JP5488555B2 - 車両用シートスライド装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートスライド装置に関するものである。
従来、車両用シートスライド装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この車両用シートスライド装置は、ロアレール(10)と、該ロアレールに対し移動可能に連結されたアッパレール(20)と、これらロアレール及びアッパレール間に形成される空間内に配置されたばね弾性を有する係止部材(30)とを備える。そして、係止部材は、その中央連結部(33)の両側に設けられた非円形状(側面視で四角形状)の嵌合凸部(41)と、アッパレールの両側壁部に設けられた非円形状の嵌合凹部(42)との凹凸嵌合に基づいてアッパレールに単純回動不能に連結されている。
このような構成にあって、操作レバー(5)の非操作時、係止部材は、ロアレールと係合して該ロアレールに対するアッパレールの移動を係止する。また、操作レバーの操作時、該操作レバーに連係された係止部材は、弾性変形しながらロアレールに対するアッパレールの移動係止を解除する。この際、係止部材には元の状態に戻ろうとする付勢力が発生する。これにより、操作レバーの操作力の解放に伴い、係止部材が前記移動係止の状態に復帰するとともに、操作レバーがこれにならって非操作時の状態に復帰するとしている。
特開2010−95171号公報
ところで、特許文献1では、係止部材は、非円形状同士の凹凸嵌合に基づいてアッパレールに連結されているため、当該嵌合部における前後方向及び高さ方向の間隙分のがたつきを余儀なくされる。
本発明の目的は、両レールの相対移動を係止する係止部材の当該相対移動方向及び高さ方向のがたつきを抑制することができる車両用シートスライド装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両フロア及び車両用シートの一方に固定される第1レールと、前記車両フロア及び前記車両用シートの他方に固定され、前記第1レールに対し相対移動可能に連結された第2レールであって該第2レールの長手方向と直交する幅方向に並設されるとともに該幅方向に対応する位置にそれぞれ支持穴の設けられた一対の側壁部を有する第2レールと、前記第1レール及び前記第2レール間に形成される空間内に配置された係止部材であって、前記両支持穴にそれぞれ挿入されるとともに幅方向両側にそれぞれ出する一対の軸部を有し、前記軸部を中心とする一側方向への回動に伴い前記第1レールと係合して該第1レール及び前記第2レールの相対移動を規制し、前記軸部を中心とする他側方向への回動に伴い前記第1レールとの係合を解除して前記相対移動の規制を解除する係止部材と、前記相対移動を規制するように前記係止部材を高さ方向に付勢する付勢部材とを備え、前記各支持穴は、前記付勢部材による前記係止部材の付勢方向に向かうに従い、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動方向における開口幅が徐々に縮小するように形成され、前記各支持穴は、該支持穴の内周部位に位置する保持部を有し、該保持部は、当該付勢方向先端側において前記軸部の直径よりも縮小する前記開口幅を規定することを要旨とする。
同構成によれば、前記付勢部材により前記係止部材が付勢されることで、その付勢方向(高さ方向)に前記軸部が移動しようとする。このとき、前記各支持穴は、前記保持部により当該付勢方向における先端側の前記開口幅が前記軸部の直径よりも縮小されていることで、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動方向両側の2点で前記軸部が内接可能となる。従って、仮に前記第2レール又は前記係止部材の製造ばらつきなどで前記各支持穴及び軸部間に組付けばらつきが生じたとしても、片側の前記支持穴及び前記軸部が当接する2点と、反対側の前記支持穴及び前記軸部が当接する少なくとも1点(精度が高ければ2点)とで、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動方向における前記係止部材のがたつきを規制することができる。また、前記付勢部材により前記係止部材(軸部)が付勢されることで、当該付勢方向(高さ方向)における前記係止部材のがたつきを規制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、前記第2レールは、前記幅方向に並設された2枚の板材が結合されてなることを要旨とする。
