JP6725261B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
一般に、リチウムイオン二次電池は、正極、負極及び電解質を備えて構成される。この正極及び負極としては、各々、電極活物質層を有する電極が使用される。この電極活物質層は、通常、電極活物質、導電助剤及びバインダーが配合された組成物が集電体に塗布されて形成される。リチウムイオン二次電池において、電極活物質は電池容量に関わる重要な因子であり、負極活物質としては、例えば黒鉛(グラファイト)、ケイ素、酸化ケイ素等が使用される。
上記の負極活物質は、充放電時にリチウムイオンを吸蔵又は放出する機能を有するが、初期充電の際にリチウムイオンが負極活物質と不可逆的に反応し、電池容量(放電容量)が低下してしまうという問題がある。このような減少を回避し、高容量化を実現するため、従来から、初期充電以前に、負極を構成する負極活物質層にリチウムイオンを予めドープする処理(プレドープ処理)が行われている。プレドープ処理を行うことで、上記のような不可逆反応を予め生じさせておけば、その後の初期充電時においては、上記の不可逆反応及び副生成物の発生を抑制することができる。
また、負極活物質層に上記のプレドープ処理を行うリチウムイオン二次電池では、プレドープ処理時のリチウムイオンの拡散効率を高めるため、従来から、正極及び負極を構成する正極集電体及び負極集電体の両方に、複数の貫通孔が形成されたパンチングメタル等が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載の電池のように、各集電体にパンチングメタルを使用することにより、複数の貫通孔を通じてリチウムが電池内で拡散及び移動し、効果的にプレドープ処理を行うことができる。
特開2009−188141号公報
しかしながら、集電体に複数の貫通孔が形成されていると、集電体の機械的強度、特に引張強度が低下するため、例えば、充放電に伴って各電極の膨張又は収縮が生じた際に、何れかの電極の物理的損壊が発生し、電池特性が劣化するという問題があった。このような電極の物理的損壊は、各集電体としてアルミ箔からなるパンチングメタルを用いる正極側において、特に顕著であった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、電極の機械的強度を低下させることなく効果的にプレドープ処理を行うことができ、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
本発明者等は、電極の機械的強度を低下させることなく、効果的なプレドープ処理を行うことが可能なリチウムイオン二次電池を実現するため、鋭意検討を行った。この結果、各集電体に形成される貫通孔の開孔率の関係を最適化することにより、プレドープ処理によるリチウムイオンの拡散効果を維持しながら、電極強度を高めることが可能となることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、請求項1に記載の発明は、少なくとも、1以上の正極と、1以上の負極と、を備え、前記正極は、板状の正極集電体と、その両面又は片面に設けられた正極活物質層と、を有し、前記負極は、板状の負極集電体と、その両面又は片面に設けられた負極活物質層と、を有し、前記正極集電体及び前記負極集電体は、複数の貫通孔を有する有孔板からなり、さらに、前記正極集電体及び前記負極集電体は、それぞれ、片面の全面積に対する、複数の前記貫通孔を平面視した合計面積の割合を各々の開孔率としたとき、前記負極集電体における複数の前記貫通孔の開孔率が30%以上50%以下であり、前記正極集電体における複数の前記貫通孔の開孔率が0%超15%以下であることを特徴とする。
本発明によれば、負極集電体における貫通孔の開孔率よりも、正極集電体における貫通孔の開孔率を低くすることで、この正極集電体の機械的強度と伸び率の両方を向上させることができる。この時、正極の最大引張強度が負極の膨張による最大応力よりも大きく、かつ、正極の伸び率が負極の最大伸び率よりも大きくなるようにすることが好ましい。これにより、充放電に伴って各電極に膨張収縮が生じた際に、特に強度が低めである正極集電体を含む正極の物理的損壊が生じるのが抑制されるので、電池特性の低下を防止できる。また、正極集電体及び負極集電体に、最適化された開孔率で複数の貫通孔が設けられているので、プレドープ処理によって負極活物質層にリチウムイオンを効果的に拡散させることができ、十分な放電容量を確保できる。従って、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池が実現できる。
本発明によれば、負極集電体における複数の貫通孔の開孔率、正極集電体における複数の貫通孔の開孔率の両方を最適化することで、各電極の機械的強度を確実に確保し、さらに伸び率を向上させながら、効果的なプレドープ処理を行うことが可能となる。従って、上記のような、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、電池特性が向上する効果が顕著に得られる。
請求項の発明は、1以上の正極と、1以上の負極と、を備え、前記正極は、板状の正極集電体と、その両面又は片面に設けられた正極活物質層と、を有し、前記負極は、板状の負極集電体と、その両面又は片面に設けられた負極活物質層と、を有し、前記正極集電体は、貫通孔を有さない無孔板からなり、前記負極集電体は、複数の貫通孔を有する有孔板からなり、且つ、前記複数の貫通孔の直径が0.2mm〜0.5mmであることを特徴とする。
本発明によれば、正極集電体が無孔板からなり、負極集電体が複数の貫通孔を有する有孔板からなる構成なので、上記のように、負極集電体における貫通孔の開孔率よりも、正極集電体における貫通孔の開孔率を低く構成した場合と同様、正極集電体の機械的強度、特に引張強度の確保及び伸び率の向上を達成できる。これにより、この正極集電体が用いられる正極の機械的強度及び伸び率が向上する。従って、上記同様、充放電の際に、特に、強度の低い正極集電体を含む正極の物理的損壊が生じるのを抑制でき、電池特性の低下を防止できる。一方、負極集電体には複数の貫通孔が設けられているので、プレドープ処理によって負極活物質層にリチウムイオンを効果的に拡散させることができ、十分な放電容量を確保できる。従って、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池が実現できる。
請求項の発明は、請求項に記載のリチウムイオン二次電池であって、前記負極集電体が、片面の全面積に対する、複数の前記貫通孔を平面視した合計面積の割合である開孔率が15%超50%以下の範囲であることを特徴とする。
