JP6722508B2 - 型枠及びコンクリートスラブの形成方法 - Google Patents

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本発明は、コンクリートスラブに資材搬入用の貫通孔を形成する貫通孔形成用の型枠及びコンクリートスラブの形成方法に関する。
従来から、鉄筋コンクリート製の建造物を建造する過程で、コンクリートスラブに資材搬入用の貫通孔を形成し、資材搬入後にその貫通孔をコンクリートで閉塞することでコンクリートスラブを完成させることがある。また、このような貫通孔を形成するために、下階側から上階側に向けて開口が拡がるように壁部が傾斜した型枠を用いることがある(例えば、特許文献1)。
特開2003−239538号公報
ところで、上述の型枠を用いて形成した貫通孔は、下階側の開口が上階側の開口よりも小さいために、下階側から上階側に向けて資材が挿入しにくい、という課題がある。また、こうした建造物においては、火災時の爆発等によっても貫通孔を閉塞した部分が貫通孔から外れないようにする必要があるが、上述の型枠を用いて貫通孔を形成した場合には、下階側から衝撃が加わった場合に閉塞部分が貫通孔から外れてしまう虞がある。
そのため、従来は、貫通孔の内壁に複数の鉄筋を突出させておき、そこにコンクリートを打設することにより、閉塞部分を鉄筋で連結して一体性を確保していた。しかし、この場合には、資材を通過させる際に貫通孔に突出した鉄筋に引っかかることがあるため、さらに資材の挿入がしにくくなる、という課題が生じる。
なお、このような課題は、貫通孔を閉塞する際にコンクリートスラブ内に埋設される捨て型枠で形成される貫通孔に限らず、貫通孔を閉塞する際に取り外される型枠で形成される貫通孔においても、概ね共通したものとなっている。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、資材の挿入が容易な貫通孔を形成することができる型枠及び貫通孔を閉塞した閉塞部分の一体性を確保できるコンクリートスラブの形成方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する型枠は、コンクリートスラブに貫通孔を形成する貫通孔形成用の型枠であって、前記貫通孔が開口する前記コンクリートスラブの第1面及び第2面と交差する方向を貫通方向とすると、前記貫通孔の内壁に、前記貫通方向において前記貫通孔の2つの開口よりも前記貫通孔の内側に突出する凸部を形成する。
この構成によれば、型枠によって貫通孔の内壁に凸部が形成されるので、貫通孔内にコンクリートを打設して貫通孔を閉塞する閉塞部分を形成すると、その閉塞部分には、凸部と対応する形状の凹部が形成される。そして、貫通孔の内壁に形成される凸部と閉塞部分に形成される凹部との係合によって閉塞部分の一体性を確保することができるので、閉塞前の貫通孔において、後に閉塞部分を連結するために突出させる鉄筋の数を少なくしたり無くしたりすることができる。また、貫通孔の内壁に凸部が形成されても、貫通孔の2つの開口は広く開いているため、いずれの開口からでも、資材を容易に挿入することができる。したがって、型枠によって、コンクリートスラブに資材の挿入が容易な貫通孔を形成することができる。
上記型枠は、前記コンクリートスラブの前記第1面に前記貫通孔の開口を形成する第1縁部と、前記コンクリートスラブの前記第2面に前記貫通孔の開口を形成する第2縁部と、前記第1縁部と前記第2縁部の間に配置されて前記貫通孔の内壁を形成する壁部と、を備え、前記壁部は、前記貫通方向において前記第1縁部及び前記第2縁部よりも前記貫通孔の内側に突出するように曲がる部分を有する。
この構成によれば、型枠を配置した領域にコンクリートを打設すると、壁部の貫通孔の内側に突出するように曲がる部分に沿う形状にコンクリートを硬化させることができる。そのため、型枠を取り外した場合には、その曲がる部分に沿って硬化したコンクリートにより、貫通孔の内側に突出する凸部を形成することができるし、型枠を取り外さない場合には、突出するように曲がる部分を含めて、貫通孔の内側に突出する凸部とすることができる。
上記型枠は、網目を有する板状部材からなり、前記板状部材を折り曲げることによって前記曲がる部分が形成されることが好ましい。
この構成によれば、板状部材を折り曲げることによって壁部の内側に曲がる部分が形成されるので、型枠の成形を容易に行うことができる。また、型枠を配置した領域にコンクリートを打設した場合に、貫通孔の内壁にコンクリート部分が露出する。そのため、貫通孔を閉塞する際に、貫通孔内に打設するコンクリートとの付着性を確保することができる。
上記型枠において、前記壁部は、前記第1縁部から前記貫通孔の内側に向けて斜めに延びる第1傾斜部と、前記第1傾斜部の内側に延びた先端から前記第2縁部まで斜めに延びる第2傾斜部と、を有することが好ましい。
