JP6464998B2 - テザークリップとテザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造 - Google Patents

テザークリップとテザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6464998B2
JP6464998B2 JP2015223658A JP2015223658A JP6464998B2 JP 6464998 B2 JP6464998 B2 JP 6464998B2 JP 2015223658 A JP2015223658 A JP 2015223658A JP 2015223658 A JP2015223658 A JP 2015223658A JP 6464998 B2 JP6464998 B2 JP 6464998B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tether
elastic deformation
insertion hole
clip
pillar garnish
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015223658A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017088081A (ja
Inventor
山本 一人
一人 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2015223658A priority Critical patent/JP6464998B2/ja
Publication of JP2017088081A publication Critical patent/JP2017088081A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6464998B2 publication Critical patent/JP6464998B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、テザークリップと、テザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造(「取付構造」は「取付装置」と云ってもよい)に関する。
特許文献1では、テザーの先端にアンカーが設けられ、アンカーの外形形状は銀杏の葉のように先端に近づくほど拡がる形状となっている。カーテンエアバッグ(以下、単に「CSA」という。ここでCSAはCurtain Shield Airbagの略である。)の膨張展開時には、アンカーがピラーガーニッシュのテザー挿入孔の縁部に当たり、ピラーガーニッシュのピラーから離れる方向の移動を止めてピラーガーニッシュの飛散を防止する。
しかし、従来構造には、つぎの問題点がある。
特許文献1では、アンカーが先端に向かって拡がる形状をとるため、CSA膨張展開時にアンカーがピラーガーニッシュのテザー挿入孔の内面に当たった時にテザー挿入孔を押し広げる力をかける。また、アンカーとテザー挿入孔縁部との接触面積が小さい。そのため、CSA膨張展開時にアンカーがテザー挿入孔の縁部に衝撃的に当たった時に、テザー挿入孔の縁部が削られ、ついでテザー挿入孔が押し広げられて、テザー挿入孔の縁部が割れる可能性がある。この結果、CSA膨張展開時にピラーガーニッシュがテザークリップから抜ける可能性がある。
特開2003−095033号公報
本発明の目的は、CSA膨張展開時にピラーガーニッシュがテザークリップから抜けることを抑制できる、テザークリップとテザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造を提供することにある。
上記目的を達成するテザークリップと、テザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造は、つぎの態様(「態様」は「構造」と云ってもよい)をとることができる。なお、括弧つきの符号は、図面に現れる部材番号に対応する。
本発明の第1の態様では、テザークリップ(10)は、CSA(50)を内側に配置したピラーガーニッシュ(30)を、ピラーガーニッシュ(30)のテザー収納部(33)の底壁(31)に形成された長方形のテザー挿入孔(32)部位にてピラー(40)に取り付けるのに用いられ、1つの平面に沿って延びるテザー(13)と、テザー(13)の先端部に位置するテザー先端部(13a)に接続されるアンカー(14)と、を有する、樹脂製のテザークリップである。
