JP6755218B2 - ナノカーボン分散液 - Google Patents

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Description

本発明は、カーボンナノチューブ類やナノグラフェン類などのナノカーボン物質を有機溶媒中に安定に分散させたナノカーボン分散液に関する。
カーボンナノチューブ類やナノグラフェン類などのナノカーボン物質は、炭素原子の共有結合により形成されたナノサイズの六員環グラファイト構造を有するグラフェンシートからなる物質である。このようなナノカーボン物質は、従来の炭素化合物にはない特性や機能を発現する次世代材料として注目されており、その特性等を幅広い分野で活用することが検討されている。例えば、ナノカーボン物質を構成するグラフェンシートによって付与される電気的性質や熱的性質に注目し、帯電防止剤、導電性材料、半導体、燃料電池用電極、及びディスプレーの陰極線などの用途開発が進められている。
しかし、ナノカーボン物質はナノサイズ構造を有する物質であることから、表面エネルギーが高い。このため、ナノカーボン物質を媒体中に分散させようとする際には、強いファンデルワールス力が働くために凝集しやすく、しかも、分散させてもすぐに凝集してしまうといった課題があった。すなわち、ナノカーボン物質の凝集しやすさは、ナノカーボン物質の優れた特性を発揮させるにあたっての大きな障害となっている。このため、ナノカーボン物質の優れた特性を十分に発揮させるために、凝集状態のナノカーボン物質を安定的に分散させることが要望されている。
これまでに、ナノカーボン物質を液媒体中に安定的に分散させるための様々な技術が検討されている。また、ナノカーボン物質を分散させるための液媒体としては、環境に対する負荷や取り扱い性などの観点から、水系溶媒や、N−メチルピロリドンなどの高極性溶媒などが検討されている。これらの液媒体にナノカーボン物質を分散させて得られる分散液を塗布することで、ナノカーボン塗膜を形成することができる。しかし、前述の通り、ナノカーボン物質は凝集性が強いため、ナノカーボン物質単独で上記の液媒体中に安定的に分散させるのは困難である。したがって、分散剤を使用してナノカーボン物質を安定的に分散させることが広く検討されている。例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のイオン性界面活性剤を分散剤として用いたカーボンナノチューブの水性分散液が提案されている(特許文献1)。また、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム等のポリマー型分散剤を用いたカーボンナノチューブの水系分散液が提案されている(特許文献2)。
ところで、水性媒体ではなく、有機溶媒を主体とする有機系媒体中にナノカーボン物質を分散させるのはさらに困難である。一般的な分散剤は有機溶媒への溶解性を示すため、有機溶媒、ナノカーボン物質、及び分散剤の三種の相互関係を制御する必要がある。さらに、有機溶媒に溶解する分散剤をナノカーボン物質に吸着させる必要がある。このため、ナノカーボン物質の表面に分散剤を如何に吸着させるか、及びナノカーボン物質の表面からの分散剤の脱離を如何に抑制するか、等の観点で検討しなければならない。
有機溶媒を主体とする有機系媒体中にナノカーボン物質を分散させた例としては、ポリアルキロールアミン塩等の陽イオン性界面活性剤を分散剤として用いたインクが提案されている(特許文献3)。また、スチレン−アクリル系水溶性樹脂を分散剤として用いた伝導性塗料組成物が提案されている(特許文献4)。
特開2003−238126号公報 特開2009−149832号公報 特開2010−174084号公報 特表2013−537570号公報
特許文献3及び4等で提案されたインクや組成物は、ナノカーボン物質がある程度良好な状態で有機溶媒中に分散されたものであった。しかし、ナノカーボン物質を高濃度に含有させた場合には、分散性が不十分である、又はナノカーボン物質が再凝集しやすくなる、といった課題を有するものであった。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、分散剤の使用量が少ない場合であっても、高濃度のナノカーボン物質が有機溶媒中に安定して分散したナノカーボン分散液を提供することにある。
すなわち、本発明によれば、以下に示すナノカーボン分散液が提供される。
[1]ナノカーボン物質、有機溶媒、及び高分子分散剤を含有するとともに、前記有機溶媒中に前記ナノカーボン物質が分散しており、前記高分子分散剤が、下記(1)〜(3)の要件を満たすポリマーであるナノカーボン分散液。
(1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量Mn1が2,000〜6,000であるとともに、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が1.5以下である、ポリアルキレングリコール(C2〜C4)鎖、ポリアルキレングリコール(C2〜C4)モノアルキル(C1〜C22)エーテル鎖、ポリ(ヒドロキシアルキル(C2〜C18)カルボン酸)鎖、及びポリシロキサン鎖のいずれかのポリマー鎖の片末端にα,β−不飽和結合を有するマクロモノマー(A)と、芳香環を有するα,β−不飽和結合含有モノマー(B)と、塩基性基を有するα,β−不飽和結合含有モノマー(C)と、を構成成分として90質量%以上含み、かつ、構成成分に占める前記マクロモノマー(A)の割合が50〜95質量%である。
(2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量が、Mn1×a(但し、1<a<2)、かつ、10,000以下である。
(3)アミン価が、30〜150mgKOH/gである。
[2]前記ナノカーボン物質が、カーボンナノチューブ類及びナノグラフェン類の少なくともいずれかである前記[1]に記載のナノカーボン分散液。
[3]前記ナノカーボン物質100質量部に対する、前記高分子分散剤の含有量が10〜200質量部であり、前記ナノカーボン物質の含有量が、15質量%以下である前記[1]又は[2]に記載のナノカーボン分散液。
[4]前記α,β−不飽和結合含有モノマー(B)が、スチレン及びα−メチルスチレンの少なくともいずれかである前記[1]〜[3]のいずれかに記載のナノカーボン分散液。
