JP6744485B2 - 電動モビリティ - Google Patents

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Description

本発明は電動モビリティに関する。
このような電動モビリティとして、周方向に並ぶように配置された複数のローラにより外周面が形成された車輪を用いた電動車椅子が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この車椅子の車輪は、車輪の回転に応じてローラが次々に接地する際に生ずる振動を低減するために、ローラとローラの間にゴム製の緩衝部材を介在させている。
また、車輪の回転に応じてローラが次々に接地する際に生ずる振動を低減するために、各ローラを半紡錘形状とし、各ローラにより形成される車輪の外周面を滑らかな円形に近づけた電動モビリティが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
また、各ローラを半紡錘形状にした上で、各車輪の空転を抑制するために、前輪側フロアフレームの車両前端側に一対の前輪を取付けると共に、後輪側フロアフレームの車両後端側に一対の後輪を取付け、前輪側フロアフレームの後端側と後輪側フロアフレームの前端側とを互いにロール方向に揺動するように連結し、前輪側フロアフレームと後輪側フロアフレームとの間にバネを配置し、該バネにより前輪側フロアフレームを後輪側フロアフレームに対しロール方向の中央位置に付勢する電動モビリティが知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平11−227404号公報 特開2002−137602号公報 特開2005−47312号公報
しかし、前輪側フロアフレームと後輪側フロアフレームとを互いにロール方向に揺動するように連結し、バネにより前輪側フロアフレームを後輪側フロアフレームに対しロール方向の中央位置に付勢するように構成すると、前輪側フロアフレーム又は後輪側フロアフレームにより支持される座席もロール方向に揺動し易くなり、乗車者の姿勢を安定させる上で好ましくない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、乗車者の姿勢を安定させることができ、しかも車輪の回転に応じてローラが次々に接地する際に生ずる振動を乗車者が感じ難くすることができる電動モビリティの提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明の第1の態様の電動モビリティは、車体フレームと、該車体フレームに取付けられた座席と、前記車体フレームの前端側に取付けられたサスペンションと、該サスペンションに支持された車両幅方向一対の前輪と、前記車体フレームに支持された少なくとも1つの後輪と、前記前輪および前記後輪の少なくとも一方を駆動する駆動装置とを備え、前記前輪は、その外周面が複数のローラにより形成された全方向車輪であり、前記前輪がトーインになるように前記サスペンションに支持されている。
当該態様では、前輪の外周面が複数のローラによって形成されているので、前輪の回転に応じてローラが次々に接地する際に振動を生ずる。しかし、前輪はサスペンションを介して車体フレームに取付けられているので、前輪の振動がサスペンションにより低減された状態で車体フレームに伝達される。
また、前輪がトーイン状態となるようにサスペンションに支持されていることにより、各ローラがその回転軸線に対し略垂直な端面を有している場合でも、該端面が接地面に対し斜めに配置されることになり、各ローラが接地する際に生ずる衝撃力が緩和され、前輪により生ずる振動が低減される。
このように、前輪から座席に伝達される振動の低減が、前輪の配置および前輪と車体フレームとの間のサスペンションにより行われるので、車体フレームと座席との間やサスペンションと後輪との間の剛性を防振のために無用に低減する必要がなく、座席に座る乗車者の姿勢を安定させる上で有利である。
上記態様において、前記サスペンションが、前記前輪の車軸を支持する支持部材と、該支持部材に車両前方に向かう付勢力を加える付勢部材とを有し、前記サスペンションが、前記前輪に車両前方又は下方から力が加わると、前記付勢力に抗して前記車軸が前記車体フレームに対し車両後方に移動するように構成されていることが好ましい。
前輪の各ローラが次々に接地する際、各ローラが接地面に衝突することになり、各衝突は前輪のスムーズな転動の抵抗の一つとなる。つまり、ローラの接地面との衝突により前輪の転がり抵抗が瞬間的に増加する。転がり抵抗は電動モビリティを前進させる際の抵抗になるものであるから、ローラの接地面との衝突による振動も車両前後方向の振動の成分を多く含む。このため、サスペンションの支持部材および前輪の車軸が、前輪に力が加わった際に付勢力に抗して車両後方に移動するように構成されていると、ローラの接地面との衝突により生ずる振動を効果的に吸収することができる。
ここで、一対の前輪が互いに平行に配置されている場合よりも、一対の前輪がトーインになっている方が、走行時に前輪の車軸に加わる車両後方への力の成分が増える傾向がある。このため、一対の前輪がトーイン状態であり、付勢力に抗して支持部材が車体フレームに対し車両後方に移動するように構成されていることにより、ローラの接地面との衝突により生ずる振動をより効果的に低減することができる。
上記態様において、前記サスペンションが、前記車体フレームに車両幅方向に延びる第1の軸線周りに傾動可能に支持された支持部材と、該支持部材に車両前方に向かう付勢力を加える付勢部材とを有し、前記支持部材には、前記第1の軸線よりも車両前側且つ上方に配置されると共に前記車両幅方向に延びる第2の軸線周りに前記前輪が回転するように、該前輪の車軸が支持されていることが好ましい。
ローラの衝突による振動は車両前後方向の振動の成分を多く含むが、前輪の車軸が支持部材の傾動中心である第1の軸線よりも車両前側且つ上方に配置されているので、前輪に当該振動が加わった際に前輪の車軸が車両後方に移動することができる。このため、ローラの接地面との衝突により生ずる振動を効果的に吸収することができる。
ここで、一対の前輪が互いに平行に配置されている場合よりも、一対の前輪がトーインになっている方が、走行時に前輪の車軸に加わる車両後方への力の成分が増える傾向がある。このため、一対の前輪がトーイン状態であり、付勢力に抗して前輪の車軸が車両後方に移動することができるので、ローラの接地面との衝突による振動をより効果的に低減することができる。
また、支持部材は車体フレームに車両前後方向に傾動可能に支持されており、支持部材の車体フレームに対する車両幅方向への移動は規制又は制限されている。しかし、前輪はその外周面が複数のローラにより形成された全方向車輪であるから、電動モビリティの前端側に車体幅方向の振動や衝撃力が加わる場合、その振動や衝撃力は各ローラの回転により吸収又は緩衝される。つまり、全方向車輪である前輪の車軸を車両前後方向に移動可能に支持する構成をシンプルに実現する上で上記構成は有利である。
上記態様において、前記後輪がその全周に亘って延びる外周部材を有し、該外周部材の断面形状が前記全周に亘って略一定であることが好ましい。
このように後輪の外周部材の断面形状が全周に亘って略一定であることにより、後輪により生ずる振動を低減することができる。
また、前記後輪が空気入りタイヤであることがより好ましい。このような構成は後輪により生ずる振動を低減する上で有利である。
上記態様において、前記サスペンションが、前記支持部材に当接することにより前記付勢力による前記支持部材の車両前方への移動を所定位置で規制する規制部をさらに有し、前記サスペンションが、平地における静止状態で前記座席に乗車者が乗っている時に、前記付勢力に抗して前記支持部材が前記車両後方に移動し、前記支持部材と前記規制部とが非接触状態となるように構成されていることが好ましい。
