JP2017098141A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 信頼性に優れたリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】 本発明のリチウムイオン二次電池は、正極活物質を含有する正極合剤層を集電体の片面または両面に有する本体部と、集電体の両面に正極合剤層を有しないタブ部とを有しており、本体部は、平面視で長方形であり、タブ部を本体部の2つの短辺のうちのいずれか一方に有しており、本体部から、25mm×25mmの正方形であって、対向する2辺のうちの一方が前記本体部の短辺に平行な方向となるように切り出した試験片について、特定の突き刺し強度測定法により測定される突き刺し強度が、1.2N以上であることを特徴とするものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、信頼性に優れたリチウムイオン二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、高電圧・高容量であることから、その発展に対して大きな期待が寄せられている。
ところで、最近では、小型化および多機能化した携帯機器用のリチウムイオン二次電池について更なる高容量化が望まれており、これを受けて、負極活物質を、従来から汎用されている黒鉛から、低結晶性炭素、Si(シリコン)、Sn(錫)などのように、より多くのLiを吸蔵可能な材料(以下、「高容量負極材料」ともいう)へ変更することも検討されている。
その一方で、こうした高容量負極材料は不可逆容量が大きく、電池の初期の充電によって正極から放出され、高容量負極材料に吸蔵されたLiのうちの比較的多くの量が、次回の放電時に負極から放出されず、電池の容量に関与できなくなるため、高容量負極材料の使用によって想定していた電池の高容量化を、十分に図ることができない場合があった。
ところで、Liを含有しない正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池において、正極活物質および負極活物質とは別にLi金属箔などを電池内に導入して電池の充放電に活用する、いわゆるプレドープを行う技術が検討されている(特許文献1など)。かかる技術を高容量負極材料を使用するリチウムイオン二次電池に適用すれば、前記の不可逆容量による問題を回避できる可能性がある。
なお、特許文献1に記載の技術では、電池内に導入したLi金属箔から放出されるLiイオンを、効率的に電極へ到達させる目的で、正極集電体および負極集電体に、Liイオンの通り道となる貫通孔を有するものを使用している。
また、貫通孔を有する正極集電体や負極集電体は、前記のようなプレドープ時以外にも、種々の目的、例えば、電極の合剤層の性状を良好に保つなどの目的で、利用されることもある(特許文献2など)。
国際公開第98/033227号 特開2004−311349号公報
ところで、正極合剤層(正極活物質を含有する正極合剤層)を形成した部分が平面視で長方形である正極を用いたリチウムイオン二次電池においては、複数の貫通孔を有する正極集電体を使用したり、SiOのような高容量負極材料を負極活物質に含有する負極を使用したりしている場合には、正極の特定箇所で集電体の破断などの欠陥が生じやすいことが、本発明者らの検討によって明らかとなった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、信頼性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することにある。
前記目的を達成し得た本発明のリチウムイオン二次電池は、正極と負極とがセパレータを介して積層された積層電極体と、非水電解液とを有しており、下記のいずれかの態様であることを特徴とするものである。
第1の態様
前記正極は、正極活物質を含有する正極合剤層を集電体の片面または両面に有する本体部と、集電体の両面に正極合剤層を有しないタブ部とを有しており、前記本体部は、平面視で長方形であり、前記集電体は、片面から他面に貫通する複数の貫通孔を有しており、前記本体部から、20mm×20mmの正方形であって、対向する2辺のうちの一方が前記本体部の短辺に平行な方向となるように切り出した試験片について、下記突き刺し強度測定法により測定される突き刺し強度が、1.2N以上であることを特徴とするもの。
突き刺し強度測定法:試験片との接触面が5mm×0.15mmの突き刺し治具を取り付けた引張試験機を使用し、前記突き刺し治具の長手方向が前記試験片の前記短辺に平行な方向を向くように、クロスヘッド速度10mm/分で前記試験片を突き刺した時の最大強度を測定する。
第2の態様
前記負極は、SiとOとを構成元素に含む材料(ただし、Siに対するOの原子比xは、0.5≦x≦1.5である。以下、当該材料を「SiO」と記載する。)を負極活物質として含有する負極合剤層を、集電体の片面または両面に有しており、前記正極は、正極活物質を含有する正極合剤層を集電体の片面または両面に有する本体部と、集電体の両面に正極合剤層を有しないタブ部とを有しており、前記本体部は、平面視で長方形であり、前記本体部から、20mm×20mmの正方形であって、対向する2辺のうちの一方が前記本体部の短辺に平行な方向となるように切り出した試験片について、前記突き刺し強度測定法により測定される突き刺し強度が、1.2N以上であることを特徴とするもの。
本発明によれば、信頼性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池に係る正極の一例を模式的に表す平面図である。 本発明のリチウムイオン二次電池に係る正極に使用し得る集電体における貫通孔の配置の一例を模式的に表す平面図である。 本発明のリチウムイオン二次電池に係る正極に使用し得る集電体における貫通孔の配置の他の例を模式的に表す平面図である。 本発明のリチウムイオン二次電池に係る正極に使用し得る集電体における貫通孔の配置の他の例を模式的に表す平面図である。 本発明のリチウムイオン二次電池に係る負極の一例を模式的に表す平面図である。 本発明のリチウムイオン二次電池の一例を模式的に表す平面図である。 図6のI−I線断面図である。
本発明のリチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」という場合がある)は、正極と負極とがセパレータを介して積層された積層電極体(巻回電極体のように巻回されることなく、正極、負極およびセパレータが積層された状態の電極体)と、非水電解液とを有している。
そして、本発明のリチウムイオン二次電池では、第1の態様、第2の態様のいずれにおいても、正極活物質を含有する正極合剤層を集電体の片面または両面に有する本体部を有すると共に、集電体の一部に正極合剤層を形成せずに露出させて、かかる部分をリチウムイオン二次電池の他の部材などと電気的に接続するために利用するようにしたタブ部とを有する正極を備えている。なお、以下の電池の説明において、第1の態様であることや第2の態様であることを断らずに記載している事項は、第1の態様と第2の態様とで共通する事項である。
図1に、本発明のリチウムイオン二次電池に係る正極の一例を模式的に表す平面図を示す。図1に示す正極10は、集電体12の表面に正極合剤層11を有している。そして、この正極合剤層11を有する部分(図中、ドットを付して表示)が本体部であり、この本体部は、平面視で長方形である。そして、集電体12の両面に正極合剤層が形成されていない露出部からなるタブ部13が、本体部から突出する形で設けられている。
図1に示すように、本発明に係る正極は、平面視で長方形である本体部と、タブ部とを有している。なお、本発明に係る正極でいう本体部の「長方形」には、図1で示すように、角部を曲線状にしたものも含まれる。正極の本体部のアスペクト比は、2以上とすることができ、また、通常は10以下である。
本発明の第1の態様に係る正極においては、集電体が、片面から他面まで貫通する複数の貫通孔を有している。なお、図1では、図面が複雑になることを回避すると共に、集電体が貫通孔を有していることを必須としていない本発明の第2の態様に係る正極の説明図も兼ねているため、タブ部13を構成している集電体12の露出部には貫通孔を示していない。
集電体が有するこれらの貫通孔は、例えば、正極合剤層と集電体との密着性を高める作用を有しており、また、リチウムイオン二次電池が有する非水電解液の通り道となり、正極合剤層の全体にわたってより均一に非水電解液が浸透するようにできるため、リチウムイオン二次電池の特性向上に寄与する。更に、前記のように、正極以外にLi供給源を導入して負極活物質にLiのプレドープを行うタイプのリチウムイオン二次電池においては、正極に係る集電体の貫通孔が、Li供給源から放出されるLiイオン(放出されたLiイオンを含む非水電解液)の通り道となるため、より効率的にプレドープを進めることが可能となる。
