JPH01242758A - 高耐食高靭性b含有ステンレス鋼とその製法 - Google Patents
高耐食高靭性b含有ステンレス鋼とその製法Info
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- JPH01242758A JPH01242758A JP7029188A JP7029188A JPH01242758A JP H01242758 A JPH01242758 A JP H01242758A JP 7029188 A JP7029188 A JP 7029188A JP 7029188 A JP7029188 A JP 7029188A JP H01242758 A JPH01242758 A JP H01242758A
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Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
この発明は、優れた耐食性を示すと共に靭性にも優れ、
原子炉等の中性子吸収用耐食構造部材等として好適なり
含有オーステナイトステンレス鋼、並びにその製造方法
に関するものである。
原子炉等の中性子吸収用耐食構造部材等として好適なり
含有オーステナイトステンレス鋼、並びにその製造方法
に関するものである。
〈従来技術とその問題点〉
元来、ホウ素(B>は中性子の吸収断面積が大きいもの
として知られており、そのため、原子炉の制御棒や遮蔽
材等の中性子吸収用材料として従来から“Bを1.0%
程度添加した5US304系ステンEス鋼”が使用され
てきた。また、最近では、使用済み核燃料棒の保管用冷
却プール内における中性子遮蔽板、或いは使用済み核燃
料棒の輸送又は貯蔵用容器等へのB含有ステンレス鋼の
適用が検討されている。
として知られており、そのため、原子炉の制御棒や遮蔽
材等の中性子吸収用材料として従来から“Bを1.0%
程度添加した5US304系ステンEス鋼”が使用され
てきた。また、最近では、使用済み核燃料棒の保管用冷
却プール内における中性子遮蔽板、或いは使用済み核燃
料棒の輸送又は貯蔵用容器等へのB含有ステンレス鋼の
適用が検討されている。
しかし、使用済み核燃料棒の保管用冷却プール部材や輸
送・貯蔵用容器等は“微量のC1″等の不純物イオンを
含む硼酸水溶液環境”で使用されるため、B含有ステン
レス鋼を上記部材に適用する場合には、このような環境
に対して十分な耐食性を備えしめる工夫が要求された。
送・貯蔵用容器等は“微量のC1″等の不純物イオンを
含む硼酸水溶液環境”で使用されるため、B含有ステン
レス鋼を上記部材に適用する場合には、このような環境
に対して十分な耐食性を備えしめる工夫が要求された。
このようなことから、本発明者等は、先にB含有ステン
レス鋼の硼酸水溶液中における腐食挙動について検討し
て、 a) B含有ステンレス鋼では、B添加量の増大と共に
硼酸水溶液中における耐食性が劣化する。
レス鋼の硼酸水溶液中における腐食挙動について検討し
て、 a) B含有ステンレス鋼では、B添加量の増大と共に
硼酸水溶液中における耐食性が劣化する。
b)この耐食性劣化原因は、添加されたBが鋼中では耐
食性に寄与するCrと化合した(Cr+Fe)zBなる
形態で存在し、そのためマトリックス中のCr量が低下
することにある。
食性に寄与するCrと化合した(Cr+Fe)zBなる
形態で存在し、そのためマトリックス中のCr量が低下
することにある。
との事実を明らかにし、その結果に基づき、Cr添加量
を高めた“耐食性に優れたB含有ステンレス鋼”、即ち
rc:o、01%(以降、成分割合を示す%は重i1%
とする)、Si:1.0%以下、Mn:5.0%以下、
p:o、ot%以下、 S :0.007%以下、Ni
:8.0〜25.0%、 Cr : 22.0〜30.
0%、 B : 0.5〜2.5%を含有するか、或い
は更に、Mo : 0.3〜3.0%、Cu:0.3〜
2.0%、N:0.05〜0.50%の1種以上をも含
むと共に、残部を実質的にFeで構成したステンレス鋼
」を開発した(特願昭61−65416号)。
を高めた“耐食性に優れたB含有ステンレス鋼”、即ち
rc:o、01%(以降、成分割合を示す%は重i1%
とする)、Si:1.0%以下、Mn:5.0%以下、
p:o、ot%以下、 S :0.007%以下、Ni
:8.0〜25.0%、 Cr : 22.0〜30.
