以下、本発明の実施の形態の一例を、図面を参照して説明する。
<図1の説明>
図1は、本発明の実施形態の情報処理システムのシステム構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す情報処理システムは、サーバとして機能する情報処理装置101と、エレベータ制御装置105、エレベータの籠1(106)、エレベータの籠2(109)、エレベータの籠3(112)を含むエレベータシステム115と、表示装置102(エレベータの籠1用)と、表示装置103(エレベータの籠2用)と、表示装置104(エレベータの籠3用)と、カメラ107と、各種センサー108と、カメラ110と、各種センサー111と、カメラ113と、各種センサー114とを含んで構成されている。
情報処理装置101は、各表示装置(102、103、104、・・・)、エレベータ制御装置105、各カメラ(107、110、113、・・・)、各種センサー(108、111、114、・・・)と相互に通信可能に有線又は無線で接続されている。
また、エレベータ制御装置105は、各エレベータの籠(106、109、112、・・・)、あるいは各エレベータの籠(106、109、112、・・・)を昇降(上昇、下降)させる駆動部と相互に通信可能に有線又は無線で接続されている。
エレベータの籠とは、人が乗る箱状の構造物であり、エレベータ制御装置105は、このエレベータの籠1(106)、エレベータの籠2(109)、エレベータの籠3(112)を、ユーザにより指定された階数に移動するように制御するコンピュータである。
カメラ107は、エレベータの籠1(106)の内部に設けられた撮像装置であり、例えば、エレベータの籠1(106)の内を撮影するネットワークカメラ等の監視カメラである。
また、各種センサー108は、高度を計測する高度計、加速度を計測する加速度計などのセンサーであり、エレベータの籠1(106)に設けられている。
カメラ110は、エレベータの籠2(109)の内部に設けられた撮像装置であり、例えば、エレベータの籠2(109)の内を撮影するネットワークカメラ等の監視カメラである。
また、各種センサー111は、高度を計測する高度計、加速度を計測する加速度計などのセンサーであり、エレベータの籠2(109)に設けられている。
カメラ113は、エレベータの籠3(112)の内部に設けられた撮像装置であり、例えば、エレベータの籠3(112)の内を撮影するネットワークカメラ等の監視カメラである。
また、各種センサー114は、高度を計測する高度計、加速度を計測する加速度計などのセンサーであり、エレベータの籠3(112)に設けられている。
表示装置102(エレベータの籠1用)は、エレベータの籠1(106)に何人まで乗ることができるか、あるいは、現在、エレベータの籠1(106)に定員以上の人が乗っていること(定員オーバー)を表示(通知)するためのディスプレイである。
表示装置103(エレベータの籠2用)は、エレベータの籠2(109)に何人まで乗ることができるか、あるいは、現在、エレベータの籠2(109)に定員以上の人が乗っていること(定員オーバー)を表示(通知)するためのディスプレイである。
表示装置104(エレベータの籠3用)は、エレベータの籠3(112)に何人まで乗ることができるか、あるいは、現在、エレベータの籠3(112)に定員以上の人が乗っていること(定員オーバー)を表示(通知)するためのディスプレイである。
図1では、それぞれのエレベータの籠に対して対応する1つの表示装置を設けた例を説明しているが、各エレベータの籠に対して1つの表示装置を設けてもよい。各エレベータの籠に対して1つの表示装置を設けた場合には、各エレベータの籠に関する情報が、当該1つの表示装置に表示される。
<図2の説明>
次に、本発明の実施形態の情報処理装置101、エレベータ制御装置105のハードウェア構成について説明する。
図2は、図1に示す情報処理装置101、エレベータ制御装置105に適用可能なハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
203はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM202あるいは外部メモリ211からRAM203にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
また、205は入力コントローラで、キーボード(KB)209や不図示のマウス等のポインティングデバイス等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、ディスプレイ210等の表示器への表示を制御する。なお、表示器はCRTや、液晶ディスプレイ等の様々な種類が存在する。
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク(HD))や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるCFカードメモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
208は通信I/Fコントローラで、ネットワークを介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイル及び各種情報テーブル等も、外部メモリ211に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。
<図3の説明>
図3は、エレベータの籠1、エレベータの籠2、エレベータの籠3が設けられた建物301の一例を示す図である。
図3(A)に示すように、建物301には、1階のフロアと、10階のフロアとがある。
2階以上の階のフロア(1階よりも高いフロア)は、入る人数が制限された区域である人数制限区域であり、図3の例では、人数制限区域に入ることができる上限人数は100名である。
