JP6721005B2 - クレーン - Google Patents

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本発明は、クレーンに関する。
例えば特許文献1などに、従来のクレーンが記載されている。同文献に記載のクレーンは、旋回フレームおよび下部スプレッダなどを備えている(同文献の図2〜図4などを参照)。
特開2010−168147号公報
同文献の図2に記載のように、下部スプレッダの近傍に、線状部材(同文献では起伏ロープ)が配置される場合がある。また、下部スプレッダは、旋回フレームにピンで接続される。このピンと線状部材とが干渉するおそれがある。一方、ピンと線状部材との干渉を防ぐために、ピンと線状部材との間にガード部を設ける場合、次の課題が生じる。旋回フレームに対して下部スプレッダを回転させたとき、例えば旋回フレームの一部などとガード部とが干渉し、旋回フレームに対する下部スプレッダの回転が妨げられるおそれがある。
そこで、本発明は、ピンと線状部材との干渉を抑制でき、かつ、旋回フレームに対する下部スプレッダの回転が妨げられることを抑制できる、クレーンを提供することを目的とする。
本発明のクレーンは、旋回フレームと、下部スプレッダと、ピンと、ガード部と、線状部材と、を備える。前記下部スプレッダは、前記旋回フレームに回転可能に取り付けられ、後倒し状態になることが可能である。前記ピンは、前記旋回フレームと前記下部スプレッダとを接続し、横方向に延びる中心軸を有する。前記ガード部は、前記下部スプレッダに取り付けられる。前記下部スプレッダは、複数のシーブを有する下部スプレッダ本体部と、下部スプレッダ側ブラケットと、を備える。前記下部スプレッダ側ブラケットは、前記下部スプレッダ本体部に取り付けられ、前記ピンを介して前記旋回フレームに取り付けられる。前記線状部材は、前記下部スプレッダが後倒し状態のとき、前記ピンよりも上側および前側の少なくともいずれかに配置される。前記ガード部は、前記下部スプレッダ側ブラケットに回転可能に取り付けられ、前記下部スプレッダ側ブラケットよりも横方向内側に配置され、前記下部スプレッダが後倒し状態のときに前記ピンと前記線状部材との間に配置可能に構成される。
上記構成により、ピンと線状部材との干渉を抑制でき、かつ、旋回フレームに対する下部スプレッダの回転が妨げられることを抑制できる。
クレーン1を横から見た図である。 図1に示すマスト41が前傾状態のときのクレーン1を横から見た図である。 図1に示すマスト41が後側に倒伏した状態を横から見た図である。 図3に示す後倒し状態の下部スプレッダ50などを横から見た図である。 図4のF5矢視図である。 図5に示すガード装置70を上から見た図である。 図4のF7矢視図である。 図4に示す下部スプレッダ50が起立状態のときの図4相当図である。 図4に示す下部スプレッダ50が前倒し状態のときの図4相当図である。
図1〜図9を参照して、クレーン1について説明する。なお、図4は、図5のF4−F4線から見た断面図である。
クレーン1は、図1に示すように、作業を行う作業機械であり、建設作業を行う建設機械であり、ブーム30から吊荷を吊り下げる作業などを行う。クレーン1は、下部本体11と、上部旋回体13と、ブーム30と、ブーム起伏装置40と、ピン装置60(図7参照)と、ガード装置70(図4参照)と、を備える。
下部本体11は、上部旋回体13を支持する。下部本体11は、走行可能でもよく、走行可能でなくてもよい。クレーン1は、移動式クレーンでもよく、固定式クレーンでもよい。
上部旋回体13は、下部本体11よりも上側Z1に配置され、下部本体11に対して旋回可能である。「上側Z1」などの方向の詳細は後述する。上部旋回体13は、カウンターウエイト13aと、旋回フレーム20と、を備える。
旋回フレーム20は、カウンターウエイト13a、ブーム30、マスト41、およびウインチ46などが取り付けられる構造物である。旋回フレーム20は、旋回フレーム本体21と、旋回フレーム側ブラケット23と、突出物25(図4参照)と、を備える。旋回フレーム本体21は、旋回フレーム20の大部分を構成する構造物である。
(クレーン1に関する方向)
下部本体11に対する上部旋回体13の回転軸が延びる方向を、上下方向Zとする。上下方向Zにおいて、下部本体11から上部旋回体13に向かう側を上側Z1とし、その逆側を下側Z2とする。上下方向Zに直交する方向であって、旋回フレーム20の長手方向を前後方向Xとする。前後方向Xにおいて、旋回フレーム20へのカウンターウエイト13aの取付部から、旋回フレーム20へのブーム30の取付部に向かう側を、前側X1とし、その逆側を後側X2とする。上下方向Zおよび前後方向Xに直交する方向を、横方向Yとする。図5に示すように、前後方向Xに延びる中心軸であって、後述する旋回フレーム側ブラケット23・23の横方向Yにおける中央を通る中心軸を、中心軸20aとする。横方向Yにおいて、中心軸20aに近づく側を横方向内側Y1とし、中心軸20aから遠ざかる側を横方向外側Y2とする。
旋回フレーム側ブラケット23は、図1に示すように、下部スプレッダ50(後述)が取り付けられる部分(取付部)である。旋回フレーム側ブラケット23は、旋回フレーム本体21の後側X2端部に設けられる。「端部」は、端およびその近傍の部分を意味する(以下同様)。旋回フレーム側ブラケット23は、旋回フレーム本体21から上側Z1に突出する。図5に示すように、旋回フレーム側ブラケット23は、中心軸20aを挟むように横方向Y両側(左右)に1つずつ(合計2つ)設けられる。左右の旋回フレーム側ブラケット23のそれぞれは、前後方向Xおよび上下方向Zに延びる板状(略板状でもよい)である。旋回フレーム側ブラケット23は、ピン61(後述)を差込可能である(ピン孔が形成される)。
