JP6715785B2 - 収穫機 - Google Patents
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Description
[1]機体フレームに立設された門形フレームでエンジンボンネットを兼ねた座席搭載用の仕切プレートを支持し、その仕切プレート上に設けた上部プレートにキャビンの後部を支持させている。そして、エンジンボンネットの横外側に位置する防塵カバーを前後軸心回りで揺動可能に構成し、防塵カバーを揺動させて姿勢変更することにより、エンジンボンネットの横外方側の開口部を開閉可能に構成したもの(特許文献1参照)。
[2]エンジンボンネットと防塵カバーとを、前後軸心回りで一体的に揺動可能に設け、エンジンボンネットと防塵カバーとの一体的な揺動作動によってエンジンボンネット内の空間を開閉可能に構成したもの(特許文献2参照)。
特許文献2に記載された構造のものでは、エンジンボンネットと防塵カバーとが一体的に揺動可能に設けられているので、エンジンボンネット内空間を開放するには便利である。しかしながら、この構造では、エンジンボンネット内空間を閉塞している状態の防塵カバーの上部がキャビンの後部に連結されている。これに伴い防塵カバーはキャビンによって上部側の位置を固定されると同時に、防塵カバーがキャビンの支持をも行っている。このため、防塵カバーとして、キャビンの支持に耐え得る強度が必要になって大型化し易い。また、防塵カバーの位置変更を行うにあたって、防塵カバーの上部とキャビンの後部との連結を解除する煩わしい操作が必要となる。これらの点で改善の余地がある。
したがって、エンジンボンネットや防塵カバーを、キャビンの荷重を支持し得るような頑丈な構造とする必要はなく、それらの大型化や重量増加を回避し易い。
また、支持対象のキャビンとの連結を解除するための煩わしい作業を省略できるので、メンテナンス時などにおける作業性を向上し易い点でも有利である。
尚、本実施形態での説明における前後方向及び左右方向は、特段の説明がない限り、次のように記載している。つまり、本発明を適用した普通型コンバイン(収穫機の一例)の作業走行時における前進側の進行方向(図2における矢印F参照)が「前」、後進側への進行方向(図2における矢印B参照)が「後」、その前後方向での前向き姿勢を基準としての右側に相当する方向(図2における矢印R参照)が「右」、同様に左側に相当する方向(図2における矢印L参照)が「左」である。
図1に示すように、本発明を適用したコンバインは、機体フレーム10の下部に左右一対のクローラ走行装置11を設けて自走可能に構成された走行機体1を備えている。
走行機体1の前端部に植立茎稈を刈り取り収穫する刈取部12が配設されている。刈取部12で刈り取られた植立茎稈は全稈が被処理物としてフィーダ13で後方へ搬送され、フィーダ13の後端部から機体フレーム10上の脱穀装置14に投入される。脱穀装置14は機体フレーム10の後部における左横側方位置に搭載され、その右横側方にグレンタンク15が搭載されている。
原動部4には、クローラ走行装置11や走行機体1上の各作業装置に駆動力を伝達するエンジン18、及びエンジン18を内装するエンジンボンネット40、ならびにエンジンボンネット40の横外側に位置する防塵カバー50などが設けられている。
運転部2について説明する。
運転部2は、機体フレーム10の前端部における右端側の部位に載置支持されている。図5に示すように、運転部2には、運転部床2A上に、乗降口21、操縦塔22、サイドパネル23が備えられ、サイドパネル23と乗降口21の間で、操縦塔22の後方側に運転座席20が配置されている。この運転座席20は、運転部床2Aの後部を兼ねるエンジンボンネット40の天板部40aに支持された状態で設けられている。
操向レバー24は、左右方向に揺動操作することで、左右の操向クラッチ(図示せず)を操作して走行機体の操向操作を行なうものである。そして前後方向に揺動操作することで、図外の昇降装置を操作して刈取部12の昇降操作を行なうものである。
乗降口21とサイドパネル23とは、運転座席20を挟んで左右に振り分けて備えられている。サイドパネル23には、操縦関連機器としての走行主変速レバー25及び走行副変速レバー26と、作業関連機器としての刈取りクラッチレバー27及び脱穀クラッチレバー28が設けられている。
キャビン3について説明する。