アンカー(14)は、テザー先端部(13a)と接続され前記1つの平面と直交する方向に延びるアンカー本体部(14a)と、アンカー本体部(14a)に接続されテザー先端部(13a)を間にしてテザー先端部(13a)の両側で延びる一対の弾性変形部(14b)と、を有しており、一対の弾性変形部(14b)はアンカー本体部(14a)から離れるに従ってテザー先端部(13a)から離れる方向に延びている。
各弾性変形部(14b)は、アンカー本体部(14a)の長手方向に平行な方向に向けられた幅と、該幅と直交しアンカー本体部(14a)から離れる方向に向けられた長さと、を有し、各弾性変形部(14b)の幅は、各弾性変形部(14b)の長さの全長にわたってテザー挿入孔(32)の短辺の長さより長くされている。
本発明の第2の態様では、上記第1の態様において、各弾性変形部(14b)は、テザー先端部(13a)の延びる方向と直交する面からの傾斜が弾性変形部(14b)の先端に近づくにつれて小さくされた裾野状に形成されている。
本発明の第3の態様では、上記第1の態様または第2の態様において、各弾性変形部(14b)は弾性変形部(14b)の幅の方向および長さの方向と直交する方向に向けられた厚みを有する。
一対の弾性変形部(14b)の任意の長さ位置における厚みと一対の弾性変形部(14b)間にわたる方向におけるテザー先端部(13a)の厚みとの和は、テザー挿入孔(32)の短辺の長さ以下とされている。
本発明の第4の態様では、ピラーガーニッシュの取付構造(20)は、テザー収納部(33)を有しテザー収納部(33)の底壁(31)にテザー挿入孔(32)を有するピラーガーニッシュ(30)を備え、ピラーガーニッシュ(30)を、上記の第1−第3の態様の何れか1つに記載のテザークリップ(10)を用いてピラー(40)に取り付ける。
本発明の第1の態様に係るテザークリップによれば、つぎの効果を得ることができる。
一対の弾性変形部はアンカーのアンカー本体部から離れるに従ってテザー先端部から離れる方向に延びているので、CSAの膨張展開時に、ピラーガーニッシュのテザー収納部底壁が一対の弾性変形部に接触開始した時、一対の弾性変形部が弾性変形して、衝撃が吸収され、かつ、一対の弾性変形部とテザー挿入孔縁部との接触面積が増大し面圧が減少する。その結果、テザー挿入孔縁部の削れ、テザー挿入孔の拡大、テザー挿入孔縁部の割れが発生しにくくなる。よって、ピラーガーニッシュがテザークリップから抜けることを抑制できる。
本発明の第1の態様に係るテザークリップによれば、さらにつぎの効果を得ることができる。
各弾性変形部の幅が、各弾性変形部の長さの全長にわたってテザー挿入孔の短辺の長さより長くされているので、CSAの膨張展開時に一対の弾性変形部の対向方向がテザー挿入孔に対して回転しても一対の弾性変形部がテザー挿入孔を挿通することがない。その結果、アンカーがテザー挿入孔に対して回転してもアンカーがテザー挿入孔を挿通することがない。
本発明の第2の態様に係るテザークリップによれば、つぎの効果を得ることができる。
各弾性変形部は、テザー先端部の延びる方向と直交する面からの傾斜が弾性変形部の先端に近づくにつれて小さくされた裾野状に形成されているので、CSAの膨張展開時における、衝撃吸収、一対の弾性変形部とテザー挿入孔縁部との接触面積の増大、面圧の減少に係る効果が効果的に得られる。
本発明の第3の態様に係るテザークリップによれば、つぎの効果を得ることができる。
一対の弾性変形部の任意の長さ位置における厚みと一対の弾性変形部間にわたる方向におけるテザー先端部の厚みとの和は、テザー挿入孔の短辺の長さ以下とされているので、テザークリップのピラーガーニッシュへの組み付け時に、テザー先端部および一対の弾性変形部はテザー挿入孔を容易に挿通可能である。
本発明の第4の態様に係るピラーガーニッシュの取付構造によれば、つぎの効果を得ることができる。
第1−第3の態様の何れか1つに記載のテザークリップを用いてピラーガーニッシュをピラーに取り付けたので、本発明の第1−第3の態様の効果と同様の効果を得る。すなわち、CSAの膨張展開時に一対の弾性変形部の対向方向がテザー挿入孔に対して回転しても一対の弾性変形部がテザー挿入孔を挿通することがない。また、CSAの膨張展開時に、ピラーガーニッシュのテザー収納部の底壁が一対の弾性変形部に接触開始した時、衝撃が吸収される。
