JP6758413B2 - レーザ加工装置、レーザ加工方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

レーザ加工装置、レーザ加工方法及び半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6758413B2
JP6758413B2 JP2018557708A JP2018557708A JP6758413B2 JP 6758413 B2 JP6758413 B2 JP 6758413B2 JP 2018557708 A JP2018557708 A JP 2018557708A JP 2018557708 A JP2018557708 A JP 2018557708A JP 6758413 B2 JP6758413 B2 JP 6758413B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workpiece
liquid
main surface
nozzle
laser beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018557708A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018116932A1 (ja
Inventor
圭吾 福永
圭吾 福永
民雄 松村
民雄 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2018116932A1 publication Critical patent/JPWO2018116932A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6758413B2 publication Critical patent/JP6758413B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/12Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring in a special atmosphere, e.g. in an enclosure
    • B23K26/1224Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring in a special atmosphere, e.g. in an enclosure in vacuum
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/14Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring using a fluid stream, e.g. a jet of gas, in conjunction with the laser beam; Nozzles therefor
    • B23K26/146Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring using a fluid stream, e.g. a jet of gas, in conjunction with the laser beam; Nozzles therefor the fluid stream containing a liquid
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/08Devices involving relative movement between laser beam and workpiece
    • B23K26/0869Devices involving movement of the laser head in at least one axial direction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/36Removing material
    • B23K26/38Removing material by boring or cutting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2103/00Materials to be soldered, welded or cut
    • B23K2103/50Inorganic material, e.g. metals, not provided for in B23K2103/02 – B23K2103/26
    • B23K2103/56Inorganic material, e.g. metals, not provided for in B23K2103/02 – B23K2103/26 semiconducting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/14Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring using a fluid stream, e.g. a jet of gas, in conjunction with the laser beam; Nozzles therefor
    • B23K26/142Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring using a fluid stream, e.g. a jet of gas, in conjunction with the laser beam; Nozzles therefor for the removal of by-products

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Dicing (AREA)