キャビン3は、図3乃至図5に示すように、前壁部3F、左の側壁部3L、右の側壁部3R、後壁部3B(後壁に相当する)、及び屋根部3T(キャビンルーフに相当する)を備えている。
このキャビン3が、運転部2自体、及び運転部2の後方で機体フレーム10から立設されたキャビン支柱6に連結されて支持されている。
前壁部3Fは、フロントガラスとして用いられる透明板部30と、透明板部30の外周部内面側に装着された前壁枠部31とを備えている。
後壁部3Bは、後窓37よりも下方側の部位に、固定仕切壁39を備えている。この固定仕切壁39は、図9及び図16に示されているように、エンジンボンネット40の天板部40aに立設された仕切壁41の上端縁に対して、上下方向で対向する位置に設けられている。
そして、この固定仕切壁39、及びエンジンボンネット40の仕切壁41は、エンジンボンネット40が後述する閉位置にある状態におけるキャビン3の後壁部3Bの一部を構成している。
これは、エンジンボンネット40を前後方向軸心p1回りで揺動させて、後述するように、閉位置から開位置へ位置変更する際に、エンジンボンネット40の仕切壁41がキャビン側の固定仕切壁39と当接して位置変更が妨げられることがないようにするためである。
キャビン3は、運転部2、及び運転部2の後方に位置するキャビン支柱6に連結され、支持されている。
キャビン支柱6は、防塵カバー50の後側で機体フレーム10に立設された後部外側支柱6Aと、後部外側支柱6Aよりも機体横内側に立設された後部内側支柱6Bとを備えている。
縦支柱部61aと前傾支柱部61bとは、図7に示されているように、縦支柱部61aの前面側の上端縁と前傾支柱部61bの前面側の下端縁とが当接し、縦支柱部61aの後面側の上端縁と前傾支柱部61bの後面側の下端縁とは離れている。この状態における縦支柱部61aと前傾支柱部61bとが、左右側面同士を接続する横当て板61cと、後面同士を接続する後当て板61dとを溶接することで固定されている。
この後部内側支柱6Bは、左右フレーム10Bにボルト止めされた内側座板62の上面側に、角パイプ状の内側縦支柱部63aの下端側が溶接固定されている。内側縦支柱部63aの上端側には、長手方向を前後方向に沿わせた角パイプ状の上部支柱部63bが溶接固定され、前方側へ向けて延設されている。その上部支柱部63bと内側縦支柱部63aとにわたって筋交い状の支持ステー63cが溶接固定されている。
すなわち、後部外側支柱6Aにおける前傾支柱部61bの上端部に外側固定金具65が溶接固定されている。この外側固定金具65には、前傾支柱部61bの上端部を左右両側から挟み込む状態に位置する左右突片65aと、上部連結フレーム64の下面側に当接する支持面65bとが備えられている。そして、左右突片65aが前傾支柱部61bの上端部に溶接固定され、支持面65bが上部連結フレーム64の下面側に当て付けられた状態で外側固定金具65が上部連結フレーム64にボルト連結されている。
中間連結フレーム67は、断面L字状のアングル部材67aと、そのアングル部材67aの後部内側支柱6B寄りの端部に連結される内側継ぎ板67bと、アングル部材67aの後部外側支柱6A寄りの端部に連結される外側継ぎ板67cと、を備えている。
外側継ぎ板67cの後部外側支柱6Aに接続される箇所は、前傾支柱部61bの機体前方側へ向く面に沿うように当て付けられて、前傾支柱部61bに溶接固定されている。
そして、内側継ぎ板67bと外側継ぎ板67cとを連結する位置にアングル部材67aを設けて、ボルト連結することにより、後部外側支柱6Aと後部内側支柱6Bとが、中間連結フレーム67を介して連結された状態となる。
外側継ぎ板67cは、前傾支柱部61bの機体前方側へ向く面と、アングル部材67aの機体前方側に向く面と、を備えた板状体で構成されている。
そして、前記中間連結フレーム67は、図5乃至図7に示すように、後部内側支柱6Bに接続される箇所よりも後部外側支柱6Aに接続される箇所が機体前方側に寄る斜め姿勢で配置されている。
このため、外側継ぎ板67cは、アングル部材67aの機体前方側に向く面と、前傾支柱部61bの機体前方側へ向く面とのそれぞれに沿うように、図示はしないが板状体の中間位置が少し折れ曲げられている。
後部外側支柱6Aが縦支柱部61aと前傾支柱部61bとの組み合わせで屈曲した構造に構成されているのは、エンジンボンネット40上に搭載されているエアクリーナ44の位置を迂回してキャビン3を支持するためである。
