JP6731824B2 - 卓球用ラケット - Google Patents

卓球用ラケット Download PDF

Info

Publication number
JP6731824B2
JP6731824B2 JP2016193903A JP2016193903A JP6731824B2 JP 6731824 B2 JP6731824 B2 JP 6731824B2 JP 2016193903 A JP2016193903 A JP 2016193903A JP 2016193903 A JP2016193903 A JP 2016193903A JP 6731824 B2 JP6731824 B2 JP 6731824B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate portion
plate
table tennis
blade
corrugated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016193903A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018051193A (ja
Inventor
平野 勝久
勝久 平野
俊太 中村
俊太 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mizuno Corp
Original Assignee
Mizuno Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mizuno Corp filed Critical Mizuno Corp
Priority to JP2016193903A priority Critical patent/JP6731824B2/ja
Priority to CN201710927030.0A priority patent/CN107875603A/zh
Publication of JP2018051193A publication Critical patent/JP2018051193A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6731824B2 publication Critical patent/JP6731824B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B59/00Bats, rackets, or the like, not covered by groups A63B49/00 - A63B57/00
    • A63B59/40Rackets or the like with flat striking surfaces for hitting a ball in the air, e.g. for table tennis
    • A63B59/42Rackets or the like with flat striking surfaces for hitting a ball in the air, e.g. for table tennis with solid surfaces
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B59/00Bats, rackets, or the like, not covered by groups A63B49/00 - A63B57/00
    • A63B59/40Rackets or the like with flat striking surfaces for hitting a ball in the air, e.g. for table tennis
    • A63B59/42Rackets or the like with flat striking surfaces for hitting a ball in the air, e.g. for table tennis with solid surfaces
    • A63B59/45Rubber parts thereof; characterised by bonding between a rubber part and the racket body
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B60/00Details or accessories of golf clubs, bats, rackets or the like
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B60/00Details or accessories of golf clubs, bats, rackets or the like
    • A63B60/06Handles
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A63SPORTS; GAMES; AMUSEMENTS
    • A63BAPPARATUS FOR PHYSICAL TRAINING, GYMNASTICS, SWIMMING, CLIMBING, OR FENCING; BALL GAMES; TRAINING EQUIPMENT
    • A63B2102/00Application of clubs, bats, rackets or the like to the sporting activity ; particular sports involving the use of balls and clubs, bats, rackets, or the like
    • A63B2102/16Table tennis

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Toys (AREA)

