JP6874747B2 - 上部スプレッダ取付装置 - Google Patents
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Description
ブーム中心軸20aが延びる方向を、ブーム軸方向Xbとする。ブーム軸方向Xbにおいて、ブーム20の基端部(上部旋回体13に取り付けられる側の部分)から先端部(上部旋回体13に取り付けられる側とは反対側の部分)に向かう側をブーム先端側Xb1とし、その逆側をブーム基端側Xb2とする。上部旋回体13に対するブーム20の回転軸が延びる方向(横方向Y)を、ブーム横方向Ybともいう。ブーム軸方向Xbおよびブーム横方向Ybのそれぞれに直交する方向を、ブーム上下方向Zbとする。ブーム上下方向Zbにおいて、ブーム腹面20cからブーム背面20bに向かう側をブーム上側Zb1(起伏部材上側)とし、その逆側をブーム下側Zb2(起伏部材下側)とする。
上部スプレッダ60に関する方向には、図3に示すように、スプレッダ前後方向Xsと、スプレッダ横方向Ysと、スプレッダ上下方向Zsと、がある。図1において二点鎖線で示すように、起伏ロープ47およびガイライン43が上部スプレッダ60に接続され、起伏ロープ47およびガイライン43が略直線状に配置された状態(以下、この状態を上部スプレッダ60の「使用状態」という)になる場合がある。図3に示すように、スプレッダ前後方向Xsは、上部スプレッダ60が使用状態のときの、起伏ロープ47およびガイライン43が延びる方向である。スプレッダ前後方向Xsにおいて、起伏ロープ47からガイライン43に向かう側をスプレッダ前側Xs1とし、その逆側をスプレッダ後側Xs2とする。スプレッダ横方向Ysは、上部スプレッダ60が使用状態のときに、横方向Yと一致(または略一致)する方向である。図2に示すスプレッダ横方向Ysにおいて、上部スプレッダ60の中央部(スプレッダ横方向Ysにおける中央部)に向かう側をスプレッダ横方向Ys内側とし、上部スプレッダ60の中央部から遠ざかる側をスプレッダ横方向Ys外側とする。図3に示すように、スプレッダ上下方向Zsは、スプレッダ前後方向Xsおよびスプレッダ横方向Ysのそれぞれに直交する方向である。
取付部側取付孔89は、次のように配置される。図5に示すように、取付部側取付孔89は、ガイド部83および規制部85に被ガイド部70が接触したときに、上部スプレッダ側取付孔65と合う位置に配置される。このように取付部側取付孔89と上部スプレッダ側取付孔65の位置が合うように、規制部85の位置が設定される。このとき、ブーム横方向Ybから見て、取付部側取付孔89は、上部スプレッダ側取付孔65と重なる位置に配置される。このとき、取付部側取付孔89と上部スプレッダ側取付孔65とが、ブーム横方向Ybに連続する。図7に示す例では、上部スプレッダ側取付孔65と中空部70cとは、スプレッダ横方向Ysに連続する。よって、この場合、中空部70cと、取付部側取付孔89と、上部スプレッダ側取付孔65とが、ブーム横方向Yb(スプレッダ横方向Ys)に連続する。よって、中空部70cと、取付部側取付孔89と、上部スプレッダ側取付孔65とに、取付ピン90を差し込み可能である。
図1に示すクレーン1(特に上部スプレッダ取付装置50)は、以下のように作動するように構成される。クレーン1の輸送時には、クレーン1が分解された状態になる。これは、クレーン1の部品を輸送車(トレーラなど)に搭載するため、また、輸送時の質量および寸法を規制値以内に収めるためである。例えば、輸送時には、下部ブーム21と、下部ブーム21よりも先端側のブーム20(中間ブーム23および上部ブーム25)と、が分離された状態になる。例えば、輸送時には、下部ブーム21は、上部旋回体13に取り付けられた状態でもよく、上部旋回体13から分離された状態でもよい。
クレーン1は、次のように分解される。クレーン1が作業可能な状態のとき、ブーム20は、上部旋回体13に対して上側Z1に起こされた状態になる(図示なし)。この状態で、起伏ロープ47が、起伏ウインチ45により繰り出される(緩められる)。すると、ブーム20の先端部(上部ブーム25)が着地する。そして、起伏ロープ47が、起伏ウインチ45により、さらに繰り出される。すると、上部スプレッダ60は、取付部80(ここではブーム側取付部80B)に向かって、下側Z2に移動する。このとき、上部スプレッダ60は、起伏ロープ47の張力の影響、ガイライン43の張力の影響、ならびに、上部スプレッダ60、起伏ロープ47、およびガイライン43のそれぞれの重心位置の影響を受ける。そのため、上部スプレッダ60は、様々な方向に傾きながら(前後方向X、上下方向Z、および横方向Yを回転軸として回転しながら)、取付部80に向かって移動する。