[5]前記α,β−不飽和結合含有モノマー(C)が、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、及びビニルイミダゾールからなる群より選択される少なくとも一種である前記[1]〜[4]のいずれかに記載のナノカーボン分散液。
本発明によれば、分散剤の使用量が少ない場合であっても、高濃度のナノカーボン物質が有機溶媒中に安定して分散したナノカーボン分散液を提供することができる。本発明のナノカーボン分散液は加工性に優れているため、そのまま塗布することでナノカーボン物質を含有する塗膜を形成することができる。また、高分子分散剤の量を少なくした場合であってもナノカーボン物質が安定的に分散されているので、ナノカーボン物質の含有量の多い塗膜を形成することができる。このため、本発明のナノカーボン分散液を用いれば、導電性及び熱伝導性などのナノカーボン物質自体の性能を有効に発揮させることができる。本発明のナノカーボン分散液は、例えば、塗料、インキ、樹脂成形品等の材料としても有用である。
実施例1で調製したCNT分散液−1の顕微鏡写真である。 比較例1で調製したCNT分散液−6の顕微鏡写真である。 比較例2で調製したCNT分散液−7の顕微鏡写真である。
<ナノカーボン分散液>
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明のナノカーボン分散液は、ナノカーボン物質、有機溶媒、及び高分子分散剤を含有するとともに、有機溶媒中にナノカーボン物質が分散した、いわゆる有機溶媒系の分散液である。以下、本発明のナノカーボン分散液の詳細について説明する。
(ナノカーボン物質)
ナノカーボン物質は、炭素原子の共有結合により形成されたナノサイズの六員環グラファイト構造を有するグラフェンシートからなる物質である。ナノカーボン物質は、従来の炭素化合物にはない特性や機能を発現する次世代材料として注目されている。ナノカーボン物質としては、カーボンナノチューブ類、ナノグラフェン類を挙げることができる。これらのナノカーボン物質は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
カーボンナノチューブ類は、グラフェンシートが丸まって形成された円筒状のナノカーボン物質である。カーボンナノチューブ類の種類としては、1層のみからなる単層カーボンナノチューブ(SWNT)、同心円状にカーボンナノチューブが重なった構造を有する多層カーボンナノチューブ(MWNT)などがある。ナノグラフェン類は、ナノサイズのグラフェンシートそのものであり、1原子のみの厚みを有する薄膜形状のナノカーボン物質である。ナノカーボン物質の形状、大きさ、及び製造方法については特に限定されない。
ナノカーボン分散液中のナノカーボン物質の含有量は、15質量%以下であることが好ましく、1〜12質量%であることがさらに好ましい。ナノカーボン物質の含有量が15質量%超であると、増粘しやすいために分散処理が不十分になりやすく、分散状態が均一な分散液とすることが困難になる場合がある。一方、ナノカーボン物質の含有量が少なすぎる(例えば、0.01質量%以下)と、これまでの炭素化合物にないナノカーボン物質に特有の性質や機能が十分に発現しにくくなる。
(有機溶媒)
ナノカーボン物質を分散させる分散媒体となる有機溶媒としては、従来公知の有機溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、水を実質的に含有しない非含水有機溶媒の他、少量の水を含有する含水有機溶媒を用いることができる。
有機溶媒としては、ヘキサン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ドデカノールなどのアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、イソブチルメチルケトンなどのケトン系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、乳酸メチル、乳酸ジメチルなどのエステル系溶媒;ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒;ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミドなどのアミド系溶媒;テトラメチルウレア、ジメチルイミダゾリジノンなどのウレア系溶媒;ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド溶媒;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールモノエーテル系溶媒;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールジエーテル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテルモノエーテルエステル系溶媒;などを挙げることができる。
また、反応性モノマーを有機溶媒として用いることができる。反応性モノマーを有機溶媒として用いることで、紫外線又は電子線硬化性のインクやコーティング剤等として有用なナノカーボン分散液とすることができる。反応性モノマーとしては、例えば、ビニル系モノマーである(メタ)アクリル系モノマーの他、ビニルエーテル化合物、エポキシ化合物、オキセタン化合物などを挙げることができる。これらの反応性モノマーは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、反応性モノマーと前述の有機溶媒を併用してもよい。
(高分子分散剤)
本発明のナノカーボン分散液は、有機溶媒中にナノカーボン物質を分散させる高分子分散剤を含有する。この高分子分散剤は、以下に示す(1)〜(3)の要件を満たすポリマーである。
(1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量Mn1が2,000〜6,000であるとともに、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が1.5以下である、ポリアルキレングリコール(C2〜C4)鎖、ポリアルキレングリコール(C2〜C4)モノアルキル(C1〜C22)エーテル鎖、ポリ(ヒドロキシアルキル(C2〜C18)カルボン酸)鎖、及びポリシロキサン鎖のいずれかのポリマー鎖の片末端にα,β−不飽和結合を有するマクロモノマー(A)と、芳香環を有するα,β−不飽和結合含有モノマー(B)と、塩基性基を有するα,β−不飽和結合含有モノマー(C)と、を構成成分として90質量%以上含み、かつ、構成成分に占める前記マクロモノマー(A)の割合が50〜95質量%である。