本発明によれば、正極集電体を無孔板としたうえで、負極集電体における複数の貫通孔の開孔率を最適化することで、各電極の機械的強度を確実に確保し、さらに伸び率を向上させながら、効果的なプレドープ処理を行うことが可能となる。従って、上記同様、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、電池特性が向上する効果が顕著に得られる。
請求項の発明は、請求項1〜請求項の何れか一項に記載のリチウムイオン二次電池であって、前記負極活物質層に、初期充電前に、リチウムがプレドープされていることを特徴とする。
本発明によれば、まず、複数の貫通孔の有無及び開孔率が最適化された正極集電体及び負極集電体を採用した構成なので、初期充電前のリチウムイオン二次電池に対するリチウムのプレドープにより、リチウムイオンを効果的に拡散させることができる。従って、十分な放電容量が確保でき、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池が実現できる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池によれば、上記した解決手段によって以下の効果を奏する。
すなわち、本発明によれば、負極集電体における貫通孔の開孔率よりも、正極集電体における貫通孔の開孔率が低い構成とすることで、この正極集電体の機械的強度、特に引張強度を確保し、伸び率を高めることができるので、正極集電体が用いられる正極の機械的強度及び伸び率も向上する。これにより、充放電に伴って各電極に膨張収縮が生じた際に、特に強度が低めである正極集電体を含む正極の物理的損壊が生じるのが抑制され、電池特性の低下を防止できる。また、正極集電体及び負極集電体に、最適化された開孔率で複数の貫通孔が設けられていることで、プレドープ処理によって負極活物質層にリチウムイオンを効果的に拡散させることができ、十分な放電容量を確保できる。
従って、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池が実現できる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池の一例を模式的に説明する断面図である。 本発明に係るリチウムイオン二次電池の一例を模式的に説明する断面図であり、図1の要部を拡大して示す図である。 本発明に係るリチウムイオン二次電池の他の例を模式的に説明する断面図であり、図1の要部を拡大して示す図である。
以下、図面を参照して本発明に係るリチウムイオン二次電池の実施の形態について、図1〜図3を適宜参照しながら、その構成を詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、その特徴をわかりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[リチウムイオン二次電池]
図1は、本発明の一実施形態である積層型のリチウムイオン二次電池10を示す断面図であり、図2は、図1に示したリチウムイオン二次電池10の要部を拡大して示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態のリチウムイオン二次電池10は、正極1と、電解質層を形成するセパレータ2と、負極3と、をそれぞれ複数備えている。また、図示例のリチウムイオン二次電池10は、平面視矩形状の負極3、セパレータ2、正極1が順次積層されてなる電極ユニットを複数で有する電極積層体9が備えられている。図示例の電極積層体9は、負極3/セパレータ2/正極1が順に積層されてなる電極ユニットを4つ、即ち、第1電極ユニットU1〜第4電極ユニットU4を有してなる。また、電極積層体9において積層された各電極ユニットの間にはセパレータ2が配置されている。さらに、第1電極ユニットU1の外部側には、セパレータ2を介して、片面側にリチウム金属箔4が配置された負極3が、該負極3が最外層となるように積層されている。
さらに、図2に示すように、本実施形態のリチウムイオン二次電池10においては、正極1が、板状の正極集電体11と、その両面又は片面に設けられた正極活物質層12とを有してなり、負極3が、板状の負極集電体31と、その両面又は片面に設けられた負極活物質層32とを有して構成される。また、図示例では、正極集電体11及び負極集電体31が、複数の貫通孔11a,31aを有する有孔板から構成される。
本実施形態のリチウムイオン二次電池10に備えられる各々の正極1は、複数の貫通孔が形成された(パンチングされた)有孔板からなる正極集電体11を有し、この正極集電体の両面に正極材からなる正極活物質層12,12が形成されている。正極活物質層12,12の厚さは、例えば、5μm〜80μmが好ましい。
各々の正極1に用いられる正極集電体11としては、例えば、アルミニウム箔が用いられ、図2に示す例では、このアルミニウム箔に、一方の面から反対側の面に貫通するように、複数の貫通孔11aが形成されてなる。
各々のセパレータ2は、多孔性樹脂シートにリチウムイオンを含有する電解質液が含浸されてなる電解質層を形成している。セパレータ2の厚さは、例えば、5μm〜30μmが好ましい。
各々の負極3は、貫通孔が複数形成された銅箔からなる負極集電体を有し、この負極集電体の両面に、酸化ケイ素等のシリコン化合物が含まれた負極材からなる負極活物質層32,32が形成されている。負極活物質層32,32の厚さは、例えば、5μm〜50μmが好ましい。
各々の負極3に用いられる負極集電体31としては、例えば、銅箔が用いられ、この銅箔に、一方の面からから反対側の面に貫通するように、複数の貫通孔31aが形成されてなる。
また、リチウムイオン二次電池10の電極積層体9には、各々の負極3の片面側にそれぞれ接触するようにリチウム金属箔4が設けられている。これらリチウム金属箔4は、プレドープ処理におけるリチウムイオンの供給源となる。各リチウム金属箔4の厚さは、例えば、10μm〜500μmが好ましい。
本実施形態においては、全ての負極3に隣接してリチウム金属箔4が設けられているが、リチウム金属箔4は必須構成ではなく、任意の負極3に隣接して又はその近傍に設けることができる。
図2に示すように、正極集電体11及び負極集電体31を構成する金属板(金属箔)には、多数の貫通孔11a,31aが設けられている。本実施形態においては、正極1及び負極3の各集電体に貫通孔11a,31aが設けられていることにより、正極1及び負極3が積層された状態において、リチウムイオンが各電極間を容易に拡散して移動する。これにより、リチウムのプレドープ処理が各電極に対してムラなく行われると共に、電池使用時の電荷移動抵抗が低減され、電池容量維持率が向上する。
正極集電体11の開口率(K1)とは、その片面側の全面積に対する、複数の貫通孔11aを平面視した合計面積の割合をいう。同様に、負極集電体31の開口率(K2)とは、その片面側の全面積に対する、複数の貫通孔31aを平面視した合計面積の割合をいう。本実施形態においては、負極集電体31の開孔率K2よりも正極集電体31の開孔率K1が低い構成(K2>K1)とされている。
