以下に、添付の図面を参照して本発明の一実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態によるシャープペンシル100を示す概略縦断面図であり、図2は、図1に示すシャープペンシル100の部品構成を示す概略縦断面図である。また、図3は、筆記芯70に対して軸筒10の径方向に所定の値より大きい力(筆圧)が加えられていない場合の、図1のシャープペンシル100の部分的な概略縦断面図であり、口金52の長さの設定方法を説明するための図でもある。
本実施の形態のシャープペンシル100は、図1乃至図3に示すように、軸筒10と、軸筒10内に支持され、筆記芯70を保持する芯繰出ユニット40と、軸筒10の軸線方向前方に軸筒10から露出するように当該軸筒10に支持され、芯繰出ユニット40に保持された筆記芯70が通過可能な開口部を有する口金52と、を備えている。
軸筒10は、ポリカーボネート製であり、後軸20と、後軸20の軸線方向前方に配置された前軸30と、を有している。本実施の形態では、前軸30の後方領域に雌ネジ部が設けられ、後軸20の前方領域に雄ネジ部が設けられている。そして、これら雌ネジ部と雄ネジ部とが互いに螺着されることにより、前軸30が後軸20に対して固定されている。また、後軸20の前方領域の内面には、軸筒10の径方向内側に突き出た第1突出部21を有している。この第1突出部21は、後述されるように、軸筒10に対して芯繰出ユニット40を軸線方向前方に付勢するために利用されるものである。
芯繰出ユニット40は、後述される口金52によって前端部が取り囲まれた芯繰出ユニット本体40aと、口金52を当該芯繰出ユニット本体40aに抜け止め状態で保持するための軸筒内筒40bと、を有している。芯繰出ユニット本体40aは、軸筒10の内部で当該軸筒10の軸線方向に延在するポリプロピレン製の芯パイプ41と、芯パイプ41の前端部にコネクタ49を介して固定された黄銅製のチャック43と、チャック43の前方領域に外嵌された黄銅製の締めリング42と、チャック43を取り囲む外筒45と、外筒45に対して芯パイプ41を軸線方向後方に付勢するリターンスプリング44と、を有している。
図1乃至図3に示すように、外筒45は、前方領域の内周面においてチャック43を支持すると共に後方領域の外面において軸筒10の径方向外方に張り出たフランジ部45cを有する後筒45aと、後筒45aの前方領域に外嵌固定され、チャック43の前端部を超えて軸筒10の軸線方向前方に延在する前筒45bと、を有している。また、フランジ部45cと後軸20の第1突出部21との間には、伸縮可能な第2スプリング60が圧縮状態で配置されており、芯繰出ユニット40が軸筒10に対してその軸線方向前方に付勢されている。
図1乃至図3においては、チャック43は締めリング42によって締められて、筆記芯70を後退しないように挟持している。前筒45bは、締めリング42よりも軸筒10の軸線方向前方の内周面に当該締めリング42の前進を途中で規制するための当接段部45eを有している。
また、外筒45のフランジ部45cの側周面と前軸30の内面との間には所定の隙間が設けられており、このことにより、芯繰出ユニット40が軸筒10に対して一定量だけ傾動することが許容されている。
軸筒内筒40bは、前端部に軸筒内筒当接部40eを有している。本実施の形態の軸筒内筒当接部40eは、特に図3に示されるように、軸筒10の軸線方向後方に向かって次第に大径となるテーパ面として構成されている。また、軸筒10(前軸30)は、前方領域の内周面に軸筒10の径方向内側に張り出した第1軸筒当接部32を有している。本実施の形態では、図1乃至図3に示すように、第1軸筒当接部32と軸筒内筒当接部40eとが互いに当接している。そして、後述されるように、芯繰出ユニット40が傾動する際に、第1軸筒当接部32が軸筒内筒当接部40eを、すなわち芯繰出ユニット40を、軸筒10に対して軸線方向後方に相対移動させるようになっている。
図1乃至図3に示すように、本実施の形態によるシャープペンシル100は、芯繰出ユニット40の前端領域に配置され、芯繰出ユニット40に対して軸筒10の軸線方向に相対移動可能な口金52を備えている。前述したように、芯繰出ユニット本体40aの前端部は、口金52によって取り囲まれている。
図示されるように、口金52は、筆記芯70を案内する筒状の前方領域52aと、当該前方領域52aよりも大径のスリーブ状の後方領域52bと、前方領域52a及び後方領域52bを接続する口金当接部52cと、を有している。更に、後方領域52bは、前方の小径部52dと後方の拡径部52eと、小径部52dと拡径部52eとを接続するテーパ部52fと、を有している。