Description

本発明は、レーザ加工装置、レーザ加工方法及び半導体装置の製造方法に関する。
特開2015−115538号公報(特許文献1)は、液柱によって誘導されたレーザ光を半導体ウエハに照射することにより、半導体ウエハに溝を形成するレーザ加工装置及びレーザ加工方法を開示している。
特開2015−115538号公報
本発明の目的は、被加工物が効率的に加工され得るとともに、被加工物のレーザ加工中に被加工物から生じるデブリが被加工物の主面に付着することが防止され得るレーザ加工装置、レーザ加工方法及び半導体装置の製造方法を提供することである。
本発明のレーザ加工装置は、保持部と、ヘッド部と、第1のノズルと、駆動部とを備える。保持部は、被加工物を保持し得るように構成されている。ヘッド部は、被加工物の主面の第1の部分にレーザ光を照射させ得るように構成されている。第1のノズルは、第1の部分に第1の液体を供給し得るように構成されている。駆動部は、第1の部分におけるレーザ光の光軸を中心に被加工物が周回運動し得るように保持部を駆動し得るように構成されている。
本発明のレーザ加工方法は、第1のノズルから被加工物の主面の第1の部分に第1の液体を供給することと、第1の部分におけるレーザ光の光軸を中心に被加工物を周回運動させながら、第1の部分にレーザ光を照射することとを備える。
本発明の半導体装置の製造方法は、本発明のレーザ加工装置を用いて、被加工物を被加工物の内周領域と被加工物の外周領域とに分離することと、被加工物を分離する前に、被加工物の内周領域に半導体素子を形成することとを備える。
本発明のレーザ加工装置では、被加工物の周回運動は、第1の液体を主面上に供給することによって主面上に形成される液体層に遠心力を作用させる。この遠心力のため、液体層は第1の部分おいて最小の厚さを有するとともに、液体層の厚さは第1の部分から離れるにつれて増加する。そのため、レーザ光が液体層によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得る。また、主面が液体層から露出することが防止される。レーザ光により被加工物を加工することによって発生するデブリを、液体層は直ちに冷却して洗い流す。本発明のレーザ加工装置によれば、被加工物は効率的に加工され得るとともに、被加工物のレーザ加工中に被加工物から生じるデブリが被加工物の主面に付着することが防止され得る。
本発明のレーザ加工方法では、被加工物の周回運動は、第1の液体を主面上に供給することによって主面上に形成される液体層に遠心力を作用させる。この遠心力のため、液体層は第1の部分おいて最小の厚さを有するとともに、液体層の厚さは第1の部分から離れるにつれて増加する。そのため、レーザ光が液体層によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得る。また、主面が液体層から露出することが防止される。レーザ光により被加工物を加工することによって発生するデブリを、液体層は直ちに冷却して洗い流す。本発明のレーザ加工方法によれば、被加工物は効率的に加工され得るとともに、被加工物のレーザ加工中に被加工物から生じるデブリが被加工物の主面に付着することが防止され得る。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、被加工物は効率的に加工され得るとともに、被加工物のレーザ加工中に被加工物から生じるデブリが被加工物の主面に付着することが防止され得る。
本発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の概略斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の概略平面図である。 本発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置を用いて加工される被加工物の概略側面図である。 本発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置に含まれる保持部の概略部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の、図2に示される断面線V−Vにおける概略断面図である。 本発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置に含まれる第3の駆動部の概略部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置に含まれるレーザ光源部の概略部分拡大図である。 本発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の概略部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置の、図2に示される断面線IX−IXにおける概略断面図である。 本発明の実施の形態1に係るレーザ加工装置における被加工物の周回運動を示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係るレーザ加工方法のタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態2に係るレーザ加工装置の概略斜視図である。 本発明の実施の形態2に係るレーザ加工装置の概略断面図である。 本発明の実施の形態2に係るレーザ加工方法のタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態3に係るレーザ加工装置の概略斜視図である。 本発明の実施の形態3に係るレーザ加工装置における被加工物の周回運動と第2のノズルの配置とを示す平面図である。 本発明の実施の形態3に係るレーザ加工装置における制御回路ブロック図である。 本発明の実施の形態3に係るレーザ加工方法のタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置の概略斜視図である。 本発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置の概略断面図である。 本発明の実施の形態4に係るレーザ加工装置における被加工物の周回運動と第2のノズルの移動とを示す平面図である。 本発明の実施の形態4に係るレーザ加工方法のタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態5に係るレーザ加工装置の概略断面図である。 本発明の実施の形態6に係るレーザ加工装置の概略斜視図である。 本発明の実施の形態6に係るレーザ加工装置の概略断面図である。 本発明の実施の形態6に係るレーザ加工装置における被加工物の周回運動及び回転運動を示す平面図である。 本発明の実施の形態6に係るレーザ加工方法のタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態7に係るレーザ加工装置の概略斜視図である。 本発明の実施の形態7に係るレーザ加工装置の概略断面図である。 本発明の実施の形態7に係るレーザ加工方法のタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態8に係るレーザ加工装置の概略斜視図である。 本発明の実施の形態8に係るレーザ加工装置の概略断面図である。 本発明の実施の形態8に係るレーザ加工装置の部分拡大平面図である。 本発明の実施の形態8に係るレーザ加工方法のタイミングチャートを示す図である。 本発明の実施の形態9に係る半導体装置の製造方法のフローチャートを示す図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
実施の形態1.
図1から図11を参照して、実施の形態1に係るレーザ加工装置1を説明する。レーザ加工装置1は、保持部10と、ヘッド部50と、第1のノズル54と、駆動部29とを主に備える。レーザ加工装置1は、制御部80をさらに備えてもよい。
保持部10は、被加工物2を保持し得るように構成されている。図3を参照して、被加工物2の一例を説明する。被加工物2は、シリコンウエハまたは炭化ケイ素ウエハのような半導体ウエハであってもよい。被加工物2は、第1の主面3と、第1の主面3と反対側の第2の主面4とを有する。被加工物2の第1の主面3上に、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)または金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)のような半導体素子が形成されてもよい。被加工物2は、内周領域5と外周領域6とを含んでもよい。内周領域5は、外周領域6よりも薄くてもよい。図10を参照して、被加工物は、第1の主面3上にノッチ7が形成されてもよい。ノッチ7は、被加工物の向きの指標として機能し得る。
図1に示されるように、保持部10は、第1保持部分11と、複数の第2保持部分12と、複数の第1のアーム13とを含んでもよい。第1保持部分11は、第2保持部分12よりも広い面積で、被加工物2を保持してもよい。第1保持部分11は、被加工物2の内周領域5を保持し得るように構成されてもよい。第2保持部分12は、第1保持部分11の周囲に配置されてもよい。第2保持部分12は、被加工物2の外周領域6を複数の箇所で保持し得るように構成されてもよい。複数の第1のアーム13は、第1の基台31と第2保持部分12とに接続されている。複数の第1のアーム13は、その長さが変化し得るように構成されている。複数の第1のアーム13は、被加工物2の形状に応じて、第2保持部分12の高さを変化させることができる。
図4を参照して、第1保持部分11は、第1吸着孔14を有している。第1保持部分11は、空洞15と、噴出口16とをさらに有してもよい。第1吸着孔14は、第1の流路17を介して空洞15に連通している。噴出口16は、第2の流路18を介して空洞15に連通している。第1の流路17は、第2の流路18よりも狭い断面積を有している。例えば、第1の流路17の幅w1は、第2の流路18の幅w2よりも狭くてもよい。空洞15は、加圧気体供給部20に連通している。加圧気体供給部20から空洞15に加圧気体が供給されると、加圧気体は、空洞15及び第2の流路18を経て、噴出口16から第1保持部分11の外部に放出される。第1の流路17は第2の流路18よりも狭い断面積を有するため、ベンチュリ効果によって、第1の流路17に負圧が発生する。この負圧によって、被加工物2の内周領域5は第1保持部分11に吸着される。こうして、被加工物2の内周領域5は第1保持部分11に保持される。
第2保持部分12は、第2吸着孔22を有している。第2吸着孔22は排気ポンプ23に連通している。排気ポンプ23を作動させることによって、被加工物2の外周領域6は第2保持部分12に吸着される。こうして、被加工物2の外周領域6は第2保持部分12に保持される。
図5から図8を参照して、ヘッド部50は、被加工物2の第1の主面3の第1の部分82にレーザ光62を照射させ得るように構成されている。第1の部分82は、内周領域5と外周領域6との間の境界部分のような、被加工物2においてレーザ加工される部分である。ヘッド部50は、ミラー51と、レンズ52と、透明窓53とを含んでもよい。ミラー51は、レーザ光62を被加工物2に向けて反射する。レンズ52は、レーザ光62を集光してもよい。透明窓53は、レーザ光62を透過させるとともに、ヘッド部50内の空間を仕切る。
レーザ光源部60は、ヘッド部50に接続される。特定的には、レーザ光源部60は、光ファイバのようなライトガイド66を介して、ヘッド部50に接続されてもよい。図7を参照して、レーザ光源部60は、レーザ光源61を含む。レーザ光源61は、レーザ光62を出力する。レーザ光源61は、特に限定されないが、Nd:YAGレーザ、Nd:YLFレーザ、Nd:YVO4レーザまたはチタンサファイヤレーザであってもよい。被加工物2が炭化ケイ素である場合、レーザ光62の波長は532nmより短いことが望ましい。図8に示されるように、レーザ光源61から出射されたレーザ光62は、ミラー51で反射され、レンズ52で集光され、透明窓53を透過して、被加工物2の第1の主面3の第1の部分82に出射する。
図7に示されるように、レーザ光源部60は、シャッタ63と、周波数調整器64と、パワー測定器65とをさらに含んでもよい。シャッタ63は、レーザ光62を透過させる第1の状態と、レーザ光62を遮断する第2の状態との間で切り換え可能に動作し得るように構成されている。周波数調整器64は、レーザ光源61の発振周波数を調整する。パワー測定器65は、レーザ光源61から出射されるレーザ光62のパワーを測定し、測定されたレーザ光62のパワーに基づいて、レーザ光源61から出射されるレーザ光62のパワーが調整され得る。
図1及び図2を参照して、ヘッド部50は、第3の基台40に取り付けられている。特定的には、ヘッド部50は、高さ方向(z方向)に移動可能に第3の基台40に取り付けられてもよい。具体的には、ヘッド部50は、支持部42と、第3の駆動部44とを介して、第3の基台40に取り付けられてもよい。第3の駆動部44は、第3のモータ45と、第3のボールねじ46と、第4の基台47と、ヘッド部50が固定される第5の基台48を含んでもよい。
支持部42は、その一端が第3の基台40に取り付けられ、その他端が第4の基台47に取り付けられてもよい。第3のモータ45は、第4の基台47に取り付けられてもよい。第3の駆動部44は、ヘッド部50を高さ方向(z方向)に動かし得るように構成されている。具体的には、第3のボールねじ46は、第5の基台48に螺合している。第3のボールねじ46は、高さ方向(z方向)に延在している。第3のモータ45は、第3のボールねじ46を回転させる。こうして、ヘッド部50は、第3のボールねじ46が延在する高さ方向(z方向)に移動することができる。
第1のノズル54は、被加工物2の第1の主面3の第1の部分82に第1の液体73を供給し得るように構成されている。特定的には、第1のノズル54は、第1の部分82に第1の液体73を供給しかつレーザ光62を出射させ得るように構成されてもよい。第1のノズル54は、レーザ光62が第1のノズル54から出射されて、第1の液体73によって第1のノズル54と第1の部分82との間に形成される液柱(73)の中をレーザ光62が伝搬し得るようにヘッド部50に設けられてもよい。レーザ光62は、液柱(73)の表面で全反射されながら、液柱(73)の中を伝搬してもよい。
図6を参照して、第2の伸縮可能な保護カバー49が、第4の基台47とヘッド部50との間の隙間を覆ってもよい。第2の伸縮可能な保護カバー49は、レーザ加工時に使用する第1の液体73及びレーザ加工中に発生するデブリが第3のモータ45及び第3のボールねじ46に付着することを防止する。
図5及び図8を参照して、液溜め部70は、ヘッド部50に接続される。特定的には、液溜め部70は、第1の配管71及び第1のポンプ72を介して、ヘッド部50に接続されてもよい。第1のポンプ72は、液溜め部70からヘッド部50に第1の液体73を供給する第3の状態と、液溜め部70からの第1の液体73を遮断する第4の状態との間で切り換え可能に動作し得るように構成されている。透明窓53は、第1の液体73がミラー51及びレンズ52に浸入することを防ぐ。液溜め部70からヘッド部50に供給された第1の液体73は、第1のノズル54から被加工物2の第1の主面3の第1の部分82に供給される。被加工物2の第1の主面3の第1の部分82に第1の液体73を供給することにより、第1のノズル54と第1の部分82との間に液柱(73)が形成される。第1の部分82に第1の液体73を供給することにより、第1の液体73が第1の主面3上に拡がって、第1の主面3上に液体層79が形成される。
図1、図2、図5及び図8から図10を参照して、駆動部29は、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2が周回運動し得るように保持部10を駆動し得るように構成されている。第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に保持部10が周回運動し得るように駆動部29が保持部10を駆動することによって、被加工物2は、被加工物2の中心の軌跡26に沿って周回運動する。本明細書において、被加工物2の周回運動は、被加工物2の第1の部分82を中心とする被加工物2の円運動または楕円運動を意味する。特定的には、被加工物2は、第1の部分82を中心に半径r1で円運動してもよい。被加工物2の周回運動の速度は、一定であってもよいし、変化してもよい。駆動部29は、被加工物2が周回運動している間、被加工物2の向きを維持し得るように構成されてもよい。
駆動部29の構成は特に限定されないが、駆動部29は、第1の駆動部30と第2の駆動部35とを含んでもよい。第1の駆動部30は、保持部10を第1の方向(y方向)に移動させ得るように構成されている。具体的には、第1の駆動部30は、第1の基台31と、第1のモータ32と、第1のボールねじ33と、第1のガイドレール34とを含んでもよい。保持部10は、第1の基台31に固定されている。第1のボールねじ33と第1のガイドレール34とは、第1の方向(y方向)に延在している。第1のガイドレール34は、第2の基台36に固定されている。第1のボールねじ33は、第1の基台31に螺合している。第1のモータ32は第1のボールねじ33を回転させる。そのため、第1の基台31は、第1のボールねじ33と第1のガイドレール34とが延在する第1の方向(y方向)に移動することができる。
第2の駆動部35は、保持部10を、第1の方向(y方向)に交差する第2の方向(x方向)に移動させ得るように構成されている。具体的には、第2の駆動部35は、第2の基台36と、第2のモータ37と、第2のボールねじ38と、第2のガイドレール39とを含んでもよい。第2のガイドレール39は、第3の基台40に固定されている。第2のボールねじ38と第2のガイドレール39とは、第2の方向(x方向)に延在している。第2のボールねじ38は、第2の基台36に螺合している。第2のモータ37は第2のボールねじ38を回転させる。そのため、第2の基台36は、第2のボールねじ38と第2のガイドレール39とが延在する第2の方向(x方向)に移動することができる。
