JP6758096B2 - 硬貨識別装置及び硬貨識別方法 - Google Patents

硬貨識別装置及び硬貨識別方法 Download PDF

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Description

本発明は、硬貨識別装置及び硬貨識別方法に関する。より詳しくは、硬貨の汚損状態の識別に好適な硬貨識別装置及び硬貨識別方法に関するものである。
従来、硬貨の識別、計数等の処理を行う硬貨処理機には、汚損硬貨を識別するための光学センサを備える硬貨識別装置が搭載されることがあった。
例えば、特許文献1には、硬貨表面に光を照射する照射手段と、硬貨表面からの正反射光を受光する第1の受光手段と、硬貨表面からの拡散反射光を受光する第2の受光手段とを各々有する第1及び第2の汚損検出用モジュールを備え、第1及び第2の汚損検出用モジュールが硬貨通路面(搬送される硬貨の片寄せ側の部分)に対して対向するように配置された硬貨識別装置が開示されている。
また、特許文献2には、板状物体の表裏両面それぞれに対して、投光手段及び受光手段からなる反射型光学センサが複数、板状物体の移動方向と直交する方向に並べられた汚損状態識別装置が開示されている。
更に、特許文献3には、硬貨の金属の色彩に基づいて真偽判定を行う技術として、互いに波長が異なる光(例えば、青色と赤外光又は赤色の光)を照射する第1及び第2の発光素子と、これらの発光素子から照射された光の硬貨からの反射光を受光する受光素子とを備えた硬貨判別装置が開示されている。
特開2006−268484号公報 特開2010−20629号公報 特開2001−216550号公報
しかしながら、特許文献1に硬貨識別装置では、硬貨の片寄せ側にしか汚損検出用モジュールがないため、検知できるのが硬貨の表裏の各一箇所であり、硬貨の部分的な汚れの検知を行うことができない。また、モジュールの部品点数が多く、モジュールが複雑で、この硬貨識別装置を他の識別装置、例えば磁気センサを備えた識別装置と挟ピッチで配置することが困難である。
また、特許文献2に記載の汚損状態識別装置では、同じ光学センサを構成する投光手段、すなわち硬貨の搬送方向において近接配置された投光手段が投光した光の反射光を各受光手段が受光し、それらの受光手段の出力に基づいて硬貨の汚損状態が識別される。そのため、硬貨の色の違いを識別することが難しく、真偽判定を行うことが困難である。
更に、特許文献3に記載の硬貨判別装置によれば、硬貨の色彩を判別することは可能であるが、硬貨の汚損の識別を行うことはできない。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、硬貨の表面及び裏面の少なくとも一方の広範囲において汚損を識別でき、かつ、硬貨の色の違いも検知可能な硬貨識別装置及び硬貨識別方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、搬送される硬貨の表面又は裏面に光を照射する光源と、前記硬貨から反射された光を各々受光する複数の受光素子と、前記光源及び前記複数の受光素子の制御と、識別処理とを行う制御部と、を備え、前記複数の受光素子の各々と前記光源との間の距離は、互いに異なり、前記制御部は、前記硬貨から反射された光を同一期間で受光した前記複数の受光素子の出力信号を採取し、採取した前記出力信号に基づいて前記識別処理を行うことを特徴とする硬貨識別装置である。
また、本発明は、上記発明において、前記制御部は、前記複数の受光素子のうち、前記光源に最も近い受光素子の出力信号に基づいて、前記硬貨の汚損度合いを判定することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記光源は、赤、緑及び青の光を発光することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記制御部は、前記複数の受光素子のうち、前記光源に2番目に近い受光素子の出力信号に基づいて、前記硬貨の色を判定し、前記2番目に近い受光素子の前記出力信号には、前記赤の光の前記硬貨からの反射光を受光したときの信号と、前記緑の光の前記硬貨からの反射光を受光したときの信号と、前記青の光の前記硬貨からの反射光を受光したときの信号とのうちの少なくとも二つの信号が含まれることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記硬貨識別装置は、前記複数の受光素子に対応して前記光源を複数備え、前記複数の受光素子の各々と対応する光源とは、光学センサを構成し、前記制御部は、前記複数の光学センサの制御を行い、前記複数の光学センサは、搬送される前記硬貨の裏面側において前記硬貨の搬送方向と交差する方向に配置された複数の光学センサと、搬送される前記硬貨の表面側において前記搬送方向と交差する方向に配置された複数の光学センサとを含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記制御部は、各光源の発光に合わせて、当該光源と同じ光学センサの受光素子の出力信号とともに、当該光源と異なる光学センサの受光素子の出力信号を採取することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記複数の光源は、複数波長で発光する光源を含み、前記制御部は、前記複数の光源が同時に発光しないように、かつ、前記複数波長の発光が同時に起こらないように、前記複数の光源を順に点灯する制御を行うことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記硬貨識別装置は、前記複数の受光素子のうちの1つの受光素子に直接光が入射するように設置された硬貨通過検知用光源を備え、前記制御部は、前記硬貨通過検知用光源からの光が直接入射する前記受光素子による受光状態に基づいて、前記搬送面上における前記硬貨の有無を判定することを特徴とする。