Description

本発明は、卓球用ラケットに関するものである。
一般に、卓球用ラケットは、打球面を有するブレードと、競技者がラケットを保持するためのグリップ部とを備えており、当該ブレードとグリップ部とは一体に形成されている。そして、ブレードは、木材板を積層することにより構成される合板構造、当該木材の層間にFRP(Fiber Reinforced Plastics;繊維強化プラスチック)などの特殊素材を挿入した積層合板構造、および単一の木材板からなる木材単板構造の3種類のうち、いずれかの構造を有している。
たとえば、特開2010−227371号公報(特許文献1)に記載されているように、従来の卓球用ラケットにおいては、ブレードやグリップ部の積層構造内にカーボンなどの特殊素材を挿入する、ブレードを構成する木材板の積層数を増加させる、ブレードを構成する木材板の厚みを厚くする、などの構造の変更により、反発性を向上させることができる。
特開2010−227371号公報
しかしながら、上記の従来の卓球用ラケットのように、ブレードを構成する木材板の積層構造または厚みを変更したり、ブレードの積層構造内に特殊素材を挿入したりしても反発性を十分に向上させることができないという問題がある。
また、上記の従来の卓球用ラケットでは、反発性を向上させようとするとブレードが硬くなるため打球時に競技者の手に振動が響きやすい。このため打球感が悪いという問題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる卓球用ラケットを提供することである。
本発明の卓球用ラケットは、グリップ部と、グリップ部に接続されたブレードとを備えている。ブレードは、第1板部と、第1板部よりも曲げヤング係数が大きい第2板部と、第1板部と第2板部とに挟まれた波板部とを含んでいる。波板部は、交互に配置された山部および谷部を含んでいる。山部は第1板部に接着されており、谷部は第2板部に接着されている。
本発明の卓球用ラケットによれば、第1板部と、第1板部よりも曲げヤング係数が大きい第2板部とに波板部が挟まれており、波板部の山部は第1板部に接着されており、谷部は第2板部に接着されている。このため、打球時に第1板部に卓球ボールが衝突すると、第2板部は第1板部よりも曲げ変形し難いため、第1板部が第2板部に向かって曲がることにより、波板部がたわむように弾性変形する。この弾性変形した波板部が復元することにより卓球ボールが第2板部から第1板部に向かって付勢される。これにより、反発性を十分に向上させることができる。また、波板部がたわむように弾性変形するため、卓球ボールが衝突することで発生した振動を減衰させることが容易であるので振動が収まるまでの時間が短くなる。これにより、打球感を向上させることができる。したがって、反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。
上記の卓球用ラケットにおいて好ましくは、第1板部は、第2板部を挟むように配置された第1板部材および第2板部材を含んでいる。波板部は、第1板部材と第2板部とに挟まれた第1波板部材と、第2板部材と第2板部とに挟まれた第2波板部材とを含んでいる。このため、打球時に第1板部材および第2板部材のいずれに卓球ボールが衝突しても反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。
上記の卓球用ラケットにおいて好ましくは、山部および谷部の各々の稜線は、ブレードの長手方向に沿うように配置されている。打球時に波板部は山部および谷部の各々の稜線に沿って弾性変形するため、当該稜線がブレードの長手方向に沿うように配置されていることにより、当該稜線がブレードの短手方向に沿うように配置されている場合に比べて、波板部の弾性変形量を大きくすることができる。したがって、当該稜線がブレードの短手方向に沿うように配置されている場合に比べて、反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。
上記の卓球用ラケットにおいて好ましくは、第2波板部材の山部および谷部の各々の稜線は、第1波板部材の山部および谷部の各々の稜線と交差するように配置されている。このため、第1板部に卓球ボールが衝突したときと、第2板部に卓球ボールが衝突したときとで、反発性および打球感を異ならせることができる。これにより、競技者の要望に応じて、第1板部と第2板部とで反発性および打球感を異ならせるように設定することができる。
本発明の他の卓球用ラケットは、グリップ部と、グリップ部が接続されたブレードとを備えている。ブレードは、第1板部と、第2板部と、第1板部と第2板部とに挟まれた波板部とを含んでいる。波板部は、交互に配置された山部および谷部を含んでいる。山部は第1板部に接着されており、谷部は第2板部に接着されている。波板部は、打球前の谷部の深さよりも、打球時の谷部の深さが小さくなるように変形可能に構成されている。これにより、打球時に波板部および波板部の山部に接着された第1板部をたわむように弾性変形させることができる。
以上説明したように、本発明の卓球用ラケットによれば、反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。
本発明の実施の形態1における卓球用ラケットの構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態1における卓球用ラケットの構成を概略的に示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態1における卓球用ラケットの構成を概略的に示す底面図である。 本発明の実施の形態1における卓球用ラケットの構成を概略的に示す側面図である。 本発明の実施の形態1における卓球用ラケットのブレードの構成を概略的に示す平面図である。 図1のVI−VI線に沿う拡大断面図である。 図6に対応する部分を示す拡大断面図であって、打球時に波板部がたわんだ状態を説明するための拡大断面図である。 本発明の実施の形態2における卓球用ラケットの構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の実施の形態2における卓球用ラケットの構成を概略的に示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態2における卓球用ラケットの構成を概略的に示す底面図である。 本発明の実施の形態2における卓球用ラケットの構成を概略的に示す側面図である。 本発明の実施の形態2における卓球用ラケットのブレードの構成を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態3における卓球用ラケットの構成を概略的に示す断面図であって、図6に対応する部分を示す断面図である。 本発明の実施の形態4における卓球用ラケットの構成を概略的に示す断面図であって、図6に対応する部分を示す断面図である。 本発明の実施の形態5における卓球用ラケットの構成を概略的に示す断面図であって、図6に対応する部分を示す断面図である。 本発明の実施の形態6における卓球用ラケットの構成を概略的に示す断面図であって、図6に対応する部分を示す断面図である。 本発明の実施の形態7における卓球用ラケットの構成を概略的に示す断面図であって、図6に対応する部分を示す断面図である。 本発明の実施の形態8における卓球用ラケットの構成を概略的に示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態9における卓球用ラケットのブレードの構成を概略的に示す平面図である。 本発明の実施の形態10における卓球用ラケットのブレードの構成を概略的に示す平面図である。 比較例1における卓球用ラケットの構成を概略的に示す断面図であって、図6に対応する部分を示す断面図である。 比較例2における卓球用ラケットの構成を概略的に示す断面図であって、図6に対応する部分を示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
まず、本発明の一実施の形態である実施の形態1について説明する。
図1および図2を参照して、実施の形態1における卓球用ラケット1は、ブレード10と、ブレード10に接続されたグリップ部20を備えている。ブレード10は平板状に構成されている。ブレード10は、打球部10Aと、基部10Bとを含んでいる。打球部10Aは略楕円形状に構成されている。打球部10Aは、打球面10A1を有している。基部10Bは帯状に構成されている。基部10Bは打球部10Aから突出している。基部10Bの表裏両面に一対のグリップ部20がそれぞれ接続されている。つまり、一対のグリップ部20はブレード10の表裏両面を挟んで配置されている。また、一対のグリップ部20は基部10Bの表裏両面にそれぞれ接着剤などにより接着されている。
なお、打球部10Aから基部10Bが突出する方向がブレード10の長手方向D1である。言い換えれば、打球部10Aと基部10Bとが並ぶ方向がブレード10の長手方向D1である。ブレード10の長手方向D1は短手方向D2と打球面10A1に沿って直交している。つまり、卓球用ラケット1の長さ方向がブレード10の長手方向D1であり、卓球用ラケット1の幅方向がブレード10の短手方向D2である。
