JP6714064B2 - 重合体およびその用途 - Google Patents
重合体およびその用途 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6714064B2 JP6714064B2 JP2018217257A JP2018217257A JP6714064B2 JP 6714064 B2 JP6714064 B2 JP 6714064B2 JP 2018217257 A JP2018217257 A JP 2018217257A JP 2018217257 A JP2018217257 A JP 2018217257A JP 6714064 B2 JP6714064 B2 JP 6714064B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- polymer
- acrylate
- monomer
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 0 *C(*N(*)*)=C Chemical compound *C(*N(*)*)=C 0.000 description 1
Landscapes
- Materials For Photolithography (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
本発明の重合体は主鎖に環構造を有する。
主鎖に環構造を導入するための形態は、単量体成分として、(d)下記一般式(1)
で示される単量体(単量体由来の構成単位)を更に含むことを特徴とする重合体である。
上記不飽和単量体由来の構成単位とは、例えば、重合反応によって、各不飽和単量体の重合性二重結合が開いた構造(構成単位)に相当する。重合性二重結合が開いた構造とは、例えば、炭素間の二重結合(C=C)が単結合(−C−C−)となった構造である。酸基を有する不飽和単量体に含まれる酸基としては、水中において酸性を示す官能基であれば特に限定されるものではないが、カルボキシル基が好ましい。好ましい形態として(a)カルボキシル基を有する不飽和単量体と、(b)水酸基を有する不飽和単量体と、(c)アミノ基を有する不飽和単量体を必須成分として共重合してなる重合体が挙げられる。 さらに好ましい形態としては、重合体を構成する全単量体成分の合計に対し、カルボキシル基を有する不飽和単量体の含有割合が0.5〜50質量%、水酸基を有する不飽和単量体の含有割合が0.5〜50質量%、アミノ基を有する不飽和単量体の含有割合が0.5〜55質量%であることを特徴とする重合体が挙げられる。なお、水酸基を有する不飽和単量体を重合後、酸無水物を反応させることにより酸基を有する構成単位を形成しても良い。
で示される単量体(単量体由来の構成単位)を有することを特徴とするものでもある。
上記一般式(1)中、R1およびR2としては、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基が挙げられるが、メチル、エチル、シクロヘキシル、ベンジル等のような酸や熱で脱離しにくい1級または2級炭素の置換基が耐熱性の点で好ましい。なお、R1およびR2は、同種の置換基であってもよいし、異なる置換基であってもよい。
上記一般式(1)中、R1およびR2で表される置換基を有していてもよく、例えば、メチル、エチル、等の直鎖状または分岐状のアルキル基;シクロヘキシル等の脂環式基;ベンジル等のアリール基で置換されたアルキル基;等が挙げられる。メチル、エチル、シクロヘキシル、ベンジルの様な酸や熱で脱離しにくい1級または2級炭素の置換基が耐熱性の点で好ましい。なお、R1およびR2は、同種の置換基であってもよいし、異なる置換基であってもよい。
上記α−(不飽和アルコキシアルキル)アクリレート系単量体は、例えば、国際公開第2010/114077号パンフレットに開示されている製造方法により製造することができる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ測定装置(「Shodex GPC System−21H」昭和電工製)を用い、ポリスチレン換算で測定した。
重合体溶液1gにアセトン4gを加えて溶解させた溶液を常温で自然乾燥させ、さらに5時間減圧乾燥(160℃/5mmHg)した後、デシケータ内で放冷し重量を測定した。そして、重量減少量から、重合体溶液の不揮発分を算出し、これを重合体濃度とした。
重合体溶液0.5〜1gに、アセトン80mlおよび水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのKOH水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM−555」平沼産業製)を用いて滴定し、溶液の酸価を測定した。そして、溶液の酸価と重合体濃度から、重合体の酸価を算出した。
重合体溶液0.5〜1gに、アセトン80mlおよび水10mlを加えて攪拌して均一に溶解させ、0.1mol/LのHCl水溶液を滴定液として、自動滴定装置(「COM−555」平沼産業製)を用いて滴定し、溶液のアミン価を測定した。そして、溶液のアミン価と重合体濃度から、重合体のアミン価を算出した。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、ジメチル−2,2'−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート(以下「MD」と称する)20質量部、メタクリル酸(以下「MAA」と称する)15質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(以下「HEMA」と称する)10質量部、メタクリル酸ジメチルアミノエチル(以下「DAM」と称する)2.9質量部、メタクリル酸シクロヘキシル(以下「CHMA」と称する)40質量部、メタクリル酸メチル(以下「MMA」と称する)12.1質量部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名「パーブチルO」、日本油脂製;以下「PBO」と称する)3質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」と称する)40質量部をよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n−ドデカンチオール(以下「n−DM」と称する)4質量部、PGMEA32質量部をよく攪拌混合したものを準備した。反応槽にPGMEA71質量部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ135分間かけて行った。