JP4625541B1 - 建物の長尺床材溝掘り用工具 - Google Patents

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Abstract

【目的】 溝掘り作業を大幅に効率化させることができる溝堀カッターを提供する。
【構成】 金属製の本体部と、前記本体部の上方に固定されている取っ手部と、自らが回動するときの支点となるように自らの略中央部分もしくはその近傍に配置もしくは形成された、穴か凹部か若しくは突部から成る回動支点部と、前記刃先と反対側の上端部またはその近傍に配置されたネジ挿通穴とを有する刃と、前記刃の回動支点部に挿入され若しくは前記刃の回動支点部が挿入される突部か穴か若しくは凹部から成る回動支持部と、前記刃が前記刃の回動支点部を中心に所定範囲だけ回動するときの前記ネジ挿通穴の回動軌跡と対向するように、その平面が湾曲する形状に形成されている、ネジが挿通可能な長穴と、前記ネジ挿通穴と前記長穴とに挿通されて締結されることにより前記刃を前記本体部に固定するためのネジ部品から成る固定部と、を備えたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は建物の床材として使用される塩化ビニル樹脂などの合成樹脂製の長尺シートの表面又はその継ぎ目部分(ジョイント部)に所定断面の溝を掘るために使用される、建物の長尺床材溝掘り用工具(建物の内装工事用の道具)に関する。
従来より、建物のコンクリート床面などの上に張る床材として、塩化ビニル樹脂などの合成樹脂製の長尺シート(例えばその厚さが約2.0〜2.5mmで、その表面の硬度が比較的低くて柔軟であるために表面に溝などを形成し易い長尺シート)が使用されている。この長尺シートは例えば横幅1800mmに形成され運搬・収納時はロール状に巻かれた状態とされている。実際の床面の施工では、この長尺シートを、例えばコンクリート床面上に複数列、互いに平行に張った後、各長尺シート同士の継ぎ目部分(ジョイント部)の処理として、前記継ぎ目部分に断面略U字状又は略V字状の溝を形成し、その後、この溝の中に前記長尺シートと同じ材質(例えば塩化ビニル樹脂製)で直径が例えば約2.0〜2.8mmの溶接棒を加熱・溶融させながら挿入・硬化させ、最後に前記継ぎ目部分を含む床材全体の表面を平滑化させる、ことが行われている。
そして、この処理の中で、前記各長尺シート同士の継ぎ目部分に前記溝(略U溝もしくは略V溝)を形成するために、溝掘り用工具が使用されている。図8はこのような溝掘り作業に使用される、刃と取っ手とから成る単純な構成の溝掘り用工具を説明するための図で、この溝掘り用工具を使用して長尺床材の継ぎ目部分への溝掘りを行っている状態を示す図である。図8において、20はこの溝掘り用工具での溝掘りにより長尺シートから削り取られた残りの長細片である。また、図9の(a)及び(b)は、それぞれ、刃、移動用ガイド及び取っ手を備えた溝掘り用工具を示す斜視図及び側面図である。図9において、21は例えば金属製の本体、22は前記本体21の移動方向側の前方部分に固定されその先端部が前記本体21の下面から床方向(下方向)に突出するガイド針、23は前記本体21の後端部(移動方向と反対側の後方部分)の下面から床方向(下方向)に突出する後ガイド、24は前記本体21に固定されその先端の刃先が前記本体21の前方部分の下面から突出する刃、25は前記本体21の上面に固定された取っ手、である。前記刃24は、その先端の刃先24aの、前記本体21の移動方向(図の矢印A参照)と直交する方向の断面が、例えば略U字状(又は略V字状)に形成されている。
図9の溝掘り用工具を使用して長尺シートの継ぎ目部分に断面略U字状(又は略V字状)のU溝(又はV溝)を形成するときは、ユーザー(作業者)は、まず図9の前記取っ手部25を片手で把持して、ガイド針22とガイド23を継ぎ目部分に挿入させながら、前記本体21を床面に直交する下方向(図の矢印B方向)と前記本体21の移動方向(図の矢印A方向)との間の斜め下方向(図の矢印C方向)に押圧しながら、矢印A方向に移動させる(なお、前記本体21の矢印A方向への移動は、作業者が前記本体21を押すことにより移動させてもよいし、前記本体21を引っ張ることにより移動させてもよい)。すると、前記刃24の先端の刃先24aが前記長尺シートの継ぎ目部分に所定の深さだけ喰い込んだまま、前記ガイド針22とガイド23に案内されながら前記継ぎ目部分に沿って前記矢印A方向に移動して行くので、前記継ぎ目部分に沿うU溝(又はV溝)が形成される。
また、図9において、26は前記ガイド針25の前記本体21下面からの突出量を調整するための針調整ネジ、27は前記刃24の先端の刃先24aの前記本体21下面からの突出量を調整するための刃調整ネジ、である。前記針22の突出量の調整は、前記針調整ネジ26を緩めた状態で図示上下方向に移動させながらその位置を微妙に調整し、その後に前記針調整ネジ26を締め付けて固定する、ことにより行われる。また、前記刃24の先端の刃先24aの突出量の調整は、前記刃調整ネジ27(計2個。図9(a)参照)をドライバーで緩めて、その状態で前記刃24をその長手方向(=前記作業者が本体21を押圧する方向である矢印C方向と略平行な方向)と略平行な図示斜め上方向もしくは斜め下方向に微小な距離だけ移動させながらその位置を微妙に調整し、その後に前記2つの刃調整ネジ27をそれぞれドライバーで強く締結して固定する、ことにより行われる。