このように構成すると、座席に乗車者が乗っている時に前輪がフローティング状態となり、前輪のローラの衝突による振動が車体フレームに伝達され難くなる。
上記態様において、前記各ローラの外周面がゴム状弾性を有する材料により形成されると共に、該外周面にはその周方向に延びる複数の溝が設けられていることが好ましい。
このように各ローラの外周面に複数の溝が設けられていると、溝の間に形成される凸部が接地する際にも振動が生じ、前輪からの振動が悪化するように思われる。しかし、ローラの外周面にその周方向に延びる溝があることにより、ローラの外周面がローラの軸方向に変形し易くなり、実際はローラが接地する際の衝撃力が緩和される。
上記態様において、前記車体フレームが、前記前輪および前記後輪を支持するベースフレームと、該ベースフレームから上方に延びて上端部で前記座席を支持する支持部フレームとを有し、該支持部フレームの下端側の少なくとも一部が、前記後輪の回転軸線よりも車両後方に配置され、前記支持部フレームにおいて前記座席を取付けるための座席取付部が前記支持部フレームの下端側よりも車両前方に配置されていることが好ましい。
このように構成すると、前輪からベースフレームの前端側に伝達された振動は、ベースフレームにおける後端側に伝達された後、支持部フレームを介して座席取付部に伝達され、座席取付部から座席に伝達される。このように、振動の伝達経路が長いので、伝達経路中で振動が減衰され、前輪から座席に伝達される振動を効果的に低減することができる。
また、一対の前輪が互いに平行に配置されている場合よりも、一対の前輪がトーインになっている方が、走行時に前輪の車軸に加わる車両後方への力の成分が増える。ここで、車体フレームは概して車両前後方向に長手方向を有するが、車体フレームの前端部に短手方向(例えば上下方向)の衝撃力を加えた場合と、長手方向の同じ大きさの衝撃力を加えた場合とでは、短手方向の衝撃力の方が車体フレームをより大きく動かすことできる。
つまり、一対の前輪がトーインになっていることにより、車体フレームの前端部に一対の前輪から加わる力のより多くの成分を車両後方に向かわせることができるので、当該入力による車体フレームの振動が小さくなる。さらに、前輪から車体フレームに入力される振動の車両後方に向かう成分は、その伝達方向が変化するため車体フレームの後端から上方に延びる支持部フレームの上端側には伝わり難い。このように、前輪から座席に伝達される振動を効果的に低減することができる。
一方、座席を支持する支持部フレームがベースフレームの後輪支持部の近傍に設けられていると、前輪に十分なトラクションが生じないことが懸念される。しかし、支持部フレームにおいて座席を取付ける座席取付部が支持部フレームの下端側よりも車両前方に配置されているので、座席に乗車者が座るとベースフレームの前端における下方に向かう力が効果的に増加し、前輪に生ずるトラクションを向上することができる。
上記態様において、前記車体フレームが、前記前輪および前記後輪を支持するベースフレームと、該ベースフレームから上方に延びて上端部で前記座席を支持する支持部フレームとを有し、該支持部フレームの下端側の少なくとも一部が、前記後輪の回転軸線よりも車両後方に配置され、前記支持部フレームが車両前方且つ上方に向かって延びていることが好ましい。
このように構成すると、前輪からベースフレームの前端側に伝達された振動は、ベースフレームにおける後端側に伝達された後、支持部フレームを介して座席に伝達される。このように、振動の伝達経路が長いので、伝達経路中で振動が減衰され、前輪から座席に伝達される振動を効果的に低減することができる。
また、一対の前輪が互いに平行に配置されている場合よりも、一対の前輪がトーイン状態になっている方が、走行時に前輪の車軸に加わる車両後方への力の成分が増える。ここで、車体フレームは概して車両前後方向に長手方向を有するが、車体フレームの前端部に短手方向(例えば上下方向)の衝撃力を加えた場合と、長手方向の同じ大きさの衝撃力を加えた場合とでは、短手方向の衝撃力の方が車体フレームをより大きく動かすことできる。
つまり、一対の前輪がトーイン状態になっていることにより、車体フレームの前端部に一対の前輪から加わる力のより多くの成分を車両後方に向かわせることができるので、当該入力による車体フレームの振動が小さくなる。さらに、前輪から車体フレームに入力される振動の車両後方に向かう成分は、その伝達方向が変化するため車体フレームの後端から上方に延びる支持部フレームの上端側には伝わり難い。このように、前輪から座席に伝達される振動を効果的に低減することができる。
一方、支持部フレームがその下端側から上端側に向かって車両前方に傾斜しているので、座席に乗車者が座るとベースフレームの前端における下方に向かう力が効果的に増加し、前輪に生ずるトラクションを向上することができる。
本発明の第2の態様の電動モビリティは、車体フレームと、該車体フレームに取付けられた座席と、前記車体フレームに取付けられたサスペンションと、該サスペンションに支持された車両幅方向一対の車輪と、前記支持フレームに支持された非全方向車輪および前記車輪の少なくとも一方を駆動する駆動装置とを備え、前記車輪は、その外周面が複数のローラにより形成された全方向車輪であり、前記車輪がトーイン又はトーアウトになるように前記サスペンションに支持されている。
当該態様では、一対の車輪がトーイン状態又はトーアウト状態となっていることによって、電動モビリティが前進する時に各ローラがその回転軸線周りに回転する。これにより、各ローラの周方向の一部が周方向の残りの部分に対して大きく摩耗する偏摩耗が防止され、これは電動モビリティの走行時の振動の増大を防止する上で有利である。
前記各態様において、好ましくは、当該電動モビリティの前進方向に直角な水平線に対し、前記各車輪の回転軸線がなす角度が2°〜6°である。
前記角度が大きいと、電動モビリティが時速5km〜10kmで前進する時に、各ローラが接地面から受ける各ローラの回転軸周りの回転力が大きくなる。これは各ローラの偏摩耗を招来する。前記態様では、当該電動モビリティの前進方向に直角な水平線に対し、前記各車輪の回転軸線がなす角度が2°〜6°となっている。このため、電動モビリティが時速5km〜10kmで前進することによって各ローラが接地する時に、各ローラが受ける前記回転力が大きくなり過ぎない。前記偏摩耗を防止する上で前記角度範囲は有利である。
本発明によれば、乗車者の姿勢を安定させることができ、しかも車輪の回転に応じてローラが次々に接地する際に生ずる振動を乗車者が感じ難くすることができる。
本発明の一実施形態に係る電動モビリティの後方斜視図である。 本実施形態の電動モビリティの前方斜視図である。 本実施形態の電動モビリティのフレームが露出するように部品を取外した状態の底面図である。 本実施形態の電動モビリティの要部断面図である。 本実施形態の電動モビリティの一方のモータ及びモータ固定部を取外した状態の後輪側フレームの斜視図である。 本実施形態の電動モビリティの前輪側フレームと後輪側フレームとの連結構造を示す図である。 本実施形態の電動モビリティの前輪側フレームと後輪側フレームとの連結方法を示す図である。 本実施形態の電動モビリティの制御ユニットの概略構成を示すブロック図である。 本実施形態の電動モビリティのサスペンションの一部断面側面図である。 本実施形態の電動モビリティのサスペンションの平面図である。 本実施形態の電動モビリティのサスペンションの動作説明図である。 本実施形態の電動モビリティの変形例のフレームが露出するように部品を取外した状態の底面図である。 本実施形態の電動モビリティの変形例のサスペンションの平面図である。
本発明の一実施形態に係る電動モビリティを図面を参照して以下に説明する。