ところで、前記のような本体部とタブ部とを有する形態の正極の場合、これを用いたリチウムイオン二次電池の製造過程において、本体部の長辺方向(図1中上下方向)に応力がかかることが多い。そして、リチウムイオン二次電池の製造過程で前記のような応力が前記のような形態の正極にかかると、正極の本体部において、その短辺に平行な方向や、それに近い方向に亀裂が入って破断が生じやすいことが判明した。
また、本発明の電池の第2の態様は、負極活物質としてSiOを含有する負極を有しているが、このような負極活物質を含有する負極は、電池の充電によって大きく膨張するため、この膨張による応力(押圧力)が正極にかかると、正極の本体部において、その短辺に平行な方向や、それに近い方向に亀裂が入って破断が生じやすいことも判明した。
そこで、本発明では、正極について、下記特定の突き刺し強度測定法により求められる突き刺し強度を、1.2N以上、好ましくは1.4N以上とすることによって、前記の各応力を受けても、正極の本体部での特定方向の破断の発生を抑制できるようにして、リチウムイオン二次電池の信頼性を高めている。なお、正極における下記特定の突き刺し強度測定法により求められる突き刺し強度は、通常、10N以下である。正極の突き刺し強度を10N以上にするには、正極合剤層の密度を低下させるか、集電体の厚みを大きくする必要があるが、このような方法では電池容量が低下するため、突き刺し強度を10N超としても得られる利点が少ない。
正極における突き刺し強度を測定するための測定法は、以下の通りである。まず、正極の本体部から、20mm×20mmの正方形であって、2組の対向する2辺のうちの一方(1組)が本体部の短辺に平行な方向となるように試験片を切り出す。そして、試験片との接触面が5mm×0.15mmの突き刺し治具を取り付けた引張試験機を使用し、前記突き刺し治具の長手方向(長さが5mmの方向に平行な方向)が、正極の本体部から切り出した試験片の前記短辺に平行な方向を向くようにして、クロスヘッド速度10mm/分で試験片を突き刺した時の最大強度を測定し、これを正極の突き刺し強度とする。
前記の引張試験機には、例えば、今田製作所製「SDT−52型」を使用することができる。また、突き刺し治具には、SUS304製のものを使用することができる。突き刺し強度の測定時の試験片を固定するに当たっては、例えば、直径15mm程度のO−リングを用いればよい。なお、後記の実施例に記載の値は、この引張試験機と突き刺し治具とを用い、前記方法で試験片を固定して測定した値である。
タブ部は、長方形の本体部の長辺側に設けてもよく、図1に示すように短辺側に設けてもよいが、電極および電池の通常の製造工程の関係上、主に本体部の長辺方向に応力がかかることから、タブ部が本体部の短辺側に設けられている場合には、本体部において、その短辺に平行な方向や、それに近い方向に亀裂や破断が特に生じやすい。しかしながら、本発明によれば、タブ部を本体部の短辺側に設けても、前記の理由による本体部での亀裂や破断の発生を良好に抑制することができる。
本発明のリチウムイオン二次電池においては、第1の態様、第2の態様のいずれにおいても、正極の集電体として、20mm×20mmの正方形の試験片について、前記突き刺し強度測定法により求められる突き刺し強度が、1.5N以上のものを使用することが好ましく、1.7N以上のものを使用することがより好ましい。なお、集電体の突き刺し強度測定に関しては、突き刺し治具の長手方向と合わせる集電体の方向は特に制限されない。
また、正極の集電体における前記突き刺し強度測定法により求められる突き刺し強度は、通常、15N以下である。正極の集電体の突き刺し強度を15N以上にするには、集電体の厚みを大きくする必要があるが、集電体の厚みを増加させると電池容量が低下するため、突き刺し強度を15N超としても得られる利点が少ない。
リチウムイオン二次電池用の正極は、通常、正極活物質などと溶剤とを含有する正極合剤含有組成物を集電体の表面に塗布し、乾燥した後に、プレス処理を施す工程を経て製造されるが、このプレス処理によって集電体の強度が低下する。しかしながら、前記の突き刺し強度が前記好適値を満たす集電体を用いた場合には、正極の製造時にプレス処理を経ても、正極の突き刺し強度が前記の値を満たし得る程度の強度を維持することができる。
なお、正極を構成し、正極合剤層が表面に形成されている集電体について、その集電体のみの突き刺し強度を測定するには、正極合剤層を剥離する必要があり、その際に集電体が破損したりするなどして強度が低下しやすいため、現に正極を構成している集電体自体の正確な突き刺し強度を求めることは、できないか、または極めて困難である。しかしながら、正極に使用する前の段階での集電体の突き刺し強度を把握しておくことで、前記の突き刺し強度を満たす本発明に係る正極に好適なものの選択に利用することができる。
正極の集電体には、アルミニウム製やアルミニウム合金製のものを使用することができる。なお、正極の突き刺し強度を前記の値に調整することがより容易になるため、集電体は、2014年改正のJIS規格における合金番号(以下、本明細書では、アルミニウム合金に関して「合金番号」と記載した場合は、全て、この改正年度のJIS規格における合金番号を意味する)で、1050、1070、1085、1100、1N30、3003、3004、8021、8079などの各アルミニウム合金で構成されていることが好ましい。
また、正極の集電体は、軟質アルミニウムで構成されていることが好ましい。軟質アルミニウムは、アルミニウム箔や前記例示の各アルミニウム合金の箔などに焼鈍処理を施すことで得られるものであるが、処理前の硬質アルミニウム箔や硬質アルミニウム合金箔などに比べて粘りがあるため、応力がかかった際の破断がより生じ難くなることから、これで集電体を構成することで、正極の突き刺し強度を前記の値に調整することがより容易となる。
また、本発明の第1の態様に係る正極では、前記の通り、複数の貫通孔を有する集電体を使用するが、その集電体においては、複数の貫通孔が規則的に配置されており、1つの貫通孔と、前記1つの貫通孔と最も近接する他の貫通孔とを結ぶ直線が、前記本体部の短辺に平行な方向から0°±20°の範囲内に存在していないことが好ましい。
複数の貫通孔が規則的に配置されている集電体においては、これらの貫通孔の配置の仕方によって裂けやすさに異方性が生じ、より裂けやすい方向が本体部の短辺方向に平行または平行に近い方向を向いている場合には、前記の理由による集電体の破断がより生じやすくなる。
そこで、正極に使用する集電体における複数の貫通孔の配置を調整し、集電体のより裂けやすい方向が、本体部の短辺方向に平行または平行に近い方向を向かないようにすることで、前記の理由による集電体の破断を抑制でき、正極の突き刺し強度を前記の値に調整することがより容易となる。
図2に、本発明のリチウムイオン二次電池の第1の態様に係る正極で使用する集電体における貫通孔の配置の一例を模式的に表す平面図を示す。図2に示す集電体12は、片面から他面に貫通する複数の貫通孔(図中、円で表示)を有している。
そして、図2に示す集電体12においては、各貫通孔が、特定のパターンの繰り返し、具体的には千鳥配列によって配置されており、1つの貫通孔120と、その周囲に存在する6つの貫通孔との距離が、いずれも等間隔であり、これらの6つの貫通孔が、1つの貫通孔120に最も近接する貫通孔に該当する。
図2には、貫通孔120と、これに最も近接する6つの貫通孔とを結ぶ直線を一点鎖線で示しているが、集電体12は、これらの一点鎖線で示す方向に沿って裂けやすい。よって、本発明の第1の態様に係る正極において、複数の貫通孔が図2に示すパターンで配置されている集電体を使用する場合には、図中の各一点鎖線で示す方向が、本体部の短辺に平行な方向から0°±20°の範囲に存在しないように、集電体の向きを調整することが好ましい。
図3および図4には、本発明のリチウムイオン二次電池の第1の態様に係る正極で使用する集電体における貫通孔の配置の他の例を模式的に表す平面図を示す。図3に示す集電体12も、図2に示す集電体と同様に、各貫通孔(図中、円で表示)が千鳥配列によって配置されている例であるが、貫通孔の図中上下の列の間隔がより広いため、1つの貫通孔120と、これに最も近接する他の貫通孔とを結ぶ直線(図中の一点鎖線)が、図中左右方向にのみ存在している。本発明の第1の態様に係る正極において、貫通孔が図3に示すパターンで配置されている集電体を使用する場合には、図中左右方向が、本体部の短辺に平行な方向から0°±20°の範囲に存在しないように、集電体の向きを調整することが好ましい。