0%、 B : 0.5〜2.5%を含有するか、或い
は更に、Mo : 0.3〜3.0%、Cu:0.3〜
2.0%、N:0.05〜0.50%の1種以上をも含
むと共に、残部を実質的にFeで構成したステンレス鋼
」を開発した(特願昭61−65416号)。
ところが、様々な観点からなされたその後の検討により
、(fれた耐食性を示す上記B含有ステンレス鋼も、B
を含有させることによって靭性劣化を来たし、特にB含
有量が1.0%以上となったものでは靭性低下のために
構造物としての用途が極めて限られたものになってしま
うことが判明した。
、(fれた耐食性を示す上記B含有ステンレス鋼も、B
を含有させることによって靭性劣化を来たし、特にB含
有量が1.0%以上となったものでは靭性低下のために
構造物としての用途が極めて限られたものになってしま
うことが判明した。
〈発明が解決しようとする課題〉
このようなことから、本発明者は、−優れた耐食性並び
に中性子吸収能を有することは勿論、靭性その他の機械
的性質にも優れたB含有ステンレス鋼を提供すべく、ま
ず、先に提案したB含有ステンレス鋼における靭性劣化
機構の解明を目指して研究を行ったところ、次のような
事実が明らかとなった。
に中性子吸収能を有することは勿論、靭性その他の機械
的性質にも優れたB含有ステンレス鋼を提供すべく、ま
ず、先に提案したB含有ステンレス鋼における靭性劣化
機構の解明を目指して研究を行ったところ、次のような
事実が明らかとなった。
即ち、B含有ステンレス鋼の製造に当って、これまでは
B源としてフヱロボロン(Fe−B)を使用し、これを
溶鋼中に添加すると言う溶解法が採用されてきた。とこ
ろが、溶鋼中にFe−Bを添加した場合、Bは一旦溶解
するものの、その後Bとの親和力がFeよりも強いCr
と結合してしまい、Crを主成分とする(Cr、 Fe
) 2 Bを析出することとなる。
B源としてフヱロボロン(Fe−B)を使用し、これを
溶鋼中に添加すると言う溶解法が採用されてきた。とこ
ろが、溶鋼中にFe−Bを添加した場合、Bは一旦溶解
するものの、その後Bとの親和力がFeよりも強いCr
と結合してしまい、Crを主成分とする(Cr、 Fe
) 2 Bを析出することとなる。
そして、精錬中に析出した(Cr、 Fe) 2 Bは
その後成長するため、析出物としての(Cr、 Fe)
z B の寸法形状はかなり大きなものとなり(実際
には数十ミクロンの粒径のものが多い)、かつB添加量
の増大と共に粒径の大きなものの割合が増大する。
その後成長するため、析出物としての(Cr、 Fe)
z B の寸法形状はかなり大きなものとなり(実際
には数十ミクロンの粒径のものが多い)、かつB添加量
の増大と共に粒径の大きなものの割合が増大する。
従って、これらの現象が結果的にB含有ステンレス鋼の
靭性低下につながる。
靭性低下につながる。
もっとも、析出する(Cr、 Fe) z Bの粒径を
小さく制御するための方策として製鋼途中で溶湯を攪拌
するなり流動させるなりすることも考えられるが、この
ような平文てを講じたとしても、B量が多い場合には(
Cr、 Fe) z Bの成長抑制効果は必ずしも十分
とは言えなかった。
小さく制御するための方策として製鋼途中で溶湯を攪拌
するなり流動させるなりすることも考えられるが、この
ような平文てを講じたとしても、B量が多い場合には(
Cr、 Fe) z Bの成長抑制効果は必ずしも十分
とは言えなかった。
く課題を解決するための手段〉
そこで本発明者は、上記事実を踏まえた上で、B含有ス
テンレス鋼の機械的性質の改善には鋼中に存在する前記
ボライドの寸法形状を極力小さくすることが肝要である
との認識の下に、その具体的手段を求めて更に研究を重
ねたところ、[通常の溶解手段によるB含有ステンレス
鋼の製造法では生成するボライドの寸法形状を所望値に
まで小さく制御することは極めて困難であるが、粉末ボ
ライドと通常のオーステナイトステンレス鋼粉末とを混
合して成形する“粉末冶金法”を適用した場合には、鋼
中のボライドの粒径は混合する粉末ボライドの粒径によ
って決定されてしまうこととなるので、混合するボライ
ド粉末の粒径さえ予め所望値以下にまで小さくしておけ
ば、他の成分等に影響されることなく、十分に小さな寸
法形状のボライド微粉末がオーステナイトステンレス鋼