ブレード10の打球部10Aの片面または表裏両面に接着剤などによりラバー30が貼り付けられている。ラバー30は打球面10A1に沿って貼り付けられている。本実施の形態では、ラバー30はブレード10の打球部10Aの片面にのみ貼り付けられている。
続いて、ブレード10の構成についてさらに詳しく説明する。
図2〜図4を参照して、ブレード10は複数の薄板材を積層させた複合ブレードである。本実施の形態では、ブレード10は、木材板を積層することにより構成される合板構造を備えている。
ブレード10は、第1板部11と、第2板部12と、波板部13とを含んでいる。第1板部11と、第2板部12と、波板部13とは平面視において略同一の形状を有している。つまり、第1板部11と、第2板部12と、波板部13とは積層された方向から見て略同一の形状を有している。
第1板部11は打球面10A1を有している。第1板部11は第2板部12よりも曲げヤング係数が小さい。したがって、第1板部11は第2板部12よりも曲げ変形しやすい。つまり、第1板部11は第2板部12よりも曲げヤング係数が小さいため、曲げ強さが弱い。第2板部12は、第1板部11よりも曲げヤング係数が大きい。したがって、第2板部12は第1板部11よりも曲げ変形しにくい。つまり、第2板部12は第1板部11よりも曲げヤング係数が大きいため、曲げ強さが強い。
曲げヤング係数は、JIS A 5908(2003)に準拠した試験方法により求めることが可能である。すなわち、JIS A 5908(2003)の図5に示された曲げ強さ試験装置において、試験体の表面からスパン中央に荷重が加えられたときのたわみ量が測定される。
荷重とたわみ量との関係を示した荷重−たわみ線図において、比例域の任意の範囲における傾きから曲げヤング係数が算出される。具体的には、下記の式(1)によって曲げヤング係数E(GPa)が算出される。
E=(Δp×L3×10-3)/(4×b×h3×Δy) (1)
上記式(1)中の各記号の意味は次の通りである。Δpは比例域における任意の範囲での荷重の変化量(N)である。Lはスパン(mm)である。bは試験体の巾(mm)である。hは試験体の厚さ(mm)である。Δyは比例域における任意の範囲でのたわみの変化量(mm)である。
上記のように、卓球用ラケット1の部材となる合板の曲げヤング係数を算出することができる。上記式(1)において、L、b、hを同じとして比較試験を行えば、ΔP/Δyすなわち比例域における傾きの大小を合板の曲げ強度として評価することができる。
第2板部12は、複数の薄板材を積層させた合板であってもよい。本実施の形態では、第2板部12は、3つの薄板材を積層させた3層の合板構造を備えている。具体的には、第2板部12は、第1面部12aと、中央部12bと、第2面部12cとを含んでいる。第1面部12aは中央部12bに対して第1板部11と同じ側に配置されている。中央部12bは第1面部12aと第2面部12cとに挟まれている。第2面部12cは中央部12bに対して第1板部11と反対側に配置されている。
第1面部12aおよび第2面部12cは、中央部12bよりも硬くてもよい。第1面部12aおよび第2面部12cは同等の硬さを有していてもよい。第1面部12aおよび第2面部12cは、中央部12bよりも薄くてもよい。第1面部12aおよび第2面部12cは同等の厚さを有していてもよい。
図3〜図6を参照して、波板部13は第1板部11と第2板部12とに挟まれている。波板部13は波板状に構成されている。波板部13は、交互に配置された山部13aおよび谷部13bを含んでいる。山部13aは第1板部11に接着されており、谷部13bは第2板部12に接着されている。具体的には、山部13aの頂点が第1板部11に接着剤などにより接着されており、谷部13bの谷底が第2板部12に接着剤などにより接着されている。他方、山部13aの頂点と谷部13bの谷底との間の部分は、第1板部11および第2板部12のいずれにも接着剤などにより接着されていない。
山部13aと谷部13bとは互いに接続されている。山部13aと谷部13bとは並んで配置されている。つまり、山部13aと谷部13bとは交互に連続するように配置されている。また、山部13aおよび谷部13bのいずれか一方はいずれか他方に挟まれるように配置されている。本実施の形態では、山部13aおよび谷部13bはブレード10の短手方向D2に並んで配置されている。
主に図2および図5に示すように、山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は、ブレード10の長手方向D1に沿うように配置されている。山部13aの稜線は、山部13aの頂点が連続する線である。谷部13bの稜線は、谷部13bの谷底が連続する線である。山部13aおよび谷部13bはそれぞれブレード10の長手方向D1に沿って延びている。山部13aおよび谷部13bが互いに並ぶ方向と直交する方向に沿うようにブレード10の長手方向D1が配置されている。
山部13aの幅は、山部13aの稜線が延びる方向に一定の寸法を有していてもよい。また、全ての山部13aの幅は同一であってもよい。谷部13bの幅は、谷部13bの稜線が延びる方向に一定の寸法を有していてもよい。また、全ての谷部13bの幅は同一であってもよい。さらに、山部13aの幅は谷部13bの幅と同一であってもよい。
本実施の形態では、波板部13は木材で構成されている。波板部13は、高温の水蒸気を当てて軟らかくした後に金型でプレス成型することにより波板状に形成することが可能である。
波板部13は、打球前の谷部13bの深さよりも、打球時の谷部13bの深さが小さくなるように変形可能に構成されている。このため、打球時には打球前よりも第1板部11と第2板部12とが対向する方向において打球前の第1板部11と第2板部12との距離が小さくなる。具体的には、卓球ボールが衝突した周辺の領域において、打球時には打球前よりも波板部13の谷部13bの深さが小さくなる。
反発性の向上のためには、卓球ボール衝突時に第1板部11とともに波板部13がたわむことが必要である。卓球ボール衝突時の衝撃力は、約10kgf以上30kgf以下(約100N以上300N以下)と計算される。この計算では、卓球ボールの重量を2.7gとし、衝突スピードを10m/s以上30m/s以下とし、接触時間を約1/1000秒とした。つまり、反発性を向上させる構造として、約10kgf以上30kgf以下(約100N以上300N以下)の圧縮荷重を加えてときに波板部13がたわむことが必要である。そのため、波板部13はある程度の軟らかさおよび復元力を持っていることが必要である。波板部13の軟らかさおよび復元力を実現するためには、次の寸法が望ましい。
図6を参照して、波板部13の板の厚さdは、0.1mm以上1.5mm以下(0.1mm≦d≦1.5mm)が適当である。波板部13の板の厚さdは、0.5mm以上1.0mm以下(0.5mm≦d≦1.0mm)が好ましい。
波板部13に使用される木材の密度は、0.1g/cm3以上0.8g/cm3以下が適当である。本実施の形態では、波板部13に使用される木材の密度は、0.4g/cm3以上0.8g/cm3以下である。
また、第1板部11がたわむためには、第1板部11にはある程度の薄さが必要である。一方で、第1板部11は卓球ボール衝突による衝撃に耐え、かつ平坦な状態を耐える必要があるため、第1板部11にはある程度の厚さも必要となる。以上を実現する最適な第1板部11の厚さS1は、0.3mm以上2.0mm以下(0.3mm≦S1≦2.0mm)が適当である。第1板部11の厚さS1は、0.5mm以上1.2mm以下(0.5mm≦S1≦1.2mm)が好ましい。
また、第2板部12の全体の厚さS2は、0.3mm以上10.0mm以下(0.3mm≦S2≦10.0mm)が適当である。第2板部12の厚さS2は、0.5mm以上6.0mm以下(0.5mm≦S2≦6.0mm)が好ましい。また、第1面部12a、中央部12b、第2面部12cの厚さはそれぞれ0.3mm以上5.0mm以下が適当である。第1面部12a、中央部12b、第2面部12cの厚さはそれぞれ0.5mm以上4.0mm以下が好ましい。
また、卓球ボール衝突時には打球面10A1が0.5mm程度たわむことが確認されている。そのため、波板部13の全体の厚さT(山部13aから谷部13bまでの高さ方向の厚さ)は、板の厚さdに0.5mmを加えた寸法以上(T≧d+0.5mm)であることが必要である。よって、波板部13の全体の厚さTは0.6mm以上7mm以下(0.6mm≦T≦7mm)が適当である。波板部13の全体の厚さTは1mm以上3mm以下(1mm≦T≦3mm)が好ましい。
また、波板部13のピッチPが大きすぎると、波板部13と第1板部11との接着面積が小さくなりすぎるため、ラケット形状を維持するための剛性が足りなくなる。一方で、ピッチPが小さすぎると、卓球ボール衝突時に波板部13がたわむ現象を阻害してしまう。そのため、ピッチPは2mm以上20mm以下(2mm≦P≦20mm)が好ましい。なお、ピッチPは隣り合う山部13aの頂点同士の距離である。全てのピッチPは同一であってもよい。