本発明実施例における、テザークリップの斜視図である。 本発明実施例における、テザークリップの平面図である。 本発明実施例におけるピラーガーニッシュ取付構造(以下、単に取付構造ともいう)の、ピラーガーニッシュを断面表示にて示した側面図である。 本発明実施例における取付構造の、図3より縮小されたピラーガーニッシュを断面表示にて示した正面図である。 本発明実施例における、テザークリップをピラーガーニッシュへ取付ける時の、弾性変形部とその近傍を示す部分断面図である。 本発明実施例における取付構造の、CSAの膨張展開時にピラーガーニッシュがテザークリップから抜ける方向に移動し弾性変形部がテザー挿入孔の縁部に当たった時の、弾性変形部とその近傍を示す部分断面図である。 図6の状態における、弾性変形部とその近傍を示す部分平面図である。
本発明に係るテザークリップ10とテザークリップ10を用いるピラーガーニッシュ取付構造20を、図面を参照して説明する。
テザークリップ10は、図1および図3に示すように、クリップ中心軸線10aと直交する単一の座部11と、座部11から離れる方向にクリップ中心軸線10aに沿って延びる単一の脚12と、脚12と反対側に座部11から離れる方向に1つの平面に沿って、湾曲状、または直線状、または湾曲状と直線状に延びるテザー13と、テザー13の先端部に位置するテザー先端部13aに接続されるアンカー14と、座部11から離れる方向にテザー13と同じ側に立ち上がる一対の係合保持部15と、を有する。
ピラーガーニッシュ30は、テザークリップ10がピラーガーニッシュ30に組付けられた時にテザー13の少なくとも一部を内部に収納するテザー収納部33を有する。テザー収納部33の底壁31には長方形状のテザー挿入孔32が形成されている。テザー挿入孔32の長手方向は、ピラーガーニッシュ30の長手方向Dに向けられている。テザー収納部33は、ピラーガーニッシュ30の長手方向に一方向に開放された開口33aを有する。
テザークリップ10は、可撓性を有する樹脂材からなる。樹脂材は、たとえばポリヘキサメチレンアジポアミドである。ただし、可撓性を有し必要な強度をもつ樹脂材であれば、それ以外の樹脂材であってもよい。ピラーガーニッシュ30は、テザークリップ10と同等か、またはそれより硬質のプラスチックからなる。
テザークリップ10のピラーガーニッシュ30への組付け構造20は、テザークリップ10とピラーガーニッシュ30とを含む。テザークリップ10のピラーガーニッシュ30への組付けにおいては、アンカー14をテザー挿入孔32に通す。さらに、アンカー14がテザー収納部33の開口33aを通してテザー収納部33外に出るまで、かつ、テザー収納部33の底壁31が係合保持部15の膨出部15bと座部11とで挟まれる位置まで、テザー13をテザー収納部33内にさらに挿入する。これにより、テザークリップ10がピラーガーニッシュ30に組付けられる。
テザークリップ10がピラーガーニッシュ30に組付けられた時に、テザー13は開口33aを通してテザー収納部33の内側から外側に延び出ており、アンカー14はテザー収納部33の外側に位置する。これにより、テザー収納部33の側壁によって制限されることなく、テザー13の長さを長くすることができる。
図4に示すように、テザークリップ10が組付けられた状態で脚12を車両のピラー40のクリップ取付孔41に挿入することにより、ピラーガーニッシュ30はピラー(フロントピラー)40に取付けられる。脚12の外形はほぼ円形であり、クリップ取付孔41は円形である。したがって、脚12はクリップ取付孔41内でクリップ中心軸線10aまわりに回転できる。
図3に示すように、テザー13は、テザー13の延び方向の途中で曲げられており、テザー13の曲がり方向はピラーガーニッシュ30の長手方向Dと一致されている。車両の側面衝突時またはロールオーバ時などCSA50(図4)の膨張展開時には、ピラーガーニッシュ30がテザークリップ10から抜ける方向に、テザー収納部33の底壁31がアンカー14に当たるまで移動する。そして、展開したピラーガーニッシュ30とピラー40との間にCSA50の展開用隙間を形成し、それ以上の移動をアンカー14によって制限してピラーガーニッシュ30の飛散を防止する。
図4に示すように、CSA50は、ピラー40とピラーガーニッシュ30との間の空間に、折り畳まれた状態で収納される。車両衝突時またはロールオーバ時、CSA50が膨張展開され、ピラーガーニッシュ30をピラー40から離れる方向に押す。CSA50は、インナーパネル42とピラーガーニッシュ30との間に形成された展開用隙間を通して車室内に、かつ、乗員とサイドドアとの間に膨張展開し、乗員頭部を拘束、保護する。図4で、符号50´は展開途中のCSAの一部を示す。
