JP6712166B2 - アルキル変性デュータンガムを含有する水硬性組成物用増粘剤 - Google Patents

アルキル変性デュータンガムを含有する水硬性組成物用増粘剤 Download PDF

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Description

本発明は新規な増粘剤、特に水硬性組成物用増粘剤に関する。より詳しくは、添加した対象に対して増粘作用をもたらし、特に水硬性組成物に対してチキソトロピー性を付与できる増粘剤に関する。
従来から、コンクリート工事において、打設したフレッシュコンクリート(未硬化のコンクリート)は、硬化の過程において材料分離やブリーディングが発生する問題が指摘されている。具体的には、コンクリート内部の埋設物(例えば鉄筋や配管など)の周辺にブリーディング水による空洞が生じたり、コンクリート柱等のように高低差が大きな箇所において、上部と下部で材料の比重が変化することによりコンクリートの均一性が損なわれて、骨材分布の相違や骨材とモルタル分との分離(材料分離)が発生して、コンクリート硬化体における力学特性の相違を生じさせる問題が指摘されている。
骨材沈降による材料分離が生じると、豆板、ハチの巣、ジャンカと通称される多孔質部分が硬化体中に発生し、こうした多孔質部分のコンクリートは力学強度が極端に劣り、また水密性も弱まる。
他方、ブリーディングを生じるような系では、表面だけでなく、内部においても水平鉄筋や粗骨材の下側に水膜や空隙を形成し、また水みちを残したりする。その結果、 鉄筋とコンクリートあるいは骨材とセメントペーストとの付着力が低下し、コンクリートの水密性の低下をもたらす。
こうした材料の沈降分離やブリーディングを防ぐための処法として、単位水量の低下が検討されてきた。しかし単位水量を低下させるとスランプフロー値が低いコンクリートとなるためにコンクリートが細部まで行き渡らず充填不足となり、 鉄筋とコンクリートの間に空隙を残したまま硬化する虞があり、高密度配筋部や複雑形状部への打設には適さない。
そのため、ブリーディングや材料分離の発生を防止する別の処方として、増粘剤を添加してコンクリートの粘性を増加させ、材料分離抵抗性を向上させる方法が提案されている。
例えば、系に粘性(保水性)を付与する添加剤(増粘剤)として、各種の水溶性高分子が知られており、例えばカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド、無水マレイン酸−スチレン共重合体、無水マレイン酸−イソブチレン共重合体、グアーガム、ヒドロキシエチル化グアーガム、ヒドロキシプロピル化グアーガム、カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアーガム、デキストリン、可溶性澱粉等が知られている。
特開2000−95552号公報 特開平5−139806号公報 特許第4642160号明細書
これまでに提案された上記水溶性高分子を利用した増粘剤にあっては、材料分離防止効
果を得るための充分な量で系に添加されると、系の粘度の増加に伴い流動性が低下することが指摘されている。また、上記水溶性高分子が多量に添加されると、凝結遅延の弊害が起こる虞がある。
さらにこれまでの増粘剤にあっては、流動性や材料分離抵抗性が温度によって変動することが指摘されており、例えばコンクリート打設現場の環境・打設時期(季節)によって増粘剤の添加量を制御する必要がある。周囲環境の温度に依存することなく、コンクリートの施工時等における水硬性組成物の流動性を確保し、且つ硬化時の材料分離抵抗性を向上できる増粘剤の提案はこれまでになされていない。
本発明者らは上記課題について検討し、研究を進めた結果、デュータンガムのアルキル変性物が、水硬性組成物における流動性を大きく損なうことなく、また使用温度に依存することなく、コンクリート打設時等における好適な流動性を保持するとともに、また少量の添加であっても、コンクリート等の硬化時において充分な分離抵抗性を示すことができる、水硬性組成物の増粘剤として有用なものとなることを見出した。また当該変性物が、水硬性組成物に限らず、添加した対象に増粘効果をもたらし、種々の用途における新たな増粘剤として適用できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、デュータンガムのヒドロキシ基の少なくとも一部が、下記一般式(1)で表される基の一種又は二種以上で置換された、アルキル変性デュータンガムを含み、
前記アルキル変性デュータンガムは、デュータンガムの一構成単位当たりのアルキル置換度が0.1〜14である、水硬性組成物用増粘剤に関する。
(式中、Rは炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。)
