JPH08212416A - 硬貨判別装置 - Google Patents

硬貨判別装置

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Publication number
JPH08212416A
JPH08212416A JP3900895A JP3900895A JPH08212416A JP H08212416 A JPH08212416 A JP H08212416A JP 3900895 A JP3900895 A JP 3900895A JP 3900895 A JP3900895 A JP 3900895A JP H08212416 A JPH08212416 A JP H08212416A
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JP
Japan
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coin
magnetic field
coil
signal
eddy current
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JP3900895A
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English (en)
Inventor
Yoshifumi Takahashi
良文 高橋
Takeshi Shioiri
健 塩入
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Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】悪い環境の中でも安定な判別を行い、かつ、判
別の精度が高い硬貨判別装置を提供する。 【構成】硬貨軌道2を転動して送信コイル3の交番磁界
内に入った硬貨1には渦電流が発生する。そして該渦電
流による磁界が新たに発生する。該渦電流は硬貨の図柄
によって異なるため、該渦電流による磁界を受信コイル
4と検出手段5とで局所的に検出すれば図柄による特徴
量が得られる。得られた特徴量と予め求めてある基準特
徴量とを判別手段6で比較して、図柄の類似度によって
硬貨の判別を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、公衆電話や自動販売機
に用いられる硬貨の判別装置に係り、特に、硬貨の図柄
の違いを検出することにより、高精度に硬貨を判別する
硬貨判別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】硬貨を判別する装置としては、磁界を利
用するものと光を利用するものとがある。磁界を利用す
るものとしては、特開平1−193988号公報に開示
されているような、硬貨通路(硬貨軌道)に沿って2つ
の選別コイルを配置し、ぞれぞれの選別コイルに交番磁
界を発生させ、硬貨による交番磁界の変化量により、硬
貨の正偽を判別する硬貨判別装置がある。該装置は、図
11に示すように、硬貨投入口11、硬貨通路2、選別
コイルL1、選別コイルL2を備えている。硬貨1の判
別は、図12に示すように、硬貨1の通過による磁界の
変化を選別コイルL1と選別コイルL2で検出し、基準
コイルLで得られる信号との差動信号を増幅し、整流し
た後にピーク電圧を検出し、得られたピーク電圧を比較
回路18、19、20と演算回路21で比較することで
行なっている。選別コイルL1は主に、硬貨1の材質、
厚さを検出し、選別コイルL2は主に、硬貨1の外径を
検出している。選別コイルL1、L2と基準コイルLの
差信号を取っているのは、温度などの外乱の影響を低減
するためである。
【0003】一方、光を利用する硬貨判別装置として
は、特開平2−299090号公報に開示されているよ
うな、硬貨に光を照射し、反射光の強度変化で硬貨の図
柄の特徴を検出し、硬貨を判別する装置がある。該装置
は、図13に示すように、搬送路(硬貨軌道)2、検出
手段23、位置制御手段25、サイズ検出手段24を備
えている。硬貨1の判別は、図14に示すように、発光
