JP6716818B1 - 2液常温硬化型樹脂組成物及び硬化型樹脂の製造法 - Google Patents
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Abstract
Description
MOCAの毒性は古くから問題であり代替品の開発が行われてきたが、物性、反応性及び相溶性等の面から代替となり得る化合物が見いだされていない。また、近年、特にイソシアネート末端プレポリマーに含まれる揮発性のTDIモノマー(特定化学物質)の毒性も問題となっており、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)系のセミプレポリマーとポリオールからなる処方等が検討されているが、MOCA硬化法に比べて性能的に劣ると共に、高温高湿下では発泡しやすい欠点がある。
反応射出成形装置による成形等ではA成分及びB成分を予め減圧下で吸引や遠心分離により溶存空気を脱気することにより、硬化物の泡をより低減することができる。
T−100:2,4−TDI、M.W.174.2[東ソー(株)製コロネートT−100]
T−80:2,4−TDI/2,6−TDI=80/20[東ソー(株)製コロネートT−80]
C−4080:NCO含有率2.8〜3.1%のPTMG/TDI系イソシアネート末端プレポリマー[東ソー(株)製コロネート4080]
C−4095:NCO含有率5.9〜6.7%のPTMG/TDI系イソシアネート末端プレポリマー[東ソー(株)製コロネート4095]
P−1010:ポリ(3−メチル−1,5−ペンタンジオール)アジペートジオール、数平均分子量1,000[(株)クラレ製のクラレポリオールP−1010]
P−2010:ポリ(3−メチル−1,5−ペンタンジオール)アジペートジオール、数平均分子量2,000[(株)クラレ製のクラレポリオールP−2010:]
P−3010:ポリ(3−メチル−1,5−ペンタンジオール)アジペートジオール、数平均分子量3,000[(株)クラレ製のクラレポリオールP−3010]
C−1090:ポリ(3−メチル−1,5−ペンタンジオール/1,6−ヘキサンジオール=90/10)共重合カーボネートジオール、数平均分子量1,000[(株)クラレ製のクラレポリオールC−1090]
C−2090:ポリ(3−メチル−1,5−ペンタンジオール/1,6−ヘキサンジオール=90/10)共重合カーボネートジオール、数平均分子量2,000[(株)クラレ製のクラレポリオールC−2090]
PTG−L1000:テトラヒドロフラン/3−メチルテトラヒドロフランからなる共重合ポリエーテルジオール、数平均分子量が1,000[保土谷化学工業(株)製のPTG−L1000]
PTG−L2000:テトラヒドロフラン/3−メチルテトラヒドロフランからなる共重合ポリエーテルジオール、数平均分子量が2,000[保土谷化学工業(株)製のPTG−L2000]
PTG−L3000:テトラヒドロフラン/3−メチルテトラヒドロフランからなる共重合ポリエーテルジオール、数平均分子量が3,000[保土谷化学工業(株)製のPTG−L3000]
PPG−D1000:ポリオキシプロピレングリコール、数平均分子量が1,000[三井化学(株)製のアクトコールDiol1000]
PPG−D2000:ポリオキシプロピレングリコール、数平均分子量が2,000[三井化学(株)製のアクトコールDiol2000]
1,4−BD:1,4−ブタンジオール、M.W.90.1[東京化成工業(株)製]
ピラゾール:M.W.68.1[東京化成工業(株)製]
3,5−ジメチルピラゾール:M.W.96.1[(株)日本ファインケム製]
イミダゾール:M.W.68.1[四国化成工業(株)製]
トリアゾール:M.W.69.1[東京化成工業(株)製]
マロン酸ジエチル:M.W.160.2[東京化成工業(株)製]
メチルエチルケトキシム:M.W.87.1[東京化成工業(株)製]
ε−カプロラクタム:M.W.113.2[東京化成工業(株)製]
アミキュアPACM:4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、M.W.210.4[エアープロダクツジャパン(株)製のアミキュアPACM]
ラロミンC−260:4,4‘−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン):M.W.238.4[BASF社製のラロミンC−260]
ポリエーテルジアミンD−400:数平均分子量が400[三井化学ファイン(株)製のポリエーテルアミンD400]
ポリエーテルトリアミンT−403:数平均分子量が400[三井化学ファイン(株)製のポリエーテルアミンT403]
SK−500:ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルの酢酸エステル[三洋化成工業(株)製のサンフレックスSK−500]
ジグライム:ジエチレングリコールジメチルエーテル[東京化成工業(株)製]
アイソパーH:イソパラフィン系炭化水素[エクソンモービル]
プレポリマー合成時のイソシアネート含有率の測定はJISK7301のジノルマルブチルアミンの塩酸逆滴定法に準じて行った。
