JP6733521B2 - 紫外線硬化性を有する接着剤組成物 - Google Patents

紫外線硬化性を有する接着剤組成物 Download PDF

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本発明は、紫外線硬化性を有する接着剤組成物に関する。
光学機器、電子機器の筐体等を製造する際の部品の組み立てには、ホットメルト接着剤、熱硬化性接着剤等の各種接着剤が使用されているが、短時間で接着強度を高め、製造効率を向上させるため、紫外線硬化性樹脂を用いた接着剤が多用されるようになっている(特許文献1)。
特開2000−044920号公報
本発明は、短時間で高い接着強度を示す紫外線硬化性を有する接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、カチオン重合性化合物とアクリル系ポリマーの組み合わせ、又は、光反応性基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマーに、重合開始剤を配合した組成物により短時間で高い接着強度を示す紫外線硬化性を有する接着剤を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(D)光反応性基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマー、
(C)光酸発生剤、及び/又は(F)光ラジカル発生剤、並びに
(E)エチレン性不飽和基を1個以上有する(D)成分以外の化合物
を含有し、組成物全量中の30〜90質量%が(D)成分であり、
組成物中に含まれるイソシアネート基の含有量がイソホロンジイソシアネートに換算した値として0〜0.1質量%である、光硬化性接着剤組成物を提供するものである。
本発明の接着剤組成物は、紫外線硬化性を有し、短時間で高い接着強度を示すことができる。
本発明の接着剤組成物は、(D)光反応性基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマー、
(C)光酸発生剤、及び/又は(F)光ラジカル発生剤、並びに
(E)エチレン性不飽和基を1個以上有する(D)成分以外の化合物
を含有し、組成物全量中の30〜90質量%が(D)成分であり、
組成物中に含まれるイソシアネート基の含有量がイソホロンジイソシアネートに換算した値として0〜0.1質量%である、光硬化性接着剤組成物である。
[発明の第1の態様]
本発明の第1の態様は、(A)カチオン重合性基を1個以上有する化合物、(B)アクリル系ポリマー、及び(C)光酸発生剤を含有する接着剤組成物である。
本発明に用いられる(A)カチオン重合性基を1個以上有する化合物は、特に限定されないが、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル等のビスフェノール構造又は水添ビスフェノール構造を有するエポキシ化合物;
2−(p-tert-ブチルフェノキシメチル)オキシラン等のビスフェノール構造以外の芳香族構造を有するエポキシ化合物;
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3’,4’−エポキシ−6’−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、トリメチルカプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、β−メチル−δ−バレロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシシクロへキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシシクロヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル等の脂環式構造を有するエポキシ化合物;
ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル等の脂肪族構造を有するエポキシ化合物;
エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエーテル類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノール又はアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類;エポキシ化大豆油;エポキシステアリン酸ブチル;エポキシステアリン酸オクチル;エポキシ化アマニ油;エポキシ化ポリブタジエン;エポキシノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂;
トリメチレンオキシド、3,3−ジメチルオキセタン、3,3−ジククロメチルオキセタン、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン、ビス(3−エチル−3−メチルオキシ)ブタン等のオキセタン類;テトラヒドロフラン、2,3−ジメチルテトラヒドロフラン等のオキソラン類;トリオキサン、1,3−ジオキソラン、1,3,6−トリオキサンシクロオクタン等の環状アセタール類;β―プロピオラクトン、ε―カプロラクトン等の環状ラクトン類;エチレンスルフィド、1,2−プロピレンスルフィド、チオエピクロロヒドリン等のチイラン類;3,3−ジメチルチエタン等のチエタン類;エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルシクロヘキサン、イソブチレン、ポリブタジエン等のエチレン性不飽和化合物等を例示することができる。
本発明の組成物中の(A)成分の配合量は、組成物全量中に、5〜90質量%であることが好ましく、20〜80質量%がさらに好ましい。(A)成分の配合量が上記範囲であることにより、良好な硬化性を得ることができる。
本発明に用いられる(B)アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリロイル基を有する1種又は2種以上のモノマー化合物を重合して得られる重合体又は共重合体である。(B)アクリル系ポリマーの分子量は、好ましくは、500〜500000であり、さらに好ましくは1000〜100000である。(B)アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは、5℃〜−80℃であり、さらに好ましくは−10℃〜80℃である。