この構成によれば、壁部は、第1縁部から内側に向けて斜めに延びる第1傾斜部を有するので、第1縁部が形成する開口から挿入された資材が凸部に接触したとしても、第1傾斜部に沿って案内されるので、資材が貫通孔の内壁に引っかかりにくい。また、壁部は、第1傾斜部の内側に突出する先端から第2縁部まで斜めに延びる第2傾斜部を有するので、第2縁部が形成する開口から挿入された資材が凸部に接触したとしても、第2傾斜部に沿って案内されるので、資材が貫通孔の内壁に引っかかりにくい。したがって、貫通孔に挿入された資材を容易に通過させることができる。
上記型枠は、前記コンクリートスラブの前記第1面に前記貫通孔の開口を形成する第1枠体と、前記コンクリートスラブの前記第2面に前記貫通孔の開口を形成する第2枠体と、前記第1枠体と前記第2枠体の間に配置されて前記凸部を形成する中間枠体と、を含む。
この構成によれば、コンクリートスラブの第1面側と、第2面側と、その中間とに別々の枠体を用いて貫通孔を形成するので、少なくとも3つの枠体のうち一以上の枠体の厚さを変更すれば、厚さが異なるコンクリートスラブに対しても、他の枠体を変更することなく、貫通孔を形成することができる。また、中間枠体の形状を変更することにより、第1枠体と第2枠体を作り替えることなく、凸部の形状または大きさを変更することができる。したがって、貫通孔の設計の自由度を高くすることができる。
上記型枠において、前記第1枠体及び前記第2枠体は角材からなり、前記中間枠体は網目を有する板状部材を折り曲げてなる。
この構成によれば、網目を有する板状部材を折り曲げることにより、中間枠体の成形を容易に行うことができる。また、型枠を配置した領域にコンクリートを打設した場合に、貫通孔の凸部にコンクリート部分が露出する。そのため、貫通孔を閉塞する際に、貫通孔内に打設するコンクリートと凸部との付着性を確保することができる。また、貫通孔の開口部分には、角材からなる第1枠体と第2枠体が配置されるので、網目を有する板状部材がコンクリートスラブの第1面及び第2面に露出しない。
上記課題を解決するコンクリートスラブの形成方法は、貫通孔形成用の型枠を配置した領域にコンクリートを打設することによって、貫通孔を有するコンクリートスラブを形成することと、前記貫通孔内にコンクリートを打設することによって前記貫通孔を閉塞する閉塞部分を形成することと、を含み、前記貫通孔が開口する前記コンクリートスラブの両面と交差する方向を貫通方向とすると、前記貫通孔を有するコンクリートスラブを形成するときには、前記型枠の形状により、前記貫通孔の内壁に、前記貫通方向において前記貫通孔の2つの開口よりも前記貫通孔の内側に突出する凸部を形成し、前記貫通孔を閉塞するときには、前記閉塞部分に前記凸部と対応する形状の凹部を形成する。
この構成によれば、貫通孔を有するコンクリートスラブを形成するときには、型枠の形状により、貫通孔の内壁に、貫通方向において貫通孔の2つの開口よりも貫通孔の内側に突出する凸部が形成される。この貫通孔の両開口は広く開いているため、凸部があるとしても、いずれの開口からでも、資材を容易に挿入することができる。また、貫通孔を閉塞するときには、貫通孔を閉塞する閉塞部分に凸部と対応する形状の凹部が形成されるので、貫通孔の内壁に形成される凸部と閉塞部分に形成される凹部との係合により、閉塞部分の一体性が確保できる。そのため、閉塞前の貫通孔において、後に閉塞部分を連結するために突出させる鉄筋の数を少なくしたり無くしたりすることができる。したがって、形成した貫通孔を通じて資材を容易に搬入できるとともに、その貫通孔を閉塞した閉塞部分の一体性を確保できるコンクリートスラブを形成することができる。
本発明によれば、型枠によって資材の挿入が容易な貫通孔をコンクリートスラブに形成することができる。また、貫通孔を閉塞した閉塞部分の一体性を確保できるコンクリートスラブを形成することができる。
型枠及び貫通孔の一実施形態を模式的に示す断面図。 図1における2−2線矢視断面図。 型枠の分解斜視図。 型枠を構成する板状部材の斜視図。 型枠及び貫通孔の第1変更例を示す断面図。 型枠及び貫通孔の第2変更例を示す断面図。 型枠及び貫通孔の第3変更例を示す断面図。 型枠及び貫通孔の第4変更例を示す断面図。 型枠及び貫通孔の第5変更例を示す断面図。 型枠及び貫通孔の第6変更例を示す断面図。 型枠の第7変更例を示す分解斜視図。 図11の型枠で形成した貫通孔の断面図。 図11の型枠で形成した貫通孔の平面図。
以下、鉄筋コンクリート製の建造物の建造時に、その建造物を構成するコンクリートスラブの一例である床スラブに貫通孔形成用の型枠を用いて貫通孔を形成する場合の実施形態と、さらにその貫通孔を閉塞してコンクリートスラブを形成する場合の実施形態について、図面に従って説明する。