母相に均一分散したB含有オーステナイトステンレス鋼
、つまり耐食性や中性子吸収能に悪影否を及ぼすことな
く靭性が改善されたB含をオーステナイトステンレス鋼
を安定して得ることが可能である」との知見を得るに至
った。
テンレス鋼の機械的性質の改善には鋼中に存在する前記
ボライドの寸法形状を極力小さくすることが肝要である
との認識の下に、その具体的手段を求めて更に研究を重
ねたところ、[通常の溶解手段によるB含有ステンレス
鋼の製造法では生成するボライドの寸法形状を所望値に
まで小さく制御することは極めて困難であるが、粉末ボ
ライドと通常のオーステナイトステンレス鋼粉末とを混
合して成形する“粉末冶金法”を適用した場合には、鋼
中のボライドの粒径は混合する粉末ボライドの粒径によ
って決定されてしまうこととなるので、混合するボライ
ド粉末の粒径さえ予め所望値以下にまで小さくしておけ
ば、他の成分等に影響されることなく、十分に小さな寸
法形状のボライド微粉末がオーステナイトステンレス鋼
母相に均一分散したB含有オーステナイトステンレス鋼
、つまり耐食性や中性子吸収能に悪影否を及ぼすことな
く靭性が改善されたB含をオーステナイトステンレス鋼
を安定して得ることが可能である」との知見を得るに至
った。
この発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、
[B含有ステンレス鋼を、B含有量が0.5〜2重量%
で、かつ17重量%以上のCrを含有するオーステナイ
トステンレス鋼母相中にボライド微粉末の分散相を有し
て成る構成とすることにより、高耐食性並びに優れた靭
性等の機械的性質を付与せしめた点」 に特徴を有し、更には、 「Cr含有量が17重量%以上のオーステナイトステン
レス鋼粉とボライド微粉末とを原料粉末とし、粉末冶金
法によって0.5〜2重量%のBを含むステンレス鋼に
成形することにより、耐食性並びに靭性等の機械的性質
の優れたB含有オーステナイトステンレス鋼を安定して
製造し得るようにした点」 をも特徴とするものである。
で、かつ17重量%以上のCrを含有するオーステナイ
トステンレス鋼母相中にボライド微粉末の分散相を有し
て成る構成とすることにより、高耐食性並びに優れた靭
性等の機械的性質を付与せしめた点」 に特徴を有し、更には、 「Cr含有量が17重量%以上のオーステナイトステン
レス鋼粉とボライド微粉末とを原料粉末とし、粉末冶金
法によって0.5〜2重量%のBを含むステンレス鋼に
成形することにより、耐食性並びに靭性等の機械的性質
の優れたB含有オーステナイトステンレス鋼を安定して
製造し得るようにした点」 をも特徴とするものである。
即ち、本発明に係るステンレス鋼は、オーステナイトス
テンレス鋼母権中に微細寸法のボライドが分散相として
存在したものであり、優れた耐食性、靭性、中性子吸収
性能を有するものであるが、オーステナイトステンレス
鋼母相はCr含有量を17%以上とする必要がある。な
ぜなら、母相のCr含有量が17%未満であると該母相
部の耐全面腐食性や耐隙間腐食性が劣化し、所望の耐食
性を維持することができないからである。
テンレス鋼母権中に微細寸法のボライドが分散相として
存在したものであり、優れた耐食性、靭性、中性子吸収
性能を有するものであるが、オーステナイトステンレス
鋼母相はCr含有量を17%以上とする必要がある。な
ぜなら、母相のCr含有量が17%未満であると該母相
部の耐全面腐食性や耐隙間腐食性が劣化し、所望の耐食
性を維持することができないからである。
従って、原料として用いるオーステナイトステンレス鋼
粉がCr1l : 17%以上でなければ々らないこと
は言うまでもない。なお、原料鋼粉として用いられるオ
ーステナイトステンレス綱としては、5US304,5
US304L、5US316゜5US316L、5US
317L、5US321゜5US347.5US310
等の何れであっても差し支えない。
粉がCr1l : 17%以上でなければ々らないこと
は言うまでもない。なお、原料鋼粉として用いられるオ
ーステナイトステンレス綱としては、5US304,5
US304L、5US316゜5US316L、5US
317L、5US321゜5US347.5US310
等の何れであっても差し支えない。