本発明の組成物中の(B)成分の配合量は、組成物全量中に、5〜85質量%であることが好ましく、10〜70質量%がさらに好ましい。(B)成分の配合量が上記範囲であることにより、接着剤として好適な粘着性を得ることができるため良好な接着力を得ることができる。
本発明に用いられる(C)光酸発生剤は、紫外線を受けることによって、前記(A)成分のカチオン重合を開始させる化合物である。(C)成分の好ましい例として、下記一般式(1):
[R W]+p[MXp+q−p (1)
〔式中、カチオンはオニウムイオンであり、WはS、Se、Te、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、Cl又はN=Nであり、R、R、R及びRは同一又は異なる有機基であり、a、b、c及びdは各々0〜3の整数であって、(a+b+c+d)はWの価数に等しい。Mは金属又はメタロイドであり、例えば、B、P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Co等である。Xは、例えばF、Cl、Br等のハロゲン原子またはハロゲン化炭化水素であり、qはハロゲン化物錯体イオンの正味の電荷であり、pはMの原子価である。〕で表される構造を有するオニウム塩を挙げることができる。このオニウム塩は、光を受けることによりルイス酸を放出する化合物である。
上記一般式(1)中におけるアニオン[MXp+q−pの具体例としては、テトラフルオロボレート(BF )、ヘキサフルオロホスフェート(PF )、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF )、ヘキサフルオロアルセネート(AsF )、ヘキサクロロアンチモネート(SbCl )、トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート(PF(C )等が挙げられる。
また、一般式[MX(OH)]で表されるアニオンを有するオニウム塩を使用することができる。さらに、過塩素酸イオン(ClO )、トリフルオロメタンスルフォン酸イオン(CFSO )、フルオロスルフォン酸イオン(FSO )、トルエンスルフォン酸イオン、トリニトロベンゼンスルフォン酸アニオン、トリニトロトルエンスルフォン酸アニオン等の他のアニオンを有するオニウム塩を使用することもできる。
本発明の組成物中の(C)成分の配合量は、組成物全量中に、0.1〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%がさらに好ましい。(C)成分の配合量が上記範囲であることにより、接着剤として好適な粘着性を得ることができるため良好な接着力を得ることができる。
[発明の第2の態様]
(D)光反応性基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマー、
(C)光酸発生剤、及び/又は(F)光ラジカル発生剤、並びに
(E)エチレン性不飽和基を1個以上有する(D)成分以外の化合物
を含有し、組成物全量中の30〜90質量%が(D)成分であり、
組成物中に含まれるイソシアネート基の含有量が(D)成分のウレタンオリゴマーの合成に用いたジイソシアネート化合物に換算した値として0〜0.1質量%である、光硬化性接着剤組成物である。
本明細書において、光反応性、光硬化性とは、放射線一般に対する反応性または硬化性を言うが、紫外線に対する反応性(紫外線反応性)または紫外線に対する硬化性(紫外線硬化性)が好ましい。
本発明に用いられる(D)光反応性基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマーは、特に限定されないが、好ましくは、(a)ジイソシアネートと(b)ジオールと(c)水酸基及び光反応性基を有する化合物と(d)シランカップリング剤とを反応させて得られるウレタンオリゴマーであり、さらに好ましくは、下記式(2)又は(3)で表される構造を有するウレタンオリゴマーを挙げることができる。
A−(ICN−POL)−ICN−R (2)
A−(ICN−POL)−R (3)
[上記式(2)及び(3)において、Aは、光反応性基を有する有機基、好ましくは、ラジカル重合性光反応性基、カチオン重合性光反応性基である。ラジカル重合性光反応性基としては、(メタ)アクリロイル基またはビニル基が好ましい。カチオン重合性光反応性基としては、エポキシ基が好ましい。ICNは、ジイソシアネートに由来する構造単位であり、POLは、ジオールに由来する構造単位であり、Rは、加水分解性シリル基を有する1価の有機基であり、nは、1以上である。「−」で示される結合はウレタン結合である。]
成分(D)は、光反応性基を有することにより紫外線硬化反応に関与することができると共に、加水分解性シリル基を有することにより湿気硬化反応などの縮合反応にも関与することができる。このため、本発明の組成物は、成分(D)を有することにより、紫外線硬化反応と湿気硬化反応を組み合わせた場合に、より効果的に硬化反応が進行して接着強度を増大させることができる。
成分(D)のウレタンオリゴマーの合成で用いられる(a)ジイソシアネートとしては、芳香族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。芳香族ジイソシアネートとして、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。脂環族ジイソシアネートとして、例えば、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。脂肪族ジイソシアネートとして、例えば、1,6−ヘキサンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
これらのジイソシアネートは単独で用いても、2種以上併用しても良い。
成分(D)のウレタンオリゴマーの製造に用いられる(b)ジオールとしては、特に限定されないが、脂肪族ポリエーテルジオールが好ましく、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコール及び二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られる脂肪族ポリエーテルジオールなどが好ましい。
