ステップS15)。
ハンディ端末7は、メニュー情報を受信する(ステップS16)。メニュー情報表示制御部82は、表示装置59にメニュー情報が表示されるように、表示制御部55を制御する。これにより、表示装置59には、メニュー情報が表示される(ステップS17)。
店員は、利用者の注文内容を、ハンディ端末7の入力装置60を用いて、入力する。ハンディ端末7の入力受け付け部56は、注文内容の入力を受け付ける(ステップS18)。
1つの座席について、複数の商品の注文がある場合、店員は、複数の商品の注文内容をハンディ端末7に入力する。例えば、入力装置60には、終了ボタンがあるものとする。該終了ボタンは、1つの座席についての商品の受注を終了するためのボタンである。
上記終了ボタンが押下されると、1つの座席についての商品の注文の受注が終了する。ハンディ端末7の端末制御部81は、商品の注文の受注が終了したかを判定する(ステップS19)。
ステップS19でNOの場合、ステップS17に戻る。ステップS19でYESの場合、注文内容認識部83は、注文内容を認識し、ステップS20に進む。
店員は、利用者から受け取ったICカード8を、ハンディ端末7に近づける。ICカード8がハンディ端末7に近づけられると、ICカード8がセットされたと認識される(ステップS20でYES)。これにより、ICカード8とハンディ端末7のカードリードライト部61とが近距離無線通信を行う。
端末制御部81は、例えば、ICカード8とカードリードライト部61とが近距離無線通信を開始したかに基づいて、ICカード8がハンディ端末7にセットされたかを判定してもよい。
ステップS20でNOの場合、次のステップに進まない。ステップS20でYESの場合、図30のステップS21に進む。上述したように、自動精算機6が発行したICカード8には、識別番号および座席番号が記録されている。
ハンディ端末7の端末制御部81は、ICカード8に記録されている識別番号および座席番号を取得する(ステップS21)。ハンディ端末7の記録部84は、識別番号および座席番号を注文内容と対応付けて、ICカード8に記録する(ステップS22)。
端末制御部81は、識別番号および座席番号を注文内容と対応付けた注文データを管理サーバ2に送信する制御を行う。ハンディ端末7の通信部54は、該制御に基づいて、注文データを管理サーバ2に送信する(ステップS23)。
管理サーバ2は、注文データを受信する(ステップS24)。サーバ制御部71は、注文DB44Bに、受信した注文データを記憶する(ステップS25)。これにより、注文DB44Bに、利用者が受注した注文に関する注文データが追加される。
サーバ制御部71は、管理サーバ2が、注文データを受信したことを示す完了通知をハンディ端末7に送信する(ステップS26)。ハンディ端末7は、該完了通知を受信する(ステップS27)。以上により、受注処理が終了する。ハンディ端末7が、完了通知が受信しなければ、受注処理は終了しない。
次に、図31および図32を参照して、精算処理の流れの一例について説明する。上述したように、利用者は、自動精算機6を操作して精算を行う。自動精算機制御部61は、精算処理を開始するかを判定する(ステップS31)。
例えば、自動精算機6のタッチパネルディスプレイTDに「精算ボタン」が表示されているとする。自動精算機制御部61は、該精算ボタンが押下されたことを認識した場合、精算処理を開始すると判定してもよい。
ステップS31でNOの場合、処理は、次のステップに進まない。ステップS31でYESの場合、自動精算機制御部61は、ICカード8が自動精算機6に挿入されたかを判定する(ステップS32)。
ステップS32でNOの場合、処理は、次のステップに進まない。ステップS32でYESの場合、自動精算機6に挿入されたICカード8は、カード搬送制御部29により搬送される。この際、カードリードライト部30は、ICカード8に記録されている情報を読み込む(ステップS33)。
ICカード8には、識別番号と座席番号と注文内容とが記録されている。第1取得部63は、ICカード8に記録されている注文内容を取得する。該注文内容は、ハンディ端末7が受注処理の際に受け付けた注文内容である。精算処理部68は、取得された注文内容に基づく精算金額を算出する(ステップS34)。
第1取得部63は、ICカード8に記録されている識別番号を取得し、該識別番号を管理サーバ2に送信する制御を行う。これにより、識別番号が管理サーバ2に送信される(ステップS35)。
管理サーバ2は、識別番号を受信する(ステップS36)。サーバ制御部71は、受信した識別番号に対応する注文データを注文DB44Bから検索する(ステップS37)。サーバ制御部71は、上記識別番号に対応する注文データに基づいて、精算金額を算出すする。