同構成によれば、前記係止部材は、幅方向両側に突設された前記両軸部を前記両支持穴にそれぞれ挿入することで、前記第2レールに回動自在に連結される。従って、前記第2レールに前記係止部材をそのまま連結しようとすると、前記両支持穴への前記両軸部の挿入代を吸収するための遊び等を前記支持穴に設定する必要があり、該支持穴の開口量が増加する分、前記第2レールの強度低下を余儀なくされる。しかしながら、幅方向に並設された前記両板材の仮組みの状態で該各板材(側壁部)の前記支持穴に該当の前記軸部を挿入し、その後に前記両板材を結合することで、前記支持穴の開口量を徒に増加することなく、前記係止部材を前記第2レールに円滑に連結ことができる。また、この場合、部品点数の増加分、前記各支持穴及び軸部間に生じる組付けばらつきがいっそう顕著になる可能性があるため、前述の係止部材のがたつき規制がいっそう効果的である。
本発明では、両レールの相対移動を係止する係止部材の当該相対移動方向及び高さ方向のがたつきを抑制することができる車両用シートスライド装置を提供することができる。
本発明の一実施形態を模式的に示す側面図。 同実施形態を示す横断面図であって、図3(a)のA−A線に沿った断面図。 (a)(b)は、同実施形態を示す平面図及び側面図。 同実施形態を示す分解斜視図。 支持穴を示す拡大図。
図1〜図5を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1に示すように、車両フロア2には、第1レールとしてのロアレール3が前後方向に延在する態様で固定されるとともに、該ロアレール3には、第2レールとしてのアッパレール4がロアレール3に対し前後方向に相対移動可能に装着されている。
なお、ロアレール3及びアッパレール4は、幅方向(図1において紙面に直交する方向)でそれぞれ対をなして配設されており、ここでは前方に向かって左側に配置されたものを示している。そして、両アッパレール4には、乗員の着座部を形成するシート5が固定・支持されている。ロアレール3及びアッパレール4の相対移動は基本的に係止状態にあって、該係止状態を解除するための解除ハンドル6が設けられている。
図2に示すように、ロアレール3は、板材からなり、幅方向両側から立設された一対の第1側壁部11及びこれら第1側壁部11の基端(下端)間を連結する第1連結壁部12を有する。そして、各第1側壁部11の先端(上端)には、幅方向内側に張り出して更に第1側壁部11の基端側に折り返された第1折返し壁部13が連続形成されている。
一方、前記アッパレール4は、略階段状の板材P1及び略平板状の板材P2をそれらの上端部で接合することでなり、ロアレール3の両第1折返し壁部13間で上下方向に延びる一対の側壁部としての第2側壁部14及びこれら第2側壁部14のロアレール3から離隔する基端(上端)間を連結する第2連結壁部15を有する。そして、各第2側壁部14の先端(下端)には、幅方向外側に張り出して更に第1側壁部11及び第1折返し壁部13に包囲されるように折り返された第2折返し壁部16が連続形成されている。
つまり、ロアレール3及びアッパレール4は、開口側が互いに突き合わされたU字状のレール断面をそれぞれ有しており、主として第1及び第2折返し壁部13,16との係合によって上下方向に抜け止めされている。これらロアレール3及びアッパレール4により形成されるレール断面は、矩形状をなすいわゆる箱形である。ロアレール3は、アッパレール4と協働して空間Sを構成する。
なお、図3(a)(b)に示すように、各第2折返し壁部16及びこれに対向する第1側壁部11間には、前後一対の転動部材20が装着されており、アッパレール4は、ロアレール3との間で転動部材20を転動させる態様で、該ロアレール3に対し長手方向(前後方向)に摺動自在に支持されている。
ロアレール3の両第1折返し壁部13の基端(上端)には、それぞれの長手方向に並設された複数の四角形のロック孔13aが所定の間隔をもって形成されている。これらロック孔13aは、上方に開口している。
また、アッパレール4の両第2側壁部14の長手方向中間部には、それぞれの長手方向に並設された複数(3個)の透孔14a,14b,14cが前記所定の間隔をもって形成されている。これら透孔14a〜14cは、幅方向に開口しており、ロアレール3の長手方向で隣り合う複数(3個)のロック孔13aと合致可能な位置に配置されている。
