JP4004420B2 - スポーツ用シューズのソール構造およびスポーツ用シューズ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スポーツ用シューズのソール構造および該ソール構造を備えたスポーツ用シューズに関する。
【0002】
【従来の技術】
各種スポーツに使用されるスポーツ用シューズの靴底には、ミッドソール(中底)と、その下面に張り合わされ、路面と直接接するアウトソールとを有するものがある。ミッドソールは、シューズとしてのクッション性を確保するために、一般に軟質弾性部材で構成される。
【0003】
ところで、スポーツ用シューズには、クッション性の他に走行安定性が要求される。すなわち、着地時にシューズが左右方向に過度に変形していわゆる横振れを起こすのを防止する必要がある。
【0004】
そこで、ミッドソール内に波形シートを内蔵させることにより、このような横振れを防止するようにしたものが、たとえば実公昭61−6804号公報に記載されている。
【0005】
該公報に記載の靴底では、波形シートがミッドソールの踵部位に内蔵されており、これによりシューズの着地時にミッドソールの踵部位が左右方向に横ずれ変形するのを抑制する抵抗力が発生し、その結果、シューズの踵部位の横振れが防止され走行安定性を確保することができる。
【0006】
特許第3308482号公報にも、軟質弾性部材で構成されるミッドソールの少なくとも踵部分に波形シートを介在したスポーツ用シューズのミッドソール構造が開示されている。
【0007】
【特許文献1】
実公昭61−6804号公報
【0008】
【特許文献2】
特許第3308482号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実公昭61−6804号公報に記載の靴底や、特許第3308482号公報に記載のミッドソール構造では、着地後における一方向の横振れしか実質的に抑制することができない。したがって、複数の方向への横振れを抑制することが望まれるスポーツにおいては充分な走行安定性を確保するのが困難となるという問題があった。特に、動きが激しいテニスやバスケットボールなどの競技種目においては、様々な方向への動きが必要とされるため、複数の方向への横振れを抑制したいという要請がある。
【0010】
本発明は、このような要請に鑑みなされたもので、着地後の複数の方向への横振れを抑制することが可能となるスポーツ用シューズのソール構造およびスポーツ用シューズを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るスポーツ用シューズのソール構造は、上部ミッドソールと、下部ミッドソールと、上部ミッドソールと下部ミッドソールとの間の少なくとも踵部分に設置される波形部材とを備え、互いに直交するX軸とY軸とZ軸とで規定される空間内においてX軸とY軸とで規定されるXY平面上に波形部材を配置した場合に、波形部材の1周期分の波形部分におけるのZ軸方向の頂点を連ねるように延びかつZ軸方向の高さが等しい稜線(たとえば図2の例では稜線6に対応)が、変曲点を有する曲線などの直線以外の線で構成される。なお、上記稜線は、たとえばXY平面、XZ平面あるいはYZ平面上の曲線や屈曲した線で構成されてもよい。
【0016】
このように波形部材における1つの波形部分の稜線を上記のような直線以外の線で構成することにより、異なる方向を向く複数組の壁部を設けることができるので、上記のソール構造を有するスポーツ用シューズを履いて着地した後の複数の方向への横振れを抑制することが可能となる。
【0019】
本発明に係るスポーツ用シューズは、上記のようなソール構造を備える。したがって、該スポーツ用シューズを履いて着地した後の複数の方向への横振れを抑制することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態におけるスポーツ用シューズのソール構造およびスポーツ用シューズについて説明する。本実施の形態におけるスポーツ用シューズは、テニスやバスケットボールなどの様々な方向への動きが必要となるスポーツに有用である。
【0021】
本実施の形態におけるスポーツ用シューズは、甲被部と靴底とを備える。甲被部は、スポーツ用シューズを装着した装着者の足を受け入れる。靴底は、甲被部の下部が貼り付けられるミッドソール(中底)と、ミッドソール内に介在し、波形状を有する波形シートなどの波形部材と、ミッドソールの下面に貼り合わされ路面と直接接するアウトソールとを備える。