管理サーバ2は、算出された精算金額を示す精算金額情報を自動精算機6に送信する(ステップS38)。自動精算機6は、精算金額情報を受信する(ステップS39)。そして、ステップS40に進む。
精算処理部68は、管理サーバ2から受信した精算金額情報が示す精算金額と、ICカード8から取得された注文内容に基づいて算出された精算金額とを比較する(ステップS40)。そして、精算処理部68は、比較の結果が一致しているかを判定する(ステップS41)。
ステップS41でYESの場合、精算処理部68は、各種精算処理を行う(ステップS42)。各種精算処理は、上述した複数の精算方法についての処理である。各種精算処理において、精算が正常に終了したと判定される場合と、精算が正常に終了していないと判定されることがある。
各種精算処理で、精算が正常に終了と判定された場合、ステップS43はYESになる。各種精算処理で、精算が正常に終了していないと判定された場合、ステップS43はNOになる。
ステップS41でNOの場合、およびステップS43でNOの場合、自動精算機制御部61は、精算が正常に終了していないことを示すエラー表示がタッチパネルディスプレイTDに表示されるように制御を行い、ICカード8を返却する制御を行う。
これにより、タッチパネルディスプレイTDにエラー表示がされ、ICカード8が、例えば、自動精算機6に設けられるカード挿入/排出口から排出されて、返却される(ステップS44)。その後、処理は、「E」から、ステップS31に戻る。
ステップS43でYESの場合、自動精算機制御部61は、識別番号を含む削除依頼を管理サーバ2に送信する制御を行う。自動精算機6は、削除依頼を管理サーバ2に送信する(ステップS45)。
管理サーバ2のリクエスト処理部72は、受信した削除依頼に含まれる識別番号に対応する注文データを注文DB44Bから削除する(ステップS46)。これにより、一連の取引が完了する。
図33の例を参照して、ステップS42の各種精算処理について説明する。上述したように、タッチパネルディスプレイTDには、複数の精算方法を選択するための画面が表示される。利用者は、何れかの精算方法を選択する。
図33の例に示されるように、一括精算が選択された場合(ステップS51でYES)、精算処理部68は、一括精算処理を行う(ステップS52)。分割精算が選択された場合(ステップS53でYES)、精算処理部68は、分割精算処理を行う(ステップS54)。
組み合わせ決済による精算が選択された場合(ステップS55でYES)、精算処理部68は、組み合わせ決済による精算処理を行う(ステップS56)。ステップS55でNOの場合、取消ボタンBRが押下されたか否かが確認される(ステップS57)。所定時間を過ぎても取消ボタンBRが押されていない場合(ステップS57でNO)には、ステップS51に戻り、利用者のボタン押下の確認に戻る。
ステップS57で取消ボタンBRが押下された場合(ステップS57でYES)には、精算処理部68は、精算は正常に終了していないと判定する(ステップS58)。以上により、各種精算処理は終了する。
図34の例を参照して、ステップS52の一括精算処理について説明する。一括精算が選択された場合、例えば、自動精算機6のタッチパネルディスプレイTDには、図15の例で示したような一括精算の画面が表示される(ステップS61)。
自動精算機制御部61は、紙幣入出金ユニット24または硬貨入出金ユニット25に現金の入金があったかを判定する(ステップS62)。ステップS62でNOの場合、処理は、次のステップに進まない。
ステップS62でYESの場合、タッチパネルディスプレイTDのうち入金の項目に、入金された金額が表示される(ステップS63)。精算処理部68は、入金金額が精算金額以上であるかを判定する(ステップS64)。
ステップS64でNOの場合、入金金額が精算金額に満たないため、ステップS62に戻る。ステップS64でYESの場合、タッチパネルディスプレイTDに表示されている取消ボタンB5が押下されたかが判定される(ステップS65)。
ステップS65でNOの場合、タッチパネルディスプレイTDに表示されている確認ボタンB4が押下されたかが判定される(ステップS66)。ステップS66でNOの場合、処理は、ステップS65に戻る。
ステップS66でYESの場合、精算処理部68は、釣銭があるかを判定し、釣銭があれば、硬貨入出金ユニット25から釣銭を出金する制御を行い、該制御に基づいて、釣銭が出金される(ステップS67)。