原動部4では、運転部2の下部に相当する位置の機体フレーム10上にエンジン18及びラジエータ19が搭載されている。そして、このエンジン18及びラジエータ19を覆うエンジンボンネット40と、エンジンボンネット40の内部空間に対して外気を導入するための防塵カバー50と、が備えられている。防塵カバー50は、エンジンボンネット40の横外側に位置する状態で設けられている。
天板部40aの前寄り部分に運転座席20が搭載され、運転座席20の後方側に,キャビン3の後壁部3Bの一部を構成する仕切壁41が立設されている。
仕切壁41の上面側のスポンジ材43は、キャビン3の固定仕切壁39との間を閉塞するものである。仕切壁41の横外側面側、及びエンジンボンネット40の横外側面側のスポンジ材43は、起立姿勢位置で対向する防塵カバー50との隙間を閉塞するためのものである。
エンジンボンネット40における天板部40aの上側で、仕切壁41の後側には、エアクリーナ44が搭載されている。
後方側の揺動支軸70は、後部外側支柱6Aの縦支柱部61aの前面側に設けた前補強板60aに形成された枢支孔(図示せず)に挿抜可能に取り付けられている。
この後方側の揺動支軸70は、防塵カバー50の下部に取り付けられた第二ステー72に後端部が固定されている。そして、エンジンボンネット40の下部に取り付けられた第一ステー71の枢支孔(図示せず)を貫通して、防塵カバー50の内部に前端部が挿入されている。
したがって、揺動支軸70を固定した側とは反対側の端部が防塵カバー50の後面側に連結された状態では、防塵カバー50の後面と第二ステー72の段付き部分よりも揺動支軸70に近い部分との間に、隙間が形成された状態となる。その隙間に第一ステー71が入り込んだ状態とすることにより、共通の揺動支軸70に、第一ステー71と第二ステー72とが取り付けられた状態とすることができる。
図10に示すように、後方側と同一構造の第一ステー71が、連結ボルト71aを介してエンジンボンネット40の前壁40bに連結されている。第一ステー71には、エンジンボンネット40の前壁40bよりも横外方側へ突出した部分に、揺動支軸70に外嵌する枢支孔が形成されていて、エンジンボンネット40は、前壁40b側においても、揺動支軸70の前後方向軸心p1回りで揺動可能に枢支されている。
そして、防塵カバー50は、倒れ角度規制機構8によって、機体フレーム10に対する前後方向軸心p1回りでの揺動角度、つまり倒れ角度を複数段に調節可能に構成されている。
連係ロッド81には、防塵カバー50の前面に形成されている係合孔50aに対して挿入される係止突起81aと、ガイド溝80への係入側とは反対側の端部に形成された握り部81bとが備えられている。
つまり、連係ロッド81が、ガイド溝80の係合溝が存在する位置から防塵カバー50の前面に形成されている係合孔50aの位置までの距離を規制することになるので、この連係ロッド81が、防塵カバー50の左右揺動に伴う開き角度を規制する規制部材としての役割を果たすことになる。
この状態が、エンジンボンネット40を開位置に、防塵カバー50と一体的に位置変更させることが可能な第二開放状態に相当する。
図3、及び図13乃至図16に示すように、キャビン3の右の側壁部3Rには、防塵カバー50の上部前側に形成されている前下がり傾斜面53と、キャビン3の側壁構成体35との間に生じる隙間を閉塞するための隙間埋め部材9が設けられている。
この水切り案内体94は、乗降口ドア33の開閉などに伴って中間縦フレーム32Mに降りかかった雨水等が、中間縦フレーム32Mを伝ってキャビン3の室内に浸入することを抑制し得るようにするためのものである。中間縦フレーム32Mの下部に、内側上方から外側下方へ向けて雨水を案内する二本の棒状部材94aが溶接され、雨水をキャビン3の外側へ案内するように構成されている。
図16乃至図18に示すように、防塵カバー50には制振構造が設けられている。
この制振構造は、防塵カバー50の外周枠部55の内周面側に設けられている。すなわち、ゴム材等で構成された帯板状の制振材56が、外周枠部55の内周面側のほぼ全周にわたって設けられている。
そして、制振材56を外周枠部55の内周面との間に挟み込んで止め付けるための当て板57が、外周枠部55の内周面側の複数箇所に設けられている。
つまり、外周枠部55の上側(防塵カバー50の外側)に装着したナット58bが、トリム取付板59を外周枠部55との間に挟み込んで固定している。
キャビン3のフロントガラスで構成される透明板部30の下端部は、図20及び図21に示す透明板部押さえ金具95を用いて、前壁部3Fに固定されている。
