JP6726995B2 - バンド - Google Patents

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Description

本発明は、バンドを構成する駒を連結した時計用や装飾用などのバンドに関する。
図24(a)は、先行技術を示す斜視図である。図24(b)は、先行技術の平面図である。図25(a)、(b)は、先行技術の傾斜面の研磨方法を示す説明図である。
従来技術として、バンドの駒の構造としては、プレス加工や鍛造加工などによるものが知られている。図24(a)、(b)に示すように、外駒部102と中駒部103とを、プレス加工や鍛造加工などで一体成型(これを無垢構造という)した駒110が知られている。近年、時計ケースや時計バンドのデザインをそれぞれ工夫して、時計自体にデザインバリエーションを拡大する必要が生じてきている。このため、美的装飾効果を付与するために、一部を光沢仕上げにしたり、多色装飾を施したりしている。以下、装飾のための研磨作業やメッキ作業について説明する。
図25(a)、(b)を参照すると、図24(a)の外駒部102の傾斜面104に研磨仕上げを施す場合は、図25(a)にみられるように、グラインダーGに外駒部102の傾斜面104を当てて、研磨仕上げを施すことができる。しかしながら、無垢構造なので、外駒部102から中駒部103を分離することができず、両側の外駒部102に囲まれた中駒部103の端部AにはグラインダーGにより傾斜面の研磨部を形成することはできない。また、中駒部103にメッキで装飾を施す場合には、本体駒部分の全体にメッキ層を形成してから中駒部103にマスクをかけて、それ以外の部分を剥離処理するなど、多くの工程が発生して人手やコストがかかる。
特許文献1にみられるように、装飾効果を付与するため、バンドの駒を、外駒部と中駒部とで別体で作製して組み合わせて、2体構造にすることが知られている。この場合、外駒部と中駒部を互いに嵌合させる形状に加工するため、これらが複雑な形状となって加工が難しくなり、加工に手間がかる。また、両側の外駒部の間に中駒部が嵌まる連結部を形成するので、更に形状が複雑化しており、加工精度の高いコストのかかる加工を行わなければならない。このように、特許文献1のような2体構造では、加工工程も多く煩雑なものとなってしまい、品質の安定性が得られない場合があった。特許文献2のバンドも、バンドの長さ方向に分割された複数の駒部品を、バンド長さ方向に連結して1つの駒を形成したもので、特許文献1と同様な問題が生じる。
スイス国第661850号明細書(CH661850A5) 欧州特許出願公開第0118774号明細書(EP0118774A1)
バンドの駒の装飾効果を高めて、デザインバリエーションの拡大を図り、見栄えが良く、容易に加工できるバンドを提供する。
複数の駒を連結したバンドであって、前記駒の少なくとも一つは、中駒部と、該中駒部を挟む少なくとも2つの外駒部とを有し、前記2つの外駒部は、前記中駒部に対して、前記バンドの長さ方向に突出する2つの突出部を有し、前記2つの突出部と前記中駒部とによって囲まれた凹形状の空間に付加駒部材を配置し、前記中駒部と前記付加駒部材とを前記バンドの長さ方向に並べて配置し、前記2つの突出部の前記付加駒部材との対向部に軸孔が設けられ、前記2つの突出部の前記軸孔と前記付加駒部材の軸挿入部とに挿入した軸部材により、前記付加駒部材を固定したことを特徴とする。
外駒部と中駒部から構成された通常の駒本体構造に、簡単な構成で付加駒部材を組み合わせることで、装飾効果を付与することができ、デザインバリエーションの拡大を図ることができる。また、付加駒部材の表面処理、表面仕上げ等は、駒本体構造とは独自に行えるので、様々なデザインバリエーションと装飾効果を追及することができ、従来技術に比較して大幅なコスト削減を図ることができるものである。
本発明の第1実施形態の駒を示す斜視図である。 図1の駒のB−B線に関する断面を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態のバンドを示す斜視図である。 図1の駒のB−B線に関する断面を示す断面図である。 本発明の第1実施形態の付加駒部材の一例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の付加駒部材の一例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の付加駒部材の一例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の付加駒部材の一例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の付加駒部材の一例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の付加駒部材、中駒部と、軸部材の一例との関係を示す一部透視斜視図である。 図11(a)は、本発明の第1実施形態の付加駒部材、中駒部と、軸部材の一例との関係を示す説明図、図11(b)は、本発明の第1実施形態の中駒部、外駒部の部分断面図、図11(c)は、本発明の第1実施形態の軸部材の断面図である。 本発明の第1実施形態の軸部材の一例を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態の付加駒部材、中駒部と、軸部材の一例との関係を示す一部断面図である。 本発明の第1実施形態の軸部材の他の一例を示す平面図である。 