なお、図2においては、貫通孔11aを視認しやすくするために、各貫通孔11aを便宜上大きく描いており、K2>K1を正確に描いてはいない。
上記構成のように、負極集電体31における貫通孔31aの開孔率K2よりも、正極集電体11における貫通孔11aの開孔率K1を低くすることで、まず、通常、アルミ箔等の軟質金属材料から形成され、負極集電体31に比べて強度が低めである正極集電体11の機械的強度、特に引張強度を確保できる。さらに伸び率を向上させることができる。これにより、正極集電体11が用いられる正極1の機械的強度及び伸び率が向上し、充放電に伴って各電極に膨張収縮が生じた際に、正極集電体11を含む正極1の物理的損壊が生じるのを抑制できるので、電池特性が低下するのを防止することが可能となる。また、正極集電体11及び負極集電体31には、最適化された開孔率K1,K2で複数の貫通孔11a,31aが設けられているので、電池製造時のプレドープ処理によって負極活物質層32にリチウムイオンを効果的に拡散させることができ、十分な放電容量を確保できる。従って、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、高い容量発現率及び優れた充放電特性を有し、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池10が実現できる。
本実施形態のリチウムイオン二次電池10においては、負極集電体31における複数の貫通孔31aの開孔率K2が15%超50%以下であり、且つ、正極集電体11における複数の貫通孔11aの開孔率K1が0%超30%以下であることが好ましい。
リチウムイオン二次電池10において、まず、負極集電体31における複数の貫通孔31aの開孔率K2が上記範囲であることで、リチウムのプレドープ処理をより効果的に実施できる。一方、正極集電体11における複数の貫通孔11aの開孔率K1が上記範囲であることで、正極集電体11の機械的強度をより確実に確保できる。さらに伸び率を向上させることができる。即ち、各集電体における貫通孔11a,31aの開孔率K1,K2の最適化により、電極の物理的損壊が生じることがなく、また、充放電を繰り返して使用した場合に放電容量が低下するのが抑制されるので、リチウムイオン二次電池10の電池特性が顕著に向上する。
リチウムイオンのフッ化物塩が含まれる電解液の存在下でリチウムドープ処理又は初期充電が施されると、シリコン化合物が含まれる負極活物質層を構成する負極活物質の表面には、フッ化リチウム(LiF)を含むSEI(Solid Electrolyte Interphase) が形成される。一般に、このSEIは、使用時に充放電時が繰り返される際に、リチウムイオンに溶媒和された溶媒分子が負極中に進入するのを阻止し、負極構造の損壊を抑制して、リチウムイオン二次電池のサイクル特性の向上に寄与するとされる。
図1に示す例においては、各々の正極1は引出配線を有し、各引出配線は互いに接続されて束ねられて、リードタブ1zが形成されている。
また、各々の負極3は引出配線を有し、各引出配線は互いに接続されて束ねられて、リードタブ3zが形成されている。
電極積層体9は、電解液とともに、不図示のアルミラミネート製の外装体に収納されている。リードタブ1z及びリードタブ3zは外装体の外部へ延設されており、外装体は内部の電解液が漏出しないように封止されている。
図1に例示するリチウムイオン二次電池10の電極積層体9には、5つの負極3が備えられている。また、図2の要部拡大図に示すように、各々の負極3には、それぞれ、セパレータ2とは反対側の片面に接触するか又は離間して近接する位置で、リチウム金属箔4が設置されている。
図1に示す例では、リチウムイオン二次電池10の電極積層体9には、負極3が5つ備えられているが、負極3の積層数は特に限定されず、例えば1〜20個の負極3が積層された構成とすることもできる。また、図示例におけるリチウムイオン二次電池10の電極積層体9の両端の最外層は、一方の最外層が負極3であり、他方の最外層は負極3の片面側に設けられたリチウム金属箔4とされているが、これには限定されず、正極1であってもよい。
また、図1中に示した、各々の負極3の片面側に接して設けられたリチウム金属箔4は、例えば、電池製造時(初期充電前)のリチウムのプレドープ処理により、これらリチウム金属箔4の一部又は全部が溶解していても構わない。
なお、図1に示す例のリチウムイオン二次電池10においては、各々の負極3の片面側にリチウム金属箔4を設けた構成を示しているが、これには限定されない。図1及び図2に示す例のように、正極集電体11及び負極集電体31の何れにも貫通孔11a,31aを設けた構成であれば、例えば、電極積層体9の両端の最外層近傍の負極3にのみ、その片面側にリチウム金属箔4を設けることで、各々の負極3に備えられる全ての負極活物質層32に対してリチウムをプレドープ処理することが可能になる。
また、図2においては、正極1の正極集電体11及び負極3の負極集電体31の何れもが、複数の貫通孔11a,31aを備えた構成のリチウムイオン二次電池10について説明しているが、本発明においては、このような構成には限定されない。
例えば、図1に示した、正極1、セパレータ2及び負極3をそれぞれ複数備えた電極積層体を有するリチウムイオン二次電池において、図3の要部拡大断面図に示す構成を適用し、正極1A(正極集電体11A)及び負極3(負極集電体31)を備えた電極積層体9Aを有するリチウムイオン二次電池10Aを構成することも可能である。図3に示す例の電極積層体9Aは、正極1Aの正極集電体11Aが貫通孔を有さない無孔板からなり、一方、負極3の負極集電体31が、上記同様、複数の貫通孔31aを有する有孔板からなる構成とされている。
図3に示すように、正極集電体11Aが無孔板からなり、負極集電体31が複数の貫通孔31aを有する有孔板からなる構成とすることで、上記のように、負極集電体における貫通孔の開孔率よりも、正極集電体における貫通孔の開孔率を低く構成した場合と同様に、正極集電体11Aの機械的強度、特に引張強度の確保及び伸び率の向上を達成できる。これにより、正極集電体11Aが用いられる正極1Aの機械的強度及び伸び率が向上するので充放電に伴って各電極に膨張収縮が生じた際に、正極集電体11Aを含む正極1Aの物理的損壊が生じるのを抑制でき、電池特性が低下するのを防止することが可能となる。一方、負極集電体31には複数の貫通孔31aが設けられているので、プレドープ処理によって負極活物質層32にリチウムイオンを効果的に拡散させることができ、十分な放電容量を確保できる。従って、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池10Aが得られる。