さらに、アッパレール4の両第2折返し壁部16の先端(上端)には、それぞれの長手方向に並設された複数(3個)の嵌入溝16aが前記所定の間隔をもって形成されている。これら嵌入溝16aは、上方に開口しており、幅方向で透孔14a〜14cにそれぞれ対向するように配置されている。そして、これら嵌入溝16aは、ロアレール3の長手方向で隣り合う複数(3個)のロック孔13aと合致可能な位置に配置されている。
なお、図4に併せ示すように、アッパレール4の両第2側壁部14の透孔14a〜14cよりも前側には、幅方向に対向配置された一対の支持穴21が配設されている。これら支持穴21の軸線は、幅方向に延びている。また、アッパレール4の一側(板材P2側)の第2側壁部14の前端部には、空間S内に向けて対向する第2側壁部14側の幅方向に切り起こされた略四角枠状の支持壁部22が形成されている。さらに、アッパレール4の一側(板材P2側)の第2側壁部14の後端部には、空間S内に向けて対向する第2側壁部14側の幅方向に切り起こされた略四角板状の補強部23が形成されている。支持壁部22及び補強部23の各々は、切り起こしの先端が反対側の第2側壁部14に近接又は当接する態様で両第2側壁部14間を橋渡ししており、両第2側壁部14が互いに接近しようとするアッパレール4の変形を抑制する。さらにまた、アッパレール4の第2連結壁部15には、支持穴21及び支持壁部22間で前後方向に並設された略四角形の一対の支持孔24が形成されている。
ロアレール3及びアッパレール4間に形成される空間Sには、板材からなる係止部材30が前後方向に延在する態様で配置されている。この係止部材30は、図4に示すように、その長手方向中間部の幅方向両端縁から上向きに立設された一対の縦壁部31を有する。これら両縦壁部31の幅方向の距離は、アッパレール4の両第2側壁部14の幅方向の距離よりも小さく設定されており、その後端部には、前記支持穴21に軸支される一対の有底略円筒状の軸部32が幅方向外側に突設されている。これら両軸部32の先端間の幅方向の距離は、アッパレール4の両第2側壁部14の幅方向の距離よりも大きく設定されている。係止部材30は、両軸部32が支持穴21に挿入・軸支されることで、幅方向に延びる軸線周りにアッパレール4に回動自在に連結されている。
係止部材30の両縦壁部31よりも前側には、両縦壁部31の幅方向の距離よりも縮幅されて前方に延出する入力部33が形成されている。この入力部33の前端は、上側に凸となる略円弧壁状の当接部33aを形成する。一方、係止部材30の両縦壁部31よりも後側には、後方に延出する平板状の係止部34が形成されている。この係止部34は、アッパレール4の両第2側壁部14の幅方向の距離よりも小さい幅を有する略四角形の本体部34aを有するとともに、該本体部34aの後端の幅方向各外側に突設された複数(各側に3個、合計6個)の係止爪34b,34c,34dを有する。各側の係止爪34b〜34dは、前記所定の間隔をもって係止部材30の長手方向(前後方向)に並設されている。図3に示すように、アッパレール4に連結された係止部材30は、両第2側壁部14間に本体部34aが配置され全ての係止爪34b〜34dが対応する透孔14a〜14cに内側から遊挿される態様で軸部32周りの回動が許容されている。なお、係止部材30の重心は、軸部32よりも後側に配置されている。
そして、図2に実線で示すように、係止部34が下降するように係止部材30が軸部32周りに回動するとき、各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a及び嵌入溝16aに嵌入可能となっている。そして、各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a及び嵌入溝16aに嵌入するとき、係止爪34b〜34dが挿入等された透孔14a〜14c及び嵌入溝16a間で係止爪34b〜34dがロック孔13aに嵌入することで、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動が堅固に係止される。
一方、図2に2点鎖線で示すように、係止部34が上昇するように係止部材30が軸部32周りに回動するとき、各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a等から外れるように設定されている。このとき、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止が解除される。