本発明の第1実施形態の付加駒部材、中駒部と、軸部材の一例との関係を示す一部透視斜視図である。 図15の駒のC−C線に関する断面図である。 本発明の第2実施形態の駒を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態のバンドを示す斜視図である。 本発明の第3実施形態の駒を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態の駒を示す斜視図である。 図20の駒のD−D線に関する断面を示す斜視図である。 本発明のその他の一実施形態の駒を示す平面図である。 図22のH部の拡大斜視図である。 図24(a)は、先行技術を示す斜視図である。図24(b)は、図24(a)の先行技術を上からみた平面図である。 図25(a)、(b)は、先行技術の傾斜面の研磨方法を示す説明図である。
以下、各図面を参照して、本発明の一実施形態を説明する。各実施態様について、同一構成の部分には、同一の符号を付してその説明を省略する。以下の本発明の一実施形態は、腕時計用のバンドの実施形態で説明するが、必ずしも腕時計用に限定されるものではなく、本発明は装飾用など意匠的効果を発揮するバンドにも適用することもできる。また、本発明を、以下の実施形態では、駒の形態が、いわゆる凸形、H形、E形などの数種類で説明しているが、その他の形態にも適用することができる。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の駒を示す斜視図である。図2は、図1の駒のB−B線に関する断面を示す斜視図である。図3は、本発明の第1実施形態のバンドを示す斜視図である。図4は、図1の駒のB−B線に関する断面を示す断面図である。
第1実施形態は、図3に示すように、複数の駒10を互いに回動可能に枢着軸24で連結したバンド1である。駒10は、図1に示すように、中駒部3と、中駒部3を挟む2つの外駒部2から構成されている。本実施形態では、外駒部2と中駒部3は一体形成されている。これは、以下の実施形態においても同様である。中駒部3は、バンド1の幅方向の内側に位置し、外駒部2が、バンド1の幅方向の外側に位置するように隣合う駒10同士が枢着軸24で連結されている。図1の斜視図に示すように、両側の外駒部2は、バンド1の長さ方向に前方に突出し、中駒部3は後方に突出している。このような駒10の形状は、平面視で厳密には凸形ではないが、ここでは凸形と称する。枢着軸24は、駒10の外駒部2の貫通穴5と、その隣の駒10の中駒部3の貫通穴5aを貫通して、駒10同士を回動可能に連結している。
以下説明する上で、図1での上述した前後方向を駒の「前方」、「後方」という。上下とは、図1での上下を指す。断らない限り、バンド1を人体に装着する時に、人体に面する側を、「背面側」とし、図1の斜視図の下方向を指し、人体に面する側と反対側を「表側」とし、図1の斜視図の上方向を指すものとする。その他の実施形態においても、断らない限り同様である。
本実施形態のバンド1は、一つの駒10が、中駒部3と、中駒部3を挟む2つの外駒部2とを有する。2つの外駒部2は、中駒部3に対してバンド1の長さ方向に前方に突出する2つの突出部2a,2aを有する。この2つの突出部2a,2aと中駒部3とによって囲まれた凹形状の空間10aに付加駒部材4が配置され、中駒部3と付加駒部材4とがバンド1の長さ方向Xに並べて配置されている。2つの外駒部2には、2つの突出部2a,2aの付加駒部材4との対向部に、軸孔9が設けられ、2つの突出部の軸孔9と、付加駒部材4の軸挿入部8とに挿入された軸部材21により、付加駒部材4は固定されている。すなわち、1つの駒10の中駒部3は、外駒部2に対し、2つの突出部2a,2aとは反対側に突出し、1つの駒10に連結する他の駒10の2つの外駒部2の突出部2a,2aと、1つの駒10の中駒部3の突出部3aを、枢着軸24で連結している。
尚、軸孔9は、外駒部3をバンド1の幅方向に貫通する貫通孔の例を図示しているが、外駒部3の外側の側部が塞がれた、めくらに形成してもよい。
以下、付加駒部材4について詳説する。付加駒部材4は、断面四角形の上方辺に斜面4aが形成されている。斜面4aを鏡面加工などしたりすると、格別な意匠的効果が得られる。この付加駒部材4と中駒部3とをバンド1の長さ方向Xに並べて、相互に密着させて配置する。外駒部2の2つの突出部2a,2aには、付加駒部材4と対向する対向部に、軸孔9(図1参照)が形成されており、この軸孔9にピンなどの軸部材21が挿入されている。付加駒部材4の内部空間は、軸挿入部8として機能する。
付加駒部材4を中駒部側に押圧する手段は、様々考えられる。単純な構造のものでは、軸部材21を円筒ピンとして、軸部材21が軸孔9と、付加駒部材4の軸挿入部8とを貫通するようにする。このとき、軸部材21の外周面における中駒部3側の部位と、中駒部3の前方側の側面とによって、これらの間に位置する付加駒部材4の部位を隙間なく挟むか、さらに挟む方向に力が加わる程度の寸法関係に、各部を形成すると良い。なお、後述するように軸部材は必ずしも1本の貫通軸でなくても良く、端部が円錐体の2本の軸部材(図15の符号29)を軸挿入部8の両側から挿入して枢着しても良い。軸部材は、後述するピンとバネパイプとで構成されるもの、バネ棒などに限らず、様々なものが適用できる。
また、付加駒部材4は中駒部3側に押圧せずに固定することも可能である。
