JP6757598B2 - 分離材及びカラム - Google Patents

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Description

本発明は、分離材及びカラムに関する。
糖類の分析に用いられる分離材として、例えば、シリカゲルを基材とする液体クロマトグラフィー用充填剤がある(例えば、特許文献1を参照)。
特開平4−166764号公報
しかしながら、上記従来の分離材は、耐アルカリ性が充分とはいえない。また、糖類の分析に用いられる分離材は、糖類の回収率が高いことが求められる。
そこで、本発明は、耐アルカリ性及び糖類の回収率に優れる分離材及びカラムを提供することを目的とする。
本発明の具体的態様を以下に示す。
[1]ポリマー粒子と、当該ポリマー粒子に結合した重量平均分子量300以上のポリアミンと、を含む、分離材。
[2]上記ポリアミンが、第二級アミノ基及び第三級アミノ基を有する、[1]に記載の分離材。
[3]上記ポリマー粒子が、メタクリル酸エステル又はアクリル酸エステルに由来する構造単位を有するポリマーを含む、[1]又は[2]に記載の分離材。
[4]粒径の変動係数が10%以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の分離材。
[5]平均粒径が4μm以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の分離材。
[6][1]〜[5]のいずれかに記載の分離材を備えるカラム。
本発明によれば、耐アルカリ性及び糖類の回収率に優れる分離材及びカラムが提供できる。
実施例1における標準糖の分析結果を示す図である。 実施例1におけるマルトオリゴ糖の分析結果を示す図である。 実施例2における標準糖の分析結果を示す図である。 比較例1における標準糖の分析結果を示す図である。 比較例4における標準糖の分析結果を示す図である。 比較例4におけるマルトオリゴ糖の分析結果を示す図である。 実施例1及び比較例4の連続通液安定性の評価結果を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」又はこれに対応する「メタクリル酸」を意味し、「(メタ)アクリレート」等の他の類似の記載についても同様である。
<分離材>
本実施形態の分離材は、ポリマー粒子と、当該ポリマー粒子に結合した重量平均分子量(Mw)300以上のポリアミンと、を含むものである。本実施形態の分離材は、耐アルカリ性及び糖類の回収率に優れる。また、本実施形態の分離材は、長時間使用した場合でも、保持時間が低下し難い。ポリマー粒子は、例えば、基材粒子であり、上記ポリアミンは、例えば、水和相として作用するものである。
なお、ポリアミンの重量平均分子量は、例えば、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー法(GPC)により標準ポリスチレンによる検量線を用いて測定することができる。
本実施形態の分離材が上述の効果を発揮する理由を、本発明者らは、以下のように推測している。
ポリマー粒子は、一般的に、シリカゲルと比較し、耐アルカリ性に優れると考えられる。したがって、本実施形態の分離材は、シリカゲルを基材とする上記従来の分離材と比較して、耐アルカリ性に優れると考えられる。また、重量平均分子量300以上のポリアミンは、水和相として作用した場合に、糖類の回収率に優れ、かつ、長時間使用した場合でも、保持時間が低下し難いと考えられる。上記ポリアミンが糖の回収率に優れる理由は定かではないが、例えば、シッフ塩基を形成し難いことが考えられる。
(ポリマー粒子)
本実施形態に係るポリマー粒子に特に制限はないが、ポリマー粒子は、耐アルカリ性が更に向上する観点から、例えば、メタクリル酸エステル又はアクリル酸エステル((メタ)アクリル酸エステル)に由来する構造単位を有するポリマー((メタ)アクリレート系ポリマー)を含んでいてもよい。上記(メタ)アクリル酸エステルとしては、グリセロールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリラート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等が挙げられる。また、上記(メタ)アクリル酸エステルは、重合性モノマーとして後述する(メタ)アクリル酸エステルであってもよい。
ポリマー粒子は、糖の回収率が更に向上する観点から、水酸基等の親水性基を有するポリマーを含有することが好ましく、親水性ポリマー粒子であることがより好ましい。すなわち、上記(メタ)アクリル酸エステルは、水酸基等の親水性基を有することが好ましい。
[ポリマー粒子の製造方法]
ポリマー粒子の製造方法に特に制限はないが、シード重合法が好ましい。