また、本発明は、搬送される硬貨の表面又は裏面に光源から光を照射し、前記光源との間の距離が互いに異なる複数の受光素子によって前記硬貨から反射された光を各々受光するステップと、前記硬貨から反射された光を同一期間で受光した前記複数の受光素子の出力信号に基づいて、識別処理を行うステップとを含むことを特徴とする硬貨識別方法である。
本発明の硬貨識別装置及び硬貨識別方法によれば、硬貨の表面及び裏面の少なくとも一方の広範囲において汚損を識別でき、かつ、硬貨の色の違いも検知することができる。
本発明の実施形態1に係る硬貨処理装置の斜視模式図である。 本発明の実施形態1に係る硬貨処理装置の平面模式図である。 本発明の実施形態1に係る硬貨処理装置の断面模式図であり、図2のA1−A2線における断面に相当する。 本発明の実施形態1に係る硬貨処理装置の断面模式図であり、図2のB1−B2線における断面に相当する。 本発明の実施形態1に係る硬貨処理装置の機能ブロック図である。 本発明の実施形態1における硬貨と光学センサの配置関係を説明するための模式図であり、(a)は、断面図を示し、(b)は、平面図を示す。 本発明の実施形態1における光学センサの配置関係を説明するための断面模式図である。 本発明の実施形態1に係る硬貨処理装置によって処理され得るバイメタル貨の例(バイカラー貨)を示す平面模式図である。 本発明の実施形態1に係る硬貨処理装置によって処理され得るバイメタル貨の例(クラッド貨)を示す模式図であり、(a)及び(c)は、平面図を示し、(b)及び(d)は、断面図を示す。 本発明の実施形態1に係る硬貨処理装置における制御部による光源及び受光素子の制御方法を説明する図であり、光源の発光制御のタイミングチャートと、各光源の発光期間中に出力が採取される受光素子の組合せとを示す。 本発明の実施形態1に係る硬貨処理装置の光学センサの出力結果(正反射光成分を多く含んだ出力)を示す散布図である。 本発明の実施形態1に係る硬貨処理装置の光学センサの出力結果(拡散反射光成分を多く含んだ出力)を示す散布図である。 本発明の変形形態における硬貨と光学センサの配置関係を説明するための断面模式図である。 本発明の別の変形形態における硬貨と光学センサの配置関係を説明するための断面模式図である。 本発明の更に別の変形形態における硬貨と光学センサの配置関係を説明するための断面模式図である。
(実施形態1)
以下、図面を参照して、本発明に係る硬貨識別装置及び硬貨識別方法の好適な実施形態を詳細に説明する。本実施形態に係る硬貨識別装置及び硬貨識別方法は、硬貨処理装置内で、硬貨を識別及び計数するために利用される。
図1〜4に示すように、本実施形態に係る硬貨識別装置1は、硬貨100が搬送される搬送路2と、硬貨識別装置1への硬貨100の侵入を検知するタイミングセンサ12と、硬貨100の汚損及び色味を検知する複数の光学センサ20と、硬貨100の径(直径)を検知する磁気センサである径検知センサ30と、硬貨100の厚みを検知する磁気センサである厚検知センサ31と、硬貨100の外縁部近傍の材質特性を検知する磁気センサであるリング検知センサ(第一の材質検知センサ)32と、硬貨100の外縁部を除く中央部近傍の材質特性を検知する磁気センサであるコア検知センサ(第二の材質検知センサ)33と、硬貨100の磁性の有無を検知する磁気センサである磁性検知センサ34とを備えており、これらのセンサが一体化されたセンサユニットを構成している。
このように、各検知要素に対して個別のセンサが配置されているため、高精度な検知が可能となり、硬貨識別装置1の識別能力(識別精度)が向上する。また、多種多様(グローバル)な金種判定が可能となる。更に、複数のセンサを複合一体化することによって、コスト低減及び省スペース化が図れる。
硬貨100は、硬貨処理装置の搬送手段、例えばフィン(図示せず)によって搬送路2上を、一枚ずつ間隔を空けて搬送される。硬貨識別装置1の搬送路2は、硬貨処理装置の円弧状の搬送路の全体の一部を構成するものであり、硬貨100の下面を支える平滑な搬送面3と、硬貨100の周面に接して硬貨100を片寄せ案内する案内面4とを有している。硬貨100は、搬送路2の案内面4側の端部に片寄せられた状態で、すなわち、案内面4に接触した状態で、搬送面3上を摺動する。
搬送面3は、矩形状の1枚のガラス板9から構成されており、ガラス板9の材料は、強度及び透明性の観点からサファイヤガラスが用いられている。ガラス板9の寸法は、識別対象の硬貨100のうち、最も径が大きい硬貨100よりも大きく、ガラス板9は、接着部材(図示せず)により取付部材11に取り付け(貼り付け)られている。
案内面4は、ジルコニア等のセラミックから形成される平板状の壁部5と、壁部5の上流及び下流側にそれぞれ設けられ、金属又は硬質樹脂から形成された壁部材6及び7とから構成されている。壁部材6及び7の案内面4の形成部は、円弧状に形成され、矩形状のガラス板9の外縁部に重なっている。その結果として、案内面4全体が緩やかな円弧状に形成されている。
図5に示すように、硬貨識別装置1は、図1〜4に示した構成の他に、DA変換器40と、光源駆動回路41と、受光回路42と、光学センサ用AD変換器43と、径検知センサ用共振回路44aと、厚検知センサ用共振回路44bと、リング検知センサ用共振回路44cと、コア検知センサ用共振回路44dと、径検知センサ用検出回路45a及び45bと、厚検知センサ用検出回路45cと、リング検知センサ用検出回路45dと、コア検知センサ用検出回路45eと、磁性検知センサ用検出回路45fと、磁気センサ用AD変換器46と、制御部50と、記憶部60とを有している。
制御部50は、検出部51を有しており、検出部51は、汚損検出部51a、色検出部51b、径検出部51c、厚検出部51d、リング材質検出部51e、コア材質検出部51f、及び、磁性検出部51gを有している。
