JP6724792B2 - 経皮投与デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤の投与に用いられる経皮投与デバイスに関する。
薬剤を皮膚から体内に投与する方法として、マイクロニードル等の投与部を備えた経皮投与デバイスを用いる方法が知られている。マイクロニードルは、針形状を有する複数の突起部を基体の表面に有している。そして、経皮投与デバイスは、マイクロニードルと、マイクロニードルを皮膚に貼り付けるための粘着シートとを有している。経皮投与デバイスを用いる薬剤の投与方法では、粘着シートが皮膚に貼り付けられ、マイクロニードルの基体が皮膚に押し付けられることによって突起部が皮膚を穿孔し、突起部によって形成された孔から、薬剤が体内に送り込まれる。
こうしたマイクロニードルは、マイクロニードルの有する凹凸が反転された型に、マイクロニードルを形成するための材料が充填されることによって形成される(例えば、特許文献1〜3参照)。薬剤は、例えば、形成された突起部の表面に塗布されて、突起部の穿孔とともに皮内に入るか、あるいは、突起部の形成材料に含有されて、皮膚に刺さった突起部が溶解することによって皮内に入る。
国際公開第2008/013282号 国際公開第2008/004597号 国際公開第2008/020632号
ところで、突起部は微小な構造物であり、1つのマイクロニードルにおいて、複数の突起部は、1つの基体上に集合して配置されている。そして、これらの突起部は、上述のように、型に材料が充填されることによってまとめて形成される。したがって、これらの突起部を複数のグループに分けて、グループごとに薬剤の投与についての異なる機能を持たせることは困難である。
具体的には、例えば、グループごとに、突起部に塗布する薬剤を変えたり、突起部の形成材料を互いに異なる薬剤を含有する材料に変えたりすることによって、投与される薬剤の種類を変えることは困難である。また例えば、グループごとに、突起部の型の形状を変えることにより突起部の形状を変えて、突起部の穿孔時における孔の形成のされ方を変えることも困難である。それゆえ、グループごとに突起部に異なる投与機能を持たせることによって、例えば、複数の種類の薬剤をまとめて投与可能な経皮投与デバイスの開発が望まれている。
本発明は、突起部による薬剤の投与機能として、複数の機能を実現することのできる経皮投与デバイスを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、経皮投与デバイスは、第1投与面、および、前記第1投与面とは反対側の面である第1非投与面を有する第1基体と、前記第1投与面から突き出た第1突起部であって第1の投与機能を有する前記第1突起部とを備える第1投与部を備える。また、この経皮投与デバイスは、第2投与面、および、前記第2投与面とは反対側の面である第2非投与面を有する第2基体と、前記第2投与面から突き出た第2突起部であって第2の投与機能を有する前記第2突起部とを備える第2投与部をさらに備える。そして、前記第1投与面と対向する方向である第1方向から前記第1投与部を見て、前記第1基体は1つの空間を囲う環上に配置され、前記第2投与面と対向する方向である第2方向から前記第2投与部を見て、前記第2基体は、前記第1方向から見た前記空間内に配置可能な形状を有する。
上記構成によれば、経皮投与デバイスにて、第1投与部と第2投与部とは分離されているため、これらの投与部を別々に製造することが可能であり、各投与部の有する突起部には互いに異なる投与機能が与えられる。したがって、経皮投与デバイスにおいて、突起部による薬剤の投与機能として、複数の機能を実現することができる。
また、第2基体を第1基体によって囲まれる空間内に配置して経皮投与デバイスを薬剤の投与に用いることにより、第1突起部の有する投与機能と第2突起部の有する投与機能とが、経皮投与デバイスの適用箇所に対して偏って発揮されることが抑えられる。
上記経皮投与デバイスは、前記第1非投与面および前記第2非投与面に貼り付けられた1つの粘着シートをさらに備えてもよい。この際に、前記第1投与面および前記第2投与面と対向する方向から見て、前記第1基体の外側に前記粘着シートがはみ出していることが好ましい。
上記構成によれば、第1投与部と第2投与部とが1つの粘着シートに貼り付けられているため、2つの投与部をまとめて取り扱うことが可能であり、経皮投与デバイスの取り扱いが容易である。
上記経皮投与デバイスにおいて、前記第1投与面および前記第2投与面と対向する方向から見て、前記第1基体は、環形状を有し、前記第2基体は、前記第1基体の有する内周縁が区画する開口よりも小さい形状を有し、前記第1基体と前記第2基体との間には、前記第2基体を囲むように隙間があいており、この隙間に前記粘着シートが露出していてもよい。
上記構成によれば、第1基体の外側に加えて第1基体と第2基体との間にも粘着シートが露出しているため、経皮投与デバイスを投与対象の皮膚に貼り付けた際に、皮膚に対する経皮投与デバイスの固定の安定性が高められる。
上記経皮投与デバイスは、前記第1非投与面に貼り付けられた第1粘着シートと、前記第2非投与面に貼り付けられた第2粘着シートとをさらに備えてもよい。この際に、前記第1方向から前記第1投与部を見て、前記第1粘着シートは1つの空間を囲う環形状を有し、前記第1基体の外側に前記第1粘着シートがはみ出し、また、前記第2方向から前記第2投与部を見て、前記第2粘着シートは、前記第1方向から見た前記第1粘着シートが囲う前記空間内に配置可能な形状を有し、前記第2基体の外側に前記第2粘着シートがはみ出していることが好ましい。
上記構成によれば、第1投与部に貼り付けられた第1粘着シートと、第2投与部に貼り付けられた第2粘着シートとが分離しているため、第1投与部と第2投与部とを別々に取り扱うことができる。さらに、第2粘着シートは、第1粘着シートによって囲まれる空間内に配置可能な形状を有しているため、第1投与部と第2投与部とが皮膚に適用されたときに、2つの粘着シートが重なり合うことが抑えられる。したがって、粘着シートの粘着面を有効に利用して第1投与部と第2投与部とを皮膚に固定することができる。
上記経皮投与デバイスにおいて、前記第2方向から前記第2投与部を見て、前記第2粘着シートは、前記第1方向から見た前記第1粘着シートの有する内周縁が区画する開口よりも小さい形状を有してもよい。
上記構成によれば、容易に、第1投与部と第2投与部との2つの投与部を順に投与対象の皮膚へ貼り付けることができる。
上記経皮投与デバイスにおいて、前記第1突起部および前記第2突起部の各々は薬剤を保持し、前記第1突起部の保持する薬剤の種類と、前記第2突起部の保持する薬剤の種類とが、互いに異なってもよい。
上記構成によれば、第1突起部によって投与される薬剤の種類と第2突起部によって投与される薬剤の種類とが互いに異なる種類の薬剤となり、第1突起部による第1の投与機能および第2突起部による第2の投与機能の各々として、互いに異なる種類の薬剤を投与する機能が実現される。その結果、経皮投与デバイスによる薬剤の効果的な投与が可能となる。
上記経皮投与デバイスにおいて、前記第1突起部は、前記第1突起部の内部に薬剤を含有し、前記第2突起部は、前記第2突起部の内部に薬剤を含有し、前記第1突起部の含有する薬剤の組成と、前記第2突起部の含有する薬剤の組成とが、互いに異なってもよい。
上記構成によれば、第1突起部によって投与される薬剤の種類と第2突起部によって投与される薬剤の種類とが互いに異なる種類の薬剤となり、第1突起部による第1の投与機能および第2突起部による第2の投与機能の各々として、互いに異なる種類の薬剤を投与する機能が実現される。特に、突起部の内部に薬剤が含有される構成では、1つの投与部の有する複数の突起部において一部の突起部が他の突起部とは異なる組成の薬剤を含有するように、突起部の形成材料を部分的に変えて投与部を製造することは極めて困難であるため、第1投与部と第2投与部とが分離している構成が採用されることの利益が大きい。
上記経皮投与デバイスにおいて、前記第1突起部の形状と、前記第2突起部の形状とが、互いに異なっていてもよい。
