JP6725261B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明によれば、負極集電体における貫通孔の開孔率よりも、正極集電体における貫通孔の開孔率が低い構成とすることで、この正極集電体の機械的強度、特に引張強度を確保し、伸び率を高めることができるので、正極集電体が用いられる正極の機械的強度及び伸び率も向上する。これにより、充放電に伴って各電極に膨張収縮が生じた際に、特に強度が低めである正極集電体を含む正極の物理的損壊が生じるのが抑制され、電池特性の低下を防止できる。また、正極集電体及び負極集電体に、最適化された開孔率で複数の貫通孔が設けられていることで、プレドープ処理によって負極活物質層にリチウムイオンを効果的に拡散させることができ、十分な放電容量を確保できる。
従って、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池が実現できる。
図1は、本発明の一実施形態である積層型のリチウムイオン二次電池10を示す断面図であり、図2は、図1に示したリチウムイオン二次電池10の要部を拡大して示す断面図である。
本実施形態においては、全ての負極3に隣接してリチウム金属箔4が設けられているが、リチウム金属箔4は必須構成ではなく、任意の負極3に隣接して又はその近傍に設けることができる。
なお、図2においては、貫通孔11aを視認しやすくするために、各貫通孔11aを便宜上大きく描いており、K2>K1を正確に描いてはいない。
リチウムイオン二次電池10において、まず、負極集電体31における複数の貫通孔31aの開孔率K2が上記範囲であることで、リチウムのプレドープ処理をより効果的に実施できる。一方、正極集電体11における複数の貫通孔11aの開孔率K1が上記範囲であることで、正極集電体11の機械的強度をより確実に確保できる。さらに伸び率を向上させることができる。即ち、各集電体における貫通孔11a,31aの開孔率K1,K2の最適化により、電極の物理的損壊が生じることがなく、また、充放電を繰り返して使用した場合に放電容量が低下するのが抑制されるので、リチウムイオン二次電池10の電池特性が顕著に向上する。
また、各々の負極3は引出配線を有し、各引出配線は互いに接続されて束ねられて、リードタブ3zが形成されている。
電極積層体9は、電解液とともに、不図示のアルミラミネート製の外装体に収納されている。リードタブ1z及びリードタブ3zは外装体の外部へ延設されており、外装体は内部の電解液が漏出しないように封止されている。
例えば、図1に示した、正極1、セパレータ2及び負極3をそれぞれ複数備えた電極積層体を有するリチウムイオン二次電池において、図3の要部拡大断面図に示す構成を適用し、正極1A(正極集電体11A)及び負極3(負極集電体31)を備えた電極積層体9Aを有するリチウムイオン二次電池10Aを構成することも可能である。図3に示す例の電極積層体9Aは、正極1Aの正極集電体11Aが貫通孔を有さない無孔板からなり、一方、負極3の負極集電体31が、上記同様、複数の貫通孔31aを有する有孔板からなる構成とされている。
以下、リチウムイオン二次電池10の製造方法の一例について説明する。
リチウムイオン二次電池10の製造方法としては、例えば、負極3、セパレータ2及び正極1を公知の方法で順次積層し、さらに、負極3のセパレータ2側とは反対側の片面にリチウム金属箔4を接触又は近接させた状態とし、電極ユニットとする。そして、これらの電極ユニットを複数、図1に示す例では4個の電極ユニットを公知の方法で積層し、電極積層体9を形成する。
次いで、電極積層体9全体が電解液に含浸された状態で、負極3を構成する負極活物質層32にリチウムをプレドープ処理する。
まず、上記のように、貫通孔31aの開孔率K2を適正に設定してパンチングされた板状の負極集電体31を準備する。そして、この負極集電体31の一方の面に、シリコン化合物を含有する負極材を塗工して負極活物質層32を設け、他方の面にも必要に応じて負極活物質層32を設ける。
即ち、まず、上記のように、貫通孔11aの開孔率K1を適正に設定してパンチングされた板状の正極集電体11を準備する。そして、この正極集電体11の一方の面及び/又は他方の面に正極材を塗工して正極活物質層12を設ける。
