JP6719138B1 - タイル剥離装置用タイル目地切削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転刃が接触してタイルを破損することなく誰でも簡単にタイル目地に沿ってモルタル等に切削溝を形成することができるタイル目地切削装置を提供する。【解決手段】一対のプレート22,23でタイルTの端面同士を把持したままこじって引き剥がすタイル剥離装置10のプレート22,23を差し込むための溝M2をタイル目地M1に沿って切削するタイル剥離装置用タイル目地切削装置1において、回転するスピンドル2aを有する電動カッター本体2と、この電動カッター本体2のスピンドル2aに装着されたダイヤモンドカッターなどの回転刃2bと、この回転刃2bを覆うカバー3と、を備え、カバー3に、回転刃2bに沿った前後方向の端部にスピンドル2aの軸方向に突出した突出片41を前後一対固着し、これらの前後一対の突出片41に、タイル目地M1に嵌まり込む断面逆台形状の定規5を架け渡して固定支持する。【選択図】図1

Description

本発明は、既存建築物に貼り付けられたタイルを剥離するタイル剥離装置を使用するにあたって既存のタイル目地に沿ってダイヤモンドカッターなどの回転刃で貼付モルタルを切削して溝を形成するためタイル剥離装置用タイル目地切削装置に関するものである。
従来、意匠性や耐久性が向上することからマンションやビルなどの建物の外壁等には、タイルを貼り付けて仕上げることが行われている。しかし、このようなタイルは、磁器質タイルや陶器質タイルなどの土を高温で焼成したものであり、同じ品番でも焼成する窯が違うだけで色合いが違ってしまうという問題があった。このため、建物を改修する際には、色見本として既存の建物からタイルを剥がし、新しく焼成するタイルの色合いを調整するということが行われている。また、既存のタイルに浮きや不具合が無いかを確認するためやその他の検査のために任意の箇所のタイルを剥がすことが行われている。
その上、歴史的・文化的に価値の高い既存建築物を改修したり移築したりする際には、建築物の外観の風合いを守るために、外壁タイルを剥がして再度使用するという要請が極めて高いものである。しかし、外壁タイルなどのタイルは、コンクリート構造物などの構造物にモルタルを介して貼り付けられるものであり、モルタルと接合する裏面が蟻足状となっていたりするため、タイルを破損することなく剥がすことが困難であるという問題があった。
このような問題を解決するべく、本願の出願人は、タイルを破損することなく剥がすことができるタイル剥離装置を提案した(特許文献1参照)。特許文献1に記載のタイル剥離装置は、上下一対のプレートの間隔を回動ボルトで調整自在な把持機構と、この回動ボルトの頭部に連結して締め付ける回動レバーと、を備え、前記把持機構でタイルの端面となる小口面を把持してタイルを剥がすものである。このため、タイルを破損することなく容易に剥がすことができるものである。
この特許文献1に記載のタイル剥離装置を使用するには、図10に示すように、既成品の手持ち電動カッターにコンクリート切削用の乾式ダイヤモンドカッターなどの回転刃を装着し、既存のタイル目地M1に沿って貼付モルタルM3等を切削して溝M2を形成する必要があった。図11,図12に示すように、タイル剥離装置10の把持機構20の一対のプレート22,23を差し込むためである。
しかし、タイル目地M1の幅は、一般的に5mm程度しかなく、回転刃の厚さ自体も2〜3mm程度あり、既存のタイルTに回転刃が接触して傷をつけることなく、手持ちの電動カッターで既存のタイル目地M1(特に、壁面)に沿って貼付モルタルM3等を切削することは困難であるという問題があった。このため、このような切削作業に熟練した熟練工が細心の注意を払って時間をかけて切削するしかなく、タイル剥離作業のコストアップの要因となっていた。
特許第6108255号公報
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、熟練工でなくても誰でも簡単に回転刃が接触してタイルを破損することなくタイル目地に沿ってモルタル等に切削溝を形成することができるタイル剥離装置用タイル目地切削装置を提供することにある。