実用新案登録第3132350号公報
前記の図9に示すような従来の溝掘り用工具においては、前記刃先24aの前記本体21の下面からの突出量を調整するために、前記2つの刃調整ネジ27をドライバーで緩めた状態で、前記刃24をその長手方向(溝掘り作業時に作業者が本体21を押圧する方向である矢印C方向と略平行な方向)に沿う斜め上または斜め下方に例えば0.1mm単位の微小な距離だけ移動させながらその位置を微妙に調整する必要があったが、このように「前記刃24をその長手方向に沿う斜め上または斜め下方に微小な距離だけ移動させながらその位置を微妙に調整すること」は、特に熟練していない作業者の手作業では極めて難しく何度も試行錯誤しなくてはならないため、溝掘り作業の効率が大きく妨げられてしまうという問題があった。
また、前記の図9に示すような従来の溝掘り用工具においては、前記刃先24aの前記本体21の下面からの突出量を調整するために、前記刃24の位置の微妙な調整を行った後に、作業者がドライバーを使用して前記2つの刃調整ネジ27をそれぞれドライバーで強固に締結する必要があった(また前記微調整の前もドライバーを使用して前記2つの刃調整ネジ27を緩めて前記刃先を移動可能にする必要があった)が、このようなドライバーなどの工具を使用しての作業は作業者にとって極めて煩雑であるため、溝掘り作業の効率が大きく妨げられてしまうという問題があった。
本発明はこのような従来技術の問題点に着目してなされたものであって、溝掘り用工具を使用して、建物の床上に配置された長尺床材又はそれらの継ぎ目部分に断面略U字状の溝又は略V字状の溝を掘る場合において、掘られる溝の深さ寸法に対応する刃の刃先の本体部からの突出量を調整する際に、(1)作業者が前記刃先の前記本体部底面からの突出量の微調整を手作業で極めて簡単に行うことができ、(2)作業者が前述のような突出量の微調整を行った後の前記刃先(もしくは刃)の位置の固定をドライバーなどの工具を使用することなく作業者の手で極めて容易に行うことができ(また前記微調整の前もドライバーなどの工具を使用することなく前記刃を移動可能にでき)、(3)作業者が前記取っ手を押圧するときの押圧力により溝掘り用の刃(自らが回動して刃先の突出量を調整するものを含む)の位置ズレが容易に生じてしまうことを防止することができるようにし、これにより溝掘り作業を大幅に効率化させることができる、建物の長尺床材溝掘り用工具を提供することを目的とする。
このような従来技術の課題を解決するための本発明による建物の長尺床材溝掘り用工具は、建物の床面に配置された塩化ビニル樹脂などの合成樹脂製の長尺床材またはその継ぎ目部分に断面略U字状または略V字状の溝を形成するための建物の長尺床材溝掘り用工具(建物の内装工事用の道具)において、金属製の本体部と、前記本体部の上方に固定されており、作業者が前記本体部を、床に近づき且つ床面と直交する方向と前記本体部の移動方向との間の斜め下方向(以下「押圧方向」という)に押圧しながら、移動させるために、自らの手を置くか自らの手で把持する取っ手部と、前記本体部の下方に配置された刃であって、前記刃の下端部に形成されており前記作業者による押圧力を受けて前記長尺床材の表面からその内側方向に所定の深さだけ喰い込むように断面略U字状または略V字状に形成されている刃先と、自らが回動するときの支点となるように形成された穴か凹部か若しくは突部から成る回動支点部と、前記刃先と反対側の上端部またはその近傍に配置されたネジ挿通穴と、を有し、後記の固定部により前記本体部に固定されており、自らが前記回動支点部を中心に回動することにより前記刃先が「前記本体部の前記移動方向側の前方部分に近づく方向で且つ床に近づく方向」または「前記本体部の前記移動方向と反対側の後方部分に近づく方向で且つ床から遠ざかる方向」に移動する刃と、前記本体部の前記刃の回動支点部が対向もしくは当接する部分に配置もしくは形成されており、前記刃の回動支点部に挿入され若しくは前記刃の回動支点部が挿入される、突部か穴か若しくは凹部から成る回動支持部と、前記本体部の前記刃のネジ挿通穴が対向する部分に配置もしくは形成されており、前記刃が前記刃の回動支点部を中心に所定範囲だけ回動するときの前記ネジ挿通穴の回動軌跡と対向するように、その平面が湾曲する形状に形成されている、ネジが挿通可能な長穴と、いずれか一方が前記刃のネジ挿通穴および前記本体部の長穴に挿通される雄ネジ部品および雌ネジ部品から成り、前記雄ネジ部品と前記雌ネジ部品とが互いの間に前記刃および前記本体部を挟み込んだ状態で互いに螺合され締結されることにより、前記刃を前記本体部に固定するための固定部であって、前記雄ネジ部品または前記雌ネジ部品の頭部もしくはその近傍部分には作業者がドライバーなどの工具を使用することなく自らの手だけで前記雄ネジ部品と前記雌ネジ部品とを螺合し締結できるような滑り止め部が形成されている固定部と、を備え、(a)前記刃の前記回動支点部は、前記刃先と前記ネジ挿通穴との間の略中央部分もしくはその近傍に、配置もしくは形成されており、且つ、(b)前記本体部に配置もしくは形成された回動支持部および長穴は、前記刃の前記回動支点部を中心とする回動範囲(前記刃の回動支点部とネジ挿通穴とを結ぶ直線の回動範囲)が、前記押圧方向に対して65度〜115度の範囲内となるように、配置もしくは形成されている、ことを特徴とするものである。