各光学センサ20は、反射型光学センサであり、LED(発光ダイオード)等の光源21と、フォトダイオード等の受光素子22とを含んで構成されている。各光源21及び各受光素子22は、搬送面3の上側及び下側の2枚の基板23のいずれかに実装されている。なお、上側の基板23及び径検知センサ30は、図示しない保持部材に保持されている。
光学センサ20は、搬送面3の上側及び下側にそれぞれ複数、好ましくは硬貨100の搬送方向と交差する方向、より好ましくは搬送路2の幅方向(硬貨100の搬送方向と略直交する方向)に配列されており、例えば、下側には硬貨100の片寄せ側から4つの光学センサ20a、20b、20c及び20dが、上側には硬貨100の片寄せ側から2つの光学センサ20e及び20fが設けられている。これにより、硬貨100の上面及び下面(特に下面)の広範囲において硬貨100の光学特性の検知が可能である。光学センサ20a〜20dは、搬送面3と平行な同じ平面上に設けられており、光学センサ20e及び20fもまた、搬送面3と平行な同じ平面上に設けられている。
各光学センサ20において、光源21が上流側、受光素子22が下流側に配置されている。上側の光学センサ20は、下側の光学センサ20のうち、硬貨100の反片寄せ側(すなわち案内面4と反対側)の2つの光学センサ20に対向し、それらの真上に配置されている。
図6に示すように、下側の光学センサ20a〜20dは、検知対象の複数種の硬貨100のうち、最も径が大きい硬貨100と重なるように配置されている。また、光学センサ20a〜20dのうち、片寄せ側の光学センサ20a及び20bは、検知対象の複数種の硬貨100のうち、最も径が小さい硬貨100と重なるように配置されている。他方、上側の光学センサ20e及び20fは、検知対象の複数種の硬貨100のうち、最も径が小さい硬貨100と重ならないように配置されている。
図7に示すように、各光源21は、搬送路2を搬送される硬貨100の上面又は下面(上側の光源21は上面、下側の光源21は下面)に対してスポット状に光を照射する。そして、各受光素子22は、これらの光源21からの光が硬貨100の上面又は下面(上側の受光素子22は上面、下側の受光素子22は下面)において反射された光であるスポット状の反射光を受光する。なお、各受光素子22は、同じ光学センサ20に含まれる光源21(最も近い光源21)が照射した光の反射光のみならず、他の光学センサ20に含まれる光源21が照射した光の反射光も受光し得る。
また、上側の光学センサ20の各受光素子22は、下側の光学センサ20の光源21からの光も受光することができ、同様に、下側の光学センサ20の各受光素子22は、上側の光学センサ20の光源21からの光も受光することができる。したがって、これらの光学センサ20は、透過センサとしても機能でき、制御部50は、光学センサ20の出力に基づいて、硬貨100(透明な媒体以外の物体)の有無の判定を行うことが可能である。
光学センサ20による硬貨100の色の相違の検知能力を高める観点から、光学センサ20a、20b、20c、20d、20e及び20fの光源21a、21b、21c、21d、21e及び21fは、各々、異なる複数の波長域の光、好ましくは赤色、緑色及び青色の光を照射可能なように構成されている。具体的には、各光源21a、21b、21c、21d、21e、21fは、発光素子として赤色、緑色及び青色の光をそれぞれ照射する3種のLEDを含んでいる。
制御部50は、これらの光源21と後述する硬貨通過検知用光源12aとが同時に発光しないように、かつ、異なる複数の波長域の光の発光が同時に起こらないように、これらの光源21と硬貨通過検知用光源12aとを順に点灯させる動的点灯制御を行う。
また、制御部50は、各光源21の発光期間中に、当該光源21と同じ光学センサ20に含まれる受光素子22(当該光源21から最も近い受光素子22)の出力を採取及び保存するとともに、当該光源21から2番目に近い受光素子22の出力も採取及び保存する。本実施形態において、光源21a、21b、21c、21d、21e及び21fから2番目に近い受光素子22は、それぞれ、光学センサ20b、20a、20d、20c、20f及び20eの受光素子22b、22a、22d、22c、22f及び22eである。
光学センサ20は、同じ光学センサ20に含まれる光源21(最も近い光源21)が照射した光の反射光を受光した受光素子22の出力に基づいて、硬貨100の汚損(光沢度)を検知し、搬送路2の幅方向において隣に位置する光学センサ20に含まれる光源21(2番目に近い光源21)が照射した光の反射光を受光した受光素子22の出力に基づいて、硬貨100の色の相違を検知する。
タイミングセンサ12は、LED等の硬貨通過検知用光源12aと、搬送面3の下側に配置された1つの光学センサ20bの受光素子22bとを含んで構成されている。すなわち、受光素子22bは、タイミングセンサ12と光学センサ20bとに共用されており、硬貨識別装置1の小型化及び低コスト化が実現されている。
光源12aは、搬送路2の片寄せ側(案内面4側)の斜め上方に配置されており、受光素子22bに直接光が入射するように、その光軸が設定されている。光源12aは、発光素子として赤外光を照射する1種のLEDのみを含んでいる。
搬送路2に硬貨100が侵入すると、光源12aからの照射光が硬貨100によって遮光され、受光素子22bによって受光されなくなる。このようにしてタイミングセンサ12が硬貨100の搬送路2への侵入を検知することによって、硬貨識別の処理タイミングが決定される。
DA変換器40は、制御部50から入力された、各光源12a、21の発光量に応じたデジタル信号をアナログ信号に変換する。光源駆動回路41は、制御部50から指示されたタイミングで、DA変換器40の出力信号に応じた電流を各光源12a、21に供給する駆動回路である。
受光回路42は、各受光素子22の出力(電流値)を電圧値に変換する。光学センサ用AD変換器43は、受光回路42から入力されたアナログ信号を所定時間毎に所定のサンプリング間隔でサンプリングし、デジタル信号に変換する。