このような口金52は、前述したように、軸筒内筒40bによって抜け止め状態かつ軸筒10の軸線方向に摺動可能な状態で、芯繰出ユニット本体40aの先端領域に取り付けられている。具体的には、図1乃至図3に示すように、軸筒内筒40bは、口金52の後方領域52bを取り囲む筒状本体部40cと、筒状本体部40cの後端領域に内嵌された環状のストッパ40dと、を有している。そして、口金52は、軸筒内筒40bと外筒45との隙間に当該外筒45の軸線方向に摺動可能に保持され、芯繰出ユニット本体40aからの不所望な抜け落ちが防止されている。また、筒状本体部40cの前端は開口部となっており、この開口部から口金52の前方領域52aが前方へ突出している。
本実施の形態の口金52は、当該口金52と芯繰出ユニット本体40aとの間に圧縮状態で配置された第1スプリング55によって軸筒10の軸線方向前方に付勢されている。具体的には、芯繰出ユニット本体40aの外筒45は、外面に軸筒10の軸線方向前方を向いた平坦面45fが形成されている。この平坦面45fと口金52のテーパ部52fとの間に、伸縮可能な第1スプリング55が圧縮状態で配置されていることにより、口金52が芯繰出ユニット本体40aに対して前方に付勢されている。
図1乃至図3に示すように、軸筒10(前軸30)は、口金52の後方領域52bの前端部よりも軸筒10の軸線方向前方の内周面に第2軸筒当接部33を有しており、この第2軸筒当接部33において軸筒10(前軸30)の内径が口金52の後方領域52bの外径よりも小さくなっている。すなわち、この第2軸筒当接部33及び口金当接部52cが互いに当接することにより、軸筒10に対する口金52の軸線方向前方への相対移動が規制されている。換言すれば、第2軸筒当接部33及び口金当接部52cが互いに当接することにより、芯繰出ユニット40の軸筒10からの抜けが防止されている。
以上のような構成により、芯繰出ユニット40が軸筒10に対して軸線方向後方に相対移動された際にも、口金52と軸筒10の第2軸筒当接部33との当接状態が維持されるようになっている。更に、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40が軸筒10に対して軸線方向後方に相対移動された際に、口金52の前端部から露出される筆記芯70の長さが減少されるようになっている。
更に、図3に示すように、芯繰出ユニット40の前筒45bは、口金52の内面と軸筒10の軸線方向に相対移動可能に摺接する前方領域45b1を含んでいる。本実施の形態では、口金52が軸筒10の軸線方向及び径方向のいずれにも相対移動されていない図3の状態において、口金52及び前方領域45b1が摺接している領域の前端部Pと口金52の前端部との間の、軸筒10の軸線方向に沿った長さLpが、7.7mmである。
長さLpの長さを規定した理由を簡潔に説明すると、次の通りである。すなわち、筆記芯70に作用する筆圧のうち軸筒10の径方向成分が大きくなると、口金52及び芯繰出ユニット40が互いに当接している部位を中心として、具体的には口金52及び前方領域45b1が互いに摺接している領域の前端部Pを中心として、当該口金52に、軸筒10に対して時計回りに相対回転させるモーメントが生じる。図3を参照して具体的に説明すれば、筆記芯70の前端部Aに作用する、線分PAに垂直な筆圧の成分による力をF1とし、口金52の拡径部52eの内面及び外筒45の外面が摺接している領域の後端部Bにおいて、外筒45から拡径部52eに対して作用する力をF2とすると、力F1による前端部P周りのモーメントと、力F2による前端部P周りのモーメントと、について以下の関係が成立している。なお、筆記芯70の前端部Aは、軸筒の軸線a1上における、筆記芯70の前端に対応する部位である。
[式1]
F1・PA=F2・PB
ここで、PA及びPBは、線分PA及び線分PBの長さをそれぞれ表している。
ところで、口金52の拡径部52eの内面と外筒45の外面との摺接部の摩擦係数をμ1とすると、摩擦力F2・μ1が、口金52を付勢する弾性力の成分Fk1よりも小さくなれば、口金52が軸筒内筒40bに対して相対移動することになる。すなわち、口金52が軸筒内筒40bに対して相対移動する条件は、[式1]を考慮すると、以下の式で表される。
[式2]
F1・(PA/PB)・μ1<Fk1
[式2]によれば、PAの値が小さいほど、口金52が軸筒内筒40bに対して相対移動し易い傾向があると言える。ここで、長さLpが小さくなればPAも小さくなることに着目すると、長さLpが小さいほど、口金52が軸筒内筒40bに対して相対移動し易い傾向があると考えられる。もちろん、長さLpが小さすぎると、弱い筆圧でも口金52が軸筒10の径方向に相対移動してしまい、かえって書き心地が低下してしまうし、筆記している文字等の視認性も失われることになるため、長さLpを著しく小さい値とすることはできない。