また、本発明による建物の長尺床材溝掘り用工具においては、前記本体部に配置もしくは形成された回動支持部および長穴は、前記刃の前記回動支点部を中心とする回動範囲(前記刃の回動支点部とネジ挿通穴とを結ぶ直線の回動範囲)が、前記押圧方向に対して70度〜110度の範囲内となるように、配置もしくは形成されている、ことが望ましい。
さらに、本発明による建物の長尺床材溝掘り用工具においては、前記本体部に配置もしくは形成された回動支持部および長穴は、前記本体部の前記回動支持部と前記長穴の中心部とを結ぶ直線の方向が、作業者が前記取っ手部を介して前記本体部を押圧する方向と略直交する方向となるように、配置もしくは形成されている、ことが望ましい。
(1)前記の図9に示すような従来の建物の長尺床材溝掘り用工具においては、作業者が前記刃先の突出量を調整するときは、作業者は、「前記刃先の前記本体底面からの突出量(直線上の移動距離)」を直接に直線上で調整するようにしていたが、その突出量(直線上の移動距離)は例えば0.1mm単位の極めて微小な距離であるため、作業者の手作業による調整は極めて難しいという問題があった。
これに対して、本発明による建物の長尺床材溝掘り用工具においては、前記本体部に配置もしくは形成された回動支持部および長穴は、前記刃が回動することにより前記刃先が「前記本体部の前記移動方向側の前方部分に近づく方向で且つ床に近づく方向」または「前記本体部の前記移動方向と反対側の後方部分に近づく方向で且つ床から遠ざかる方向」に移動可能なように、配置もしくは形成されている。
このように、本発明においては、作業者が前記刃先の突出量を調整するときは、「前記刃先の前記本体部底面からの直線上の移動距離(床面に対してこれと直交する方向において近づくか遠ざかるかの距離)を、直接に、直線上で調整する」のではなく、「前記刃先の前記本体部底面からの直線上の移動距離を、前記の回動する刃先の円弧上の移動距離を円弧上で調整することを通じて、調整する」ようにしている。
そして、「前記の回動する刃先の円弧上の移動距離」は、「前記刃先の前記本体部底面からの直線上の移動距離」よりもずっと長いので、作業者にとっては、「前記刃先の前記本体部底面からの直線上の移動距離を直接に調整すること」よりも、「前記刃先の前記本体部底面からの直線上の移動距離を、前記の回動する刃先の円弧上の移動距離を円弧上で調整することを通じて、調整すること」の方がより容易である。よって、本発明によれば、作業者は、前記刃先の前記本体部底面からの突出量の微調整を手作業で従来よりも大幅に簡単に行うことができ、これにより溝掘り作業を大幅に効率化させることができるようになる。
(2)また、前記の図9に示すような従来の建物の長尺床材溝掘り用工具においては、前記刃先24aの前記本体21からの突出量の調整のために作業者が前記刃24の位置を微妙に調整(移動)させる方向(前記刃24の長手方向ともほぼ一致する方向)が、溝掘り作業時において作業者が前記刃の刃先を長尺シートの継ぎ目部分に食い込ませるために前記取っ手を押圧するときの押圧方向と略平行となっていた。そのため、前記の図9に示すような従来の溝掘り用工具においては、前記刃24を前記本体21に工具を使用して強固に固定しておかないと、作業者が前記取っ手を使用して前記本体21を押圧するとき、前記刃24が容易に位置ズレしてしまう不都合が生じてしまうという問題があった。すなわち、従来の溝掘り用工具においては、このような不都合を避けるため、前記の位置を微調整した刃を前記本体21に固定する際に、ドライバーなどの工具を使用して2つのネジ27をそれぞれ強固に締結するという煩雑な作業が必要であった。
これに対して、本発明による建物の長尺床材溝掘り用工具においては、前記本体部に配置もしくは形成された回動支持部および長穴は、「前記本体部の前記回動支持部と前記長穴の中心部とを結ぶ直線の方向」(前記刃を前記本体部に固定もしくは支持するための『2箇所』である『前記長穴と前記回動支持部』とを結ぶ直線の方向)が、「溝掘り作業時に作業者が前記取っ手部を使用して前記本体部を押圧する方向」(前記刃先を長尺シートの継ぎ目部分に食い込ませながら前記本体部を移動させるために作業者が前記取っ手を押圧する方向)と略平行にならないように、配置もしくは形成されている。