山部13aの頂点の角度θ1は、谷部13bの谷底の角度θ2と同じであってもよい。山部13aの頂点の角度θ1は、山部13aの頂点の両側に位置する斜面同士の成す角度(内角)である。谷部13bの頂点の角度θ2は、谷部13bの谷底の両側に位置する斜面同士の成す角度(内角)である。山部13aの頂点の角度θ1は20度以上140度以下であることが好ましい。また、谷部13bの谷底の角度θ2は20度以上140度以下であることが好ましい。
次に、本実施の形態における卓球用ラケット1の作用効果について説明する。
図7を参照して、本実施の形態における卓球用ラケット1によれば、第1板部11と、第1板部11よりも曲げヤング係数が大きい第2板部12とに波板部13が挟まれており、波板部13の山部13aは第1板部11に接着されており、谷部13bは第2板部12に接着されている。このため、打球時に第1板部11に卓球ボールが衝突すると、第2板部12は第1板部11よりも曲げ変形し難いため、図7中実線で示すように第1板部11が第2板部12に向かって曲がることにより、波板部13がたわむように弾性変形する。この弾性変形した波板部13が図7中破線で示すように復元することにより卓球ボールが第2板部12から第1板部11に向かって付勢される。これにより、反発性を十分に向上させることができる。なお、図7は弾性変形した状態の一例を示すものであり、弾性変形した状態はこれに限定されず、たとえば材質により図7に示す状態とは異なることがある。また、波板部13がたわむように弾性変形するため、卓球ボールが衝突することで発生した振動を減衰させることが容易であるので振動が収まるまでの時間が短くなる。これにより、打球感を向上させることができる。したがって、反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。
本実施の形態の卓球用ラケット1においては、図2および図5に示すように、波板部13の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は、ブレード10の長手方向D1に沿うように配置されている。打球時に波板部13は山部13aおよび谷部13bの各々の稜線に沿って弾性変形するため、当該稜線がブレード10の長手方向D1に沿うように配置されていることにより、当該稜線がブレード10の短手方向に沿うように配置されている場合に比べて、波板部13の弾性変形量を大きくすることができる。したがって、当該稜線がブレード10の短手方向に沿うように配置されている場合に比べて、反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。
本実施の形態の卓球用ラケット1においては、図7に示すように、波板部13は、打球前の谷部13bの深さよりも、打球時の谷部13bの深さが小さくなるように変形可能に構成されている。これにより、打球時に波板部13および波板部13の谷部13bに接着された第1板部11をたわむように弾性変形させることができる。すなわち、ブレード10を局所的に弾性変形させることができる。
(実施の形態2)
図8〜図12を参照して、本発明の他の実施の形態である実施の形態2について説明する。主に図8および図9を参照して、実施の形態2における卓球用ラケット1は、実施の形態1における卓球用ラケット1と比較して、ブレード10の構造が異なっている。実施の形態2では、ブレード10は、第1板部11と、第2板部12と、波板部13と、スペーサ部14とを含んでいる。
波板部13とスペーサ部14とは別の部材により構成されていてもよい。スペーサ部14は木材とは異なる材料により構成することも可能である。波板部13は、ブレード10の打球部10Aに配置されている。スペーサ部14は、ブレード10の基部10Bに配置されている。
主に図10および図11を参照して、スペーサ部14は、波板部13とブレード10の長手方向D1に並んだ状態で、第1板部11と第2板部12とに挟まれている。スペーサ部14は、第1板部11および第2板部12にそれぞれ接着剤などにより接着されている。
主に図8および図12を参照して、波板部13は略楕円形状に構成されている。スペーサ部14は帯状に構成されている。スペーサ部14は略直方体状に構成されている。スペーサ部14は木材により構成されている。
本実施の形態の卓球用ラケット1によれば、ブレード10は波板部13を含んでいるため、波板部13により反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。さらに、ブレード10は、波板部13と並んで第1板部11と第2板部12とに挟まれたスペーサ部14を含んでいるため、スペーサ部14により第1板部11と第2板部12との間に波板部13を設置するためのスペースを確保することができる。これにより、第1板部11と第2板部12との間に波板部13を設置することが容易となる。したがって、卓球用ラケット1の製造が容易となる。
また、波板部13とスペーサ部14とは別の部材により構成することができる。これにより、スペーサ部14の構造および材料などにより競技者の好みにあわせて打球感を詳細に調整することができる。
(実施の形態3)
図13を参照して、本発明のさらに他の実施の形態である実施の形態3について説明する。実施の形態3における卓球用ラケット1は、実施の形態1における卓球用ラケット1と比較して、第2板部12の構造が異なっている。実施の形態3では、第2板部12は、第1面部12aと、中央部12bと、第2面部12cと、第1中間部12dと、第2中間部12eとを含んでいる。第1中間部12dは、第1面部12aと中央部12bとに挟まれている。第2中間部12eは、第2面部12cと中央部12bとに挟まれている。
第1中間部12dは中央部12bよりも硬く第1面部12aよりも軟らかくてもよい。第1中間部12dは中央部12bよりも薄く第1面部12aよりも厚くてもよい。第2中間部12eは中央部12bよりも硬く第2面部12cよりも軟らかくてもよい。第2中間部12eは中央部12bよりも薄く第1面部12aよりも厚くてもよい。第1中間部12dおよび第2中間部12eは同等の硬さを有していてもよい。第1中間部12dおよび第2中間部12eは同等の厚さを有していてもよい。
本実施の形態の卓球用ラケット1によれば、第2板部12は、第1面部12a、中央部12bおよび第2面部12cに加えて、第1中間部12dおよび第2中間部12eを含んでいる。このため、第2板部12が第1面部12a、中央部12bおよび第2面部12cのみを含んでいる場合と比較して、第2板部12の曲げヤング係数を詳細に調整することができる。これにより、反発性および打球感を詳細に調整することができる。
(実施の形態4)
図14を参照して、本発明のさらに他の実施の形態である実施の形態4について説明する。実施の形態4における卓球用ラケット1は、実施の形態1における卓球用ラケット1と比較して、第2板部12の構造が異なっている。実施の形態4では、第2板部12は一枚の板により構成されている。
本実施の形態の卓球用ラケット1によっても、反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。また、第2板部12が一枚の板により構成されているため、合板により構成されている場合に比べて、第2板部12の製造が容易となる。したがって、卓球用ラケット1の製造が容易となる。
(実施の形態5)
図15を参照して、本発明のさらに他の実施の形態である実施の形態5について説明する。実施の形態5における卓球用ラケット1は、実施の形態1における卓球用ラケット1と比較して、第1板部11の構造が異なっている。
実施の形態5では、第1板部11は、複数の薄板材を積層させた合板である。本実施の形態では、第1板部11は、2つの薄板材を積層させた2層の合板構造を備えている。具体的には、第1板部11は、第1層部111と、第2層部112とを含んでいる。第1層部111は打球面10A1を有している。第1層部111は第2層部112に対して波板部13と反対側に配置されている。第2層部112は波板部13に接着剤などにより接着されている。第1層部111は、第2層部112よりも硬くてもよい。第2層部112は第1層部111よりも厚くてもよい。
本実施の形態の卓球用ラケット1によれば、第1板部11は第1層部111と第2層部112とを含んでいる。このため、第1板部11が一枚の板により構成されている場合と比較して、第1板部11の曲げヤング係数を詳細に調整することができる。これにより、反発性および打球感を詳細に調整することができる。
(実施の形態6)
図16を参照して、本発明のさらに他の実施の形態である実施の形態6について説明する。実施の形態6における卓球用ラケット1は、実施の形態1における卓球用ラケット1と比較して、第1板部11および波板部13の構造が異なっている。
実施の形態6では、第1板部11は、第1板部材11aと、第2板部材11bとを含んでいる。第1板部材11aおよび第2板部材11bは第2板部12を挟むように配置されている。第1板部材11aはブレード10の表面(一方面)を有している。第2板部材11bはブレード10の裏面(他方面)を有している。
波板部13は、第1波板部材131と、第2波板部材132とを含んでいる。第1波板部材131および第2波板部材132は第2板部12を挟むように配置されている。第1波板部材131は、第1板部材11aと第2板部12とに挟まれている。第2波板部材132は、第2板部材11bと第2板部12とに挟まれている。