カラムの理論段数は、基材粒子の粒径が小さいほど大きくなると考えられる。ここで、一般的に、ポリマーはシリカゲルに比較し粒径の小さな粒子を形成し難い傾向にあると考えられる。これに対して、シード重合法によれば、粒径の小さな粒子を形成し易く、高い理論段数の分離材が得られ易いと考えられる。
シード重合法は、公知の方法を参考にして行うことができる。以下にシード重合法の一般的な方法を説明するが、この方法に限定されるものではない。
シード重合法は、例えば、シード粒子を、重合性モノマーを含む乳化液中で膨潤した後(シード粒子に重合性モノマーを吸収させた後)、重合性モノマーを重合する方法である。すなわち、ポリマー粒子は、例えば、シード粒子に重合性モノマーを吸収させた後、上記重合性モノマーを重合して得られる粒子であってもよい。
シード粒子は、例えば、乳化重合法、ソープフリー乳化重合法、分散重合法等の公知の方法で合成することができる。
シード粒子は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーを重合して得られる粒子であってもよい。すなわち、シード粒子は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位を有するポリマーを含有していてもよい。
シード粒子の形成に用いられる(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等の直鎖状又は分岐状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。中でも直鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルを使用すると、上記重合性モノマーが(メタ)アクリル酸エステルである場合の、シード粒子と重合性モノマーとの相溶性が更に良好となる。
シード粒子の平均粒径は、得られるポリマー粒子の設計粒径に応じて調製することができる。シード粒子の平均粒径は、重合性モノマーの吸収時間を短縮する観点から、例えば、2.0μm以下であってもよく、1.5μm以下であってもよい。シード粒子の平均粒径は、均一かつ真球に近いシード粒子を得易い観点から、例えば、0.1μm以上であってもよく、0.5μm以上であってもよい。これらの観点から、シード粒子の平均粒径は、0.1〜2.0μmが好ましく、0.5〜2.0μmがより好ましく、0.5〜1.5μmが更に好ましい。
シード粒子の粒径(直径)の変動係数(CV)は、得られるポリマー粒子の均一性が低下し難い観点から、10%以下が好ましく、7%以下がより好ましい。
シード粒子と、重合性モノマーから合成されるポリマーとの相互作用を十分に働かせる観点から、シード粒子の粒径に対して最終的に得られるポリマー粒子の粒径を3〜10倍となるように調整することが好ましく、3〜7倍となることがより好ましく、4〜6倍となることが更に好ましい。
以下、重合性モノマーをシード粒子に吸収させ、次いで重合性モノマーを重合する方法の一例を具体的に説明する。
まず、重合性モノマーと水性媒体とを含む乳化液に、シード粒子を添加する。シード粒子は、乳化液に直接添加してもよく、シード粒子を水性分散体に分散させた形態で添加してもよい。
乳化液は、公知の方法により作製できる。例えば、重合性モノマーを水性媒体に添加して、ホモジナイザー、超音波処理機、ナノマイザー等の微細乳化機により水性媒体に分散させることで、乳化液を得ることができる。乳化液には、必要に応じて重合開始剤を含んでいてもよい。重合開始剤は、重合性モノマーに予め混合させた後、水性媒体中に分散させてもよいし、重合開始剤と重合性モノマーとを別々に水性媒体に分散させたものを混合してもよい。得られた乳化液中の重合性モノマー液滴の粒径は、シード粒子の粒径よりも小さいほうが、重合性モノマーがシード粒子に効率よく吸収され易くなる。
シード粒子を乳化液へ添加した後、シード粒子を膨潤させて重合性モノマーを吸収させる。この吸収は、通常、シード粒子を添加した後の乳化液を、室温で1〜24時間攪拌することで行うことができる。また、乳化液を30〜50℃程度に加温することにより重合性モノマーの吸収を促進することができる。
シード粒子は、重合性モノマーの吸収により膨潤する。シード粒子に対する重合性モノマーの混合比率が小さくなると、重合性モノマーのシード重合により作製されるポリマー粒子の粒径の増加が小さくなり、ポリマー粒子の生産性が低下する傾向にある。一方、重合性モノマーの混合比率が大きくなるとシード粒子に吸収されないで、水性媒体中で重合性モノマーが独自に懸濁重合してしまい、目的とする粒径以外の粒子が生成することがある。なお、重合性モノマーの吸収の終了は、光学顕微鏡を用いてシード粒子を観察して粒径の拡大を確認することにより判定できる。