したがって、本発明においては、「作業者が前記刃先を長尺シートの継ぎ目部分に食い込ませながら本体部を移動させるために前記取っ手及び本体部を押圧するとき、その押圧力によって前記刃の位置ズレが容易に生じてしまうという従来技術において生じていた不都合(図9に関して前述した説明を参照)」が、前記刃を前記本体部に極めて強固に固定しなくてもほとんど生じないようになる。すなわち、もし、「前記本体部の前記回動支持部と前記長穴の中心部とを結ぶ直線の方向」(前記刃を前記本体部に固定もしくは支持するための『2箇所』である『前記長穴と前記回動支持部』を結ぶ直線の方向)が、「作業者が前記取っ手部を使用して前記本体部を押圧する方向」(前記刃先を長尺シートの継ぎ目部分に食い込ませながら前記本体部を移動させるために作業者が前記取っ手を押圧する方向)と略平行であったら、前記押圧力により前記刃の位置ズレが容易に生じてしまう恐れがあるが、本発明では略平行ではないので、前述のような従来例における「前記押圧力により前記刃の位置ズレが容易に生じてしまうという不都合」は、ほとんど生じないようになる。
よって、本発明によれば、前記刃を前記本体部に固定する際に、作業者は、前記長穴に挿通されたネジ部品をドライバーなどの工具により強固に締結すること無く作業者の手で締結するだけで、前記「不都合」をほとんど生じさせないようにすることができるので、溝掘り作業を効率化させることができるようになる。
(3)さらに、本発明において、前記本体部に配置もしくは形成された回動支持部および長穴を、(ア)前記刃が前記本体部に固定されているときの前記刃の前記回動支点部(前記回動支持部と同じ位置)と前記ネジ挿通穴を結ぶ直線の方向が、溝掘り作業時に作業者が前記取っ手部を介して前記本体部を押圧する方向と略平行にならないように配置もしくは形成するだけでなく、さらに、(イ)前記刃が前記本体部に固定されているときの前記刃の前記回動支点部(前記回動支持部と同じ位置)と前記ネジ挿通穴を結ぶ直線の方向が、溝掘り作業時に作業者が前記取っ手部を介して前記本体部を押圧する方向と略直交する方向に対して約25度(より望ましくは約20度)傾斜する範囲内の方向となるように配置もしくは形成するようにしたときは、作業者が、前記刃先を長尺シートの継ぎ目部分に食い込ませながら前記本体部を移動させるために前記取っ手部及び本体部を押圧する場合において、「その押圧力により、前記の位置調整した刃も一緒に押圧されて前記刃の位置ズレが容易に生じてしまうという不都合(従来例において、前記押圧の方向と前記刃の調整のための移動方向が同じか近いときに生じていた不都合)」が、さらに生じ難くなる。したがって、本発明によれば、前記刃を本体部に固定するための作業としては、前記長穴に挿通されたネジ部品をドライバーなどの工具により強固に締結すること無く作業者の手で締結するだけで十分となるので、溝掘り作業を大幅に効率化させることができるようになる。
(4)さらに、本発明において、前記本体部に配置もしくは形成された回動支持部および長穴を、前記本体部の前記回動支持部と前記長穴の中心部とを結ぶ直線の方向が、溝掘り作業時に作業者が前記取っ手部を介して前記本体部を押圧する方向と略直交する方向となるように、配置もしくは形成するようにしたときは、作業者が、前記刃先を長尺シートの継ぎ目部分に食い込ませながら前記本体部を移動させるために前記取っ手部及び本体部を押圧する場合において、「その押圧力により、前記の位置調整した刃も一緒に押圧されて前記刃の位置ズレが容易に生じてしまうという不都合(従来例において、前記押圧の方向と前記刃の調整のための移動方向が同じか近いときに生じていた不都合)」がさらに生じ難くなる。したがって、本発明によれば、前記刃を本体部に固定するための作業としては、前記長穴に挿通されたネジ部品をドライバーなどの工具により強固に締結すること無く作業者の手で締結するだけで十分となるので、溝掘り作業を大幅に効率化させることができるようになる。
本発明の実施例1による建物の長尺床材溝掘り用工具を、溝掘り作業時における移動方向と反対側の後方から見た斜視図である。 本実施例1による建物の長尺床材溝掘り用工具を、溝掘り作業時における移動方向側の前方から見た斜視図である。 本実施例1をその底面側から見た斜視図である。 (a)は本実施例1における刃3と本体部1(の一部)とネジ部品4,5を示す分解斜視図、(b)は前記ネジ部品5を示す斜視図である。 図4の刃と本体部とネジ部品を示す図で、刃を本体部にネジ部品で固定した状態を示す側面図である。 本実施例1において刃先の突出量を作業者が調整するときの作用を説明するための模式図である。 本実施例1において刃先の突出量を作業者が調整するときの他の作用を説明するための模式図である。 従来の長尺シートの継ぎ目部分に所定の溝を掘るための溝掘り用工具を示す斜視図である。 (a)は従来の長尺シートの継ぎ目部分に所定の溝を掘るための溝掘り用工具を示す斜視図、(b)はその側面図である。
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1について述べるような形態である。
以下、本発明の実施例1を図1〜3を参照して説明する(刃については図5も参照して説明する)。図1は本実施例1に係る建物の長尺床材溝掘り用工具を溝掘り作業時における移動方向と反対側の後方から見た斜視図、図2はこの溝掘り用工具を溝掘り作業時における移動方向側の前方から見た斜視図、図3は本実施例1をその底面側から見た斜視図、である。
