JP6735106B2 - 高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材およびその製造方法 - Google Patents

高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6735106B2
JP6735106B2 JP2016016643A JP2016016643A JP6735106B2 JP 6735106 B2 JP6735106 B2 JP 6735106B2 JP 2016016643 A JP2016016643 A JP 2016016643A JP 2016016643 A JP2016016643 A JP 2016016643A JP 6735106 B2 JP6735106 B2 JP 6735106B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hard particles
powder
sintered material
mass
resistant sintered
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016016643A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017133090A (ja
Inventor
加藤 健一
健一 加藤
幸大 檢見▲崎▼
幸大 檢見▲崎▼
宮原 正久
正久 宮原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Diamet Corp
Original Assignee
Diamet Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Diamet Corp filed Critical Diamet Corp
Priority to JP2016016643A priority Critical patent/JP6735106B2/ja
Priority to PCT/JP2017/003106 priority patent/WO2017131224A1/ja
Publication of JP2017133090A publication Critical patent/JP2017133090A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6735106B2 publication Critical patent/JP6735106B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F3/00Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces
    • B22F3/10Sintering only
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C1/00Making non-ferrous alloys
    • C22C1/04Making non-ferrous alloys by powder metallurgy
    • C22C1/05Mixtures of metal powder with non-metallic powder
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C27/00Alloys based on rhenium or a refractory metal not mentioned in groups C22C14/00 or C22C16/00
    • C22C27/06Alloys based on chromium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C29/00Alloys based on carbides, oxides, nitrides, borides, or silicides, e.g. cermets, or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides
    • C22C29/14Alloys based on carbides, oxides, nitrides, borides, or silicides, e.g. cermets, or other metal compounds, e.g. oxynitrides, sulfides based on borides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C33/00Making ferrous alloys
    • C22C33/02Making ferrous alloys by powder metallurgy
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/18Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
    • C22C38/40Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
    • C22C38/54Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with boron