請求項1に係るタイル剥離装置用タイル目地切削装置は、一対のプレートでタイルの端面同士を把持したままこじって引き剥がすタイル剥離装置の前記プレートを差し込むための溝をタイル目地に沿って切削するタイル剥離装置用タイル目地切削装置であって、回転するスピンドルを有する電動カッター本体と、この電動カッター本体のスピンドルに装着されたダイヤモンドカッターなどの回転刃と、この回転刃を覆うカバーと、を備え、前記カバーには、前記回転刃に沿った前後方向の端部に前記スピンドルの軸方向に突出した突出片が前後一対固着され、これらの前後一対の突出片には、前記溝を切削するタイル目地と隣接し、且つ、前記溝を切削するタイル目地と略平行な既存のタイル目地に嵌まり込んで前記電動カッター本体とともに切削進行方向にスライドしてガイドする断面逆台形状の定規が架け渡されて支持固定されていることを特徴とする。
請求項2に係るタイル剥離装置用タイル目地切削装置は、請求項1に記載のタイル剥離装置用タイル目地切削装置において、前記定規は、前記突出片に前記回転刃からの離間距離が調整自在に取り付けられていることを特徴とする。
請求項3に係るタイル剥離装置用タイル目地切削装置は、請求項2に記載のタイル剥離装置用タイル目地切削装置において、前記定規は、カムレバーにより締付又は弛緩自在に固定されて、前記突出片に前記回転刃からの離間距離が調整自在に取り付けられていることを特徴とする。
請求項4に係るタイル剥離装置用タイル目地切削装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載のタイル剥離装置用タイル目地切削装置において、前記カバーには、前記回転刃と直交する板面を有するスライドプレートが取り付けられ、前記定規は、前記スライドプレートの前記板面より前記回転刃の半径方向外側に前記板面と略平行にずれて固定されていることを特徴とする。
請求項5に係るタイル剥離装置用タイル目地切削装置は、請求項1ないし4のいずれかに記載のタイル剥離装置用タイル目地切削装置において、前記定規には、目盛が付けられていることを特徴とする。
請求項1〜に記載の発明によれば、既存建築物に貼り付けられたタイルを剥離するタイル剥離装置を使用するにあたって、既存のタイル目地に沿って回転刃で貼付モルタルや目地モルタルを切削して溝を形成する際に、回転刃がタイルと接触して傷つけることなく誰でも簡単に施工することができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、定規が回転刃からの離間距離が調整自在に取り付けられているので、揺動する電動カッターの回転刃とカバーとの位置関係がずれたような場合でも、定規と回転刃との間隔を調整して既存のタイル目地に沿って溝を真っすぐに切削することができる。
特に、請求項3に記載の発明によれば、定規がカムレバーにより締付又は弛緩自在に固定されているので、定規と回転刃との間隔の調整が極めて短時間で行うことができる。
特に、請求項4に記載の発明によれば、プレートの板面と回転刃が直交した状態でタイル目地に定規を当てて貼付モルタル等を真っすぐに切削することができる。このため、回転刃がタイルと接触して傷つけるおそれをさらに低減することができ、誰でも簡単に施工することが可能となる。
特に、請求項5に記載の発明によれば、定規の目盛から逆算して、現在回転刃で切削している溝の端部と既存のタイルとの距離を確認することができる。このため、回転刃がタイルと接触して傷つけるおそれをさらに低減することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るタイル剥離装置用タイル目地切削装置の全体構成を示す上方から見下ろした斜視図である。 図2は、同上のタイル目地切削装置を前方から見た斜視図である。 図3は、同上のタイル目地切削装置を下方から見上げた斜視図である。 図4は、同上のタイル目地切削装置を側方から見た右側面図である。 図5は、図4のタイル目地切削装置のカムレバー付近を拡大して示す部分拡大図である。 