ロアレール3及びアッパレール4間に形成される空間Sには、図3に示すように、付勢部材としての1本の線材からなるトーションスプリング41が配置されている。このトーションスプリング41は、平面視において後側に開口する略コ字状に成形されており、左右対称で前後方向に延在する一対の延設部41aを有するとともに、これら両延設部41aの前端間を幅方向に接続する接続部41bを有する。トーションスプリング41は、一部を前記一対の支持孔24から突出させる態様で空間S内に位置決めされて第2連結壁部15に締結されており、支持穴21(軸部32)よりも後側で両延設部41aの後端を係止部34の上面に弾性的に接触させている。つまり、トーションスプリング41は、アッパレール4との固定位置(後側の支持孔24)を支点に曲げ変形されており、該固定位置を中心とする周方向に係止部材30を付勢している。従って、係止部材30の係止部34は、トーションスプリング41によりその下降する側、即ち各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a及び嵌入溝16aに嵌入する側に付勢されている。なお、トーションスプリング41の接続部41bは、前後方向で支持壁部22及び前側の支持孔24間に配置されている。
前記解除ハンドル6は、筒材を曲げ成形してなり、両アッパレール4の前側でこれらを幅方向に橋渡しするように成形されている。この解除ハンドル6の後方に延出する先端部61は、前記支持壁部22の開口幅よりも縮小された略四角筒形状を呈しており、その底壁には、幅方向に延在するスリット状の支持溝62が形成されている。また、先端部61の先端(後端)は、上下方向に平板状に押し潰されて押圧部63を形成する。
解除ハンドル6は、各先端部61が対応する支持壁部22に前側から挿入される際、トーションスプリング41の接続部41bが支持溝62に嵌入することで係止・抜け止めされる。このとき、各先端部61は、支持溝62においてトーションスプリング41により上昇するように付勢されることで、先端部61の上面を支持壁部22の対向する内壁面に当接させる態様で保持される。このとき、押圧部63は、係止部材30の入力部33の上側に間隔を保って配置されている。つまり、トーションスプリング41は、解除ハンドル6が係止部材30と一定の連係状態を維持するように解除ハンドル6を所定初期位置に弾性的に保持する機能を併せ有している。
そして、解除ハンドル6の先端部61が支持壁部22との当接点(以下、「支持点O1」ともいう)を支点に図示時計回転方向に回動すると、押圧部63に押圧される係止部材30は、その入力部33が下降することで、図示反時計回転方向に回動する。これにより、係止部材30の係止部34は、トーションスプリング41の付勢力に抗して上昇する側、即ち各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a等から外れる側に移動する。支持壁部22を用いて先端部61(解除ハンドル6)の回動の支点を設定しているのは、てこの原理を利用して係止部材30の解除のために要する解除ハンドル6の操作力及び操作量のバランスをとるためである。係止部材30の回動方向が解除ハンドル6の回動方向と逆転していることはいうまでもない。
ここで、係止部材30の軸部32を軸支する支持穴21について説明する。図5に示すように、支持穴21の前後方向(ロアレール3及びアッパレール4の相対移動方向)両側の内壁面は、下方に向かうに従い互いに接近する斜面状の保持部25をそれぞれ有する。従って、支持穴21は、これら保持部25により、下方(トーションスプリング41による係止部材30の付勢方向)に向かうに従い、前後方向における開口幅を徐々に縮小している。そして、支持穴21の下端側(トーションスプリング41による前記付勢方向における先端側)の前後方向における開口幅は、軸部32の直径よりも縮小されている。従って、図5に2点鎖線で示すように、各支持穴21に挿入される軸部32は、両保持部25により、軸部32の下側の内壁面に当接することなく前後方向両側の2点で支持穴21に内接可能となっている。これにより、仮にアッパレール4又は係止部材30の製造ばらつきなどで各支持穴21及び軸部32間に組付けばらつきが生じたとしても、片側の支持穴21(保持部25)及び軸部32が当接する2点と、反対側の支持穴21(保持部25)及び軸部32が当接する少なくとも1点(精度が高ければ2点)とで、前後方向における係止部材30のがたつきが規制される。
なお、支持穴21の上縁26及び下縁27は、保持部25とのなす角度が鈍角になるように略円弧状に曲成されている。これは、支持穴21を穴開け加工する際に、保持部25及び上縁26の境界位置又は保持部25及び下縁27の境界位置に発生する残留応力を抑制するためである。
次に、本実施形態の動作について説明する。