また、図4に示す集電体12においては、各貫通孔(図中、円で表示)が、図中上下方向および左右方向に直線状に配置、すなわち並列配列(直列配列)によって配置されており、貫通孔の図中上下の列の間隔および左右の列の間隔が同じである。よって、図4に示す集電体においては、1つの貫通孔120と、これに最も近接する他の貫通孔とを結ぶ直線(図中の一点鎖線)が、図中上下方向および左右方向に存在している。本発明の第1の態様に係る正極において、貫通孔が図4に示すパターンで配置されている集電体を使用する場合には、図中上下方向および左右方向が、本体部の短辺に平行な方向から0°±20°の範囲に存在しないように、集電体の向きを調整することが好ましい。
本発明の第1の態様に係る正極の集電体における複数の貫通孔の配置は、図2から図4に示すもの以外にも、規則的に配置、より具体的には、特定のパターンの繰り返しによって配置されていればよく、また、繰り返されるパターンは、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
なお、貫通孔を比較的多く設ける場合などでは、集電体の強度低下を可及的に抑制できることから、図2や図3に示す千鳥配列によって、複数の貫通孔を配置することが好ましい。
集電体における貫通孔の平均径は、貫通孔をLiイオン(それを含む非水電解液)の通り道とする場合の、その流通をより良好にする観点や、貫通孔によって集電体と正極合剤層との密着性を高める効果をより良好に確保するなどの観点から、1μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましい。また、貫通孔のサイズが大きすぎると集電体の強度が低下する虞があることから、集電体における貫通孔の平均径は、400μm以下であることが好ましく、350μm以下であることがより好ましい。
本明細書でいう集電体(正極集電体および後述する負極集電体)における貫通孔の平均径は、本明細書でいう集電体における貫通孔の平均径は、集電体を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、視野内の少なくとも20個の貫通孔の、本体部の短辺に平行な向きと垂直な向きの直径をスケールを用いて計測し、これらの平均を平均径として算出した値である。
更に、複数の貫通孔を有する集電体における空孔率は、貫通孔をLiイオン(それを含む非水電解液)の通り道とする場合の、その流通をより良好にする観点や、貫通孔によって集電体と正極合剤層との密着性を高める効果をより良好に確保する観点から、3%以上であることが好ましく、8%以上であることがより好ましい。また、集電体の空孔率が高すぎると集電体の強度が低下する虞があることから、複数の貫通孔を有する集電体における空孔率は、50%以下であることが好ましく、45%以下であることがより好ましい。
更に、複数の貫通孔を有する集電体における1つの貫通孔と、この貫通孔と最も近接する他の貫通孔との間の距離(2つの貫通孔の最短円周間距離)は、30〜1000μmであることが好ましい。本明細書でいう2つの貫通孔間の距離は、集電体をSEMにて観察し、視野内の少なくとも40組の貫通孔間の距離をスケールを用いて計測し、これらを平均して算出した値である。
本発明の第1の態様に係る正極の集電体には、アルミニウム製やアルミニウム合金製のパンチングメタルや、アルミニウム箔やアルミニウム合金箔にエッチングによって貫通孔を形成したものなどを用いることができる。
正極の集電体の厚みは、6〜30μmであることが好ましい。
正極に係る正極合剤層には、正極活物質を含有させる。正極活物質には、LiとLi以外の金属M(Co、Mn、Ni、Ti、Feなど)で構成される金属酸化物を使用することができる。より具体的には、LiCoOなどのリチウムコバルト酸化物;LiMnO、LiMnOなどのリチウムマンガン酸化物;LiNiOなどのリチウムニッケル酸化物;LiCo1−xNiOなどの層状構造のリチウム含有複合酸化物;LiMn、Li4/3Ti5/3などのスピネル構造のリチウム含有複合酸化物;LiFePOなどのオリビン構造のリチウム含有複合酸化物;前記の酸化物を基本組成とし各種元素で置換した酸化物;などのリチウム含有複合酸化物が挙げられる。
正極合剤層には、正極活物質の他に、通常、導電助剤およびバインダを含有させる。導電助剤としては、黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカ−ボンブラック類;炭素繊維;などの炭素材料を用いることが好ましく、また、金属繊維などの導電性繊維類;フッ化カーボン;アルミニウムなどの金属粉末類;酸化亜鉛;チタン酸カリウムなどの導電性ウィスカー類;酸化チタンなどの導電性金属酸化物;ポリフェニレン誘導体などの有機導電性材料;などを用いることもできる。
また、正極合剤層に係るバインダには、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエンゴム(SBR)などを用いることができる。
正極合剤層の厚みは、例えば、集電体の片面あたり10〜100μmであることが好ましい。また、正極合剤層の組成としては、例えば、正極活物質の量が65〜98質量%であることが好ましく、バインダの量が0.5〜15質量%であることが好ましく、導電助剤の量が0.5〜20質量%であることが好ましい。
正極は、例えば、正極活物質、バインダおよび導電助剤などを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの有機溶剤や水といった溶剤に分散させたペースト状やスラリー状の正極合剤含有組成物を調製し(ただし、バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に、必要に応じてカレンダー処理などのプレス処理を施す工程を経て正極合剤層を形成することで、製造することができる。
本発明の電池に係る負極には、例えば、負極活物質およびバインダを含有する負極合剤層を、集電体の片面または両面に有する構造のものが使用できるが、本発明の電池は、本体部とタブ部とを有する前記形態の正極(本発明の正極)を有するものであるため、負極にも正極と同様に、負極合剤層を集電体の片面または両面に有する本体部を有すると共に、集電体の一部に負極合剤層を形成せずに露出させて、かかる部分をリチウムイオン二次電池の他の部材などと電気的に接続するために利用するようにしたタブ部を有する形態のものとすることが好ましい。
図5に、本発明の電池に係る負極の一例を模式的に表す平面図を示す。図5に示す負極20は、集電体22の表面に負極合剤層21を有している。そして、この負極合剤層21を有する部分(図中、ドットを付して表示)が本体部であり、この本体部は、平面視で長方形である。そして、本体部の短辺の一方には、集電体22の両面に負極合剤層が形成されていない露出部からなるタブ部23を有している。
なお、負極でいう本体部の「長方形」には、図5で示すように、角部を曲線状にしたものも含まれる。負極の本体部のアスペクト比(図中、e/dの比)は、長方形の場合、1より大きいが、2以上とすることができ、また、通常は10以下である。
負極合剤層に係る負極活物質には、黒鉛〔鱗片状黒鉛などの天然黒鉛;熱分解炭素類、メソフェーズカーボンマイクロビーズ(MCMB)、炭素繊維などの易黒鉛化炭素を2800℃以上で黒鉛化処理した人造黒鉛;など〕、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、MCMB、炭素繊維、活性炭などの炭素材料;リチウムと合金化可能な金属(Si、Snなど)や、これらの金属を含む材料(合金、酸化物など);などが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
前記例示の負極活物質の中でも、SiOを使用することが好ましい。SiOは、いわゆる高容量負極材料であるため、これを負極活物質に用いることで、電極(負極)の高容量化を図ることができる。なお、本発明の電池の第2の態様においては、負極活物質にはSiOを使用する。
SiOは、Siの微結晶または非晶質相を含んでいてもよく、この場合、SiとOの原子比は、Siの微結晶または非晶質相のSiを含めた比率となる。すなわち、SiOには、非晶質のSiOマトリックス中に、Si(例えば、微結晶Si)が分散した構造のものが含まれ、この非晶質のSiOと、その中に分散しているSiを合わせて、前記の原子比xが0.5≦x≦1.5を満足していればよい。例えば、非晶質のSiOマトリックス中に、Siが分散した構造で、SiOとSiのモル比が1:1の材料の場合、x=1であるので、構造式としてはSiOで表記される。このような構造の材料の場合、例えば、X線回折分析では、Si(微結晶Si)の存在に起因するピークが観察されない場合もあるが、透過型電子顕微鏡で観察すると、微細なSiの存在が確認できる。
そして、SiOは、炭素材料と複合化したものであることが望ましく、例えば、SiOの表面が炭素材料で被覆されていることが好ましい。SiOは導電性が乏しいため、これを負極活物質として用いる際には、良好な電池特性確保の観点から、導電性材料(導電助剤)を使用し、負極内におけるSiOと導電性材料との混合・分散を良好にして、優れた導電ネットワークを形成する必要がある。SiOを炭素材料と複合化した複合体であれば、例えば、単にSiOと炭素材料などの導電性材料とを混合して得られた材料を用いた場合よりも、負極における導電ネットワークが良好に形成される。