混合原料として用いるボライド粉末(例えば鉄ホウ化物
微粉やクロムホウ化物微粉等)としては市販のもので良
いが、市販のものでは一般に平均粒径100卿以上のも
のが多いことから、粉砕して粒径を10μm以下、好ま
しくは51以下とするのが望ましい。
微粉やクロムホウ化物微粉等)としては市販のもので良
いが、市販のものでは一般に平均粒径100卿以上のも
のが多いことから、粉砕して粒径を10μm以下、好ま
しくは51以下とするのが望ましい。
また、微粉末アトマイズ法で製造されたボライド粉末に
ついても粒径を細かく制御することは難しく、上記と同
様に粉砕して適用することが望ましい。
ついても粒径を細かく制御することは難しく、上記と同
様に粉砕して適用することが望ましい。
ところで、混合原料たるボライドとしては鉄ホウ化物(
Fe−B)やクロムホウ化物(Cr−B)を使用するこ
とが推奨される。なぜなら、これらのものは水溶液中で
安定であって腐食されない上、これらの存在によりステ
ンレス鋼の必要特性に悪影響が及ぼされることがないか
らである。
Fe−B)やクロムホウ化物(Cr−B)を使用するこ
とが推奨される。なぜなら、これらのものは水溶液中で
安定であって腐食されない上、これらの存在によりステ
ンレス鋼の必要特性に悪影響が及ぼされることがないか
らである。
そして、上記ボライド粉末の配合量は、得られるステン
レス鋼のB含有量が0.5〜2%となるように調整する
ことが必要である。
レス鋼のB含有量が0.5〜2%となるように調整する
ことが必要である。
つまり、本発明に係る鋼を原子力関連設備に使用する場
合にはBは中性子吸収のために必要な基本元素であり、
中性子遮蔽部材として要求される性能を確保するために
は少なくとも鋼中に0.5%以上含有されることが必要
であるが、2を超えて含有させると機械的性質の劣化を
招くからである。
合にはBは中性子吸収のために必要な基本元素であり、
中性子遮蔽部材として要求される性能を確保するために
は少なくとも鋼中に0.5%以上含有されることが必要
であるが、2を超えて含有させると機械的性質の劣化を
招くからである。
粉末冶金の手法そのものには格別な制限はなく通常の方
法で十分である。そして、上記微粉末ボライドとオース
テナイトステンレス鋼粉末とを混合して粉末冶金法で成
形することにより、得られるステンレス鋼中のボライド
の寸法形状が制御され、靭性等の機械的性質も改善され
る。
法で十分である。そして、上記微粉末ボライドとオース
テナイトステンレス鋼粉末とを混合して粉末冶金法で成
形することにより、得られるステンレス鋼中のボライド
の寸法形状が制御され、靭性等の機械的性質も改善され
る。
続いて、この発明を実施例により比較例と対比しながら
具体的に説明する。
具体的に説明する。
〈実施例〉
まず、第1表に示す成分組成の4種類のオーステナイト
ステンレス鋼粉(粒度50〜100頗)、及び第2表に
組成を示す2種類のボライド微粉末(粒度5〜8層)を
原料として用意した。
ステンレス鋼粉(粒度50〜100頗)、及び第2表に
組成を示す2種類のボライド微粉末(粒度5〜8層)を
原料として用意した。
次に、これらの粉末を第3表に示す割合(試験番号1〜
12の欄の割合)で配合して混合し、炭素m製カプセル
に充填後、加熱しながら真空引きしてから密閉した。
12の欄の割合)で配合して混合し、炭素m製カプセル
に充填後、加熱しながら真空引きしてから密閉した。
次いで、このカプセルを慣用の冷間静水圧プレス法によ
り加圧して混合粉末の成形を行い、更に1050℃に1
時間加熱保持した後、熱間押し出し法によって外径50
mφの丸棒とした(なお、この加圧・熱間押し出し工程
を“熱間静水圧法”によって実施し、加圧成形と同時に
焼結を完了させて丸棒としても同様成形品が得られるこ
とは言うまでもない)。
り加圧して混合粉末の成形を行い、更に1050℃に1
時間加熱保持した後、熱間押し出し法によって外径50
mφの丸棒とした(なお、この加圧・熱間押し出し工程
を“熱間静水圧法”によって実施し、加圧成形と同時に
焼結を完了させて丸棒としても同様成形品が得られるこ
とは言うまでもない)。
ところで、得られた丸棒の成分組成は配合原料全体のそ
れと実質的に同一であり、鋼材組織も、配合したオース
