以下、実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下の実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
[1]ゲームシステム
まず、図1を用いて本実施形態のゲームシステム1の概要及び概要構成について説明する。なお、図1は、本実施形態のゲームシステム1の構成を示すシステム構成の一例を示す図である。
本実施形態のゲームシステム1(サーバシステムの一例)は、図1に示すように、ゲームサーバ10と、端末装置20(例えば、端末装置20A、20B、20C)と、認証サーバ30とが、インターネットなどのネットワークNに接続可能に構成されている。
ゲームサーバ10は、例えば、各端末装置20が業務用のゲーム機(いわゆる、アーケードゲーム機)の場合には、プレーヤの各データを管理するとともに各端末装置20の管理を行う管理サーバ装置として機能し、各端末装置20において実行されるゲームの管理及び可動状態の管理、並びに、各端末装置20において他のプレーヤと対戦ゲームを実行する際のゲームデータの通信管理を実行する構成を有している。
一方、ゲームサーバ10は、各端末装置20がプレーヤによって所有されるスマートフォ ン、携帯電話、PHS、コンピュータ、ゲーム装置、PDA、携帯型ゲーム機等、又は、画像生成装置などの通信端末装置に場合には、プレーヤや端末装置20の管理の他に、ゲームの提供、ゲーム処理の実行、及び、ゲーム実行中におけるプレーヤの間におけるコミュニケーションを行うための各種の処理を実行する構成を有している。
特に、この場合には、ゲームサーバ10は、端末装置20のユーザ(すなわち、ゲームを実行するプレーヤ)の操作に基づく入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいてゲーム処理を行うようになっている。そして、ゲームサーバ10は、ゲーム処理結果を端末装置20に送信し、端末装置20は、ゲームサーバ10から受信したゲーム処理結果を端末装置20にプレーヤに閲覧可能に提供する各種の処理を行う構成を有している。
なお、この場合には、ゲームサーバ10は、コミュニケーション型のサービスを提供するSNSサーバ装置として機能してもよい。特に、SNSサーバ装置とは、複数のプレーヤ間でコミュニケーションを提供することが可能なサービスを提供する情報処理装置であってもよい。
また、ゲームサーバ10は、例えば、SNSサーバとして機能する場合には、提供するSNSの動作環境(API(アプリケーションプログラミングインタフェース)、プラットフォーム等)を利用して実行されるソーシャルゲーム(Social Game)をと呼ばれるゲームを提供することができるようになっている。
さらに、ゲームサーバ10は、1つの(装置、プロセッサ)で構成されていてもよいし、複数の(装置、プロセッサ)で構成されていてもよい。
端末装置20は、ネットワークNを介してゲームサーバ10との通信を確立し、ゲームに関するゲームデータの送受信を行いつつ、送受信されたゲームデータに基づいて、ゲームを実行する。
例えば、端末装置20は、業務用ゲーム機の場合には、メダルや硬貨などの遊技媒体の投入に基づいて、ゲームを開始し、所定のゲーム処理を実行してゲームを進行させる。
特に、この場合には、端末装置20は、各プレーヤが単独でゲームのゲーム処理を、または、他のプレーヤと協力して他の端末装置20と連動しつつ所定のゲーム処理を実行するように構成されている。
また、この場合には、端末装置20は、ゲームサーバ10の管理の下、他の端末装置20との連動プレーの準備の他に、ゲームカードなどのIDを利用した各プレーヤの管理(データ管理及び課金管理)、及び、対戦ゲームを開始する前に、アプリケーション(ゲームプログラム)のバージョンアップや保守に関する制御を行うための各構成を有している
。
一方、端末装置20は、プレーヤによって所有される通信端末装置の場合には、有線又は無線の通信回線を用いてインターネット(WAN)、LANなどのネットワークNを介してゲームサーバ10に接続し、当該ゲームサーバ10と連動してゲームを実行する。
特に、端末装置20は、プレーヤによって所有される通信端末装置の場合には、専用のアプリケーションやWebブラウザ上で提供されるゲーム、例えばHTML、FLASH、CGI、PHP、shockwave、Java(登録商標)アプレット、JavaScript(登録商標)など様々な言語で作られたブラウザゲーム(Webブラウザで設置サイトを開くだけで起動するゲーム)を用いることが可能性構成を有している。
なお、ソーシャルゲームとは、既存のオンラインゲームとは違い、専用のクライアントソフトウェアを必要とせず、WebブラウザとSNSのアカウントのみで利用可能なゲームが含まれる。また、ゲームサーバ10は、ネットワークを介して他のプレーヤの端末(スマートフォン、パソコン、ゲーム機など)と接続し、オンラインで同時に同じゲーム進行を共有することができるオンラインゲームを提供することが可能な構成を有している。
一方、端末装置20は、プレーヤによって所有される通信端末装置の場合には、Webページ(HTML形式のデータ)を閲覧可能なWebブラウザを備えている。すなわち、端末装置20は、ゲームサーバ10との通信を行うための通信制御機能、及びゲームサーバ10から受信したデータ(Webデータ、HTML形式で作成されたデータなど)を用いて表示制御を行うWebブラウザ機能などを備え、ゲーム画面をプレーヤに提供する各種の処理を実行し、プレーヤによってゲームを実行させるようになっている。ただし、端末装置20は、ゲームサーバ10から提供されたゲーム制御情報を取得して所定のゲーム処理を実行し、ゲーム処理に基づくゲームを実行してもよい。
なお、本実施形態では、ゲームサーバ10がSNSサーバとしての機能も備えていている場合を例にとり説明するが、ゲームサーバ10を、ゲーム用のサーバと、SNS用のサーバと別々に形成してもよい。また、本実施形態のゲームの処理は、ゲームサーバ10が一部又は全部を行ってもよいし、端末装置20が一部を行ってもよい。
特に、端末装置20は、所定ゲームを行う旨の要求をゲームサーバ10に対して行うと、ゲームサーバ10のゲームサイトに接続され、ゲームが開始される。特に、端末装置20は、必要に応じてAPIを用いることにより、SNSサーバとして機能するゲームサーバ10に所定の処理を行わせ、又は、SNSサーバとして機能するゲームサーバ10が管理するプレーヤ情報146を取得させてゲームを実行する構成を有している。
そして、ゲームサーバ10の記憶領域(後述する記憶部140)に記憶される各種のデータを、ネットワークN(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよいし、SNSサーバとして機能する場合には、記憶領域に記憶されるプレーヤ情報146等の情報を、ネットワークN(イントラネット又はインターネット)を介して接続されたデータベース(広義には記憶装置、メモリ)に記憶するようにしてもよい。
認証サーバ30は、プレーヤからゲームサーバ10の運営者に対する実通貨(実社会、ゲーム外のインターネット社会で使用可能な通貨)の支払い(決済)に関する処理を実行する。なお、決済に関する処理には、本人等の認証処理、セキュリティー対策処理、決済金額の精算処理、決済に関する通知処理などが含まれてもよい。ここで、本実施形態のプレーヤは、決済の方法として、例えば、以下の方法(i)〜(vii)の何れか1つを採
用することができる。
(i)クレジットカードによる決済、
(ii)他社プリペイドカード(運営者以外の業者が発行したプリペイドカード)による決済、
(iii)自社プリペイドカード(運営者以外の業者が発行したプリペイドカード)による決済
(iv)通信事業者代行(キャリア代行)による決済、
(v)有料メダルや硬貨などの遊技媒体の投入(端末装置20に遊戯媒体の管理装置が付属している場合など)、
(vi)ICカードによる決済(端末装置20にカードリーダが設けられている場合など)、
(vii)銀行引き落としによる決済、
などがある。以下、特に、4つの決済方法(i)〜(iv)に認証サーバ30が対応しているものと仮定する。
[2]ゲームサーバ
次に、図2を用いて本実施形態のゲームサーバ10について説明する。なお、図2は、本実施形態のゲームサーバ10の機能ブロックを示す図である。また、本実施形態のゲームサーバ10は図2の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
ゲームサーバ10は、管理者その他の入力に用いるための入力部120と、所定の表示を行う表示部130と、所定の情報が記憶された情報記憶媒体180と、端末装置20その他と通信を行う通信部196と、主に提供するゲームに関する処理を実行する処理部100と、主にゲームに用いる各種のデータを記憶する記憶部140を含む。
入力部120は、システム管理者等がゲームに関する設定やその他必要な設定、データの入力に用いるものである。例えば、本実施形態の入力部120は、マウスやキーボード等によって構成される。
表示部130は、システム管理者用の操作画面を表示するものである。例えば、本実施形態の表示部130は、液晶ディスプレイ等によって構成される。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
なお、処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。すなわち、情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
通信部196は外部(例えば、端末、他のサーバや他のネットワークシステム)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどによって構成される。
記憶部140は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、RAM(VRAM)などによって構成される。なお、記憶部140に記憶される情報は、データベースで管理してもよい。
また、本実施形態においては、記憶部140には、各処理においてワーク領域として機能する主記憶部142と、ゲームサーバ10が提供すべきゲームに関する情報を示すゲーム情報144、提供するゲームに関しプレーヤに関する情報を示すプレーヤ情報146、及び、その他ゲーム演算に必要な各種の情報が記憶される。
なお、プレーヤ情報146には、付した特典の種別の情報、及び、付与した日時を示す日時情報を含む当該特典を特定するための特典情報等がプレーヤごとに記憶される。プレーヤ情報146の詳細は、後述する。
処理部100は、記憶部140内の主記憶部142をワーク領域として各種処理を行う。処理部100の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体180には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
例えば、処理部100(プロセッサー)は、情報記憶媒体180に記憶されているプログラムに基づいて、ゲームサーバ10全体の制御を行うと共に、各部間におけるデータ等の受け渡しの制御などの各種の処理を行う。さらに、端末からの要求に応じた各種サービスを提供する処理を行う。
具体的には、本実施形態の処理部100は、通信制御部101、ゲーム管理部103、Web処理部105、端末管理部106及びプレーヤ管理部107を少なくとも有している。
通信制御部101は、端末装置20や他のサーバとネットワークを介してデータを送受信する処理を行う。すなわち、ゲームサーバ10は、通信制御部101によって端末装置20等から受信した情報に基づいて各種処理を行う。
特に、本実施形態の通信制御部101は、端末装置20からの要求に基づいて、端末装置20において実行されるゲームの管理、ゲームをプレーするプレーヤの管理、及び、各端末装置20の管理を行うための各種の通信を行う。
ゲーム管理部103は、端末装置20における各種のゲームを実行させるための制御を行う。特に、プレーヤが所有する通信端末装置によってゲームを実行させる場合には、プレーヤ情報146に含まれるゲーム用のパラメータに基づき、端末装置20と連動させて各ゲームを実行させるための各処理を行う。
例えば、各処理としては、ゲーム管理部103は、
(1)プレーヤオブジェクト、移動体オブジェクトやマップ(地形)などの各種のオブジェクトをオブジェクト空間(2次元又は3次元空間)に配置設定する処理
(2)オブジェクト空間内において移動するオブジェクトの移動演算を行う処理
(3)プレーヤの指示に基づいてデッキに設定されたゲームに使用される複数のプレーヤキャラクタの自動演算やプレーヤの指示に基づく各プレーヤキャラクタの移動制御などのゲームを進行させるための処理
(4)オブジェクト空間内における所与の視点から見える画像を生成する仮想カメラの制御処理、
(5)端末装置20においてゲームの画像を描画生成するための描画データを生成する生成処理、及び、
(6)ゲーム画像の表示とともに端末装置20において出力される音の処理
を実行する。
また、ゲーム管理部103は、端末装置20において実行される各ゲームを管理するとともに、複数の端末装置20を連動させてゲームを実行する際の各種の管理を行う。例えば、ゲーム管理部103は、プレーヤ毎に管理されるプレーヤ情報146に基づき、ゲームにおける各プレーヤのゲームの進行を制御する。
なお、当該ゲームには、対戦ゲーム、RPG、シューティングゲーム、音楽ゲーム、仮想マーケット、ガチャイベントなどの各種のイベントが含まれる。仮想マーケットは、ゲーム内で使用可能なアイテムやサービスなどの課金要素をプレーヤが購入するイベントのことである。ガチャイベントは、ゲーム内で使用可能なアイテムやサービスなどの課金要素をプレーヤが抽選で獲得するイベントのことである。例えば、ガチャイベントへの参加は、原則的には有料に設定される。但し、例外的に、特定の期間内に限り無料に設定されたり、特定のプレーヤに対して無料に設定されたりすることがあってもよい。