透明板部押さえ金具95は、キャビン3の前壁部3Fに取り付けられるスライド部材96を備えている。そのスライド部材96を前壁部3Fに沿って上下方向でスライド操作、及び固定可能に構成されたものである。
その透明板部30を下方から支える前壁部3Fは、操縦塔22の配設用空間の確保や脚元空間を広く確保したいがために、透明板部30よりも下方では、下部側ほど前方に位置する後傾姿勢で設けられている。
このため、図21に示したように、透明板部30の前面は、透明板部30よりも下方の前壁部3Fに沿う仮想平面f1との間にかなり大きな交差角度θを持って取り付けられている。
透明板部30の取り付け状態は、前壁部3Fのうちで、透明板部30の背面側に位置する前傾前壁部分3Fbに透明板部30の下部が精度良く当て付けられることよって所定の位置及び角度に取り付けられた状態となる。このため、前傾前壁部分3Fbと透明板部30の下部との間に、無用なクリアランスなどが生じていると、透明板部30の取付位置や角度が所定の取付状態とはならないことがある。
つまり、スライド部材96を後傾前壁部分3Faに取り付けて、後傾前壁部分3Faに沿う方向でスライド移動可能であるように、上下方向が長径となる複数の長孔96aを介して、複数本の連結ボルト98bにより連結可能に構成してある。この複数本の連結ボルト98bは、後傾前壁部分3Faの背面側(キャビン3の内側)に溶接固定した固定ナット98aに螺合して締め付け連結可能に構成されている。
また、上部箇所の透明板部30の前面に対向する部位には、透明板部30の前面、及び透明板部30の横側面と接触する箇所に、緩衝用ゴム97を貼着してある。
図22乃至図24に、キャビン3内における騒音を低減することを目的とした騒音低減機構が示されている。
キャビン3内では、図5、図22、及び図23に示されるように、サイドパネル23を上面側に備えるサイドパネルボックス2Bが運転部床2Aから立ち上げられている。このサイドパネルボックス2Bの下方側は、エンジン18が存在する原動部4の空間と隣接している。
つまり、本発明にいう騒音低減機構は、防音板29、サイドパネルボックス2B、およびサイドパネル23の組み合わせによる二重壁構造部分を、原動部4とキャビン3との接続箇所に配設することによって構成されている。
このため、サイドパネル23やサイドパネルボックス2B内部の操作連係機構の配設領域や作動領域となる空間を通して原動部4側の騒音がキャビン3側へ伝播し易いものであるが、上述したように、防音板29の配設位置を工夫して、サイドパネルボックス2Bの上下に、サイドパネル23と防音板29との二重壁構造が形成された状態とすることにより、比較的効果的に、原動部4側からキャビン3内への騒音を低減することができる。
さらに、防音板29やサイドパネル23やサイドパネルボックス2Bの内部に吸音材を貼り付けるなどすれば、より効果的である。
図25乃至図28は、キャビンの屋根部に空調装置を配設した収穫機の、別の実施形態を示している。
この実施形態では、運転部2やキャビン3を除く、普通型コンバインとしての他の構造は前述した実施形態と同様のものであるが、運転部2及びキャビン3に関して次のように構成されている。
運転部101は、機体フレーム(図示せず)の前端部における右端側の部位に設けられている。図26に示すように、運転部101には、運転部床101A上に、運転座席110、乗降口111、操縦塔112、サイドパネル113が備えられている。運転座席110は、エンジンボンネット114の天板部114aに支持されている。
操向レバー115は、左右方向に揺動操作することで、左右の操向クラッチ(図示せず)を操作して走行機体の操向操作を行なうものである。そして前後方向に揺動操作することで、図外の昇降装置を操作して刈取部の昇降操作を行なうものである。
乗降口111とサイドパネル113とは、運転座席110を挟んで左右に振り分けて備えられている。サイドパネル113には、操縦関連機器としての走行主変速レバー116及び走行副変速レバー117と、作業関連機器としての刈取りクラッチレバー118及び脱穀クラッチレバー119が設けられている。
キャビン102は、図25及び26に示すように、前壁部102F、左の側壁部102L、右の側壁部102R、後壁部102B(後壁に相当する)及び屋根部102T(キャビンルーフに相当する)を備えている。