【0022】
ミッドソールは、着地時にシューズの底部にかかる衝撃を緩和する目的で設けられており、典型的には、波形部材をその上下方向から挟み込むように配置された上部ミッドソールおよび下部ミッドソールを含む。
【0023】
ミッドソールを形成する材料としては、一般に、良好なクッション性を備えた材料である軟質弾性部材が用いられるが、具体的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性合成樹脂の発泡体やポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂の発泡体、またはブタジエンラバーやクロロプレンラバー等のラバー素材の発泡体が用いられる。
【0024】
波形部材は、上部ミッドソールと下部ミッドソールとの間の少なくとも踵部分に設置され、たとえば比較的弾性に富む素材である熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリアミドエラストマー(PAE)、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリエーテルブロックアミド共重合体などの熱可塑性エラストマーなどで構成することができる。
【0025】
該波形部材は、上部ミッドソールおよび下部ミッドソールよりも硬質の素材で構成されることが好ましいが、たとえば上部ミッドソールや下部ミッドソールの素材のヤング率の100倍〜120倍程度のヤング率を有する素材を使用することが考えられる。
【0026】
上記の波形部材は、互いに直交するX軸とY軸とZ軸とで規定される空間内においてX軸とY軸とで規定されるXY平面上に配置した場合に、Y軸とZ軸とで規定されるYZ平面で切断したYZ切断面の形状と、X軸とZ軸とで規定されるXZ平面で切断したXZ切断面の形状とがともに波形となるような形状を有する。
【0027】
このように、YZ切断面とXZ切断面における波形部材の形状がともに波形であることにより、異なる方向を向く複数組の壁部であって各組の壁部同士が互いに対向するものを波形部材に設けることができる。たとえば、ともにX方向を向き(法線がX軸と平行)互いに対向する複数の壁部と、ともにY方向を向き(法線がY軸と平行)互いに対向する複数の壁部とを設けることが考えられる。
【0028】
上記のように異なる方向を向く複数組の壁部を設けることにより、上部ミッドソールと下部ミッドソールの少なくとも一方を上記の壁部の組でそれぞれ挟持したような状態とすることができ、該スポーツ用シューズを履いて着地した後に上部ミッドソールや下部ミッドソールが異なる方向(たとえばX方向やY方向)に横ずれ変形しようするのを抑制することができる。したがって、複数の方向への横振れを抑制することができ、走行安定性を向上することが可能となる。
【0029】
上記の波形部材の壁部は、曲面、平面、曲面と平面とを組合せた面のいずれで構成されてもよい。また、各組の対向する壁部同士は、互いに平行な面で構成されてもよく、平行ではない面で構成されてもよい。
【0030】
さらに、上記の波形部材の壁部の組をXY平面上のほぼ全方向に向くように設けることも考えられる。たとえば凹部を波形部材に間隔をあけてマトリックス状に配置すればよい。この場合には、XY平面上の全方向への横振れを抑制することができる。
【0031】
波形部材は、互いに直交するX軸とY軸とZ軸とで規定される空間内においてX軸とY軸とで規定されるXY平面上に波形部材を配置した場合に、該波形部材における1周期分の波形部分のZ軸方向の頂点を連ねるように延びる稜線が、変曲点を有する曲線または屈曲した線などの直線以外の線で構成されるような形状を有するものであってもよい。
【0032】
この場合にも、複数の方向を向く複数組の壁部を設けることができ、上部ミッドソールと下部ミッドソールの少なくとも一方を上記の壁部の組で挟持したような状態とすることができる。したがって、複数の方向への横振れを抑制することができる。
【0033】
なお、上記稜線は、たとえばXY平面、XZ平面あるいはYZ平面上の曲線や屈曲した線で構成されてもよい。曲線は、たとえば正弦曲線のような規則的な曲線であってもよいが、不規則な曲線であってもよい。また、屈曲した線としては、たとえばジグザグ線のように所定の角度をなすように屈曲する直線を連続的に連ねた線を挙げることができる。
【0034】
また、波形部材の形状として、互いに直交するX軸とY軸とZ軸とで規定される空間内においてX軸とY軸とで規定されるXY平面上に波形部材を配置した場合に、XY平面上において互いに直交する2方向に凹凸が並ぶ波形形状を採用してもよい。