図6は、同上のタイル目地切削装置の突出片の変形例を示す斜視図である。 図7は、同上のタイル目地切削装置の使用状態を示す使用状態説明図である。 図8は、本発明の第2実施形態に係るタイル目地切削装置を示す下方から見上げた斜視図である。 図9は、同上のタイル目地切削装置の使用状態を示す使用状態説明図である。 図10は、タイル剥離装置の一対のプレートを差し込んで把持するための溝をタイル目地に沿って切削する工程を示す説明図であり、図10(a)が目地切削前、図10(b)が目地切削後を示している。 図11は、タイル剥離装置のプレートでタイルの端面同士を把持してこじって回転させる状態を示す説明図である。 図12は、同上のタイル剥離装置でタイルを剥離した状態を示す説明図である。
以下、本発明に係るタイル剥離装置用タイル目地切削装置を実施するための一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1〜図5を用いて、本発明の第1実施形態に係るタイル剥離装置用タイル目地切削装置1(以下単にタイル目地切削装置という)について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るタイル目地切削装置の全体構成を示す上方から見下ろした斜視図であり、図2は、同上のタイル目地切削装置を前方から見た斜視図である。また、図3は、同上のタイル目地切削装置を下方から見上げた斜視図であり、図4は、同上のタイル目地切削装置を側方から見た右側面図である。そして、図5は、図4のタイル目地切削装置のカムレバー付近を拡大して示す部分拡大図である。
本発明の第1実施形態に係るタイル目地切削装置1は、タイルを把持して既存構造物から引き剥がすタイル剥離装置10(図11,図12参照)を使用するための前工程(前工事)として既存のタイル目地M1に沿って溝M2を切削して掘り下げるための装置である(図10も参照)。
<タイル剥離装置>
先ず、図10〜図12を用いて、コンクリート構造物の壁面Wに貼り付けられた既存の壁面タイル及び本願の発明者らが特許文献1(特許第6108255号公報)として提案したタイル剥離装置10について簡単に説明する。
図10は、タイル剥離装置10の一対のプレートを差し込んで把持するための溝M2をタイル目地M1に沿って切削する工程を示す説明図であり、図10(a)が目地切削前、図10(b)が目地切削後を示している。また、図11は、タイル剥離装置10のプレートでタイルの端面同士を把持してこじって回転させる状態を示す説明図であり、図12は、タイル剥離装置10でタイルを剥離した状態を示す説明図である。
図10(a)に示すように、タイルTは、一般に、コンクリートが硬化した後にコンクリート構造物の壁面Wに貼付モルタルM3により貼り付けられ、その貼付モルタルM3が硬化した後、タイル目地M1に目地材M4が充填されている。
本願発明者らが提案したタイル剥離装置10は、使用するための前工程として図10(b)に示すように、タイル目地M1に沿って溝M2をコンクリート構造物の壁面W近傍まで目地材M4及び貼付モルタルM3を切削して掘り下げる必要があった。従来は、この切削して掘り下げる工程を、乾式ダイヤモンドカッターからなる回転刃が装着された市販の手持ち電動カッターで行っていた。
このため、背景技術で述べたように、5mm程度しかないタイル目地M1に、厚さ2〜3mmの回転刃を挿入して手持ちの電動カッターで切削することとなり、手振れ等により既存のタイルTに回転刃が接触して傷を付けることなく切削することが困難であるという問題があった。
なお、図示するタイルTは、コンクリート構造物からなる建物の外壁の壁面に貼り付けられた45二丁掛けの外壁タイルを想定している。勿論、タイルTは、45二丁掛けの外壁タイルに限られず、大判の床タイルやその他のタイルにも適用できることは云うまでもない。
図11,図12に示すように、タイル剥離装置10は、一対のプレートの間隔を回動ボルト21で調整自在な把持機構20と、この把持機構20でタイルTを把持する力が所定値に達したか否かを確認するトルクレンチ30など、を備えている。また、タイル剥離装置10は、把持機構20に取り付けられた取っ手40も備えている。