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Description

本発明は、高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材およびその製造方法に関する。
粉末冶金による耐熱焼結材は硬質相を合金基地中に分散させた構造を得ることが可能であり、内燃機関の摺動部品や軸受け等の摺動部材に広く適用されている。しかしながら摺動部材が組み込まれる機器の高性能化に伴い、使用環境が厳しくなってきており、摺動部材にはこれまで以上の高い耐摩耗性や耐環境性、高温強度などが要求されるようになっている。
内燃機関の高温用耐熱部材として、高温EGR(Exhaust Gas Recirculation)用ブッシュが知られており、このブッシュには従来、以下の特許文献1に記載されているCo−Mo系の硬質粒子分散焼結材が使用されている。
特許文献1に記載の耐摩耗性焼結部材は、基地形成粉末と硬質相形成粉末を含む原料粉末を圧粉成形し、焼結して得られる焼結部材であり、基地形成粉末の90質量%以上が最大粒径46μmの微粉末であり、硬質相形成粉末が原料粉末に対し40〜70質量%含まれている。また、硬質相形成粉末は、MoとCrとSiを所定の割合で含有し、残部Coの組成を有する粉末であり、CoMo系の硬質相が基地中に分散された構造となっている。
特開2007−107034号公報
特許文献1に記載の耐摩耗性焼結部材は、基地を構成するベースとなる粉末を微粉化することで焼結性の向上、高強度化を達成している。また、CoMo系の硬質粒子を基地中に分散させることで硬質粒子を多量添加しても強度低下が少ない特徴を有しており、CoMo系の硬質粒子を多量添加することにより優れた耐摩耗性を実現している。
ところが、特許文献1に記載されている耐摩耗性焼結部材は、硬質相に多量のCoを含んでいるので、近年になって問題視されるCoの人体への悪影響が懸念される。特に、Coが1%以上含有されているCo含有材は、特定化学物質に指定されることがあるので、Coを含まない耐摩耗性焼結部材の登場が望まれる。
ところが、従来の耐摩耗性焼結材においてCoMo系以外の硬質粒子を用い、全体としてCoを含まない組成であって、強度と耐摩耗性を両立できる耐熱焼結材が提供されていないのが実情であった。
以上の背景において、本発明者が焼結材における高温強度と耐摩耗性の両立を目的としてCoMo系以外の種々の硬質粒子の活用について鋭意研究したところ、Cr−Fe−B系の硬質粒子とFe系の母相との組み合わせが有効であることを知見し、本願発明に到達した。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、耐摩耗性と強度の両面で優れた特性を得ることができ、Coを含まないCoフリー耐熱焼結材及びその製造方法の提供を目的とする。
(1)本発明の耐熱焼結材は前記課題を解決するために、Fe系の合金基地中にCr−Fe−B系の硬質粒子が33〜60体積%分散され、前記Cr−Fe−B系の硬質粒子が(Cr,Fe)B、(Cr,Fe) Bあるいは(Cr,Fe)B で示される複合硼化物であり、
前記硬質粒子が、Cr:40〜64質量%、B:8〜12質量%、Ni:0.5〜5質量%、残部Feおよび不可避不純物の組成を有し、前記基地と硬質粒子を合わせた全体組成においてB:2.9〜5.5質量%を含み、有効多孔率が5%以下であることを特徴とする。
Fe系の合金基地中にCr−Fe−B系の硬質粒子を33〜60体積%分散させることで優れた耐摩耗性と高い強度を両立できる耐熱焼結材を得ることができる。また、基地と硬質粒子の両方にCoを含まなくとも優れた耐摩耗性と強度を実現できるので、Coを含まない耐熱焼結材を提供できる。
有効多孔率が5%以下であるならば、焼結が良好になされてFe系の合金基地と硬質粒
子がいずれも緻密な組織となっており、強度が高く耐摩耗性の良好な耐熱焼結材を提供で
きる。
(2)本発明において、前記Fe系の合金基地がFe−Cr−Ni系の母相からなることが好ましい。
)本発明の製造方法は、Fe系の合金基地中にCr−Fe−B系の硬質粒子が33〜60体積%分散され、前記Cr−Fe−B系の硬質粒子が(Cr,Fe)B、(Cr,Fe) Bあるいは(Cr,Fe)B で示される複合硼化物であり、前記硬質粒子が、Cr:40〜64質量%、B:8〜12質量%、Ni:0.5〜5質量%、残部Feおよび不可避不純物の組成を有し、前記基地と硬質粒子を合わせた全体組成においてB:2.9〜5.5質量%を含み、有効多孔率が5%以下である高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材を製造するに際し、平均粒径5〜15μmのFe系の合金粉末に、平均粒径1〜15μmのCrB粉末と平均粒径1〜15μmのCrB粉末と平均粒径1〜15μmのCrB粉末の少なくとも1種または2種以上を添加混合し、混合した粉末を圧縮成形し、1150〜1250℃で焼結することを特徴とする。
CrB粉末またはCrB粉末が圧縮成形されたCrB粒子またはCrB粒子に対し焼結時にFe系の合金基地からFeを主体とする元素が拡散し、Cr−Fe−B系の硬質粒子が生成される。この元素拡散により生成される硬質粒子はFe系の合金基地と強固に結合しているので強度が高く、高温域での耐摩耗性に優れた焼結材が得られる。
)本発明の製造方法において、前記Fe系の合金粉末として、ステンレス鋼の粉末を用いることができる。
)本発明の製造方法において、前記焼結する際に0.1〜3時間真空焼結することができる。