ポリイソシアネート化合物とブロック剤の反応終点は日本分光(株)製のフーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)(商品名:FT/IR−300)により、2270cm−1付近のNCO吸収が消失した点とした。
芝浦システム株式会社製のビスメトロン粘度計(型式VDA2型)を用いて25℃で測定した。
調製したA成分とB成分を、所定の混合比でPP製100mlのディスポ容器に秤量し、株式会社シンキー製の自転/公転ミキサー「あわとり練太郎AR−100」(装置仕様:自転800rpm、公転2000rpm)を用いて、25℃で攪拌モード30秒、脱泡モード30秒で混合した。
25℃のA成分とB成分を前記混合条件で混合し、PP板上にアプリケーター方式で約400ミクロン厚に流延し、25℃で硬化しフィルムを作製した。フィルムは25℃で2日後にPP板から剥離し、25℃で10日後に引張試験に供した。なお、80℃硬化の場合は実施例毎に条件を記載する。
25℃のA成分とB成分を所定の混合比で15gとなるようPP製100mlのディスポ容器に秤量し、前記「あわとり練太郎AR−100」の混合条件で混合した。混合開始からディスポ容器を逆さにし、液の壁面の流動距離が10cm/10秒以下になる迄の25℃での時間(分)を25℃流動時間とした。
25℃での流動時間が5分以上の場合:○、5分以下の場合:×とした。
前記条件で作製したフィルムの25℃、1日後の状態(表面タックや脱型できるかどうか)で硬化性を判定した。フィルムがタックなく脱型できた場合:◎、ややタックはあるが脱型できた場合:○、硬化が不十分で脱型できない場合:×とした。
前記方法で作製し25℃で10日間養生した400ミクロン厚のフィルムからJIS−K−6251の3号ダンベルを打ち抜き、引張試験機(株式会社東洋精機製作所のストログラフVE10D型)を用い、標線間20mm、引張速度500mm/分の条件で測定した。
前記方法で作製し25℃で10日間養生した400ミクロン厚のフィルムからJIS−K−6252のアングル形ダンベルを打ち抜き、引張速度500mm/分の条件で測定した。
撹拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコの内部を窒素雰囲気にし、C−4080(NCO含有率:2.95%)を71.41g、粉末状のピラゾールを3.59g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)仕込み、発熱に注意しながら徐々に昇温し、80℃で1時間反応した。IRスペクトルより2270cm−1のイソシアネート基の吸収は消滅していた。次いで50℃に冷却後、ジグライムを25.00g仕込み30分間攪拌し、A成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で2.11%、粘度は2,400mPa・s/25℃であった。
PP製100mlのディスポ容器に25℃のA成分を28.30g、B成分のラロミンC−260を1.70g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、前記方法で25℃成形性(流動性)試験、フィルム作製、25℃硬化性試験及び25℃/10日後の引張試験を行った。25℃成形性(流動時間65分)及び25℃/1日後の硬化性、25℃/10日後のフィルムの引張及び引裂物性は良好であった。破断時の伸び率:420%、100%モジュラス:7N/mm2、引張強度:37N/mm2、引裂強度:81N/mmであった。処方及び試験結果を表1に示す。
実施例1と同様な操作によりC−4080(NCO含有率:2.95%)を70.04g、粉末状の3,5−ジメチルピラゾールを4.96g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)仕込み、発熱に注意しながら徐々に昇温し、80℃で1時間反応した。IRスペクトルより2270cm−1のイソシアネート基の吸収は消滅していた。次いで50℃に冷却後、ジグライムを25.00g仕込み30分間攪拌し、A成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で2.07%、粘度は2,000mPa・s/25℃であった。
PP製100mlのディスポ容器に25℃のA成分を28.37g、B成分のラロミンC−260を1.63g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、前記方法で25℃成形性(流動性)試験、フィルム作製、25℃硬化性試験及び25℃/10日後の引張試験を行った。25℃成形性(流動時間65分)及び25℃/1日後の硬化性、25℃/10日後のフィルムの引張及び引裂物性は良好であった。破断時の伸び率:450%、100%モジュラス:7N/mm2、引張強度:47N/mm2、引裂強度:80N/mmであった。処方及び試験結果を表1に示す。
実施例1と同様な操作によりC−4095(NCO含有率:6.38%)を72.16g、粉末状のピラゾールを7.84g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)仕込み、発熱に注意しながら徐々に昇温し、80℃で1時間反応した。IRスペクトルより2270cm−1のイソシアネート基の吸収は消滅していた。次いで50℃に冷却後、ジグライムを25.00g仕込み30分間攪拌し、A成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で4.60%、粘度は1,800mPa・s/25℃であった。