このキャビン102が、運転部101自体、及び運転部101の後方で機体フレームから立設された後支柱105,105に連結され、支持されている。
乗降口111は、前記前縦フレーム122と、後縦フレーム123よりも前方側に立設された中間縦フレーム125との間に形成されており、乗降口ドア124の前端側が前縦フレーム122に上下一対のヒンジ124aを介して支持されている。
中間縦フレーム125と後縦フレーム123との間は側壁部102Rを構成する板部材で連結されている。
図25に示すように、キャビン102の屋根部102Tに空調装置103が内装されている。空調装置103はキャビン102の内部空間を空調するためのものである。本実施例では、空調装置103が屋根部102Tのうちの前後方向での中心よりも後方の部位に内装されているが、前後方向での中心によりも前方の部位、あるいは、前後方向での中央部位に内装してもよい。
この右側の結露ホース130は、後壁部102Bに沿って、かつ後窓127の右横外側縁に沿って下降し、後窓127の下端近くに達した後、さらに下降しながら中央側へ寄せるように屈曲され、左右方向で中央位置付近に位置する後支柱5の存在箇所に近づけて配設されている。そして、右側の結露ホース130の下端は、後窓127の下端よりも下方である機体フレームの下方にまで延出されている。
そして、両冷媒ホース131のいずれもが、空調装置103との接続箇所から左方向に向きを変え、後窓127の左横外側縁を迂回するように屈曲形成されて、レシーバ133やコンプレッサー(図外)と接続されている。
このハーネス132も後窓127の左横外側に位置し、後壁部102Bに沿って、かつ後窓127の左横外側縁に沿って下降するように延出されている。空調装置103に接続された側とは反対側のハーネス132の端部は、図外の電源供給部に接続されている。
上記の結露ホース130、冷媒ホース131、及びハーネス132で構成される管状部材のうち、空調装置103の右端側に接続されている結露ホース130は、図25及び図26に示されるように、Uボルトで構成された止め金具134を用いて後壁部102Bに位置固定されている。
そして、カバー141の下部には、キャビン102の後壁部102Bに接着、及びカバー141に内嵌した状態で押さえ込まれるスポンジ状の弾性体142が設けられている。
また、スポンジ状の弾性体142よりも上側のカバー141の内部で、空調装置103の左端側に接続されている結露ホース130、及び冷媒ホース131、ならびにハーネス132を抱き込むように巻き付けて、カバー141の内部に詰め込むための隙間埋め部材143が備えられている。この隙間埋め部材143は、フェルト等の軟質の布状部材で構成され、管状部材に巻き付けてカバー141の内部に詰め込むことにより、カバー141の内周部と管状部材との隙間を埋めてガタツキを少なくしたり、吸音効果を高めたりするためのものである。
そして、弾性体142には、カバー141を外した状態で、後方側から管状部材を押し込み挿入可能な切り込み142bが形成されている。これにより、管状部材の長手方向からではなく、管状部材の径方向での押し込み操作により、各管状部材を保持孔142aに押し込み位置させることができる。
また、空調装置103が屋根部102Tの後部に存在しているので、管状部材をキャビン102の後部側から導出する場合に、屋根部102T内における管状部材の配設長を短くすることができる。
さらに、キャビン102の後壁を管状部材の取付対象面として利用し、構造簡単に配設することができる。
さらにまた、空調装置103の左右両側で下方に延ばされた管状部材が、キャビン102の後壁における左側部分と右側部分とに沿って延びているので、キャビン102の後壁における左側部分と右側部分とを管状部材の取付箇所として利用し得る。
また、キャビン102の後窓の横外側に沿う管状部材が、後窓の下端よりも下方まで延ばされているので、その管状部材によって後窓からの視界が妨げられることはない。
上記のカバー141が存在することによって管状部材を保護することができる。
カバー141の内部には弾性変形可能な隙間埋め部材143が設けられているので、管状部材の姿勢を安定良く保ち易い。また、カバー141の内部空間における騒音を低減することができる。
(1)上記した別実施形態の1では、図25に実線で示したように、結露ホース130の、後窓127の下端よりも下方側に達した部位が、左右方向で機体中央側へ寄るように屈曲されている構造のものを例示したが、必ずしもこの構造に限られるものではない。