本発明によれば、高強度かつ高温域での耐摩耗性に優れるCoフリー耐熱焼結材を提供できる。本発明によれば、硬質相にCoを含まないので、人体への悪影響の懸念がない高強度かつ高温域での耐摩耗性に優れるCoフリー耐熱焼結材を提供できる。
本発明に係るCoフリー耐熱焼結材の金属組織の一例を示す模式図。 実施例と比較例で得られた試験片における圧環強度と硬質粒子体積率との関係を示すグラフ。 実施例と比較例で得られた試験片における摩耗量と硬質粒子体積率との関係を示すグラフ。 実施例で得られた試験片の金属組織を示す組織写真。 実施例で得られた試験片の金属組織のSEM像を示す写真。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係るCoフリー耐熱焼結材はFe系の合金基地中にCr−Fe−B系の硬質粒子が33〜60体積%分散された組織を有する。なお、本願明細書において33〜60体積%のように範囲を表す場合、特に注記しない限り上限と下限を含む範囲を意味する。このため、33〜60体積%は33体積%以上60体積%以下の範囲を意味する。
本実施形態のCoフリー耐熱焼結材の組織の一例を図1に示す。図1に示すようにCoフリー耐熱焼結材AはFe系の合金基地1中に不定形のCr−Fe−B系の硬質粒子2が複数分散された組織を有する。また、図1の組織の一部に黒色の粒子状に示すように気孔3が分散形成され、組織全体における有効多孔率が5%以下とされている。
組織全体に占める硬質粒子2の体積率は33〜60%であることが好ましい。硬質粒子2の体積率が33体積%未満ではCoフリー耐熱焼結材Aの耐摩耗性が不足するおそれがあり、硬質粒子2の体積率が60体積%を超えるようでは強度不足となるおそれがある。
本実施形態の耐熱焼結材Aは後述する如く合金基地1が原料粉末を圧縮成形し焼結して得られるので原料とする粉末の粒径が大きい場合あるいは焼結温度が低い場合に焼結が不充分となり、有効多孔率が大きくなる。有効多孔率が大きくなると、強度が低下し、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
Fe系の合金基地1は一例としてオーステナイト系ステンレスの粉末を圧縮成形して焼結した組織からなる。
Cr−Fe−B系の硬質粒子2はCr:40〜64質量%、B:8〜12質量%、Ni:0.5〜5質量%、残部Fe及び不可避不純物の組成を有する。
合金基地1中に硬質粒子2が分散された組織全体における望ましい組成は、Cr:28〜35質量%、Ni:15〜20質量%、B:2.9〜5.5質量%、残部Feおよび不可避不純物である。
中でも組織全体においてBを2.9〜5.5質量%含むことが好ましい。
組織全体においてB含有量が2.9質量%未満であると耐摩耗性が不足するおそれがあり、B含有量が5.5質量%を超えると強度不足となるおそれがある。
硬質粒子2において、Crが40質量%未満では、Feの拡散が多すぎる状態であり、硬質相自体が粗大化する為、耐摩耗性が低下する問題があり、Crが64質量%を超える状態では、硬質相へのFeの拡散が不十分であり、強度が低下する問題がある。
また、硬質粒子2において、Bが8質量%未満では、複合硼化物の分散量が低下し、耐摩耗性が低下する問題があり、Bが12質量%を超えると複合硼化物の分散量が増加し過ぎる為、強度が低下する問題がある。
Cr−Fe−B系の硬質粒子2は、原料粉末としてCrB粉末あるいはCrB粉末をオーステナイト系ステンレスの粉末と混合して圧縮成形後に焼結された際、CrB粒子あるいはCrB粒子にステンレスの粉末からFeなどの元素が拡散されて生成された粒子である。
この硬質粒子2は、CrB、CrBあるいはCrBのCrの一部をFeで置換した(Cr,Fe)B、(Cr,Fe)Bあるいは(Cr,Fe)Bと表記できる複合硼化物からなる。
このため硬質粒子2にはCrとBに加えてFeとNiが含まれている。また、硬質粒子2にはステンレスの粉末から拡散されたMoやMnあるいはSiなどの不純物が含まれていても良い。
以上説明のCoフリー耐熱焼結材Aはターボチャージャー用のノズル機構やバルブ機構に組み込まれる軸受けを形成する目的などのために用いられる。
「耐熱焼結材の製造方法」