(2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量が、Mn1×a(但し、1<a<2)、かつ、10,000以下である。
(3)アミン価が、30〜150mgKOH/gである。
本発明のナノカーボン分散液に用いる高分子分散剤は、特定のポリマー鎖(ポリマー(P))の片末端にラジカル重合しうるα,β−不飽和結合を有するマクロモノマー(A)を主成分とするとともに、さらに、芳香環を有するα,β−不飽和結合含有モノマー(B)と、塩基性基を有するα,β−不飽和結合含有モノマー(C)と、を構成成分として含むポリマーである。高分子分散剤として用いるポリマーは、マクロモノマー(A)の片末端の不飽和結合(不飽和基)に、α,β−不飽和結合含有モノマー(B)とα,β−不飽和結合含有モノマー(C)を重合させて得ることができる。すなわち、高分子分散剤は、芳香環及び塩基性基を含む主鎖と、この主鎖から枝分かれした、マクロモノマー(A)に由来するポリマー(P)からなる分岐鎖と、を有するグラフト型のポリマーである。そして、高分子分散剤の全体の数平均分子量(Mn)は、マクロモノマー(A)の数平均分子量(Mn1)の2倍未満である。すなわち、高分子分散剤の全体の分子量に占める、マクロモノマー(A)以外のモノマーで構成される主鎖の分子量の割合が、比較的小さい。
高分子分散剤の主鎖に存在する芳香環及びアミノ基等の塩基性基は、ナノカーボン物質に吸着すると考えられる。また、マクロモノマー(A)に由来するポリマー(P)からなる分岐鎖は、分散媒体である有機溶媒と親和して溶解し、ナノカーボン物質を立体反発によって分散安定化する作用を示すと考えられる。このような構成を採用することで、ナノカーボン物質への吸着性能と、有機溶媒への親和性とが、それぞれ十分に発揮される。その結果、有機溶媒中への分散がこれまで困難であったナノカーボン物質を、高分子分散剤の使用量が少なくとも良好な状態に分散させることが可能となった。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される、マクロモノマー(A)のポリスチレン換算の数平均分子量Mn1は、2,000〜6,000であり、好ましくは2,500〜5,000、さらに好ましくは3,000〜4,500である。マクロモノマー(A)の数平均分子量Mn1が2,000未満であると、立体反発が不十分になり、分散安定性を向上させることが困難になる。一方、マクロモノマー(A)の数平均分子量Mn1が6,000超であると、高分子分散剤の分子量が大きくなりすぎてしまう。このため、ナノカーボン物質に対する高分子分散剤の使用量を増加させる必要があるとともに、ナノカーボン分散液の粘度が増加する場合がある。
マクロモノマー(A)は、分子量分布が狭く、分子量が比較的揃ったポリマーである。具体的には、マクロモノマー(A)の分子量分布(PDI=重量平均分子量/数平均分子量)は1.5以下であり、好ましくは1.3未満、さらに好ましくは1.2以下、特に好ましくは1.1以下である。なお、分子量分布(PDI)の算出に用いる重量平均分子量(Mw)は、数平均分子量と同じく、GPCにより測定されるポリスチレン換算の値である。マクロモノマー(A)の分子量分布(PDI)が1.5超であると、前述の数平均分子量Mn1の範囲外の成分が多く含まれる場合があり、分散性の向上効果が発揮されなくなる場合がある。また、分子量分布が広すぎると、分子量が小さい分岐鎖又は分子量が大きい分岐鎖が主鎖から多く枝分かれすることになるため、高分子分散剤の分子量が所定の範囲にならない場合がある。
マクロモノマーを構成するポリマー鎖(ポリマー(P))は、ポリアルキレングリコール(C2〜C4)鎖、ポリアルキレングリコール(C2〜C4)モノアルキル(C1〜C22)エーテル鎖、ポリ(ヒドロキシアルキル(C2〜C18)カルボン酸)鎖、及びポリシロキサン鎖のいずれかである。ポリアルキレン(C2〜C4)グリコール鎖としては、ポリエチレングリコール;ポリプロピレングリコール;ポリテトラメチレングリコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、及びテトラメチレングリコールをモノマー単位とするホモポリマー、ランダムコポリマー、及びブロックコポリマーを挙げることができる。
ポリアルキレン(C2〜C4)グリコールモノアルキル(C1〜C18)エーテル鎖としては、上記のポリアルキレン(C2〜C4)グリコール鎖の片末端メチルエーテル、エチルエーテル、ラウリルエーテル、ステアリルエーテルなどを挙げることができる。ポリ(ヒドロキシアルキル(C2〜C18)カルボン酸)鎖としては、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリ12−ヒドロキシステアリン酸などを挙げることができる。また、ポリシロキサン鎖としては、ポリジメチルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサンなどを挙げることができる。
マクロモノマー(A)は、上記のポリマー鎖の片末端にα,β−不飽和結合を有するポリマーである。α,β−不飽和結合は、α,β−不飽和結合を含む基がポリマー鎖の片末端に結合することで、ポリマー鎖に導入されている。α,β−不飽和結合を含む基としては、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、マレイン酸残基、アリル基などを挙げることができる。これらの基は、ポリマー鎖の片末端に直接導入されていてもよく、エステル結合、エーテル結合、アミド結合、ウレタン結合などを介して導入されていてもよい。
ナノカーボン物質は、炭素原子の共有結合によって形成された六員環グラファイト構造を有する。このため、α,β−不飽和結合含有モノマー(B)に由来して高分子分散剤の主鎖に導入される芳香環が、π−πスタッキングによりナノカーボン物質に吸着すると考えられる。α,β−不飽和結合含有モノマー(B)としては、スチレン、ビニルトルエン、ビニルエチルベンゼン、ビニルメトキシベンゼン、ビニルナフタレン、ビニルピレン、ビニルアントラセン、ビニルビフェニル、α−メチルスチレン、α−メチルスチレン二量体、ジビニルベンゼンなどのビニル系モノマー;フェニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェネチルメタクリレート、2−[2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−2H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イルオキシ]エチルメタクリレートなどの(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