本発明の水硬性組成物用増粘剤において、前記アルキル変性デュータンガムが、デュータンガムと下記一般式(2)で表されるアルキルグリシジルエーテルとのアルキル変性物であることが好ましい。
(式中、Rは炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。)
また本発明の水硬性組成物用増粘剤は、前記アルキル変性デュータンガム、未変性のデュータンガム、及び前記式(2)で表されるアルキルグリシジルエーテルを含む混合物であり、該混合物の総質量に基いて、前記アルキル変性デュータンガムを30〜100質量%の割合にて含むことが好ましい。
また本発明は、水硬性粉体及び前記水硬性組成物用増粘剤を含有する水硬性組成物にも関する。
さらに本発明は、デュータンガムのヒドロキシ基のすくなとも一部が、上記一般式(1)で表される基の一種又は二種以上で置換された、アルキル変性デュータンガムを含み、前記アルキル変性デュータンガムは、デュータンガムの一構成単位当たりのアルキル置換度が0.1〜14である、増粘剤にも関する。
そして本発明は、デュータンガムと上記一般式(2)で表されるアルキルグリシジルエーテルとのアルキル変性物であって、前記アルキル変性デュータンガムは、デュータンガムの一構成単位当たりのアルキル置換度が0.1〜14である、アルキル変性デュータンガムを対象とする。
さらに本発明は、デュータンガムと上記一般式(2)で表されるアルキルグリシジルエーテルとを反応させる工程を含むことを特徴とする、アルキル変性デュータンガムの製造方法にも関する。本製造方法における好ましい態様において、前記デュータンガムと前記アルキルグリシジルエーテルは、デュータンガムの1構成単位に対して、アルキルグリシジルエーテルを0.1〜14モルの割合にて反応させてなる。
また本発明は、デュータンガムと、下記一般式(3)で表される3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルアルキルエーテルとを反応させる工程を含むことを特徴とする、アルキル変性デュータンガムの製造方法にも関する。
(式中、Rは炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を表し、Halはハロゲン原子を表す。)
本製造方法における好ましい態様において、前記デュータンガムと前記3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルアルキルエーテルは、デュータンガムの1構成単位に対して、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルアルキルエーテルを0.1〜14モルの割合にて反応させてなる。
本発明は、デュータンガムのヒドロキシ基の一部をアルキル変性したアルキル変性デュータンガムを水硬性組成物用増粘剤として用いることにより、使用環境の温度変化に影響されることなく、水硬性組成物の流動性の変化を抑制して好適な流動性の付与を維持でき、且つ、材料分離抵抗性を向上させ、ブリーディングによる水硬性組成物硬化体(例えばコンクリート)の不具合を低減できる。しかも、従来に比べてより少量の添加量で増粘剤としての効果を発揮できるため、経済性にも優れる。
そのため本発明の水硬性組成物用増粘剤を使用することにより、高品質且つ流動性の高い水硬性組成物、例えばコンクリートを安定して製造することができる。
さらに本発明の増粘剤は、水硬性組成物に限らず、塗料等をはじめとする様々な分野において対象に増粘作用をもたらすことができ、新たな増粘剤として提供することが可能である。
図1は、実施例及び比較例で使用したデュータンガム(未変性)の固体13C−NMR測定結果を示す図である。 図2は、実施例1で得られたアルキル変性デュータンガムの固体13C−NMR測定結果を示す図である。 図3は、試験2(レオロジー試験)の実施例1乃至実施例4及び比較例1のセメントペーストにおける、ずり速度に対するずり応力の測定結果を示す図である。 図4は、実施例1乃至実施例4及び比較例1のセメントペーストにおける、フロー値(棒グラフ)及びチキソトロピー性(折れ線グラフ)の結果を示す図である。
本発明は、アルキル変性デュータンガムを含む水硬性組成物用増粘剤に関する。
なお本発明において、水硬性組成物とは、水和反応により硬化する物性を有する粉体(水硬性粉体)、例えばセメント、石膏、フライアッシュ等を含有する組成物を指す。なお、水硬性粉体がセメントである場合、水硬性組成物をセメント組成物ともいう。
本発明の水硬性組成物用増粘剤は、デュータンガムのヒドロキシ基の少なくとも一部が、下記一般式(1)で表される基の一種又は二種以上で置換された、アルキル変性デュータンガムを含む。