この電動モビリティは、1人が着座して乗るものであり、図1〜図3に示すように、モビリティ本体30を有し、モビリティ本体30は、一対の前輪10と、非全方向車輪(全方向車輪ではない車輪)である一対の後輪20と、前輪10および後輪20により支持されたボディ31とを有する。また、この電動モビリティは、モビリティ本体30に着脱自在に取付けられた座席ユニット(座席)40と、モビリティ本体30に取付けられ、一対の前輪10および一対の後輪20の少なくとも一方を駆動するためのモータ(駆動装置)50とを有する。以下の説明では、車両前後方向を前後方向と称し、車両幅方向を幅方向と称する場合がある。
本実施形態では、一対の後輪20にそれぞれモータ50が接続され、各モータ50によって2つの後輪20をそれぞれ駆動可能である。モータ50の駆動力がベルト、ギヤ等の動力伝達手段を介して一対の前輪10に伝達されるように構成してもよい。
各前輪10は、車軸11、サスペンション12を介してボディ31に支持されている。また、各前輪10はその周方向に並ぶ複数のローラ13,14によって接地面が形成されている。ローラ13はローラ14よりも小さく、ローラ13とローラ14が周方向に交互に並んでいる。
より具体的に、各前輪10は、車軸11に取付けられたハブ15と、ハブ15の周方向に並ぶと共にそれぞれハブ15に支持された複数のローラ支軸とを備え、複数のローラ13,14はそれぞれローラ支軸に回転可能に支持されている。なお、ハブ15は車軸11にベアリング等を介して直接取付けられていてもよく、車軸11に緩衝部材やその他の中間部材を介して取付けられていてもよい。各ローラ支軸は、車軸11に直交する平面内において、車軸11の径方向に直交する方向に延びている。
このように構成されているので、各ローラ13,14は、車軸11の径方向に交差する方向に延びる軸線周りに回転することができ、各前輪10は接地面に対して全方向に移動する全方向移動車輪となっている。
また、図3等に示すように、各ローラ13は一対のローラピース13aを有し、各ローラピース13aはその回転軸線に沿った一方から他方に向かって外径が徐々に小さくなるように形成されている。より具体的には、各ローラピース13aは略円錐台形状を有し、大径側の端面が互いに向き合うようにローラ支軸に取付けられている。
各ローラピース13aの外周面はゴム状弾性を有する材料から形成され、各ローラピース13aの外周面にはそれぞれ周方向に延びる複数の溝13bが設けられている(図9参照)。複数の溝13bが設けられることにより各ローラピース13aの外周面には複数の凸部13cが形成されている。
各ローラ14は一対のローラピース14aを有し、各ローラピース14aはその回転軸線に沿った一方から他方に向かって外径が徐々に小さくなるように形成されている。より具体的には、各ローラピース14aは略円錐台形状を有し、大径側の端面が互いに向き合うようにローラ支軸に取付けられている。
各ローラピース14aの外周面はゴム状弾性を有する材料から形成され、各ローラピース14aの外周面にはそれぞれ周方向に延びる複数の溝14bが設けられている(図9参照)。複数の溝14bが設けられることにより各ローラピース14aの外周面には複数の凸部14cが形成されている。なお、図1〜図3には作図上の理由により溝13b,14bおよび凸部13c,14cは描かれていない。
図3等に示すように、各ローラピース14aの小径端には凹部が形成され、該凹部に隣のローラ13の一方のローラピース13aの小径端の一部が入り込むように、各ローラ13,14が各々のローラ支軸に支持されている。各ローラピース13a,14aが円錐台形状を有し、ローラピース14aの小径端の凹部にローラピース13aの小径端の一部が入り込んでいるので、前輪10の外周面が円形に近い状態となっている。
本実施形態では、各後輪20は、車軸(モータ50の主軸と共通でもよい)と、車軸に取付けられたハブ22と、ハブ22の外周側に設けられ、外周面がゴム状弾性を有する材料により形成された外周部材23とを有するが、前輪10と同様に全方向移動車輪を用いることを除外する訳ではない。
モビリティ本体30は、前輪側車体110と、前輪側車体110に取外し可能に連結される後輪側車体120とを有する。前輪側車体110は、地面に沿って延びるように形成され、サスペンション12を介して前輪10の車軸11が取付けられた前輪側フレーム111と、前輪側フレーム111の少なくとも一部を覆うように設けられ、前輪側フレーム111の保護、座席ユニット40に座る乗車者の足を載せる部分、荷物載置部、泥除け等に活用される前輪側カバー110aとを有する。
前輪側フレーム111は金属等の強度を得るのに適した材料から成り、例えば図3に示すように、それぞれ前後方向に延びる幅方向一対のサイドメンバ112と、互いに前後方向に間隔をおいて配置されると共にそれぞれ車両幅方向に延び、一対のサイドメンバ112を互いに接続する第1〜第3のクロスメンバ113a〜113cとを有する。複数のクロスメンバ113a〜113cのうち、第1のクロスメンバ113aは一対のサイドメンバ112における後端部に設けられ、第2のクロスメンバ113bは第1のクロスメンバ113aよりも車両前側に配置されている。
後輪側車体120は、図1〜3等に示すように、車両幅方向の両側にそれぞれモータ50および後輪20を支持し、上端側に座席ユニット40を支持する後輪側フレーム121と、後輪側フレーム121の少なくとも一部を覆うように設けられ、後輪側フレーム121の保護、泥除け等に活用される後輪側カバー120aとを有する。
後輪側フレーム121は金属等の強度を得るのに適した材料から成り、例えば図3および図5に示すように、それぞれ前後方向に延びる幅方向一対のサイドメンバ122aを有する下側部材122と、それぞれ後輪20が取付けられたモータ50が固定される車両幅方向一対のモータ固定部123と、それぞれ車両幅方向に延び、一対のモータ固定部123を互いに連結すると共に、一対のモータ固定部123を下側部材122に固定する複数のクロスメンバ124a〜124cと、下端側がサイドメンバ122a、クロスメンバ124a〜124c等に固定され、上端側に座席ユニット40を装着するための座席取付部材32が取付けられる支持部フレーム125とを有する(図4参照)。
また、図5等に示すように、後輪側フレーム121には、電動モビリティの車両後方への転倒を防止するために転倒防止部材126が設けられている。転倒防止部材126の一端は後輪側フレーム121に支持され上下方向に傾動可能である。
なお、支持部フレーム125と、後輪側カバー120aのうち支持部フレーム125を覆う部分とにより、座席ユニット40を支持するための座席支持部33がボディ31に形成されている。支持部フレーム125は下端側から上端側に向かって車両前方に傾斜しており、このため座席支持部33も下端側から上端側に向かって車両前方に傾斜している。支持部フレーム125がこのような形状を有するので、後輪側車体120の重心は明確にわかる程度に後輪20の回転軸線20aに対して車両前方に配置されている。
図1および図2に示すように、座席支持部33は前面33aと、背面33bと、前面33aと背面33bとの間に配置される一対の側面33cとを有する。図4に示すように、支持部フレーム125の上端側には持ち手部125cが一体に設けられ、持ち手部125cは座席支持部33の背面33bの上端側から突出している。持ち手部125cにおいて手で握る位置は、前輪側車体110と連結された状態の後輪側車体120の後輪20の回転軸線20aよりも前方に配置されていることが好ましい。
また、図1および図4に示すように、座席支持部33には充電可能なバッテリBAが着脱自在に取付けられている。座席支持部33の前面33aおよび背面33bは下端側から上端側に向かって車両前方に傾斜しており、背面33bにはバッテリBAを収容するための収容スペース33dの開口部が設けられている。また、座席支持部33内には後述する制御ユニット60が配置されている。