Web処理部105は、Webサーバとして機能し、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルを通じて、例えば、端末装置20にインストールされているWebブラウザの要求に応じてデータを送信する処理、端末装置20のWebブラウザによって送信されるデータを受信する処理を行う。
プレーヤ管理部107は、ゲーム管理部103と連動してプレーヤ毎のプレーヤ情報146を管理し、当該プレーヤ情報146に基づき、各プレーヤにおけるゲーム毎のアイテムやスコアなどのゲームの実行上において(継続して特定のゲームをプレーするための)必要な各種の処理を実行する。
[2.1]認証サーバの基本動作
[2.1.1]クレジットカード決済
クレジットカードによる決済(i)は、例えば以下の手順(1)〜(5)で行われる。
(1)認証サーバ30は、ネットワークNを介してゲームサーバ10から決済要求等を受信する。決済要求等には、例えば、プレーヤの個人情報、支払い金額、支払い回数、クレジットカード番号、暗証番号など、決済に必要な情報が含まれる。
(2)認証サーバ30は、該当するクレジットカード会社のサーバ(以下、「外部サーバ」という。)へ決済情報を送信し、当該外部サーバに対してカード認証及び本人認証を依頼する。
(3)認証サーバ30は、当該外部サーバから認証を受けると、ネットワークNを介してゲームサーバ10へその旨を通知する。なお、認証サーバ30は、外部サーバから認証が受けられない場合には、ネットワークNを介してゲームサーバ10へその旨を通知する。
(4)認証を受けた後、認証サーバ30は、ネットワークNを介してゲームサーバ10から確定通知を受信すると、ネットワークNを介して当該外部サーバにアクセスして決済の依頼を行う。外部サーバは、先に受信した決済情報に基づき決済を完了させる。この決済は、プレーヤからゲームサーバ10の運営者に対する実通貨の支払いに相当する。なお、クレジットカード会社とゲームサーバ10の運営者との間における実通貨の精算は、別
途行われるものとする。また、精算の行われるタイミング(会計締め)は、ゲームマネーの単位会計期間の開始又は終了時に一致してもよいし、ずれていてもよい。また、精算の行われる周期は、単位会計期間と同じであってもよいし、ずれていてもよい。
(5)認証サーバ30は、ネットワークNを介して当該外部サーバから決済が完了した旨の通知を受信すると、ゲームサーバ10に対して決済が完了した旨の通知を発行する。
[2.1.2]他社プリペイドカード決済
また、プリペイドカードによる決済(ii)は、例えば以下の手順(1)〜(5)で行われる。
(1)認証サーバ30は、ネットワークNを介してゲームサーバ10から決済要求等を受信する。決済要求等には、例えば、プリペイドカードの識別番号など、決済に必要な情報が含まれる。
(2)認証サーバ30は、プリペイドカードを発行した業者のサーバ(以下、「外部サーバ」という。)へ決済情報を送信し、当該外部サーバに対してカード認証を依頼する。
(3)認証サーバ30は、当該外部サーバから認証を受けると、ネットワークNを介してゲームサーバ10へその旨を通知する。なお、認証サーバ30は、外部サーバから認証が受けられない場合には、ネットワークNを介してゲームサーバ10へその旨を通知する。
(4)認証を受けた後、認証サーバ30は、ネットワークNを介してゲームサーバ10から確定通知を受信すると、ネットワークNを介して当該外部サーバにアクセスして決済の依頼を行う。外部サーバは、先に受信した決済情報に基づき決済を完了させる。この決済は、プレーヤからゲームサーバ10の運営者に対する間接的な料金の支払いに相当する。なお、プリペイドカードを発行した業者とゲームサーバ10の運営者との間における実通貨の精算は、別途行われるものとする。また、精算の行われるタイミング(会計締め)は、ゲーム内通貨の単位会計期間の開始又は終了時に一致してもよいし、ずれていてもよい。また、精算の行われる周期は、単位会計期間と同じであってもよいし、ずれていてもよい。
(5)認証サーバ30は、ネットワークNを介して当該外部サーバから決済が完了した旨の通知を受信すると、ゲームサーバ10に対して決済が完了した旨の通知を発行する。
[2.1.3]自社プリペイドカード決済
また、プリペイドカードによる決済(iii)は、例えば以下の手順(1)〜(5)で行われる。
(1)認証サーバ30は、ネットワークNを介してゲームサーバ10から決済要求等を受信する。決済要求等には、例えば、プリペイドカードの識別番号など、決済に必要な情報が含まれる。
(2)認証サーバ30は、プリペイドカードの管理サーバへ決済情報を送信し、当該管理サーバに対してカード認証を依頼する。管理サーバの運営者は、ゲームサーバ10の運営者と同じである。
(3)認証サーバ30は、当該管理サーバから認証を受けると、ネットワークNを介してゲームサーバ10へその旨を通知する。なお、認証サーバ30は、管理サーバから認証
が受けられない場合には、ネットワークNを介してゲームサーバ10へその旨を通知する。
(4)認証を受けた後、認証サーバ30は、ネットワークNを介してゲームサーバ10から確定通知を受信すると、ネットワークNを介して当該管理サーバにアクセスして決済の依頼を行う。管理サーバは、先に受信した決済情報に基づき決済を完了させる。この決済は、プレーヤからゲームサーバ10の運営者に対する間接的な料金の支払いに相当する。なお、プレーヤから運営者に対するプリペイドカードの料金は、既に支払われているものとする。
(5)認証サーバ30は、ネットワークNを介して当該管理サーバから決済が完了した旨の通知を受信すると、ゲームサーバ10に対して決済が完了した旨の通知を発行する。
[2.1.4]通信事業者代行による決済
また、通信事業者代行による決済(iv)は、例えば以下の手順(1)〜(5)で行われる。
(1)認証サーバ30は、ネットワークNを介してゲームサーバ10から決済要求等を受信する。決済要求等には、例えば、端末装置20の端末IDや暗証番号など、決済に必要な情報が含まれる。
(2)認証サーバ30は、通信事業者のサーバ(以下、「外部サーバ」という。)へ決済情報を送信し、当該外部サーバに対して端末認証を依頼する。なお、通信事業者は、端末装置20へ通信サービスを提供する旨の契約を予めプレーヤとの間で結んでいる通信事業者のことである。
(3)認証サーバ30は、当該外部サーバから認証を受けると、ネットワークNを介してゲームサーバ10へその旨を通知する。なお、認証サーバ30は、管理サーバから認証が受けられない場合には、ネットワークNを介してゲームサーバ10へその旨を通知する。
(4)認証を受けた後、認証サーバ30は、ネットワークNを介してゲームサーバ10から確定通知を受信すると、ネットワークNを介して当該外部サーバにアクセスして決済の依頼を行う。外部サーバは、先に受信した決済情報に基づき決済を完了させる。この決済は、プレーヤからゲームサーバ10の運営者に対する間接的な料金の支払いに相当する。なお、通信事業者とゲームサーバ10の運営者との間における実通貨の精算は、別途行われるものとする。また、精算の行われるタイミング(会計締め)は、ゲーム内通貨の単位会計期間の開始又は終了時に一致してもよいし、ずれていてもよい。また、精算の行われる周期は、単位会計期間と同じであってもよいし、ずれていてもよい。
(5)認証サーバ30は、ネットワークNを介して当該外部サーバから決済が完了した旨の通知を受信すると、ゲームサーバ10に対して決済が完了した旨の通知を発行する。
[3]端末装置
次に、図3を用いて本実施形態の端末装置20について説明する。なお、図3は、本実施形態における端末装置20の構成を示す機能ブロック図の一例である。また、本実施形態の端末装置20は図3の構成要素(各部)の一部を省略した構成としてもよい。
入力部260は、プレーヤからの入力情報を入力するための機器であり、プレーヤの入力情報を処理部200に出力する。本実施形態の入力部260は、プレーヤの入力情報(
入力信号)を検出する検出部を備える。入力部260は、例えば、レバー、ボタン、ステアリング、マイク、タッチパネル型ディスプレイ、キーボード、マウスなどがある。
記憶部270は、処理部200や通信部296などのワーク領域となるもので、その機能はRAM(VRAM)などにより実現できる。特に、本実施形態の記憶部270は、主に、ゲームプログラムが記録される主記憶部271、画像バッファ272、及び、各種制御情報記憶部273を有している。
情報記憶媒体280(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD)、光磁気ディスク(MO)、磁気ディスク、ハードディスク、磁気テープ、或いはメモリ(ROM)などにより実現できる。
なお、処理部200は、情報記憶媒体280に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。情報記憶媒体280には、本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶することができる。
なお、本実施形態では、ゲームサーバ10が有する情報記憶媒体180や記憶部140に記憶されている本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラムやゲームデータを、ネットワークを介して受信し、受信したプログラムやデータを情報記憶媒体280に記憶する。ゲームサーバ10から受信したプログラムやデータを記憶部270に記憶してもよい。このようにプログラムやデータを受信してネットワークシステムを機能させる場合も本発明の範囲内に含む。
表示部290は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、CRT、LCD、タッチパネル型ディスプレイ、或いはHMD(ヘッドマウントディスプレイ)などにより実現できる。音出力部292は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
通信部296は外部(例えば他の端末、サーバ)との間で通信を行うための各種制御を行うものであり、その機能は、各種プロセッサ又は通信用ASICなどのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
音出力部292は、音生成部230によって生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、または、ヘッドフォンなどにより実現できる。
処理部200(プロセッサ)は、入力部260からの入力情報やプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、表示制御、画像生成処理、或いは音生成処理などの処理を行う。
この処理部200は記憶部270内の主記憶部271をワーク領域として各種処理を行う。処理部200の機能は各種プロセッサ(CPU、DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムにより実現できる。
処理部200は、通信制御部210、Webブラウザ211、ゲーム処理部212、表示制御部213、描画部220、音生成部230を含む。なおこれらの一部を省略する構成としてもよい。
通信制御部210は、ゲームサーバ10とデータの送受信を実行する各種の処理を行う。また、通信制御部210は、ゲームサーバ10から受信したデータを記憶部270に格
納する処理、受信したデータを解析する処理、その他のデータの送受信に関する制御処理等を行う。
なお、通信制御部210は、サーバの宛先情報(IPアドレス、ポート番号)を情報記憶媒体280に記憶し、管理する処理を行うようにしてもよい。また、通信制御部210は、プレーヤからの通信開始の入力情報を受け付けた場合に、ゲームサーバ10との通信を行うようにしてもよい。
特に、通信制御部210は、ゲームサーバ10にプレーヤの識別情報(すなわち、プレーヤID)を送信し、プレーヤ情報146に関するデータ(プレーヤの各ゲームにおけるスコア、アイテム及び進行状況などのゲーム設定、フレンドに関する情報、プレーヤの属性(プレーヤ名や掲示情報)、ゲーム画面等)をゲームサーバ10から受信する処理を行う。
なお、通信制御部210は、所定周期でゲームサーバ10とデータ送受信を行ってもよいし、入力部260からの入力情報を受け付けた場合に、ゲームサーバ10とデータ送受信を行ってもよい。特に、本実施形態の通信制御部210は、ゲーム画面を、ゲームサーバ10から受信する処理を行う。
Webブラウザ211は、Webページ(ゲーム画面)を閲覧するためのアプリケーションプログラムであって、Webサーバ(ゲームサーバ10)から、HTMLファイルや画像ファイル等をダウンロードし、レイアウトを解析して表示制御する。
また、Webブラウザ211は、入力フォーム(リンクやボタンやテキストボックス等)を用いてデータをWebサーバ(ゲームサーバ10)に送信する。
特に、端末装置20がプレーヤによって所有される通信端末装置の場合には、Webブラウザ211は、ブラウザゲームを実現するために用いられる。例えば、Webブラウザ211は、Webサーバ(ゲームサーバ10)から受信したJavaScript(登録商標)、FLASH、Java(登録商標)等で記述されたプログラムを実行するものであってもよい。
なお、端末装置20は、Webブラウザ211によって、ネットワークNを介してURLによって指定されたWebサーバからの情報を表示させることができる。例えば、端末装置20は、ゲームサーバ10から受信したゲーム画面(HTML等のデータ)をWebブラウザ211によって表示させることができる。
ゲーム処理部212は、種々のゲーム演算処理を行う。例えば、ゲーム処理部212は、所定のゲーム開始条件が満たされた場合に、ゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、キャラクタやマップなどのオブジェクトを配置する処理、オブジェクトを表示する処理(オブジェクト空間内を移動する移動体オブジェクトの移動するための演算も含む。)、ゲーム結果に対応するスコアを演算する処理、及び、ゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などを行う他に、ゲーム終了後、ゲームの結果に応じてプレーデータを生成する機能を有する。