重合性モノマーとしては、重合し得るモノマーであれば特に制限はないが、例えば、(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。重合性モノマーとしての(メタ)アクリル酸エステルとしては、単官能の(メタ)アクリル酸エステル、ジ(メタ)アクリレート化合物、3官能以上の(メタ)アクリレート等が挙げられる。重合性モノマーは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記単官能の(メタ)アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロロエチル、アクリル酸フェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等が挙げられる。
上記ジ(メタ)アクリレート化合物としては、(メタ)アクリロイル基を2つ有する2官能のモノマーであれば特に限定されないが、例えば、アルカンジオールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
上記ジ(メタ)アクリレート化合物は、例えば、下記式(1)で表される化合物であってもよい。
式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を示し、Lはアルキレン基を示す。当該アルキレン基の炭素数は、例えば、1〜5であってもよい。上記アルキレン基は、例えば、置換基で置換されていてもよい。置換基としては、例えば、水酸基が挙げられる。また、上記アルキレン基は、直鎖状でも分岐状でも環状でもよい。
式(1)で表されるジ(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、1,3−ブタンジオールジアクリラート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、及びグリセロールジメタクリレートが挙げられる。
上記ジ(メタ)アクリレート化合物の具体例は、エトキシ化ビスフェノールA系ジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールA系ジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジ(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート;及び(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコール系ジ(メタ)アクリレートを含む。
上記3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリアクリレート等が挙げられる。3官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、新中村化学工業(株)製のNKエステル(A−TMPT−6P0、A−TMPT−3E0、A−TMM−3LMN、A−GLYシリーズ、A−9300、AD−TMP、AD−TMP−4CL、ATM−4E、A−DPH)等が、商業的に入手可能である。
重合性モノマーは、上記(メタ)アクリル酸エステルと共に、他の多官能モノマー又は単官能モノマーを含んでいてもよい。
多官能モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル、ジビニルナフタレン等のジビニル化合物;ジアリルフタレート及びその異性体;トリアリルイソシアヌレート及びその誘導体が挙げられる。これらの多官能性モノマーは、単独で使用しても2種類以上を併用してもよい。
単官能モノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン及びその誘導体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、アクリル酸トリフルオロエチル、アクリル酸テトラフルオロプロピル等の含フッ素化モノマー;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエンが挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。ただし、単官能モノマーが、スチレン等の疎水性の高い単官能モノマーである場合、当該単官能モノマーの含有量は、親水性ポリマー粒子を得易い観点及び分析対象成分との疎水吸着が生じ難い観点から、重合性モノマーの全質量を基準として、20質量%以下であることが好ましい。
重合性モノマーは、(メタ)アクリル酸エステルを含むことが好ましく、グリセロールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリラート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,7−ヘプタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、及びペンタエリスリトールトリメタクリレートからなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことがより好ましい。