Coフリー耐熱焼結材Aを製造するためには、合金基地の原料となるFe系合金粉末、例えば、オーステナイト系ステンレス合金粉末とCrB粉末あるいはCrB粉末を混合機などで所定の割合で均一混合した原料粉末を用意する。この原料粉末を成形型に投入し目的の軸受け形状、例えば、リング状に圧縮成形する。圧縮成形する場合の圧力は6〜10t/cmの範囲を選択できる。
この成形体を真空雰囲気中あるいは窒素雰囲気などの非酸化性雰囲気中において1150〜1250℃で0.1〜3時間程度焼結することによりCoフリー耐熱焼結材Aを得ることができる。
原料となるFe系合金粉末は有効多孔率を低くするために微粉末の状態で用いることが望ましく、例えば平均粒径(D50)5〜15μm程度の微粉末を用いることが好ましい。
Fe系合金粉末の平均粒径(D50)が5μm未満では、粉末製造時に酸化し易く、Fe系合金粉末の酸化の影響により焼結性が阻害され、強度が低下する問題がある。
Fe系合金粉末の平均粒径(D50)が15μmを超えるようでは、焼結性が悪化し、強度が低下する問題がある。
オーステナイト系ステンレス粉末として例えば、Fe−25Cr−20Ni基合金粉末を用いることができる。この他、JIS規定SUS310、316などのオーステナイト系合金粉末を用いても良い。
硬質相2の原料とするCrB粉末、CrB粉末あるいはCrB粉末として例えば、平均粒径(D50)1〜15μm程度の微粉末の状態で用いることが好ましい。
次いで、前記混合粉末をプレス装置の型に投入し、プレス成形して目的の形状、例えば、リング状などの圧粉体を得る。
圧縮成形する場合、プレス装置による圧縮成形の他に熱間静水圧加圧(HIP)、冷間静水圧加圧(CIP)など、種々の方法を採用しても良い。
圧縮成形により得た圧粉体に1150〜1250℃で焼結する場合、1150℃未満の温度では焼結不十分で強度が低下する問題があり、1250℃を超える温度では硬質相、母相の結晶粒が粗大化し、耐摩耗性が低化する問題がある。
焼結する時間については、0.1時間未満では焼結が完了しないおそれがあり、3時間を超える焼結では硬質相、母相の結晶粒が粗大化し、耐摩耗性が低化する問題がある。
以上説明の如く製造された耐熱焼結材Aは、FeをベースにCrとNiを含有させたオーステナイト系ステンレスを主体とする基地1にCr−Fe−B系の硬質粒子2を分散させた耐熱焼結材であるため、高強度であり、耐摩耗性に優れる。
Cr−Fe−B系の硬質粒子2であるならばFe系の合金基地1との結合状態が良好であり、合金基地1の中に均一分散させることができ、また、均一分散させた場合に優れた耐摩耗性を発揮できる。
また、本実施形態の耐熱焼結材Aであるならば、Coを含んでいないので、人体への悪影響もない。
なお、本実施形態においては耐熱焼結材を用いてリング状の軸受け部材を構成した場合について説明したが、本実施形態の耐熱焼結材はターボチャージャーのノズル機構やバルブ機構に設けられる軸部材やロッド部材、軸受け部材、プレート等に広く適用できるのは勿論である。
以下、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
「実施例1〜11、比較例1〜4」
原料粉末として、平均粒径(D50)10μmのFe-25Cr-20Ni-1Si合金粉末と、平均粒径(D50)5μmのCrB粉末あるいはCrB粉末を用意し、これらの粉末を以下の表1に示す最終成分組成となるように配合し、V型混合機で30分間混合した後、成形圧力8t/cmにてプレス成形して圧粉体を作製した。
次に、この圧粉体を真空雰囲気中において、1200℃の温度で1.5時間焼結し、耐熱焼結材を得た。いずれの耐熱焼結材も以下の各試験毎に好適な形状に成形し各試験に供した。(実施例1〜5、比較例1、2)
また、対比材として、Fe25Cr20Ni1Si合金粉末をFe17Cr12Ni2Mo1Si合金粉末に替え、他は前記と同等の工程を経ることにより得た耐熱焼結材を製造した。(実施例6〜8)
更に、Fe25Cr20Ni1Si合金粉末に対しCrB粉末に替えてCrB粉末を加え、他は前記と同等の工程により得た耐熱焼結材を製造した。(実施例9〜11)
平均粒径(D50)10μmのFe25Cr20Ni1Si合金粉末に替えて平均粒径(D50)100μmのFe25Cr20Ni1Si合金粉末を用い、硬質粒子体積率40%となるようにCrB粉末を加え、他は同等の条件で耐熱焼結材を製造した。(比較例3)