また、ゲームのスタート時にゲームサーバ10からプレーデータを取得すると、当該プレーデータに基づき、前回までの設定を引き継ぎつつ、ゲームをプレーさせるための演算処理を開始する。
さらに、本実施形態のゲーム処理部212は、複数人プレーを実行する際には、チーム
メンバーの設定を引き継ぎつつ、チームメイトのキャラクタを設定し、複数人プレーをさせるための演算処理を開始する。
なお、端末装置20が業務用ゲーム機の場合には、原則的には単独で上記の各処理を実行し、当該端末装置20がプレーヤによって所有される通信端末装置の場合には、上記の各処理については、ゲームサーバ10と連動し、一部又は全部の処理が当該ゲームサーバ10によって実行されてもよい。
描画部220は、処理部200で行われる種々の処理(例えば、ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示制御部213によって表示部290に出力する。描画部220が生成する画像は、いわゆる2次元画像であってもよいし、いわゆる3次元画像であってもよい。
また、表示制御部213は、ゲーム画面制御部216で生成されたゲーム画面を、表示部190に表示する処理を行う。例えば、表示制御部213は、Webブラウザ211を用いて表示してもよい。
[3.1]プレーヤ情報
プレーヤ情報146には、例えば、図4に示すように、ゲームマネー口座を開設したプレーヤに関する情報をプレーヤごとに管理するため、以下の各情報がプレーヤ毎に記憶されるようになっている。なお、プレーヤ情報は、図4のデータ構成に限定されず、実施態様に合わせて、種々の変更を行い、ある種の情報を追加し、又は、一部の情報を統合して、省略することが可能である。なお、プレーヤ情報は、プレーヤ管理部107によって管理される。
(1)プレーヤID:
プレーヤIDは、プレーヤ毎に割り当てられた識別情報である。この情報は、ゲームサーバの運営者に対するプレーヤ登録時に登録される。
(2)プレーヤ属性情報:
プレーヤ属性情報は、プレーヤの属性(プレーヤ固有の情報)をプレーヤ毎に示す情報である。プレーヤ属性情報には、例えば、プレーヤの氏名、住所、アカウント名、認証コードが含まれる。この情報は、ゲームサーバの運営者に対するプレーヤ登録時に登録される。また、プレーヤ属性情報には、プレーヤの年齢、プレーヤの性別などが含まれる。
(3)口座情報:
口座情報は、プレーヤに対して開設されたゲームマネー口座に関する情報である。口座情報には、ゲームマネー口座の現在の残高を示す残高情報と、ゲームマネーのチャージ履歴を示すチャージ履歴情報と、ゲームマネーの課金履歴(購入履歴)を示す課金履歴情報と、が含まれる。
なお、ゲームマネー口座からのゲームマネーの出金(減額)は、プレーヤ管理部107によって制御される。プレーヤ管理部107は、プレーヤからの課金要素の購入要求に応じて当該課金要素を当該プレーヤへ付与する際に、当該プレーヤのゲームマネー口座から相当のゲームマネーを減額する。
また、ゲームマネー口座に対するゲームマネーの入金(チャージ)は、プレーヤ管理部107によって制御される。プレーヤ管理部107は、プレーヤによる実通貨の支払い(決済)を条件として、相当のゲームマネーをゲームマネー口座へ入金(チャージ)する。
(5)限度額情報:
限度額情報は、単位会計期間内にプレーヤが使用可能なゲームマネーの限度額(上限額の一例)を示す情報である。この限度額は、ゲームサーバ10のプレーヤ管理部107によって管理される。プレーヤ管理部107は、例えば、当初は、プレーヤ属性情報に基づき限度額を設定し、その後、プレーヤからの要求やプレーヤのプレーデータ(プレーヤのステータスなど)に応じて適宜に更新してもよい。
(5)ゲームのプレーデータ:
プレーデータには、プレーヤのプレー履歴やログイン履歴を示す情報が含まれる。
プレー履歴には、プレーヤのレベル、プレーの内容、プレーヤが購入した課金要素の内容、プレーヤが獲得した特典の内容、プレーヤが獲得した無料のゲームマネー(無料ポイント)、プレー日時、プレー時間など、ゲームプレーに関する情報の履歴が含まれる。このプレーデータは、ゲームの進行や、プレーヤがゲームをリスタートする際に、前回までのゲーム設定を引き継ぐためなどに用いられる。
なお、特典の内容には、特典の種類、特典の有効期限、特典の価値、特典の使用の有無などの履歴の情報が含まれる。また、課金要素の内容には、課金要素の種類、課金要素の有効期限、課金要素の価値、課金要素の使用の有無などの履歴の情報が含まれる。
また、プレーヤに特典や課金要素が付与されると、プレーデータに対して特典や課金要素の情報が追加される。また、プレーデータに含まれる特典や課金要素の価値(グレード)は、ゲームの進行状況や所定条件の具備などに応じて適宜に変更される。
(6)グループ情報:
グループ情報には、プレーヤの属するグループを示す情報が含まれる。この情報は、例えば、当該プレーヤと同じグループに属する他のプレーヤと、当該プレーヤとを、互いに対応づける情報である。グループ情報は、グループの識別情報であってもよいし、当該グループに属する他のプレーヤのプレーヤIDなどであってもよい。
(7)フラグ情報:
特典の価値を制御するために用いられるフラグであり、必要に応じてオン/オフされる。本実施形態では、フラグ情報には、例えば、図7に示すとおり、到達フラグと強化フラグとがある。
到達フラグは、単位会計期間内におけるゲームマネーの累積課金額が限度額に達した場合にオンされ、当該単位会計期間の終了と同時にオフされる。
強化フラグは、単位会計期間内の所与の強化期間内におけるゲームマネーの累積課金額が所与の閾値(例えば3万円相当)を超過した場合にオンされ、かつ、当該単位会計期間の終了と同時にオフされる。
[3.1.1]チャージ履歴情報
チャージ履歴情報には、例えば、図5に示すように、以下の情報が含まれる。
(A1)支払い金額:
プレーヤが自己のゲームマネー口座にゲームマネーをチャージした時に支払った実通貨の金額のことである。実通貨の単位は、例えば、「円」である(因みに、「円」は、日本国が保証する通貨の単位である。)。
(A2)チャージ額:
プレーヤが自己のゲームマネー口座にチャージしたゲームマネーの額のことである。ゲームマネーの単位は、例えば「コイン」である(「コイン」は、運営者が保証する通貨の単位である。ゲームマネーの単位は、運営者が任意に決めることができる。)。
(A3)決済方法:
プレーヤがゲームマネーのチャージに際して用いた実通貨の支払い方法のことである。
因みに、チャージ日時が早期なゲームマネーほど早期に消費(出金)されると仮定すると、図5に示す例では、最初に消費される3000コイン分のゲームマネーには、決済方法「自社プリペイドカード」が対応付けられており、次に消費される3000コイン分のゲームマネーには、決済方法「クレジットカード」が対応付けられている。
(A4)チャージ日時:
プレーヤが自己のゲームマネー口座にゲームマネーをチャージした日時のことである。
[3.1.2]課金履歴情報
また、課金履歴情報には、例えば、図6に示すように、以下の情報が含まれる。
(B1)課金要素:
課金(ここではゲームマネーの支払い)を条件としてプレーヤが獲得したアイテムやサービスを受ける権利などの要素のことである。
(B2)課金額:
課金要素の購入のためにプレーヤのゲームマネー口座から減額されたゲームマネーの額のことである。
(B3)決済方法:
課金要素の購入に充てられたゲームマネーのチャージ時の実通貨の決済方法のことである。
なお、1つの課金要素に2以上の決済方法が対応付けられる可能性もある。例えば、ガチャ権の購入に充てられたゲームマネーが3000コインであると仮定すると、3000コインのうち、1500コイン分の決済方法は「自社プリペイドカード」であって、残りの1500コイン分の決済方法は「他社プリペイドカード」であるという可能性もある。
(B4)課金日時:
課金要素の購入のためにプレーヤのゲームマネー口座からゲームマネーが減額された日時のことである。
(B5)累積課金額:
課金額の合計額のことである。本実施形態では、単位会計期間を1ヶ月とし、1ヶ月が経過した時点で、累積課金額はリセットされるものとする。
以下、適宜、「累積課金額」を、現時点の属する単位会計期間(当月)における累積課金額の意味で使用する。また、以下では、ゲーム毎にゲームマネーを管理する場合を想定するが、イベント毎にゲームマネーを管理することも可能であるし、ゲームマネーの代わりに実通貨を同様に管理することも可能である。
[4]本実施形態の処理の手法
[4.1]概要
次に、本実施形態の処理の手法について説明する。
本実施形態のゲームサーバ10の処理部100は、以下の構成を有している。
(1)課金要素を含む所与のゲームの進行を制御するゲーム管理部103(ゲーム制御部の一例)。ゲーム管理部103は、例えば、端末装置20と連動し、プレーヤキャラクタやその他のキャラクタ、ゲーム空間やその一部、ゲームパラメータ、BGM、及び、ゲームシナリオなどを提供しつつ、各プレーヤが複数のキャラクタを含むアイテムやゲームカードを用いて戦闘ゲームや格闘ゲームなどの対戦ゲーム、RPG、又は、シミュレーションゲームなどのゲームを実行する構成を有している。
(2)課金要素に係るプレーヤ毎の課金履歴を管理する管理部107a。管理部107aは、例えば、プレーヤが課金要素を購入する度に、プレーヤ情報に含まれる課金履歴情報の更新処理等を実行することにより、プレーヤによる課金の履歴を記して管理する。以下、プレーヤ管理部107が管理部107aとして適宜に機能するものとして説明する。
(3)課金履歴に基づき単位会計期間内における累積課金額をプレーヤ毎に算出する算出部107b。算出部107bは、例えば、課金履歴情報を参照することにより、単位会計期間内にプレーヤが課金要素を購入する度に、当該プレーヤの課金額を加算することにより、当該プレーヤの累積課金額を算出する処理を実行する。以下、プレーヤ管理部107が算出部107bとして適宜に機能するものとして説明する。
(4)累積課金額が所与の限度額(上限額の一例)に到達したか否かをプレーヤ毎に判定する判定部107c。判定部107cは、例えば、プレーヤが課金要素を購入する度に、当該プレーヤの累積課金額と所与の限度額とを比較する処理や、前記累積課金額が限度額に到達したか否かを判定する処理などを実行することにより、累積課金額が限度額に到達した到達プレーヤを検出する。なお、判定部107cは、その他の判定に関わる各処理を実行する。以下、プレーヤ管理部107が判定部107cとして適宜に機能するものとして説明する。
(5)前記累積課金額が限度額に到達した到達プレーヤによる前記課金要素の購入を、前記到達から前記単位会計期間の終了までの残り期間中に制限する制限部107d。制限部107dは、例えば、到達プレーヤが検出されると、検出のタイミングから現在の単位会計期間が経過するまでの残り期間中には、当該プレーヤからの課金要求(後述するガチャ要求等)を制限する処理を実行する。以下、プレーヤ管理部107が制限部107dとして適宜に機能するものとして説明する。
(6)前記単位会計期間の開始から前記到達までの所要時間に応じて、前記残り期間における前記ゲームの進行に関わる特典を、前記到達プレーヤへ付与する制御を行う特典制御部107e。特典制御部107eは、例えば、特典をプレーヤに付与するために、プレーヤのプレーデータに、当該プレーヤが使用可能なアイテムとして、当該特典の情報を書き込む処理を実行する。更新後のプレーデータは、その後のプレーヤのゲームの進行に用いられる。なお、特典制御部107eは、特典に関わるその他の各処理を実行する。以下、プレーヤ管理部107が特典制御部107eとして適宜に機能するものとして説明する。
この構成により、ゲームサーバ10は、射幸心を煽ることによって生ずる過度な課金を制限する一方で、単位会計期間における累積課金額が予め定められた限度額に到達した場合に、到達を果たした到達プレーヤへ特典を付与することができる。
したがって、ゲームサーバ10によれば、新規に課金要素の購入ができない到達プレーヤであっても、付与された特典の使用によってゲームを容易に進行させること、又は、高度な技を使用し、若しくは、高度な戦略を用いてゲームを攻略するなどよって、課金の優位性に基づいてゲームを進行させることと同等にゲームを進行させることができるので、到達までの購入により獲得した興趣性を、新規の購入を行わずに維持することができる。
すなわち、ゲームサーバ10は、課金の上限を設けることによって射幸心を抑制してプレーヤの不利益を防止する一方で、課金を行うことによって得られた興趣性の低下を防止してその維持を図ることができる。
[4.2]用語の説明
課金要素とは、課金を伴う行為や物のことであって、有料のアイテム、有料のプレーヤキャラクタや自機、ミニゲーム(ゲーム内ゲーム)やガチャイベントなどのイベントへの有料の参加権、ガチャの当選確率をアップする有料の権利、2つ以上のアイテムを合成して新たなアイテムを合成する有料の機会、友人に提供する有料のプレゼント、ゲームの有料のコンティニュー権、ゲームの有料のオプションなどが含まれる。
また、課金とは、ゲームサーバ10の運営者がプレーヤへ通貨の支払いを課すことをいう。
また、通貨には、ゲームの内外(国家、地域、インターネットなどの社会)で使用可能な通貨(リアルマネー、電子マネー、ウェブマネーなどであって、国家等の社会が保証する通貨である。ここでは、「実通貨」という。)と、ゲーム内でのみ使用可能な通貨(ゲーム内通貨、アプリ内通貨であって、ゲームサーバ10の運営者が保証する通貨である。ここでは、「ゲームマネー」という。)とがある。また、ゲームマネーには、ゲームサーバ10の運営者に対する実通貨の支払いを条件としてプレーヤに付与される有料のゲームマネーと、ゲーム内の所定条件を満たしたプレーヤに付与される無料のゲームマネー(無料ポイント)とがある。
本実施形態において、上記課金履歴は、特に、有料のゲームマネーについての課金履歴のことであり、他の通貨又は無料のゲームマネーについての課金履歴とは区別して管理されるものとする。
また、単位会計期間とは、原則、1月毎や3月毎などの予め定められた開始タイミング(例えば1日)から予め定められた終了タイミング(例えば末日)までのプレーヤへの課金額の合計を算出するための期間を示す。ただし、単位会計期間は、ゲームの進行を基準に定められた期間でもよく、例えば、所定のステージをクリアしたタイミング、所定のレベルに達したタイミング、又は、所定の経験値を得たタイミングなどのゲームの進行に伴って生じるタイミングに応じて定められた期間であってもよい(但し、ここでは、単位会計期間が月初から月末に設定された場合を想定する。)。