水性媒体としては、水、又は、水と水溶性溶媒(例えば、低級アルコール)との混合媒体が挙げられる。水性媒体には、界面活性剤が含まれている。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系及び両性イオン系の界面活性剤のうち、いずれも用いることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸油、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のジアルキルスルホコハク酸塩、アルケルニルコハク酸塩(ジカリウム塩)、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム塩が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポリエチレングリコールソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアルキルアミン又はアミド類等の炭化水素系ノニオン界面活性剤、シリコンのポリエチレンオキサイド付加物類、ポリプロピレンオキサイド付加物類等のポリエーテル変性シリコン系ノニオン界面活性剤、パーフルオロアルキルグリコール類等のフッ素系ノニオン界面活性剤が挙げられる。
両性イオン系界面活性剤としては、例えば、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の炭化水素界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤及び亜リン酸エステル系界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記界面活性剤の中でも、重合性モノマーの重合時の分散安定性の観点から、アニオン系界面活性剤が好ましい。
必要に応じて添加される重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物が挙げられる。重合開始剤は、重合性モノマー100質量部に対して、0.1〜7.0質量部の範囲で使用するとよい。
次に、シード粒子に吸収させた重合性モノマーを重合させることで、単分散性のポリマー粒子が得られる。
重合温度は、重合性モノマー及び重合開始剤の種類に応じて、適宜選択することができる。重合温度は、25〜110℃が好ましく、50〜100℃がより好ましい。重合反応は、シード粒子が十分に膨潤し、重合性モノマー及び任意の重合開始剤が充分に吸収された後に、昇温して行うのが好ましい。シード重合が終了した後は、必要に応じて重合液から遠心分離又はろ過により水性媒体を除去し、水及び溶剤で洗浄した後、乾燥することでポリマー粒子が単離される。
上記重合工程において、シード粒子の分散安定性を向上させるために、乳化液に高分子分散安定剤を添加してもよい。
高分子分散安定剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸、セルロース類(ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)及びポリビニルピロリドンが挙げられ、トリポリリン酸ナトリウム等の無機系水溶性高分子化合物も併用することができる。これらのうち、ポリビニルアルコール又はポリビニルピロリドンが好ましい。高分子分散安定剤の添加量は、重合性モノマー100質量部に対して1〜10質量部が好ましい。
水中で重合性モノマーが単独に乳化重合した粒子の発生を抑えるために、亜硝酸塩類、亜硫酸塩類、ハイドロキノン類、アスコルビン酸類、水溶性ビタミンB類、クエン酸、ポリフェノール類等の水溶性の重合禁止剤を用いてもよい。
本実施形態に係るポリマー粒子は、耐アルカリ性が更に向上する観点から、メタクリル酸メチルに由来する構造単位を有するシード粒子と、グリセロールジメタクリレートに由来する構造単位を有するポリマーとを含んでいてもよい。
ポリマー粒子の平均粒径は、高い理論段数を得易い観点から、例えば、6μm以下であってもよく、5μm以下であってもよく、4μm以下であってもよい。
ポリマー粒子の粒径(直径)の変動係数は、高い理論段数を得易い観点から、例えば、25%以下であってもよく、20%以下であってもよく、15%以下であってもよく、10%以下であってもよい。
シード粒子、ポリマー粒子及び分離材の平均粒径並びに粒径のCV(変動係数)は、以下の測定法により求めることができる。
1)粒子を、超音波分散装置を使用して水に分散させ、1質量%の粒子を含む分散液を調製する。