図5は、長さLpが互いに異なる複数のシャープペンシルに対して口金52の作動性及び視認性の評価を行った結果を示す図表である。図5において、「作動性」の欄は、口金52が軸筒内筒40bに対して相対移動し易いか否かを評価した結果であり、「○」は良好、「◎」は非常に良好であったことを、それぞれ示している。また、「視認性」の欄は、筆記している文字等の視認性を評価した結果であり、「○」は良好、「◎」は非常に良好であったことを、それぞれ示している。なお、図5に示すRpは、口金52及び芯繰出ユニット40の前筒45bの前方領域45b1が摺接している領域の前端部Pと軸筒10の軸線a1との間の距離を示している。
以上の評価結果に鑑みると、長さLpが3mm以上10mm以下の範囲内において、作動性及び視認性が良好または非常に良好であった。長さLpが10mmよりも大きくなると、口金52が軸筒内筒40bに対して相対移動しにくくなるため、筆記芯70に加えられる筆圧が大きくなった際に、当該筆記芯70が折損してしまう。その一方、長さLpが3mmよりも小さくなると、弱い筆圧でも口金52が軸筒10の径方向に相対移動してしまい、更に、筆記している文字等の視認性が低下してしまう。以上のことを考慮し、本実施の形態では、長さLpとして7.7mmが採用された。
また、後軸20は、後方領域の内面に軸筒10の径方向内側に突き出た第2突出部22を有している。そして、軸筒10内において、第2突出部22とコネクタ49との間に、芯パイプ41を取り囲むように重量体90が配置されている。後軸20の内径は、第2突出部22において重量体90の外径よりも小径となっている。更に、コネクタ49の後端部の外形は、重量体90の内径よりも大きくなっている。このような構成により、重量体90は、軸筒10の軸線方向において、第2突出部22とコネクタ49との間を移動可能となっている。本実施の形態の重量体90としては、金属製のパイプが採用されている。また、本実施の形態では、口金52が軸筒10の径方向に相対移動された際に、重量体90と軸筒10の内面とが干渉しないようになっている。
また、図1に示すように、芯繰出ユニット40は、芯パイプ41の後端に取り付けられて芯パイプ41を外筒45に対して軸線方向前方に押圧するためのノック部48を、更に有している。本実施の形態のノック部48は、軸筒10軸線方向前方に、芯パイプ41の後端領域に外嵌されるスリーブ部48aが設けられ、更に、軸筒10の軸線方向後方に、円柱状の消しゴム80を取外可能に保持するホルダ部48bが設けられている。スリーブ部48aの内部空間とホルダ部48bの内部空間とは、開口によって連通されている。このことにより、消しゴム80をホルダ部48bから取り外すことによって、当該開口から筆記芯70を芯パイプ41内に投入できるようになっている。また、ホルダ部48bには、消しゴム80の後方を覆うドーム状のノブ81が取外可能に外嵌されている。
更に、本実施の形態では、後軸20の後端領域に頭冠23が固定されている。頭冠23は、その内面に軸筒10の径方向内側に膨出した膨出部23aを有している。また、ホルダ部48bの外周にはフランジ部48cが形成されており、このフランジ部48cと膨出部23aとの間に、伸縮可能なスプリング48dが圧縮状態で配置されている。
次に、本実施の形態によるシャープペンシル100の作用について説明する。
まず、紙面に対して筆記を行うに先立ち、必要に応じて、ノブ81と消しゴム80とがホルダ部48bから取り外され、スリーブ部48aとホルダ部48bとを連通する開口を介して筆記芯70が芯パイプ41内に投入される。そして、消しゴム80とノブ81とがホルダ部48bに取り付けられ、口金52の前端が下方に向けられた状態でノック部48(ノブ81)が軸線方向前方に向かって押圧(ノック)される。これにより、芯パイプ41、コネクタ49、チャック43及び締めリング42がリターンスプリング44の付勢力に対抗して前進させられる。この前進の途中で、締めリング42のみが外筒45の前筒45bに形成された当接段部45eに当接する。これにより、チャック43から締めリング42が後方に外され、当該チャック43が開放されて筆記芯70が繰り出される。押圧(ノック)時には、ノック部48のフランジ部48cと頭冠23の膨出部23aとの間に配置されたスプリング48dの付勢力によって、適度な抵抗感がもたらされる。
そして、ノック部48(ノブ81)の押圧状態が解除されると、芯パイプ41がチャック43と共にリターンスプリング44の付勢力によって後退させられる。これに伴って、締めリング42が再びチャック43の前方領域に外嵌され、チャック43が締められる。
これにより、筆記芯70が後退しないように挟持され、筆記芯70が繰り出された状態が維持される。そして、この一連の押圧操作が適宜繰り返されることにより、口金52の先端から筆記芯70が所望の長さだけ露出される(繰り出される)(図3参照)。そして、使用者によって軸筒10が把持され、紙面に対して筆記芯70を当接させつつ当該軸筒10を所望に移動させることによって、筆記が行われる。