この場合には、軸部材21の直径を、付加駒部材4内に丁度収まる直径よりも小さく、且つ、外駒部2の軸孔9の孔径に対してガタつきを生じる大きさにする。そして、接着剤が、軸孔9と軸部材21との隙間と、付加駒部材4の軸挿入部8と軸部材21との隙間に充填されて、これらが固定される。この場合、軸部材21を軸孔9に挿入する前に、付加駒部材4を中駒部3側に押圧した状態で、所定量の接着剤を一方の軸孔9から注入して、一方の軸孔9と付加駒部材4の軸挿入部8内に充填する。そして、一方の軸孔9から軸部材21を挿入すると、軸部材21の挿入にともなって、他方の軸孔9内にも接着剤が押し出される。接着剤は、軸部材21と2つの軸孔9との隙間、及び、軸部材9と付加駒部材4の軸挿入部8との隙間に回り込む。この構造は、付加駒部材4を中駒部3側に密着させて接着するため、各部材の寸法精度を気にせず固定することができる。これに用いる接着剤として、例えば、アクリル樹脂系、シリコーン樹脂系、エポキシ樹脂系のものを用いることができる。
尚、付加駒部材4の軸挿入部8内への接着剤の充填は、付加駒部材4を凹形状の空間10aに配置する前でも良い。
その他の付加駒部材4を中駒部3に押圧する手段については後述する。
付加駒部材4は、切削・研削など工作機械によって作製することもできるが、本実施形態では、より、簡単に作製するために、所定の肉厚と所定の断面形状を有する金属製の筒状部材などで構成している。この場合、丸棒形状のアルミ合金などから引抜き・押出成形によって形成したパイプ材などを用いると良い。パイプ材の断面は、四角、丸、楕円、台形、多角形、半円形、星形など、様々な形状にすることができる。付加駒部材4は、これらの形状のパイプ材を切断加工すれば簡単で低コストに作製することができる。付加駒部材4の材質を、駒の材質とは異なる貴金属などを使用したり、視認できる面を、鏡面加工や、文字・マーク意匠などの様々な装飾を施す加工をしたりすると、付加駒部材4の形状と共に格別な意匠的効果が得られる。特に、付加駒部材4は、別体で作製されるため、駒とは独立して装飾加工することができ、通常は容易に装飾加工できないような装飾効果も付与することができる。本実施形態では、付加駒部材4は別体で作製されるため、先に述べた図25(b)の場合にみられるような問題に対処することができる。付加駒部材4は、もちろん引抜き成形に限定されるものではなく、付加駒部材4のバンド1の幅方向の寸法に対応した厚みの板材を付加駒部材4の形状にプレス成型しても安価に作成することができる。また、三次元造形なども適用できる。
付加駒部材4は、装飾効果も付与するために、中駒部3とは異なる色に着色することができる。付加駒部材4は、メッキ、エッチングのみならずブラストによる梨地加工や、ヘアライン加工を、外駒部2、中駒部3とは別体で行えるので処理・加工を容易に行うことができる。これにより、外駒部2や中駒部3とは別体で行った付加駒部材4の装飾効果が、際立って見えるので、意匠的美観を増すことができる。付加駒部材4は、外駒部2の2つの突出部2a、2aの間に、中駒部3から離間するにつれて、背面側に傾斜する斜面4aを形成すると、バンド1を人体に装着したときに、その面が視認し易くなる。斜面4aに鏡面加工などの様々な装飾加工をしたりすると、格別な意匠的効果が得られる。
図5〜9は、本発明の第1実施形態の付加駒部材の一例を示す斜視図である。付加駒部材4の断面形状は、様々なバリエーションがある。図5に示す付加駒部材4の場合は、半円形の断面形状である。付加駒部材4の断面形状は、図6では三角形であり、図7では星形形状であり、図8では台形であり、台形の下底面は前方に向いている。図9では、上底面が前方に向く台形の断面形状である付加駒部材4の外形面に2種類の異なる装飾加工を施した例である。この場合1つの付加駒部材4にバンド1の幅方向に2種類の異なる装飾41、42を行うことも可能であるが、付加駒部材4をバンド1の幅方向に複数の別部材41、42に分割し、これらに異なる装飾を行っても良い。
付加駒部材4の内部すなわち軸挿入部8を貫通する軸部材21の外周面は、付加駒部材4がガタつかないように、軸挿入部8の断面形状の異なる2以上の面で挟さまれている必要がある。ここで、軸部材21の外周面とは、丸棒形状の場合の外周面に限らず、後述するピンとバネパイプとで構成される軸部材、バネ棒などの軸部材21を構成する部材の全体の外周面を指している。また、断面形状が異なる面とは、軸部材21に対する相対的な位置の違いも考慮される。例えば、図7において、付加駒部材4の壁部4iの内面と壁部4jの内面とは、いずれか一方を軸部材21周りに回転させると、他方と同じ断面形状で重なるが、両者は、軸部材21に対する軸周りの位置が異なるため、両者の断面形状は異なるものとする。そして、異なる2以上の面は、軸部材21を、軸周りの180度以上の範囲で挟んでいる。すなわち、図4で見れば、軸部材21は、図上でいえば、付加駒部材4の上方内部壁、右側内部壁、下部内部壁の少なくとも3箇所で接触している。各内壁の接触部は、S1、S2、S3であり、これらを接触部S1から接触部S2、接触部S2から接触部S3の時計回りの軸回りで見ると、付加駒部材4の内部壁は、接触部S1から接触部S3の180度以上の範囲で軸部材21を挟んでいる。
このように、付加駒部材4の内部壁が180度以上の範囲で軸部材21を挟むことにより、付加駒部材4のガタツキを確実に防ぐことができる。
以下の図5〜図9は、図が複雑にならないように、軸部材21の図示を省略して説明する。
図5の付加駒部材4の場合は、軸部材21の外周面が、中駒部3の厚み方向に真っ直ぐに延びる内部壁と、円弧状の内部壁との2面で挟まれている。そして、中駒部3の厚み方向に真っ直ぐに延びる内部壁は厚み方向の中央部が軸部材21の外周面に接触し、円弧状の内部壁は、円弧形状の頂部が軸部材21の外周面に接触する。この例では、付加駒部材4の内部壁が、180度の範囲で軸部材21を挟む。
また、図6の付加駒部材4の場合は、軸部材21の外周面が、三角形を構成する各辺に対応する3つの内部壁で挟まれている。また、図7の付加駒部材4の場合は、付加駒部材4の断面形状が、星形正五角形であるため、軸部材21の外周面が、星形を構成する断面がくの字形状の5辺に対応する5つの内部壁で挟まれている。そして、この5辺のそれぞれは、内側に折れ曲がった頂部が軸部材21の外周面に接触している。
また、図8、図9の付加駒部材4の場合は、軸部材21の外周面が、台形形状における上底以外の3辺に対応する3つの内部壁によって挟まれている。
このように、バンド1の長手方向とバンド1の上下方向に、付加駒部材4が移動しないように固定されていればよく、軸挿入部8の断面形状の異なる2以上の面で挟さまれるようにしている。
尚、前述のように、軸部材21と付加駒部4とが、次の(a)〜(c)の条件を満たす場合は、軸部材21と付加駒部材4とが、より、少ない接触部で付加駒部材4のガタつきを抑制することもできる。
(a)付加駒部材4の断面形状が中駒部3側に先細り形状の部分を有し、且つ、この先細り形状の部分に軸部材21が接すること。
(b)付加駒部4は、駒の厚み方向に離れた少なくとも2辺が、中駒部3の側面に接すること。
(c)軸部材21に中駒部3側への押圧力が生じていること。
これらの条件を満たすのは、図7,図8の場合である。
図7の付加駒部材4の場合は、断面くの字形状の壁部4iと、断面くの字形状の壁部4jとで、中駒部3側に先細り形状の部分を構成している。そして、駒の厚み方向に離れた2辺4iwと4jwが、中駒部3の前方側の側面に接している。この場合、軸部材21が、少なくとも、壁部4iの内部壁の頂部、及び、壁部4jの内部壁の頂部の2つに接し、付加駒部材4を中駒部3側に押圧する押圧力が生じていれば、他の内部壁には接していなくても、付加駒部材4のガタつきが抑制される。
図8の付加駒部材4が台形の断面形状の場合は、駒の厚み方向における上側の壁部4mと下側の壁部4nとで、中駒部3側に先細り形状の部分を構成している。そして、駒の厚み方向に離れた2辺4mwと4nwが、中駒部3の前方側の側面に接している。尚、この例では、2辺4mwと4nwの間の壁部も中駒部3の前方側の側面に接している。この場合、軸部材21が、少なくとも、付加駒部材4の2つの壁部4m,4nの内壁に接し、付加駒部材4を中駒部3側に押圧する押圧力が生じていれば、他の内部壁には接していなくても、付加駒部材4のガタつきが抑制される。
尚、上記(a)〜(c)の条件を満たしたとしても、必ずしも軸部材21と付加駒部4とを最小限の接触部で接触させる必要はない。
付加駒部材4が円筒面であるとき、内部壁で軸部材21の外周面を挟むだけでは、付加駒部材4における軸部材21回りの回転を防止することが難しい。そこで、付加駒部材4が回転によってガタつかないように固定する上で、付加駒部材4は、中駒部3と互いに対向する範囲内に、中駒部3に接して軸部材周りの回転を防止する回転防止部を有する。この回転防止部とは、具体的には、図4の付加駒部材4の場合、軸部材21の右側に位置して中駒部3に接する部分である。この面が、中駒部3の前方側の側面に接することにより、付加駒部材4の回転を防止している。また、図5の付加駒部材4の場合、回転防止部は、断面半円の弦の部分である。図6、図8、及び、図9の付加駒部材4の場合、回転防止部は、図4の付加駒部材4の場合と同様である。図7の付加駒部材4の場合、回転防止部は、軸部材21よりも中駒部3側に位置する星形の2頂点の部分である。
付加駒部材4のバンド1の厚さ方向の寸法は、次の観点から配慮されるべきである。付加駒部材4は、バンド1の幅方向の両端が、側端面と上面との間の角部、又は、側端面と背面との間の角部が直角形状であり、面取り加工等を行わない限り鋭利である。従って、これらの角部が人体に触れると、肌を傷つけて怪我をする恐れがある。これを防ぐために、図4にみられるように、付加駒部材4は、人体に面するバンド1の背面側において、2つの外駒部の表面よりも凹んでいると良い。また、同様に、人体に面する側と反対側のバンド1の表側の面において、付加駒部材4は、2つの外駒部2よりも低くすると良い。付加駒部材4の端面にR形状や面取りを行えば、付加駒部材4のバンド1の厚さ方向の寸法を上記のようにする必要はないが、端面にR形状や面取りを行うと、加工コストが嵩むので好ましくない。
仮に、付加駒部材4の端面にR形状や面取りを行う場合であっても、付加駒部材4を構成する板の厚み以上に付加駒部材4が外駒部2の上面又は背面から突出すると、バンド1の幅方向に側方から付加駒部材4を視認すると、軸挿入部8が視認されて美観を損なうこととなる。
次に、軸部材21において、付加駒部材4を中駒部側に押圧する手段について述べる。この押圧する手段は、付加駒部材を前記中駒部側に押圧する押圧部材を有する。また、押圧部材は、バンド1の長さ方向に弾性を有する弾性部で構成することができる。
図10は、本発明の第1実施形態の付加駒部材、中駒部と、軸部材の一例との関係を示す透視斜視図である。図11(a)は、本発明の第1実施形態の付加駒部材、中駒部と、軸部材の一例との関係を示す説明図、図11(b)は、本発明の第1実施形態の中駒部、外駒部の部分断面図、図11(c)は、本発明の第1実施形態の軸部材の断面図である。図12は、本発明の第1実施形態の軸部材の一例を示す斜視図である。