(式中、Rは炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。)
上記デュータンガムは、微生物キサントモナスカムペストリス、ATCC53159より産生された微生物ポリサッカライドである。その構造は、[D−グルコース]−[D−グルクロン酸]−[D−グルコース]−[L−ラムノース]の線状テトラサッカライドの反復単位からなり、側鎖に2個のL−ラムノースが結合した構造を有する。従って、デュータンガムは、上記4個の糖の反復単位に2個の糖が結合した、すなわち6個の糖からなる構造を、一構成単位(1ユニット)ということができる。
本発明に用いるデュータンガムの粘度は、25℃、0.25%水溶液で2,000mPa・s以上が好ましく、3,000mPa・s以上がより好ましい。なおデュータンガムの粘度は、より好ましくは、25℃、0.25%水溶液で4,000乃至5,000mPa・sである。またデュータンガムの粉体の粒度は、80メッシュ通過率80%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。
上記一般式(1)のRは、炭素原子数1乃至24のアルキル基又はアルケニル基を表す。
炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、ドデシル基(ラウリル基)、テトラデシル基(ミルスチル基)、ヘキサデシル基(パルミチル基)、オクタデシル基(ステアリル基)、イコシル基、ドコシル基(ベヘニル基)、テトラコシル基等が挙げられる。
また、炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐鎖状のアルケニル基としては、上記炭素原子数1乃至24のアルキル基として挙げた基において、炭素―炭素二重結合を一個持つ基が挙げられる。具体的には、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ドデセニル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、エイコセニル基、ドコセニル基、テトラコセニル基等が挙げられる。
これらの中でもRとしては、炭素原子数1乃至18のアルキル基又はアルケニル基が
好ましく、より好ましくは炭素原子数1乃至8のアルキル基又はアルケニル基が望ましい。
上記デュータンガムのアルキル変性は公知の方法により行うことができる。例えば、前述したデュータンガムに、水酸化ナトリウム等のアルカリ存在下、アルキルグリシジルエーテルを添加し、40〜80℃で数時間混合反応させた後中和し、洗浄、乾燥することで得ることができる。
ここでいうアルキルグリシジルエーテルとしては、下記一般式(2)で表されるものが好適に使用できる。
またデュータンガム一構成単位あたり、式(2)で表されるアルキルグリシジルエーテル0.1〜14モル程度を用いて反応させることにより、本発明に使用するアルキル変性物を得ることが好ましい。
なお上記アルキル変性の反応によるデュータンガムからアルキル変性デュータンガムの転化率は非常に高いことから、本発明においては、デュータンガム一構成単位当たりの、反応に用いたアルキルグリシジルエーテルのモル数が、後述のアルキル置換度とほぼ同等の値とみなすことができる。また、デュータンガムのアルキル変性率の別の指標として、アルキル置換度に代えて、デュータンガム1質量部当たりに使用したアルキルグリシジルエーテルの質量部数(あるいは%)を考慮してもよい。
上記式(2)式中、Rは炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を表す。
における炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基としては、上記Rにおいて挙げた基と同様の基を挙げることができる。
上記式(2)で表されるアルキルグリシジルエーテルとしては、例えば、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル等が挙げられ、但しこれらに限定されるものではない。
また上記デュータンガムのアルキル変性は、水酸化ナトリウム等のアルカリ存在下、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルアルキルエーテルを添加し、40〜80℃で数時間混合反応させた後中和し、洗浄、乾燥することでも得ることができる。
ここでいう3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルアルキルエーテルとしては、下記一般式(3)で表されるものが好適に使用できる。