テザー13が延び方向の途中で曲げられていること、およびテザー13がテザー収納部33の開口33aを通してテザー収納部33の内側から外側に延び出ていること、およびアンカー14がテザー収納部33の外側に位置することにより、テザー長を長くできる。その結果、CSA膨張展開時におけるインナーパネル42とピラーガーニッシュ30との間のCSA膨張展開用隙間を大きくとることができる。
以下、テザークリップ10とピラーガーニッシュ取付構造20の各部を、順に、さらに詳細に説明する。
脚12は、座部11と直交する方向に延びており、脚12の中心軸線はクリップ中心軸線10aと一致する。脚12は、中空であり、クリップ中心軸線10aと直交する方向における脚12の断面の外形は、円形、またはほぼ円形である。
図3に示すように、クリップ中心軸線10aを挟んで互いに対向する中空脚12の部位に一対の開口部(スリット)16bが設けられ、そこに一対の係止爪16が設けられる。一対の係止爪16は、クリップ中心軸線10aと直交する方向に、互いに対向している。
係止爪16は、クリップ軸方向に座部11から離れた位置にある脚12との結合部16aから座部11側に延びる。係止爪16は、自由端で終わっていてもよい。係止爪16が自由端で終わっている場合、係止爪16は結合部16aを除いて逆U字状のスリット16bにより脚12および座部11から切り離されている。係止爪16は複数対あってもよい。本発明実施例では、一対の係止爪16が設けられている。
スリット16bの座部11から遠い側の端部の脚軸方向位置と結合部16aの脚軸方向位置とは、脚軸方向において互いに一致する。テザークリップ10が可撓性を有する樹脂材からなるため、係止爪16は、クリップ中心軸線10aに接近、離反する方向に、すなわち倒れ、起立する方向に、弾性的に回転変形可能である。
係止爪16は、脚12の外周面から座部11側に向かってクリップ中心軸線10aからの距離が増大するように傾斜する外側面と、外側面の座部11側端からクリップ中心軸線10a側に折れ曲がり座部11に対向するボデー係止面16cを有する。
図4に示すように、ピラーガーニッシュ30に組付けられたテザークリップ10をピラー40に取付ける際、脚12をクリップ取付孔41に挿入していくと、係止爪16の外側面がクリップ取付孔41の縁部の内面または内面角部に当たる。それ以上挿入すると、係止爪16の座部側端が、係止爪16がクリップ中心軸線10aに近づく方向に、脚12との結合部16a近傍にある回転変形中心かそれより座部11から離れた側にある仮想回転変形中心まわりに回転変形していく。
テザークリップ10の脚12には、一対の係止爪16の対向方向と直交する脚部位に、脚軸方向に延びる長孔からなる変形促進部12aが形成されていてもよい。変形促進部12aは、長孔以外に、脚下端で外部に開放するスリットまたは薄肉部であってもよい。ただし、変形促進部12aは設けられなくてもよい。変形促進部12aが設けられる場合は、変形促進部12aによって、結合部16aおよび結合部16aに接続する係止爪根本部は、係止爪16がクリップ取付孔41縁部から押された時にクリップ中心軸線10a側に撓むことができる。これによって、結合部16aおよび係止爪根本部は、クリップ取付孔41の内面の半径より大きくても、クリップ取付孔41を通過できる。したがって、クリップ取付孔41への通過性を確保したまま、結合部16aおよび係止爪根本部の厚みを厚くすることができ、それによって結合部16aおよび係止爪根本部の剛性を上げることができる。
図3に示すように、テザークリップ10は、さらに、ばね座17を有する。ばね座17は、座部11または脚12の座部11側端から、座部11から離れる方向かつクリップ中心軸線10aから離れる方向に延びる。ばね座17は弾性を有する。図4に示すように、ばね座17は、脚12をピラー40のクリップ取付孔41に挿通させた時に、クリップ取付孔41縁部に当たって弾性圧縮される。ばね座17は、係止爪16のボデー係止面16cとの間にクリップ取付孔41縁部を挟み、テザークリップ10とピラー40との間の隙間を吸収してテザークリップ10のグラツキを抑制する。ばね座17は図示例のようにテザークリップ10と一体に形成されていてもよいし、テザークリップ10と別体であってもよい。