付加駒部材4を中駒部側に押圧する軸部材21として、図12に示すバンドの駒の結合ピンを使用した一例を、以下に説明する。
図12に示す結合ピンは、ピン22とバネパイプ23から構成されている。ピン22は、両端が切頭円錐形状に形成された円柱状の部材であり、バネパイプ23は、パイプ形状なるようにコイル状にバネが巻き付けられた部材である。バネパイプ23の中央にはくびれ23aが設けられている。バネパイプ23のくびれ23aに対応して、ピン22には、それが嵌り込む円周溝22aが設けられている。バネパイプ23の内径は、ピン22の外径より極僅か大きくなっており、くびれ23aで、ピン22とバネパイプ23とが同軸上に固定された状態になっている。バネ材としてのバネパイプ23は、バンド1の長さ方向に弾性を有する弾性部である。
図10の実施形態では、図2の丸棒の軸部材21の代わりに、ピン22とバネパイプ23とから構成される軸部材21で、付加駒部材4を中駒部側に押圧したものである。次に説明するように、ピン22に設置したバネパイプ23が、付加駒部材4を中駒部側に押圧するので、外駒部2、中駒部3、付加駒部材4の加工精度をそれほど高くしなくても、付加駒部材4を、外駒部2と中駒部3に囲まれた凹形状の空間に簡単に固定することができる。
この場合の付加駒部材4の取り付け方法と、押圧力発生原理を説明する。
図11(b)に示すように、中駒部3の前方側の側面3Sfから軸孔9の前方側の内壁9Wfまでの距離をL1とし、図11(c)に示すように、付加駒部材4における中駒部3に対向する外周面4Prの部位からピン22の前方側の外周面の部位22Pfまでの距離をL2とする。各部材は、あらかじめ、距離L1よりも距離L2の方が、僅かに大きくなる寸法関係に形成されている。
まず、付加駒部材4の中にバネパイプ23を入れる(この時ピン22は挿入せず)。付加駒部材4とバネパイプ23を、中駒部3と外駒部2に囲まれた凹部に配置する。外駒部2の軸孔9からピン22を挿入し、ピン22の円周溝22aに、バネパイプ23のくびれ23aを嵌め込む。このとき、バネパイプ23は、通常の金属パイプとは異なり、ピン22と付加駒部材4内壁との間の空間に柔軟に変形して適合して、ピン22を抵抗なく挿入することができる。なお、この場合にも、より強固に固定するためには、接着剤を付加駒部材4の軸挿入部8に充填することも可能である。
前述の通り、各部材が距離L1<L2を満たす関係であるため、外駒部2の軸孔9に挿入されたピン22は、前方側の部位22Pfが軸孔9の前方側の内壁9Wfによって、中駒部3側に押圧される。この押圧力が、ピン22の中駒部3側の外周面からバネパイプ23に伝わり、バネパイプ23が、付加駒部材4とピン22との間の空間に収まるように微小な変形を生じる。
このような軸孔9の前方側の内壁9Wfからの押圧力に起因して、図11にみられるように、バネパイプ23は、付加駒部材4を中駒部3の前方側面に押圧する押圧力Fを発生させる。これによって、付加駒部材4は中駒部3の前方側面に固定される。各部品寸法に加工精度範囲のばらつきがあっても、バネパイプ23は、付加駒部材4とピン22との間の空間に収まって寸法ばらつきを吸収するように、微小な変形をともないながら押圧力Fを発生させて、付加駒部材4を中駒部の前方側面に固定する。バネパイプ23には、微小に変形した状態から元の状態に戻ろうとする復元力、すなわち、バンド1の長さ方向への押圧力が生じ、これが、押圧力Fの少なくとも一部を担う。このように、各部品寸法に加工精度範囲内のバラツキがあっても、このバラツキに係らず、付加駒部材4を中駒部3の前方側面に押圧することができる。軸部材21が、円筒ピンによって軸孔9と軸挿入部8とを貫通させただけで固定した場合に比べると、ピンとバネパイプとで構成されるものを用いれば、加工精度がそれほど要求されないことから、組立が簡単で低コストで済むことがわかる。
このように、軸部材21、付加駒部材4、中駒部3との間に、加工精度範囲内のバラツキが生じても、押圧部によって付加駒部材4のガタツキを軽減又は抑制できる。また、付加駒部材4と軸部材21は、ある程度の加工精度は許容され、作りやすい。軸部材21に押圧部があるので、付加駒部材4、中駒部3との間が外から視認されないか、されにくい。
図13は、本発明の第1実施形態の付加駒部材、中駒部と、軸部材の一例との関係を示す一部断面図である。図14は、本発明の第1実施形態の軸部材の他の一例を示す平面図である。
次に、付加駒部材4を中駒部側に押圧する軸部材21として、図14に示すいわゆるバネ棒として称されるバンドの駒の結合ピンを使用した一例を、以下に説明する。
バネ棒は、パイプ26とピボット27とバネ28から構成されている。パイプ26は細長い円筒状の管であり、バネ28は、パイプ26内に入る太さの細長いコイルバネである。ピボット端部27’は、パイプ26の両端部に挿入されてパイプ端部を内方に加締めて、抜け出ないように組み立てられている。パイプ26内に挿入されるバネ28の両端が、バネ28が縮んだ状態で2つのピボット端部27’に当接し、ピボット27には、常に、軸方向に押し出される方向にバネ28の弾性力が加わっている。バネ棒は、バネ棒外し工具を用いて、時計ケースのラグにバンドを取り付けるときによく使用される。バネ棒のピボット27は、外側からパイプ26の軸方向に押し込むように押圧されるとパイプ26の内部に後退し、外側からの押圧が解除されると押し込む前の位置に戻る機能を有している。