エレベータの籠1、エレベータの籠2、エレベータの籠3は、それぞれ、図3の例では、1階と10階のみ止まり籠の扉が開くように動作する。すなわち、エレベータ制御装置105は、1階と10階のみ止まり籠の扉が開くように動作させるため、人は、1階のフロアと10階のフロアのみに降りることが可能となる(2階から9階までは人が入れないようになっている)。また、エレベータの籠の中に人が入り、エレベータの籠が1階と10階との間を移動するため、エレベータの籠が、1階と10階との間の人数制限区域に人が入ることになる。このように、人数制限区域に入ったエレベータの籠内の人数は、人数制限区域に入った人数としてカウントすることになる。
図3(A)は、1階のフロアに、エレベータの籠1、エレベータの籠2、エレベータの籠3が止まっていることを示した図である。
また、図3(B)は、エレベータの籠1(106)が、1階から10階に向けて上昇していている様子を示しており、エレベータの籠1(106)の中に、14人の人がいることを示している。また、このエレベータの籠1(106)は、1階と10階との間の人数制限区域に位置していることを示している。
また、図3(B)は、エレベータの籠2(109)が、10階から1階に向けて下降していている様子を示しており、エレベータの籠2(109)の中に、3人の人がいることを示している。すなわち、10階から3人の人が1階に移動していることを示している。また、このエレベータの籠2(109)は、1階と10階との間の人数制限区域に位置していることを示している。
また、図3(B)は、エレベータの籠3(112)が1階で停止し、人がエレベータの籠3(112)に入るように扉が開いていることを示している。
また、図3(B)には、10階に現在80名の人がいることを示している。
<図4の説明>
次に、図4を用いて、制限区域(2階〜10階までのフロア)にいる人の数を管理している制限区域人数テーブル702を更新する処理について説明する。
図4は、制限区域(2階〜10階までのフロア)にいる人の数を管理している制限区域人数テーブル702を更新する処理の一例を示すフローチャートである。
図4に示すS401〜S413に示す処理は、情報処理装置101のCPU201が、外部メモリ211等の記憶手段に格納されたプログラムをRAM203にロードして実行することにより実現される。
また、図4に示すS414〜S421に示す処理は、エレベータ制御装置105のCPU201が、外部メモリ211等の記憶手段に格納されたプログラムをRAM203にロードして実行することにより実現される。
まず、エレベータ制御装置105は、エレベータのいずれかの籠が上昇し始めたか否かを判定する。エレベータのいずれかの籠が上昇し始めたと判定された場合には(S414:YES)、当該エレベータの籠が上昇し始めたことを示す動作情報(上昇)を情報処理装置101に送信する(S415)。また、エレベータのいずれの籠も上昇し始めていないと判定された場合には(S414:NO)、処理をS414に戻す。
エレベータ制御装置105は、各エレベータの籠の動作を制御している装置であるため、現時点の各エレベータの籠の動作状況を示す動作情報を記憶している。そのため、その動作情報をもとに、エレベータのどの籠が上昇し始めたか、エレベータのどの籠が下降し始めたか、エレベータのどの籠が所定階(例えば10階)で停止し扉が開いたか、エレベータのどの籠が所定階(例えば1階)で停止し扉が開いたかを判定することができる。
また、エレベータ制御装置105は、エレベータのいずれかの籠が下降し始めたか否かを判定する。エレベータのいずれかの籠が下降し始めたと判定された場合には(S416:YES)、当該エレベータの籠が下降し始めたことを示す動作情報(下降)を情報処理装置101に送信する(S417)。また、エレベータのいずれの籠も下降し始めていないと判定された場合には(S416:NO)、処理をS414に戻す。
また、エレベータ制御装置105は、エレベータの籠が所定階(例えば10階)で停止して扉が開いたか否かを判定し、エレベータの籠が所定階(例えば10階)で停止して扉が開いたと判定された場合には(S418:YES)、当該エレベータの籠が所定階(例えば10階)で停止して扉が開いた旨を示す動作情報を情報処理装置101に送信する(S419)。また、エレベータの籠が所定階(例えば10階)で停止して扉が開いていないと判定された場合には(S418:NO)、処理をS414に戻す。
また、エレベータ制御装置105は、エレベータの籠が所定階(例えば1階)で停止して扉が開いたか否かを判定し、エレベータの籠が所定階(例えば1階)で停止して扉が開いたと判定された場合には(S420:YES)、当該エレベータの籠が所定階(例えば1階)で停止して扉が開いた旨を示す動作情報を情報処理装置101に送信する(S421)。また、エレベータの籠が所定階(例えば1階)で停止して扉が開いていないと判定された場合には(S420:NO)、処理をS414に戻す。
次に、情報処理装置101は、エレベータ制御装置105から、S415、S417、S419、S421の何れかにより送信された動作情報を受信して取得する(S401)。
そして、情報処理装置101は、S401で動作情報(S415、S417、S419、S421の何れかにより送信された動作情報)を取得したか否かを判定し、当該動作情報を取得していないと判定された場合には(S402:NO)、処理をS401に戻し、当該動作情報を取得したと判定された場合には(S402:YES)、S403に処理を移行する。
情報処理装置101は、S401で動作情報(S415、S417、S419、S421の何れかにより送信された動作情報)を取得したと判定された場合(S402:YES)、当該動作情報により特定されるエレベータの籠内の映像データをカメラから取得する(S403)。