また、購入とは、プレーヤへの課金というゲームサーバ10の行為をプレーヤ側から見た表現で言い換えたものある。よって、購入と課金とは、互いに対応する概念であって、適宜に言い換えることも可能である。
また、制限には、完全に購入(課金)をできなくすることの他に、所定期間当たりの(例えば1日当たり)又は1課金要素当たりの上限額を設定することも含まれる(但し、ここでは、完全に購入ができなくなる場合を想定する。)。
また、特典には、残り期間中のイベント参加権、残り期間中に使用可能な抽選権、到達
プレーヤが所有する抽選権の当選確率向上、到達プレーヤが所有する抽選権の特定要素に係る当選確率の向上、到達プレーヤが所有する抽選権に係る仮想抽選箱の価値向上、到達プレーヤが所有する抽選権に係る仮想抽選箱の差し替え権、特定要素の引換権、自由に選べる要素の引換権などが含まれる。
また、特典には、到達前より有利なモードで前記ゲームをプレーする権利などが含まれてもよい(つまり、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤのモードを到達前よりも有利なモードに変異させてもよい。例えば、プレーヤ管理部107は、プレーヤキャラクタの体力や攻撃力を向上させたり、プレーヤキャラクタが回復アイテムを獲得する機会や頻度を多く設定したりしてもよい。)。
[5]各処理について
[5.1]チャージ処理
プレーヤ管理部107は、或るプレーヤの端末装置20から通信部196を介してチャージ要求等(プレーヤが希望するチャージ額等の決済情報を含む)を受信すると、当該チャージ要求に含まれるプレーヤIDに基づき当該チャージ要求の送信元となったプレーヤを特定し、当該プレーヤの属性に関する情報と、希望するチャージ額に相当する実通貨の額等とを、認証サーバ30へ送信し、決済が完了するまで待機する。
その後、プレーヤ管理部107は、決済が完了した旨の通知を認証サーバ30から受信すると、当該チャージ額に相当するゲームマネーを、当該プレーヤのゲームマネー口座へ入金(チャージ)する。これによって、当該プレーヤのゲームマネー口座の残高が更新される。
また、プレーヤ管理部107は、決済が完了した旨の通知を認証サーバ30から受信すると、上記の決済情報等に基づき、決済方法の種類を示す情報と、決済額を示す情報と、決済の日時を示す情報とを、当該プレーヤのチャージ履歴情報(図5)へ書き込む。これによって、当該プレーヤのチャージ履歴情報がされる。
なお、プレーヤ管理部107は、チャージ要求等を受信する度に、当該チャージ要求の送信元となったプレーヤについて以上の処理(チャージ処理)を実行する。
[5.2]課金処理
プレーヤ管理部107は、或るプレーヤの端末装置20から通信部196を介して課金要素の購入要求(ガチャ要求など)を受信すると、購入要求に含まれるプレーヤIDに基づいて、購入要求の送信元となったプレーヤを特定し、当該プレーヤのゲームマネー口座の残高から、当該課金要素の価値に相当する額のゲームマネーを減額することにより、当該ゲームマネー口座の残高を更新する処理を実行する。
なお、プレーヤ管理部107は、当該課金要素の価値よりも残高が低かった場合には、残高が不足する旨の通知を、通信部196を介して端末装置20へ送信する処理を実行する。
また、プレーヤ管理部107は、ゲームマネーの課金額、課金日時などを、当該プレーヤの課金履歴情報に書き込む。
また、プレーヤ管理部107は、プレーヤが購入した当該課金要素を当該プレーヤへ付与する処理(つまり、プレーデータへの書き込み)を行い、当該プレーヤのプレーデータを更新する。以後、更新後のプレーデータがゲームの進行に用いられる。
[5.3]抽選処理
ゲーム管理部103は、例えば、プレーヤ管理部107からの指示に応じて、ガチャと呼ばれる抽選処理を実行する。
例えば、ゲーム管理部103は、プレーヤ管理部107からの指示に応じて、複数種類のアイテムを含む仮想抽選箱の中から1のアイテムをランダムに選択し、当該選択したアイテムを、プレーヤへ付与すべきアイテムとする抽選処理(ボックスガチャ)を実行する。
また、ガチャに関する特典の使用をプレーヤが要求した場合には、ゲーム管理部103は、プレーヤ管理部107と協働して、当該特典と引き換えに、抽選処理のパラメータを変更する処理を実行する。
例えば、ゲーム管理部103は、当該特典が当選確率向上に係る特典であった場合には、抽選処理の当選確率に相当するパラメータを変更する処理を実行する。
また、当該特典が仮想抽選箱の価値向上に係る特典であった場合には、仮想抽選箱(ボックスガチャのボックス)を、例えばレアアイテム(希少価値の高いアイテム)を含む仮想抽選箱へと差し替える処理を実行する。
なお、ゲーム管理部103は、プレーヤ管理部107と協働して、抽選処理のパラメータを、プレーヤ毎に設定することもできるし、アイテム毎に設定することもできるし、イベント毎に設定することもできる。
[5.4]判定処理
プレーヤ管理部107は、課金要素に係るプレーヤ毎の課金履歴情報に基づき単位会計期間内における累積課金額をプレーヤ毎に算出し、前記累積課金額が所与の限度額に到達したか否かをプレーヤ毎に判定する処理を実行する。
具体的には、プレーヤ管理部107は、課金要素の購入要求を受信すると、当該購入要求に含まれるプレーヤIDに基づき購入要求の送信元となったプレーヤを特定する。
次に、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤに対する課金要素の購入に係る処理(課金要素を付与する処理、課金要素の価値に相当する額のゲームマネーをゲームマネー口座から減額する処理)を実行し、当該プレーヤについてのゲームマネーの課金履歴情報を更新する。
また、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤのゲームマネーの課金履歴情報に基づき、単位会計期間内(例えば1月)における累積課金額を算出し、前記累積課金額が所与の限度額(例えば5万円)に到達したか否かを判定する。
なお、プレーヤ管理部107は、不図示のタイマと連動し、単位会計期間の開始タイミング(例えば月初など)を検出すると、個々のプレーヤのゲームマネーの累積課金額をリセットする。
つまり、プレーヤ管理部107は、単位会計期間内のゲームマネーの累積課金額が限度額に達したか否かの判定を、プレーヤ毎に、また、購入要求を受信する度に、実行する。
なお、ここでは、購入要求を受信する度に判定の処理が行われる例を示したが、判定の処理は定期的に行われてもよいし、常時に行われてもよい。
[5.5]制限処理
プレーヤ管理部107は、累積課金額が限度額に到達したプレーヤ(以下、「到達プレーヤ」という。)による課金要素の購入を、到達から単位会計期間の終了までの残り期間中に制限する処理を実行する。
具体的には、プレーヤ管理部107は、ゲームマネーの累積課金額が限度額に到達したプレーヤIDを特定すると(つまり、到達プレーヤを特定すると)、その後、当該プレーヤの端末装置20から購入要求を受信したとしても、タイマがリセットされるまでの期間中は、当該購入要求を拒否する処理(当該購入要求を受付けない処理)を実行する。これによって、当該到達プレーヤによる課金要素の新規の購入は、単位会計期間が終了するまでの期間中に禁止されることになる。
図8は、或るプレーヤの累積課金額の推移の一例を示すグラフである。図8において、矢印で示すタイミングから右端のタイミングまでの期間中は、当該プレーヤは、課金要素の購入ができなくなる。
但し、プレーヤ管理部107は、当該到達プレーヤに対する課金処理を禁止する期間を、累積課金額が限度額に到達してから不図示のタイマが次にリセットされるまでの期間中(到達から単位会計期間の終了までの期間中)のみに設定する。つまり、プレーヤ管理部107は、タイマがリセットされたタイミングで到達プレーヤを非到達プレーヤに戻す。
従って、個々のプレーヤは、自分が到達プレーヤになったタイミングで課金要素の購入はできなくなるものの、次の単位会計期間が開始されるタイミングまで待ったならば、非到達プレーヤに戻るので、再び課金要素の購入ができるようになる。
[5.6]特典付与処理
プレーヤ管理部107は、単位会計期間の開始から到達までの所要時間に応じて、前記残り期間におけるゲームの進行に関わる特典を、到達プレーヤへ付与する制御を実行し、単位会計期間における所要時間に応じて特典の価値を設定する。
具体的には、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤを検出すると、その検出の時点におけるタイマの出力に基づき、検出の時点が単位会計期間の前期、中間期、後期の何れに属するかを判定する。
ここで、前期とは、単位会計期間を3つの期間に分割してできる最初の期間であり、例えば月の上旬(1日から10日まで)である。また、中間期とは、単位会計期間を3つの期間に分割してできる2番目の期間であり、例えば月の中旬(11日から20日まで)である。また、後期とは、単位会計期間を3つの期間に分割してできる3番目の期間であり、例えば月の下旬(21日から月末まで)である。
そして、プレーヤ管理部107は、検出の時点が前期に属すると判定した場合には(図8参照)、第1の特典を当該到達プレーヤへ付与し、検出の時点が中間期(図9参照)に属すると判定した場合には、第2の特典を当該到達プレーヤへ付与し、検出の時点が後期に属すると判定した場合には(図10参照)、第3の特典を当該到達プレーヤへ付与する。
ここで、第1の特典の価値は、第2の特典の価値よりも高く、第2の特典の価値は、第3の特典の価値よりも高いものとする。ここでは、第1の特典と、第2の特典と、第3の特典とを、以下のとおり設定する。
(1)第1の特典:1日当たり50回まで使用可能なガチャ権。但し、使用期限は、特典が付与されたタイミングから次の会計締め(単位会計期間の終了タイミング)までの期間である。
(2)第2の特典:1日当たり20回まで使用可能なガチャ権。但し、使用期限は、特典が付与されたタイミングから次の会計締め(単位会計期間の終了タイミング)までの期間である。
(3)第3の特典:1日当たり10回まで使用可能なガチャ権。但し、使用期限は、特典が付与されたタイミングから次の会計締め(単位会計期間の終了タイミング)までの期間である。
従って、当該到達プレーヤは、単位会計期間の開始から到達までの所要時間が短かったときほど高い価値の特典を獲得することができる。上記の例では、当該到達プレーヤは、所要時間が短いときほど高い頻度でガチャイベントに参加することができ、しかも、所要時間が短いときほど長い期間に亘ってガチャイベントに参加できる。
但し、或るプレーヤが到達プレーヤになったタイミングが、単位会計期間の終わり間際(例えば月の末日)であった場合には、第3の特典の使用期間が極めて短くなるため、第3の特典の代わりに、使用期限付きの特典ではなく使用期限無しの第4の特典(1回のみ使えるガチャ権、アイテム、キャラクタ、自機など)を付与してもよい。
また、ここでは、単位会計期間を3つの期間に分割したが、4以上の期間に分割してもよいし、2つの期間に分割してもよい。
また、ここでは、累積課金額が限度額に到達するまでの所要時間に応じて特典の価値を段階的に変化させたが、累積課金額が限度額に達するまでの所要時間に応じて連続的に変化させてもよい。
以上のとおり、当該所要時間が短いときほど特典の価値を高く設定すれば、なるべく早期に到達プレーヤになろうという動機付けをプレーヤに与えることができる。
また、以上のとおり、単位時間当たりに所定回数まで使用可能なイベント参加権を特典に含めれば、所要時間が短いときほど無料でイベントに参加できる期間が延びるので、なるべく早期に到達プレーヤになろうという動機付けをプレーヤに与えることができる。
また、以上のとおり、単位会計期間における当該所要時間に応じて、単位時間当たりにイベント参加権の使用可能な回数を設定すれば、所要時間が短いときほどイベントに参加できる頻度も増えるので、なるべく早期に到達プレーヤになろうという動機を強めることができる。
また、以上のとおり、単位会計期間における当該所要時間に応じて、イベント参加権の有効期限を設定すれば、所要時間が短いときほど無料でイベントに参加できる期間が延びるので、なるべく早期に到達プレーヤになろうという動機を強めることができる。
[5.7]イベントによる特典アップ処理
プレーヤ管理部107は、到達のタイミングでプレーヤが参加していたイベントの参加プレーヤ数を更に判定し、参加プレーヤ数に応じて特典の価値を設定してもよい。
具体的には、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤを検出したタイミングで当該到達プレーヤのプレーデータを参照し、到達のタイミングでプレーヤが参加していたイベント(例えばガチャイベント)を特定する。そして、プレーヤ管理部107は、個々のプレーヤのプレーデータ等に基づき、当該イベントへの参加プレーヤ数を計算する。
そして、プレーヤ管理部107は、当該参加プレーヤ数と所与の閾値とを比較することにより当該参加プレーヤ数が当該閾値を超えているか否かを判定し、参加プレーヤ数が所与の閾値を超えていた場合には、当該到達プレーヤに付与される特典の価値を向上させる処理を行い、そうでない場合には、当該プレーヤに付与される特典の価値を向上させる処理を行わない。
例えば、到達プレーヤに付与される特典が、「1日当たり50回まで使用可能なガチャ権」であったとすると、プレーヤ管理部107は、1日当たりに当該ガチャ権を使用可能な回数を所定回数だけ(例えば、3回だけ)向上させる処理を行う。
この構成によると、人気イベントに参加したタイミングで到達プレーヤになろうという動機付けをプレーヤに与えることができるので、人気イベントの参加プレーヤを更に増大すること(イベントを活気付けること)ができる。
なお、プレーヤ管理部107は、特典の価値(ここではガチャ権の価値)を向上させる方法として、使用回数を向上させる以外の方法を採用することもできる。例えば、プレーヤ管理部107は、ガチャ権の使用期限の延長、ガチャ権の当選確率向上、特定アイテムに係る当選確率の向上、仮想抽選箱の価値向上などの向上方法を採用することができる。
