JP6726868B2 - レドックスフロー電池 - Google Patents

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Description

本開示は、レドックスフロー電池に関する。
特許文献1には、イオンの吸収または放出を行うことが可能であるイオン貯蔵化合物を含む流動性電極組成物が輸送されるレドックスフローエネルギー貯蔵装置が、開示されている。
特表2014−500599号公報
従来技術においては、サイクル寿命が長いレドックスフロー電池の実現が望まれる。
本開示の一様態におけるレドックスフロー電池は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極とを隔離する隔離部と、第1活物質と、第1酸化還元種が溶解した第1電解液と、第1循環機構と、を備え、前記第1活物質は、前記第1電解液に、不溶であり、前記第1循環機構は、前記第1電極と前記第1活物質との間で、前記第1電解液を循環させ、前記第1酸化還元種は、前記第1電極において、酸化および還元し、前記第1酸化還元種は、前記第1活物質により、酸化および還元される。
本開示によれば、サイクル寿命が長いレドックスフロー電池を実現できる。
図1は、実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000の概略構成を示すブロック図である。 図2は、実施の形態2におけるレドックスフロー電池1100の概略構成を示す模式図である。 図3は、実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000の概略構成を示すブロック図である。 図4は、実施の形態4におけるレドックスフロー電池2100の概略構成を示す模式図である。
以下、本開示の実施の形態が、図面を参照しながら、説明される。
まず、本発明者の着眼点が、以下に説明される。
従来のレドックスフロー電池においては、イオンの吸収または放出を行うことが可能である化合物(活物質)を含む電解液が輸送される。ここで、電解液に含ませる活物質の割合を高くした場合には、電解液の粘性が高まる。このため、電解液を循環させる際に、電極または配管での詰まりが起こりやすくなる。このため、サイクル寿命が短いという課題が生じる。
一方で、電極または配管での詰まりを抑制するために、電解液に含ませる活物質の割合を低くすると、高エネルギー密度化が困難となるという課題が生じる。
以上の着眼点に基づいて、本発明者は、本開示の構成を創作するに至った。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000の概略構成を示すブロック図である。
実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000は、第1電極101と、第2電極102と、隔離部103と、第1活物質104と、第1電解液105と、第1循環機構107と、を備える。
隔離部103は、第1電極101と第2電極102とを隔離する。
第1電解液105には、第1酸化還元種106が、溶解している。
第1循環機構107は、第1電極101と第1活物質104との間で、第1電解液105を循環させる。
第1活物質104は、第1電解液105に、不溶である。
第1酸化還元種106は、第1電極101において、酸化および還元する。
第1酸化還元種106は、第1活物質104により、酸化および還元される。
以上の構成によれば、例えば、活物質を利用しながら、活物質そのものは循環させない構成のレドックスフロー電池を実現できる。これにより、高エネルギー密度と長サイクル寿命とを両立することができる。すなわち、第1活物質として、例えば、充放電反応に高容量な粉末活物質を、使用できる。これにより、高容量を実現できる。このとき、粉末活物質そのものは循環させずに、第1酸化還元種が溶解した第1電解液のみを循環させることができる。このため、粉末活物質による電極または配管の詰まり等の発生を抑制できる。したがって、サイクル寿命が長いレドックスフロー電池を実現できる。
例えば、第1電解液105が第1電極101に接触することにより、第1酸化還元種106は、第1電極101により、酸化または還元される。
例えば、第1電解液105が第1活物質104に接触することにより、第1酸化還元種106は、第1活物質104により、酸化または還元される。
また、実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000においては、第1酸化還元種106の酸化還元電位領域と第1活物質104の酸化還元電位領域とは、重複領域を有してもよい。
以上の構成によれば、第1活物質104により、第1酸化還元種106の酸化と還元とを、行うことができる。
また、実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000においては、第1酸化還元種106の酸化還元電位領域の上限値は、第1活物質104の酸化還元電位領域の上限値よりも、高くてもよい。
このとき、第1酸化還元種106の酸化還元電位領域の下限値は、第1活物質104の酸化還元電位領域の下限値よりも、低くてもよい。
以上の構成によれば、第1活物質104の容量を、十分に(例えば、100%近く)、利用することができる。このため、より高容量なレドックスフロー電池を実現できる。
第1酸化還元種106として、複数の酸化還元電位を有する1種類の酸化還元種が用いられてもよい。
もしくは、第1酸化還元種106として、一定の酸化還元電位を有する酸化還元種が、複数、混合されたものが用いられてもよい。
また、実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000においては、第1酸化還元種106は、酸化および還元する特性を有する有機化合物であってもよい。
以上の構成によれば、第1電解液105(例えば、非水溶媒)への第1酸化還元種106の溶解度を、高めることができる。
また、実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000においては、第1酸化還元種106は、多段階の酸化還元電位(例えば、2種以上の酸化還元電位)を有する有機化合物であってもよい。
このような、多段階の酸化還元が可能な有機化合物としては、π共役電子雲を有する有機化合物である、テトラチアフルバレン誘導体、キノン誘導体、TCNQ、など、が挙げられる。
テトラチアフルバレン誘導体は、例えば、リチウム基準電位で、およそ、3.2V、3.7Vに、2段階の酸化還元電位を有する。
この場合、リチウム基準で、3.2V〜3.7Vに、酸化還元電位を有する材料を、第1活物質104として、用いてもよい。
リチウム基準で3.2V〜3.7Vに酸化還元電位を有する材料としては、鉄またはマンガンまたはリチウムを含有する化合物(例えば、LiFePO、LiMnO、など)、バナジウム含有化合物(例えば、V、など)、など、が挙げられる。
キノン誘導体は、例えば、リチウム基準で、1V〜3Vに、複数段の酸化還元電位を有する。
この場合、リチウム基準で、1V〜3Vに、酸化還元電位を有する材料を、第1活物質104として、用いてもよい。
リチウム基準で1V〜3Vに酸化還元電位を有する材料としては、チタンまたはニオブまたはリチウムを含有する化合物(例えば、LiTi12、LiNbO、など)、など、が挙げられる。
また、実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000においては、第1酸化還元種106は、金属含有イオンであってもよい。
金属含有イオンとしては、例えば、多段階の酸化還元電位を有するバナジウムイオン、マンガンイオン、モリブデンイオン、など、が挙げられる。
例えば、バナジウムイオンの場合、幅広い反応段階(2価と3価、3価と4価、4価と5価)を有している。
また、実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000においては、第1活物質104は、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを可逆に吸蔵および放出する特性を有する物質であってもよい。
アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、など、が挙げられる。
アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、など、が挙げられる。
また、実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000においては、第1活物質104は、リチウムイオンを可逆に吸蔵および放出する特性を有する物質であってもよい。
もしくは、第1活物質104は、ナトリウムイオンまたはマグネシウムイオンを可逆に吸蔵および放出する特性を有する物質であってもよい。
リチウムまたはナトリウムまたはマグネシウムを可逆に吸蔵および放出が可能な物質を用いることで、正極活物質の材料設計が容易となる。また、高容量を実現できる。
リチウムまたはナトリウムまたはマグネシウムを可逆に吸蔵および放出が可能な物質としては、遷移金属酸化物、フッ化物、ポリアニオン、フッ素化ポリアニオン、遷移金属硫化物、など、が用いられうる。
遷移金属酸化物としては、ニッケル、コバルト、マンガン、バナジウム、鉄、を含有する酸化物が用いられうる。吸蔵放出される対象物質がリチウムの場合、遷移金属酸化物としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、リチウムを含有したニッケル‐コバルト‐マンガンの固溶体、リチウムを含有したニッケル−マンガンの固溶体、など、が挙げられる。吸蔵放出される対象物質がナトリウムの場合、遷移金属酸化物としては、コバルト酸ナトリウム、ニッケル酸ナトリウム、マンガン酸ナトリウム、ナトリウムを含有したニッケル‐コバルト‐マンガンの固溶体であるNa[Me1](ここで、0<x≦1、かつ、0.95≦y<1.05、かつ、[Me1]はFe、Mn、Ni、Co、CrおよびTiからなる群から選択される少なくとも1種を含む)、など、が用いられうる。
遷移金属フッ化物として、LiFeF、LiMnF、LiNiF、NaFeF、NaMnF、NaNiF、など、が用いられうる。
ポリアニオンまたはフッ素化ポリアニオンとして、Li含有化合物の場合、LiFePO、LiMnPO、LiFeSiO、LiMnSiO、など、が用いられうる。また、ポリアニオンまたはフッ素化ポリアニオンとして、Na含有化合物の場合、Na[Me2]PO、Na[Me2](PO、Na[Me2](PO、Na[Me2]POF、Na[Me2](PO、など、が用いられうる。なお、[Me2]は、Fe、Mn、Ni、Co、Ti、VおよびMoからなる群から選択される少なくとも1種を含む。また、ポリアニオンまたはフッ素化ポリアニオンとして、Mg含有化合物の場合、MgFeSiO、など、が用いられうる。
遷移金属硫化物として、Ni、FeS、TiS、硫化モリブデン、など、が用いられうる。LiまたはNa含有遷移金属酸化物を用いた場合には、製造コストを安くでき、平均放電電圧を高めることができる。
第1活物質104として、粉末状の活物質が用いられてもよい。第1活物質104を加工無しの粉末状態でタンクに充填する場合には、製造を簡便化でき、かつ、製造コストを低減できる。
もしくは、第1活物質104として、ペレット状(例えば、粉末をペレット成型した状態)の活物質が用いられてもよい。第1活物質104をペレット状でタンクに充填する場合には、製造を簡便化でき、かつ、製造コストを低減できる。
もしくは、第1活物質104として、バインダーによりペレット状に固められた活物質が用いられてもよい。
バインダーとして、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド、など、が用いられうる。
もしくは、第1活物質104として、金属箔上に膜状に固定化された状態の活物質が用いられてもよい。
もしくは、第1活物質104として、導電助剤またはイオン伝導体が混合された活物質が用いられてもよい。
導電助剤として、炭素材料(例えば、カーボンブラック、グラファイト、アセチレンブラック、など)、導電性高分子化合物(例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、など)、など、が用いられうる。
イオン伝導体として、ゲル電解質(例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリル酸メチル、など)、固体電解質(例えば、ポリエチレンオキシド、など)、など、が用いられうる。活物質が、これらにより固められて、用いられてもよい。
第1電極101は正極であり、かつ、第2電極102は負極であってもよい。
なお、第2電極102として、相対的に電位の高い電極を用いれば、第1電極101は、負極にもなりうる。
すなわち、第1電極101は負極であり、かつ、第2電極102は正極であってもよい。
第1電極101は、第1酸化還元種106の反応場として作用する表面を有する電極であってもよい。
この場合、第1電極101として、第1電解液105の溶媒や支持塩に対して安定な材料が用いられうる。さらに、第1電極101として、電極反応である電気化学反応に対して安定な材料が用いられうる。例えば、第1電極101として、金属(アルミ、ステンレス、など)、カーボン、など、が用いられうる。
第1電極101は、その表面積を増大させた構造(例えば、メッシュ、不織布、表面粗化処理板、焼結多孔体、など)であってもよい。これによれば、第1電極101の比表面積が大きくなる。これにより、第1酸化還元種106の酸化反応または還元反応を、より進行し易くできる。
また、実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000においては、第2電極102は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属であってもよい。
また、実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000においては、第2電極102は、リチウムであってもよい。
もしくは、第2電極102は、集電体と、集電体上に設けられた活物質と、を備える構成であってもよい。これにより、例えば、高容量な活物質を用いることができる。
第2電極102の活物質としては、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを可逆に吸蔵および放出する特性を有する化合物が用いられうる。
もしくは、第2電極102の活物質としては、アルカリ金属の溶解析出反応を使用するアルカリ金属が用いられうる。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、など、が挙げられる。
もしくは、第2電極102の活物質としては、アルカリ土類金属の溶解析出反応を使用するアルカリ土類金属が用いられうる。アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム、など、が挙げられる。
第2電極102の活物質として、リチウムまたはナトリウムまたはマグネシウムを用いた場合、金属負極としての溶解析出の制御が容易となり、かつ、高容量を実現できる。
従来の電池においては、これらの金属は、樹枝状の析出を伴う。これにより、樹枝状の析出部と対極の活物質との間で、短絡などが生じる。このため、瞬間的な正負極の熱反応が生じる。これに伴い、安全性の低下、または、サイクル特性の低下、といった課題が生じる。
一方で、実施の形態1における構成であれば、隔離部103を介して、第2電極102と対向する位置に、第1活物質104を設ける必要がない。例えば、第1活物質104は、第2電極102とは離れた位置(例えば、タンク内)に、配置することができる。
このため、実施の形態1における構成であれば、もし、第2電極102の活物質の樹枝状の析出部が隔離部103を超えて、第1活物質104を備えていない第1電極101に接触したとしても、大きな熱反応は生じない。