上記構成によれば、第1の投与機能および第2の投与機能として、突起部による孔の形成のされ方や、形成された孔への薬剤の投与のされ方が、第1突起部と第2突起部とで互いに異なる。したがって、各突起部による薬剤の投与機能として、互いに異なる機能が実現され、経皮投与デバイスによる薬剤の効果的な投与が可能となる。
上記経皮投与デバイスにおいて、前記第1突起部を構成している材料と、前記第2突起部を構成している材料とが、互いに異なってもよい。
上記構成によれば、第1突起部による第1の投与機能および第2突起部による第2の投与機能の各々として、互いに異なる種類の薬剤を投与する機能や、互いに異なる速度で薬剤を投与対象の体内に拡散させる機能が実現される。その結果、経皮投与デバイスによる薬剤の効果的な投与が可能となる。
本発明によれば、経皮投与デバイスにて、突起部による薬剤の投与機能として、複数の機能を実現することができる。
第1の実施形態の経皮投与デバイスの斜視構造を示す斜視図である。 第1の実施形態の経皮投与デバイスの平面構造を示す平面図である。 第1の実施形態の経皮投与デバイスの断面構造の一部を示す断面図である。 第1の実施形態の経皮投与デバイスの製造工程を示す図であって、形成された凹版の断面を示す図である。 第1の実施形態の経皮投与デバイスの製造工程を示す図であって、凹版への材料の充填工程を示す図である。 第1の実施形態の経皮投与デバイスの製造工程を示す図であって、凹版からの成形物の剥離によって形成された内側ニードルを示す図である。 第1の実施形態の経皮投与デバイスの製造工程を示す図であって、外側ニードルと内側ニードルとに粘着シートが貼り付けられることによって形成された経皮投与デバイスを示す図である。 第2の実施形態の経皮投与デバイスの斜視構造を示す斜視図である。 第2の実施形態の経皮投与デバイスの平面構造を示す平面図である。 変形例の経皮投与デバイスの平面構造を示す平面図である。 変形例の経皮投与デバイスの平面構造を示す平面図である。 変形例の経皮投与デバイスの斜視構造を示す斜視図である。
(第1の実施形態)
図1〜図7を参照して、経皮投与デバイスの第1の実施形態について説明する。
[経皮投与デバイスの構成]
図1および図2を参照して、経皮投与デバイスの全体構成について説明する。
図1に示されるように、経皮投与デバイス10は、第1投与部の一例である外側ニードル20と、第2投与部の一例である内側ニードル30と、粘着シート40とを備えている。
外側ニードル20は、板状を有する外側基体21と、外側基体21から突き出た外側突起部22とを備えている。外側基体21は、外側突起部22の形成された面である第1投与面21Sと、第1投与面21Sとは反対側の面である第1非投与面21Tとを有し、第1投与面21Sは外側突起部22の基端を支持している。第1投与面21Sと対向する方向である第1方向から見て、外側基体21は円環形状を有し、外側基体21の内周縁によって円形の開口23が区画されている。
内側ニードル30は、板状を有する内側基体31と、内側基体31から突き出た内側突起部32とを備えている。内側基体31は、内側突起部32の形成された面である第2投与面31Sと、第2投与面31Sとは反対側の面である第2非投与面31Tとを有し、第2投与面31Sは内側突起部32の基端を支持している。第2投与面31Sと対向する方向である第2方向から見て、内側基体31は円形状を有し、外側基体21が囲う1つの空間内、すなわち、開口23内に配置されている。
本実施形態において、第1方向と第2方向とは同一の方向である。すなわち、外側基体21の第1投与面21Sが向いている方向と、内側基体31の第2投与面31Sが向いている方向とは同一の方向であり、外側基体21の第1非投与面21Tが向いている方向と、内側基体31の第2非投与面31Tが向いている方向とは同一の方向である。そして、外側突起部22の延びる方向と内側突起部32の延びる方向とは同一の方向である。
粘着シート40は、基材シート41と、基材シート41の有する2つの面のうちの一方の面を覆う粘着層42とを備えている。粘着層42は、外側基体21の第1非投与面21Tと内側基体31の第2非投与面31Tとに貼り付けられている。
外側突起部22の形状は、角錐形状であってもよいし、円錐形状であってもよい。また、外側突起部22は、例えば、角柱形状や円柱形状のように、先端が尖っていない形状であってもよい。また、外側突起部22は、例えば、円柱に円錐が積層された形状のように、2以上の立体が結合した形状であってもよい。また、内側突起部32の形状も、角錐形状であってもよいし、円錐形状であってもよいし、先端が尖っていない形状であってもよいし、2以上の立体が結合した形状であってもよい。外側突起部22の形状と内側突起部32の形状とは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。要は、外側突起部22および内側突起部32の各々は皮膚を刺すことが可能な形状であればよい。また、外側突起部22の側壁や内側突起部32の側壁には、括れや段差が形成されていてもよい。
外側突起部22の数は1以上であれば特に限定されず、内側突起部32の数も1以上であれば特に限定されない。外側ニードル20が複数の外側突起部22を有する場合、複数の外側突起部22の各々は、外側基体21の第1投与面21Sに規則的に並んでいてもよいし、不規則に並んでいてもよい。同様に、内側ニードル30が複数の内側突起部32を有する場合、複数の内側突起部32の各々は、内側基体31の第2投与面31Sに規則的に並んでいてもよいし、不規則に並んでいてもよい。外側突起部22の配列の規則性と内側突起部32の配列の規則性とは、一致していてもよく異なっていてもよい。
図2に示されるように、外側基体21の第1投与面21Sと対向する方向であって、かつ、内側基体31の第2投与面31Sと対向する方向である対向方向、すなわち、第1方向かつ第2方向である対向方向から見て、粘着シート40の外形は外側基体21よりも大きい。換言すれば、対向方向から見て、外側基体21の外側に粘着シート40がはみ出している。粘着シート40の外形が有する形状は特に限定されず、対向方向から見て、粘着シート40は、例えば、円形状を有している。
対向方向から見て、内側基体31は、外側基体21の内周縁が形成する円よりも小さい円形状を有している。対向方向から見て、内側基体31の外周縁と外側基体21の内周縁との間には、内側基体31を囲むように、内側基体31の周方向の全体に渡って隙間があいており、この隙間に、粘着シート40が露出している。詳細には、対向方向から見て、内側基体31の外周縁と外側基体21の内周縁との間、および、外側基体21の外側には、粘着シート40の粘着層42が露出している。
なお、上記構成において、外側基体21は第1基体の一例であり、外側突起部22は第1突起部の一例である。また、内側基体31は第2基体の一例であり、内側突起部32は第2突起部の一例である。
[投与部の構成]
図3を参照して、外側ニードル20および内側ニードル30の詳細な構成について説明する。
図3に示されるように、外側突起部22の長さH1は、第1方向における外側基体21の第1投与面21Sから外側突起部22の先端までの長さである。また、内側突起部32の長さH2は、第2方向における内側基体31の第2投与面31Sから内側突起部32の先端までの長さである。外側突起部22の長さH1、および、内側突起部32の長さH2の各々は、10μm以上1000μm以下であることが好ましい。外側突起部22の長さH1と内側突起部32の長さH2とは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