平均粒径(D50)10μmのFe25Cr20Ni1Si合金粉末とCrB粉末を用い、焼結温度を1140℃とする以外は、前記と同等の条件で製造することで有効多孔率12%の耐熱焼結材を製造した。(比較例4)
「比較例5〜11」
原料粉末として、平均粒径(D50)10μmのFe25Cr20Ni1Si合金粉末と、平均粒径(D50)40μmのCo28Mo9Cr2.5Si粉末を用意し、これらの粉末を以下の表2に示す最終成分組成となるように配合し、V型混合機で30分間混合した後、成形圧力8t/cmにてプレス成形して圧粉体を作製した。また、平均粒径(D50)10μmのFe25Cr20Ni1Si合金粉末に替えて平均粒径(D50)100μmのFe25Cr20Ni1Si合金粉末を用い、その他の工程は上述の工程と同等として圧粉体を作製した。
次に、これらの圧粉体を真空雰囲気中において、1250℃の温度で1.5時間焼結し、比較例5〜比較例11の耐熱焼結材を得た。これらの耐熱焼結材は、Fe系の合金基地の中にCoMo系の硬質粒子が分散された構造の焼結材である。
「比較例12〜17」
原料粉末として、平均粒径(D50)10μmのFe25Cr20Ni1Si合金粉末と、平均粒径(D50)40μmのFe−65%Mo粉末を用意し、これらの粉末を以下の表3に示す最終成分組成となるように配合し、V型混合機で30分間混合した後、成形圧力8t/cmにてプレス成形して圧粉体を作製した。
次に、この圧粉体を真空雰囲気中において、1250℃の温度で1.5時間焼結し、比較例12〜比較例17の耐熱焼結材を得た。これらの耐熱焼結材は、Fe系の合金基地の中にFeMo系の硬質粒子が分散された構造の焼結材である。
「比較例18〜22」
原料粉末として、平均粒径(D50)10μmのFe25Cr20Ni1Si合金粉末と、平均粒径(D50)40μmのFe−65%Cr粉末を用意し、これらの粉末を以下の表に示す最終成分組成となるように配合し、V型混合機で30分間混合した後、成形圧力8t/cmにてプレス成形して圧粉体を作製した。
次に、この圧粉体を真空雰囲気中において、1250℃の温度で1.5時間焼結し、比較例18〜比較例22の耐熱焼結材を得た。これらの耐熱焼結材は、Fe系の合金基地の中にFeCr系の硬質粒子が分散された構造の焼結材である。
「有効多孔率」
アルキメデス法にて有効多孔率(含油率)を測定した。
してみました。
「耐摩耗性試験」
ロールオンブロック試験を行うために、ブロックの上に円柱のシャフトを載せ900往復回転させる試験を行った。測定温度600℃、120分間行い、往復回数を10000回として摩耗量を評価した。
摩耗量測定は、3Dマイクロスコープにより摩耗面の写真を撮影し、摩耗深さを測定した。摩耗試験片の形状は50×10×5mm厚の焼結材からなる直方体形状のブロックである。相手材のシャフトは、SUS316からなる直径8mm、長さ150mmのステンレスロッドであり、前記ブロックに、加重80Nで、このステンレスロッドを押し付けつつ、モーターの回転軸として、往復回転させて試験した。
「圧環強度」
外径20×内径12×高さ5mmサイズの試験片を用いて圧環強度を測定した。
以上の試験結果を以下の表1〜表4に示す。
表1に示す試験結果から、FeCrNiベースのステンレスの粒子からなる合金基地に硬質粒子が分散した組織を有し、組織全体に対し硬質粒子が30〜60体積%の焼結材であるならば、強度が高く(606〜1005MPa)、摩耗量が少ない(17〜20μm)という2つの特性を両立できる実施例1〜11の焼結材を得られたことがわかる。また、これら実施例1〜11の焼結材は0.1〜0.5%の極めて低い有効多孔率を示した。
これらの実施例に対し、表1に示す比較例1の焼結材は硬質粒子体積率が大きすぎた例であり、強度が低く、摩耗量も多くなり、比較例2の焼結材は硬質粒子体積率が小さすぎて摩耗量が増加した例である。
比較例3の焼結材はFe-25Cr-20Ni-1Si合金粉末の粒径が大きすぎたため、有効気孔率が6.0%と大きくなり、強度が低下し、摩耗量も増大した。
比較例4の焼結材は、焼結温度が1140℃と低く、焼結不十分であることが原因で気孔率が大きいため、強度が低下し、摩耗量も増大した。