突出物25は、図7に示すように、旋回フレーム本体21から上側Z1に突出する。突出物25は、旋回フレーム側ブラケット23よりも横方向内側Y1に配置される。突出物25は、中心軸20aを挟むように横方向Y両側(左右)に1つずつ(合計2つ)設けられる。左右の突出物25のそれぞれは、前後方向Xおよび上下方向Zに延びる板状(略板状でもよい)でもよく、板状でなくてもよい。突出物25は、ピン受け部25aを備える。
ピン受け部25aは、ピン61(後述)を下側Z2から支持する。ピン受け部25aは、旋回フレーム20(図3参照)に下部スプレッダ50(図3参照)が取り付けられる時(組立時)に、ピン61が置かれ、ピン61の位置をガイドする。図4に示すように、ピン受け部25aは、突出物25の上側Z1部分に設けられる。ピン受け部25aは、ピン61を下側Z2から支持可能な形状を有し、具体的には例えば、横方向Yから見て半円弧状の凹部などを有する。
ブーム30は、図1に示すように、旋回フレーム20に起伏(回転)可能に取り付けられる。ブーム30の先端部から、ワイヤロープを介してフック31が吊り下げられる。旋回フレーム20に対するブーム30の回転軸の方向(回転軸が延びる方向)は、横方向Yである。以下、各種の回転軸の方向は横方向Yである。
ブーム起伏装置40は、上部旋回体13に対してブーム30を起伏させる装置である。ブーム起伏装置40は、マスト41と、ガイライン43と、ロープ44(線状部材)と、上部スプレッダ45と、ウインチ46と、下部スプレッダ50と、を備える。
マスト41は、旋回フレーム20に起伏(回転)可能に取り付けられ、ブーム30を後側X2から支持する。マスト41のうち、旋回フレーム20に取り付けられる側(基端側)とは反対側の端部を、マスト先端部41tとする。マスト41の状態(姿勢)には、例えば、作業状態(図1参照)と、前傾状態(図2参照)と、後側倒伏状態(図3参照)と、がある。クレーン1が作業可能な状態のとき、マスト41は作業状態(後傾状態)をとる。図2に示すように、クレーン1の組立分解時などに、マスト41は前傾状態をとる。マスト41が前傾状態のとき、マスト先端部41tは、マスト41の基端部よりも前側X1に配置される。図3に示すように、マスト41が後側倒伏状態のとき、マスト先端部41tは、マスト41の基端部よりも後側X2に配置される。また、後側倒伏状態のマスト41は、前後方向Xと一致または略一致する方向に延びるように配置される。マスト41は、主柱41aと、組立用シリンダ42と、を備える。主柱41aは、横方向Yに間隔をあけて2本設けられる。マスト先端部41tは、主柱41aの先端部である。
組立用シリンダ42は、図2に示すように、クレーン1の組立分解時などに利用可能なシリンダ(自力組立シリンダ)である。例えば、組立用シリンダ42は、下部本体11(クローラなど)やカウンターウエイト13aなどの吊り上げに用いられる。組立用シリンダ42は、主柱41aに回転可能に取り付けられる。組立用シリンダ42は、例えば、2本の主柱41aの間に格納される。組立用シリンダ42の使用時には、組立用シリンダ42は、前傾状態のマスト41のマスト先端部41tから吊り下げられる。組立用シリンダ42には、図5に示す配管42aが接続される。
配管42aは、組立用シリンダ42を作動させるための作動流体(例えば圧油)を、組立用シリンダ42に対して供給および排出する。配管42aは、ホース(例えば油圧ホース)である。配管42aは、マスト41が後側倒伏状態のとき(図3参照)に、ピン61の近傍に配置される。例えば、配管42aは、図3に示す旋回フレーム20に搭載された油圧機器(図示なし)と、組立用シリンダ42と、をつなぐ。配管42a(図5参照)は、マスト先端部41tと組立用シリンダ42との間に配置される。
ガイライン43は、図1に示すように、ブーム30の先端部とマスト先端部41tとを接続する。ガイライン43は、リンク部材(ガイリンク)、およびワイヤロープ(ガイロープ)の少なくともいずれかを備える。
ロープ44(線状部材)は、図4に示すようにガード装置70に接触し得る部材である。図4では、ロープ44の中心軸を示し、ロープ44の図示を省略した。「線状部材」の「線状」は、略線状を意味する。この「略線状」には、略直線状および略曲線状が含まれる。ロープ44は、下部スプレッダ50が後倒し状態(後述)のとき、ピン61の近傍に配置され、ピン61よりも上側Z1および前側X1の少なくともいずれかに配置される(詳細は後述)。
上部スプレッダ45は、図1に示すように、マスト先端部41tに設けられ、複数のシーブ45aを有する。上部スプレッダ45のシーブ45aおよび下部スプレッダ50のシーブ51aに、ロープ44が掛け回される。
ウインチ46は、ロープ44の巻き取り、および繰り出しを行う。ウインチ46は、旋回フレーム20に搭載される。ウインチ46がロープ44を巻き取り、および繰り出しすると、下部スプレッダ50と上部スプレッダ45との間隔が変わる。すると、マスト41が上部旋回体13に対して起伏する。すると、ガイライン43を介してマスト41に接続されたブーム30が、上部旋回体13に対して起伏する。
下部スプレッダ50は、横方向Yに並ぶ複数のシーブ51aを有する。下部スプレッダ50は、旋回フレーム20に回転可能に取り付けられる。下部スプレッダ50は、ピン61の中心軸(ピン中心軸61c)を中心に回転可能である(図4、図8、および図9参照)。図4に示すように、シーブ51aの中心軸(回転軸)を、シーブ中心軸51cとする。下部スプレッダ50の状態には、後倒し状態と、起立状態(図8参照)と、前倒し状態(図9参照)と、がある(各状態の詳細は後述)。下部スプレッダ50は、下部スプレッダ本体部51と、下部スプレッダ側ブラケット52と、を備える。下部スプレッダ本体部51は、複数のシーブ51aを含む部分である。
