JP2017109901A - 吹付コンクリート組成物およびその製造方法 - Google Patents

吹付コンクリート組成物およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吹き付けコンクリートは、掘削面への付着をより強固にするために、急結材の使用量を増加するとリバウンドを生じ、また、液状の急結剤は、適用箇所が限られる。急結材の含有量を過度に増加させずに、所要の強度特性を確保しつつ、凝結時間を短縮し得る、凝結性状に優れた吹付コンクリート組成物及びその製造方法の提供。
【解決手段】硬化促進剤と、セメントと、骨材と、急結材とを含み、前記硬化促進剤が、ケイ酸カルシウム水和物を含有する吹付コンクリート組成物。前記急結材が、カルシウムアルミネート、カルシウムサルホアルミネート及び硫酸アルミニウム塩から選択される1種以上を主成分とする、粉体であるか、又は、ケイ酸アルカリ金属塩、アルミン酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、硫酸アルカリ金属塩および硫酸アルミニウム塩から選択される1種以上を主成分とする水性スラリーである、吹付コンクリート組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、吹付コンクリート組成物およびその製造方法に関する。
吹付コンクリートは、特にトンネル掘削時の一時支保の目的で、掘削面に吹付けて使用される。このような吹付コンクリートは、通常のコンクリート(例えば水、骨材およびセメント)の他に、急結材と呼ばれる速硬性の高い材料を混合して、空気圧により吹付けて使用するのが一般的である。
吹付コンクリートは、掘削面への付着をより強固なものにするために、より速い凝結時間が求められるが、凝結時間を短縮するために急結材の使用量を増加させると、吹き付けの際に跳ね返り(リバウンド)が生じる問題がある。急結材は、通常、カルシウムアルミネートや硫酸アルミニウムなどの粉体を用いるため、その高いアルカリ性から作業者を危険に晒す問題があり、上記のようなリバウンドの問題は、材料のロスのみならず、良好な作業環境を確保する点からも好ましくない。
また、近年では、液状の急結材も開発されており(特許文献1)、リバウンドの問題は軽減されつつある。しかし、このような液状の急結材は、粉体の急結材に比べ速硬性が劣るため、適用箇所が限られる問題がある。また、液状の急結材によって、効果的に凝結時間を短縮するためには、添加量を増加させる必要があり、経済的観点から好ましくない。
特開2002−249362号公報
そこで本発明は、急結材の配合量を過度に増加させることなく、所要の強度特性を確保しつつ、凝結時間を短縮し得る、凝結性状に優れた吹付コンクリート組成物およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、所定の硬化促進剤と、セメントと、骨材と、急結材とを含むことにより、急結材の配合量を過度に増加させることなく、所要の強度特性を確保しつつ、凝結時間を短縮し得る、凝結性状に優れた吹付コンクリート組成物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の要旨構成は、以下のとおりである。
[1] 硬化促進剤と、セメントと、骨材と、急結材とを含み、
前記硬化促進剤が、ケイ酸カルシウム水和物を含有する、吹付コンクリート組成物。
[2] 前記急結材が、粉体であり、カルシウムアルミネート、カルシウムサルホアルミネートおよび硫酸アルミニウム塩から選択されるいずれか1種又は2種以上を主成分とする、上記[1]に記載の吹付コンクリート組成物。
[3] 前記急結材が、ケイ酸アルカリ金属塩、アルミン酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、硫酸アルカリ金属塩および硫酸アルミニウム塩から選択されるいずれか1種又は2種以上を主成分とする水性スラリーである、上記[1]に記載の吹付コンクリート組成物。
[4] 前記ケイ酸カルシウム水和物が、平均粒子径1000nm未満の微粒子である、上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載の吹付コンクリート組成物。
[5] さらに、無機混和材料を含む、上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の吹付コンクリート組成物。
[6] 前記無機混和材料が、フライアッシュおよび高炉スラグ微粉末の少なくとも一方または両方である、上記[1]〜[5]のいずれか1項に記載の吹付コンクリート組成物。
[7] ケイ酸カルシウム水和物を含有する硬化促進剤と、セメントと、骨材とを含むA材と、急結材を含むB材とを準備し、前記A材および前記B材をそれぞれ個別の配管を通じて吹き付け箇所までポンプで圧送し、吹き付け直前に、吹付ノズル部にて前記A材と前記B材とを混合して吹き付けることを特徴とする、吹付コンクリート組成物の製造方法。
本発明によれば、吹付コンクリート組成物が、硬化促進剤と、セメントと、骨材と、急結材とを含み、前記硬化促進剤が、ケイ酸カルシウム水和物を含有することにより、急結材の配合量を過度に増加させることなく、所要の強度特性を確保しつつ、凝結時間を短縮し得る、凝結性状に優れた吹付コンクリート組成物が得られる。
本発明に従う吹付コンクリート組成物およびその製造方法の実施形態について、以下で詳細に説明する。
<吹付コンクリート組成物>
本実施形態に係る吹付コンクリート組成物は、所定の硬化促進剤と、セメントと、骨材と、急結材とを含む。また、吹付コンクリート組成物は、さらに無機混和材料を含むことが好ましい。また、必要に応じて、さらに各種添加剤を含有してもよい。
なお、本実施形態に係る吹付コンクリート組成物は、所定の硬化促進剤、セメント、骨材および急結材を含み、吹き付けて用いるものである限り、モルタル、ポリマーセメントモルタルおよびコンクリートのいずれの形態であってもよく、硬化および未硬化のいずれの状態であってもよい。
[1]硬化促進剤
本実施形態に係る吹付コンクリート組成物において、硬化促進剤は、ケイ酸カルシウム水和物を含有する。吹付コンクリート組成物が、ケイ酸カルシウム水和物を含有する硬化促進剤を含むことにより、急結材の配合量を過度に増加させることなく、所要の強度特性を確保しつつ、凝結時間を短縮でき、凝結性状を改善し得る。
ここで、ケイ酸カルシウム水和物は、下記一般式(1)で表される。
mCaO・SiO・nHO ・・・(1)
上記式(1)中、mは、0.1≦m≦2であることが好ましく、より好ましくは0.66≦m≦1.8である。また、nは、0.6≦n≦6であることが好ましく、より好ましくは1.2≦n≦5.5である。
ケイ酸カルシウム水和物は、硬化促進の効果の観点から、平均粒子径が小さい粒子ほど好ましく、平均粒子径1000nm未満の微粒子であることがより好ましい。このようなケイ酸カルシウム水和物の微粒子は、平均粒径が300nm未満であることがさらに好ましく、特に好ましくは200nm未満である。なお、ケイ酸カルシウム水和物の平均粒子径は、分析用超遠心法によって測定することができる。
ケイ酸カルシウム水和物としては、例えば、フォシャグ石、ヒレブランド石、ゾノトライト、ネコ石、単斜トベルモリ石、9Å−トバモライト(リバーサイド石)、11Å−トバモライト、14Å−トバモライト(プロンビエル石)、ジェンニ石、メタジェンナイト、カルシウムコンドロダイト、アフィライト、α−CSH、デルライト、ジャフェ石、ローゼンハーン石、キララ石、スオルン石が挙げられる。特に、ゾノトライト、9Å−トバモライト(リバーサイド石)、11Å−トバモライト、14Å−トバモライト(プロンビエル石)、ジェンニ石、メタジェンナイト、アフィライト、ジャフェ石が好ましい。
硬化促進剤におけるケイ酸カルシウム水和物の含有量は0.1〜75質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜50質量%、さらに好ましくは1.0〜15質量%である。硬化促進剤は、ケイ酸カルシウム水和物を含有する限り、特に限定されず、その他の成分を含んでいてもよい。
また、硬化促進剤は、分散剤と水とをさらに含有することが好ましい。このような硬化促進剤は、ケイ酸カルシウム水和物と、分散剤とを含む水性スラリーであることがより好ましい。硬化促進剤が、ケイ酸カルシウム水和物と、分散剤とを含む水性スラリーであることにより、ケイ酸カルシウム水和物が吹付コンクリート組成物中に均一に分散し易く、凝結性状の向上効果が良好に発揮される。
なお、本実施形態において水性スラリーとは、分散媒として水系媒体を含み、固形の成分が比較的均一に分散した状態の懸濁液を意味する。ここで、水系媒体は、水を含み、水のみからなってもよいし、必要に応じて水と混合可能な溶媒(例えば、エタノール等のアルコール等)を含んでいてもよい。なお、以下において同じである。
硬化促進剤における分散剤の含有量は0.1〜30質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%である。上記範囲にすることにより、経済的に、ケイ酸カルシウム水和物の微粒子の凝集及び/又は沈降を防ぐことができる。
分散剤としては、例えば末端に官能基を有するポリアルキレングリコール、水溶性櫛形ポリマーおよび末端に官能基を有する芳香族化合物またはヘテロ芳香族化合物の重縮合物等が挙げられる。
また、硬化促進剤における水の含有量は24〜95質量%が好ましく、より好ましくは50〜95質量%、さらに好ましくは70〜95質量%である。
また、硬化促進剤は、さらに増粘剤ポリマーを含有していてもよい。硬化促進剤における増粘性ポリマーの含有量は0.001〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.001〜1質量%である。
増粘剤ポリマーは、多糖類誘導体、および重量平均分子量Mwが500,000超、好ましくは1,000,000超の(コ)ポリマーの群より選択される。
多糖類誘導体としては、例えば、メチルセルロース(MC)、エチルセルロース、プロピルセルロースおよびメチルエチルセルロースなどのアルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)およびヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、メチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)およびプロピルヒドロキシプロピルセルロースなどのアルキルヒドロキシアルキルセルロースが挙げられる。より好ましいのは、メチルセルロース(MC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)およびエチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)である。特に好ましいのは、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)およびメチルヒドロキシプロピルセルロース(MHPC)である。また、カルボキシメチルセルロース(CMC)であってもよい。さらに、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシエチルデンプンおよびメチルヒドロキシプロピルデンプンなどの非イオン性デンプンエーテル誘導体であってもよい。また、ウェランガムおよびキサンタンなどの微生物によって産生された多糖類、ならびに、アルギン酸塩、カラゲナンおよびガラクトマンナンなど天然に存在する多糖類であってもよい。