筆記の際、軸筒10は、その軸線方向が紙面に対して鋭角をなす(図3参照)ように把持されることが一般的である。このため、筆記芯70には、軸筒10の軸線方向に垂直な成分と当該軸線方向の成分とを含む筆圧が加えられる。本実施の形態のシャープペンシル100では、筆記時に筆記芯70に高い筆圧が加えられると、以下に図4を参照しつつ詳述されるように、筆圧の軸線方向に垂直な成分と軸線方向の成分とがそれぞれ吸収され、口金52の先端から露出された筆記芯70の折損が回避される。
図4は、筆記芯70に対して軸筒10の径方向に所定の値より大きい力(筆圧)が加えられている場合の、図1のシャープペンシル100の部分的な概略縦断面図である。筆記芯70に高い筆圧が加えられると、図4に示すように、軸筒10の軸線方向に直交する方向に沿った筆圧の成分によって芯繰出ユニット40の前方領域が傾動し、前軸30の第1軸筒当接部32によって軸筒内筒当接部40eが軸筒10の軸線方向後方に押圧される。これにより、第2スプリング60の付勢力に対抗して、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40が軸筒10の軸線方向後方に相対移動される。一方、口金52は、第1スプリング55の付勢力によって軸筒内筒40bに対して前方に押圧されているため、軸筒10の軸線方向後方には相対移動されない。これらのことにより、口金52の先端から露出される筆記芯70の長さが減少される。
芯繰出ユニット40は、外筒45のフランジ部45cの側周面が軸筒10の内面に当接することによって、一定以上、軸筒10の径方向に相対移動することが禁止される。このことにより、口金52が軸筒10の径方向に最大の長さに亘って相対移動された場合であっても、重量体90と軸筒10の内面とが干渉することが無く、口金52の前記径方向への移動が不所望に妨げられることがない。
更に、図4に示すように、軸筒10の軸線方向に沿った筆圧の成分によって、筆記芯70が軸筒10に対して軸線方向後方に押圧される。これにより、第2スプリング60の付勢力に対抗して、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40が軸線方向後方に更に相対移動される。この時も、口金52は、第1スプリング55の付勢力によって軸筒内筒40bに対して前方に押圧されているため、軸筒10の軸線方向後方には相対移動されない。この結果、口金52の先端から露出される筆記芯70の長さが一層減少され、当該筆記芯70の折損が回避される。
本実施の形態では、口金52及び芯繰出ユニット40の前筒45bの前方領域45b1が摺接している領域の前端部Pと口金52の前端部との間の、軸筒10の軸線方向に沿った長さLpが7.7mmであることにより、紙面に対して軸筒10の軸線が55°をなす状態で筆記をした場合、筆記芯70に対して紙面に直交する方向に3Nの筆圧が作用すると、口金52が軸筒10の径方向に相対移動され始める。すなわち、口金52が軸筒内筒40bに対して相対移動され始める。なお、筆記面と軸筒10の軸線とのなす角度が大きくなると、軸筒10の軸線方向に沿った筆圧の成分が増大する。この場合、口金52は、軸筒10の径方向には相対移動されず、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40のみが、第2スプリング60を圧縮させて軸筒10の軸線方向後方に移動されることになる。
そして、筆記芯70に加えられている筆圧が弱められると、第2スプリング60の付勢力によって、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40が軸筒10の軸線方向前方に押し戻される。これにより、初期状態(図3参照)が復元される。
本実施の形態によるシャープペンシル100は、軸筒10を前後に振ることによっても筆記芯70を繰り出すことが可能である。すなわち、使用者によって軸筒10が前後に振られると、重量体90が前記空間部の内部を前後動する。このとき、重量体90は、軸線方向前方においてコネクタ49に当接する。そして、その当接の際に、コネクタ49が重量体の慣性力によって軸線方向に前進させられ、筆記芯70が繰り出される。このような振出式の芯繰出ユニットを採用しても、ノック式の芯繰出ユニット40を採用した場合と同様の効果が得られる。更に、ノック操作を行うことなく迅速に筆記芯70が繰り出される。