(把持機構)
把持機構20は、上下一対のプレートである上プレート22,下プレート23と、これらの上プレート22,下プレート23に螺合して両者の間隔を調整する回動ボルト21と、を備えている。この把持機構20は、上プレート22と下プレート23との間にタイルTを挟んで把持(挟持)する機構である。また、この把持機構20は、これらの上プレート22及び下プレート23と回動ボルト21との進退動をガイドするガイド機構(図示せず)も備えている。
(回動ボルト)
回動ボルト21は、上プレート22のボルト孔及び下プレート23に装着された螺合部材に挿通されて両者を繋ぐとともに、回転することで外周面に形成されたねじ山により両者の間隔を拡大又は縮小して調整する機能を有している。
また、図11に示すように、回動ボルト21の下端部となる位置には、ばね材であるコイルスプリングSがナットとワッシャーにより一端を止付けられて装着されている。つまり、下プレート23の下面にコイルスプリングSに当接してばねの反発力が付加された状態で回動ボルト21と下プレート23とが螺合されて接合されている。このため、コイルスプリングSによる適度な付勢力(押圧力)が付与され、回動ボルト21とナットが供回りして空回りすることを防止することができる。
[タイル目地切削装置]
図1に示すように、第1実施形態に係るタイル目地切削装置1は、市販の電動カッターである電動カッター本体2と、この電動カッター本体2を覆うカバー3と、を備えている。また、このカバー3には、間隔調整機構4を介して棒材からなる定規5が固定支持されている。
(電動カッター本体)
電動カッター本体2は、図3,図4に示すように、回転駆動するスピンドル2aを有し、このスピンドル2aに乾式ダイヤモンドカッターからなるドーナツ状の回転刃2bが装着されている。つまり、電動カッター本体2は、ドーナツ状の回転刃2bを回転して対象物に回転刃2bの外周面を当接して、その摩擦力で切削して切断等を行う回転式の市販の電動カッターである。
(カバー)
このカバー3は、図3,図4に示すように、主に回転刃2bを覆うように取り付けられた市販のカバーであり、回転刃2bで対象物を切削して発生する粉塵等が周囲に拡散しないようにする機能を有している。また、このカバー3には、図示しない集塵機(バキューム装置)に接続する排塵ダクト3aが設けられている(図1参照)。
さらに、このカバー3には、図3に示すように、回転刃2bと直交する板面を有するスライドプレート3bが取り付けられている。このスライドプレート3bは、スライドプレート3bの板面をタイルTの表面に当接して図1の矢印方向に滑らせて回転刃2bで切削して切削溝を形成していくためのものである。なお、このスライドプレート3bも通常、市販のカバー3に取り付けられているものである。
なお、図1に示すように、本明細書では、矢印で示すタイル目地切削装置1の切削進行方向を前方、その反対側を後方といい、切削進行方向右側を右、左側を左というものとする。勿論、タイル目地切削装置1の切削方向は、矢印方向にしか進めないというものではなく、便宜的に決めたに過ぎない。つまり、タイル目地切削装置1の切削方向は、切削しながら後方に進むこともできるし、前方・後方を繰り返しながら切削してもよいことは云うまでもない。
(間隔調整機構)
間隔調整機構4は、前後一対の突出片41,41と、これらの突出片41,41に長孔を介して長さ調整可能に取り付けられた前後一対の接続プレート42,42など、から構成されている。
図2に示すように、図示形態の突出片41は、断面L字状のL型アングルからなり、このL型アングルが市販のカバー3の覗き窓の固定用の雌ねじ部を利用してカバー3の右側面からスピンドル2aの軸方向の外側(右側)に突出するようにボルト止めされている。雌ねじ部が設けられている位置は、回転刃3bの切削状況を確認するための覗き窓の長手方向の端部なので、一対の突出片41,41は、回転刃2bに沿った前後方向の端部に突設されていることになる。