部26より出力される光を硬貨1に照射しその反射光を
受光部27で検出し、得られた信号を増幅し、A/D変
換した後にメモリ31に記憶させ、メモリ31に蓄えら
れた情報をもとにマイクロプロセッサ32が比較を行
い、硬貨の図柄の特徴点を検出することで行っている。
サイズ検出手段24及び位置制御手段25は、検出手段
23の位置を特徴点の多い硬貨の中心付近に合わせるた
めのものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の、コイルを用い
て磁気的に硬貨を判別する硬貨判別装置は、硬貨の直径
に対して比較的大きな直径の選別コイルを使用し、硬貨
の直径、厚み、材質をチェックすることで硬貨の判別を
行っているために、硬貨を高精度で判別することはでき
なかった。例えば、材質、厚さ、直径をほぼ同じくした
円板と正規の硬貨の判別ができなかった。
【0005】また、光学的に硬貨の図柄の特徴点を抽出
して判別する硬貨判別装置は、硬貨の図柄をチェックす
る対象としたので判別の精度は向上したものの、装置が
高価であり、また、発光部、受光部へのほこり等の付着
により検出感度が低下してしまうので、環境の悪い場所
での使用では安定性に欠ける。
【0006】本発明の目的は、従来の硬貨判別装置が持
つ欠点を持たない、つまり、悪い環境の中でも安定な判
別を行い、かつ、判別の精度が高い硬貨判別装置を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、発明者らは、磁気的に硬貨の図柄がチェックできな
いかと考え、有限要素法を用いて解析した。その結果、
図柄の違いにより硬貨中の渦電流の流れに差異が生じ、
該渦電流によって発生する磁界が図柄により異なるこ
と、空間分解能の高いコイルを配置し、磁界の変化を局
所的に検出することにより、図柄の違いを検出すること
が可能で、判別精度の良好な硬貨判別装置が実現できる
ことを見い出した。
【0008】以上のことから、本発明の硬貨判別装置
は、硬貨が転動する硬貨軌道の近傍に、交番磁界を発生
する送信コイルを備え、従来の受信コイルに換えて、局
所的に磁界の強さを検出できる受信コイルを備えること
とし、また、該受信コイルで得られた電気信号から、硬
貨に発生する渦電流による磁界の強さに応じた信号を検
出する検出手段と、該検出手段で検出された信号から被
測定硬貨の図柄すなわち表面の凹凸による特徴量を求め
て、基準となる正規の硬貨から求めた特徴量と比較する
ことによって、被測定硬貨の図柄と基準となる正規の硬
貨の図柄の類似度を判別する判別手段とを備えた。
【0009】
【作用】硬貨が硬貨軌道を転動し、送信コイルにより発
生する磁界の中に進入してくると、硬貨に渦電流が流
れ、新たに渦電流による磁界が発生する。送信コイル近
傍に配置された受信コイルには、送信コイルによる磁界
と新たに発生した渦電流による磁界が加えられ、電圧が
発生する。受信コイルに発生した電圧の信号を、送信コ
イルに加える交流信号の位相より90度遅れた信号で検
波、あるいは、送信コイルに加える交流信号のピーク値
電圧より90度遅れた位相でサンプルホールドすると、
渦電流により発生する磁界のみによる電圧を検出するこ
とができる。〔課題を解決するための手段〕の欄で述べ
たように、図柄による凹凸が硬貨に存在する場合、渦電
流の流れ方は、図柄に応じて異なる。このため、渦電流
により発生する磁界は、図柄に固有の分布になる。本発
明の装置では、受信コイルの磁界が鎖交する面積を十分
小さくして、硬貨に流れる渦電流により発生する磁界を
含む磁界の強さを局所的に検出することができるように
したから、検出を複数の局所で行えば被測定硬貨の図柄
の特徴を示すデータ(特徴量)が得られる。該データと
正規の硬貨から予め求めた基準のデータとを比較して図
柄の類似度を判別することで、硬貨の判別を行う。
【0010】図8に、硬貨の図柄の違いによって、交番
磁界を加えたときに硬貨の表面に発生する渦電流による
磁界の強さの分布が異なることを有限要素法で確認した
結果を示す。グラフ(a)、(b)、(c)は、それぞ
れ図中に示すような、中心線に関して軸対称な断面形状
を持つコイン(a)、(b)、(c)を測定対象と仮定