S401で取得する動作情報には、当該動作を行ったエレベータの籠を識別する識別情報が含まれている。また、情報処理装置101は、エレベータの籠を識別する識別情報(籠識別情報)と、当該籠識別情報により識別されるエレベータの籠の中(内部)を撮影するカメラを識別する識別情報(カメラ識別情報)と、当該籠識別情報により識別されるエレベータの籠に設けられた各種センサーを識別する識別情報(センサー識別情報)と、当該籠識別情報により識別されるエレベータの籠に対応して設けられた表示装置を識別する識別情報とが相互に対応付けられて(関連付けられて)記憶された対応テーブルをメモリなどの記憶手段に記憶している。
情報処理装置101は、S401で取得した動作情報に含まれる籠識別情報に対応して対応テーブル記憶されているカメラ識別情報により識別されるカメラから、当該籠識別情報により識別されるエレベータの籠内の映像データ(動画データ、又は静止画データ)を取得する(S403)。
そして、情報処理装置101は、S403で取得した映像データを解析して、当該映像データに映っている人の数(人数)を計測(カウント)する(S404)。これにより、当該籠識別情報により識別されるエレベータの籠内にいる人の数を計測(カウント)することができる。
次に、情報処理装置101は、S401で受信した動作情報が、S421で送信された動作情報(当該エレベータの籠が所定階(例えば1階)で停止して扉が開いた旨を示す動作情報)であるか否かを判定することにより、当該エレベータの籠が所定階(例えば1階)で停止して扉が開いたか否かを判定する(S405)。
そして、情報処理装置101は、当該エレベータの籠が所定階(例えば1階)で停止して扉が開いた(S401で受信した動作情報が、S421で送信された動作情報である)と判定された場合には(S405:YES)、再度、当該エレベータの籠内の映像データを取得し、当該取得した映像データを解析することで、所定階(例えば1階)で当該エレベータの籠から降りた人の数(人数)を計測(カウント)する(S412)。
情報処理装置101は、S412で計測された人数をもとに、図7に示す制限区域人数テーブル702を更新する。具体的には、制限区域人数テーブル702の「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」の値から、S412で計測された人数を減算して、得られた値を、「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」の値として更新する(S413)。
ここで、図7の各テーブルについて説明する。
図7は、情報処理装置101の外部メモリ211等の記憶手段に記憶されている上限人数テーブル701、及び制限区域人数テーブル702の一例を示す図である。
上限人数テーブル701には、図3に示した人数制限区域(単に制限区域とも言う)に入ることができる上限人数を示している。図7の上限人数テーブル701の例では、2階以上の人数制限区域には、100人までしか入ることが出来ないことを示している。
上限人数テーブル701に示す制限区域の上限人数は、人が入る人数が制限されている制限区域に入ることが許可されている上限人数である。
また、制限区域人数テーブル702には、「10階の人数」、「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」、「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」の項目で構成されている。
「10階の人数」には、制限区域である10階にいる人の現在の人数(図7の例では80人)が記録されている。
「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」には、制限区域の上昇中の各エレベータの籠内にいる人の現在の人数(図7の例では14人)が記録されている。
「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」には、制限区域の下降中の全てのエレベータの籠内にいる人の現在の人数(図7の例では3人)が記録されている。
図4の説明に戻る。
情報処理装置101は、S401で受信した動作情報が、S421で送信された動作情報(当該エレベータの籠が所定階(例えば1階)で停止して扉が開いた旨を示す動作情報)ではない(当該エレベータの籠が所定階(例えば1階)で停止して扉が開いていない)と判定すると(S405:NO)、処理をS406に移行する。
情報処理装置101は、S401で受信した動作情報が、S419で送信された動作情報(エレベータの籠が所定階(例えば10階)で停止して扉が開いた旨を示す動作情報)であるか否かを判定することにより、当該エレベータの籠が所定階(例えば10階)で停止して扉が開いたか否かを判定する(S406)。
そして、情報処理装置101は、当該エレベータの籠が所定階(例えば10階)で停止して扉が開いた(S401で受信した動作情報が、S419で送信された動作情報である)と判定された場合には(S406:YES)、再度、当該エレベータの籠内の映像データを取得し、当該取得した映像データを解析することで、所定階(例えば10階)で当該エレベータの籠から降りた人の数(人数)を計測(カウント)する(S410)。
情報処理装置101は、S410で計測された人数をもとに、図7に示す制限区域人数テーブル702を更新する。具体的には、制限区域人数テーブル702の「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」の値から、S410で計測された人数を減算して、得られた値を、「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」の値として更新する。さらに、情報処理装置101は、S410で計測された人数を、図7の制限区域人数テーブル702の「10階の人数」の値に加算して、制限区域人数テーブル702を更新する(S411)。