重量平均分子量Mwが500,000超、好ましくは1,000,000超の(コ)ポリマーは、例えば、非イオン性(メタ)アクリルアミドモノマー誘導体および/またはスルホン酸モノマー誘導体から製造することができる。非イオン性(メタ)アクリルアミドモノマー誘導体は、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N―ジエチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミドおよびN−tert−ブチルアクリルアミドの群から選択することができる。スルホン酸モノマー誘導体は、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミドブタンスルホン酸および2−アクリルアミド−2,4,4−トリメチルペンタンスルホン酸の群から選択することができる。増粘剤ポリマーは、非イオン性(メタ)アクリルアミドモノマー誘導体および/またはスルホン酸モノマー誘導体に由来する構造単位を、50mol%超、より好ましくは70mol%超で含有することが好ましい。他の構造単位は、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸とC〜C10−アルコールとのエステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよびスチレンなどのモノマーに由来する。
吹付コンクリート組成物における硬化促進剤の配合量は、結合材の配合量に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは1.0〜7.0質量%である。上記範囲とすることにより、過度にアルミネートの反応を促進させることなく、適度な可使時間を確保しつつ、凝結時間を短縮できると共に、長期強度(長期間にわたる強度、以下において同じ)を低下させることなく、所要の初期強度が得られるため、バランスのよい強度の向上が図れる。特に、吹付コンクリート組成物が無機混和材を含む場合には、所要の凝結特性および所要の初期強度を得るための時間が長くなることが懸念されており、硬化促進剤を上記割合で配合することにより、無機混和材料を含まない場合と同等か、短い時間により所要の凝結特性および所要の初期強度が得られるため、効果的である。
ここで、本実施形態に係る吹付コンクリート組成物における結合材とは、セメント、または無機混和材料が含まれる場合にはセメントと無機混和材料で構成される。すなわち、吹付コンクリート組成物における結合材の配合量は、セメントの配合量と無機混和材料の配合量(0質量%である場合を含む)との合計量を意味する。なお、以下において同じである。
[1−2]硬化促進剤の製造方法
本実施形態に係る硬化促進剤の製造方法は、必ずしも限定されるものではないが、例えば次のような方法により製造することができる。
[1−2a]硬化促進剤の製造方法1
本実施形態に係る硬化促進剤は、水溶性カルシウム化合物が0.1〜51質量%、水溶性ケイ酸塩化合物が0.1〜55質量%、分散剤が0.1〜30質量%、水が24〜95質量%になるように調製し、分散剤を含む水溶液の存在下で、水溶性カルシウム化合物と水溶性ケイ酸塩化合物とを反応させることにより製造されることが好ましい。また、より好ましくは、水溶性カルシウム化合物が0.1〜15質量%、水溶性ケイ酸塩化合物が0.1〜10質量%、分散剤が0.1〜10質量%、水が70〜95質量%になるように調製される。
なお、溶媒として、水以外に、エタノールおよびイソプロパノールなどのアルコールを含有してもよい。水とアルコールの総量におけるアルコールの含有量は、20質量%未満であることが好ましく、より好ましくは10質量%未満、さらに好ましくは5質量%未満である。また、分散剤とともに増粘性ポリマーを含む水溶液の存在下で、水溶性カルシウム化合物と水溶性ケイ酸塩化合物とを反応させてもよい。
具体的に、第1工程として、水溶性カルシウム化合物を、分散剤を含む水溶液と混合して混合物を得る。第2工程として、水溶性ケイ酸塩化合物を当該混合物に添加してもよい。なお、第2工程において水溶性ケイ酸塩化合物とともに分散剤を添加してもよい。
分散剤を含む水溶液は、水溶液中に溶存する成分として水溶性カルシウム化合物および水溶性ケイ酸塩化合物を含有していてもよい。また、水溶性カルシウム化合物の溶液および水溶性ケイ酸塩化合物の溶液を、分散剤を含む水溶液に別々に添加してもよい。例えば、3種の溶液(水溶性カルシウム化合物の溶液(1)、水溶性ケイ酸塩化合物の溶液(2)および分散剤を含む水溶液(3))を別々に製造する。そして、溶液(1)および(2)を、別々にかつ同時に溶液(3)に添加する。この製造方法によれば、比較的小さい粒子径のケイ酸カルシウム水和物を得ることができる。
また、水溶性カルシウム化合物の溶液および/または水溶性ケイ酸塩化合物の溶液は分散剤を含有していてもよい。この場合、分散剤が少なくとも2つまたは3つの溶液に分配される。分散剤の総量の1〜50質量%が水溶性カルシウム化合物の溶液および/または水溶性ケイ酸塩化合物の溶液に含有されるのが好ましい。より好ましくは10〜25質量%である。
また、分散剤を含む水溶液は、水溶性カルシウム化合物または水溶性ケイ酸塩化合物を含有してもよい。この場合、水溶性カルシウム化合物または水溶性ケイ酸塩化合物が、少なくとも2つの溶液に分配される。
[1−2a―1]水溶性カルシウム化合物
水溶性カルシウム化合物としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、ギ酸カルシウム、酢酸カルシウム、重炭酸カルシウム、臭化カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、塩素酸カルシウム、フッ化カルシウム、グルコン酸カルシウム、水酸化カルシウム、次亜塩素酸カルシウム、ヨウ素酸カルシウム、ヨウ化カルシウム、乳酸カルシウム、硝酸カルシウム、亜硝酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、リン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸カルシウム半水和物、硫酸カルシウム二水和物、硫化カルシウム、酒石酸カルシウム、アルミン酸カルシウム、ケイ酸三カルシウムおよびケイ酸二カルシウムが挙げられる。この中でも、非腐蝕性の点で、クエン酸カルシウム、酒石酸カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウムが好ましい。また、水中での良好な溶解性および低コストの点で、塩化カルシウムおよび硝酸カルシウムが好ましい。
[1−2a―2]水溶性ケイ酸化合物
水溶性ケイ酸塩化合物としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、水ガラス、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸三カルシウム、ケイ酸二カルシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸、メタケイ酸ナトリウムおよびメタケイ酸カリウムが挙げられる。この中でも、水中での良好な溶解性の点で、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウムおよび水ガラスが好ましい。
硬化促進剤の製造における温度は、特に限定されないが、0〜100℃が好ましく、より好ましくは5〜80℃、さらに好ましくは15〜35℃である。硬化促進剤の製造における圧力は、特に限定されないが、1〜5barが好ましい。硬化促進剤の製造におけるpH値は、水溶性カルシウム化合物、水溶性ケイ酸塩の量および沈殿したケイ酸カルシウム水和物の溶解性に応じて変わる。このpH値は、製造終了時に8以上であることが好ましく、8〜13.5の範囲であることがより好ましい。
硬化促進剤の製造において、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオンは陽イオン交換体によって取り除くことができる。また、硝酸イオン、塩化物イオンは陰イオン交換体によって取り除くことができる。
陽イオン交換体としては、例えば、ナトリウムポリスチレンスルホネート、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン鎖(ポリAMPS)が挙げられる。陰イオン交換体としては、例えば、ポリ(アクリルアミド−N−プロピルトリメチルアンモニウムクロリド)(ポリAPTAC)が挙げられる。
[1−2b]硬化促進剤の製造方法2
本実施形態に係る硬化促進剤は、カルシウム化合物が0.1〜51質量%、二酸化ケイ素を主成分とする材料が0.1〜55質量%、分散剤が0.1〜30質量%、水が24〜95質量%になるように調製し、前記分散剤を含む水溶液の存在下で、アルカリ条件下、カルシウム化合物と二酸化ケイ素を主成分とする材料とを反応させることにより製造されてもよい。好ましくは、カルシウム化合物が3.0〜14質量%、二酸化ケイ素を主成分とする材料が4.0〜16質量%、分散剤が0.1〜10質量%、水が70〜95質量%になるように調製される。
カルシウム化合物と二酸化ケイ素を主成分とする材料との反応は、粉砕によって機械的エネルギーを与えて、カルシウム塩と二酸化ケイ素含有成分との反応を活性化あるいは促進することが好ましい。前記機械的エネルギーは、微細なケイ酸カルシウム水和物を得るためにも有効である。例えば粉砕方法は、遊星ボールミルにおいて、連続的またはバッチで実施することができる。あるいは、好ましくは5,000rpmを上回る回転数を有する超分散機を使用してもよい。また、好ましくは直径1mm未満の小型粉砕体を反応混合物と共に容器に入れて振とうする、いわゆる振とう装置を用いることも可能である。
[1−2b―1]カルシウム化合物
カルシウム化合物としては、上述の水溶性カルシウム化合物を使用することができる。その中でも、強アルカリ性の点で、水酸化カルシウムおよび酸化カルシウムが好ましい。
[1−2b―2]二酸化ケイ素を主成分とする材料
二酸化ケイ素を主成分とする材料としては、例えば、ミクロシリカ、熱分解シリカ、沈降シリカ、高炉スラグおよびケイ砂が挙げられる。これら材料の粒子径は1μm未満であることが好ましい。また、二酸化ケイ素を主成分とする材料として、アルカリ環境下で二酸化ケイ素を生成可能なテトラアルコキシシランを使用することができる。テトラアルコキシシランは一般式Si(OR)で表される。Rは同一でも異なっていてもよく、C〜C10のアルキル基から選択される。テトラアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましい。
[1−2―3]分散剤
本実施形態に係る分散剤は、硬化促進剤中に含有され、硬化促進剤中の固体粒子を分散させるために用いるものであって、末端に官能基を有するポリアルキレングリコール、水溶性櫛形ポリマー、並びに下記一般式(I)および下記一般式(II)で表される構造単位を有する重縮合物からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 2017109901