(下部スプレッダ50に関する方向)
横方向Yに直交する方向であって、シーブ中心軸51cとピン中心軸61cとを結ぶ直線が延びる方向を、方向Dとする。方向Dは、横方向Yから見たときの下部スプレッダ50の長手方向である。方向Dにおいて、シーブ中心軸51cからピン中心軸61cに向かう側をD1側(下部スプレッダ50基端側)とし、その逆側をD2側(下部スプレッダ50先端側)とする。横方向Yおよび方向Dに直交する方向を、方向E(下部スプレッダ50厚さ方向)とする。方向Eには、E1側と、E2側と、がある。図8に示すように、D1側が下側Z2、D2側が上側Z1、となるように、下部スプレッダ50を起立状態にしたときに、前側X1と一致する側を、E1側(下部スプレッダ50厚さ方向第1側)とする。E方向におけるE1側とは逆側をE2側(下部スプレッダ50厚さ方向第2側)とする。
下部スプレッダ側ブラケット52は、図4に示すように、下部スプレッダ50の旋回フレーム20への取付部である。下部スプレッダ側ブラケット52は、ピン61を介して旋回フレーム側ブラケット23に取り付けられる。下部スプレッダ側ブラケット52は、下部スプレッダ本体部51に取り付けられ、下部スプレッダ本体部51からD1側に延びる。図5に示すように、下部スプレッダ側ブラケット52は、中心軸20aを挟むように横方向Y両側(左右)に設けられ、例えば、横方向Y片側に2つずつ(合計4つ)設けられる。下部スプレッダ側ブラケット52は、横方向外側Y2に配置される2つの外側部52oと、外側部52oよりも横方向内側Y1に配置される2つの内側部52iと、を備える。それぞれの下部スプレッダ側ブラケット52は、前後方向Xおよび上下方向Zに延びる板状(略板状でもよい)である。
この下部スプレッダ側ブラケット52は、突出物25よりも横方向外側Y2に配置される。下部スプレッダ側ブラケット52の少なくとも一部(具体的には内側部52i)は、旋回フレーム側ブラケット23よりも横方向内側Y1に配置される。下部スプレッダ側ブラケット52は、内側部52iと外側部52oとの間に旋回フレーム側ブラケット23が配置されるように、配置される。以下では「下部スプレッダ側ブラケット52」を「下部スプレッダ側ブラケット52の内側部52i」に読み替えてもよい。下部スプレッダ側ブラケット52は、下部スプレッダ側ブラケット本体部53と、補強部57と、を備える。
下部スプレッダ側ブラケット本体部53は、例えば前後方向Xおよび上下方向Zに延びる板状(略板状でもよい)の部分である。図4に示すように、下部スプレッダ側ブラケット本体部53には、ピン61が差し込まれるピン孔55が形成される。
補強部57は、下部スプレッダ側ブラケット本体部53を補強する(ダブリングである)。補強部57は、リング状であり、ピン孔55の全周にわたって設けられる。図7に示すように、補強部57は、ピン孔55の周囲の下部スプレッダ側ブラケット本体部53から、横方向内側Y1に突出する。補強部57は、内側突出部57aを備える。内側突出部57a(例えばパッド受けなど)は、回転規制部83(後述)が接触可能な部分である。内側突出部57aは、補強部57の、例えば外周面であり、例えば上側Z1の面などである。補強部57は、回転規制部83が接触する機能(内側突出部57aとしての機能)と、下部スプレッダ側ブラケット本体部53を補強する機能と、を兼ね備える。なお、内側突出部57aは、補強部57とは別に設けられてもよい。
ピン装置60は、ピン61と、ピン着脱シリンダ63と、ピン固定部材65と、を備える。
ピン61は、図4に示すように、旋回フレーム20と下部スプレッダ50とを接続する。ピン61は、旋回フレーム側ブラケット23のピン孔、および下部スプレッダ側ブラケット52のピン孔55に差し込まれる。ピン61の中心軸(ピン中心軸61c)は、横方向Yに延びる。図7に示すように、ピン61は、旋回フレーム20の中心軸20a(図5参照)を挟むように横方向Y両側(左右)に1つずつ(合計2つ)設けられる(ピン着脱シリンダ63、およびピン固定部材65も同様)。なお、図5および図7では、横方向Y一方側のピン61については、下部スプレッダ側ブラケット52の内側部52iおよび外側部52o、並びに旋回フレーム側ブラケット23に差し込まれた状態を示す。また、横方向Y他方側のピン61については、下部スプレッダ側ブラケット52の内側部52iに差し込まれ、外側部52oおよび旋回フレーム側ブラケット23に差し込まれていない状態を示す。
このピン61と、線状部材(例えばロープ44など)と、が干渉すると、例えば次の問題が生じる場合がある。例えば、ピン61と線状部材とが干渉すると、ピン61に傷がつくおそれがある。傷がついたピン61がピン孔55に差し込まれると、ピン61とピン孔55との間で、かじりや焼き付きが生じるおそれがある。また、線状部材に傷が付くと、線状部材が破断するおそれがあり、また、線状部材の交換回数が増え、線状部材の交換作業の手間が増えるおそれがある。また、ピン孔55へのピン61の着脱時に、ピン61に線状部材が巻込まれ、線状部材が想定外に動き、他の部品(例えばピン61の着脱に関する部品など)が破損するおそれがある。また、ピン孔55へのピン61の着脱時に、ピン61に線状部材が干渉し、ピン孔55に対してピン61の位置がずれるおそれなどがある。
ピン着脱シリンダ63は、図7に示すように、旋回フレーム側ブラケット23および下部スプレッダ側ブラケット52へのピン61の着脱を行う。ピン着脱シリンダ63は、横方向Yに伸縮するシリンダ(例えば油圧シリンダ)である。ピン着脱シリンダ63は、中空のピン61の内部、およびピン61よりも横方向内側Y1に配置される。なお、図4、図8、および図9ではピン着脱シリンダ63の図示を省略した。