図3に例示する構成においては、上記と同様にして求められる、負極集電体31における複数の貫通孔31aの開孔率K2が15%超50%以下の範囲であることが好ましく、30%以上50%以下であることがより好ましい。このように、負極集電体31における複数の貫通孔31aの開孔率K2を上記範囲に最適化することで、効果的にリチウムのプレドープ処理を行うことが可能となる。従って、上記同様、電極の物理的損壊が生じることがなく、また、充放電を繰り返して使用した場合に放電容量が低下するのが抑制されるので、リチウムイオン二次電池10Aの電池特性が顕著に向上する。
なお、図3に例示したような、無孔板からなる正極集電体11Aを用いた正極1Aを備えた電極積層体9Aを採用した場合には、リチウムのプレドープ処理を行う際に、リチウムイオンが正極集電体11Aを通過し難くなるため、図1及び図3に示すように、各々の負極3の全てにリチウム金属箔4を設けることが好ましい。
本発明にかかるリチウムイオン二次電池は、上記で説明した、有孔板からなる正極集電体を備えた正極と、無孔板からなる正極集電体を備えた正極の両方を併有していてもよい。
<リチウムイオン二次電池の製造方法>
以下、リチウムイオン二次電池10の製造方法の一例について説明する。
リチウムイオン二次電池10の製造方法としては、例えば、負極3、セパレータ2及び正極1を公知の方法で順次積層し、さらに、負極3のセパレータ2側とは反対側の片面にリチウム金属箔4を接触又は近接させた状態とし、電極ユニットとする。そして、これらの電極ユニットを複数、図1に示す例では4個の電極ユニットを公知の方法で積層し、電極積層体9を形成する。
次いで、電極積層体9全体が電解液に含浸された状態で、負極3を構成する負極活物質層32にリチウムをプレドープ処理する。
負極3の作製方法としては、特に限定されないが、例えば、以下のような方法が挙げられる。
まず、上記のように、貫通孔31aの開孔率K2を適正に設定してパンチングされた板状の負極集電体31を準備する。そして、この負極集電体31の一方の面に、シリコン化合物を含有する負極材を塗工して負極活物質層32を設け、他方の面にも必要に応じて負極活物質層32を設ける。
同様に、正極1の作製方法としても、特に限定されないが、例えば、上記の負極3と同様の作製方法とすることができる。
即ち、まず、上記のように、貫通孔11aの開孔率K1を適正に設定してパンチングされた板状の正極集電体11を準備する。そして、この正極集電体11の一方の面及び/又は他方の面に正極材を塗工して正極活物質層12を設ける。
図1に示す電極積層体9は、正極1と負極3の間にセパレータ2を介在させて積層することで図2に示すような電極ユニットを作製し、さらに、この電極ユニットを複数積層することによって得られる。この際、電極積層体9の最外層に配置された負極3を構成する負極集電体31の外部側に向く面に負極活物質層32が設けられていると、電極が湾曲し難くなり、活物質層の剥離が生じ難くなる効果が得られる。また、上述したように、図1及び図2に示す例では、各々の負極3において、セパレータ2と反対側の片面に接触するか又は離間するように、リチウム供給体であるリチウム金属箔4が設けられている。
リチウムのプレドープ処理においては、電極積層体9の全体が電解液に浸漬されていることが好ましい。各々のリチウム金属箔4から溶出したリチウムイオンは、各々の負極3へ拡散及び移動し、負極活物質層32にドープされる。電解液の種類としては、リチウムイオンが溶出可能な溶媒を含むものであればよく、例えば、リチウム塩等の公知の電解質を含む電解液が好ましい。
リチウムのプレドープ処理は、リチウム金属箔4から溶出したリチウムイオンが負極活物質の不可逆容量分を埋めた時点で完了する。このようなリチウムのプレドープ処理の完了の目安は、経験的に設定される。即ち、ドープ処理の時間や温度を適宜変更して、試験的に製造した電池の容量維持率を測定することによって、最良の容量維持率が得られる条件を設定する。通常、リチウムのプレドープ処理の完了時において、各々のリチウム金属箔4の一部又は全部が溶解して無くなる。
リチウムのプレドープ処理の温度、即ち、電極積層体9が浸漬された電解液の温度は、例えば、20℃以下が好ましく、15℃以下がより好ましく、10℃以下がさらに好ましい。また、リチウムのプレドープ処理温度の下限値は、電解液が凍結しない温度であり、通常、0℃以上が好ましい。上記の温度範囲でリチウムのプレドープ処理を行うことにより、ドープ速度を穏やかにできるため、電極積層体9に備えられた各々の負極3に備えられる負極活物質層32に対し、均一にリチウムがドープされる。このように、負極活物質32に対してリチウムが均一にドープされることで、電池使用時の容量維持率に優れたリチウムイオン二次電池10が得られる。
以上で説明した製造方法によって製造可能なリチウムイオン二次電池としては、例えば、酸化ケイ素、導電助剤、及びバインダーが配合されてなる負極材を用いて形成された負極活物質層を有し、且つリチウムがプレドープされている負極を備えた電池が挙げられる。
上記の製造方法によって得られるリチウムイオン二次電池10は、負極集電体31における貫通孔31aの開孔率K2と、正極集電体11における貫通孔11aの開孔率K1との関係が最適化されたものとなる。
これにより、正極集電体11の機械的強度の確保及び伸び率の向上を達成でき、正極1の機械的強度及び伸び率も向上することから、充放電に伴って各電極に膨張収縮が生じた際に正極1の物理的損壊が生じるのを抑制できるので、電池特性の低下を防止することが可能となる。また、正極集電体11及び負極集電体31に、最適化された開孔率K1,K2で複数の貫通孔11a,31aが設けられているので、電池製造時のプレドープ処理によって負極活物質層32にリチウムイオンを効果的に拡散させることができ、十分な放電容量を確保できる。
従って、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、高い容量発現率及び優れた充放電特性を有し、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池10が得られる。
さらに、上記方法によって製造されるリチウムイオン二次電池10は、正極集電体11及び負極集電体31に貫通孔11a,31aが複数設けられているため、当該電池の製造時だけでなく、電池使用時においても電解質(電解液)が効率的に拡散する。これにより、リチウムイオン二次電池10電池特性をさらに向上させることが可能になる。
なお、本実施形態で説明する製造方法においては、例えば、図3に示すようなリチウムイオン二次電池10Aを製造する場合においても、正極1Aに含まれる正極集電体11Aに無孔板を用いる点を除き、上記同様の方法で製造することが可能である。
以下に、本発明に係るリチウムイオン二次電池において使用可能な材料について例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[負極材]
各々の負極3に用いられる負極材としては、例えば、負極活物質としてのシリコン化合物、粒子状導電助剤、繊維状導電助剤及びバインダーが配合されてなるものが挙げられる。
負極活物質としてのシリコン化合物は、酸化ケイ素であることが好ましい。
(酸化ケイ素)
酸化ケイ素としては、一般式「SiO(式中、zは0.5〜1.5のいずれかの数である。)」で表されるものが例示できる。ここで酸化ケイ素を「SiO」単位で見た場合、このSiOは、アモルファス状のSiOであるか、又はSi:SiOのモル比が約1:1となるように、ナノクラスターのSiの周囲にSiOが存在する、Si及びSiOの複合物である。SiOは、充放電時におけるSiの膨張及び収縮に対して緩衝作用を有すると推測される。
酸化ケイ素の形状は特に制限されず、例えば、粉末状、粒子状等の酸化ケイ素を使用することができる。
負極材において、酸化ケイ素、粒子状導電助剤、繊維状導電助剤及びバインダーの総配合量に対する、酸化ケイ素の配合量の割合は、例えば、40〜85質量%とすることができる。酸化ケイ素の配合量の割合が上記範囲の下限値以上であることで、リチウムイオン二次電池の放電容量がより向上し、酸化ケイ素の配合量の割合が上記範囲の上限値以下であることで、負極構造の安定した維持が容易となる。
(粒子状導電助剤)
粒子状導電助剤は、導電助剤として機能する粒子状のものであり、好ましいものとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラック;黒鉛(グラファイト);フラーレン等が例示できる。
粒子状導電助剤は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
負極材において、酸化ケイ素、粒子状導電助剤、繊維状導電助剤及びバインダーの総配合量に対する、粒子状導電助剤の配合量の割合は、例えば、3〜30質量%とすることができる。粒子状導電助剤の配合量の割合が上記範囲の下限値以上であることで、粒子状導電助剤を用いたことによる効果がより顕著に得られ、粒子状導電助剤の配合量の割合が上記範囲の上限値以下であることで、繊維状導電助剤との併用による効果がより顕著に得られる。
(繊維状導電助剤)
繊維状導電助剤は、導電助剤として機能する繊維状のものであり、好ましいものとしては、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンが例示できる。
繊維状導電助剤は、後述する負極活物質層中において、好ましくは負極活物質層全体に網目構造を形成することで、負極活物質層の構造安定化に寄与すると共に、負極活物質層中に導電ネットワークを形成して、導電性の向上に寄与していると推測される。
繊維状導電助剤は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
負極材において、酸化ケイ素、粒子状導電助剤、繊維状導電助剤及びバインダーの総配合量に対する、繊維状導電助剤の配合量の割合は、例えば、1〜25質量%とすることができる。繊維状導電助剤の配合量の割合が上記範囲の下限値以上であることで、繊維状導電助剤を用いたことによる効果がより顕著に得られ、繊維状導電助剤の配合量の割合が上記範囲の上限値以下であることで、粒子状導電助剤との併用による導電性向上の効果がより顕著に得られる。
負極材において、「粒子状導電助剤:繊維状導電助剤」の配合量の質量比率(配合質量比)は、例えば、90:10〜30:70とすることができる。粒子状導電助剤及び繊維状導電助剤の配合質量比がこのような範囲であることで、粒子状導電助剤及び繊維状導電助剤の併用による導電性向上の効果がより顕著に得られる。
(バインダー)
負極材に含まれるバインダーとしては、公知のものでよく、好ましいものとしては、ポリアクリル酸(PAA)、ポリアクリル酸リチウム(PAALi)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体(PVDF−HFP)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリエチレングリコール(PEG)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリルニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)等が例示できる。
バインダーは、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すればよい。
負極材において、酸化ケイ素、粒子状導電助剤、繊維状導電助剤及びバインダーの総配合量に対する、バインダーの配合量の割合は、例えば、3〜30質量%とすることができる。バインダーの配合量の割合が上記範囲の下限値以上であることで、負極構造がより安定して維持され、バインダーの配合量の割合が上記範囲の上限値以下であることで、放電容量がより向上する。
(その他の成分)
負極材には、酸化ケイ素、粒子状導電助剤、繊維状導電助剤及びバインダー以外に、これらに該当しないその他の成分がさらに配合されていてもよい。
その他の成分としては、目的に応じて任意に選択でき、好ましいものとしては、上記の配合成分(酸化ケイ素、粒子状導電助剤、繊維状導電助剤、バインダー)を溶解又は分散させるための溶媒が例示できる。
このように、さらに溶媒が配合されてなる負極材は、使用時において流動性を有する液状組成物であることが好ましい。
溶媒は、配合成分の種類に応じて任意に選択でき、好ましいものとしては、水、有機溶媒が例示できる。
有機溶媒で好ましいものとしては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール;N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の鎖状又は環状アミド;アセトン等のケトンが例示できる。
溶媒は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよく、二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すればよい。
負極材における溶媒の配合量は、特に限定されず、目的に応じて適宜調節すればよい。例えば、溶媒が配合された液状組成物である負極材を塗工及び乾燥させて負極活物質層を形成する場合には、この液状組成物が塗工に適した粘度となるように、溶媒の配合量を調節すればよい。具体的には、負極材において、配合成分の総量に対する、溶媒以外の配合成分の総量の割合が、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜35質量%となるように、溶媒の配合量を調節するとよい。