SiOと炭素材料との複合体としては、前記のように、SiOの表面を炭素材料で被覆したものの他、SiOと炭素材料との造粒体などが挙げられる。
また、前記の、SiOの表面を炭素材料で被覆した複合体を、更に導電性材料(炭素材料など)と複合化して用いることで、負極において更に良好な導電ネットワークの形成が可能となるため、より高容量で、より電池特性(例えば、充放電サイクル特性)に優れた電池の実現が可能となる。炭素材料で被覆されたSiOと炭素材料との複合体としては、例えば、炭素材料で被覆されたSiOと炭素材料との混合物を更に造粒した造粒体などが挙げられる。
また、表面が炭素材料で被覆されたSiOとしては、SiOとそれよりも比抵抗値が小さい炭素材料との複合体(例えば造粒体)の表面が、更に炭素材料で被覆されてなるものも、好ましく用いることができる。前記造粒体内部でSiOと炭素材料とが分散した状態であると、より良好な導電ネットワークを形成できるため、SiOを負極活物質として含有する負極を有する電池において、重負荷放電特性などの電池特性を更に向上させることができる。
SiOとの複合体の形成に用い得る前記炭素材料としては、例えば、低結晶性炭素、カーボンナノチューブ、気相成長炭素繊維などの炭素材料が好ましいものとして挙げられる。
前記炭素材料の詳細としては、繊維状またはコイル状の炭素材料、カーボンブラック(アセチレンブラック、ケッチェンブラックを含む)、人造黒鉛、易黒鉛化炭素および難黒鉛化炭素よりなる群から選ばれる少なくとも1種の材料が好ましい。繊維状またはコイル状の炭素材料は、導電ネットワークを形成しやすく、かつ表面積の大きい点において好ましい。カーボンブラック(アセチレンブラック,ケッチェンブラックを含む)、易黒鉛化炭素および難黒鉛化炭素は、高い電気伝導性、高い保液性を有しており、更に、SiO粒子が膨張収縮しても、その粒子との接触を保持しやすい性質を有している点において好ましい。
また、黒鉛をSiOと炭素材料との複合体に係る炭素材料として使用することもできる。黒鉛も、カーボンブラックなどと同様に、高い電気伝導性、高い保液性を有しており、更に、SiO粒子が膨張収縮しても、その粒子との接触を保持し易い性質を有しているため、SiOとの複合体形成に好ましく使用することができる。
前記例示の炭素材料の中でも、SiOとの複合体が造粒体である場合に用いるものとしては、繊維状の炭素材料が特に好ましい。繊維状の炭素材料は、その形状が細い糸状であり柔軟性が高いために電池の充放電に伴うSiOの膨張収縮に追従でき、また、嵩密度が大きいために、SiO粒子と多くの接合点を持つことができるからである。繊維状の炭素としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、カーボンナノチューブなどが挙げられ、これらの何れを用いてもよい。
なお、繊維状の炭素材料は、例えば、気相法にてSiO粒子の表面に形成することもできる。
また、SiOと炭素材料との複合体は、粒子表面の炭素材料被覆層を覆う材料層(難黒鉛化炭素を含む材料層)を更に有していてもよい。
SiOと炭素材料との複合体において、SiOと炭素材料との比率は、炭素材料との複合化による作用を良好に発揮させる観点から、SiO:100質量部に対して、炭素材料が、5質量部以上であることが好ましく、10質量部以上であることがより好ましい。また、前記複合体において、SiOと複合化する炭素材料の比率が多すぎると、負極合剤層中のSiO量の低下に繋がり、高容量化の効果が小さくなる虞があることから、SiO:100質量部に対して、炭素材料は、50質量部以下であることが好ましく、40質量部以下であることがより好ましい。
前記のSiOと炭素材料との複合体は、例えば下記の方法によって得ることができる。
まず、SiOを複合化する場合の作製方法について説明する。SiOが分散媒に分散した分散液を用意し、それを噴霧し乾燥して、複数の粒子を含む複合粒子を作製する。分散媒としては、例えば、エタノールなどを用いることができる。分散液の噴霧は、通常、50〜300℃の雰囲気内で行うことが適当である。前記の方法以外にも、振動型や遊星型のボールミルやロッドミルなどを用いた機械的な方法による造粒方法においても、同様の複合粒子を作製することができる。
なお、SiOと、SiOよりも比抵抗値の小さい炭素材料との造粒体を作製する場合には、SiOが分散媒に分散した分散液中に前記炭素材料を添加し、この分散液を用いて、SiOを複合化する場合と同様の手法によって複合粒子(造粒体)とすればよい。また、前記と同様の機械的な方法による造粒方法によっても、SiOと炭素材料との造粒体を作製することができる。
次に、SiO粒子(SiO複合粒子、またはSiOと炭素材料との造粒体)の表面を炭素材料で被覆して複合体とする場合には、例えば、SiO粒子と炭化水素系ガスとを気相中にて加熱して、炭化水素系ガスの熱分解により生じた炭素を、粒子の表面上に堆積させる。このように、気相成長(CVD)法によれば、炭化水素系ガスが複合粒子の隅々にまで行き渡り、粒子の表面や表面の空孔内に、導電性を有する炭素材料を含む薄くて均一な皮膜(炭素材料被覆層)を形成できることから、少量の炭素材料によってSiO粒子に均一性よく導電性を付与できる。
炭素材料で被覆されたSiOの製造において、気相成長(CVD)法の処理温度(雰囲気温度)については、炭化水素系ガスの種類によっても異なるが、通常、600〜1200℃が適当であり、中でも、700℃以上であることが好ましく、800℃以上であることが更に好ましい。処理温度が高い方が不純物の残存が少なく、かつ導電性の高い炭素を含む被覆層を形成できるからである。
炭化水素系ガスの液体ソースとしては、トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレンなどを用いることができるが、取り扱いやすいトルエンが特に好ましい。これらを気化させる(例えば、窒素ガスでバブリングする)ことにより炭化水素系ガスを得ることができる。また、メタンガスやアセチレンガスなどを用いることもできる。
また、気相成長(CVD)法にてSiO粒子(SiO複合粒子、またはSiOと炭素材料との造粒体)の表面を炭素材料で覆った後に、石油系ピッチ、石炭系のピッチ、熱硬化性樹脂、およびナフタレンスルホン酸塩とアルデヒド類との縮合物よりなる群から選択される少なくとも1種の有機化合物を、炭素材料を含む被覆層に付着させた後、前記有機化合物が付着した粒子を焼成してもよい。
具体的には、炭素材料で被覆されたSiO粒子(SiO複合粒子、またはSiOと炭素材料との造粒体)と、前記有機化合物とが分散媒に分散した分散液を用意し、この分散液を噴霧し乾燥して、有機化合物によって被覆された粒子を形成し、その有機化合物によって被覆された粒子を焼成する。
前記ピッチとしては等方性ピッチを、熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂、フラン樹脂、フルフラール樹脂などを用いることができる。ナフタレンスルホン酸塩とアルデヒド類との縮合物としては、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物を用いることができる。
炭素材料で被覆されたSiO粒子と前記有機化合物とを分散させるための分散媒には、例えば、水、アルコール類(エタノールなど)を用いることができる。分散液の噴霧は、通常、50〜300℃の雰囲気内で行うことが適当である。焼成温度は、通常、600〜1200℃が適当であるが、中でも700℃以上が好ましく、800℃以上であることが更に好ましい。処理温度が高い方が不純物の残存が少なく、かつ導電性の高い良質な炭素材料を含む被覆層を形成できるからである。ただし、処理温度はSiOの融点以下であることを要する。
負極活物質にSiOを使用する場合、SiOのみを用いてもよく、SiOと負極活物質とを併用してもよい。SiOと他の負極活物質とを併用する場合、前記他の負極活物質には、先に例示した各種負極活物質のうち、SiO以外のものを使用することができるが、比較的容量が大きく、また、電池の充放電に伴う体積変化量がSiOよりも小さいことから、高結晶の天然黒鉛、人造黒鉛といった黒鉛材料が好ましい。なお、天然黒鉛を使用する場合には、更に高温で熱処理を施したり、人造黒鉛の微粒子(粒状、扁平状など)を被覆させたり、樹脂などの有機物を被覆させて用いてもよい。
SiOと他の負極活物質とを併用する場合、全負極活物質の合計を100質量%としたとき、SiOの割合は、電池をより高容量とする観点から、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。なお、このようにSiOを比較的多くの割合で使用した負極を有していても、本発明の電池においては、第1の態様、第2の態様のいずれの場合にも、充放電に伴う正極の本体部の破断などを抑制することができる。