座席取付部材32は上下方向に長手を有する部材であり、上下方向に間隔をおいて複数の位置決め孔32aが設けられている(図2参照)。各位置決め孔32aは座席取付部材32をその長手方向と直交する方向に貫通している。支持部フレーム125の上端側には座席取付部材32が上下方向に挿通する筒状部(座席取付部)125aが設けられ、筒状部125aには前後方向に貫通する支持部側孔125bが設けられている。筒状部125aの内形は座席取付部材32の外形よりも若干大きい。
筒状部125aに座席取付部材32を挿入すると共に、何れかの位置決め孔32aと支持部側孔125bとを位置合わせし、支持部側孔125bおよび位置決め孔32aに挿通するように位置決め部材32bを筒状部125aに取付けることにより、座席取付部材32が取付けられる。また、位置決め部材32bを挿通させる位置決め孔32aを変更することにより、モビリティ本体30に対する座席取付部材32の高さ位置、つまり座席ユニット40の高さ位置を調整することができる。
図1および図2に示すように、座席ユニット40は、乗車者が座る座面部41と、背凭れ部42と、車両幅方向一対のコントロールアーム43と、座面部41の下に固定され、座席支持部33の座席取付部材32に着脱することができる座面フレーム44とを有する。
右側のコントロールアーム43の上端には操作レバー43bを有する操作部43aが設けられ、力が加えられていない状態では操作レバー43bは操作部43a内に配置された付勢部材(図示せず)により中立位置に配置されており、乗車者が右手により中立位置に対して右方向、左方向、前方向、および後方向に操作レバー43bを変位させることができる。
操作レバー43bの変位方向および変位量に応じた信号が操作部43aから後述する制御ユニット60に送信され、当該信号に応じて各モータ50が駆動される。例えば、操作レバー43bが中立位置に対し前方向に変位されると、各モータ50を車両前方に向かって回転させる信号が送信され、電動モビリティが操作レバー43bの変位量に応じた速度で前進する。また、操作レバー43bが中立位置に対し左斜め前方に変位されると、左側のモータ50を右側のモータ50よりも遅い速度で車両前方に向かって回転させる信号が送信され、電動モビリティが操作レバー43bの変位量に応じた速度で左に曲がりながら前進する。
左側のコントロールアーム43の上端には、最高速度設定、運転モード設定、電動モビリティのロックの設定等、電動モビリティに関する各種設定を行うことが可能な設定部43cが設けられ、設定部43cには複数の操作ボタン、表示装置等が設けられている。例えば、運転モードの例としては、電力の消費を抑えた省エネ運転モード、電力の消費を抑えずに走行性能を重視したスポーツ運転モード、省エネ運転モードとスポーツ運転モードとの間の通常運転モード等が挙げられる。電動モビリティのロックの設定としては、ロックをかけるための暗証番号の設定、ロック解除のタイミングの設定等が挙げられる。設定部43cの設定信号は後述する制御ユニット60に送信され、制御ユニット60において電動モビリティの設定が登録又は変更される。
制御ユニット60は、図8に示すように、各モータ50を駆動するモータドライバ70と、制御装置80とを有する。
モータドライバ70は電力線によりバッテリBAに接続されると共に、電力線により各モータ50に接続され、各モータ50に電力を供給して駆動する。
制御装置80は、例えばCPU、RAM等を有する制御部81と、不揮発性メモリ、ROM等を有する記憶装置82と、送受信部83とを有する。記憶装置82には電動モビリティを制御するためのプログラムが格納されており、制御部81はプログラムに基づき動作し、操作部43aおよび設定部43cからの信号に基づき、各モータ50を駆動するための駆動信号をモータドライバ70に送信する。
図4〜図7に示すように、後輪側フレーム121の各サイドメンバ122aには、車両前方に向かって開口する略U字形状の第1の凹部121aが形成され、また、第1の凹部121aよりも車両前方に配置され、下方に向かって開口する略U字形状の第2の凹部121bが形成されている。第1の凹部121aは前輪側フレーム111の第1のクロスメンバ113aが係合するものであり、第2の凹部121bは前輪側フレーム111の第2のクロスメンバ113bが係合するものである(図7参照)。該係合(前輪側フレーム111と後輪側フレーム121との連結)の維持と解除を行うための連結ロック部材127が後輪側フレーム121に設けられている。
本実施形態では、前輪側フレーム111と後輪側フレーム121とによりボディ31の車体フレームVFが構成されている。また、後輪側フレーム121における、サイドメンバ122aを有する下側部材122、モータ50を介して後輪20を支持するモータ固定部123、およびモータ固定部123を下側部材122に固定するクロスメンバ124a〜124cと、前輪側フレーム111とが、ベースフレームBFとして機能する。
図3、図9および図10に示すように、前輪側フレーム111の前端には車両幅方向一対のサスペンション12が取付けられている。各サスペンション12は、前輪側フレーム111の前端に固定された固定部材12aと、固定部材12aの前端側に一端側が支持され、車両幅方向に延びる第1の軸線A1周りに傾動可能な支持部材12bと、支持部材12bの他端側を車両前方に向かって付勢するコイルスプリング等の付勢部材12cとを有する。付勢部材12cは、図9および図10に示すように、コイルスプリングをゴム状弾性を有する筒状部材により覆ったものであってもよい。
図9に示すように、付勢部材12cの軸方向の一端には、固定部材12aの上端側から車両前方に向かって突出する突出部12dが挿入されると共に、付勢部材12cの軸方向の他端には、支持部材12bの他端側から上方且つ車両後方に向かって突出する突出部12eが挿入され、これにより付勢部材12cが固定部材12aと支持部材12bとの間に保持されている。
図9に示すように、支持部材12bにおける固定部材12aに支持された部分と突出部12eが設けられた部分との間に前輪10の車軸11が貫通し固定されている。なお、図10に示すように、車軸11の中心軸線である第2の軸線A2が車両の進行方向(前進方向)に直角な水平線HLに対し前方に傾いている。平面視において第2の軸線A2と水平線HLとのなす角度αが2°〜15°となっていることが好ましいが、条件によってはその他の角度であってもよい。車軸11の中心軸線は前輪10の回転軸線でもある。
本実施形態では、車軸11は真っ直ぐな円柱状部材であるため、前輪10は第2の軸線A2周りに回転する。第2の軸線A2は第1の軸線A1よりも車両前側且つ上方に配置されている。
図9に示すように、固定部材12aの前端には規制部12fが設けられ、規制部12fは所定の傾動位置の支持部材12bに車両後方から当接し、支持部材12bの車両前方への傾動を当該所定の傾動位置で規制するように構成されている。
図9に示すように、本実施形態では、水平な平面である接地面において無負荷で電動モビリティが静止している際に、支持部材12bの第1の軸線A1と車軸11の中心軸線(第2の軸線A2)とを通る直線が接地面となす角度βが15°以上となる。角度βは5°以上であれば良いが、10°以上であることがより好ましい。この時、本実施形態では支持部材12bが規制部12fに当接していないが、支持部材12bと規制部12fとが当接していてもよい。