滴下が終了してから60分後に昇温を開始して反応槽を110℃にした。3時間110℃を維持した後、室温まで冷却し、濃度が40質量%の重合体溶液1を得た。重合体の重量平均分子量は10000、酸価は100mgKOH/g、アミン価は10mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、MD20質量部、MAA15質量部、HEMA20質量部、DAM5.8質量部、CHMA35質量部、MMA4.2質量部、PBO3質量部、PGMEA40質量部をよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n−DM4質量部、PGMEA32質量部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽にPGMEA71質量部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ135分間かけて行った。滴下が終了してから60分後に昇温を開始して反応槽を110℃にした。3時間110℃を維持した後、室温まで冷却し、濃度が40質量%の重合体溶液2を得た。重合体の重量平均分子量は10000、酸価は100mgKOH/g、アミン価は20mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、MD20質量部、MAA15質量部、CHMA55質量部、MMA10質量部、PBO3質量部、PGMEA40質量部をよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n−DM4質量部、PGMEA32質量部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽にPGMEA71質量部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ135分間かけて行った。滴下が終了してから60分後に昇温を開始して反応槽を110℃にした。3時間110℃を維持した後、室温まで冷却し、濃度が40質量%の比較重合体溶液1を得た。重合体の重量平均分子量は10000、酸価は100mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備し、他方、モノマー滴下槽として、MD20質量部、MAA15質量部、DAM5.8質量部、CHMA55質量部、MMA4.2質量部、PBO3質量部、PGMEA40質量部をよく攪拌混合したものを準備し、連鎖移動剤滴下槽として、n−DM4質量部、PGMEA32質量部をよく攪拌混合したものを準備した。
反応槽にPGMEA71質量部を仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー滴下槽および連鎖移動剤滴下槽から滴下を開始した。滴下は、温度を90℃に保ちながら、それぞれ135分間かけて行った。滴下が終了してから60分後に昇温を開始して反応槽を110℃にした。3時間110℃を維持した後、室温まで冷却し、濃度が40質量%の比較重合体溶液2を得た。重合体の重量平均分子量は10000、酸価は100mgKOH/g、アミン価は20mgKOH/gであった。
試験片1をホットプレートにて250℃で3時間加熱し、室温に冷却してから分光色差計(「EE−6000」日本電色工業製)を用いて、耐熱試験後のb*値を測定した。
○:耐熱試験後の試験片1上の塗膜に凹凸が見られない。
×:耐熱試験後の試験片1上の塗膜に凹凸が見られる。
実施例1で得られた重合体溶液1を100質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(商品名「ライトアクリレートDPE−6A」、共栄社化学株式会社製;以下「DPE−6A」と称する)20部、光開始剤(商品名「イルガキュア907」、チバ・ガイギー社製;以下「Irg907」と称する)2部、PGMEA55部を均一になるよう攪拌混合し、硬化性樹脂組成物1を得た。
得られた硬化性樹脂組成物1を、スピンコーターを用いて無アルカリガラス板上に全乾燥後の厚さが3μmとなるように塗布し、ホットプレートにて100℃で3分間乾燥した後、超高圧水銀ランプを用いて照射量が100mJ/cm2となるように紫外線を照射した。照射後、更にホットプレートにて230℃で30分間乾燥させ試験片1を得た。そしてこの試験片1を用いて上記の方法で耐熱性を評価した。耐熱試験後のb*値を測定したところ2.7であった。耐熱試験後の試験片1の外観を見るとガラス上の塗膜は凹凸が見られず均一に膜が形成されていた。
樹脂溶液1を樹脂溶液2に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物2を調整した後、同様に試験片2を作成して耐熱性を評価した。耐熱試験後のb*値を測定したところ3.0であった。耐熱試験後の試験片1の外観を見るとガラス上の塗膜は凹凸が見られず均一に膜が形成されていた。
樹脂溶液1を樹脂溶液3に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物3を調整した後、同様に比較用試験片1を作成して耐熱性を評価した。耐熱試験後のb*値を測定したところ4.6で実施例3と比べると黄色みを帯びていた。耐熱試験後の試験片1の外観を見るとガラス上の塗膜は凹凸が見られゆず肌状の膜が形成されていた。
重合体溶液1を重合体溶液4に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、硬化性樹脂組成物4を調整した後、同様に比較用試験片2を作成して耐熱性を評価した。耐熱試験後のb*値を測定したところ4.9で実施例4と比べると黄色みを帯びていた。耐熱試験後の試験片1の外観を見るとガラス上の塗膜は凹凸が見られゆず肌状の膜が形成されていた。
以上より、上記構成の重合体とすることによって初めて、耐熱性、透明性と共に極めて優れた塗膜を形成することができるものであり、例えば、レジスト材料、各種コーティング剤、塗料等の用途において好適に用いることができる。また、本発明によれば、例えば、パターンの欠損や現像残渣のない良好な品質のカラーフィルタを提供することができる。
Claims (6)
- 酸価が20〜300mgKOH/gであることを特徴とする請求項1に記載の重合体。
- アミン価が1〜200mgKOH/gであることを特徴とする請求項1又は2に記載の重合体。
- カラーレジスト用バインダー樹脂である、請求項1〜4の何れかに記載の重合体。