し、厚さの厚い部分ではその表面から0.05mm離れ
た位置、厚さの薄い部分ではその表面から0.25mm
離れた位置の渦電流による磁界の分布を表す。解析条件
は、周波数は50kHz、コイン(a)、(b)、
(c)の導電率はいずれも0.3×10の7乗S/m、
また、コイン(a)、(b)、(c)の直径はいずれも
13.3mmで、コイン(a)は厚さ1.6mmで凹凸
は無く、コイン(b)は、中心から12.5mmまでは
厚さ1.6mmで、外周部の幅0.8mmは表裏それぞ
れ0.2mmずつ厚さが増して厚さ2.0mm、コイン
(c)は、中心から2.5mmまでと外周部の幅0.8
mmは表裏それぞれ0.2mmずつ厚さが増して厚さ
2.0mm、残りの中間部分の厚さは1.6mmとして
いる。この厚さの違い(突部の有無)は実際の硬貨では
図柄に相当する。中央部に突部のある(c)は、(a)
と(b)に比べ中央部での磁界が強いことが分かる。ま
た、硬貨の外周部における磁界の分布も中央部と同様
に、突部のある(b)と(c)が(a)に比べ強いこと
が分かる。この様に硬貨の図柄の違い(表面の凹凸)に
よって磁界の分布が異なるから、これを空間分解能の高
いセンサで検出することにより、硬貨の図柄の違いを高
感度で検出することが可能になり、判別精度の良好な硬
貨判別装置が実現できる。
【0011】
【実施例】図1に本発明の硬貨判別装置の第一の実施例
を示す。本実施例では、硬貨軌道2上の硬貨1が転動す
る面の近傍の、硬貨1の面とほぼ平行な面に、交番磁界
を発生する送信コイル3を設けている。送信コイル3の
直径は、検出対象である何種類かある硬貨1の最大の直
径より少し大きめになっている。特徴量を硬貨全体の図
柄から得るのではなく、特定の部分から得るのであれ
ば、送信コイルの大きさは硬貨より小さくても良い。送
信コイル3とほぼ同一の平面内には、局所的に磁界を検
出する複数(本実施例では8個)の受信コイル4,4,
・・を、硬貨軌道2の転動面に対して直角の方向に、ほ
ぼ一列に配置してある。受信コイル4の直径は代表的な
硬貨の凹凸寸法と同程度の2mmくらいが望ましい。受
信コイル4はそれぞれ検出手段5に接続されており、検
出手段5は判別手段6に接続されている。
【0012】送信コイル3には図示しない電源より交流
電流が印加されており、交番磁界を発生している。硬貨
1が硬貨軌道2上を転動し、前記交番磁界内に入ってく
ると硬貨1には交番磁界によって渦電流が生じ、該渦電
流による磁界が発生する。この渦電流による磁界と前記
交番磁界は受信コイル4で検出される。複数の受信コイ
ル4で得られた信号は、それぞれ検出手段5に入力され
渦電流による磁界に応じた信号、すなわち、硬貨1の図
柄の情報を含んだ信号が取り出される。硬貨判別のため
に必要な信号を検出するタイミングは、どれか1つの受
信コイル4の信号が、決められたスレッシホールド電圧
を越えた場合に、検出(取り込み)を開始するように
し、全ての受信コイル4の信号が一定時間決められたス
レッシホールド電圧以下であれば終了するようにしてい
る。検出手段5については、後で詳しく述べる。検出手
段5で得られた信号は、判定手段6であるマイクロプロ
セッサに入力される。マイクロプロセッサには、予め、
正常な硬貨の場合に本実施例で得られる図柄の特徴量
が、メモリに記憶されており、入力された信号と比較す
ることにより、硬貨の判定を行う。この実施例の場合、
硬貨1が転動して8つの受信コイル4の部分を通過する
ことで、硬貨1の面全体の情報が得られるから、その情
報を基に硬貨1の図柄によるパターンを求め、基準とな
るパターンと回転して照合するようにすればよく、受信
コイル4の部分を通過するときの硬貨1の向きを考慮せ
ずに1種類の硬貨につき1つの基準のパターンをメモリ
に記憶しておけばよい。
【0013】本実施例においては、検出感度を向上させ
るために、受信コイル4を送信コイル3とほぼ同一面内
に配置したが、受信コイル4を送信コイル3と対向さ
せ、送受信コイルの間を硬貨1が通過する配置にしても
よい。受信感度を向上させるには、できるだけ硬貨1に
近い方がよく、フェライトコアを受信コイル内部に設け
ることも考えられる。受信コイルの大きさについては、
対象となる硬貨の図柄の細かさによっても、また、その