したがって、実施の形態1における構成であれば、従来の電池における安全性の低下またはサイクル特性の低下といった課題は、解消される。
第1電解液105は、例えば、非水電解液であってもよい。
このとき、当該非水電解液は、例えば、電解質塩と、電解質塩が溶解した非水溶媒と、からなる。
電解質塩としては、アルカリ金属イオンとアニオンとの電解質塩、アルカリ土類金属イオンとアニオンとの電解質塩、など、が用いられうる。
アニオンとしては、ハロゲン化物アニオン、過塩素酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、4フッ化ホウ酸アニオン(BF )、6フッ化リン酸アニオン(PF )、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、ビス(パーフルオロエチルスルホニル)イミドアニオン、ビス(フルオロメタンスルホニル)イミドアニオン、など、が挙げられる。なお、これらの2種以上が、組み合わされて、用いられてもよい。
また、支持電解質塩には、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩以外にも、4級アンモニウムカチオンなどの有機カチオンを含む塩を含んでもよい。
非水溶媒としては、非水二次電池または非水系電気二重層キャパシタにおいて用いることのできる一般に公知の非水溶媒が、用いられうる。
すなわち、非水溶媒としては、環状および鎖状の炭酸エステル、環状および鎖状のエステル、環状および鎖状のエーテル、ニトリル、環状および鎖状のスルホン、環状および鎖状のスルホキシド、など、が用いられうる。
環状の炭酸エステルの例としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、フッ素化エチレンカーボネート、など、が挙げられる。これらは、非常に高い比誘電率を有する。ここで、プロピレンカーボネートは、凝固点が−49℃であり、エチレンカーボネートよりも低い。このため、プロピレンカーボネートを用いる場合には、低温環境でも、レドックスフロー電池を作動させることができる。
鎖状の炭酸エステルの例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、など、が挙げられる。
環状のエステルの例としては、γ−ブチロラクトン、など、が挙げられる。これらは、非常に高い比誘電率を有する。
鎖状のエステルの例としては、プロピオン酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、および、これらのフッ素置換体、など、が挙げられる。
環状のエーテルの例としては、ジオキサン、ジオキソラン、など、が挙げられる。
鎖状のエーテルの例としては、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、など、が挙げられる。
なお、以上に例示された溶媒は、無置換溶媒として、使用されうる。もしくは、以上に例示された溶媒は、水素原子の一部がフッ素原子に置換されたフッ素化溶媒として、使用されうる。
また、これらの非水溶媒は、単独で、用いられてもよい。もしくは、これらの非水溶媒のうちの複数の溶媒が混合されて、用いられてもよい。
隔離部103は、公知の二次電池に用いられるような、微多孔膜(多孔体)であってもよい。
もしくは、隔離部103は、ガラス繊維を不織布に織り込んだガラスペーパーなどの多孔膜であってもよい。
もしくは、隔離部103は、イオン伝導性を有する隔膜であってもよい。例えば、隔離部103は、イオン交換樹脂膜(例えば、カチオン交換膜、アニオン交換膜、など)、または、固体電解質、など、であってもよい。
第1循環機構107は、例えば、配管、タンク、ポンプ、バルブ、などを備えた機構であってもよい。
第1循環機構107の具体的な一例としては、後述する実施の形態2の構成などが、挙げられる。
<充放電プロセスの説明>
実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000の充放電プロセスが、以下に、説明される。
なお、具体的に、下記の構成である動作例が例示されながら、充放電プロセスが説明される。
すなわち、本動作例では、第1電極101は、正極であり、カーボンブラックであるとする。
また、本動作例では、第1活物質104は、リン酸鉄リチウム(LiFePO)であるとする。
また、本動作例では、第1電解液105は、非水溶媒にLiBFを溶解させた非水電解液であるとする。
また、本動作例では、第1酸化還元種106は、テトラチアフルバレン(TTF)であるとする。
また、本動作例では、第2電極102は、負極であり、リチウム金属であるとする。
[充電プロセスの説明]
まず、充電反応が、説明される。
第1電極101と第2電極102との間に、電圧が印加されることにより、充電が行われる。
(負極側の反応)
負極である第2電極102では、還元反応が起こる。すなわち、負極は、充電状態となる。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。
Li + e → Li
(正極側の反応)
一方で、電圧の印加により、正極である第1電極101の表面において、第1酸化還元種106が酸化される。すなわち、第1酸化還元種106が、充電状態となる。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。
TTF → TTF + e
第1循環機構107により、第1電極101により酸化された第1酸化還元種106が、第1活物質104が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
このとき、第1酸化還元種106によって、第1活物質104が、充電状態となる。言い換えれば、第1酸化還元種106は、第1活物質104によって、放電状態となる。すなわち、第1酸化還元種106は、第1活物質104によって、還元される。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。なお、0<x≦1である。
LiFePO → Li(1−x)FePO + xLi + xe
TTF + e → TTF
第1循環機構107により、第1活物質104により還元された第1酸化還元種106が、第1電極101が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
以上のように、第1酸化還元種106は、循環を含めたトータル反応で見ると、変化していない。
一方で、第1電極101と離れた場所に位置する第1活物質104が、充電状態となる。
以上の充電反応は、第1活物質104が完全充電状態となるか、もしくは、負極である第2電極102が完全充電状態となるかのうち、どちらかに到達するまで、進行しうる。
[放電プロセスの説明]
次に、満充電からの放電反応が、説明される。
満充電では、負極である第2電極102と第1活物質104とは、充電状態となっている。
第1電極101と第2電極102との間から、電力が取り出される。
(負極側の反応)
負極である第2電極102では、酸化反応が起こる。すなわち、負極は、放電状態となる。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。
Li → Li + e
(正極側の反応)
一方で、正極である第1電極101の表面において、第1酸化還元種106が還元される。すなわち、第1酸化還元種106が、放電状態となる。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。
TTF + e → TTF
第1循環機構107により、第1電極101により還元された第1酸化還元種106が、第1活物質104が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