- 請求項1〜5の何れかに記載の重合体を硬化させてなる硬化層が基板上に設けられてなることを特徴とする積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018217257A JP6714064B2 (ja) | 2018-11-20 | 2018-11-20 | 重合体およびその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018217257A JP6714064B2 (ja) | 2018-11-20 | 2018-11-20 | 重合体およびその用途 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014254776A Division JP6444159B2 (ja) | 2014-12-17 | 2014-12-17 | 重合体およびその用途 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019044193A JP2019044193A (ja) | 2019-03-22 |
JP6714064B2 true JP6714064B2 (ja) | 2020-06-24 |
Family
ID=65816313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018217257A Active JP6714064B2 (ja) | 2018-11-20 | 2018-11-20 | 重合体およびその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6714064B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7338271B2 (ja) * | 2019-07-02 | 2023-09-05 | 王子ホールディングス株式会社 | レジスト材料及びパターン形成方法 |
-
2018
- 2018-11-20 JP JP2018217257A patent/JP6714064B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019044193A (ja) | 2019-03-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6196363B2 (ja) | 新規なβ‐オキシムエステルフルオレン化合物、それを含む光重合開始剤及びフォトレジスト組成物 | |
JP5615123B2 (ja) | 重合体およびその用途 | |
TWI534535B (zh) | A hardened resin composition for a light gap material, a columnar gap material, and a liquid crystal display | |
JP5479141B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、カラーフィルタ用着色硬化性樹脂組成物およびカラーフィルタ | |
JP4296225B2 (ja) | 新規重合体 | |
JP6302894B2 (ja) | 多官能(メタ)アクリル酸エステル共重合体、硬化性樹脂組成物及びその硬化物 | |
JP6463658B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物及びカラーフィルタ | |
JP6714064B2 (ja) | 重合体およびその用途 | |
JP5502791B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物、その硬化物並びに光学材料 | |
JP2014065768A (ja) | 重合体およびその用途 | |
JP6444159B2 (ja) | 重合体およびその用途 | |
JP2002138131A (ja) | エポキシ(メタ)アクリレート及び該エポキシ(メタ)アクリレートを用いた樹脂組成物並びにこれらの硬化物 | |
JP5198816B2 (ja) | 側鎖含有重合体の製造方法 | |
JP2004224894A (ja) | マレイミド系共重合体 | |
JP6408230B2 (ja) | 硬化性樹脂組成物およびカラーフィルタ | |
JP7108412B2 (ja) | ラジカル重合性重合体および該ラジカル重合性重合体を含んでなる樹脂組成物 | |
JP6872918B2 (ja) | 重合体及びその用途 | |
JP6877816B2 (ja) | 重合体および該重合体を含んでなる樹脂組成物 | |
JP6463613B2 (ja) | 重合体およびその用途 | |
JP7015651B2 (ja) | ラジカル重合性重合体および該ラジカル重合性重合体を含んでなる樹脂組成物 | |
JP7179649B2 (ja) | ラジカル重合性重合体および該ラジカル重合性重合体を含んでなる樹脂組成物 | |
JP6711613B2 (ja) | 重合体および該重合体を含んでなる樹脂組成物 | |
KR101779215B1 (ko) | 착색 감광성 수지 조성물 및 이를 이용한 차광성 스페이서 | |
JP2010242058A (ja) | カルボキシル基含有ラジカル重合性共重合体および感光性樹脂組成物 | |
JP2022189367A (ja) | ラジカル重合性重合体およびその感光性組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181120 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191017 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191119 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200115 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200325 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200602 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200604 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6714064 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |