JP6743670B2 - ピラーガーニッシュ取付構造及びテザークリップ - Google Patents

ピラーガーニッシュ取付構造及びテザークリップ Download PDF

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Description

本発明は、ピラーガーニッシュ取付構造及びテザークリップに関する。
ピラーガーニッシュと車両のピラーとの間にカーテンエアバッグ(CSAともいう。CSAはCurtain Shield Airbag の略である)が収納されると共にピラーガーニッシュがテザークリップを用いてピラーに取り付けられたピラーガーニッシュ取付構造が知られている(例えば特許文献1〜特許文献3参照)。例えば、下記特許文献1には、第2実施例として、テザークリップが、その座部から立ち上がってピラーガーニッシュに係止される係合保持部と、座部から延出されると共に湾曲されて概ねピラーガーニッシュの長手方向に沿って延びるように配置されたテザー部と、テザー部の先端に一体形成されたアンカー部と、を備える構成が開示されている。一方、ピラーガーニッシュは、テザー部が収納されるテザー収納部を備え、テザー収納部は、テザークリップの座部が接触すると共に長孔(挿通孔)が形成された底壁と、底壁とピラーガーニッシュの本体部分とを繋ぐ前壁及び一対の側壁と、を含んで構成されている。長孔の長手方向はピラーガーニッシュの長手方向に沿う方向に設定され、長孔の長辺縁部にはテザークリップの係合保持部が係合される。
また、上記特許文献1に開示された先行技術では、カーテンエアバッグの展開時に、カーテンエアバッグの展開圧によってピラーガーニッシュがテザークリップの係合保持部から離脱してピラーガーニッシュがピラーから離反する方向に移動した場合、アンカー部が長孔の周囲部に係止するまではピラーガーニッシュが移動する。これにより、ピラーとピラーガーニッシュとの間にカーテンエアバッグ展開用の隙間が形成されると共に、ピラーガーニッシュのそれ以上の移動は阻止され、ピラーガーニッシュの飛散が防止される。
特開2015−202783号公報 国際公開第2016/017539号パンフレット 特開2013−137049号公報
ところで、ピラーガーニッシュの裏面側には、テザー収納部の一対の側壁の側方側にワイヤハーネス等の配策物やカーテンエアバッグ等が配置される。このため、テザー収納部は、一対の側壁が対向する方向の距離が制約されており、それに伴ってテザー収納部の底壁に形成された長孔(挿通孔)の短手方向の寸法(孔幅)も大きくできない。そして、テザークリップをピラーガーニッシュに組み付ける際には、このような孔幅の短い長孔にアンカー部を挿通させなければならない。このため、テザークリップの組付時に孔幅の短い長孔にアンカー部を容易に挿通させることができてかつカーテンエアバッグの展開時には長孔からアンカー部が抜けるのを抑制することができるテザークリップや当該テザークリップを用いたピラーガーニッシュ取付構造が求められている。
本発明は、上記事実を考慮して、テザークリップの組付時にピラーガーニッシュの挿通孔にアンカー部を容易に挿通させることができると共にカーテンエアバッグの展開時には当該挿通孔からアンカー部が抜けるのを抑制することができるピラーガーニッシュ取付構造及びテザークリップを得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明のピラーガーニッシュ取付構造は、ピラーガーニッシュが車両のピラーにテザークリップを用いて取り付けられたピラーガーニッシュ取付構造において、前記ピラーガーニッシュは、前記ピラーとの間に折り畳まれた状態のカーテンエアバッグが収納されるピラーガーニッシュ本体と、前記ピラーガーニッシュ本体の裏面側に設けられたテザー収納部と、を備え、前記テザー収納部は、前記ピラーガーニッシュ本体の裏面から前記ピラーの側へ離間した位置に配置された底壁と、前記底壁と前記ピラーガーニッシュ本体とを繋ぐ連結壁と、を有し、前記底壁にはピラーガーニッシュ長手方向に長い挿通孔が貫通形成され、前記テザークリップは、前記底壁に対して前記テザー収納部の外側から接触する座部と、前記座部の一面から立設されて前記挿通孔の縁部に係合される係合保持部と、前記座部の前記一面から前記挿通孔を通って前記テザー収納部内に配置された帯状のテザー部と、前記テザー部の先端に接続されたアンカー部と、前記座部の他面に接続されて前記ピラーに留め付けられる留付部と、を有し、前記アンカー部は、前記テザー部との接続部分を含んでかつ前記テザー部の先端側部分としてのテザー先端部の幅方向と平行な方向に沿って延びる基部と、前記テザー先端部の幅方向から見て前記基部から前記テザー先端部の厚み方向の一方側に直線状に延出されて前記テザー先端部との間に鋭角又は直角を形成する片側延出部と、を備え、前記片側延出部の延出方向と同じ方向における前記アンカー部の全長、及び前記テザー先端部の幅方向と平行な方向における前記アンカー部の全長が、前記挿通孔の短手方向の長さよりも長く設定され、前記アンカー部は、前記テザー先端部の幅方向が前記挿通孔の長手方向に沿って配置された状態で前記アンカー部が前記テザー収納部の外側から前記挿通孔に挿通される場合に、前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部のみが前記テザー先端部との間の角度を小さくするように弾性変形可能とされることで、前記挿通孔を通過可能とされている。
上記構成によれば、ピラーガーニッシュ本体の裏面側にはテザー収納部が設けられており、このテザー収納部の底壁に貫通形成された挿通孔の縁部にテザークリップの係合保持部が係合されている。また、ピラーにはテザークリップの留付部が留め付けられている。ピラーガーニッシュが車両のピラーにテザークリップを用いて取り付けられた状態でピラーガーニッシュ本体とピラーとの間には、折り畳まれた状態のカーテンエアバッグが収納されている。そして、側面衝突時等にカーテンエアバッグが展開してピラーガーニッシュがピラーから離反する方向に移動した場合には、ピラーガーニッシュの挿通孔をテザー部が通過し、ピラーガーニッシュの挿通孔の周囲部にテザークリップのアンカー部が達する。
ここで、アンカー部は、基部と片側延出部とを備え、基部は、テザー部との接続部分を含んでテザー先端部の幅方向と平行な方向に沿って延びており、片側延出部は、テザー先端部の幅方向から見て基部からテザー先端部の厚み方向の一方側に直線状に延出されてテザー先端部との間に鋭角又は直角を形成する。そして、アンカー部は、テザー先端部の幅方向が挿通孔の長手方向に沿って配置された状態でアンカー部がテザー収納部の外側から挿通孔に挿通される場合に、テザー先端部の幅方向から見て片側延出部のみがテザー先端部との間の角度を小さくするように弾性変形することで、挿通孔を通過可能となっている。このため、挿通孔にアンカー部を比較的容易に挿通させることができる。
一方、挿通孔にアンカー部を挿通させる際にテザー先端部の側に弾性変形する片側延出部は、前述したように、テザー先端部の幅方向から見て基部からテザー先端部の厚み方向の一方側に延出されている。このため、ピラーガーニッシュの挿通孔の短手方向の長さとの関係で片側延出部の厚みが制約されても、例えば挿通孔にアンカー部を挿通させる際にテザー先端部の側に弾性変形するアンカー部の延出部分がテザー先端部の厚み方向の両側に延出されているような対比構造と比べて、片側延出部の厚みを確保しやすい。そして、片側延出部の厚みが確保されることで、組付後においてカーテンエアバッグが展開してピラーガーニッシュの挿通孔の周囲部にテザークリップのアンカー部が係止された場合の片側延出部の変形を抑えられる。
