JP3705931B2 - キャスター - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車椅子や人力運搬用台車に装着されるキャスターに関し、特に、路面からの衝撃を緩衝できるキャスターに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に人が乗る車椅子や荷物を搬送する人力運搬用台車は車体の下部に複数のキャスターが装着され、キャスターを介して路上を走行している。キャスターは例えば車体の下部に回転自在に結合した回転体と、回転体に結合したアームと、アームの下部に回転自在に軸支した車輪とからなっているのが普通である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のキャスターは車体上に人を乗せたり、荷物を置いて人や荷物を移送する場合、特に機能上の欠陥があるわけではないが、アームが回転体に剛結合されているために、整地されていない路面、即ち凹凸の多い路面や荒地を走行する時車輪につき上げ入力等の衝撃が作用し、その結果この荷重がアームと回転体を伝わって車体に伝達され、車体が振動して乗心地を損なったり、荷物を振動させたり、落下させる恐れがある。
【0004】
そこで、本発明の目的は、車輪に路面からのつき上げ入力その他の入力による衝撃が作用した時この衝撃を吸収緩和できるようにしたキャスターを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の一つの手段は、車体の下部に回転自在に設けた回転体と、回転体に斜め下方に向けて結合したアームと、アームの下部に回転自在に軸支した車輪とからなるキャスターにおいて、回転体は車体に回転自在に垂設した回転軸と、回転軸の下部に一体に設けられながら当該回転軸の軸心に対して直交する水平方向の軸心を形成した筒状の軸受とからなり、上記軸受の中央に弾性な筒状ブッシュを上記回転軸と直交する方向に向けて嵌合させ、更にブッシュの中央にアームの上部に一体に設けたピンを嵌合させ、当該ピンを介してアームの上部を軸受の側面に沿わせて結合すると共に軸受の側面とアームの内周面との間に低摩摺動部材を介装させたことを特徴とするものである。
同じく他の手段は、車体の下部に回転自在に設けた回転体と、回転体に斜め下方に向けて結合したアームと、アームの下部に回転自在に軸支した車輪とからなるキャスターにおいて、回転体は車体に回転自在に垂設した回転軸と、回転軸の下部に一体に設けられながら当該回転軸の軸心に対して直交する水平方向の軸心を形成すると共に回転軸の直径方向の肉厚よりも上記水平方向の軸心に沿う肉厚を厚くした筒状の軸受とからなり、上記軸受の中央に弾性な筒状ブッシュを上記回転軸とを直交する方向に向けて嵌合させ、更にブッシュの中央にアームの上部に一体に設けたピンを嵌合させ、当該ピンを介してアームの上部を軸受の側面に沿わせて結合し、更にアームの上部内側に軸受の外周に対向する環状のブラケットを一体に突設させ、このブラケットの内周と軸受の外周との間に円周方向に沿ってベアリングを介在させたことを特徴とするものである。
【0006】
この場合、ブッシュの両側に配設した二本のアームがピンを介してブッシュに結合され、各アームの下部が車輪の両サイドに回転自在に軸支されているのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。本発明の一実施の形態が図3、図4に示されており、他の実施の形態が図5、図6に示され、これらの実施の形態に係るキャスターの前提となる基本的なキャスター2の構造が図1、図2に示されている。
図1、図2に示すキャスター2の基本的な構成は、車体1の下部に回転自在に設けた回転体3と、回転体3に斜め下方に向けて結合したアーム4と、アーム4の下部に軸支した車輪5とからなるものである。
更に、回転体3は車体1に回転自在に垂設した回転軸7と、回転軸7の下部に一体に設けられながら当該回転軸7の軸心に対して直交する水平方向の軸心を形成した筒状の軸受8とからなり、上記軸受8の中央に弾性な筒状ブッシュ10を上記回転軸7と直交する方向に向けて嵌合させ、更にブッシュ10の中央にアーム4の上部に一体に設けたピン11を嵌合させ、当該ピン11を介してアーム4の上部を軸受8の側面に沿わせて結合しているものである。
そして、図3、図4の実施の形態では、軸受8の側面とアーム4の内周面との間に低摩摺動部材14を介装させたことを特徴とするものである。
同じく、図5、図6の実施の形態では、軸受8を回転軸7の直径方向の肉厚よりも上記水平方向の軸心に沿う肉厚を厚くした筒状に形成させ、更にアーム4の上部内側に軸受8の外周に対向する環状のブラケット4aを一体に突設させ、このブラケット4aの内周と軸受8の外周との間に円周方向に沿ってベアリング17を介在させたことを特徴とするものである。
【0010】