なお、負極活物質にはSiOのみを使用してもよいため、全負極活物質の合計を100質量%としたときのSiOの割合は、100質量%であってもよい。なお、前記の通り、黒鉛材料などを併用することで、電池の充放電サイクル特性を更に高めることもできるが、この場合、全負極活物質の合計を100質量%としたときのSiOの割合は、95質量%以下であることが好ましく、85質量%以下であることがより好ましい。
負極合剤層に係るバインダには、PVDF、SBR、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリアミド下記の式(1)で表されるユニットと式(2)で表されるユニットとを有する共重合体〔ただし、式(2)におけるRは水素またはメチル基を表し、Mはナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属元素を表す〕などを使用することができる。
Figure 2017098141
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負極合剤層には導電助剤を含有させることもできる。負極合剤層に係る導電助剤には、正極合剤層に使用し得るものとして先に例示したものと同じものを用いることができる。
負極合剤層の厚みは、例えば、集電体の片面あたり10〜100μmであることが好ましい。また、負極合剤層の組成としては、例えば、負極活物質の量が85〜95質量%であることが好ましく、バインダの量が1〜15質量%であることが好ましく、導電助剤を使用する場合には、その量が1〜10質量%であることが好ましい。
負極合剤層は、例えば、負極活物質およびバインダ、更には必要に応じて導電助剤などを、NMPなどの有機溶剤や水といった溶剤に分散させたペースト状やスラリー状の負極合剤含有組成物を調製し(ただし、バインダは溶剤に溶解していてもよい)、これを集電体の片面または両面に塗布し、乾燥した後に、必要に応じてカレンダー処理などのプレス処理を施す工程を経て形成することができる。
負極の集電体には、銅製や銅合金製の箔などを使用することができる。負極集電体の厚みは、4〜15μmであることが好ましい。
なお、本発明のリチウムイオン二次電池においては、SiOのような高容量で不可逆容量が大きい材料を負極活物質に使用した場合、電池の初期の充電で正極(正極活物質)から放出されたLiイオンのうちの比較的多くが次回の放電で正極に戻り得ないため、正極が本来備えている容量を十分に引き出すことができない虞がある。よって、本発明のリチウムイオン二次電池では、SiOのなどの不可逆容量が大きい負極活物質を使用する場合には、組み立て時において、その不可逆容量分を埋めるためのLi供給源(プレドープ用Li供給源)を、正極とは別に有していることが好ましい。
Li供給源としては、Li金属箔、Li合金箔(以下、両者を纏めて「Li箔」と記載する)などが挙げられ、電池の外装体内のいずれかの箇所(非水電解液と接触可能な箇所)に、このLi供給源を配置すればよい。具体的には、例えば、集電体となる銅箔などの金属箔に、Li供給源となるLi箔を貼り付けるなどして形成したLi極を使用することができ、このLi極を負極と電気的に接続しておくことで、Li極のLi箔がLi供給源として機能する。
負極活物質へのプレドープをするためのLi供給源を設けた電池においては、導入するLi供給源の量(Li供給源に含まれるLiの量)を、電池の初回の充放電で、0.1C放電電流レートで電圧が2.0Vに達するまでの放電を行ったときに、正極活物質に含まれるLiと金属Mとのモル比Li/Mが、例えば下記のような値となるように調整することが好ましい。負極合剤層が含有する負極活物質の全量中の、SiOの割合が5〜10質量%の場合、モル比Li/Mは0.9〜1.05となるようにすることが好ましく、また、同SiOの割合が10〜60質量%である場合、モル比Li/Mは0.8〜0.9となるようにすることが好ましく、更に、同SiOの割合が60〜100質量%の場合、モル比Li/Mは0.6〜0.8となるようにすることが好ましい。
Li供給源(前記のLi箔)は、前記の通り、そこから放出されるLiイオンが負極活物質の不可逆容量を埋めるために負極活物質に取り込まれるため、組み立てから時間が経過した電池内には存在していない場合があるが、前記のモル比Li/Mが前記の値を満たす場合には、Li供給源を導入して負極活物質にプレドープを行った電池であると判断できる。
なお、Li供給源を導入した電池において、充放電を数十サイクル(100サイクル以下)で繰り返した場合でも、前記のモル比Li/Mは、初回の充放電における放電後から大きく変動しない。よって、100サイクル以下程度の充放電サイクル数を経た電池において、モル比Li/Mが前記の値を満たす場合には、電池の組み立て時にLi供給源を導入し、負極活物質にプレドープをした電池とみなすことができる。
また、負極のプレドープのためのLi供給源を導入する電池においては、プレドープをより効率的に進める観点から、正極には、複数の貫通孔を含有する集電体を有するものを使用すること(すなわち、本発明の電池の第1の態様とすること)が好ましく、負極にも、片面から他面へ貫通する複数の貫通孔を含有する集電体を有するものを使用することが好ましい。
複数の貫通孔を有する負極集電体には、銅製や銅合金製のパンチングメタルや、銅箔や銅合金箔にエッチングによって貫通孔を形成したものなどを使用することができる。
複数の貫通孔を有する負極集電体においては、これらの貫通孔が規則的に配置されていることが好ましく、より具体的には、特定のパターンの繰り返しによって配置されていればよく、また、繰り返されるパターンは、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
そして、負極集電体における複数の貫通孔の配置の具体例としては、例えば、本発明の電池の第1の態様に係る正極の集電体における複数の貫通孔の配置の例として図2、3で示した千鳥配列や、図4で示した並列配列(直列配列)などが挙げられ、貫通孔を比較的多く設ける場合などでは、集電体の強度低下を可及的に抑制できることから、図2や図3に示す千鳥配列によって、複数の貫通孔を配置することが好ましい。
そして、負極集電体において、複数の貫通孔が規則的に配置されている場合には、特に生じやすい負極の本体部における短辺に平行な方向での破断を良好に抑制する観点から、1つの貫通孔と、前記1つの貫通孔と最も近接する他の貫通孔とを結ぶ直線が、前記本体部の短辺に平行な方向から0°±20°の範囲内に存在していないことが好ましい。
負極集電体が複数の貫通孔を有する場合、貫通孔の平均径は、貫通孔をLiイオン(それを含む非水電解液)の通り道とする場合の、その流通をより良好にする観点や、貫通孔によって集電体と負極合剤層との密着性を高める効果をより良好に確保するなどの観点から、1μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましい。また、貫通孔のサイズが大きすぎると集電体の強度が低下する虞があることから、負極集電体が複数の貫通孔を有する場合の貫通孔の平均径は、400μm以下であることが好ましく、350μm以下であることがより好ましい。
更に、負極集電体が複数の貫通孔を有する場合の空孔率は、貫通孔をLiイオン(それを含む非水電解液)の通り道とする場合の、その流通をより良好にする観点や、貫通孔によって集電体と負極合剤層との密着性を高める効果をより良好に確保する観点から、3%以上であることが好ましく、10%以上であることがより好ましい。また、集電体の空孔率が高すぎると集電体の強度が低下する虞があることから、負極集電体が複数の貫通孔を有する場合の空孔率は、45%以下であることが好ましく、35%以下であることがより好ましい。
更に、負極集電体が複数の貫通孔を有する場合、集電体における1つの貫通孔と、この貫通孔と最も近接する他の貫通孔との間の距離は、30〜1000μmであることが好ましい。
本発明の電池に係るセパレータには、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタンなどの樹脂で構成された多孔質膜を使用することができるが、セパレータにシャットダウン機能を持たせる観点から、ポリオレフィン製の多孔質膜を使用することが好ましい。
ポリオレフィンとしては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン(PE);ポリプロピレン(PP);などが挙げられ、これらのうちの1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。例えば、2種以上のポリオレフィンを使用した多孔質膜としては、例えば、PP層上にPE層を介してPP層を積層した三層構造の多孔質膜が挙げられる。