図示形態の接続プレート42は、平板状の金属プレートからなり、突端(右側端)が定規5に接合されている。接続プレート42と定規5との接合は、溶接でもよいし、接続プレート42と定規5とを、一枚の金属プレートから切り出して曲げ加工することにより形成されていても構わない。要するに、接続プレート42と定規5とが、接合方法は問わず強固に固着されていればよい。
また、図4,図5に示すように、第1実施形態に係るタイル目地切削装置1では、突出片41,41と接続プレート42,42とが、カムレバー43,43を介して接続固定されている。このカムレバー43は、工具なしに、ねじを締め付けたり、緩めたり自在にできる機械式のレバーである。つまり、カムレバー43は、レバーを押し下げることで、偏心カムでクランプ力を作用させて突出片41,41と接続プレート42,42とを固定し、レバーを引き上げることで、偏心カムでクランプ力を緩めて両者がスライド可能とする機能を有している。このため、間隔調整機構4の間隔調整が簡単に極めて短時間で行うことができる。
なお、前後一対の突出片41,41は、図6に示すように、1つの鋼材から曲げ加工されて形成された一続きの突出片体44となっていても構わない。下部に前後一対の突出片41,41が形成されていることは変わりないからである。図6は、タイル目地切削装置1の突出片の変形例を示す斜視図である。
(定規)
定規5は、タイル目地に嵌まり込む所定幅の直線状の棒材であり、タイルの目地の間隔に応じた所定距離平行に回転刃2bと離間するように、間隔調整機構4で調整されて、接続プレート42,42間に架け渡されている。図2に示すように、定規5は、図示形態では、下方(既存タイル側の方向)がやや狭くなった断面逆台形状となっており、目地幅が5mmの場合、定規5の下辺の幅は4.5mmに設定されている。
この定規5は、断面逆台形状がタイルの目地に嵌まり込んでスライドさせることで、タイル1枚分離間した回転刃2bの切削方向をタイルの目地に沿って真っすぐにガイドする機能を有している。このため、タイル目地切削装置1によれば、手振れにより手持ちの電動工具を使用するのが困難な壁面作業においても、5mm程度しかないタイル目地M1に、厚さ2〜3mmの回転刃2bを挿入してタイル目地切削装置1でブレることなく真っすぐに壁面W近傍まで貼付モルタルM3に所定深さの溝M2を切削することができる(図10も参照)。
この定規5の下端面(タイルと当接する面)は、前述の回転刃2bと直交するスライドプレート3bと略平行に、目地材M4がタイルTの表面から凹んでいる分だけ下方(タイル側となる回転刃2bの半径方向外側)にずれて固定されている。このため、スライドプレート3bをタイルTに当接させて回転刃2bがタイルTの表面に対して垂直となった状態で、定規5が丁度タイル目地M1の目地材M4の表面に当接することとなる。
また、図4,図5に示すように、この定規5には、目盛が付けられている。このため、定規5の目盛から逆算して、現在回転刃2bで切削している溝の端部と既存のタイルTとの距離を確認することができる。このため、タイル目地切削装置1によれば、回転刃2bがタイルTと接触して傷つけるおそれをさらに低減することができる。勿論、この目盛は、なくても良いことは云うまでもない。
次に、図1,図7を用いて、タイル目地切削装置1の使用方法を簡単に説明する。図7は、タイル目地切削装置1の使用状態を示す使用状態説明図である。
(間隔調整)
先ず、前述の間隔調整機構4を用いて、回転刃2bと定規5との離間距離を調整する。具体的には、既存タイルTのタイル目地M1の芯−芯間の距離に、図1の一点鎖線で示す回転刃2bの芯と定規5の軸芯との距離が一致するように調整する。
電動カッターは、回転刃2bが切削の進行に従って損耗してドーナツ状の径が小さくなる。このため、一般に、市販の電動カッターは、回転刃2bでの切削深さを調節できるように、回電動カッター本体2とスライドプレート3bを有するカバー3とが揺動自在に取り付けられている。そのため、回転刃2bとカバー3の側面とは、常に平行になっているとは限られず、狂いが生じるおそれがある。しかし、タイル目地切削装置1では、間隔調整機構4でその狂いを訂正して、回転刃2bと定規5との離間距離を調整することができる。
