JP6728635B2 - 収納家具本体の補強構造 - Google Patents

収納家具本体の補強構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6728635B2
JP6728635B2 JP2015217232A JP2015217232A JP6728635B2 JP 6728635 B2 JP6728635 B2 JP 6728635B2 JP 2015217232 A JP2015217232 A JP 2015217232A JP 2015217232 A JP2015217232 A JP 2015217232A JP 6728635 B2 JP6728635 B2 JP 6728635B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
locking
storage furniture
main body
front reinforcing
side frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015217232A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017086244A (ja
Inventor
貴司 小笠原
貴司 小笠原
圭 守田
圭 守田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Itoki Corp
Original Assignee
Itoki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Itoki Corp filed Critical Itoki Corp
Priority to JP2015217232A priority Critical patent/JP6728635B2/ja
Publication of JP2017086244A publication Critical patent/JP2017086244A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6728635B2 publication Critical patent/JP6728635B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cabinets, Racks, Or The Like Of Rigid Construction (AREA)
  • Drawers Of Furniture (AREA)

Description

本発明は、ワゴン又は袖キャビネット等の収納家具における、その本体の補強構造に係わり、更に詳しくは、収納家具本体の前端部左右に配置した前補強体による補強構造に関する。
従来の収納家具本体の補強構造として、一枚の板金を折り曲げ加工し、収納家具本体の側板側及び上下端を開放する開口部を形成するとともに、前後端付近をそれぞれ左右の側板の内面と平行に前側及び後側へ屈曲させて前後の取付面を形成してなる左右の前補強体を、前記前後の取付面を前記側板に当接させて溶接により固定してなるもの(例えば、特許文献1参照)、収納家具本体の左右の側板の前端部を左右方向の内側及び後側へ連続して折り曲げて平面視略コ字状とし、この折曲部の後端から後方に突出する係合凸片を上下複数設け、上下に延びる、開口部側を前記左右の側板の内面に対向させた平面視略コ字状の左右の前補強体の前面に、前記係合凸片と係合する係合孔を上下複数設け、前記左右の前補強体と一体の、前記側板に沿って後方に延びる前後の取付板を設け、前記係合凸片に前記係合孔を係合させた状態で、前記左右の側板と前記左右の前補強体の前後の取付板とを溶着してなるもの(例えば、特許文献2参照)等がある。
特許第4244115号公報 特許第4665732号公報 特許第4735216号公報
本願の発明者らは、特許文献1及び2のような従来の収納家具本体の補強構造を踏まえ、設計検討及び試作評価を重ねながら補強構造の見直しを行った。
その過程で、特許文献1及び2のような従来構造では、左右の前補強体において、一方には引出しを閉じた状態でラッチを掛けるラッチ装置の機能を奏するための専用形状が形成され、他方には複数段の引出しを同時に施解錠するロック装置の機能を奏するための専用形状が形成されていること等から、左右の前補強体の形状が大きく異なっていることに着目した。例えば、特許文献2の構成では、左前補強体にラッチ装置の機能を奏するための専用形状である掛止突起(符号122参照)が形成され、右前補強体にロック機構の機能を奏するため専用形状である案内溝及び連係具取付孔(特許文献3の案内溝132及び連係具取付孔133参照)が形成されており、左右の前補強体の形状が大きく異なっている。