以上のような本実施の形態によれば、筆記芯70に高い筆圧が加えられた際に、軸筒10の軸線方向と直交する筆圧の成分によって、芯繰出ユニット40の前方領域が軸筒10内において傾動される。これにより、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40が第2スプリング60の付勢力に対抗して軸筒10に対して軸線方向後方に相対移動されるため、口金52の先端から露出される筆記芯70の長さが減少される。更に、筆圧の軸線方向の成分によって、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40が第2スプリング60の付勢力に対抗して軸筒10に対して軸線方向後方に更に相対移動され、口金52の先端から露出される筆記芯70の長さが一層減少される。これらのことにより、筆記芯70に高い筆圧が加えられた際に当該筆記芯70の折損が確実に回避される。更には、長さLpが7.7mm(図5における実施例1−1に対応)であるため、筆記芯70の視認性を犠牲にすることなく、筆記感が一層滑らかなシャープペンシル100を提供することができる。
以上のシャープペンシル100は、軸筒10内において当該軸筒10に対して軸線方向前方に付勢された、軸筒内筒当接部40eを有する軸筒内筒40bを更に備えている。このため、簡易な構造で、軸筒10の径方向に沿った筆圧の成分によって、口金52を当該径方向に相対移動させることができる。
以上のシャープペンシル100は、筆圧によって、筆記芯70と芯繰出ユニット40とが軸筒10に対して当該軸筒10の軸線方向後方に相対移動し、且つ、第1スプリング55によって口金52が芯繰出ユニット40に対して軸筒の軸線方向前方に相対移動するようになっている。このため、軸筒10の軸線方向における芯繰出ユニット40の相対位置にかかわらず、当該軸線方向における口金52の相対位置を一定に維持することができ、芯繰出ユニット40の相対移動によって筆記感が損なわれることが無い。
また、芯繰出ユニット40は、撓み変形可能な芯パイプ41を有しているため、軸筒10の径方向における筆記芯70の相対移動がスムーズである。
なお、ここでは、芯繰出ユニット40の前筒45bの前方領域45b1と口金52の内面が軸筒10の軸線方向に相対移動可能に摺接しているものとして当該領域の前端部Pに着目して説明を行った。しかしながら、必ずしも芯繰出ユニット40の前筒45bの前方領域45b1と口金52の内面とが摺接している必要は無く、他の実施の形態においては軸筒内筒40bの前方領域と口金52の外面とが摺接していても良い。この場合、前述した説明において、軸筒内筒40bの前方領域と口金52の外面とが摺接している領域の前端部が新たな前端部Pとして読み替えられることになる。
次に、図6を参照して、本発明の第2の実施の形態のシャープペンシル200について説明する。
図6は、本発明の第2の実施の形態によるシャープペンシル200の、図3に対応する概略縦断面図であり、口金252の長さの他の設定方法を説明するための図である。本実施の形態によるシャープペンシル200は、口金252の構造を除き、第1の実施の形態によるシャープペンシル100と略同様の構成を有している。図6において、第1の実施の形態によるシャープペンシル100と同様の構成部分には図3と同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態の口金252は、基本的には第1の実施の形態によるシャープペンシル100と略同様の構造を有しているが、その寸法の決定方法が第1の実施の形態と異なっている。具体的には、口金252が軸筒10の軸線方向及び径方向のいずれにも相対移動されていない図6の状態において、軸筒内筒40bの軸筒内筒当接部40e及び前軸30の第1軸筒当接部32の当接部Qと口金252の前端部との間の、軸筒10の軸線方向に沿った長さLqを、当接部Qから軸筒10の軸線までの距離Rqで除した値、すなわちLq/Rqの値(比)が、2.88であるように口金252の寸法が決定されている。
長さLqと距離Rqとの比率に着目した理由を簡潔に説明すると、次の通りである。すなわち、筆記芯70に作用する筆圧のうち軸筒10の径方向成分が大きくなると、軸筒10の軸線上に位置する、芯パイプ41の撓みの開始位置M周りに、芯繰出ユニット40を時計回りに回転させるモーメントが生じる。図6を参照して具体的に説明すれば、筆記芯70の前端部Aに作用する、線分MAに直交する方向に沿った筆圧の成分による力をF3とし、当接部Qにおいて第1軸筒当接部32から軸筒内筒当接部40eに対して作用する力をF4とすると、力F3による撓みの開始位置M周りのモーメントと、力F4による撓みの開始位置M周りのモーメントと、について以下の関係が成立している。
[式3]
F3・MA=F4・MQ
ここで、MA及びMQは、線分MA及び線分MQの長さをそれぞれ表している。
ところで、第1軸筒当接部32と軸筒内筒当接部40eとの間の摩擦係数をμ2とすると、第1軸筒当接部32と軸筒内筒当接部40eとの間には、2つのスプリング55及び60の弾性力によって第1軸筒当接部32にもたらされる力Fk2と前述の力F4との合力によって、第1軸筒当接部32のテーパに沿った摩擦力(Fk2+F4)・μ2が発生する。この摩擦力が、筆圧によって第1軸筒当接部32に作用する当該方向の力Ftよりも小さくなれば、口金252が軸筒内筒40bに対して相対移動することになる。すなわち、口金252が軸筒内筒40bに対して相対移動する条件は、[式3]を考慮すると、以下の式で表される。
