JP5784051B2 - エレベータシステム - Google Patents

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本発明の実施形態は、エレベータシステムに関する。
従来、エレベータシステムにおいて、かごドアの戸開放時間や戸閉速度の制御は、予め設定された一定の時間、速度に従って行われている。
特公平6−20983号公報
しかし、乗りかごに対する利用者の乗降にかかる時間は、乗りかごに乗り込む利用者の数や乗りかごから降りる利用者の数に応じて変動する。乗りかごに乗り込む利用者の数や乗りかごから降りる利用者の数が増えるにつれて乗降にかかる時間が長くなる。
したがって、前述したように、予め設定された一定の時間、速度でのドア制御を行なうと、利用者の乗降中にドアが閉まり始めるといったケースが発生し、事故を引き起こす要因となる。
また、不必要に長い戸開放時間や遅い戸閉速度を設定すると、利用者の乗降が終了して利用者が乗り場や乗りかご内からいなくなったにも関わらずかごドアを開け続けているケースが発生し、運行効率の不必要な低下を引き起こす要因となる。
本発明が解決しようとする課題は、ドア制御にかかる利用者の安全性および運行効率を向上させることが可能なエレベータシステムを提供することにある。
実施形態によれば、エレベータシステムは、乗りかご内にかごドアと平行で水平方向に離して配置され、距離および撮影角度が異なっていることによる視差を基にして被写体の三次元位置を特定する2つのカメラを有し、前記乗りかごに乗り場から乗り込む利用者および前記乗りかごから降りる利用者を前記2つのカメラで同時に撮像する撮像装置と、前記撮像装置による前記2つのカメラの撮像結果から三次元情報を算出した後、この算出された三次元情報から利用者を抽出し、かつ、この抽出された時刻が異なる利用者の形象の相似形を関連付けることにより、前記乗りかごへ乗り込んだ利用者の人数および前記乗りかごから降りた利用者の人数を検出する検出手段と、予め前記乗りかごへ乗り込んだ利用者の人数と前記乗りかごから降りた利用者の人数とに関連付けて乗降時間予測値を記憶する記憶手段と、前記検出手段により検出される前記乗りかごへ乗り込んだ利用者の人数と前記乗りかごから降りた利用者の人数とに基づき、前記記憶手段から乗降時間予測値を取り出し、この乗降時間予測値に対して所定のマージンを付加し、前記利用者にかかる安全性が向上するように前記乗りかごの戸開放時間を制御する制御手段とを備えた構成である。
第1の実施形態に適用されるエレベータシステムの構成例を説明する図。 第1の実施形態に適用されるエレベータシステムで用いられるステレオカメラおよび画像解析部の設置形態を示す斜視図。 第1の実施形態に適用されるエレベータシステムで用いられる画像解析部と外部装置との接続形態を示すブロック図。 第1の実施形態に適用されるエレベータシステムで用いられるステレオカメラおよび画像解析部の処理動作の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態に適用されるエレベータシステムで用いられるドア制御部の機能を説明するブロック図。 第1の実施形態に適用されるエレベータシステムに用いられるかご内乗降人数テーブルの一例を表形式で示す図。 第1の実施形態に適用されるエレベータシステムによるドア制御の動作手順の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態に適用されるエレベータシステムによるドア開放時間制御の動作を説明する図。 第2の実施形態に適用されるエレベータシステムで用いられるドア制御部の機能を説明するブロック図。 第2の実施形態に適用されるエレベータシステムによるドア制御の動作手順の一例を示すフローチャート。 第3の実施形態に適用されるエレベータシステムの構成例を説明する図。 第3の実施形態に適用されるエレベータのドア制御部の機能を説明するブロック図。 第3の実施形態に適用されるエレベータによるドア制御の動作手順の一例を示すフローチャート。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。
本実施形態におけるエレベータシステムは、従来、予め設定した戸開放時間、戸閉速度に応じて行っていたドア制御に改良を加えたものであり、乗りかご内に設置したステレオカメラによってリアルタイムに得られる情報(乗降者情報)に基づいて、戸開放時間の延長や戸閉速度の低速化を行うことを特徴とする。
図1は、第1の実施形態に適用されるエレベータシステムの構成例を説明する図である。
図1に示すように、第1の実施形態に適用されるエレベータシステムは、エレベータドア制御システム1を有する。
このエレベータドア制御システム1は、乗りかご7に設けられたステレオカメラ2により撮影した、乗りかご内7および乗り場付近の映像を解析する画像解析部3、ドアの開閉時間、開閉速度等を制御するドア制御部4を有する。
また、第1の実施形態に適用されるエレベータシステムは、エレベータ制御装置11を備える。また、このエレベータシステムは、各階床の乗り場に、乗り場呼びの登録のための操作を受け付ける乗り場呼びボタン12を備える。また、乗りかご7内は、かごドア14を有するほか、かご呼びの登録のための操作を受け付けるかご操作盤13を有する。
エレベータ制御装置11は、乗り場呼びボタン12の操作により登録した乗り場呼びおよびかご操作盤13の操作により登録したかご呼びに乗りかご7を応答させる制御を行なう。
乗りかご7は、図示しない巻上機の回転軸に設けられたシーブに巻き掛けられたメインロープを介して図示しない吊り合い重りと連結される。乗りかご7は、巻上機の駆動によるシーブの回転に伴い、シーブとメインロープの間の摩擦力により吊り合い重りとともに昇降路内を互いに上下反対方向に昇降する。
