JP6736341B2 - 水処理カートリッジの前処理方法 - Google Patents

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本発明は、水処理カートリッジの前処理方法に関する。
一般家庭の浴室、洗面台、理容院、美容院等で使用されるシャワーに供給される原水は、通常、水道水である。しかし、水道水には残留塩素が多く含まれているため、頻繁に頭髪や身体をシャワーで洗浄すると、頭髪に傷みや変色が生じたり、肌荒れが生じたりすることがある。
そこで、例えば、脱塩素効果が得られるシャワーヘッドとして、亜硫酸カルシウム等の脱塩素剤が充填された水処理カートリッジが収納されたシャワーヘッドが提案されている(特許文献1)。
特許第4907778号公報
しかし、特許文献1のシャワーヘッドのような水処理カートリッジを備える浄水装置では、使用時にカートリッジ内で脱塩素剤が偏ることで、カートリッジ内に水の流入部から流出部まで通じる浄化材が存在しない流通経路(ショートパス)が形成されることがある。カートリッジ内にショートパスが形成されると、処理後の水に局所的に残留塩素濃度が高い部分が生じる。
例えば、浄水装置内における水処理カートリッジの二次側を、該水処理カートリッジから流出してきた水が撹拌されるような構造にすれば、ショートパスが形成されても、流出する水に局所的に残留塩素濃度が高い部分が生じることを抑制できる。しかし、浄化装置の構造が複雑になるため、製造が困難になり、コスト面でも不利である。
本発明は、脱塩素剤等の浄化材がカートリッジ本体内で偏ってショートパスが形成されることを容易に抑制できる水処理カートリッジの前処理方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を有する水処理カートリッジの前処理方法を提供する。
[1]水が流入する流入部と、水が流出する流出部とを備えるカートリッジ本体内に、水分を含むと絶乾状態に比べて150%以上膨潤する浄化材が充填された水処理カートリッジの前処理方法であって、使用前に、前記流入部又は前記流出部を下に向けた状態で、前記水処理カートリッジに2秒以上通水した後に1秒以上止水する、水処理カートリッジの前処理方法。
[2]前記水処理カートリッジに、除去対象物質が異なる2種以上の浄化材が充填されている、[1]に記載の水処理カートリッジの前処理方法。
[3]通水前に前記水処理カートリッジを振とうさせる、[2]に記載の水処理カートリッジの前処理方法。
[4]前記水処理カートリッジ内の空隙率が10%以上である、[1]〜[3]のいずれかに記載の水処理カートリッジの前処理方法。
[5]前記水処理カートリッジに、空間速度(SV)が6000/hr以下となるように通水する、[1]〜[4]のいずれかに記載の水処理カートリッジの前処理方法。
本発明の水処理カートリッジの前処理方法によれば、脱塩素剤等の浄化材がカートリッジ本体内で偏ってショートパスが形成されることを容易に抑制できる。
本発明の前処理方法を適用する水処理カートリッジを備えたシャワーヘッドの一例を示した断面図である。 図1の水処理カートリッジの側面図である。 図1の水処理カートリッジの平面図である。 図1のシャワーヘッドにおいて前処理を行う様子を示した断面図である。 図1のシャワーヘッドにおいて前処理を行う様子を示した断面図である。 実施例及び比較例における積算流量に対する硬度除去率を示した図である。
本発明の水処理カートリッジの前処理方法は、水が流入する流入部と、水が流出する流出部とを備えるカートリッジ本体内に、水分を含むと絶乾状態に比べて150%以上膨潤する浄化材が充填された水処理カートリッジの前処理方法である。
なお、本発明において、浄化材が絶乾状態であるとは、水分保持率が5質量%以下であることを意味する。
本発明では、使用前に、水処理カートリッジの流入部又は流出部を下に向けた状態で、該水処理カートリッジに2秒以上通水した後に1秒以上止水する。なお、1秒以上止水するとは、水処理カートリッジの流入部又は流出部を下に向けて止水した状態を1秒以上保持することを意味する。
このように使用前に通水及び止水を行うことで、カートリッジ本体内における下に向けた流入部側又は流出部側が浄化材で一様に埋められた状態となる。そのため、カートリッジ本体内を通過する水が、カートリッジへの流入時又は流出時に流入部側又は流出部側を埋めている浄化材中を必ず通過することになり、ショートパスが形成されることが抑制される。