さらに、片側延出部の延出方向と同じ方向におけるアンカー部の全長、及びテザー先端部の幅方向と平行な方向におけるアンカー部の全長が、挿通孔の短手方向の長さよりも長く設定されている。よって、アンカー部が挿通孔の周囲部に係止可能とされるだけでなく、テザー先端部の幅方向と平行な方向におけるアンカー部の長さも長く設定されることで、挿通孔の周囲部にアンカー部が係止された場合のアンカー部の変形が抑えられる。また、カーテンエアバッグが展開してテザー部が挿通孔を通過する際にテザー部が軸周りに回転することが許容されるような構成に適用された場合には、テザー部の軸周りの回転の有無に関わらずアンカー部が挿通孔の周囲部に係止される。
請求項2に記載する本発明のピラーガーニッシュ取付構造は、請求項1記載の構成において、前記片側延出部は、前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部が前記テザー先端部に対して折り返されるように弾性変形した場合に前記テザー先端部と対面する中央延出部と、前記中央延出部に対して前記片側延出部の延出方向と直交する方向の両側に設けられると共に前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部が前記テザー先端部に対して折り返されるように弾性変形した場合に前記テザー先端部の側方側に配置される部位を含んで構成されて前記中央延出部よりも厚肉とされたサイド延出部と、を備える。
上記構成によれば、片側延出部はサイド延出部が中央延出部よりも厚肉となっているので、例えば片側延出部が一律に中央延出部の厚みでテザー先端部の幅方向と平行な方向に沿って延びているような構成と比べて、片側延出部の全体の剛性が高められる。したがって、組付後においてカーテンエアバッグが展開してピラーガーニッシュの挿通孔の周囲部にテザークリップのアンカー部が係止された場合の片側延出部の変形が一層効果的に抑えられる。一方、テザー先端部の幅方向から見て片側延出部がテザー先端部に対して折り返されるように弾性変形した場合にテザー先端部の側方側に配置される部位(サイド延出部の一部)は、テザー先端部の幅方向が挿通孔の長手方向に沿って配置された状態でアンカー部がテザー収納部の外側から挿通孔に挿通される場合の挿通の妨げにならない。
請求項3に記載する本発明のテザークリップは、ピラーガーニッシュを車両のピラーに取り付けるためのテザークリップであって、座部と、前記座部の一面から立設されて前記ピラーガーニッシュに係合される係合保持部と、前記座部の前記一面に接続された帯状のテザー部と、前記テザー部の先端に接続されたアンカー部と、前記座部の他面に接続され、前記ピラーに留め付けられる留付部と、を有し、前記アンカー部は、前記テザー部との接続部分を含んでかつ前記テザー部の先端側部分としてのテザー先端部の幅方向と平行な方向に沿って延びる基部と、前記テザー先端部の幅方向から見て前記基部から前記テザー先端部の厚み方向の一方側に直線状に延出されて前記テザー先端部との間に鋭角又は直角を形成する片側延出部と、を備え、前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部のみが前記テザー先端部との間の角度を小さくするように弾性変形可能とされている。
上記構成によれば、テザークリップの係合保持部がピラーガーニッシュの挿通孔の縁部と係合されると共に、テザークリップの留付部がピラーに留め付けられ、更にピラーガーニッシュとピラーとの間にカーテンエアバッグが収納されていれば、以下に説明する作用及び効果が得られる。すなわち、側面衝突時等にカーテンエアバッグが展開してピラーガーニッシュがピラーから離反する方向に移動した場合には、ピラーガーニッシュの挿通孔をテザー部が通過し、ピラーガーニッシュの挿通孔の周囲部にテザークリップのアンカー部が達する。
ここで、アンカー部は、基部と片側延出部とを備え、基部は、テザー部との接続部分を含んでテザー先端部の幅方向と平行な方向に沿って延びており、片側延出部は、テザー先端部の幅方向から見て基部からテザー先端部の厚み方向の一方側に直線状に延出されてテザー先端部との間に鋭角又は直角を形成する。そして、アンカー部は、テザー先端部の幅方向から見て片側延出部のみがテザー先端部との間の角度を小さくするように弾性変形可能となっている。このため、テザー先端部の幅方向から見て片側延出部をテザー先端部との間の角度が小さくなるように弾性変形させることで、ピラーガーニッシュの挿通孔にアンカー部を比較的容易に挿通させることができる。
一方、挿通孔にアンカー部を挿通させる際にテザー先端部の側に弾性変形する片側延出部は、前述したように、テザー先端部の幅方向から見て基部からテザー先端部の厚み方向の一方側に延出されている。このため、ピラーガーニッシュの挿通孔の短手方向の長さとの関係で片側延出部の厚みが制約されても、例えば挿通孔にアンカー部を挿通させる際にテザー先端部の側に弾性変形するアンカー部の延出部分がテザー先端部の厚み方向の両側に延出されているような対比構造と比べて、片側延出部の厚みを確保しやすい。そして、片側延出部の厚みが確保されることで、組付後においてカーテンエアバッグが展開してピラーガーニッシュの挿通孔の周囲部にテザークリップのアンカー部が係止された場合の片側延出部の変形が抑えられる。
請求項4に記載する本発明のテザークリップは、請求項3記載の構成において、前記片側延出部は、前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部が前記テザー先端部に対して折り返されるように弾性変形した場合に前記テザー先端部と対面する中央延出部と、前記中央延出部に対して前記片側延出部の延出方向と直交する方向の両側に設けられると共に前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部が前記テザー先端部に対して折り返されるように弾性変形した場合に前記テザー先端部の側方側に配置される部位を含んで構成されて前記中央延出部よりも厚肉とされたサイド延出部と、を備える。
上記構成によれば、片側延出部はサイド延出部が中央延出部よりも厚肉となっているので、例えば片側延出部が一律に中央延出部の厚みでテザー先端部の幅方向と平行な方向に沿って延びているような構成と比べて、片側延出部の全体の剛性が高められる。そして、テザークリップの係合保持部がピラーガーニッシュの挿通孔の縁部と係合されると共に、テザークリップの留付部がピラーに留め付けられ、更にピラーガーニッシュとピラーとの間にカーテンエアバッグが収納されていれば、以下に説明する作用及び効果が得られる。すなわち、カーテンエアバッグが展開してピラーガーニッシュの挿通孔の周囲部にテザークリップのアンカー部が係止された場合の片側延出部の変形が一層効果的に抑えられる。一方、テザー先端部の幅方向から見て片側延出部がテザー先端部に対して折り返されるように弾性変形した場合にテザー先端部の側方側に配置される部位(サイド延出部の一部)は、テザー先端部の幅方向が挿通孔の長手方向に沿って配置された状態でアンカー部がテザー収納部の外側から挿通孔に挿通される場合の挿通の妨げにならない。