上記一般式(I)中、Aは、炭素原子を5〜10個有する芳香族化合物またはヘテロ芳香族化合物である。Bは、N、NHまたはOである。BがNの場合、nは2であり、BがNHまたはOの場合、nは1である。RおよびRは、互いに独立しており、分岐鎖状または直鎖状のC〜C10−アルキル基、C〜C−シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはHである。aは、1〜300の整数である。Xは、分岐鎖状または直鎖状のC〜C10−アルキル基、C〜C−シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはHである。
Figure 2017109901

上記一般式(II)中、Dは、炭素原子5〜10個を有するヘテロ芳香族化合物である。Eは、N、NHまたはOである。EがNの場合、mは2であり、EがNHまたはOの場合、mは1である。RおよびRは、互いに独立しており、分岐鎖状または直鎖状のC〜C10−アルキル基、C〜C−シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、またはHである。bは、1〜300の整数である。Mは、互いに独立しており、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン、および/またはHである。aは1であるか、またはMがアルカリ土類金属イオンの場合には1/2である。
[1−2―3−1]末端に官能基を有するポリアルキレングリコール
末端に官能基を有するポリアルキレングリコールにおいて、ポリアルキレングリコール鎖は、直鎖状であることが好ましい。アルキレン鎖の炭素数は、例えば2〜8である。ポリアルキレングリコールとして、ポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールが好ましく、より好ましくはポリエチレングリコールである。
アルキレンオキシドの繰り返し単位数は少なくとも5であり、好ましくは10〜500、より好ましくは10〜200である。
ポリアルキレングリコールの末端に設けられる官能基としては、例えば、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、次亜リン酸塩、スルフェート、スルホネート、スルフィネート、ボレート、ボロネート、カルボキシレート、シラン基、ポリヒドロキシ基が挙げられる。この中でも、ホスホネート、カルボキシレートが好ましい。具体的に、末端にホスホネートを有するポリアルキレングリコールとして、下記式(i)〜(iii)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2017109901
特に、末端に2つのホスホネートを有するポリアルキレングリコールが好ましい。具体的に、末端に2つのホスホネートを有するポリアルキレングリコールとして、下記一般式(iv)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2017109901

上記一般式(iv)中、Aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ互いに独立して、炭素原子2〜18個を有するアルキレンである。好ましくは、エチレンまたはプロピレンである。nは、5〜500の整数である。好ましくは、10〜200の整数、より好ましくは10〜100の整数である。Rは、HまたはC〜C15−アルキル基である。好ましくは、HまたはC〜C−アルキル基である。より好ましくはHである。Mは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アミンおよび/または有機アミン残基である。
さらに具体的には、下記式(v)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2017109901
また、末端にカルボキシレートを有するポリアルキレングリコールとして、下記一般式(vi)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2017109901

上記一般式(vi)中、Aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ互いに独立して、C〜C18−アルキレン基である。好ましくは、エチレンまたはプロピレンである。nは、5〜500の整数である。好ましくは、10〜200の整数、より好ましくは10〜100の整数である。Rは、HまたはC〜C15−アルキル基である。好ましくは、C〜C−アルキル基である。Rは、C〜C18−アルキル基またはフェニル基である。Mは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アミンおよび/または有機アミン残基である。
上記化合物は、1,2,3,4,5,6−シクロヘキサンヘキサカルボン酸とアルコキシポリオキシアルキレンアミンとを反応させることにより製造することができる。
末端にカルボキシレートを有するポリアルキレングリコールは、テトラカルボン酸とアルコキシポリオキシアルキレンアミンとの反応物であってもよい。テトラカルボン酸としては、例えば、2,5−ジヒドロキシ−テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、5−ヒドロキシ−シクロヘキサン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、6−ヒドロキシ−テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、1,4−ジヒドロキシ−ブタン−1,1’,4,4’−テトラカルボン酸、1,3−ジヒドロキシ−プロパン−1,1’,3,3’−テトラカルボン酸および2−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン−1,1’,3,3’−テトラカルボン酸が挙げられる。
末端にカルボキシレートを有するポリアルキレングリコールとして、下記一般式(vii)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2017109901