例えば、同図に仮想線で示したように、左右の結露ホース130の両方が、ほぼ鉛直下方へ垂れ下がるように直線的に設けられたものであってもよい。また、左右の結露ホース130の両方が対称的に配設されるものに限らず、一方は屈曲し、他方は直線的であるなど、適宜の配設形態を採用することができる。
また、空調装置103に対する管状部材の接続箇所は、空調装置103の左右方向の端部箇所のみならず、空調装置103の左右方向の中間位置に相当する箇所であってもよい。そして空調装置103に対する管状部材の接続方向も、左右横側方からの接続のみならず、上下方向もしくは前後方向からの接続であってもよい。要は、空調装置103に接続される管状部材が、後窓127の横外側縁に沿う位置で、下方に延ばされた状態に設けられていれば良い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
例えば、これらの結露ホース130、冷媒ホース131、及びハーネス132の一部であったり、他の管状のものを含むものであっても差し支えない。また、軟質の管状部材に限らず、硬質の管状部材を用いたものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
(1)上記した実施形態では、エンジンボンネット40及び防塵カバー50を、前後方向軸心p1回りで揺動操作することにより、第一開放状態と第二開放状態とに位置変更可能に構成したものを例示したが、必ずしもこの構造に限られるものではない。
例えば、エンジンボンネット40及び防塵カバー50を、上下方向の軸心回りで揺動可能に構成したり、水平方向や上下方向にスライド移動可能に構成して位置変更させるようにしたもの、あるいは、エンジンボンネット40や防塵カバー50を着脱するものであっても良い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
上記した実施形態では、エンジンボンネット40と防塵カバー50との両者を前後方向軸心p1回りで揺動可能に構成して、第一開放状態と第二開放状態との、両開放状態の現出が可能である構造のものを例示したが、必ずしもこの構造に限定されるものではない。
例えば、防塵カバー50のみを前後方向軸心p1回りで揺動可能に構成して、第一開放状態のみを現出可能に構成されたものであってもよい。
あるいは、エンジンボンネット40と防塵カバー50との両者が常に一体で前後方向軸心p1回りに揺動可能であるように構成して、第二開放状態のみを現出可能に構成されたものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
上記した実施形態では、キャビン支柱6としての後部外側支柱6Aを、防塵カバー50よりも左右方向で少し機体内方側寄りの位置に設けた構造のものを例示したが、この構造に限定されるものではない。
例えば、図4に仮想線で示したように、後部外側支柱6Aと防塵カバー50とが前後方向視で重複するように設けてもよい。このようにすれば、後部外側支柱6Aによるキャビン3の支持を、より機体外方側寄りの箇所で行うことができ、さらに安定良く支持し易い。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
上記した実施形態では、運転部2が走行機体1の右端側に設けられた例を示したが、走行機体1の左端側に設けて実施してもよい。この場合、キャビン3の左の側壁部3Lに乗降口21が位置し、キャビンの右の側壁部3R側にサイドパネル23が位置する。
そして、キャビン3の下部に原動部4が位置し、後部外側支柱6Aは機体フレーム10の左端側に立設される。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
上記した実施形態では、制振材56及び当て板57を、防塵カバー50における外周枠部55の内周面側に設けた構造のものを例示したが、この構造に限定されるものではない。
例えば、図示はしないが、防塵カバー50における外周枠部55の外側に制振材56を位置させて、ボルト止め、もしくは接着剤や両面粘着テープで固定してもよい。また、制振材56の上側に布状の内装材を、接着剤や両面粘着テープで貼着するなどしてもよい。
これによれば、制振材56の装着を容易に行い易く、制振効果も見栄えも良好に保ち易い。内装材としては、布状のものの他、合成樹脂材や皮革状のものなど、適宜の材料を選択することができる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