また、情報処理装置101は、当該エレベータの籠が所定階(例えば10階)で停止して扉が開いていない(S401で受信した動作情報が、S419で送信された動作情報ではない)と判定された場合には(S406:NO)、処理をS407に移行する。
情報処理装置101は、S401で受信した動作情報が、S415で送信された動作情報(当該エレベータの籠が上昇し始めたことを示す動作情報(上昇))であるか、S417で送信された動作情報(当該エレベータの籠が下降し始めたことを示す動作情報(下降))であるかを判定することにより、当該エレベータの籠が上昇し始めたか、当該エレベータの籠が下降し始めたかを判定する(S407)。
S407は本発明の判定手段の適用例であり、エレベータの籠が制限区域(例えば、10階)から非制限区域(例えば1階)に移動しているか、非制限区域から制限区域に移動しているかを判定するための情報(例えば、動作情報)を用いて、エレベータの籠が制限区域から非制限区域に移動しているか、非制限区域から制限区域に移動しているかを判定する。
そして、情報処理装置101は、当該エレベータの籠が上昇し始めたと判定された場合には(S407:上昇)、処理をS408に移行し、当該エレベータの籠が下降し始めたと判定された場合には(S407:下降)、処理をS409に移行する。
情報処理装置101は、S408において、S404でカウントされた人数を、上昇中のエレベータの籠内の人数としてカウントして、図7の制限区域人数テーブル702を更新する。
具体的には、情報処理装置101は、S408において、S404でカウントされた人数を、図7の制限区域人数テーブル702の「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」に加算することで、図7の制限区域人数テーブル702を更新する(S408)。
また、情報処理装置101は、S409において、S404でカウントされた人数を、下降中のエレベータの籠内の人数としてカウントして、図7の制限区域人数テーブル702を更新する。
具体的には、情報処理装置101は、S409において、S404でカウントされた人数を、図7の制限区域人数テーブル702の「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」に加算し、「10階の人数」の値から、S404でカウントされた人数を減算して、図7の制限区域人数テーブル702を更新する(S409)。
情報処理装置101は、S413、S411、S408、S409の何れかの処理を実行すると、処理をS401に戻す。
このように、図4に示す処理を実行することにより、制限区域にいる人の人数(10階の人数、上昇及び下降中のエレベータの籠内の人数)をタイムリーに把握することが可能となる。
図4の実施形態の説明では、エレベータの籠内にカメラを設けて、エレベータの籠内の人の数を計測する例について説明したが、他の方法でもよい。
ここで、他の方法の一例について説明する。
例えば、エレベータの入り口に設けられたカメラが、当該エレベータの籠への入り口を撮影し、当該撮影された映像データを、ラインカウンター等の人数カウント機能などを用いて解析することにより、当該エレベータの籠に入った人数を計測して、当該計測結果(人数)を情報処理装置101に送信する。情報処理装置101は、当該計測結果(人数)を当該カメラから取得して、当該エレベータの籠への搭乗人数として保持する。そして、当該エレベータの籠には、高度を計測する高度計、加速度を計測する加速度計などのセンサー(各種センサー)が備え付けられている。
このように、本実施形態のカメラは、エレベータの籠に出入りする人を撮像するために設けられたカメラである。
情報処理装置101は、この高度計から取得した高度、及びこの加速度計から取得した加速度から、当該エレベータの籠が、10階から1階に下降しているか、1階から10階に上昇しているかを判定することができる。例えば、高度計から取得した高度が、10階の位置の高度であり、加速度が0(ゼロ)の状態から、その後取得した高度が下がり始め、加速度が0以外の値である、または所定の値以上になったと判定した場合には、当該エレベータの籠が、10階から1階に下降し始めていると判定する。また、例えば、高度計から取得した高度が、1階の位置の高度であり、加速度が0(ゼロ)の状態から、その後取得した高度が上がり始め、加速度が0以外の値である、または所定の値以上になったと判定した場合には、当該エレベータの籠が、1階から10階に上昇し始めていると判定する。
これにより、エレベータの入り口に設けられたカメラ、エレベータの籠に設けられた高度計、加速度計などのセンサーにより、1階から10階に上昇しているエレベータの籠の中の人の数、10階から1階に下降しているエレベータの籠の中の人の数を計測することが可能となる。
また、情報処理装置101は、高度計から取得した高度、及び加速度計から取得した加速度から、当該エレベータの籠が、10階から1階に着床したか、あるいは、1階から10階に着床したかを判定することができる。
例えば、情報処理装置101は、高度計から継続して取得している高度が、10階の位置の高度よりも低い高度から、10階の位置の高度になり、加速度の値が0又は所定の値になったら、エレベータの籠が1階から10階に着床したと判定する。
また、情報処理装置101は、高度計から継続して取得している高度が、1階の位置の高度よりも高い高度から、1階の位置の高度になり、加速度の値が0又は所定の値になったら、エレベータの籠が10階から1階に着床したと判定する。
また、10階、又は1階に着床したと判定されエレベータの籠の扉が開き、エレベータの籠の中から出てきた人を、エレベータの入り口に設けられたカメラが撮影し、当該撮影された映像データを、ラインカウンター等の人数カウント機能などを用いて解析することにより、当該エレベータの籠から出てきた人数を計測して、当該計測結果(人数)をカメラが情報処理装置101に送信する。