このような左右の前補強体の形状の相違により部品点数が増加することから、製造コストが上昇する。その上、部品点数が増加することにより、設計、調達、製造及び保管等における管理が複雑になっているため、管理コストも上昇している。
ここで、左右の前補強体の製造において、左右セット取りや抜き形状共通化により改善を図ることが考えられる。
しかしながら、左右セット取りでは、金型構造が複雑になって投資が嵩む懸念や工程が複雑になる懸念があるとともに、部品点数の削減には繋がらない。
また、抜き形状共通化によっても部品点数の削減には繋がらないとともに、抜き形状共通化では板金打抜き加工により形成されるバリの方向が左右で逆になるという品質面の問題点も生じる。
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、部品点数の削減により製造コスト及び管理コストを低減できる収納家具本体の補強構造を提供する点にある。
本願の発明者らは、前記設計検討及び試作評価により、所要の強度及び剛性を確保しながら右前補強体及び左前補強体の部品共通化を図ることができれば、製造コスト及び管理コストの低減に繋がるという着想を得た
発明に係る収納家具本体の補強構造は、前記課題解決のために、収納家具本体及び上下複数段の引出しを有する収納家具における、前端部左右に配置した左前補強体及び右前補強体による前記収納家具本体の補強構造であって、前記左前補強体及び前記右前補強体における、前記収納家具本体の左右の側板に沿って上下方向へ伸びる側框部材が、左右方向内面側の平板状の内フランジと左右方向外面側の平板状の外フランジを平板状のウェブで繋いだ形状を成す、前方又は後方を開口した平面視コ字状のものであり、前記引出しを前後方向へ開閉可能に案内する案内手段を支持するために用いる支持孔を、前記内フランジの前後方向中央の鉛直面を対称面とした面対称の周壁により形成し、前記左前補強体及び前記右前補強体で同一形状の前記側框部材を使用し、前記収納家具が、前記引出しを閉じた状態でラッチを掛けるラッチ装置、及び前記複数段の引出しを同時に施解錠するロック装置を備えたものであり、前記外フランジを前記側板に溶着するための作業孔を前記内フランジに上下複数設け、前記引出しを閉じた状態で前記ラッチ装置のラッチ板が係止する係止突起を取り付ける取付孔、又は前記引出しを閉じた状態で前記ラッチ装置のラッチ板が係止する係止突起を前記内フランジに設け、前記ロック装置の施解錠操作により上下軸まわりに回動する本体側ロック部材を支持する支持部を前記側框部材に設けるとともに、前記ロック装置の施錠操作により左右方向内方へ突出する、前記本体側ロック部材に設けられた係止爪が出没する切欠を前記内フランジに設けてなることを特徴とする(請求項)。
このような構成によれば、左前補強体及び右前補強体の側框部材を共通化しているので、部品点数の削減により製造コスト及び管理コストを低減できる。
そして、側框部材が、左右方向内面側の平板状の内フランジと左右方向外面側の平板状の外フランジを平板状のウェブで繋いだ形状を成す、前方又は後方を開口した平面視コ字状のものであるので、板金プレス加工等により容易に製造できる。
その上、左前補強体及び右前補強体で同一形状の側框部材を使用するので、部品点数の削減により製造コスト及び管理コストを低減できる。
その上さらに、引出しを前後方向へ開閉可能に案内する案内手段を支持するために用いる支持孔を、側框部材の内フランジの前後方向中央の鉛直面を対称面とした面対称の周壁により形成していることから、左前補強体及び右前補強体で同一形状の側框部材を使用した際における支持孔の前後位置が左右で同じになるので、引出しを案内する左右の案内手段の前後位置がずれることがなく、左右の案内手段の支持を安定かつ確実に行うことができる。
その上、前記収納家具が、前記引出しを閉じた状態でラッチを掛けるラッチ装置、及び前記複数段の引出しを同時に施解錠するロック装置を備えたものであり、前記外フランジを前記側板に溶着するための作業孔を前記内フランジに上下複数設け、前記引出しを閉じた状態で前記ラッチ装置のラッチ板が係止する係止突起を取り付ける取付孔、又は前記引出しを閉じた状態で前記ラッチ装置のラッチ板が係止する係止突起を前記内フランジに設け、前記ロック装置の施解錠操作により上下軸まわりに回動する本体側ロック部材を支持する支持部を前記側框部材に設けるとともに、前記ロック装置の施錠操作により左右方向内方へ突出する、前記本体側ロック部材に設けられた係止爪が出没する切欠を前記内フランジに設けてなるので、側框部材の外フランジを収納家具本体の側板に溶着するための作業孔が内フランジに上下複数設けられているので、収納家具本体の側板に側框部材を溶着する作業を作業孔から容易に行うことができる。
その上、側框部材の内フランジに設けた係止突起にラッチ装置のラッチ板が係止するので、引出しを閉じた状態でラッチを掛けるラッチ装置が機能する。
その上さらに、側框部材に設けた支持部により本体側ロック部材を支持し、内フランジに設けた切欠から本体側ロック部材の係止爪が出没するので、複数段の引出しを同時に施解錠するロック装置が機能する。
すなわち、左前補強体及び右前補強体の一方に特有の機能であるラッチ機能(前記ラッチ装置の機能)を持つように側框部材が形成されとともに、左前補強体及び右前補強体の他方に特有の機能であるロック機能(前記ロック装置の機能)を持つように側框部材が形成されている。
よって、左前補強体及び右前補強体の両方で同一形状の側框部材を使用しても、左前補強体特有の機能及び右前補強体特有の機能を両立できる。
ここで、前記左前補強体及び前記右前補強体における、前記側框部材と一体に、前記側框部材の上端部から左右方向内側へ折り曲げ形成された、前記収納家具本体の上框が溶着される上框連結体を共通化してなるのが好ましい(請求項)。
このような構成によれば、左前補強体及び右前補強体において、側框部材及び上框連結体が一体に形成されるとともに、それらが左前補強体及び右前補強体で同一形状になる。
よって、部品点数の削減により製造コスト及び管理コストを一層低減できる。
以上のような本発明に係る収納家具本体の補強構造によれば、
(1)左前補強体及び右前補強体の両方で同一形状の側框部材を使用するので、部品点数の削減により製造コスト及び管理コストを低減できること、
(2)左前補強体及び右前補強体の両方で同一形状の側框部材を使用しても、左前補強体特有の機能及び右前補強体特有の機能を両立できること、
等の顕著な効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る収納家具本体の補強構造が用いられた上下3段の引出しを備えたワゴンを示す斜視図である。 左前補強体及び右補強体、並びに上框及び下框を示す斜視図である。 同じく分解斜視図である。 側框部材及び上框連結体を示す斜視図である。 (a)は側框部材の要部拡大横断面斜視図、(b)は(a)の矢視X−X横断面図である。 ワゴン本体の左前補強体まわりの構造を示す右方から見た縦断面図である。 側框部材の支持孔に案内手段の掛止片を挿入した状態を示す後方又は前方から見た要部拡大部分縦断面図である。 (a)は本体側ロック部材を左方から見た図、(b)は本体側ロック部材を上方から見た図((a)を正面図とした場合の平面図)である。 (a)は右前補強体を左方から見た図、(b)は本体側ロック部材が取り付けられた右前補強体を左方から見た図である。 ロック装置の動作を示す、上方から見た部分横断面概略図であり、(a)は解錠状態を、(b)は施錠状態を示している。
次に、本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。
なお、本明細書においては、引出しを引き出す方向側(引出しを開ける方向側)を前、その反対側(引出しを閉じる方向側)を後とし、後方に向かった状態における左右方向側を左右とする。
また、各構成部品の方向の定義は、各構成部品を組み付けた状態で前記方向の定義に従うものとする。
図1の斜視図に示す収納家具であるワゴン1は、収納家具本体であるワゴン本体2に本発明の実施の形態に係る収納家具本体の補強構造を用いたものであり、ワゴン本体2及び上下3段の引出し3,4,5を有する。
図2の斜視図に示すように、ワゴン本体2は、左右側板8,9及び後側板18からなる前側を開放してなる平面視略コ字状の鋼製の側板体I、側板体Iの上部前端に配置された鋼製の上框16、側板体Iの下部前後端に配置された鋼製の下框17及び底板19、側板体Iの上面開口を塞ぐ鋼製又は木製の天板20、並びに下框17及び底板19の下面に取付けられた、図1に示すキャスター21,21,…等により構成される。キャスター21,21,…により、ワゴン1の移動が容易となっている。
また、図6の右方から見た縦断面図に示す天板20の後側左右の係止片20A,20Aを図2の斜視図に示す後側板18の上端部を前方へ折り曲げ形成した折曲片の左右の係合凹部18A,18Aに係合させるとともに、図6に示す天板20の前側左右のボルト20B,20Bの首部を図2の上框16の前側左右の係合凹部16A,16Aに係合させることにより、天板20の取付けが完了する。よって、天板20の取付け作業を容易に行うことができる。
図1に示すワゴン1は、引出し3,4,5を閉じた状態でラッチを掛けるラッチ装置を備える。よって、引出し3,4,5を閉じると、前記ラッチ装置が作動状態となるので、引出し3,4,5が不意に開くことが防止される。そして、引手開口J内の図示しない引手体を引くことにより、その操作に連動して前記ラッチ装置が解除状態となるので、引出し3,4,5を開くことができる。