また、プレーヤ管理部107は、特典の価値を向上させる代わりに、追加特典を付与してもよい。追加特典は、例えば、別のガチャ権、特定アイテムの引換権、自由に選べるアイテムの引換権、仮想抽選箱の差し替え権などである。
[5.8]順位による特典アップ処理
プレーヤ管理部107は、同一単位会計期間内の同一時期に到達プレーヤとなった2以上のプレーヤの間で到達の順位を更に判定し、到達の順位が上位な前記到達プレーヤほど前記特典の価値を高く設定する。
具体的には、プレーヤ管理部107は、前期に到達プレーヤを検出すると、検出の度に不図示のカウンタを作動させることにより、到達プレーヤの数を計数し、これによって、前期おける検出の順に到達プレーヤを順位付けする。また、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤの到達順位に応じて当該到達プレーヤの特典の価値を向上させる処理を実行する。このとき、プレーヤ管理部107は、順位の高い到達プレーヤの特典ほど価値の向上率を高く設定する。その後、前期が終了すると、プレーヤ管理部107は、カウンタをリセットする。
また、プレーヤ管理部107は、中間期に到達プレーヤを検出すると、検出の度に不図示のカウンタを作動させることにより、到達プレーヤの数を計数し、これによって、中間期おける検出の順に到達プレーヤを順位付けする。また、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤの到達順位に応じて当該到達プレーヤの特典の価値を向上させる処理を実行する。このとき、プレーヤ管理部107は、順位の高い到達プレーヤの特典ほど価値の向上率を高く設定する。その後、中間期が終了すると、プレーヤ管理部107は、カウンタをリセットする。
また、プレーヤ管理部107は、後期に到達プレーヤを検出すると、検出の度に不図示
のカウンタを作動させることにより、到達プレーヤの数を計数し、これによって、後期おける検出の順に到達プレーヤを順位付けする。また、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤの到達順位に応じて当該到達プレーヤの特典の価値を向上させる処理を実行する。このとき、プレーヤ管理部107は、順位の高い到達プレーヤの特典ほど価値の向上率を高く設定する。その後、後期が終了すると、プレーヤ管理部107は、カウンタをリセットする。
例えば、前期に到達プレーヤになったプレーヤに付与される特典が、「1日当たり50回まで使用可能なガチャ権」であったとすると、プレーヤ管理部107は、到達順位が「1位」であったプレーヤのガチャ権については、1日当たりに使用可能な回数を10回だけ向上し、到達順位が「2位」であったプレーヤのガチャ権については、1日当たりに使用可能な回数を5回だけ向上し、到達順位が「3位」であったプレーヤのガチャ権については、1日当たりに使用可能な回数を3回だけ向上し、到達順位が「4位以降」であったプレーヤのガチャ権については、向上を行わないこととしてもよい。
例えば、中間期に到達プレーヤになったプレーヤに付与される特典が、「1日当たり20回まで使用可能なガチャ権」であったとすると、プレーヤ管理部107は、到達順位が「1位」であったプレーヤのガチャ権については、1日当たりに使用可能な回数を10回だけ向上し、到達順位が「2位」であったプレーヤのガチャ権については、1日当たりに使用可能な回数を5回だけ向上し、到達順位が「3位」であったプレーヤのガチャ権については、1日当たりに使用可能な回数を3回だけ向上し、到達順位が「4位以降」であったプレーヤのガチャ権については、向上を行わないこととしてもよい。
例えば、後期に到達プレーヤになったプレーヤに付与される特典が、「1日当たり10回まで使用可能なガチャ権」であったとすると、プレーヤ管理部107は、到達順位が「1位」であったプレーヤのガチャ権については、1日当たりに使用可能な回数を10回だけ向上し、到達順位が「2位」であったプレーヤのガチャ権については、1日当たりに使用可能な回数を5回だけ向上し、到達順位が「3位」であったプレーヤのガチャ権については、1日当たりに使用可能な回数を3回だけ向上し、到達順位が「4位以降」であったプレーヤのガチャ権については、向上を行わないこととしてもよい。
この構成によると、他のプレーヤより早期なタイミングで到達プレーヤになろうという動機付けをプレーヤに与えることができる。
なお、プレーヤ管理部107は、特典の価値(ここではガチャ権の価値)を向上させる方法として、使用回数を向上させる以外の方法を採用することもできる。例えば、プレーヤ管理部107は、ガチャ権の使用期限の延長、ガチャ権の当選確率向上、特定アイテムに係る当選確率の向上、仮想抽選箱の価値向上などの向上方法を採用することができる。
また、プレーヤ管理部107は、特典の価値を向上させる代わりに、追加特典を付与してもよい。追加特典は、例えば、別のガチャ権、特定アイテムの引換権、自由に選べるアイテムの引換権、仮想抽選箱の差し替え権などである。
[5.9]目標達成による特典アップ処理
プレーヤ管理部107は、同一グループを構成する複数プレーヤの全てが同一単位会計期間内に到達プレーヤになったか否かを更に判定し、複数プレーヤの全てが到達プレーヤとなった場合には、ならなかった場合よりも到達プレーヤに対する特典の価値を高く設定してもよい。
具体的には、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤを検出すると、当該到達プレーヤ
のグループ情報に基づき、当該到達プレーヤと同一グループを構成する他のプレーヤを特定し、当該他のプレーヤの各々の到達フラグを参照する。そして、プレーヤ管理部107は、当該他のプレーヤの全ての到達フラグがオンされているか否かを判定し、オンされていた場合には、当該グループを構成する全てのプレーヤについて特典の価値を向上させる処理を実行し、そうでない場合には、特典の価値を向上させる処理を実行しない。
例えば、当該グループを構成する個々の到達プレーヤへの特典が「1日当たり所定回数まで使用可能なガチャ権」であり、かつ、当該グループを構成するプレーヤの人数がNであったとすると、プレーヤ管理部107は、1日当たりに使用可能な回数を、Nに応じた回数だけ向上させる。つまり、グループを構成する人数が多いほど、全員が到達プレーヤになることが難しくなるので、プレーヤ管理部107は、その分だけ特典の向上率を高く設定する。
この構成によると、同一グループ内のプレーヤ同士で同じ単位会計期間内に到達プレーヤになろうという動機付けを、グループ内の個々のプレーヤに与えることができる。これによって、グループ内の連帯感や親密度を高めることが可能である。また、より高い価値の特典を獲得するために、より多い人数のグループを構成しようという動機付けをプレーヤに与えることも可能である。
なお、プレーヤ管理部107は、特典の価値(ここではガチャ権の価値)を向上させる方法として、使用回数を向上させる以外の方法を採用することもできる。例えば、プレーヤ管理部107は、ガチャ権の使用期限の延長、ガチャ権の当選確率向上、特定アイテムに係る当選確率の向上、仮想抽選箱の価値向上などの向上方法を採用することができる。
また、プレーヤ管理部107は、特典の価値を向上させる代わりに、追加特典を付与してもよい。追加特典は、例えば、別のガチャ権、特定アイテムの引換権、自由に選べるアイテムの引換権、仮想抽選箱の差し替え権などである。
[5.10]強化期間による特典アップ処理
プレーヤ管理部107は、単位会計期間内の特別時期(強化期間)における累積課金額が閾値に到達したか否かを更に判定し、特別時期(強化期間)における累積課金額が前記閾値に到達した場合には、到達しない場合よりも特典の価値を高く設定する。
なお、前記閾値は、例えば、前記上限額よりも低く設定される。また、特別時期(強化期間)は、単位会計期間の一部であって、単位会計期間の長さよりも短いものとする。また、この特別期間(強化期間)の存在は、個々のプレーヤに対して予め告知されているものとする。
具体的には、プレーヤ管理部107は、単位会計期間の例えば当初に強化期間(例えば5日間の強化期間)を設定する。そして、プレーヤ管理部107は、タイマの出力に基づき現時点が強化期間に属するか否かを判定し、属する場合には、次の処理を実行する。
すなわち、プレーヤ管理部107は、購入要求の送信元となったプレーヤを検出すると、当該プレーヤの課金履歴情報に基づき、当該プレーヤによる当該強化期間内におけるゲームマネーの累積課金額を算出し、前記累積課金額が所与の閾値(例えば、30000コイン)に到達したか否かを判定する。そして、プレーヤ管理部107は、到達した場合には、当該プレーヤの強化フラグをオンし、そうでない場合には、当該プレーヤの強化フラグをオンしない。
その後、プレーヤ管理部107は、当該強化期間の属する単位会計期間内に到達プレー
ヤを検出した場合に、当該到達プレーヤの強化フラグを参照し、当該強化フラグがオンされていた場合には、当該到達プレーヤへ付与される特典の価値を向上させる処理を実行し、そうでない場合には、向上させる処理を実行しない。その後、プレーヤ管理部107は、単位会計期間の終了時に、各プレーヤの強化フラグをリセット(オフ)する。
例えば、到達プレーヤに付与される特典が「1日当たり所定回数まで使用可能なガチャ権」であったとすると、プレーヤ管理部107は、1日当たりに使用可能な回数を、所定数(例えば3回)だけ向上させる。
この構成によると、特別時期(強化期間)により多くの課金要素を購入しようという動機付けを個々のプレーヤに与えることができる。
なお、プレーヤ管理部107は、特典の価値(ここではガチャ権の価値)を向上させる方法として、使用回数を向上させる以外の方法を採用することもできる。例えば、プレーヤ管理部107は、ガチャ権の使用期限の延長、ガチャ権の当選確率向上、特定アイテムに係る当選確率の向上、仮想抽選箱の価値向上などの向上方法を採用することができる。
また、プレーヤ管理部107は、特典の価値を向上させる代わりに、追加特典を付与してもよい。追加特典は、例えば、別のガチャ権、特定アイテムの引換権、自由に選べるアイテムの引換権、仮想抽選箱の差し替え権などである。
[6]特典について
上記の説明では、プレーヤ管理部107が到達プレーヤへ付与する特典の一例としてガチャ権を挙げたが、特典には、例えば以下の少なくとも1つが含まれてもよい。
(1)残り期間中に使用可能なガチャ権、
(2)到達プレーヤが所有するガチャ権の当選確率向上、
(3)到達プレーヤが所有するガチャ権の特定要素に係る当選確率の向上、
(4)到達プレーヤが所有するガチャ権に係る仮想抽選箱の価値向上、
(5)到達プレーヤが所有するガチャ権に係る仮想抽選箱の差し替え権、
(6)特定アイテムの引換権、
(7)自由に選べるアイテムの引換権(アイテムの選択権)、
これらの特典の少なくとも1つによれば、到達プレーヤが残り時期を有意義に過ごすことが可能である。
[6.1]決済方法による特典アップ
プレーヤ管理部107は、課金要素に係るプレーヤ毎の課金履歴情報(決済履歴の一例)に基づき、単位会計期間の開始から到達までに到達プレーヤが用いた決済方法を特定し、到達プレーヤの決済方法に応じて到達プレーヤに対する特典の価値を設定してもよい。
具体的に、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤを検出すると、当該到達プレーヤの課金履歴情報のうち、現在の属する単位会計期間の開始から到達までに係る部分を参照し、当該部分の課金額に対応付けられた決済方法を特定する。
そして、プレーヤ管理部107は、特定した決済方法が、ゲームサーバ10の運営者と到達プレーヤとの間に代行業者を介する決済方法(クレジットカード(i)、他社プリペイドカード(ii)、キャリア代行(iv)など)である場合よりも、ゲームサーバ10の運営者と到達プレーヤとの間に代行業者を介さない決済方法(自社プリペイドカード(iii)、遊戯媒体(v)など)である場合に、より高い向上率で特典の価値を向上させる。
例えば、プレーヤ管理部107は、代行業者を介する決済方法(クレジットカード(i)、他社プリペイドカード(ii)、キャリア代行(iv)など)である場合における価値の向上率を「1」に設定し、代行業者を介さない決済方法(自社プリペイドカード(iii)、遊戯媒体(v)など)である場合における価値の向上率を「2」に設定する。
また、例えば、プレーヤ管理部107は、単位会計期間内の45000コイン分の決済方法が自社プリペイドカード(iii)であり、残りの5000コイン分の決済方法が他社プリペイドカード(ii)である場合には、向上率「2」と向上率「1」とを45000:5000の割合で重み付けしてできる向上率により、特典の価値を向上させる。
つまり、プレーヤ管理部107は、同一単位会計期間内における課金額に2以上の決済方法が用いられた場合には、2以上の決済方法に対応する向上率を、2以上の決済方法に対応する課金額に応じて重み付け合成することにより合成向上率を算出し、当該到達プレーヤへの特典の価値を当該合成向上率で向上させる。
以上の構成によると、なるべく特典の価値が高くなるような有利な決済方法を選択しようという動機付けをプレーヤに与えることができる。従って、ゲームサーバ10の運営者は、特定の決済方法を選択したくなるようにプレーヤを促し、運営者の利益を高く維持することが可能である。
なお、プレーヤ管理部107は、特典の価値(ここではガチャ権の価値)を向上させる方法として、使用回数を向上させる以外の方法を採用することもできる。例えば、プレーヤ管理部107は、ガチャ権の使用期限の延長、ガチャ権の当選確率向上、特定アイテムに係る当選確率の向上、仮想抽選箱の価値向上、仮想抽選箱の差し替え権の付与などの向上方法を採用することができる。
また、プレーヤ管理部107は、特典の価値を向上させる代わりに、追加特典を付与してもよい。追加特典は、例えば、別のガチャ権、特定アイテムの引換権、自由に選べるアイテムの引換権、仮想抽選箱の差し替え権などである。
[6.2]到達後のプレー又はログインによる特典アップ
プレーヤ管理部107は、ゲームに対するプレーヤ毎のプレー履歴又はログイン履歴に基づき、到達後の所定期間内に到達プレーヤがプレー又はログインしたか否かを更に判定し、所定期間内に到達プレーヤがプレー又はログインしたか否かに応じて、到達プレーヤに対する特典の価値を設定してもよい。なお、所定期間の長さは、例えば、到達から次の単位会計期間の開始までの残り期間の長さ以下に設定される。