外側突起部22の長さH1、および、内側突起部32の長さH2の各々は、上記範囲のなかで、各突起部22,32によって穿孔の対象に形成される孔に必要な深さに応じて決定される。穿孔の対象が人体の皮膚であって、孔の底が角質層内に設定される場合、長さH1,H2は10μm以上300μm以下であることが好ましく、30μm以上200μm以下であることがより好ましい。孔の底が角質層を貫通し、かつ、神経層へ到達しない深さに設定される場合、長さH1,H2は200μm以上700μm以下であることが好ましく、200μm以上500μm以下であることがより好ましく、200μm以上300μm以下であることがさらに好ましい。孔の底が真皮に到達する深さに設定される場合、長さH1,H2は200μm以上500μm以下であることが好ましい。孔の底が表皮に到達する深さに設定される場合、長さH1,H2は200μm以上300μm以下であることが好ましい。
外側突起部22の幅D1は、外側基体21の第1投与面21Sと平行な方向における外側突起部22の長さの最大値である。また、内側突起部32の幅D2は、内側基体31の第2投与面31Sと平行な方向における内側突起部32の長さの最大値である。例えば、外側突起部22が正四角錐形状や正四角柱形状を有するとき、外側基体21の第1投与面21Sにて、外側突起部22の底部によって区画された正方形における対角線の長さが、外側突起部22の幅D1である。また、例えば、外側突起部22が円錐形状や円柱形状を有するとき、外側突起部22の底部によって区画された円の直径が、外側突起部22の幅D1である。
外側突起部22の幅D1、および、内側突起部32の幅D2の各々は、1μm以上300μm以下であることが好ましい。外側突起部22の幅D1と内側突起部32の幅D2とは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
外側突起部22の幅D1に対する長さH1の比であるアスペクト比A1(A1=H1/D1)は、1以上10以下であることが好ましい。また、内側突起部32の幅D2に対する長さH2の比であるアスペクト比A2(A2=H2/D2)は、1以上10以下であることが好ましい。外側突起部22のアスペクト比A1と内側突起部32のアスペクト比A2とは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
外側突起部22の先端が尖った形状に形成され、外側突起部22によって角質層を貫通する深さの孔を形成する場合、外側突起部22の先端角θ1は5°以上30°以下であることが好ましく、10°以上20°以下であることがより好ましい。先端角θ1は、外側基体21の第1投与面21Sと直交する断面において、外側突起部22の先端が形成する角度の最大値である。例えば、外側突起部22が正四角錐形状を有するとき、外側突起部22の先端角θ1は、外側突起部22の底部が区画する正方形の対角線を底辺とし、正四角錐の頂点を頂点とする三角形の頂角である。
また、内側突起部32の先端が尖った形状に形成され、内側突起部32によって角質層を貫通する深さの孔を形成する場合、内側突起部32の先端角θ2は5°以上30°以下であることが好ましく、10°以上20°以下であることがより好ましい。先端角θ2は、内側基体31の第2投与面31Sと直交する断面において、内側突起部32の先端が形成する角度の最大値である。
外側突起部22の先端角θ1と内側突起部32の先端角θ2とは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
外側突起部22の幅D1、アスペクト比A1、および、先端角θ1は、外側突起部22によって形成される孔が必要とする容積等に応じて決定される。また、内側突起部32の幅D2、アスペクト比A2、および、先端角θ2は、内側突起部32によって形成される孔が必要とする容積等に応じて決定される。長さH1,H2、幅D1,D2、アスペクト比A1,A2、および、先端角θ1,θ2が上記の範囲内であれば、突起部22,32の形状が、皮膚に対する孔の形成に適した形状となる。
外側基体21の厚みL1は、外側基体21の第1投与面21Sと直交する断面における第1投与面21Sから第1非投与面21Tまでの長さであり、内側基体31の厚みL2は、内側基体31の第2投与面31Sと直交する断面における第2投与面31Sから第2非投与面31Tまでの長さである。外側基体21の厚みL1、および、内側基体31の厚みL2は特に限定されず、外側基体21の厚みL1と内側基体31の厚みL2とは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
外側ニードル20および内側ニードル30の各々は、水溶性材料や熱可塑性樹脂から形成される。外側ニードル20および内側ニードル30の各々は、生体適合性を有する材料から形成されることが好ましい。外側ニードル20と内側ニードル30とは、互いに同一の材料から形成されてもよいし、異なる材料から形成されてもよい。
水溶性材料としては、水溶性高分子や多糖類を用いることができる。水溶性高分子としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアクリル酸系ポリマー、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリエチレンオキシド(PEO)、プルラン、アルギン酸塩、ペクチン、キトサン、キトサンサクシナミド、オリゴキトサンが挙げられる。上述の材料のなかでも、キトサン、キトサンサクシナミド、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は、生物学的に安全性が高いため、好適に用いることができる。また、多糖類としては、トレハロースやマルトースを用いることができる。ただし、外側ニードル20および内側ニードル30の各々を形成する水溶性材料は上述の材料に限定されない。
熱可塑性樹脂材料としては、ポリ乳酸、シクロオレフィンコポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリグリコール酸等が挙げられる。ただし、外側ニードル20および内側ニードル30の各々を形成する熱可塑性樹脂材料は上述の材料に限定されない。
外側突起部22および内側突起部32の各々は、薬剤を保持している。薬剤は、突起部22,32が水溶性材料から形成される場合には、突起部22,32の内部に含まれ、突起部22,32が熱可塑性樹脂から形成される場合には、突起部22,32の表面に付されている。なお、突起部22,32を構成する水溶性材料が薬剤として機能してもよい。
薬剤は、皮内に投与されることにより機能する物質であれば、その種類は特に限定されない。薬剤としては、例えば、各種タンパク質や、薬理活性物質や、化粧品組成物等が挙げられ、目的に応じて選択される。外側突起部22の保持する薬剤と、内側突起部32の保持する薬剤とは、薬剤の保持態様に関わらず、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
薬理活性物質としては、例えば、インフルエンザ等のワクチン、癌患者等のための鎮痛薬、インスリン、生物製剤、遺伝子治療薬、注射剤、経口剤、または、皮膚適用製剤等が挙げられる。ニードル20,30のようなマイクロニードルを用いた経皮投与では、皮膚に形成された孔に薬剤が投与される。そのため、マイクロニードルを用いた経皮投与は、従来の経皮投与に用いられる薬理活性物質以外に、皮下注射が必要な薬理活性物質の投与にも利用できる。特に、マイクロニードルを用いた経皮投与は、投与の際に患者に痛みを与えないため、小児に対するワクチン等の注射剤の投与に適している。また、マイクロニードルを用いた経皮投与は、投与の際に患者が薬剤を飲むことを要しないため、経口剤を飲むことが困難な小児に対する経口剤の投与に適している。
化粧品組成物は、化粧品あるいは美容品として用いられる組成物である。化粧品組成物としては、例えば、保湿剤、色料、香料、または、シワやニキビや妊娠線等に対する改善効果や脱毛に対する改善効果等の美容効果を示す生理活性物質等が挙げられる。化粧品組成物として芳香を有する材料を用いると、ニードル20,30に匂いを付与することができるため、美容品に適したニードル20,30が得られる。