α,β−不飽和結合含有モノマー(B)としては、市場的に入手しやすく汎用なスチレン、α−メチルスチレンが好ましく、α−メチルスチレンがさらに好ましい。ポリマーラジカル末端がα−メチルスチレンに付加して生成されるラジカルは、芳香環とメチル基が結合した、安定な3級のラジカルとなっている。この3級ラジカルは、立体障害のために次のモノマーに攻撃することが困難であり、重合を停止させる働きを有する。その結果、得られるポリマー(主鎖)の分子量を低く抑えることができる。本発明のナノカーボン分散液に用いる高分子分散剤の主鎖は、比較的低分子量であることを要する。このため、α,β−不飽和結合含有モノマー(B)としてα−メチルスチレンを用いることで、主鎖の分子量を低く抑えることができる。
α,β−不飽和結合含有モノマー(C)は、塩基性基を有する塩基性のモノマーである。このため、α,β−不飽和結合含有モノマー(C)に由来して高分子分散剤の主鎖に導入される極性の塩基性基がナノカーボン物質と電気的作用等することで、高分子分散剤がナノカーボン物質に吸着すると考えられる。なお、ナノカーボン物質の表面に酸性基が存在する場合には、この酸性基と塩基性基がイオン結合することで、高分子分散剤がナノカーボン物質に吸着すると考えられる。
α,β−不飽和結合含有モノマー(C)としては、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、2−メチル−1−ビニルイミダゾール、2−ビニル−2−イミダゾリン、1−ビニル−2−メチル−2−イミダゾリン、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどを挙げることができる。さらに、エポキシ基を有するモノマーに第一級又は第二級アミン化合物を反応させて得られるアミノ基含有モノマー;イソシアネート基を有するモノマーに、第一級アミノ基及び第三級アミノ基を有する化合物(例えば、ジメチルアミノプロピルアミンなど)、第二級アミノ基及び第三級アミノ基を有する化合物(例えば、ジメチルアミノプロピルメチルアミンなど)、又は水酸基及び第三級アミノ基を有する化合物(例えば、ジメチルアミノエタノールなど)を反応させて得られる塩基性のモノマー;などをα,β−不飽和結合含有モノマー(C)として用いることができる。なかでも、市場で入手しやすく汎用な2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、ビニルイミダゾールが好ましい。これらのモノマーは複素環を有するため、これらのモノマーに由来して主鎖に導入される複素環が、π−πスタッキングによりナノカーボン物質に吸着し、分散安定性を向上させることができると考えられる。
高分子分散剤は、構成成分として、マクロモノマー(A)、α,β−不飽和結合含有モノマー(B)、及びα,β−不飽和結合含有モノマー(C)を90質量%以上含む。換言すると、高分子分散剤は、マクロモノマー(A)、α,β−不飽和結合含有モノマー(B)、及びα,β−不飽和結合含有モノマー(C)のそれぞれに由来する構成単位を90質量%以上含み、好ましくは100質量%含む。
高分子分散剤は、マクロモノマー(A)、α,β−不飽和結合含有モノマー(B)、及びα,β−不飽和結合含有モノマー(C)以外のα,β−不飽和結合を有するモノマー(その他のモノマー)に由来する構成単位を10質量%未満含んでいてもよい。
その他のモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート系モノマー;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド系モノマー;(メタ)アクリロニトリル;酢酸ビニル、酪酸ビニルなどのアルカン酸ビニル系モノマー;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾールなどのアミドビニル系モノマー;マレイン酸、イタコン酸、これらのモノ、ジエステル、モノ、ジアミドなどの二塩基酸不飽和モノマーなどを挙げることができる。
高分子分散剤として用いるポリマーの構成成分に占める、マクロモノマー(A)の割合(マクロモノマー(A)に由来する構成単位の割合)は50〜95質量%であり、好ましくは60〜90質量%、さらに好ましくは70〜85質量%である。すなわち、高分子分散剤は、マクロモノマー(A)に由来する構成単位の割合が比較的多い。マクロモノマー(A)に由来する構成単位の割合が多いということは、ナノカーボン物質に吸着する主鎖が相対的に小さいことを意味する。このように構成した高分子分散剤は、ナノカーボン物質への吸着性を示す部分(主鎖)と、有機溶媒への溶解性を示す部分(分岐鎖)とが明確に役割分担されており、さらに立体反発によってナノカーボン物質の分散安定性を向上させていると考えられる。マクロモノマー(A)に由来する構成単位の割合が50質量%未満であると、主鎖の割合が相対的に増加してしまい、目的とする構造や分子量とならない場合がある。一方、マクロモノマー(A)に由来する構成単位の割合が95質量%超であると、ナノカーボン物質に吸着する部分(芳香環、塩基性基)が少なすぎてしまい、ナノカーボン物質を良好な状態に分散させることが困難になる場合がある。
GPCにより測定される高分子分散剤のポリスチレン換算の数平均分子量が、Mn1×a(但し、1<a<2)、かつ、10,000以下である。すなわち、高分子分散剤に含まれる主鎖(マクロモノマー(A)に由来する構成単位)の割合は、数平均分子量を基準とすると2本未満である。高分子分散剤の数平均分子量は10,000以下であることから、高分子分散剤に占める主鎖の分子量は、相対的に小さい。上記の倍数aが1以下となることは、理論的にない。一方、上記の倍数aが2以上であると、マクロモノマー(A)に由来する構成単位の導入量が多く、ナノカーボン物質に吸着する部分が大きくなりすぎてしまうため、分散性が不十分になる。上記の倍数aは、1.2〜1.9であることが好ましく、1.4〜1.8であることがさらに好ましい。