[式4]
(F3・(MA/MQ)+Fk2)・μ2<Ft
[式4]によれば、MA/MQの値が小さいほど、軸筒内筒40bが軸筒10に対して相対移動し易いということが言える。換言すれば、MAが相対的に小さく、MQが相対的に大きいほど、軸筒内筒40bが軸筒10に対して相対移動し易い。すなわち、口金252が軸筒内筒40bに対して相対移動し易い。ここで、図面を参照すれば、長さLqが小さくなれば、MAは小さくなる。また、距離Rqが大きくなれば、MQが相対的に大きくなることが理解される。従って、MA/MQの値(比)に代えてLq/Rqの値(比)に着目すると、この値が小さいほど、口金252が軸筒内筒40bに対して相対移動し易い傾向にあると考えられる。
図7は、Lq/Rqの値が互いに異なる複数のシャープペンシルに対して口金252の作動性及び視認性の評価を行った結果を示す図表である。図7において、「作動性」の欄は、口金252が軸筒内筒40bに対して相対移動し易いか否かを評価した結果であり、「○」は良好、「◎」は非常に良好であったことを、それぞれ示している。また、「視認性」の欄は、筆記している文字等の視認性を評価した結果であり、「○」は良好、「◎」は非常に良好であったことを、それぞれ示している。なお、図7には、MA及びMQの長さも示されているが、筆記状況によって芯パイプ41の撓みの開始位置Mが変化するため、これらの値は特定の筆記条件における参考値である。
以上の評価結果に鑑みると、Lq/Rqの値が2以上5以下の範囲内において、作動性及び視認性が良好または非常に良好であった。Lq/Rqの値が5よりも大きくなると、口金252が軸筒内筒40bに対して相対移動しにくくなるため、筆記芯70に加えられる筆圧が大きくなった際に、当該筆記芯70が折損してしまう。その一方、Lq/Rqの値が2よりも小さくなると、弱い筆圧でも口金252が軸筒10の径方向に相対移動してしまい、更に、筆記している文字等の視認性が低下してしまう。以上のことを考慮し、本実施の形態では、Lq/Rqの値として2.88が採用された。
本実施の形態によるシャープペンシル200の作用は、第1の実施の形態によるシャープペンシル100の作用と略同じである。本実施の形態でも、紙面に対して軸筒10の軸線が55°をなす状態で筆記をした場合、筆記芯70に対して紙面に直交する方向に3Nの筆圧が作用すると、口金252が軸筒10の径方向に相対移動され始める。
以上のような本実施の形態によれば、筆記芯70に高い筆圧が加えられた際に、軸筒10の軸線方向と直交する筆圧の成分によって、芯繰出ユニット40の前方領域が軸筒10内において傾動される。これにより、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40が第2スプリング60の付勢力に対抗して軸筒10に対して軸線方向後方に相対移動されるため、口金252の先端から露出される筆記芯70の長さが減少される。更に、筆圧の軸線方向の成分によって、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40が第2スプリング60の付勢力に対抗して軸筒10に対して軸線方向後方に更に相対移動され、口金252の先端から露出される筆記芯70の長さが一層減少される。これらのことにより、筆記芯70に高い筆圧が加えられた際に当該筆記芯70の折損が確実に回避される。更には、Lq/Rqの値が2.88(図7における実施例2−1に対応)であるため、筆記芯70の視認性を犠牲にすることなく、筆記感が一層滑らかなシャープペンシル200を提供することができる。
以上のシャープペンシル200は、筆圧によって、筆記芯70と芯繰出ユニット40とが軸筒10に対して当該軸筒10の軸線方向後方に相対移動し、且つ、第1スプリング55によって口金252が芯繰出ユニット40に対して軸筒の軸線方向前方に相対移動するようになっている。このため、軸筒10の軸線方向における芯繰出ユニット40の相対位置にかかわらず、当該軸線方向における口金252の相対位置を一定に維持することができ、芯繰出ユニット40の相対移動によって筆記感が損なわれることが無い。
また、芯繰出ユニット40は、撓み変形可能な芯パイプ41を有しているため、軸筒10の径方向における筆記芯70の相対移動がスムーズである。
次に、図8を参照して、本発明の第3の実施の形態のシャープペンシル300について説明する。