表2に示す比較例5〜比較例11はFe系の基地に分散させる硬質粒子としてCoMo系の硬質粒子を選択した試料である。これらの試料は、特許文献1に記載されている従来の耐摩耗性焼結材に係り、強度に優れ、摩耗量も少ない特徴を有する焼結材である。しかし、これら試料の焼結材は硬質相に多量のCoを含み、組織全体に多量のCoを含んでいるため、人体に対する影響の面で懸念がある。
この点、上述した表1の実施例に記載の焼結材であるならば、表2に示す比較例5〜比較例10の焼結材と同等の高い強度と優れた耐摩耗性を有した上に、人体に対する影響を懸念する必要もない優れた耐熱焼結材であることがわかる。
表3に示す比較例12〜比較例17はFe系の基地に分散させる硬質粒子としてFeMo系の硬質粒子を選択した試料である。表3に示す試料は強度が低く、摩耗量も多い試料が主体であり、Fe系の基地にFeMo系の硬質粒子を用いても強度と耐摩耗性の両立はできないことがわかる。
表4に示す比較例18〜比較例22はFe系の基地に分散させる硬質粒子としてFeCr系の硬質粒子を選択した試料である。表4に示す試料は強度が低い試料が多く、摩耗量も多いので、Fe系の基地にFeCr系の硬質粒子を用いても強度と耐摩耗性の両立はできないことがわかる。
表3に示す比較例で用いたFeMo系硬質粒子、表4に示す比較例で用いたFeCr系硬質粒子は、いずれも硬質粒子として著名であり、Fe系の基地に分散させることで、強度と耐摩耗性の面で有望な特徴を発揮できると期待できる硬質粒子であるが、今回の試験により強度と耐摩耗性の両立ができないことがわかった。
このため、特許文献1に記載の構造においてCoMo系の硬質粒子の代わりに公知の硬質粒子を単に適用したとしても、強度と耐摩耗性の両立は容易ではないことがわかる。この点に鑑み、本願発明の如くCr−Fe−B系の硬質粒子を選択する事が重要であり、焼結時の元素拡散によりCrB粒子、CrB粒子あるいはCrB粒子に対しCrに置換するようにFeを拡散させて複合硼化物とした硬質粒子を適用することの優位性が明らかである。
図2は表1〜表4に示すそれぞれの硬質粒子を利用した試料において、硬質粒子の体積率(体積%)と圧環強度の相関関係を求めた結果を示すグラフである。
図2に示すように、Cr−Fe−B系の硬質粒子を分散させた耐熱焼結材は硬質粒子の体積率が大きい場合においても圧環強度が高いことがわかり、従来材として優れたCoMo系の硬質粒子を析出させた試料と同等の性能を有していることがわかる。
図3は表1〜表4に示すそれぞれの硬質粒子を利用した試料において、硬質粒子の体積率(体積%)と摩耗量の相関関係を求めた結果を示すグラフである。
図3に示すように、Cr−Fe−B系の硬質粒子を分散させた耐熱焼結材は硬質粒子の体積率が30〜60体積%の範囲において摩耗量が低いことがわかり、従来材として優れたCoMo系の硬質粒子を析出させた試料と同等の性能を有していることがわかる。
図2、図3に示すようにCr−Fe−B系の硬質粒子を分散させた耐熱焼結材は他の硬質粒子を分散させた耐熱焼結材に対比し優れていることがわかる。
図4は、表1に示す実施例3の耐熱焼結材試料の金属組織を示す組織写真である。図4に示す組織写真から、オーステナイト系金属基地(Fe−Cr−Ni母相)の内部にCr−Fe−B系の硬質粒子が分散されている組織を確認することができた。また、図4の組織写真において不定形の黒い部分は気孔であり、有効多孔率が低いことも明らかである。
図5は表1に示す実施例3の耐熱焼結材試料の他の部分のSEM像を示す。図5に示すように薄い灰色のオーステナイト系母相中に暗色の不定形のCr−Fe−B系の硬質粒子が分散されている組織を確認できた。
また、同じ視野から特性X線を用いたCrの元素マッピングとNiの元素マッピングと、Feの元素マッピングと、Bの元素マッピングを行った。元素マッピングの結果、薄い灰色の部分がオーステナイト系母材であることがわかり、暗色の不定形の部分がCr−Fe−B系の硬質粒子であることがわかった。
このような組織を有する本発明に係るCoフリー耐熱焼結材であるならば、強度と耐摩耗性に優れ、有効多孔率が小さい焼結材が得られる。
A…耐熱焼結材、1…合金基地、2…硬質粒子、3…気孔。