高分子分散剤の数平均分子量は10,000以下であり、好ましくは3,000〜8,000、さらに好ましくは4,000〜7,000である。高分子分散剤の数平均分子量が10,000超であると、ナノカーボン物質の分散安定性を向上させるのに要する高分子分散剤の使用量が多くなってしまう。分子量が比較的小さいが、分岐鎖が多い高分子分散剤を少量使用し、ナノカーボン物質の表面全体を高分子分散剤で覆うようにすることで、分散安定性を向上させることができると考えられる。
高分子分散剤のアミン価は30〜150mgKOH/gであり、好ましくは40〜100mgKOH/g、さらに好ましくは50〜80mgKOH/gである。高分子分散剤のアミン価が30mgKOH/g未満であると、塩基性が不足してしまい、ナノカーボン物質への吸着性が不足する。一方、高分子分散剤のアミン価が150mgKOH/g超であると、目的とする構造や分子量とならない場合がある。さらに、主鎖の親水性が高まりすぎてしまい、ナノカーボン物質から脱離しやすくなる場合がある。
アミン価は、ポリマー1gに含まれるアミノ基を中和するのに必要な塩酸(HCl)のモル数と当量の水酸化カリウムのmg数として定義される。高分子分散剤のアミン価は、従来公知の方法によって測定することができる。具体的には、0.1N塩酸/イソプロパノール溶液を滴定液とし、ブロモフェノールブルーを指示薬として用いて滴定する方法;同様の滴定液を使用し、電位差を測定する方法などがある。さらに、配合組成及び重合率から算出することもできる。高分子分散剤のアミン価は、α,β−不飽和結合含有モノマー(C)に由来して導入された塩基性基の量に対応する。
ナノカーボン分散液中の高分子分散剤の含有量は、ナノカーボン物質100質量部に対して、10〜200質量部であることが好ましく、20〜150質量部であることがさらに好ましく、30〜100質量部であることが特に好ましい。ナノカーボン物質と高分子分散剤を上記の量比で用いることで、より安定的に分散したナノカーボン分散液とすることができる。ナノカーボン物質に対して高分子分散剤が少なすぎると、分散安定性がやや不足することがある。一方、ナノカーボン物質に対して高分子分散剤が多すぎると、分散液が増粘しやすくなるとともに、ナノカーボン物質の比率が相対的に低くなりやすい。
高分子分散剤として用いるポリマーは、従来公知の方法にしたがって合成することができる。例えば、過酸化物やアゾ系のラジカル重合開始剤、必要に応じてチオールなどの連鎖移動剤を用いるラジカル重合法によって合成することができる。また、従来公知のリビングラジカル重合法によっても合成することができる。具体的には、安定化ラジカルとしてニトロキサイドを使用するNMP法;金属錯体の酸化還元を利用する原子移動ラジカル重合法;ジチオエステルやジチオカーバメートなどを使用する可逆的連鎖移動重合法;有機テルルを使用する有機テルル制御リビングラジカル重合法;ハロゲン化物を開始剤として有機触媒にて重合する可逆的移動触媒重合法などを挙げることができる。これらの重合法は、バルク重合法又は溶剤を用いる溶液重合法であってもよい。溶液重合法の場合、得られたポリマー溶液をそのまま用いることができる。また、ポリマー溶液から溶剤を揮発させる、又はポリマー溶液を貧溶剤と混合する等して単離したポリマー単体を用いることもできる。
(その他の成分)
本発明のナノカーボン分散液は、ナノカーボン物質、有機溶媒、及び高分子分散剤以外のその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、各種の添加剤や樹脂などを挙げることができる。添加剤としては、油溶性染料、顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、レベリング剤、消泡剤、防腐剤、防カビ剤、光重合開始剤、高分子分散剤以外の顔料分散剤などを挙げることができる。樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ポリハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリメタクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポリフェノール樹脂、ポリウレア樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂などを挙げることができる。
(ナノカーボン分散液の調製方法)
本発明のナノカーボン分散液は、ナノカーボン物質、有機溶媒、及び高分子分散剤を混合し、分散処理することで容易に調製することができる。分散処理の方法は特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。例えば、ディスパー撹拌、三本ロールを用いる混練、超音波分散、ビーズミル分散、乳化装置、高圧ホモジナイザーなどを用いた分散などの分散方法を採用することができる。なかでも、ビーズミル分散、超音波分散、高圧ホモジナイザーを用いる方法が、分散効果が高いために好ましい。
(分散性の評価方法)
ナノカーボン分散液中のナノカーボン物質の分散性は、例えば、分光光度計を使用して分散液の吸光度を測定する方法等で評価することができる。
具体的には、分光光度計を使用してナノカーボン物質の濃度が既知の標準試料の吸光度を測定し、検量線を作成する。一方、ナノカーボン分散液を遠心分離処理し、分散しきれなかったナノカーボン物質を沈降分離して除去する。除去後のナノカーボン分散液の吸光度を必要に応じて希釈して測定し、作成した検量線からナノカーボン物質の濃度を算出する。算出したナノカーボン物質の濃度と、設計したナノカーボン物質の濃度を比較することで、ナノカーボン分散液の分散性を評価することができる。また、ナノカーボン分散液を長期間静置した後、凝集物の有無を確認することによって分散性を評価することもできる。さらに、ガラスプレートなどに滴下したナノカーボン分散液の状態を電子顕微鏡などで確認する方法や、ナノカーボン分散液を用いて形成した塗膜の電気導電率を測定する方法などによっても、分散性を評価することができる。
(ナノカーボン分散液の使用)