テザークリップ10は、各係止爪16の座部側端への延長部の座部側先端部にクリップ中心軸線10aから離れる方向に延びる係止解除部18を持つタイプのクリップであってもよい。サービス時等においてテザークリップ10をピラー40から外す時には、一対の係止解除部18を摘んで一対の係止解除部18を互いに接近する方向に押し、係止爪16を係止爪16の回転変形中心まわりに互いに接近する側に倒す。これによって、係止爪16のボデー係止面16cのピラー40との掛かりが外れるので、テザークリップ10を抜き方向に引っ張ってピラー40から外すことができる。
図3に示すように、係合保持部15は、脚12と反対方向に座部11から立ち上がる。係合保持部15は、テザー13の立ち上がり部13bの側方に一対設けられる。一対の係合保持部15は、テザー曲がり方向面内において、立ち上がり部13bを間において立ち上がり部13bの側方にある。係合保持部15は、立ち上がり部13bから離れた位置に設けられる。
図4に示すように、係合保持部15は、テザー挿入孔32が設けられているテザー収納部底壁31の厚みとほぼ等しい量だけ座部11から立ち上がる立ち上がり部15aと、立ち上がり部15aの先端からさらに座部11から離れる方向に延びるとともに立ち上がり部15aの立ち上がり方向と直交する方向に膨出する膨出部15bを有する。膨出部15bは立ち上がり方向と直交する方向に弾性をもつように中空形状に形成される。膨出部15bの外形寸法は、係合保持部15の自由状態において、テザー収納部33の長方形のテザー挿入孔32の短辺の長さより長い。
テザークリップ10をピラーガーニッシュ30に取付ける時には、係合保持部15をテザー収納部33のテザー挿入孔32に押し込む。この時、膨出部15bが膨出量が低減する方向に弾性変形してテザー挿入孔32を通り抜け、膨出部15bがテザー収納部33内に入る。膨出部15bがテザー挿入孔32を通り抜けると、膨出部15bが元の位置(自由状態の位置)に弾性復帰し、膨出部15bがテザー収納部33の長方形のテザー挿入孔32の長辺の縁部と係合し、テザークリップ10はテザー収納部底壁31を膨出部15bと座部11との間に保持する。この状態を維持したまま、テザークリップ10がピラー40に取付けられる。
CSA展開時、CSA50によってピラーガーニッシュ30がピラー40から離れる方向に押されると、テザー収納部33のテザー挿入孔32の縁部が係合保持部15の膨出部15bを抜き方向に押し、膨出部15bを膨出量が低減する方向に弾性変形させる。すると、膨出部15bがテザー挿入孔32を通り抜け、テザー収納部底壁31が係合保持部15の膨出部15bから外れる。
その結果、アンカー14がテザー収納部底壁31のテザー挿入孔32の縁部に当たるまで、ピラーガーニッシュ30がピラー40から離れる方向に移動され、ピラー40との間にCSA50の膨張展開用隙間を作る。アンカー14がテザー挿入孔32の縁部に当たると、ピラーガーニッシュ30はそれ以上ピラー40から離れる方向に移動できなくなり、ピラーガーニッシュ30の車室内方向への飛散が防止される。
図1に示すように、テザー13は、テザー13の先端部に位置するテザー先端部13a、テザーの座部側端13c、テザー先端部13aとテザー13の座部側端13cとの間に延びるテザー中間部13dとを有する。
テザー中間部13dは、座部11から立ち上がる立ち上がり部13bと、立ち上がり部13bに接続しテザー先端部13a側に湾曲する湾曲部13eと、湾曲部13eとテザー先端部13aとの間の部分13fと、を有してもよい。立ち上がり部13bは、図3に示すように、座部11と直交する方向に対してテザー先端部13aから遠ざかる方向に傾斜していてもよいし、または、座部11と直交していてもよい。
図1に示すように、アンカー14は、テザー先端部13aと接続されるアンカー本体部14aと、テザー先端部13aを間にしてテザー先端部13aの両側で延びる一対の弾性変形部14bと、を有する。
アンカー本体部14aは、テザー13が沿って延びる1つの平面と直交する方向に延びる。図4に示すように、テザー先端部13aの延びる方向と平行方向に見た時のアンカー本体部14aの形状はほぼ長方形である。図7に示すように、アンカー本体部14aの短辺の長さL1はテザー挿入孔32の短辺の長さW1より短い。アンカー本体部14aの長辺の長さL2はテザー挿入孔32の長辺の長さW2より短く、かつテザー挿入孔32の短辺の長さW1より長い。その結果、アンカー本体部14aの長手方向とテザー挿入孔32の長手方向との位相が合えばアンカー本体部14aはテザー挿入孔32を挿通可能である。
図1に示すように、一対の弾性変形部14bは、テザー13ではなく、アンカー本体部14aに接続されている。一対の弾性変形部14bは、自由状態にあるとき、テザー先端部13aを間にしてテザー先端部13aの両側で延びて設けられており、アンカー本体部14aからアンカー本体部14aの長手方向と直交する面に沿って延び、かつ、アンカー本体部14aから離れるに従ってテザー先端部13aから離れる方向に延びている。各弾性変形部14bは、自由端で終わっている。各弾性変形部14bは、テザー先端部13aの延びる方向と直交する面からの傾斜が弾性変形部14bの先端に近づくにつれて小さくされた裾野状に形成されている。各弾性変形部14bは、アンカー本体部14aの長手方向に平行な方向に向けられた幅と、幅と直交しアンカー本体部14aから離れる方向に向けられた長さと、幅および長さと直交する方向に向けられた厚みと、を有する。図5の想像線に示すように、弾性変形部14bは、テザー先端部13aに接近して接触する位置に弾性変形可能である。
弾性変形部14bの形状とテザー挿入孔32の形状との関係はつぎのように設定される。すなわち、各弾性変形部14bの幅は各弾性変形部14bの長さの全長にわたって、テザー挿入孔32の短辺の長さW1より長くされており、かつ、テザー挿入孔32の長辺の長さW2以下とされている。また、図5に示すように、一対の弾性変形部14bの任意の長さ位置における厚みと一対の弾性変形部14b間にわたる方向におけるテザー先端部13aの厚みとの和は、テザー挿入孔32の短辺の長さW1以下とされている。また、図6に示すように、一対の弾性変形部14bが自由状態にあるとき、一対の弾性変形部14bの先端間の間隔L3は、テザー挿入孔32の短辺の長さW1より長くされている。
つぎに、本発明実施例の作用、効果を説明する。
〔テザークリップ10のピラーガーニッシュ30への組付け時〕
図5に示すように、アンカー14のアンカー本体部14aおよび弾性変形部14bとテザー挿入孔32の位相を合わせてアンカー14をテザー挿入孔32に挿入する。ここで、弾性変形部14bは、テザー先端部13aに接近して接触する位置に弾性変形可能であり、一対の弾性変形部14bの任意の長さ位置における厚みと一対の弾性変形部14b間にわたる方向におけるテザー先端部13aの厚みとの和は、テザー挿入孔32の短辺の長さW1以下とされている。このため、一対の弾性変形部14bがテザー挿入孔32長辺縁部により押されて想像線で示すようにテザー先端部13a側に撓むことで、テザー先端部13aおよび一対の弾性変形部14bはテザー挿入孔32を容易に挿通可能である。一対の弾性変形部14bは、テザー挿入孔32を挿通した後弾性変形部14bの弾性力により弾性変形部14bの先端が互いに離れる側に開いて自由状態に復帰し、テザー挿入孔32にはテザー先端部13aのみが残る。
〔CSA50の膨張展開時〕
図6に示すように、一対の弾性変形部14bが自由状態にあるとき、一対の弾性変形部14bの先端間の間隔L3は、テザー挿入孔32の短辺の長さW1より長くされている。そのため、CSA50が膨張展開してピラーガーニッシュ30のテザー収納部底壁31が一対の弾性変形部14bに接触した時、一対の弾性変形部14bが、想像線で示すようにテザー挿入孔32に進入することなく、テザー先端部13aから離れる方向に弾性変形する。その結果、衝撃が吸収され、かつ、一対の弾性変形部14bとテザー挿入孔32縁部との接触面積が増大し面圧が減少する。よって、テザー挿入孔32縁部の削れ、テザー挿入孔32の拡大、テザー挿入孔32縁部の割れが発生しにくくなる。
各弾性変形部14bの幅が、各弾性変形部14bの長さの全長にわたってテザー挿入孔32の短辺の長さW1より長くされているので、CSA50の膨張展開時に一対の弾性変形部14bの対向方向がテザー挿入孔32に対して回転しても一対の弾性変形部14bがテザー挿入孔32を挿通することがない。その結果、アンカー14がテザー挿入孔32に対して回転してもアンカー14がテザー挿入孔32を挿通することがない。
各弾性変形部14bの幅が、各弾性変形部14bの長さの全長にわたってテザー挿入孔32の短辺の長さW1より長くされているので、弾性変形部14bの幅がテザー挿入孔32の短辺の長さW1より短い場合に比べて、弾性変形部14bの強度上有利である。
本発明実施例では、さらに、つぎの効果を得ることができる。
各弾性変形部14bの幅が各弾性変形部14bの長さの全長にわたってテザー挿入孔32の短辺の長さW1より長くされており、CSA50の膨張展開時にアンカー14がテザー挿入孔32に対して回転してもアンカー14がテザー挿入孔32を挿通することがないので、テザークリップ10のピラーガーニッシュ30への組付け時、アンカー14をテザー挿入孔32に通した後にテザークリップ10をテザー先端部13aの中心軸線まわりに90度回転させる作業は不要である。そのため、組付け作業性が改善される。