上記の状態で乗車者が座席ユニット40に乗ると、その重みで支持部材12bが車両後方に向かって傾動し、例えば図11のように角度βが略35°となる。この状態では、支持部材12bは規制部12fから離れてフローティング状態である。また、この状態で車軸11に下方や前方から力が加わると、車軸11は第1の軸線A1を中心とする円弧軌跡CLに沿って車両後方に移動する。この時、第2の軸線A2が第1の軸線A1に対し車両前方且つ上方に配置されているので、第2の軸線A2が車両後方に移動可能である。なお、角度βが大きくなればなる程、第2の軸線A2が車両後方に移動し易くなる。
本実施形態によれば、各前輪10の外周面が複数のローラ13,14によって形成されているので、各前輪10の回転に応じてローラ13,14が次々に接地する際に振動を生ずる。しかし、各前輪10はサスペンション12を介して車体フレームVFに取付けられているので、前輪10の振動がサスペンション12により低減された状態で車体フレームVFに伝達される。
また、一対の前輪10がトーインになるようにサスペンション12に支持されていることにより、各ローラ13,14の端面はその回転軸線に対し略垂直であるが、該端面が接地面に対し斜めに配置されることになり、各ローラ13,14が接地する際に生ずる衝撃力が緩和される。
このように、前輪10から座席ユニット40に伝達される振動の低減が、前輪10の配置および前輪10と車体フレームVFとの間のサスペンション12により行われるので、車体フレームVFと座席ユニット40との間やサスペンション12と後輪20との間の剛性を防振のために無用に低減する必要がなく、座席ユニット40に座る乗車者の姿勢を安定させる上で有利である。
また、前輪10に車両前方又は下方から力が加わると、前輪10の車軸11が、サスペンション12によって、付勢部材12cの付勢力に抗して車体フレームVFに対し車両後方に移動するように構成されている。
ここで、前輪10の各ローラ13,14が次々に接地する際、各ローラ13,14が接地面に衝突することになり、各衝突は前輪10のスムーズな転動の抵抗の一つとなる。つまり、ローラ13,14の接地面との衝突により前輪10の転がり抵抗が瞬間的に増加する。
転がり抵抗は電動モビリティを前進させる際の抵抗になるものであるから、ローラ13,14の接地面との衝突による振動も車両前後方向の振動の成分を多く含む。このため、各サスペンション12の支持部材12bの他端側および前輪10の車軸11が、前輪10に力が加わった際に付勢力に抗して車両後方に移動するように構成されていると、ローラ13,14の接地面との衝突により生ずる振動を効果的に吸収することができる。
ここで、一対の前輪10が互いに平行に配置されている場合よりも、一対の前輪10がトーインになっている方が、走行時に前輪10の車軸11に加わる車両後方への力の成分が増える傾向がある。このため、一対の前輪10がトーイン状態であり、付勢力に抗して支持部材12bが車体フレームVFに対し車両後方に移動するように構成されていることにより、ローラ13,14の接地面との衝突により生ずる振動をより効果的に低減することができる。
別の観点で見ると、各サスペンション12は、車体フレームVFに第1の軸線A1周りに傾動可能に支持された支持部材12bと、支持部材12bに車両前方に向かう付勢力を加える付勢部材12cとを有し、支持部材12bには、第1の軸線A1よりも車両前側且つ上方に配置された第2の軸線A2周りに前輪10が回転するように、前輪10の車軸11が支持されている。
このため、ローラ13,14の衝突による振動は車両前後方向の振動の成分を多く含むが、前輪10の車軸11が支持部材12bの傾動中心である第1の軸線A1よりも車両前側且つ上方に配置されているので、前輪10に当該振動が加わった際に前輪10の車軸11が車両後方に移動することができる。このため、ローラ13,14の接地面との衝突により生ずる振動を効果的に吸収することができる。
なお、乗車者の体重が重く、これにより前輪10に加わる荷重が大きい程、ローラ13,14の接地面との衝突により生ずる振動が大きくなる傾向があるが、同時に、前輪10に加わる荷重が大きい程前記角度βが大きくなり、前輪10に加わる力による第2の軸線A2の移動の車両後方に向かう成分が増加する。このため、前輪10に加わる荷重が大きくなる程、車両後方に向かう振動入力を効果的に低減することができるようになる。
また、支持部材12bは車体フレームVFに車両前後方向に傾動可能に支持されており、支持部材12bの車体フレームVFに対する車両幅方向への移動は規制又は制限されている。しかし、前輪10はその外周面が複数のローラ13,14により形成された全方向車輪であるから、電動モビリティの前端側に車体幅方向の振動や衝撃力が加わる場合、その振動や衝撃力は各ローラ13,14の回転により吸収又は緩衝される。つまり、全方向車輪である前輪10の車軸11を車両前後方向に移動可能に支持する構成をシンプルに実現する上で上記構成は有利である。
また、本実施形態では、後輪20がその全周に亘って延びる外周部材23を有し、外周部材23の断面形状が前記全周に亘って略一定である。このように後輪20の外周部材23の断面形状が全周に亘って略一定であることにより、後輪20により生ずる振動を低減することができる。なお、後輪20は空気入りタイヤであることがより好ましい。このような構成は後輪20により生ずる振動を低減する上で有利である。
また、本実施形態では、平地における静止状態で座席ユニット40に乗車者が乗っている時に、付勢部材12cの付勢力に抗して支持部材12bが車両後方に移動し、支持部材12bと規制部12fとが非接触状態となり、支持部材12bがフローティング状態となるように構成されている。このため、前輪10のローラ13,14の衝突による振動が車体フレームVFに伝達され難い。
また、各ローラ13,14の外周面がゴム状弾性を有する材料により形成されると共に、当該外周面にはその周方向に延びる複数の溝13b,14bが設けられている。このようにローラ13,14の外周面にその周方向に延びる溝13b,14bがあることにより、ローラ13,14の外周面がローラ13,14の軸方向に変形し易くなり、ローラ13,14が接地する際の衝撃力が緩和される。
また、車体フレームVFが、前輪10および後輪20を支持するベースフレームBFと、ベースフレームBFから上方に延びて上端部で座席ユニット40を支持する支持部フレーム125とを有し、支持部フレーム125の下端側の少なくとも一部が、後輪20の回転軸線よりも車両後方に配置され、支持部フレーム125において座席ユニット40を取付けるための筒状部(座席取付部)125aが支持部フレーム125の下端側よりも車両前方に配置されている。
このように構成すると、前輪10からベースフレームBFの前端側に伝達された振動は、ベースフレームBFにおけるモータ固定部(後輪支持部)123の近傍に伝達された後、支持部フレーム125を介して筒状部125aに伝達され、筒状部125aから座席ユニット40に伝達される。このように、振動の伝達経路が長いので、伝達経路中で振動が減衰され、前輪10から座席ユニット40に伝達される振動を効果的に低減することができる。
また、一対の前輪10が互いに平行に配置されている場合よりも、一対の前輪10がトーインになっている方が、走行時に前輪10の車軸11に加わる車両後方への力の成分が増える。ここで、車体フレームVFは概して車両前後方向に長手方向を有するが、車体フレームVFの前端部に短手方向(例えば上下方向)の衝撃力を加えた場合と、長手方向の同じ大きさの衝撃力を加えた場合とでは、短手方向の衝撃力の方が車体フレームVFをより大きく動かすことできる。
つまり、一対の前輪10がトーインになっていることにより、車体フレームVFの前端部に一対の前輪10から加わる力のより多くの成分を車両後方に向かわせることができるので、当該入力による車体フレームVFの振動が小さくなる。さらに、前輪10から車体フレームVFに入力される振動の車両後方に向かう成分は、その伝達方向が変化するため車体フレームVFの後端から上方に延びる支持部フレーム125の上端側には伝わり難い。このように、前輪10から座席ユニット40に伝達される振動を効果的に低減することができる。