上記式(3)式中、Rは炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を表す。
における炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基としては、上記Rにおいて挙げた基と同様の基を挙げることができる。
また上記Halはハロゲン原子を表し、塩素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特に好適
には塩素原子である。
上記式(3)で表される3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルアルキルエーテル、特に3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアルキルエーテルとしては、例えば、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメチルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルエチルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−プロピルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルブチルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルオクチルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−2−エチルヘキシルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルデシルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルドデシルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−2−ブチルオクチルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルテトラデシルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルヘキサデシルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−2−ヘキシルデシルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルオクタデシルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−2−オクチルドデシルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルエイコシルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルドコシルエーテル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−2−デシルテトラデシルエーテル等が挙げられ、但しこれらに限定されるものではない。
本発明に係るアルキル変性デュータンガムのアルキル置換度とは、デュータンガムの一構成単位当たり、すなわち上述の6個の糖からなる構造を一構成単位として、該一構成単位当たりのアルキル置換基の数を示す。
その値は、0.1〜14であることが好ましく、0.1〜10がより好ましく、0.1〜5が特に好ましく、例えば0.2〜4.0の数値範囲内でアルキル置換度を選択することができる。アルキル置換度が14を超えるような条件では、そもそもアルキル変性反応が進行し難いためにアルキル変性物の獲得自体が難しく、またアルキル置換度が0.1よりも小さい場合にはチキソトロピー性(チキソ性ともいう)が劣る不具合が生じ得る。
本発明の水硬性組成物用増粘剤は、前記アルキル変性デュータンガム、未変性のデュータンガム、及び前記式(2)で表されるグリシジルエーテルを含む混合物の形態であってよく、前記混合物の総質量に基づいて、前記アルキル変性デュータンガムを30〜100質量%の割合にて含むものとすることができる。
本発明は、前記水硬性組成物用増粘剤と、前述の水硬性粉体とを含有する水硬性組成物も対象とする。
本発明の水硬性組成物において、前記水硬性粉体の総質量に対して、前記水硬性組成物用増粘剤を、例えば0.0001〜10質量%の割合で使用することができる。
例えばセメント組成物の場合、後述するコンクリート等の材料を含めた配合条件によりその添加量が変わるが、固形分換算にて、セメント質量に対して、例えば0.0005〜0.05質量%程度の量にて、該水硬性組成物用増粘剤を使用することが好ましい。
