JP6726122B2 - エンジン始動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン始動制御装置に関し、特に、車両に搭載されたエンジンのスタータモータへの通電を制御するエンジン始動制御装置に関する。
近年、自動二輪車等の車両において、その商品性を高めるために、運転者がエンジンの始動用のスタートスイッチの押し込み部を一般的なイグニッションスイッチに比較して短時間押圧して押し下げる(押し込む)始動操作をすることによって、エンジンの完爆までその始動操作を継続しなくても、エンジンの始動を可能とするエンジン始動制御装置が提案されてきている。
かかる状況下で、特許文献1は、車両用始動制御装置1に関し、始動制御ECU20が、始動/停止スイッチ11及びシフト装置12から入力される信号に応じて、車両のイグニッション電源系統への電力供給状態を制御することにより、エンジンや電気モータ等の車両に駆動力を発生させる駆動装置30の始動及び停止状態を制御する構成を開示する。
特開2011−214485号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、特許文献1の構成は、始動制御ECU20が、始動/停止スイッチ11及びシフト装置12から入力される信号に応じて、車両のイグニッション電源系統への電力供給状態を制御するものではあるが、エンジン始動制御装置を、エンジンの運転状態を制御する電子制御装置と、車載バッテリ等の電源の制御用のマイコンであってエンジンのスタータモータへ作動用電力を供給する等の機能を有する電子制御装置と、から構成した場合には、更なる改善の余地がある。
つまり、エンジン始動制御装置をかかる構成とした場合には、前者の電子制御装置がスタートスイッチからの出力信号を読み込でスタートスイッチが始動操作されたと判断したときには、前者の電子制御装置が後者の電子制御装置にスタータモータに対する通電開始を指示する制御信号を送出すると共に、前者の電子制御装置がエンジンが完爆したと判断したときには、前者の電子制御装置が後者の電子制御装置にスタータモータに対する通電終了を指示する制御信号を送出することになるが、例えば、前者の電子制御装置から後者の電子制御装置に送出される制御信号の電圧値が通電開始指示側に固着した場合や、前者の電子制御装置及び後者の電子制御装置間でかかる制御信号が流れる電気配線に短絡が発生してその電圧値が通電開始状態を示すような場合には、不要に通電開始を指示した状態となることが考えられる。かかる場合には、トランスミッションがインギヤ状態かつクラッチが接続した状態で、不要にスタータモータに通電がされてエンジンが始動する事態が発生する場合も考えられて、更なる改善の余地がある。
本発明は、以上の検討を経てなされたものであり、車両に搭載されたエンジンのスタータモータへの通電制御の信頼性を高めてスタータモータの作動を適切に制御可能なエンジン始動制御装置を提供することを目的とする。
以上の目的を達成するべく、本発明は、エンジンの運転状態を制御する第1の制御装置と、前記第1の制御装置と制御出力信号線及び通信信号線を介して接続されると共に、前記エンジンのスタータモータへ作動用電力を供給する第2の制御装置と、を備え、スタートスイッチに対する始動操作に応じて前記エンジンの始動を許可するエンジン始動制御装置であって、前記始動操作に応じて、前記第1の制御装置から前記第2の制御装置に、前記制御出力信号線を介して第1のスタータ駆動指示信号が前記スタータモータの作動を許可するための通電許可状態を示す第1の許可電圧値の第1の許可信号として入力され、かつ、前記通信信号線を介して第2のスタータ駆動指示信号が前記スタータモータの作動を許可するための通電許可状態を示す第2の許可電圧値の第2の許可信号として入力された場合には、前記第2の制御装置は、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを許可する一方で、前記始動操作に応じて、前記第1の制御装置から前記第2の制御装置に、前記第1の許可信号に相当する前記第1のスタータ駆動指示信号及び前記第2の許可信号に相当する前記第2のスタータ駆動指示信号の内の少なくとも1つが入力されない場合には、前記第2の制御装置は、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを禁止し、前記第1の制御装置が、前記第1のスタータ駆動指示信号の電圧が前記第1の許可電圧値に固着する異常が発生するのに対応して、前記第2のスタータ駆動指示信号の電圧を前記第2の許可電圧値とは異なる不許可電圧値とすることで、前記第2の制御装置が、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを禁止することを第1の局面とする。