上記のその他の成分として、溶媒以外の成分(その他の固体成分)を配合する場合には、負極材において、溶媒以外の配合成分の総量に対する、その他の固体成分の配合量の割合は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましい。
負極材は、酸化ケイ素、粒子状導電助剤、繊維状導電助剤、バインダー、及び必要に応じてその他の成分を配合することで製造できる。
負極活物質層が形成される負極集電体の材料として、例えば、銅(Cu)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼等が挙げられる。
負極集電体はシート状(板状)であることが好ましく、その厚さは、5μm〜20μmであることが好ましい。
負極集電体における複数の貫通孔の直径(穴径)は、例えば、0.01mm〜5mmが好ましく、0.1mm〜1mmがより好ましく、0.2mm〜0.5mmがさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、リチウムイオン等の電解質が集電体を容易に透過することができ、上記範囲の上限値以下であると、負極活物質層を充分に保持することができる。複数の貫通孔の大きさは同じであってもよいし、異なっていてもよい。複数の貫通孔は、集電体の全体に偏りなく分布していることが好ましい。
[正極材]
正極材としては、例えば、正極活物質、バインダー及び溶媒、並びに必要に応じて導電助剤等が配合されてなる正極材が挙げられる。
正極活物質としては、一般式「LiM(式中、Mは金属であり;x及びyは、金属Mと酸素Oとの組成比である。)」で表される金属酸リチウム化合物が例示できる。
このような金属酸リチウム化合物としては、コバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、マンガン酸リチウム(LiMn)等が例示でき、類似の組成であるオリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)を用いることもできる。
金属酸リチウム化合物は、上記の一般式において、Mが複数種のものであってもよく、このような金属酸リチウム化合物としては、一般式「LiM (式中、M、M及びMは互いに異なる種類の金属であり;p、q、r及びyは、金属M、M及びMと酸素Oとの組成比である。)」で表されるものが例示できる。ここで、p+q+r=xである。このような金属酸リチウム化合物としては、LiNi0.33Mn0.33Co0.33等が例示できる。
正極活物質は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
正極材における導電助剤としては、例えば、黒鉛(グラファイト);ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;カーボンナノチューブ;カーボンナノホーン;グラフェン;フラーレン等が挙げられる。
正極における導電助剤は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
正極材におけるバインダー、溶媒及び集電体は、いずれも負極におけるバインダー、溶媒及び集電体と同様のものでよい。
正極活物質層が形成される正極集電体の材料として、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ステンレス鋼等が挙げられる。
正極集電体はシート状(板状)であることが好ましく、その厚さは、2μm〜50μmが好ましく、5μm〜20μmがより好ましい。薄い方が電池の軽量化及び薄型化に有利である一方、薄過ぎると引張強度が劣り、充放電に伴う正極活物質層の膨張収縮により破損し易くなる。上記好適な範囲であると、電池の軽量化及び薄型化と、集電体の強度保持及び伸び率とのバランスが良好となる。
正極集電体における複数の貫通孔の直径(穴径)は、例えば、0.01mm〜5mmが好ましく、0.1mm〜1mmがより好ましく、0.2mm〜0.5mmがさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、リチウムイオン等の電解質が集電体を容易に透過することができ、上記範囲の上限値以下であると、正極活物質層を充分に保持するとともに、集電体の引張強度が極度に低下することを防止できる。複数の貫通孔の大きさは同じであってもよいし、異なっていてもよい。複数の貫通孔は、集電体の全体に偏りなく分布していることが好ましい。
正極材における、配合成分の総量に対する、正極活物質、バインダー、溶媒、及び導電助剤のそれぞれの配合量の割合は、負極材における、配合成分の総量に対する、負極活物質、バインダー、溶媒、及び導電助剤のそれぞれの配合量の割合と同様とすることができる。
[電解液]
電解液としては、公知のリチウムイオン二次電池に使用されるものが適用可能であり、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ素リチウム(LiBF)、リチウムビスフルオロスルホニルイミド(LiFSI)、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(LiN(SOCF、LiTFSI)等の公知のリチウム塩が有機溶媒に溶解されてなるものが挙げられる。
電解液における電解質は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
電解液における有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ビニレンカーボネート等の炭酸エステル化合物;γ−ブチロラクトン等のラクトン化合物;ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸メチル等のカルボン酸エステル化合物;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル化合物;アセトニトリル等のニトリル化合物;スルホラン等のスルホン化合物が例示できる。
有機溶媒は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
電解液中のリチウム濃度は、公知のリチウムイオン二次電池の場合と同様でよい。
電解液には、本発明の効果を損なわない範囲内において、公知のリチウムイオン二次電池の電解液に使用される任意成分が配合されていてもよい。
[セパレータ]
セパレータ2の材料としては、例えば、多孔性樹脂膜、不織布、ガラスファイバー等が挙げられる。