ピン固定部材65は、図7に示すように、ピン61を下部スプレッダ側ブラケット52に固定する部材(例えばキーパープレート)である。ピン固定部材65は、下部スプレッダ側ブラケット52に対するピン61の、抜け止め、および回転止めを行う部材である。ピン固定部材65は、横方向Y両側のピン61のそれぞれに取り付けられる(図7では横方向Y一方のピン固定部材65のみを示す)。例えば、ピン固定部材65は、補強部57に固定され、補強部57の上側Z1部分などに固定され、補強部57の横方向内側Y1部分などに固定される。例えば、ピン固定部材65は、ピン接触部材65aと、締結部材65cと、を備える。ピン接触部材65aは、ピン61に形成された溝(図示なし)などに接触する、板状やブロック状などの部材である。締結部材65cは、ピン接触部材65aを下部スプレッダ側ブラケット52(例えば補強部57)に締結する部材である。締結部材65cは、ピン(ピン61とは異なる、ピン61よりも小さいピン)でもよく、ボルトなどでもよい。
ガード装置70は、図4に示すように、ロープ44とピン61との干渉を抑制する装置である。ガード装置70は、ロープ44とピン着脱シリンダ63(図7参照)との干渉を抑制できてもよい。ガード装置70は、下部スプレッダ50に回転可能に取り付けられ、下部スプレッダ側ブラケット52に回転可能に取り付けられる。ガード装置70は、回転軸部71と、連結部73と、ガード部80と、錘部90と、を備える。
回転軸部71は、ガード装置70の回転軸部分である。図5に示すように、回転軸部71は、下部スプレッダ側ブラケット52に取り付けられる。回転軸部71は、横方向Y両側の(左右2か所の)下部スプレッダ側ブラケット52に取り付けられる。回転軸部71は、横方向Yに延び、例えば棒状などである。「棒状」には、中実および中空(パイプ状など)が含まれる(以下同様)。
連結部73は、図6に示すように、回転軸部71とガード部80とを連結する。例えば連結部73は、棒状でもよく、板状などでもよい。連結部73は、中心軸20aを挟むように横方向Y両側に(2つ)設けられてもよく、1つのみ設けられてもよい。連結部73は、突出物25(図5参照)よりも横方向内側Y1のみに配置される。そのため、連結部73は、突出物25と干渉しない。
ガード部80は、図4に示すように、ロープ44とピン61との干渉を抑制する部分(いわばロープガード)である。ガード部80は、下部スプレッダ側ブラケット52に回転可能に取り付けられる。ガード部80は、連結部73および回転軸部71を介して、下部スプレッダ側ブラケット52に取り付けられる。ガード部80は、下部スプレッダ側ブラケット52に(下部スプレッダ50に)対して、回転軸80cを中心に回転可能である。
このガード部80は、下部スプレッダ50が後倒し状態のときに、ピン61とロープ44との間(上下方向Zおよび前後方向Xの少なくともいずれかの方向における間)に配置可能である(図7参照)。なお、下部スプレッダ50が起立状態(図8参照)および前倒し状態(図9参照)のときのガード部80の配置については後述する。
このガード部80の少なくとも一部は、図5に示すように、下部スプレッダ側ブラケット52よりも横方向内側Y1に配置される。ガード部80の少なくとも一部は、突出物25よりも横方向外側Y2の位置から、突出物25よりも横方向内側Y1の位置にわたって配置される。例えば、ガード部80の横方向外側Y2端部の位置は、下部スプレッダ側ブラケット本体部53よりも横方向内側Y1であり、補強部57の(内側突出部57aの)横方向内側Y1端部よりも横方向外側Y2である。ガード部80は、棒状部81と、回転規制部83と、を備える。
回転軸80cは、図4に示すように、下部スプレッダ側ブラケット52に対するガード部80の回転軸である。下部スプレッダ50がピン中心軸61cを中心に回転したときに、ガード装置70と干渉抑制対象物との干渉を抑制できるように、ガード装置70の構成(寸法や形状)、および回転軸80cの位置が設定される。上記「干渉抑制対象物」は、例えば旋回フレーム20であり、例えば旋回フレーム本体21に固定された物であり、例えば突出物25などである。以下では、主に、干渉抑制対象物が、突出物25である場合について説明する。回転軸80cの位置は、例えば、次のように設定される。回転軸80cは、下部スプレッダ50が、少なくとも後倒し状態のときに、ガード部80よりも後側X2に配置される。以下では、特に断らない限り、下部スプレッダ50が後倒し状態であり、ガード部80が回転軸80cよりも前側X1に配置された状態である場合について説明する。回転軸80cは、ピン中心軸61cよりもD2側に配置される。回転軸80cは、ピン61の外周の最もD2側の部分よりもD2側に配置されてもよく、同部分よりもD1側に配置されてもよい(図示なし)。回転軸80cは、ピン中心軸61cよりもE1側に配置される。回転軸80cは、ピン61の外周の最もE1側の部分よりもE1側に配置されてもよく、同部分よりもE2側に配置されてもよい(図示なし)。回転軸80cは、補強部57の外周の最もE1側の部分よりもE1側に配置されてもよく、同部分よりもE2側に配置されてもよい(図示なし)。