これにより、正極集電体11の機械的強度の確保及び伸び率の向上を達成でき、正極1の機械的強度及び伸び率も向上することから、充放電に伴って各電極に膨張収縮が生じた際に正極1の物理的損壊が生じるのを抑制できるので、電池特性の低下を防止することが可能となる。また、正極集電体11及び負極集電体31に、最適化された開孔率K1,K2で複数の貫通孔11a,31aが設けられているので、電池製造時のプレドープ処理によって負極活物質層32にリチウムイオンを効果的に拡散させることができ、十分な放電容量を確保できる。
従って、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、高い容量発現率及び優れた充放電特性を有し、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池10が得られる。
さらに、上記方法によって製造されるリチウムイオン二次電池10は、正極集電体11及び負極集電体31に貫通孔11a,31aが複数設けられているため、当該電池の製造時だけでなく、電池使用時においても電解質(電解液)が効率的に拡散する。これにより、リチウムイオン二次電池10電池特性をさらに向上させることが可能になる。
各々の負極3に用いられる負極材としては、例えば、負極活物質としてのシリコン化合物、粒子状導電助剤、繊維状導電助剤及びバインダーが配合されてなるものが挙げられる。
負極活物質としてのシリコン化合物は、酸化ケイ素であることが好ましい。
酸化ケイ素としては、一般式「SiOz(式中、zは0.5〜1.5のいずれかの数である。)」で表されるものが例示できる。ここで酸化ケイ素を「SiO」単位で見た場合、このSiOは、アモルファス状のSiOであるか、又はSi:SiO2のモル比が約1:1となるように、ナノクラスターのSiの周囲にSiO2が存在する、Si及びSiO2の複合物である。SiO2は、充放電時におけるSiの膨張及び収縮に対して緩衝作用を有すると推測される。
粒子状導電助剤は、導電助剤として機能する粒子状のものであり、好ましいものとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック;黒鉛(グラファイト);フラーレン等が例示できる。
粒子状導電助剤は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
繊維状導電助剤は、導電助剤として機能する繊維状のものであり、好ましいものとしては、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンが例示できる。
繊維状導電助剤は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
負極材に含まれるバインダーとしては、公知のものでよく、好ましいものとしては、ポリアクリル酸(PAA)、ポリアクリル酸リチウム(PAALi)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体(PVDF−HFP)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリルニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)等が例示できる。
バインダーは、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すればよい。
負極材には、酸化ケイ素、粒子状導電助剤、繊維状導電助剤及びバインダー以外に、これらに該当しないその他の成分がさらに配合されていてもよい。
その他の成分としては、目的に応じて任意に選択でき、好ましいものとしては、上記の配合成分(酸化ケイ素、粒子状導電助剤、繊維状導電助剤、バインダー)を溶解又は分散させるための溶媒が例示できる。
このように、さらに溶媒が配合されてなる負極材は、使用時において流動性を有する液状組成物であることが好ましい。
有機溶媒で好ましいものとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール;N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の鎖状又は環状アミド;アセトン等のケトンが例示できる。
溶媒は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すればよい。
負極集電体はシート状(板状)であることが好ましく、その厚さは、5μm〜20μmであることが好ましい。
正極材としては、例えば、正極活物質、バインダー及び溶媒、並びに必要に応じて導電助剤等が配合されてなる正極材が挙げられる。