上記一般式(vii)中、Aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ互いに独立して、C〜C18−アルキレン基である。好ましくは、エチレンまたはプロピレンである。nは、5〜500の整数である。好ましくは、10〜200の整数、より好ましくは10〜100の整数である。Rは、HまたはC〜C15−アルキル基である。好ましくは、C〜C−アルキル基である。Yは、ジイソシアネートの残基である。Mは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アミンおよび/または有機アミン残基である。
上記化合物の製造では、まず、アルキルポリアルキレングリコールとジイソシアネートを反応させ、R−O−(AO)−CO−NH−Y−NCOを得る。次に、R−O−(AO)−CO−NH−Y−NCOを加水分解することにより、R−O−(AO)−CO−NH−Y−NHを得る。上記化合物は、R−O−(AO)−CO−NH−Y−NHと1,2,3,4,5,6−シクロヘキサンヘキサカルボン酸とを反応させることにより製造することができる。なお、1,2,3,4,5,6−シクロヘキサンヘキサカルボン酸は、他のポリカルボン酸に置き換えることができる。ジイソシアネートは非対称なジイソシアネートが好ましく、2,4−トルエンジイソシアネートがより好ましい。
末端にシラン基を有するポリアルキレングリコールとして、下記一般式(viii)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2017109901

上記一般式(viii)中、Aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ互いに独立して、C〜C18−アルキレン基である。好ましくは、エチレンまたはプロピレンである。nは、5〜500の整数である。好ましくは、10〜200の整数、より好ましくは10〜100の整数である。Rは、HまたはC〜C15−アルキル基である。好ましくは、C〜C−アルキル基である。Rは、C〜C18−アルキル基である。好ましくは、メチル基である。
末端にポリヒドロキシ基を有するポリアルキレングリコールとして、下記一般式(ix)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2017109901

上記一般式(ix)中、Aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ互いに独立して、C〜C18−アルキレン基である。好ましくは、エチレンまたはプロピレンである。nは、5〜500の整数である。好ましくは、10〜200の整数、より好ましくは10〜100の整数である。mは、4〜6の整数である。好ましくは、4または5、より好ましくは5である。Rは、HまたはC〜C15−アルキル基である。好ましくは、C〜C−アルキル基である。Rは、C〜C18−アルキル基である。好ましくは、メチル基である。
[1−2―3−2]水溶性櫛形ポリマー
水溶性櫛形ポリマーは、酸モノマーおよびポリエーテルマクロモノマーを含むモノマーをフリーラジカル重合することにより得られるコポリマーであることが好ましい。コポリマーにおいて、少なくとも45mol%、好ましくは少なくとも80mol%が酸モノマーおよびポリエーテルマクロモノマーに由来する。
酸モノマーは、フリーラジカル重合が可能であり、少なくとも1つの炭素二重結合と少なくとも1つの酸基を有し、水性媒体中で酸として反応するモノマーである。酸基は、例えば、水酸基、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基である。
ポリエーテルマクロモノマーは、フリーラジカル重合が可能であり、少なくとも1つの炭素二重結合とエーテル酸素原子を有するモノマーである。エーテル酸素原子の数は、少なくとも2個、好ましくは4個、より好ましくは8個、さらに好ましくは15個である。
コポリマーを構成する他モノマーとしては、例えば、スチレン、スチレンの誘導体、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ブタジエン、プロピオン酸ビニル、不飽和炭化水素が挙げられる。
酸モノマー由来の構造単位は、例えば、下記一般式(a)、(b)、(c)および(d)で表される。これらの酸モノマー由来の構造単位は、単独で用いてもよく、複数を組み合わせてもよい。
Figure 2017109901

上記一般式(a)中、Rは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、HまたはC〜C−アルキル基である。Xは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、NH−(C2n)、O−(C2n)または結合鎖である。nは、1〜4の整数である。Rは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、OH、SOH、PO、O−POまたはパラ置換C−SOHであり、Xが結合鎖である場合はOHである。
Figure 2017109901

上記一般式(b)中、Rは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、HまたはC〜C−アルキル基である。n=0〜4の整数である。Rは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、OH、SOH、PO、O−POまたはパラ置換C−SOHである。
Figure 2017109901

上記一般式(c)中、Rは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、HまたはC〜C−アルキル基である。Zは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、OまたはNHである。
Figure 2017109901

上記一般式(d)中、Rは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、HまたはC〜C−アルキル基である。Qは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、OまたはNHである。Rは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、H、(C2n)−SOH、(C2n)−OH、(C2n)−PO、(C2n)−OPO、C−SOH、C−PO、C−OPOまたは(C2m)p−O−(AO)−Rである。nは、1〜4の整数である。mは、1〜4の整数である。pは、1〜4の整数である。Aは、C2qまたはCHC(C)H−である。qは、2〜5の整数である。wは、1〜350の整数である。Rは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、C〜C−アルキル基である。
ポリエーテルマクロモノマー由来の構造単位は、例えば、下記一般式(A)、(B)、(C)および(D)で表される。これらのポリエーテルマクロモノマー由来の構造単位は、単独で用いてもよく、複数を組み合わせてもよい。
Figure 2017109901

上記一般式(A)中、R10、R11およびR12は、いずれも同一であっても異なっていてもよく、互いに独立して、かつ、HまたはC〜C−アルキル基である。Eは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、C〜C−アルキレン基、シクロヘキシレン基、CH−C10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換Cまたは結合鎖である。Gは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、O、NH、CO−NHまたは結合鎖である。ただし、Eが結合鎖である場合には、Gも結合鎖である。Aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、C2mまたはCHCH(C)である。mは、2〜5の整数である。好ましくは2である。nは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、0〜5の整数である。aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、2〜350の整数である。好ましくは、100〜200の整数である。R13は、同一であっても異なっていてもよく、かつ、H、C〜C−アルキル基、CO−NHまたはCOCHである。
Figure 2017109901

上記一般式(B)中、R14は、同一であっても異なっていてもよく、かつ、HまたはC〜C−アルキル基である。Eは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、C〜C−アルキレン基、シクロヘキシレン基、CH−C10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換Cまたは結合鎖である。Gは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、O、NH、CO−NHまたは結合鎖である。ただし、Eが結合鎖である場合には、Gも結合鎖である。Aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、C2mまたはCHCH(C)である。mは、2〜5の整数である。好ましくは2である。nは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、0〜5の整数である。aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、2〜350の整数である。好ましくは、100〜200の整数である。Dは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、O、NHまたは結合鎖である。ただし、Dが結合鎖である場合には、bは0〜4の整数、cは、0〜4の整数であり、かつ、b+cは3または4である。また、DがNHまたはOである場合には、bは0〜3の整数、cは0〜3の整数であり、かつ、b+cは2または3である。R15は、同一であっても異なっていてもよく、かつ、H、C〜C−アルキル基、CO−NHまたはCOCHである。
Figure 2017109901

上記一般式(C)中、R16、R17およびR18は、いずれも同一であっても異なっていてもよく、互いに独立して、かつ、HまたはC〜C−アルキル基である。Eは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、C〜C−アルキレン基、シクロヘキシレン基、CH−C10、オルト置換、メタ置換もしくはパラ置換Cまたは結合鎖である。Aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、C2mまたはCHCH(C)である。mは、2〜5の整数である。nは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、0〜5の整数である。aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、2〜350の整数である。Lは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、C2pまたはCHCH(C)である。pは、2〜5の整数である。dは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、1〜350の整数である。R19は、同一であっても異なっていてもよく、かつ、HまたはC〜C−アルキル基である。R20は、同一であっても異なっていてもよく、かつ、Hまたは非分岐鎖C〜C−アルキル基である。
Figure 2017109901