このとき、第1酸化還元種106によって、第1活物質104が、放電状態となる。言い換えれば、第1酸化還元種106は、第1活物質104によって、充電状態となる。すなわち、第1酸化還元種106は、第1活物質104によって、酸化される。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。なお、0<x≦1である。
TTF → TTF + e
Li(1−x)FePO + xLi + xe → LiFePO
第1循環機構107により、第1活物質104により酸化された第1酸化還元種106が、第1電極101が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
以上のように、第1酸化還元種106は、循環を含めたトータル反応で見ると、変化していない。
一方で、第1電極101と離れた場所に位置する第1活物質104が、放電状態となる。
以上の放電反応は、第1活物質104が完全放電状態となるか、もしくは、負極である第2電極102が完全放電状態となるかのうち、どちらかに到達するまで、進行しうる。
以上の充放電プロセスの一例のように、電池の充電状態においては、第1酸化還元種106は、第1電極101において酸化され、かつ、第1活物質104により還元されてもよい。このとき、電池の放電状態においては、第1酸化還元種106は、第1電極101において還元され、かつ、第1活物質104により酸化されてもよい。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2が説明される。なお、上述の実施の形態1と重複する説明は、適宜、省略される。
図2は、実施の形態2におけるレドックスフロー電池1100の概略構成を示す模式図である。
実施の形態2におけるレドックスフロー電池1100は、上述の実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000の構成に加えて、下記の構成を備える。
すなわち、実施の形態2におけるレドックスフロー電池1100においては、第1循環機構107は、第1電解液収容部113を備える。
第1活物質104は、第1電解液収容部113に、収容される。
第1電解液収容部113において、第1電解液105と第1活物質104とが接触することにより、第1酸化還元種106は、第1活物質104により、酸化および還元される。
以上の構成によれば、第1電解液収容部113において、第1電解液105と第1活物質104とを接触させることができる。これにより、第1活物質104による第1酸化還元種106の酸化反応または還元反応を、より効率的に、行うことができる。
なお、実施の形態2においては、第1電解液収容部113は、例えば、タンクであってもよい。
また、第1電解液収容部113は、例えば、充填された第1活物質104の隙間に、第1酸化還元種106が溶解した第1電解液105を、収容していてもよい。
また、図2に示されるように、実施の形態2におけるレドックスフロー電池1100は、電気化学反応部108と、正極端子111と、負極端子112と、を備えてもよい。
電気化学反応部108は、隔離部103により、正極室121と負極室122とに、分離されている。
正極室121には、正極となる電極(図2に示される例では、第1電極101)が、配置される。
正極端子111は、正極となる電極に、接続される。
負極室122には、負極となる電極(図2に示される例では、第2電極102)が、配置される。
負極端子112は、負極となる電極に、接続される。
また、図2に示されるように、実施の形態2におけるレドックスフロー電池1100においては、第1循環機構107は、配管109と、配管110と、バルブ114と、ポンプ115と、を備えてもよい。
配管109の一端は、正極室121と負極室122とのうち、第1電極101が配置される方(図2に示される例では、正極室121)に、接続される。
配管109の別の一端は、第1電解液収容部113の第1電解液105の流入口側に、接続される。
配管110の一端は、第1電解液収容部113の第1電解液105の流出口側に、接続される。
配管110の別の一端は、正極室121と負極室122とのうち、第1電極101が配置される方(図2に示される例では、正極室121)に、接続される。
バルブ114は、例えば、配管110に設けられる。
ポンプ115は、例えば、配管109または配管110に設けられる。
また、実施の形態2におけるレドックスフロー電池1100においては、第1循環機構107は、第1透過抑制部116を備えてもよい。
第1透過抑制部116は、第1電解液収容部113における第1電解液105の流出口側に、設けられる。
第1透過抑制部116は、第1活物質104の透過を抑制する。
以上の構成によれば、第1活物質104が第1電解液収容部113以外へ流出することを抑制できる。すなわち、第1活物質104は、第1電解液収容部113に留まる。これにより、第1活物質104そのものは循環させない構成のレドックスフロー電池を実現できる。
第1透過抑制部116は、例えば、第1電解液収容部113と配管110との接合部に、設けられてもよい。
また、実施の形態2におけるレドックスフロー電池1100においては、第1循環機構107は、透過抑制部117を備えてもよい。
透過抑制部117は、第1電解液収容部113における第1電解液105の流入口側に、設けられる。
透過抑制部117は、第1活物質104の透過を抑制する。
以上の構成によれば、第1活物質104が第1電解液収容部113以外へ流出することを、さらに抑制できる。
透過抑制部117は、例えば、第1電解液収容部113と配管109との接合部に、設けられてもよい。
図2に示される例では、第1電解液収容部113に収容されている第1電解液105は、第1透過抑制部116と配管110とバルブ114とポンプ115とを通過して、正極室121に、供給される。
これにより、第1電解液105に溶解している第1酸化還元種106は、第1電極101により、酸化または還元される。
その後、酸化または還元された第1酸化還元種106が溶解した第1電解液105は、配管109と透過抑制部117とを通過して、第1電解液収容部113に、供給される。
これにより、第1電解液105に溶解している第1酸化還元種106は、第1活物質104により、酸化または還元される。
バルブ114またはポンプ115により、第1電解液105の循環の制御が行われる。すなわち、バルブ114またはポンプ115により、適宜、第1電解液105の供給の開始、または、供給の停止、または、供給量などの調整、が行われる。
なお、第1電解液105の循環の制御は、バルブ114またはポンプ115とは異なる別の手段により、行われてもよい。
なお、図2においては、一例として、第1電極101は正極であり、かつ、第2電極102は負極であるとして、表記されている。
ここで、第2電極102として、相対的に電位の高い電極を用いれば、第1電極101は、負極にもなりうる。
すなわち、第1電極101は負極であり、かつ、第2電極102は正極であってもよい。
なお、隔離部103を隔てて、正極室121側と負極室122側とで、それぞれ、異なる組成の電解液が用いられてもよい。
もしくは、正極室121側と負極室122側とで、同じ組成の電解液が用いられてもよい。
<実施例1>
実施の形態2におけるレドックスフロー電池1100の構成を用いた実施例1が、以下に、説明される。
第1活物質104として、リン酸鉄リチウム(LiFePO)の粉末を、6mg、タンクに収納した。
さらに、第1電解液105として、非水電解液を、5cc、上述のタンクに収納した。
上記の非水電解液の溶媒としては、炭酸プロピレンと炭酸エチレンとを、体積比1対1で、混合した非水溶媒を用いた。
上記の非水電解液においては、上記の非水溶媒に、LiBFを、1モル/L濃度となるように、溶解させた。
第1電解液105である非水電解液に、第1酸化還元種106として、テトラチアフルバレン(TTF)を、10mM、溶解させた。
第1電極101としては、カーボンブラックとPTFEバインダーとを混合したものを、面積1cmのアルミメッシュに圧着した電極を用いた。
第2電極102としては、リチウム金属を用いた。