まず、解除ハンドル6の操作力が解放されているものとする。このとき、支持溝62においてトーションスプリング41に付勢・保持される各先端部61は、その上面を支持壁部22の対向面に当接させる態様で位置決めされている。そして、押圧部63は、係止部材30の入力部33の上側に間隔を保って配置されている。従って、先端部61(解除ハンドル6)から解放された係止部材30は、トーションスプリング41により、係止部34が下降する側、即ち各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a及び嵌入溝16aに嵌入する側に付勢されている。これにより、各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a及び嵌入溝16aに嵌入することで、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動が堅固に係止される。そして、アッパレール4に支持されるシート5の前後方向の位置が保持される。
ここで、解除ハンドル6がその前端を持ち上げるように操作されたとする。このとき、各先端部61は、支持点O1を支点に押圧部63を下降させる側に回動することで、該押圧部63で係止部材30の入力部33を押圧する。従って、係止部材30は、トーションスプリング41の付勢力に抗して軸部32周りに係止部34が上昇する側、即ち各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a等から外れる側に回動する。これにより、各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a等から外れることで、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止が解除される。そして、アッパレール4に支持されるシート5の前後方向の位置調整が可能になる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、トーションスプリング41により係止部材30が付勢されることで、その付勢方向(高さ方向)に軸部32が移動しようとする。このとき、各支持穴21は、保持部25により当該付勢方向における先端側(下側)の前後方向の開口幅が軸部32の直径よりも縮小されていることで、前後方向両側の2点で軸部32が内接可能となる。従って、仮にアッパレール4又は係止部材30の製造ばらつきなどで各支持穴21及び軸部32間に組付けばらつきが生じたとしても、片側の支持穴21及び軸部32が当接する2点と、反対側の支持穴21及び軸部32が当接する少なくとも1点(精度が高ければ2点)とで、前後方向における係止部材30のがたつきを規制することができる。また、トーションスプリング41により係止部材30(軸部32)が付勢されることで、当該付勢方向(高さ方向)における係止部材30のがたつきを規制することができる。
そして、係止部材30のがたつきが規制される分、該係止部材30による係止強度をより安定化することができる。
(2)本実施形態では、係止部材30は、幅方向両側に突設された両軸部32を支持穴21にそれぞれ挿入することで、アッパレール4に回動自在に連結される。従って、アッパレール4に係止部材30をそのまま連結しようとすると、両支持穴21への両軸部32の挿入代を吸収するための遊び等を支持穴21に設定する必要があり、該支持穴21の開口量が増加する分、アッパレール4の強度低下を余儀なくされる。しかしながら、図4に示すように、幅方向に二分された両板材P1,P2の仮組みの状態で該各板材P1,P2(側壁部14)の支持穴21に該当の軸部32を挿入し、その後に両板材P1,P2を結合することで、支持穴21の開口量を徒に増加することなく、係止部材30をアッパレール4に円滑に連結ことができる。また、この場合、部品点数の増加分、各支持穴21及び軸部32間に生じる組付けばらつきがいっそう顕著になる可能性があるため、前述の係止部材30のがたつき規制がいっそう効果的である。
(3)本実施形態では、軸部32との間の全周に亘って間隙(遊び)の設定を要する円形の支持穴を形状変更するのみで、簡易に前後方向における係止部材30のがたつきを規制することができる。
(4)本実施形態では、アッパレール4(第2側壁部14)に切り起こした支持壁部22及び補強部23により、部品点数及び製造工数を増加することなく簡易な形状で、アッパレール4を補強することができる。従って、例えば車両衝突時の荷重に基づく力のモーメントによって第2折返し壁部16がロアレール3の第1折返し壁部13に干渉した際に、両第2側壁部14が互いに接近するように変形することを支持壁部22及び補強部23にて阻止することができ、アッパレール4がロアレール3から剥離することを抑制できる。