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載のピラーガーニッシュ取付構造によれば、テザークリップの組付時にピラーガーニッシュの挿通孔にアンカー部を容易に挿通させることができると共にカーテンエアバッグの展開時には当該挿通孔からアンカー部が抜けるのを抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載のピラーガーニッシュ取付構造によれば、カーテンエアバッグの展開時にはピラーガーニッシュの挿通孔からアンカー部が抜けるのを一層効果的に抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載のテザークリップによれば、テザークリップの組付時にピラーガーニッシュの挿通孔にアンカー部を容易に挿通させることができると共に、上述のようにテザークリップを用いてピラーガーニッシュを車両のピラーに取り付ければ、カーテンエアバッグの展開時にピラーガーニッシュの挿通孔からアンカー部が抜けるのを抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項4に記載のテザークリップによれば、上述のようにテザークリップを用いてピラーガーニッシュを車両のピラーに取り付ければ、カーテンエアバッグの展開時にピラーガーニッシュの挿通孔からアンカー部が抜けるのを一層効果的に抑制することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係るピラーガーニッシュ取付構造をピラーガーニッシュの長手方向に沿って切断した状態で示す断面図である。 図2(A)は図1の矢印2A方向から見た状態でアンカー部等を示す図である。図2(B)は図1の矢印2B方向から見た状態でアンカー部等を示す図である。 図1に示されるピラーガーニッシュの上端部をピラーガーニッシュの短手方向(幅方向)に沿って切断した状態で示す断面図である。ピラーガーニッシュの裏面側に配置される各部材は簡略化して想像線(二点鎖線)で示す。 図4(A)は図1のテザー部が軸周りに回転した後にアンカー部が挿通孔の周囲部に接近している状態をピラーガーニッシュ長手方向視で示す断面図である。図4(B)は図4(A)の状態の後にアンカー部が挿通孔の周囲部に係止された状態をピラーガーニッシュ長手方向視で示す断面図である。 図1のテザー部が軸周りに回転しないでアンカー部が挿通孔の周囲部に係止された状態をピラーガーニッシュ長手方向視で示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るテザークリップをテザー長手方向と直交する方向でかつ座部の側方側から見た状態で示す側面図である。 図7(A)は図6のアンカー部が挿通孔の周囲部に接近している状態をピラーガーニッシュ長手方向視で示す断面図である。図7(B)は図7(A)の状態の後にアンカー部が挿通孔の周囲部に係止された状態をピラーガーニッシュ長手方向視で示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るテザークリップをテザー長手方向と直交する方向でかつ座部の側方側から見た状態で示す側面図である。 図9(A)は図8のテザー部が軸周りに回転した後にアンカー部が挿通孔の周囲部に接近している状態をピラーガーニッシュ長手方向視で示す断面図である。図9(B)は図9(A)の状態の後にアンカー部が挿通孔の周囲部に係止された状態をピラーガーニッシュ長手方向視で示す断面図である。 図10(A)は図8のテザー部が軸周りに回転しないでアンカー部が挿通孔の周囲部に接近している状態をピラーガーニッシュ長手方向視で示す断面図である。図10(B)は図10(A)の状態の後にアンカー部が挿通孔の周囲部に係止された状態をピラーガーニッシュ長手方向視で示す断面図である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るテザークリップ及びピラーガーニッシュ取付構造について図1〜図5を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印INは車両幅方向内側を示しており、矢印Xは車両前下方側を示している。
(テザークリップの構成)
まず、テザークリップの構成について説明する。図1に示されるように、テザークリップ10は、一例としてフロントピラーガーニッシュ50(以下、単に「ピラーガーニッシュ50」という。)を車両のフロントピラー60(以下、単に「ピラー60」という。)のピラーインナパネル62に取り付けるための部材である。
テザークリップ10は、全体としては軸状の単一の樹脂部材として構成されている。テザークリップ10の軸方向の中間部には、略矩形平板状の座部12が形成されている。座部12の一面としての第一面12Aには、一対の係合保持部40及び帯状のテザー部20が接続され、座部12の他面としての第二面12Bには留付部14が接続されている。
留付部14は、ピラーインナパネル62に留め付けられる部位とされる。なお、留付部14の基本構成は、例えば、特開2015−202783号公報等で公知の構成とほぼ同様であるため、詳細説明を省略するが、後述する第2の実施形態の図6に留付部14の外観が側面図で示されているので、そちらを参照されたい。図6を援用して概説すると、留付部14は、座部12の第二面12Bの中心部から立設された脚14Aと、脚14Aに一体形成された一対の係止爪14Bと、座部12の第二面12Bの中心部から離れた部位から立設されたぐらつき抑制弾性片14Dと、を備えている。
図1に示される一対の係合保持部40は、座部12の第一面12Aから一体に立設されてピラーガーニッシュ50に係合される部位とされ、互いに対向配置されている。一対の係合保持部40の各々は、座部12の第一面12Aに対向する方向から見て(図1では図中の上側から見て)一対の係合保持部40の互いの対向方向と直交する方向の両側にV字状に張り出す一対の係合本体部44A(図3参照)を備えている。図3に想像線(二点鎖線)で示される一対の係合本体部44Aは、互いに接近及び離間する接離方向に弾性変形可能とされている。また、一対の係合本体部44Aの間には中央壁部44Bが形成されており、この中央壁部44Bは、座部12の第一面12Aから立設されて一対の係合本体部44Aにおける座部12の側とは反対側の端部同士を繋いでいる。なお、後述する第2の実施形態の図6には一対の係合保持部40の外観が側面図で示されているので、そちらも参照されたい。
図1に示されるように、座部12の第一面12Aにおいて一対の係合保持部40の間には、テザー部20の立上部22が接続されている。テザー部20は、座部12の第一面12Aから延出されており、可撓性を有している。テザー部20は、全体として見た場合の長手方向L(以下、「テザー長手方向L」と略す。)がピラーガーニッシュ50の長手方向に沿うように配置される。
テザー部20は、座部12の第一面12Aに接続された立上部22から湾曲した第一湾曲部24Rを経て一対の係合保持部40の対向方向と平行な方向の一方側(図中では右側)に延在部24Xが延びており、更にその先端には第二湾曲部26Rが連続している。第一湾曲部24Rは、立上部22の先端から一対の係合保持部40の対向方向と平行な方向の他方側(図中では左側)に膨出するように湾曲している。また、第二湾曲部26Rは、延在部24Xの先端から立上部22の立ち上がり方向とは反対側に向けて鈍角状になだらかに曲げられてから延在部24Xとの接続部の側に戻るように略C字状に湾曲している。テザー部20の長さは、後述するカーテンエアバッグ70(図3参照)の展開時にピラーガーニッシュ50をピラーインナパネル62から離間させる距離に応じて設定されている。
