JP6737692B2 - シャープペンシル - Google Patents
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Description
更に、特許文献1のシャープペンシルは、筆記芯を繰り出す芯繰出ユニットが、弾性体(コイルバネ)によって軸方向前方(軸方向における口金の先端方向)に付勢された状態で、軸方向に相対移動可能に軸筒に支持されている。そして、筆記芯を含む芯繰出ユニットが軸筒に対して軸方向後方に相対移動することによって、筆圧の軸方向の成分が吸収される。この結果、口金の先端から露出される筆記芯の長さが一層減少されて、筆記芯の折損が低減されるようになっている。
さらに、筆記芯の折損を低減するために、一度の繰り出し操作にて繰り出される筆記芯の長さを安定させることが重要であることも確認した。これにより使用者は、筆記芯を繰り出した回数で、筆記芯が突出しているおおよその長さを認識して、筆記芯が長く突出して折れ易くなることを予防することができる。特にシャープペンシルでは、芯繰出ユニット内で筆記芯が折れた場合に使用者がメンテナンスを行う必要があるのだが、そのような際にも、芯繰出ユニットを分解した使用者が、一度の繰り出し操作にて繰り出される筆記芯の長さが分解前と同じになるように、芯繰出ユニットの組立を行えることが重要である。
「1.軸筒と、
前方領域が前記軸筒内において撓み変形可能あるいは傾動可能であるように後方領域が前記軸筒内に支持された、筆記芯を繰り出すための芯繰出ユニットと、
前記芯繰出ユニットの前方領域の外周面に設けられた張出部と、
前記軸筒の前記張出部よりも軸方向後方の内周面に設けられた突出部と、
前記張出部と前記突出部との間に圧縮状態で配置された伸縮可能な弾性体と、
を備え、
前記芯繰出ユニットは、
前記軸筒の内部で当該軸筒の軸方向に延在する芯パイプと、当該芯パイプの前端部に設けられたコネクタと、当該コネクタの前端部に固定されたチャックと、当該チャックの前方領域に外嵌された締めリングと、当該コネクタを軸方向後方に付勢するリターンスプリングと、外周面に被押圧部を設けた前筒部材と、前記張出部を設けた後筒部材と、
前記前筒部材に後方が収容され前記筆記芯が前後動可能に挿通する口金と、前記前筒部材に収容された筒状の保持部材と、前記口金の段部と前記保持部材の肩部との間に配されるコイルバネと、
を有しており、
前記保持部材は、当該保持部材に設けた外段が前記前筒部材に設けた内段に当接するよう、当該前筒部材に圧入固着され、
前記後筒部材は、前記保持部材の肩部の内面に当該後筒部材の前端部が当接するよう、当該後筒部材に設けた雌螺子が前記前筒部材に設けた雄螺子に螺合され、
前記締めリングは、前記保持部材の当接段部と前記後筒部材の内鍔との間で前後動し、
前記軸筒は、前方領域に押圧部を有しており、
前記押圧部と前記被押圧部との少なくとも一方は、軸方向後方に向かって次第に大径となるテーパ面であり、
前記芯繰出ユニットの前方領域が前記軸筒内において撓み変形あるいは傾動する前においては、前記押圧部と前記被押圧部とが互いに当接しており、前記芯繰出ユニットの前方領域が前記軸筒内において撓み変形あるいは傾動する際には、前記押圧部が前記被押圧部を当該軸筒に対して軸方向後方に相対移動させるようになっている
ことを特徴とするシャープペンシル。
2.前記張出部が円形状のフランジであり、当該フランジが外方及び後方が開放され放射状に複数配列した溝部を有し前記弾性体より大径であることを特徴とする前記1項に記載のシャープペンシル。」である。
この口金52は、前筒部材45bと、当該前筒部材45bに内嵌固着した筒状の保持部材40bとによって抜け止め状態且つ軸筒10の軸方向にスライド可能な状態で、芯繰出ユニット本体40aの先端領域に取り付けられている。具体的には、図2及び図3に示すように、前筒部材45bは、口金52の後方領域52bを取り囲む筒状の本体部45gと、本体部45gの後端領域に形成された雌螺子部45hと、を有している。雌螺子部45hは、後筒部材45aの前端領域に形成された雄螺子部45iに螺着され、前筒部材45bと、後筒部材45aと、保持部材40bと、が一体に構成されている。保持部材40bは、締めリング42よりも軸方向前方の内周面に当該締めリング42の前進を途中で規制する当接段部40cを有している。
保持部材40bを前筒部材45bに内嵌固着する際には、保持部材40bに設けた外段45jが前筒部材45bに設けた内段45kに当接させてある。また、メンテナンス時において、後筒部材45aを前筒部材45bに螺合する際には、後筒部材45aの前端部を保持部材40bの肩部40dの内面に当接させることにより、当接段部40cと内鍔45dとの距離が一定となり、結果、締めリング42を前後動させて繰り出し操作を行うときに、メンテナンスの前後で変化することなく筆記芯を一定量ずつ繰り出すことができる。
隙間Sを設けずに、フランジ45cの前端縁45eと前筒部材45bの後端とを当接させて、雌螺子部45hと雄螺子部45iとの螺合を完了させる構造も考えられるが、この場合には、後筒部材45aの前端部と保持部材40bの肩部40dの内面との間に隙間を設ける必要があり、口金52や保持部材40bや前筒部材45bあるいは後筒部材45aなど多くの部材の寸法精度が影響してしまうことから、好ましくない。