径検知センサ30は、C型の1枚のコアプレート30aを含んでいる。コアプレート30aは、コイルのコアを形成するための磁性材料からなる板状体である。コアプレート30aの一部領域で形成される2つの凸部30b及び30cをコアとして、1次コイル(励磁コイル)30d及び2次コイル(検知コイル)30fの2つのコイルが形成されている。凸部30b及び30cは、硬貨100が搬送される開口部8(搬送面3上の空間)に向けて突出しており、1次コイル30d及び凸部30bは、それぞれ、開口部8を挟んで、2次コイル30f及び凸部30cと対向するように設けられている。1次コイル30d及び凸部30bは、ガラス板9の直ぐ下に配置されてガラス板9に覆われている。なお、反対に、2次コイル30f及び凸部30cがガラス板9の直ぐ下に配置されてガラス板9に覆われてもよい。
凸部30bには巻線(図示せず)が巻回されて1次コイル30dを形成しており、凸部30cには巻線(図示せず)が巻回されて2次コイル30fを形成している。本実施形態において、各コイルの巻線としては、表面が絶縁された絶縁電線、例えば、ポリウレタン被膜銅線等のマグネチックワイアを使用することができる。1次コイル30dは、搬送路2(開口部8)に磁界を生じさせる(印加させる)ものであり、2次コイル30fは、搬送路2(開口部8)に生じた(印加された)磁界の変化を検知するものである。
径検知センサ用共振回路44aは、1次コイル30dとともに硬貨100の径検知に適した周波数(例えば、900kHz)で共振する。
1次コイル30d及び2次コイル30fは、図2に示すように搬送方向においては、ガラス板9の略中央に配置されており、図4に示すように搬送路2の幅方向においては、ガラス板9の略中央から案内面4と反対側(反片寄せ側)のガラス板9の端部付近まで設けられている。また、検知対象の複数種の硬貨100のうち、最も径が小さい硬貨100が案内面4側に片寄せられた状態で搬送されたとき、最も径が小さい硬貨100の端部が1次コイル30d及び2次コイル30fの片寄せ側の端部の上方及び下方を通るように、1次コイル30d及び2次コイル30fの搬送路2の幅方向における位置が設定されている。そのため、径が異なる複数種の硬貨100が案内面4側に片寄せられた状態で搬送されると、硬貨100の径によって2次コイル30f及び1次コイル30dの間を通過する硬貨100のコイル30d及び30f(1次コイル30dによる磁界)へのかかり具合(重なりの程度)が変化し、径検知センサ30(2次コイル30f)の出力信号も変化することになる。すなわち、径検知センサ30(径検知センサ用共振回路44a及び2次コイル30f)は、硬貨100の径に応じた信号を出力する。このようにして、径検知センサ30は、硬貨100の径を検知する。
径検知センサ用検出回路45aは、径検知センサ用共振回路44aの出力を増幅する増幅回路と、該増幅回路によって生成された信号を直流に変換する直流変換回路とを含んでいる。径検知センサ用検出回路45bは、2次コイル30fの出力からノイズを除去するフィルタ回路と、該フィルタ回路によって生成された信号を増幅する増幅回路と、該増幅回路によって生成された信号を直流に変換する直流変換回路とを含んでいる。
厚検知センサ31、リング検知センサ32及びコア検知センサ33は、各々、円筒型のポットコア(図示せず)を含んでいる。ポットコアは、コイルのコアを形成するための磁性材料からなり、ポットコアに巻線が巻回されて各センサ31、32、33のコイル31a、32a、33aを形成している。これらのセンサ31、32及び33は、それぞれ、共振回路44b、44c及び44dから与えられる発振周波数に応じて搬送路2に磁界を生じさせるとともに、搬送路2を硬貨100が通過するときの磁界の変化を検知するものである。
厚検知センサ用共振回路44bは、厚検知センサ31のコイル31aとともに硬貨100の厚み検知に適した周波数(例えば、550kHz)で共振する。リング検知センサ用共振回路44cは、リング検知センサ32のコイル32aとともに硬貨100の外周部の材質検知に適した周波数(例えば、1.6MHz)で共振する。コア検知センサ用共振回路44dは、コア検知センサ33のコイル33aとともに硬貨100の外周部を除く中央部の材質検知に適した周波数(例えば、160kHz)で共振する。
図2に示すように、厚検知センサ31のコイル31aは、搬送方向においては、ガラス板9の略中央に配置されており、搬送路2の幅方向においては、壁部5よりも外側、すなわち、壁部5の搬送面3とは反対側に設けられている。コイル31aは、壁部5によって覆われている。また、図4に示すように、厚検知センサ31が搬送されている硬貨100の周面に対向するように、高さ方向においてはコイル31aの下端が搬送面3と略同じ高さに位置している。そのため、厚さが異なる複数種の硬貨100が案内面4(壁部5)側に片寄せられた状態で搬送されると、硬貨100の厚みによってコイル31aの近傍を通過する硬貨100のコイル31a(コイル31aによる磁界)へのかかり具合(重なりの程度)が変化し、厚検知センサ31の出力信号も変化することになる。すなわち、厚検知センサ31(コイル31a)は、硬貨100の厚さに応じた信号を出力する。このようにして、厚検知センサ31は、硬貨100の厚みを検知する。
厚検知センサ用検出回路45cは、コイル31aの出力を増幅する増幅回路と、該増幅回路によって生成された信号を直流に変換する直流変換回路とを含んでいる。
リング検知センサ32のコイル32aは、ガラス板9の直ぐ下に配置されてガラス板9に覆われている。また、図2に示すように、コイル32aは、搬送方向においては、ガラス板9の略中央(ただし、径検知センサ30の1次コイル30d及び2次コイル30fと厚検知センサ31のコイル31aよりは若干下流)に配置されており、搬送路2の幅方向においては、案内面4に隣接して設けられている。そのため、硬貨100が案内面4(壁部5)側に片寄せられた状態で搬送されると、コイル32a上(コイル32aによる磁界内)を硬貨100の外縁部が通過し、リング検知センサ32の出力信号も変化することになる。すなわち、リング検知センサ32(コイル32a)は、硬貨100の外縁部の材質に応じた信号を出力する。このようにして、リング検知センサ32は、硬貨100の外縁部の材質を検知する。