Claims (5)

  1. Fe系の合金基地中にCr−Fe−B系の硬質粒子が33〜60体積%分散され、
    前記Cr−Fe−B系の硬質粒子が(Cr,Fe)B、(Cr,Fe) Bあるいは(Cr,Fe)B で示される複合硼化物であり、
    前記硬質粒子が、Cr:40〜64質量%、B:8〜12質量%、Ni:0.5〜5質量%、残部Feおよび不可避不純物の組成を有し、
    前記基地と硬質粒子を合わせた全体組成においてB:2.9〜5.5質量%を含み、
    有効多孔率が5%以下である高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材。
  2. 前記Fe系の合金基地がFe−Cr−Ni系の母相からなる請求項に記載の高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材。
  3. Fe系の合金基地中にCr−Fe−B系の硬質粒子が33〜60体積%分散され
    前記Cr−Fe−B系の硬質粒子が(Cr,Fe)B、(Cr,Fe) Bあるいは(Cr,Fe)B で示される複合硼化物であり、
    前記硬質粒子が、Cr:40〜64質量%、B:8〜12質量%、Ni:0.5〜5質量%、残部Feおよび不可避不純物の組成を有し、
    前記基地と硬質粒子を合わせた全体組成においてB:2.9〜5.5質量%を含み、
    有効多孔率が5%以下である高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材を製造するに際し、
    平均粒径5〜15μmのFe系の合金粉末に、平均粒径1〜15μmのCrB粉末と平均粒径1〜15μmのCrB粉末と平均粒径1〜15μmのCrB粉末の少なくとも1種または2種以上を添加混合し、混合した粉末を圧縮成形し、1150〜1250℃で焼結する高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材の製造方法。
  4. 前記Fe系の合金粉末としてステンレス鋼の粉末を用いる請求項に記載の高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材の製造方法。
  5. 前記焼結する際に0.1〜3時間真空焼結することを特徴とする請求項または請求項に記載の高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材の製造方法。
JP2016016643A 2016-01-29 2016-01-29 高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材およびその製造方法 Active JP6735106B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016016643A JP6735106B2 (ja) 2016-01-29 2016-01-29 高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材およびその製造方法
PCT/JP2017/003106 WO2017131224A1 (ja) 2016-01-29 2017-01-30 高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016016643A JP6735106B2 (ja) 2016-01-29 2016-01-29 高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017133090A JP2017133090A (ja) 2017-08-03
JP6735106B2 true JP6735106B2 (ja) 2020-08-05