また、本発明は、エンジンの運転状態を制御する第1の制御装置と、前記第1の制御装置と制御出力信号線及び通信信号線を介して接続されると共に、前記エンジンのスタータモータへ作動用電力を供給する第2の制御装置と、を備え、スタートスイッチに対する始動操作に応じて前記エンジンの始動を許可するエンジン始動制御装置であって、前記始動操作に応じて、前記第1の制御装置から前記第2の制御装置に、前記制御出力信号線を介して第1のスタータ駆動指示信号が前記スタータモータの作動を許可するための通電許可状態を示す第1の許可電圧値の第1の許可信号として入力され、かつ、前記通信信号線を介して第2のスタータ駆動指示信号が前記スタータモータの作動を許可するための通電許可状態を示す第2の許可電圧値の第2の許可信号として入力された場合には、前記第2の制御装置は、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを許可する一方で、前記始動操作に応じて、前記第1の制御装置から前記第2の制御装置に、前記第1の許可信号に相当する前記第1のスタータ駆動指示信号及び前記第2の許可信号に相当する前記第2のスタータ駆動指示信号の内の少なくとも1つが入力されない場合には、前記第2の制御装置は、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを禁止し、前記第1の制御装置が、前記第2のスタータ駆動指示信号の電圧が前記第2の許可電圧値に固着する異常が発生するのに対応して、前記第1のスタータ駆動指示信号の電圧を前記第1の許可電圧値とは異なる不許可電圧値とすることで、前記第2の制御装置、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを禁止することを第2の局面とする。
以上の本発明の第1の局面にかかるエンジン始動制御装置によれば、スタートスイッチに対する始動操作に応じて、第1の制御装置から第2の制御装置に、第1の制御装置及び第2の制御装置間に配策された制御出力信号線を介して第1のスタータ駆動指示信号がスタータモータの作動を許可するための通電許可状態を示す第1の許可電圧値の第1の許可信号として入力され、かつ、第1の制御装置及び第2の制御装置間に配策された通信信号線を介して第2のスタータ駆動指示信号がスタータモータの作動を許可するための通電許可状態を示す第2の許可電圧値の第2の許可信号として入力された場合には、第2の制御装置が、スタータモータへ作動用電力を供給することを許可する一方で、始動操作に応じて、第1の制御装置から第2の制御装置に、第1の許可信号に相当する第1のスタータ駆動指示信号及び第2の許可信号に相当する第2のスタータ駆動指示信号の内の少なくとも1つが入力されない場合には、第2の制御装置は、スタータモータへ作動用電力を供給することを禁止し、第1の制御装置が、第1のスタータ駆動指示信号の電圧が第1の許可電圧値に固着する異常が発生するのに対応して、第2のスタータ駆動指示信号の電圧を第2の許可電圧値とは異なる不許可電圧値とすることで、第2の制御装置が、スタータモータへ作動用電力を供給することを禁止するものであり、本発明の第2の局面にかかるエンジン始動制御装置によれば、第1の局面にかかるエンジン始動制御装置と同様にスタータモータへ作動用電力を供給することを許可する一方で、始動操作に応じて、第1の制御装置から第2の制御装置に、第1の許可信号に相当する第1のスタータ駆動指示信号及び第2の許可信号に相当する第2のスタータ駆動指示信号の内の少なくとも1つが入力されない場合には、第2の制御装置は、スタータモータへ作動用電力を供給することを禁止し、第1の制御装置が、第2のスタータ駆動指示信号の電圧が第2の許可電圧値に固着する異常が発生するのに対応して、第1のスタータ駆動指示信号の電圧を第1の許可電圧値とは異なる不許可電圧値とすることで、第2の制御装置が、スタータモータへ作動用電力を供給することを禁止するものであるため、スタータモータに対する通電開始を指示する制御信号を二重化してその信頼性を向上することができ、車両に搭載されたエンジンのスタータモータへの通電を適切かつ確実に制御することができる。特に、通信信号線は高いノイズ耐力を有するものであるため、通信信号線を利用して制御信号を二重化することにより、スタータモータへの通電制御の信頼性を高めることができる。