リング検知センサ用検出回路45dは、コイル32aの出力を増幅する増幅回路と、該増幅回路によって生成された信号を直流に変換する直流変換回路とを含んでいる。
コア検知センサ33のコイル33aは、ガラス板9の直ぐ下に配置されてガラス板9に覆われている。また、図2に示すように、コイル33aは、搬送方向においては、ガラス板9の略中央(ただし、リング検知センサ32のコイル32aよりは若干下流)に配置されており、搬送路2の幅方向においては、案内面4側に、リング検知センサ32のコイル32aとの間に若干の隙間を空けて設けられている。そのため、硬貨100が案内面4(壁部5)側に片寄せられた状態で搬送されると、コイル33a上(コイル33aによる磁界内)を硬貨100の中央部(外縁部以外の部分)が通過し、コア検知センサ33の出力信号も変化することになる。すなわち、コア検知センサ33(コイル33a)は、硬貨100の中央部の材質に応じた信号を出力する。このようにして、コア検知センサ33は、硬貨100の中央部の材質を検知する。
コア検知センサ用検出回路45eは、コイル33aの出力を増幅する増幅回路と、該増幅回路によって生成された信号を直流に変換する直流変換回路とを含んでいる。
磁性検知センサ34は、磁気抵抗素子、ホール素子(ホールIC)等の磁気検出素子34aを含むセンサであり、ガラス板9の直ぐ下に配置されてガラス板9に覆われている。また、図2に示すように、磁気検出素子34aは、搬送方向においては、ガラス板9の略中央(ただし、リング検知センサ32のコイル32a及びコア検知センサ33のコイル33aよりは若干上流)に配置されており、搬送路2の幅方向においては、案内面4側に、リング検知センサ32のコイル32aとの間に若干の隙間を空けて設けられている。そのため、硬貨100が案内面4(壁部5)側に片寄せられた状態で搬送されると、磁気検出素子34a上を硬貨100が通過し、硬貨100の磁性の有無に応じて、その出力信号が変化する。このようにして、磁性検知センサ34は、硬貨100の磁性の有無を検知する。
磁性検知センサ用検出回路45fは、磁気検出素子34aの出力を増幅する増幅回路と、該増幅回路によって生成された信号からノイズを除去するフィルタ回路とを含んでいる。
磁気センサ用AD変換器46は、各検出回路45a、45b、45c、45d、45e、45fから入力されたアナログ信号を所定時間毎に所定のサンプリング間隔でサンプリングし、デジタル信号に変換する。なお、AD変換器46は、検出回路45a、45b、45c、45d、45e、45f毎に設けられていてもよい。
制御部50は、例えば、各種の処理を実現するためのソフトウェアプログラムと、当該ソフトウェアプログラムを実行するCPU(中央処理装置)と、当該CPUによって制御される各種ハードウェアと、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理デバイス等によって構成されている。各部の動作に必要なソフトウェアプログラムやデータの保存には、記憶部60や、別途専用に設けられたRAMやROM等のメモリやハードディスク等が利用される。
制御部50は、硬貨100が搬送路2に浸入してから通過するまでの間、時間に応じてではなく、硬貨100の径の変化(径検知センサ30の出力)に応じて、各センサの出力、すなわちAD変換器43及び46で変換された信号を順次かつ繰り返し採取し、記憶部60に保存する。これにより、硬貨100の搬送速度が変動した場合であっても、変動しない場合と同様の信号(波形)を採取することができる。また、硬貨100がいずれかのセンサ(搬送路2)上で停止し、再度動き出した場合であっても、正常に搬送された場合と同様の信号を採取することができる。
記憶部60は、揮発性又は不揮発性のメモリやハードディスク等の記憶装置で構成され、硬貨識別装置1で行われる処理に必要な各種のデータを記憶するために利用される。また、記憶部60には、以下のような種々の閾値61が記憶されている。
汚損検出部51aは、受光回路42から光学センサ用AD変換器43を経て入力された信号と、記憶部60に記憶された汚損用閾値とを比較して、検出された硬貨100の汚損(光沢の違い)を検出する。
色検出部51bは、受光回路42から光学センサ用AD変換器43を経て入力された信号と、記憶部60に記憶された色味用閾値とを比較して、検出された硬貨100の色の違いを検出する。
径検出部51cは、径検知センサ用検出回路45a及び45bから磁気センサ用AD変換器46を経て入力された信号と、記憶部60に記憶された径用閾値とを比較して、検出された硬貨100の径が識別対象の複数種の硬貨のうちのいずれの径に相当するものかを検出する。
厚検出部51dは、厚検知センサ用検出回路45cから磁気センサ用AD変換器46を経て入力された信号と、記憶部60に記憶された厚み用閾値とを比較して、検出された硬貨100の厚さが識別対象の複数種の硬貨のうちのいずれの厚さに相当するものかを検出する。
リング材質検出部51eは、リング検知センサ用検出回路45dから磁気センサ用AD変換器46を経て入力された信号と、記憶部60に記憶されたリング材質用閾値とを比較して、検出された硬貨100の外縁部の材質が識別対象の複数種の材質のうちのいずれの材質に相当するものかを検出する。
コア材質検出部51fは、コア検知センサ用検出回路45eから磁気センサ用AD変換器46を経て入力された信号と、記憶部60に記憶されたコア材質用閾値とを比較して、検出された硬貨100の中央部の材質が識別対象の複数種の材質のうちのいずれの材質に相当するものかを検出する。
磁性検出部51gは、磁性検知センサ用検出回路45fから磁気センサ用AD変換器46を経て入力された信号と、記憶部60に記憶された磁性用閾値とを比較して、検出された硬貨100が磁性を有するものであるか否かを検出する。