図1、図2は、車椅子,台車等の車体1の下部に設けたキャスター2を示している。
【0011】
キャスター2は、車体1に回転自在に取付けた回転体3と、回転体3の両サイドに斜め下方に向けて結合した一対のアーム4,4と、アーム4,4の下部に回転自在に軸支された車輪5とで構成されている。
【0012】
回転体3は車体1の下部にベアリング6を介して回転自在に垂設した回転軸7と、回転軸7の下部に一体に成形されて設けた円筒状の軸受8とからなり、軸受8の中央には円筒カラー9を介して弾性なブッシュ、例えばゴム材からなる筒状ブッシュ10が弛むことなく加硫接着により嵌合している。
【0013】
アーム4,4の上部と下部にはそれぞれ軸たるピン11,12が横方向に向けて結合されており、上方のピン11は回転することなくブッシュ10の中央に配置されブッシュ10と加硫接着された円筒カラー9a圧入により嵌合して剛結合され、下方のピン12は車輪5の中央にベアリング13を介して回転自在に挿入されている。
【0014】
アーム4,4は回転体3と車輪5との間に傾斜して結合されているため、車体1から回転方向の力が作用するとキャスター2全体が回転軸7を介して回転し、任意の方向に回転して進行又は後退できる。
【0015】
走行中に路面からつき上げ入力等の衝撃が車輪5に作用すると、この入力がアーム4,4を介してブッシュ10に伝達され、この時ブッシュ10のねじり弾性及び減衰作用によりばね力及びダンピング機能が発揮されてこの入力を吸収緩和し、車体1には衝撃が伝達されず、これにより車体1が振動せず、車体1上の人の乗心地を損ねたり、あるいは車体1上の荷物の振れや落下が防止される。
【0016】
図3,図4は本発明の他の実施の形態に係り、これは車輪に対する横方向の荷重に対応できるようにしたものである。
【0017】
即ち、図1,図2のキャスターの構造に加えて、軸受8の両側面とアーム4の内周面との間に円周方向に沿って環状又は任意の長さの圧縮剛性の高い低摩擦摺動部材14を介装させたものである。
【0018】
更に、ピン11,12はアーム4を貫通し、必要によってピン11,12とアーム4は固定し、又ピン11,12の中央にもう一つの細いピン11a,12aを貫通し、これらのピン11a,12aはナット15,16を介してそれぞれ抜け止めされている。
【0019】
図3,図4のキャスターによれば、軸受8とアーム4との間に低摩擦摺動部材14を介在させているからピン11,12、車輪5等に路面入力によりブッシュ10を中心に揺動する際、アーム4が低摩擦摺動部材14で案内されて動くと共にこの低摩擦摺動部材14で車輪に対する横方向の荷重をしっかりと支え、車体の走行安定性を向上する。又、低摩擦摺動部材14はアーム4と軸受8との衝突を防止するため、異音の発生やアーム4と軸受8の破損を防止できる。
【0020】
他の構造,作用,効果は、図1の実施の形態と同じである。
【0021】
図5,図6は、本発明の更に別の実施の形態を示すものであるが、これは、アーム4と軸受8との間にベアリング17を設けて横方向の荷重を支えるようにしたものである。
【0022】
即ち、アーム4の上部内側に環状ブラケット4aを一体に突設させ、このブラケット4aの内周と軸受8の外周との間に円周方向に沿ってベアリング17を介在させている。
【0023】
この場合には、摺動方向のフリクションが図3の低摩擦摺動部材14に比べて小さいため、アーム4の動きがスムースになり、更に横軸力が強いためにより横方向の荷重を確実に支える。
【0024】
その他の構成,効果は、図1,図3の各実施の形態と同じである。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果がある。
【0026】
▲1▼各請求項の発明によれば、軸受の中央に弾性なブッシュを嵌合し、このブッシュの中央にアーム側のピンを嵌合して剛結合しているため、車椅子もしくは台車等の車体が路面を走行中に路面からつき上げ入力等の衝撃が作用しても、この衝撃は弾性ブッシュで吸収緩和されて車体側に伝達されず、これにより車体上での乗心地を損ねたり、車体上の荷物を振動させたり落下するのを防止できる。
【0027】
▲2▼同じく車体と車輪との間に金属ばねと筒型緩衝器等からなるコスト高なサスペンションを配設する必要がなく、小型のブッシュを軸受に設けるだけで良いからキャスター全体が小型化を達成でき、コストダウンを図れる。
【0028】
更に請求項1の発明によれば、軸受とアームとの間に低摩擦摺動部材を介在させているから車輪に対する横方向の荷重を支え、軸受とアームとの間の衝突を防止できる。
【0029】
更に、請求項2の発明によれば、軸受とアームとの間にベアリングを設けているから、アームの動きがスムースになると共に車輪に対する横方向の荷重も支えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るキャスターの側面図である。