また、ワゴン1は、上下3段の引出し3,4,5を同時に施解錠するロック装置を備える。よって、キー孔Kにキーを挿入して回転(例えば、時計回りに180°回転)することにより引出3,4,5を同時に施錠できるとともに、施錠状態でキー孔Kにキーを挿入して回転(例えば、反時計回りに180°回転)することにより引出3,4,5を同時に解錠できる。
図2の斜視図、及び図3の分解斜視図に示すように、ワゴン本体2の前端部は、鋼製の左前補強体L及び右前補強体Rを鋼製の上框16及び下框17に溶着するとともに、左前補強体L及び右前補強体Rの側框部材10,10を鋼製の左右の側板8,9に溶着してなる補強構造を有する。
ここで、縦長の左前補強体L及び右前補強体Rにおける、ワゴン本体2の左右の側板8,9に沿って上下方向へ伸び、側板8,9の内面に溶着される側框部材10,10は同一形状のものである。
また、左前補強体Lの側框部材10の上端部の上框連結体14、及び右前補強体Rの側框部材10の上端部の上框連結体14は、鋼製の側框部材10と一体に、側框部材10の上端部から左右方向内側へ折り曲げ形成されたものであり、同一形状のものである。
よって、左前補強体L及び右前補強体Rで、側框部材10及び上框連結体14を共通化している。
そして、左前補強体Lを構成する側框部材10の下端部に鋼製の下框連結体15Lが溶着されて左前補強体Lとなり、右前補強体Rを構成する側框部材10の下端部に鋼製の下框連結体15Rが溶着されて右前補強体Rとなる。
次に、本発明の実施の形態に係る左前補強体L及び右前補強体Rによる補強構造における左前補強体L及び右前補強体R等の組み付け手順の一例について説明する。
図2に示す側板体Iに対し、左前補強体Lの側框部材10を左側板8の内面に溶着することにより左前補強体Lを左側板8に固定するとともに、右前補強体Rの側框部材10を右側板9の内面に溶着することにより右前補強体Rを右側板9に固定する。
次に、図3に示すように、下框17を、左前補強体L下端部の下框連結体15L及び右前補強体R下端部の下框連結体15Rに載せ、下框17を下框連結体15L及び下框連結体15Rに溶着するとともに、図2に示す底板19を側板体Iの下部後端に溶着する。
次に、図3に示すように、左前補強体Lの上框連結体14の切起し片14A,14Aに上框16の左方の係合孔16L,16Lを係合させるとともに、右前補強体Rの上框連結体14の切起し片14A,14Aに上框16の右方の係合孔16R,16Rを係合させることにより、左右の前補強体L,Rに対して上框16を位置決めした状態で、左右の前補強体L,Rに上框16を溶着する。
以上の組み付け手順により、左右の前補強体L,Rが左右の側板8,9に強固に固定されるとともに、左右の前補強体L,R及び上下の框体16,17が強固に固定され、これらによるワゴン本体2の前補強構造が完成する。
なお、左右の前補強体L,R及び上下の框体16,17を連結する部分の形状は適宜変更できるとともに、前記組み付け手順(各構成部品を溶着固定する手順)も適宜変更できる。
例えば、以下のような組み付け手順であってもよい。
先ず、図3に示すような上框16をワゴン本体2に取り付ける。
次に、上框16の左方の係合孔16L,16Lに、下方から左前補強体L上端部の上框連結体14の切起し片14A,14Aを係合させて左前補強体Lの位置決めをした状態で、左前補強体Lの上框連結体14を上框16に溶着し、左前補強体Lの側框部材10を側板8(図1及び図2参照)の内面に溶着することにより、左前補強体Lを上框16及び側板8に強固に固定する。
次に、上框16の右方の係合孔16R,16Rに、下方から右前補強体R上端部の上框連結体14の切起し片14A,14Aを係合させて右前補強体Rの位置決めをした状態で、右前補強体Rの上框連結体14を上框16に溶着し、右前補強体Rの側框部材10を側板9(図2参照)の内面に溶着することにより、右前補強体Rを上框16及び側板9に強固に固定する。
そして、下框17を、左前補強体L下端部の下框連結体15L及び右前補強体R下端部の下框連結体15Rに載せ、下框17を下框連結体15L及び下框連結体15Rに溶着することにより、それらが強固に固定されたワゴン本体2の前補強構造が完成する。
次に、図4の斜視図、図5(a)の要部拡大横断面斜視図及び図5(b)の矢視X−X横断面図、並びに図6の右方から見た縦断面図を主に参照して、側框部材10の形状について説明する。
図5(a)及び図5(b)に示すように、側框部材10は、左右方向内面側の平板状の内フランジ11と左右方向外面側の平板状の外フランジ12を平板状のウェブ13で繋いだ形状を成す、前方又は後方を開口した平面視コ字状のものである。