上記一般式(D)中、R21、R22およびR23は、いずれも同一であっても異なっていてもよく、互いに独立して、かつ、HまたはC〜C−アルキル基である。Aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、C2mまたはCHCH(C)である。mは、2〜5の整数である。aは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、2〜350の整数である。R24は、同一であっても異なっていてもよく、かつ、HまたはC〜C−アルキル基である。
酸モノマーとして、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸のモノエステルまたはこれらの混合物を用いることができる。ポリエーテルマクロモノマーとして、算術平均数4〜340のオキシアルキレン基を有する、アルコキシル化イソプレノール、アルコキシル化ヒドロキシブチルビニルエーテル、アルコキシル化アリルアルコールまたはビニル化メチルポリアルキレングリコールを用いることができる。
[1−2―3−3]末端に官能基を有する芳香族化合物またはヘテロ芳香族化合物の重縮合物
末端に官能基を有する芳香族化合物またはヘテロ芳香族化合物の重縮合物(以下、単に「重縮合物」ということがある。)は、下記一般式(I)および(II)に示す構造単位を有する。なお、下記一般式(I)および(II)について、以下で特別に述べる以外は、記号の意味等は上述の通りである。
Figure 2017109901

Figure 2017109901
上記一般式(I)におけるAおよび上記一般式(II)におけるDは、フェニル、2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、ナフチル、2−ヒドロキシナフチル、4−ヒドロキシナフチル、2−メトキシナフチル、4−メトキシナフチルであることが好ましい。AおよびDは、互いに独立して選択することができる。上記一般式(I)におけるBおよび(II)におけるEは、互いに独立して、Oであることが好ましい。基R、R、RおよびRは、互いに独立しており、H、メチル、エチルまたはフェニルであることが好ましい。より好ましくは、Hまたはメチルである。さらに好ましくはHである。
上記一般式(I)において、aは、1〜300の整数であることが好ましく、より好ましくは3〜200の整数、さらに好ましくは5〜150の整数である。上記一般式(II)において、bは、1〜300の整数であることが好ましく、より好ましくは1〜50の整数、さらに好ましくは1〜10の整数である。
重縮合物の重量平均分子量は、5,000〜200,000であることが好ましく、より好ましくは10,000〜100,000、さらに好ましくは15,000〜55,000である。
重縮合物は、ナトリウム塩、カリウム塩、有機アンモニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩などの塩で存在してもよい。
上記一般式(I)の構造単位と上記一般式(II)の構造単位のモル比は、1:10〜10:1であることが好ましく、より好ましくは1:8〜1:1である。重縮合物において上記一般式(II)の構造単位が比較的高い割合を有することが望ましい。
重縮合物は、さらに下記一般式(III)で表される構造単位を有していてもよい。
Figure 2017109901