本発明の水硬性組成物用増粘剤には、各種用途に応じて、公知公用の水硬性組成物用の添加剤を適宜採用して組合せた混和剤の形態にて用いることもできる。
すなわち、本発明の水硬性組成物用増粘剤には、上記アルキル変性デュータンガムからなる形態、上記アルキル変性デュータンガムとそれ以外の公知公用の混和剤を配合し水硬性組成物用混和剤とした形態、又はコンクリート等の水硬性組成物の製造時に上述のアルキル変性デュータンガムと公知公用の混和剤が別々に添加され最終的に水硬性組成物中で混合される形態の何れをも含む。
本発明の水硬性組成物用増粘剤に配合され得る添加剤として具体的には、従来公知のセメント分散剤、高性能AE減水剤、高性能減水剤、AE減水剤、減水剤、空気連行剤(A
E剤)、起泡剤、消泡剤、凝結遅延剤、凝結促進剤、硬化促進剤、分離低減剤、従来公知の増粘剤、収縮低減剤、養生剤、離型剤、表面美観向上剤、撥水剤等が挙げられる。これらのほか、コンクリート用塗料、表面補修材、膨張材、防錆剤、有機繊維、無機繊維、有機ポリマー、顔料など、水硬性組成物に通常用いる種々の混和材料を配合できる。
一例として、公知のセメント分散剤としては、特公昭59−18338号公報、特許第2628486号公報、特許第2774445号公報、特許第3235002号公報、特許第3336456号公報、特許第3780456号公報などのポリカルボン酸系共重合体の塩があり、またナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩、リグニンスルホン酸塩、グルコン酸ソーダ、糖アルコールも挙げられる。
空気連行剤を具体的に例示すると、アニオン系空気連行剤、ノニオン系空気連行剤、及び両性系空気連行剤が挙げられる。
凝結遅延剤を例示すると、無機質系凝結遅延剤、有機質系凝結遅延剤が挙げられる。
促進剤としては、無機系促進剤、有機系促進剤が挙げられる。
消泡剤を例示すると非イオン系消泡剤類、シリコーン系消泡剤類、高級アルコール類、これらを主成分とした混合物などが挙げられる。
本発明の水硬性組成物用増粘剤は、一般のセメント添加剤の場合と同様に、コンクリート又はモルタル混練時に原液添加するか、予め混練水に希釈し、添加して使用することができる。また、水、セメント、細骨材及び粗骨材を練り混ぜてフレッシュコンクリートとした後、或いは、水と、セメント及び細骨材を練り混ぜてモルタルとした後、このフレッシュコンクリート又はモルタルに水硬性組成物用増粘剤を添加し、再度均一に混練して使用することもできる。
ここで、水硬性組成物用増粘剤以外の成分は従来慣用の水硬性組成物成分であり、セメント(例えば普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、低熱・中庸熱ポルトランドセメント又は高炉セメント等)、骨材(すなわち細骨材及び粗骨材)、混和材(例えばフライアッシュ、シリカフューム、炭酸カルシウム粉末、高炉スラグ粉末)、石膏(例えば二水石膏、半石膏および無水石膏)、膨張材及び水を挙げることができる。そして本発明の水硬性組成物用増粘剤は、一般的な配合処方によるコンクリート(普通コンクリート)の製造のみならず、フライアッシュや石灰石微粉末などの混和材を配合した中・高流動コンクリートの製造にも適用可能である。
また本発明の水硬性組成物用増粘剤以外に、調合時に別に添加できるコンクリート用混和剤としては、前記の公知公用の空気連行剤、凝結遅延剤、促進剤、分離低減剤、増粘剤、消泡剤、収縮低減剤等があり、これらも適宜配合し得る。それら各成分の配合割合は選択された成分の種類や使用目的に応じて適宜決定され得る。
さらに本発明は、上記アルキル変性デュータンガムを含む増粘剤も対象とする。
該増粘剤は、例えば、塗料、インク、農薬、肥料、洗浄剤、研磨剤などの用途に使用し得、また、エアゾールやエマルション、ワックス、さらに消泡剤などにおいてそれらの安定化効果(増粘安定、乳化安定、分散安定)を高めるべく使用され得る。
また本発明は、前記デュータンガムと、下記一般式(2)で表されるアルキルグリシジルエーテルとのアルキル変性物であって、デュータンガムの一構成単位当たりのアルキル置換度が0.1〜14である、アルキル変性デュータンガムも対象とする。
(式中、Rは炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。)
本発明のアルキル変性デュータンガムにおいて、Rは炭素原子1乃至18の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基であることが好ましく、特に炭素原子数1乃至8の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基であることが好ましい。