図柄をどの程度細かく検出するかによっても異なるので
一概にはいえないが、図柄を細かくとらえるのであれ
ば、少なくともその一辺もしくは直径の寸法、または後
述の第4の実施例のような受信コイルでは互いの最近接
部の間隔が判別対象硬貨の図柄の凹凸の幅の寸法以下に
する。また、受信コイル4の部分への硬貨1の到来と通
過の検出はフォトインタラプタを設けて行うようにして
もよい。上述の送受信コイルの大きさ及び配置、受信感
度の向上、硬貨1の到来と通過の検出については、以下
の実施例についてもいえる。
【0014】図2に、本発明の硬貨判別装置の第二の実
施例を示す。本実施例が第一の実施例と異なるところ
は、主に受信コイル4の構成であり、検出手段5と判別
手段6は受信コイル4の構成に応じて多少異なるが、他
は同じである。受信コイル4の形状は、硬貨軌道2の硬
貨1の転動面に対して垂直な方向に長い長方形をしてい
る。受信コイル4の長辺は、検出対象である複数種類の
硬貨の最大の直径とほぼ同じ長さとしている。短辺は短
い程分解能が高いが硬貨1の図柄の大きさ(細かさ)に
応じて決めればよい。
【0015】本実施例の動作は、第一の実施例では1回
のサンプリングで8点のデータが得られるのに対して本
実施例では1点になってしまうこと、それによって判別
手段6での判別の方法が異なること、を除けば第一の実
施例と同じである。本実施例でも受信コイル4の部分を
硬貨1の面全体が通過するが、受信コイル4の部分を通
過するときの硬貨1の向きによって、サンプリングによ
り得られるデータ列が異なる。したがって、1種類の硬
貨につき複数の基準となるデータ列をメモリに記憶して
おき、それらと照合することで判別を行う。前記データ
列は硬貨1の図柄によって異なり、前述の特徴量に相当
する。
【0016】図3に本発明の硬貨判別装置の第三の実施
例を示す。本実施例も第一の実施例とは主に受信コイル
4の構成が異なり、他はほぼ同じである。本実施例の受
信コイル4は、硬貨軌道2の転動面に対して直角の方向
に、局所的に磁界を検出する8個の受信コイル4がほぼ
一列になるようにして、8列配置された構成となってい
る。
【0017】本実施例の動作は、第一の実施例では1回
のサンプリングで8点のデータが得られるのに対して本
実施例では8×8点得られること、それによって判別手
段6での処理が多少異なること、を除けば第一の実施例
と同じである。本実施例では、図3に示すように、硬貨
1の全面が8×8個の受信コイル4の中に入ったときに
1回サンプリングすれば、硬貨1の面全体の情報が得ら
れるから、その情報を基に硬貨1の図柄によるパターン
を求め、基準となるパターンと回転して照合するように
すればよい。受信コイル4の部分を通過するときの硬貨
1の向きを考慮しなくてもよいのは実施例一の場合と同
様である。
【0018】図4に本発明の硬貨判別装置の第四の実施
例を示す。本実施例も第一の実施例とは主として受信コ
イル4の構成が異なり、他はほぼ同じである。本実施例
の受信コイル4は、検出対象の硬貨の中心を中心とする
同心円状に配置された8個の受信コイル4,4,・・で
構成される。受信コイル4の内最大の直径のものは、検
出対象の硬貨1の直径と同程度の大きさである。第一の
実施例では1回のサンプリングで8点のデータが得ら
れ、硬貨1の到来から通過までに複数回サンプリングし
て、硬貨1の面全体のデータが得られるのに対して、本
実施例では、図4に示すように、硬貨1の全面が受信コ
イル4の中にすっぽり入ったときに1回サンプリングす
れば、硬貨1の面全体のデータが得られる。また、第一
の実施例では1点1点のデータがそれぞれ独立した局所
的なデータであったのに対して、本実施例では2つの受
信コイル4の出力を演算することでその2つの受信コイ
ル4の間の領域に関するデータが得られる。これらの第
一の実施例との違いと、この違いによって判別手段6で
の処理が多少異なることを除けば、本実施例の動作は第
一の実施例と同じである。
【0019】本実施例では、図4に示すように、硬貨1
の全面が受信コイル4の中に入ったときに1回サンプリ
ングすれば、硬貨1の面全体の情報が得られるから、そ
の情報を基に硬貨1の図柄によるパターンを求め、基準