粘着シート40の材料は特に限定されないが、基材シート41としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン、ポリエチレンテレフタラート等のポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタン、または、ポリビニルアルコール等からなる樹脂フィルム等が用いられる。また、粘着層42は、例えば、シリコーン系、ウレタン系、エポキシ系、または、アクリル系等の粘着剤から形成される。
ここで、外側ニードル20が有する外側突起部22と、内側ニードル30が有する内側突起部32とは、薬剤の投与に際して発現する機能である投与機能として、互いに異なる機能を有する。
外側突起部22の有する投与機能と、内側突起部32の有する投与機能との違いは、例えば、突起部の穿孔によって投与される薬剤の種類の違いである。この場合、外側突起部22の保持する薬剤の種類と内側突起部32の保持する薬剤の種類とは互いに異なる。
薬剤が突起部22,32の内部に含まれる場合には、外側突起部22の形成材料に含まれる薬剤の組成と内側突起部32の形成材料に含まれる薬剤の組成が異なる、すなわち、外側突起部22を形成する材料と内側突起部32を形成する材料とが異なることにより、各突起部22,32の保持する薬剤の種類が互いに異なるようになる。また、薬剤が突起部22,32の表面に付される場合には、外側突起部22に塗布される薬剤の組成と内側突起部32に塗布される薬剤の組成とが互いに異なることにより、各突起部22,32の保持する薬剤の種類が互いに異なるようになる。また、外側突起部22と内側突起部32との一方が突起部の内部に薬剤を含有し、他方が突起部の表面に薬剤を保持してもよく、この場合、これらの薬剤の組成が互いに異なっていればよい。
外側突起部22の保持する薬剤の種類と内側突起部32の保持する薬剤の種類とが互いに異なる構成として、具体的には、下記の構成が好ましい。すなわち、外側突起部22は、水溶性材料と薬剤とが混合された材料から構成されて、薬剤を内部に含有するか、または、薬剤として機能する水溶性材料から構成されて、薬剤を内部に含有する。内側突起部32も、水溶性材料と薬剤とが混合された材料から構成されて、薬剤を内部に含有するか、または、薬剤として機能する水溶性材料から構成されて、薬剤を内部に含有する。そして、外側突起部22に含有される薬剤の組成と、内側突起部32に含有される薬剤の組成とが異なる。これにより、経皮投与デバイス10が有する突起部の投与機能として、複数の機能を容易に実現することができる。
外側突起部22の保持する薬剤と内側突起部32の保持する薬剤とは、互いに組成が異なっていれば特に限定されず、目的に応じて選択される。
例えば、外側突起部22の保持する薬剤と内側突起部32の保持する薬剤とが、投与されてから効果が現れるまでに要する時間や効果の持続時間の異なる薬剤であれば、経皮投与デバイス10による薬剤の効果的な投与が可能となる。
また例えば、外側突起部22の保持する薬剤と内側突起部32の保持する薬剤とを、混合することが困難な薬剤としてもよいし、互いに異なる溶媒に溶解する薬剤であって、突起部の材料溶液に合わせて溶かすことが困難な薬剤としてもよい。こうした構成によれば、従来の技術では1つの経皮投与デバイスによって一度に投与することが困難であった薬剤を、経皮投与デバイス10によってまとめて投与することが可能となる。
また例えば、外側突起部22の保持する薬剤と内側突起部32の保持する薬剤との一方を、他方の薬剤の機能を補助する薬剤としてもよい。こうした構成によっても、経皮投与デバイス10による薬剤の効果的な投与が可能となる。例えば、外側突起部22の保持する薬剤を、内側突起部32の保持する薬剤の効き目を高める薬剤としてもよい。あるいは、外側突起部22の保持する薬剤を、色素を含む薬剤としてもよい。この場合、外側突起部22の保持する薬剤と内側突起部32の保持する薬剤とが投与されたときに、外側突起部22の保持する薬剤によって皮膚が染まり、この染色部分によって取り囲まれた位置として、内側突起部32の保持する薬剤の投与された位置が示される。その結果、内側突起部32の保持する薬剤の投与された位置の判別が容易となり、例えば、投与の度に異なる位置に薬剤を投与しなければならない場合にも、前回までに薬剤が投与された位置の判別が容易にできるようになる。
外側突起部22の有する投与機能と、内側突起部32の有する投与機能との違いの他の例は、突起部の穿孔時における孔の形成のされ方の違い、および、孔の形成態様に付随した薬剤の投与のされ方の違いである。この場合、外側突起部22の形状と内側突起部32の形状とは互いに異なり、外側突起部22によって形成される孔の形状と内側突起部32によって形成される孔の形状とは互いに異なる。また、外側突起部22の剛性と内側突起部32の剛性との違いによっても、孔の形成のされ方や薬剤の投与のされ方を変えることができる。
例えば、外側突起部22の長さH1と内側突起部32の長さH2とが互いに異なる構成では、外側突起部22によって形成される孔の深さと内側突起部32によって形成される孔の深さとが互いに異なり、その結果、外側突起部22の保持する薬剤の投与位置と内側突起部32の保持する薬剤の投与位置とが互いに異なる。例えば、外側突起部22の長さH1が内側突起部32の長さH2よりも長い場合、外側突起部22の保持する薬剤は、内側突起部32の保持する薬剤よりも深い位置まで投与される。具体的には、内側突起部32の保持する薬剤を表皮内にとどめ、外側突起部22の保持する薬剤を真皮まで到達させることも可能である。こうした構成によっても、経皮投与デバイス10による薬剤の効果的な投与が可能となる。
また例えば、外側突起部22と内側突起部32との形状の違いによって、外側突起部22と内側突起部32との体積や表面積が互いに異なる構成では、各突起部22,32によって形成される孔の容積や表面積も互いに異なり、1つの外側突起部22によって投与可能な薬剤の量と1つの内側突起部32によって投与可能な薬剤の量とが互いに異なる。したがって、薬剤の投与のされ方の違いとして、1つの外側突起部22につき投与される薬剤の量と1つの内側突起部32につき投与される薬剤の量とを変えることが容易になる。
外側突起部22の有する投与機能と、内側突起部32の有する投与機能との違いの他の例は、薬剤を投与対象の体内に拡散させる速度の違いである。外側突起部22を形成する材料と内側突起部32を形成する材料とを互いに異なる材料とすることによって、薬剤の拡散の速度を変えることができる。
例えば、突起部22,32が水溶性材料から形成される場合、外側突起部22の主成分である水溶性材料と内側突起部32の主成分である水溶性材料とを、水への溶解性が互いに異なる水溶性材料とする。これにより、突起部22,32が皮膚に刺されたときの外側突起部22の溶解速度と内側突起部32の溶解速度とを異ならせることができる。その結果、外側突起部22に含有される薬剤と内側突起部32に含有される薬剤とが体内に拡散される速度を異ならせることができる。具体的には、例えば、水溶性材料として水溶性高分子が用いられる場合、外側突起部22の主成分である水溶性高分子の重量平均分子量を、内側突起部32の主成分である水溶性高分子の重量平均分子量よりも小さくすることによって、外側突起部22の溶解速度を内側突起部32の溶解速度よりも速くすることができる。
また例えば、薬剤の保持態様について、外側突起部22および内側突起部32の一方の突起部は、熱可塑性樹脂から形成されて、突起部の表面に薬剤を保持し、他方の突起部は、水溶性材料から形成されて、突起部の内部に薬剤を含有していてもよい。こうした構成によれば、突起部の表面に付された薬剤は、突起部の内部に含有された薬剤よりも速く体内に拡散される。
このように、外側突起部22と内側突起部32とで薬剤を体内に拡散させる速度を異ならせる構成によっても、経皮投与デバイス10による薬剤の効果的な投与が可能となる。
なお、外側突起部22と内側突起部32とは、上述の投与機能のうちの複数の機能について、互いに異なる投与機能を有していてもよい。例えば、外側突起部22と内側突起部32とで、突起部の穿孔によって投与される薬剤の種類が異なり、かつ、薬剤の投与位置が異なってもよい。また例えば、外側突起部22と内側突起部32とで、突起部の穿孔によって投与される薬剤の種類が異なり、かつ、薬剤を投与対象の体内に拡散させる速度が異なってもよい。