Family

ID=59398355

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016016643A Active JP6735106B2 (ja) 2016-01-29 2016-01-29 高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材およびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6735106B2 (ja)
WO (1) WO2017131224A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021091925A (ja) * 2019-12-09 2021-06-17 国立大学法人東北大学 耐孔食性に優れるFe基合金およびその製造方法
CN112239830A (zh) * 2020-08-31 2021-01-19 盐城市联鑫钢铁有限公司 一种低成本高延性crb600h用圆盘条及其轧制工艺

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59222556A (ja) * 1983-05-30 1984-12-14 Daido Steel Co Ltd 加工性のすぐれた耐摩耗性鉄基焼結合金およびその製造方法
JPH01242758A (ja) * 1988-03-24 1989-09-27 Sumitomo Metal Ind Ltd 高耐食高靭性b含有ステンレス鋼とその製法
JP2000109901A (ja) * 1997-12-05 2000-04-18 Daido Steel Co Ltd 延性に優れた耐食性焼結体用粉末
JP2004183075A (ja) * 2002-12-05 2004-07-02 Toyo Kohan Co Ltd 耐摩耗部材およびそれを用いた転動部材
KR101350944B1 (ko) * 2011-10-21 2014-01-16 포항공과대학교 산학협력단 분말사출성형용 철계 합금

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017133090A (ja) 2017-08-03
WO2017131224A1 (ja) 2017-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4948636B2 (ja) 焼結合金配合用硬質粒子、耐摩耗性鉄基焼結合金、及びバルブシート
JP5208647B2 (ja) 焼結バルブガイドの製造方法
JP6549586B2 (ja) 焼結部材の製造方法及び焼結部材
US9988699B2 (en) Hard particles for incorporation in sintered alloy and wear-resistant iron-based sintered alloy and production method thereof
JP2011157845A (ja) 冷却能に優れた内燃機関用バルブシート
CN110382728B (zh) 高温耐磨性及耐盐性优异的耐热烧结材及其制造方法
JP5125488B2 (ja) 焼結体用硬質粒子粉末及び焼結体
JP6735106B2 (ja) 高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材およびその製造方法
JP2004307950A (ja) 鉄基焼結合金、バルブシートリング、鉄基焼結合金製造用原料粉末、及び鉄基焼結合金の製造方法
JPH1171651A (ja) バルブシート用鉄系焼結合金
JPWO2018180942A1 (ja) 熱伝導性に優れた内燃機関用鉄基焼結合金製バルブシート
WO2018181015A1 (ja) 耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れる耐熱焼結材及びその製造方法
JP5997075B2 (ja) 焼結合金配合用合金粉末及びこれを用いた焼結合金の製造方法
JP6489684B2 (ja) 耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れる耐熱焼結材およびその製造方法
CN113614257B (zh) 烧结滑动部件及其制造方法
JPH0517839A (ja) 高温用軸受合金およびその製造方法
JP4121383B2 (ja) 寸法精度、強度および摺動特性に優れた鉄基燒結合金およびその製造方法
US20220145437A1 (en) Sintered sliding member and method for producing same
JP6678038B2 (ja) 耐酸化性、高温耐摩耗性、耐塩害性に優れる耐熱焼結材およびその製造方法
JPS61174354A (ja) 高温耐摩耗性に優れた含銅焼結合金の製造方法
JPH07292430A (ja) 高温用軸受合金
JP3331963B2 (ja) 焼結バルブシートおよびその製造方法
JP2006193831A (ja) バルブシート用耐摩耗性鉄基焼結合金材および鉄基焼結合金製バルブシート
JPH07224361A (ja) 高強度鉄基焼結合金
JPH11286755A (ja) 焼結ピストンリングおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181010

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200616

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200713

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6735106

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250