図1は、本発明の実施形態におけるエンジン始動制御装置の構成を示すブロック図である。 図2は、本実施形態におけるエンジン始動制御装置によるエンジン始動制御処理を正常時に実行したときのスタータ駆動指示信号の時間変化を主として示す図である。 図3は、本実施形態におけるエンジン始動制御装置によるエンジン始動制御処理を異常時に実行したときのスタータ駆動指示信号の時間変化を主として示す図である。
以下、図面を適宜参照して、本発明の実施形態におけるエンジン始動制御装置につき、詳細に説明する。
〔エンジン始動制御装置の構成〕
まず、図1を参照して、本実施形態におけるエンジン始動制御装置の構成について説明する。
図1は、本実施形態におけるエンジン始動制御装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態におけるエンジン始動制御装置1は、いずれも図示を省略するが、典型的には、内燃機関であるエンジンで駆動される自動二輪車等の車両に搭載されて、車載電源であるバッテリから電源電力が供給されて稼働する。かかるエンジン始動制御装置1は、エンジンの運転状態を制御する機能を有する電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)2と、バッテリからの電源電力の供給制御用のマイコンであってECU2からの許可信号に基づいてエンジンのスタータモータMへ作動用電力を供給する等の機能を有する電子制御装置(MCU:Micro Controller Unit)3と、を備える。
ECU2及びMCU3は、バッテリからの電源電力により稼働し、それらの間には制御出力信号線4及び通信信号線5が配策される。なお、ECU2に供給されるバッテリからの電源電力は、MCU3を介して供給されてもよい。
具体的には、ECU2は、ギヤポジションセンサ11、サイドスタンドセンサ12、クラッチスイッチ13、アクセル開度センサ14、クランク角センサ15、及びスタートスイッチ16等に電気的に接続され、それらからの入力信号を用いて、いずれも図示を省略するが、点火栓駆動回路及び燃料噴射弁駆動回路を制御すると共に、エンジンのスロットルバルブの開度(スロットル開度)を制御するようにモータ駆動回路を制御することにより、エンジンの運転状態を制御する。なお、ギヤポジションセンサ11、サイドスタンドセンサ12、クラッチスイッチ13、アクセル開度センサ14、クランク角センサ15、及びスタートスイッチ16について、ECU2の前段に必要に応じて設けられるこれらの入力回路の図示は、省略している。
ギヤポジションセンサ11は、図示を省略するトランスミッションのシフトドラムの回転位置に対応してトランスミッションで選択されている変速段(ギヤポジション)に応じた電気信号をECU2に入力する。
サイドスタンドセンサ12は、図示を省略するサイドスタンドの格納状態及び起立状態に応じた電気信号をECU2に入力する。例えば、自動二輪車のサイドスタンドは、その作動状態をそれが上方に上がった状態の格納状態からそれが下方に下がって路面に当接した状態の起立状態にすることにより、自動二輪車を支持しそれを自立させて駐輪させることができる。なお、サイドスタンドの代わりにセンタースタンドを設け、この作動状態を格納状態から起立状態にすることによって、自動二輪車を自立させて駐輪させることができるようにしてもよい。
クラッチスイッチ13は、図示を省略するクラッチレバー等のクラッチ操作部材の操作状態に対応して、図示を省略するクラッチの接続状態及び遮断状態に応じた電気信号をECU2に入力する。
アクセル開度センサ14は、図示を省略するアクセルグリップ等のアクセル操作部材の操作量(アクセル開度)に応じた電気信号をECU2に入力する。
クランク角センサ15は、エンジンのクランク角(クランク軸の回転角度)に応じた電気信号をECU2に入力する。