以下、本発明の水処理カートリッジの前処理方法について、シャワーヘッドに収納される水処理カートリッジを例にしてさらに詳しく説明する。
(シャワーヘッド)
本実施形態のシャワーヘッド1は、図1に示すように、シャワーヘッド本体10と、シャワーキャップ12と、水処理カートリッジ14と、パッキン16と、を備えている。
シャワーヘッド本体10は、グリップ18と、グリップ18の先端に設けられたヘッド部20とを備えている。グリップ18は、把持可能な筒状で、下端部がシャワーホースと接続できるようになっている。ヘッド部20は、正面視形状が円形状で、グリップ18に対して正面側に突き出るように設けられている。ヘッド部20の内部には、グリップ18内の流路18aと連通する空洞部分からなる、水処理カートリッジ14を収納する収納部22が形成されている。
ヘッド部20内の収納部22よりも背面側には、収納部22に収納された水処理カートリッジ14に当接して支持する板状の支持部24が複数設けられている。複数の支持部24は、ヘッド部20を正面視したときの内周壁沿いに中心に向かって突出するように、内周壁に沿って間隔を空けて設けられている。
ヘッド部20における正面側の先端部28は、円筒状の第1周壁部30と、第1周壁部30を囲う円筒状の第2周壁部32との二重構造となっており、それらの間に隙間が形成されている。内側の第1周壁部30の外壁面には、周方向に延びる複数の凸条34が部分的に設けられている。第1周壁部30の外壁面における凸条34よりも先端側には、全周にわたって溝36が設けられている。溝36には、Oリング38が装着されている。
シャワーキャップ12は、円筒状の側壁部40と、側壁部40の先端開口部を閉じる円板状の散水板42とを備えている。散水板42には、複数の散水孔42aが形成されている。側壁部40における散水板42と反対側の後端側部分における内壁面には、複数の凸条34にそれぞれ対応する複数の凹部44が部分的に設けられている。側壁部40の内壁面を正面視したときの凹部44の形状は、側壁部40における散水板42と反対側の縁から散水板42に向かって延び、さらに周方向に垂直に屈曲した形状になっている。
シャワーキャップ12は、側壁部40における散水板42と反対側の後端側部分がヘッド部20の第1周壁部30と第2周壁部32の間に挿入され、ヘッド部20の正面側に装着されている。また、ヘッド部20の第1周壁部30に設けられた凸条34は凹部44における散水板42と反対側から嵌まり、さらに周方向に延びる部分の奥側へと移動されてロックされている。このように、シャワーキャップはバヨネット式で装着されている。シャワーキャップ12の側壁部40とヘッド部20の第1周壁部30との間はOリング38によって水密に封じられている。
水処理カートリッジ14は、カートリッジ本体11と、カートリッジ本体11に充填された浄化材13とを備えている。カートリッジ本体11は、図1〜3に示すように、円筒状の胴部14aと、胴部14aの一方の開口端を閉じるように設けられた円板状の第1板部14bと、胴部14aの他方の開口端を閉じるように設けられた円板状の第2板部14cと、を備えている。第1板部14b及び第2板部14cは、それぞれ中央部分が外側に突き出るように湾曲している。カートリッジ本体11内には浄化材13が充填されている。水処理カートリッジ14は、ヘッド部20内において、第1板部14bが一次側、第2板部14cが二次側となるように収納されている。
第1板部14bには、複数の開口15aが形成されている。また、第2板部14cには、複数の開口15bが形成されている。第1板部14b及び第2板部14cの内側にはそれぞれフィルタ17a,17bが取り付けられており、浄化材13が開口15a,15bから漏れ出さないようになっている。シャワーヘッド1では、グリップ18の流路18aを通じてヘッド部20内に流通してきた原水が、開口15aからカートリッジ本体11内に流入して浄化材13中を通過し、処理水が開口15bから流出するようになっている。すなわち、第1板部14bが原水の流入部21a、第2板部14cが処理水の流出部21bになっている。