本実施形態では、バネ28において、パイプ26の軸方向の弾性のみを利用するのではなく、以下に説明するように、バンド1の長さ方向に弾性力を発生させた点に従来とは全く異なる特徴を有する。したがって、バネ棒は、バネ材としてのバネ28を有し、パイプ26は、バネ28によって、バンド1の長さ方向に弾性を有する弾性部として機能する。
バネ棒はよく知られた留め具であるが、付加駒部材4を中駒部側に押圧する軸部材21として使用すると、ピン22とバネパイプ23とから構成される軸部材21と同様に格別な作用効果を生じる。図13によって、付加駒部材4の取り付け方法、押圧力発生原理、及び、この効果を以下に説明する。
まず、付加駒部材4の軸挿入部8にバネ棒を挿入する。バネ棒の挿入された付加駒部材4を、中駒部3と外駒部2に囲まれた凹部に配置する。この時、ピボット27が付加駒部材4から突出しているので、両端のピボット27の先端を、付加駒部材4の内部に隠れるように、外側からパイプ26の軸方向に押圧すれば、付加駒部材4を、中駒部3と外駒部3に囲まれた凹部に配置することができる。付加駒部材4の内部に引込められたピボット27は、外駒部2の軸孔9に位置すると、図13にみられるように、バネ28によって突出して、ピボット27は、外駒部2の軸孔9に嵌り込む。これにより、付加駒部材4が、中駒部3と外駒部2に囲まれた凹部に固定される。なお、この場合にも、より強固に固定するためには、接着剤を付加駒部材4の軸挿入部8に充填することも可能である。
押圧力発生原理について、図13を参照して説明する。軸部材21の外径d2、軸部材21の中心軸O2、軸孔9の中心軸O1、中駒部3の前方側面位置と軸部材21の中心軸O2間の距離a、付加駒部材4の肉厚bとする。この場合、軸部材21の中心軸O2と軸孔9の中心軸O1とが、偏心しており、その偏心量をd3とする。中駒部3の前方側面位置と軸孔9の中心軸O1の距離をfとする。この場合には、a=(d2/2)+b・・・・(1)が成立しているが、軸部材21の中心軸O2、軸孔9の中心軸O1は一致していない。距離fが、距離aより小さく設定されているので、付加駒部材4の内部に引込められたピボット27が、外駒部2の軸孔9に位置すると、図13にみられるように、付加駒部材4を中駒部の前方側面に押圧する押圧力Fを発生させる。これによって、付加駒部材4は中駒部の前方側面に固定される。押圧力Fを発生させる仕組みは、次のとおりである。図13において、圧縮されたバネ28が、左右のピボット27を押出す方向に押出力Eを作用させている。左右のピボット27の先端が、偏心した外駒部2の軸孔9に位置することで、ピボット27がバネ棒の軸方向に対して傾く。これにより、バネ28が中心軸01方向に真っ直ぐに延びようとして生じる押出力Eは、ピボット27に対し、ピボット27の軸方向の力E1と、これに直交する方向の力E2として作用することとなる。これにともない、ピボット27のバネ28側の端面を力E2が加わる力点とし、ピボット27が接する軸孔9の角部27S1を支点として、左のピボット27に反時計回りのモーメントが生じる。一方、右のピボット27にも同様の原理で、ピボット27のバネ28側の端面を力E2が加わる力点とし、軸孔9の角部27S2を支点として時計回りのモーメントが生じる。その結果、バネ棒には、押圧力Fが発生する。
バネ棒を使用した本実施形態では、距離fが、距離aより小さく設定されていれば、常に押圧力Fを発生させることができるので、加工精度がそれほど要求されず、組立が簡単で低コストで済むことがわかる。
図15は、本発明の第1実施形態の付加駒部材、中駒部と、軸部材の一例との関係を示す一部透視斜視図である。図16は、図15の駒のC−C線に関する断面図である。
その他の押圧手段について、上述したもの以外にも、様々な例が考えられる。付加駒部材4を中駒部側に押圧する軸部材21として、図4の場合における軸部材21を円筒ピンの代わりに、図15に示すような先端が円錐体となっている軸部材29(以下円錐体軸部材29と呼ぶ)を2つ使用した場合を説明する。この場合において、先端が円錐体となっている軸部材29以外は、その構成は、図4の場合と同じである。しかしながら、円錐体軸部材29には、円錐面がくさび作用を付加駒部材4に及ぼし、付加駒部材4を中駒部3の前方側面に押圧する押圧力Fを発生させる。図16に示すように、円錐体軸部材29を軸挿入部8に押し込むと、先端の円錐体の部分が、付加駒部材4の両端部の軸挿入部8の内壁面に接触するので、付加駒部材4を中駒部3の前方側面に押圧することができる。
この場合は、付加駒部材4が中駒部3の前方側面に接するように配置したときに、付加駒部材4の軸挿入部8が、外駒部2の軸孔9に対し、わずかに前方側にずれる程度の寸法に各部品を形成する。そして、円錐体軸部材29が軸挿入部8に押し込まれるにつれて、軸挿入部8内に挿入される円錐体軸部材29の円錐体の部位が次第に太くなり、軸挿入部8の中駒部3側の内壁面の部位を、これに当接する円錐体軸部材29の円錐体の部位が中駒部3側に押圧することとなる。また、外駒部2の軸孔9に対する付加駒部材4の軸挿入部8の位置のばらつきは、付加駒部材4の軸挿入部8内に挿入される円錐体軸部材29の量によって吸収される。具体的には、外駒部2の軸孔9に対して付加駒部材4の軸挿入部8のずれが大きい場合、円錐体軸部材29は付加駒部材4の軸挿入部8内に挿入される量が少なくなる。これとは逆に、外駒部2の軸孔9に対して付加駒部材4の軸挿入部8のずれが小さい場合、円錐体軸部材29は付加駒部材4の軸挿入部8内に挿入される量が多くなる。いずれの場合も、付加駒部材4を中駒部3の前方側面に押圧して固定することができる。このため、駒10を構成する各部品の加工精度がそれほど要求されず、組立が簡単で低コストで済むことがわかる。