となるパターンと照合すればよい。また、受信コイル4
が同心円状に配置されていて硬貨1の向きによる検出信
号の差がないため、各受信コイルで得られる図柄の情報
を含んだ信号である電圧値を演算することなく1セット
にして、基準となる電圧値のセットと比較することによ
り比較的簡単に硬貨の判別を行うことができる。この場
合、メモリに予め記憶させておく特徴量は、少なくて済
む。つまり、基準となる電圧値のセットを1種類の硬貨
につき1つ持てばよい。
【0020】図9と図10に本実施例で得られる特徴量
の例を示す。これらの図の各数値は図8を基にして計算
により求めた。図9は同心円状の受信コイル4の各受信
コイル間が等間隔の場合であり、図10は同心円状の受
信コイル4の各受信コイル間の面積が等しい場合であ
る。図9及び図10において、横軸は第1チャンネル〜
第8チャンネルの出力チャンネルを示し、縦軸は差動電
圧(V)を示す。第1チャンネルには同心円の一番内側
の受信コイル4の円内の領域の差動電圧(V)、第2チ
ャンネルには同心円の一番内側の受信コイル4と内側か
ら二番目の受信コイル4との間の領域の差動電圧
(V)、以下同様にして第8チャンネルには同心円の内
側から七番目の受信コイル4と一番外側の受信コイル4
との間の領域の差動電圧(V)がプロットされている。
また、図で丸印は図8で説明したコイン(a)、三角印
はコイン(b)、四角印はコイン(c)の特徴量であ
る。図9及び図10は全体を示すためにスケールが粗く
なっているが、コイン(a)が他のコイン(b)、
(c)と異なる特徴量を持つことは図9または図10か
ら明らかであり、図9中に拡大して示すように、スケー
ルをより細かくすればコイン(b)、(c)の図柄を反
映した特徴量の違いが分かる。
【0021】図5に本発明の硬貨判別装置の検出手段5
である検出回路の実施例を示す。検出回路はサンプルパ
ルス発生回路50、バッファアンプ51、サンプルホー
ルド回路52、A/Dコンバータ53で構成される。硬
貨1が転動する硬貨軌道2の近傍に配置した送信コイル
3には、交流信号を加え、交番磁界を発生させる。前記
交流信号はサンプルパルス発生回路50にも加えサンプ
ルパルスを発生させる。得られるサンプルパルスは、交
流信号に対して90度位相が遅れるようにしてある。一
方、受信コイル4で得られる信号は、バッファアンプ5
1を経由して、サンプルホールド回路52に入力する。
サンプルホールド回路52では、前記サンプルパルスで
サンプリングが行われる。交流信号に対して90度遅れ
た信号でサンプリングを行うことにより、硬貨1の渦電
流による磁界の変化を捕らえることが可能になる。サン
プルホールド回路52で得られた信号は、A/Dコンバ
ータ53でデジタル信号に変換され、その出力は硬貨の
判定手段6に入力され硬貨の判定が行われる。本実施例
の検出回路で得られる信号は、図6に示すような形にな
る。図6(a)は送信コイルに加えられる信号である。
(b)は、受信コイルで得られる信号である。送信コイ
ルで発生する交番磁界と硬貨に発生する渦電流による2
つの磁界の重ね合わせの磁界を検出している。ここで、
送信コイルによる磁界と渦電流による磁界は、位相が9
0度違うため、(c)の90度遅れのサンプルパルスで
受信コイルで得られる信号をサンプリングすると、渦電
流による磁界の変化だけを検出することができる。こう
して得られた信号は、(d)の波形をしている。
【0022】本発明に使用する信号の検出手段5である
検出回路は、図7に示すものも考えられる。検出回路
は、増幅器54、検波回路55、基準信号発生器56、
移相器57、帯域フィルタ58、A/Dコンバータ53
で構成される。前記基準信号発生器56は交流信号(基
準信号)を発生する。前記交流信号は送信コイル3に送
られ交番磁界を発生する一方、移相器57にも送られ
る。受信コイル4で得られた信号は、増幅器54で増幅
され、検波回路55に入力される。検波回路55には前
記交流信号を移相器57で90度遅らせた信号が加えら
れており、検波が行われる。検波された信号は帯域フィ
ルタ58で不要な部分が除かれ、A/Dコンバータ53
でデジタル信号に変換され、その出力は硬貨の判定手段
6に入力され硬貨の判定が行われる。
【0023】