図1に示すように、建造物11は、鉛直方向に延びる複数の壁12と、水平方向に延びる複数のコンクリートスラブである床スラブ13と、を備え、本実施形態では、このうちの床スラブ13に、下階と上階との間で資材Mの搬入等を行うための貫通孔21を、環状の型枠31を用いて形成する。なお、貫通孔21は、同様の型枠31を用いて壁12に設けることもできる。また、本実施形態の型枠31及び貫通孔21の平面視における形状は矩形(長方形)であるが、その他、円形、楕円形あるいは多角形状など、任意の形状にすることができる。
型枠31は、例えば、木製、樹脂製あるいは金属製の板状部材によって構成する他、空気を注入してふくらませるエアチューブによって構成することもできる。そして、床スラブ13を作る領域内に鉄筋を配置した後、所定の位置に型枠31を配置した状態でコンクリートを打設することにより、床スラブ13の本体部分が形成されるとともに、型枠31が配置された部分に貫通孔21が形成される。
貫通孔21は、資材Mの搬入等に用いた後、その内側にコンクリートを打設することによって、コンクリート体からなる閉塞部分15によって閉塞される。なお、建造物の建造時において、貫通孔21を資材Mの搬入等に用いないときには、不要に物等が落下することを抑制するために、着脱可能な蓋41で貫通孔21を塞いでおいてもよい。
型枠31は、貫通孔21を閉塞して床スラブ13を完成させる際に、取り外すことなく床スラブ13に埋め殺しにする捨て型枠とすると、型枠31を取り外す手間がかからないので、好ましい。また、網目を有する板状部材(金網やラスなど)によって型枠31を構成すると、貫通孔21を形成する際に、貫通孔21の内壁にコンクリート部分が露出する。そのため、貫通孔21を閉塞する際に、貫通孔21内に打設するコンクリートとの付着性を確保することができる。よって、網目を有する板状部材からなる型枠31は、捨て型枠として用いるのに好ましい。
次に、網目を有する板状部材である金属製のラスで構成される捨て型枠である型枠31を用いて、平面視長方形状の貫通孔21を形成する事例について説明する。
貫通孔21を形成する床スラブ13の上面を第1面13fとするとともに下面を第2面13sとすると、貫通孔21は第1面13fと第2面13sを貫通するように形成されて、第1面13f及び第2面13sの両面に開口する。なお、貫通孔21が開口する床スラブ13の両面(第1面13f及び第2面13s)と交差(本実施形態では直交)する方向を貫通方向とする。
型枠31は、床スラブ13の第1面13fに貫通孔21の開口を形成する第1縁部31aと、床スラブ13の第2面13sに貫通孔21の開口を形成する第2縁部31bと、第1縁部31aと第2縁部31bの間に配置されて貫通孔21の内壁を形成する壁部31cと、を備える。そして、壁部31cは、貫通方向において第1縁部31a及び第2縁部31bよりも貫通孔21の内側に突出するように曲がる部分である突出部32を有する。型枠31は網目を有する板状部材からなるため、内側に曲がる部分である突出部32は、その板状部材を折り曲げることによって容易に形成することが可能である。なお、本実施形態では、壁部31cの全体が突出部32を形成しているとともに、壁部31cの貫通方向における両端に第1縁部31a及び第2縁部31bが配置される。
型枠31の外周側にコンクリートを打設すると、床スラブ13の突出部32と接する部分には、貫通方向において貫通孔21の両開口よりも貫通孔21の内側に突出するコンクリートの凸部14が形成される。すなわち、貫通孔21の内壁に、貫通方向において貫通孔21の2つの開口よりも貫通孔21の内側に突出する凸部14が形成される。そのため、貫通孔21を閉塞するときに貫通孔21内にコンクリートを打設すると、コンクリート体からなる貫通孔21の閉塞部分15には、型枠31の突出部32及び凸部14の形状に対応する形状の凹部16が形成される。
突出部32は、第1縁部31aから貫通孔21の内側に向けて斜めに延びる第1傾斜部32aと、第1傾斜部32aの内側に延びた先端(下端)から第2縁部31bまで延びる第2傾斜部32bと、を有する。そのため、貫通孔21の閉塞後に、上側から閉塞部分15にかかる負荷は第1傾斜部32aによって支えられ、下側から閉塞部分15にかかる負荷は第2傾斜部32bによって支えられる。本実施形態において、第1傾斜部32aは第1縁部31aから下方に向けて内側に突出する傾斜面であり、第2傾斜部32bは第2縁部31bから上方に向けて内側に突出する傾斜面である。
図2に示すように、平面視長方形状の貫通孔21を形成する型枠31において、長辺を構成する一対の対向部分を長壁部33とするとともに、短辺を構成する一対の対向部分を短壁部34とすると、突出部32は少なくとも長壁部33に設けることが好ましく、長壁部33及び短壁部34の両方に設けることがより好ましい。その方が、傾斜部32a,32bの面積を大きくして、閉塞部分15にかかる負荷をより確実に受けることができるためである。