隔離部103(隔膜)としては、ポリプロピレン不織布を用いた。このとき、当該ポリプロピレン不織布には、LiBFを1モル/L濃度となるように溶解させた非水電解液を、含浸させた。
上記の非水電解液が循環するように、上述のタンクと第1電極101との間を、シリコンチューブで、つないだ。
以上の方法により、実施例1のレドックスフロー電池を作製した。
<比較例1>
比較例1が、以下に、説明される。
第1活物質104であるリン酸鉄リチウム(LiFePO)の粉末を、タンクに収納しなかった。
この点を除き、その他は上述の実施例1と全く同様にして、比較例1のレドックスフロー電池を作製した。
<充放電試験>
実施例1および比較例1のレドックスフロー電池において、チューブポンプを用いて、上述のタンクと第1電極101との間を、毎分100ccの速度で、上記の非水電解液を送液した。
実施例1および比較例1のレドックスフロー電池を、電流値0.1mAの定電流で、3時間、充電した。
その後、実施例1および比較例1のレドックスフロー電池を、電流値0.1mAの定電流で、2.5V下限まで、放電した。
比較例1のレドックスフロー電池は、およそ、2時間15分、放電できた。
これに対し、実施例1のレドックスフロー電池は、およそ、8時間半、放電できた。すなわち、実施例1では、比較例1と比較して、放電容量の増加が確認された。
その後、引き続いて、電流値0.1mAの定電流で、4V上限まで、充電した。
比較例1のレドックスフロー電池は、およそ、4時間、充電できた。
これに対し、実施例1のレドックスフロー電池は、およそ、9時間、充電できた。すなわち、実施例1では、比較例1と比較して、充電容量の増加が確認された。
以上の結果から、第1活物質104により、第1酸化還元種106が、放電および充電されたことが確認された。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3が説明される。なお、上述の実施の形態1または実施の形態2と重複する説明は、適宜、省略される。
実施の形態3として、第1電極側および第2電極側の両方において電解液を循環させる構成が、示される。
図3は、実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000の概略構成を示すブロック図である。
実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000は、上述の実施の形態1におけるレドックスフロー電池1000の構成に加えて、下記の構成を備える。
すなわち、実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000は、第2活物質204と、第2電解液205と、第2循環機構207と、を備える。
第2電解液205には、第2酸化還元種206が、溶解している。
第2循環機構207は、第2電極102と第2活物質204との間で、第2電解液205を循環させる。
第2活物質204は、第2電解液205に、不溶である。
第2酸化還元種206は、第2電極102において、酸化および還元する。
第2酸化還元種206は、第2活物質204により、酸化および還元される。
以上の構成によれば、第2活物質204として、例えば、充放電反応に高容量な粉末活物質を、使用できる。これにより、より高容量を実現できる。このとき、粉末活物質そのものは循環させずに、第2酸化還元種206が溶解した第2電解液205のみを循環させることができる。このため、粉末活物質による電極または配管の詰まり等の発生を抑制できる。したがって、よりサイクル寿命が長いレドックスフロー電池を実現できる。
例えば、第2電解液205が第2電極102に接触することにより、第2酸化還元種206は、第2電極102により、酸化または還元される。
例えば、第2電解液205が第2活物質204に接触することにより、第2酸化還元種206は、第2活物質204により、酸化または還元される。
また、実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000においては、第2酸化還元種206の酸化還元電位領域と第2活物質204の酸化還元電位領域とは、重複領域を有してもよい。
以上の構成によれば、第2活物質204により、第2酸化還元種206の酸化と還元とを、行うことができる。
また、実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000においては、第2酸化還元種206の酸化還元電位領域の上限値は、第2活物質204の酸化還元電位領域の上限値よりも、高くてもよい。
このとき、第2酸化還元種206の酸化還元電位領域の下限値は、第2活物質204の酸化還元電位領域の下限値よりも、低くてもよい。
以上の構成によれば、第2活物質204の容量を、十分に(例えば、100%近く)、利用することができる。このため、より高容量なレドックスフロー電池を実現できる。
第2酸化還元種206として、複数の酸化還元電位を有する1種類の酸化還元種が用いられてもよい。
もしくは、第2酸化還元種206として、一定の酸化還元電位を有する酸化還元種が、複数、混合されたものが用いられてもよい。
また、実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000においては、第2酸化還元種206は、酸化および還元する特性を有する有機化合物であってもよい。
以上の構成によれば、第2電解液205(例えば、非水溶媒)への第2酸化還元種206の溶解度を、高めることができる。
また、実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000においては、第2酸化還元種206は、多段階の酸化還元電位(例えば、2種以上の酸化還元電位)を有する有機化合物であってもよい。
また、実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000においては、第2活物質204は、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを可逆に吸蔵および放出する特性を有する物質であってもよい。
また、実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000においては、第2活物質204は、リチウムイオンを可逆に吸蔵および放出する特性を有する物質であってもよい。
第1電極101は正極であり、かつ、第2電極102は負極であってもよい。
なお、第2電極102として、相対的に電位の高い電極を用いれば、第1電極101は、負極にもなりうる。
すなわち、相対的に電位の高い電極が正極となり、相対的に電位の低い電極が負極となる。
すなわち、第1電極101は負極であり、かつ、第2電極102は正極であってもよい。
なお、実施の形態3においては、第2電極102としては、例えば、上述の実施の形態1にて第1電極101として示された材料が、用いられうる。
また、第2活物質204としては、例えば、上述の実施の形態1にて第1活物質104として示された材料が、用いられうる。
また、第2電解液205としては、例えば、上述の実施の形態1にて第1電解液105として示された材料が、用いられうる。
また、第2酸化還元種206としては、例えば、上述の実施の形態1にて第1酸化還元種106として示された材料が、用いられうる。
第2循環機構207は、例えば、配管、タンク、ポンプ、バルブ、などを備えた機構であってもよい。
第2循環機構207の具体的な一例としては、後述する実施の形態4の構成などが、挙げられる。
なお、第1電解液105と第2電解液205とは、それぞれ、異なる組成の電解液が用いられてもよい。
もしくは、第1電解液105と第2電解液205とは、同じ組成の電解液が用いられてもよい。
<充放電プロセスの説明>
実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000の充放電プロセスが、以下に、説明される。
なお、具体的に、下記の構成である動作例が例示されながら、充放電プロセスが説明される。