図5を参照して、第1の伸縮可能な保護カバー41が、第1の基台31と第3の基台40との間の隙間を覆ってもよい。第1の伸縮可能な保護カバー41は、レーザ加工時に使用する第1の液体73及びレーザ加工中に発生するデブリが第1のモータ32、第1のボールねじ33、第1のガイドレール34、第2のモータ37、第2のボールねじ38及び第2のガイドレール39に付着することを防止する。
図5及び図8を参照して、制御部80は、レーザ光源部60と、第1のポンプ72とに接続されている。制御部80は、レーザ光源部60の動作を制御する。例えば、制御部80は、レーザ光源部60に含まれるシャッタ63の動作を、レーザ光62を透過させる第1の状態と、レーザ光62を遮断する第2の状態との間で切り換える。制御部80は、第1のポンプ72の動作を制御する。例えば、制御部80は、第1のポンプ72を、液溜め部70からヘッド部50に第1の液体73を供給する第3の状態と、液溜め部70からの第1の液体73を遮断する第4の状態との間で切り換える。
制御部80は、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2が周回運動し得るように駆動部29を制御し得るように構成されている。特定的には、制御部80は、被加工物2がレーザ光62の光軸25を中心に周回運動している間、被加工物2の向きが維持されるように駆動部29を制御し得るように構成されてもよい。具体的には、制御部80は、第1のモータ32と、第2のモータ37とに接続されている。制御部80は、レーザ光62の光軸25を中心に保持部10が周回運動し得るように、第1のモータ32と第2のモータ37とを制御する。特定的には、制御部80は、被加工物2がレーザ光62の光軸25を中心に周回運動している間、被加工物2の向きが維持されるように第1のモータ32と第2のモータ37とを制御してもよい。制御部80は、第3のモータ45にさらに接続されている。制御部80は、第3のモータ45を制御して、被加工物2または保持部10に対するヘッド部50の高さ方向(z方向)の位置を調整する。
図5、図8、図10及び図11を主に参照して、本実施の形態のレーザ加工装置1を用いたレーザ加工方法を説明する。
本実施の形態のレーザ加工方法は、第1のノズル54から被加工物2の第1の主面3の第1の部分82に第1の液体73を供給することを備える。具体的には、制御部80が、第1のポンプ72を、液溜め部70からヘッド部50に第1の液体73を供給する第3の状態に切り換えて、液溜め部70からヘッド部50に第1の液体73が供給される。ヘッド部50に供給された第1の液体73は、第1のノズル54から被加工物2の第1の主面3の第1の部分82に供給される。第1の液体73を供給することは、第1のノズル54と第1の部分82との間に液柱(73)を形成することと、被加工物2の第1の主面3上に液体層79を形成することとを含む。第1の主面3の第1の部分82にレーザ光62が照射される前に、第1の主面3の第1の部分82に第1の液体73が供給されてもよい。
本実施の形態のレーザ加工方法は、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2を周回運動させながら、第1の部分82にレーザ光62を照射することをさらに備える。具体的には、制御部80が、シャッタ63を、レーザ光62を透過させる第1の状態に切り換えて、レーザ光62が被加工物2の第1の部分82に照射される。制御部80は、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2及び保持部10が周回運動し得るように、第1のモータ32と第2のモータ37とを制御する。特定的には、レーザ光62の光軸25を中心に被加工物2を周回運動させている間、被加工物2の向きは維持されてもよい。レーザ光62は、液柱(73)の中を伝搬して、第1の部分82に照射されてもよい。
第1の部分82にレーザ光62を照射する前から、第1の液体73は第1の部分82に供給され続けてもよい。第1の部分82にレーザ光62を照射し始めると同時に、被加工物2及び保持部10は周回運動を開始してもよい。第1の部分82にレーザ光62を照射し始める前から、被加工物2及び保持部10は周回運動し続けてもよい。被加工物2及び保持部10が周回運動を開始すると同時に、第1の液体73は第1の部分82に供給され始めてもよい。被加工物2及び保持部10が周回運動を開始する前から、第1の液体73は第1の部分82に供給され続けてもよい。
第1の部分82にレーザ光62が照射されるとき、被加工物2は、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に周回運動している。被加工物2の周回運動は、第1の主面3上の液体層79に遠心力27を作用させる。この遠心力27のため、液体層79は第1の部分82おいて最小の厚さを有するとともに、液体層79の厚さは第1の部分82から離れるにつれて増加する。そのため、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得る。被加工物2の第1の主面3が液体層79から露出することが防止される。レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを、液体層79は直ちに冷却して洗い流す。デブリは、例えば、被加工物2の溶融物である。レーザ光62の光軸25を中心に被加工物2が周回運動する間、被加工物2の向きが維持される場合、レーザ光62の光軸25を中心に被加工物2が周回運動している間、液体層79の厚さの分布が安定的に維持され得る。
本実施の形態のレーザ加工方法は、被加工物2へのレーザ光62の照射を停止させるとともに、被加工物2の周回運動を停止させることをさらに備えてもよい。具体的には、制御部80が、シャッタ63を、レーザ光62を遮断する第2の状態に切り換えて、被加工物2へのレーザ光62の照射が停止される。制御部80は、第1のモータ32と第2のモータ37とを停止させて、被加工物2及び保持部10の周回運動を停止させる。レーザ光62の照射を停止させると同時に被加工物2及び保持部10の周回運動を停止させてもよい。レーザ光62の照射を停止した後に被加工物2及び保持部10の周回運動を停止させてもよい。
本実施の形態のレーザ加工装置1及びレーザ加工方法の効果を説明する。
本実施の形態のレーザ加工装置1は、保持部10と、ヘッド部50と、第1のノズル54と、駆動部29とを備える。保持部10は、被加工物2を保持し得るように構成されている。ヘッド部50は、被加工物2の主面(第1の主面3)の第1の部分82にレーザ光62を照射させ得るように構成されている。第1のノズル54は、被加工物2の主面(第1の主面3)の第1の部分82に第1の液体73を供給し得るように構成されている。駆動部29は、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2が周回運動し得るように保持部10を駆動し得るように構成されている。
被加工物2の周回運動は、第1の液体73を主面(第1の主面3)上に供給することによって主面(第1の主面3)上に形成される液体層79に遠心力27を作用させる。この遠心力27のため、液体層79は第1の部分82おいて最小の厚さを有するとともに、液体層79の厚さは第1の部分82から離れるにつれて増加する。そのため、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得る。また、主面(第1の主面3)が液体層79から露出することが防止される。レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを、液体層79は直ちに冷却して洗い流す。本実施の形態のレーザ加工装置1によれば、被加工物2は効率的に加工され得るとともに、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが防止され得る。
本実施の形態のレーザ加工装置1では、第1の液体73は第1のノズル54のみから被加工物2の第1の主面3上に供給される。本実施の形態のレーザ加工装置1によれば、第1の部分82おいて最小の厚さを有するとともに第1の部分82から離れるにつれて増加するという液体層79の厚さの分布を形成するために必要な第1の液体73の使用量が減少され得る。さらに、本実施の形態のレーザ加工装置1によれば、このような液体層79の厚さの分布を形成するために必要な第1の配管71及び第1のポンプ72のような液体供給設備が簡素化され得る。
本実施の形態のレーザ加工装置1では、第1のノズル54は、レーザ光62が第1のノズル54から出射されて、第1の液体73によって第1のノズル54と第1の部分82との間に形成される液柱(73)の中をレーザ光62が伝搬し得るようにヘッド部50に設けられてもよい。そのため、レーザ光62は、液柱(73)を介して被加工物2の第1の部分82に安定的に導かれる。また、レーザー加工時に第1の部分82で発生する熱が、第1の液体73によって冷却される。本実施の形態のレーザ加工装置1によれば、レーザ加工後の被加工物2の品質を向上させることができる。
本実施の形態のレーザ加工装置1では、駆動部29は、被加工物2が周回運動している間、被加工物2の向きを維持し得るように構成されてもよい。そのため、被加工物2が周回運動する間、液体層79の厚さの分布が安定的に維持され得る。本実施の形態のレーザ加工装置1によれば、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得るとともに、被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが防止され得る。
本実施の形態のレーザ加工方法は、第1のノズル54から被加工物2の主面(第1の主面3)の第1の部分82に第1の液体73を供給することと、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2を周回運動させながら、第1の部分82にレーザ光62を照射することとを備える。
被加工物2の周回運動は、第1の液体73を主面(第1の主面3)上に供給することによって主面(第1の主面3)上に形成される液体層79に遠心力27を作用させる。この遠心力27のため、液体層79は第1の部分82おいて最小の厚さを有するとともに、液体層79の厚さは第1の部分82から離れるにつれて増加する。そのため、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得る。また、主面(第1の主面3)が液体層79から露出することが防止される。レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを、液体層79は直ちに冷却して洗い流す。本実施の形態のレーザ加工方法によれば、被加工物2は効率的に加工され得るとともに、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面に付着することが防止され得る。
本実施の形態のレーザ加工方法では、第1の液体73は第1のノズル54のみから被加工物2の第1の主面3上に供給される。本実施の形態のレーザ加工方法によれば、第1の部分82おいて最小の厚さを有するとともに第1の部分82から離れるにつれて増加するという液体層79の厚さの分布を形成するために必要な第1の液体73の使用量が減少され得る。さらに、本実施の形態のレーザ加工方法によれば、このような液体層79の厚さの分布を形成するために必要な第1の配管71及び第1のポンプ72のような液体供給設備が簡素化され得る。
本実施の形態のレーザ加工方法では、レーザ光が第1のノズルから出射されて、第1の液体によって第1のノズルと第1の部分との間に形成される液柱の中をレーザ光が伝搬してもよい。そのため、レーザ光62は、液柱(73)を介して被加工物2の第1の部分82に安定的に導かれる。また、レーザー加工時に第1の部分82で発生する熱が、第1の液体73によって冷却される。本実施の形態のレーザ加工方法によれば、レーザ加工後の被加工物2の品質を向上させることができる。
本実施の形態のレーザ加工方法では、第1の部分82にレーザ光62を照射する前から、第1の液体73を第1の部分82に供給し続けてもよい。第1の部分82にレーザ光62を照射する前に第1の主面3上に液体層79が形成されるため、レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを、液体層79は直ちに冷却して洗い流す。本実施の形態のレーザ加工方法によれば、被加工物2は効率的に加工され得るとともに、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面に付着することが防止され得る。
本実施の形態のレーザ加工方法では、被加工物を周回運動させている間、被加工物の向きを維持させてもよい。そのため、被加工物2が周回運動する間、液体層79の厚さの分布が安定的に維持され得る。本実施の形態のレーザ加工方法によれば、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得るとともに、被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが防止され得る。
実施の形態2.
図12及び図13を参照して、実施の形態2に係るレーザ加工装置1bを説明する。本実施の形態のレーザ加工装置1bは、実施の形態1のレーザ加工装置1と同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
レーザ加工装置1bは、第1の部分82とは異なる第1の主面3の第2の部分に第2の液体78を供給し得るように構成された第2のノズル76をさらに備える。第2のノズル76は、特に限定されないが、第2のアーム77を介してヘッド部50に取り付けられてもよい。第2のノズル76は、液溜め部70に接続される。特定的には、第2のノズル76は、第2の配管74及び第2のポンプ75を介して、液溜め部70に接続されてもよい。第2のポンプ75は、液溜め部70から第2のノズル76に第2の液体78を供給する第5の状態と、液溜め部70からの第2の液体78を遮断する第6の状態との間で切り換え可能に動作し得るように構成されている。第2の液体78の材料は、第1の液体73の材料と同じであってもよい。
第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度より大きくてもよい。例えば、第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度の10倍以上であってもよいし、20倍以上であってもよい。第2のノズル76は、第1のノズル54よりも大きな開口部の面積を有してもよい。例えば、第2のノズル76の開口部の面積は、第1のノズル54の開口部の面積の10倍以上であってもよいし、20倍以上であってもよい。
図13を参照して、制御部80は、第2のポンプ75に接続されている。制御部80は、第2のポンプ75の動作を制御する。例えば、制御部80は、第2のポンプ75を、液溜め部70から第2のノズル76に第2の液体78を供給する第5の状態と、液溜め部70から供給される第2の液体78を遮断する第6の状態との間で切り換え得るように構成されている。
図13及び図14を参照して、実施の形態2に係るレーザ加工方法を説明する。本実施の形態のレーザ加工方法は、実施の形態1のレーザ加工方法と同様の工程を備えるが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態のレーザ加工方法は、第1の部分82にレーザ光62を照射する前に、第2のノズル76から第1の部分82とは異なる第1の主面3の第2の部分に第2の液体78を供給することをさらに備える。具体的には、制御部80が、第2のポンプ75を、液溜め部70から第2のノズル76に第2の液体78を供給する第5の状態に切り換えて、液溜め部70から第2のノズル76に第2の液体78が供給される。第2のノズル76に供給された第2の液体78は、第2のノズル76から第1の部分82とは異なる第1の主面3の第2の部分に供給される。第1の液体73が第1の部分82に供給され始めた後かつ第1の主面3の第1の部分82にレーザ光62が照射される前に、第2の液体78は第1の部分82とは異なる第1の主面3の第2の部分に供給され始めてもよい。
第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度より大きくてもよい。例えば、第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度の10倍以上であってもよいし、20倍以上であってもよい。
本実施の形態のレーザ加工方法は、被加工物2へのレーザ光62の照射を停止させるとともに、第2のノズル76から第1の部分82とは異なる第1の主面3の第2の部分への第2の液体78の供給を停止させることを備えてもよい。具体的には、制御部80が、シャッタ63を、レーザ光62を遮断する第2の状態に切り換えて、被加工物2へのレーザ光62の照射が停止される。制御部80は、第2のポンプ75を、液溜め部70から供給される第2の液体78を遮断する第6の状態に切り換えて、第2のノズル76から第1の主面3への第2の液体78の供給を停止させる。レーザ光62の照射を停止させると同時に第2のノズル76からの第2の液体78の供給を停止させてもよい。レーザ光62の照射を停止した後に第2のノズル76からの第2の液体78の供給を停止させてもよい。
本実施の形態のレーザ加工装置1bは、実施の形態1のレーザ加工装置1の効果に加えて、以下の効果を奏する。本実施の形態のレーザ加工装置1bは、第1の部分82とは異なる主面(第1の主面3)の第2の部分に第2の液体78を供給し得るように構成された第2のノズル76をさらに備える。第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度より大きい。液体層79は第1のノズル54からの第1の液体73と第2のノズル76からの第2の液体78とによって形成されるため、被加工物2の第1の主面3上に液体層79を形成するための時間が短縮され得る。第1の主面3の第1の部分82にレーザ光62を照射するまでの時間Tが短縮され得る。本実施の形態のレーザ加工装置1bによれば、被加工物2が効率的に加工され得る。