具体的に、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤを検出すると、到達プレーヤのプレー履歴又はログイン履歴の監視を開始し、当該到達プレーヤがプレー又はログインしたか否かの判定処理を例えば所定頻度で繰り返し実行する。そして、到達後から所定期間が経過する前に、当該到達プレーヤによるプレー又はログインを検出した場合には、到達時に当該到達プレーヤへ付与した特典の価値を維持し、そうでない場合には、特典の価値を低下又は消滅させる処理を実行する。
例えば、到達プレーヤに付与された特典が、「1日当たり50回まで使用可能なガチャ権」であったとすると、プレーヤ管理部107は、当該所定期間内に当該到達プレーヤがプレー又はログインしなかった場合に、1日当たりに当該ガチャ権を使用可能な回数を所定回数だけ(例えば、3回だけ)低下又はゼロに低下させる処理を行う。
この構成によると、到達後の所定期間内にプレー又はログインしていない到達プレーヤと、プレー又はログインした到達プレーヤとの間で、特典の価値に差をつけることができる。具体的には、プレー又はログインした到達プレーヤに対する特典の価値の方が相対的に高く設定されるので、到達プレーヤになってからも積極的にプレー又はログインしようという動機付けをプレーヤに付与することができる。
なお、ここでは、所定期間内に到達プレーヤがプレー又はログインしたか否かに応じて特典の価値を設定したが、所定期間における到達プレーヤのプレー又はログインの回数に応じて特典の価値を設定してもよい。
また、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤが所定期間内にプレー又はログインしなかった場合に到達プレーヤの特典の価値を低下させたが、低下させることに加えて、又は低下させることの代わりに、到達プレーヤが所定期間内にプレー又はログインした場合に、特典の価値を向上させてもよい。
また、プレーヤ管理部107は、特典の価値(ここではガチャ権の価値)を増減させる方法として、使用回数を増減させる以外の方法を採用することもできる。例えば、プレーヤ管理部107は、ガチャ権の使用期間の拡縮、ガチャ権の当選確率の増減、特定アイテムに係る当選確率の増減、仮想抽選箱の価値の増減などの方法を採用することができる。
また、プレーヤ管理部107は、特典の価値を向上させる代わりに、追加特典を付与してもよい。追加特典は、例えば、別のガチャ権、特定アイテムの引換権、自由に選べるアイテムの引換権、仮想抽選箱の差し替え権などである。
[6.3]到達後の特典利用による特典アップ
プレーヤ管理部107は、到達プレーヤのプレーデータ(前記到達プレーヤによる前記特典の利用履歴の一例)に基づき、到達後の所定期間内に到達プレーヤが前記特典を利用したか否かを更に判定し、所定期間内に到達プレーヤが前記特典を利用したか否かに応じて、到達プレーヤに対する特典の価値を設定してもよい。なお、所定期間の長さは、例えば、到達から次の単位会計期間の開始までの残り期間の長さ以下に設定される。
具体的に、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤを検出すると、到達プレーヤのプレーデータ(特典の使用履歴)の監視を開始し、当該到達プレーヤが到達時に獲得した特典を使用したか否かの判定処理を例えば所定頻度で繰り返し実行する。そして、到達から所定期間が経過する前に、当該到達プレーヤによる使用を検出した場合には、当該特典の価値を維持し、そうでない場合には、特典の価値を低下又は消滅させる処理を実行する。
例えば、到達プレーヤに付与された特典が、「1日当たり50回まで使用可能なガチャ権」であったとすると、プレーヤ管理部107は、当該所定期間内に当該到達プレーヤが当該特典を使用しなかった場合に、1日当たりに当該ガチャ権を使用可能な回数を所定回数だけ(例えば、3回だけ)低下又はゼロに低下させる処理を行う。
この構成によると、到達後の所定期間内に特典を利用した場合と、利用しない場合とで、特典の価値に差をつけることができる。具体的には、利用した場合における特典の価値の方が相対的に高く設定されるので、獲得した特典を積極的に利用しようという動機付けをプレーヤに付与することができる。
なお、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤが所定期間内に特典を使用しなかった場合に到達プレーヤの特典の価値を低下させたが、低下させることに加えて、又は低下させることの代わりに、到達プレーヤが所定期間内に特典を使用した場合に、特典の価値を向
上させてもよい。
また、プレーヤ管理部107は、特典の価値(ここではガチャ権の価値)を増減させる方法として、使用回数を増減させる以外の方法を採用することもできる。例えば、プレーヤ管理部107は、ガチャ権の使用期間の拡縮、ガチャ権の当選確率の増減、特定アイテムに係る当選確率の増減、仮想抽選箱の価値の増減などの方法を採用することができる。
また、プレーヤ管理部107は、特典の価値を向上させる代わりに、追加特典を付与してもよい。追加特典は、例えば、別のガチャ権、特定アイテムの引換権、自由に選べるアイテムの引換権、仮想抽選箱の差し替え権などである。
[6.4]到達前のプレー又はログインによる特典付与
プレーヤ管理部107は、到達プレーヤのプレー履歴又はログイン履歴に基づき、到達前の所定期間内に到達プレーヤがプレー又はログインしたか否かを判定し、所定期間内に到達プレーヤがプレー又はログインしなかった場合には、到達プレーヤに対する特典の付与を行わない。なお、所定期間の長さは、例えば、単位会計期間の開始から到達までの期間の長さ以下に設定される。
具体的に、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤを検出すると、当該到達プレーヤのプレー履歴又はログイン履歴を参照し、現在の単位会計期間内の開始から到達前まで(例えば到達する前日まで)の所定期間内に到達プレーヤがプレー又はログインしていたか否かを判定する。そして、プレーヤ管理部107は、所定期間内にプレー又はログインしていたと判定した場合には、当該到達プレーヤに対して特典の付与を行い、そうでない場合には、当該到達プレーヤに対して特典の付与を行わない。
この構成によると、到達前の所定期間内にプレー又はログインしていなかった到達プレーヤには特典を付与せず、プレー又はログインしていた到達プレーヤには特典を付与するという差を設けることができるので、到達プレーヤになるため積極的にプレー又はログインしようという動機付けをプレーヤに付与することができる。また、少ない回数で高額な購入を行ったプレーヤ(いわゆる大人買いするプレーヤ)よりも、小額の購入をこつこつと行ってゲームを楽しんだプレーヤ(一般のプレーヤ)を優遇することができる。
なお、プレーヤ管理部107は、到達プレーヤが所定期間内にプレー又はログインしなかった場合に到達プレーヤの特典の付与を行わなかったが、特典の付与を行わないことに代えて、付与する特典の価値を低下させてもよい。
また、プレーヤ管理部107は、特典の価値(ここではガチャ権の価値)を低下させる方法として、使用回数を低下させる以外の方法を採用することもできる。例えば、プレーヤ管理部107は、ガチャ権を特典とする場合には、ガチャ権の使用期間の縮小、ガチャ権の当選確率の低下、特定アイテムに係る当選確率の低下、仮想抽選箱の価値の低下などの方法を採用することができる。
なお、ここで説明した手法「到達前のプレー又はログインによる特典付与」は、前述した手法「到達後のプレー又はログインによる特典アップ」と組み合わせることも可能である。つまり、プレーヤ管理部107は、到達前の所定期間におけるプレー履歴又はログイン履歴に基づき特典の有無又は特典の価値を決定し、かつ、特典の付与後は、到達後の所定期間におけるプレー履歴又はログイン履歴に基づき当該特典の価値を設定又は特典の価値を変動させしてもよい。
[6.5]プレーヤ毎の限度額設定
プレーヤ管理部107は、プレーヤ毎に管理されるプレーヤ情報に基づき、到達プレーヤの検出に用いられる限度額をプレーヤ毎に設定してもよい。
具体的に、プレーヤ管理部107は、例えば、単位会計期間が開始される度に、各プレーヤの限度額の更新処理を実行する。更新処理は、例えば、次の手順で行われる。
先ず、プレーヤ管理部107は、現時点におけるプレーヤ属性情報と、所定期間におけるプレーヤのプレーデータとを参照し、プレーヤの年齢層と、所定期間のログイン回数又はプレー回数とを認識する。所定期間は、例えば、最新3月分の期間(単位会計期間3回分)と同じに設定される。
そして、プレーヤ管理部107は、当該所定期間内におけるログイン回数又はプレー回数と、プレーヤの年齢層から決まる支払い能力とを、所定の計算式に当てはめることにより、更新後の限度額を算出する。その後、プレーヤ管理部107は、更新後の限度額を用いて、プレーヤが到達プレーヤになったか否かの判定を行う。
ここで、年齢層ごとの支払い能力は、中学生以下の年齢層の支払い能力よりも、高校生以上の年齢層の支払い能力の方が高く設定され、高校生以上の年齢層の中でも特に20歳から60歳までの年齢層(主たる就労年齢層)の支払い能力は、高めに設定される。また、当該計算式は、ログイン回数が大きいほど更新後の限度額が高く計上されるように、また、支払い能力が高いほど更新後の限度額が高く計上されるような計算式である。
なお、プレーヤごとの限度額の情報は、例えば、プレーヤ属性情報の一部としてプレーヤ管理部107によって管理される。
このように、プレーヤ情報に基づき限度額をプレーヤ毎に設定したならば、個々のプレーヤに対してそれぞれ適正な制限を課せるので、プレー頻度や支払い能力の異なる様々なプレーヤにゲームを楽しんでもらうことが可能である。
なお、ここでは、プレーヤのログイン回数又はプレー回数とプレーヤの年齢層とに応じて当該プレーヤの限度額を設定したが、ゲームにおけるプレーヤのステータス(経験値など)などに応じて当該プレーヤの限度額を設定してもよい。
例えば、経験値の高いプレーヤは、より多くのアイテム、又は、より高価なアイテムを購入したいという要求も強いと考えられるので、経験値の高いプレーヤほど限度額を高く設定すれば、このようなプレーヤの不満を抑えることが可能である。
また、ここでは、プレーヤの年齢からプレーヤの支払い能力を推測したが、プレーヤの年齢層に加えて又は年齢層の代わりに、ログイン履歴、プレー履歴、課金履歴などからプレーヤの支払い能力を推測してもよい。より多くの情報に基づけば支払い能力の推測精度を高めることができる。
[7]各種の画面
[7.1]ホーム画面
図11は、或るプレーヤの端末装置20の表示部290に表示されるホーム画面の一例である。
ホーム画面が表示部290に表示されるタイミングは、プレーヤがゲームにログインした当初などである。この画面の画像データ(閲覧データ)は、例えば、ゲームサーバ10のWeb処理部105、通信部196、ネットワークN、端末装置20の通信部296、
Webブラウザ211、画像バッファ272を介して表示部290へ出力される。この画像データ(閲覧データ)の主な内容は、当該プレーヤのプレーヤ情報に基づきプレーヤ管理部107によって生成される。
ホーム画面には、プレーヤが各種の画面を呼び出すためのボタンの他、ゲームサーバ10からプレーヤに対する各種の告知情報が掲載される。この告知情報の内容は、当該プレーヤのプレーヤ情報に基づきプレーヤ管理部107が生成したものである。
告知情報の中には、プレーヤが特典を獲得するための条件を告知するための情報が含まれる。図11に示す例では、「5/10までに50000コイン分の課金要素を購入したら特典を獲得できる旨」が告知されている。この情報は、単位会計期間の前期に累積課金額が限度額に到達した場合にプレーヤへ特典が付与される旨を告知するものである。
なお、図11に示すホーム画面では、告知情報の表示域をプレーヤが手指でタップすると、ホーム画面が特典告知画面へ切り替わるようになっている。
[7.2]特典告知画面
図12は、或るプレーヤの端末装置20の表示部290に表示される特典告知画面の一例である。
特典告知画面が表示部290に表示されるタイミングは、図11に示すホーム画面の所定領域(告知情報の表示域)をプレーヤがタップした場合などである。この画面の画像データ(閲覧データ)は、例えば、ゲームサーバ10のWeb処理部105、通信部196、ネットワークN、端末装置20の通信部296、Webブラウザ211、画像バッファ272を介して表示部290へ出力される。また、この画像データ(閲覧データ)の主な内容は、当該プレーヤのプレーヤ情報に基づきプレーヤ管理部107によって生成される。
特典告知画面には、特典の内容と、当該特典アップに必要な条件と、特典アップの具体的内容とをプレーヤに告知するための情報が掲載される。
図12に示す例では、「特典の内容が月末有効期限の50回/1日のガチャ権である旨」と、「強化期間中に30000コイン分の課金要素を購入したらガチャ権の使用回数が1日当たり3回追加される旨」と、「グループ全員が今月中に50000コイン分の課金要素を購入したらガチャ権の使用回数が1日当たり3回追加される旨」とが特典告知画面に掲載されている。
なお、図12に示す特典告知画面には、グループ全員の累積課金額が限度額に到達すると特典が付与される旨をグループの友人へ通知するためのボタンなども配置されている。このボタンがタップされると、その旨が端末装置20からゲームサーバ10へと通知され、プレーヤ管理部107は、ゲームサーバ10の当該プレーヤと同じグループを構成する他のプレーヤの端末装置20に対して、メッセージを送信する。このメッセージには、「グループ全員の累積課金額が今月中に限度額に到達したらガチャ権の使用回数が1日当たり3回追加される旨」が含まれる。
[7.3]イベント告知画面
図13は、或るプレーヤの端末装置20の表示部290に表示されるイベント告知画面の一例である。
イベント告知画面が表示部290に表示されるタイミングは、図11に示すホーム画面