棒状部81は、図6に示すように、ガード部80のうち、棒状または略棒状の部分(バー)である。棒状部81は、横方向Yに延びる。例えば、図5に示すように、棒状部81の横方向外側Y2端部は、補強部57よりも(内側突出部57aよりも)横方向内側Y1に配置される。棒状部81は、パイプ状などでもよく、長板状などでもよい。図7に示すように、棒状部81は、棒状部81の周辺部材と棒状部81との干渉を抑制できるように構成される。例えば、棒状部81の周辺部材は、配管42aでもよく、ピン固定部材65でもよく、これら以外の部材でもよい。図6に示すように、棒状部81は、屈曲部81aを有してもよく、略直線状でもよい。図6に示す例では、棒状部81は、4か所の屈曲部81aを有する。例えば、棒状部81は、棒状部中央部81cと、棒状部外側部81eと、棒状部傾斜部81gと、を備える。
棒状部中央部81cは、図7に示すように、棒状部81の横方向Y中央部である。棒状部中央部81cは、配管42aを避けるように配置される。具体的には例えば、棒状部中央部81cは、配管42aとの間に間隔を開けて配置され、配管42aよりも下側Z2に配置される。
棒状部外側部81eは、棒状部81の横方向外側Y2部分である。棒状部外側部81eは、棒状部中央部81cよりも横方向外側Y2に配置される。棒状部外側部81eは、ピン固定部材65を避けるように配置される。具体的には例えば、棒状部外側部81eは、ピン固定部材65との間に間隔を開けて配置され、ピン固定部材65よりも上側Z1に配置される。この配置により、下部スプレッダ側ブラケット52に対するピン固定部材65の着脱(例えば、ピン接触部材65aの着脱、締結部材65cの着脱)が容易になる。
棒状部傾斜部81gは、横方向Yに対して傾斜する方向に延びる部分である。棒状部傾斜部81gは、横方向外側Y2ほど上側Z1に配置されるように、横方向Yに対して傾斜する。棒状部傾斜部81gは、棒状部中央部81cと棒状部外側部81eとをつなぐ。棒状部傾斜部81g(ロープ44横方向移動規制部)は、棒状部傾斜部81gよりも横方向内側Y1のロープ44が、横方向外側Y2へ移動することを規制できてもよい。なお、ロープ44の横方向Yへの移動を規制する部分が設けられる場合、この部分は、横方向Yに対して傾斜する必要はなく、上下方向Zに延びてもよい。
回転規制部83は、図4に示すように、下部スプレッダ側ブラケット52に対するガード部80の回転(回転軸80cを中心とする回転)を規制する。回転規制部83は、回転軸80cを中心とするガード装置70の回転を規制する。回転規制部83は、下部スプレッダ50が後倒し状態のときに、内側突出部57aに接触することで、回転軸80cを中心とするガード部80の回転を規制する。回転規制部83は、ガード部80がピン中心軸61cに近づく側の、ガード部80の回転(図4における右回りの回転)を規制する。例えば、回転規制部83は、板状(パッド)でもよく、棒状などでもよい。
なお、回転軸80cを中心とするガード部80の回転であって、ガード部80がピン中心軸61cから遠ざかる側の回転(図4における左回りの回転)を規制する部分が設けられてもよい。この部分は、例えば、ガード部80が回転軸80cよりもD2側に移動することを規制してもよい。この部分は、例えば、下部スプレッダ側ブラケット52への回転軸部71の取付部などに設けられてもよい。
錘部90は、ガード装置70の前後方向Xの質量のバランスをとるための、おもりである。錘部90は、回転軸80cに対するガード部80の相対位置を保つ(所定範囲内に保つ)ためのものである。錘部90は、ガード部80に接続され、ガード部80に対して固定される。錘部90は、連結部73および回転軸部71を介して、ガード部80に固定される。錘部90は、回転軸80cに対してガード部80とは反対側に配置される。回転軸80cよりも前側X1にガード部80が配置される場合、錘部90は、回転軸80cよりも後側X2に配置される。図5に示すように、錘部90は、突出物25よりも横方向内側Y1のみに配置される。そのため、錘部90は、突出物25と干渉しない。錘部90は、図4および図5に示す例では直方体状(ブロック状)であり、直方体状以外の形状でもよい。
(作動)
図3に示すクレーン1は、以下のように作動するように構成される。
(下部スプレッダ50が後倒し状態となる場合の例)
クレーン1の輸送時には、旋回フレーム20と、マスト41と、が互いに切り離された状態で輸送される。上部スプレッダ45、下部スプレッダ50、およびウインチ46は、マスト41に取り付けられた状態で輸送される。輸送後、クレーン1が組み立てられる。具体的には、マスト41の基端部は、旋回フレーム20に取り付けられる。そして、マスト41は、後側倒伏状態とされる。この状態で、ウインチ46は、旋回フレーム20の所定位置に取り付けられる。また、下部スプレッダ50は、後倒し状態で、旋回フレーム20への取付位置に配置される。このとき、図4に示すピン61は、ピン受け部25aに載せられる。このときのロープ44の配置については後述する。この状態で、図7に示すピン着脱シリンダ63が伸張することで、ピン61は、旋回フレーム側ブラケット23および下部スプレッダ側ブラケット52に差し込まれる。次に、ピン固定部材65が、ピン61および下部スプレッダ側ブラケット52に取り付けられる。また、図3に示すマスト41と下部スプレッダ50との接続が切り離される。なお、上記の手順とは逆の手順により、下部スプレッダ50およびマスト41などが、旋回フレーム20から取り外される(クレーン1の分解が行われる)。
(下部スプレッダ50が前倒し状態、および起立状態となる場合の例)
図2に示すように、クレーン1の組立時には、マスト41が前傾状態とされる場合がある。例えば、組立用シリンダ42により作業が行われる場合や、ブーム30が組み立てられる場合などに、マスト41が前傾姿勢とされる。このとき、上部スプレッダ45(マスト先端部41tは)は、下部スプレッダ50よりも前側X1に配置される。このとき、下部スプレッダ50は、前倒し状態(図9参照)である。