貫通孔21の配置、大きさ及び形状などは、任意に変更することができる。ただし、床スラブ13が互いに交差(直交)する方向に延びる2種の鉄筋(例えば、主筋17と配力筋18)を含み、そのうちの一方(主筋17)が他方(配力筋18)より大きな耐力を負担している場合、貫通孔21は、少なくともその大きな耐力を負担する方の鉄筋を切断しなくてもよい配置、大きさ及び形状にすることが好ましい。
例えば、床スラブ13において、その短手方向Xに延びる主筋17が長手方向Yに沿って所定の間隔(一例では、20cm間隔)で配置され、配力筋18が長手方向Yに延びるように短手方向Xに沿って所定の間隔(一例では、20cm間隔)に配置される場合、型枠31の短壁部34の長さを主筋17の配置間隔よりも短くする。この場合、貫通孔21の開口面積を確保するために、型枠31の長壁部33の長さを配力筋18の配置間隔より長くしたとしても、貫通孔21を形成するために主筋17を切断しないですむため、床スラブ13の強度低下が抑制される。
また、型枠31において短壁部34の長さが短いために、貫通孔21に対する資材Mの挿入がしにくくなる場合などには、短壁部34からの突出部32の突出長さを、長壁部33の突出部32の突出長さよりも短くしてもよい。
図3に示すように、型枠31は、長壁部33と短壁部34をそれぞれ別個の4つの板状部材で構成し、その板状部材を貫通方向の中央付近で折り曲げることで傾斜部32a,32bを形成し、さらにその4つの板状部材の端部同士を接合することによって環状にすることが可能である。この場合には、接合前の4つの板状部材を重ねて運搬することができるので、作業性がよい。板状部材の端部同士を接合する際には、端部同士を線状に溶接等して接合してもよいし、端部同士を点状に金属製のワイヤー等で結束してもよい。板状部材を金属製のワイヤー等で結束により接合する場合、少なくとも傾斜部32a,32bの交差部分となる中央部35cを接合するのが好ましく、さらにその両端部35a,35bを接合するのがより好ましい。
また、図4に示すように、型枠31は、板状部材を平面視L字状に折り曲げることで隣り合う長壁部33と短壁部34を形成したものを2つ組み合わせることによって、環状にしてもよい。この場合には、接合前のL字状の板状部材を重ねて運搬することができるので、作業性がよい。この場合にも、2つの板状部材は、端部同士を線状に溶接等して接合してもよいし、端部同士を点状に金属製のワイヤー等で結束してもよい。そして、板状部材を金属製のワイヤー等で結束により接合する場合、少なくとも傾斜部32a,32bの交差部分となる中央部35cを接合するのが好ましく、さらにその両端部35a,35bを接合するのがより好ましい。
なお、使用前の型枠31は、貫通方向において床スラブ13より長くてもよい。そして、例えば型枠31をラスなどの板状部材で形成する場合、型枠31の外周側にコンクリートを打設した後に、第1面13f及び第2面13sから突出する部分を貫通孔21の内側に折り曲げたり切断したりすればよい。このようにすれば、床スラブ13の厚さが異なる場合にも、同じサイズの型枠31を用いて貫通孔21を形成することができる。
次に、建造物11における床スラブ13の形成方法について説明する。
まず、貫通孔形成用の型枠31を配置し(配置工程)、その型枠31を配置した領域(型枠31の外周側)にコンクリートを打設する(第1打設工程)。これにより、貫通孔21を有する床スラブ13の本体部分を形成する。このように床スラブ13の本体部分を形成するときには、型枠31の形状により、貫通孔21の内壁に、貫通方向において貫通孔21の2つの開口よりも貫通孔21の内側に突出する凸部14が形成される。
また、資材Mの搬入等に貫通孔21を用いた後、貫通孔21内にコンクリートを打設することによって貫通孔21を閉塞する閉塞部分15を形成する(第2打設工程)。これにより、床スラブ13が形成される。そして、貫通孔21を閉塞するときには、貫通孔21を閉塞する閉塞部分15に凸部14と対応する形状の凹部16が形成される。
次に、型枠31及び型枠31によって形成された貫通孔21を閉塞することで完成される床スラブ13の作用について説明する。
建造物11においては、火災時の爆発等によっても閉塞部分15が貫通孔21から外れないように、型枠31を貫通するように凸部14から貫通孔21の内側に鉄筋を突出させておき、その後に打設する閉塞部分15をその鉄筋で床スラブ13の本体部分に連結することもできる。しかし、この場合には、貫通孔21に鉄筋が突出した状態で資材Mを通過させることになるため、資材Mが鉄筋に引っかかることがある。
その点、本実施形態のように、型枠31の形状により、床スラブ13の本体側にコンクリートの凸部14を形成し、その後、閉塞部分15に凸部14の形状に沿う凹部16を形成すれば、凸部14と凹部16が互いに係合することによって閉塞部分15の一体性が確保される。そのため、資材Mを通過させる際の障害となる鉄筋を減らす(または無くす)ことができるのに加えて、鉄筋を配置する作業を減らす(または無くす)ことができる。