テザー部20の先端には、アンカー部30が一体に形成されて接続されている。なお、図1では、テザー部20の先端側及びアンカー部30を断面図でなく側面図で示している。図2(A)には図1の矢印2A方向から見たアンカー部30等が示され、図2(B)には図1の矢印2B方向から見たアンカー部30等が示されている。図1及び図2に示されるように、アンカー部30は、基部32と、基部32と一体に形成された片側延出部34と、を備えている。アンカー部30の基部32は、テザー部20との接続部分を含んでかつテザー部20の先端側部分としてのテザー先端部26Aの幅方向(図2の矢印26W参照)と平行な方向に沿って延びている。また、図1に示されるように、アンカー部30の片側延出部34は、テザー先端部26Aの幅方向から見て(図1の方向視で)基部32からテザー先端部26Aの厚み方向の一方側(本実施形態では一例として図1に示されるテザー先端部26Aに対して図中上側)に直線状に延出されてテザー先端部26Aとの間に鋭角(図中の角度A参照)を形成する。なお、テザー先端部26Aは、本実施形態では第二湾曲部26Rの先端側部分とされている。
アンカー部30は、テザー先端部26Aの幅方向から見て片側延出部34のみがテザー先端部26Aとの間の角度Aを小さくするように弾性変形可能とされている。片側延出部34は、テザー先端部26Aの幅方向から見て片側延出部34がテザー先端部26Aに対して折り返されるように弾性変形した場合にテザー先端部26Aと対面する中央延出部34Aを備えている。また、図2に示されるように、片側延出部34には、中央延出部34Aに対して片側延出部34の延出方向と直交する方向の両側にサイド延出部34Sが設けられている。サイド延出部34Sは、図1に示されるテザー先端部26Aの幅方向から見て片側延出部34がテザー先端部26Aに対して折り返されるように弾性変形した場合にテザー先端部26Aの側方側に配置される部位を含んで構成されて中央延出部34Aよりも厚肉とされている。
(ピラーガーニッシュ取付構造)
次に、テザークリップ10を用いてピラーガーニッシュ50が車両のピラー60に取り付けられたピラーガーニッシュ取付構造及びその周辺構造について説明する。なお、図1に示される矢印50Lはピラーガーニッシュ長手方向(ピラーガーニッシュ50の長手方向)を示している。
ピラー60は、車体側部に形成されたドア開口部の車両前後方向の前縁部において車両上方へ向けて車両後方側に傾斜するように立設された金属製の車体骨格部材である。ピラー60は、その内板を構成するピラーインナパネル62を備えると共に、外板を構成するピラーアウタパネル(図示省略)を含んで構成され、車両上方へ向けて車両後方側に傾斜するように延在する閉断面部(図示省略)を備えている。ピラーインナパネル62には、クリップ取付孔62Xが貫通形成されている。
ピラー60におけるピラーインナパネル62の車室内側には、樹脂製のピラーガーニッシュ50が内張りされている。ピラーガーニッシュ50は、車両上方へ向けて車両後方側に傾斜する方向を長手方向として配置されている。図3には、ピラーガーニッシュ50の上端部をピラーガーニッシュ50の短手方向(幅方向)に沿って切断した状態の断面図が示されている。なお、図3では、ピラーガーニッシュ50が車両に組み付けられた場合にピラーガーニッシュ50の裏面側に配置される各部材を簡略化して想像線(二点鎖線)で示している。
図3に示されるように、ピラーガーニッシュ50は、平断面形状が略C字状に形成されたピラーガーニッシュ本体52(以下、単に「ガーニッシュ本体52」と略す。)を備えている。ガーニッシュ本体52の図示しない下端部(図3の紙面奥側の端部)には、組付状態で車両下方側へ延出する差込み部(図示省略)が一体に形成されている。この差込み部は、インストルメントパネル(図示省略)の車両幅方向外側の端部に差し込まれるようになっている。また、ガーニッシュ本体52の図示しない長手方向中間部の裏面には、座部(図示省略)が一体に形成されており、この座部は、クリップ(図示省略)を介してピラーインナパネル62に留め付けられている。
さらに、図3に示されるように、ガーニッシュ本体52の上端部の裏面には、中空のテザー収納部54が一体に形成されている。図1及び図3に示されるように、テザー収納部54は、ガーニッシュ本体52の裏面からピラーインナパネル62の側へ離間した位置に配置された底壁54Aと、底壁54Aとガーニッシュ本体52の裏面とを繋ぐ連結壁としての一対の側壁54B(図3参照)及び閉塞壁54C(図1参照)と、を備えている。底壁54Aは、ガーニッシュ本体52の裏面に対して略平行に配置されている。図3に示される一対の側壁54Bは、ピラーガーニッシュ短手方向(図3では左右方向)に互いに対向すると共に底壁54Aによってピラー60側の端部同士が繋がれている。また、図1に示される閉塞壁54Cは、一対の側壁54Bの車両前下方側(矢印X参照)の端部同士を繋いでいる。テザー収納部54の車両後上方側(矢印X方向とは反対側)は開口部54Dとされている。
底壁54Aには、組付用の挿通孔54Xが貫通形成されている。挿通孔54Xは、長手方向及び前記長手方向と直交する短手方向を有してピラーガーニッシュ長手方向に長い形状(本実施形態では長方形状(実質的に長方形として把握される形状))に形成されている。
テザー収納部54の挿通孔54Xには、ピラーガーニッシュ50とピラー60のピラーインナパネル62とを連結するテザークリップ10が取り付けられている。テザークリップ10の留付部14は、ピラーインナパネル62のクリップ取付孔62Xに挿入されている。ピラーインナパネル62のクリップ取付孔62Xの内面には、図示を省略する係止爪(図6の符号14B参照)が係止され、ピラーインナパネル62の車室側の面には、ぐらつき抑制弾性片14Dが弾性変形された状態(図示省略)で押し当てられる。一方、テザークリップ10の一対の係合保持部40をピラーガーニッシュ50のテザー収納部54の挿通孔54Xに押し込んで挿通させると、挿通孔54Xの内側に係合保持部40の根本部42が位置すると共に、図3に示されるように、係合保持部40がピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの長辺縁部に係合されるようになっている。
以上により、図1に示されるテザークリップ10は、互いに対向配置されるピラーガーニッシュ50及びピラーインナパネル62に取り付けられている。なお、テザークリップ10の一対の係合保持部40は、テザークリップ10がピラーガーニッシュ50に取り付けられた状態ではピラーガーニッシュ50の長手方向に並ぶように対向配置されている。なお、ピラーガーニッシュ50の長手方向は、図3では図3の紙面に垂直な方向とされている。
図3に示されるように、テザークリップ10は、座部12がテザー収納部54の底壁54Aに対してテザー収納部54の外側から接触した状態で係合保持部40がピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの長辺縁部に係合されている。さらに、図1に示されるように、テザー部20は、座部12の第一面12Aからピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xを通ってテザー収納部54内に配置されている。但し、本実施形態では、テザー部20の第二湾曲部26Rの大部分は、アンカー部30と共に開口部54Dからテザー収納部54の外側に出ている。