一方、座席ユニット40を支持する支持部フレーム125がベースフレームBFにおける後輪支持部の近傍に設けられていると、前輪10に十分なトラクションが生じないことが懸念される。しかし、支持部フレーム125において座席ユニット40を取付ける筒状部125aが支持部フレーム125の下端よりも車両前方に配置されているので、座席ユニット40に乗車者が座るとベースフレームBFの前端において下方に向かう力が効果的に増加し、前輪10に生ずるトラクションを向上することができる。
ここで、支持部フレーム125の下端とは、支持部フレーム125におけるベースフレームBFへの接続部であって、座席ユニット40に加わる荷重を支持するための接続部である。本実施形態の場合、図4の範囲Aで支持部フレーム125が下側部材122のサイドメンバ122aに接続されており、筒状部125aが範囲Aよりも車両前方に配置されている。
別の観点で見ると、支持部フレーム125の下端側の少なくとも一部が後輪20の回転軸線20aよりも車両後方に配置され、支持部フレーム125がその下端側から上端側に向かって車両前方の斜め方向に延びている。
このように構成すると、前輪10からベースフレームBFの前端側に伝達された振動は、ベースフレームBFにおいてモータ50を介して後輪を支持する部分の近傍に伝達された後、支持部フレーム125を介して座席ユニット40に伝達される。このように、振動の伝達経路が長いので、伝達経路中で振動が減衰され、前輪10から座席ユニット40に伝達される振動を効果的に低減することができる。
また、支持部フレーム125がその下端側から上端側に向かって車両前方に傾斜しているので、座席ユニット40に乗車者が座るとベースフレームBFの前端において下方に向かう力が効果的に増加し、前輪10に生ずるトラクションを向上することができる。
ここで、図4に示すように、車両横方向から見て支持部フレーム125の車両後側縁125dの半分以上の部分が車両前方に向かって傾斜しており、車両後側縁125dの傾斜部分が鉛直方向となす角度が15°以上であれば、上記のようにベースフレームBFの前端に加わる下方に向かう力を効果的に増加することができる。なお、車両後側縁125dが階段状になっている場合でも、全体的に車両前方且つ上方に向かって延びており、これにより支持部フレーム125が前輪10に生ずるトラクションを向上するものであればよい。一方、図4に示すように、車両横方向から見て支持部フレーム125の車両前側縁125eの半分以上の部分も車両前方且つ上方に向かって延びていることがより好ましい。
なお、本実施形態では、前輪10の車軸11がサスペンション12を介して車体フレームVFに取付けられているものを示した。これに対し、前輪10をそれぞれ駆動する一対の小型モータを設け、小型モータおよび前輪10の各組がサスペンション12を介して車体フレームVFに取付けられていてもよい。
また、本実施形態では前輪側フレーム111と後輪側フレーム121とに分解可能な車体フレームVFを示したが、分解できない車体フレームVFであってもよく、他の部分がさらに分解される車体フレームVFであってもよい。
また、付勢部材12cとして、コイルスプリングの代わりに空気バネ、トーションスプリングを用いることも可能であり、その他の支持部材12bを車両前方に向かって付勢できる部材を用いることも可能である。なお、付勢部材12cと並列又は直列にダンパー部材を設けることも可能である。
また、本実施形態では、車軸11が真っ直ぐな円柱状部材であり、このため、支持部材12bに車軸11を取付ける角度が角度αに一致し、トーインの設定が容易である。これに対し、車軸11において支持部材12bに固定される部分と前輪10を回転支持する部分との間が屈曲していてもよい。この場合、第2の軸線A2は前輪10を回転支持する部分の中心軸線となり、第2の軸線A2と水平線HLとのなす角度αが2°〜15°となっていることが好ましい。
また、角度αは、前輪10からの振動を低減する上で3°又は4°以上であることがより好ましい。一方、直進性、操作性、燃費等の向上を図るためには11°以下であることがより好ましい。
なお、前輪10は後輪20よりも前側に配置された車輪であり、後輪20は前輪10よりも後側に配置された車輪である。このため、前輪10よりも前側、前輪10と後輪20との間、又は後輪20よりも後側に他の車輪が設けられてもよく、この場合でも前述の効果を奏し得る。
なお、図12に示されるように、図3における一対の後輪20の位置にサスペンション12を介して一対の前輪10が支持され、図3における一対の前輪10の位置に一対の後輪20が支持されてもよい。以下、前輪10を車輪10と称し、後輪20を車輪20と称する。車輪10の構造、サスペンション12の構造、および車輪20の構造は前記実施形態の通りである。また、各車輪20はモータ50を介してベースフレームBFに支持され、各車輪20がモータ50によって駆動される。
図12および図13に示されるように、サイドメンバ122aから延びるフレーム122bにサスペンション12の固定部材12aが固定される。前記実施形態のように、支持部材12bの一端側は固定部材12aの前端側に支持され、支持部材12bは車両幅方向に延びる第1の軸線A1周りに傾動可能である。付勢部材12cは支持部材12bの他端側を車両前方に向かって付勢している。
また、前記実施形態のように、支持部材12bにおける固定部材12aに支持された部分と突出部12eが設けられた部分との間に車輪10の車軸11が貫通し固定されている。そして、前記実施形態のように、車軸11の中心軸線である第2の軸線A2が車両の進行方向に直角な水平線HLに対し前方に傾いている(図10参照)。平面視において第2の軸線A2と水平線HLとのなす角度αが2°〜15°となっていることが好ましいが、条件によってはその他の角度であってもよい。
このように一対の車輪10がトーイン状態となっていることによって、電動モビリティが前進する時に複数のローラ13,14の各ローラピース13a,14aがその回転軸線周りに回転する。例えば、電動モビリティが前進し、各ローラピース13a,14aが接地する時に、各ローラピース13a,14aが図10の矢印Rの方向に回転する。
一対の車輪10がトーイン状態ではない時、電動モビリティの前進時に各ローラピース13a,14aにはその回転軸線周りの回転力は加わらない、又は、加わり難い。このため、電動モビリティが直進し続ける時に、各ローラピース13a,14aの周方向の1箇所が常に接地する状況が発生し易い。これは、各ローラピース13a,14aの周方向の1箇所が周方向の他の部分に対して大きく摩耗することに繋がる(偏摩耗)。
このような各ローラピース13a,14aの偏摩耗は、車輪10が回転した時の振動の増大に繋がる。例えば、各ローラピース13a,14aの周方向の1箇所に偏摩耗が発生した後に、各ローラピース13a,14aがその回転軸線周りに回転すると、車輪10の外周面に偏摩耗した部分と偏摩耗していない部分とがランダムに配置される。つまり、偏摩耗した部分と偏摩耗していない部分との間に段差が生じ、これが振動の増大に繋がる。
つまり、各ローラピース13a,14aがその全周に亘って均等に摩耗することが好ましい。平面視において第2の軸線A2と水平線HLとのなす角度αが2°〜15°となっていると、電動モビリティが前進する時に各ローラピース13a,14aがその回転軸線周りに回転するので、このような偏摩耗の防止に繋がる。
ここで、平面視において第2の軸線A2と水平線HLとのなす角度αが2°〜6°となっていることがより好ましい。電動モビリティが時速5km〜10kmで前進する場面がかなりあり、車輪10の外周長が例えば1m以下である場合、車輪10は1秒間に2〜3回転することになる。つまり、各ローラピース13a,14aが1秒間に2〜3回接地することになる。第2の軸線A2と水平線HLとのなす角度αが大きいと、電動モビリティの前進時に各ローラピース13a,14aが接地面から受ける回転力が大きくなる。当該回転力により、各ローラピース13a,14aが必要以上に高速で回転する場合もあり、振動および騒音の低減の観点で好ましくない。