PP製100mlのディスポ容器に25℃のA成分を26.60g、B成分のラロミンC−260を3.40g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、前記方法で25℃成形性(流動性)試験、フィルム作製、25℃硬化性試験及び25℃/10日後の引張試験を行った。25℃成形性(流動時間65分)及び25℃/1日後の硬化性、25℃/10日後のフィルムの引張及び引裂物性は良好であった。破断時の伸び率:300%、100%モジュラス:20N/mm2、引張強度:65N/mm2、引裂強度:121N/mmであった。処方及び試験結果を表1に示す。
実施例1と同様な操作によりC−4095(NCO含有率:6.38%)を65.03g、粉末状のピラゾールを9.97g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)仕込み、発熱に注意しながら徐々に昇温し、80℃で1時間反応した。IRスペクトルより2270cm−1のイソシアネート基の吸収は消滅していた。次いで50℃に冷却後、ジグライムを25.00g仕込み30分間攪拌し、A成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で4.15%、粘度は950mPa・s/25℃であった。
PP製100mlのディスポ容器に25℃のA成分を26.90g、B成分のラロミンC−260を3.10g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、前記方法で25℃成形性(流動性)試験、フィルム作製、25℃硬化性試験及び25℃/10日後の引張試験を行った。25℃成形性(流動時間65分)及び25℃/1日後の硬化性、25℃/10日後のフィルムの引張及び引裂物性は良好であった。破断時の伸び率:320%、100%モジュラス:14N/mm2、引張強度:63N/mm2、引裂強度:91N/mmであった。処方及び試験結果を表1に示す。
実施例1のブロックドイソシアネート化合物を用い、実施例1と同様な操作によりブロックされたイソシアネート基当量に対するラロミンC−260のアミン当量比を0.80〜1.20と変化させその影響を検討した。処方及び前記方法で行った25℃成形性(流動性)試験、25℃硬化性試験及び25℃/10日後の引張及び引裂試験の結果を表1に示す。
撹拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコの内部を窒素雰囲気にし、室温でクラレポリオールP−1010を54.33g、T−100を19.51g及びジグライムを18.46g仕込み徐々に昇温し、75℃で3時間反応した。NCO含有率は理論イソシアネート含有率に到達しており、反応液を40℃まで冷却した。得られたプレポリマーのNCO含率は4.89%であった。次に粉末状のピラゾールを7.70g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)仕込み、発熱に注意しながら徐々に昇温し、80℃で1時間反応し、IRスペクトルでイソシアネート基の吸収2270cm−1の消滅を確認し、A成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で4.51%、粘度は2,800mPa・s/25℃であった。
PP製100mlのディスポ容器に25℃のA成分を26.66g、B成分のC−260を3.34(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、前記方法で25℃成形性(流動性)試験、フィルム作製、25℃硬化性試験及び25℃/10日後の引張試験を行った。25℃成形性(流動時間65分)及び25℃/1日後の硬化性、25℃/10日後のフィルムの引張及び引裂物性は良好であった。破断時の伸び率:340%、100%モジュラス:18N/mm2、引張強度:58N/mm2、引裂強度:115N/mmであった。処方及び試験結果を表1に示す。
実施例15〜19にポリ(3−メチル−1,5−ペンタンジオール)アジペートジオールとT−100からなるプレポリマーを用い、ポリオールの分子量、ブロック剤及び脂肪族系及び脂環族系ポリアミンを変えた処方に付き検討した。処方及び前記方法で行った25℃成形性(流動性)試験、25℃硬化性試験及び25℃/10日後の引張及び引裂試験の結果を表2に示す。
実施例21〜24に(3−メチル−1,5−ペンタンジオール/1,6−ヘキサンジオール)共重合カーボネートジオールとT−100からなるプレポリマーを用い、ポリオールの分子量、ブロック剤、脂肪族系及び/又は脂環族系ポリアミンを変えた処方に付き検討した。処方及び前記方法で行った25℃成形性(流動性)試験、25℃硬化性試験及び25℃/10日後の引張及び引裂試験の結果を表2に示す。
実施例22〜28にポリオキシアルキレンポリオールとTDIからなるプレポリマーを用い、ポリオールの種類と分子量、TDI異性体(T−100、T−80)、ブロック剤、脂肪族系及び/又は脂環族系ポリアミンを変えた処方に付き検討した。処方及び前記方法で行った25℃成形性(流動性)試験、25℃硬化性試験及び25℃/10日後の引張及び引裂試験の結果を表3に示す。