また、図4(B)に示されるように、片側延出部34の延出方向と同じ方向におけるアンカー部30の全長30Lは、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの短手方向の長さよりも長く設定されている。また、図5に示されるように、テザー先端部26Aの幅方向(矢印26W参照)と平行な方向におけるアンカー部30の全長30Mも、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの短手方向の長さよりも長く設定されている。また、図示を省略するが、図4(A)に示されるアンカー部30は、テザー先端部26Aの幅方向(図4(A)の紙面に垂直な方向)がピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの長手方向(図4(A)の紙面に垂直な方向)に沿って配置された状態でアンカー部30がテザー収納部54の外側(図4(A)では下側)から挿通孔54Xに挿通される場合に、テザー先端部26Aの幅方向から見て(図4(A)の方向視で)片側延出部34のみがテザー先端部26Aとの間の角度Aを小さくするように弾性変形可能とされることで、挿通孔54Xを通過可能とされている。
図3に示されるように、ガーニッシュ本体52は、その車両前後方向の前部52Aが車両前後方向の中間部52Bに対して車両幅方向外側へ向けて延出されている。ガーニッシュ本体52の前部52Aとピラーインナパネル62との間に形成された前側スペースS1には、ワイヤハーネスやドレインホース等の配策物72が配策されている。また、ピラーガーニッシュ本体52は、その車両前後方向の後部52Cが車両前後方向の中間部52Bに対して車両幅方向外側へ延出されている。ガーニッシュ本体52の後部52Cとピラーインナパネル62との間に形成された後側スペースS2には、折り畳まれた状態のカーテンエアバッグ70が収納されている。カーテンエアバッグ70の展開方向は車両後下方側かつ車室内側へ向けた方向である。
(取付手順)
次に、テザークリップ10を用いてピラーガーニッシュ50をピラー60に取り付ける手順について概説する。
まず、図4(A)に示されるテザー先端部26Aの幅方向をピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの長手方向に沿わせた状態でテザー収納部54の外側から挿通孔54Xにテザークリップ10のアンカー部30が挿通される。テザー先端部26Aの幅方向から見て(図4(A)に示される方向視で)片側延出部34のみがテザー先端部26Aとの間の角度Aを小さくするように弾性変形することで(図示省略)、アンカー部30は挿通孔54Xを通過可能となっている。このため、挿通孔54Xにアンカー部30を比較的容易に挿通させることができる。その後、そのアンカー部30を軸周りに90度回転させてから、図1に示されるテザー部20及び係合保持部40が挿通孔54Xに挿入される。そして、係合保持部40が挿通孔54Xの長辺縁部に係合される。その後、テザークリップ10の留付部14がピラーインナパネル62のクリップ取付孔62Xに留め付けられることで、ピラーガーニッシュ50がピラー60に取り付けられる。
なお、ガーニッシュ本体52の図示しない長手方向中間部は、別のクリップ(図示省略)でピラーインナパネル62に留め付けられる。また、ガーニッシュ本体52の図示しない下端部は、差込み部(図示省略)がインストルメントパネル(図示省略)の車両幅方向外側の端部に形成された差込み孔に差し込まれる。
(作用・効果)
次に、テザークリップ10を用いてピラーガーニッシュ50が車両のピラー60に取り付けられた場合の作用及び効果について説明する。
側面衝突時又はロールオーバー時に図3に示されるカーテンエアバッグ70が展開されると、カーテンエアバッグ70の展開圧によってピラーガーニッシュ50がピラー60から離反する方向に移動しようとする。そして、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの長辺縁部がテザークリップ10の係合保持部40から離脱してピラーガーニッシュ50がピラー60から離反する方向に移動すると、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xをテザー部20が通過し、最終的にはピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの周囲部にアンカー部30(図2参照)が係止される(図4(B)及び図5参照)。
ところで、組付時において図4(A)に示される挿通孔54Xにアンカー部30を挿通させる際にテザー先端部26Aの側に弾性変形する片側延出部34は、前述したように、テザー先端部26Aの幅方向から見て基部32からテザー先端部26Aの厚み方向の一方側に延出されている。このため、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの短手方向の長さとの関係で片側延出部34の厚みが制約されても、例えば挿通孔(54X)にアンカー部を挿通させる際にテザー先端部(26A)の側に弾性変形するアンカー部の延出部分がテザー先端部(26A)の厚み方向の両側に延出されているような対比構造と比べて、片側延出部34の厚みを確保しやすい。そして、片側延出部34の厚みが確保されることで、組付後においてカーテンエアバッグ70(図3参照)が展開して図4(B)に示されるようにピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの周囲部にテザークリップ10のアンカー部30が係止された場合の片側延出部34の変形が抑えられる。
さらに、図4(B)に示される片側延出部34の延出方向と同じ方向におけるアンカー部30の全長30L、及び図5に示されるテザー先端部26Aの幅方向(矢印26W参照)と平行な方向におけるアンカー部30の全長30Mは、図4(B)及び図5に示される挿通孔54Xの短手方向の長さよりも長く設定されている。これにより、カーテンエアバッグ70(図3参照)が展開してテザー部20が挿通孔54Xを通過する際にテザー部20が軸周りに例えば90度回転した場合には図4(B)に示される状態でアンカー部30が挿通孔54Xの周囲部に係止され、テザー部20が軸周りに回転しない場合には図5に示される状態でアンカー部30が挿通孔54Xの周囲部に係止される。また、テザー先端部26Aの幅方向(矢印26W参照)と平行な方向におけるアンカー部30の長さが長く設定されることで、図4に示されるテザー部20が軸周りに90度回転して挿通孔54Xの周囲部にアンカー部30が係止された場合のアンカー部30の変形も良好に抑えられる。
また、図2(B)に示されるように、片側延出部34はサイド延出部34Sが中央延出部34Aよりも厚肉となっているので、例えば片側延出部(34)が一律に中央延出部(34A)の厚みでテザー先端部(26A)の幅方向と平行な方向に沿って延びているような構成と比べて、片側延出部34の全体の剛性が高められる。したがって、組付後においてカーテンエアバッグ70(図3参照)が展開して図4(B)及び図5に示されるように、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの周囲部にテザークリップ10のアンカー部30が係止された場合の片側延出部34の変形が一層効果的に抑えられる。一方、図4(A)に示されるテザー先端部26Aの幅方向から見て片側延出部34がテザー先端部26Aに対して折り返されるように弾性変形した場合(図示省略)にテザー先端部26Aの側方側に配置される部位(サイド延出部34Sの一部)は、テザー先端部26Aの幅方向が挿通孔54Xの長手方向に沿って配置された状態でアンカー部30がテザー収納部54の外側から挿通孔54Xに挿通される場合の挿通の妨げにならない。