このような金属酸リチウム化合物としては、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)等が例示でき、類似の組成であるオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO4)を用いることもできる。
金属酸リチウム化合物は、上記の一般式において、Mが複数種のものであってもよく、このような金属酸リチウム化合物としては、一般式「LiM1 pM2 qM3 rOy(式中、M1、M2及びM3は互いに異なる種類の金属であり;p、q、r及びyは、金属M1、M2及びM3と酸素Oとの組成比である。)」で表されるものが例示できる。ここで、p+q+r=xである。このような金属酸リチウム化合物としては、LiNi0.33Mn0.33Co0.33O2等が例示できる。
正極活物質は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
正極における導電助剤は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
正極活物質層が形成される正極集電体の材料として、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼等が挙げられる。
正極集電体はシート状(板状)であることが好ましく、その厚さは、2μm〜50μmが好ましく、5μm〜20μmがより好ましい。薄い方が電池の軽量化及び薄型化に有利である一方、薄過ぎると引張強度が劣り、充放電に伴う正極活物質層の膨張収縮により破損し易くなる。上記好適な範囲であると、電池の軽量化及び薄型化と、集電体の強度保持及び伸び率とのバランスが良好となる。
電解液としては、公知のリチウムイオン二次電池に使用されるものが適用可能であり、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ素リチウム(LiBF4)、リチウムビスフルオロスルホニルイミド(LiFSI)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(SO2CF3)2、LiTFSI)等の公知のリチウム塩が有機溶媒に溶解されてなるものが挙げられる。
電解液における電解質は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
有機溶媒は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
電解液中のリチウム濃度は、公知のリチウムイオン二次電池の場合と同様でよい。
電解液には、本発明の効果を損なわない範囲内において、公知のリチウムイオン二次電池の電解液に使用される任意成分が配合されていてもよい。
セパレータ2の材料としては、例えば、多孔性樹脂膜、不織布、ガラスファイバー等が挙げられる。
また、セパレータ2として、正極活物質層の表面又は負極活物質層の表面に形成され、正極1と負極3を絶縁し、電解液を保持及び透過させることが可能な多孔性絶縁層も適用可能である。多孔性絶縁層は、例えば、絶縁性無機粒子及びバインダー樹脂を含む組成物を負極3又は正極1の表面に塗工して乾燥させる公知方法によって形成される。多孔性絶縁層の厚みとしては、例えば0.5μm〜50μm程度が好ましい。
本発明に係るリチウムイオン二次電池10によれば、上記したように、 負極集電体31における貫通孔31aの開孔率K2よりも、正極集電体11における貫通孔11aの開孔率K1が低い構成とすることで、この正極集電体11の機械的強度、特に引張強度の確保及び伸び率の向上を達成できるので、正極集電体11が用いられる正極1の機械的強度及び伸び率も向上する。これにより、充放電に伴って各電極に膨張収縮が生じた際に、特に強度が低めである正極集電体11を含む正極1の物理的損壊が生じるのが抑制され、電池特性の低下を防止できる。また、正極集電体11及び負極集電体31に、最適化された開孔率K1,K2で複数の貫通孔11a,31aが設けられていることで、プレドープ処理によって負極活物質層32にリチウムイオンを効果的に拡散させることができ、十分な放電容量を確保できる。従って、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池10が実現できる。
[負極の作製]