図1〜3において、1は金属製の本体部(本実施例1では例えば計5個の金属製板が互いにネジ固定されることにより本体部が構成されている。図において符号1で指示している金属製板は本体部1の中核となる板である)、2は前記本体部1の図示上方に固定された取っ手部、3(図5参照)は前記本体部1に後述のネジ部品により固定された溝掘り用の刃、3aは前記刃3の床に近い先端に形成された断面略U字状の刃先(この刃先3aの断面略U字状の円弧部分は、その半径が例えば約1.0〜2.5mm(より望ましくは約1.5〜2.0mm)の大きさに形成されている)、3dは前記刃3の下端部(図5参照)に前記刃3の長手方向と直交するように形成された刃先形成部であってその一方の端部に前記刃先3aを形成するためにその全体が断面略U字状に形成されている刃先形成部(図4も参照)、3eは前記刃先形成部3dの前記刃先3aと反対側の端部(図4も参照)、4は前記刃3を前記本体部1に固定するために後記の長穴に挿入される雄ネジ部品、4aは前記雄ネジ部品の端部に設けられた頭部であって前記雄ネジ部品を締結するときに作業者が手で持つための滑り止め用の凹凸が形成された頭部、5は前記雄ネジ部品4の雄ネジが螺合される(嵌め合わされる)雌ネジを有する雌ネジ部品、6は前記本体部1の下方の前後左右の4箇所にそれぞれ回動自在に設けられた車輪、である。
また、図2,3において、7は前記本体部1の前方部分1d(移動方向側の部分。図5参照)の下端部にネジなどで固定されたガイド片である。また、図3において、8は前記本体部1の後方部分1e(移動方向と反対側の部分。図5参照)の近傍の下端部にネジなどで固定されたガイド片である。
次に、図4(a)は本実施例1における刃3と本体部1と雄ネジ部品4と雌ネジ部品5とを示す分解斜視図、同(b)は前記雌ネジ部品5を示す斜視図である。図4に示すように、前記刃3の略中央部には、前記刃3の回動支点となる支点穴3bが形成されている。また、前記刃3の図示上方部分には、前記雄ネジ部品4のネジ部分(溝が形成された軸部分)4bが挿通される挿通穴3cが形成されている。また、前記本体部1の図示左側(前記本体部の移動方向と反対側の後方部分1e)の上下略中央部分には、前記刃3の支点穴3bに挿通される回動支点用の支点軸1aが突設されている。また、前記本体部1の図示左側(前記本体部1の移動方向と反対側の後方部分1e)の上方部分には、長穴1bが形成されている。この長穴1bは、「前記刃3の挿通穴3cに挿通される、前記雄ネジ部品4のネジ部分4b」が挿通されるためのものである。この長穴1bの平面形状は、前記刃3が前記支点穴3b(及び前記支点軸1a)を支点として回動するとき、前記挿通穴3cの回動軌跡に沿うような(これと対応する)湾曲した形状となるように、形成されている。また、図4(b)に示すように、前記雌ネジ部品5には、前記雄ネジ部品4のネジ部分4bが螺合されるネジ部分(溝が形成された円筒部分)5aが形成されている。
本実施例1では、図4に破線で示しているように、前記刃3の支点穴3bが前記本体部1の支点軸1bに回動自在に挿入される。そして、前記刃3の図示上方の挿通穴3cの位置が前記本体部1の長穴1bの中のいずれかの位置に合わせられた(調整された)後、前記長穴1bと前記挿通穴3cに前記雄ネジ部品4のネジ部分4bが一緒に挿通される。この前記長穴1bと前記挿通穴3cに挿通された前記ネジ部分4bは、前記雌ネジ部品5のネジ部分5aの中に挿入され螺合される。このときの、前記雄ネジ部品4と雌ネジ部品5が締結される前の緩く螺合された状態において、作業者により、前記刃3の刃先3aの位置(前記刃先3aの前記本体部1の下端部からの突出量)が調整される(この調整作業の詳細は後述する)。そして、この調整が終わってから、前記雄ネジ部品4と雌ネジ部品5が締結される。この締結は、作業者がドライバーなどの工具を使用することなく、自らの一方の手で前記雌ネジ部品5を軽く持ちながら、他方の手で前記雄ネジ部品4の頭部4a(滑り止め用の凹凸部が形成されている部分)を回すことにより、締結する。詳しくは後述するが、本実施例1では、このようなドライバーなどの工具を使用しない作業者の手作業による締結だけで、前記刃先3aの位置(前記突出量)を調整した後の前記刃3の本体部1への固定作業を終了することができる。図5は、このようにして、図4の刃3を前記本体部1に前記ネジ部品4,5により固定した状態を示す側面図である。
本実施例1においては、前記各ガイド片7,8は、予め、前記本体部1の各車輪6の下端部から例えば約1.0〜1.7mmだけ下方(床の内部へ向かう方向)に突出するように(又は、前記本体部1の底面1cから例えば約4.0〜4.7mmだけ下方(床の内部へ向かう方向)に突出するように)、前記本体部1にネジなどで固定されている(本実施例1では、前記各車輪6は、その下端部が前記本体部1の底面1cから約3.0mmだけ下方に突出するように設けられている)。これは、前記本体部1を前記長尺シート(例えばその厚みが例えば2.0〜2.5mmの長尺シート)の継ぎ目に沿って移動させながら溝掘りを行うとき、前記各ガイド片7,8が前記継ぎ目部の内部に例えば約1.0〜1.7mmだけ挿入された状態とすることにより、前記各ガイド片7,8が前記本体部1の移動を有効にガイドできるようにするためである。