テナイトステンレス鋼粉と同一成分組成の母相中に配合
ボライド粉末が均一に分散したものになっていることが
確認された。
れと実質的に同一であり、鋼材組織も、配合したオース
テナイトステンレス鋼粉と同一成分組成の母相中に配合
ボライド粉末が均一に分散したものになっていることが
確認された。
続いて、得られた前記丸棒は必要に応じて熱処理し、更
に冷間加工を施して外径3Qmmφの丸棒とした。
に冷間加工を施して外径3Qmmφの丸棒とした。
この丸棒から切り出した試験片よりの機械的性質及び耐
食性の調査結果を第3表に併せて示す。
食性の調査結果を第3表に併せて示す。
ここで、引張り試験は、5 mmφ丸棒引張り試験片(
JIS14号A試験片準拠)を用い、常温にて実施した
。また、衝撃性能は、常温にて2 m Vノンチ試験片
(JISA号試験片準拠)を用いて行った。
JIS14号A試験片準拠)を用い、常温にて実施した
。また、衝撃性能は、常温にて2 m Vノンチ試験片
(JISA号試験片準拠)を用いて行った。
腐食試験は、下記条件にて“第1図で示す試験片による
全面腐食速度の調査”及び“第2図に示す試験片による
隙間腐食減量の調査″を実施する手法を採用した。
全面腐食速度の調査”及び“第2図に示す試験片による
隙間腐食減量の調査″を実施する手法を採用した。
貰皇広狭条ユ
試験溶液:空気を飽和した3000ppm H3B O
:l +101000pp/−溶液(C1−はN a
C/で添加)。
:l +101000pp/−溶液(C1−はN a
C/で添加)。
試験温度:80℃。
試験時間ニア20時間。
なお、比較例として、従来の溶解法により得たB含有ス
テンレス鋼材についても同様の試験を行い、その結果も
第3表に併記した。
テンレス鋼材についても同様の試験を行い、その結果も
第3表に併記した。
第3表に示される結果からも、次に示す事項が明らかで
ある。
ある。
本発明法(試験番号1〜9)で得られたB含有ステンレ
ス鋼は、従来の溶解材に比して強度並びに衝撃性能とも
良好で(常温での衝撃値は何れも4.Okgf−m7c
m”以上)、かつ耐食性も非常に良好である。
ス鋼は、従来の溶解材に比して強度並びに衝撃性能とも
良好で(常温での衝撃値は何れも4.Okgf−m7c
m”以上)、かつ耐食性も非常に良好である。
一方、比較例10〜12では、粉末冶金法を適用したに
も係わらず、Cr含有量が本発明で規定した範囲よりも
低いCr、 Ni含有オーステナイト鋼粉末原料を使用
したので、得られたB含有ステンレス鋼は耐食性に劣る
ものとなっている。
も係わらず、Cr含有量が本発明で規定した範囲よりも
低いCr、 Ni含有オーステナイト鋼粉末原料を使用
したので、得られたB含有ステンレス鋼は耐食性に劣る
ものとなっている。
更に、比較例13では、粉末冶金法を適用したにも係わ
らすB含有量が本発明で規定する範囲よりも多いため、
機械的性能、特に伸び及び衝撃値が著しく劣ったものと
なっている。
らすB含有量が本発明で規定する範囲よりも多いため、
機械的性能、特に伸び及び衝撃値が著しく劣ったものと
なっている。
また、溶解法によってB含有ステンレス鋼材を製造した
場合(試験番号14〜15)には、鋼中に大きなボライ
ドが析出するため衝撃性能が本発明に係るものよりもか
なり劣っている。
場合(試験番号14〜15)には、鋼中に大きなボライ
ドが析出するため衝撃性能が本発明に係るものよりもか
なり劣っている。
なお、先の第2表に示したボライド粉末原料はそれぞれ
Crz B及びFe、Bに相当するものであるが、これ
に代えてCrBあるいはFeBのようなボライドを適用
してもよいことは勿論である。
Crz B及びFe、Bに相当するものであるが、これ
に代えてCrBあるいはFeBのようなボライドを適用
してもよいことは勿論である。
〈効果の総括〉
以上に説明した如く、この発明によれば、中性子吸収能
や耐食性に優れるばかりか、靭性を中心とした機械的性
質も十分に満足できるB含有ステンレス鋼を安定して製
造することができ、高い信頼性の下で各種構造用材料と
しても適用することが可能となるなど、産業上極めて有
用な効果がもたらされる。
や耐食性に優れるばかりか、靭性を中心とした機械的性
質も十分に満足できるB含有ステンレス鋼を安定して製
造することができ、高い信頼性の下で各種構造用材料と