また、前述のように、タイル目地切削装置1では、突出片41,41と接続プレート42,42とが、カムレバー43,43を介して接続固定されているので、間隔調整機構4による間隔調整が極めて短時間で行うことができる。なお、前記距離に応じて、回転刃2bに嵌め込んで定規5の側端までの長さとなる調整治具(図示せず)を製作しておくと、この間隔調整機構4による間隔調整作業をさらに短時間で行うことができるため好ましい。
(切削)
次に、図7に示すように、切削するタイル目地M1と隣接する一本隣のタイル目地M1に定規5をあてがって嵌め込み、タイル目地切削装置1をセットする。その後、電動カッター本体2を作動させるだけで、タイル目地M1に沿って、ブレることなく真っすぐに壁面W近傍まで貼付モルタルM3に溝M2を切削することができる(図10も参照)。
[第2実施形態]
次に、図8,図9を用いて、本発明の第2実施形態に係るタイル剥離装置用タイル目地切削装置1’(以下単にタイル目地切削装置という)について説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係るタイル目地切削装置1’を示す下方から見上げた斜視図であり、図9は、タイル目地切削装置1’の使用状態を示す使用状態説明図である。第2実施形態に係るタイル目地切削装置1’が、前述の第1実施形態に係るタイル目地切削装置1と相違する主な点は、間隔調整機構4が設けられていな点である。よって、同一構成は、同一符号を付し、説明を省略する。
図8に示すように、第2実施形態に係るタイル目地切削装置1’は、タイル目地切削装置1と同様に、市販の電動カッターである電動カッター本体2と、この電動カッター本体2を覆うカバー3と、を備えている。
しかし、タイル目地切削装置1’では、このカバー3に一対の突出片であるボルト41’,41’が突設され、これらのボルト41’,41’に矩形平板状の一対の接続プレート42’,42’が長孔を介さず、接続プレート42’の板面がボルト41’の軸方向に直交する形でボルト止めされている。
突出片であるボルト41’は、図8に示すように、一般的な六角ボルトであり、前述のカバー3の覗き窓の固定用の雌ねじ部に直接ボルト止めされている。
また、図示形態の接続プレート42’は、平板状の金属プレートからなり、突端(下端)が前述の定規5に接合されている。接続プレート42’と定規5との接合も、溶接でもよいし、接続プレート42’と定規5とを、一枚の金属プレートから切り出して曲げ加工することにより、形成しても構わない。
以上のように、タイル目地切削装置1’では、回転刃2bと定規5との間隔は、調整することができない。しかし、回転刃2bとカバー3の側面とが、平行になって狂いが生じていなければ、回転刃2bと定規5との間隔を調整する必要はない。よって、治具等により回転刃2bとカバー3の側面との平行を保てば、タイル目地切削装置1’でも充分にタイル目地M1に沿って真っすぐに切削することが可能である。
また、タイル目地切削装置1’は、カムレバー43のような間隔調整機構4が設けられておらず、タイル目地切削装置1と比べて安価に製造することができる。その上、タイル目地切削装置1’は、定規5の支持機構が、ボルト41’と接続プレート42’というシンプルな構成のため、耐衝撃性や耐久性が高いものとなっている。
前述のように、タイル目地切削装置1’では、間隔調整は必要ないため、図9に示すように、切削するタイル目地M1と隣接する一本隣のタイル目地M1に定規5をあてがって嵌め込み、タイル目地切削装置1’をセットする。その後、電動カッター本体2を作動させるだけで、タイル目地M1に沿って、ブレることなく真っすぐに壁面W近傍まで貼付モルタルM3に溝M2を切削することができる(図10も参照)。
以上説明した第1実施形態に係るタイル目地切削装置1及び第2実施形態に係るタイル目地切削装置1’によれば、既存建築物に貼り付けられたタイルTを剥離するタイル剥離装置10を使用するにあたって、既存のタイル目地に沿って回転刃2bで貼付モルタルM3等を切削して溝M2を形成する際に、回転刃2bがタイルTと接触して傷つけることなく誰でも簡単に施工することができる。