また、セパレータ2として、正極活物質層の表面又は負極活物質層の表面に形成され、正極1と負極3を絶縁し、電解液を保持及び透過させることが可能な多孔性絶縁層も適用可能である。多孔性絶縁層は、例えば、絶縁性無機粒子及びバインダー樹脂を含む組成物を負極3又は正極1の表面に塗工して乾燥させる公知方法によって形成される。多孔性絶縁層の厚みとしては、例えば0.5μm〜50μm程度が好ましい。
<作用効果>
本発明に係るリチウムイオン二次電池10によれば、上記したように、 負極集電体31における貫通孔31aの開孔率K2よりも、正極集電体11における貫通孔11aの開孔率K1が低い構成とすることで、この正極集電体11の機械的強度、特に引張強度の確保及び伸び率の向上を達成できるので、正極集電体11が用いられる正極1の機械的強度及び伸び率も向上する。これにより、充放電に伴って各電極に膨張収縮が生じた際に、特に強度が低めである正極集電体11を含む正極1の物理的損壊が生じるのが抑制され、電池特性の低下を防止できる。また、正極集電体11及び負極集電体31に、最適化された開孔率K1,K2で複数の貫通孔11a,31aが設けられていることで、プレドープ処理によって負極活物質層32にリチウムイオンを効果的に拡散させることができ、十分な放電容量を確保できる。従って、充放電を繰り返して使用した際に放電容量が低下するのが抑制され、電池特性に優れたリチウムイオン二次電池10が実現できる。
以下、実施例を示して本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に何ら限定されない。
<実施例1>
[負極の作製]
一酸化ケイ素(SiO、平均粒子径1.0μm、69質量部)、SBR(3質量部)、及びポリアクリル酸(12質量部)を試薬瓶に入れ、さらに蒸留水を添加して濃度調整した後、自公転ミキサーを用いて2000rpmで2分間混合した。次いで、この混合物にアセチレンブラック(10質量部)を加え、自公転ミキサーを用いて2000rpmで2分間混合した。そして、この混合物を超音波ホモジナイザーで10分間、分散処理した後、再度、自公転ミキサーを用いてこの分散物を2000rpmで2分間混合することにより、負極材のスラリーを得た。
[正極材の調製]
コバルト酸リチウム(LiCoO)(93質量部)と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)(4質量部)と、導電助剤であるカーボンブラック(3質量部)とを混合して正極合材を調製し、これをN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させて、正極材のスラリーを得た。
[負極の作製]
まず、負極集電体31として、複数の貫通孔31aが形成されたパンチング銅箔(縦×横=40mm×55mm,厚さ10μm,穴径0.35mm,開孔率30%、福田金属箔粉工業株式会社製)を準備した。
そして、負極集電体31の両面に、塗工厚み30μmで上記の負極材を塗布し、乾燥させた後、プレスすることで、負極集電体31とほぼ同面積の負極活物質層32が形成された負極3を得た。
[正極の作製]
まず、正極集電体11として、複数の貫通孔11aが形成されたパンチングアルミニウム箔(縦×横=40mm×55mm,厚さ15μm,穴径0.35mm,開孔率15%、福田金属箔粉工業株式会社製)を準備した。
そして、正極集電体11の両面に、塗工厚み42.5μmで上記の正極材を塗布し、乾燥させた後、プレスすることで、正極集電体11とほぼ同面積の正極活物質層12が形成された正極1を得た。
[電解液の作製]
EC及びPCの混合溶媒(EC:PC=30:70(体積比))に、濃度1.0モル/kgとなるようにシュウ酸リチウム−三フッ化ホウ素錯体を加え、23℃で混合することにより、電解液を得た。
[電極積層体の作製]
図1及び図2に示す電極積層体9を、以下の方法で製造した。
まず、上記で作製した負極3及び正極1の間に、厚さ25μm、表面積42cm×57cmのセパレータ2(積水化学工業株式会社製)を配置して積層して電極ユニット(負極/セパレータ/正極)を得た。
次いで、上記の電極ユニットを4つ準備し、負極3におけるセパレータ2側とは反対側の片面に、この負極3とほぼ同面積とされた、厚みが100μmのリチウム金属箔4を設置した。
そして、上記の各電極ユニットを、隣接するユニット同士の正極1と負極3(リチウム金属箔4)とが向い合うように、各電極ユニット間にセパレータ2を配置しながら、第1〜第4電極ユニットU1〜U4を積層した。この積層体の最外層は、第1ユニットU1の正極1と、第4ユニットU4の負極3の片面に配置されたリチウム金属箔4である。
さらに、最外層の第1ユニットU1の正極1の表面に、セパレータ2を介して、片面側にリチウム金属箔4が配置された負極3を、該負極3が最外層となるように設置し、電極積層体9を得た(図1参照)。
[電池の組み立て]
電極積層体9を構成する各々の負極3を電気的に接続するリードタブ3zと、各々の正極1を電気的に接続するリードタブ1zとを外部へ突出させた状態で、電極積層体9をアルミラミネート製の図示略の外装体へ収納して該外装体を仮封止し、外装体内部に電解液を注入した後、本封止することにより、図1及び図2に示すリチウムイオン二次電池10を得た。
[リチウムのプレドープ工程]
上記で製造したリチウムイオン二次電池10を加圧治具で加圧した状態で固定し、25℃の恒温槽中にて72時間静置することにより、リチウムのプレドープ処理を行った。
<実施例2>
実施例2では、実施例1で作製した電極積層体9において、各々の正極1における正極集電体11に用いられるパンチングアルミニウム箔(縦×横=40mm×55mm,厚さ15μm,穴径0.35mm,福田金属箔粉工業株式会社製)として、貫通孔11aによる開孔率が10%であるものを採用した点を除き、実施例1と同様の条件及び手順で正極1並びに電極積層体9を製造し、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池10を作製した(図1参照)。
そして、実施例1と同様の条件及び手順により、リチウムのプレドープ処理を行った。
<実施例3>
実施例3では、実施例1で作製した電極積層体9において、各々の正極1における正極集電体11に用いられるパンチングアルミニウム箔として、貫通孔の無い無孔板を採用した点を除き、実施例1と同様の条件及び手順で正極1並びに電極積層体9を製造し、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池10を作製した。
そして、実施例1と同様の条件及び手順により、リチウムのプレドープ処理を行った。
<比較例>