制御部50は、検出部51による検出結果に基づいて、硬貨100の金種や汚損等の識別処理を行う。具体的には、例えば、制御部50は、リング材質検出部51eの検出結果と、コア材質検出部51fの検出結果とを比較し、硬貨100の外縁部の材質が硬貨100の中央部の材質と同じであるか、又は、異なるかを判定する。これにより、制御部50は、硬貨100が単一の材質から構成されたものであるか、2以上の材質から構成されたもの、すなわちバイメタル貨であるかを判定する。
なお、バイメタル貨には、図8に示すようなバイカラー貨101と、図9(a)〜(d)に示すようなクラッド貨102が含まれる。バイカラー貨101は、中心部のコア部分101aと周辺部のリング部分101bとで異なる金属を用いて形成されたものである。クラッド貨102は、中心部の芯材102aと、芯材102aを覆う表面層102bとで異なる金属を用いて形成されたものである。クラッド貨102としては、例えば、図9(a)及び(b)に示すように、円形の芯材(母材)102aにメッキし、刻印したもの、図9(c)及び(d)に示すように、3層構造の板を円形に打ち抜き、刻印したもの等が挙げられる。
また、制御部50は、汚損検出部51aの検出結果に基づいて、硬貨100が汚損貨であるか否かを判定する。
更に、制御部50は、色検出部51bの検出結果と、他の検出部51の検出結果とに基づいて、硬貨100の金種識別や真偽判定を行う。なお、この金種識別や真偽判定の処理については、一般的な技術を利用することができるので、詳細な説明は省略する。
ここで、本実施形態における光学センサ20の出力に基づく識別処理について更に説明する。タイミングセンサ12の光源12aと光学センサ20の光源21a〜21fとは、制御部50によって図10に示すようなタイミング及び順序で動的点灯制御されており、制御部50は、これらの発光に合わせて複数の受光素子22の出力を採取している。例えば、光源21aの赤色の光の発光に合わせて、同じ光学センサ20aの受光素子22aと、隣の光学センサ20bの受光素子22bとの出力を採取している。すなわち、制御部50は、光源21aの赤色の光の発光期間において当該赤色の光の硬貨100における反射光を受光した受光素子22a及び22bの出力信号を採取している。このように、制御部50は、各光源21から照射されて硬貨100で反射された反射光を同時に受光する、当該光源21からの距離が互いに異なる2つの受光素子22の出力信号を採取している。
そして、制御部50は、この採取した信号に基づいて識別処理を行う。より詳細には、制御部50は、各光源21から最も近い受光素子22、すなわち各光源21と同じ光学センサ20の受光素子22の出力信号に基づいて、硬貨100の汚損度合い(光沢度)を判定する。この各光源21から最も近い受光素子22の出力信号は、硬貨100表面における反射光のうち、正反射光に起因する成分を相対的に多く含んでいる。
他方、制御部50は、各光源21から2番目に近い受光素子22、すなわち各光源21の光学センサ20と搬送路2の幅方向において隣に位置する光学センサ20の受光素子22の出力信号に基づいて、硬貨100の色を判定する。この各光源21から2番目に近い受光素子22の出力信号は、硬貨100表面における反射光のうち、拡散反射光に起因する成分を相対的に多く含んでいる。
以下、光学センサ20による実際の実験結果を示す。
ここでは、新貨、汚損貨及び流通貨を含む種々の硬貨100に対して任意の光源21から赤色及び青色の光を照射して硬貨100から反射させ、当該光源21から最も近い受光素子22の出力と、当該光源21から2番目に近い受光素子22の出力とを採取し、図11及び12にプロットした。図11には、光源21から最も近い受光素子22、すなわち正反射光成分を多く含んだ出力を示しており、図12には、光源21から2番目に近い受光素子22の出力、すなわち拡散反射光成分を多く含んだ出力を示している。いずれの図においても、赤色の反射光の出力を縦軸に、青色の反射光の出力を横軸にしている。
図11に示すように、正反射光成分を多く含んだ出力では、新貨は、赤色及び青色のいずれの反射成分も大きい右上に分布し、汚損貨は、赤色及び青色のいずれの反射成分も小さい左下に分布した。そのため、光学センサ20を利用した場合、汚損貨とそれ以外の硬貨とを分ける線分(例えば図11中の一点鎖線)で汚損用閾値(例えば実測値の分布から得られた関数で表される閾値)を設定すれば、汚損貨とそれ以外の硬貨とを識別することができる。
また、図12に示すように、拡散反射光成分を多く含んだ出力では、5円硬貨(黄銅)や10円硬貨(青銅)等の黄色みを帯びた硬貨は、赤色の反射成分を多く含み、1円硬貨(アルミニウム)や100円硬貨(白銅)等の銀色(白色系)の硬貨は、青色の反射成分を多く含む。そのため、光学センサ20を利用した場合、黄色みを帯びた硬貨と銀色の貨幣とを分ける線分(例えば図12中の一点鎖線)で色味用閾値(例えば実測値の分布から得られた関数で表される閾値)を設定すれば、黄色みを帯びた硬貨と銀色の貨幣とを識別することができる。すなわち、拡散反射成分を多く含んだ出力結果から硬貨100の色の違いを検出でき、当該結果を硬貨100の金種識別に利用することが可能である。
なお、上記実験結果では、照射光が赤色及び青色である場合について説明したが、用いる光の種類は特に限定されず、例えば、赤色、緑色及び青色の3色を使用してもよいし、赤色の照射光に係る出力のみから汚損貨か否かを識別してもよい。
また、上記実験結果では、光源21から2番目に近い受光素子22の出力に基づいて、硬貨100の色の違いを検出した場合について説明したが、硬貨100の色の違いの検出に使用される受光素子22は、光源21から最も近い受光素子22以外であり、かつ、当該光源21から照射されて硬貨100で反射した光を受光可能な受光素子22であれば特に限定されず、例えば、光源21から3番目に近い受光素子22(光源21から2番目に近い受光素子22の更に隣の受光素子22)であってもよい。ただし、受光素子22の出力を安定させ、硬貨100の色の違いの検出精度を高める観点からは、光源21から2番目に近い受光素子22の出力に基づいて硬貨100の色の違いを検出することが好ましい。