スタートスイッチ16は、エンジンを始動する際にスタータモータM等にバッテリからの電源電力を供給するために操作されるプッシュボタン式のスイッチであり、その短時間の押し下げ(押し込み)動作であるエンジンの始動操作に応じた電気信号をECU2に入力する。
また、ECU2は、ギヤポジションセンサ11、サイドスタンドセンサ12、アクセル開度センサ14、クランク角センサ15、及びスタートスイッチ16等からの入力信号を用いて、スタータモータMに対してその作動用にバッテリの電源電力を供給するための通電許可の判断を行い、通電許可の判断をした場合にスタートスイッチ16への始動操作に応じて、スタータモータMに通電してその作動を許可する第1の許可信号及び第2の許可信号を、かかる始動操作に各々同期して生成し、このように生成した許可信号を、制御出力信号線4及び通信信号線5を対応して介して、ECU2からMCU3に入力する。
MCU3は、ECU2からMCU3に、制御出力信号線4及び通信信号線5を各々対応して介して、第1の許可信号及び第2の許可信号が入力されているか否か判断し、かかる第1の許可信号及び第2の許可信号が入力されたと判断した場合には、スタータモータMの前段に設けられるスタータリレー17に対して、それを接続状態とするための制御信号を入力して、スタータモータMにバッテリの電源電力を供給しそれを通電状態として作動(回転)させる。換言すれば、MCU3は、ECU2からMCU3に、かかる第1の許可信号及び第2の許可信号の少なくとも1つが入力されていないと判断した場合には、スタータリレー17に対して、それを接続状態とするための制御信号を入力することはなく、スタータモータMにバッテリの電源電力を供給してそれを通電状態とし作動させることを禁止する。
制御出力信号線4は、ECU2の出力ポートとそれに対応するMCU3の入力ポートとの間を電気的に直接接続する電気配線であり、それを介してECU2からMCU3へ向けて出力される制御信号は、典型的には電圧信号である。
通信信号線5は、ECU2の出力ポートとそれに対応するMCU3の入力ポートとの間をバス方式で電気的に接続する電気配線である。通信信号線5を介してECU2及びMCU3間で通信する通信プロトコルは、典型的にはCAN(Controller Area Network)プロトコルであり、これに対応する通信信号線5は、耐ノイズ性の高い2線式の信号線である。
スタータリレー17は、MCU3及びスタータモータM間に設けられてそれらに電気的に接続され、MCU3からの制御信号に応じて接続状態及び遮断状態のいずれかの状態を呈する。
スタータモータMは、スタータリレー17に電気的に接続され、その接続状態及び遮断状態に応じて作動状態及び停止状態のいずれかの状態を呈し、それが作動して回転しているときにはエンジンをクランキングする。
以上のような構成を有するエンジン始動制御装置1は、以下に示すエンジン始動制御処理を実行することによって、エンジンのスタータモータMへの通電制御の信頼性を高めてスタータモータの作動を適切に制御する。以下、更に図2及び図3をも参照して、エンジン始動制御処理を実行する際のエンジン始動制御装置1の動作について、詳細に説明する。
〔エンジン始動制御処理〕
図2は、本実施形態におけるエンジン始動制御装置1によるエンジン始動制御処理を正常時に実行したときのスタータ駆動指示信号の時間変化を主として示す図である。また、図3は、本実施形態におけるエンジン始動制御装置1によるエンジン始動制御処理を異常時に実行したときのスタータ駆動指示信号の時間変化を主として示す図である。
本実施形態におけるエンジン始動制御装置1によるエンジン始動制御処理は、エンジン始動制御装置1、つまりECU2及びMCU3に、バッテリからの電源電力が供給されてそれが起動されたタイミングで開始となり、ECU2及びMCU3が起動されている間、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
具体的には、まず、図2に一例として示すように、本実施形態におけるエンジン始動制御装置1によるエンジン始動制御処理を実行したときに、制御出力信号線4及び通信信号線5やそこを流れる電気信号に異常が見られない正常状態であった場合について説明する。