第1波板部材131の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は、ブレード10の長手方向D1に沿うように配置されている。第2波板部材132の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は、ブレード10の長手方向D1に沿うように配置されている。つまり、第1波板部材131の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線ならびに第2波板部材132の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は両方ともブレード10の長手方向D1に沿うように配置されている。
第1板部材11aおよび第2板部材11bはブレード10の表裏両面に配置されている。本実施の形態では、ラバー30は、第1板部材11aおよび第2板部材11bの両方に貼り付けられている。つまり、ラバー30は、ブレード10の打球部10Aの両面に貼り付けられている。
本実施の形態の卓球用ラケットにおいては、波板部13は、第1板部材11aと第2板部12とに挟まれた第1波板部材131と、第2板部材11bと第2板部12とに挟まれた第2波板部材132とを含んでいる。このため、打球時に第1板部材11aおよび第2板部材11bのいずれに卓球ボールが衝突しても反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。つまり、ブレード10の表面および裏面のいずれで打球しても反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。
また、第1波板部材131の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線ならびに第2波板部材132の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は両方ともブレード10の長手方向D1に沿うように配置されている。このため、打球時に第1板部材11aおよび第2板部材11bのいずれに卓球ボールが衝突しても、当該稜線がブレード10の短手方向D2に沿うように配置されている場合に比べて、反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。
(実施の形態7)
図17を参照して、本発明のさらに他の実施の形態である実施の形態7について説明する。実施の形態7における卓球用ラケット1は、実施の形態6における卓球用ラケット1と比較して、第2板部12の構造が異なっている。実施の形態6では、第2板部12は一枚の板により構成されている。
本実施の形態の卓球用ラケット1によれば、打球時に第1板部材11aおよび第2板部材11bのいずれに卓球ボールが衝突しても反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。つまり、ブレード10の表面および裏面のいずれで打球しても反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。
また、第2板部12が一枚の板により構成されているため、合板により構成されている場合に比べて、第2板部12の製造が容易となる。したがって、卓球用ラケット1の製造が容易となる。
(実施の形態8)
図18を参照して、本発明のさらに他の実施の形態である実施の形態8について説明する。実施の形態8における卓球用ラケット1は、実施の形態6における卓球用ラケット1と比較して、第2波板部材132の構造が異なっている。実施の形態8では、第1波板部材131の山部13aおよび谷部13bはブレード10の短手方向D2に並んで配置されている。他方、第2波板部材132の山部13aおよび谷部13bはブレード10の長手方向D1に並んで配置されている。
したがって、第2波板部材132の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は、第1波板部材131の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線と交差するように配置されている。つまり、第1波板部材131の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線はブレード10の長手方向D1に沿うように配置されている。他方、第2波板部材132の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線はブレード10の短手方向D2に沿うように配置されている。
本実施の形態の卓球用ラケット1によれば、第2波板部材132の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は、第1波板部材131の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線と交差するように配置されているため、第1板部材11aに卓球ボールが衝突したときと、第2板部材11bに卓球ボールが衝突したときとで、反発性および打球感が異ならせることができる。このため、競技者の要望に応じて、第1板部材11aで打球したときと第2板部材11bで打球したときとで反発性および打球感を異なるように設定することができる。
(実施の形態9)
図19を参照して、本発明のさらに他の実施の形態である実施の形態9について説明する。実施の形態9における卓球用ラケット1は、実施の形態1における卓球用ラケット1と比較して、波板部13の構造が異なっている。実施の形態9では、波板部13の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は、卓球用ラケット1の幅方向に延在している。つまり、波板部13の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は、ブレード10の短手方向D2に沿うように配置されている。
本実施の形態の卓球用ラケット1によっても、反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。
(実施の形態10)
図20を参照して、本発明のさらに他の実施の形態である実施の形態10について説明する。実施の形態10における卓球用ラケット1は、実施の形態1における卓球用ラケット1と比較して、波板部13の構造が異なっている。実施の形態10では、波板部13の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は、卓球用ラケット1の長さ方向に対して斜めに延在している。つまり、波板部13の山部13aおよび谷部13bの各々の稜線は、ブレード10の長手方向D1に対して斜めに配置されている。
本実施の形態の卓球用ラケット1によっても、反発性を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができる。
以下、本発明の実施例について比較例と対比して説明する。なお、上記と同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、特に言及しない限り説明を繰り返さない。
発明者は、実施例および比較例1〜4を用いて、卓球用ラケットの反発性および打球感についての実験を行った。実施例は本発明の実施例であり、比較例1〜4は本発明に対する比較例である。
実施例は図13に示す卓球用ラケット1と同様の構成を備えている。具体的には、実施例1の卓球用ラケット1は、ブレード10と、ブレード10に接続されたグリップ20部と、ブレード10の裏表両面に貼り付けられたラバー30とを備えている。ブレード10は、第1板部11と、第2板部12と、第1板部11と第2板部12とに挟まれた波板部13を含んでいる。第2板部12は、第1面部12aと、中央部12bと、第2面部12cと、第1中間部12dと、第2中間部12eとを含んでいる。つまり、第2板部12は5層積層構造を備えている。なお、第1板部11は一枚の板により構成されている。第1板部11、第2板部12の第1面部12aと、中央部12bと、第2面部12cと、第1中間部12dと、第2中間部12eは全て木材により構成されている。
卓球用ラケット1の長手方向の長さの最長部分は256mmであり、短手方向の長さの最長部分は150mmである。グリップ部20の長手方向の長さは100mmであり、短手方向の長さは29mmである。第1板部11、第2板部12、波板部13には木材が利用されている。具体的には、第1板部11はヒノキであり、波板部13はキリである。また、第2板部12において、第1面部12aおよび第2中間部12eはアユースであり、中央部12bおよび第1中間部12dはヒノキであり、第2面部12cはバルサである。
比較例1〜4は、実施例と対比して、実施例の第1板部11および波板部13を備えていない。比較例1は、実施例の第2板部12と同様の構造のブレード10を備えている。つまり、比較例1のブレード10は5層積層構造を備えている。具体的には、図21を参照して、比較例のブレード10は、第1面部100aと、中央部100bと、第2面部100cと、第1中間部100dと、第2中間部100eとを含んでいる。