[経皮投与デバイスの製造方法]
図4〜図7を参照して、上述の経皮投与デバイスの製造方法について説明する。
まず、内側ニードル30の製造方法について説明する。
図4に示されるように、内側ニードル30の形状に合わせた凹部51を有する凹版50が形成される。凹版50の形成に際しては、まず、所望の内側ニードル30の形状と同一の形状を有する原版が形成される。原版の形状は、製造される内側ニードル30の形状を決定する。原版は、原版が有する形状に応じた公知の方法で形成されればよく、例えば、微細加工技術を用いて形成される。微細加工技術としては、例えば、リソグラフィ法、ウェットエッチング法、ドライエッチング法、サンドブラスト法、レーザー加工法、または、精密機械加工法等が挙げられる。
次に、原版から、原版の凹凸を反転させた形状を有する凹版50が形成される。凹版50は、公知の形状転写法によって形成される。形状転写法としては、例えば、Ni電鋳法によってNi製の凹版50を形成する方法や、溶融した樹脂を用いて転写成形を行う方法等が挙げられる。
これにより、凹部51として、内側突起部32に追従する形状の窪みを有する凹版50が形成される。
図5に示されるように、形成された凹版50の凹部51に、内側ニードル30を形成するための材料が充填される。
例えば、内側ニードル30が水溶性材料から形成される場合には、水溶性材料と薬剤とを含有する材料溶液が調整される。材料溶液の流動性は、溶質の量等を適宜調節することによって、材料溶液を凹部51に円滑に充填できる程度に調整されることが好ましい。材料溶液の凹部51への供給方法は、凹部51の形状や大きさ等を考慮して公知の方法から適宜選択されればよい。例えば、材料溶液の供給方法としては、スピンコート法、ディスペンサを用いる方法、キャスティング法、インクジェット法等を用いることができる。凹部51への材料溶液の供給は、常圧下で行われてもよいが、材料溶液をより円滑に凹部51に充填するためには、減圧下または真空下で供給が行われることが好ましい。凹部51への材料溶液の供給量は、少なくとも、内側突起部32に追従する形状の窪みの全体を材料溶液が覆う程度であることが好ましい。
凹部51に充填された材料溶液が乾燥固化されることによって、内側ニードル30となる成形物が形成される。
こうした製造方法においては、例えば、凹部51に初めに充填される材料溶液、すなわち、内側突起部32の先端となる部分に充填される材料溶液にて薬剤の濃度を濃くすることによって、先端部に薬剤を集中的に含む内側突起部32を形成することもできる。
また、内側ニードル30が熱可塑性樹脂から形成される場合には、凹部51上にシート状の熱可塑性樹脂を配置して熱プレスを行うことによって凹部51に熱可塑性樹脂を充填する方法や、射出成形によって凹版50を含む型に熱可塑性樹脂を充填する方法を用いて、凹部51内に成形物が形成される。
図6に示されるように、凹版50の凹部51に充填されている成形物が凹版50から離型されることによって、内側ニードル30が得られる。成形物が機械加工により打ち抜かれることによって、内側ニードル30の外形が整えられてもよい。内側ニードル30が熱可塑性樹脂から形成されている場合には、内側突起部32の表面に薬剤が塗布される。薬剤の塗布方法としては、公知の技術が用いられればよく、例えば、コーターやディスペンサを用いることにより薬剤が塗布されてもよいし、薬剤が貯留された薬液層に内側突起部32の先端が浸されることによって内側突起部32の表面に薬剤が塗布されてもよい。
外側ニードル20も、外側ニードル20の形成材料に応じて、上述の内側ニードル30の製造方法と同様の方法によって形成される。外側ニードル20における開口23は、凹版から成形物が離型された後に、成形物の中央部が機械加工により打ち抜かれることによって形成されてもよいし、凹版が開口23も含めて外側ニードル20の形状を反転した形状に形成され、凹版への形成材料の充填によって開口を有する成形物が形成されてもよい。
図7に示されるように、外側ニードル20の開口23に内側ニードル30が配置され、外側基体21の第1非投与面21Tと内側基体31の第2非投与面31Tとに粘着シート40が貼り付けられることによって、経皮投与デバイス10が形成される。
経皮投与デバイス10の使用時には、外側突起部22と内側突起部32とが投与対象の皮膚に向けられて、外側基体21と内側基体31とが皮膚に押し付けられ、外側基体21と内側基体31との間、および、外側基体21の外側に露出する粘着シート40が皮膚に貼り付けられる。これにより、外側突起部22と内側突起部32とが皮膚に刺さった状態で経皮投与デバイス10が投与対象に固定され、外側突起部22の保持する薬剤と内側突起部32の保持する薬剤とが、突起部22,32によって形成された孔から投与対象の体内に送り込まれる。
[作用]
第1の実施形態の経皮投与デバイス10の作用について説明する。
経皮投与デバイス10は、外側ニードル20と内側ニードル30との2つのマイクロニードルを備えており、外側ニードル20と内側ニードル30とは分離しているため、別々に製造することができる。したがって、外側突起部22が保持する薬剤の種類と内側突起部32が保持する薬剤の種類とを互いに異ならせたり、外側突起部22の形状と内側突起部32の形状とを互いに異ならせたり、外側突起部22を形成する材料と内側突起部32を形成する材料とを互いに異ならせたりすることが容易である。
例えば、1つの凹版が有する凹部のなかで、複数の突起部に対応する部分に対し、部分的に異なる材料を充填することは困難であるが、本実施形態では、外側ニードル20と内側ニードル30とが別々に製造されるため、外側ニードル20と内側ニードル30とを互いに異なる材料から形成することが容易である。また、外側ニードル20と内側ニードル30とを互いに異なる製造方法によって製造することもできる。
それゆえ、本実施形態によれば、経皮投与デバイス10の製造工程が複雑化することを抑えつつ、経皮投与デバイス10が有する突起部の投与機能として、複数の機能を実現することができる。
特に、外側ニードル20における外側基体21が環形状を有し、内側ニードル30における内側基体31は、外側基体21が形成する環の内側に配置されている。したがって、例えば、外側ニードル20と内側ニードル30とが1つの方向に沿って並べて配置される構成と比較して、外側突起部22の有する投与機能と内側突起部32の有する投与機能とが、経皮投与デバイス10の適用箇所に対して均等に発揮されやすくなる。例えば、外側突起部22によって投与される薬剤の種類と内側突起部32によって投与される薬剤の種類とが互いに異なる場合に、経皮投与デバイス10の適用箇所において互いに異なる種類の薬剤が投与される位置が偏ることが抑えられる。
また、外側ニードル20と内側ニードル30とが1つの粘着シート40に貼り付けられているため、2つのニードル20,30をまとめて取り扱うことが可能であり、2つのニードル20,30がばらばらになる恐れを低減できる。したがって、2つのニードル20,30を備える経皮投与デバイス10であっても、取り扱いが容易であり、容易に薬剤を投与することができる。また、2つのニードル20,30をほぼ同時に皮膚に刺すことが可能であるため、外側突起部22の保持する薬剤と内側突起部32の保持する薬剤とを同時に体内に拡散させることが容易である。一方、これらの薬剤が体内に拡散される速度を変えたい場合であっても、2つのニードル20,30が皮膚に刺された時を基準として拡散の時間差を設定しやすい。
以上説明したように、第1の実施形態の経皮投与デバイスによれば、以下の効果が得られる。
(1)経皮投与デバイス10が、分離した2つのニードル20,30を備えているため、これらのニードル20,30を別々に製造することが可能であり、各ニードル20,30の有する突起部22,32に互いに異なる投与機能を持たせることができる。したがって、経皮投与デバイス10の製造工程が複雑化することを抑えつつ、経皮投与デバイス10が有する突起部の投与機能として、複数の機能を実現することができる。