図8は、本発明の第3の実施の形態によるシャープペンシル300の、図3に対応する概略縦断面図であり、口金352の長さの更に他の設定方法を説明するための図である。本実施の形態によるシャープペンシル300は、口金352の構造を除き、第1の実施の形態によるシャープペンシル100と略同様の構成を有している。図8において、第1の実施の形態によるシャープペンシル100と同様の構成部分には図3と同様の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施の形態の口金352は、基本的には第1及び第2の実施の形態によるシャープペンシル100、200と略同様の構造を有しているが、その寸法の決定方法が第1及び第2の実施の形態と異なっている。具体的には、口金352が軸筒10の軸線方向及び径方向のいずれにも相対移動されていない図8の状態において、口金352の口金当接部352c及び前軸30の第2軸筒当接部33の当接部Rと口金352の前端部との間の、軸筒10の軸線方向に沿った長さLrを、当接部Rから軸筒10の軸線までの距離Rrで除した値、すなわちLr/Rrの値(比)が、3.7であるように口金352の寸法が決定されている。
長さLrと距離Rrとの比率に着目した理由を簡潔に説明すると、次の通りである。すなわち、筆記芯70に作用する筆圧のうち軸筒10の径方向に沿った筆圧の成分が大きくなると、当接部R周りに、口金352を時計回りに回転させるモーメントが生じる。図8を参照して具体的に説明すれば、筆記芯70の前端部Aに作用する、線分RAに直交する方向に沿った筆圧の成分による力をF5とし、拡径部352eの外面と筒状本体部40cの内面とが摺接している領域の後端部Cにおいて、拡径部352eから筒状本体部40cに対して作用する力をF6とすると、力F5による当接部R周りのモーメントと、力F6による当接部R周りのモーメントと、について以下の関係が成立している。
[式5]
F5・RA=F6・RC
ここで、RA及びRCは、線分RA及び線分RCの長さをそれぞれ表している。
ところで、口金352の拡径部352eの外面と軸筒内筒40bの筒状本体部40cの内面との間の摩擦係数をμ3とすると、軸筒10の軸線a1に沿った摩擦力F6・μ3が、筆圧によって拡径部352eの外面と軸筒内筒40bの筒状本体部40cの内面との摺接部に作用する、軸筒10の軸線a1に沿った方向の力Fzよりも小さくなれば、口金352が軸筒10に対して相対移動することになる。すなわち、口金352が軸筒10に対して相対移動する条件は、[式5]を考慮すると、以下の式で表される。
[式6]
F5・(RA/RC)・μ3<Fz
[式6]によれば、RA/RCの値が小さいほど、口金352が軸筒10に対して相対移動し易いということが言える。換言すれば、RAが相対的に小さく、RCが相対的に大きいほど、口金352が軸筒10に対して相対移動し易い。ここで、図面を参照すれば、長さLrが小さくなれば、RAは小さくなる。また、距離Rrが大きくなれば、RCが相対的に大きくなることが理解される。従って、RA/RCの値(比)に代えてLr/Rrの値(比)に着目すると、この値が小さいほど、口金352が軸筒10に対して相対移動し易い傾向にあると考えられる。
図9は、Lr/Rrの値が互いに異なる複数のシャープペンシルに対して口金352の作動性及び視認性の評価を行った結果を示す図表である。図9において、「作動性」の欄は、口金352が軸筒10に対して相対移動し易いか否かを評価した結果であり、「○」は良好、「◎」は非常に良好であったことを、それぞれ示している。また、「視認性」の欄は、筆記している文字等の視認性を評価した結果であり、「○」は良好、「◎」は非常に良好であったことを、それぞれ示している。
以上の評価結果に鑑みると、Lr/Rrの値が2以上5以下の範囲内において、作動性及び視認性が良好または非常に良好であった。Lr/Rrの値が5よりも大きくなると、口金352が軸筒10に対して相対移動しにくくなるため、筆記芯70に加えられる筆圧が大きくなった際に、当該筆記芯70が折損してしまう。その一方、Lr/Rrの値が2よりも小さくなると、弱い筆圧でも口金352が軸筒10の径方向に相対移動してしまい、更に、筆記している文字等の視認性が低下してしまう。以上のことを考慮し、本実施の形態では、Lr/Rrの値として3.7が採用された。
本実施の形態によるシャープペンシル300の作用は、第1の実施の形態によるシャープペンシル100の作用と略同じである。本実施の形態でも、紙面に対して軸筒10の軸線が55°をなす状態で筆記をした場合、筆記芯70に対して紙面に直交する方向に3Nの筆圧が作用すると、口金352が軸筒10の径方向に相対移動され始める。
以上のような本実施の形態によれば、筆記芯70に高い筆圧が加えられた際に、軸筒10の軸線方向と直交する筆圧の成分によって、芯繰出ユニット40の前方領域が軸筒10内において傾動される。これにより、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40が第2スプリング60の付勢力に対抗して軸筒10に対して軸線方向後方に相対移動されるため、口金352の先端から露出される筆記芯70の長さが減少される。更に、筆圧の軸線方向の成分によって、筆記芯70を含む芯繰出ユニット40が第2スプリング60の付勢力に対抗して軸筒10に対して軸線方向後方に更に相対移動され、口金352の先端から露出される筆記芯70の長さが一層減少される。これらのことにより、筆記芯70に高い筆圧が加えられた際に当該筆記芯70の折損が確実に回避される。更には、Lr/Rrの値が3.7(図9における実施例3−1に対応)であるため、筆記芯70の視認性を犠牲にすることなく、筆記感が一層滑らかなシャープペンシル300を提供することができる。