また、クローラ走行装置11に代えて走行車輪を備えた収穫機にも適用できる。
2 運転部
3 キャビン
3R 側壁
4 原動部
6A 後部外側支柱
6B 後部内側支柱
9 隙間埋め部材
9A カバー部材
10 機体フレーム
10A 前後フレーム
10B 左右フレーム
18 エンジン
20 運転座席
35 側壁構成体
40 エンジンボンネット
50 防塵カバー
60a 補強板
64 上部連結フレーム
67 連結フレーム
70 揺動支軸
71 第一ステー
72 第二ステー
81 規制部材
Claims (12)
- 運転座席が備えられた運転部を覆うキャビンと、
前記運転座席の下方における機体フレーム上に搭載されたエンジンと、
前記エンジンを覆う閉位置と、前記エンジンを外部に開放する開位置とにわたって位置変更可能なエンジンボンネットと、
前記エンジンボンネットの横外側に位置して、機体横外方側から前記エンジンボンネットの内部空間に外気を導入する防塵カバーと、が備えられ、
前記防塵カバーが、前記エンジンボンネットの横外側に位置する吸気位置と、前記エンジンボンネットの横外側位置から外れたメンテナンス位置とに、位置変更可能に構成され、
前記キャビンの横外方側における後部が、前記防塵カバーの後側で前記機体フレームに立設された後部外側支柱で支持されている収穫機。 - 前記後部外側支柱と前記防塵カバーとが前後方向視で重複している請求項1記載の収穫機。
- 前記機体フレームに、前後方向に延びる前後フレームと、その前後フレームに連結されて左右方向に延びる左右フレームが備えられ、前記防塵カバーが位置する側の横外方側における前記前後フレームと前記左右フレームとの連結部に、前記後部外側支柱が載置固定されている請求項1又は2記載の収穫機。
- 前記防塵カバーは、下部に設けられた前後向きの揺動支軸の回りで揺動可能に構成され、前記揺動支軸が前記後部外側支柱の下部に支持されている請求項1〜3のいずれか一項記載の収穫機。
- 前記後部外側支柱の下部前面側に、前記後部外側支柱の起立姿勢を補助する補強板が設けられ、その補強板に前記揺動支軸が支持されている請求項4記載の収穫機。
- 前記エンジンボンネットの後面に第一ステーが取り付けられ、前記エンジンボンネットが前記第一ステーを介して前記揺動支軸に支持され、
前記防塵カバーに第二ステーが取り付けられ、前記防塵カバーが前記第二ステーを介して前記揺動支軸に支持されている請求項4又は5記載の収穫機。 - 前記防塵カバーの左右揺動に伴う開き角度を規制する規制部材が、前記防塵カバーの前部と前記機体フレームに固定された部位とにわたって設けられている請求項4〜6のいずれか一項記載の収穫機。
- 前記エンジンボンネットが閉位置に位置する状態で、前記防塵カバーをメンテナンス位置に位置変更させることが可能な第一開放状態と、前記エンジンボンネットを開位置に前記防塵カバーと一体的に位置変更させることが可能な第二開放状態と、に変更可能に構成されている請求項1〜7のいずれか一項記載の収穫機。
- 前記後部外側支柱よりも機体横内側に、前記キャビンを支持する後部内側支柱が立設され、
前記後部外側支柱の上下中間部と前記後部内側支柱の上下中間部とにわたって、前記後部外側支柱の上下中間部と前記後部内側支柱の上下中間部とを連結する連結フレームが設けられている請求項1〜8のいずれか一項記載の収穫機。 - 前記後部内側支柱は前記キャビンの後方に位置しており、前記後部外側支柱の上部と前記後部内側支柱の上部とにわたって、前記後部外側支柱の上部と前記後部内側支柱の上部とを連結する上部連結フレームが備えられている請求項9記載の収穫機。
- 前記キャビンのうち、前記防塵カバーが位置する側の側壁を構成する側壁構成体が、前記防塵カバーの上隣りに設けられ、
前記側壁における前記防塵カバー側の端部に、前記側壁構成体と前記防塵カバーとの隙間を埋める隙間埋め部材が設けられている請求項1〜10のいずれか一項記載の収穫機。 - 前記キャビンのうち、前記防塵カバーが位置する側の側壁を構成する側壁構成体が、前記防塵カバーの上隣りに設けられ、
前記側壁構成体に、前記側壁構成体と前記防塵カバーとの隙間を横外方から覆うカバー部材が備えられている請求項1〜11のいずれか一項記載の収穫機。
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