一酸化ケイ素(SiO、平均粒子径1.0μm、69質量部)、SBR(3質量部)、及びポリアクリル酸(12質量部)を試薬瓶に入れ、さらに蒸留水を添加して濃度調整した後、自公転ミキサーを用いて2000rpmで2分間混合した。次いで、この混合物にアセチレンブラック(10質量部)を加え、自公転ミキサーを用いて2000rpmで2分間混合した。そして、この混合物を超音波ホモジナイザーで10分間、分散処理した後、再度、自公転ミキサーを用いてこの分散物を2000rpmで2分間混合することにより、負極材のスラリーを得た。
コバルト酸リチウム(LiCo2O)(93質量部)と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)(4質量部)と、導電助剤であるカーボンブラック(3質量部)とを混合して正極合材を調製し、これをN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させて、正極材のスラリーを得た。
まず、負極集電体31として、複数の貫通孔31aが形成されたパンチング銅箔(縦×横=40mm×55mm,厚さ10μm,穴径0.35mm,開孔率30%、福田金属箔粉工業株式会社製)を準備した。
そして、負極集電体31の両面に、塗工厚み30μmで上記の負極材を塗布し、乾燥させた後、プレスすることで、負極集電体31とほぼ同面積の負極活物質層32が形成された負極3を得た。
まず、正極集電体11として、複数の貫通孔11aが形成されたパンチングアルミニウム箔(縦×横=40mm×55mm,厚さ15μm,穴径0.35mm,開孔率15%、福田金属箔粉工業株式会社製)を準備した。
そして、正極集電体11の両面に、塗工厚み42.5μmで上記の正極材を塗布し、乾燥させた後、プレスすることで、正極集電体11とほぼ同面積の正極活物質層12が形成された正極1を得た。
EC及びPCの混合溶媒(EC:PC=30:70(体積比))に、濃度1.0モル/kgとなるようにシュウ酸リチウム−三フッ化ホウ素錯体を加え、23℃で混合することにより、電解液を得た。
図1及び図2に示す電極積層体9を、以下の方法で製造した。
まず、上記で作製した負極3及び正極1の間に、厚さ25μm、表面積42cm×57cmのセパレータ2(積水化学工業株式会社製)を配置して積層して電極ユニット(負極/セパレータ/正極)を得た。
次いで、上記の電極ユニットを4つ準備し、負極3におけるセパレータ2側とは反対側の片面に、この負極3とほぼ同面積とされた、厚みが100μmのリチウム金属箔4を設置した。
そして、上記の各電極ユニットを、隣接するユニット同士の正極1と負極3(リチウム金属箔4)とが向い合うように、各電極ユニット間にセパレータ2を配置しながら、第1〜第4電極ユニットU1〜U4を積層した。この積層体の最外層は、第1ユニットU1の正極1と、第4ユニットU4の負極3の片面に配置されたリチウム金属箔4である。
さらに、最外層の第1ユニットU1の正極1の表面に、セパレータ2を介して、片面側にリチウム金属箔4が配置された負極3を、該負極3が最外層となるように設置し、電極積層体9を得た(図1参照)。
電極積層体9を構成する各々の負極3を電気的に接続するリードタブ3zと、各々の正極1を電気的に接続するリードタブ1zとを外部へ突出させた状態で、電極積層体9をアルミラミネート製の図示略の外装体へ収納して該外装体を仮封止し、外装体内部に電解液を注入した後、本封止することにより、図1及び図2に示すリチウムイオン二次電池10を得た。
上記で製造したリチウムイオン二次電池10を加圧治具で加圧した状態で固定し、25℃の恒温槽中にて72時間静置することにより、リチウムのプレドープ処理を行った。
実施例2では、実施例1で作製した電極積層体9において、各々の正極1における正極集電体11に用いられるパンチングアルミニウム箔(縦×横=40mm×55mm,厚さ15μm,穴径0.35mm,福田金属箔粉工業株式会社製)として、貫通孔11aによる開孔率が10%であるものを採用した点を除き、実施例1と同様の条件及び手順で正極1並びに電極積層体9を製造し、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池10を作製した(図1参照)。
そして、実施例1と同様の条件及び手順により、リチウムのプレドープ処理を行った。
実施例3では、実施例1で作製した電極積層体9において、各々の正極1における正極集電体11に用いられるパンチングアルミニウム箔として、貫通孔の無い無孔板を採用した点を除き、実施例1と同様の条件及び手順で正極1並びに電極積層体9を製造し、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池10を作製した。