以上のシャープペンシル300は、軸筒10内において当該軸筒10に対して軸線方向前方に付勢された、軸筒内筒当接部40eを有する軸筒内筒40bを更に備えている。このため、簡易な構造で、軸筒10の径方向に沿った筆圧の成分によって、口金352を当該径方向に相対移動させることができる。
以上のシャープペンシル300は、筆圧によって、筆記芯70と芯繰出ユニット40とが軸筒10に対して当該軸筒10の軸線方向後方に相対移動し、且つ、第1スプリング55によって口金352が芯繰出ユニット40に対して軸筒の軸線方向前方に相対移動するようになっている。このため、軸筒10の軸線方向における芯繰出ユニット40の相対位置にかかわらず、当該軸線方向における口金352の相対位置を一定に維持することができ、芯繰出ユニット40の相対移動によって筆記感が損なわれることが無い。
また、芯繰出ユニット40は、撓み変形可能な芯パイプ41を有しているため、軸筒10の径方向における筆記芯70の相対移動がスムーズである。
なお、ここでは、口金352の拡径部352eの外面と軸筒内筒40bの筒状本体部40cの内面とが摺接しているものとして当該領域の後端部Cに着目して説明を行った。しかしながら、必ずしも拡径部352eの外面と軸筒内筒40bの筒状本体部40cの内面とが摺接している必要は無く、他の実施の形態においては口金352の拡径部352eの外面と外筒45の外面とが摺接していても良い。この場合、前述した説明において、口金352の拡径部352eの外面と外筒45の外面とが摺接している領域の後端部が新たな後端部Cとして読み替えられることになる。
以上の各実施の形態によるシャープペンシル100、200、300において、筆記感を向上させるためには、2つのスプリング55、60の付勢力を適正に設定することも重要である。ここで、付勢力とは、口金52、252、352が軸筒10の軸線方向及び径方向のいずれにも相対移動されていない状態で、第1スプリング55においては当該第1スプリング55がその両端に位置する口金52、252、352及び外筒45に対して加えている力であり、第2スプリング60においては当該第2スプリング60がその両端に位置する軸筒10及び外筒45に対して加えている力である。
各スプリング55、60の付勢力を様々な値に変更したシャープペンシルの筆記感を評価した結果、第1スプリング55の付勢力W1に対する第2スプリング60の付勢力W2の比W2−W1の値が、0.5N以上5N以下であることが好ましいということが明らかになった。W2−W1の値が5N以上であると、口金52、252、352が軸筒10の軸線方向または径方向に相対移動しにくくなる。このため、筆記芯70に高い筆圧が加えられると、当該筆記芯70が折損しやすくなってしまう。一方、W2−W1の値が0.5N以下であると、口金52、252、352が軸筒10の軸線方向または径方向に容易に相対移動する。このため、筆記芯70に低い筆圧が加えられただけで口金52、252、352が軸筒10の軸線方向または径方向に相対移動してしまい、かえって筆記感が低下してしまう。
また、各スプリング55、60のバネ定数は、筆記芯70にある値の筆圧が加えられた際に筆圧によって口金52、252、352が軸筒10に対して相対移動する際の相対移動量に関わるものであり、500N/m以上2000N/m以下であることが好ましい。すなわち、各スプリング55、60のバネ定数が2000N/mよりも大きいと、筆記芯70に加えられた筆圧によって口金52、252、352が軸筒10に対して相対移動する際の相対移動量が比較的小さく、当該筆記芯70が折損しやすくなってしまう。一方、各スプリング55、60のバネ定数が500N/mよりも小さいと、筆記芯70に加えられた筆圧によって口金52、252、352が軸筒10に対して相対移動する際の相対移動量が比較的大きく、筆記感が低下してしまう。
以上のことを踏まえ、各実施の形態では、W2−W1の値が2Nに設定されている。具体的には、第1スプリング55の付勢力W1が4Nであり、第2スプリング60の付勢力W2が6Nである。また、第1スプリング55のバネ定数は1500N/mであり、第2スプリング60のバネ定数も1500N/mである。このようにして2つのスプリング55、60の付勢力W1、W2が設定されることにより、各実施の形態において口金52、252、352の長さが適切に設定されたことと相俟って、シャープペンシル100、200、300は、良好な筆記感を提供することができる。