次に、本実施例1の動作を説明する。本実施例1においては、作業者は、溝掘り作業の前に、予め、前記刃3の刃先3aの下端部の位置(前記車輪6の下端部からの突出量、又は前記本体部1の底面1cからの突出量)を、前記本体部1の車輪6の下端部から例えば約1.0〜1.5mmだけ下方(床の内部へ向かう方向)に突出するように(又は、前記本体部1の底面1cから例えば約4.0〜4.5mmだけ下方(床の内部へ向かう方向)に突出するように)、調整しておく。すなわち、作業者は、溝掘り作業の前に、予め、前記刃3の刃先3aの下端部を、それが前記各ガイド片7,8の下端部よりも例えば約0.1〜0.4mm(又は例えば約0.2mm)だけ上方(床から離れる方向)に位置するように、調整しておく。
本実施例1を使用して、例えばコンクリート製の床面に敷かれた塩化ビニル製の長尺シートの継ぎ目(ジョイント部)に略U字状の溝掘り作業を行うときは、作業者は、図1の取っ手部2を持って、前記各ガイド片7,8の下端部を長尺シートの継ぎ目部の中に入り込ませる。そして、作業者は、図1の取っ手部2を持って、床面に垂直な下方向(図5の矢印B方向)と前記本体部1を継ぎ目に沿って移動させる方向(図1,2,5の矢印Aで示す移動方向)との中間の方向である図1,2,5の矢印C方向(例えば約45度の斜め下方向)に押圧しながら、前記本体部1を、(前記各車輪6を床面上で回転させることにより)図1,2,5の矢印A方向に移動させる。すると、前記刃3の刃先3aが長尺シートの継ぎ目部に所定の深さ(例えば約1.0〜1.4mm)だけ床の内部に喰い込み、その状態のまま矢印A方向に移動するので、前記継ぎ目部に沿って略U字状の溝が掘られて行く。この溝掘り作業の中で長尺シートが削り取られたことにより生じる残りの長細片(図8の符号20参照)は、例えば、前記刃3の刃先形成部3dの前記刃先3aと反対側の端部3eから図1の図示上方に排出される。
次に、本実施例1における、作業者が、前記刃3の刃先3aの位置(前記車輪6の下端部からの突出量=長尺シートの継ぎ目部に形成する溝の深さ。なお、前記車輪6の下端部からの突出量と前記本体部1の底面1cからの突出量とは、互いに対応している)を、前記本体部1の車輪6の下端部から例えば約1.0〜1.4mmだけ下方(床の内部に向かう方向)に突出するように(又は、前記本体部1の底面1cから例えば約4.0〜4.4mmだけ下方(床の内部に向かう方向)に突出するように)、調整するときの動作を、図5を参照して説明する。
本実施例1において前記調整を行うときは、作業者は、まず前記頭部4aを手で回して前記ネジ部品4,5間の締結を緩めた状態にして、前記刃3を前記支点穴3b(又はこの支点穴3bに挿通されている支点軸1a)を支点として前記刃3を回動させながら(図5の矢印D参照)、前記刃先3aの前記車輪6の下端部(または前記本体部1の底面1c)からの突出量(前記刃先3aの図5の下方(床方向)への移動量)を調整する。
次に、この前記刃先3aの突出量を作業者が調整する場合における本実施例1の作用の1つについて図6の模式図を参照して説明する。図6では、作業者が、図6の矢印Dのように前記刃先3aをその図示右下方の刃先3a’の位置まで回動(「直線上の移動」ではない)させることにより、前記刃先31aの車輪6下端部(又は本体部1底面)からの突出量(図示下方=床方向への直線的な移動量)を調整する場合を示している。この場合、図6に示すように、前記刃先3aがその図示右下方の刃先3a’の位置まで回動する円弧上の移動距離mは、前記刃先3aと前記回動後の刃先3a’との図示上下方向の直線上の距離n、すなわち前記刃先3aの前記車輪6の下端部(又は本体部1の底面1c)からの床方向への位置の変化量(図示下方への直線的な移動量)nと比較すると、かなり大きい(長い)。このように、本実施例1によるときは、作業者は、前記位置の床方向への変化量(直線上の移動距離)である微細な距離nを調整することを、それよりも大きい(長い)回動距離mを調整することにより行うことができるので、特に0.1mm単位の微調整をしなくてはならないときなどにおいて、作業者の手作業による調整を(後述の図9に示す従来例と比べて)極めて容易なものとすることができる。
このような本実施例1に対して、図9に関して前述した従来例においては、前記刃24の刃先24aの前記本体21の底面からの突出量(長尺シートの継ぎ目部に形成する溝の深さ)を調整するときは、前記刃先24aを刃24の長手方向に直線状に移動させることにより行う。このように、この従来例では、前記刃先24aの前記本体21の底面からの突出量(=長尺シートの継ぎ目部に形成する溝の深さ)を調整するときは、前記刃24を(刃24の長手方向に=前記押圧方向である矢印C方向に)直線的に移動させる必要があるので、作業者は、その直線的な移動を行うとき、特にそれが0.1mm単位の細かい移動(微調整)をしなくてはならないときなどにおいて、作業者の手作業による調整は極めて困難となるという不都合が生じる。
これに対して、本実施例1によるときは、前述のように、前記位置の床方向への変化量(直線上の移動距離)である微細な距離nを調整することに代えて、前記距離nよりも十分に大きい(長い)回動距離mを調整することにより行うようにしているので、特に0.1mm単位の微調整をしなくてはならないときなどにおいて、作業者の手作業による調整を(後述の図9に示す従来例と比べて)極めて容易なものとすることができ、前述のような従来例の不都合を有効に防止することができる。