さらに本発明は、デュータンガムと下記一般式(2)で表されるアルキルグリシジルエーテルとを反応させる工程を含み、好ましくは前記デュータンガムと前記アルキルグリシジルエーテルとを、デュータンガムの1構成単位(すなわち前述の6個の糖からなる単位)に対して、アルキルグリシジルエーテルを0.1〜14モルの割合にて反応させることを特徴とする、アルキル変性デュータンガムの製造方法も対象も対象とする。
(式中、Rは炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。)
そして本発明は、デュータンガムと、下記一般式(3)で表される3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルアルキルエーテルとを反応させる工程を含み、好ましくは前記デュータンガムと前記3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルアルキルエーテルとを、デュータンガムの1構成単位に対して、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルアルキルエーテルを0.1〜14モルの割合にて反応させることを特徴とする、アルキル変性デュータンガムの製造方法も対象も対象とする。
(式中、Rは炭素原子数1乃至24の直鎖状又は分岐状のアルキル基又はアルケニル基を表し、Halはハロゲン原子を表す。)
これらアルキルグリシジルエーテル又は3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルアルキルエーテルを用いたアルキル変性の手順は前述したとおりである。
以下実施例により本発明を説明する。ただし本発明は、これらの実施例及び比較例によって何ら制限されるものではない。
なお、実施例において、試料の物性測定は、下記の条件の下で下記の装置を使用して行った。
[ガスクロマトグラフィー(GC)]
装置:GC−2010(東ソー(株)製)
カラム:MEGA−WAX
導入量:1マイクロL
インジェクション温度:50℃
昇温条件:50℃〜250℃まで10℃/分にて昇温
[固体13C−NMR]
試料を4mmφのNMR試料管に詰め、以下の条件で固体13C−NMR測定をCP/MAS法を用いて行った。
装置名:Bruker社製Avance 300
回転速度:12kHz
繰り返し時間:29.9msec
コンタクト時間:5msec
[略語]
PM:ハイモール(登録商標)PM、東邦化学工業(株)製、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、分子量220(平均)
<実施例1:増粘剤1>
窒素導入管、温度計、コンデンサー、滴下ロート、フルゾーン型撹拌翼を備えた内容積1Lのガラス製フラスコ中に、反応溶媒 250g(PM 100g/水 150g)、48%水酸化ナトリウム水溶液 0.7g、デュータンガム(ケルコクリート(KELCO−CRETE(登録商標))DG)5.0gを仕込み、窒素気流下、1時間撹拌した。その後、60℃に昇温し、ブチルグリシジルエーテル(BGE)0.24gを滴下し、60℃にて4時間反応を行った。反応終了後冷却し、745gの水で希釈し、アルキル変性デュータンガム(DD−04、アルキル置換度:0.4)の水溶液として水硬性組成物用増粘剤1(固形分0.5質量%)を得た。
なおアルキル置換度は、以下の手順にて算出した。
上述したように、BGEを滴下して60℃にて4時間反応後、得られた反応液の一部を濃縮し、ペースト状の変性物を得た。これを減圧乾燥後、凍結粉砕し、粉末状の変性物を得た。この粉末状の変性物1.30gに対し、アセトン8.79g加えて溶解することで、未反応のアルキルグリシジルエーテル(実施例1ではBGE)を抽出した。これを遠心分離して上澄み液を回収して試料とし、ガスクロマトグラフィー測定を行い、未反応のアルキルグリシジルエーテル(BGE)を定量した。未反応のアルキルグリシジルエーテルの定量には、三点検量線法を用いた。そして得られた定量値に基づき、アルキル置換度を算出した。
<実施例2:増粘剤2>
上記反応溶媒をPM 50g/水 100g(合計150g)に変更し、希釈時の水量を845gに変更した以外には、実施例1と同じ手順にてアルキル変性デュータンガム(DD−03、アルキル置換度:0.2)の水溶液として水硬性組成物用増粘剤2(固形分0.5質量%)を得た。
<実施例3:増粘剤3>
上記ブチルグリシジルエーテルの仕込み量を0.50gに変更した以外には、実施例1と同じ手順にてアルキル変性デュータンガム(DD−05、アルキル置換度:0.7)の水溶液として水硬性組成物用増粘剤3(固形分0.5質量%)を得た。
<実施例4:増粘剤4>