また、タイル目地切削装置1及びタイル目地切削装置1’によれば、定規5に目盛が付けられているので、定規5の目盛から回転刃2bで切削している溝M2の端部と既存のタイルTとの距離が確認し易く、回転刃2bがタイルTと接触して傷つけるおそれをさらに低減することができる。
そして、第1実施形態に係るタイル目地切削装置1によれば、定規5が回転刃2bからの離間距離が間隔調整機構4により調整自在となっている。このため、揺動する電動カッター本体2とカバー3との位置関係がずれたような場合でも、定規5と回転刃2bとの間隔を調整して既存のタイル目地M1に沿って溝M2を真っすぐに切削することができる。
その上、第1実施形態に係るタイル目地切削装置1によれば、定規5がカムレバー43により締付又は弛緩自在に固定されているので、定規5と回転刃2bとの間隔の調整が極めて短時間で行うことができる。
以上、本発明の第1実施形態に係るタイル目地切削装置1及び第2実施形態に係るタイル目地切削装置1’について詳細に説明した。しかし、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1,1’:タイル目地切削装置(タイル剥離装置用タイル目地切削装置)
2:電動カッター本体
2a:スピンドル
2b:回転刃
3:カバー
3a:排塵ダクト
3b:スライドプレート
4:間隔調整機構
41:突出片(間隔調整機構)
42:接続プレート(間隔調整機構)
43:カムレバー(間隔調整機構)
44:突出片体(間隔調整機構)
41’:ボルト(突出片)
42’:接続プレート
5:定規
10:タイル剥離装置
20:把持機構
21:回動ボルト
22:上プレート
23:下プレート
30:トルクレンチ
40:取っ手
S:コイルスプリング(ばね材)
M1:タイル目地
M2:溝
M3:貼付モルタル(モルタル)
M4:目地材(目地モルタル)
T:タイル
W:壁面

Claims (5)

  1. 一対のプレートでタイルの端面同士を把持したままこじって引き剥がすタイル剥離装置の前記プレートを差し込むための溝をタイル目地に沿って切削するタイル剥離装置用タイル目地切削装置であって、
    回転するスピンドルを有する電動カッター本体と、この電動カッター本体のスピンドルに装着されたダイヤモンドカッターなどの回転刃と、この回転刃を覆うカバーと、を備え、
    前記カバーには、前記回転刃に沿った前後方向の端部に前記スピンドルの軸方向に突出した突出片が前後一対固着され、
    これらの前後一対の突出片には、前記溝を切削するタイル目地と隣接し、且つ、前記溝を切削するタイル目地と略平行な既存のタイル目地に嵌まり込んで前記電動カッター本体とともに切削進行方向にスライドしてガイドする断面逆台形状の定規が架け渡されて支持固定されていること
    を特徴とするタイル剥離装置用タイル目地切削装置。
  2. 前記定規は、前記突出片に前記回転刃からの離間距離が調整自在に取り付けられていること
    を特徴とする請求項1に記載のタイル剥離装置用タイル目地切削装置。
  3. 前記定規は、カムレバーにより締付又は弛緩自在に固定されて、前記突出片に前記回転刃からの離間距離が調整自在に取り付けられていること
    を特徴とする請求項2に記載のタイル剥離装置用タイル目地切削装置。
  4. 前記カバーには、前記回転刃と直交する板面を有するスライドプレートが取り付けられ、前記定規は、前記スライドプレートの前記板面より前記回転刃の半径方向外側に前記板面と略平行にずれて固定されていること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のタイル剥離装置用タイル目地切削装置。
  5. 前記定規には、目盛が付けられていること
    を特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のタイル剥離装置用タイル目地切削装置
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