2)粒度分布計(MT−3300EX II、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて、上記分散液を測定し平均粒子径及び粒子径のCVを算出する。
ポリマー粒子は、例えば、多孔構造を有する粒子(多孔質ポリマー粒子)であってもよい。
(ポリアミン)
上述のとおり、本実施形態の分離材は、上記ポリマー粒子に結合した重量平均分子量300以上のポリアミンを含む。上記ポリアミンの重量平均分子量は、保持時間を更に長くする観点から、例えば、500以上であってもよく、1000以上であってもよく、1500以上であってもよい。
上記ポリアミンとしては、例えば、ポリエチレンイミン(ポリエチレンイミン(重量平均分子量600、1800、10000、又は70000)等)が挙げられる。ポリエチレンイミンは、例えば、ポリエチレンイミン(平均分子量600)、ポリエチレンイミン(平均分子量1800)(以上、和光純薬工業株式会社製、商品名)等が商業的に入手可能である。
上記ポリアミンは、第二級アミノ基及び第三級アミノ基を有していてもよく、第一級アミノ基、第二級アミノ基及び第三級アミノ基を有していてもよい。ここで、第一級アミノ基は、窒素原子に直接結合する水素原子の数が2であるアミノ基(−NH)をいう。第二級アミノ基においては、窒素原子に直接結合する水素原子の数が1であり、第三級アミノ基においては、窒素原子に直接結合する水素原子の数が0である。
上記ポリアミンは、直鎖状であってもよく、分岐構造を有するものであってもよい。上記ポリアミンは、水和相を形成し易い観点から、分岐構造を有するものであることが好ましい。
本実施形態に係るポリアミンは、例えば、上記ポリアミンと反応し得る反応性基を上記ポリマー粒子に導入した後、導入された上記反応性基と上記ポリアミンとを反応させることにより、ポリマー粒子に結合させることができる。
上記ポリアミンと反応し得る反応性基としては、エポキシ基、ハロゲン基、アルデヒド基、イソシアネート基等が挙げられる。上記ポリアミンと反応し得る反応性基の導入方法に特に制限はなく、基の種類等により適宜選択できる。エポキシ基を導入する方法としては、例えば、上記ポリマー粒子に、エピクロルヒドリン等のハロゲン基含有グリシジル化合物を反応させる方法が挙げられる。ハロゲン基を導入する方法としては、例えば、脱ハロゲン化水素反応を利用する方法が挙げられる。
また、ポリアミンを反応させた後、例えば、未反応のエポキシ基を開環する為に、硫酸洗浄等の処理を施してもよい。
本実施形態の分離材の平均粒径は、高い理論段数を得易い観点から、例えば、6μm以下であってもよく、5μm以下であってもよく、4μm以下であってもよい。
本実施形態の分離材の粒径(直径)の変動係数は、高い理論段数を得易い観点から、例えば、25%以下であってもよく、20%以下であってもよく、15%以下であってもよく、10%以下であってもよい。
本実施形態の分離材は、例えば、糖類の分離に用いるのに好適である。また、本実施形態の分離材は、カラムクロマトグラフィー(例えば、液体クロマトグラフィー)の充填剤としても好適に利用できる。
本実施形態のカラムは、本実施形態の分離材を備えるものである。本実施形態のカラムは、例えば、カラムに本実施形態の分離材を充填することで製造できる。カラムに本実施形態の分離材を充填する方法は特に制限されるものではなく、例えば、公知の方法を採用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明について更に具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
[分離材(充填剤)の作製]
<シード粒子の合成>
500mLのセパラブルフラスコに、メタクリル酸メチル70g、オクタンチオール2.1g、及びイオン交換水370gを入れ、窒素でバブリングすると共に撹拌羽根で撹拌しながら30℃で1時間保温した。その後、ペルオキソ二硫酸カリウム0.875g及びイオン交換水30gを加え、70℃で6時間反応させ、シード粒子を形成させた。得られた反応液を冷却した後、反応液中の塊状物及び微粒子を除去して、シード粒子のスラリー(固形分濃度:3.5質量%)を得た。ここで、塊状物は、目開き150μmの篩を用いて取り除いた。また、微粒子は、塊状物を取り除いた後の反応液(篩を通過したスラリー)を遠心脱水機で処理し、デカンテーションで上澄み液を廃棄することにより取り除いた。
得られたスラリー中のシード粒子の平均粒径及び粒径のCV(変動係数)を、粒度分布測定機(マイクロトラック・ベル株式会社製(MT−3300EX II)で粒度分布を測定することにより算出した。その結果、平均粒径は750nmであり、CVは、6.4%であった。
<ポリマー粒子(親水性ポリマー粒子)の合成>