以上説明したように、本実施形態によれば、図1に示されるテザークリップ10の組付時にピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xにアンカー部30を容易に挿通させることができると共にカーテンエアバッグ70(図3参照)の展開時には挿通孔54Xからアンカー部30が抜けるのを抑制することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、図1及び図3を援用しながら図6及び図7を用いて説明する。図6には、本実施形態に係るテザークリップ80をテザー長手方向Lと直交する方向でかつ座部12の側方側から見た状態の側面図が示されている。また、図7(A)にはアンカー部90が挿通孔54Xの周囲部に接近している状態がピラーガーニッシュ長手方向視の断面図で示され、図7(B)には図7(A)の状態の後にアンカー部90が挿通孔54Xの周囲部に係止された状態がピラーガーニッシュ長手方向視の断面図で示されている。
これらの図に示されるように、本実施形態は、アンカー部30(図1等参照)に代えてアンカー部90を備える点、テザー部20(図1等参照)に代えてテザー部82を備える点、及び案内板88を備える点で、第1の実施形態とは異なる。他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図6に示されるように、テザー部82は、第1の実施形態のテザー部20(図1等参照)と同様の立上部22及び第一湾曲部24Rを備えている。第一湾曲部24Rの先端部からは一対の係合保持部40の対向方向と平行な方向の一方側(図中では右側)へ向けて座部12の側に傾斜した傾斜部84Xが延出され、傾斜部84Xの先端からは湾曲しながら徐々に幅広かつ薄肉とされた第二湾曲部86Rが延出されている。第二湾曲部86Rは、立上部22の立ち上がり方向と反対側に膨出するように湾曲している。第二湾曲部86Rの先端はアンカー部90に接続されている。
テザー部82は、第一湾曲部24Rから第二湾曲部86Rまでの部位の厚み方向に直交する面が同一平面に沿うように配置されている。また、傾斜部84Xの幅方向両側からは案内板88が張り出している。この一対の案内板88は、カーテンエアバッグ70(図3参照)が展開してテザー部82が挿通孔54X(図7(A)参照)を通過する際にテザー部82が軸周りに回転するのを防止するための部位をされている。
図6及び図7(A)に示されるように、アンカー部90は、基部92と、基部92と一体に形成された片側延出部94と、を備えている。アンカー部90の基部92は、テザー部82との接続部分を含んでかつテザー部82の先端側部分としてのテザー先端部86Aの幅方向(矢印86W参照)と平行な方向に沿って延びている。また、図7(A)に示されるように、アンカー部90の片側延出部94は、テザー先端部86Aの幅方向(図7(A)の紙面に垂直な方向)から見て基部92からテザー先端部86Aの厚み方向の一方側(本実施形態では一例として図7(A)に示されるテザー先端部86Aに対して図中右側)に直線状に延出されてテザー先端部86Aとの間に鋭角(図中の角度B参照)を形成する。なお、テザー先端部86Aは、本実施形態では第二湾曲部86R(図6参照)の先端側部分とされている。
また、図7(B)に示されるように、片側延出部94の延出方向と同じ方向におけるアンカー部90の全長90Lは、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの短手方向の長さよりも長く設定されている。また、図6に示されるテザー先端部86Aの幅方向(矢印86W参照)と平行な方向におけるアンカー部90の全長90Mも、図7(B)に示されるピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの短手方向の長さよりも長く設定されている。
さらに、図7(A)に示されるアンカー部90は、テザー先端部86Aの幅方向が挿通孔54Xの長手方向に沿って配置された状態でアンカー部90がテザー収納部54の外側(図7(A)では下側)から挿通孔54Xに挿通される場合に、テザー先端部86Aの幅方向から見て(図7(A)の方向視で)片側延出部94のみがテザー先端部86Aとの間の角度Bを小さくするように弾性変形可能とされることで、挿通孔54Xを通過可能とされている。
なお、本実施形態では、テザー先端部86Aの厚みが第1の実施形態におけるテザー先端部26A(図4参照)の厚みよりも薄く設定されているが、図6に示されるテザー先端部86Aにおける幅方向(矢印86W参照)の長さは第1の実施形態に示されるテザー先端部26A(図5参照)における幅方向の長さよりも長く設定されている。これにより、テザー先端部86Aの軸直交方向に切断した場合の断面積を第1の実施形態におけるテザー先端部26A(図5参照)の軸直交方向に切断した場合の断面積と同等にすることで、図7(B)に示されるアンカー部90が挿通孔54Xの周囲部に係止された場合のテザー先端部86Aの剛性が確保されている。なお、図6に示されるテザー先端部86Aにおける幅方向(矢印86W方向)の長さを長くしたことに伴い、テザー部82が挿通孔54X(図7(A)参照)を通過する際にテザー部82を軸周りに回転させないための前述した一対の案内板88が設けられている。
(取付手順)
次に、テザークリップ80を用いてピラーガーニッシュ50(図7参照)をピラー60(図1参照)に取り付ける手順について概説する。
まず、図7(A)に示されるテザー先端部86Aの幅方向をピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの長手方向に沿わせた状態でテザー収納部54の外側から挿通孔54Xにテザークリップ80のアンカー部90が挿通される。このときテザー先端部86Aの幅方向から見て(図7(A)に示される方向視で)片側延出部94のみがテザー先端部86Aとの間の角度Bを小さくするように弾性変形することで(図示省略)、挿通孔54Xを通過可能となっている。このため、挿通孔54Xにアンカー部90を比較的容易に挿通させることができる。その後、そのアンカー部90を軸周りに回転させずに、図6に示されるテザー部82及び係合保持部40が挿通孔54Xに挿入される。その後の手順は第1の実施形態と同様である。
(作用・効果)
次に、テザークリップ80を用いてピラーガーニッシュ50(図7参照)が車両のピラー60(図1参照)に取り付けられた場合の作用及び効果について説明する。
側面衝突時又はロールオーバー時に図3に示されるカーテンエアバッグ70が展開されると、カーテンエアバッグ70の展開圧によってピラーガーニッシュ50がピラー60から離反すると、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xを図6に示されるテザー部82が通過する。このとき案内板88が図7に示されるピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの縁部に当たることでテザー部82の軸周りの回転が阻止され、最終的には図7(B)に示されるように、挿通孔54Xの周囲部にアンカー部90が係止される。
ところで、挿通孔54Xにアンカー部90を挿通させる際にテザー先端部86Aの側に弾性変形する片側延出部94は、前述したように、テザー先端部86Aの幅方向から見て基部92からテザー先端部86Aの厚み方向の一方側に延出されている。このため、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの短手方向の長さとの関係で片側延出部94の厚みが制約されても、例えば挿通孔(54X)にアンカー部を挿通させる際にテザー先端部(86A)の側に弾性変形するアンカー部の延出部分がテザー先端部(86A)の厚み方向の両側に延出されているような対比構造と比べて、片側延出部94の厚みを確保しやすい。そして、片側延出部94の厚みが確保されることで、組付後においてカーテンエアバッグ70(図3参照)が展開して図7(B)に示されるようにピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの周囲部にテザークリップ80のアンカー部90が係止された場合の片側延出部94の変形を抑えられる。