また、突出部32を有する型枠31によって形成される貫通孔21では、蓋41でその開口を仮に塞いでおく場合に、互いに対向するように対をなして配置される第1傾斜部32aに蓋41を載置することができる。そのため、蓋41の着脱が容易であり、また、蓋が床スラブ13の第1面13fから突出しにくいので、床スラブ13の上での作業をする際にじゃまになりにくい。
そして、貫通孔21は、床スラブ13の第1面13f及び第2面13sの両面に大きく開口するので、上階側からでも下階側からでも視認しやすく、資材Mを挿入しやすい。また、資材Mの先端を貫通孔21の開口から挿入した後、資材Mが突出部32に接触したとしても、突出部32を形成する傾斜部32a,32bに沿って資材Mを移動させることができるので、資材Mが貫通孔21の内壁に引っかかりにくい。
なお、閉塞部分15の一体性を確保するという点では、床スラブ13の本体側にコンクリートの凹部を形成して、閉塞部分15にその凹部に対応する形状の凸部を設けることもできる。ただし、網目を有する型枠31で貫通孔21を形成する場合には、第1打設工程の際に、流動体のモルタルが網目から漏れ出して凹部を埋めてしまうことがあるので、好ましくない。また、金網やラスなどで形成された型枠31は、第1打設工程の際にコンクリートが打設された外周側から圧力を受けた場合に内向きに変形してしまい、凹部が小さくなって、閉塞部分15を支える部分の有効寸法が小さくなってしまう虞がある。
さらに、床スラブ13の本体側に貫通孔21の内壁を構成する凹部を形成した場合、貫通孔21の開口から挿入した資材Mの先端が凹部に入って引っかかる虞があるため、好ましくない。さらに、この場合には、型枠31を取り外すことが難しくなるため、捨て型枠にせざるを得ず、型枠の選択や設計の自由度が低下する。その他、貫通孔21の内壁部分よりも上側開口の方が小さいと、第1面13fに蓋41を置くことになるので、床スラブ13の上で作業を行う際にじゃまになる上、蓋41のずれを防止するためのずれ止めを設ける必要がある。したがって、型枠31の壁部31cには貫通孔21の内側に突出するように曲がる部分(突出部32)を設けて、貫通孔21の内壁に凸部14を形成することが好ましい。
以上詳述した実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)型枠31によって貫通孔21の内壁に凸部14が形成されるので、貫通孔21内にコンクリートを打設して貫通孔21を閉塞する閉塞部分15を形成すると、その閉塞部分15には、凸部14と対応する形状の凹部16が形成される。そして、貫通孔21の内壁に形成される凸部14と閉塞部分15に形成される凹部16との係合によって閉塞部分15の一体性を確保することができるので、閉塞前の貫通孔21において、後に閉塞部分15を連結するために突出させる鉄筋の数を少なくしたり無くしたりすることができる。また、貫通孔21の内壁に凸部14が形成されても、貫通孔21の2つの開口は広く開いているため、いずれの開口からでも、資材Mを容易に挿入することができる。したがって、型枠31によって、床スラブ13に資材Mの挿入が容易な貫通孔21を形成することができる。
(2)型枠31を配置した領域(型枠31の外周側)にコンクリートを打設すると、壁部31cの貫通孔21の内側に突出するように曲がる部分に沿ってコンクリートを硬化させることができる。そのため、型枠31を取り外した場合には、その曲がる部分に沿って硬化したコンクリートにより、貫通孔21の内側に突出する凸部14を形成することができるし、型枠31を取り外さない場合には、突出するように曲がる部分を含めて、貫通孔21の内側に突出する凸部14とすることができる。
(3)板状部材を折り曲げることによって壁部31cの内側に曲がる部分が形成されるので、型枠31の成形を容易に行うことができる。また、型枠31を配置した領域(型枠31の外周側)にコンクリートを打設した場合に、貫通孔21の内壁にコンクリート部分が露出する。そのため、貫通孔21を閉塞する際に、貫通孔21内に打設するコンクリートとの付着性を確保することができる。
(4)壁部31cは、第1縁部31aから内側に向けて斜めに延びる第1傾斜部32aを有するので、第1縁部31aが形成する開口から挿入された資材Mが突出部32(または凸部14)に接触したとしても、第1傾斜部32aに沿って案内されるので、資材Mが貫通孔21の内壁に引っかかりにくい。また、壁部31cは、第1傾斜部32aの内側に突出する先端から第2縁部31bまで斜めに延びる第2傾斜部32bを有するので、第2縁部31bが形成する開口から挿入された資材Mが突出部32(または凸部14)に接触したとしても、第2傾斜部32bに沿って案内されるので、資材Mが貫通孔21の内壁に引っかかりにくい。したがって、貫通孔21に挿入された資材Mを容易に通過させることができる。