口金52は、後方領域52bが前筒部材45bの内部で軸方向にスライド可能に保持され、前筒部材45bからの不所望な抜け落ちが防止されている。この状態で、口金52の拡径部52dの中央部に形成した段部52fと保持部材40bの肩部40dとの間に、伸縮可能なコイルバネ55が圧縮状態で配置されている。また、軸筒10(前軸30)の前端は鍔部33を有する開口部となっており、この開口部から口金52の前方領域52aが前方へ突出している。このような構成により、芯繰出ユニット40が軸筒10に対して軸方向後方に相対移動された際にも、コイルバネ55の弾発力により、口金52と軸筒10の内鍔33との当接状態が維持されるようになっている。これにより、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40が軸筒10に対して軸方向後方に相対移動された際に、口金52の前端部から露出される筆記芯70の長さが減少されるようになっている。
また、メンテナンス時において、後筒部材45aを前筒部材45bに螺合する際には、後筒部材45aの前端部を保持部材40bの肩部40dの内面に当接させることで、当接段部40cと内鍔45dとの距離が一定となるため、締めリング42を前後動させて筆記芯70の繰り出し操作を行うときに、メンテナンスの前後で変化することなく筆記芯70を一定量ずつ繰り出すことができた。
20 後軸
21 突出部
23 頭冠
23a 段部
30 前軸
32 押圧部
33 鍔部
40 芯繰出ユニット
40a 芯繰出ユニット本体
40b 保持部材
40c 当接段部
40d 肩部
41 芯パイプ
42 締めリング
43 チャック
44 リターンスプリング
45 外筒
45a 後筒部材
45b 前筒部材
45c フランジ
45d 内鍔
45e 前端縁
45f 溝部
45g 本体部
45h 雌螺子部
45i 雄螺子部
45j 外段
45k 内段
49 コネクタ
48 ノック部
48a スリーブ部
48b ホルダ部
48c フランジ部
48d スプリング
52 口金
52a 前方領域
52b 後方領域
52c 小径部
52d 拡径部
52e 肩部
52f 段部
53 被押圧部
55 コイルバネ
60 コイルバネ
70 筆記芯
80 消しゴム
81 ノブ
100 シャープペンシル
Claims (2)
- 軸筒と、
前方領域が前記軸筒内において撓み変形可能あるいは傾動可能であるように後方領域が前記軸筒内に支持された、筆記芯を繰り出すための芯繰出ユニットと、
前記芯繰出ユニットの前方領域の外周面に設けられた張出部と、
前記軸筒の前記張出部よりも軸方向後方の内周面に設けられた突出部と、
前記張出部と前記突出部との間に圧縮状態で配置された伸縮可能な弾性体と、
を備え、
前記芯繰出ユニットは、
前記軸筒の内部で当該軸筒の軸方向に延在する芯パイプと、当該芯パイプの前端部に設けられたコネクタと、当該コネクタの前端部に固定されたチャックと、当該チャックの前方領域に外嵌された締めリングと、当該コネクタを軸方向後方に付勢するリターンスプリングと、外周面に被押圧部を設けた前筒部材と、前記張出部を設けた後筒部材と、
前記前筒部材に後方が収容され前記筆記芯が前後動可能に挿通する口金と、前記前筒部材に収容された筒状の保持部材と、前記口金の段部と前記保持部材の肩部との間に配されるコイルバネと、
を有しており、
前記保持部材は、当該保持部材に設けた外段が前記前筒部材に設けた内段に当接するよう、当該前筒部材に圧入固着され、
前記後筒部材は、前記保持部材の肩部の内面に当該後筒部材の前端部が当接するよう、当該後筒部材に設けた雌螺子が前記前筒部材に設けた雄螺子に螺合され、
前記締めリングは、前記保持部材の当接段部と前記後筒部材の内鍔との間で前後動し、
前記軸筒は、前方領域に押圧部を有しており、
前記押圧部と前記被押圧部との少なくとも一方は、軸方向後方に向かって次第に大径となるテーパ面であり、
前記芯繰出ユニットの前方領域が前記軸筒内において撓み変形あるいは傾動する前においては、前記押圧部と前記被押圧部とが互いに当接しており、前記芯繰出ユニットの前方領域が前記軸筒内において撓み変形あるいは傾動する際には、前記押圧部が前記被押圧部を当該軸筒に対して軸方向後方に相対移動させるようになっている
ことを特徴とするシャープペンシル。 - 前記張出部が円形状のフランジであり、当該フランジが外方及び後方が開放され放射状に複数配列した溝部を有し前記弾性体より大径であることを特徴とする請求項1に記載のシャープペンシル。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018083341A JP2018083341A (ja) | 2018-05-31 |
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JP2016227691A Active JP6737692B2 (ja) | 2016-11-24 | 2016-11-24 | シャープペンシル |
Country Status (1)
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2016
- 2016-11-24 JP JP2016227691A patent/JP6737692B2/ja active Active
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