さらに、図7(B)に示される片側延出部94の延出方向と同じ方向におけるアンカー部90の全長90Lが挿通孔54Xの短手方向の長さよりも長く設定されているだけでなく、図6に示されるテザー先端部86Aの幅方向(矢印86W参照)と平行な方向におけるアンカー部90の全長90Mも、図7(B)に示されるピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの短手方向の長さよりも長く設定されている。これにより、アンカー部90の断面積を大きくなっているので、挿通孔54Xの周囲部にアンカー部90が係止された場合のアンカー部90の変形が抑えられる。
以上説明したように、本実施形態によっても、図6に示されるテザークリップ80の組付時に図7に示されるピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xにアンカー部90を容易に挿通させることができると共にカーテンエアバッグ70(図3参照)の展開時には挿通孔54Xからアンカー部90が抜けるのを抑制することができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について、図1及び図3を援用しながら図8〜図10を用いて説明する。図8には、本実施形態に係るテザークリップ100をテザー長手方向Lと直交する方向でかつ座部12の側方側から見た状態の側面図が示されている。また、図9には第1の実施形態の図4に相当する断面図が示され、図10(B)には第1の実施形態の図5に相当する断面図が示されている。さらには、図10(A)にはテザー部102が軸周りに回転しないでアンカー部110が挿通孔54Xの周囲部に接近している状態がピラーガーニッシュ長手方向視の断面図で示されている。
これらの図に示されるように、本実施形態は、アンカー部30(図1等参照)に代えてアンカー部110を備える点、テザー部20(図1等参照)に代えてテザー部102を備える点、及び一対の係合保持部40の一方に隙詰め用のリブ108が形成されている点で、第1の実施形態とは異なる。他の構成は、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの長手方向の長さ設定を除き、第1の実施形態と実質的に同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図8に示されるように、テザー部102は、第1の実施形態のテザー部20(図1等参照)と同様の立上部22及び第一湾曲部24Rを備えている。第一湾曲部24Rの先端からは一対の係合保持部40の対向方向と平行な方向の一方側(図中では右側)へ向けて座部12の側に傾斜した傾斜部104Xが延出され、傾斜部104Xの先端からは湾曲した第二湾曲部106Rが延出されている。第二湾曲部106Rは、立上部22の立ち上がり方向とは反対方向に向けて膨出するようになだらかに湾曲している。この第二湾曲部106Rの先端はアンカー部110に接続されている。
一対の係合保持部40のうち座部12の第一面12Aに対向する方向から見て(図8では図中の上側から見て)第一湾曲部24Rと重なる係合保持部40Aには、中央壁部44B(図3参照)からテザー部102の立上部22の側とは反対側に突出するリブ108が形成されている。第一湾曲部24Rにおいて膨出する図中左側の端部位置は、座部12の第一面12Aに対向する方向から見てリブ108と重なる位置に設定されている。
また、図9に示されるピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xにおいて図9の紙面に垂直な方向の長さ(すなわち長辺の長さ)は、リブ108(図8参照)が形成された分だけ第1の実施形態における挿通孔54X(図1参照)よりも長く設定されている。なお、本実施形態における挿通孔54Xと第1の実施形態における挿通孔54X(図1参照)とは、長辺の長さが異なるが、便宜上同一符号を付す。
図8に示されるように、アンカー部110は、基部112と、基部112と一体に形成された片側延出部114と、を備えており、図10に示されるように、片側延出部114は一対設けられている。図8に示されるように、アンカー部110の基部112は、テザー部102との接続部分を含んでかつテザー部102の先端側部分としてのテザー先端部106Aの幅方向(図8の紙面に垂直な方向)と平行な方向に沿って延びている。なお、テザー先端部106Aは、本実施形態では第二湾曲部106Rの先端側部分とされている。
また、アンカー部110の片側延出部114は、テザー先端部106Aの幅方向から見て(図8の方向視で)基部112からテザー先端部106Aの厚み方向の一方側(本実施形態では一例として図8に示されるテザー先端部106Aに対して図中右側)に直線状に延出されてテザー先端部106Aとの間に鋭角(図中の角度C1参照)ないしは直角(図中の角度C2参照)を形成する。なお、図9に示される状態は、テザー部102がピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xを通過する等の過程を経ているため、テザー先端部106Aの幅方向から見た片側延出部114とテザー先端部106Aとの間の角度が図8に示される角度と若干違う角度で図示されている。但し、図中において角度を示すC1、C2については便宜上同一符号を付す。
図9(B)に示されるように、片側延出部114の延出方向と同じ方向におけるアンカー部110の全長110Lは、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの短手方向の長さよりも長く設定されている。また、図10(B)に示されるように、テザー先端部106Aの幅方向(矢印106W参照)と平行な方向におけるアンカー部110の全長110Mも、ピラーガーニッシュ50の挿通孔54Xの短手方向の長さよりも長く設定されている。
図9(A)に示されるアンカー部110は、テザー先端部106Aの幅方向が挿通孔54Xの長手方向に沿って配置された状態でアンカー部110がテザー収納部54の外側(図9(A)では下側)から挿通孔54Xに挿通される場合に、テザー先端部106Aの幅方向から見て(図9(A)の方向視で)片側延出部114のみがテザー先端部106Aとの間の角度C1、C2を小さくするように弾性変形可能とされることで、挿通孔54Xを通過可能とされている。
図8に示されるテザークリップ100を用いてピラーガーニッシュ50(図9参照)をピラー60(図1参照)に取り付ける手順は、第1の実施形態と同様であり、前述した第1の実施形態と概ね同様の作用及び効果が得られる。
次に、テザークリップ100を用いてピラーガーニッシュ50(図9参照)が車両のピラー60(図1参照)に取り付けられた場合の作用及び効果について説明する。カーテンエアバッグ70(図3参照)が展開してテザー部102が図9に示される挿通孔54Xを通過する際にテザー部102が軸周りに例えば90度回転した場合には図9(A)に示される状態を経て図9(B)に示される状態でアンカー部110が挿通孔54Xの周囲部に係止される。また、カーテンエアバッグ70(図3参照)が展開して図8に示されるテザー部102が図10に示される挿通孔54Xを通過する際にテザー部102が軸周りに回転しない場合には図10(A)に示される状態を経て図10(B)に示される状態でアンカー部30が挿通孔54Xの周囲部に係止される。そして、本実施形態によっても、前述した第1の実施形態と概ね同様の効果が得られる。