〈硬化性〉
ブロック剤:
3,5−ジメチルピラゾールによるブロックドイソシアネート化合物はピラゾール によるブロックドイソシアネート比べて硬化がやや速い。
ポリアミン成分:
ラロミンC−260がアミキュアPACMに比べて硬化性に優れている。
ラロミンC−260にポリエーテル系ポリアミンを併用すると硬化が遅くなる。
〈引張及び引裂物性〉
ポリオール:
ポリカーボネート系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオキシテトラメ チレン系グリコールが良好な物性
ブロックドイソシアネート含有率:
ブロックドイソシアネート含有率(ポリオール分子量)を変化させることにより、 柔軟から硬質なポリウレタンウレア樹脂を製造することができる
ポリアミン:
ラロミンC−260が高強度であり、アミキュアPACMはラロミンC−260に 比べて柔軟で伸びが大きい
脂環族ポリアミンにポリエーテル系ポリアミンを併用することにより柔軟化できる
実施例10と同様な操作により、PTG−L1000を66.28g、T−100を24.00g仕込み徐々に昇温し、75℃で2.5時間反応した。NCO含有率は理論イソシアネート含有率に到達しており、反応液を40℃まで冷却した。得られたプレポリマーのNCO含率は6.32%であった。次に粉末状のピラゾールを9.72g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)仕込み、発熱に注意しながら徐々に昇温し、80℃で1時間反応し、IRスペクトルでイソシアネート基の吸収2270cm−1の消滅を確認し、A成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で5.71%、粘度は1,800mPa・s/80℃であった。
PP製100mlのディスポ容器に80℃に加温した25.89gのA成分を仕込んでおき、80℃に加温したB成分のC−260を4.11g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、80℃に加熱したPP板状にアプリケーター方式で流延し約400ミクロン厚のフィルムを作製した。成形性は良好であった。80℃で30分キュアー後に脱型、25℃で7日養生し引張及び引裂試験を行った。その結果、伸び率:270%、100%モジュラス:19N/mm2、引張強度:42N/mm2、引裂強度:105N/mmであった。処方及び試験結果を表4に示す。
実施例28においてA成分を25.01g、B成分として2.78gのC−260と2.21gのポリエーテルジアミンD−400からなる混合物を用いる以外は同様な操作により80℃でフィルムを作製し引張及び引裂試験を行った。その結果、伸び率:410%、100%モジュラス:8N/mm2、引張強度:54N/mm2、引裂強度:87N/mmであった。処方及び試験結果を表4に示す。
実施例10と同様な操作により、PPG−D1000を67.37g、T−80を23.43g仕込み徐々に昇温し、85℃で4.5時間反応した。NCO含有率は理論イソシアネート含有率に到達しており、反応液を40℃まで冷却した。得られたプレポリマーのNCO含率は5.95%であった。次に粉末状のピラゾールを9.20g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)仕込み、発熱に注意しながら徐々に昇温し、80℃で1時間反応し、IRスペクトルでイソシアネート基の吸収2270cm−1の消滅を確認し、A成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で5.40%、粘度は1,400mPa・s/80℃であった。
PP製100mlのディスポ容器に80℃に加温した25.94gのA成分を仕込んでおき、80℃に加温したB成分(2.78gC−260と2.21gのジェファーミンT−403からなる混合物)(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、80℃に加熟したPP板状にアプリケーター方式で流延し、約400ミクロン厚のフィルムを作製した。成形性は良好であった。80℃で30分キュアー後に脱型、25℃で7日養生し引張及び引裂試験を行った。その結果、伸び率:410%、100%モジュラス:9N/mm2、引張強度:33N/mm2、引裂強度:68N/mmであった。処方及び試験結果を表4に示す。
実施例1と同様な操作によりC−4080を95.22g、粉末状のピラゾールを4.78g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)仕込み、発熱に注意しながら徐々に昇温し、80℃で1時間反応した。IRスペクトルでイソシアネート基の吸収2270cm−1の消滅を確認し、A成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で2.81%、粘度は4,800mPa・s/80℃であった。