【0035】
この場合も、複数の方向を向く複数組の壁部を設けることができ、上部ミッドソールと下部ミッドソールの少なくとも一方を上記の壁部の組で挟持したような状態とすることができる。
【0036】
XY平面上において互いに直交する2方向に凹凸が並ぶ波形形状は、たとえば上記のように波形部材における1周期分の波形部分の稜線を直線以外の線で構成した場合でも得られるが、波形部材において互いに直交する2方向の形状がそれぞれ異なる波形にしたがった形状である場合にも得られる。
【0037】
上記Z軸方向における波形部材の最上点と最下点間の距離(波形の高低差:たとえば図2における高低差Hに対応)は、5.0mm以上50mm以下程度とすることが適当であるが、上記距離は、好ましくは、10mm以上30mm以下程度である。波形の高低差をこの範囲内のものとすることにより、走行安定性がさらに向上することが、実走テストで実証された。なお、波形の高低差の最適値は15mmである。
【0038】
上記波形部材の厚みは、好ましくは、0.5mm以上5.0mm以下程度とすることが適当であるが、好ましくは、1.0mm以上3.0mm以下程度である。波形部材の厚みをこの範囲内のものとすることにより、走行安定性がさらに向上することが、実走テストで実証された。なお、波形部材の厚みの最適値は1.5mmである。
【0039】
ここで、上記の実走テストについて説明する。上記の実走テストでは、ランニング用のシューズを用い、約40kmの走行テストを実施した。
【0040】
また、波形部材のYZ切断面における波形のピッチと、XZ切断面における波形のピッチ(たとえば図2におけるピッチPに対応)は、たとえば3.0mm以上30mm以下程度であればよいが、好ましくは5.0mm以上20mm以下程度である。
【0041】
なお、波形部材は、典型的にはシート状の部材で構成されるが、一部に穴や切欠きなどを設けてもよい。また、互いに分離した複数のシート状の部材を上部ミッドソールと下部ミッドソール間に設置して波形部材として機能させることも考えられる。
【0042】
また、波形部材の壁部によって上部ミッドソールと下部ミッドソールの双方を挟持したような状態とすることが好ましいが、上部ミッドソールと下部ミッドソールの一方のみを挟持したような状態とするようにしてもよい。
【0043】
さらに、波形部材と、上部ミッドソールと下部ミッドソールとの少なくとも一方との間に、穴、貫通孔、凹部などの空間部を設けてもよい。該空間部は、たとえば上部ミッドソールあるいは下部ミッドソールの幅方向(スポーツ用シューズの踵部からつま先側の先端部に向かう方向である長さ方向と直交する方向:図1における左右方向と直交する方向であって紙面に垂直な方向)に延び、上部ミッドソールあるいは下部ミッドソールの両側面に達するようにミッドソールを幅方向に貫通して設けられてもよく、上部ミッドソールあるいは下部ミッドソールの両側面から波形部材に沿って凹状に設けられてもよい。
【0044】
上記のように波形部材の近傍に空間部を設けることにより、波形部材の変形が容易となり、着地時のクッション性を向上することができる。特に、ミッドソールを幅方向に貫通するように空間部を形成することにより、ミッドソールの幅方向全体にわたってクッション性を向上することができるとともに、ミッドソールを軽量化することもできる。
【0045】
【実施例】
次に、本発明の実施例について、図1〜図11を用いて説明する。図1に、本実施例におけるスポーツ用シューズの側面図を示す。
【0046】
図1に示すように、スポーツ用シューズ1は、甲被部2と靴底とを備える。甲被部2は、たとえば合成皮革や合成繊維などの周知の素材あるいはこれらの組合せ素材で作製される。靴底は、甲被部2の下部が貼り付けられたミッドソール3と、ミッドソール3内に設置された波形部材としての波形シート4と、ミッドソール3の下面に貼り合わされ路面と直接接するアウトソール5とを備える。
【0047】
ミッドソール3は、上部ミッドソール3aと下部ミッドソール3bとを有する。上部ミッドソール3aと下部ミッドソール3bは、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)で構成され、該上部ミッドソール3aと下部ミッドソール3b間に波形シート4を挟み込む。
【0048】