これらのポリオレフィンの中でも、融点、すなわち、JIS K 7121の規定に準じて、DSCを用いて測定される融解温度が、80〜150℃のものを使用することが好ましい。このような融点のポリオレフィンを含有する多孔質膜であれば、前記ポリオレフィンが軟化してセパレータの空孔が閉塞されるシャットダウン特性の開始温度が90〜150℃のセパレータとすることができるため、かかるセパレータを使用することで、電池の安全性を更に高めることが可能となる。
セパレータに使用する多孔質膜としては、例えば、従来から知られている溶剤抽出法や、乾式または湿式延伸法などにより形成された孔を多数有するイオン透過性の多孔質膜(電池のセパレータとして汎用されている微多孔膜)を用いることができる。
また、前記の多孔質膜(微多孔膜)の表面に、耐熱性の無機フィラーを含有する耐熱性の多孔質層を形成した積層型のセパレータを用いてもよい。このような積層型のセパレータを用いた場合には、電池内の温度が上昇してもセパレータの収縮が抑制されて、正極と負極との接触による短絡を抑えることができるため、より安全性の高いリチウムイオン二次電池とすることができる。
耐熱性の多孔質層に含有させる無機フィラーとしては、ベーマイト、アルミナ、シリカ、酸化チタンなどが好ましく、これらのうちの1種または2種以上を使用することができる。
また、耐熱性の多孔質層には、前記の無機フィラー同士を結着したり、耐熱性の多孔質層と微多孔膜とを接着したりするためのバインダを含有させることが好ましい。バインダには、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA、酢酸ビニル由来の構造単位が20〜35モル%のもの)、エチレン−エチルアクリレート共重合体などのエチレン−アクリル酸共重合体、フッ素系ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリビニルピロリドン(PVP)、架橋アクリル樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂などを用いることが好ましく、これらのうちの1種または2種以上を使用することができる。
耐熱性の多孔質層における無機フィラーの含有量は、耐熱性の多孔質層を構成する成分の全体積中(空孔部分を除く全体積中)、50体積%以上であることが好ましく、70体積%以上であることがより好ましく、99体積%以下であることがより好ましい(残部は、前記のバインダであればよい)。
セパレータ(ポリオレフィン製の微多孔膜からなるセパレータや、前記積層型のセパレータ)の厚みは、電池反応に関与しない成分の電池内容積の占有率を低減して正負極の活物質量を多くすることを可能にすることで、電池の設計容量や出力密度を高める観点から、30μm以下であることが好ましく、16μm以下であることがより好ましい。ただし、セパレータの強度を十分に保つ観点からは、セパレータの厚みは、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましい。
また、前記積層型のセパレータの場合、耐熱性の多孔質層の厚みは、3〜8μmであることが好ましい。また、耐熱性の多孔質層の空孔率は、40〜70%であることが好ましい。
本発明の電池に係る非水電解液には、下記の非水系溶媒中に、リチウム塩を溶解させることで調製した溶液が使用できる。
溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、γ−ブチロラクトン(γ-
BL)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジオキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチル、酢酸メチル、燐酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、ジエチルエーテル、1,3−プロパンサルトンなどの非プロトン性有機溶媒を1種単独で、または2種以上を混合した混合溶媒として用いることができる。
非水電解液に係るリチウム塩としては、例えば、LiClO、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiCFSO、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO、LiC(CFSO、LiC2n+1SO3(n≧2)、LiN(RfOSO〔ここでRfはフルオロアルキル基〕などから選ばれる少なくとも1種が挙げられる。これらのリチウム塩の非水電解液中の濃度としては、0.6〜1.8mol/lとすることが好ましく、0.9〜1.6mol/lとすることがより好ましい。
また、非水電解液には、充放電サイクル特性の更なる改善や、高温貯蔵性や過充電防止などの安全性を向上させる目的で、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、無水酸、スルホン酸エステル、ジニトリル、1,3−プロパンサルトン、ジフェニルジスルフィド、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、フルオロベンゼン、t−ブチルベンゼンなどの添加剤(これらの誘導体も含む)を適宜加えることもできる。
更に、非水電解液には、ポリマーなどの公知のゲル化剤を添加してゲル化したもの(ゲル状電解質)を用いることもできる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、スチール缶やアルミニウム缶などを外装缶として使用したり、金属を蒸着したラミネートフィルムを外装体としたソフトパッケージ電池としたりすることができる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、従来から知られているリチウムイオン二次電池が適用されている各種用途と同じ用途に適用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
実施例1
<正極の作製>
正極活物質であるLiCoO:96.5質量部と、バインダであるPVDFを10質量%の濃度で含むNMP溶液:20質量部と、導電助剤であるアセチレンブラック:1.5質量部とを、二軸混練機を用いて混練し、更にNMPを加えて粘度を調節して、正極合剤含有ペーストを調製した。このペーストを、硬質アルミニウム合金箔(合金番号8021、厚み15μm)の片面または両面に塗布し、120℃で12時間の真空乾燥を行って、アルミニウム合金箔の片面または両面に正極合剤層を形成し、プレス処理を行い、所定の大きさで切断して、帯状の正極を得た。なお、アルミニウム合金箔への正極合剤含有ペーストの塗布の際には、アルミニウム合金箔の一部が露出するようにし、アルミニウム合金箔の両面に正極合剤含有ペーストを塗布したものでは、表面で塗布部とした箇所は裏面も塗布部とした。得られた正極の正極合剤層の厚み(アルミニウム合金箔の両面に正極合剤層を形成したものでは、片面あたりの厚み)は、55μmであった。
アルミニウム合金箔の片面に正極合剤層を形成した帯状の正極、およびアルミニウム合金箔の両面に正極合剤層を形成した帯状の正極を、タブ部とするためにアルミニウム合金箔(正極集電体)の露出部の一部が突出するように、かつ正極合剤層の形成部が四隅を曲線状とした略四角形状になるようにトムソン刃で打ち抜いて、正極集電体の片面に正極合剤層を有する電池用正極と、正極集電体の両面に正極合剤層を有する電池用正極とを得た。図1に、前記電池用正極を模式的に表す平面図を示している(ただし、正極の構造の理解を容易にするために、図1に示す正極のサイズは、必ずしも実際のものと一致していない)。正極10は、正極集電体12の露出部の一部が突出するように打ち抜いたタブ部13を有する形状とし、正極合剤層11の形成部である本体部の形状を、四隅を曲線状にした長方形とし、図中a、bおよびcの長さを、それぞれ5mm、30mmおよび2mmとした。この電池用正極のアスペクト比は、6であった。
<負極の作製>
平均粒子径D50%が22μm、d002が0.338nmで、BET法による比表面積が3.8m/gである黒鉛A(表面を非晶質炭素で被覆していない黒鉛)と、平均粒子径D50%が10μm、d002が0.336nmで、BET法による比表面積が3.9m/gである黒鉛B(黒鉛からなる母粒子の表面を非晶質炭素で被覆した黒鉛)と、SiOの表面を炭素で被覆した複合体(平均粒子径8μm、複合体における炭素の量が20質量%。以下、「SiO/炭素複合体」と記載する。)とを、47.5:47.5:5の比率(質量比)で混合した混合物:93質量部、前記式(1)で表わされるユニットと前記(2)式で表わされるユニットとを有し、前記式(2)におけるRが水素でMがカリウムであり、前記式(1)で表わされるユニットと前記式(2)で表わされるユニットとのモル比が6/4である共重合体(A):5質量部、並びに導電助剤であるケッチェンブラック:2質量部をイオン交換水と混合して、水系の負極合剤含有ペーストを調製した。