本実施の形態のレーザ加工方法は、実施の形態1のレーザ加工方法の効果に加えて、以下の効果を奏する。本実施の形態のレーザ加工方法は、第1の部分82にレーザ光62を照射する前に、第2のノズル76から第1の部分82とは異なる主面(第1の主面3)の第2の部分に第2の液体78を供給することをさらに備える。第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度より大きくてもよい。液体層79は第1のノズル54からの第1の液体73と第2のノズル76からの第2の液体78とによって形成されるため、被加工物2の第1の主面3上に液体層79を形成するための時間が短縮され得る。第1の主面3の第1の部分82にレーザ光62を照射するまでの時間Tが短縮され得る。本実施の形態のレーザ加工方法によれば、被加工物2が効率的に加工され得る。
実施の形態3.
図15から図17を参照して、実施の形態3に係るレーザ加工装置1cを説明する。本実施の形態のレーザ加工装置1cは、実施の形態2のレーザ加工装置1bと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
レーザ加工装置1cは、第1の部分82を除く第1の主面3に向けて第2の液体78を供給し得るように構成された複数の第2のノズル76,90をさらに備える。複数の第2のノズル76,90の数は2つに限られず、3つ以上であってもよい。
第2のノズル76は、特に限定されないが、第2のアーム77を介してヘッド部50に取り付けられてもよい。第2のノズル90は、特に限定されないが、第3のアーム91を介してヘッド部50に取り付けられてもよい。複数の第2のノズル76,90は、液溜め部70(図示せず)に接続される。複数の第2のノズル76,90は、第1の部分82を除く第1の主面3に向けて第2の液体78を供給する第7の状態と、第2の液体78を遮断する第8の状態との間で切り換え可能に動作し得るように構成されている。第2のアーム77は、被加工物2の周回運動に応じて第2のアーム77の長さが変化し得るように構成されてもよい。第3のアーム91は、被加工物2の周回運動に応じて第3のアーム91の長さが変化し得るように構成されてもよい。
第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度よりも大きくてもよい。例えば、第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度の10倍以上であってもよいし、20倍以上であってもよい。
被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が第1の部分82を除く主面(第1の主面3)に向けて供給され続け得るように、複数の第2のノズル76,90は配置されている。特定的には、複数の第2のノズル76,90は、第1の主面3の平面視において、閉ループ28上に配置されてもよい。さらに特定的には、複数の第2のノズル76,90は、第1の主面3の平面視において、第1の部分82を中心とする閉ループ28上に等間隔に配置されてもよい。閉ループ28は、第1の主面3の平面視における交点92の列によって構成される。交点92は、周回運動における第1の位置にある被加工物2の第1の外縁と、第1の位置から180°だけ周回運動した第2の位置にある被加工物2の第2の外縁とが交わる点である。第1の位置は、被加工物2の周回運動における任意の位置である。被加工物2が一周周回運動することによって、交点92の列は形成される。被加工物2が周回運動している間、複数の第2のノズル76,90の一部は、第1の部分82を除く第1の主面3に面し続ける。
特定的には、被加工物2の周回運動は第1の部分82を中心とする円運動であり、閉ループ28は円周(28)であり、複数の第2のノズル76,90は、第1の主面3の平面視において、第1の部分82を中心とする円周(28)上に配置されてもよい。さらに特定的には、複数の第2のノズル76,90は、第1の主面3の平面視において、第1の部分82を中心とする円周(28)上に等間隔に配置されてもよい。円周(28)の半径r2は、第1の主面3の平面視における、交点92と第1の部分82との間の距離に等しい。
制御部80は、複数の第2のノズル76,90の各々の開閉状態を制御する。制御部80は、複数の第2のノズル76,90の各々を、第2の液体を通過させる第7の状態と、第2の液体を遮断する第8の状態との間で切り換え得るように構成されている。制御部80は、被加工物2が周回運動している間中、複数の第2のノズル76,90の一部から第2の液体78を供給させるとともに、複数の第2のノズル76,90の残りからの第2の液体78の供給を停止させ得るように構成されてもよい。制御部80は、被加工物2の周回運動に応じて、第2のアーム77の長さ及び第3のアーム91の長さを変化させ得るように構成されてもよい。
図15から図18を参照して、実施の形態3に係るレーザ加工方法を説明する。本実施の形態のレーザ加工方法は、実施の形態2のレーザ加工方法と同様の工程を備えるが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態のレーザ加工方法は、第1の部分82にレーザ光62を照射する前に、複数の第2のノズル76,90から第1の部分82を除く第1の主面3に向けて第2の液体78を供給することを備える。具体的には、制御部80は、第2のポンプ75を、液溜め部70から複数の第2のノズル76,90に第2の液体78を供給する第5の状態に切り換えて、液溜め部70から複数の第2のノズル76,90に第2の液体78が供給される。制御部80は、複数の第2のノズル76,90を、第1の部分82を除く第1の主面3に向けて第2の液体78を供給する第7の状態に切り換えて、複数の第2のノズル76,90から第1の部分82を除く第1の主面3に向けて第2の液体78が供給される。
第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度より大きくてもよい。例えば、第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度の10倍以上であってもよいし、20倍以上であってもよい。
被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が第1の部分82を除く第1の主面3に向けて供給され続け得るように、複数の第2のノズル76,90は配置されている。特定的には、複数の第2のノズル76,90は、第1の主面3の平面視において、閉ループ28上に配置されてもよい。さらに特定的には、複数の第2のノズル76,90は、第1の主面3の平面視において、第1の部分82を中心とする閉ループ28上に等間隔に配置されてもよい。閉ループ28は、第1の主面3の平面視における交点92の列によって構成される。交点92は、周回運動における第1の位置にある被加工物2の第1の外縁と、第1の位置から180°だけ周回運動した第2の位置にある被加工物2の第2の外縁とが交わる点である。第1の位置は、被加工物2の周回運動における任意の位置である。被加工物2が一周周回運動することによって、交点92の列は形成される。被加工物2が周回運動している間、複数の第2のノズル76,90の一部は、第1の部分82を除く第1の主面3に面し続ける。
特定的には、被加工物2の周回運動は第1の部分82を中心とする円運動であり、閉ループ28は円周(28)であり、複数の第2のノズル76,90は、第1の主面3の平面視において、第1の部分82を中心とする円周(28)上に配置されてもよい。さらに特定的には、複数の第2のノズル76,90は、第1の主面3の平面視において、第1の部分82を中心とする円周(28)上に等間隔に配置されてもよい。円周(28)の半径r2は、第1の主面3の平面視における、交点92と第1の部分82との間の距離に等しい。
本実施の形態のレーザ加工方法では、第2の液体78を供給することは、被加工物2が周回運動している間中、複数の第2のノズル76,90の一部から第2の液体78を供給させるとともに、複数の第2のノズル76,90の残りからの第2の液体78の供給を停止させることを含んでもよい。例えば、図18に示されるように、被加工物2が周回運動している中、第2の液体78は、第2のノズル76と第2のノズル90とから交互に第1の部分82を除く第1の主面3に向けて供給される。被加工物2が周回運動している間、複数の第2のノズル76,90の1つ以上は、第1の部分82を除く主面(第1の主面3)に面し続けるため、第2の液体78は、複数の第2のノズル76,90の一部から第1の部分82を除く第1の主面3に向けて供給され続ける。
本実施の形態のレーザ加工装置1cは、実施の形態2のレーザ加工装置1bの効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態のレーザ加工装置1cは、第1の部分82を除く主面(第1の主面3)に向けて第2の液体78を供給し得るように構成された複数の第2のノズル76,90をさらに備える。第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度よりも大きい。被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が第1の部分82を除く主面(第1の主面3)に向けて供給され続け得るように、複数の第2のノズル76,90は配置される。そのため、主面(第1の主面3)が液体層79から露出することが防止される。レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを、液体層79は直ちに冷却して洗い流す。本実施の形態のレーザ加工装置1cによれば、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが確実に防止され得る。
本実施の形態のレーザ加工装置1cでは、複数の第2のノズル76,90は、主面(第1の主面3)の平面視において、閉ループ28上に配置されてもよい。閉ループ28は、交点92の列によって構成される。交点92は、被加工物2の周回運動における第1の位置にある被加工物2の第1の外縁と、第1の位置から180°だけ周回運動した第2の位置にある被加工物2の第2の外縁とが交わる点である。被加工物2が一周周回運動することによって、交点92の列は形成される。そのため、被加工物2が周回運動している間、複数の第2のノズル76,90の一部から第2の液体78が第1の部分82を除く主面(第1の主面3)に向けて供給され続ける。本実施の形態のレーザ加工装置1cによれば、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが確実に防止され得る。
本実施の形態のレーザ加工装置1cは、制御部80をさらに備える。制御部80は、被加工物2が周回運動している間中、複数の第2のノズル76,90の一部から第2の液体78を供給させるとともに、複数の第2のノズル76,90の残りからの第2の液体78の供給を停止させ得るように構成されている。本実施の形態のレーザ加工装置1cによれば、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが確実に防止され得るとともに、第2の液体78の使用量が減少され得る。
本実施の形態のレーザ加工方法は、実施の形態2のレーザ加工方法の効果に加えて、以下の効果を奏するが、以下の点で主に異なる。
本実施の形態のレーザ加工方法は、第1の部分82にレーザ光62を照射する前に、複数の第2のノズル76,90から第1の部分82を除く主面(第1の主面3)に向けて第2の液体78を供給することをさらに備える。第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度より大きくてもよい。被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が第1の部分82を除く主面(第1の主面3)に向けて供給され続け得るように、複数の第2のノズル76,90は配置される。そのため、主面(第1の主面3)が液体層79から露出することが防止される。レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを、液体層79は直ちに冷却して洗い流す。本実施の形態のレーザ加工方法によれば、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが確実に防止され得る。
本実施の形態のレーザ加工方法では、第2の液体78を供給することは、被加工物2が周回運動している間中、複数の第2のノズル76,90の一部から第2の液体78を供給させるとともに、複数の第2のノズル76,90の残りからの第2の液体78の供給を停止させることを含む。本実施の形態のレーザ加工方法によれば、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが確実に防止され得るとともに、第2の液体78の使用量が減少され得る。
実施の形態4.
図19から図21を参照して、実施の形態4に係るレーザ加工装置1dを説明する。本実施の形態のレーザ加工装置1dは、実施の形態2のレーザ加工装置1bと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
レーザ加工装置1dは、第1の主面3に第2の液体78を供給し得るように構成された第2のノズル76をさらに備える。被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が第1の部分82とは異なる第1の主面3の同一箇所93に供給され続け得るように、第2のノズル76は保持部10に対して移動可能に構成されている。特定的には、第1の主面3の平面視において第2のノズル76が被加工物2と同様に周回運動するように、第2のノズル76は保持部10に対して移動可能に構成されてもよい。第1の主面3の同一箇所93は、特に限定されないが、第1の主面3の中心であってもよい。
具体的には、第4の駆動部(95)は、第4のモータ95を含んでもよい。第4の駆動部(95)は、第1の基台31の内部に取り付けられてもよい。第2のノズル76は、第2のアーム77を介して第4のモータ95に接続されてもよい。第1の基台31は、保持部10を囲むように形成されたギャップ96を有してもよい。ギャップ96は、特に限定されないが、円の形状を有してもよい。第2のアーム77はギャップ96を貫通して延在している。
第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度よりも大きくてもよい。例えば、第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度の10倍以上であってもよいし、20倍以上であってもよい。
図20を参照して、制御部80は、第4のモータ95にさらに接続されている。制御部80は、第4のモータ95を制御して、第2のノズル76を移動させる。被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が第1の部分82とは異なる第1の主面3の同一箇所93に供給され続け得るように、第2のノズル76を移動させ得るように、制御部80は構成されている。被加工物2が周回運動している間、第1の主面3の平面視において第2のノズル76を被加工物2と同様に周回運動させ得るように、制御部80は構成されてもよい。例えば、第1の主面3の平面視において被加工物2が第1の部分82を中心に半径r1で円運動するとき、第1の主面3の平面視において第2のノズル76を第1の部分82を中心に半径r1で円運動させ得るように、制御部80は構成されてもよい。
図20から図22を参照して、実施の形態4に係るレーザ加工方法を説明する。本実施の形態のレーザ加工方法は、実施の形態2のレーザ加工方法と同様の工程を備えるが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態のレーザ加工方法は、第1の部分82にレーザ光62を照射する前に、第2のノズル76から第1の主面3に第2の液体78を供給することを備える。被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が第1の部分82とは異なる第1の主面3の同一箇所93に供給され続けるように、第2のノズル76は移動する。特定的には、被加工物2が周回運動している間、第1の主面3の平面視において第2のノズル76が被加工物2と同様に周回運動するように、第2のノズル76は保持部10に対して移動してもよい。第1の主面3の同一箇所93は、特に限定されないが、第1の主面3の中心であってもよい。
被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が第1の部分82とは異なる第1の主面3の同一箇所93に供給され続けるように、制御部80は、第4のモータ95を制御して、第2のノズル76を移動させる。特定的には、被加工物2が周回運動している間、第1の主面3の平面視において第2のノズル76が被加工物2と同様に周回運動するように、制御部80は第4のモータ95を制御してもよい。例えば、第1の主面3の平面視において被加工物2が第1の部分82を中心に半径r1で円運動するとき、第1の主面3の平面視において第2のノズル76も第1の部分82を中心に半径r1で円運動するように、制御部80は、第4のモータ95を制御してもよい。
第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度よりも大きくてもよい。例えば、第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度の10倍以上であってもよいし、20倍以上であってもよい。
本実施の形態のレーザ加工方法は、被加工物2の周回運動を停止させるとともに、第2のノズル76の移動を停止させることを備えてもよい。具体的には、制御部80は、第4のモータ95を停止させて、第2のノズル76の移動を停止させる。制御部80は、被加工物2の周回運動を停止させると同時に第2のノズル76の移動を停止させてもよい。