(5)貫通孔21を有する床スラブ13を形成するときには、型枠31の形状により、貫通孔21の内壁に、貫通方向において貫通孔21の2つの開口よりも貫通孔21の内側に突出する凸部14が形成される。この貫通孔21の両開口は広く開いているため、凸部14があるとしても、いずれの開口からでも、資材Mを容易に挿入することができる。また、貫通孔21を閉塞するときには、貫通孔21を閉塞する閉塞部分15に凸部14と対応する形状の凹部16が形成されるので、貫通孔21の内壁に形成される凸部14と閉塞部分15に形成される凹部16との係合により、閉塞部分15の一体性を確保できる。そのため、閉塞前の貫通孔21において、後に閉塞部分15を連結するために突出させる鉄筋の数を少なくしたり無くしたりすることができる。したがって、形成した貫通孔21を通じて資材Mを容易に搬入できるとともに、その貫通孔21を閉塞した閉塞部分15の一体性を確保できる床スラブ13を形成することができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。また、上記実施形態及び下記変更例は、任意に組み合わせて具体化することが可能である。
・第1傾斜部32aと第2傾斜部32bとが交差する突出部32の頂部が、貫通孔21の貫通方向における中央よりも、第1面13fまたは第2面13sに近づく方向にずれていてもよい。そして、突出部32の頂部を第2面13sに近づく方向にずらして、第1傾斜部32aの面積を大きくすると、重力方向に作用する負荷を突出部32で効果的に受けることができるので、好ましい。
・対をなす長壁部33または短壁部34において、互いに対向する貫通孔21の内壁に設けられる突出部32または突出部32の頂部の位置が貫通方向において異なっていてもよい。
・図5に示す第1変更例のように、型枠31(31D)が傾斜部を備えない突出部32(貫通孔21の内側に曲がる部分)を備えてもよい。また、突出部32の位置や突出部32の内側に突出する頂部の位置は、貫通孔21の貫通方向における中央よりも、第1面13fまたは第2面13sに近づく方向にずれていてもよい。なお、突出部32または突出部32の頂部を第1面13fに近づく方向に配置しておくと、突出部32に載置された蓋41に手が届きやすいので、好ましい。
・図6に示す第2変更例のように、型枠31(31E)の突出部32が、第1面13f及び第2面13sと交差しない傾斜部32a,32bを備えてもよい。また、突出部32において第1傾斜部32aと第2傾斜部32bとが交差しなくてもよい。
・図7に示す第3変更例のように、型枠31(31F)が貫通孔21の貫通方向に並ぶ複数(例えば2つ)の突出部32を備え、これにより、コンクリートの凸部14が貫通方向において、複数(例えば2つ)並んで形成されるようにしてもよい。
・図8に示す第4変更例のように、型枠31(31G)の突出部32が貫通孔21の貫通方向に湾曲する傾斜面を有し、これにより、貫通孔21の内壁が湾曲面となってもよい。この構成の場合には、突出部32に資材Mが接触したときに、資材Mの引っかかりをより抑制することができるので、好ましい。
・図9に示す第5変更例のように、型枠31(31H)は、閉塞部分15で貫通孔21を閉塞する前に取り外してもよい。なお、捨て型枠である型枠31の場合、型枠31が貫通孔21の内壁を形成するが、型枠31を取り外した場合には、型枠31と接していた床スラブ13側の端面が貫通孔21の内壁を形成する。この場合には、型枠31Hは網目を有さない板状部材によって形成することが好ましい。このように取り外す型枠31Hの場合、第1縁部31a及び第1傾斜部32aを有する第1型枠31Hと、第2縁部31b及び第2傾斜部32bを有する第2型枠31Hとが対をなし、それら2つの型枠31Hが1つに組み合わされた場合に突出部32を形成するようにすると、貫通孔21から取り外しやすい。また、上側に配置される第1型枠31Hが、第1傾斜部32aの下端を結ぶように延びる底部を有し、資材Mを搬入するときに第1型枠31Hを取り外すようにすると、第1型枠31Hを取り外すまで、貫通孔21を通じて不要に物等が上階から下階に落下することを抑制することができる。
・図10に示す第6変更例のように、第1縁部31a及び第1傾斜部32aを有する型枠31(第1型枠31J)と、第2縁部31b及び第2傾斜部32bを有する型枠31(第2型枠31K)とが対をなして1つの型枠を構成する場合に、第1型枠31Jと第2型枠31Kの形状が異なっていてもよい。この場合、第2型枠31Kの第2傾斜部32bを第1傾斜部32aの下端から第2縁部31bまで延びる傾斜面にすると、下階側から資材Mを挿入したときに引っかかりにくいので、好ましい。
・第5変更例または第6変更例のように、第1型枠と第2型枠とが対をなして1つの型枠を構成する場合、第1型枠と第2型枠のうち何れか一方の型枠を埋め殺しの捨て型枠とし、他方の型枠を取り外すようにしてもよい(例えば、図10参照)。
・突出部32は長壁部33及び短壁部34の周方向における全体に連続して形成されるものに限らず、周方向において所定の間隔で配置されるようにしてもよい。この場合、床スラブ13の貫通孔21の内壁には、周方向に並ぶ複数の凸部14が形成される。