まず、時刻t=t1以前に、ECU2は、制御出力信号線4及び通信信号線5の短絡やそこを流れる電気信号の電圧の固着等の異常が発生したか否かの検知及び判断を継続して行っている。図中では、時刻t=t1までに、ECU2により、かかる異常が発生したとの検知及び判断がなされていない例を示している。
また、時刻t=t1以前に、ECU2は、ギヤポジションセンサ11、サイドスタンドセンサ12、アクセル開度センサ14、クランク角センサ15、及びスタートスイッチ16等からの入力信号を用いて、スタータモータMへ通電を許可する所定の前提条件(トランスミッションがニュートラル状態、サイドスタンドが格納状態、アクセル開度が所定開度未満、エンジン回転数NEが所定回転数未満、及びスタートスイッチの始動操作が無し等の諸条件)が充足されているか否かの判断を継続して行っている。図中では、時刻t=t1までに、ECU2により、かかる所定の前提条件が充足されているとの判断が継続してなされた例を示している。
次に、時刻t=t1で、上述の所定の前提条件が充足されているとの判断がなされた状態が継続し、かつ、上述の異常が発生したとの検知及び判断がなされていない状態が継続したままで、スタートスイッチ16が始動操作されると、これと同期して、ECU2は、通電許可の判断をして、第1のスタータ駆動指示信号の電圧を、通電許可状態を示す値に設定して、かかる第1のスタータ駆動指示信号を第1の許可信号として、制御出力信号線4を介してECU2からMCU3に出力し、かつ、第2のスタータ駆動指示信号の電圧を、通電許可状態を示す値に設定して、かかる第2のスタータ駆動指示信号を第2の許可信号として、通信信号線5を介してECU2からMCU3に出力する。ここで、時刻t=t1から時刻t=t2までの短い期間は、スタートスイッチ16が始動操作されている期間を示している。
この際、MCU3は、ECU2からMCU3に、制御出力信号線4及び通信信号線5を各々対応して介して、第1の許可信号及び第2の許可信号が入力されたと判断し、スタータリレー17に対して、それを接続状態とするための制御信号を出力し、この結果、スタータリレー17が接続状態となって、スタータモータMにバッテリの電源電力が供給されそれが作動(回転)する。
また、この際、ECU2は、ギヤポジションセンサ11、サイドスタンドセンサ12、クラッチスイッチ13、アクセル開度センサ14、クランク角センサ15、及びスタートスイッチ16等からの入力信号を用いて、点火栓駆動回路及び燃料噴射弁駆動回路の制御を開始すると共に、エンジンのスロットルバルブの開度(スロットル開度)を制御するためのモータ駆動回路の制御を開始する。
つまり、このように、ECU2は、MCU3と協働してスタータモータMを回転させてエンジンをクランキングしながら、それに燃料及び空気の混合気を供給してその混合気に点火することにより、エンジンの始動を開始する。ここで、エンジンは、時刻t=t1から始動を開始されて燃焼を開始し、時刻t=t3で、そのエンジン回転数NEが完爆判断回転数に到達している。
次に、時刻t=t3で、ECU2は、スタータ駆動継続タイマ(プログラムタイマ)の計時を開始し、その計時が完了した時点(時刻t=t4)でエンジンの完爆状態が維持されていると判断した場合には、その際に、通電不許可の判断をして、第1のスタータ駆動指示信号の電圧を、通電許可状態を示す値から通電不許可状態を示す値に切り換え、かつ、第2のスタータ駆動指示信号の電圧を、通電許可状態を示す値から通電不許可状態を示す値に切り換える。
この際、MCU3は、ECU2からMCU3に、第1の許可信号及び第2の許可信号が入力されなくなったと判断し、スタータリレー17に対して、それを遮断状態とするための制御信号を出力し、この結果、スタータリレー17が遮断状態となって、スタータモータMに対するバッテリの電源電力の供給が停止されてそれが停止する。併せて、時刻t=t4で、ECU2は、所定の前提条件の判断を、充足されているとの判断からそれが充足されていないとの判断に切り換える。
この後、ECU2は、エンジンを完爆状態に維持し所要の運転状態で運転していくことになる。
一方で、図3に一例として示すように、本実施形態におけるエンジン始動制御装置1によるエンジン始動制御処理を実行したときに、制御出力信号線4及び通信信号線5の短絡やそこを流れる電気信号の電力の固着等の異常が見られる異常状態であった場合について説明する。
まず、時刻t=t11以前に、ECU2は、制御出力信号線4及び通信信号線5の短絡やそこを流れる電気信号の電圧の固着等の異常が発生したか否かの検知及び判断を継続して行っている。
また、時刻t=t11以前に、ECU2は、ギヤポジションセンサ11、サイドスタンドセンサ12、アクセル開度センサ14、クランク角センサ15、及びスタートスイッチ16等からの入力信号を用いて、スタータモータMへ通電を許可する所定の前提条件(トランスミッションがニュートラル状態、サイドスタンドが格納状態、アクセル開度が所定開度未満、エンジン回転数NEが所定回転数未満、及びスタートスイッチの始動操作が無し等の諸条件)が充足されているか否かの判断を継続して行っている。
次に、時刻t=t11で、第1のスタータ駆動指示信号の電圧が通電許可状態を示す値に固着する異常が発生し、これに対応して、ECU2は、かかる異常が発生したとの検知及び判断をすると共に、かかる所定の前提条件の判断を、充足されているとの判断からそれが充足されていないとの判断に切り換える。併せて、この際に、ECU2は、異常確定タイマ(プログラムタイマ)の計時を開始し、その計時が完了した時点(時刻t=t14)で異常確定の判断をして、以降、その判断結果を維持する。
ここで、時刻t=t11の時点及びそれ以降の期間で、第1のスタータ駆動指示信号の電圧は通電許可状態を示す値を呈し続けるが、ECU2は、第2のスタータ駆動指示信号の電圧を、通電不許可状態を示す値に維持し続ける。かかる状況下で、時刻t=t12から時刻t=t13までの期間、及び時刻t=t15から時刻t=t16までの期間で、スタートスイッチ16が始動操作されているが、第1のスタータ駆動指示信号の電圧は通電許可状態を示す値を呈し続ける一方で、第2のスタータ駆動指示信号の電圧は通電不許可状態を示す値に維持されているため、このような第1の許可信号に相当する第1のスタータ駆動指示信号及び第2の許可信号に相当しない第2のスタータ駆動指示信号が、制御出力信号線4及び通信信号線5を各々対応して介して、ECU2からMCU3に出力される。この際、MCU3は、第1の許可信号は入力されたが第2の許可信号は入力されていないと判断して、スタータリレー17に対して、それを遮断状態とするための制御信号を出力し続ける。この結果、スタータリレー17が遮断状態に維持され続けて、スタータモータMに対するバッテリの電源電力の供給が停止され続けてそれは停止され続けることになる。なお、このようなMCU3の動作は、それが、第1の許可信号は入力されていないが第2の許可信号は入力された判断した場合や、第1の許可信号及び第2の許可信号の双方が入力されていないと判断した場合においても同様である。
以上の説明から明らかなように、本実施形態におけるエンジン始動制御装置1では、スタートスイッチ16に対する始動操作に応じて、ECU2からMCU3に、ECU2及びMCU3間に配策された制御出力信号線4を介してスタータモータMの作動を許可する第1の許可信号が入力され、かつ、ECU2及びMCU3間に配策された通信信号線5を介してスタータモータMの作動を許可する第2の許可信号が入力された場合には、MCU3が、スタータモータMへ作動用電力を供給することを許可するものであるため、スタータモータMに対する通電開始を指示する制御信号を二重化してその信頼性を向上することができ、車両に搭載されたエンジンのスタータモータMへの通電を適切に制御することができる。特に、通信信号線5は高いノイズ耐力を有するものであるため、通信信号線5を利用して制御信号を二重化することにより、スタータモータMへの通電の信頼性を高めることができる。
また、本実施形態におけるエンジン始動制御装置1では、ECU2からMCU3に、第1の許可信号及び第2の許可信号の内の少なくとも1つが入力されない場合には、MCU3が、スタータモータMへ作動用電力を供給することを禁止するものであるため、車両に搭載されたエンジンのスタータモータMへの通電をより適切かつ確実に制御することができる。
なお、本発明は、部材の種類、形状、配置、個数等は前述の実施形態に限定されるものではなく、その構成要素を同等の作用効果を奏するものに適宜置換する等、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはもちろんである。