本実施の形態のレーザ加工装置1dは、実施の形態2のレーザ加工装置1bの効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態のレーザ加工装置1dは、主面(第1の主面3)に第2の液体78を供給し得るように構成された第2のノズル76をさらに備える。第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度よりも大きくてもよい。被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が第1の部分82とは異なる主面(第1の主面3)の同一箇所93に供給され続け得るように、第2のノズル76は保持部10に対して移動可能に構成されている。
被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が被加工物2の主面(第1の主面3)の同一箇所93に供給され続けるため、液体層79の厚さの分布が維持され得る。そのため、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得るとともに、主面(第1の主面3)が液体層79から露出することが防止される。本実施の形態のレーザ加工装置1dによれば、被加工物2は効率的にかつ安定的に加工され得るとともに、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが確実に防止され得る。
本実施の形態のレーザ加工方法は、実施の形態2のレーザ加工方法の効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態のレーザ加工方法は、第1の部分82にレーザ光62を照射する前に、第2のノズル76から主面(第1の主面3)に第2の液体78を供給することをさらに備える。第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度よりも大きくてもよい。被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が第1の部分82とは異なる主面(第1の主面3)の同一箇所93に供給され続けるように、第2のノズル76は移動する。
被加工物2が周回運動している間、第2の液体78が被加工物2の主面(第1の主面3)の同一箇所93に供給され続けるため、液体層79の厚さの分布が維持され得る。そのため、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得るとともに、主面(第1の主面3)が液体層79から露出することが防止される。本実施の形態のレーザ加工方法によれば、被加工物2は効率的にかつ安定的に加工され得るとともに、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが確実に防止され得る。
実施の形態5.
図23を参照して、実施の形態5に係るレーザ加工装置1eを説明する。本実施の形態のレーザ加工装置1eは、実施の形態4のレーザ加工装置1dと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
レーザ加工装置1eは、レーザ加工装置1dのように第1の液体73を第1のノズル54から供給し得るように構成されていることに代えて、第1の液体73を第1のノズル54eから供給し得るように構成されている。具体的には、レーザ加工装置1eは、第1の部分82に向けて第1の液体73を供給し得るように構成された第1のノズル54eを備える。第1の液体73は、第1のノズル54からではなく、第1のノズル54eから供給される。第1のノズル54は、レーザ光62の出射口としてだけ機能する。第1のノズル54eは、特に限定されないが、第4のアーム77eを介してヘッド部50に取り付けられてもよい。第1のノズル54eは、液溜め部70に接続される。特定的には、第1のノズル54eは、第1の配管71及び第1のポンプ72を介して、液溜め部70に接続されてもよい。ヘッド部50は、液溜め部70に接続されていない。レーザ光62は、液柱(73)の中を伝搬しない。
本実施の形態のレーザ加工方法は、実施の形態4のレーザ加工方法と同様の工程を備えているが、以下の点で主に異なる。本実施の形態では、第1の液体73は、第1のノズル54からではなく、第1のノズル54eから供給されている。レーザ光62は、液柱(73)の中を伝搬しない。
本実施の形態のレーザ加工装置1e及びレーザ加工方法は、実施の形態4のレーザ加工装置1d及びレーザ加工方法と同様の効果を奏する。なお、実施の形態1−3,6,8においても、第1の液体73を第1のノズル54から供給することに代えて、第1の液体73を第1のノズル54eから供給してもよい。
実施の形態6.
図24から図26を参照して、実施の形態6に係るレーザ加工装置1fを説明する。本実施の形態のレーザ加工装置1fは、実施の形態2のレーザ加工装置1bと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
本実施の形態のレーザ加工装置1fでは、駆動部29は、被加工物2が周回運動している間、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2を回転運動させ得るように構成されている。中心軸2fは、第1の主面3の中心2cを通り、かつ、第1の主面3に垂直である。被加工物2の回転運動の第2の角速度は、被加工物2の周回運動の第1の角速度よりも小さい。
具体的には、本実施の形態の駆動部29は、実施の形態1の駆動部29と同様の構成を有しているが、ケース31pと、第5のモータ31qと、第3のボールネジ31rと、ベース板31mとをさらに含んでいる。本実施の形態の第1の基台31は実施の形態1の第1の基台31と同様の構成を有しているが、第1の基台31は中空部材である。ケース31pは、第1の基台31内に配置されている。ケース31pは、第1の方向(y方向)に延在している。ケース31pは、第1のボールねじ33の一部を収容している。
第5のモータ31qは、第1の基台31内に配置されている。第5のモータ31qは、ケース31pの外表面上に配置されている。第5のモータ31qは、ケース31pによって第1のボールねじ33から間隔を空けて配置されている。第5のモータ31qは、制御部80に電気的に接続されている。第3のボールネジ31rの一端は、第5のモータ31qに回転可能に接続されている。第3のボールネジ31rは、第1の基台31の孔31nを通り抜けて延在している。第3のボールネジ31rの他端は、ベース板31mに固定されている。保持部10は、ベース板31mに固定されている。
第5のモータ31qは、第3のボールネジ31rを回転させて、ベース板31m及び保持部10を回転させる。第1のモータ32と第2のモータ37と第5のモータ31qとにより、被加工物2は、被加工物2の中心軸2fを中心に回転運動しながら(被加工物2の向きを変化させながら)、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に周回運動し得る。中心軸2fは、第1の主面3の中心2cを通り、かつ、第1の主面3に垂直である。被加工物2の回転運動の第2の角速度は、被加工物2の周回運動の第1の角速度よりも小さい。
本実施の形態の制御部80は、実施の形態1の制御部80と同様の構成を有しているが、第5のモータ31qにさらに接続されている。制御部80は、被加工物2を回転運動させながら(被加工物2の向きを変化させながら)、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2が周回運動し得るように駆動部29を制御し得るように構成されている。具体的には、制御部80は、第1のモータ32と、第2のモータ37と、第5のモータ31qとを制御する。制御部80は、第5のモータ31qを制御して、被加工物2の中心軸2fを中心に保持部10を回転運動させながら、第1のモータ32と第2のモータ37とを制御して、レーザ光62の光軸25を中心に保持部10が周回運動させる。
制御部80は、被加工物2の回転運動の第2の角速度が、被加工物2の周回運動の第1の角速度よりも小さくなるように、駆動部29(第1のモータ32、第2のモータ37及び第5のモータ31q)を制御し得るように構成されてもよい。そのため、被加工物2が周回運動している間、液体層79は第1の部分82おいて最小の厚さを安定的に有し続けることができる。被加工物2の回転運動の第2の角速度は、例えば、被加工物2の周回運動の第1の角速度の1/2以下であってもよく、被加工物2の周回運動の角速度の1/3以下であってもよく、被加工物2の周回運動の角速度の1/4以下であってもよく、被加工物2の周回運動の角速度の1/6以下であってもよく、被加工物2の周回運動の角速度の1/8以下であってもよい。
特定的には、制御部80は、被加工物2の周回運動の第1の回転角と被加工物2の回転運動の第2の回転角との和が360°の整数倍となるように、駆動部29(第1のモータ32、第2のモータ37及び第5のモータ31q)を制御し得るように構成されてもよい。例えば、図26に示されるように、被加工物2の周回運動の第1の回転角は270°であり、被加工物2の回転運動の第2の回転角は90°であってもよい。そのため、被加工物2の加工終了位置を被加工物2の加工開始位置に一致させることができる。
図27を参照して、本実施の形態のレーザ加工装置1fを用いたレーザ加工方法を説明する。本実施の形態のレーザ加工方法は、実施の形態2のレーザ加工方法と同様の工程を備えるが、以下の点で異なる。本実施の形態のレーザ加工方法では、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2が周回運動している間、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2を回転運動させている。
具体的には、第1の液体73と第2の液体78とを被加工物2の第1の主面3に供給し始めた後に、制御部80は、第5のモータ31qを制御して、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2(保持部10)を回転運動させながら(被加工物2の向きを変化させながら)、第1のモータ32と第2のモータ37とを制御して、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2(保持部10)を周回運動させてもよい。あるいは、第1の液体73と第2の液体78とを被加工物2の第1の主面3に供給し始めると同時に、制御部80は、第5のモータ31qを制御して、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2(保持部10)を回転運動させながら(被加工物2の向きを変化させながら)、第1のモータ32と第2のモータ37とを制御して、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2(保持部10)を周回運動させてもよい。
第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、制御部80は、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2(保持部10)を回転運動させながら(被加工物2の向きを変化させながら)、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2(保持部10)を周回運動させ続ける。第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、液体層79は第1の部分82おいて最小の厚さを有するとともに、液体層79の厚さは第1の部分82から離れるにつれて増加する。そのため、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得る。また、被加工物2の第1の主面3が液体層79から露出することが防止される。レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを、液体層79は直ちに冷却して洗い流す。
被加工物2へのレーザ光62の照射を停止させた後、または、被加工物2へのレーザ光62の照射を停止させると同時に、被加工物2(保持部10)の周回運動及び回転運動を停止させてもよい。具体的には、制御部80は、第1のモータ32と第2のモータ37と第5のモータ31qとを停止させて、被加工物2(保持部10)の周回運動及び回転運動を停止させる。特定的には、図26に示されるように、被加工物2の周回運動の第1の回転角と被加工物2の回転運動の第2の回転角との和が360°の整数倍となるときに、被加工物2(保持部10)の周回運動及び回転運動を停止させてもよい。
本実施の形態のレーザ加工装置1fは、実施の形態2のレーザ加工装置1bと同様の効果を奏する。本実施の形態のレーザ加工方法は、実施の形態2のレーザ加工方法と同様の効果を奏する。なお、実施の形態1,3−7においても、被加工物2が周回運動している間、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2を回転運動させてもよい。
実施の形態7.
図28及び図29を参照して、実施の形態7に係るレーザ加工装置1gを説明する。本実施の形態のレーザ加工装置1gは、実施の形態5のレーザ加工装置1eと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。本実施の形態のレーザ加工装置1gは、実施の形態5のレーザ加工装置1eのように、第1のノズル54から被加工物2の第1の主面3に第1の液体73を供給し得るように構成されていることに代えて、ガスノズル76gから被加工物2の第1の主面3にガス73bを供給し得るように構成されている。
具体的には、本実施の形態のレーザ加工装置1gは、実施の形態5レーザ加工装置1eの第1のノズル54e、第1の配管71及び第1のポンプ72に代えて、ガスノズル76g、ガス供給部70b及びガス配管74bとを備えている。ガスノズル76gは、ガス配管74bを通してガス供給部70bに流体的に連通している。ガス供給部70bは、制御部80に電気的に接続されている。制御部80はガス供給部70bを制御して、ガス供給部70bからガス配管74bを通してガスノズル76gにガス73bを供給し得るように構成されている。ガス供給部70bは、ガス73bをガスノズル76gに向けて送出し得るように構成されたガスポンプ(図示せず)を含んでもよい。
ガスノズル76gは、第1の部分82にガス73bを吹き付けることができるように構成されている。ガス73bが第2の液体78によって形成される液体層79に吹き付けられるため、液体層79は第1の部分82おいて最小の厚さを有するとともに、液体層79の厚さは第1の部分82から離れるにつれて増加する。そのため、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得る。被加工物2の第1の主面3が液体層79から露出することが防止される。レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを、液体層79は直ちに冷却して洗い流す。
制御部80は、第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、第1の部分82にガス73bを吹き付け続けるようにガス供給部70bを制御し得るように構成されている。制御部80は、被加工物2へのレーザ光62の照射を開始する前、または、被加工物2へのレーザ光62の照射を開始すると同時に、第1の部分82にガス73bを吹き付け続けるようにガス供給部70bを制御し得るように構成されている。制御部80は、被加工物2(保持部10)が周回運動している間、第1の部分82にガス73bを吹き付けるようにガス供給部70bを制御し得るように構成されてもよい。
図30を参照して、本実施の形態のレーザ加工装置1gを用いたレーザ加工方法を説明する。本実施の形態のレーザ加工装置1gを用いたレーザ加工方法は、実施の形態5のレーザ加工装置1eを用いたレーザ加工方法と同様の工程を備えるが、以下の点で異なる。
本実施の形態のレーザ加工方法は、実施の形態5のレーザ加工方法のように第1のノズル54から被加工物2の第1の部分82に第1の液体73を供給することに代えて、ガスノズル76gから被加工物2の第1の部分82にガス73bを吹き付けることを備える。第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、ガスノズル76gから被加工物2の第1の部分82にガス73bが吹き付け続けられている。第1の部分82にガス73bを吹き付けることは、第2の液体78を被加工物2の第1の主面3の第2の部分に供給し始めた後であってもよい。第1の部分82にガス73bを吹き付けることは、第2のノズル76から第2の液体78を被加工物2の第1の主面3の第2の部分に供給し始める前であってもよいし、第2の液体78を被加工物2の第1の主面3の第2の部分に供給すると同時であってもよい。
被加工物2へのレーザ光62の照射を停止させた後、または、被加工物2へのレーザ光62の照射を停止させると同時に、被加工物2(保持部10)の周回運動とガス73bの吹き付けとを停止させてもよい。具体的には、制御部80は、第1のモータ32と第2のモータ37とを停止させて、被加工物2(保持部10)の周回運動を停止させるとともに、ガス供給部70bの動作を停止させて、ガス73bの吹き付けを停止させてもよい。
本実施の形態のレーザ加工装置1gは、実施の形態5のレーザ加工装置1eと同様の以下の効果を奏する。
本実施の形態のレーザ加工装置1gは、保持部10と、ヘッド部50と、ガスノズル76gと、第2のノズル76と、駆動部29とを備える。保持部10は、被加工物2を保持し得るように構成されている。ヘッド部50は、被加工物2の主面(第1の主面3)の第1の部分82にレーザ光62を照射させ得るように構成されている。ガスノズル76gは、第1の部分82にガス73bを吹き付けることができるように構成されている。第2のノズル76は、第1の部分82とは異なる主面の第2の部分に第2の液体78を供給し得るように構成されている。駆動部29は、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2が周回運動し得るように保持部10を駆動し得るように構成されている。