上記イオン重合性環状化合物としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオキセタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキサン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリルグリシジルカーボネート、ブタジエンモノオキシド、イソプレンモノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロフラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、安息香酸グリシジルエステルなどの環状エーテル類が挙げられる。
二種以上の上記イオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオールの具体例としては、例えば、テトラヒドロフランとプロピレンオキシド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレンオキシドとエチレンオキシド、ブテン−1−オキシドとエチレンオキシドなどの組み合わせより得られる二元共重合体;テトラヒドロフラン、ブテン−1−オキシド及びエチレンオキシドの組み合わせより得られる三元重合体などを挙げることができる。
また、上記イオン重合性環状化合物と、エチレンイミンなどの環状イミン類;β−プロピオラクトン、グリコール酸ラクチドなどの環状ラクトン酸;あるいはジメチルシクロポリシロキサン類とを開環共重合させたポリエーテルジオールを使用することもできる。以上のジオールは単独で用いても、2種以上併用しても良い。
成分(D)は、ポリエーテルジオール由来の部分構造を有するのが好ましい。
成分(D)のウレタンオリゴマーの合成で用いられる(c)水酸基及び光反応性基を有する化合物の光反応性基としては、特に限定されないが、好ましくは、ラジカル重合性光反応性基、カチオン重合性光反応性基が挙げられる。
ラジカル重合性光反応性基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基が挙げられる。
(c)のうち、水酸基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。水酸基含有(メタ)アクリレート化合物としては、水酸基が第一級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(第一水酸基含有(メタ)アクリレートという)、及び水酸基が第二級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(第二水酸基含有(メタ)アクリレートという)を用いることが好ましい。水酸基が第三級炭素原子に結合した水酸基含有(メタ)アクリレート(第三水酸基含有(メタ)アクリレートという)はイソシアネート基との反応性に劣るため好ましくない。
第一水酸基含有(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
第二水酸基含有(メタ)アクリレートとして、例えば、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、また、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と、(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物も挙げられる。以上の水酸基含有(メタ)アクリレートは単独で用いても、2種以上併用しても良い。
(c)のうち、水酸基及びビニル基を有する化合物としては、ヒドロキシメチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル等を挙げることができる。
カチオン重合性光反応性基としては、例えば、エポキシ基等が挙げられる。エポキシ基としては、グリシジル基、オキセタニル基等が挙げられる。
(c)のうち、水酸基及びグリシジル基を有する化合物としては、2,3−エポキシ−1−プロパノール等が挙げられる。
(c)のうち、水酸基及びオキセタニル基を有する化合物としては、3−メチル−3−オキセタンメタノール、3−エチル−3−オキセタンメタノール等が挙げられる。
成分(D)のウレタンオリゴマーの合成で用いられる(d)シランカップリング剤としては、特に限定されないが、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ−エトキシ)シラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等を使用することができる。
成分(D)であるウレタンオリゴマーは、イソシアネート基を実質的に含まないことが好ましい。ここで、実質的に含まないとは、組成物の全量100質量%中に、そのウレタンオリゴマーの合成に用いたジイソシアネート化合物換算したイソシアネートが0〜0.5質量%、好ましくは0〜0.2質量%であることをいう。
本発明の組成物中に含まれるイソシアネート基の含有量は、イソホロンジイソシアネートに換算した値として0〜0.1質量%であり、0〜0.05質量%であることが好ましく、0〜0.01質量%であることが特に好ましい。換算に際しては、イソホロンジイソシアネートの分子量を222.3として計算する。組成物中のイソシアネート基の含有量が上記範囲であることにより、組成物の保存安定性が改善される。
本発明において、組成物中に含まれるイソシアネート基の含有量は、ATR−IR測定(装置サーモフィッシャー フーリエ変換赤外分光光度計;NICOLET6700)を用いて、樹脂のIRスペクトルを測定し、2200〜2300cm-1付近の面積から算出した。面積比として1600〜1800cm-1のピーク等を基準ピークとして、面積比から算出した。
本発明の組成物中の(D)成分の配合量は、組成物全量中に、30〜90質量%であることが好ましく、40〜88質量%がさらに好ましく、70〜85質量%が特に好ましい。(D)成分の配合量が上記範囲であることにより、良好な硬化性を得ることができる。
本発明に用いられる(C)光酸発生剤は、第1の態様において記載した(C)成分と同様である。成分(C)は、湿気硬化反応などの縮合反応を促進することができる。
本発明の組成物中の(C)成分の配合量は、組成物全量中に、0.1〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%がさらに好ましい。(C)成分の配合量が上記範囲であることにより、接着剤として好適な粘着性を得ることができるため良好な接着力を得ることができる。