以上のように、本発明は、車両に搭載されたエンジンのスタータモータへの通電制御の信頼性を高めてスタータモータの作動を適切に制御可能なエンジン始動制御装置を提供することができるものであり、その汎用普遍的な性格から車両等のエンジン始動制御装置に広く適用され得るものと期待される。
1…エンジン始動制御装置、
2…ECU(第1の制御装置)
3…MCU(第2の制御装置)
4…制御出力信号線
5…通信信号線
11…ギヤポジションセンサ
12…サイドスタンドセンサ
13…クラッチスイッチ
14…アクセル開度センサ
15…クランク角センサ
16…スタートスイッチ
17…スタータリレー
M…スタータモータ

Claims (2)

  1. エンジンの運転状態を制御する第1の制御装置と、前記第1の制御装置と制御出力信号線及び通信信号線を介して接続されると共に、前記エンジンのスタータモータへ作動用電力を供給する第2の制御装置と、を備え、スタートスイッチに対する始動操作に応じて前記エンジンの始動を許可するエンジン始動制御装置であって、
    前記始動操作に応じて、前記第1の制御装置から前記第2の制御装置に、前記制御出力信号線を介して第1のスタータ駆動指示信号が前記スタータモータの作動を許可するための通電許可状態を示す第1の許可電圧値の第1の許可信号として入力され、かつ、前記通信信号線を介して第2のスタータ駆動指示信号が前記スタータモータの作動を許可するための通電許可状態を示す第2の許可電圧値の第2の許可信号として入力された場合には、前記第2の制御装置は、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを許可する一方で、
    前記始動操作に応じて、前記第1の制御装置から前記第2の制御装置に、前記第1の許可信号に相当する前記第1のスタータ駆動指示信号及び前記第2の許可信号に相当する前記第2のスタータ駆動指示信号の内の少なくとも1つが入力されない場合には、前記第2の制御装置は、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを禁止し、
    前記第1の制御装置が、前記第1のスタータ駆動指示信号の電圧が前記第1の許可電圧値に固着する異常が発生するのに対応して、前記第2のスタータ駆動指示信号の電圧を前記第2の許可電圧値とは異なる不許可電圧値とすることで、前記第2の制御装置が、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを禁止することを特徴とするエンジン始動制御装置。
  2. エンジンの運転状態を制御する第1の制御装置と、前記第1の制御装置と制御出力信号線及び通信信号線を介して接続されると共に、前記エンジンのスタータモータへ作動用電力を供給する第2の制御装置と、を備え、スタートスイッチに対する始動操作に応じて前記エンジンの始動を許可するエンジン始動制御装置であって、
    前記始動操作に応じて、前記第1の制御装置から前記第2の制御装置に、前記制御出力信号線を介して第1のスタータ駆動指示信号が前記スタータモータの作動を許可するための通電許可状態を示す第1の許可電圧値の第1の許可信号として入力され、かつ、前記通信信号線を介して第2のスタータ駆動指示信号が前記スタータモータの作動を許可するための通電許可状態を示す第2の許可電圧値の第2の許可信号として入力された場合には、前記第2の制御装置は、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを許可する一方で、
    前記始動操作に応じて、前記第1の制御装置から前記第2の制御装置に、前記第1の許可信号に相当する前記第1のスタータ駆動指示信号及び前記第2の許可信号に相当する前記第2のスタータ駆動指示信号の内の少なくとも1つが入力されない場合には、前記第2の制御装置は、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを禁止し、
    前記第1の制御装置が、前記第2のスタータ駆動指示信号の電圧が前記第2の許可電圧値に固着する異常が発生するのに対応して、前記第1のスタータ駆動指示信号の電圧を前記第1の許可電圧値とは異なる不許可電圧値とすることで、前記第2の制御装置が、前記スタータモータへ前記作動用電力を供給することを禁止することを特徴とするエンジン始動制御装置。
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