なお、本実施例1においては、図6に示すように、前記刃先3aの突出量を調整するために前記刃先3aを回動するようにしているが、その結果、溝掘り作業時における前記刃先3aの床への喰い込み角度は、前記刃先3aの回動位置(=前記刃先3aの突出量)により個々的に異なってしまう(図6のα及びβで示す角度を参照)。しかし、本実施例1により溝掘りを行う対象となる長尺シートは前述のように塩化ビニル樹脂などの合成樹脂製のもので前記刃先3aが喰い込み易い材質(表面が硬く無くある程度は柔らかい材質)のものであるから、特に不都合は発生しない。
次に、この前記刃先3aの突出量を作業者が調整する場合における本実施例1の他の作用について図7の模式図を参照して説明する。図7は図6の図の一部を流用したものである。本実施例1では、図7に示すように、前記刃3の支点穴3b(又は前記本体部1の支点軸1a)と前記長穴1bの中心とを結ぶ直線の方向(図7の一点鎖線E1参照)が、溝掘り作業のときに作業者が前記本体部1を押圧する方向である矢印C方向と略直交する方向、となっている。また、本実施例1では、図7に示すように、前記刃3の支点穴3b(又は前記本体部1の支点軸1a)と前記長穴1bの一方の端部に前記刃3の上方部分が配置されたときの前記雄ネジ部品5とを結ぶ直線の方向(図7の一点鎖線E2参照)と、前記刃3の支点穴3b(又は前記本体部1の支点軸1a)と前記長穴1bの他方の端部に前記刃3の上方部分が配置されたときの前記雄ネジ部品5とを結ぶ直線の方向(図7の一点鎖線E3参照)とが、「溝掘り作業のときに作業者が前記本体部1を押圧する方向である矢印C方向と略直交する方向」に対して約25度傾斜する範囲内(より望ましくは約20度傾斜する範囲内)の方向、となっている。したがって、このような本実施例1においては、溝掘りを行うときに作業者が前記取っ手部2を介して前記本体部1を押圧する方向(矢印C方向)と、前記刃先3aの突出量の調整後に前記刃24を前記本体部1に固定するための2つの部材(前記支点穴3bと雄ネジ部品5)を結ぶ直線(図7の一点鎖線E1,E2,又はE3など参照)の方向とが異なる(少なくとも互いに略直交するか又は略直交する方向から約25度(より望ましくは約20度)の範囲内の傾斜しかない)ため、溝掘りを行うときに作業者が前記取っ手部2を介して前記本体部1を矢印C方向に押圧しても、その押圧力により、前記刃先3aの突出量が調整された刃3が位置ズレしてしまうという恐れが少ない。特に、溝掘りを行うときに作業者が前記取っ手部2を介して前記本体部1を押圧する方向(矢印C方向)と、前記突出量の調整後に前記刃24を固定するための2つの部材(前記支点穴3bと雄ネジ部品5)を結ぶ直線の方向とが互いに直交する場合(図7の一点鎖線E1の場合)は、前記「恐れ」は極めて少ない。
よって、本実施例1では、前記刃3をその突出量の調整のために調整・移動した後にその位置を前記本体部1にネジで固定するときに、ドライバーなどの工具を使用しなくても、作業者の手で締めるだけで、後の溝掘り作業で前記刃3が位置ズレしてしまう恐れは極めて少ない、よって、このような実施例1においては、前記刃3の前記突出量の調整後の前記本体部1への固定作業において、ドライバーなどの工具が不要となるので、前記突出量の調整作業が極めて容易で効率的なものとなる。
このような本実施例1に対して、例えば図9に示すような従来例においては、前記刃24の刃先24aの前記本体21の底面からの突出量(長尺シートの継ぎ目部に形成する溝の深さ)を調整するときは、前記刃先24aを刃24の長手方向に直線的に移動させることにより行われる。このように、従来例においては、前記刃先24aの前記本体21の底面からの突出量(長尺シートの継ぎ目部に形成する溝の深さ)を調整するときの前記刃24の移動方向は、前記刃24の長手方向と略平行であり、また、それは、溝掘りを行うときに作業者が前記取っ手部25を介して前記本体21を押圧する方向(矢印C方向)と、略平行である。よって、このような従来例においては、溝掘りを行うときに作業者が前記取っ手部25を介して前記本体21を押圧する方向(矢印C方向)と、前記突出量の調整のために前記刃24を移動させる直線上の方向(=前記刃24の長手方向とも一致する)とが同じであるため、溝掘りを行うときに作業者が前記取っ手部25を介して前記本体21を矢印C方向に押圧すると、その押圧力により、前記刃24が極めて容易に位置ズレしてしまう恐れがある。よって、この従来例では、前記刃24をその突出量の調整のために移動した後にその位置を前記本体21にネジで固定するときは、ドライバーなどの工具を使用して前記2個のネジ27(図9(a)参照)をそれぞれ極めて強固に締結しておく必要がある。よって、このような従来例においては、前記刃24の前記突出量の調整後の前記本体21への固定作業では、ドライバーなどの工具を使用が必須となり、作業者にとって前記調整作業が極めて煩雑となる、という不都合が生じる。