本実施の形態のレーザ加工方法は、被加工物2の主面(第1の主面3)の第1の部分82にガス73bを吹き付けることと、第1の部分82とは異なる主面の第2の部分に第2のノズル76から第2の液体78を供給することと、第1の部分82におけるレーザ光62の光軸25を中心に被加工物2を周回運動させながら、第1の部分82にレーザ光62を照射することとを備える。
本実施の形態のレーザ加工装置1g及び本実施の形態のレーザ加工方法では、第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、ガスノズル76gから被加工物2の第1の部分82にガス73bが吹き付け続けられている。第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、液体層79は第1の部分82おいて最小の厚さを有するとともに、液体層79の厚さは第1の部分82から離れるにつれて増加する。そのため、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得る。また、被加工物2の第1の主面3が液体層79から露出することが防止される。レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを、液体層79は直ちに冷却して洗い流す。本実施の形態のレーザ加工装置1g及び本実施の形態のレーザ加工方法によれば、被加工物2は効率的に加工され得るとともに、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが防止され得る。なお、実施の形態1−4,6,8においても、第1のノズル54から被加工物2の第1の主面3に第1の液体73を供給することに代えて、ガスノズル76gから被加工物2の第1の主面3にガス73bを供給してもよい。
実施の形態8.
図31から図33を参照して、実施の形態8に係るレーザ加工装置1hを説明する。本実施の形態のレーザ加工装置1hは、実施の形態6のレーザ加工装置1fと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
レーザ加工装置1hでは、保持部10は、被加工物2の第1の主面3が水平面(xy面)に対して傾くように被加工物2を保持し得るように構成されている。第1の部分82は、第1の主面3の第2の部分及び中心2cよりも高い位置にある。第2の液体78が供給される第2の部分は、第1の主面3の中心2cよりも高い位置にあってもよい。水平面(xy面)に対する第1の主面3の傾き角θ1は、特に限定されないが、45°以下であってもよく、30°以下であってもよく、15°以下であってもよく、10°以下であってもよい。水平面(xy面)に対する第1の主面3の傾き角θ1は、特に限定されないが、1°以上であってもよく、3°以上であってもよく、5°以上であってもよい。
本実施の形態のレーザ加工装置1hは、実施の形態6の第2のノズル76に代えて、第2のノズル76hを備えている。第2のノズル76hは、第1の部分82とは異なる第1の主面3の第2の部分に第2の液体78を供給し得るように構成されている。第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度よりも大きくてもよい。図33に示されるように、第2のノズル76hは、第1の主面3の平面視における被加工物2の最大長さ以上の幅Wを有している。被加工物2の第1の主面3が円の形状を有している場合、第1の主面3の平面視における被加工物2の最大長さは、第1の主面3の直径Dである。
被加工物2の第1の主面3は水平面(xy面)に対して傾いている。第1の液体73に作用する重力により、第1の部分82に供給された第1の液体73は、第1の主面3上に拡がることなく、第1の主面3から流れ落ちる。しかし、第2のノズル76hは、第1の主面3の平面視における被加工物2の最大長さ以上の幅Wを有している。そのため、被加工物2の第1の主面3が水平面(xy面)に対して傾いていても、第1の主面3の大部分が第1の液体73と第2の液体78とによって形成される液体層79から露出することが防止され得るとともに、レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを液体層79は冷却して洗い流すことができる。
第1の主面3の中心2cから第1の部分82に向かう第3の方向と第2のノズル76hから第1の主面3に対して第2の液体78が吐出される第4の方向との間の角度θ2は、90°以上であってもよく、100°以上であってもよい。そのため、第2の液体78の一部は、重力に抗って、第2の部分から第1の部分82に向けて流れ得る。中心2cから第1の部分82に向かうにつれて、液体層79の厚さを緩やかに減少させることができる。第1の主面3の大部分が第1の液体73と第2の液体78とによって形成される液体層79から露出することが防止され得るとともに、レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを液体層79は冷却して洗い流すことができる。第2の傾き角θ2は、特に限定されないが、135°以下であってもよく、120°以下であってもよい。
駆動部29は、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2が回転運動し得るように保持部10を駆動し得るように構成されている。具体的には、制御部80は、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2を回転運動させ得るように駆動部29(第5のモータ31q)を制御し得るように構成されている。第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2が回転運動する。被加工物2の回転運動は、第1の主面3上の液体層79に遠心力27を作用させる。この遠心力27のため、第1の主面3の中心2cから第1の部分82に向かうにつれて、第1の液体73と第2の液体78とによって形成される液体層79の厚さを緩やかに減少させることができる。
本実施の形態のレーザ加工装置1hでは、実施の形態6のレーザ加工装置1fと同様に、第1のノズル54は、ヘッド部50に設けられてもよい。レーザ光62は、第1のノズル54から出射されてもよい。第1の液体73によって第1のノズル54と第1の部分82との間に形成される液柱(73)の中を、レーザ光62が伝搬してもよい。
図34を参照して、本実施の形態のレーザ加工装置1hを用いたレーザ加工方法を説明する。本実施の形態のレーザ加工装置1hを用いたレーザ加工方法は、実施の形態6のレーザ加工装置1fを用いたレーザ加工方法と同様の工程を備えるが、以下の点で異なる。
本実施の形態のレーザ加工方法は、水平面(xy面)に対して傾いている被加工物2の主面(第1の主面3)の第1の部分82に第1のノズル54から第1の液体73を供給することと、第1の部分82とは異なる主面(第1の主面3)の第2の部分に第2のノズル76hから第2の液体78を供給することとを備える。第2のノズル76hは、第1の主面3の平面視における被加工物2の最大長さ以上の幅Wを有している。第2の液体78の第2の供給速度は、第1の液体73の第1の供給速度よりも大きくてもよい。
本実施の形態のレーザ加工方法は、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2を回転運動させながら、第1の部分82にレーザ光62を照射することをさらに備える。第1の部分82は、第2の部分及び中心2cよりも高い位置にある。具体的には、第1の液体73と第2の液体78とを被加工物2の第1の主面3に供給し始めた後に、制御部80は、第5のモータ31qを制御して、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2(保持部10)を回転運動させてもよい。あるいは、第1の液体73と第2の液体78とを被加工物2の第1の主面3に供給し始めると同時に、制御部80は、第5のモータ31qを制御して、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2(保持部10)を回転運動させてもよい。
第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、制御部80は、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2(保持部10)を回転運動させ続けるとともに、第1の液体73と第2の液体78とを被加工物2の第1の主面3に供給し続ける。被加工物2の回転運動は、第1の主面3上の液体層79に遠心力27を作用させる。第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、この遠心力27のため、中心2cから第1の部分82に向かうにつれて、第1の液体73と第2の液体78とによって形成される液体層79の厚さを次第に減少させることができる。そのため、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得る。また、第2のノズル76hは、第1の主面3の平面視における被加工物2の最大長さ以上の幅Wを有しているため、被加工物2の第1の主面3が液体層79から露出することが防止される。レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを、液体層79は直ちに冷却して洗い流す。
第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、制御部80は、光軸25を中心に被加工物2を周回運動させなくてもよいし、光軸25を中心に被加工物2を周回運動させてもよい。被加工物2へのレーザ光62の照射を停止させた後、または、被加工物2へのレーザ光62の照射を停止させると同時に、被加工物2(保持部10)の回転運動を停止させてもよい。具体的には、制御部80は、第5のモータ31qとを停止させて、被加工物2(保持部10)の回転運動を停止させる。
本実施の形態のレーザ加工方法では、実施の形態6のレーザ加工方法と同様に、レーザ光62は、第1のノズル54から出射されてもよい。第1の液体73によって第1のノズル54と第1の部分82との間に形成される液柱(73)の中を、レーザ光62が伝搬してもよい。
本実施の形態のレーザ加工装置1h及び本実施の形態のレーザ加工方法は、実施の形態6のレーザ加工装置1f及び実施の形態6のレーザ加工方法と同様の以下の効果を奏する。
本実施の形態のレーザ加工装置1hは、保持部10と、ヘッド部50と、第1のノズル54と、第2のノズル76hと、駆動部29とを備える。保持部10は、被加工物2の主面(第1の主面3)が水平面(xy面)に対して傾くように被加工物2を保持し得るように構成されている。ヘッド部50は、主面(第1の主面3)の第1の部分82にレーザ光62を照射させ得るように構成されている。第1のノズル54は、第1の部分82に第1の液体73を供給し得るように構成されている。第2のノズル76hは、第1の部分82とは異なる主面(第1の主面3)の第2の部分に第2の液体78を供給し得るように構成されている。第2のノズル76hは、主面(第1の主面3)の平面視における被加工物2の最大長さ以上の幅Wを有している。駆動部29は、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2が回転運動し得るように保持部10を駆動し得るように構成されている。中心軸2fは、主面(第1の主面3)の中心2cを通り、かつ、主面(第1の主面3)に垂直である。第1の部分82は、第2の部分及び中心2cよりも高い位置にある。
本実施の形態のレーザ加工方法は、水平面(xy面)に対して傾いている被加工物2の主面(第1の主面3)の第1の部分82に第1のノズル54から第1の液体73を供給することと、第1の部分82とは異なる主面(第1の主面3)の第2の部分に第2のノズル76hから第2の液体78を供給することとを備える。第2のノズル76hは、主面(第1の主面3)の平面視における被加工物2の最大長さ以上の幅Wを有している。本実施の形態のレーザ加工方法は、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2を回転運動させながら、第1の部分82にレーザ光62を照射することをさらに備える。中心軸2fは、主面(第1の主面3)の中心2cを通り、かつ、主面(第1の主面3)に垂直である。第1の部分82は、第2の部分及び中心2cよりも高い位置にある。
本実施の形態のレーザ加工装置1h及び本実施の形態のレーザ加工方法では、第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、制御部80は、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2(保持部10)を回転運動させ続けるとともに、第1の液体73と第2の液体78とを被加工物2の第1の主面3に供給し続ける。被加工物2の回転運動は、第1の主面3上の液体層79に遠心力27を作用させる。第1の部分82にレーザ光62が照射されている間、この遠心力27のため、第1の主面3の中心2cから第1の部分82に向かうにつれて、液体層79の厚さを緩やかに減少させることができる。
そのため、レーザ光62が液体層79によって拡散すること及び減衰されることが抑制され得る。また、第2のノズル76hは、第1の主面3の平面視における被加工物2の最大長さ以上の幅Wを有しているため、被加工物2の第1の主面3が液体層79から露出することが防止される。レーザ光62により被加工物2を加工することによって発生するデブリを、液体層79は直ちに冷却して洗い流す。本実施の形態のレーザ加工装置1h及び本実施の形態のレーザ加工方法によれば、被加工物2は効率的に加工され得るとともに、被加工物2のレーザ加工中に被加工物2から生じるデブリが被加工物2の主面(第1の主面3)に付着することが防止され得る。なお、実施の形態1−5,7においても、レーザ光62の光軸25を中心に被加工物2を周回運動させることに代えて、被加工物2の中心軸2fを中心に被加工物2を回転運動させてもよい。
実施の形態9.
図3及び図35を参照して、実施の形態9に係る半導体装置の製造方法を説明する。
本実施の形態の半導体装置の製造方法は、実施の形態1から実施の形態8のいずれか1つのレーザ加工装置または実施の形態1から実施の形態8のいずれか1つのレーザ加工方法を用いて、被加工物2を被加工物2の内周領域5と被加工物2の外周領域6とに分離すること(S1)と、被加工物2の内周領域5に複数の半導体素子を形成すること(S2)とを備える。複数の半導体素子は、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)または金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)であってもよい。
被加工物2を被加工物2の内周領域5と被加工物2の外周領域6とに分離する(S1)前に、被加工物2の内周領域5に複数の半導体素子を形成(S2)してもよい。被加工物2を被加工物2の内周領域5と被加工物2の外周領域6とに分離した(S1)後に、被加工物2の内周領域5に複数の半導体素子を形成(S2)してもよい。被加工物2を被加工物2の内周領域5と被加工物2の外周領域6とに分離する(S1)前に、被加工物2の内周領域5に複数の半導体素子の一部を形成(S2)し、被加工物2を被加工物2の内周領域5と被加工物2の外周領域6とに分離した(S1)後に、被加工物2の内周領域5に複数の半導体素子の残りを形成(S2)してもよい。
本実施の形態の半導体装置の製造方法は、実施の形態1から実施の形態8のレーザ加工装置1,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h及びレーザ加工方法と同様の効果を奏する。
今回開示された実施の形態1−9はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り、今回開示された実施の形態1−9の少なくとも2つを組み合わせてもよい。本発明の範囲は、上記した説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
1,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h レーザ加工装置、2 被加工物、2c 中心、2f 中心軸、3 第1の主面、4 第2の主面、5 内周領域、6 外周領域、7 ノッチ、10 保持部、11 第1保持部分、12 第2保持部分、13 第1のアーム、14 第1吸着孔、15 空洞、16 噴出口、17 第1の流路、18 第2の流路、20 加圧気体供給部、22 第2吸着孔、23 排気ポンプ、25 光軸、26 被加工物の中心の軌跡、27 遠心力、28 閉ループ、29 駆動部、30 第1の駆動部、31 第1の基台、31m ベース板、31n 孔、31p ケース、31q 第5のモータ、31r 第3のボールネジ、32 第1のモータ、33 第1のボールねじ、34 第1のガイドレール、35 第2の駆動部、36 第2の基台、37 第2のモータ、38 第2のボールねじ、39 第2のガイドレール、40 第3の基台、41 第1の伸縮可能な保護カバー、42 支持部、44 第3の駆動部、45 第3のモータ、46 第3のボールねじ、47 第4の基台、48 第5の基台、49 第2の伸縮可能な保護カバー、50 ヘッド部、51 ミラー、52 レンズ、53 透明窓、54,54e 第1のノズル、60 レーザ光源部、61 レーザ光源、62 レーザ光、63 シャッタ、64 周波数調整器、65 パワー測定器、66 ライトガイド、70 液溜め部、70b ガス供給部、71 第1の配管、72 第1のポンプ、73 第1の液体、73b ガス、74 第2の配管、74b ガス配管、75 第2のポンプ、76,76h,90 第2のノズル、76g ガスノズル、77 第2のアーム、77e 第4のアーム、78 第2の液体、79 液体層、80 制御部、82 第1の部分、91 第3のアーム、92 交点、93 同一箇所、95 第4のモータ、96 ギャップ。