10 テザークリップ
10a クリップ中心軸線
13 テザー
13a テザー先端部
13b 立ち上がり部
13e 湾曲部
13d テザー中間部
14 アンカー
14a アンカー本体部
14b 弾性変形部
15 係合保持部
20 ピラーガーニッシュ取付構造
30 ピラーガーニッシュ
31 底壁
32 テザー挿入孔
33 テザー収納部
40 ピラー
50 CSA

Claims (4)

  1. CSAを内側に配置したピラーガーニッシュを、該ピラーガーニッシュのテザー収納部の底壁に形成された長方形のテザー挿入孔部位にてピラーに取り付けるのに用いられ、
    1つの平面に沿って延びるテザーと、該テザーの先端部に位置するテザー先端部に接続されるアンカーと、を有する、樹脂製のテザークリップであって、
    前記アンカーは、前記テザー先端部と接続され前記1つの平面と直交する方向に延びるアンカー本体部と、該アンカー本体部に接続され前記テザー先端部を間にして該テザー先端部の両側で延びる一対の弾性変形部と、を有しており、該一対の弾性変形部は前記アンカー本体部から離れるに従って前記テザー先端部から離れる方向に延びており、
    各弾性変形部は、前記アンカー本体部の長手方向に平行な方向に向けられた幅と、該幅と直交し前記アンカー本体部から離れる方向に向けられた長さと、を有し、各弾性変形部の幅は、各弾性変形部の長さの全長にわたって前記テザー挿入孔の短辺の長さより長くされている、テザークリップ。
  2. 各弾性変形部は、前記テザー先端部の延びる方向と直交する面からの傾斜が弾性変形部の先端に近づくにつれて小さくされた裾野状に形成されている、請求項1記載のテザークリップ。
  3. 各弾性変形部は、弾性変形部の幅の方向および長さの方向と直交する方向に向けられた厚みを有し、
    一対の弾性変形部の任意の長さ位置における厚みと該一対の弾性変形部間にわたる方向における前記テザー先端部の厚みとの和は、前記テザー挿入孔の短辺の長さ以下とされている、請求項1または請求項2記載のテザークリップ。
  4. テザー収納部を有し該テザー収納部の底壁にテザー挿入孔を有するピラーガーニッシュを備え、該ピラーガーニッシュを、請求項1−請求項3の何れか1項に記載のテザークリップを用いてピラーに取り付けたピラーガーニッシュの取付構造。
JP2015223658A 2015-11-16 2015-11-16 テザークリップとテザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造 Active JP6464998B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015223658A JP6464998B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 テザークリップとテザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015223658A JP6464998B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 テザークリップとテザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017088081A JP2017088081A (ja) 2017-05-25
JP6464998B2 true JP6464998B2 (ja) 2019-02-06

Family

ID=58771394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015223658A Active JP6464998B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 テザークリップとテザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6464998B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3301744B2 (ja) * 1999-11-09 2002-07-15 株式会社イノアックコーポレーション エアバッグ内蔵ピラーガーニッシュの固定構造