すなわち、本動作例では、第1電極101は、正極であり、カーボンブラックであるとする。
また、本動作例では、第1活物質104は、リン酸鉄リチウム(LiFePO)であるとする。
また、本動作例では、第1電解液105は、非水溶媒にLiBFを溶解させた非水電解液であるとする。
また、本動作例では、第1酸化還元種106は、テトラチアフルバレン(TTF)であるとする。
また、本動作例では、第2電極102は、負極であり、カーボンブラックであるとする。
また、本動作例では、第2活物質204は、LiTi12であるとする。
また、本動作例では、第2電解液205は、非水溶媒にLiBFを溶解させた非水電解液であるとする。
また、本動作例では、第2酸化還元種206は、9,10−フェナントレンキノン(Quinone)であるとする。
[充電プロセスの説明]
まず、充電反応が、説明される。
第1電極101と第2電極102との間に、電圧が印加されることにより、充電が行われる。
(負極側の反応)
電圧の印加により、負極である第2電極102の表面において、第2酸化還元種206が還元される。すなわち、第2酸化還元種206が、充電状態となる。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。
Quinone + Li + e → Li−Quinone
第2循環機構207により、第2電極102により還元された第2酸化還元種206が、第2活物質204が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
このとき、第2酸化還元種206によって、第2活物質204が、充電状態となる。言い換えれば、第2酸化還元種206は、第2活物質204によって、放電状態となる。すなわち、第2酸化還元種206は、第2活物質204によって、酸化される。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。なお、0<xである(例えば、下記の反応では、x=3)。
Li−Quinone → Quinone + Li + e
LiTi12 + xLi + xe → LiTi12
第2循環機構207により、第2活物質204により酸化された第2酸化還元種206が、第2電極102が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
以上のように、第2酸化還元種206は、循環を含めたトータル反応で見ると、変化していない。
一方で、第2電極102と離れた場所に位置する第2活物質204が、充電状態となる。
(正極側の反応)
一方で、電圧の印加により、正極である第1電極101の表面において、第1酸化還元種106が酸化される。すなわち、第1酸化還元種106が、充電状態となる。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。
TTF → TTF + e
第1循環機構107により、第1電極101により酸化された第1酸化還元種106が、第1活物質104が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
このとき、第1酸化還元種106によって、第1活物質104が、充電状態となる。言い換えれば、第1酸化還元種106は、第1活物質104によって、放電状態となる。すなわち、第1酸化還元種106は、第1活物質104によって、還元される。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。なお、0<x≦1である。
LiFePO → Li(1−x)FePO + xLi + xe
TTF + e → TTF
第1循環機構107により、第1活物質104により還元された第1酸化還元種106が、第1電極101が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
以上のように、第1酸化還元種106は、循環を含めたトータル反応で見ると、変化していない。
一方で、第1電極101と離れた場所に位置する第1活物質104が、充電状態となる。
以上の充電反応は、第2活物質204が完全充電状態となるか、もしくは、第1活物質104が完全充電状態となるかのうち、どちらかに到達するまで、進行しうる。
[放電プロセスの説明]
次に、満充電からの放電反応が、説明される。
満充電では、第2活物質204と第1活物質104とは、充電状態となっている。
第1電極101と第2電極102との間から、電力が取り出される。
(負極側の反応)
負極である第2電極102の表面において、第2酸化還元種206が酸化される。すなわち、第2酸化還元種206が、放電状態となる。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。
Li−Quinone → Quinone + Li + e
第2循環機構207により、第2電極102により酸化された第2酸化還元種206が、第2活物質204が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
このとき、第2酸化還元種206によって、第2活物質204が、放電状態となる。言い換えれば、第2酸化還元種206は、第2活物質204によって、充電状態となる。すなわち、第2酸化還元種206は、第2活物質204によって、還元される。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。なお、0<xである(例えば、下記の反応では、x=3)。
Quinone + Li + e → Li−Quinone
LiTi12 → LiTi12 + xLi + xe
第2循環機構207により、第2活物質204により還元された第2酸化還元種206が、第2電極102が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
以上のように、第2酸化還元種206は、循環を含めたトータル反応で見ると、変化していない。
一方で、第2電極102と離れた場所に位置する第2活物質204が、放電状態となる。
(正極側の反応)
一方で、正極である第1電極101の表面において、第1酸化還元種106が還元される。すなわち、第1酸化還元種106が、放電状態となる。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。
TTF + e → TTF
第1循環機構107により、第1電極101により還元された第1酸化還元種106が、第1活物質104が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
このとき、第1酸化還元種106によって、第1活物質104が、放電状態となる。言い換えれば、第1酸化還元種106は、第1活物質104によって、充電状態となる。すなわち、第1酸化還元種106は、第1活物質104によって、酸化される。
例えば、本動作例では、下記の反応が生じる。なお、0<x≦1である。
TTF → TTF + e
Li(1−x)FePO + xLi + xe → LiFePO
第1循環機構107により、第1活物質104により酸化された第1酸化還元種106が、第1電極101が設けられた場所まで、移動(供給)させられる。
以上のように、第1酸化還元種106は、循環を含めたトータル反応で見ると、変化していない。
一方で、第1電極101と離れた場所に位置する第1活物質104が、放電状態となる。
以上の放電反応は、第2活物質204が完全放電状態となるか、もしくは、第1活物質104が完全放電状態となるかのうち、どちらかに到達するまで、進行しうる。
以上の充放電プロセスの一例のように、電池の充電状態においては、第2酸化還元種206は、第2電極102において還元され、かつ、第2活物質204により酸化されてもよい。このとき、電池の放電状態においては、第2酸化還元種206は、第2電極102において酸化され、かつ、第2活物質204により還元されてもよい。
(実施の形態4)