そして、情報処理装置101は、エレベータの籠が10階から1階に着床したと判定され、カメラから、エレベータの籠から出てきた人数を取得した場合には、S413の処理を実行する。すなわち、制限区域人数テーブル702の「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」の値から、カメラから取得した、エレベータの籠から出てきた人数を減算して、得られた値を、「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」の値として更新する。
また、情報処理装置101は、エレベータの籠が1階から10階に着床したと判定され、カメラから、エレベータの籠から出てきた人数を取得した場合には、S411の処理を実行する。すなわち、制限区域人数テーブル702の「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」の値から、カメラから取得した、エレベータの籠から出てきた人数を減算して、得られた値を、「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」の値として更新する。さらに、情報処理装置101は、カメラから取得した、エレベータの籠から出てきた人数を、図7の制限区域人数テーブル702の「10階の人数」の値に加算して、制限区域人数テーブル702を更新する。
また、情報処理装置101は、エレベータの入り口に設けられたカメラが撮影して得られた映像データを解析することによりエレベータの籠の中に入った人数を計測し、当該カメラから当該人数を取得し、高度計から取得した高度、及び、加速度計から取得した加速度から、エレベータの籠が、10階から1階に下降し始めていると判定された場合には、S409の処理を実行する。すなわち、当該計測された人数を、図7の制限区域人数テーブル702の「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」に加算し、「10階の人数」の値から、当該計測された人数を減算して、図7の制限区域人数テーブル702を更新する。
また、情報処理装置101は、エレベータの入り口に設けられたカメラが撮影して得られた映像データを解析することによりエレベータの籠の中に入った人数を計測し、当該カメラから当該人数を取得し、高度計から取得した高度、及び、加速度計から取得した加速度から、エレベータの籠が、1階から10階に上昇し始めていると判定された場合には、S408の処理を実行する。すなわち、当該計測された人数を、図7の制限区域人数テーブル702の「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」に加算することで、図7の制限区域人数テーブル702を更新する。
ここで、1階の位置の高度、及び10階の位置の高度は、情報処理装置101のメモリに記憶されている。
このような他の方法で、制限区域にいる人の人数(10階の人数、上昇及び下降中のエレベータの籠内の人数)をタイムリーに把握するようにしてもよい。
<図5の説明>
次に、図5を用いて、エレベータの籠に乗り込み制限区域に移動することができる人の人数を表示する処理について説明する。
図5は、エレベータの籠に乗り込み制限区域に移動することができる人の人数を表示する処理の一例を示すフローチャートである。
図5に示すS501〜S504に示す処理は、情報処理装置101のCPU201が、外部メモリ211等の記憶手段に格納されたプログラムをRAM203にロードして実行することにより実現される。
図5に示すフローチャートの処理は、図4に示すフローチャートの処理と並行して並行処理を行っている。
まず、情報処理装置101は、外部メモリ211に記憶されている上限人数テーブル701(図7)、及び制限区域人数テーブル702(図7)のデータを取得する(S501)。
S501は、本発明の取得手段の適用例であり、カメラが撮影して得られた映像データの解析の結果として、制限区域にいる人の人数、及び制限区域から制限区域ではない非制限区域に移動中の人数(移動する人数)を取得する。また、「制限区域から非制限区域に移動中の人数」として、制限区域から非制限区域に移動するエレベータの籠への搭乗人数(「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」の値)を取得する。
また、取得手段は、カメラが撮影して得られた映像データの解析の結果として、S407の判定手段により制限区域から非制限区域に移動している(10階から1階に下降している)と判定されたエレベータの籠の搭乗人数、及びS407の判定手段により非制限区域から制限区域に移動している(1階から10階に移動している)と判定されたエレベータの籠の搭乗人数(非制限区域から制限区域に移動中の人数(移動する人数))を取得する。
そして、情報処理装置101は、上限人数テーブル701に記憶されている「制限区域の上限人数」の値(例えば、100人)から、制限区域の人数(制限区域人数テーブル702の「10階の人数」の値(例えば80人)、「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」の値(例えば、14人)、及び「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」の値(例えば、3人)の和の値(例えば、97人))を減算する(S502)。これにより得られた人数(例えば、3人)は、下降中のエレベータの籠が1階に着く前に、1階に到着しているエレベータの籠で10階まで移動する場合に乗れる人数である。
S502は、本発明の特定手段の適用例であり、記憶手段に記憶された上限人数(例えば上限人数テーブル701)と、S501の取得手段により取得された制限区域にいる人の人数(例えば制限区域人数テーブル702)とを用いて、非制限区域(例えば1階)に着床しているエレベータの籠が、制限区域から非制限区域に移動しているエレベータの籠が非制限区域に移動する前に、非制限区域から制限区域に移動する場合に、非制限区域に着床しているエレベータの籠への搭乗を許可する人数を特定する。