前記負極合剤含有ペーストを厚みが10μmの銅箔の両面に塗布し乾燥を行って、銅箔の両面に負極合剤層を形成し、プレス処理を行った後に所定の大きさで切断して、帯状の負極を得た。なお、銅箔への負極合剤含有ペーストの塗布の際には、銅箔の一部が露出するようにし、表面で塗布部とした箇所は裏面も塗布部とした。得られた負極の負極合剤層の厚み(負極集電体である銅箔の片面あたりの厚み)は、65μmであった。
前記帯状の負極を、タブ部とするために銅箔(負極集電体)の露出部の一部が突出するように、かつ負極合剤層の形成部である本体部が四隅を曲線状とした長方形状になるようにトムソン刃で打ち抜いて、負極集電体の両面に負極合剤層を有する電池用負極を得た。図5に、前記電池用負極を模式的に表す平面図を示している(ただし、負極の構造の理解を容易にするために、図5に示す負極のサイズは、必ずしも実際のものと一致していない)。負極20は、負極集電体22の露出部の一部が突出するように打ち抜いたタブ部23を有する形状とし、負極合剤層21の形成部である本体部の形状を、四隅を曲線状にした長方形とし、図中d、eおよびfの長さを、それぞれ6mm、31mmおよび2mmとした。この電池用負極のアスペクト比は、5.2であった。
<電池の組み立て>
正極集電体の片面に正極合剤層を形成した電池用正極2枚、正極集電体の両面に正極合剤層を形成した電池用正極14枚、および負極集電体の両面に負極合剤層を形成した電池用負極15枚を用いて積層電極体を形成した。前記積層電極体では、上下の両端を正極集電体の片面に正極合剤層を形成した電池用正極として、それぞれの集電体が外側を向くように配置し、それらの間に負極集電体の両面に負極合剤層を形成した電池用負極と正極集電体の両面に正極合剤層を形成した電池用正極とを交互に配置し、各正極と各負極との間にはPE製セパレータ(厚み16μm)を介在させ、全ての正極のタブ部を集めて溶接し、また、全ての負極のタブ部を集めて溶接した。
そして、前記積層電極体が収まるように窪みを形成した厚み:0.15mm、幅:34mm、高さ:50mmのアルミニウムラミネートフィルムの、前記窪みに前記積層電極体を挿入し、その上に前記と同じサイズのアルミニウムラミネートフィルムを置いて、両アルミニウムラミネートフィルムの3辺を熱溶着した。そして、両アルミニウムラミネートフィルムの残りの1辺から非水電解液(ECとDECとの体積比3:7の混合溶媒に、LiPFを1mol/lの濃度で溶解させ、更にビニレンカーボネートを3質量%となる量で添加した溶液)を注入した。その後、両アルミニウムラミネートフィルムの前記残りの1辺を真空熱封止して、図6に示す外観で、図7に示す断面構造のリチウムイオン二次電池を作製した。
ここで、図6および図7について説明すると、図7はリチウムイオン二次電池を模式的に表す平面図であり、図7は、図6のI−I線断面図である。リチウムイオン二次電池100は、2枚のアルミニウムラミネートフィルムで構成したアルミニウムラミネートフィルム外装体101内に、正極と負極とをセパレータを介して積層して構成した積層電極体102と、非水電解液(図示しない)とを収容しており、アルミニウムラミネートフィルム外装体101は、その外周部において、上下のアルミニウムラミネートフィルムを熱融着することにより封止されている。なお、図7では、図面が煩雑になることを避けるために、アルミニウムラミネートフィルム外装体101を構成している各層や、積層電極体を構成している正極、負極およびセパレータを区別して示していない。
積層電極体102の有する各正極は、タブ部同士を溶接して一体化し、この溶接したタブ部の一体化物を電池100内で正極外部端子103と接続しており、また、図示していないが、積層電極体102の有する各負極も、タブ部同士を溶接して一体化し、この溶接したタブ部の一体化物を電池100内で負極外部端子104と接続している。そして、正極外部端子103および負極外部端子104は、外部の機器などと接続可能なように、片端側をアルミニウムラミネートフィルム外装体101の外側に引き出している。
実施例2
正極集電体を、合金番号3003で厚みが12μmの硬質アルミニウム合金箔に変更した以外は、実施例1と同様にして電池用正極を作製し、この電池用正極を用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例3
正極集電体を、合金番号3003の硬質アルミニウム合金箔に焼鈍処理を施した軟質アルミニウム合金箔(厚み12μm)に変更した以外は、実施例1と同様にして電池用正極を作製し、この電池用正極を用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例4
<正極の作製>
正極集電体を、孔径が150μmの貫通孔が図2に示す千鳥配列で設けられており、空孔率が33%で、1つの貫通孔120と、これに最も近接する6つの貫通孔との間の距離が70μmである硬質アルミニウム合金箔(合金番号1N30、厚み15μm)に変更し、この正極集電体を、図2において一点鎖線で示す各直線のうち、図中斜めの2つの直線が、それぞれ本体部の短辺に平行な方向から30°となり、図中左右方向の直線が本体部の短辺に平行な方向から90°となるように配置した以外は、実施例1と同様にして電池用正極を作製した。
<負極の作製>
黒鉛A、黒鉛BおよびSiO/炭素複合体の混合物に代えて、実施例1で用いたものと同じSiO/炭素複合体:93質量部を使用した以外は、実施例1と同様にして負極合剤含有ペーストを調製した。この負極合剤含有ペーストを使用し、かつ孔径が150μmの貫通孔が図2に示す千鳥配列で設けられており、空孔率が35%で、1つの貫通孔120と、これに最も近接する6つの貫通孔との間の距離が180μmである銅箔(厚み10μm)を負極集電体に使用した以外は、実施例1と同様にして、集電体の両面に負極合剤層を有し、平面形状が実施例1で作製したものと同じ形状の電池用負極を作製した。なお、負極集電体は、図2において一点鎖線で示す各直線のうち、図中斜めの2つの直線が、それぞれ本体部の短辺に平行な方向から30°となり、図中左右方向の直線が本体部の短辺に平行な方向から90°となるように配置した。また、得られた電池用負極の負極合剤層の密度は、1.30g/cmであった。
<Li供給源用のLi極の作製>
負極の作製で用いたトムソン刃を用いて、厚みが6μmの銅箔を前記電池用負極と同じ形状に打ち抜き、幅3mm、長さ25mm、厚み230μmのLi金属箔をこの銅箔の片面に圧着して、Li供給源用のLi極を作製した。
<電池の組み立て>
正極集電体の片面に正極合剤層を形成した電池用正極2枚、正極集電体の両面に正極合剤層を形成した電池用正極14枚、および負極集電体の両面に負極合剤層を形成した電池用負極15枚を用いて積層体を形成した。前記積層体では、上下の両端を正極集電体の片面に正極合剤層を形成した電池用正極として、それぞれの集電体が外側を向くように配置し、それらの間に負極集電体の両面に負極合剤層を形成した電池用負極と正極集電体の両面に正極合剤層を形成した電池用正極とを交互に配置し、各正極と各負極との間にはPE製セパレータ(厚み16μm)を介在させた。
Li供給源用のLi極2枚を用意し、それぞれのLi極を、前記積層体の上下の両端に、PE製セパレータ(厚み16μm)を介して重ねた。なお、各Li極は、Li金属箔側がセパレータ側を向くように配置した。そして、前記積層体の、全ての正極のタブ部を集めて溶接し、また、全ての負極のタブ部と全てのLi極のタブ部とを集めて溶接して、積層電極体を形成し、この積層電極体を用いた以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。なお、負極へのLiのプレドープのために、作製後の電池は室温で2週間保管した。
実施例5
正極集電体を、孔径が400μmの貫通孔が図2に示す千鳥配列で設けられており、空孔率が17%で、1つの貫通孔120と、これに最も近接する6つの貫通孔との間の距離が450μmである硬質アルミニウム合金箔(合金番号3003、厚み15μm)に変更した以外は、実施例4と同様にして電池用正極を作製した。そして、前記電池用正極を用いた以外は、実施例4と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例6
正極集電体を、孔径が150μmの貫通孔が図2に示す千鳥配列で設けられており、空孔率が13%で、1つの貫通孔120と、これに最も近接する6つの貫通孔との間の距離が200μmである硬質アルミニウム合金箔(合金番号3003、厚み15μm)に変更した以外は、実施例4と同様にして電池用正極を作製した。そして、前記電池用正極を用いた以外は、実施例4と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例7