波形シート4は、ポリエーテルブロックアミド共重合体で構成され、ミッドソール3内の踵部分から中足部分にかけて延在する。該波形シート4は、波形状が形成された踵部分と、該踵部分と一体に形成され略平板状の中足部分とを含み、1.5mm程度の厚みを有する。
【0049】
本実施例の波形シート4の部分断面斜視図を図2に示す。図2に示すように、YZ切断面4aとXZ切断面4bにおける波形シート4の形状は、ともに波形である。波形シート4の波形の高低差Hは15mm程度であり、波形のピッチPは20mm程度である。また、波形の凸部の頂点を連ねた稜線6は曲線で構成される。
【0050】
なお、図2における波形シート4の表面に表わされた稜線6を含む多数の曲線は、等高線であり、波形シート4の起伏状態の理解を容易にするために便宜上図示したものであり、実際の波形シート4の表面にこのような曲線が描かれるわけではない。
【0051】
波形シート4は、図2に示すように、様々な方向を向く壁部7を有しており、該壁部7間に上部ミッドソール3aと下部ミッドソール3bとが挟持されることとなる。したがって、様々な方向の横振れを抑制することができる。
【0052】
次に、波形シート4の他の形状例について図3〜図7を用いて説明する。
図3に示すように、波形シート4の形状を、1周期分の波形における凸部の頂点を連ねた稜線が正弦曲線となるような単位波形を平行に多数並べた形状としてもよい。この場合にも、波形シート4に様々な方向を向く壁部の組を設けることができ、様々な方向の横振れを抑制することができる。
【0053】
また、図4に示すように、波形シート4における1周期分の波形の稜線を、半円を連ねたような曲線で構成してもよく、図5に示すように、波形シート4における1周期分の波形の稜線を、屈曲した線で構成してもよい。また、図6に示すように、波形シート4における1周期分の波形の稜線を、上下方向(Z軸方向)に湾曲した曲線で構成してもよく、図7に示すように、波形シート4における1周期分の波形の稜線があたかも断続的な直線となるように、該稜線が延在する方向と直交する方向に該波形の一部を選択的にずらせるようにしてもよい。
【0054】
いずれの場合も、波形シート4に様々な方向を向く壁部を設けることができ、様々な方向の横振れを抑制することができる。なお、図3〜図7の波形シート4の表面に現れた曲線や影も、波形シート4の起伏状態の理解を容易にするために便宜上図示したものであり、実際の波形シート4の表面にこのような曲線が描かれるわけではない。
【0055】
次に、本発明の実施例におけるソール構造を有するスポーツ用シューズと、従来のソール構造を有するスポーツ用シューズとで、所定の荷重を付与した際のXYZ方向の変位量を比較する比較試験を行なったので、その結果について図8〜図11を用いて説明する。
【0056】
図8(a)に上記の比較試験で採用した従来例としての波形シートモデル8aを示し、図8(b)に上記の比較試験で採用した本発明例としての波形シートモデル8bを示す。
【0057】
図9(a),(b)に示すように、図8(a),(b)に示す波形シートモデル8a,8bを挟み込むように該波形シートモデル8a,8bの上下に、それぞれ上部ミッドソールモデル9a,9bと、下部ミッドソールモデル10a,10bとを配置する。これらの各モデルは、PARAMETRIC TECHNOLOGY CORPORATION製PRO/MECHANICA Ver.2001を用いて作成し、その後、各モデルを組合せ、この状態でX方向に10kgの荷重を付与した時のX方向の変位量、Y方向に10kgの荷重を付与した時のY方向の変位量、Z方向に10kgの荷重を付与した時のZ方向の変位量をFEM(Finite Element Method)解析を用いて算出する。
【0058】
なお、波形シートモデル8a,8bの物性値としては、密度:1.05(g/cm3)、ポアソン比:0.3、ヤング率14.5(GPa)を使用し、上部ミッドソールモデル9a,9bおよび下部ミッドソールモデル10a,10bの物性値としては、密度:0.2(g/cm3)、ポアソン比:0.4、ヤング率0.128(GPa)を使用した。
【0059】
また、波形シートモデル8a,8bの長さは94.2mm、波の振幅は10mm、厚みが2.5mmであり、付与する荷重は、ともに10kgとした。
【0060】
下記の表1と図10に、上記の比較試験の結果を示す。表1および図10に示されるように、従来例モデル(単方向ウェーブ)ではX方向の最大変位量よりもY方向の最大変位量が大きくなっており、XY方向での変位量のばらつきが大きいのに対し、本発明モデル(双方向ウェーブ)ではX方向の最大変位量とY方向の最大変位量との差が小さく、XY方向での変位量のばらつきが小さいことがわかる。つまり、本発明モデルによれば、複数の方向への横振れを抑制することができ、着地時の安定性を向上できることがわかる。