上記ブチルグリシジルエーテルの仕込み量を2.50gとした以外には、実施例1と同じ手順にてアルキル変性デュータンガム(DD−07、アルキル置換度:3.6)の水溶液として水硬性組成物用増粘剤4(固形分0.5質量%)を得た。
<実施例5:増粘剤5>
上記ブチルグリシジルエーテルに替えて2−エチルヘキシルグリシジルエーテル(2EHGE)0.24gを使用した以外には、実施例1と同じ手順にてアルキル変性デュータンガム5(DD−06、アルキル置換度:0.2)の水溶液として水硬性組成物用増粘剤5(固形分0.5質量%)を得た。
参考例6:増粘剤6>
上記ブチルグリシジルエーテルに替えてステアリルグリシジルエーテル(SGE)0.24gを使用した以外には、実施例1と同じ手順にてアルキル変性デュータンガム6(DD−08、アルキル置換度:0.1)の水溶液として水硬性組成物用増粘剤6(固形分0.5質量%)を得た。
<比較例1:未変性Diutan>
デュータンガムを水に溶解し、固形分量0.5質量%の溶液として水硬性組成物用増粘剤7を得た。
図1に上記実施例及び比較例で使用したデュータンガム(未変性)の固体13C−NMR測定結果を、図2に実施例1で得られたアルキル変性デュータンガムの固体13C−NMR測定結果をそれぞれ示す。
図2においては、ブチルグリシジルエーテルによるアルキル変性に由来するブチル基のピーク(31.4ppm及び14.2ppm)が確認され、実施例1で得られた化合物が確かにアルキル変性されていることが確認された。
[試験例:セメントペースト レオロジー試験]
<セメントペーストの作製>
セメントペーストの練混ぜは、減水剤(シーカメント1100NT(日本シーカ(株)製)と増粘剤成分として実施例1乃至実施例5及び比較例1で調製した各水硬性組成物用増粘剤(アルキル変性デュータンガムまたは非変性のデュータンガム 0.5質量%水溶液)とを予め加えて調製した水(練り混ぜ水)をセメントに加え、ハイパワーミキサー((株)丸東製作所製)を用い、低速で90秒間、次いで高速で60秒間練り混ぜ、練り上がり温度が25℃のセメントペーストを作製した。ここで減水剤及び増粘剤成分は水量の一部として使用した。セメントペーストの作製に用いた練混ぜ水の配合を表1に、セメントペーストの配合を表2に示す。
前記手順にて作製したセメントペースト(7種)をそれぞれ2つに分け、ペーストフロー試験およびレオロジー試験を行った。
[試験1:セメントペーストフロー試験]
練り上がり直後(経時0分)の各セメントペーストについて、自製のスランプコーン(上端内径φ55mm、高さ50mm)を用い、JIS A 1101およびJIS A 1150に準拠して、セメントペーストフロー(ペーストの広がり)を測定した。セメントペーストフロー測定後、ペーストの状態を目視にて確認し、以下の評価基準によりペーストの外観を評価した。
表3にフロー値(mm)及びペースト外観の評価結果を示す。
<ペースト外観 評価基準>
◎:セメントペーストが一体となっており、表面に水浮きがない。
○:セメントペーストは一体となっているが、表面にわずかに水浮きがみられる。
△:セメントペーストは一体となっているが、表面に水浮きがみられる。
×:セメントペーストが一体となっておらず、分離している。
[試験2:レオロジー試験]
前記手順にて作製した各セメントペーストの温度を25℃に調節し、それらの粘性挙動(ずり応力を変化させた際に生じるずり応力の変化量)を、共軸二重円筒式粘度計(Rheotec社製、RC20、使用ローター:CC−45)を用いて測定した。
得られた結果のうち、実施例1乃至実施例4及び比較例1の結果を図3に示す。図3に示すグラフは、ずり速度(横軸)に対するずり応力(抵抗値)を示す結果であり、同一例において、より大きいずり応力の値の軌跡はずり速度(回転数)を増加させた際の挙動を示し、より小さいずり応力の値の軌跡はずり速度(回転数)を減少させた際の挙動を示す。
図3に示すように、実施例・比較例の何れのセメントペーストも、低ずり速度におけるずり応力の急激な上昇がみられた。なかでも、増粘剤成分として本発明の水硬性組成物用増粘剤(アルキル変性デュータンガム水溶液)を添加した実施例1乃至実施例4のセメントペーストは、増粘剤として無変性のデュータンガム水溶液を添加した比較例1と比べて、大幅な応力の上昇がみられた。
<チキソトロピー性評価>
チキソトロピーは、基本的には凝集構造が破壊されることで生じると考えられ、ずり速度とずり応力で囲まれた面積は、単位体積あたりの凝集構造の破壊に要したエネルギーの大きさを反映したものと言え、すなわち、ループの面積が大きい例はよりチキソトロピー性が大きいことを示す。
以上より、図3に示した、各セメントペーストの粘性挙動を示す2つの曲線で囲まれたループ(チキソトロピックループと称する)の面積(単位:Pa・s)を算出し、各例のチキソトロピー性として評価した。