そして、実施例1と同様の条件及び手順により、リチウムのプレドープ処理を行った。
比較例では、実施例1で作製した電極積層体において、各々の正極における正極集電体に用いられるパンチングアルミニウム箔(縦×横=40mm×55mm,厚さ15μm,穴径0.35mm,福田金属箔粉工業株式会社製)として、貫通孔による開孔率が30%であるものを採用し、正極集電体及び負極集電体における開孔率を同じに設定した点を除き、実施例1と同様の条件及び手順で正極1並びに電極積層体9を製造し、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。
そして、実施例1と同様の条件及び手順により、リチウムのプレドープ処理を行った。
[リチウムイオン二次電池の充放電特性の評価]
上記の実施例1〜3及び比較例で作製したリチウムイオン二次電池について、25℃において0.1Cの定電流定電圧充電を、上限電圧4.35Vとして電流値が0.05Cに収束するまで行った後、0.1Cの定電流放電を2.5Vまで行った。
次いで、充放電電流を0.5Cとして、上記同様の方法で充放電サイクルを3回繰り返し行い、リチウムイオン二次電池の状態を安定させた。
そして、この結果に基づいて、容量発現率(%):{[1サイクル目の放電容量(mAh)]/[定格容量(mAh)]}×100)、及び、充放電電流を1Cとして同様の方法で、充放電サイクルを繰り返し行い、100サイクルでの容量維持率(%):({[100サイクル目の放電容量(mAh)]/[1サイクル目の放電容量(mAh)]}×100)を算出した。
上記手順で充放電特性を評価した実施例1〜3及び比較例のリチウムイオン二次電池を分解し、充放電に伴って膨張収縮が生じる正極及び負極を目視確認し、物理的損壊の有無を確認した。
上記の評価試験の結果、まず、正極集電体に設けられた貫通孔の開孔率が10%とされた実施例2、及び、無孔板(開孔率0%)を正極集電体に用いた実施例3においては、正極における割れ等の物理的損壊は生じていなかった。一方、正極集電体に設けられた貫通孔の開孔率が15%とされた実施例1においては、正極の一部に割れが生じているのが確認されたものの、電池としての性能には影響の無い程度であった。これは、正極集電体として、貫通孔が無いか、あるいは、貫通孔の開孔率が低いものと採用することで、アルミニウム金属箔からなる正極集電体の機械的強度及び伸び率が改善されたため、充放電に伴う正極及び負極の膨張又は収縮が発生した際に、割れ等の物理的損壊が生じるのが抑制されたためと考えられる。
Claims (4)
- 少なくとも、1以上の正極と、1以上の負極と、を備え、
前記正極は、板状の正極集電体と、その両面又は片面に設けられた正極活物質層と、を有し、
前記負極は、板状の負極集電体と、その両面又は片面に設けられた負極活物質層と、を有し、
前記正極集電体及び前記負極集電体は、複数の貫通孔を有する有孔板からなり、
さらに、前記正極集電体及び前記負極集電体は、それぞれ、片面の全面積に対する、複数の前記貫通孔を平面視した合計面積の割合を各々の開孔率としたとき、前記負極集電体における複数の前記貫通孔の開孔率が30%以上50%以下であり、前記正極集電体における複数の前記貫通孔の開孔率が0%超15%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。 - 1以上の正極と、1以上の負極と、を備え、
前記正極は、板状の正極集電体と、その両面又は片面に設けられた正極活物質層と、を有し、
前記負極は、板状の負極集電体と、その両面又は片面に設けられた負極活物質層と、を有し、
前記正極集電体は、貫通孔を有さない無孔板からなり、
前記負極集電体は、複数の貫通孔を有する有孔板からなり、且つ、前記複数の貫通孔の直径が0.2mm〜0.5mmであることを特徴とするリチウムイオン二次電池。 - 前記負極集電体は、片面の全面積に対する、複数の前記貫通孔を平面視した合計面積の割合である開孔率が15%超50%以下の範囲であることを特徴とする請求項2に記載のリチウムイオン二次電池。
- 前記負極活物質層には、初期充電前に、リチウムがプレドープされていることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
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