Claims (26)

  1. 被加工物を保持し得るように構成された保持部と、
    前記被加工物の主面の第1の部分にレーザ光を照射させ得るように構成されたヘッド部と、
    前記第1の部分に第1の液体を供給し得るように構成された第1のノズルと、
    前記第1の部分とは異なる前記主面の第2の部分に第2の液体を供給し得るように構成された第2のノズルと、
    前記第1の部分における前記レーザ光の光軸を中心に前記被加工物が周回運動し得るように前記保持部を駆動し得るように構成された駆動部とを備え、
    前記第2の液体の第2の供給速度は、前記第1の液体の第1の供給速度よりも大きい、レーザ加工装置。
  2. 被加工物を保持し得るように構成された保持部と、
    前記被加工物の主面の第1の部分にレーザ光を照射させ得るように構成されたヘッド部と、
    前記第1の部分に第1の液体を供給し得るように構成された第1のノズルと、
    前記第1の部分とは異なる前記主面の第2の部分に第2の液体を供給し得るように構成された複数の第2のノズル
    前記第1の部分における前記レーザ光の光軸を中心に前記被加工物が周回運動し得るように前記保持部を駆動し得るように構成された駆動部とを備え、
    前記第2の液体の第2の供給速度は、前記第1の液体の第1の供給速度よりも大きく、
    前記被加工物が周回運動している間、前記第2の液体が前記第2の部分に供給され続け得るように、前記複数の第2のノズルは配置されている、レーザ加工装置。
  3. 前記複数の第2のノズルは、前記主面の平面視において、閉ループ上に配置され、
    前記閉ループは、交点の列によって構成され、
    前記交点は、前記被加工物の周回運動における第1の位置にある前記被加工物の第1の外縁と、前記第1の位置から180°だけ周回運動した第2の位置にある前記被加工物の第2の外縁とが交わる点である、請求項に記載のレーザ加工装置。
  4. 制御部をさらに備え、
    前記制御部は、前記被加工物が周回運動している間、前記複数の第2のノズルの一部から前記第2の液体を供給させるとともに、前記複数の第2のノズルの残りからの前記第2の液体の供給を停止させ得るように構成されている、請求項または請求項に記載のレーザ加工装置。
  5. 被加工物を保持し得るように構成された保持部と、
    前記被加工物の主面の第1の部分にレーザ光を照射させ得るように構成されたヘッド部と、
    前記第1の部分に第1の液体を供給し得るように構成された第1のノズルと、
    前記主面に第2の液体を供給し得るように構成された第2のノズル
    前記第1の部分における前記レーザ光の光軸を中心に前記被加工物が周回運動し得るように前記保持部を駆動し得るように構成された駆動部とを備え、
    前記第2の液体の第2の供給速度は、前記第1の液体の第1の供給速度よりも大きく、
    前記被加工物が周回運動している間、前記第2の液体が前記第1の部分とは異なる前記主面の同一箇所に供給され続け得るように、前記第2のノズルは前記保持部に対して移動可能に構成されている、レーザ加工装置。
  6. 前記駆動部は、前記被加工物が周回運動している間、前記被加工物の向きを維持し得るように構成されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  7. 被加工物を保持し得るように構成された保持部と、
    前記被加工物の主面の第1の部分にレーザ光を照射させ得るように構成されたヘッド部と、
    前記第1の部分に第1の液体を供給し得るように構成された第1のノズルと、
    前記第1の部分における前記レーザ光の光軸を中心に前記被加工物が周回運動し得るように前記保持部を駆動し得るように構成された駆動部とを備え、
    前記駆動部は、前記被加工物が周回運動している間、前記被加工物の中心軸を中心に前記被加工物を回転運動させ得るように構成されており、
    前記中心軸は、前記主面の中心を通り、かつ、前記主面に垂直であり、
    前記被加工物の回転運動の第2の角速度は、前記被加工物の周回運動の第1の角速度よりも小さい、レーザ加工装置。
  8. 前記第1のノズルは、前記レーザ光が前記第1のノズルから出射されて、前記第1の液体によって前記第1のノズルと前記第1の部分との間に形成される液柱の中を前記レーザ光が伝搬し得るように前記ヘッド部に設けられている、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  9. 被加工物を保持し得るように構成された保持部と、
    前記被加工物の主面の第1の部分にレーザ光を照射させ得るように構成されたヘッド部と、
    前記第1の部分にガスを吹き付けることができるように構成されているガスノズルと、
    前記第1の部分とは異なる前記主面の第2の部分に第2の液体を供給し得るように構成された第2のノズルと、
    前記第1の部分における前記レーザ光の光軸を中心に前記被加工物が周回運動し得るように前記保持部を駆動し得るように構成された駆動部とを備え、
    前記駆動部は、前記被加工物が周回運動している間、前記被加工物の中心軸を中心に前記被加工物を回転運動させ得るように構成されており、
    前記中心軸は、前記主面の中心を通り、かつ、前記主面に垂直であり、
    前記被加工物の回転運動の第2の角速度は、前記被加工物の周回運動の第1の角速度よりも小さい、レーザ加工装置。
  10. 被加工物の主面が水平面に対して傾くように前記被加工物を保持し得るように構成された保持部と、
    前記主面の第1の部分にレーザ光を照射させ得るように構成されたヘッド部と、
    前記第1の部分に第1の液体を供給し得るように構成された第1のノズルと、
    前記第1の部分とは異なる前記主面の第2の部分に第2の液体を供給し得るように構成された第2のノズルとを備え、前記第2のノズルは、前記主面の平面視における前記被加工物の最大長さ以上の幅を有し、さらに、
    前記被加工物の中心軸を中心に前記被加工物が回転運動し得るように前記保持部を駆動し得るように構成された駆動部を備え、前記中心軸は、前記主面の中心を通り、かつ、前記主面に垂直であり、
    前記第1の部分は、前記第2の部分及び前記中心よりも高い位置にある、レーザ加工装置。
  11. 前記第1のノズルは、前記レーザ光が前記第1のノズルから出射されて、前記第1の液体によって前記第1のノズルと前記第1の部分との間に形成される液柱の中を前記レーザ光が伝搬し得るように前記ヘッド部に設けられている、請求項10に記載のレーザ加工装置。
  12. 前記第2の液体の第2の供給速度は、前記第1の液体の第1の供給速度よりも大きい、請求項10または請求項11に記載のレーザ加工装置。
  13. 第1のノズルから被加工物の主面の第1の部分に第1の液体を供給することと、
    前記第1の部分におけるレーザ光の光軸を中心に前記被加工物を周回運動させながら、前記第1の部分に前記レーザ光を照射することと、
    前記第1の部分に前記レーザ光を照射する前に、前記第1の部分とは異なる前記主面の第2の部分に第2のノズルから第2の液体を供給することとを備え、
    前記第2の液体の第2の供給速度は、前記第1の液体の第1の供給速度よりも大きい、レーザ加工方法。
  14. 第1のノズルから被加工物の主面の第1の部分に第1の液体を供給することと、
    前記第1の部分におけるレーザ光の光軸を中心に前記被加工物を周回運動させながら、前記第1の部分に前記レーザ光を照射することと、
    前記第1の部分に前記レーザ光を照射する前に、前記第1の部分とは異なる前記主面の第2の部分に複数の第2のノズルから第2の液体を供給することとを備え、
    前記第2の液体の第2の供給速度は、前記第1の液体の第1の供給速度よりも大きく、
    前記被加工物が周回運動している間、前記第2の液体が前記第2の部分に供給され続け得るように、前記複数の第2のノズルは配置されている、レーザ加工方法。
  15. 前記第2の液体を供給することは、前記被加工物が周回運動している間中、前記複数の第2のノズルの一部から前記第2の液体を供給させるとともに、前記複数の第2のノズルの残りからの前記第2の液体の供給を停止させることを含む、請求項14に記載のレーザ加工方法。
  16. 第1のノズルから被加工物の主面の第1の部分に第1の液体を供給することと、
    前記第1の部分におけるレーザ光の光軸を中心に前記被加工物を周回運動させながら、前記第1の部分に前記レーザ光を照射することと、
    前記第1の部分に前記レーザ光を照射する前に、第2のノズルから前記主面に第2の液体を供給することとを備え、
    前記第2の液体の第2の供給速度は、前記第1の液体の第1の供給速度よりも大きく、
    前記被加工物が周回運動している間、前記第2の液体が前記第1の部分とは異なる前記主面の同一箇所に供給され続けるように、前記第2のノズルは移動する、レーザ加工方法。
  17. 前記被加工物を周回運動させている間、前記被加工物の向きは維持されている、請求項13から請求項16のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。
  18. 第1のノズルから被加工物の主面の第1の部分に第1の液体を供給することと、
    前記第1の部分におけるレーザ光の光軸を中心に前記被加工物を周回運動させながら、前記第1の部分に前記レーザ光を照射することとを備え、
    前記被加工物を周回運動させている間、前記被加工物の中心軸を中心に前記被加工物を回転運動させており、
    前記中心軸は、前記主面の中心を通り、かつ、前記主面に垂直であり、
    前記被加工物の回転運動の第2の角速度は、前記被加工物の周回運動の第1の角速度よりも小さい、レーザ加工方法。
  19. 前記レーザ光が前記第1のノズルから出射されて、前記第1の液体によって前記第1のノズルと前記第1の部分との間に形成される液柱の中を前記レーザ光が伝搬する、請求項13から請求項18のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。
  20. 前記第1の部分に前記レーザ光を照射する前から、前記第1の液体を前記第1の部分に供給し続ける、請求項13から請求項19のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。
  21. 被加工物の主面の第1の部分にガスを吹き付けることと、
    前記第1の部分とは異なる前記主面の第2の部分に第2のノズルから第2の液体を供給することと、
    前記第1の部分におけるレーザ光の光軸を中心に前記被加工物を周回運動させながら、前記第1の部分に前記レーザ光を照射することとを備え、
    前記被加工物を周回運動させている間、前記被加工物の中心軸を中心に前記被加工物を回転運動させており、
    前記中心軸は、前記主面の中心を通り、かつ、前記主面に垂直であり、
    前記被加工物の回転運動の第2の角速度は、前記被加工物の周回運動の第1の角速度よりも小さい、レーザ加工方法。
  22. 水平面に対して傾いている被加工物の主面の第1の部分に第1のノズルから第1の液体を供給することと、
    前記第1の部分とは異なる前記主面の第2の部分に第2のノズルから第2の液体を供給することとを備え、前記第2のノズルは、前記主面の平面視における前記被加工物の最大長さ以上の幅を有し、さらに、
    前記被加工物の中心軸を中心に前記被加工物を回転運動させながら、前記第1の部分にレーザ光を照射することを備え、前記中心軸は、前記主面の中心を通り、かつ、前記主面に垂直であり、
    前記第1の部分は、前記第2の部分及び前記中心よりも高い位置にある、レーザ加工方法。
  23. 前記レーザ光が前記第1のノズルから出射されて、前記第1の液体によって前記第1のノズルと前記第1の部分との間に形成される液柱の中を前記レーザ光が伝搬する、請求項22に記載のレーザ加工方法。
  24. 前記第2の液体の第2の供給速度は、前記第1の液体の第1の供給速度よりも大きい、請求項22または請求項23に記載のレーザ加工方法。
  25. 請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の前記レーザ加工装置を用いて、前記被加工物を前記被加工物の内周領域と前記被加工物の外周領域とに分離することと、
    前記被加工物の前記内周領域に複数の半導体素子を形成することとを備える、半導体装置の製造方法。
  26. 請求項13から請求項24のいずれか1項に記載の前記レーザ加工方法を用いて、前記被加工物を前記被加工物の内周領域と前記被加工物の外周領域とに分離することと、
    前記被加工物の前記内周領域に複数の半導体素子を形成することとを備える、半導体装置の製造方法。
JP2018557708A 2016-12-22 2017-12-13 レーザ加工装置、レーザ加工方法及び半導体装置の製造方法 Active JP6758413B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016249662 2016-12-22
JP2016249662 2016-12-22
PCT/JP2017/044721 WO2018116932A1 (ja) 2016-12-22 2017-12-13 レーザ加工装置、レーザ加工方法及び半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018116932A1 JPWO2018116932A1 (ja) 2019-10-24
JP6758413B2 true JP6758413B2 (ja) 2020-09-23