クレーン1の組立は、上記のクレーン1の分解とは逆の手順、またはほぼ逆の手順により行われる。ただし、クレーン1の組立時に、図5に示す被ガイド部70がガイド部83にガイドされる作動は、クレーン1の分解時には、規制部85から被ガイド部70が上げられる作動となる。また、クレーン1の組立時に、規制部85から被ガイド部70が上げられる作動は、クレーン1の分解時には、被ガイド部70がガイド部83にガイドされる作動となる。
図1に示す上部スプレッダ取付装置50による効果は次の通りである。なお、以下の効果の説明では、取付部80がブーム側取付部80Bである場合について説明するが、取付部80はガントリ側取付部80Gでもよい。取付部80がガントリ側取付部80Gである場合は、以下の説明におけるブーム20をガントリ30に代えればよい。
上部スプレッダ取付装置50は、クレーン1のブーム20(起伏部材)に設けられる。上部スプレッダ取付装置50は、上部スプレッダ60と、取付部80と、を備える。取付部80は、ブーム20に取り付けられる。取付部80には、上部スプレッダ60が取り付けられる。図3に示すように、上部スプレッダ60は、上部スプレッダフレーム61と、被ガイド部70と、上部スプレッダ側取付孔65と、を備える。被ガイド部70は、上部スプレッダフレーム61に設けられ、スプレッダ横方向Ysに延びる被ガイド部中心軸70a(中心軸)を有する。上部スプレッダ側取付孔65は、上部スプレッダフレーム61に形成され、取付ピン90(図5参照)を差し込み可能である。
[構成2]図6に示すように、規制部85(具体的には離間方向規制部85b)は、被ガイド部70が規制部85に接触したときに、ガイド部83から被ガイド部70が離れる向き(離間方向D2)への被ガイド部70の移動を規制する。
[構成3]取付部80から上部スプレッダ60が取り外されるときの姿勢をブーム20がとり、かつ、ガイド部83および規制部85に被ガイド部70が接触した状態を状態αとする。状態αのとき、図6に示すように、規制部85は、被ガイド部70の真上の領域(真上領域A70)の外側のみに配置される。
[構成4]図2に示すように、被ガイド部70は、スプレッダ横方向Ysの回転軸を中心に回転可能に上部スプレッダフレーム61に取り付けられるローラである。
[構成5]図6に示すように、規制部85は、円弧状部分85cを備える。円弧状部分85cは、ブーム横方向Ybから見たときに円弧状であり、被ガイド部70の外周面に沿うように形成される。
[構成6]図7に示すように、被ガイド部70は、上部スプレッダフレーム61のスプレッダ横方向Ys外側の面よりもスプレッダ横方向Ys外側に配置される。被ガイド部70よりも径方向内側の部分は中空である(中空部70cを参照)。被ガイド部70よりも径方向内側の部分の空間(中空部70c)は、上部スプレッダ側取付孔65にスプレッダ横方向Ysに連続する。
上記実施形態は様々に変形されてもよい。例えば、各構成要素の配置や形状が変更されてもよい。例えば、クレーン1の組立および分解の手順は変更されてもよく、手順の一部が行われなくてもよい。例えば、構成要素の数が変更されてもよく、構成要素の一部が設けられなくてもよい。例えば、構成要素どうしの固定や連結などは、直接的でも間接的でもよい。例えば、互いに異なる複数の構成要素として説明したものが、一つの部材や部分とされてもよい。例えば、一つの部材や部分として説明したものが、互いに異なる複数の部材や部分に分けて設けられてもよい。
20 ブーム(起伏部材)
20b ブーム背面(背面)
30 ガントリ(起伏部材)
50 上部スプレッダ取付装置
60 上部スプレッダ
61 上部スプレッダフレーム
65 上部スプレッダ側取付孔
70 被ガイド部
70a 被ガイド部中心軸(中心軸、横方向の回転軸)
70b 軸受
80 取付部
83 ガイド部
85 規制部
85c 円弧状部分
89 取付部側取付孔
90 取付ピン
A70 真上領域(領域)
D1 傾斜方向
Claims (7)
- クレーンの起伏部材に設けられる上部スプレッダ取付装置であって、
上部スプレッダと、
前記起伏部材に取り付けられ、前記上部スプレッダが取り付けられる取付部と、
を備え、
前記上部スプレッダは、
上部スプレッダフレームと、
前記上部スプレッダフレームに設けられ、横方向に延びる中心軸を有する被ガイド部と、
前記上部スプレッダフレームに形成され、取付ピンを差し込み可能であり、横方向から見て前記被ガイド部の前記中心軸と重なる位置に配置される上部スプレッダ側取付孔と、