以下、実施の形態4が説明される。なお、上述の実施の形態1または実施の形態2または実施の形態3と重複する説明は、適宜、省略される。
図4は、実施の形態4におけるレドックスフロー電池2100の概略構成を示す模式図である。
実施の形態4におけるレドックスフロー電池2100は、上述の実施の形態3におけるレドックスフロー電池2000の構成に加えて、下記の構成を備える。
まず、実施の形態4におけるレドックスフロー電池2100は、上述の実施の形態2において示された第1循環機構107の構成を備える。
さらに、実施の形態4におけるレドックスフロー電池2100は、上述の実施の形態2において示された、電気化学反応部108と、正極端子111と、負極端子112と、を備える。
さらに、実施の形態4におけるレドックスフロー電池2100においては、第2循環機構207は、第2電解液収容部213を備える。
第2活物質204は、第2電解液収容部213に、収容される。
第2電解液収容部213において、第2電解液205と第2活物質204とが接触することにより、第2酸化還元種206は、第2活物質204により、酸化および還元される。
以上の構成によれば、第2電解液収容部213において、第2電解液205と第2活物質204とを接触させることができる。これにより、第2活物質204による第2酸化還元種206の酸化反応または還元反応を、より確実かつ効率的に、行うことができる。
なお、実施の形態4においては、第2電解液収容部213は、例えば、タンクであってもよい。
また、第2電解液収容部213は、例えば、充填された第2活物質204の隙間に、第2酸化還元種206が溶解した第2電解液205を、収容していてもよい。
また、図4に示されるように、実施の形態4におけるレドックスフロー電池2100においては、第2循環機構207は、配管209と、配管210と、バルブ214と、ポンプ215と、を備えてもよい。
配管209の一端は、正極室121と負極室122とのうち、第2電極102が配置される方(図4に示される例では、負極室122)に、接続される。
配管209の別の一端は、第2電解液収容部213の第2電解液205の流入口側に、接続される。
配管210の一端は、第2電解液収容部213の第2電解液205の流出口側に、接続される。
配管210の別の一端は、正極室121と負極室122とのうち、第2電極102が配置される方(図4に示される例では、負極室122)に、接続される。
バルブ214は、例えば、配管210に設けられる。
ポンプ215は、例えば、配管209または配管210に設けられる。
また、実施の形態4におけるレドックスフロー電池2100においては、第2循環機構207は、第2透過抑制部216を備えてもよい。
第2透過抑制部216は、第2電解液収容部213における第2電解液205の流出口側に、設けられる。
第2透過抑制部216は、第2活物質204の透過を抑制する。
以上の構成によれば、第2活物質204が第2電解液収容部213以外へ流出することを抑制できる。すなわち、第2活物質204は、第2電解液収容部213に留まる。これにより、第2活物質204そのものは循環させない構成のレドックスフロー電池を実現できる。
第2透過抑制部216は、例えば、第2電解液収容部213と配管210との接合部に、設けられてもよい。
また、実施の形態4におけるレドックスフロー電池2100においては、第2循環機構207は、透過抑制部217を備えてもよい。
透過抑制部217は、第2電解液収容部213における第2電解液205の流入口側に、設けられる。
透過抑制部217は、第2活物質204の透過を抑制する。
以上の構成によれば、第2活物質204が第2電解液収容部213以外へ流出することを、さらに抑制できる。
透過抑制部217は、例えば、第2電解液収容部213と配管209との接合部に、設けられてもよい。
図4に示される例では、第2電解液収容部213に収容されている第2電解液205は、第2透過抑制部216と配管210とバルブ214とポンプ215とを通過して、負極室122に、供給される。
これにより、第2電解液205に溶解している第2酸化還元種206は、第2電極102により、酸化または還元される。
その後、酸化または還元された第2酸化還元種206が溶解した第2電解液205は、配管209と透過抑制部217とを通過して、第2電解液収容部213に、供給される。
これにより、第2電解液205に溶解している第2酸化還元種206は、第2活物質204により、酸化または還元される。
バルブ214またはポンプ215により、第2電解液205の循環の制御が行われる。すなわち、バルブ214またはポンプ215により、適宜、第2電解液205の供給の開始、または、供給の停止、または、供給量などの調整、が行われる。
なお、第2電解液205の循環の制御は、バルブ214またはポンプ215とは異なる別の手段により、行われてもよい。
なお、図4においては、一例として、第1電極101は正極であり、かつ、第2電極102は負極であるとして、表記されている。
ここで、第2電極102として、相対的に電位の高い電極を用いれば、第1電極101は、負極にもなりうる。
すなわち、第1電極101は負極であり、かつ、第2電極102は正極であってもよい。
なお、隔離部103を隔てて、正極室121側と負極室122側とで、それぞれ、異なる組成の電解液が用いられてもよい。
もしくは、正極室121側と負極室122側とで、同じ組成の電解液が用いられてもよい。
<実施例2>
実施の形態4におけるレドックスフロー電池2100の構成を用いた実施例2が、以下に、説明される。
第1活物質104として、充電状態のリン酸鉄リチウム(FePO)の粉末を、6mg、第1タンクに収納した。
さらに、第1電解液105として、第1非水電解液を、5cc、上述の第1タンクに収納した。
上記の第1非水電解液の溶媒としては、炭酸プロピレンと炭酸エチレンとを、体積比1対1で、混合した非水溶媒を用いた。
上記の第1非水電解液においては、上記の非水溶媒に、LiBFを、1モル/L濃度となるように、溶解させた。
第1電解液105である第1非水電解液に、第1酸化還元種106として、充電状態のテトラチアフルバレン{(TTF)(BF}を、TTF換算で、10mM、溶解させた。
第2活物質204として、酸化バナジウム(V)の粉末を、5mg、第2タンクに収納した。
さらに、第2電解液205として、第2非水電解液を、5cc、上述の第2タンクに収納した。
上記の第2非水電解液の溶媒としては、炭酸プロピレンと炭酸エチレンとを、体積比1対1で、混合した非水溶媒を用いた。
上記の第2非水電解液においては、上記の非水溶媒に、LiBFを、1モル/L濃度となるように、溶解させた。
第2電解液205である第2非水電解液に、第2酸化還元種206として、9,10−フェナントレンキノンを、10mM、溶解させた。
第1電極101および第2電極102としては、カーボンブラックとPTFEバインダーを混合したものを、面積1cmのアルミメッシュに圧着した電極を用いた。
隔離部103(隔膜)としては、ポリプロピレン不織布を用いた。このとき、当該ポリプロピレン不織布には、LiBFを1モル/L濃度となるように溶解させた非水電解液を含浸させた。
上記の第1非水電解液が循環するように、上述の第1タンクと第1電極101との間を、シリコンチューブで、つないだ。
また、上記の第2非水電解液が循環するように、上述の第2タンクと第2電極102との間を、シリコンチューブで、つないだ。
以上の方法により、実施例2のレドックスフロー電池を作製した。
<比較例2>
比較例2が、以下に、説明される。
第1活物質104であるリン酸鉄リチウム(LiFePO)の粉末を、第1タンクに収納しなかった。
第2活物質204である酸化バナジウム(V)の粉末を、第2タンクに収納しなかった。
この点を除き、その他は上述の実施例2と全く同様にして、比較例2のレドックスフロー電池を作製した。
<充放電試験>
実施例2および比較例2のレドックスフロー電池において、チューブポンプを用いて、上述の第1タンクと第1電極101との間を、毎分100ccの速度で、上記の第1非水電解液を送液した。
また、実施例2および比較例2のレドックスフロー電池において、チューブポンプを用いて、上述の第2タンクと第2電極102との間を、毎分100ccの速度で、上記の第2非水電解液を送液した。
実施例1および比較例1のレドックスフロー電池を、電流値0.1mAの定電流で、0V下限まで、放電した。
比較例1のレドックスフロー電池は、およそ、4時間、放電できた。
これに対し、実施例2のレドックスフロー電池は、およそ、8時間、放電できた。すなわち、実施例2では、比較例2と比較して、放電容量の増加が確認された。
その後、引き続いて、電流値0.1mAの定電流で、1V上限まで、充電した。
比較例2のレドックスフロー電池は、およそ、4時間、充電できた。
これに対し、実施例1の電池は、およそ、8時間、充電できた。すなわち、実施例1では、比較例1と比較して、充電容量の増加が確認された。
以上の結果から、第1活物質104により、第1酸化還元種106が、放電および充電されたことが確認された。
また、以上の結果から、第2活物質204により、第2酸化還元種206が、放電および充電されたことが確認された。
本開示のレドックスフロー電池は、例えば、火力発電、風力発電、燃料電池発電などの発電設備と組み合わせて使用される電力平準化用の蓄電デバイス、一般家庭および集合住宅用の非常用蓄電システム、深夜電力蓄電システムなどの電源、無停電電源などの電源に好適に使用できる。
101 第1電極
102 第2電極
103 隔離部
104 第1活物質
105 第1電解液
106 第1酸化還元種
107 第1循環機構
108 電気化学反応部
109 配管
110 配管
111 正極端子
112 負極端子
113 第1電解液収容部
114 バルブ
115 ポンプ
116 第1透過抑制部
117 透過抑制部
204 第2活物質
205 第2電解液
206 第2酸化還元種
207 第2循環機構
209 配管
210 配管
213 第2電解液収容部
214 バルブ
215 ポンプ
216 第2透過抑制部
217 透過抑制部

Claims (20)

  1. 第1電極と、
    第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極とを隔離する隔離部と、
    第1活物質と、
    第1酸化還元種が溶解した第1電解液と、
    第1循環機構と、
    を備え、
    前記第1活物質は、前記第1電解液に、不溶であり、
    前記第1循環機構は、前記第1電極と前記第1活物質との間で、前記第1電解液を循環させ、
    前記第1酸化還元種は、前記第1電極において、酸化および還元し、
    前記第1酸化還元種は、前記第1活物質により、酸化および還元され
    前記第1循環機構は、第1電解液収容部と、第1透過抑制部と、を備え、
    前記第1活物質は、前記第1電解液収容部に、収容され、
    前記第1電解液収容部において、前記第1電解液と前記第1活物質とが接触することにより、前記第1酸化還元種は、前記第1活物質により、酸化および還元され、
    前記第1透過抑制部は、前記第1電解液収容部における前記第1電解液の流出口側に、設けられ、
    前記第1透過抑制部は、前記第1活物質の透過を抑制する、
    レドックスフロー電池。
  2. 前記第1酸化還元種の酸化還元電位領域と前記第1活物質の酸化還元電位領域とは、重複領域を有する、
    請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  3. 前記第1酸化還元種の酸化還元電位領域の上限値は、前記第1活物質の酸化還元電位領域の上限値よりも、高く、
    前記第1酸化還元種の酸化還元電位領域の下限値は、前記第1活物質の酸化還元電位領域の下限値よりも、低い、
    請求項2に記載のレドックスフロー電池。
  4. 前記第1酸化還元種は、酸化および還元する特性を有する有機化合物である、
    請求項1からのいずれかに記載のレドックスフロー電池。
  5. 前記第1酸化還元種は、多段階の酸化還元電位を有する有機化合物である、
    請求項に記載のレドックスフロー電池。
  6. 前記第1活物質は、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを可逆に吸蔵および放出する特性を有する物質である、
    請求項1からのいずれかに記載のレドックスフロー電池。
  7. 前記第1活物質は、リチウムイオンを可逆に吸蔵および放出する特性を有する物質である、
    請求項に記載のレドックスフロー電池。
  8. 前記第2電極は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属である、
    請求項1からのいずれかに記載のレドックスフロー電池。
  9. 前記第2電極は、リチウムである、
    請求項に記載のレドックスフロー電池。
  10. 充電状態においては、前記第1酸化還元種は、前記第1電極において酸化され、かつ、前記第1活物質により還元され、
    放電状態においては、前記第1酸化還元種は、前記第1電極において還元され、かつ、前記第1活物質により酸化される、
    請求項1からのいずれかに記載のレドックスフロー電池。
  11. 第2活物質と、
    第2酸化還元種が溶解した第2電解液と、
    第2循環機構と、
    を備え、
    前記第2活物質は、前記第2電解液に、不溶であり、
    前記第2循環機構は、前記第2電極と前記第2活物質との間で、前記第2電解液を循環させ、
    前記第2酸化還元種は、前記第2電極において、酸化および還元し、
    前記第2酸化還元種は、前記第2活物質により、酸化および還元される、
    請求項1から10のいずれかに記載のレドックスフロー電池。
  12. 前記第2酸化還元種の酸化還元電位領域と前記第2活物質の酸化還元電位領域とは、重複領域を有する、
    請求項11に記載のレドックスフロー電池。
  13. 前記第2酸化還元種の酸化還元電位領域の上限値は、前記第2活物質の酸化還元電位領域の上限値よりも、高く、
    前記第2酸化還元種の酸化還元電位領域の下限値は、前記第2活物質の酸化還元電位領域の下限値よりも、低い、
    請求項12に記載のレドックスフロー電池。
  14. 前記第2循環機構は、第2電解液収容部を備え、
    前記第2活物質は、前記第2電解液収容部に、収容され、
    前記第2電解液収容部において、前記第2電解液と前記第2活物質とが接触することにより、前記第2酸化還元種は、前記第2活物質により、酸化および還元される、
    請求項11から13のいずれかに記載のレドックスフロー電池。
  15. 前記第2循環機構は、第2透過抑制部を備え、
    前記第2透過抑制部は、前記第2電解液収容部における前記第2電解液の流出口側に、設けられ、
    前記第2透過抑制部は、前記第2活物質の透過を抑制する、
    請求項14に記載のレドックスフロー電池。
  16. 前記第2酸化還元種は、酸化および還元する特性を有する有機化合物である、
    請求項11から15のいずれかに記載のレドックスフロー電池。
  17. 前記第2酸化還元種は、多段階の酸化還元電位を有する有機化合物である、
    請求項16に記載のレドックスフロー電池。
  18. 前記第2活物質は、アルカリ金属イオンまたはアルカリ土類金属イオンを可逆に吸蔵および放出する特性を有する物質である、
    請求項11から17のいずれかに記載のレドックスフロー電池。
  19. 前記第2活物質は、リチウムイオンを可逆に吸蔵および放出する特性を有する物質である、
    請求項18に記載のレドックスフロー電池。
  20. 充電状態においては、前記第2酸化還元種は、前記第2電極において還元され、かつ、前記第2活物質により酸化され、
    放電状態においては、前記第2酸化還元種は、前記第2電極において酸化され、かつ、前記第2活物質により還元される、
    請求項11から19のいずれかに記載のレドックスフロー電池。
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