JP6758763B2 - センサにおける結露対策構造 - Google Patents
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Description
この回転センサ100の本体部110は、有底筒状のケース部120と、ケース部120の開口を封止するカバー部130と、を組み付けて形成されており、本体部110の内部に、センサ素子2の収容空間Sが形成されている。
そして、収容空間S内において、各端子140(140a〜140c)の他端部142は、支持部133に付設された基板6に半田付けされている。
そうすると、変速機ケース90内に位置する他端部142まで熱が伝わって、端子140(140a〜140c)の他端部142側もまた低温になる場合がある。
そうすると、ケース部120の収容空間S内の空気が、低温になった他端部142と、基板6との接続部に結露Wが生じてしまう。
センサ素子の収容空間を内部に有する本体部と、
一端部と他端部との間の領域が前記本体部に埋め込まれた複数の端子と、
前記端子各々の一端部を外部に向けて露出させたコネクタ部と、を有し、
前記本体部における前記端子の各々が埋め込まれた領域に、前記端子を前記収容空間に露出させる露出穴が設けられたセンサにおける結露対策構造であって、
前記複数の端子のうちの少なくとも一つを、前記露出穴で露出させると共に、露出させた端子に隣接する他の端子を防水被膜で被覆し、
前記露出穴で露出させた端子は、グランド端子である構成とした。
図1は、回転センサ1を説明する断面図であり、(a)は、端子7aに沿って回転センサ1を切断した断面図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B断面図である。なお、図1の(a)、(b)では、ギヤGを仮想線で示している。
図2は、回転センサ1の要部を説明する図であり、(a)は、露出穴531周りの拡大図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図であり、(c)、(d)は、変形例にかかる結露対策構造を説明する図である。
なお、図2の(a)では、端子7aにおける露出領域73の部分に、端子7aを示すハッチングとは異なるハッチングを付している。
ケース部4では、この嵌合部52と、底壁部42と、周壁部41で囲まれた空間が、センサ素子2の収容空間Sとなっており、この収容空間Sでは、センサ素子2が搭載された基板6が、嵌合部52に付設された支持部53で支持されている。
変速機ケース90では、挿通孔541に対向する位置にボルト孔92が設けられており、挿通孔541を挿通させたボルトBを、ボルト孔92に螺入することで、回転センサ1が変速機ケース90に固定されている。
このコネクタ部55では、外部に開口する周壁部551の内側で、複数の金属製の端子7(7a〜7c)の一端部71が、外部に向けて露出している。
端子7(7a〜7c)の他端部72側は、嵌合部52の先の支持部53で再び屈曲して、他端部72を、支持部53における基板6との対向面から突出させている。
この状態で、基板6は、支持部53で支持されていると共に、センサ素子2を、底壁部42の近傍に位置させている。
実施の形態では、合計3本の端子7(グランド端子、電源端子、出力端子)が、カバー部5に埋め込まれている。そして、これら3本の端子のうちのグランド端子(端子7a)のみが収容空間Sに露出すると共に、残りの端子(端子7b、7c)が樹脂材料で被覆されたままとなるように、露出穴531の位置と大きさが決定されている(図2の(a)参照)。
端子7(7a〜7c)の一端部71は、変速機ケース90の外部に位置しており、他端部72は、ケース部4の収容空間S内に位置している。
収容空間Sが内部に形成されたケース部4は、変速機ケース90の内部に位置しており、変速機ケース90の外部よりも温度が高い環境下に位置している。
そのため、外気で冷やされた一端部71から他端部72に向けて熱が伝わる過程で、他端部72よりも先に露出穴531内に位置する露出領域73が冷やされることになる。
そのため、端子7aの他端部72と基板6との接続部よりも先に、露出穴531内で結露Wが生じることで、接続部での結露を防ぐことができるようになっている。