しても適用することが可能となるなど、産業上極めて有
用な効果がもたらされる。
第1図は、全面腐食試験片の形状・寸法を示す説明図で
ある。 第2図は、隙間腐食試験片の形状・寸法並びに組み立て
状態を示す説明図である。 図面において、 1.1′・・・試験片、 2・・・テフロン製ボルト
。 3・・・テフロン製ナツト。
ある。 第2図は、隙間腐食試験片の形状・寸法並びに組み立て
状態を示す説明図である。 図面において、 1.1′・・・試験片、 2・・・テフロン製ボルト
。 3・・・テフロン製ナツト。
Claims (2)
- (1)B含有量が0.5〜2重量%で、かつ17重量%
以上のCrを含有するオーステナイトステンレス鋼母相
中にボライド微粉末の分散相を有して成ることを特徴と
する、耐食性並びに靭性の優れたB含有オーステナイト
ステンレス鋼。 - (2)Cr含有量が17重量%以上のオーステナイトス
テンレス鋼粉とボライド微粉末とを原料粉末とし、粉末
冶金法によって0.5〜2重量%のBを含むステンレス
鋼に成形することを特徴とする、耐食性並びに靭性の優
れたB含有オーステナイトステンレス鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7029188A JPH01242758A (ja) | 1988-03-24 | 1988-03-24 | 高耐食高靭性b含有ステンレス鋼とその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7029188A JPH01242758A (ja) | 1988-03-24 | 1988-03-24 | 高耐食高靭性b含有ステンレス鋼とその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01242758A true JPH01242758A (ja) | 1989-09-27 |
Family
ID=13427229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7029188A Pending JPH01242758A (ja) | 1988-03-24 | 1988-03-24 | 高耐食高靭性b含有ステンレス鋼とその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01242758A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19937255B4 (de) * | 1999-08-06 | 2004-05-06 | Ballard Power Systems Inc., Burnaby | Korrosionsbeständige Bipolarplatte für PEM-Brennstoffzellen und Verwendung |
WO2017131224A1 (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | 株式会社ダイヤメット | 高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材およびその製造方法 |
-
1988
- 1988-03-24 JP JP7029188A patent/JPH01242758A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19937255B4 (de) * | 1999-08-06 | 2004-05-06 | Ballard Power Systems Inc., Burnaby | Korrosionsbeständige Bipolarplatte für PEM-Brennstoffzellen und Verwendung |
WO2017131224A1 (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | 株式会社ダイヤメット | 高温耐摩耗性、高温強度に優れるCoフリー耐熱焼結材およびその製造方法 |
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