本発明に用いられる(F)光ラジカル発生剤は、特に限定されないが、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォフフィンオキシド;IRGACURE184、369、651、500、907、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61、DAROCUR1116、1173(以上、チバスペシャルティケミカルズ社製);LUCIRIN TPO(BASF社製);ユベクリルP36(UCB社製)等が挙げられる。以上の(F)成分は単独で用いても、2種以上併用しても良い。
本発明の組成物中の(F)成分の配合量は、組成物全量中に、0.1〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%がさらに好ましい。(F)成分の配合量が上記範囲であることにより、硬化速度が改善し、接着剤として好適な粘着性を得ることができるため良好な接着力を得ることができる。
本発明においては、成分(C)の光酸発生剤、(F)光ラジカル発生剤のいずれか1種又は2種以上を用いることができる。
本発明には、発明の効果を阻害しない範囲で(B)アクリル系ポリマーを配合することもできる。(B)アクリル系ポリマーは、第1の態様において記載した(B)成分と同様である。ただし、本発明の第2の態様で用いられる(B)成分のTgは、0℃〜−90℃が好ましい。
第2の態様における(B)成分の配合量は、第1の態様における(B)成分の配合量と同様であることが好ましい。
本発明に用いられる(E)エチレン性不飽和基を1個以上有する(D)以外の化合物は、特に限定されないが、エチレン性不飽和基を1個有する化合物(単官能性モノマー)とエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物(多官能モノマー)が挙げられる。
エチレン性不飽和基を1個有する化合物としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム;イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等の脂環式構造含有(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン等が挙げられる。さらに、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等を挙げることができる。
エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン(「トリシクロデカンジイルジメタノールジ(メタ)アクリレート」とも言う)、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの両末端(メタ)アクリル酸付加、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体であるジオールのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体であるジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。以上の(E)成分は単独で用いても、2種以上併用しても良い。
本発明の組成物中の(E)成分の配合量は、組成物全量中に、5〜65質量%であることが好ましく、10〜55質量%がさらに好ましい。(E)成分の配合量が上記範囲であることにより、接着剤として好適な粘着性を得ることができるため良好な接着力を得ることができる。
本発明の組成物には、発明の効果を阻害しない範囲で(G)シランカップリング剤を配合することもできる。(G)シランカップリング剤としては、成分(D)の合成で用いられる(d)シランカップリング剤として例示した内容と同様であるが、成分(G)と成分(D)の合成原料である(d)成分は、同一であってもよく、別個のシランカップリング剤であってもよい。成分(G)は、成分(D)とともに、湿気硬化反応に寄与することができ、接着力を向上させることができる。 本発明の組成物中の(G)成分の配合量は、組成物全量中に、0〜15質量%であることが好ましく、0〜10質量%がさらに好ましい。(G)成分の配合量が上記範囲内であることにより、ガラスとの接着力が向上する。
本発明の組成物には、第1の態様、第2の態様のいずれにおいても、発明の効果を阻害しない範囲でその他の成分を添加することができる。
本発明の組成物には、(D)成分以外のウレタンオリゴマーを配合することもできる。ただし、イソシアネート基を有するウレタンオリゴマーについては、組成物中のイソシアネート基の量を前述の範囲内とすることが好ましい。
[接着剤組成物の製造方法]
本発明の接着剤組成物は、必須成分およびその他の成分を好ましくは室温〜50℃で混合し、好ましくは1〜24時間撹拌することにより得ることができる。
[接着剤組成物を用いた接着方法]
本発明の接着剤組成物を用いて目的物品を接着する方法としては、例えば、接着する2以上の目的物品の一方又は両方の接着面に本発明の接着剤組成物を塗布し、0.1〜1J/cmの紫外線を照射し、目的物を貼り合わせ、相対湿度50%で10分〜24時間静置する方法を挙げることができる。
このようにして、本発明の接着剤組成物を硬化して得られる接着剤層を有する接着された目的物品を得ることができる。
本発明の第1の態様においては、紫外線照射により初期硬化が進行して硬化物からなる接着剤層が形成され、その後もカチオン重合による硬化反応が進行して接着強度が増大する。
本発明の第2の態様においては、紫外線照射により初期硬化が進行して硬化物からなる接着剤層が形成され、その後は湿気硬化反応が進行して接着強度が増大する。
[合成例1:(D)成分の合成]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボルニルアクリレート23.06部、数平均分子量が2000のポリプロピレングリコール65.1部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.018部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。その後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを4.097部静かに加え、ジブチル錫ジラウレート0.06部を添加した後、攪拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。1時間ほど攪拌後、2,4−トルエンジイソシアネート5.778部添加し、35℃〜45℃で1時間ほど攪拌反応させた。その後、2−ヒドロキシエチルアクリレート1.926部を滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた成分(D)をUA−1とする。UA−1は、2−ヒドロキシエチルアクリレート由来のアクリロイル基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマーである。