本発明のナノカーボン分散液は、ナノカーボン物質が良好な状態で分散しているため、例えば、塗料、インキ、樹脂成形品等の材料として有用である。さらに、導電性材料や熱導電剤としての利用や、帯電防止材料としての応用も期待できる。ナノカーボン物質が分散した塗料やインキは、従来公知の方法により調製することができる。例えば、本発明のナノカーボン分散液に、塗料又はインキの組成となるように、溶剤、樹脂、及び添加物などを添加する方法;或いは、市販の塗料やインキにナノカーボン分散液を添加する方法等によって、塗料やインキを調製することができる。また、ナノカーボン物質が分散した樹脂成形品は、溶融状態の樹脂材料にナノカーボン分散液を添加して混合した後、有機溶媒を除去する方法;微粉末状態の樹脂材料にナノカーボン分散液を添加した後、有機溶媒を除去する、又はナノカーボン物質を析出させる方法;等によって製造することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。
<高分子分散剤(ポリマー)の合成>
(合成例1)
(a)マクロモノマーの合成
撹拌機、還流コンデンサー、温度計、及び滴下ロートを取り付けた反応装置に、片末端アミノ化ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールモノメチルエーテル共重合体(商品名「ジェファーミンM2005」、ハンツマン社製、アミン価(実測):28.05mgKOH/g)(M2005)400部(0.2mol)、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)256.32部を入れ、室温で10分間撹拌して均一化した。メタクリル酸2−イソシアナトエチル(商品名「カレンズMOI」、昭和電工社製)(MOI)31.04部(0.2mol)、及びPGMAc31.04部を別容器に入れて混合液を調製した。滴下ロートを用いて調製した混合液を反応装置内へ30分間かけて滴下した。滴下開始直後から緩やかな発熱が観測された。サンプリングしてIR測定し、MOI由来のイソシアネート基の吸収の消失及び尿素結合の生成を確認し、α,β−不飽和結合を有するマクロモノマー(A)が生成したことを確認した。乾燥機を用いて恒量に達するまで140℃で加熱して測定及び算出した固形分は、60.0%であった。以下、この方法で固形分を測定及び算出した。得られたマクロモノマー(A)を「MAC−1」とする。GPC(展開溶媒:テトラヒドロフラン)により測定したポリスチレン換算のMAC−1の数平均分子量(Mn1)は、3,500であった。以下、この条件で各種ポリマーの分子量を測定した。
(b)高分子分散剤の合成
撹拌機、還流コンデンサー、温度計、及び窒素導入管を取り付けた反応装置に、PGMAc30.8部、MAC−1 179.6部、α−メチルスチレン(αMS)3.0部、スチレン(St)25.2部、及びメタクリル酸2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(DMAEMA)18.0部を入れ、窒素をバブリングさせながら70℃まで加温した。2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル(商品名「V−601」、和光純薬社製)(V−601)3.0部を添加し、70℃で4時間重合した。V−601 0.5部をさらに添加し、70℃で4時間重合してポリマー溶液を得た。サンプリングして測定したポリマーの数平均分子量(Mn)は6,400であり、分子量分布(分散度(PDI))は2.2であり、原料として用いたMAC−1に由来するピークはほとんど認められなかった。また、ポリマー溶液の固形分は60.8%であった。さらに、電位差自動滴定装置を使用し、0.1N塩酸/イソプロパノール溶液を滴定液として測定したポリマーのアミン価は41.9mgKOH/gであった。以下、この条件で各種ポリマーのアミン価を測定した。得られたポリマーを「GP−1」とする。
(合成例2)
撹拌機、還流コンデンサー、温度計、及び窒素導入管を取り付けた反応装置に、PGMAc17.9部、MAC−1 179.6部、αMS2.0部、メタクリル酸メチル(MMA)12.9部、及び4−ビニルピリジン(4VP)12.0部を入れ、窒素をバブリングさせながら70℃まで加温した。V−601 3.0部を添加し、70℃で4時間重合した。V−601 0.5部をさらに添加し、70℃で4時間重合してポリマー溶液を得た。サンプリングして測定したポリマーのMnは5,900であり、PDIは2.31であり、原料として用いたMAC−1に由来するピークはほとんど認められなかった。また、ポリマー溶液の固形分は61.0%であり、ポリマーのアミン価は47.8mgKOH/gであった。得られたポリマーを「GP−2」とする。
(合成例3)
合成例2で用いたものと同様の反応装置に、PGMAc111.1部、片末端メタクリロイロ化ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(商品名「PME−4000」、日油社製、Mn(GPC)5,500)(PME−4000)100.0部、αMS2.0部、St33.5部、及び1−ビニルイミダゾール(VI)31.1部を入れ、窒素をバブリングさせながら70℃まで加温した。V−601 3.0部を添加し、70℃で4時間重合した。V−601 0.5部をさらに添加し、70℃で4時間重合してポリマー溶液を得た。サンプリングして測定したポリマーのMnは8,500であり、PDIは2.11であり、原料として用いたPME−4000に由来するピークはほとんど認められなかった。また、ポリマー溶液の固形分は61.5%であり、ポリマーのアミン価は112.5mgKOH/gであった。得られたポリマーを「GP−3」とする。
(合成例4)
合成例2で用いたものと同様の反応装置に、PGMAc111.1部、ポリε−カプロラクトンモノメタクリレート(CLMA)100.0部、αMS3.0部、メタクリル酸ベンジル(BzMA)27.6部、及びDMAEMA36.0部を入れ、窒素をバブリングさせながら70℃まで加温した。なお、CLMAは、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを開始剤としてε−カプロラクトンを開環重合して得られる、ポリε−カプロラクトン末端メタクリレートであり、平均重合度は38.3、Mn(GPC)は4,500である。V−601 3.0部を添加し、70℃で4時間重合した。V−601 0.5部をさらに添加し、70℃で4時間重合してポリマー溶液を得た。サンプリングして測定したポリマーのMnは7,800であり、PDIは2.06であり、原料として用いたCLMAに由来するピークはほとんど認められなかった。また、ポリマー溶液の固形分は61.1%であり、ポリマーのアミン価は77.2mgKOH/gであった。得られたポリマーを「GP−4」とする。