また、情報処理装置101は、上限人数テーブル701に記憶されている「制限区域の上限人数」の値(例えば、100人)から、制限区域人数テーブル702の「10階の人数」の値(例えば80人)、及び「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」の値(例えば、14人)を減算する(S503)。これにより得られた人数(例えば、6人)は、下降中のエレベータの籠が1階に着いた後に、1階に到着しているエレベータの籠で10階まで移動する場合に乗れる人数である。
すなわち、S503で得られる人数を、エレベータの籠が非制限区域に移動した後に非制限区域から制限区域に移動する非制限区域のエレベータの籠への搭乗を許可する人数として特定する。
このとき用いられる制限区域人数テーブル702の「10階の人数」の値(例えば80人)は、すでに、S409で、S404でカウントされた人数(制限区域から非制限区域に移動中の人数、すなわち、制限区域から非制限区域に移動するエレベータの籠への搭乗人数)が減算された値である。そのため、上限人数テーブル701に記憶されている「制限区域の上限人数」の値(例えば、100人)から、『S409で、S404でカウントされた人数(制限区域から非制限区域に移動中の人数、すなわち、制限区域から非制限区域に移動するエレベータの籠への搭乗人数)が減算された制限区域人数テーブル702の「10階の人数」の値(例えば80人)』、及び『「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」の値(例えば、14人)』を減算することに(S503)。これにより得られた人数(例えば、6人)は、下降中のエレベータの籠が1階に着いた後に、1階に到着しているエレベータの籠で10階まで移動する場合に乗れる人数となる。
このように、S409、S503は、本発明の特定手段の適用例であり、記憶手段に記憶された上限人数と、取得手段により取得された制限区域にいる人の人数と、制限区域から非制限区域に移動中の人数とを用いて、非制限区域から制限区域への移動を許可する人数(非制限区域に着床しているエレベータの籠が、制限区域から非制限区域に移動しているエレベータの籠が非制限区域に移動した後に、非制限区域から制限区域に移動する場合に、非制限区域に着床しているエレベータの籠への搭乗を許可する人数)を特定する。
すなわち、特定手段は、記憶手段に記憶された上限人数から、S501の取得手段により取得された制限区域にいる人の人数(「10階の人数」及び「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」の和の値)を減算し(S503)、S404の取得手段により取得された、制限区域(例えば10階)から非制限区域(例えば1階)に移動していると判定されたエレベータの籠の搭乗人数(「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」)をS409で加算する(すなわち、S409で「10階の人数」からS404でカウントされた人数を減算する)ことにより得られる人数を、当該エレベータの籠が非制限区域に移動した後に非制限区域から制限区域に移動する非制限区域のエレベータの籠への搭乗を許可する人数として特定する。
情報処理装置101は、S502、及びS503で算出して得られた値(人数)を、現在、1階に到着しているエレベータの籠に対応する表示装置に表示する(S504)。
情報処理装置101は、S504において、例えば、図8の801示す画面を当該表示装置に表示する。
図8は、表示装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図8の801は、S504で表示される表示画面の一例を示す図である。
図8の801に示すように、もう少しで、下降中の籠が1階まで着く旨を示している。
そして、情報処理装置101は、図8の801に示すように、S502で算出して得られた人数を、下降中の籠が1階に着く前に1階に到着しているエレベータの籠で10階に移動することができる最大人数(上限人数や定員とも言う)として表示し、S503で算出して得られた人数を、下降中の籠が1階に着いた後に1階に到着しているエレベータの籠で10階に移動することができる最大人数(上限人数や定員とも言う)として表示する。
S504は、本発明の通知手段の適用例であり、S502、S503の特定手段により特定された人数を通知する。
すなわち、通知手段は、S503の特定手段により特定された人数(非制限区域に着床しているエレベータの籠が、制限区域から非制限区域に移動しているエレベータの籠が非制限区域に移動した後に、非制限区域から制限区域に移動する場合に、非制限区域に着床しているエレベータの籠への搭乗を許可する人数)と、S502の特定手段により特定された人数(非制限区域に着床しているエレベータの籠が、制限区域から非制限区域に移動しているエレベータの籠が非制限区域に移動する前に、非制限区域から制限区域に移動する場合に、非制限区域に着床しているエレベータの籠への搭乗を許可する人数)と、を通知する。この通知手段は、S502、及びS503の特定手段により特定された人数を、制限区域から非制限区域に移動していると判定されたエレベータの籠が非制限区域に移動する前に、通知する。
そして、情報処理装置101は、処理をS501に戻す。
これにより、ユーザや、エレベータへの案内を行うスタッフなどのユーザは、現時点で(下降中の籠が1階に着く前に)、1階に到着しているエレベータの籠で制限区域(10階など)に移動することができる最大人数、及び、現時点で(下降中の籠が1階に着いた後に)、1階に到着しているエレベータの籠で制限区域(10階など)に移動することができる最大人数が分かるようになる。