合成例1における残留イソシアネート基濃度は、滴定法により測定した。以下の各合成例及び各比較合成例においても同様である。
[合成例2:(D)成分の合成]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボルニルアクリレート23.06部、数平均分子量が3000のポリテトラメチレングリコール68.48部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.018部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。その後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを2.225部静かに加え、ジブチル錫ジラウレート0.02部を添加した後、攪拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。1時間ほど攪拌後、イソホロンジイソシアネート5.067g部添加し、35℃〜45℃で1時間ほど攪拌反応させた。その後、2−ヒドロキシエチルアクリレート1.06部を滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた成分(D)をUA−2とする。UA−2は、2−ヒドロキシエチルアクリレート由来のアクリロイル基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマーである。
[合成例3:(D)成分の合成]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボルニルアクリレート23.06部、数平均分子量が3000のポリテトラメチレングリコール68.12部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.018部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。その後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを2.096部静かに加え、ジブチル錫ジラウレート0.02部を添加した後、攪拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。1時間ほど攪拌後、イソホロンジイソシアネート5.088g部添加し、35℃〜45℃で1時間ほど攪拌反応させた。その後、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.739部、ヒドロキシエチルビニルエーテル0.187gを滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた成分(D)は、2−ヒドロキシエチルアクリレートに由来するアクリロイル基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマー(UA−3)と、ヒドロキシエチルビニルエーテル由来のビニル基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマー(UA−4)の混合物であり、UA−3とUA−4の質量比は約3:1である。
[合成例4:(D)成分の合成]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボルニルアクリレート23.06部、数平均分子量が3000のポリテトラメチレングリコール68.91部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.018部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。その後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを2.101部静かに加え、ジブチル錫ジラウレート0.02部を添加した後、攪拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。1時間ほど攪拌後、イソホロンジイソシアネート5.099部添加し、35℃〜45℃で1時間ほど攪拌反応させた。その後、ヒドロキシエチルビニルエーテル0.75部を滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた成分(D)をUA−5とする。UA−5は、ヒドロキシエチルビニルエーテル由来のビニル基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマーである。
[合成例5:(D)成分の合成]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボルニルアクリレート23.06部、数平均分子量が3000のポリテトラメチレングリコール68.70部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.018部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。その後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを2.095部静かに加え、ジブチル錫ジラウレート0.02部を添加した後、攪拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。1時間ほど攪拌後、イソホロンジイソシアネート5.084部添加し、35℃〜45℃で1時間ほど攪拌反応させた。その後、3−エチル−3−オキセタンメタノール0.985部を滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた成分(D)をUA−6とする。UA−6は、3−エチル−3−オキセタンメタノール由来のオキセタニル基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマーである。