比較例2は比較例1と比較してブレード10の構成が異なっている。比較例2のブレード10は、比較例1の5層積層構造にさらに2層を追加した7層積層構造を備えている。具体的には、図22を参照して、比較例2のブレード10は、第1面部100a、中央部100bと、第2面部100cと、第1中間部100dと、第2中間部100eと、第3中間部100fと、第4中間部100gとを含んでいる。第1面部100aと第1中間部100dとの間に第3中間部100fが配置されており、第2面部100cと第2中間部100eとの間に第4中間部100gが配置されている。第3中間部100fおよび第4中間部100gはいずれも木材により構成されている。
比較例3は比較例2と比較してブレード10の構成が異なっている。比較例3のブレード10は、比較例2の第3中間部100fおよび第4中間部100gの構成が異なっている。比較例3の第3中間部100fおよび第4中間部100gはいずれもカーボンにより構成されている。
比較例4は比較例3と比較してブレード10の構成が異なっている。比較例4のブレードは、比較例4の第3中間部100fおよび第4中間部100gの構成が異なっている。比較例4の第3中間部100fおよび第4中間部100gはいずれもカーボンおよびポリエステル繊維を配交した材料により構成されている。
次に、反発性についての実験について説明する。実施例および比較例1〜4はいずれも同様の条件で反発性についての実験を行った。
卓球用ラケット1の両面にラバー30を貼り付け、ゴムひもを用いてグリップ端部が上を向くように宙吊りに固定した。ただし、すべての卓球用ラケット1に同一のラバー30を貼り付けた。卓球用ラケット1の打球部中央(先端から80mm)に、卓球ボールを30[m/s]の速度で打球面に対して垂直方向に衝突させた。卓球ボールは衝突前、衝突後ともに回転していなかった。また、卓球用ラケット1の重量および形状はすべて同一であった。衝突前、および衝突後の卓球ボールの速度比を反発係数として計算した。表1に実験結果として反発係数を計算した値を示す。
表1を参照して、実施例と比較例1とを対比すると、実施例は比較例1よりも反発係数の値が大きくなった。比較例1は実施例の第1板部11および波板部13を備えておらず、第2板部12と同様の構造のブレード10を備えている。この実験結果から、実施例は第1板部11および波板部13を備えることにより反発係数の値が大きくなることがわかった。
実施例と比較例2とを対比すると、実施例は比較例2よりも反発係数の値が大きくなった。比較例2は実施例の第2板部12に加えて木材により構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gを備えている。この実験結果から、実施例の第1板部11および波板部13は、比較例2の木材により構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gよりも反発係数を向上させることがわかった。
実施例と比較例3とを対比すると、実施例は比較例3よりも反発係数の値が大きくなった。比較例3は実施例の第2板部12に加えてカーボンにより構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gを備えている。この実験結果から、実施例の第1板部11および波板部13は、比較例3のカーボンにより構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gよりも反発係数を向上させることがわかった。
実施例と比較例4とを対比すると、実施例は比較例4よりも反発係数の値が大きくなった。比較例4は実施例の第2板部12に加えてカーボンおよびポリエステル繊維を配交した材料により構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gを備えている。この実験結果から、実施例の第1板部11および波板部13は、比較例3のカーボンおよびポリエステル繊維を配交した材料により構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gよりも反発係数を向上させることがわかった。
以上のように、実施例は比較例1〜4の全てよりも反発係数の値が大きくなった。これにより、実施例は比較例1〜4に比較して反発性を十分に向上させることができることがわかった。
続いて、打球感についての実験について説明する。実施例および比較例1〜4はいずれも同様の条件で打球感についての実験を行った。
ゴムひもで宙吊りにした卓球用ラケット1のグリップ部(グリップ端部より50mm)に加速度センサーを取り付け、打球部中央(先端から80mm)に卓球ボールを衝突させた。このとき加速度計に生じた振動波形から振動減衰率を計算した。ここで言う振動減衰率とは、卓球ボール衝突時に生じる振動波形の初期振幅に対して、単位時間あたりに減少する振幅の割合を示す。振動減衰率が大きい値であるほど、卓球ボール衝突で生じた振動が収まるまでの時間が短い。表2に実験結果として振動減衰率を計算した値を示す。
表2を参照して、実施例と比較例1とを対比すると、実施例は比較例1よりも振動減衰率の値が大きくなった。比較例1は実施例の第1板部11および波板部13を備えておらず、第2板部12と同様の構造のブレード10を備えている。この実験結果から、実施例は第1板部11および波板部13を備えることにより振動減衰率の値が大きくなることがわかった。
実施例と比較例2とを対比すると、実施例は比較例2よりも振動減衰率の値が大きくなった。比較例2は実施例の第2板部12に加えて木材により構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gを備えている。この実験結果から、実施例の第1板部11および波板部13は、比較例2の木材により構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gよりも振動減衰率を向上させることがわかった。
実施例と比較例3とを対比すると、実施例は比較例3よりも振動減衰率の値が大きくなった。比較例3は実施例の第2板部12に加えてカーボンにより構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gを備えている。この実験結果から、実施例の第1板部11および波板部13は、比較例3のカーボンにより構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gよりも振動減衰率を向上させることがわかった。
実施例と比較例4とを対比すると、実施例は比較例4よりも振動減衰率の値が大きくなった。比較例4は実施例の第2板部12に加えてカーボンおよびポリエステル繊維を配交した材料により構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gを備えている。この実験結果から、実施例の第1板部11および波板部13は、比較例3のカーボンおよびポリエステル繊維を配交した材料により構成された第3中間部100fおよび第4中間部100gよりも振動減衰率を向上させることがわかった。
以上のように、実施例は比較例1〜4の全てよりも振動減衰率の値が大きくなった。これにより、実施例は比較例1〜4に比較して打球感が向上するため優れた打球感を得られることがわかった。
したがって、実施例は比較例1〜4の全てよりも反発係数の値および振動減衰率の値が大きくなった。すなわち、実施例では、反発性能を十分に向上させることができるとともに優れた打球感を得ることができることがわかった。
なお、波板部13の山部13aおよび谷部13bの構造は上記の各実施の形態の構造に限定されず、平面視において、波板部13の中心から外側に同心円状に稜線が配置されていてもよく、波板部13の中心から外側に放射線状に稜線が配置されていてもよい。
上記の各実施の形態は適宜組み合わせることができる。ラバーはブレードの片面または両面のいずれに貼り付けられていてもよい。実施の形態1ではラバーはブレードの片面に貼り付けられているが、実施の形態1の卓球用ラケットにおいてラバーをブレードの両面に貼り付けることも可能である。また、上記では第1板部または第2板部の積層枚数は1枚、2枚、3枚、5枚のいずれかであるが、たとえば4枚であってもよい。また、上記ではすべての層に木材が利用されている場合について例示されているが、木材以外が利用されてもよい。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
1 卓球用ラケット、10 ブレード、10A 打球部、10A1 打球面、10B 基部、11 第1板部、11a 第1板部材、11b 第2板部材、12 第2板部、12a 第1面部、12b 中央部、12c 第2面部、12d 第1中間部、12e 第2中間部、13 波板部、13a 山部、13b 谷部、14 スペーサ部、20 グリップ部、30 ラバー、111 第1層部、112 第2層部、131 第1波板部材、132 第2波板部材。