これに対して、本実施例1によるときは、前述のように、前記刃3を前記本体部1に対して固定するための2つの部材(前記回動支持部1aと長穴1b)を、それらを結ぶ直線が「溝掘り作業のときに作業者が前記本体部1を押圧する方向である矢印C方向と略直交する方向」となるように、又は、「溝掘り作業のときに作業者が前記本体部1を押圧する方向である矢印C方向と略直交する方向」に対して約25度傾斜する範囲内(より望ましくは約20度傾斜する範囲内)の方向となるように、配置しているので、前述のような従来例の不都合を有効に防止することができる。
以上、本発明の各実施例について説明したが、本発明は前記の各実施例として述べたものに限定されるものではなく、様々な修正及び変更が可能である。例えば、前記実施例1においては、前記本体部1に4個の車輪6を設けるようにしているが、本発明ではこのような車輪を採用しないで、例えば前記本体部1を床面に当接させながら滑らせるようにして移動させるようにしてもよいことはもちろんである。また、前記本実施例1は、作業者が取っ手部2を押しながら本体部1を移動させて溝切りを行う「押し切り」方式を採用した例を示しているが、本発明においては、前記本体部1の移動は、作業者が(前記取っ手部を介して)前記本体部1を押すことにより移動させるのではなく、作業者が(前記取っ手部を介して)前記本体部1を引っ張ることにより移動させる方式を採用するようにしてもよい。
1 本体部
1a 支点軸
1b 長穴
1c 底面
1d 前方部分
1e 後方部分
2 取っ手部
3 刃
3a 刃先
3b 支点穴
3c 挿通穴
3d 刃先形成部
3e 端部
4 雄ネジ部品
4a 頭部
4b,5b ネジ部分
5 雌ネジ部品
6 車輪
7,8 ガイド片

Claims (2)

  1. 建物の床面に配置された塩化ビニル樹脂などの合成樹脂製の長尺床材またはその継ぎ目部分に断面略U字状または略V字状の溝を形成するための長尺床材溝掘り用工具(建物の内装工事用の道具)において、
    金属製の本体部と、
    前記本体部の上方に固定されており、作業者が前記本体部を、床に近づき且つ床面と直交する方向と前記本体部の移動方向との間の斜め下方向(以下「押圧方向」という)に押圧しながら、移動させるために、自らの手を置くか自らの手で把持する取っ手部と、
    前記本体部の下方に配置された刃であって、前記刃の下端部に形成されており前記作業者による押圧力を受けて前記長尺床材の表面からその内側方向に所定の深さだけ喰い込むように断面略U字状または略V字状に形成されている刃先と、自らが回動するときの支点となるように形成された穴か凹部か若しくは突部から成る回動支点部と、前記刃先と反対側の上端部またはその近傍に配置されたネジ挿通穴と、を有し、後記の固定部により前記本体部に固定されており、自らが前記回動支点部を中心に回動することにより前記刃先が「前記本体部の前記移動方向側の前方部分に近づく方向で且つ床に近づく方向」または「前記本体部の前記移動方向と反対側の後方部分に近づく方向で且つ床から遠ざかる方向」に移動する刃と、
    前記本体部の前記刃の回動支点部が対向もしくは当接する部分に配置もしくは形成されており、前記刃の回動支点部に挿入され若しくは前記刃の回動支点部が挿入される、突部か穴か若しくは凹部から成る回動支持部と、
    前記本体部の前記刃のネジ挿通穴が対向する部分に配置もしくは形成されており、前記刃が前記刃の回動支点部を中心に所定範囲だけ回動するときの前記ネジ挿通穴の回動軌跡と対向するように、その平面が湾曲する形状に形成されている、ネジが挿通可能な長穴と、
    いずれか一方が前記刃のネジ挿通穴および前記本体部の長穴に挿通される雄ネジ部品および雌ネジ部品から成り、前記雄ネジ部品と前記雌ネジ部品とが互いの間に前記刃および前記本体部を挟み込んだ状態で互いに螺合され締結されることにより、前記刃を前記本体部に固定するための固定部であって、前記雄ネジ部品または前記雌ネジ部品の頭部もしくはその近傍部分には作業者がドライバーなどの工具を使用することなく自らの手だけで前記雄ネジ部品と前記雌ネジ部品とを螺合し締結できるような滑り止め部が形成されている固定部と、
    を備え、
    (a)前記刃の前記回動支点部は、前記刃先と前記ネジ挿通穴との間の略中央部分もしくはその近傍に、配置もしくは形成されており、且つ、
    (b)前記本体部に配置もしくは形成された回動支持部および長穴は、前記刃の前記回動支点部を中心とする回動範囲(前記刃の回動支点部とネジ挿通穴とを結ぶ直線の回動範囲)が、前記押圧方向に対して65度〜115度の範囲内となるように、配置もしくは形成されている、
    ことを特徴とする、建物の長尺床材溝掘り用工具
  2. 請求項1において、前記本体部に配置もしくは形成された回動支持部および長穴は、前記刃の前記回動支点部を中心とする回動範囲(前記刃の回動支点部とネジ挿通穴とを結ぶ直線の回動範囲)が、前記押圧方向に対して70度〜110度の範囲内となるように、配置もしくは形成されている、ことを特徴とする、建物の長尺床材溝掘り用工具
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