上述したように、自動精算機6に挿入されたICカード8は、カード搬送制御部29によりカード回収部31まで搬送される。カード回収部31は、ICカード8を回収する(ステップS68)。ICカード8がカード回収部31に回収されることで、ICカード8の再利用を図ることができる。
自動精算機制御部61は、レシートプリンタユニット27を制御して、注文から精算までの一連の取引に関する情報をレシートに印字し、該レシートを出力する制御を行う。該制御により、レシートプリンタユニット27からレシートが発行される(ステップS69)。そして、精算処理部68は、正常に精算が行われたと判定する(ステップS70)。
ステップS65でYESの場合、精算処理が中断される。よって、精算処理部68は、硬貨入出金ユニット25を制御して、入金された現金を出金する。これにより、入金された現金が返金される(ステップS71)。
精算が中断されたため、精算処理部68は、ICカード8を返却する制御を行う。例えば、自動精算機6に設けられる排出口からICカード8が排出される。これにより、ICカード8が返却される(ステップS72)。そして、精算処理部68は、正常に精算が行われていないと判定する(ステップS73)。
図35および図36を参照して、分割精算処理の流れの一例について説明する。分割精算が選択された場合、例えば、自動精算機6のタッチパネルディスプレイTDには、図18の例で示したような分割精算の画面が表示される(ステップS81)。
タッチパネルディスプレイTDに表示されている画面のうち、人数の項目に利用者の人数が入力されると、精算処理部68は、該入力に基づいて、利用人数を認識する(ステップS82)。
精算処理部68は、精算金額を利用人数で除算して、1人あたりの精算金額を算出する。算出された1人あたりの精算金額は、例えば、図19の例で示した「合計(1人)」の項目に表示される(ステップS83)。
自動精算機制御部61は、紙幣入出金ユニット24または硬貨入出金ユニット25に現金の入金があったかを判定する(ステップS84)。ステップS84でNOの場合、処理は、次のステップに進まない。
ステップS84でYESの場合、タッチパネルディスプレイTDのうち入金の項目に、入金された金額が表示される(ステップS85)。精算処理部68は、入金金額が、1人あたりの精算金額以上であるかを判定する(ステップS86)。
ステップS86でNOの場合、入金金額が精算金額に満たないため、処理は、ステップS84に戻る。ステップS84でYESの場合、タッチパネルディスプレイTDに表示されている取消ボタンB5が押下されたかが判定される(ステップS87)。ステップS87でYESの場合、ステップS95に進む。
ステップS87でNOの場合、タッチパネルディスプレイTDに表示されている確認ボタンB4が押下されたかが判定される(ステップS88)。ステップS88でNOの場合、ステップS87に戻る。ステップS88でYESの場合、ステップS89に進む。
図36の例に示されるように、精算処理部68は、釣銭があるかを判定し、釣銭があれば、硬貨入出金ユニット25から釣銭を出金する制御を行う。該制御に基づいて、釣銭が出金される(ステップS89)。
ステップS89の処理が行われることにより、複数の利用者のうち1人の利用者の精算が完了する。従って、精算が完了した人数を示す完了人数がインクリメントされる(ステップS90)。なお、完了人数の初期値はゼロである。
精算処理部68は、ステップS82で認識された利用人数に完了人数が達したかを判定する(ステップS91)。ステップS91でNOの場合、未だ精算を完了していない利用者がいるため、処理は、ステップS84に戻る。
ステップS91でYESの場合、ICカード8は、カード搬送制御部29によりカード回収部31まで搬送され、カード回収部31にICカード8が回収される(ステップS92)。
自動精算機制御部61は、レシートプリンタユニット27を制御する。レシートプリンタユニット27が、注文から精算までの一連の取引に関する情報をレシートに印字することで、レシートが発行される(ステップS93)。そして、精算処理部68は、正常に精算が行われたと判定する(ステップS94)。
図35のステップS87でYESの場合、精算処理が中断される。よって、精算処理部68は、硬貨入出金ユニット25を制御することで、入金された現金が返金される(ステップS95)。
そして、自動精算機6は、ICカード8を返却し(ステップS96)、精算処理部68は、正常に精算が行われていないと判定する(ステップS97)。以上により、分割精算処理が終了する。