正極集電体を、孔径が150μmの貫通孔が図2に示す千鳥配列で設けられており、空孔率が13%で、1つの貫通孔120と、これに最も近接する6つの貫通孔との間の距離が200μmである硬質アルミニウム合金箔(合金番号3003)を焼鈍処理した軟質アルミニウム合金箔(厚み12μm)に変更した以外は、実施例4と同様にして電池用正極を作製した。そして、前記電池用正極を用いた以外は、実施例4と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例8
正極集電体を、孔径が150μmの貫通孔が図2に示す千鳥配列で設けられており、空孔率が33%で、1つの貫通孔120と、これに最も近接する6つの貫通孔との間の距離が70μmである硬質アルミニウム合金箔(合金番号3003)を焼鈍処理した軟質アルミニウム合金箔(厚み12μm)に変更した以外は、実施例4と同様にして電池用正極を作製した。そして、前記電池用正極を用いた以外は、実施例4と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例9
正極集電体を、孔径が150μmの貫通孔が図2に示す千鳥配列で設けられており、空孔率が45%で、1つの貫通孔120と、これに最も近接する6つの貫通孔との間の距離が30μmである硬質アルミニウム合金箔(合金番号3003)を焼鈍処理した軟質アルミニウム合金箔(厚み12μm)に変更した以外は、実施例4と同様にして電池用正極を作製した。そして、前記電池用正極を用いた以外は、実施例4と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例10
正極集電体を、孔径が400μmの貫通孔が図2に示す千鳥配列で設けられており、空孔率が45%で、1つの貫通孔120と、これに最も近接する6つの貫通孔との間の距離が100μmである硬質アルミニウム合金箔(合金番号3003)を焼鈍処理した軟質アルミニウム合金箔(厚み12μm)に変更した以外は、実施例4と同様にして電池用正極を作製した。そして、前記電池用正極を用いた以外は、実施例4と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
比較例1
正極集電体を、孔径が400μmの貫通孔が図2に示す千鳥配列で設けられており、空孔率が17%で、1つの貫通孔120と、これに最も近接する6つの貫通孔との間の距離が500μmである硬質アルミニウム合金箔(合金番号1N30、厚み15μm)に変更した以外は、実施例4と同様にして電池用正極を作製した。そして、前記電池用正極を用いた以外は、実施例4と同様にしてリチウムイオン二次電池を作製した。
実施例および比較例のリチウムイオン二次電池に用いた正極、並びに正極に用いた正極集電体について、前記の方法により突き刺し強度を測定した。また、実施例および比較例のリチウムイオン二次電池について、リチウムイオン二次電池の充放電サイクル後における正極集電体の破断の有無を、下記の方法で評価した。
実施例および比較例の各電池について、0.5Cの電流値で電圧が4.4Vになるまで定電流で充電を行い、引き続いて4.4Vの定電圧充電を、電流値が0.05Cになるまで行った後に、0.2Cの電流値で電圧が2.0Vになるまで定電流放電を行う一連の操作を1サイクルとして、これらを50サイクル実施した。その後、各電池を分解して、正極の状態を目視観察した。
評価は、実施例および比較例のそれぞれにおいて、10個ずつの電池について実施し、そのうちの全ての正極の本体部における集電体において破断が生じなかった場合を○、1個でも破断が生じたものを×とした。
実施例および比較例の各リチウムイオン二次電池における正極集電体の構成および特性を表1に示し、正極およびリチウムイオン二次電池の評価結果を表2に示す。なお、表1における「硬質/軟質」の欄の「硬質」は硬質アルミニウム合金箔であることを意味しており、「軟質」は軟質アルミニウム合金箔であることを意味している。また、表2における「正極集電体の破断の有無」の欄は、前記の充放電サイクル後の正極の本体部における集電体の破断の有無を示している。
Figure 2017098141
Figure 2017098141
表1および表2に示す通り、突き刺し強度が適正な正極を有する実施例1〜10のリチウムイオン二次電池は、充放電サイクル後における正極の本体部での集電体の破断の発生が抑制されており、高い信頼性を有していた。
これに対し、突き刺し強度が低すぎる正極を有する比較例1の電池は、充放電サイクル後において、正極の本体部で集電体の破断が認められ、信頼性が劣っていた。
10 正極
11 正極合剤層
12 正極集電体
13 タブ部
20 負極
21 負極合剤層
22 負極集電体
23 タブ部
100 リチウムイオン二次電池
101 金属ラミネートフィルム外装体
102 積層電極体
103 正極外部端子
104 負極外部端子
120 貫通孔

Claims (10)

  1. 正極と負極とがセパレータを介して積層された積層電極体と、非水電解液とを有する リチウムイオン二次電池であって、
    前記正極は、正極活物質を含有する正極合剤層を集電体の片面または両面に有する本体部と、集電体の両面に正極合剤層を有しないタブ部とを有しており、
    前記本体部は、平面視で長方形であり、
    前記集電体は、片面から他面に貫通する複数の貫通孔を有しており、
    前記本体部から、20mm×20mmの正方形であって、対向する2辺のうちの一方が前記本体部の短辺に平行な方向となるように切り出した試験片について、下記突き刺し強度測定法により測定される突き刺し強度が、1.2N以上であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
    突き刺し強度測定法:試験片との接触面が5mm×0.15mmの突き刺し治具を取り付けた引張試験機を使用し、前記突き刺し治具の長手方向が前記試験片の前記短辺に平行な方向を向くように、クロスヘッド速度10mm/分で前記試験片を突き刺した時の最大強度を測定する。
  2. 正極と負極とがセパレータを介して積層された積層電極体と、非水電解液とを有する リチウムイオン二次電池であって、
    前記負極は、SiとOとを構成元素に含む材料(ただし、Siに対するOの原子比xは、0.5≦x≦1.5である)を負極活物質として含有する負極合剤層を、集電体の片面または両面に有しており、
    前記正極は、正極活物質を含有する正極合剤層を集電体の片面または両面に有する本体部と、集電体の両面に正極合剤層を有しないタブ部とを有しており、
    前記本体部は、平面視で長方形であり、
    前記本体部から、20mm×20mmの正方形であって、対向する2辺のうちの一方が前記本体部の短辺に平行な方向となるように切り出した試験片について、下記突き刺し強度測定法により測定される突き刺し強度が、1.2N以上であることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
    突き刺し強度測定法:試験片との接触面が5mm×0.15mmの突き刺し治具を取り付けた引張試験機を使用し、前記突き刺し治具の長手方向が前記試験片の前記短辺に平行な方向を向くように、クロスヘッド速度10mm/分で前記試験片を突き刺した時の最大強度を測定する。
  3. 前記正極の集電体は、20mm×20mmの正方形の試験片について、前記突き刺し強度測定法により求められる突き刺し強度が、1.5N以上である請求項1または2に記載のリチウムイオン二次電池。
  4. 前記正極の集電体は、軟質アルミニウムで構成されている請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
  5. 前記タブ部を、前記本体部の2つの短辺のうちのいずれか一方に有している請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池。
  6. 前記正極の集電体は、複数の貫通孔の平均径が1〜400μmである請求項1に記載のリチウムイオン二次電池。
  7. 前記正極の集電体は、空孔率が3〜50%である請求項1または6に記載のリチウムイオン二次電池。
  8. 前記正極の集電体は、前記複数の貫通孔が規則的に配置されており、1つの貫通孔と、前記1つの貫通孔と最も近接する他の貫通孔とを結ぶ直線が、前記本体部の短辺に平行な方向から0°±20°の範囲内に存在していない請求項1、6または7に記載のリチウムイオン二次電池。
  9. 前記複数の貫通孔は、特定のパターンの繰り返しによって配置されている請求項8に記載のリチウムイオン二次電池。
  10. 前記複数の貫通孔は、千鳥配列によって配置されている請求項8または9に記載のリチウムイオン二次電池。
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