US7340808B2 (en) * 2005-12-19 2008-03-11 International Automotive Components Group North America, Inc. Dual stage vehicle interior trim fastener
JP5471531B2 (ja) * 2010-02-04 2014-04-16 トヨタ自動車株式会社 Aピラーガーニッシュ取付け装置
JP2012132533A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Inoac Corp クリップ
JP2012224261A (ja) * 2011-04-21 2012-11-15 Toyota Motor Corp ガーニッシュ取付装置
JP5783033B2 (ja) * 2011-12-28 2015-09-24 トヨタ自動車株式会社 ガーニッシュ取付装置およびテザークリップ
JP5895948B2 (ja) * 2014-01-09 2016-03-30 トヨタ自動車株式会社 クリップおよびピラーガーニッシュ取付構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017088081A (ja) 2017-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5967114B2 (ja) テザークリップおよびピラーガーニッシュ取付構造
US9464647B2 (en) Pillar garnish mounting structure and tether clip
JP5287754B2 (ja) Aピラーガーニッシュ取付け装置
JP6241550B2 (ja) テザークリップとテザークリップのピラーガーニッシュへの組付構造
JP6128233B2 (ja) クリップおよびピラーガーニッシュ取付構造
JP5776592B2 (ja) クリップおよびそれを用いたピラーガーニッシュまたはカーテンエアバッグ取付装置
JP6281514B2 (ja) 取付クリップとそれを用いた被取付物取付構造
JP5212771B2 (ja) カーテンサイドエアバッグ用トリムのトリムクリップ
JP5471531B2 (ja) Aピラーガーニッシュ取付け装置
JP5410493B2 (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP6464998B2 (ja) テザークリップとテザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造
JP6464997B2 (ja) テザークリップとテザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造
JP6217500B2 (ja) ピラーガーニッシュ取付構造
JP6623742B2 (ja) クリップおよびピラーガーニッシュ取付構造
JP2017088080A (ja) テザークリップとテザークリップを用いるピラーガーニッシュ取付構造
JP6743670B2 (ja) ピラーガーニッシュ取付構造及びテザークリップ
JP6635009B2 (ja) ピラーガーニッシュ取付構造及びテザークリップ
JP2018095008A (ja) ピラーガーニッシュ取付構造及びテザークリップ
JP5895923B2 (ja) クリップおよびピラーガーニッシュ取付構造
JP4252421B2 (ja) カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造
JP2013248963A (ja) 車両内装部材
JP2018095005A (ja) ピラーガーニッシュ取付構造及びテザークリップ
JP6717165B2 (ja) ピラーガーニッシュ取付構造及びテザークリップ
JP2002347554A (ja) カーテン式エアバッグ格納自動車のピラーガーニッシュ構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181224

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6464998

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151