【図2】図1の縦断正面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態に係るキャスターの側面図である。
【図4】図3の縦断正面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係るキャスターの側面図である。
【図6】図5の縦断正面図である。
【符号の説明】
1 車体
2 キャスター
3 回転体
4 アーム
4a ブラケット
5 車輪
7 回転軸
8 軸受
10 ブッシュ
11 ピン
14 低摩擦摺動部材
17 ベアリング
Claims (3)
- 車体の下部に回転自在に設けた回転体と、回転体に斜め下方に向けて結合したアームと、アームの下部に回転自在に軸支した車輪とからなるキャスターにおいて、回転体は車体に回転自在に垂設した回転軸と、回転軸の下部に一体に設けられながら当該回転軸の軸心に対して直交する水平方向の軸心を形成した筒状の軸受とからなり、上記軸受の中央に弾性な筒状ブッシュを上記回転軸と直交する方向に向けて嵌合させ、更にブッシュの中央にアームの上部に一体に設けたピンを嵌合させ、当該ピンを介してアームの上部を軸受の側面に沿わせて結合すると共に軸受の側面とアームの内周面との間に低摩摺動部材を介装させたことを特徴とするキャスター。
- 車体の下部に回転自在に設けた回転体と、回転体に斜め下方に向けて結合したアームと、アームの下部に回転自在に軸支した車輪とからなるキャスターにおいて、回転体は車体に回転自在に垂設した回転軸と、回転軸の下部に一体に設けられながら当該回転軸の軸心に対して直交する水平方向の軸心を形成すると共に回転軸の直径方向の肉厚よりも上記水平方向の軸心に沿う肉厚を厚くした筒状の軸受とからなり、上記軸受の中央に弾性な筒状ブッシュを上記回転軸とを直交する方向に向けて嵌合させ、更にブッシュの中央にアームの上部に一体に設けたピンを嵌合させ、当該ピンを介してアームの上部を軸受の側面に沿わせて結合し、更にアームの上部内側に軸受の外周に対向する環状のブラケットを一体に突設させ、このブラケットの内周と軸受の外周との間に円周方向に沿ってベアリングを介在させたことを特徴とするキャスター。
- ブッシュの両側に配設した二本のアームがピンを介してブッシュに結合され、各アームの下部が車輪の両サイドに回転自在に軸支されていることを特徴とする請求項1又は2のキャスター。
Priority Applications (1)
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JP17399398A JP3705931B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-06-05 | キャスター |
Applications Claiming Priority (3)
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JP9845798 | 1998-03-26 | ||
JP17399398A JP3705931B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-06-05 | キャスター |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11334304A JPH11334304A (ja) | 1999-12-07 |
JP3705931B2 true JP3705931B2 (ja) | 2005-10-12 |
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ID=26439625
Family Applications (1)
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JP17399398A Expired - Fee Related JP3705931B2 (ja) | 1998-03-26 | 1998-06-05 | キャスター |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3705931B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6319865B2 (ja) * | 2012-11-19 | 2018-05-09 | 株式会社ユーエイキャスター | 車輪支持構造 |
-
1998
- 1998-06-05 JP JP17399398A patent/JP3705931B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11334304A (ja) | 1999-12-07 |
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