上記一般式(III)中、Yは、互いに独立して、同一であっても異なっていてもよく、他の構造単位と結合可能である。Rは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、H、CH、COOHまたはC〜C10−芳香族またはヘテロ芳香族化合物である。Rは、同一であっても異なっていてもよく、かつ、H、CH、COOHまたはC〜C10−芳香族またはヘテロ芳香族化合物である。
重縮合物中に上記一般式(I)の構造単位を導入するために、例えば、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、2−アルコキシフェノキシエタノール、4−アルコキシフェノキシエタノール、2−アルキルフェノキシエタノール、4−アルキルフェノキシエタノール、N,N−(ジヒドロキシエチル)アニリン、N−(ヒドロキシエチル)アニリン、N,N−(ジヒドロキシプロピル)アニリン、N−(ヒドロキシプロピル)アニリン、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテルを用いることができる。また、重縮合物中に上記一般式(II)の構造単位を導入するために、例えば、フェノキシエタノールホスフェート、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテルホスフェート、N,N−(ジヒドロキシエチル)アニリンジホスフェート、N,N−(ジヒドロキシエチル)アニリンホスフェート、N−(ヒドロキシプロピル)アニリンホスフェートを用いることができる。重縮合物中に上記一般式(III)の構造単位を導入するために、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、グリオキシル酸、ベンズアルデヒドを用いることができる。
上記一般式(I)の構造単位と上記一般式(II)の構造単位の合計と上記一般式(III)の構造単位とのモル比は、1:0.8〜1:3であることが好ましい。
重縮合は、酸触媒の存在下で実施される。酸触媒は、硫酸、メタンスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、またはそれらの混合物であることが好ましい。温度は20〜150℃、圧力は1〜10barで実施されることが好ましい。反応時間は、通常、0.1〜24時間である。反応終了後に、pH8〜13ならびに60〜130℃の温度で熱処理が実施される。熱処理を5分〜5時間実施することにより、反応溶液に含まれるアルデヒドの量を減少させることができる。
反応終了後に、反応溶液を塩基性化合物で処理してもよい。塩基性化合物としては、例えば、ナトリウム化合物、カリウム化合物、アンモニウム化合物またはカルシウム化合物が挙げられる。特に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、または水酸化カルシウムが好ましい。他のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩ならびに有機アミン塩も用いることができる。反応溶液を塩基性化合物と反応させることにより、反応に使用する触媒を分離することができる。例えば、触媒として硫酸を使用した場合、反応溶液を水酸化カルシウムで処理することにより、得られる硫酸カルシウムをろ過等で分離することができる。
[2]セメント
吹付コンクリート組成物においてセメントは、結合材として配合される。セメントは、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、各種ポルトランドセメント、フライアッシュセメント、高炉セメント、シリカセメント、エコセメント、シリカフュームセメント、石灰石セメント、アルミナセメント、高ビーライトセメント、低アルカリ性セメントおよび膨張性セメント等が挙げられる。中でも、ポルトランドセメントが好ましい。なお、上記のような材料は1種のみで用いてもよいが、2種以上を混合して用いてもよい。
吹付コンクリート組成物におけるセメントの配合量は、250〜600kg/mであることが好ましく、より好ましくは300〜550kg/mである。上記範囲とすることにより、所要の強度を確保しつつ、過度な水和発熱によるひび割れを防ぐとともに、経済的な吹付コンクリート組成物が得られる。
また、上述のように本実施形態に係る吹付コンクリート組成物における結合材は、セメント、または無機混和材料が含まれる場合にはセメントと無機混和材料で構成される。結合材中のセメントの割合は、好ましくは30〜100質量%であり、より好ましくは50〜100質量%であり、更に好ましくは70〜100質量である。
[3]骨材
骨材は、特に限定されず、公知のものが使用でき、細骨材(例えば砂)であっても、粗骨材(例えば砂利)であってもよい。具体的な材料としては、天然骨材、人工的に産出する骨材、重量骨材、再生骨材等が挙げられる。また、骨材は、1種類で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、骨材は、JIS A 5308に規定される骨材であることが好ましい。
骨材の平均粒径は0.15〜15mmが好ましい。0.15mmを下回ると、吹付コンクリート粘性が増大し施工性が低下し、15mmを超えると吹付時のリバウンド率が大きくなる恐れがある。
また、吹付コンクリート組成物が、コンクリートの形態の場合、細骨材率(s/a:細骨材の容積/全骨材の容積)は、55〜65容積%が好ましい。上記範囲とすることにより、圧送性が向上し、リバウンド率を抑制することが可能となる。
吹付コンクリート組成物における骨材の配合量は、1350〜2000kg/mであることが好ましく、より好ましくは1400〜2000kg/mである。上記範囲とすることにより、乾燥収縮が大きくならず、リバウンド率を抑制することが可能となる。
[4]急結材
急結材は、公知のものを用いることができ、粉体であってもよいし、液状であってもよい。
急結材が粉体の場合には、本発明の硬化促進剤による凝結性状の向上効果により、少量の添加でも、凝結時間が短縮される。
粉体の急結材としては、例えば、カルシウムアルミネート、カルシウムサルホアルミネートおよび硫酸アルミニウム塩から選択されるいずれか1種又は2種以上を主成分とするものが好適である。
吹付コンクリート組成物における粉体の急結材の配合量は、結合材の配合量に対して1〜15質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜9質量%である。上記の範囲にすることにより、十分な可使時間を確保しつつ、良好な急結性能が得られる。
急結材が液状の場合には、跳ね返り(リバウンド)の問題が軽減され、作業環境が良好となる他、本発明の硬化促進剤による凝結性状の向上効果が大きい。
液状の急結材としては、例えば、ケイ酸アルカリ金属塩、アルミン酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、硫酸アルカリ金属塩および硫酸アルミニウム塩から選択されるいずれか1種又は2種以上を主成分とする水性スラリーが好適である。なお、水性スラリーの定義は上述の通りである。また、このような液状の急結材の固形分濃度は、好ましくは10〜70質量%である。
吹付コンクリート組成物における液状の急結材の配合量は、結合材の配合量に対して1〜15質量%であることが好ましく、より好ましくは5〜14質量%である。上記の範囲にすることにより、長期強度を低下させることなく、良好な急結性が得られる。
[5]無機混和材料
本実施形態に係る吹付コンクリート組成物は、上述した硬化促進剤、セメント、骨材および急結材に加えて、さらに無機混和材料を含有することが好ましい。
従来から、発電所から排出されるフライアッシュや鉄鋼炉から排出されるスラグ粉末等の無機混和材を廃棄処理する方法が問題となっていた。一方、これらの無機混和材料を用いた場合に、セメントマトリックスを緻密にし、吹付コンクリート組成物の耐久性を向上するメリットがあることが知られていた。このような無機混和材料を有効利用する方法は、吹付コンクリート組成物に新たな機能を付与する観点から有用であり、また、これら無機混和材は廃棄物であるため新たに製造することによる二酸化炭素の排出が無いことから、環境へのメリットが大きい。
しかし、これらの無機混和材は、混合材として用いた場合に、凝結時間の遅延や、初期強度の低下などを招くといったデメリットもあり、未だ十分な活用はなされていなかった。
これに対し、本実施形態に係る吹付コンクリート組成物は、上述したケイ酸カルシウム水和物を含有する硬化促進剤を含むことにより、上記のような無機混和材を用いた場合でも、凝結時間の遅延や初期強度の低下を抑制でき、無機混和材の利点を最大限に活かすことができる。
無機混和材料とは、コンクリート組成物に配合する無機の粉体である。無機混和材料としては、特に限定されないが、例えば石膏、無水石膏、スラグ、フライアッシュ、シリカ粉、シリカフューム、メタカオリン、天然ポゾランおよび炭酸カルシウムが挙げられる。無機混和材料は、上記のような材料を1種のみで用いてもよいが、2種以上を混合してもよい。また、無機混和材料は、フライアッシュおよび高炉スラグ微粉末の少なくとも一方を含むことが好ましく、より好ましくはフライアッシュおよび高炉スラグ微粉末の一方または両方である。
また、無機混和材料は、結合材として、セメントの一部に置換されることが多い。この場合、結合材は、セメントおよび無機混和材料から構成され、結合材中の無機混和材料の割合は、70質量%以下であることが好ましく、より好ましくは50質量%以下であり、さらに好ましくは30質量%以下である。
また、吹付コンクリート組成物における無機混和材料の配合量は、使用する無機混和材料の種類によっても異なるが、455kg/m以下であることが好ましく、より好ましくは325kg/m以下であり、さらに好ましくは200kg/m以下である。上記範囲とすることにより、過度な水和発熱を抑制し、跳ね返り率を減少させつつ、所要の強度を確保した耐久性の高い吹付コンクリート組成物が得られる。特に、耐久性の高い吹付コンクリート組成物を得る観点から、吹付コンクリート組成物における無機混和材料の配合量は、10kg/m以上とすることが好ましく、30kg/m以上とすることがより好ましい。
[6]水
また、本実施形態に係る吹付コンクリート組成物は、特に限定はしないが、上記以外の成分として実質的さらに水を含む。ここでいう水には、セメントとの水和反応に必要な水として積極的に配合されるものの他、例えば、硬化促進剤や液状急結材等の媒体として付随的に配合され得るものも含まれる。このような水は、吹付コンクリート組成物の製造に支障をきたさないものであれば、特に限定されない。例えば、水道水、井戸水、河川水、海水、上澄水、スラッジ水、蒸留水および純水等を広く用いることができる。
吹付コンクリート組成物中の水の配合量は、165〜260kg/mであることが好ましい。なお、より具体的には、形態に応じて水の配合量をさらに調整することが望ましく、コンクリートの形態の場合、好ましくは165〜225kg/mであり、より好ましくは175〜205kg/mである。また、モルタルの形態の場合、200〜260kg/mであり、より好ましくは220kg/m〜260kg/mである。上記範囲とすることにより、吹付コンクリート組成物に適度な可使時間を付与し、耐久性を維持することができる。
また、吹付コンクリート組成物における水結合材比(結合材に対する水の割合[水/結合材])は、30〜60質量%であることが好ましく、35〜55質量%であることがより好ましい。上記範囲とすることにより、ポンプによる圧送性を確保しつつ、長期強度や跳ね返り率に悪影響を及ぼさない吹付コンクリート組成物が得られる。また、セメント以外に無機混和材料を適度に添加することにより、過度な水和発熱を抑制し、跳ね返り率を減少させつつ、所要の強度を確保する効果が期待できる。
[7]その他の成分
本実施形態に係る吹付コンクリート組成物は、上記成分の他に、本発明の目的を外れない範囲で、各種添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、必要に応じて適宜選択できるが、例えば、AE剤、消泡剤、減水剤、遅延剤、水中不分離性混和剤、分離低減剤、防凍・耐寒剤、アルカリ骨材反応抑制剤、防錆剤、防水剤、収縮低減剤、水和熱抑制剤、起泡剤、発泡剤および即脱用混和剤などが挙げられる。これらの成分は、一般的なものが使用可能であり、必要に応じて組み合わせて用いることができる。
<吹付コンクリート組成物の製造方法>
本実施形態に係る吹付コンクリート組成物は、少なくとも、ケイ酸カルシウム水和物を含有する硬化促進剤と、セメントと、骨材と、急結材とを混合することにより、製造される。
より具体的には、次のような製造方法により行うことが好ましい。
すなわち、本実施形態に係る吹付コンクリート組成物の好ましい製造方法は、ケイ酸カルシウム水和物を含有する硬化促進剤と、セメントと、骨材とを含むA材と、急結材を含むB材とを準備し、上記A材および上記B材をそれぞれ個別の配管を通じて吹き付け箇所までポンプで圧送し、吹き付け直前に、吹付ノズル部にて上記A材と上記B材とを混合して吹き付けることを特徴とする。このような製造方法によれば、より効率的に吹付コンクリート組成物の凝結性状を改善することができる。
例えば、硬化促進剤を単独で(セメント等と予備混合せずに)圧送し、吹付時に、急結材とともに、セメント等に添加すると、硬化促進剤中のケイ酸カルシウム水和物が吹付コンクリート組成物の全体に、均一に混ざり難く、所要の性能を得るのが困難になる傾向にある。また、このような方法は、急結材の他に、硬化促進剤を供給・添加する装置を、現行の吹付装置に別途取り付ける必要があり、経済面からも非効率となる。
また、吹付コンクリート組成物の構成材料を、全て一括で混練してしまうと、可使時間が極端に短くなる傾向があり、吹付工程自体に不具合を生じる可能性が高くなる。
したがって、上記のような観点からも所定のA材およびB材を準備し、これらを個別に圧送し、吹付箇所にて、吹付直前にこれらを混合して吹きつけることが好ましい。
上記好ましい製造方法において、A材は、少なくともセメント、骨材および硬化促進剤を含んでいればよく、本発明の効果を妨げない範囲で、急結材以外の他の成分を含んでもよい。また、吹付コンクリート組成物が、無機混和材を含む場合には、A材は、無機混和材をさらに含むことが好ましい。なお、各材料の詳細(成分や配合等)は、上述の通りである。
A材の調製方法は特に限定されないが、例えば、所定の配合比率で秤量した上記材料に、さらに水を加えて、公知の方法により混合することにより調製できる。混合方法としては、例えばミキサを用いた、一括練り、分割練り、バッチ練り、連続練り等が挙げられる。