よって、板金プレス加工等により側框部材10を容易に製造できる。
図4に示すように、内フランジ11には、外フランジ12を側板8,9の内面に溶着するための作業孔A,A,…が上下方向に並設される。
よって、内フランジ11の作業孔A,A,…から、例えばスポット溶接用電極を挿通できるので、ワゴン本体2の側板8,9に側框部材10を溶着する作業を容易に行うことができる。
なお、作業孔A,A,…の個数は、本実施の形態では7個であるが、溶着により所要の強度及び剛性を確保できる個数の作業孔を形成すればよい。要求仕様等によって、例えば、5個ないし8個程度の作業孔A,A,…が上下方向に設けられる。
以上における鋼製部材同士を連結固定する「溶着」には、スポット溶接、アーク溶接又はレーザ溶接等が用いられる。
図4に示すように、内フランジ11には、支持孔B1,B2,B3が上下方向に並設される。ここで、支持孔B1,B2,B3は、図6に示す例えばローラ及びスライダ等の組合せからなる案内手段G1,G2,G3を支持するために用いられる。また、案内手段G1,G2,G3は、図1に示す引出し3,4,5の図示しないレールに係合して引出し3,4,5を前後方向へ開閉可能に案内する。
図5(a)及び図5(b)に示すように、支持孔B2は、内フランジ11の前後方向中央の鉛直面Vを対称面とした面対称の周壁Pにより形成され、支持孔B2を形成する周壁Pの下壁には、図7の後方又は前方から見た要部拡大部分縦断面図に示す案内手段G2の掛止片Hが掛止する。
また、図4に示す支持孔B1,B3も支持孔B2と同様に形成される。
よって、左前補強体L及び右前補強体Rで同一形状の側框部材10を使用した際における支持孔B1,B2,B3の前後位置が左右で同じになるので、引出し3,4,5を案内する左右の案内手段G1,G1、G2,G2及びG3,G3の前後位置がずれることがなく、前記左右の案内手段の支持を安定かつ確実に行うことができる。
図4に示すように、内フランジ11には、取付孔C1,C2,C3が上下方向に並設される。ここで、取付孔C1,C2,C3は、図6に示すラッチ装置6を構成する合成樹脂製の係止突起6Aを取り付けるために用いられる。
そして、内フランジ11の取付孔C1,C2,C3に取り付けられた係止突起6A,6A,6Aには、引出し3,4,5を閉じた状態でラッチ装置6の図示しないラッチ板(例えば、特許文献2のラッチ装置31におけるラッチ板33参照)が係止するので、引出し3,4,5を閉じた状態でラッチを掛ける各引出しのラッチ装置6が機能する。
なお、内フランジ11から左右方向内方へ突出する前記係止突起を内フランジ11と一体に形成してもよい。
図4の斜視図、及び図9(a)の右前補強体Rを左方から見た図に示すように、側框部材10には、支持部D1,D2が上下方向に並設される。ここで、支持部D1,D2は、図8(a)の左方から見た図、及び図8(b)の上方から見た図に示す本体側ロック部材7Aを支持するために用いられる。
図9(b)の本体側ロック部材7Aが取り付けられた右前補強体Rを左方から見た図に示すように、本体側ロック部材7Aの上下端の合成樹脂製の回動支持体22A,22Bを側框部材10の上下の支持部D1,D2に装着する。それにより、側框部材10(右前補強体R)に対して、鋼製の回動板23及び合成樹脂製の係止爪7B,7B,7Bが上下方向軸まわりに回動可能になるとともに、ねじりコイルばね24(図8(a)及び図8(b)参照)により弾性支持される。
図4、図9(a)及び図9(b)に示すように、内フランジ11には、切欠E1,E2,E3が上下方向に並設される。ここで、切欠E1,E2,E3は、後述するロック装置の施解錠操作により左右方向内方へ突出する、図9(b)の本体側ロック部材7Aに設けられた係止爪7B,7B,7Bと干渉しないように設けられたものである。よって、切欠E1,E2,E3から係止爪7B,7B,7Bが出没する。
また、図4、図9(a)及び図9(b)に示すように、内フランジ11の上部には、後述するロック装置の図10に示すロック杆25が進入する開口部Fが設けられる。なお、図4、図6、図9(a)及び図9(b)には、内フランジ11の上部に上下2個の開口部F,Fを設けた例を示している。上側の開口部Fは本実施の形態のワゴン1用のものであり、下側の開口部Fは別の実施の形態(別機種)用のものである。
次に、図10(a)及び図10(b)の上方から見た部分横断面概略図を参照して、ロック装置の動作について説明する。
図10(a)に示すロック装置7の解錠状態において、錠前Mのキー孔K(図1参照)にキーを挿入して回転(例えば、時計回りに180°回転)すると、図10(b)に示すようにロック杆25が右方へ移動し、ロック杆25の先端が側框部材10(右前補強体R)の開口部F内に進入して回動板23の被操作部23Aを押圧する。