(合成例5)
合成例2で用いたものと同様の反応装置に、PGMAc95.2部、片末端メタクリロイロキシプロピルジメチルシロキサン(商品名「X−22−174BX」、信越化学工業社製、Mn(GPC)2,600)(174BX)100部、αMS3.0部、St8.0部、及び2−ビニルピリジン(2VP)31.8部を入れ、窒素をバブリングさせながら70℃まで加温した。V−601 6.0部を添加し、70℃で4時間重合した。V−601 0.5部をさらに添加し、70℃で4時間重合してポリマー溶液を得た。サンプリングして測定したポリマーのMnは4,500であり、PDIは2.02であり、原料として用いた174BXに由来するピークはほとんど認められなかった。また、ポリマー溶液の固形分は61.7%であり、ポリマーのアミン価は120.1mgKOH/gであった。得られたポリマーを「GP−5」とする。
合成例1〜5で得られたポリマー(高分子分散剤GP−1〜5)の組成及び物性を表1に示す。
(比較合成例1)
合成例2で用いたものと同様の反応装置に、PGMAc95.3部、片末端メタクリロイロ化ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(商品名「PME−1000」、日油社製、Mn(GPC)1,200)(PME−1000)100.0部、St24.9部、及びDMAEMA18.0部を入れ、窒素をバブリングさせながら70℃まで加温した。V−601 3.0部を添加し、70℃で4時間重合した。V−601 0.5部をさらに添加し、70℃で4時間重合してポリマー溶液を得た。サンプリングして測定したポリマーのMnは8,300であり、PDIは2.15であり、原料として用いたPME−1000に由来するピークはほとんど認められなかった。また、ポリマー溶液の固形分は60.7%であり、ポリマーのアミン価は45.1mgKOH/gであった。得られたポリマーを「GH−1」とする。
(比較合成例2)
合成例2で用いたものと同様の反応装置に、PGMAc18.0部、MAC−1 179.6部、αMS2.0部、MMA22.0部、及び4VP3.0部を入れ、窒素をバブリングさせながら70℃まで加温した。V−601 3.0部を添加し、70℃で4時間重合した。V−601 0.5部をさらに添加し、70℃で4時間重合してポリマー溶液を得た。サンプリングして測定したポリマーのMnは6,700であり、PDIは2.07であり、原料として用いたMAC−1に由来するピークはほとんど認められなかった。また、ポリマー溶液の固形分は60.5%であり、ポリマーのアミン価は12.1mgKOH/gであった。得られたポリマーを「GH−2」とする。
(比較合成例3)
合成例2で用いたものと同様の反応装置に、PGMAc47.8部、MAC−1 179.6部、St 28.0部、MMA 23.8部、2VP 20.0部を入れ、窒素をバブリングさせながら70℃まで加温した。V−601 3.0部を添加し、70℃で4時間重合した。V−601 0.5部をさらに添加し、70℃で4時間重合してポリマー溶液を得た。サンプリングして測定したポリマーのMnは12,200であり、PDIは2.26であり、原料として用いたMAC−1に由来するピークはほとんど認められなかった。また、ポリマー溶液の固形分は60.8%であり、ポリマーのアミン価は59.2mgKOH/gであった。得られたポリマーを「GH−3」とする。
比較合成例1〜3で得られたポリマー(高分子分散剤GH−1〜3)の組成及び物性を表2に示す。
<ナノカーボン分散液の調製>
(実施例1:CNT分散液−1)
200mLのポリカップに、カーボンナノチューブ(MWNT、平均径:15nm、平均長:3.0μm)(CNT)2.0部、PGMAc94.71部、及びGP−1(固形分:60.8%)3.29部を入れた。なお、CNT100部に対する、GP−1の量は100部である。この段階で、CNTは湿潤していたが底に沈んでおり、液体の上部は透明であった。ポリカップに撹拌子を入れてマグネチックスターラーで撹拌し、出力300Wの超音波分散機で60分間超音波を照射した。超音波を照射することで液体は均一に黒くなり、CNTの凝集状態が解れて分散液となった。得られた分散液を遠心分離処理し、十分に分散しきれなかったCNTを沈降分離して除去し、CNT分散液−1を得た。得られたCNT分散液−1の顕微鏡写真を図1に示す。図1中、1目盛は20μmである。
(実施例2:CNT分散液−2)
200mLのポリカップに、CNT2.0部、N−メチルピロリドン94.72部、及びGP−2(固形分:61.0%)3.28部を入れた。なお、CNT100部に対する、GP−2の量は100部である。この段階で、CNTは湿潤していたが底に沈んでおり、液体の上部は透明であった。ホモジナイザーを使用し、8000rpmで60分間撹拌した。ホモジナイザーを用いて処理することで、液体は均一に黒くなり、CNTの凝集状態が解れて分散液となった。得られた分散液を遠心分離処理し、十分に分散しきれなかったCNTを沈降分離して除去し、CNT分散液−2を得た。
(実施例3:CNT分散液−3)
250mLのポリビンに、CNT2.0部、PGMAc94.75部、GP−3(固形分:61.5%)3.25部、及びジルコニアビーズ(直径0.5mm)150部を入れた。なお、CNT100部に対する、GP−3の量は100部である。この段階で、CNTは湿潤していたが底に沈んでおり、液体の上部は透明であった。ペイントコンディショナーを使用して60分間分散処理した。ペイントコンディショナーを用いて処理することで、液体は均一に黒くなり、CNTの凝集状態が解れて分散液となった。得られた分散液を遠心分離処理し、十分に分散しきれなかったCNTを沈降分離して除去し、CNT分散液−3を得た。
(実施例4:CNT分散液−4)
PGMAc及びGP−1に代えて、トリメチロールプロパントリオレエート及びGP−4を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にしてCNT分散液−4を得た。
(実施例5:CNT分散液−5)
PGMAc及びGP−3に代えて、分岐型炭化水素溶媒(商品名「アイソパーM」、東燃ゼネラル社製)及びGP−5を用いたこと以外は、前述の実施例3と同様にしてCNT分散液−5を得た。
(比較例1:CNT分散液−6)
GP−1に代えてGH−1を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にしてCNT分散液−6を得た。得られたCNT分散液−6の顕微鏡写真を図2に示す。図2中、1目盛は20μmである。