の所定領域(イベントボタンの表示域)をプレーヤがタップした場合などである。この画面の画像データ(閲覧データ)は、例えば、ゲームサーバ10のWeb処理部105、通信部196、ネットワークN、端末装置20の通信部296、Webブラウザ211、画像バッファ272を介して表示部290へ出力される。また、この画像データ(閲覧データ)の主な内容は、ゲーム管理部103によって生成される。
イベント告知画面には、開催中のイベント及び開催予定のイベントの内容をプレーヤへ告知するための情報が掲載される。
また、図13に示すイベント告知画面では、イベントの表示域をプレーヤが手指でタップすると、イベント告知画面がイベント開始画面に切り替わるようになっている。
また、図13に示すイベント告知画面では、開催中のイベントと、開催予定のイベントとが区別されている。図13に示す例では、開催中のイベントの表示域の輪郭は実線で描かれており、開催予定のイベントの表示域の輪郭は破線で描かれている。
[7.4]イベント開始画面
図14は、或るガチャイベントのイベント開始画面の一例である。
イベント開始画面が表示部290に表示されるタイミングは、図13に示すイベント告知画面の所定領域(イベントの表示域)をプレーヤがタップした場合などである。この画面の画像データ(閲覧データ)は、例えば、ゲームサーバ10のWeb処理部105、通信部196、ネットワークN、端末装置20の通信部296、Webブラウザ211、画像バッファ272を介して表示部290へ出力される。また、この画像データ(閲覧データ)の主な内容は、ゲーム管理部103によって生成される。
ガチャイベントのイベント開始画面には、ガチャの実行指示(ガチャ要求)をプレーヤが端末装置20へ入力するためのボタン、ガチャの実行によりプレーヤが獲得可能なアイテムの一覧などが配置されている。
図14に示すイベント開始画面では、ボタンの表示域をプレーヤが手指でタップすると、ガチャが実行されるようになっている。
また、図13に示すイベント開始画面では、ガチャの実行に必要なゲームマネーの額がボタンに付与されている。
[7.5]第1の通知画面
図15(A)は、ゲームマネーの残額(チャージ額)が不足している旨をプレーヤへ通知する通知画面の一例である。
この通知画面が表示部290に表示されるタイミングは、例えば、プレーヤがガチャ要求を端末装置20へ入力した場合であって、かつ、その時点において当該プレーヤのゲームマネー口座の残高が不足しておりガチャが実行できないような場合である。この画面の画像データ(閲覧データ)は、例えば、ゲームサーバ10のWeb処理部105、通信部196、ネットワークN、端末装置20の通信部296、Webブラウザ211、画像バッファ272を介して表示部290へ出力される。また、この画像データ(閲覧データ)の主な内容は、プレーヤ管理部107によって生成される。
この通知画面には、チャージ額が不足している旨をプレーヤへ通知するための情報が掲載される。
なお、図15(A)に示す通知画面には、チャージ画面(ゲームマネーのチャージを行うための画面)を呼び出すためのボタンと、ガチャの実行を中止(終了)するための終了ボタンとが配置されている。
[7.6]第2の通知画面
図15(B)は、ゲームマネーの累積課金額が限度額に到達した旨をプレーヤへ通知する通知画面の一例である。
この通知画面が表示部290に表示されるタイミングは、例えば、プレーヤがガチャ要求を端末装置20へ入力した場合であって、かつ、その時点で既にゲームマネーの累積課金額が限度額に到達していた場合である。この画面の画像データ(閲覧データ)は、例えば、ゲームサーバ10のWeb処理部105、通信部196、ネットワークN、端末装置20の通信部296、Webブラウザ211、画像バッファ272を介して表示部290へ出力される。また、この画像データ(閲覧データ)の主な内容は、プレーヤ管理部107によって生成される。
この通知画面には、ゲームマネーの累積課金額が限度額に到達しているので新たな購入はできないものの、到達時に付与された特典の使用によりガチャの実行が可能である旨を、プレーヤへ通知するための情報が掲載される。
なお、図15(B)に示す通知画面には、特典の使用をプレーヤが許可するためのボタンと、ガチャの実行を中止(終了)するための終了ボタンとが配置されている。
[7.7]第3の通知画面
図15(C)は、特典を獲得するために必要な購入額(ガチャ回数)をプレーヤへ通知する通知画面の一例である。
この通知画面が表示部290に表示されるタイミングは、例えば、プレーヤが実際にガチャを実行した後(すなわちゲームマネーの課金を条件にアイテム等を獲得した後)であって、単位会計期間内におけるゲームマネーの累積課金額が依然として限度額に到達していない場合である。この画面の画像データ(閲覧データ)は、例えば、ゲームサーバ10のWeb処理部105、通信部196、ネットワークN、端末装置20の通信部296、Webブラウザ211、画像バッファ272を介して表示部290へ出力される。また、この画像データ(閲覧データ)の主な内容は、プレーヤ管理部107によって生成される。
この通知画面には、累積課金額が限度額に到達するまでに購入すべき課金要素の例(ガチャを3回実行すること)と、到達時に付与される特典の例(50回/1日のガチャ権)と、到達の期限(5/10まで)とを、プレーヤへ通知するための情報が掲載される。
なお、図15(C)に示す通知画面には、ガチャの実行を継続するためのボタンと、ガチャの実行を中止(終了)するための終了ボタンとが配置されている。
[7.8]第4の通知画面
図15(D)は、現在の単位会計期間内における限度額にゲームマネーの累積課金額が到達した旨(特典が付与された旨)をプレーヤへ通知する通知画面の一例である。
この通知画面が表示部290に表示されるタイミングは、例えば、プレーヤが実際にガチャを実行した後(すなわちゲームマネーの課金を条件にアイテム等を獲得した後)であ
って、単位会計期間内におけるゲームマネーの累積課金額が限度額に到達したタイミングである。この画面の画像データ(閲覧データ)は、例えば、ゲームサーバ10のWeb処理部105、通信部196、ネットワークN、端末装置20の通信部296、Webブラウザ211、画像バッファ272を介して表示部290へ出力される。また、この画像データ(閲覧データ)の主な内容は、プレーヤ管理部107によって生成される。
この通知画面には、ゲームマネーの累積課金額が限度額に到達した旨と、到達によってプレーヤへ特典が付与された旨と、付与された特典の内容とを、プレーヤへ通知するための情報が掲載される。
なお、図15(D)に示す通知画面には、ガチャの実行を継続するためのボタンと、ガチャの実行を中止(終了)するための終了ボタンとが配置されている。
[8]本実施形態における動作
[8.1]チャージ処理のフロー
図16は、ゲームサーバによるチャージ処理の動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、ゲームマネーの課金額に制限を設ける代わりに、実通貨の課金額には制限を設けない場合を説明する。
先ず、プレーヤ管理部107は、端末装置20からチャージ要求等(プレーヤが希望するチャージ額の情報を含む)を受信したか否かを判定し(S101)、受信しない場合(S101N)には判定を繰り返し、受信した場合(S101Y)には次の処理を開始する。なお、チャージ要求は、例えば、不図示のチャージ画面の表示中にプレーヤが端末装置20へ入力した通知であって、端末装置20の入力部260、Webブラウザ211、通信制御部210、通信部296、ネットワークN、ゲームサーバ10の通信部196、Web処理部105を介してプレーヤ管理部107へ送信される。
次に、プレーヤ管理部107は、決済情報等(プレーヤが希望する決済方法の情報を含む)の入力画面を端末装置20へ表示させる(S102)。入力画面の画像データ(閲覧データ)は、例えば、ゲームサーバ10のWeb処理部105、通信部196、ネットワークN、端末装置20の通信部296、Webブラウザ211、画像バッファ272を介して表示部290へ出力される。
次に、プレーヤ管理部107は、端末装置20から決済情報等を受信したか否かを判定し(S103)、受信しない場合(S103N)には判定を繰り返し、受信した場合(S103Y)には次の処理を開始する(なお、所定時間内に受信しなかった場合のタイムアップ処理については公知なので説明を省略する。)。なお、決済情報等は、入力画面の表示中にプレーヤが端末装置20へ入力した情報であって、例えば、端末装置20の入力部260、Webブラウザ211、通信制御部210、通信部296、ネットワークN、ゲームサーバ10の通信部196、Web処理部105を介してプレーヤ管理部107へ送信される。
次に、プレーヤ管理部107は、決済要求等を認証サーバ30へ送信する(S104)。なお、決済情報等は、例えば、ゲームサーバ10のWeb処理部105、通信部196、ネットワークNを介して認証サーバ30へ送信される。
次に、プレーヤ管理部107は、認証サーバ30から決済が完了した旨の通知を受信したか否かを判定し(S105)、受信しない場合(S105N)には判定を繰り返し、受信した場合(S105Y)には、次の処理を開始する(なお、所定時間内に受信しなかった場合のタイムアップ処理については説明を省略する。)。
次に、プレーヤ管理部107は、チャージ要求等に含まれるチャージ額と同じ額のゲームマネーをプレーヤのゲームマネー口座へ入金(加算)する処理を実行する(S106)。これによって、ゲームマネー口座がチャージされる。
次に、プレーヤ管理部107は、決済情報等に含まれる決済方法、現在の日時、チャージ額等を、プレーヤのチャージ履歴情報に書き込む。これによって、チャージ履歴情報が更新される(S107)。
次に、プレーヤ管理部107は、チャージ完了通知を端末装置20へ送信し(S108)、フローを終了する。なお、チャージ完了通知は、例えば、ゲームサーバ10の通信部196、ネットワークN、端末装置20の通信部296、通信制御部219、Webブラウザ211を介してプレーヤへ出力される。
[8.2]特典付与処理のフロー
図17は、ゲームサーバによる特典付与処理の動作の一例を示すフローチャートである。
なお、このフローには、判定処理(S200)、制限処理(S201)、イベントによる特典アップ処理(S211)なども含まれる。また、このフローは、プレーヤ毎に実行されるものであって、このフローの開始タイミングは、単位会計期間の開始タイミングに一致する。
先ず、フローが開始されると、プレーヤ管理部107は、不図示のタイマをオンする(S198)。
次に、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤの端末装置20から課金要素の購入要求を受信したか否かを判定し(S199)、受信した場合(S199Y)には次の処理へ移行し、そうでない場合(S199N)には終了判定処理(S212)へ移行する。
次に、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤの累積課金額が当該プレーヤの限度額に到達したか否かを判定する判定処理を実行し(S200)、到達した場合(S200Y)には次の処理へ移行し、そうでない場合(S200N)には終了判定処理(S212)へ移行する。
次に、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤによる新規の購入を制限する制限処理を実行する(S201)。つまり、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤについては当該購入に係る処理を拒否する処理を実行する。
次に、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤの到達フラグを参照し、当該到達フラグが既にオンされているか否か、すなわち当該プレーヤに対する特典付与処理が実行済みであるか否かを判定し(S202)、当該到達フラグが現時点でオンされていなかった場合には(S202N)、次の処理へ移行し、当該到達フラグが既にオンされていた場合には終了判定処理(S212)へ移行する。
次に、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤの到達フラグをオンし(S2021)、第1の判定処理(S203)へ移行する。
第1の判定処理(S203)では、プレーヤ管理部107は、現時点におけるタイマの出力を参照し、現時点が単位会計期間の前期に属するか否かを判定し、属する場合(S2
03Y)には、第1の特典を付与する処理(S204)へ移行し、そうでない場合(S203N)には、第2の判定処理(S205)へ移行する。
第1の特典を付与する処理(S204)では、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤのプレーデータへ第1の特典の情報を書き込むことにより、当該プレーヤへ第1の特典を付与してから人数判定処理(S210)へ移行する。なお、第1の特典は、例えば、1日当たり50回まで使用可能なガチャ権である。
第2の判定処理(S205)では、プレーヤ管理部107は、現時点が単位会計期間の中間期に属するか否かを判定し、属する場合(S205Y)には、第2の特典を付与する処理(S206)へ移行し、そうでない場合(S205N)には、現時点が単位会計期間の後期に属するとみなし、第3の判定処理(S207)へ移行する。
第2の特典を付与する処理(S206)では、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤのプレーデータへ第2の特典の情報を書き込むことにより、当該プレーヤへ第2の特典を付与してから人数判定処理(S210)へ移行する。なお、第2の特典は、例えば、1日当たり20回まで使用可能なガチャ権である。
第3の判定処理(S207)では、プレーヤ管理部107は、現時点が単位会計期間の末日に属するか否かを判定し、属しない場合(S207N)には、第3の特典を付与する処理(S208)へ移行し、属する場合(S207Y)には、第4の特典を付与する処理(S209)へ移行する。
第3の特典を付与する処理(S208)では、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤのプレーデータへ第3の特典の情報を書き込むことにより、当該プレーヤへ第3の特典を付与してから人数判定処理(S210)へ移行する。なお、第3の特典は、例えば、1日当たり10回まで使用可能なガチャ権である。