各ローラピース13a,14aはある程度の慣性質量を有する。また、各ローラピース13a,14aとその支軸との間のベアリング内の摩擦等は、各ローラピース13a,14aを回転させるための抵抗力となる。このため、接地面から受ける回転力が大きい時に、各ローラピース13a,14aの慣性力および前記抵抗力が回転力と反対方向に働き、回転力が大きい分だけ各ローラピース13a,14aの軸方向一端側の外周面が摩耗し易い状況となる。当該軸方向一端側は、各ローラピース13a,14aにおいて最初に接地する端側である。前記抵抗力は、支軸の加工精度、ベアリングの精度等に応じてばらつき、当該ばらつきは前記摩耗のばらつきに繋がる。
例えば、図10に示される各ローラピース13a,14aにおいて、13d,14dで示される部分が前述の軸方向一端側の外周面である。各ローラピース13a,14aに溝13b,14bが形成されている場合、軸方向一端側の外周面が凸部13cとなる。なお、凸部13cを有するローラピース13a,14aは凸部13cが無いローラピースよりも摩耗し易い場合が多い。各ローラピース13aの軸方向一端側の外周面が他の部分よりも摩耗する偏摩耗が発生すると、偏摩耗によってローラピース13a,14aの各ペアの間に段差が生じ、これが振動の増大に繋がる。
これに対し、平面視において第2の軸線A2と水平線HLとのなす角度αが2°〜6°となっていると、電動モビリティが時速5km〜10kmで前進することによって各ローラピース13a,14aが接地する時に、各ローラピース13a,14aが受ける回転力が大きくなり過ぎない。これは、上記偏摩耗を防止する上で有利である。
これら偏摩耗を防止する効果は、車輪10が前輪として用いられる前述の実施形態でも達成される。また、これら偏摩耗を防止する効果は、車輪10がサスペンション12を介さずに前輪側フレーム111、フレーム122b等に支持される場合、車輪10が他のタイプのサスペンション、例えば上下方向の衝撃荷重および振動のみを吸収するサスペンションを介して前輪側フレーム111、フレーム122b等に支持される場合等でも、達成される。
なお、これら偏摩耗を防止する効果は、前述のように車輪10が後輪として用いられ、一対の車輪10がトーアウトになっている場合でも達成され、平面視において第2の軸線A2と水平線HLとのなす角度αが2°〜6°となっている時は特に効果的である。
一方、前述のように車輪10が後輪として用いられる場合でも、乗車者が座席ユニット40に乗ると、その重みで支持部材12bが車両後方に向かって傾動し、支持部材12bが規制部12fから離れたフローティング状態となる。また、この状態で車軸11に下方や前方から力が加わると、車軸11は第1の軸線A1を中心とする円弧軌跡CL(図11参照)に沿って車両後方に移動する。
そして、一対の車輪10がトーインになるようにサスペンション12に支持されていることにより、各ローラ13,14の端面はその回転軸線に対し略垂直であるが、該端面が接地面に対し斜めに配置されることになり、各ローラ13,14が接地する際に生ずる衝撃力が緩和される。
このように、車輪10から座席ユニット40に伝達される振動の低減が、車輪10の配置および車輪10と車体フレームVFとの間のサスペンション12により行われる。このため、車体フレームVFと座席ユニット40との間の剛性を防振のために無用に低減する必要がなく、座席ユニット40に座る乗車者の姿勢を安定させる上で有利である。
また、ローラ13,14の接地面との衝突による振動が車両前後方向の振動の成分を多く含むが、車輪10は付勢部材12cの付勢力に抗して車両後方に移動するように構成されている。このため、ローラ13,14の接地面との衝突により生ずる振動を効果的に吸収することができる。
10 前輪
20 後輪
30 モビリティ本体
31 ボディ
33 座席支持部
40 座席ユニット(座席)
41 座面部
42 背凭れ部
43 コントロールアーム
50 モータ(駆動装置)
60 制御ユニット
110 前輪側車体
111 前輪側フレーム
112 サイドメンバ
113a 第1のクロスメンバ
113b 第2のクロスメンバ
120 後輪側車体
121 後輪側フレーム
121a 第1の凹部
121b 第2の凹部
122 下側部材
122a サイドメンバ
123 モータ固定部(後輪支持部)
124a〜124c クロスメンバ
125 支持部フレーム
125a 筒状部(座席取付部)
125c 持ち手部
125d 車両後側縁
125e 車両前側縁
126 転倒防止部材
127 連結ロック部材(第1の規制手段)
BA バッテリ
VF 車体フレーム
BF ベースフレーム
A1 第1の軸線
A2 第2の軸線
HL 水平線
CL 円弧軌跡

Claims (25)

  1. 車体フレームと、
    該車体フレームに取付けられた座席と、
    前記フレームの前端側に取付けられた車両幅方向一対の前輪と、
    前記車体フレームに支持された少なくとも1つの後輪と、
    前記前輪および前記後輪の少なくとも一方を駆動する駆動装置とを備え、
    前記前輪は、その外周面が複数のローラにより形成された全方向車輪であり、
    前記前輪がトーインになるように前記フレームの前記前端側に取付けられている1人が着座して乗るための電動モビリティ。
  2. 当該電動モビリティの前進方向に直角な水平線に対し、前記各前輪の回転軸線がなす角 度が2°〜15°である、1人が着座して乗るための電動モビリティ。
  3. 前記車体フレームの前端側に取付けられたサスペンションをさらに備え、
    前記一対の前輪は前記サスペンションに支持されている、請求項1又は2に記載の電動モビリティ。
  4. 前記サスペンションは、
    前記車体フレームの前記前端側に車両前後方向に傾動可能に支持されていると共に、前記車体フレームに対する前記車両幅方向への移動が規制又は制限されている支持部材と、
    該支持部材に下方および車両前方に向かう付勢力を加える付勢部材と、
    を有する、請求項に記載の電動モビリティ。
  5. 車体フレームと、
    該車体フレームに取付けられた座席と、
    前記車体フレームの前端側に取付けられたサスペンションと、
    該サスペンションに支持された車両幅方向一対の前輪と、
    前記車体フレームに支持された少なくとも1つの後輪と、
    前記前輪および前記後輪の少なくとも一方を駆動する駆動装置とを備え、
    前記前輪は、その外周面が複数のローラにより形成された全方向車輪であり、
    前記前輪がトーインになるように前記サスペンションに支持されており、
    前記サスペンションが、前記前輪の車軸を支持する支持部材と、該支持部材に車両前方に向かう付勢力を加える付勢部材とを有し、
    前記サスペンションが、前記前輪に車両前方又は下方から力が加わると、前記付勢力に抗して前記車軸が前記車体フレームに対し車両後方に移動するように構成されている電動モビリティ。
  6. 車体フレームと、
    該車体フレームに取付けられた座席と、
    前記車体フレームの前端側に取付けられたサスペンションと、
    該サスペンションに支持された車両幅方向一対の前輪と、
    前記車体フレームに支持された少なくとも1つの後輪と、
    前記前輪および前記後輪の少なくとも一方を駆動する駆動装置とを備え、
    前記前輪は、その外周面が複数のローラにより形成された全方向車輪であり、
    前記前輪がトーインになるように前記サスペンションに支持されており、