Claims (5)

  1. グリップ部と、
    前記グリップ部が接続されたブレードとを備え、
    前記ブレードは、第1板部と、前記第1板部よりも曲げヤング係数が大きい第2板部と、前記第1板部と前記第2板部とに挟まれた波板部とを含み、
    前記波板部は、交互に配置された山部および谷部を含み、
    前記山部は前記第1板部に接着されており、前記谷部は前記第2板部に接着されている、卓球用ラケット。
  2. 前記第1板部は、前記第2板部を挟むように配置された第1板部材および第2板部材を含み、
    前記波板部は、前記第1板部材と前記第2板部とに挟まれた第1波板部材と、前記第2板部材と前記第2板部とに挟まれた第2波板部材とを含む、請求項1に記載の卓球用ラケット。
  3. 前記山部および前記谷部の各々の稜線は、前記ブレードの長手方向に沿うように配置されている、請求項1または2に記載の卓球用ラケット。
  4. 前記第2波板部材の前記山部および前記谷部の各々の稜線は、前記第1波板部材の前記山部および前記谷部の各々の稜線と交差するように配置されている、請求項2に記載の卓球用ラケット。
  5. グリップ部と、
    前記グリップ部が接続されたブレードとを備え、
    前記ブレードは、第1板部と、第2板部と、前記第1板部と前記第2板部とに挟まれた波板部とを含み、
    前記波板部は、交互に配置された山部および谷部を含み、
    前記山部は前記第1板部に接着されており、前記谷部は前記第2板部に接着されており、
    前記波板部は、打球前の前記谷部の深さよりも、打球時の前記谷部の深さが小さくなるように変形可能に構成されている、卓球用ラケット。
JP2016193903A 2016-09-30 2016-09-30 卓球用ラケット Active JP6731824B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016193903A JP6731824B2 (ja) 2016-09-30 2016-09-30 卓球用ラケット
CN201710927030.0A CN107875603A (zh) 2016-09-30 2017-09-27 乒乓球拍