<図6の説明>
次に、図6を用いて、制限区域に移動することができる定員を超えた人数がエレベータの籠に乗った場合に通知する通知処理について説明する。
図6は、制限区域に移動することができる定員を超えた人数がエレベータの籠に乗った場合に通知する通知処理の一例を示すフローチャートである。
図6に示すS601〜S614に示す処理は、情報処理装置101のCPU201が、外部メモリ211等の記憶手段に格納されたプログラムをRAM203にロードして実行することにより実現される。
図6に示す処理は、情報処理装置101は、エレベータの籠が所定階(例えば1階)で停止し当該籠の扉が開いている旨の通知を、エレベータ制御装置105から取得した場合に開始し、当該扉が閉じた旨の通知をエレベータ制御装置105から取得するまで処理を実行する。
まず、情報処理装置101は、当該エレベータの当該籠に設けられたカメラが撮影した当該籠内の映像データを、当該カメラから取得する(S601)。
そして、情報処理装置101は、S601で取得した映像データを解析して、当該籠内の人数、及び当該籠内に入ってきた人を計測(カウント)して取得する(S602)。
S602は、本発明の取得手段の適用例であり、非制限区域に着床しているエレベータの籠に出入りする人を撮像するために設けられたカメラが撮影して得られた映像データの解析の結果として、当該エレベータの籠に入った人の人数を取得する。
エレベータの籠に設けられている指示部を介して、ユーザにより上昇指示(行先階数の指示と扉を閉じる指示)を受け付けると、当該指示部が当該上昇指示をエレベータ制御装置105に送信する。
そして、エレベータ制御装置105は、当該上昇指示を受信すると、当該上昇指示を情報処理装置101に送信する。
そして、情報処理装置101は、エレベータ制御装置105から当該上昇指示を受け付けたか否かを判定することにより、エレベータ制御装置105が上昇指示を受け付けた否かを判定する(S603)。
情報処理装置101は、エレベータ制御装置105が上昇指示を受け付けたと判定された場合には(S603:YES)、処理をS604に移行し、上昇指示を受け付けたいないと判定された場合には(S603:NO)、処理をS612に移行する。
情報処理装置101は、情報処理装置101からの要求に応じて、S407で下降していると判定されたエレベータの籠の現在の動作情報を、エレベータ制御装置105から取得する。そして、情報処理装置101は、当該取得した動作情報から、S407で下降していると判定されたエレベータの籠が現在も下降中であるか、当該エレベータの籠が所定階(1階)に着床したかを判定する(S604)。
情報処理装置101は、S407で下降していると判定されたエレベータの籠が現在も下降中であると判定された場合には(S604:NO)、処理をS605に移行し、一方、当該エレベータの籠が所定階(1階)に着床したと判定された場合には(S604:YES)、処理をS608に移行する。
情報処理装置101は、S602で計測された人数が、S503で算出された人数を超えているか否かを判定する(S608)。
情報処理装置101は、S602で計測された人数が、S503で算出された人数を超えていると判定された場合には(S608:YES)、S503で算出された人数(定員)オーバーである旨を含む表示画面を当該エレベータの籠に対応する表示装置に表示して通知する(S609)。図8の表示画面803は、S609で表示される表示画面の一例である。表示画面803に示す通り、表示画面803には、S503で算出された人数(定員)オーバーである旨と、S503で算出された人数(定員)まで当該エレベータの籠に乗ることができる旨を通知が含まれている。
また、情報処理装置101は、エレベータ制御装置105に定員オーバーである旨を通知する(S610)。そして、処理をS601に戻す。
S609、S610は、本発明の通知手段の適用例であり、取得手段により取得した当該エレベータの籠に入った人数が、S503で特定された人数(非制限区域に着床しているエレベータの籠が、制限区域から非制限区域に移動しているエレベータの籠が非制限区域に移動した後に、非制限区域から制限区域に移動する場合に、非制限区域に着床しているエレベータの籠への搭乗を許可する人数)を超えた場合には、その旨を通知する。
情報処理装置101は、S602で計測された人数が、S503で算出された人数を超えていないと判定された場合には(S608:NO)、処理をS612に移行する。
情報処理装置101は、S605において、S602で計測された人数が、S502で算出された人数を超えているか否かを判定する(S605)。
そして、情報処理装置101は、S602で計測された人数が、S502で算出された人数を超えていると判定された場合には(S605:YES)、処理をS606に移行し、一方、超えていないと判定された場合には(S605:NO)、処理をS612に移行する。
情報処理装置101は、S602で計測された人数が、S502で算出された人数を超えていると判定された場合には(S605:YES)、S502で算出された人数(定員)オーバーである旨を含む表示画面を当該エレベータの籠に対応する表示装置に表示して通知する(S606)。図8の表示画面802は、S606で表示される表示画面の一例である。表示画面802に示す通り、表示画面802には、S502で算出された人数(定員)オーバーである旨と、S502で算出された人数(定員)まで当該エレベータの籠に乗ることができる旨を通知が含まれている。
また、情報処理装置101は、エレベータ制御装置105に定員オーバーである旨を通知する(S607)。そして、処理をS601に戻す。
S606とS607は、本発明の通知手段の適用例であり、S602の取得手段により取得した当該エレベータの籠に入った人数が、S502で特定された人数(非制限区域に着床しているエレベータの籠が、制限区域から非制限区域に移動しているエレベータの籠が非制限区域に移動する前に、非制限区域から制限区域に移動する場合に、非制限区域に着床しているエレベータの籠への搭乗を許可する人数)を超えた場合には、その旨を通知する。