    前記サスペンションが、前記車体フレームに前記車両幅方向に延びる第1の軸線周りに傾動可能に支持された支持部材と、該支持部材に車両前方に向かう付勢力を加える付勢部材とを有し、
    前記支持部材には、前記第1の軸線よりも車両前側且つ上方に配置されると共に前記車両幅方向に延びる第2の軸線周りに前記前輪が回転するように、該前輪の車軸が支持されている電動モビリティ。
  7. 前記後輪がその全周に亘って延びる外周部材を有し、該外周部材の断面形状が前記全周に亘って略一定である請求項1〜の何れかに記載の電動モビリティ。
  8. 前記後輪が空気入りタイヤである請求項1〜の何れかに記載の電動モビリティ。
  9. 前記サスペンションが、前記支持部材に当接することにより前記付勢力による前記支持部材の前記車両前方への移動を所定位置で規制する規制部をさらに有し、
    前記サスペンションが、平地における静止状態で前記座席に乗車者が乗っている時に、前記付勢力に抗して前記支持部材が前記車両後方に移動し、前記支持部材と前記規制部とが非接触状態となるように構成されている請求項の何れかに記載の電動モビリティ。
  10. 前記各ローラの外周面がゴム状弾性を有する材料により形成されると共に、該外周面にはその周方向に延びる複数の溝が設けられている請求項1〜の何れかに記載の電動モビリティ。
  11. 前記車体フレームが、前記前輪および前記後輪を支持するベースフレームと、該ベースフレームから上方に延びて上端部で前記座席を支持する支持部フレームとを有し、
    該支持部フレームの下端側の少なくとも一部が、前記後輪の回転軸線よりも車両後方に配置され、
    該支持部フレームが車両前方且つ上方に向かって延びている請求項1〜10の何れかに記載の電動モビリティ。
  12. 車体フレームと、
    該車体フレームに取付けられた座席と、
    前記フレームに取付けられた車両幅方向一対の車輪と、
    前記支持フレームに支持された非全方向車輪および前記車輪の少なくとも一方を駆動する駆動装置とを備え、
    前記車輪は、その外周面が複数のローラにより形成された全方向車輪であり、
    前記車輪がトーイン又はトーアウトになるように前記フレームに取付けられている、1人が着座して乗るための電動モビリティ。
  13. 当該電動モビリティの前進方向に直角な水平線に対し、前記各車輪の回転軸線がなす角度が2°〜6°である、請求項12に記載の電動モビリティ。
  14. 前記車体フレームに取付けられたサスペンションをさらに備え、
    前記一対の車輪は前記サスペンションに支持されている、請求項12又は13に記載の1人が着座して乗るための電動モビリティ。
  15. 当該電動モビリティの前進方向に直角な水平線に対し、前記各前輪の回転軸線がなす角度が2°〜11°である、請求項又はに記載の電動モビリティ。
  16. 当該電動モビリティの前進方向に直角な水平線に対し、前記各前輪の回転軸線がなす角度が3°〜11°である、請求項又はに記載の電動モビリティ。
  17. 当該電動モビリティの前進方向に直角な水平線に対し、前記各前輪の回転軸線がなす角度が2°〜6°である、請求項又はに記載の電動モビリティ。
  18. 当該電動モビリティの前進方向に直角な水平線に対し、前記各前輪の回転軸線がなす角度が3°〜6°である、請求項又はに記載の電動モビリティ。
  19. 前記車体フレームは、前記前輪が取付けられた前輪側フレームと、前記後輪を支持し、前記前輪側フレームに取外し可能に連結された後輪側フレームと、を有し、
    前記後輪側フレームは、上端部で前記座席を支持する支持部フレームであって、下端側から上端側に向かって車両前方に傾斜している支持部フレームを有し、
    当該電動モビリティは、前記後輪側フレームと、前記後輪側フレームの少なくとも一部を覆うように設けられた後輪側カバーとを有する後輪側車体を備え、
    前記後輪側車体の重心は前記後輪の回転軸線に対して車両前方に配置されている、請求項1〜の何れかに記載の電動モビリティ。
  20. 前記支持部フレームと、前記後輪側カバーのうち前記支持部フレームを覆う部分とによって、座席支持部が形成され、
    前記座席支持部の前面および背面は下端側から上端側に向かって車両前方に傾斜している、請求項19に記載の電動モビリティ。
  21. 車体フレームと、
    該車体フレームに取付けられた座席と、
    前記車体フレームの前端側に取付けられたサスペンションと、
    該サスペンションに支持された車両幅方向一対の前輪と、
    前記車体フレームに支持された少なくとも1つの後輪と、
    前記前輪および前記後輪の少なくとも一方を駆動する駆動装置とを備え、
    前記前輪は、その外周面が複数のローラにより形成された全方向車輪であり、
    前記サスペンションが、前記前輪の車軸を支持する支持部材と、該支持部材に下方および車両前方に向かう付勢力を加える付勢部材とを有し、
    前記サスペンションが、前記前輪に車両前方又は下方から力が加わると、前記付勢力に抗して前記車軸が前記車体フレームに対し車両後方に移動するように構成されている電動モビリティ。
  22. 車体フレームと、
    該車体フレームに取付けられた座席と、
    前記車体フレームの前端側に取付けられたサスペンションと、
    該サスペンションに支持された車両幅方向一対の前輪と、
    前記車体フレームに支持された少なくとも1つの後輪と、
    前記前輪および前記後輪の少なくとも一方を駆動する駆動装置とを備え、
    前記前輪は、その外周面が複数のローラにより形成された全方向車輪であり、
    前記サスペンションが、前記車体フレームに前記車両幅方向に延びる第1の軸線周りに傾動可能に支持された支持部材と、該支持部材に車両前方に向かう付勢力を加える付勢部材とを有し、
    前記支持部材には、前記第1の軸線よりも車両前側且つ上方に配置されると共に前記車両幅方向に延びる第2の軸線周りに前記前輪が回転するように、該前輪の車軸が支持されている電動モビリティ。
  23. 前輪(10)と、スプリング(12c)と、固定部材(12a)と、前輪側フレーム(111)と、支持部材(12b)と、車軸(11)と、を備えた車椅子前輪であって、
    固定部材(12a)は前輪側フレーム(111)に固定され、
    前輪側フレーム(111)に軸線(A1)周りに傾動可能に支持部材(12b)の一端側が支持され、
    前記スプリング(12c)は前記支持部材(12b)の他端側を車両前方に向かって付勢しており、
    前記支持部材(12b)における前記一端側と前記他端側との間に前記車軸(11)が固定され、前記車輪(10)は前記車軸(11)に回転可能に支持され、
    前記スプリング(12c)の一端には前記固定部材(12a)の上端側から突出する突出部12dが挿入され、前記スプリング(12c)の他端には前記支持部材(12b)の前記他端側から突出する突出部(12e)が挿入され、これにより前記スプリング(12c)が前記固定部材(12a)と前記支持部材(12b)との間に保持されている、車椅子前輪。
  24. 前記スプリング(12c)と並列又は直列にダンパー部材が設けられている、請求項 に記載の車椅子前輪。
  25. 前記前輪(10)は、ハブ(15)と複数のローラ(13,14)とを備え、
    前記複数のローラ(13,14)はハブ(15)の周方向に並び、各ローラ(13,14)のローラ支軸は前記車軸(11)に直交する平面内において前記車軸(11)の径方向に直交する方向に延びており、前記複数のローラ(13,14)によって前記前輪(10)の接地面が形成されている、請求項23又は24に記載の車椅子前輪。
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