[合成例6:(D)成分の合成]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボルニルアクリレート23.06部、数平均分子量が3000のポリテトラメチレングリコール68.70部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.018部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。その後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを2.095部静かに加え、ジブチル錫ジラウレート0.02部を添加した後、攪拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。1時間ほど攪拌後、イソホロンジイソシアネート5.084g部添加し、35℃〜45℃で1時間ほど攪拌反応させた。その後、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.985部を滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた成分(D)をUA−7とする。UA−7は、2−ヒドロキシエチルアクリレート由来のアクリロイル基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマーである。
[合成例7:(D)成分の合成]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボルニルアクリレート23.06部、数平均分子量が2000のポリテトラメチレングリコール63.96部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.018部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。その後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを3.949部静かに加え、ジブチル錫ジラウレート0.02部を添加した後、攪拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。1時間ほど攪拌後、イソホロンジイソシアネート7.099g部添加し、35℃〜45℃で1時間ほど攪拌反応させた。その後、2−ヒドロキシエチルアクリレート1.857部を滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた成分(D)をUA−8とする。UA−8は、2−ヒドロキシエチルアクリレート由来のアクリロイル基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマーである。
[合成例8:(D)成分の合成]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボルニルアクリレート23.06部、数平均分子量が2000のポリテトラメチレングリコール62.14部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.018部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。その後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを3.837部静かに加え、ジブチル錫ジラウレート0.02部を添加した後、攪拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。1時間ほど攪拌後、イソホロンジイソシアネート6.898部添加し、35℃〜45℃で1時間ほど攪拌反応させた。その後、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル3.982部を滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた成分(D)をUA−9とする。UA−9は、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル由来のアリル基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマーである。
[合成例9:(D)成分の合成]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボルニルアクリレート23.06部、数平均分子量が3000のポリテトラメチレングリコール67.95部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.018部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。その後、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランを3.357部静かに加え、ジブチル錫ジラウレート0.02部を添加した後、攪拌しながら液温度を1時間かけて35℃まで徐々に上げた。1時間ほど攪拌後、イソホロンジイソシアネート5.028部添加し、35℃〜45℃で1時間ほど攪拌反応させた。その後、2−ヒドロキシルエチルアクリレート0.526部を滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた成分(D)をUA−10とする。UA−10は、2−ヒドロキシエチルアクリレート由来のアクリロイル基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマーである。
[比較合成例1:(D)成分に該当しないウレタンオリゴマーの合成]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボルニルアクリレート23.06部、数平均分子量が