(第2実施形態)
図17は、本発明の第2実施形態の駒を示す斜視図である。図18は、本発明の第2実施形態のバンドを示す斜視図である。
本実施形態は、いわゆるH形と称する駒20同士を、それに連結する駒連結部材25を介して回動可能に枢着軸24で連結している。本実施形態のバンド1において、外駒部2は、中駒部3に対して、前方に突出する2つの突出部2a1、2a1とは反対側(後方)にも、突出するさらに2つの突出部2a2,2a2を有し、前方及び後方に突出する突出部2a1,2a2と中駒部3とによって囲まれた凹形状の空間に、第1実施形態と同様な付加駒部材4、43が固定されている。本実施形態のバンドは、駒20同士の突出部2a1,2a2の相互間に駒連結部材25を配置し、駒連結部材25におけるバンドの長さ方向の両端部とそれぞれの突出部2a1,2a2を貫通する図示しない枢着軸24で連結したものである。駒連結部材25は、外駒部2の貫通穴5と貫通穴5aとに対応する2箇所に、バンドの幅方向に貫通する図示しない貫通穴が形成され、これらに、枢着軸24が挿通されている。図17において、前方側の付加駒部材4及び後方側の付加駒部材43の取り付け方法は、既に述べた第1実施形態と同じである。
(第3実施形態)
図19は、本発明の第3実施形態の駒を示す斜視図である。
本実施形態は、いわゆるE形と称する駒30を回動可能に図示しない枢着軸24で連結したものである。この駒30は、中駒部7と、中駒部7を挟む2つの外駒部6とを、バンド1の幅方向に複数組並べたものである。図19では、外駒部6、中駒部7、外駒部6、中駒部7、外駒部6の順に、バンド1の幅方向に並んでおり、それぞれの外駒部6、中駒部7同士は一体に形成されている。なお、この外駒部6と中駒部7とが交互に繰り返し配列される構成は、さらに外駒部6と中駒部7とが連続して形成されているものも含まれる。外駒部6における前方に突出する突出部6aと、中駒部3とによって囲まれた凹形状の空間に、第1実施形態と同様な複数の付加駒部材4、44が、バンド1の幅方向に、1本の軸部材によって軸孔9に挿入されて固定されている。図19において、付加駒部材4の取り付け方法は、既に述べた第1実施形態と同じである。その他の構成も第1実施形態と同じである。
(第4実施形態)
図20は、本発明の第4実施形態の駒を示す斜視図である。図21は、図20の駒部材のD−D線に関する断面を示す斜視図である。
第4実施形態の駒40は、中駒部3が、中駒基部3’と、中駒基部3’の外表面に巻き付けられた板状部材12から構成されている点で、第1実施形態と相違する。付加駒部材4の断面は中空5角形であるが、図4〜9などの任意の断面形状であっても良い。本実施形態では、図21に示すように、板状部材12の一方の端部12aと他方の端部12bが、押圧力を発生させる押圧作用部として作用する点を特徴としている。
中駒基部3’に巻き付ける前の板状部材12は、真っ直ぐに延びた形状である。板状部材12が中駒基部3’の外周面に沿って巻き付けられると、一方の端部12a付近は上面から端面に曲げられ、他方の端部12b付近は、背面から端面に曲げられる。これらの曲げられた部分には、元に戻ろうとする復元力が生じて、対向する付加駒部材4側に突出して付加駒部材4を押圧する。このように、板状部材12の一方の端部12aと他方の端部12bには、巻き付けた後にも復元力が生成している。両側の外駒部2とそれを繋ぐ中駒基部3’は、通常は相互に一体形成されている。付加駒部材4と、端部12a、12bとの間が押圧作用部として機能する上で、付加駒部材4の断面において、中駒部3の前方側面に接する面は、平面となっていると良いが、図7の星形断面で星形の2頂点あっても、付加駒部材4と端部12a、12bとの間が押圧作用部として機能する。その他の構成は、基本的に第1実施形態と同じである。
本実施形態によれば、軸部材21を円筒ピンとして、軸部材21が軸孔9と、付加駒部材4の軸挿入部8とを貫通させるだけで、板状部材12の一方の端部12aと他方の端部12bの両方が、押圧力を発生させるので、簡単な構成となる。これによって、加工精度をそれほど高くしないでも、付加駒部材4を、外駒部2と中駒部3に囲まれた凹形状の空間に簡単に固定することができる。
本発明は、上述した実施形態以外にも様々な一実施形態が存在する。図22は、本発明のその他の一実施形態の駒を示す平面図である。図23は、図22のH部の拡大斜視図である。
第1〜4実施形態においては、付加駒部材4と中駒部3との相互間は密着していた。本実施形態では、この相互間には隙間が存在し、図23に示す外駒部2に、図22の平面視での段差部31が設けられている。付加駒部材4は、中駒部3に接触する代わりに、外駒部2の段差部31に接触又は押圧されることによって、固定されている。この実施形態も、図12,図14,図15に示した軸部材21や軸部材29は、付加駒部材4を中駒部側に押圧する手段を有する軸部材として適用することができる。その他の構成は、第1実施形態と同じであり、作用効果も第1実施形態と同じである。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的構成はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
1 バンド
2 外駒部
3 中駒部
4 付加駒部材
5、5a 貫通穴
8 軸挿入部
9 軸孔
10、20、30、40 駒