そのため、露出穴531内で露出する端子7aの領域(露出領域73)に生じた結露Wを介して、端子7aが他の端子7b、7cと短絡することがない。よって、短絡に起因する電蝕を好適に防止できる。
(1)センサ素子2の収容空間Sを内部に有する本体部3と、
一端部71と他端部72との間の領域が本体部3に埋め込まれた複数の金属製の端子7(7a〜7c)と、
端子7(7a〜7c)各々の一端部71を外部に向けて露出させたコネクタ部55と、を有し、
本体部3の支持部53における端子7(7a〜7c)の各々が埋め込まれた領域に、端子7(7a〜7c)を収容空間Sに露出させる露出穴531が設けられた回転センサ1における結露対策構造10において、
複数の端子7(7a〜7c)のうちの少なくとも一つの端子7aを、露出穴531で露出させると共に、露出させた端子7aに隣接する他の端子7b、7cを防水被膜で被覆した構成とした。
そのため、外気で冷やされた一端部71から、冷やされてない他端部72に向けて熱が伝わる過程で、他端部72よりも先に露出穴531内に位置する露出領域73が冷やされることになる。
すなわち、端子7aでは、露出領域73と、他端部72(基板6との接続部)との温度差によって、露出領域73に優先的に結露Wを生じさせて、他端部72(基板6との接続部)での結露を防ぐことができる。
そのため、端子7aのみに優先的に結露Wを生じさせることができると共に、端子7aの露出領域73に生じた結露Wを介して、端子7aが他の端子7b、7cと短絡することがないので、短絡に起因する端子の電蝕を好適に防止できる。
これにより、回転センサ1が出力するパルス信号に、電蝕に起因する抜け(パルス信号の抜け)が発生することを防止できるので、ギヤG(回転体)の回転を適切に検出できる。
これにより、端子7aの露出領域73に生じた結露Wを介して、端子7aが他の端子7b、7cと短絡することがなく、短絡に起因する端子の電蝕を好適に防止できる。
本願発明は、この態様に限定されるものではなく、電源端子や出力端子が、露出穴531を介して収容空間Sに露出している構成としても良い。
この場合には、収容空間Sに露出させた端子7a、7cに隣接する他の端子7bが、樹脂被膜で覆われるようにすることで、端子同士の短絡と、電蝕を好適に防止できる。
センサの仕様などに応じて、適宜増減可能である。この場合には、収容空間Sに露出させた端子に近接、隣接する他の端子を樹脂材料で被覆することで、収容空間Sに露出させた端子に生じた結露を介して、端子同士が短絡して、電蝕することを好適に防止できる。
2 センサ素子
3 本体部
4 ケース部
41 周壁部
41a 開口
42 底壁部
45 シールリング
5 カバー部
51 基部
52 嵌合部
53 支持部
531 露出穴
54 連結部
541 挿通孔
55 コネクタ部
551 周壁部
6 基板
7(7a〜7c)端子
71 一端部
72 他端部
73 露出領域
90 変速機ケース
91 挿入孔
92 ボルト孔
10 結露対策構造
B ボルト
G ギヤ
S 収容空間
W 結露
Claims (4)
- センサ素子の収容空間を内部に有する本体部と、
一端部と他端部との間の領域が前記本体部に埋め込まれた複数の端子と、
前記端子各々の一端部を外部に向けて露出させたコネクタ部と、を有し、
前記本体部における前記端子の各々が埋め込まれた領域に、前記端子を前記収容空間に露出させる露出穴が設けられたセンサであって、
前記複数の端子のうちの少なくとも一つを、前記露出穴で露出させると共に、露出させた端子に隣接する他の端子を防水被膜で被覆し、
前記露出穴で露出させた端子は、グランド端子であることを特徴とするセンサにおける結露対策構造。 - 前記防水被膜は、樹脂被膜であることを特徴とする請求項1に記載のセンサにおける結露対策構造。
- 前記端子各々の他端部は、前記収容空間内で、前記センサ素子が設けられた基板に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセンサにおける結露対策構造。
- 前記センサは、回転体の回転を検出する回転センサであることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のセンサにおける結露対策構造。
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