(下部スプレッダ50が起立状態となる場合の例)
図1に示すように、クレーン1が作業可能な状態(姿勢)のとき、マスト41は作業状態(後傾状態)となる。このとき、上部スプレッダ45は、下部スプレッダ50の真上またはほぼ真上に配置される。このとき、下部スプレッダ50は、起立状態(図8参照)である。
(下部スプレッダ50が後倒し状態のとき)
図4に示すように、下部スプレッダ50が後倒し状態のとき、下部スプレッダ本体部51がピン61よりも後側X2に配置される。このとき、シーブ中心軸51cが、ピン中心軸61cよりも後側X2に配置される。このとき、D2側は、後側X2に向かう側である。このとき、図4に示す例では、D2側は、前後方向Xに対して傾斜し、後側X2および下側Z2に向かう側である。
下部スプレッダ50が後倒し状態のとき、ロープ44は、ピン61の前側X1および上側Z1の少なくともいずれかに配置される。さらに詳しくは、図3に示すように、ロープ44のうち、ウインチ46から上部スプレッダ45に延びる部分は、ピン61の前側X1および上側Z1の少なくともいずれか側、かつ、ピン61の近傍を通る。
図4に示すように、下部スプレッダ50が後倒し状態のときの、ガード装置70などの状態は、次の通りである。ガード部80は、回転軸80cよりも前側X1に配置される。錘部90は、回転軸80cよりも後側X2に配置される。図7に示すように、ガード部80は、ピン61とロープ44との間に配置される。よって、ガード部80により、ロープ44がピン61に干渉することが抑制される。また、ガード部80により、ロープ44がピン着脱シリンダ63に干渉することが抑制される。ガード部80は、ピン中心軸61cよりも上側Z1に配置され、ピン着脱シリンダ63よりも上側Z1に配置される。ガード部80は、ピン61の外周のうち最も上側Z1の部分よりも上側Z1に配置されてもよく、同部分よりも下側Z2に配置されてもよい。図5に示すように、ガード部80(の少なくとも一部)は、上側Z1から見たときにピン61と重なる位置に配置され、上側Z1から見たときにピン着脱シリンダ63と重なる位置に配置されてもよい。例えば、ガード部80(の少なくとも一部、または全部)は、ピン中心軸61cよりも前側X1に配置される。例えば、図4に示すように、連結部73は、前後方向Xに延び、前後方向Xと一致する方向または略一致する方向に延びる。
ロープ44がガード部80に接触すると、ガード部80がロープ44に押される。すると、ガード部80は、ピン61に近づく側に回転軸80cを中心に回転しようとする。このとき、回転規制部83が、内側突出部57aに接触する。すると、回転軸80cを中心とするガード部80の回転が規制される。その結果、ガード部80は、ピン61に接触しない。
(下部スプレッダ50が前倒し状態のとき)
図9に示すように、下部スプレッダ50が前倒し状態のとき、下部スプレッダ本体部51がピン61よりも前側X1に配置される。このとき、シーブ中心軸51cが、ピン中心軸61cよりも前側X1に配置される。このとき、D2側は、前側X1に向かう側である。このとき、図9に示す例では、D2側は、前後方向Xに対して傾斜し、前側X1および上側Z1に向かう側である。
下部スプレッダ50が前倒し状態のときのガード装置70などの状態は、次の通りである。ガード部80は、ピン中心軸61cを中心とする下部スプレッダ50の回転を妨げない位置に配置される。ガード部80は、突出物25に干渉しない位置に配置され、例えば突出物25よりも前側X1に配置される。ガード部80は、旋回フレーム20に干渉しない位置に配置される。ガード部80と同様に、回転軸部71、連結部73、および錘部90も、ピン中心軸61cを中心とする下部スプレッダ50の回転を妨げない位置に配置される。例えば、錘部90および連結部73は、突出物25よりも横方向内側Y1のみに配置されるので(図5参照)、突出物25に接触しない。
下部スプレッダ50が前倒し状態のときの、回転軸80cに対するガード部80および錘部90の位置(相対位置)は、下部スプレッダ50が後倒し状態(図4参照)のときの相対位置を維持(または、ほぼ維持)する。具体的には、下部スプレッダ50が前倒し状態のとき、ガード部80は、回転軸80cよりも前側X1に配置され、錘部90は、回転軸80cよりも後側X2に配置される。
(下部スプレッダ50が起立状態のとき)
図8に示すように、下部スプレッダ50が起立状態のとき、下部スプレッダ本体部51がピン61の上側Z1(真上または略真上)に配置される。下部スプレッダ50が起立状態のときの、回転軸80cに対するガード部80および錘部90の位置(相対位置)は、下部スプレッダ50が後倒し状態(図4参照)のときの相対位置を維持(または、ほぼ維持)する。
(変形例)
なお、ピン中心軸61cを中心として下部スプレッダ50が回転したときに、ガード部80が旋回フレーム20に接触しても、ピン中心軸61cを中心とする下部スプレッダ50の回転が妨げられない場合がある。さらに詳しくは、ピン中心軸61cを中心として下部スプレッダ50が回転したときに、ガード部80が旋回フレーム20に接触すると、回転軸80cを中心にガード部80が回転する。その結果、ピン中心軸61cを中心とする下部スプレッダ50の回転が妨げられない場合がある。そのため、ピン中心軸61cを中心とする下部スプレッダ50の回転が妨げられなければ、ガード部80は、旋回フレーム20など(例えば突出物25など)に接触してもよい(連結部73および錘部90についても同様)。
(効果)
図1に示すクレーン1による効果は次の通りである。
(第1の発明の効果)