3000のポリテトラメチレングリコール67.75部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.018部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.02部を添加した後、イソホロンジイソシアネート7.018部添加し、35℃〜45℃で2時間ほど攪拌反応させた。その後、2−ヒドロキシルエチルアクリレート2.098部を滴下し、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。残留イソシアネート基濃度が0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた成分(D)をUA’−1とする。UA’−1は、両末端に2−ヒドロキシルエチルアクリレート由来のアクリロイル基を有するウレタンオリゴマーである。
[比較合成例2:(D)成分に該当しないウレタンオリゴマーの合成]
撹拌機を備えた反応容器に、イソボルニルアクリレート23.06部、数平均分子量が
3000のポリテトラメチレングリコール68.68部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.018部を仕込み、これらを撹拌しながら液温度が15℃となるまで冷却した。ジブチル錫ジラウレート0.02部を添加した後、イソホロンジイソシアネート7.116部添加し、35℃〜45℃で1時間ほど攪拌反応させた。その後、2−ヒドロキシルエチルアクリレート1.063部を静かに滴下し、その後、液温度約60℃にて撹拌し、反応させた。得られた成分(D)をUA’−2とする。UA’−2は、2−ヒドロキシルエチルアクリレート由来のアクリロイル基及びイソホロンジイソシアネート由来のイソシアネート基を有するウレタンオリゴマーである。
[実施例1〜13、比較例1〜3]
表1に示された各成分を、撹拌機を備えた反応容器に入れ、液温度50度で1時間撹拌して、各実施例及び比較例の組成物を調製した。
[評価方法]
[接着強度]
(1)銅板とガラス板の接着強度
200μm厚のアプリケーターバーを用いて銅板上に各組成物を塗布し、空気中でメタルハライドランプを用いて1J/cm2のエネルギーの紫外線を照射した後、ガラス板を紫外線照射した組成物上に貼り合わせ、その後、23℃相対湿度50%の空気中に30分又は24時間曝露して評価用の試験片を得た。
得られた試験片について、JIS K6850の試験方法に従い、引張りせん断接着強さを測定して接着強度とした。
接着強度が、特に良好であった場合を「◎」と判定し、良好であった場合を「○」と判定し、それ以外を「△」と判定した。
(2)アルミ板とガラス板の接着強度
500μm厚のアプリケーターバーを用いてアルミ板上に各組成物を塗布し、空気中で波長365nmのUV−LEDランプを用いて1J/cm2のエネルギーの紫外線を照射した後、ガラス板を紫外線照射した組成物上に貼り合わせ、その後、23℃相対湿度50%の空気中に60分又は24時間曝露して評価用の試験片を得た。
得られた試験片について、JIS K6850の試験方法に従い、引張りせん断接着強さを測定して接着強度とした。
接着強度が、特に良好であった場合を「◎」と判定し、「◎」判定に次いで良好であった場合を「○」、「○」判定より劣るが実用レベルであった場合を「△」、それ以外を「×」と判定した。
[ヤング率測定法]
200μm厚で塗れるアプリケーターバーを用いてガラス板上に各組成物を塗布し、空気下で波長365nmのUV−LEDランプを用いて1J/cm2のエネルギーの紫外線を照射した後、25℃相対湿度50%の空気中に24時間放置して硬化フィルムを得た。硬化フィルムから延伸部が幅6mm、長さ25mmとなるよう短冊状に切り出して評価用試験片を得た。
得られた試験片について、温度23℃、湿度50%で引っ張り試験を行い、引っ張り速度1mm/minで2.5%歪みでの抗張力からヤング率を求めた。
[未硬化組成物の保存安定性]
各組成物を60mLプラスチックボトルに入れ、暗環境40℃オーブンに一か月静置した。その後、目視にて、増粘が見られない場合を「○」、増粘が見られた場合を「×」と判定した。
[組成物中のイソシアネート基の量]
ATR−IR測定(装置サーモフィッシャー フーリエ変換赤外分光光度計;NICOLET6700)を用いて、樹脂のIRスペクトルを測定し、2200〜2300cm-1付近の面積から算出した。面積比として1600〜1800cm-1のピーク等を基準ピークとして、面積比から算出した。
Figure 0006733521
表中、の略称は、以下の通りである。
ARUFON UH−2190:東亜合成社製 水酸基含有アクリル樹脂
ARUFON UP−1010:東亜合成社製 水酸基含有アクリル樹脂
SP−170:アデカ社製 アデカオプトマー
C−1:下記式(4)で表される光酸発生剤
Lucirin:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
Irg184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
KBM−403:信越シリコーン社製 シランカップリング剤(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
Figure 0006733521

Claims (6)

  1. (D)光反応性基及び加水分解性シリル基を有するウレタンオリゴマー、
    (C)光酸発生剤、及び/又は(F)光ラジカル発生剤、並びに
    (E)エチレン性不飽和基を1個以上有する(D)成分以外の化合物
    を含有し、組成物全量中の30〜90質量%が(D)成分であり、
    組成物中に含まれるイソシアネート基の含有量がイソホロンジイソシアネートに換算した値として0〜0.1質量%である、光硬化性接着剤組成物。
  2. (D)成分が有する光反応性基が、ラジカル重合性光反応性基又はカチオン重合性光反応性基である、請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. (D)成分が有する光反応性基が、グリシジル基、又はオキセタニル基である、請求項1に記載の接着剤組成物。
  4. (D)成分が、ポリエーテルジオール由来の部分構造を有する、請求項1に記載の接着剤組成物。
  5. 接着する2以上の目的物品の一方又は両方の接着面に請求項1〜4のいずれか一項に記載の接着剤組成物を塗布し、0.1〜1J/cmの紫外線を照射する工程を含む、目的物品の接着方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の接着剤組成物を硬化して得られる接着剤層を有する接着された目的物品。
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