第1板部14bの内壁面13aには、胴部14aの傍から胴部14aに沿って立ち上がる円環状の突出部19aと、中央部分から立ち上がる円環状の突出部19bが設けられている。フィルタ17aは、突出部19a,19bの先端部が溶着された状態で、全ての開口15aを覆うように、内壁面13aに沿って取り付けられている。第2板部14cの内壁面13bにも同様に、胴部14aの傍から胴部14aに沿って立ち上がる円環状の突出部19cと、中央部分から立ち上がる円環状の突出部19dが設けられている。フィルタ17bは、突出部19c,19dの先端部が溶着された状態で、全ての開口15bを覆うように、内壁面13bに沿って取り付けられている。
フィルタとしては、浄化材を通過させずに水を通過させることができるものであればよく、例えば、不織布、多孔質シート等が挙げられる。なかでもフィルタとしては、不織布が好ましい。
第1板部14bの外面における周縁部分には、全周にわたって円環状の凹条からなる段差46が形成されている。ヘッド部20内の収納部22では、支持部24の先端部が段差46に嵌まるように水処理カートリッジ14に当接されることで、水処理カートリッジ14が支持されている。
浄化材13としては、水分を含むと絶乾状態に比べて150%以上膨潤する浄化材(以下、浄化材(A)ともいう。)が充填されている。浄化材(A)としては、イオン交換樹脂が好ましく、陽イオン交換樹脂がより好ましい。
陽イオン交換樹脂としては、例えば、スルホン酸基等の強酸基を有する強酸性陽イオン交換樹脂、カルボキシ基等の弱酸基を有する弱酸性陽イオン交換樹脂等が挙げられる。なかでも、強酸性陽イオン交換樹脂が好ましい。陽イオン交換樹脂としては、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、オルガノ株式会社製「アンバージェット」、「アンバーライト」;三菱化学株式会社製「ダイヤイオン」等が挙げられる。
本発明では浄化材としては、水処理カートリッジに、除去対象物質が異なる2種以上の浄化材が充填されていてもよい。この場合、浄化材(A)が2種以上充填されていてもよく、浄化材(A)と、水分を含んでも膨潤しないか又は絶乾状態に対する膨潤率が150%未満の浄化材(以下、浄化材(B)ともいう。)とが充填されていてもよい。
浄化材(B)としては、例えば、脱塩素剤、活性炭等が挙げられる。脱塩素剤としては、例えば、亜硫酸カルシウム、アスコルビン酸等が挙げられる。浄化材には、臭気除去剤、保湿剤、清涼剤、芳香剤等の薬剤が含有されていてもよい。
カートリッジ本体内の空隙率は、10%以上が好ましく、20%以上がより好ましく、30%以上がさらに好ましい。空隙率が下限値以上であれば、カートリッジ本体内に浄化材を2種以上充填する場合でも、振とうすることでそれらを均一に混合することが容易になる。カートリッジ本体内の空隙率は、60%以下が好ましく、50%以下がより好ましく、40%以下がさらに好ましい。空隙率が上限値以下であれば、カートリッジ本体内にショートパスが生じにくくなる。また、浄化材の膨潤によるカートリッジ本体の膨張を抑制しやすい。なお、カートリッジ本体内の空隙率とは、カートリッジ本体内の全容積に対する絶乾状態の浄化材が占めていない部分の容積の割合を意味する。
パッキン16は、円環状で、円環に垂直な断面形状が五角形状になっており、5つの平面部のうちの内側の2つの平面部16a,16bが断面においてV字状に突き出すように形成されているV型パッキンである。パッキン16は、シャワーキャップ12側の平面部分が、シャワーキャップ12における散水板42の周縁に形成されたフランジ部に密着するように固定されている。また、パッキン16の内側における背面側の平面部16aが水処理カートリッジ14における胴部14aの第2板部14c寄りに密着するように、全周にわたって圧着されている。これにより、ヘッド部20内における水処理カートリッジ14の一次側と二次側とが水密に隔離されている。
(前処理方法)
以下、シャワーヘッド1を使用する場合の前処理方法について説明する。
シャワーヘッド1を使用する前に、例えば、図4に示すように、シャワーヘッド1の散水板42を下に向け、水処理カートリッジ14の流出部21bを下に向ける。これにより、浄化材13がカートリッジ本体11内の流出部21b側に偏る。この状態で水処理カートリッジ14に2秒以上通水する。通水される水は、グリップ18の流路18aからヘッド部20の収納部22内に到達し、流入部21aから開口15aを通じて水処理カートリッジ14のカートリッジ本体11内に流入し、流出部21bから開口15bを通じて流出する。そして、2秒以上通水した後に、水処理カートリッジ14の流出部21bを下に向けたまま1秒以上止水する。