クレーン1は、旋回フレーム20と、下部スプレッダ50と、図4に示すピン61と、ガード部80と、ロープ44(線状部材)と、を備える。下部スプレッダ50は、旋回フレーム20に回転可能に取り付けられ、後倒し状態になることが可能である。ピン61は、旋回フレーム20と下部スプレッダ50とを接続し、横方向Yに延びる中心軸(ピン中心軸61c)を有する。ガード部80は、下部スプレッダ50に取り付けられる。図4に示すように、下部スプレッダ50は、下部スプレッダ本体部51と、下部スプレッダ側ブラケット52と、を備える。下部スプレッダ本体部51は、複数のシーブ51aを有する。下部スプレッダ側ブラケット52は、下部スプレッダ本体部51に取り付けられ、ピン61を介して旋回フレーム20に取り付けられる。
[構成1−1]図4に示すように、ロープ44は、下部スプレッダ50が後倒し状態のとき、ピン61よりも上側Z1および前側X1の少なくともいずれかに配置される。
[構成1−2]ガード部80は、下部スプレッダ側ブラケット52に回転可能に取り付けられる。
[構成1−3]図5に示すように、ガード部80は、下部スプレッダ側ブラケット52よりも横方向内側Y1に配置される。
[構成1−4]図7に示すように、ガード部80は、下部スプレッダ50が後倒し状態(図4参照)のときにピン61とロープ44との間に配置可能に構成される。
上記[構成1−4]のガード部80により、下部スプレッダ50が後倒し状態(図4参照)のときの、ピン61とロープ44との干渉を抑制できる。
上記[構成1−2]では、図4に示すガード部80は、下部スプレッダ側ブラケット52に回転可能に取り付けられる。よって、下部スプレッダ側ブラケット52に対してガード部80を回転させることで、下部スプレッダ側ブラケット52に対するガード部80の位置(相対位置)を変えることができる。よって、上部旋回体13に対して下部スプレッダ50を回転させたときに(図8および図9参照)、下部スプレッダ側ブラケット52に対するガード部80の相対位置を変えることで、ガード部80と干渉抑制対象物(例えば突出物25など)との干渉を抑制できる。よって、旋回フレーム20に対する下部スプレッダ50の回転が妨げられることを抑制できる。なお、「ガード部80と干渉抑制対象物との干渉」は、旋回フレーム20に対する下部スプレッダ50の回転が妨げられることを意味する。旋回フレーム20に対する下部スプレッダ50の回転を妨げないような、ガード部80と干渉抑制対象物との単なる接触は、「ガード部80と干渉抑制対象物との干渉」には含めない。
(効果の具体例)
この効果の具体例は次の通りである。上記[構成1−3]では、ガード部80は、下部スプレッダ側ブラケット52よりも横方向内側Y1に配置される。この下部スプレッダ側ブラケット52よりも横方向内側Y1の領域には、ガード部80だけでなく、干渉抑制対象物(例えば突出物25など)が配置される場合がある。そのため、ガード部80と干渉抑制対象物との干渉によって、旋回フレーム20に対する下部スプレッダ50の回転が妨げられる場合がある。
また、上記[構成1−1]では、図4に示すように、下部スプレッダ50が後倒し状態のとき、ロープ44は、ピン61よりも上側Z1および前側X1の少なくともいずれかに配置される。このとき、仮に、ピン61よりも上側Z1および前側X1の少なくともいずれかの位置(例えば図4のガード部80と同じ位置)において、下部スプレッダ側ブラケット52に、ガード部180(図9参照)が固定されていたとする。すると、図9に示すように、下部スプレッダ50が前倒し状態になると、ガード部180は、ピン61よりも下側Z2および後側X2の少なくともいずれかに配置されることになる。ピン61よりも下側Z2および後側X2の少なくともいずれかの領域には、干渉抑制対象物(例えば突出物25など)が配置される場合がある。そのため、ガード部180と干渉抑制対象物との干渉によって、旋回フレーム20に対する下部スプレッダ50の回転が妨げられる場合がある。一方、本実施形態では、上記[構成1−2]により、旋回フレーム20に対する下部スプレッダ50の回転が妨げられることを抑制できる。
(第2の発明の効果)
[構成2]クレーン1は、図4に示すように、ガード部80に接続される錘部90を備える。錘部90は、下部スプレッダ側ブラケット52に対するガード部80の回転軸80cに対して、ガード部80とは反対側に設けられる。
上記[構成2]により、回転軸80cに対するガード部80の相対位置を所定範囲内に維持しやすい。その結果、ロープ44とピン61との干渉を抑制可能な位置、および、図9に示すように、ガード部80と干渉抑制対象物(例えば突出物25など)との干渉を抑制可能な位置に、ガード部80を配置しやすい。
具体的には例えば、上記[構成2]により、回転軸80cよりもガード部80が前側X1に配置された状態を維持しやすい。例えば、図4に示すように、下部スプレッダ50が後倒し状態のときには、回転軸80cよりも前側X1の、ロープ44とピン61との干渉を抑制可能な位置に、ガード部80を配置しやすい。さらに、図9に示すように、下部スプレッダ50が前倒し状態のときには、干渉抑制対象物(例えば突出物25など)よりも前側X1の、ガード部80と干渉抑制対象物との干渉を抑制可能な位置に、ガード部80を配置しやすい。
(第3の発明の効果)
図7に示すように、下部スプレッダ側ブラケット52は、下部スプレッダ側ブラケット本体部53と、内側突出部57aと、を備える。内側突出部57aは、下部スプレッダ側ブラケット本体部53から横方向内側Y1に突出する。
[構成3]図4に示すように、ガード部80は、回転規制部83を備える。回転規制部83は、下部スプレッダ50が後倒し状態のときに内側突出部57aに接触することで、下部スプレッダ側ブラケット52に対するガード部80の回転であって、ガード部80がピン中心軸61cに近づく側の回転を規制する。