図37乃至図39を参照して、組み合わせ決済処理の流れの一例について説明する。組み合わせ決済による精算が選択された場合、例えば、自動精算機6のタッチパネルディスプレイTDには、図21の例で示したような画面が表示される(ステップS101)。
タッチパネルディスプレイTDに表示されている画面のうち、電子マネーの項目が選択された場合(ステップS102でYES)、精算処理部68は、該電子マネーの項目に入力された金額(決済金額)を認識する(ステップS103)。
精算処理部68は、電子マネー決済サーバにアクセスする制御を行う。自動精算機6は、電子マネーの決済を管理する電子マネー決済サーバにアクセスする(ステップS104)。電子マネー決済サーバは、該アクセスに基づく決済が可能であるかを判定し(ステップS105)、判定結果を自動精算機6に通知する。
電子マネーによる決済が可能である場合(ステップS105でYES)、精算処理部68は、精算金額から、ステップS103で認識された金額を減算する(ステップS106)。電子マネーによる決済が可能でない場合(ステップS105でNO)、タッチパネルディスプレイTDには、電子マネーによる決済はできない旨が表示される(ステップS107)。
ステップS102でNOの場合、電子マネーによる決済は行われない。ステップS108に進む。図38を参照して、ステップS108以降の処理について説明する。
タッチパネルディスプレイTDに表示されている画面のうち、クレジットの項目が選択された場合(ステップS108でYES)、精算処理部68は、該クレジットの項目に入力された金額を認識する(ステップS109)。
精算処理部68は、クレジット決済サーバにアクセスする制御を行う。自動精算機6は、クレジットカードの決済を管理するクレジット決済サーバにアクセスする(ステップS110)。クレジット決済サーバは、該アクセスに基づく決済が可能であるかを判定し、判定結果を自動精算機6に通知する。
クレジットカードによる決済が可能である場合(ステップS111でYES)、精算処理部68は、精算金額から、ステップS103で認識された金額を減算する(ステップS112)。
クレジットカードによる決済が可能でない場合(ステップS111でNO)、タッチパネルディスプレイTDには、クレジットカードによる決済はできない旨が表示される(ステップS113)。
ステップS108でNOの場合、クレジットカードによる決済は行われず、ステップS114に進む。図39を参照して、ステップS114以降の処理について説明する。
精算処理部68は、電子マネーとクレジットカードとのうち何れか一方または両方により決済された金額が精算金額に達したかを判定する。つまり、精算処理部68は、精算残高があるかを判定する(ステップS114)。
ステップS114でYESの場合、自動精算機制御部61は、紙幣入出金ユニット24または硬貨入出金ユニット25に現金の入金があったかを判定する(ステップS115)。ステップS115でNOの場合、次のステップに進まない。
ステップS115でYESの場合、図26の例で示したタッチパネルディスプレイTDのうち入金の項目に、入金された金額が表示される(ステップS116)。精算処理部68は、入金金額が、精算金額以上であるかを判定する(ステップS117)。
ステップS117でNOの場合、入金金額が精算金額に満たないため、ステップS115に戻る。ステップS117でYESの場合、タッチパネルディスプレイTDに表示されている確認ボタンB4が押下されたかが判定される(ステップS118)。
ステップS118でNOの場合、ステップS118に戻る。ステップS118でYESの場合、ステップS119に進む。また、ステップS114でNOの場合、現金の入金は必要ないため、ステップS119に進む。
精算処理部68は、釣銭があるかを判定し、釣銭があれば、硬貨入出金ユニット25から釣銭を出金する制御を行い、該制御に基づいて、釣銭が出金される(ステップS119)。
ICカード8は、カード搬送制御部29によりカード回収部31まで搬送され、カード回収部31にICカード8が回収される(ステップS120)。自動精算機制御部61は、レシートプリンタユニット27を制御して、注文から精算までの一連の取引に関する情報をレシートに印字することで、レシートが発行される(ステップS121)。
そして、精算処理部68は、正常に精算が行われたと判定する(ステップS122)。以上により、複数の精算方法を組み合わせた決済による精算処理が終了する。
<その他>
本実施形態は、以上に述べた実施の形態に限定されるものではなく、本実施形態および変形例の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を取ることができる。