・型枠31が形成する貫通孔21の開口の形状や開口面積は、第1面13fと第2面13sとで異なっていてもよい。
・型枠31を用いた貫通孔21の形成及び貫通孔21の閉塞(閉塞部分15の形成)は、建造物11の所在地におけるコンクリートの現場打ちによるものに限らない。例えば、工場等において板状のコンクリート体であるコンクリートスラブや、このコンクリートスラブを有する箱状のコンクリート体に型枠31を用いて貫通孔21を設けたり、その貫通孔21を閉塞したりした後に、そのコンクリート体を使用場所に運搬してもよい。
・図11及び図12に示す第7変更例の型枠31(型枠31L)は、床スラブ13の第1面13fに貫通孔21の開口を形成する第1枠体36と、床スラブ13の第2面13sに貫通孔21の開口を形成する第2枠体37と、第1枠体36と第2枠体37の間に配置されて凸部14を形成する中間枠体38と、を含む。
この場合、第1枠体36及び第2枠体37は、3以上(例えば4本)の角材39を平面視多辺形状(例えば四辺形状)に組み合わせて形成するとよい。角材39は、例えば桟木などの木材であってもよいし、樹脂等の他の材料で形成されたものであってもよい。また、中間枠体38は、網目を有する板状部材(例えば金網やラス)を折り曲げて、互いに交差(好ましくは直交)する上面部38a、先端部38b、下面部38cを形成したものを、平面視多辺形状(例えば四辺形状)に組み合わせて形成するとよい。
中間枠体38においては、上面部38aと下面部38cの間に、図1に示すような第1傾斜部32aと第2傾斜部32bを配置してもよいし、先端部38bを図8に示す第4変更例のように湾曲面としてもよい。あるいは、図6に示す第2変更例のように、上面部38aと先端部38bの間と、先端部38bと下面部38cの間に、それぞれ傾斜部32a,32bを配置してもよいし、図7に示す第3変更例のように、中間枠体38で複数(例えば2つ)の凸部14を形成してもよい。
本変更例における床スラブ13の形成方法としては、まず、第1枠体36と第2枠体37で中間枠体38の上面部38aと下面部38cを挟むように型枠31L(枠体36,37,38)を配置する(配置工程)。このとき、中間枠体38の上面部38aと下面部38cは、それらに接する角材39の下面39cと上面39aよりも長くするとともに、型枠31の内周側で、第1枠体36及び第2枠体37の側面39bと中間枠体38の先端部38bが実質的に揃うように配置することが好ましい。
そして、このように配置した型枠31L(枠体36,37,38)の外周側にコンクリートを打設し、貫通孔21を形成する(第1打設工程)。このとき、中間枠体38の網目に流動体のモルタルが入り、取り外しが困難になるので、中間枠体38は埋め殺しの捨て型枠とするのがよい。
その後、図12に示すように、第1枠体36と第2枠体37を取り外す(取り外し工程)。すると、第1枠体36と第2枠体37があった部分が凹むことにより、中間枠体38の外周側に凸部14が形成される。取り外した第1枠体36と第2枠体37は、順次、形成された貫通孔21等を通じて上階に運ぶと、別の床スラブ13の貫通孔21の形成に使用することができる。
資材Mの搬入等に貫通孔21を用いた後、貫通孔21内にコンクリートを打設することによって貫通孔21を閉塞する(第2打設工程)。これにより、床スラブ13が形成される。なお、第1枠体36と第2枠体37は、第1打設工程と第2打設工程の間の任意のタイミングで外せばよく、第1枠体36と第2枠体37で外すタイミングがずれてもよい。
なお、型枠31Lの内周側で、第1枠体36及び第2枠体37の側面39bよりも中間枠体38の先端部38bが突出するように配置した場合には、第1枠体36と第2枠体37を外さなくても凸部14を形成することができる。例えば、図12に示す角材より薄い板状部材を第1枠体36または第2枠体37として中間枠体38の先端部38bを側面39bより突出させた場合、第1枠体36または第2枠体37は埋め殺しの捨て型枠として、取り外し工程を省略してもよい。ただし、配置工程において、第1枠体36及び第2枠体37の側面39bと中間枠体38の先端部38bとを揃えると、効率よく均質な形状の凸部14を形成することができる。
また、図13に示すように、網目を有する板状部材で凸部14を形成する場合、配置工程において、貫通孔21の内周側に、中間枠体38の先端部38bの網目を貫通する態様で、補強筋42を配置してもよい。この構成によれば、第2打設工程で形成される閉塞部分15(図1参照)を補強筋42で補強することができるし、閉塞部分15と床スラブ13との一体性を高めることができる。補強筋42は、先端部38bに沿って配置すると、貫通孔21を使用するときに、じゃまになりにくい。