得られた結果を表3及び図4に示す。
表3に示すように、実施例1乃至実施例5においては比較例1と比べてフロー値が若干低いものの同程度のフロー値を示し、またセメントペーストが一体となっており、ペーストの状態が良好であった。
また表3及び図4に示すように、実施例1乃至実施例5のセメントペーストは、比較例1と比べてチキソトロピー性の指標となる数値が高く、よりチキソトロピー性が向上したペーストとなっていることが確認された。
また、上記セメントペーストフロー試験の結果にても述べたように、実施例及び比較例のいずれのセメントペーストも同程度のセメントペーストフロー値を示しており、すなわち実施例のセメントペーストはフロー値を確保しつつ、一方でチキソトロピー性を効果的に付与できることが確認された。
なお表3の結果を参照すると、アルキル置換度の増加(実施例2、実施例1、実施例3、実施例4参照)に応じて、ペーストのフロー値は小さくなる傾向が、チキソトロピー性は向上する(大きくなる)傾向が、そしてペーストの外観が向上するという傾向がみられた。
またアルキル置換におけるアルキル鎖長が長くなる程に、チキソトロピー性が向上し、ペースト外観が良好となり、増粘性が向上する傾向がみられ(実施例2と実施例5)、この点は、実施例5(アルキル鎖長が長い(C8)場合、アルキル置換度:0.2)のチキソトロピー性及びペースト外観と同等の性能が、アルキル置換度を高めること(実施例4
アルキル鎖長:C4、アルキル置換度:3.6)で得られる傾向にあることからも確認された。但し、アルキル置換におけるアルキル鎖長を十分に長いものとした場合には、ペースト外観や増粘性が低下する傾向にあることが確認された(実施例1:アルキル鎖長:C4、参考例6:アルキル鎖長:C18)。
以上の結果により、上記アルキル変性デュータンガムが、コンクリート施工時には容易
に吐出され(流動性が高い)、一方で施工後には垂れない(分離低減効果)という効果を奏する、水硬性組成物用増粘剤として有用な増粘剤となり得ることが確認された。

Claims (7)

  1. デュータンガムのヒドロキシ基の少なくとも一部が、下記一般式(1)で表される基の一種又は二種以上で置換された、アルキル変性デュータンガムを含み、
    前記アルキル変性デュータンガムは、デュータンガムの一構成単位当たりのアルキル置換度が0.1〜14である、水硬性組成物用増粘剤。
    (式中、Rは炭素原子数乃至の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。)
  2. 前記アルキル変性デュータンガムが、デュータンガムと下記一般式(2)で表されるアルキルグリシジルエーテルとのアルキル変性物である、請求項1に記載の水硬性組成物用増粘剤。
    (式中、Rは炭素原子数乃至の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。)
  3. 前記アルキル変性デュータンガム、未変性のデュータンガム、及び前記式(2)で表され
    るアルキルグリシジルエーテルを含む混合物であり、
    該混合物の総質量に基いて、前記アルキル変性デュータンガムを30〜100質量%の割合にて含む、請求項2に記載の水硬性組成物用増粘剤。
  4. 水硬性粉体及び、請求項1乃至請求項3のうち何れか一項に記載の水硬性組成物用増粘剤を含有する、水硬性組成物。
  5. デュータンガムのヒドロキシ基の少なくとも一部が、下記一般式(1)で表される基の一種又は二種以上で置換された、アルキル変性デュータンガムを含み、
    前記アルキル変性デュータンガムは、デュータンガムの一構成単位当たりのアルキル置換度が0.1〜14である、増粘剤。
    (式中、Rは炭素原子数乃至の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。)
  6. デュータンガムと下記一般式(2)で表されるアルキルグリシジルエーテルとのアルキル変性物であり、
    前記アルキル変性デュータンガムは、デュータンガムの一構成単位当たりのアルキル置換度が0.1〜14である、アルキル変性デュータンガム。
    (式中、R2−エチルへキシル基を表す。)
  7. デュータンガムと下記一般式(2)で表されるアルキルグリシジルエーテルとを、デュータンガムの1構成単位に対して、アルキルグリシジルエーテルを0.1〜14モルの割合にて反応させる工程を含むことを特徴とする、アルキル変性デュータンガムの製造方法。
    (式中、Rは炭素原子数乃至の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。)
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