を備え、
前記取付部は、
前記被ガイド部に接触可能であり、前記起伏部材の軸方向に対して傾斜する方向である傾斜方向に沿って前記被ガイド部をガイドするガイド部と、
前記被ガイド部に接触可能であり、前記傾斜方向への前記被ガイド部の移動を規制する規制部と、
前記取付ピンを差し込み可能な取付部側取付孔と、
を備え、
前記取付部側取付孔は、前記ガイド部および前記規制部に前記被ガイド部が接触したときに、前記上部スプレッダ側取付孔と合う位置に配置され、
前記被ガイド部は、横方向の回転軸を中心に回転可能に前記上部スプレッダフレームに取り付けられるローラである、
上部スプレッダ取付装置。 - クレーンの起伏部材に設けられる上部スプレッダ取付装置であって、
上部スプレッダと、
前記起伏部材に取り付けられ、前記上部スプレッダが取り付けられる取付部と、
を備え、
前記上部スプレッダは、
上部スプレッダフレームと、
前記上部スプレッダフレームに設けられ、横方向に延びる中心軸を有する被ガイド部と、
前記上部スプレッダフレームに形成され、取付ピンを差し込み可能であり、横方向から見て前記被ガイド部の前記中心軸と重なる位置に配置される上部スプレッダ側取付孔と、
を備え、
前記取付部は、
前記被ガイド部に接触可能であり、前記起伏部材の軸方向に対して傾斜する方向である傾斜方向に沿って前記被ガイド部をガイドするガイド部と、
前記被ガイド部に接触可能であり、前記傾斜方向への前記被ガイド部の移動を規制する規制部と、
前記取付ピンを差し込み可能な取付部側取付孔と、
を備え、
前記取付部側取付孔は、前記ガイド部および前記規制部に前記被ガイド部が接触したときに、前記上部スプレッダ側取付孔と合う位置に配置され、
前記被ガイド部は、横方向から見たとき、前記被ガイド部の前記中心軸を中心とする円形状である、
上部スプレッダ取付装置。 - 請求項1または2に記載の上部スプレッダ取付装置であって、
前記規制部は、円弧状部分を備え、
前記円弧状部分は、横方向から見たときに円弧状であり、前記被ガイド部の外周面に沿うように形成される、
上部スプレッダ取付装置。 - クレーンの起伏部材に設けられる上部スプレッダ取付装置であって、
上部スプレッダと、
前記起伏部材に取り付けられ、前記上部スプレッダが取り付けられる取付部と、
を備え、
前記上部スプレッダは、
上部スプレッダフレームと、
前記上部スプレッダフレームに設けられ、横方向に延びる中心軸を有する被ガイド部と、
前記上部スプレッダフレームに対して前記被ガイド部を、横方向の回転軸を中心に回転可能に支持する軸受と、
前記上部スプレッダフレームに形成され、取付ピンを差し込み可能であり、横方向から見て前記被ガイド部の前記中心軸と重なる位置に配置される上部スプレッダ側取付孔と、
を備え、
前記取付部は、
前記被ガイド部に接触可能であり、前記起伏部材の軸方向に対して傾斜する方向である傾斜方向に沿って前記被ガイド部をガイドするガイド部と、
前記被ガイド部に接触可能であり、前記傾斜方向への前記被ガイド部の移動を規制する規制部と、
前記取付ピンを差し込み可能な取付部側取付孔と、
を備え、
前記取付部側取付孔は、前記ガイド部および前記規制部に前記被ガイド部が接触したときに、前記上部スプレッダ側取付孔と合う位置に配置される、
上部スプレッダ取付装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の上部スプレッダ取付装置であって、
前記規制部は、前記被ガイド部が前記規制部に接触したときに、前記ガイド部から前記被ガイド部が離れる向きへの前記被ガイド部の移動を規制する、
上部スプレッダ取付装置。 - 請求項5に記載の上部スプレッダ取付装置であって、
前記取付部から前記上部スプレッダが取り外されるときの姿勢を前記起伏部材がとり、かつ、前記ガイド部および前記規制部に前記被ガイド部が接触したとき、前記規制部は、前記被ガイド部の真上の領域の外側のみに配置される、
上部スプレッダ取付装置。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の上部スプレッダ取付装置であって、
前記被ガイド部は、前記上部スプレッダフレームの横方向外側の面よりも横方向外側に配置され、
前記被ガイド部よりも径方向内側の部分は中空であり、
前記被ガイド部よりも径方向内側の部分の空間は、前記上部スプレッダ側取付孔に横方向に連続する、
上部スプレッダ取付装置。
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