Claims (17)

  1. 複数の駒を連結したバンドであって、
    前記複数の駒のそれぞれは、中駒部と、該中駒部を挟む少なくとも2つの外駒部とを有し、
    前記2つの外駒部は、前記中駒部に対して、前記バンドの長さ方向に突出する2つの突出部を有し、
    前記中駒部は、前記2つの外駒部に対して前記2つの突出部の反対側に突出し
    前記複数の駒のそれぞれの前記2つの突出部の反対側に突出した中駒部は、隣接する他の駒の前記2つの突出部に回動可能に連結され、
    前記2つの突出部と前記中駒部とによって囲まれた凹形状の空間に付加駒部材を配置し、前記中駒部と前記付加駒部材とを前記バンドの長さ方向に並べて配置し、
    前記2つの突出部の前記付加駒部材との対向部に軸孔が設けられ、
    前記2つの突出部の前記軸孔と前記付加駒部材の軸挿入部とに挿入した軸部材により、前記付加駒部材を固定した
    ことを特徴とするバンド。
  2. 前記軸部材は、前記付加駒部材を前記中駒部側に押圧する押圧部材を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のバンド。
  3. 前記押圧部材は、前記バンドの長さ方向に弾性を有する弾性部である
    ことを特徴とする請求項2に記載のバンド。
  4. 前記弾性部は、前記軸部材が有するバネ材である
    ことを特徴とする請求項3に記載のバンド。
  5. 前記付加駒部材の軸挿入部と軸部材との隙間には、接着剤が充填された
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のバンド。
  6. 前記駒において、前記中駒部が、中駒基部と該中駒基部の外表面に巻き付けられた板状部材を有し、
    該板状部材に、前記付加駒部材を押圧する押圧作用部を設けた
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のバンド。
  7. 前記付加駒部材は、前記中駒部と互いに対向する範囲内に、前記中駒部に接して前記軸部材周りの回転を防止する回転防止部を有する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のバンド。
  8. 前記付加駒部材は、前記バンドの長さ方向における前記軸挿入部の断面形状が、前記軸部材の外周面を少なくとも異なる2以上の面で挟む形状である
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のバンド。
  9. 前記異なる2以上の面は、前記軸部材を、軸周りの180度以上の範囲で挟む
    ことを特徴とする請求項8に記載のバンド。
  10. 前記バンドは人体に装着可能であり、
    前記付加駒部材は、前記人体に面する前記バンドの背面側において、前記2つの外駒部の表面よりも凹んでいることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のバンド。
  11. 前記バンドは人体に装着可能であり、
    前記人体に面する側と反対側の前記バンドの表面側において、前記付加駒部材は、前記2つの外駒部の表面よりも低いことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のバンド。
  12. 前記バンドは人体に装着可能であり、
    前記バンドの前記人体に面する側を背面側とするとき、前記付加駒部材は、前記2つの突出部の間に、前記中駒部から離間するにつれて、前記背面側に傾斜する斜面を形成した
    ことを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載のバンド。
  13. 前記付加駒部材の表面を、前記中駒部とは異なる色に着色した
    ことを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載のバンド。
  14. 前記付加駒部材は、所定の肉厚と所定の断面形状を有する金属製の筒状部材である
    ことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のバンド。
  15. 前記駒の1つの前記中駒部は、前記外駒部に対し、前記2つの突出部とは反対側に突出し、
    前記駒の1つに連結する他の駒の前記2つの外駒部の突出部と、前記駒の1つの前記中駒部の突出部を、枢着軸で連結した
    ことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のバンド。
  16. 前記外駒部は、前記2つの突出部とは反対側に、前記中駒部に対して突出するさらなる2つの突出部とを有し、
    さらなる2つの突出部と前記中駒部とによって囲まれた凹形状の空間にも付加駒部材が固定されるとともに、
    それぞれの2つの突出部が、駒連結部材を介して枢着軸で連結された
    ことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のバンド。
  17. 中駒部と、該中駒部を挟む2つの外駒部とを、前記バンドの幅方向に複数組並べた
    ことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のバンド。
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