補強筋42を配置した場合、鉄筋から形成した金網43を補強筋42の上にのせて、閉塞部分15に埋設してもよい。この構成によれば、金網43により閉塞部分15が補強されるので、火災時等に閉塞部分15のコンクリートが割れたとしても、閉塞部分15の脱落を抑制することができる。金網43は、貫通孔21を使用しないときに補強筋42または凸部14の上にのせて、蓋として機能させることもできる。
第7変更例の型枠31Lによれば、床スラブ13の第1面13f側と、第2面13s側と、その中間とに別々の枠体を用いて貫通孔21を形成するので、少なくとも3つの枠体のうち一以上の枠体の厚さを変更すれば、厚さが異なる床スラブ13に対しても、他の枠体を変更することなく、貫通孔21を形成することができる。また、中間枠体38の形状を変更することにより、第1枠体36と第2枠体37を作り替えることなく、凸部14の形状または大きさを変更することができる。例えば、埋め殺しにする中間枠体38を変更すれば、第1枠体36と第2枠体37は、変更することなく使い回すことができる。したがって、貫通孔21の設計の自由度を高くすることができる。
また、網目を有する板状部材を折り曲げることにより、中間枠体38の成形を容易に行うことができる。また、枠体36,37,38からなる型枠31Lを配置した領域にコンクリートを打設した場合に、貫通孔21の凸部14にコンクリート部分が露出する。そのため、貫通孔21を閉塞する際に、貫通孔21内に打設するコンクリートと凸部14との付着性を確保することができる。
また、貫通孔21の開口部分には、角材からなる第1枠体36と第2枠体37が配置されるので、網目を有する板状部材が床スラブ13の第1面13f及び第2面13sに露出しない。そのため、第1打設工程の後に、板状部材の第1面13f及び第2面13sから突出する部分を貫通孔21の内側に折り曲げたり切断したりする作業を省くことができる。
13…コンクリートスラブの一例である床スラブ、13f…第1面、13s…第2面、14…凸部、15…閉塞部分、16…凹部、21…貫通孔、31,31D,31E,31F,31G,31H,31J,31K,31L…型枠、31a…第1縁部、31b…第2縁部、31c…壁部、32a…第1傾斜部、32b…第2傾斜部、36…第1枠体、37…第2枠体、38…中間枠体、39…角材。

Claims (4)

  1. コンクリートスラブに貫通孔を形成する貫通孔形成用の型枠であって、
    前記貫通孔が開口する前記コンクリートスラブの第1面及び第2面と交差する方向を貫通方向とすると、
    前記型枠は、前記貫通孔の内壁に、前記貫通方向において前記貫通孔の2つの開口よりも前記貫通孔の内側に突出する凸部を形成するものであり、
    前記コンクリートスラブの前記第1面に前記貫通孔の開口を形成する角材からなる第1枠体と、
    前記コンクリートスラブの前記第2面に前記貫通孔の開口を形成する角材からなる第2枠体と、
    前記第1枠体と前記第2枠体の間に配置されて前記凸部を形成する中間枠体と、を含む、
    ことを特徴とする型枠。
  2. 前記コンクリートスラブの前記第1面に前記貫通孔の開口を形成する第1縁部と、
    前記コンクリートスラブの前記第2面に前記貫通孔の開口を形成する第2縁部と、
    前記第1縁部と前記第2縁部の間に配置されて前記貫通孔の内壁を形成する壁部と、
    を備え、
    前記壁部は、前記貫通方向において前記第1縁部及び前記第2縁部よりも前記貫通孔の内側に突出するように曲がる部分を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の型枠。
  3. 前記中間枠体は網目を有する板状部材を折り曲げてなる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の型枠。
  4. 貫通孔形成用の型枠を配置した領域にコンクリートを打設することによって、貫通孔を有するコンクリートスラブを形成することと、
    前記貫通孔内にコンクリートを打設することによって前記貫通孔を閉塞する閉塞部分を形成することと、
    を含み、
    前記貫通孔が開口する前記コンクリートスラブの両面と交差する方向を貫通方向とすると、
    前記貫通孔を有するコンクリートスラブを形成するときには、前記型枠の形状により、前記貫通孔の内壁に、前記貫通方向において前記貫通孔の2つの開口よりも前記貫通孔の内側に突出する凸部を形成し、
    前記貫通孔を閉塞するときには、前記閉塞部分に前記凸部と対応する形状の凹部を形成するコンクリートスラブの形成方法であって、
    前記型枠は、前記コンクリートスラブの一方の面に前記貫通孔の開口を形成する角材からなる第1枠体と、
    前記コンクリートスラブの他方の面に前記貫通孔の開口を形成する角材からなる第2枠体と、
    前記第1枠体と前記第2枠体の間に配置されて前記凸部を形成する中間枠体と、を含む
    ことを特徴とするコンクリートスラブの形成方法。
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