なお、骨材等の比較的配合比率が多い固形の材料は、2回以上に分けて投入することにより、飛び散りなどを効果的に防止でき、作業性がよくなる。また、A材の組成を均一にする観点から、混練を2段階以上とし、段階ごとに混合容器の壁面に付着した材料をかき落すことが好ましい。
また、混練時間は、セメント等の種類や、各材料の配合比率等に応じて適宜調整すればよいが、45〜300秒とすることが好ましい。また、混練を複数段階で行う場合には、上記混練時間を、適宜配分することが好ましい。
また、上記好ましい製造方法において、B材は、急結材を含んでいればよく、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて他の材料を含んでいてもよい。なお、材料の詳細は、上述の通りである。
練りあがりのA材は、できるだけ早くB材と混合することが望ましく、練りあがり後、好ましくは30分以下、より好ましくは30秒以下で、B材と混合することが望ましい。上記範囲とすることで、A材のスランプ低下を抑制し、また吹付けノズルの閉塞や脈動を抑制し、容易な施工が可能となる。
本実施形態に係る製造方法においてA材およびB材は、それぞれ個別の配管を通じて、吹き付け箇所までポンプで圧送し、吹付け直前に、吹付けノズル部にて、A材およびB材を混合することが好ましい。これにより、急結材の瞬結性を最大限に生かし、吹付け対象物への付着が良好となることが期待される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の概念および特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含み、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
<原料>
以下に、使用した原料の略称を示す。
[水]:水道水
[セメント]:太平洋セメント株式会社製、普通ポルトランドセメント(密度3.15g/cm、ブレーン値3330cm/g)
[フライアッシュ(無機混和材料)]:能代火力発電所産、フライアッシュII種(密度2.33g/cm
[細骨材(骨材)]:大井川水系産陸砂(表乾密度2.58g/cm、吸水率2.15%、粗粒率2.68)
[急結材]
・粉体の急結材:デンカ株式会社製、ナトミックType5。
・液状の急結材:BASFジャパン株式会社製、マスターロックSA161。
[硬化促進剤]:
・硬化促進剤A:下記の方法で調製した。
・硬化促進剤B:BASFジャパン株式会社製、マスターセットFZP99(主成分:無機系窒素化合物(亜硝酸塩、硝酸塩))
<硬化促進剤Aの調製>
まず、加熱装置および攪拌機を備えた反応器に、数平均分子量が5000のポリエチレングリコールモノフェニルエーテル800gと、平均4〜5個のポリエチレングリコール単位を有するポリエチレングリコールモノフェニルエーテルホスフェート140gと、パラホルムアルデヒド58gとを充填し、撹拌混合した。次に、得られた混合物を、110℃の温度まで加熱し、硫酸32gを添加することによって、重縮合を開始させた。この反応混合物を、さらに300分攪拌した後、水で希釈し、水酸化ナトリウムで中和して、重縮合物水溶液(以下、ポリマーAと記す)を得た。ポリマーAの重量平均分子量は34,200、固形分は47.2質量%であった。
次に、櫛形ポリマーとして、市販品のGlenium ACE30(BASF Italia S.p.A.から入手可能)を準備した(以下、ポリマーBと記す)。Glenium ACE30は、モノマーであるマレイン酸、アクリル酸およびビニルオキシブチル−ポリエチレングリコール−5800をベースとするポリカルボキシレートエーテルと、水とで構成されている。ポリマーBの重量平均分子量は40,000、固形分は45質量%であった。
次に、溶液1として、メタケイ酸ナトリウム5水和物93.72gと水263.3gからなるケイ酸塩化合物水溶液を調製した。また、溶液2として、硝酸カルシウム117.3gと水108.11gからなるカルシウム化合物水溶液を調製した。さらに、溶液3として、ポリマーA20.64gとポリマーB53.84gと水342.4gからなるポリマー溶液を調製した。
その後、溶液1と溶液2を、それぞれ45ml/hと91.8ml/hの供給速度で、溶液3に添加して、硬化促進剤Aを得た。なお、反応温度は室温とした。硬化促進剤Aの固形分は21.50質量%であった。
また、上記各重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。使用したカラムの組み合わせはOH−Pak SB−G、OH−Pak SB 804 HQ、およびOH−Pak SB 802.5 HQ(いずれも昭和電工株式会社製)とし、溶離液は80容量%のHCONH水溶液(0.05mol/l)および20容量%のアセトニトリルとし、流速は0.5ml/分とした。重量平均分子量を測定するための校正は直鎖状のポリ(エチレンオキシド)およびポリエチレングリコール標準物質を使用して実施した。
<吹付コンクリート組成物の製造>
(実施例1)
まず、上記材料のうち、水、セメント、硬化促進剤Aおよび骨材(2つに分けて)を、モルタルミキサ(株式会社ダルトン製万能混合攪拌機5DM−03−r)に投入して60秒間混練し(1段階目)、一旦混合を止めてミキサの壁面に付着した材料をかき落として、さらに30秒混練し(2段階目)、モルタルを得た。
次に、上記練りあがり直後のモルタルに、粉体の急結材を添加し、JSCE−D 102−2013 付属書1「急結材を添加したモルタルの手練りによる練混ぜ方法」に準じて、15秒間の混合を行い、吹付コンクリート組成物を得た。
なお、吹付コンクリート組成物における、水、セメントおよび骨材の配合比率は、表1の配合No.1の割合(ここで、結合材はセメントである。)、硬化促進剤Aの配合比率は、結合材100質量%に対して4質量%、さらに、粉体の急結材の配合比率を結合材100質量%に対して7質量%とした。
(比較例1)
比較例1は、硬化促進剤Aを配合しなかった以外は、実施例1と同様の方法で、吹付コンクリート組成物を得た。
(比較例2)
比較例2は、硬化促進剤Aに替えて、硬化促進剤Bを用いた以外は、実施例1と同様に方法で、吹付コンクリート組成物を得た。
(実施例2)
実施例2は、硬化促進剤Aの配合比率を、結合材100質量%に対して2質量%とした以外は、実施例1と同様の方法で、吹付コンクリート組成物を得た。
(実施例3)
実施例3は、粉体の急結材に替えて液状の急結材を用い、その配合比率を結合材100質量%に対して10質量%とした以外は、実施例1と同様に方法で、吹付コンクリート組成物を得た。
(比較例3)
比較例3は、硬化促進剤Aを配合しなかった以外は、実施例3と同様の方法で、吹付コンクリート組成物を得た。
(実施例4)
実施例4は、セメントの一部をフライアッシュに置換して、吹付コンクリート組成物における、水、セメント、フライアッシュおよび骨材の配合比率を表1の配合No.2の割合(ここで、結合材はセメントおよびフライアッシュである。)とした以外は、実施例2と同様に方法で、吹付コンクリート組成物を得た。
(実施例5)
実施例5は、硬化促進剤Aの配合比率を、結合材100質量%に対して4質量%とした以外は、実施例4と同様の方法で、吹付コンクリート組成物を得た。
(実施例6)
実施例6は、硬化促進剤Aの配合比率を、結合材100質量%に対して6質量%とすると共に、粉体の急結材の配合比率を、結合材100質量%に対して5質量%とした以外は、実施例4と同様に方法で、吹付コンクリート組成物を得た。
(比較例4)
比較例4は、硬化促進剤Aを配合しなかった以外は、実施例4と同様の方法で、吹付コンクリート組成物を得た。
(実施例7)
実施例7は、吹付コンクリート組成物における、水、セメント、フライアッシュおよび骨材の配合比率を表1の配合No.3の割合(ここで、結合材はセメントおよびフライアッシュである。)とすると共に、硬化促進剤Aの配合比率を、結合材100質量%に対して6質量%とした以外は、実施例4と同様に方法で、吹付コンクリート組成物を得た。
Figure 2017109901
<評価>
上記実施例および比較例に係る吹付コンクリート組成物を用いて、下記に示す特性評価を行った。各特性の評価条件は下記の通りである。結果を表2および3に示す。
[凝結時間]
JSCE−D 102−2013 付属書3(規定)「急結材を添加したモルタルの貫入抵抗による凝結時間 測定方法」に準じて、凝結時間を測定した。なお、測定温度は20℃であった。
[圧縮強度]
JIS R 5201:1997 セメントの物理試験方法 付属書2「セメントの試験方法−強さの測定」に準じて、圧縮強度試験を行った。なお、測定温度は20℃であった。
Figure 2017109901
表2に示されるように、ケイ酸カルシウム水和物を含有する硬化促進剤Aを含む実施例1に係る吹付コンクリート組成物は、硬化促進剤を含まない比較例1に係る吹付コンクリート組成物と比較して、終結までの凝結時間が短くなると共に、材齢3時間、材齢24時間および材齢28日のいずれにおける圧縮強度も高くなることが確認された。
これに対して、ケイ酸カルシウム水和物を含有しない従来の硬化促進剤Bを含む比較例2に係る吹付コンクリート組成物は、硬化促進剤を含まない比較例1に係る吹付コンクリート組成物と比較して、終結までの凝結時間が短くなると共に、材齢3時間および24時間における圧縮強度は高くなるが、一方で、材齢28日における圧縮強度は低くなることが確認された。
このように、ケイ酸カルシウム水和物を含有しない従来の硬化促進剤Bは、凝結時間の短縮や、初期強度の向上には効果的であるが、長期強度の低下を招くため、バランスのよい強度の向上は不可能であった(比較例2)。これに対し、本発明に係るケイ酸カルシウム水和物を含有する硬化促進剤Aでは、硬化促進剤Bと比べると、材齢24時間における圧縮強度の向上効果はわずかに小さいが、凝結時間の短縮効果が大きく、また材齢3時間の初期材齢における圧縮強度の向上効果が特に大きく、材齢24時間における圧縮強度でも向上効果が見られる点で、バランスのよい強度の向上が認められた(実施例1)。
すなわち、本発明に係る吹付コンクリート組成物によれば、凝結時間を短縮できると共に、長期強度を低下させることなく所要の初期強度が得られ、バランスよく強度の向上を図ることができる。
Figure 2017109901
表3には、硬化促進剤Aの配合量、急結材の種類や配合量、およびモルタル配合を適宜変化させた吹付コンクリート組成物を示した。なお、表3において圧縮強度は、材齢3時間および24時間における圧縮強度のみを示して比較しているが、硬化促進剤Aを用いた実施例2〜7の全てにおいて、材齢28日における圧縮強度は、表2で示した実施例1の場合と同様の傾向であった。また、表3に示される比較例1および実施例1は、表2に示したものと同じである。
表3に示される比較例1、実施例1および実施例2は、同じモルタル配合で、同量の粉体の急結材を用いた点で共通するが、ケイ酸カルシウム水和物を含有する硬化促進剤である硬化促進剤Aを含む実施例1および2に係る吹付コンクリート組成物は、硬化促進剤Aを含まない比較例2に係る吹付コンクリート組成物に比べて、終結までの凝結時間が短くなると共に、材齢3時間および24時間における圧縮強度が高くなることが確認された。
特に、吹付コンクリート組成物中の硬化促進剤Aの割合が増すほど、終結までの凝結時間は短くなり、また材齢3時間および材齢24時間における圧縮強度はさらに高くなる傾向にあり、特に材齢3時間の初期材齢における圧縮強度の向上効果が顕著であることが確認された(実施例1および2)。
また、表3に示される比較例3および実施例3は、同じモルタル配合で、同量の液状の急結材を用いた点で共通するが、硬化促進剤Aを含む実施例3に係る吹付コンクリート組成物は、硬化促進剤Aを含まない比較例3に係る吹付コンクリート組成物に比べて、始発の凝結時間および終結までの凝結時間の双方が格段に短くなると共に、材齢3時間および材齢24時間における圧縮強度が大幅に向上すること確認された。
さらに、比較例1および実施例1と、比較例3および実施例3との対比から、硬化促進剤Aの添加効果(凝結時間の短縮効果と圧縮強度の向上効果)は、特に急結材が液状である場合に、より顕著であることが確認された。
また、表3に示される比較例4、実施例4および5は、結合材としてセメントと無機混和材料を用いた同じモルタル配合で、同量の粉体の急結材を用いた点で共通するが、硬化促進剤Aを含む実施例4および5に係る吹付コンクリート組成物は、硬化促進剤Aを含まない比較例4に係る吹付コンクリート組成物に比べて、終結までの凝結時間が短くなると共に、材齢3時間および材齢24時間における圧縮強度が高くなることが確認された。
特に、吹付コンクリート組成物中の硬化促進剤Aの割合が増すほど、終結までの凝結時間は短くなり、また材齢3時間および材齢24時間における圧縮強度はさらに高くなる傾向にあり、特に材齢3時間の初期材齢における圧縮強度の向上効果が顕著であることが確認された(実施例4および5)。このように、セメントと無機混和材料を用いた場合も、硬化促進剤Aによって、凝結時間が短縮され、かつ、圧縮強度の向上が認められた。
また、実施例6では、比較例4と同じモルタル配合で、粉体の急結材の添加量を低減している。通常、急結材の添加量が減少すると、凝結時間は遅延する傾向にあるが、実施例6に係る吹付コンクリート組成物によれば、硬化促進剤Aの添加量を増やすことで、急結材の添加量を低減しても、終結までの凝結時間を短縮できることが確認された。
なお、実施例6は、比較例4に比べて、材齢3時間の初期材齢における圧縮強度は多少劣るが、材齢24時間の圧縮強度は同程度であり、また急結材の使用量を大幅に低減することで良好な作業環境を確保できる点で優位性があるといえる。また、実施例6について、同量の急結材を用いた吹付コンクリート組成物と比べた場合に、材齢3時間および材齢24時間における圧縮強度が高くなることは言うまでもない。
実施例7は、無機混和材料であるフライアッシュの配合率が最も多いモルタル配合を用いている。通常、フライアッシュ等の無機混和材料は、その添加量が増すほど、凝結時間が遅延する傾向にある。しかし、硬化促進剤Aを含む実施例7に係る吹付コンクリート組成物によれば、比較例4に比べてフライアッシュの置換量が2倍になっているにもかかわらず、終結までの凝結時間は短縮されている。また、材齢3時間の圧縮強度も高くなっている。このように、硬化促進剤Aを含む吹付コンクリート組成物によれば、フライアッシュを有効活用することができる。