上述のように、上記実施形態に係る硬貨識別装置1は、搬送される硬貨100の表面又は裏面に光を照射する光源21と、硬貨100から反射された光を各々受光し、かつ、光源21との間の距離が互いに異なる複数の受光素子22を備え、制御部50は、硬貨100から反射された光を同一期間で受光したこれらの受光素子22の出力信号を採取し、採取した出力信号に基づいて識別処理を行うことから、硬貨100の表面及び裏面の少なくとも一方の広範囲において汚損を識別することができる。また、個々の受光素子22の出力信号に基づいて識別処理を行うことができるため、硬貨100の部分的な汚れの検知も可能である。更に、硬貨100の汚損(光沢度)だけでなく、硬貨100の色味の違いも検知することができる。
また、上記実施形態において、硬貨識別装置1は、複数の受光素子22に対応して光源21を複数備え、複数の受光素子22の各々と対応する光源21とは、光学センサ20を構成し、制御部50は、複数の光学センサ20の制御を行い、複数の光学センサ20は、搬送される硬貨100の裏面側において硬貨100の搬送方向と交差する方向に配置された複数の光学センサ20と、搬送される硬貨100の表面側において搬送方向と交差する方向に配置された複数の光学センサ20とを含むことから、硬貨100の表面及び裏面の両方の広範囲において汚損を識別することができる。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。また、各実施形態の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。
(変形形態)
上記実施形態では、ガラス板9(搬送面3)の上側かつ反片寄せ側に2つの光学センサ20と、ガラス板9(搬送面3)の下側に4つの光学センサ20とを配置した例について主に説明したが、光学センサ20は、少なくとも隣り合って2つ配置されていればよく、光学センサ20の数及び配置は、図6に示した例に特に限定されない。例えば、図13に示すように、上側の光学センサ20を片寄せ側に配置してもよい。また、図14に示すように、搬送手段としてのベルト(図示せず)が通る中央部を除いて、ガラス板9の上側にも硬貨100の一端から他端までカバーするように複数の光学センサ20を配置してもよい。更に、図15に示すように、搬送手段を考慮せずに、ガラス板9の上側及び下側に硬貨100の一端から他端までカバーするように複数の光学センサ20を等間隔で配置してもよい。この場合は、ガラス板9を傾ける等して自重により硬貨100を移動させることが好ましい。
以上のように、本発明は、硬貨の汚損及び色の違いを検知するために有用な技術である。
1:硬貨識別装置
2:搬送路
3:搬送面
4:案内面
5:壁部
6、7:壁部材
8:開口部
9:ガラス板
11:取付部材
12:タイミングセンサ
12a:硬貨通過検知用光源
20、20a〜20f:光学センサ
21、21a〜21f:光源
22、22a〜22f:受光素子
23:基板
30:径検知センサ
30a:コアプレート
30b、30c:凸部
30d:1次コイル(励磁コイル)
30f:2次コイル(検知コイル)
31:厚検知センサ
31a:コイル
32:リング検知センサ(第一の材質検知センサ)
32a:コイル
33:コア検知センサ(第二の材質検知センサ)
33a:コイル
34:磁性検知センサ
34a:磁気検出素子
40:DA変換器
41:光源駆動回路
42:受光回路
43:光学センサ用AD変換器
44a:径検知センサ用共振回路
44b:厚検知センサ用共振回路
44c:リング検知センサ用共振回路
44d:コア検知センサ用共振回路
45a、45b:径検知センサ用検出回路
45c:厚検知センサ用検出回路
45d:リング検知センサ用検出回路
45e:コア検知センサ用検出回路
45f:磁性検知センサ用検出回路
46:磁気センサ用AD変換器
50:制御部
51:検出部
51a:汚損検出部
51b:色検出部
51c:径検出部
51d:厚検出部
51e:リング材質検出部
51f:コア材質検出部
51g:磁性検出部
60:記憶部
61:閾値
100:硬貨
101:バイカラー貨
101a:コア部分
101b:リング部分
102:クラッド貨
102a:芯材
102b:表面層

Claims (9)

  1. 搬送される硬貨の表面又は裏面に光を各々照射する第1及び第2の光源と、
    前記硬貨から反射された光を各々受光する第1及び第2の受光素子と、
    前記各光源及び前記各受光素子の制御と、識別処理とを行う制御部と、
    を備え、
    前記第1の光源と前記第1の受光素子との間の距離は、前記第1の光源と前記第2の受光素子との間の距離と異なり、
    前記第2の光源と前記第2の受光素子との間の距離は、前記第2の光源と前記第1の受光素子との間の距離と異なり、
    前記制御部は、前記第1の光源から照射されて前記硬貨から反射された光を同一期間で受光した前記第1及び第2の受光素子の出力信号を採取し、採取した前記第1及び第2の受光素子の前記出力信号に基づいて前記識別処理を行い、前記第1の光源と異なるタイミングで前記第2の光源から光を発光させ、前記第2の光源から照射されて前記硬貨から反射された光を同一期間で受光した前記第1及び第2の受光素子の出力信号を更に採取し、更に採取した前記第1及び第2の受光素子の前記出力信号も用いて前記識別処理を行うことを特徴とする硬貨識別装置。
  2. 搬送される硬貨の表面又は裏面に光を各々照射する第1及び第2の光源と、
    前記硬貨から反射された光を各々受光する第1及び第2の受光素子と、
    前記各光源及び前記各受光素子の制御と、識別処理とを行う制御部と、
    を備え、
    前記第1の光源と前記第1の受光素子との間の距離は、前記第1の光源と前記第2の受光素子との間の距離と異なり、