(比較例2:CNT分散液−7)
GP−3に代えてGH−2を用いたこと以外は、前述の実施例3と同様にしてCNT分散液−7を得た。得られたCNT分散液−7の顕微鏡写真を図3に示す。図3中、1目盛は20μmである。
(比較例3:CNT分散液−8)
GP−3に代えてGH−3を用いたこと以外は、前述の実施例3と同様にしてCNT分散液−8を得た。
(実施例6:ナノグラフェン分散液−1)
200mLのポリカップに、ナノグラフェン(平均径:5μm、平均厚:6〜8nm)5.0部、PGMAc78.56部、及びGP−1(固形分:60.8%)16.44部を入れた。なお、ナノグラフェン100部に対する、GP−1の量は200部である。ポリカップに撹拌子を入れてマグネチックスターラーで撹拌し、出力300Wの超音波分散機で60分間超音波を照射して、低粘性液体であるナノグラフェン分散液−1を得た。
(比較例4:ナノグラフェン分散液−2)
GP−1に代えてGH−1を用いたこと以外は、前述の実施例6と同様にして、高粘性のペースト状態のナノグラフェン分散液−2を得た。
<評価>
(CNT分散液の評価)
分光光度計を使用してCNT濃度既知の標準試料の吸光度を測定し、検量線を作成した。そして、CNT分散液を希釈して調製した測定用試料の吸光度を測定し、作成した検量線からCNT分散液のCNT濃度(%)(遠心分離後)を算出した。結果を表3に示す。さらに、遠心分離後のCNT濃度を設計したCNT濃度で除して、分散安定性(%)を算出した。結果を表3に示す。分散安定性(%)の値が100に近いほど、分散性が良好であることを意味する。また、7日間静置後のCNT分散液の状態(凝集物の有無)を確認した。結果を表3に示す。
表3に示すように、高分子分散剤としてGP−1〜5を用いたことで、GH−1〜3を用いた場合に比べて、より高濃度のCNT分散液を調製できたことがわかる。また、GP−1〜5を用いて調製したCNT分散液−1〜5は、GH−1〜3を用いて調製したCNT分散液−6〜8に比べて、長期間静置しても凝集物が生成しにくく、CNTが安定して分散していたことがわかる。
(ナノグラフェン分散液の評価)
ナノグラフェン分散液−2は高粘性のペースト状態であるのに対し、ナノグラフェン分散液−1は低粘性液体であった。また、ナノグラフェン分散液−2中の分散粒子の平均粒子径は6.5μmであるとともに、分散液中に粗大粒子が確認された。これに対し、ナノグラフェン分散液−1中の分散粒子の平均粒子径が3.5μmであるとともに、分散液中に粗大粒子は確認されなかった。
<応用例>
(CNT分散インキを用いて形成した導電性塗膜)
実施例1で調製したCNT分散液−1とアクリル樹脂溶液を混合し、固形分濃度が14〜16%の間になるようにPGMAcで希釈してCNT分散インキを調製した。アクリル樹脂溶液としては、メタクリル酸ベンジル/メタクリル酸共重合体(Mn7,500、酸価100mgKOH/g)のPGMAc溶液(固形分40%)を用いた。バーコーターを使用して厚さ100μmのPETフィルムの表面に、バーコーターを用いて調製したインキを塗工した後、130℃で30分間乾燥させて、厚さ5μmの塗膜を形成した。CNT含有量を変えて形成した塗膜の表面抵抗値を抵抗率計(商品名「ハイレスタ」、三菱ケミカルアナリテック社製)を使用して測定した。結果を表4に示す。
表4に示すように、CNT含有量の増加とともに、形成された塗膜の表面抵抗値が減少していることがわかる。これにより、用いるCNT分散インキのCNT含有量を調整することで、形成される塗膜の電気伝導度を制御できることが確認された。
本発明のナノカーボン分散液は、ナノカーボン物質の電気的性質及び熱的性質が有効に発揮されるため、帯電防止剤、導電性材料、半導体、燃料電池用電極、ディスプレーの陰極線などの用途に有用である。

Claims (5)

  1. ナノカーボン物質、有機溶媒、及び高分子分散剤を含有するとともに、前記有機溶媒中に前記ナノカーボン物質が分散しており、
    前記高分子分散剤が、下記(1)〜(3)の要件を満たすポリマーであるナノカーボン分散液。
    (1)ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量Mn1が2,000〜6,000であるとともに、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が1.5以下である、ポリアルキレングリコール(C2〜C4)鎖、ポリアルキレングリコール(C2〜C4)モノアルキル(C1〜C22)エーテル鎖、ポリ(ヒドロキシアルキル(C2〜C18)カルボン酸)鎖、及びポリシロキサン鎖のいずれかのポリマー鎖の片末端にα,β−不飽和結合を有するマクロモノマー(A)と、芳香環を有するα,β−不飽和結合含有モノマー(B)と、塩基性基を有するα,β−不飽和結合含有モノマー(C)と、を構成成分として90質量%以上含み、かつ、構成成分に占める前記マクロモノマー(A)の割合が50〜95質量%である。
    (2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィにより測定されるポリスチレン換算の数平均分子量が、Mn1×a(但し、1<a<2)、かつ、10,000以下である。
    (3)アミン価が、30〜150mgKOH/gである。
  2. 前記ナノカーボン物質が、カーボンナノチューブ類及びナノグラフェン類の少なくともいずれかである請求項1に記載のナノカーボン分散液。
  3. 前記ナノカーボン物質100質量部に対する、前記高分子分散剤の含有量が10〜200質量部であり、
    前記ナノカーボン物質の含有量が、15質量%以下である請求項1又は2に記載のナノカーボン分散液。
  4. 前記α,β−不飽和結合含有モノマー(B)が、スチレン及びα−メチルスチレンの少なくともいずれかである請求項1〜3のいずれか1項に記載のナノカーボン分散液。
  5. 前記α,β−不飽和結合含有モノマー(C)が、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、及びビニルイミダゾールからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1〜4のいずれか1項に記載のナノカーボン分散液。
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