Claims (7)

  1. 硬化促進剤と、セメントと、骨材と、急結材とを含み、
    前記硬化促進剤が、ケイ酸カルシウム水和物を含有する、吹付コンクリート組成物。
  2. 前記急結材が、粉体であり、カルシウムアルミネート、カルシウムサルホアルミネートおよび硫酸アルミニウム塩から選択されるいずれか1種又は2種以上を主成分とする、請求項1に記載の吹付コンクリート組成物。
  3. 前記急結材が、ケイ酸アルカリ金属塩、アルミン酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、硫酸アルカリ金属塩および硫酸アルミニウム塩から選択されるいずれか1種又は2種以上を主成分とする水性スラリーである、請求項1に記載の吹付コンクリート組成物。
  4. 前記ケイ酸カルシウム水和物が、平均粒子径1000nm未満の微粒子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吹付コンクリート組成物。
  5. さらに、無機混和材料を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吹付コンクリート組成物。
  6. 前記無機混和材料が、フライアッシュおよび高炉スラグ微粉末の少なくとも一方または両方である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吹付コンクリート組成物。
  7. ケイ酸カルシウム水和物を含有する硬化促進剤と、セメントと、骨材とを含むA材と、急結材を含むB材とを準備し、前記A材および前記B材をそれぞれ個別の配管を通じて吹き付け箇所までポンプで圧送し、吹き付け直前に、吹付ノズル部にて前記A材と前記B材とを混合して吹き付けることを特徴とする、吹付コンクリート組成物の製造方法。
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