    前記第2の光源と前記第2の受光素子との間の距離は、前記第2の光源と前記第1の受光素子との間の距離と異なり、
    前記各光源は、赤、緑及び青の光を発光し、
    前記制御部は、前記第1の光源から照射されて前記硬貨から反射された光を同一期間で受光した前記第1及び第2の受光素子の出力信号を採取し、採取した前記第1及び第2の受光素子の前記出力信号に基づいて前記識別処理を行い、前記第1及び第2の受光素子のうち、前記各光源に2番目に近い受光素子の出力信号に基づいて、前記硬貨の色を判定し、
    前記2番目に近い受光素子の前記出力信号には、前記赤の光の前記硬貨からの反射光を受光したときの信号と、前記緑の光の前記硬貨からの反射光を受光したときの信号と、前記青の光の前記硬貨からの反射光を受光したときの信号とのうちの少なくとも二つの信号が含まれることを特徴とする硬貨識別装置。
  3. 前記制御部は、前記第1及び第2の受光素子のうち、前記各光源に最も近い受光素子の出力信号に基づいて、前記硬貨の汚損度合いを判定することを特徴とする請求項1又は2記載の硬貨識別装置。
  4. 前記硬貨識別装置は、搬送される硬貨の表面又は裏面に光を各々照射する第3及び第4の光源と、
    前記硬貨から反射された光を各々受光する第3及び第4の受光素子と、を更に備え、
    前記第1の光源及び前記第1の受光素子と、前記第2の光源及び前記第2の受光素子と、前記第3の光源及び前記第3の受光素子と、前記第4の光源及び前記第4の受光素子とは、それぞれ光学センサを構成し、
    前記制御部は、複数の前記光学センサの制御を行い、
    複数の前記光学センサは、搬送される前記硬貨の裏面側において前記硬貨の搬送方向と交差する方向に配置された複数の光学センサと、搬送される前記硬貨の表面側において前記搬送方向と交差する方向に配置された複数の光学センサとを含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の硬貨識別装置。
  5. 前記制御部は、前記各光源の発光に合わせて、当該光源と同じ光学センサの受光素子の出力信号とともに、当該光源と異なる光学センサの受光素子の出力信号を採取することを特徴とする請求項記載の硬貨識別装置。
  6. 複数の前記光源は、複数波長で発光する光源を含み、
    前記制御部は、複数の前記光源が同時に発光しないように、かつ、前記複数波長の発光が同時に起こらないように、複数の前記光源を順に点灯する制御を行うことを特徴とする請求項又は記載の硬貨識別装置。
  7. 前記硬貨識別装置は、前記第1及び第2の受光素子のうちの1つの受光素子に直接光が入射するように設置された硬貨通過検知用光源を備え、
    前記制御部は、前記硬貨通過検知用光源からの光が直接入射する前記受光素子による受光状態に基づいて、前記搬送面上における前記硬貨の有無を判定することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の硬貨識別装置。
  8. 硬貨識別装置による硬貨識別方法であって、
    前記硬貨識別装置は、搬送される硬貨の表面又は裏面に光を各々照射する第1及び第2の光源と、
    前記硬貨から反射された光を各々受光する第1及び第2の受光素子と、
    前記各光源及び前記各受光素子の制御と、識別処理とを行う制御部と、
    を備え、
    前記第1の光源と前記第1の受光素子との間の距離は、前記第1の光源と前記第2の受光素子との間の距離と異なり、
    前記第2の光源と前記第2の受光素子との間の距離は、前記第2の光源と前記第1の受光素子との間の距離と異なり、
    前記硬貨識別方法は、前記硬貨識別装置が、搬送される硬貨の表面又は裏面に前記各光源から光を照射し、前記各光源との間の距離が互いに異なる前記第1及び第2の受光素子によって前記硬貨から反射された光を各々受光するステップと、
    前記制御部が、前記第1の光源から照射されて前記硬貨から反射された光を同一期間で受光した前記第1及び第2の受光素子の出力信号と、前記第1の光源と異なるタイミングで前記第2の光源から照射されて前記硬貨から反射された光を同一期間で受光した前記第1及び第2の受光素子の出力信号とに基づいて、識別処理を行うステップとを含むことを特徴とする硬貨識別方法。
  9. 硬貨識別装置による硬貨識別方法であって、
    前記硬貨識別装置は、搬送される硬貨の表面又は裏面に光を各々照射する第1及び第2の光源と、
    前記硬貨から反射された光を各々受光する第1及び第2の受光素子と、
    前記各光源及び前記各受光素子の制御と、識別処理とを行う制御部と、
    を備え、
    前記第1の光源と前記第1の受光素子との間の距離は、前記第1の光源と前記第2の受光素子との間の距離と異なり、
    前記第2の光源と前記第2の受光素子との間の距離は、前記第2の光源と前記第1の受光素子との間の距離と異なり、
    前記各光源は、赤、緑及び青の光を発光し、
    前記硬貨識別方法は、前記硬貨識別装置が、搬送される硬貨の表面又は裏面に前記各光源から光を照射し、前記各光源との間の距離が互いに異なる前記第1及び第2の受光素子によって前記硬貨から反射された光を各々受光するステップと、
    前記制御部が、前記第1の光源から照射されて前記硬貨から反射された光を同一期間で受光した前記第1及び第2の受光素子の出力信号に基づいて、識別処理を行い、前記第1及び第2の受光素子のうち、前記各光源に2番目に近い受光素子の出力信号に基づいて、前記硬貨の色を判定するステップとを含み、
    前記2番目に近い受光素子の前記出力信号には、前記赤の光の前記硬貨からの反射光を受光したときの信号と、前記緑の光の前記硬貨からの反射光を受光したときの信号と、前記青の光の前記硬貨からの反射光を受光したときの信号とのうちの少なくとも二つの信号が含まれることを特徴とする硬貨識別方法。
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