比較例では、実施例1で作製した電極積層体において、各々の正極における正極集電体に用いられるパンチングアルミニウム箔(縦×横=40mm×55mm,厚さ15μm,穴径0.35mm,福田金属箔粉工業株式会社製)として、貫通孔による開孔率が30%であるものを採用し、正極集電体及び負極集電体における開孔率を同じに設定した点を除き、実施例1と同様の条件及び手順で正極1並びに電極積層体9を製造し、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。
そして、実施例1と同様の条件及び手順により、リチウムのプレドープ処理を行った。
<評価方法>
[リチウムイオン二次電池の充放電特性の評価]
上記の実施例1〜3及び比較例で作製したリチウムイオン二次電池について、25℃において0.1Cの定電流定電圧充電を、上限電圧4.35Vとして電流値が0.05Cに収束するまで行った後、0.1Cの定電流放電を2.5Vまで行った。
次いで、充放電電流を0.5Cとして、上記同様の方法で充放電サイクルを3回繰り返し行い、リチウムイオン二次電池の状態を安定させた。
次いで、充放電電流を0.2Cとして、上記同様の方法で充放電を行なった。
そして、この結果に基づいて、容量発現率(%):{[1サイクル目の放電容量(mAh)]/[定格容量(mAh)]}×100)、及び、充放電電流を1Cとして同様の方法で、充放電サイクルを繰り返し行い、100サイクルでの容量維持率(%):({[100サイクル目の放電容量(mAh)]/[1サイクル目の放電容量(mAh)]}×100)を算出した。
[リチウムイオン二次電池の充放電特性試験後の電極崩壊の有無]
上記手順で充放電特性を評価した実施例1〜3及び比較例のリチウムイオン二次電池を分解し、充放電に伴って膨張収縮が生じる正極及び負極を目視確認し、物理的損壊の有無を確認した。
<評価結果>
上記の評価試験の結果、まず、正極集電体に設けられた貫通孔の開孔率が10%とされた実施例2、及び、無孔板(開孔率0%)を正極集電体に用いた実施例3においては、正極における割れ等の物理的損壊は生じていなかった。一方、正極集電体に設けられた貫通孔の開孔率が15%とされた実施例1においては、正極の一部に割れが生じているのが確認されたものの、電池としての性能には影響の無い程度であった。これは、正極集電体として、貫通孔が無いか、あるいは、貫通孔の開孔率が低いものと採用することで、アルミニウム金属箔からなる正極集電体の機械的強度及び伸び率が改善されたため、充放電に伴う正極及び負極の膨張又は収縮が発生した際に、割れ等の物理的損壊が生じるのが抑制されたためと考えられる。
これに対し、正極集電体に設けられた貫通孔の開孔率が30%と、負極集電体と同じ開孔率とされた比較例においては、充放電特性(サイクル特性)試験後の分解確認において、正極全体に割れが生じていることが確認された。これは、正極集電体に設けられた貫通孔の開孔率が大きいため、アルミニウム金属箔からなる正極集電体の機械的強度が低下するのに伴って正極全体の強度が低下したため、充放電の繰り返しによって正極及び負極の膨張又は収縮が発生した際に、強度の低い正極全体に割れが生じたものと考えられる。
また、正極集電体に設けられた貫通孔の開孔率(0%を含む)と、負極集電体に設けられた貫通孔の開孔率との関係が、本発明で規定する範囲とされた実施例1〜3においては、100サイクルの充放電を繰り返した後の容量維持率が80(%)(実施例1)、85(%)(実施例2)、90(%)(実施例3)と、全ての例において80(%)以上であり、サイクル特性に優れていることが確認できた。これは、まず、負極集電体に貫通孔が設けられており、電池製造時のリチウムのプレドープ処理においてリチウムイオンが効果的に拡散して移動することから、放電容量が増大したことが考えられる。また、上記のように、実施例1〜3においては、電極における大きな物理的損壊が発生しなかったため、優れたサイクル特性が得られていると考えられる。
これに対し、正極集電体及び負極集電体における貫通孔の開孔率を同じ(30%)に設定した比較例においては、100サイクルの充放電を繰り返した後の容量維持率が55(%)と、実施例1〜3に比べて著しく劣るものとなった。これは、上記のように、比較例においては、正極全体に割れが生じたため、電池特性が著しく低下し、サイクル特性に劣るものになったと考えられる。上記の結果を表1に示す。
Figure 0006725261
以上説明した実施例の結果より、本発明に係る構成を備えるリチウムイオン二次電池が、電極の機械的強度を低下させることなく効果的にプレドープ処理を行うことができ、電池特性に優れていることが明らかである。
10,10A…リチウムイオン二次電池、1,1A…正極、11,11A…正極集電体、11a…貫通孔(複数の貫通孔)、12…正極活物質層、1z…リードタブ、2…セパレータ、3…負極、31…負極集電体、31a…貫通孔(複数の貫通孔)、32…負極活物質層、3z…リードタブ、4…リチウム金属箔、9…電極積層体、U1,U2,U3,U4…電極ユニット

Claims (4)

  1. 少なくとも、1以上の正極と、1以上の負極と、を備え、
    前記正極は、板状の正極集電体と、その両面又は片面に設けられた正極活物質層と、を有し、
    前記負極は、板状の負極集電体と、その両面又は片面に設けられた負極活物質層と、を有し、
    前記正極集電体及び前記負極集電体は、複数の貫通孔を有する有孔板からなり、
    さらに、前記正極集電体及び前記負極集電体は、それぞれ、片面の全面積に対する、複数の前記貫通孔を平面視した合計面積の割合を各々の開孔率としたとき、前記負極集電体における複数の前記貫通孔の開孔率が30%以上50%以下であり、前記正極集電体における複数の前記貫通孔の開孔率が0%超15%以下であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  2. 1以上の正極と、1以上の負極と、を備え、
    前記正極は、板状の正極集電体と、その両面又は片面に設けられた正極活物質層と、を有し、
    前記負極は、板状の負極集電体と、その両面又は片面に設けられた負極活物質層と、を有し、
    前記正極集電体は、貫通孔を有さない無孔板からなり、
    前記負極集電体は、複数の貫通孔を有する有孔板からなり、且つ、前記複数の貫通孔の直径が0.2mm〜0.5mmであることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
  3. 前記負極集電体は、片面の全面積に対する、複数の前記貫通孔を平面視した合計面積の割合である開孔率が15%超50%以下の範囲であることを特徴とする請求項に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記負極活物質層には、初期充電前に、リチウムがプレドープされていることを特徴とする請求項1〜請求項の何れか一項に記載のリチウムイオン二次電池。
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