PP製100mlのディスポ容器に80℃に加温した27.83gのA成分を仕込んでおき、80℃に加温したB成分のC−260を2.17g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、80℃に加熱したPP板状にアプリケーター方式で流延し約400ミクロン厚のフィルムを作製した。成形性は良好であった。80℃で30分キュアー後に脱型、25℃で7日養生し引張及び引裂試験を行った。その結果、伸び率:430%、100%モジュラス:6N/mm2、引張強度:32N/mm2、引裂強度:77N/mmであった。処方及び試験結果を表4に示す。
実施例31においてC−4080の代わりにC−4095を90.20g、粉末状のピラゾールを9.80g仕込み、発熱に注意しながら徐々に昇温し、80℃で1時間反応した。IRスペクトルでイソシアネート基の吸収2270cm−1の消滅を確認し、A成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で5.75%、粘度は2,400mPa・s/80℃であった。
PP製100mlのディスポ容器に80℃に加温した25.86gのA成分を仕込んでおき、80℃に加温したB成分のC−260を4.14g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、80℃に加熱したPP板状にアプリケーター方式で流延し約400ミクロン厚のフィルムを作製した。成形性は良好であった。80℃で30分キュアー後に脱型、25℃で7日養生し引張及び引裂試験を行った。その結果、伸び率:300%、100%モジュラス:16N/mm2、引張強度:52N/mm2、引裂強度:115N/mmであった。処方及び試験結果を表4に示す。
実施例31と同様な操作によりC−4080を85.70g、粉末状のピラゾールを4.30g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)仕込み、発熱に注意しながら徐々に昇温し、80℃で1時間反応した。IRスペクトルでイソシアネート基の吸収2270cm−1の消滅を確認した後、可塑剤SK−500を10.00g添加しA成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で2.53%、粘度は3,000mPa・s/80℃であった。
PP製100mlのディスポ容器に80℃に加温した28.03gのA成分を仕込んでおき、80℃に加温したB成分のC−260を1.97g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、80℃に加熱したPP板状にアプリケーター方式で流延し約400ミクロン厚のフィルムを作製した。成形性は良好であった。80℃で30分キュアー後に脱型、25℃で7日養生し引張及び引裂試験を行った。その結果、伸び率:510%、100%モジュラス:5N/mm2、引張強度:40N/mm2、引裂強度:66N/mmであった。処方及び試験結果を表4に示す。
実施例31と同様な操作によりC−4080を76.17g、粉末状のピラゾールを3.83g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)仕込み、発熱に注意しながら徐々に昇温し、80℃で1時間反応した。IRスペクトルでイソシアネート基の吸収2270cm−1の消滅を確認した後、可塑剤SK−500を20.00g添加しA成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で2.25%、粘度は1,850mPa・s/80℃であった。
PP製100mlのディスポ容器に80℃に加温した28.24gのA成分を仕込んでおき、80℃に加温したB成分のC−260を1.76g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、80℃に加熱したPP板状にアプリケーター方式で流延し約400ミクロン厚のフィルムを作製した。成形性は良好であった。80℃で30分キュアー後に脱型、25℃で7日養生し引張及び引裂試験を行った。その結果、伸び率:530%、100%モジュラス:5N/mm2、引張強度:37N/mm2、引裂強度:57N/mmであった。処方及び試験結果を表4に示す。
撹拌器、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管を取り付けた4ツ口フラスコの内部を窒素雰囲気にし、C−4080を71.41g、イミダゾールを3.59g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)を仕込み、徐々に昇温し、80℃で1時間反応した。IRスペクトルより2270cm−1のイソシアネート基の吸収はほぼ消滅していた。次いで50℃に冷却後、ジグライムを25.00g仕込み、30分間攪拌しA成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で2.11%、粘度は6,500mPa・s/25℃であった。
PP製100mlのディスポ容器にA成分を28.34g、B成分のC−260を1.66g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌したところ10秒以内でゲル化し、不均一な塊状物となった。成形性は×、硬化性は○、引張試験はフィルムが作製できず測定できなかった。処方及び試験結果を表5に示す。