特に、内側ニードル30における内側基体31が、外側ニードル20における外側基体21が囲う空間内に配置されているため、外側突起部22の有する投与機能と内側突起部32の有する投与機能とが、経皮投与デバイス10の適用箇所に対して偏って発揮されることが抑えられる。
(2)外側ニードル20と内側ニードル30とが1つの粘着シート40に貼り付けられているため、2つのニードル20,30をまとめて取り扱うことが可能であり、経皮投与デバイス10の取り扱いが容易である。
特に、対向方向から見て、内側基体31が、外側基体21の内周縁が区画する開口23よりも小さい形状を有し、外側基体21と内側基体31との間には、内側基体31を囲むように隙間があいており、この隙間に粘着シート40が露出している。すなわち、外側基体21の外側、および、外側基体21と内側基体31との間に粘着シート40が露出しているため、経皮投与デバイス10を投与対象の皮膚に貼り付けた際に、皮膚に対する経皮投与デバイス10の固定の安定性が高められる。
(3)外側突起部22の保持する薬剤の種類と、内側突起部32の保持する薬剤の種類とが互いに異なる構成では、外側突起部22の有する投与機能と、内側突起部32の有する投与機能との違いとして、これらの突起部22,32によって投与される薬剤の種類を互いに異なる種類の薬剤とすることができる。したがって、経皮投与デバイス10による薬剤の効果的な投与が可能となる。
特に、突起部の内部に薬剤が含有される構成が用いられるとき、1つのマイクロニードルの有する複数の突起部において一部の突起部が他の突起部とは異なる組成の薬剤を含有するように、突起部の形成材料を部分的に変えてマイクロニードルを製造することは極めて困難である。そのため、こうした薬剤の保持態様に、分離した2つのニードル20,30を備える構成が適用されることによる利益は大きい。
(4)外側突起部22の形状と、内側突起部32の形状とが互いに異なる構成では、外側突起部22の有する投与機能と、内側突起部32の有する投与機能との違いとして、これらの突起部22,32の穿孔時における孔の形成のされ方や、形成された孔への薬剤の投与のされ方を互いに異ならせることができる。したがって、経皮投与デバイス10による薬剤の効果的な投与が可能となる。
(5)外側突起部22を構成している材料と、内側突起部32を構成している材料とが互いに異なる構成では、外側突起部22の有する投与機能と、内側突起部32の有する投与機能との違いとして、これらの突起部22,32によって投与される薬剤の種類を互いに異なる種類の薬剤としたり、薬剤を投与対象の体内に拡散させる速度を互いに異なる速度としたりすることができる。したがって、経皮投与デバイス10による薬剤の効果的な投与が可能となる。
(第2の実施形態)
図8および図9を参照して、経皮投与デバイスの第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と比較して、経皮投与デバイスが分離した2つの粘着シートを備えている点が異なる。以下では、第1の実施形態との相違点を中心に説明し、第1の実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
[経皮投与デバイスの構成]
図8および図9を参照して、経皮投与デバイスの全体構成について説明する。
図8に示されるように、経皮投与デバイス11は、第1の実施形態と同様の構成を有する外側ニードル20および内側ニードル30と、第1粘着シートの一例である外側粘着シート60と、第2粘着シートの一例である内側粘着シート70とを備えている。
外側粘着シート60は、外側基材シート61と、外側基材シート61の有する2つの面のうちの一方の面を覆う外側粘着層62とを備えている。外側粘着層62は、外側ニードル20における外側基体21の第1非投与面21Tに貼り付けられている。第1投与面21Sと対向する方向である第1方向から見て、外側粘着シート60は環形状を有し、外側基体21の内周縁と外側粘着シート60の内周縁とは重なっている。すなわち、外側粘着シート60の内周縁によって、開口23と同じ外形の開口63が区画されている。
内側粘着シート70は、内側基材シート71と、内側基材シート71の有する2つの面のうちの一方の面を覆う内側粘着層72とを備えている。内側粘着層72は、内側ニードル30における内側基体31の第2非投与面31Tに貼り付けられている。第2投与面31Sと対向する方向である第2方向から見て、内側粘着シート70は円形状を有し、開口23,63内に配置可能な大きさを有している。
図9に示されるように、第1方向から見て、外側粘着シート60の外形は外側基体21よりも大きい。すなわち、第1方向から見て、外側基体21の外側に外側粘着シート60がはみ出し、外側粘着層62が露出している。外側粘着シート60の外形は環状であれば特に限定されず、第1方向から見て、外側粘着シート60は、例えば、円環形状を有している。
第2方向から見て、内側粘着シート70の外形は内側基体31よりも大きい。すなわち、第2方向から見て、内側基体31の外側に内側粘着シート70がはみ出し、内側粘着層72が露出している。
第2方向から見て、内側粘着シート70の外形は、第1方向から見た開口23,63の外形よりも小さいことが好ましい。第2方向から見て、内側粘着シート70の外形は、第1方向から見た外側粘着シート60が囲う1つの空間内に配置可能な形状であればよく、開口23,63よりも小さい円形状を有していてもよいし、円形とは異なる形状を有していてもよい。
外側粘着シート60の厚みと内側粘着シート70の厚みとは同一であることが好ましく、外側ニードル20における開口23,63内に内側ニードル30を配置したとき、外側粘着シート60に形成された開口63内に内側粘着シート70が配置され、外側基体21に形成された開口23内に内側基体31が配置されることが好ましい。
[経皮投与デバイスの製造方法]
第2の実施形態の経皮投与デバイス11にて、外側ニードル20および内側ニードル30は、第1の実施形態と同様に形成される。その後、外側ニードル20における外側基体21の第1非投与面21Tに、開口63が形成された外側粘着シート60が貼り付けられ、内側ニードル30における内側基体31の第2非投与面31Tに内側粘着シート70が貼り付けられることによって、経皮投与デバイス11が形成される。
経皮投与デバイス11の使用時には、まず、外側ニードル20の外側突起部22が投与対象の皮膚に向けられて、外側基体21が皮膚に押し付けられ、外側基体21の外側に露出する外側粘着シート60が皮膚に貼り付けられる。その後、外側ニードル20における開口23,63から露出する皮膚に内側ニードル30の内側突起部32が向けられて、内側基体31が皮膚に押し付けられ、内側基体31の外側に露出する内側粘着シート70が皮膚に貼り付けられる。
要するに、外側ニードル20が投与対象の皮膚に固定された後に、外側ニードル20における開口23,63内の皮膚に内側ニードル30が固定される。これにより、外側突起部22と内側突起部32とが皮膚に刺さった状態で経皮投与デバイス11が投与対象に固定され、外側突起部22の保持する薬剤と内側突起部32の保持する薬剤とが、突起部22,32によって形成された孔から投与対象の体内に送り込まれる。
なお、内側ニードル30が皮膚に固定された後に、内側ニードル30を囲む位置に、外側ニードル20が固定されてもよい。
第2の実施形態においては、外側突起部22の保持する薬剤が皮膚に最初に投与される薬剤であり、内側突起部32の保持する薬剤が、外側突起部22の保持する薬剤の後に皮膚に投与される薬剤であることが好ましい。こうした構成の経皮投与デバイス11の使用時には、外側ニードル20が投与対象の皮膚に固定された後に、外側ニードル20における開口23,63内の皮膚に内側ニードル30が固定される。経皮投与デバイス11の使用者にとって、外側ニードル20を最初に皮膚に固定し、その後、内側ニードル30を皮膚に固定することは、内側ニードル30を最初に皮膚に固定し、その後、外側ニードル20を皮膚に固定することと比較して、容易である。そのため、上記構成によれば、投与すべき順番に従った薬剤の投与が容易である。
[作用]
第2の実施形態の経皮投与デバイス11の作用について説明する。