Family

ID=62627717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018557708A Active JP6758413B2 (ja) 2016-12-22 2017-12-13 レーザ加工装置、レーザ加工方法及び半導体装置の製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11389898B2 (ja)
JP (1) JP6758413B2 (ja)
CN (1) CN110087820B (ja)
DE (1) DE112017006493T5 (ja)
WO (1) WO2018116932A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7144234B2 (ja) * 2018-08-20 2022-09-29 株式会社Subaru レーザピーニング加工装置及びレーザピーニング加工方法
JP6921140B2 (ja) * 2019-04-10 2021-08-18 株式会社牧野フライス製作所 レーザ加工機
CN110153707B (zh) * 2019-04-25 2020-06-16 孙树峰 一种激光-喷射液束自生磨粒流复合加工装置及方法

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01202387A (ja) * 1988-02-04 1989-08-15 Toyota Motor Corp レーザー切断方法
JP3749352B2 (ja) 1997-05-30 2006-02-22 株式会社アマダ レーザ加工機におけるノズル
JP2001130921A (ja) 1999-10-29 2001-05-15 Mitsuboshi Diamond Industrial Co Ltd 脆性基板の加工方法及び装置
JP2002263873A (ja) * 2001-03-05 2002-09-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd レーザ加工方法およびレーザ加工装置
EP1598140A1 (de) 2004-05-19 2005-11-23 Synova S.A. Laserbearbeitung eines Werkstücks
JP4843212B2 (ja) * 2004-10-29 2011-12-21 東京エレクトロン株式会社 レーザー処理装置及びレーザー処理方法
JP2007147837A (ja) 2005-11-25 2007-06-14 Dainippon Printing Co Ltd 欠陥除去装置、欠陥除去方法、カラーフィルタ製造方法、カラーフィルタ、液晶素子
JP5017882B2 (ja) * 2006-02-22 2012-09-05 澁谷工業株式会社 ハイブリッドレーザ加工方法
JP2008130818A (ja) 2006-11-21 2008-06-05 Disco Abrasive Syst Ltd レーザー加工装置
JP5147445B2 (ja) * 2007-09-28 2013-02-20 株式会社スギノマシン 噴流液柱内に導かれたレーザー光によるレーザー加工装置
JP5448042B2 (ja) * 2009-03-24 2014-03-19 株式会社スギノマシン レーザー加工装置、レーザー加工装置の製造方法、及びレーザー加工方法
JP2011125871A (ja) 2009-12-15 2011-06-30 Disco Abrasive Syst Ltd レーザ加工装置
US8790534B2 (en) * 2010-04-30 2014-07-29 Corporation For National Research Initiatives System and method for precision fabrication of micro- and nano-devices and structures
JP5610991B2 (ja) 2010-11-08 2014-10-22 株式会社ディスコ レーザ加工装置
JP2013158799A (ja) 2012-02-06 2013-08-19 Disco Corp レーザー加工装置、及び、レーザー加工方法
JP5936414B2 (ja) 2012-03-28 2016-06-22 株式会社ディスコ レーザー加工装置
JP5970360B2 (ja) * 2012-12-07 2016-08-17 株式会社東芝 レーザ加工装置及びレーザ加工システム、レーザ加工方法
CN103302399B (zh) * 2013-06-03 2015-10-28 江苏大学 一种基于高能脉冲激光力效应的微平整装置及其方法
KR101787926B1 (ko) * 2013-10-15 2017-10-18 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 반도체 소자의 제조 방법, 웨이퍼 마운트 장치
JP2015115538A (ja) 2013-12-13 2015-06-22 株式会社東京精密 ウェーハ加工方法
JP6378885B2 (ja) 2014-01-27 2018-08-22 株式会社アマダホールディングス レーザ加工装置及びレーザ加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018116932A1 (ja) 2018-06-28
US20200061742A1 (en) 2020-02-27
JPWO2018116932A1 (ja) 2019-10-24
DE112017006493T5 (de) 2019-09-12
CN110087820B (zh) 2021-12-24
CN110087820A (zh) 2019-08-02
US11389898B2 (en) 2022-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6758413B2 (ja) レーザ加工装置、レーザ加工方法及び半導体装置の製造方法
US9387554B2 (en) Laser processing apparatus
TWI712462B (zh) 保護膜被覆裝置及保護膜被覆方法
JP5881464B2 (ja) ウェーハのレーザー加工方法
KR102272964B1 (ko) 레이저 가공 장치
TWI778159B (zh) 雷射加工裝置
JP6907091B2 (ja) レーザー加工装置
KR102616530B1 (ko) 레이저 가공 장치
JP6355537B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP4343101B2 (ja) レーザビームを使用した加工機
CN109702334B (zh) 激光加工装置
US11090762B2 (en) Laser processing apparatus
KR20140045878A (ko) 레이저 가공 장치 및 보호막 피복 방법
TW202228196A (zh) 雷射加工裝置
CN109693036B (zh) 激光加工装置
TWI801596B (zh) 雷射加工裝置
JP2014121718A (ja) レーザー加工装置
JP2021176640A (ja) 被加工物の加工方法
JP2013010124A (ja) レーザ加工装置
JP2024010584A (ja) 横型レーザ加工装置
JP5887164B2 (ja) ウエーハのレーザー加工方法
JP5734126B2 (ja) レーザ加工装置
KR20240069634A (ko) 레이저 가공 장치 및 가공 방법
JP2018182002A (ja) 被加工物の加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190417

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200422

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200618

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200708

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200804

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200901

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6758413

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250