比較例1と同じ装置を用い、C−4080を71.36g、トリアゾールを3.64g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)を仕込み、徐々に昇温し、80℃で1時間反応した。IRスペクトルより2270cm−1のイソシアネート基の吸収はほぼ消滅していた。次いで50℃に冷却後、ジグライムを25.00g仕込み、30分間攪拌しA成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で2.11%、粘度は3,000mPa・s/25℃であった。
PP製100mlのディスポ容器にA成分を28.34g、B成分のC−260を1.66g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌したところ10秒以内でゲル化し、不均一な塊状物となった。成形性は×、硬化性は○、引張試験はフィルムが作製できず測定できなかった。処方及び試験結果を表5に示す。
比較例1と同じ装置を用い、C−4080を67.01g、ジエチルマロネートを7.92g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)及び触媒としてソジウムメトキサイド0.07gを仕込み、徐々に昇温し、80℃で4.5時間反応した。IRスペクトルより2270cm−1のイソシアネート基の吸収はほぼ消滅していた。次いで50℃に冷却後、ジグライムを25.00g仕込み、30分間攪拌しA成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で1.98%、粘度は3,700mPa・s/25℃であった。
PP製100mlのディスポ容器にA成分を28.44g、B成分のC−260を1.56g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、前記方法で25℃成形性(流動性)試験、フィルム作製、25℃硬化性試験を行った。硬化性は25℃/2日で未硬化であり×、成形性は○、引張試験はフィルムが作製できず測定できなかった。処方及び試験結果を表5に示す。
比較例1と同じ装置を用い、C−4080を70.47g、メチルエチルケトキシムを4.53g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)を仕込み、徐々に昇温し、80℃で4.5時間反応した。IRスペクトルより2270cm−1のイソシアネート基の吸収はほぼ消滅していた。次いで50℃に冷却後、ジグライムを25.00g仕込み、30分間攪拌しA成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で2.08%、粘度は2,700mPa・s/25℃であった。
PP製100mlのディスポ容器にA成分を28.36g、B成分のC−260を1.64g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、前記方法で25℃成形性(流動性)試験、フィルム作製、25℃硬化性試験を行った。硬化性は25℃/2日で未硬化であり×、成形性は○、引張試験はフィルムが作製できず測定できなかった。処方及び試験結果を表5に示す。
比較例1と同じ装置を用い、C−4080を69.22g、ε−カプロラクタムを5.78g(イソシアネート基に対し1.05倍当量)を仕込み、徐々に昇温し、80℃で4.5時間反応した。IRスペクトルより2270cm−1のイソシアネート基の吸収はほぼ消滅していた。次いで50℃に冷却後、ジグライムを25.00g仕込み、30分間攪拌しA成分とした。A成分のブロックされたイソシアネート基はイソシアネート換算で2.04%、粘度は3,050mPa・s/25℃であった。
PP製100mlのディスポ容器にA成分を28.39g、B成分のC−260を1.61g(NH2/ブロックされたイソシアネート=0.98当量比)を秤量し、「あわとり練太郎AR−100」による前記混合条件で攪拌・脱泡し、前記方法で25℃成形性(流動性)試験、フィルム作製、25℃硬化性試験を行った。硬化性は25℃/2日で未硬化であり×、成形性は○、引張試験はフィルムが作製できず測定できなかった。処方及び試験結果を表5に示す。
Claims (4)
- 芳香族系ポリイソシアネートをピラゾール系化合物でブロックしたブロックドポリイソシアネート化合物(A成分)と脂肪族系及び/又は脂環族系1級のポリアミン化合物(B成分)からなり、常温で反応可能であることを特徴とする2液常温硬化型樹脂組成物。
- A成分が芳香族系ポリイソシアネートの70モル%以上のイソシアネート基をピラゾール系化合物でブロックしたものである特許請求の範囲第1項に記載の2液常温硬化型樹脂組成物。
- 芳香族系ポリイソシアネートがポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオールから選ばれたポリオールとトリレンジイソシアネート(TDI)とからなるイソシアネート末端プレポリマーである特許請求の範囲第1項又は第2項に記載の2液常温硬化型樹脂組成物。
- 特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれか一項に記載の2液常温硬化型樹脂組成物を硬化反応させることを特徴とする硬化型樹脂の製造法。
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