第2の実施形態の経皮投与デバイス11でも、第1の実施形態と同様に、外側ニードル20と内側ニードル30とは分離しているため、これらのニードル20,30を別々に製造することができる。したがって、各ニードル20,30の有する突起部22,32に互いに異なる機能を持たせることが可能であるため、経皮投与デバイス11の製造工程が複雑化することを抑えつつ、経皮投与デバイス11が有する突起部の投与機能として、複数の機能を実現することができる。
そして、経皮投与デバイス11の使用時においては、内側ニードル30を、外側ニードル20が形成する環の内側に配置可能であるため、外側突起部22の有する投与機能と内側突起部32の有する投与機能とが、経皮投与デバイス11の適用箇所に対して均等に発揮されやすくなる。
また、第2の実施形態の経皮投与デバイス11では、外側ニードル20に貼り付けられた外側粘着シート60と内側ニードル30に貼り付けられた内側粘着シート70とが分離しているため、外側ニードル20と内側ニードル30とを別々に取り扱うことができる。したがって、外側ニードル20による薬剤の投与と内側ニードル30による薬剤の投与とを時間差で行うことも可能となる。
さらに、内側粘着シート70は、外側粘着シート60が形成する環の内側に配置可能な形状を有しているため、外側ニードル20と内側ニードル30とが皮膚に適用された際に、外側粘着シート60と内側粘着シート70とが重なり合うことが抑えられる。したがって、粘着シート60,70のなかで皮膚に貼り付けられる部分の割合が低下することが抑えられるため、粘着シート60,70の粘着面を有効に利用して外側ニードル20と内側ニードル30とを皮膚に固定することができる。
以上説明したように、第2の実施形態の経皮投与デバイスによれば、第1の実施形態の(1),(3)〜(5)の効果に加えて、以下の効果が得られる。
(6)外側ニードル20に貼り付けられた外側粘着シート60と内側ニードル30に貼り付けられた内側粘着シート70とが分離しているため、外側ニードル20と内側ニードル30とを別々に取り扱うことができる。さらに、内側粘着シート70は、外側粘着シート60が囲う空間内に配置可能な形状を有しているため、粘着シート60,70の粘着面を有効に利用して外側ニードル20と内側ニードル30とを皮膚に固定することができる。
特に、第2方向から内側ニードル30を見て、内側粘着シート70が、第1方向から見た外側粘着シート60の内周縁が区画する開口63よりも小さい形状を有している構成では、容易に、2つのニードル20,30を順に投与対象の皮膚へ貼り付けることができる。
(変形例)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・第1および第2の実施形態において、外側ニードル20における外側基体21の外形は、第1方向から見て、環形状を有していればよく、矩形環形状や楕円環形状であってもよい。また、内側ニードル30における第2方向から見た内側基体31の外形は、第1方向から見た外側基体21が囲う空間内に配置可能な形状であれば、矩形形状や楕円形状であってもよい。
さらには、外側ニードル20における外側基体21は、第1方向から見て、1つの空間を囲う環上に配置されていればよく、外側基体21が1つの閉じた環状に形成されていなくてもよい。例えば、図10に示されるように、外側基体21は、周方向の一部に隙間24を有していてもよい。隙間24は、外側基体21の径方向に沿って、外側基体21の全体に延びている。また例えば、図11に示されるように、外側基体21は、間隔をあけて1つの環上に配置された複数の基体片25から構成されてもよい。図11に示される例では、外側基体21は、弧状を有する3つの基体片25から構成されている。これらの構成によっても、外側基体21の端部を繋ぐことによって形成される仮想的な環が囲う空間内に、内側基体31が配置可能であれば、上記(1)に準じた効果は得られる。
・第2の実施形態では、図8および図9に、第1方向から見て、外側ニードル20の開口23の外形と外側粘着シート60の開口63の外形とが一致する構成を示した。これに代えて、図12に示されるように、外側粘着シート60の開口63は、外側ニードル20の開口23よりも小さくてもよい。すなわち、第1方向から見て、外側ニードル20の開口23の内側に、外側粘着シート60がはみ出していてもよい。
・第2の実施形態において、外側ニードル20と内側ニードル30とが皮膚に適用された際に、外側粘着シート60の一部と内側粘着シート70の一部とが重なってもよい。例えば、内側基体31の外形が開口23,63よりも小さければ、内側粘着シート70の外形は開口23,63よりも大きくてもよいし、第1方向から見て、外側基体21の内周縁よりも内側に外側粘着シート60の内周縁が位置してもよい。さらには、外側ニードル20よりも内側ニードル30の方が先に皮膚に固定され、内側ニードル30が固定されている部分の外側の皮膚に対して外側ニードル20が適用される利用の形態であれば、外側粘着シート60に開口63が形成されていなくてもよい。
・上記各実施形態においては、突起部22,32の薬剤の保持態様として、突起部22,32が、突起部22,32の表面に薬剤を保持する構成と、突起部22,32が、突起部22,32の内部に薬剤を含有する構成とを挙げたが、薬剤の保持態様はこれらに限られない。例えば、突起部22,32に溝や孔が形成され、この溝や孔に粉末状や液体状の薬剤が充填されていてもよい。外側突起部22による薬剤の保持態様と、内側突起部32による薬剤の保持態様とが互いに異なる構成によっても、薬剤を投与対象の体内に拡散させる速度を外側突起部22と内側突起部32とで互いに異なる速度とすることができる。
また例えば、外側突起部22と内側突起部32との少なくとも一方には、突起部22,32と基体21,31とを貫通する貫通孔が形成され、シリンジ等を用いて、この貫通孔を通じて外部から薬剤が皮内に投与されてもよい。こうした構成では、突起部22,32は皮膚に刺されるまで、薬剤を保持していなくてよい。また、外側基体21の第1非投与面21Tや内側基体31の第2非投与面31Tにて貫通孔が形成されている部分には、粘着シートが貼り付けられていなくてよい。例えば、経皮投与デバイスにて、外側突起部22は表面に薬剤を保持し、内側突起部32には貫通孔が形成され、粘着シート40は外側基体21の第1非投与面21Tと、内側基体31の第2非投与面31Tにおける外周部分とに貼り付けられていてもよい。こうした構成を有する経皮投与デバイスの使用時には、経皮投与デバイスが皮膚に固定されることによって、外側突起部22の表面の薬剤が皮内に送り込まれ、さらに、内側突起部32の貫通孔を通じて外部から薬剤が皮内に投与される。
・投与部が有する突起部の形状は、針状、すなわち、基体の投与面と直交する方向に沿って延びる形状に限られない。突起部の形状は、ブレード状、すなわち、突起部が基体の投与面に沿った方向である1つの延在方向に沿って延び、突起部の先端が、基体の投与面と直交する方向とは異なる方向、例えば延在方向に沿った方向に延びる線状に形成された形状であってもよい。例えば、突起部は、延在方向に沿って延びる三角柱形状であって、三角柱が有する3つの矩形の側面のなかの1つが基体に接し、かつ、他の2つの側面を区画する辺が突起部の先端として機能する形状を有していてもよい。
・外側ニードル20および内側ニードル30の少なくとも一方は、多層構造を有していてもよい。例えば、外側ニードル20において、外側突起部22が、その延びる方向に沿って、互いに異なる材料から構成された複数の部分を有していてもよいし、外側突起部22と外側基体21とが互いに異なる材料から構成されていてもよいし、外側基体21が、その厚さ方向に沿って、互いに異なる材料から構成された複数の部分を有していてもよい。同様に、内側ニードル30において、内側突起部32が、その延びる方向に沿って、互いに異なる材料から構成された複数の部分を有していてもよいし、内側突起部32と内側基体31とが互いに異なる材料から構成されていてもよいし、内側基体31が、その厚さ方向に沿って、互いに異なる材料から構成された複数の部分を有していてもよい。こうした構成によれば、外側ニードル20や内側ニードル30が水溶性材料から形成される場合に、突起部22,32のみに薬剤を保持させることや、突起部22,32の先端のみに薬剤を保持させることもできる。