3Lのセパラブルフラスコにグリセロールジメタクリレート80.59g、酢酸ブチル72.53g、及びイソアミルアルコール48.35gを仕込んで得られた混合物に、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4gを溶解させた。次いで、ラウリル硫酸トリエタノールアミンを40質量%含む水溶液11.56gと、イオン交換水1529.72gとを更に加えた後、超音波ホーンで10分間超音波分散させて乳化液を得た。得られた乳化液に、撹拌羽根で撹拌しながら、シード粒子スラリー13.95gとイオン交換水122gとを加え、30℃(フラスコ内の温度)で1時間保温した。次いで、ポリビニルアルコールを6質量%含む水溶液121gを加え、窒素でバブリングしながら78℃(フラスコ内の温度)で5時間重合させた後、冷却した。得られた粒子を、イオン交換水、イオン交換水/メタノール混合液、メタノールで洗浄した後、目開き5μmの篩で湿式分級して凝集物を除去した。凝集物を除去した後のスラリーから、粒子をろ別し乾燥することにより、親水性ポリマー粒子としてのベースゲルを得た。
得られたベースゲルの平均粒径及び粒径のCV(変動係数)を、粒度分布測定機(マイクロトラック・ベル株式会社製(MT−3300EX II)で粒度分布を測定することにより算出した。その結果、平均粒径は3.5μmであり、CVは、6.8%であった。
<エポキシ化>
300mLの三口フラスコに乾燥したベースゲル15gとイオン交換水112.5gと、クロロメチルオキシラン22.5gと、水酸化ナトリウム水溶液(水酸化ナトリウム濃度:30質量%)8.79gとを入れ1分間超音波分散させた後、撹拌羽根で撹拌しながら30℃で1時間反応させた。反応後のゲルをろ別し、イオン交換水、メタノールで洗浄して、エポキシ化ゲルを得た。
<アミノ化>
2Lのセパラブルフラスコにエポキシ化ゲル全量とイオン交換水300gと、ポリエチレンイミン(重量平均分子量1800、和光純薬工業株式会社製、商品名:ポリエチレンイミン(平均分子量1800))750gとを入れ、撹拌羽根で撹拌しながら、30℃(フラスコ内の温度)で3時間反応させた。反応後のゲルをろ別し、イオン交換水、メタノールで洗浄して、アミノ化ゲルを得た。
<硫酸洗浄>
500mLの三口フラスコにアミノ化ゲル全量とイオン交換水300gと、硫酸水溶液(硫酸濃度:47質量%)1.2gとを入れ、撹拌羽根で撹拌しながら、40℃(フラスコ内の温度)で3時間洗浄した。洗浄後のゲルをろ別し、イオン交換水、メタノールで洗浄した後、脱水及び乾燥して、分離材を得た。得られた分離材の平均粒径及び粒径のCV(変動係数)を、粒度分布測定機(マイクロトラック・ベル株式会社製(MT−3300EX II)で粒度分布を測定することにより算出した。その結果、平均粒径は3.5μmであり、CVは、6.4%であった。
<カラム充填>
100mLビーカに分離材1.5gと、超純水及びアセトニトリルを25:75(容量比)で混合した混合液とを入れ、超音波を当てながら、分離材を分散混合し充填用スラリーを調製した。次いで、4.6mmφ×150mmのステンレスカラムを取り付けたステンレスパッカーに充填用スラリーを流し込み、密閉した後、プランジャー式充填ポンプ(ジーエルサイエンス株式会社製PU713ポンプ)で加圧することにより、カラム内に分離材を充填した。
[カラム特性の評価]
<分析能の評価>
0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を0.5mL/minで、3時間通液し、カラム内をアルカリ性に置換した。アルカリ性に置換後のカラムを液体クロマトグラフィー(HPLC)に取り付け、下記条件で標準糖分析及びマルトオリゴ糖分析を行い、カラムの分析能を評価した。
{分析条件}
〔標準糖分析〕
溶離液:超純水/アセトニトリル=25/75(体積比)
オーブン:40℃
流速:1.0mL/min
注入量:1μL
検出器:示差屈折率検出器 L−2490(日立ハイテクサイエンス株式会社製)
試料:フルクトース、グルコース、スクロース、マルトース各1%(質量/体積パーセント濃度)水溶液
〔マルトオリゴ糖分析〕
溶離液:超純水/アセトニトリル=30/70(体積比)
オーブン:40℃
流速:1.5mL/min
注入量:5μL
検出器:示差屈折率検出器 L−2490(日立ハイテクサイエンス株式会社製)
試料:グルコース、マルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース各1%(質量/体積パーセント濃度)水溶液
標準糖の分析結果(得られたクロマトグラム)及びマルトオリゴ糖の分析結果(得られたクロマトグラム)を、それぞれ図1及び図2に示す。また、標準糖の分析における保持時間、理論段数及びカラム圧を、表1に示す。
<連続通液安定性の評価>