下部スプレッダ50が後倒し状態のときに、ガード部80の回転が規制されない場合、ガード部80がピン61に干渉する場合がある。そこで、上記[構成3]のように、回転規制部83が、ガード部80の回転を規制する。よって、下部スプレッダ50が後倒し状態のときに、ガード部80がピン61に干渉することを抑制できる。
(変形例)
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、各構成要素の配置や形状が変更されてもよい。例えば、構成要素の数が変更されてもよく、構成要素の一部が設けられなくてもよい。例えば、構成要素どうしの固定や連結などは、直接的でも間接的でもよい。例えば、互いに異なる複数の構成要素として説明したものが、一つの部材や部分とされてもよい。例えば、一つの部材や部分として説明したものが、互いに異なる複数の部材や部分に分けて設けられてもよい。
例えば、突出物25は、ピン受け部25aを有さないものでもよい。例えば、「線状部材」は、ロープ44でなくてもよい。線状部材は、図1に示すブーム30を起伏させるロープ44(ブーム起伏ロープ)以外のロープでもよい。線状部材は、図5に示す配管42aでもよく、組立用シリンダ42用の配管42a以外の配管でもよい。
1 クレーン
20 旋回フレーム
42a 配管(線状部材)
44 ロープ(線状部材)
50 下部スプレッダ
51 下部スプレッダ本体部
52 下部スプレッダ側ブラケット
53 下部スプレッダ側ブラケット本体部
55 ピン孔
57a 内側突出部
61 ピン
80 ガード部
83 回転規制部
90 錘部

Claims (3)

  1. 旋回フレームと、
    前記旋回フレームに回転可能に取り付けられ、後倒し状態になることが可能な下部スプレッダと、
    前記旋回フレームと前記下部スプレッダとを接続し、横方向に延びる中心軸を有するピンと、
    前記下部スプレッダに取り付けられるガード部と、
    線状部材と、
    を備え、
    前記下部スプレッダは、
    複数のシーブを有する下部スプレッダ本体部と、
    前記下部スプレッダ本体部に取り付けられ、前記ピンを介して前記旋回フレームに取り付けられる下部スプレッダ側ブラケットと、
    を備え、
    前記線状部材は、前記下部スプレッダが後倒し状態のとき、前記ピンよりも上側および前側の少なくともいずれかに配置され、
    前記ガード部は、前記下部スプレッダ側ブラケットに対する相対位置を変えるように前記下部スプレッダ側ブラケットに回転可能に取り付けられ、前記下部スプレッダ側ブラケットよりも横方向内側に配置され、前記下部スプレッダが後倒し状態のときに前記ピンと前記線状部材との間に配置可能に構成される、
    クレーン。
  2. 旋回フレームと、
    前記旋回フレームに回転可能に取り付けられ、後倒し状態になることが可能な下部スプレッダと、
    前記旋回フレームと前記下部スプレッダとを接続し、横方向に延びる中心軸を有するピンと、
    前記下部スプレッダに取り付けられるガード部と、
    前記ガード部に接続される錘部と、
    線状部材と、
    を備え、
    前記下部スプレッダは、
    複数のシーブを有する下部スプレッダ本体部と、
    前記下部スプレッダ本体部に取り付けられ、前記ピンを介して前記旋回フレームに取り付けられる下部スプレッダ側ブラケットと、
    を備え、
    前記線状部材は、前記下部スプレッダが後倒し状態のとき、前記ピンよりも上側および前側の少なくともいずれかに配置され、
    前記ガード部は、前記下部スプレッダ側ブラケットに回転可能に取り付けられ、前記下部スプレッダ側ブラケットよりも横方向内側に配置され、前記下部スプレッダが後倒し状態のときに前記ピンと前記線状部材との間に配置可能に構成され、
    前記錘部は、前記下部スプレッダ側ブラケットに対する前記ガード部の回転軸に対して前記ガード部とは反対側に設けられる、
    クレーン。
  3. 旋回フレームと、
    前記旋回フレームに回転可能に取り付けられ、後倒し状態になることが可能な下部スプレッダと、
    前記旋回フレームと前記下部スプレッダとを接続し、横方向に延びる中心軸を有するピンと、
    前記下部スプレッダに取り付けられるガード部と、
    線状部材と、
    を備え、
    前記下部スプレッダは、
    複数のシーブを有する下部スプレッダ本体部と、
    前記下部スプレッダ本体部に取り付けられ、前記ピンを介して前記旋回フレームに取り付けられる下部スプレッダ側ブラケットと、
    を備え、
    前記線状部材は、前記下部スプレッダが後倒し状態のとき、前記ピンよりも上側および前側の少なくともいずれかに配置され、
    前記下部スプレッダ側ブラケットは、
    下部スプレッダ側ブラケット本体部と、
    前記下部スプレッダ側ブラケット本体部から横方向内側に突出する内側突出部と、
    を備え、
    前記ガード部は、前記下部スプレッダ側ブラケットに回転可能に取り付けられ、前記下部スプレッダ側ブラケットよりも横方向内側に配置され、前記下部スプレッダが後倒し状態のときに前記ピンと前記線状部材との間に配置可能に構成され、
    前記ガード部は、前記下部スプレッダが後倒し状態のときに前記内側突出部に接触することで、前記下部スプレッダ側ブラケットに対する前記ガード部の回転であって前記ガード部が前記ピンの中心軸に近づく側の回転を規制する回転規制部を備える、
    クレーン。
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