第4の特典を付与する処理(S209)では、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤのプレーデータへ第4の特典の情報を書き込むことにより、当該プレーヤへ第3の特典を付与してから人数判定処理(S210)へ移行する。なお、第4の特典は、例えば、1回のみ使えるガチャ権、アイテム、キャラクタ、自機などである。
人数判定処理(S210)では、プレーヤ管理部107は、個々のプレーヤのプレーデータに基づき、現時点で当該プレーヤが参加しているイベントの参加プレーヤ数を検出し、当該参加プレーヤ数が所与の閾値を超えているか否かを判定し、越えていた場合(S210Y)には、特典アップ処理(S211)へ移行し、そうでない場合(S210N)には、終了判定処理(S212)へ移行する。
特典アップ処理(S211)では、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤに付与した特典の価値を向上させる処理を実行し、終了判定処理(S212)へ移行する。
終了判定処理(S212)では、プレーヤ管理部107は、現時点におけるタイマの出力を参照し、単位会計期間の終了タイミングが到来したか否かを判定し、到来した場合(S212Y)には、単位会計期間が終了したとみなして最後の処理(S213)へ移行し、そうでない場合(S212N)には、購入要求の受信の有無を判定する処理(S199)へ戻る。
最後の処理(S213)では、プレーヤ管理部107は、当該単位会計期間内に当該プレーヤへ付与したガチャ権を無効(使用不可能)に設定し、当該プレーヤの到達フラグ及
び強化フラグをオフし、また、不図示のタイマをリセットし、フローを終了する。なお、強化フラグは、強化期間による特典アップの処理(図18)において用いられる。
[8.3]強化期間による特典アップ処理のフロー
図18は、強化期間による特典アップ処理の動作を示すフローチャートである。
なお、このフローは、プレーヤ毎に実行され、図17のフローと並行して実行されるものとする。
先ず、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤの到達フラグがオンされていた場合(S200’Y)には、特典アップに関する処理(S218〜S220)を実行し、そうでない場合(S200’N)には、強化フラグの制御処理(S214〜S217)を実行する。
先ず、強化フラグの制御処理(S214〜S217)では、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤの強化フラグがオフされており(S214Y)、しかも現時点が強化期間中である場合(S215Y)に限り、強化期間中における当該プレーヤの累積課金額を算出し、当該累積課金額が閾値(30000コイン)に到達したか否かを判定する(S216)。そして、プレーヤ管理部107は、当該累積課金額が閾値(30000コイン)に到達した場合(S216Y)には、当該プレーヤの強化フラグをオンしてから(S217)、当初のステップS200’へ戻る。
なお、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤの強化フラグが既にオンされている場合(S214N)、又は、現時点が強化期間中でない場合(S215N)には、累積課金額が閾値に到達したか否かの判定の処理(S216)を実行せずに、当初のステップS200’へ戻る。
一方、特典アップに関する処理(S218〜S220)では、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤの強化フラグがオンされていた場合(S218Y)に限り、当該プレーヤに対する特典をアップする処理(S219)を実行し、当該プレーヤの強化フラグをオフしてから(S220)、当初のステップS200’へ戻る。
なお、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤの強化フラグがオフされていた場合(S218N)には、特典をアップする処理等(S219、S220)を実行せずに、当初のステップS200’に戻る。
[8.4]ガチャイベントの処理のフロー
図19は、ゲームサーバによるガチャイベントの処理の動作を示すフローチャートである。
なお、図19に示すフローは、プレーヤ毎に実行され、図17のフローと並行して実行されるものとする。また、ここではゲーム内のイベントの1つとしてガチャイベントを例に挙げるが、ゲーム内の他のイベント(他のミニゲーム)などにも応用することができる。
プレーヤ管理部107は、プレーヤの端末装置20からガチャ要求を受信したか否かを判定する(S301)。
ガチャ要求を受信しない場合(S301N)、プレーヤ管理部107は、当該判定(S301)の処理を繰り返す。
ガチャ要求を受信した場合(S301Y)、プレーヤ管理部107は、ガチャ要求の送信元となった当該プレーヤのゲームマネー口座の残高を参照する(S302)。
次に、プレーヤ管理部107は、ガチャに必要なゲームマネーの額(プレーヤが支払うべきゲームマネーの額)よりも当該残高が低いか否か(残高が不足しているか否か)を判定する(S303)。
当該残高が不足している場合(S303Y)、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤに対してチャージの提案を行う(S304)。チャージの提案は、例えば、図15(A)に示す通知画面を当該プレーヤの端末装置20へ表示させることによって行われる。その後、プレーヤ管理部107は、プレーヤからのチャージ要求(S305Y)に応じてチャージ処理を開始し(S306)、終了判定処理(S317)へ移行する。
一方、当該残高が不足していなかった場合(S303N)、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤの到達フラグがオンされているか否かを判定する(S200’)。
到達フラグがオンされていなかった場合(S200’N)、プレーヤ管理部107は、当該プレーヤのゲームマネー口座から、ガチャに必要な額のゲームマネーを減額する処理(課金処理)を実行し(S308)、当該プレーヤのチャージ履歴情報を更新する(S309)。そして、プレーヤ管理部107は、ガチャを実行して結果を端末装置20へ表示させる(S310)。なお、ガチャの実行とは、例えば、ゲーム管理部103に対してガチャを実行させ、ゲーム管理部103が生成したガチャの結果を、端末装置20へ送信し、当該プレーヤへ抽選結果(アイテム等)を付与する処理のことである。ガチャの実行に関する処理については、公知の各種の処理を適用することができる。
次に、プレーヤ管理部107は、当該到達フラグがオンされたか否かを判定し(S200”)、オンされなかった場合(S200”N)には、特典の獲得に必要な購入額(ガチャの回数など)を当該プレーヤへ通知し(S315)、オンされた場合(S200”Y)には、特典が付与された旨を当該プレーヤへ通知し(S316)、終了判定処理(S317)へ移行する。
なお、ステップS315において、特典の獲得に必要な購入額(ガチャの回数など)の通知は、例えば、図15(C)に示す通知画面を当該プレーヤの端末装置20へ表示させることによって行われる。
また、ステップS316において、特典が付与された旨の通知は、例えば、図15(D)に示す通知画面を当該プレーヤの端末装置20へ表示させることによって行われる。
一方、到達フラグがオンされていた場合(S200’Y)、プレーヤ管理部107は、現時点の属する単位会計期間内に当該プレーヤへ付与された特典(ガチャ権)の使用を当該プレーヤに提案する(S311)。提案は、例えば、図15(B)に示す通知画面を当該プレーヤの端末装置20へ表示させることによって行われる。その後、プレーヤ管理部107は、特典(ガチャ権)を使用することの許可通知を端末装置20から受信すると(S312Y)、ガチャを実行して結果を端末装置20へ表示させ(S313)、終了判定処理(S317)へ移行する。この許可通知は、例えば、端末装置20の入力部260、Webブラウザ211、通信制御部210、通信部296、ネットワーク、ゲームサーバ10の通信部196、通信制御部101を介してプレーヤ管理部107が受信する。
なお、ガチャの実行とは、例えば、ゲーム管理部103に対してガチャを実行させ、ゲ
ーム管理部103が生成したガチャの結果を、端末装置20へ送信し、当該プレーヤへ抽選結果(アイテム等)を付与する処理のことである。ガチャの実行に関する処理については、公知の各種の処理を適用することができる。
最後に、プレーヤ管理部107は、終了判定処理を実行する(S317)。すなわち、プレーヤ管理部107は、端末装置20から終了要求を受信したか否かを判定し、受信した場合には、フローを終了し、そうでない場合には、当初の処理(S301)へ戻る。なお、端末装置20は、通知画面(図15(A)、図15(B)、図15(C)、図15(D))における終了ボタンを当該プレーヤがタップした場合に、終了要求をゲームサーバへ送信する。この終了要求は、例えば、端末装置20の入力部260、Webブラウザ211、通信制御部210、通信部296、ネットワーク、ゲームサーバ10の通信部196、通信制御部101を介してプレーヤ管理部107が受信する。
[9]変形例
[9.1]管理範囲について
本実施形態のプレーヤ管理部107は、プレーヤの課金履歴をゲーム毎に管理したが、ゲーム内のイベント毎に管理してもよい。つまり、本実施形態のプレーヤ管理部107は、課金の限度額をゲーム毎に設定したが、課金の限度額をイベント毎に設定してもよい。
また、本実施形態のプレーヤ管理部107は、プレーヤの課金履歴をゲーム毎に管理したが、同一の運営者が複数種類のゲームをネットワーク経由で端末装置へ提供する場合などには、複数種類のゲームについての課金履歴を一括して管理してもよい。
なお、同一の運営者が複数種類のゲームを複数のゲームサーバで個別に端末装置へ提供する場合には、複数のゲームサーバに関する課金を一括して管理する管理用サーバを用意し、当該管理用サーバに対してプレーヤ管理部107の機能を搭載してもよい。
[9.2]管理通貨について
また、本実施形態のプレーヤ管理部107は、プレーヤによるゲームマネーの使用に制限を設けたが、同様にして、プレーヤによる実通貨の使用に制限を設けることも可能である。実通貨は、前述したとおり、リアルマネー、電子マネー、ウェブマネーなどであって、国家等の社会が保証する通貨のことである。その場合、例えば、プレーヤ管理部107は、プレーヤ毎のチャージ履歴に基づきプレーヤ毎の累積チャージ額を算出し、当該累積チャージ額に対して制限を設けてもよい。
また、端末装置20が業務用のゲーム機(いわゆる、アーケードゲーム機)である場合であって、プレーヤが保有するICカード(ゲームマネー口座の情報が書き込まれるカード)のカードリーダ・ライタが端末装置20に付属している場合には、当該カードリーダ・ライタの記録(ゲームマネー口座)に基づき端末装置20がプレーヤ毎の課金額に当該制限を設けてもよい。
また、端末装置20が業務用のゲーム機(いわゆる、アーケードゲーム機)である場合であって、有料メダルや硬貨などの遊戯媒体の管理装置が端末装置20に付属している場合には、例えば、単一のプレーヤが投入可能な遊戯媒体の量に管理装置が制限を設けてもよい。
[9.3]管理期間について
また、本実施形態のプレーヤ管理部107は、単位会計期間を1月に設定したが、3月、4月、6月、1年など、他の期間に設定してもよいし、プレーヤによるゲームの進行等に応じた期間に設定してもよい。例えば、所定のステージをクリアしたタイミング、所定
のレベルに達したタイミング、又は、所定の経験値を得たタイミングなどのゲームの進行に伴って生じるタイミングに応じて定められた期間であってもよい。
[9.4]特典価値について
また、本実施形態のプレーヤ管理部107は、到達プレーヤに付与される特典の価値を、プレーヤ毎に設定してもよい。例えば、プレーヤ管理部107は、プレーヤのプレーデータに基づき到達プレーヤのステータス(プレーヤのレベル、ランク、ステージなど)を特定し、当該ステータスに応じて、当該到達プレーヤへ付与すべき特典の価値を設定してもよい。特典の価値の制御方法については、上述した幾つかの制御方法のうち少なくとも1つ、又は、公知の様々な制御方法を採用することが可能である。
[9.5]機能分担について
上述した処理部100に含まれる各要素の機能分担については、前述したものに限定されることはない。例えば、プレーヤ管理部107の機能の一部又は全部は、ゲーム管理部103によって実行されてもよい。また、例えば、ゲーム管理部103の機能の一部又は全部は、プレーヤ管理部107によって実行されてもよい。また、ゲームサーバ10の機能の一部は、端末装置20の側に搭載されてもよい。また、ゲームサーバ10の機能の一部は、認証サーバ30の側に搭載されてもよい。また、認証サーバ30の機能の一部または全部は、ゲームサーバ10の側に搭載されてもよい。また、ゲームサーバ10には、処理部100の機能の一部又は全部を実現する専用の回路(ハードウエア)が搭載されてもよい。つまり、処理部100の機能の一部または全部は、ソフトウエアで実行されてもよいし、ハードウエアで実行されてもよい。
[10]その他
本実施形態では、ゲームとしては、例えば、音楽ゲーム、シューティングゲーム、対戦ゲーム野球ゲーム、サッカーゲーム、バスケットボールゲーム等のスポーツゲームなどの対戦ゲーム、ロールプレイングゲーム(RPG)、その他のシミュレーションゲームに応用してもよい。
また、本実施形態は、一のゲームサーバ10によって各ゲームを端末装置20に提供してもよいし、複数のゲームサーバ10を連動させてサーバシステムを構築し、各ゲームを端末装置に提供してもよい。
また、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
上記のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。したがって、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。