・経皮投与デバイスは、3以上の投与部を備えていてもよい。第2投与部の基体が、第1投与部の基体が構成する環の囲う空間内に配置可能な形状を有していれば、第3の投与部の基体は、第2投与部の基体と並んで上記空間内に配置されてもよいし、第2投与部の基体が上記環よりも小さい環上に配置され、第3の投与部の基体が、第2投与部の基体が構成する環の囲う空間内に配置されてもよい。
[実施例]
上述した経皮投与デバイスについて、具体的な実施例を用いて説明する。
(実施例1)
<凹版の形成>
精密機械加工によって、シリコン基板から、内側ニードルの原版を形成した。内側突起部の形状は、正四角錐(高さ:150μm、底面:60μm×60μm)であり、内側基体上に、1mm間隔で6列6行の格子状に36本の内側突起部を配列した。
精密機械加工によって、シリコン基板から、外側ニードルの原版として、突起部の形成されていない15mmφの円形領域を中央部に有する原版を形成した。外側突起部の形状および配列間隔は、内側突起部の形状および配列間隔と同様である。
次に、メッキ法によって、内側ニードルの原版に500μmの厚さのニッケル膜を形成した。そして、90℃に加熱した、重量パーセント濃度が30%の水酸化カリウム水溶液を用いて、シリコンからなる原版をウェットエッチングにより除去し、ニッケル製の内側ニードルの凹版を形成した。同様の方法で、外側ニードルの原版から、外側ニードルの凹版を形成した。
<材料溶液の調整>
ヒドロキシプロピルセルロースを水に溶解し、重量パーセント濃度が5%であるヒドロキシプロピルセルロース水溶液を調整した。そして、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液に、薬剤としてローダミンBを加えて内側ニードルの材料溶液を調整した。また、ヒドロキシプロピルセルロース水溶液に、薬剤としてエバンスブルーを加えて外側ニードルの材料溶液を調整した。
<内側ニードルの作製>
内側ニードルの凹版に内側ニードルの材料溶液を充填し、90度に設定したホットプレートを用いて凹版を加熱して、材料溶液を乾燥固化させた。固化した成形物を凹版から剥離したのち、成形物を12mmφの円形に打抜いて、内側ニードルを得た。
<外側ニードルの作製>
外側ニードルの凹版に外側ニードルの材料溶液を充填し、90度に設定したホットプレートを用いて凹版を加熱して、材料溶液を乾燥固化させた。固化した成形物を凹版から剥離したのち、成形物の中央の円形領域を打抜いて、外側ニードルを得た。
<経皮投与デバイスの形成>
得られた外側ニードルにおける中央の開口内に内側ニードルを配置し、外側ニードルと内側ニードルとに粘着シートを貼り付けて、実施例1の経皮投与デバイスを得た。
(実施例2)
<凹版の形成>
実施例1と同様の方法で、内側ニードルの原版と、15mmφの開口を中央部に有する外側ニードルの原版とを作製し、これらの原版から、内側ニードルの凹版と外側ニードルの凹版とを作製した。外側ニードルの凹版は、中央部に15mmφの開口を有している。
<内側ニードルおよび外側ニードルの作製>
内側ニードルの凹版に、ポリエチレン樹脂を熱プレスにより充填し、成形物を凹版から剥離することによって、内側ニードルを得た。同様に、外側ニードルの凹版に、ポリエチレン樹脂を熱プレスにより充填し、成形物を凹版から剥離することによって、外側ニードルを得た。熱プレスの際にガイドを設けることによって、内側ニードルと外側ニードルとを打ち抜き工程を要さずに作製した。その後、内側ニードルの内側突起部と、外側ニードルの外側突起部とに、別々に薬剤を塗布した。
<経皮投与デバイスの形成>
得られた外側ニードルにおける中央の開口内に内側ニードルを配置し、外側ニードルと内側ニードルとに粘着シートを貼り付けて、実施例2の経皮投与デバイスを得た。
(実施例3)
<内側ニードルおよび外側ニードルの作製>
実施例2と同様の方法で、内側ニードルを作製した。また、実施例1と同様の方法で、外側ニードルを作製した。
<経皮投与デバイスの形成>
得られた外側ニードルにおける中央の開口内に内側ニードルを配置し、外側ニードルと内側ニードルとに粘着シートを貼り付けて、実施例3の経皮投与デバイスを得た。
(実施例4)
<内側ニードルおよび外側ニードルの作製>
実施例1と同様の方法で、内側ニードルおよび外側ニードルを作製した。
<外側粘着シートの作製>
外側粘着シートとして、シートの中央部に15mmφの開口を有している円環状粘着シートを用意した。
<内側粘着シートの作製>
内側粘着シートとして、15mmφの円形状の粘着シートを用意した。
<経皮投与デバイスの形成>
外側ニードルの中央の開口と外側粘着シートの中央の開口とが一致するように、外側粘着シートに外側ニードルを貼り付けた。内側ニードルにおける円形の内側基体の中心と円形の内側粘着シートの中心とが一致するように、内側粘着シートに内側ニードルを貼り付けた。以上により、実施例4の経皮投与デバイスを得た。
10,11…経皮投与デバイス、20…外側ニードル、21…外側基体、21S…第1投与面、21T…第1非投与面、22…外側突起部、23…開口、30…内側ニードル、31…内側基体、31S…第2投与面、31T…第2非投与面、32…内側突起部、40…粘着シート、41…基材シート、42…粘着層、50…凹版、51…凹部、60…外側粘着シート、61…外側基材シート、62…外側粘着層、63…開口、70…内側粘着シート、71…内側基材シート、72…内側粘着層。

Claims (5)

  1. 第1投与面、および、前記第1投与面とは反対側の面である第1非投与面を有する第1基体と、前記第1投与面から突き出た第1突起部であって第1の投与機能を有する前記第1突起部とを備える第1投与部と、
    第2投与面、および、前記第2投与面とは反対側の面である第2非投与面を有する第2基体と、前記第2投与面から突き出た第2突起部であって第2の投与機能を有する前記第2突起部とを備える第2投与部と、
    を備え、
    前記第1投与面と対向する方向である第1方向から前記第1投与部を見て、前記第1基体は1つの空間を囲う環上に配置され、
    前記第2投与面と対向する方向である第2方向から前記第2投与部を見て、前記第2基体は、前記第1方向から見た前記空間内に配置可能な形状を有し、
    前記第1非投与面に貼り付けられた第1粘着シートと、
    前記第2非投与面に貼り付けられた第2粘着シートと、
    をさらに備え、
    前記第1方向から前記第1投与部を見て、前記第1粘着シートは1つの空間を囲う環形状を有し、前記第1基体の外側、および、内側に前記第1粘着シートがはみ出し、
    前記第2方向から前記第2投与部を見て、前記第2粘着シートは、前記第1方向から見た前記第1粘着シートと重なる形状を有し、前記第2基体の外側に前記第2粘着シートがはみ出している
    経皮投与デバイス。
  2. 前記第1突起部および前記第2突起部の各々は薬剤を保持し、
    前記第1突起部の保持する薬剤の種類と、前記第2突起部の保持する薬剤の種類とが、互いに異なる
    請求項1に記載の経皮投与デバイス。
  3. 前記第1突起部は、前記第1突起部の内部に薬剤を含有し、
    前記第2突起部は、前記第2突起部の内部に薬剤を含有し、
    前記第1突起部の含有する薬剤の組成と、前記第2突起部の含有する薬剤の組成とが、
    互いに異なる
    請求項1または2に記載の経皮投与デバイス。
  4. 前記第1突起部の形状と、前記第2突起部の形状とが、互いに異なる
    請求項1〜のいずれか一項に記載の経皮投与デバイス。
  5. 前記第1突起部を構成している材料と、前記第2突起部を構成している材料とが、互いに異なる
    請求項1〜のいずれか一項に記載の経皮投与デバイス。
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