このような通水及び止水を行うことで、浄化材13がカートリッジ本体11内の流出部21b側に偏ったまま膨潤し、カートリッジ本体11内の流出部21b側が浄化材13で一様に埋められた状態となる。すなわち、流出部21bの全ての開口15bの内部側が浄化材13で覆われた状態となる。膨潤後の浄化材13はカートリッジ本体11内で塊となり、シャワーヘッド1の向きを変えても流出部21b側にそのまま保持された状態となる。そのため、使用時には、カートリッジ本体11の流出部21bから開口15bを通じて流出する水が、流出部21b側を一様に埋める浄化材13中を必ず通過することになる。このように、カートリッジ本体11内に流入部21aから流出部21bまで浄化材13が存在しない流通経路、いわゆるショートパスが生じることが抑制される。
また、シャワーヘッド1を使用する前に、図5に示すように、シャワーヘッド1の散水板42を上に向け、水処理カートリッジ14の流入部21aを下に向けてもよい。これにより、浄化材13がカートリッジ本体11内の流入部21a側に偏る。この状態で水処理カートリッジ14に2秒以上通水した後、水処理カートリッジ14の流入部21aを下に向けたまま1秒以上止水する。これにより、浄化材13がカートリッジ本体11内の流入部21a側に偏ったまま膨潤することで、カートリッジ本体11内の流入部21a側が浄化材13で一様に埋められた状態となる。すなわち、流入部21aの全ての開口15aの内部側が浄化材13で覆われた状態となる。
膨潤後の浄化材13はカートリッジ本体11内で塊となり、シャワーヘッド1の向きを変えても流入部21a側にそのまま保持された状態となる。そのため、使用時には、カートリッジ本体11の流入部21aから開口15aを通じて流入する水が、流入部21a側を一様に埋める浄化材13中を必ず通過することになる。このように、カートリッジ本体11内に流入部21aから流出部21bまで浄化材13が存在しない流通経路が生じることが抑制される。
流入部又は流出部を下に向けた状態で水処理カートリッジに通水する際の通水時間は、2秒以上であり、3秒以上が好ましく、5秒以上がより好ましい。通水時間が下限値以上であれば、カートリッジ本体内にショーパスが形成されることが抑制される。前記通水時間は、浄化材や水を無駄に消費することを抑制する観点では、10秒以下が好ましく、8秒以下がより好ましい。
通水後の止水時間は、1秒以上であり、2秒以上が好ましく、5秒以上がより好ましい。止水時間が下限値以上であれば、浄化材が均一に膨張し、カートリッジ本体内にショーパスが形成されることが抑制される。
通水時の水の温度は、特に限定されず、例えば、5〜50℃とすることができる。
前処理における通水時における水処理カートリッジでの空間速度(SV)は、6000/hr以下が好ましく、5000〜3000/hrがより好ましく、2000〜1000/hrがさらに好ましい。通水の空間速度が上限値以下であれば、通水時にかかる圧力によって浄化材が過度に密な塊になって浄化性能が低下することを抑制しやすい。なお、空間速度(Space velocity)とは、単位時間あたりに原水がろ過層に接触する時間の逆数で表され、流量(m/hr)を体積(m)で割ることで求められる。
以上説明した本発明の水処理カートリッジの前処理方法においては、流入部又は前記流出部を下に向けた状態で、前記水処理カートリッジに2秒以上通水した後に1秒以上止水する。水処理カートリッジの流入部を下に向けた場合には、使用前のカートリッジ本体内に空隙があっても、カートリッジ本体内の流入部側に浄化材が偏った状態で該浄化材が膨潤し、流入部側が浄化材で一様に埋められた状態となる。そのため、水処理カートリッジ内に流入する水は必ず浄化材中を通過することになる。水処理カートリッジの流出部を下に向けた場合も同様に、使用前のカートリッジ本体内に空隙があっても、カートリッジ本体内の流出部側に浄化材が偏った状態で該浄化材が膨潤し、流出部側が浄化材で一様に埋められた状態となる。そのため、水処理カートリッジから流入する水は必ず浄化材中を通過することになる。このように、本発明の水処理カートリッジの前処理方法により、カートリッジ内にショートパスが形成されることが抑制される。