【発明の効果】図柄によって生ずる磁界の変化を空間分
解能の高いコイルを用いて局所的に検出することによ
り、図柄の違いを検出することが可能であることを確認
し、従来の受信コイルに換えて、局所的に磁界の強さを
検出できる受信コイルを備えることとし、また、該受信
コイルで得られた電気信号から、硬貨に発生する渦電流
による磁界の強さに応じた信号を検出する検出手段と、
該検出手段で検出された信号から被測定硬貨の図柄すな
わち表面の凹凸による特徴量を求めて、基準となる正規
の硬貨から求めた特徴量と比較することによって、被測
定硬貨の図柄と基準となる正規の硬貨の図柄の類似度を
判別する判別手段とを備えることとしたから、悪い環境
の中でも安定な判別を行い、かつ、判別の精度が高い硬
貨判別装置が実現できた。また、本発明の硬貨判別装置
は、同じく硬貨の図柄により判別を行う光学的な硬貨判
別装置に比べて安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の硬貨判別装置の第一の実施例を示す図
であり、(a)は硬貨軌道を側面から見た図、(b)は
A−A’断面図である。
【図2】本発明の硬貨判別装置の第二の実施例を示す図
であり、(a)は硬貨軌道を側面から見た図、(b)は
A−A’断面図である。
【図3】本発明の硬貨判別装置の第三の実施例を示す図
であり、(a)は硬貨軌道を側面から見た図、(b)は
A−A’断面図である。
【図4】本発明の硬貨判別装置の第四の実施例を示す図
であり、(a)は硬貨軌道を側面から見た図、(b)は
A−A’断面図である。
【図5】本発明の硬貨判別装置に用いる検出手段の実施
例を示す図である。
【図6】本発明の硬貨判別装置に用いる検出手段の実施
例の各部の信号波形を示す図であり、(a)は送信コイ
ルに加えられる信号の波形、(b)は受信コイルで得ら
れる信号の波形、(c)はサンプルパルス、(d)はサ
ンプルホールド回路で得られる信号の波形をそれぞれ示
す。
【図7】本発明の硬貨判別装置に用いる検出手段の他の
実施例を示す図である。
【図8】硬貨の図柄の違いによる磁界の強さの分布を有
限要素法で解析した結果を示す図である。
【図9】本発明の硬貨判別装置の第四の実施例で得られ
る特徴量の例を示す図である。
【図10】本発明の硬貨判別装置の第四の実施例で得ら
れる特徴量の例を示す図である。
【図11】磁界により硬貨を判別する従来の硬貨選別装
置を示す図である。
【図12】磁界により硬貨を判別する従来の硬貨選別装
置の検出回路を示す図である。
【図13】光により硬貨を判別する従来の硬貨選別装置
を示す図である。
【図14】光により硬貨を判別する従来の硬貨選別装置
の検出回路を示す図である。
【符号の説明】
1 硬貨 2 硬貨軌道 3 送信コイル 4 受信コイル 5 検出手段 6 判別手段 50 サンプルパルス発生回路 51 バッファアンプ 52 サンプルホールド回路 53 A/Dコンバータ 54 増幅器 55 検波回路 56 基準信号発生器 57 移相器 58 帯域フィルタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬貨が転動する硬貨軌道(2)と、該硬
    貨軌道の近傍で、かつ、該硬貨軌道を転動する硬貨の面
    とほぼ平行な面内に配置され、交番磁界を発生する送信
    コイル(3)と、該送信コイルの近傍に在り、かつ、該
    送信コイルが配置された面と同一またはほぼ平行な面内
    に配置され、前記交番磁界によって前記硬貨に発生する
    渦電流による磁界を含む磁界の強さを局所的に検出し電
    気信号を出力する受信コイル(4)と、該受信コイルか
    ら出力された電気信号を受けて、前記硬貨に発生する渦
    電流による磁界の強さに応じた信号を検出する検出手段
    (5)と、該検出手段の出力信号を受けて該信号から前
    記硬貨の図柄による特徴量を求め、該特徴量と予め定め
    られた基準特徴量とを比較することにより図柄の類似度
    を判別する判別手段(6)とを備えたことを特徴とする
    硬貨判別装置。
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