情報処理装置101は、S602で計測された人数が、当該エレベータの籠に収容可能な定員(例えば15人)を超えているか否かを判定する(S612)。
情報処理装置101は、S602で計測された人数が、当該エレベータの籠に収容可能な定員(例えば15人)を超えていないと判定された場合には(S612:NO)、処理をS601に戻す。
また、情報処理装置101は、S602で計測された人数が、当該エレベータの籠に収容可能な定員(例えば15人)を超えていると判定された場合には(S612:YES)、処理をS613に移行する。
情報処理装置101は、S613において、当該エレベータの籠に収容可能な定員(例えば15人)オーバーである旨を含む表示画面を当該エレベータの籠に対応する表示装置に表示して通知する(S613)。図8の表示画面804は、S613で表示される表示画面の一例である。表示画面804に示す通り、表示画面804には、当該エレベータの籠に収容可能な定員(例えば15人)オーバーである旨と、当該エレベータの籠に収容可能な定員(例えば15人)まで当該エレベータの籠に乗ることができる旨を通知が含まれている。
また、情報処理装置101は、エレベータ制御装置105に定員オーバーである旨を通知する(S614)。そして、処理をS601に戻す。
エレベータ制御装置105は、S610、S607、S614のいずれかの処理により送信された、定員オーバーである旨の通知を受信すると、所定階(例えば1階)で停止し扉が開いている当該エレベータの籠の扉を閉めずに、当該籠が上昇しないように制御する。
上述の実施形態では、1階を非制限区域とし、2階から10階までを制限区域として説明したが、1階を非制限区域とし、2階から9階までを制限区域とはしない区域(単に人が昇降中に移動するためだけの区域)とし、10階のみを制限区域とすることもできる。この場合、制限区域人数テーブル702に示される「10階の人数」は、制限区域にいる人数であり、「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」、及び「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」は、制限区域とはしない区域(単に人が昇降中に移動するためだけの区域)にいる人数(移動中の人数)となる。そして、この場合、S502では、「制限区域の上限人数」(例えば、100人)から、「10階の人数」(例えば、80人)と「上昇中の全てのエレベータの籠内の人数」(例えば、14人)と「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」(例えば、3人)の和を引いて得られた値の人数を、「下降中の籠が1階に着く前に、10回に移動する場合に搭乗を許可する人数」(例えば、3人)として特定する。また、S503では、ここで特定された「下降中の籠が1階に着く前に、10回に移動する場合に搭乗を許可する人数」(例えば、3人)に、「下降中の全てのエレベータの籠内の人数」(例えば、3人)を足すことにより得られた値を、下降中のエレベータの籠が1階に着いた後に、1階に到着しているエレベータの籠で10階まで移動する場合に乗れる人数として特定する。
このように、情報処理装置101は、記憶手段に記憶された上限人数(制限区域の上限人数)と、取得手段により取得された制限区域にいる人の人数(10階の人数)と、制限区域から非制限区域に移動する人数(下降中の全てのエレベータの籠内の人数)、及び/又は非制限区域から制限区域に移動する人数(上昇中の全てのエレベータの籠内の人数)とを用いて、非制限区域から制限区域への移動を許可する人数を特定する(特定手段)。
このように、図6の処理を実行することで、S407で下降していると判定されたエレベータの籠が、現在も下降中であるか、所定階(1階)に着床しているかに応じて、所定階(例えば1階)で停止し扉が開いているエレベータの籠の定員が異なり、当該異なる定員の範囲内で、人を制限区域に移動することが出来るように当該エレベータの籠を制御することが出来るようになると共に、ユーザや、エレベータへの案内を行うスタッフなどのユーザに、当該適宜異なる定員を超えたかを知らせることができるようになり、適切に当該定員の範囲内で人を制限区域に移動し易くすることが出来るようになる。
また、本実施形態では、エレベータを例にして説明したが、エレベータの代わりにエスカレータ(動く歩道を含む)などの運搬手段(昇降機など)であってもよい。また、この運搬手段を備えていない運用であってもよい。すなわち、単に、制限区域と非制限区域が定められていればよい。
以上、本発明によれば、人が入る人数が制限されている制限区域から非制限区域に移動する人数、及び/又は非制限区域から制限区域に移動する人数を考慮して、新たに非制限区域から制限区域への移動を許可する人数をユーザが把握できるできる。
すなわち、本発明によれば、昇降して制限区域を出入りするエレベータの籠に乗っている人数を考慮して、次に上昇するエレベータの籠に乗ることができる人数をユーザが把握できるようにすることができる。
以上、各実施形態例を詳述したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、本発明におけるプログラムは、各処理方法をコンピュータが実行可能(読み取り可能)なプログラムであり、本発明の記憶媒体は、各処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。
なお、本発明におけるプログラムは、各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読取り実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。