(5)本実施形態では、係止部34は、係止部材30の回動に伴い下降することで、ロック孔13aと係合してロアレール3及びアッパレール4の相対移動を係止する。従って、例えばトーションスプリング41の不具合などで係止部34がロック孔13aに係合する方向に係止部材30が付勢されなくなったとしても、係止部34は、その自重で下降することで、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止状態を保持することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、支持穴21(保持部25)の断面形状は一例であって、下方(トーションスプリング41による係止部材30の付勢方向)に向かうに従い、前後方向における開口幅が徐々に縮小されていればよい。例えば、長径及び短径が高さ方向及び前後方向にそれぞれ延びる楕円形や部分楕円形、長円形などであってもよいし、長辺及び短辺が上側及び下側にそれぞれ配置される台形であってもよい。
・前記実施形態において、軸部32は、係止部材30に別体の支持ピンなどであってもよい。
・前記実施形態において、アッパレール4は、例えばロール成形された1枚の板材からなっていてもよい。また、アッパレール4の断面形状は一例であって、一対の側壁部(第2側壁部14)を有するのであればよい。
・前記実施形態において、
・前記実施形態において、ロアレール3及びアッパレール4と、車両フロア2及びシート5の固定関係(即ち上下の配置関係)は逆であってもよい。この場合、各支持穴21は、保持部25により上側の前後方向の開口幅が軸部32の直径よりも縮小されることになるが、軸部32は、トーションスプリング41により係止部材30が上側に付勢されることで、依然として前後方向両側の2点で支持穴21(保持部25)に内接可能である。また、車両フロア2側に設置される係止部材30の解除操作は、例えばケーブルなどを通じて適宜の操作部材から行ってもよい。
・前記実施形態において、トーションスプリング41に代えて板ばねからなる付勢部材を採用してもよい。
・前記実施形態において、係止部材30を付勢する付勢部材と、解除ハンドル6(先端部61)を保持する部材を個別に設けてもよい。
P1,P2…板材、S…空間、2…車両フロア、3…ロアレール(第1レール)、4…アッパレール(第2レール)、14…第2側壁部(側壁部)、5…シート、21…支持穴、25…保持部、30…係止部材、32…軸部、41…トーションスプリング(付勢部材)。

Claims (2)

  1. 車両フロア及び車両用シートの一方に固定される第1レールと、
    前記車両フロア及び前記車両用シートの他方に固定され、前記第1レールに対し相対移動可能に連結された第2レールであって該第2レールの長手方向と直交する幅方向に並設されるとともに該幅方向に対応する位置にそれぞれ支持穴の設けられた一対の側壁部を有する第2レールと、
    前記第1レール及び前記第2レール間に形成される空間内に配置された係止部材であって、前記両支持穴にそれぞれ挿入されるとともに幅方向両側にそれぞれ出する一対の軸部を有し、前記軸部を中心とする一側方向への回動に伴い前記第1レールと係合して該第1レール及び前記第2レールの相対移動を規制し、前記軸部を中心とする他側方向への回動に伴い前記第1レールとの係合を解除して前記相対移動の規制を解除する係止部材と、
    前記相対移動を規制するように前記係止部材を高さ方向に付勢する付勢部材とを備え、
    前記各支持穴は、前記付勢部材による前記係止部材の付勢方向に向かうに従い、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動方向における開口幅が徐々に縮小するように形成され、前記各支持穴は、該支持穴の内周部位に位置する保持部を有し、該保持部は、当該付勢方向先端側において前記軸部の直径よりも縮小する前記開口幅を規定することを特徴とする車両用シートスライド装置。
  2. 請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記第2レールは、前記幅方向に並設された2枚の板材が結合されてなることを特徴とする車両用シートスライド装置。
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