それにより、回動板23及び係止爪7B,7B,7Bがねじりコイルばね24(図8(b)参照)の弾性付勢力に抗して回動し、係止爪7B,7B,7Bが図9(b)に示す切欠E1,E2,E3から左方へ突出し、引出し3,4,5の胴板の右側面から右方へ突出するように取り付けられたストッパーS,S,Sの前面を当止する。よって、引出3,4,5を同時に施錠できる。
また、図10(b)に示すロック装置7の施錠状態において、錠前Mのキー孔K(図1参照)にキーを挿入して回転(例えば、反時計回りに180°回転)すると、図10(a)に示す位置までロック杆25が左方へ移動し、ロック杆25の先端が側框部材10(右前補強体R)の開口部Fから退出する。よって、コイルばね24(図8(b)参照)の弾性付勢力により、回動板23及び係止爪7B,7B,7Bが回動して図10(a)に示す位置まで復帰するので、引出3,4,5を同時に解錠できる。
以上のとおり、右前補強体Rを構成する側框部材10に設けた支持部D1,D2(図9(a)及び図9(b)参照)により本体側ロック部材7Aを支持し、側框部材10の内フランジ11に設けた切欠E1,E2,E3から本体側ロック部材7Aの係止爪7B,7B,7Bが出没するので、引出し3,4,5を同時に施解錠するロック装置7が機能する。
以上のような本発明の実施の形態に係る収納家具本体の補強構造によれば、左前補強体L及び右前補強体Rの側框部材10を共通化しているので、部品点数の削減により製造コスト及び管理コストを低減できる。
その上、左前補強体L及び右前補強体Rにおいて、側框部材10及び上框連結体14が一体に形成されるとともに、それらが左前補強体L及び右前補強体Rで同一形状になるので、部品点数の削減により製造コスト及び管理コストを一層低減できる。
また、側框部材10に、左前補強体L特有の機能(本実施の形態ではラッチ装置6の機能)を奏するための形状が左前補強用に用いたときに機能するように形成されるとともに、右前補強体R特有の機能(本実施の形態ではロック装置7の機能)を奏するための形状が右前補強用に用いたときに機能するように形成されているので、左前補強体L及び右前補強体Rの両方で同一形状の側框部材10を使用しても、左前補強体L特有の機能及び右前補強体R特有の機能を両立できる。
以上の説明においては、本発明の収納家具本体の補強構造が適用される収納家具がワゴンである場合を示したが、本発明の収納家具本体の補強構造は袖キャビネット等の収納家具に適用してもよい。
1 ワゴン(収納家具) 2 ワゴン本体(収納家具本体)
3,4,5 引出し 6 ラッチ装置
6A 係止突起 7 ロック装置
7A 本体側ロック部材 7B 係止爪
8,9 側板 10 側框部材
11 内フランジ 12 外フランジ
13 ウェブ 14 上框連結体
14A 切起し片 15L,15R 下框連結体
16 上框 16A 係合凹部
16L,16R 係合孔 17 下框
18 後側板 18A 係合凹部
19 底板 20 天板
20A 係止片 20B ボルト
21 キャスター 22A,22B 回動支持体
23 回動板 23A 被操作部
24 ねじりコイルばね 25 ロック杆
A 作業孔 B1,B2,B3 支持孔
C1,C2,C3 取付孔 D1,D2 支持部
E1,E2,E3 切欠 F 開口部
G1,G2,G3 案内手段 H 掛止片
I 側板体 J 引手開口
K キー孔 L 左前補強体
M 錠前 P 周壁
R 右前補強体 S ストッパー
V 前後方向中央の鉛直面

Claims (2)

  1. 収納家具本体及び上下複数段の引出しを有する収納家具における、前端部左右に配置した左前補強体及び右前補強体による前記収納家具本体の補強構造であって、
    前記左前補強体及び前記右前補強体における、前記収納家具本体の左右の側板に沿って上下方向へ伸びる側框部材が、左右方向内面側の平板状の内フランジと左右方向外面側の平板状の外フランジを平板状のウェブで繋いだ形状を成す、前方又は後方を開口した平面視コ字状のものであり、
    前記引出しを前後方向へ開閉可能に案内する案内手段を支持するために用いる支持孔を、前記内フランジの前後方向中央の鉛直面を対称面とした面対称の周壁により形成し、
    前記左前補強体及び前記右前補強体で同一形状の前記側框部材を使用し、
    前記収納家具が、前記引出しを閉じた状態でラッチを掛けるラッチ装置、及び前記複数段の引出しを同時に施解錠するロック装置を備えたものであり、
    前記外フランジを前記側板に溶着するための作業孔を前記内フランジに上下複数設け、
    前記引出しを閉じた状態で前記ラッチ装置のラッチ板が係止する係止突起を取り付ける取付孔、又は前記引出しを閉じた状態で前記ラッチ装置のラッチ板が係止する係止突起を前記内フランジに設け、