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016193903A JP6731824B2 (ja) 2016-09-30 2016-09-30 卓球用ラケット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018051193A JP2018051193A (ja) 2018-04-05
JP6731824B2 true JP6731824B2 (ja) 2020-07-29

Family

ID=61781137

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016193903A Active JP6731824B2 (ja) 2016-09-30 2016-09-30 卓球用ラケット

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6731824B2 (ja)
CN (1) CN107875603A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108579035A (zh) * 2018-05-03 2018-09-28 商洛学院 一种乒乓球球拍
KR102205017B1 (ko) * 2020-06-25 2021-01-20 공명순 에어라인이 설치된 탁구라켓과 그 제조방법
CN118371389B (zh) * 2024-06-21 2024-08-30 娄底技师学院 一种乒乓球拍刷胶机及使用方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN2415797Y (zh) * 2000-04-19 2001-01-24 王吉生 一种乒乓球拍底板
CN2517463Y (zh) * 2002-01-10 2002-10-23 王吉生 乒乓球拍底板
JP2004329303A (ja) * 2003-04-30 2004-11-25 Tamasu:Kk 卓球ラケットのブレード及び卓球ラケット
CN201064648Y (zh) * 2007-01-19 2008-05-28 李钊河 乒乓球拍拍板
JP6008504B2 (ja) * 2012-01-25 2016-10-19 セメダイン株式会社 木質積層体、この木質積層体を用いた卓球ラケット及び上記木質積層体に用いる無溶剤一液型接着剤組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018051193A (ja) 2018-04-05
CN107875603A (zh) 2018-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6731824B2 (ja) 卓球用ラケット
US8413262B2 (en) Sound dissipating material
JP4567579B2 (ja) ゴルフクラブヘッド
US9533200B2 (en) Golf club insert
US20160184678A1 (en) Sports paddle and method of manufacture
JP4004420B2 (ja) スポーツ用シューズのソール構造およびスポーツ用シューズ
CA3038087A1 (en) Lightweight pickleball paddle
TWI671099B (zh) 高爾夫球桿頭之打擊面板
JP5250273B2 (ja) グラウンドゴルフ・パークゴルフ用のクラブ
JP3156719U (ja) ゴルフパターフェイス
JP5796848B2 (ja) シャトルコックの壁打ち用ボード
JP5244928B2 (ja) 衝撃吸収用木質床材
JP2010172592A (ja) パターフェイス及びゴルフパター
JP2015202364A (ja) 緩衝構造ユニット、及び、緩衝フェンス
JP4512342B2 (ja) 卓球ラケットおよび卓球ラケット用ブレード
JP3111478U (ja) 卓球用ラケット
JP2016160590A (ja) 衝撃吸収材、衝撃吸収化粧材、床材及び壁材
KR102612314B1 (ko) 파크골프클럽
TWM568719U (zh) 高爾夫球桿頭之打擊面板
JP5361032B2 (ja) 卓球用ラケット
JP6913711B2 (ja) 野球又はソフトボール用バット
JP4778216B2 (ja) ラケット
CN221412170U (zh) 匹克拍
JP2005296204A (ja) ゴルフクラブ用アイアンヘッド
JP4972416B2 (ja) 靴底の緩衝装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190906

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200529

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200623

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6731824

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250