なお、本発明の水処理カートリッジの前処理方法は、前記したシャワーヘッド1を用いる場合には限定されない。前処理のための通水、止水が行える装置を用意し、シャワーヘッドに収納する前の水処理カートリッジに前処理を行ってもよい。この場合、前処理における水処理カートリッジへの通水は、使用時における流入部から流出部に向かって水が流れるように行ってもよく、流出部から流入部に向かって水が流れるように行ってもよい。
また、水処理カートリッジは、流入部と流出部が対向して設けられたカートリッジ本体を備えるものには限定されず、例えば、カートリッジ本体11において流入部又は流出部のいずれかが胴部に設けられた態様のカートリッジ本体を備えるものであってもよい。
また、本発明の水処理カートリッジの前処理方法は、水道の蛇口やシンク下等に設置される浄水装置の水処理カートリッジに対して前処理を行う方法であってもよい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[実施例1、実施例2]
図2及び図3に例示したカートリッジ本体11内に、強酸性イオン交換樹脂(製品名「アンバージェット1220Na」、オルガノ社製)13gと、亜硫酸カルシウム(製品名「亜硫酸カルシウム(細粒)」、富田製薬社製)1.7gとを充填して水処理カートリッジ14を得た。前記強酸性イオン交換樹脂としては、乾燥させ、水分保持率(樹脂の質量に対する水の質量の割合)を5質量%以下としたものを使用した。通水前のカートリッジ本体11内の空隙率は、48.7%であった。
水処理カートリッジ14を2、3回振とうした後に図1に例示したシャワーヘッド本体10のヘッド部20内に収納し、シャワーキャップ12を装着してシャワーヘッド1とした。次いで、前処理として、図4に示すようにシャワーヘッド1を散水板42が下向きになる状態にし、流量2〜3L/分で2秒間通水した後、そのままの状態で2秒以上止水した。次いで、シャワーヘッド1を、水処理カートリッジ14における胴部14aのグリップ18側が下向きになる状態にして、流量を8L/分で一定にして通水を行った。
なお、通水には、硬度50±5mg/L、遊離残留塩素濃度1±0.1mg/L、水温40±3℃の原水を使用した。
実施例2としては、実施例1と同様のことを実施した。
[比較例1]
実施例1と同じ態様のシャワーヘッド1を、前処理を実施せずに、水処理カートリッジ14における胴部14aのグリップ18側が下向きになる状態にして、流量を8L/分で一定にして通水を行った。
[硬度除去率]
各例において、シャワーヘッドから散水される水の硬度をカルマガイト比色法により測定し、硬度除去率を算出した。結果を図6に示す。
図6に示すように、前処理を実施した実施例1、2では、100L分を通水する間、硬度除去率が30%以上に維持されていた。一方、前処理を実施しなかった比較例1では、100L分を通水する間、硬度除去率が20%程度であった。このように、前処理を実施することにより、前処理を実施しない場合に比べて硬度除去率が高くなる傾向が認められた。これは、前処理を実施したことにより、カートリッジ本体内の浄化材が均一に膨潤し、カートリッジ本体内におけるショートパスや水路の形成が抑制されたためであると考えられる。
1 シャワーヘッド
10 シャワーヘッド本体
11 カートリッジ本体
12 シャワーキャップ
13 浄化材
14 水処理カートリッジ
14a 胴部
14b 第1板部
14c 第2板部
15a,15b 開口
21a 流入部
21b 流出部

Claims (4)

  1. 水が流入する流入部と、水が流出する流出部とを備えるカートリッジ本体内に、水分を含むと絶乾状態に比べて150%以上膨潤する浄化材が充填された水処理カートリッジの前処理方法であって、
    前記水処理カートリッジ内の空隙率が10%以上であり、
    使用前に、前記流入部又は前記流出部を下に向けた状態で前記水処理カートリッジに2秒以上通水した後に1秒以上止水する、水処理カートリッジの前処理方法。
  2. 前記水処理カートリッジに、除去対象物質が異なる2種以上の浄化材が充填されている、請求項1に記載の水処理カートリッジの前処理方法。
  3. 通水前に前記水処理カートリッジを振とうさせる、請求項2に記載の水処理カートリッジの前処理方法。
  4. 前記水処理カートリッジに、空間速度(SV)が6000/hr以下となるように通水する、請求項1〜のいずれか一項に記載の水処理カートリッジの前処理方法。
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