【0061】
【表1】
Figure 0004004420
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施例の特徴的構成を適宜組合せることも可能である。また、今回開示した実施の形態および実施例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、スポーツ用シューズを履いて着地した後の複数の方向への横振れを抑制することが可能となり、走行安定性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例におけるスポーツ用シューズの側面図である。
【図2】 本発明の実施例における波形シートの部分断面斜視図である。
【図3】 本発明の実施例における波形シートの他の形態例を示す斜視図である。
【図4】 本発明の実施例における波形シートのさらに他の形態例を示す斜視図である。
【図5】 本発明の実施例における波形シートのさらに他の形態例を示す斜視図である。
【図6】 本発明の実施例における波形シートのさらに他の形態例を示す斜視図である。
【図7】 本発明の実施例における波形シートのさらに他の形態例を示す斜視図である。
【図8】 (a)は、ミッドソールの変位量の比較試験で使用した波形シートの従来例モデルを示す斜視図であり、(b)は、上記の比較試験で使用した波形シートの本発明モデルを示す斜視図である。
【図9】 (a)は、ミッドソールの変位量の比較試験で使用した波形シート、上部ミッドソールおよび下部ミッドソールの従来例モデルを示す斜視図であり、(b)は、上記の比較試験で使用した波形シート、上部ミッドソールおよび下部ミッドソールの本発明モデルを示す斜視図である。
【図10】 従来例モデル(単方向ウェーブ)を用いた場合と本発明モデル(双方向ウェーブ)を用いた場合のXYZ方向の最大変位量の比較結果を示す図である。
【符号の説明】
1 スポーツ用シューズ、2 甲被部、3 ミッドソール、3a 上部ミッドソール、3b 下部ミッドソール、4 波形シート、4a XZ切断面、4b YZ切断面、5 アウトソール、6 稜線、7 壁部、8a,8b 波形シートモデル、9a,9b 上部ミッドソールモデル、10a,10b 下部ミッドソールモデル。

Claims (6)

  1. 上部ミッドソール(3a)と、下部ミッドソール(3b)と、前記上部ミッドソール(3a)と前記下部ミッドソール(3b)との間の少なくとも踵部分に設置される波形部材(4)とを備え、
    互いに直交するX軸とY軸とZ軸とで規定される空間内において前記X軸と前記Y軸とで規定されるXY平面上に前記波形部材(4)を配置した場合に、前記波形部材の1周期分の波形部分における前記Z軸方向の頂点を連ねるように延び、かつ前記Z軸方向の高さが等しい稜線(6)が、変曲点を有する曲線で構成される、スポーツ用シューズのソール構造。
  2. 前記波形部材(4)を、前記上部ミッドソール(3a)および前記下部ミッドソール(3b)よりも硬質の素材で構成した、請求項1に記載のスポーツ用シューズのソール構造。
  3. 前記波形部材(4)を、熱可塑性ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマーのいずれかで構成した、請求項1または請求項2に記載のスポーツ用シューズのソール構造。
  4. 前記稜線(6)を前記XY平面に投影した投影線が波形である、請求項1から請求項3のいずれかに記載のスポーツ用シューズのソール構造。
  5. 上部ミッドソール(3a)と、下部ミッドソール(3b)と、前記上部ミッドソール(3a)と前記下部ミッドソール(3b)との間の少なくとも踵部分に設置される波形部材(4)とを備え、
    互いに直交するX軸とY軸とZ軸とで規定される空間内において前記X軸と前記Y軸とで規定されるXY平面上に前記波形部材(4)を配置した場合に、前記波形部材の1周期分の波形部分における前記Z軸方向の頂点を連ねるように延びる稜線(6)を前記XY平面に投影した投影線が変曲点を有する曲線である、スポーツ用シューズのソール構造。
  6. 請求項1から請求項いずれかに記載のソール構造を備えたスポーツ用シューズ。
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