[実施形態の補足説明]
なお、上記第1〜第3の実施形態のテザークリップ10、80、100の製造においては、例えば上記特許文献1の第2実施例等に開示された従来のテザークリップの製造と比べて成形型のスライド方向を増やす必要がないので、製造も容易である。
また、上記実施形態では、図1等に示されるピラー60がフロントピラーとされ、ピラーガーニッシュ50がフロントピラーガーニッシュとされているが、本発明に適用されるピラーは例えばリアピラー(クォータピラー)等のようなフロントピラー以外のピラーとされてもよく、ピラーガーニッシュはフロントピラー以外のピラー用のガーニッシュとされてもよい。
また、図1〜図10に示される上記第1〜第3の実施形態の変形例として、上記第1〜第3の実施形態のアンカー部30、90、110の片側延出部34、94、114に代えて、テザー先端部(26A、86A,106A)の幅方向から見て基部(32、92、112)からテザー先端部(26A、86A,106A)の厚み方向の一方側であってかつ第1〜第3の実施形態の片側延出部34、94、114が延出する側とは反対側(すなわち図1に示されるテザー先端部26Aに対して図中下側、図7(A)に示されるテザー先端部86Aに対して図中左側、図8に示されるテザー先端部106Aに対して図中左側)に延出された片側延出部がアンカー部に形成されてもよい。
なお、上記実施形態及び上述の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
以上、本発明の一例について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10 テザークリップ
12 座部
12A 第一面(一面)
12B 第二面(他面)
14 留付部
20 テザー部
22 立上部
26A テザー先端部
26W テザー先端部の幅方向
30 アンカー部
32 基部
34 片側延出部
34A 中央延出部
34S サイド延出部
40 係合保持部
50 ピラーガーニッシュ
50L ピラーガーニッシュ長手方向
52 ピラーガーニッシュ本体
54 テザー収納部
54A 底壁
54B 側壁(連結壁)
54C 閉塞壁(連結壁)
54X 挿通孔
60 ピラー
70 カーテンエアバッグ
80 テザークリップ
82 テザー部
86A テザー先端部
86W テザー先端部の幅方向
90 アンカー部
92 基部
94 片側延出部
100 テザークリップ
102 テザー部
106A テザー先端部
106W テザー先端部の幅方向
110 アンカー部
112 基部
114 片側延出部

Claims (4)

  1. ピラーガーニッシュが車両のピラーにテザークリップを用いて取り付けられたピラーガーニッシュ取付構造において、
    前記ピラーガーニッシュは、前記ピラーとの間に折り畳まれた状態のカーテンエアバッグが収納されるピラーガーニッシュ本体と、前記ピラーガーニッシュ本体の裏面側に設けられたテザー収納部と、を備え、前記テザー収納部は、前記ピラーガーニッシュ本体の裏面から前記ピラーの側へ離間した位置に配置された底壁と、前記底壁と前記ピラーガーニッシュ本体とを繋ぐ連結壁と、を有し、前記底壁にはピラーガーニッシュ長手方向に長い挿通孔が貫通形成され、
    前記テザークリップは、前記底壁に対して前記テザー収納部の外側から接触する座部と、前記座部の一面から立設されて前記挿通孔の縁部に係合される係合保持部と、前記座部の前記一面から前記挿通孔を通って前記テザー収納部内に配置された帯状のテザー部と、前記テザー部の先端に接続されたアンカー部と、前記座部の他面に接続されて前記ピラーに留め付けられる留付部と、を有し、
    前記アンカー部は、前記テザー部との接続部分を含んでかつ前記テザー部の先端側部分としてのテザー先端部の幅方向と平行な方向に沿って延びる基部と、前記テザー先端部の幅方向から見て前記基部から前記テザー先端部の厚み方向の一方側に直線状に延出されて前記テザー先端部との間に鋭角又は直角を形成する片側延出部と、を備え、
    前記片側延出部の延出方向と同じ方向における前記アンカー部の全長、及び前記テザー先端部の幅方向と平行な方向における前記アンカー部の全長が、前記挿通孔の短手方向の長さよりも長く設定され、
    前記アンカー部は、前記テザー先端部の幅方向が前記挿通孔の長手方向に沿って配置された状態で前記アンカー部が前記テザー収納部の外側から前記挿通孔に挿通される場合に、前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部のみが前記テザー先端部との間の角度を小さくするように弾性変形可能とされることで、前記挿通孔を通過可能とされている、ピラーガーニッシュ取付構造。
  2. 前記片側延出部は、
    前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部が前記テザー先端部に対して折り返されるように弾性変形した場合に前記テザー先端部と対面する中央延出部と、
    前記中央延出部に対して前記片側延出部の延出方向と直交する方向の両側に設けられると共に前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部が前記テザー先端部に対して折り返されるように弾性変形した場合に前記テザー先端部の側方側に配置される部位を含んで構成されて前記中央延出部よりも厚肉とされたサイド延出部と、
    を備える請求項1記載のピラーガーニッシュ取付構造。
  3. ピラーガーニッシュを車両のピラーに取り付けるためのテザークリップであって、
    座部と、
    前記座部の一面から立設されて前記ピラーガーニッシュに係合される係合保持部と、
    前記座部の前記一面に接続された帯状のテザー部と、
    前記テザー部の先端に接続されたアンカー部と、
    前記座部の他面に接続され、前記ピラーに留め付けられる留付部と、
    を有し、
    前記アンカー部は、前記テザー部との接続部分を含んでかつ前記テザー部の先端側部分としてのテザー先端部の幅方向と平行な方向に沿って延びる基部と、前記テザー先端部の幅方向から見て前記基部から前記テザー先端部の厚み方向の一方側に直線状に延出されて前記テザー先端部との間に鋭角又は直角を形成する片側延出部と、を備え、前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部のみが前記テザー先端部との間の角度を小さくするように弾性変形可能とされている、テザークリップ。
  4. 前記片側延出部は、
    前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部が前記テザー先端部に対して折り返されるように弾性変形した場合に前記テザー先端部と対面する中央延出部と、
    前記中央延出部に対して前記片側延出部の延出方向と直交する方向の両側に設けられると共に前記テザー先端部の幅方向から見て前記片側延出部が前記テザー先端部に対して折り返されるように弾性変形した場合に前記テザー先端部の側方側に配置される部位を含んで構成されて前記中央延出部よりも厚肉とされたサイド延出部と、
    を備える請求項3記載のテザークリップ。
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