    前記ロック装置の施解錠操作により上下軸まわりに回動する本体側ロック部材を支持する支持部を前記側框部材に設けるとともに、前記ロック装置の施錠操作により左右方向内方へ突出する、前記本体側ロック部材に設けられた係止爪が出没する切欠を前記内フランジに設けてなることを特徴とする収納家具本体の補強構造
  2. 前記左前補強体及び前記右前補強体における、前記側框部材と一体に、前記側框部材の上端部から左右方向内側へ折り曲げ形成された、前記収納家具本体の上框が溶着される上框連結体を共通化してなる請求項記載の収納家具本体の補強構造。
JP2015217232A 2015-11-05 2015-11-05 収納家具本体の補強構造 Active JP6728635B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015217232A JP6728635B2 (ja) 2015-11-05 2015-11-05 収納家具本体の補強構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015217232A JP6728635B2 (ja) 2015-11-05 2015-11-05 収納家具本体の補強構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017086244A JP2017086244A (ja) 2017-05-25
JP6728635B2 true JP6728635B2 (ja) 2020-07-22

Family

ID=58766875

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015217232A Active JP6728635B2 (ja) 2015-11-05 2015-11-05 収納家具本体の補強構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6728635B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017086244A (ja) 2017-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9346374B2 (en) Latching device for vehicles
JP5681832B2 (ja) 開閉体のロック装置
EP3201042B1 (de) Längseinsteller für einen fahrzeugsitz sowie fahrzeugsitz
JP5146620B2 (ja) 車両ドアの固定装置
DE102010012431A1 (de) Fahrzeugstoßstangenstruktur
DE102012207887A1 (de) Verriegelungsanordnung für ein Fahrzeug
JP5844075B2 (ja) 乗物用ラッチ装置
JP6728635B2 (ja) 収納家具本体の補強構造
DE102008012994A1 (de) Hangschloss
US7128349B2 (en) Motor-vehicle door latch
JP6739220B2 (ja) 車両ドアラッチ装置
KR100753889B1 (ko) 래치 어셈블리
JP2013189843A (ja) ラッチ錠
JP5488555B2 (ja) 車両用シートスライド装置
JP5878732B2 (ja) ロック装置
DE102012023656A1 (de) Kraftfahrzeugtür mit Aufbruchsicherung
US2953405A (en) Bolt retractor
JP2002285746A (ja) キャビネット
JP4665732B2 (ja) 収納家具本体の補強構造
US396915A (en) Charles m
JP6212382B2 (ja) 家具用扉のラッチ装置
CN210363471U (zh) 新能源车用汽车座椅手动滑轨
KR101254158B1 (ko) 자동차용 스트라이커 제조방법 및 스트라이커
CN210858263U (zh) 一种自动防盗锁斜舌组件
JP4820311B2 (ja) 錠装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191029

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6728635

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150