分析能を評価した後のカラムに、溶離液(超純水及びアセトニトリルを25:75(体積比)で混合した混合液)を、1mL/minで200時間連続的に通液することにより、通液時間(h)に対する標準糖の保持時間(min)の変化を測定した。当該結果を図7に示す。なお、実施例1においては、評価後のカラムにおいて、充填剤中の基材粒子(ポリマー粒子)の劣化は確認されなかった。
(実施例2)
<アミノ化>工程において、ポリエチレンイミン(平均分子量1800)を、ポリエチレンイミン(重量平均分子量600、和光純薬工業株式会社製、商品名:ポリエチレンイミン(平均分子量600))に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、分離材及びカラムを作製し、カラム特性を評価した。標準糖の分析結果(得られたクロマトグラム)を図3に示す。また、スクロースの理論段数は7873段であった。なお、実施例2においては、評価後のカラムにおいて、充填剤中の基材粒子(ポリマー粒子)の劣化は確認されなかった。
(比較例1)
<アミノ化>工程において、ポリエチレンイミン(平均分子量1800)を、ペンタエチレンヘキサミンに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、分離材及びカラムを作製し、カラム特性を評価した。その結果、標準糖の各成分の保持時間が短く、分離が不充分であった。また、理論段数は、成分の分離が不充分であったため、算出できなかった。なお、本比較例における標準糖の分析結果(得られたクロマトグラム)を図4に示す。
(比較例2)
<アミノ化>工程において、ポリエチレンイミン(平均分子量1800)を、ジエチレントリアミンに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、分離材及びカラムを作製し、カラム特性を評価した。その結果、標準糖の各成分の保持時間が短く、分離が不充分であった。また、理論段数は、成分の分離が不充分であったため、算出できなかった。
(比較例3)
<アミノ化>工程において、ポリエチレンイミン(平均分子量1800)を、アンモニアに変更したこと以外は、実施例1と同様にして、分離材及びカラムを作製し、カラム特性を評価した。その結果、標準糖の各成分の保持時間が短く、分離が不充分であった。また、理論段数は、成分の分離が不充分であったため、算出できなかった。
(比較例4)
市販のシリカゲルベース(充填剤粒径5μm)カラム(Wakopak(登録商標)WakoSil5NH2、和光純薬工業株式会社製)を用いて、実施例1と同様にカラム特性を評価した。標準糖の分析結果(得られたクロマトグラム)及びマルトオリゴ糖の分析結果(得られたクロマトグラム)を、それぞれ図5及び図6に示す。また、標準糖の分析における保持時間、理論段数及びカラム圧を表2に示す。さらに、連続通液安定性の評価結果を図7に示す。なお、本比較例においては、評価後のカラムにおいて、充填剤中の基材粒子(シリカゲル)が劣化していることが確認された。
各実施例及び比較例における評価結果の概要を表3に示す。
また、実施例1及び比較例4における、マルトオリゴ糖の分析における各成分のピーク面積を表4に示す。
表4から、比較例4においては、特に、マルトトリオース及びマルトテトラオースのピーク高さ及びピーク面積が実施例1よりも小さくなっており、マルトトリオース及びマルトテトラオースのカラムへの吸着等が生じていることがわかる。
図1〜6及び表1〜4より、実施例の分離材及びカラムは、耐アルカリ性及び糖類の回収率に優れることがわかる。
図7より、実施例1においては、連続通液における保持時間の減少は無く、最大0.7分程度、保持時間が長くなる傾向が確認された。当該現象は、実施例1においては、水和相としてのポリアミンが、通液開始時には絡み合っているが、通液時間が長くなると共に絡みが解れていき、これに伴い、有効な水和相が増え保持時間が長くなるためのものであると推測している。一方で、比較例4は、保持時間が、約100時間の通液で、初期値から10%以上減少することがわかる。すなわち、実施例の分離材及びカラムは連続通液安定性にも優れることが確認された。

Claims (4)

  1. ポリマー粒子と、当該ポリマー粒子に結合した重量平均分子量300以上のポリアミンと、を含み、
    粒径の変動係数が10%以下であり、
    平均粒径が4μm以下であり、
    糖類の分析に用いられる分離材。
  2. 前記ポリアミンが、第二級アミノ基及び第三級アミノ基を有する、請求項1に記載の分離材。
  3. 前記ポリマー粒子が、メタクリル酸エステル又はアクリル酸エステルに由来する構造単位を有するポリマーを含む、請求項1又は2に記載の分離材。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の分離材を備えるカラム。
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