エレベータ制御装置11は、巻上機を駆動することでシーブを回転させる。エレベータ制御装置11は、巻上機への駆動指令を行なうなどして乗りかご7の昇降を制御する。
図2は、ステレオカメラ2を乗りかご7の天井101aに、画像解析部3などを内蔵するケース111を乗りかご7の上に、それぞれ設置した状態を示す斜視図である。図3は、画像解析部3と外部装置との接続形態を示すブロック図である。
図2に示すように乗りかご7は、天井101aの近傍に設置されたステレオカメラ2と、乗りかご7の上に設置されたケース111に収められた画像解析部3とを備える。ステレオカメラ2は、かごドア14を通過する利用者を撮影できるように、図2に示すように乗りかご7の内部からかごドア14越しに見える着床階の乗り場116までを撮影する。画像解析部3は、乗りかご7に対して乗り降りする利用者P1,P2の三次元位置情報をステレオカメラ2で撮影された映像を基に算出する。
図2に示すように、ステレオカメラ2は臨時に仮設されたバー121に取り付けられる。バー121は、乗りかご7の天井101aおよび側壁101bに支持され、かごドア14と平行かつ水平に設置されている。バー121を設ける代わりにブラケットを天井101aや側壁101bに直接固定し、ステレオカメラ2を取り付けてもよい。また、ステレオカメラ2は天井101aまたは天井照明装置内に組み込まれるようにしてもよい。ステレオカメラ2は、エレベータの使用によってはかごドア14の上部の幕板で覆われる部分に組み込んでもよい。
ステレオカメラ2は、かごドア14と平行で水平方向に離して配置されることで撮影角度の異なる2つのカメラ2R,2Lを含む。2つのカメラ2R,2Lどうしの距離および撮影角度が異なっていることによる視差を基に、これら2つのカメラ2R,2Lで同時に撮影されたそれぞれの画像を解析処理することで、被写体の三次元位置を特定することができる。特定された三次元位置は三次元情報として取り扱われる。
画像解析部3は、図3に示すように、画像キャプチャ部131、画像処理部132を備える。画像キャプチャ部131は、接続されているステレオカメラ2から得られる画像を同期させる。画像処理部132は、画像キャプチャ部131からの出力に対して、外部装置へ出力するための処理を行なう。ケース111内には、さらに記憶媒体105と通信部106が備えられる。記憶媒体105は、画像解析部から出力される利用実績を記録する。通信部106は、イーサネット(登録商標)108を媒介して外部装置に接続されるように構成されている。
外部装置として、作業用のポータブルコンピュータ91、ルータ92がイーサネット108に接続される。作業用のポータブルコンピュータ91は、ステレオカメラ2の設定を変更したり、記憶媒体105に記録された情報を読み取ったりするために接続される。ルータ92は、インターネット80に接続されるとともに、無線LANによって通信可能圏内にある携帯電話93、携帯端末94、作業用のポータブルコンピュータ91に接続される。携帯端末94には、画面を有し無線LANに接続できる機能を有しているゲーム機も含まれる。またステレオカメラ2により撮影された映像をリアルタイムで映し出すモニタをルータ92に接続してもよい。
ルータ92がインターネット80に接続されているので、エレベータを管理している監視センタ140のコンピュータ141や、インターネット80を介して遠隔地からポータブルコンピュータ91、携帯電話93、携帯端末94などを接続することも可能である。いずれの場合でも、エレベータの画像解析部3に対して接続するためのアクセスコードが設定されることは言うまでもない。ルータ92がインターネット80に接続されているとともに無線LAN機能を有しているので、画像解析部3によって得られる情報を外部から容易に入手することが可能であり、エレベータの制御やこのエレベータが設置されている建物に広く活用することができる。
画像解析部3は、三次元情報化機能と人間抽出機能と人間追跡処理機能とを備える。三次元情報化機能は、ステレオカメラ2の右側のカメラ2Rと左側のカメラ2Lとが撮影した画像の視差を基に撮影されたものの三次元情報を算出する。人間抽出機能は、その三次元情報に基づき人か否かを判定し、ステレオカメラ2で撮影された映像から人を抽出する機能である。人間追跡処理機能は、時刻が異なる映像の中から人間抽出機能によって選択された形象の相似形を関連付けすることで、同一の利用者を判定する機能である。これらの機能によって、利用者がどの位置に動いても二人以上の利用者が交差しても個別に追跡することができる。また、各利用者の位置、大きさ、移動方向、移動速度などの情報を得ることもできる。したがって、利用者が大人であるか子供であるかも判別することが可能である。
図4は、第1の実施形態に適用されるエレベータシステムで用いられるステレオカメラおよび画像解析部の処理動作の一例を示すフローチャートである。
以上のように構成されたエレベータは、図4に示すフローチャートにしたがって以下に説明するように動作する。まず、乗りかご7が目的階に着床すると、画像解析部3は、ステレオカメラ2で撮影された映像を三次元情報に変換する(ステップS1)。次に、画像解析部3は、三次元情報を基に人間抽出処理によって画像中に映っている利用者を抽出する(ステップS2)。そして、画像解析部3は、この特定により抽出された利用者をそれぞれ追跡する(ステップS3)。
次に、ドア制御部4の機能について説明する。
図5は、第1の実施形態に適用されるエレベータシステムで用いられるドア制御部の機能を説明するブロック図である。
図5に示すように、画像解析部3の画像処理部132は乗客検出部20を有する。乗客検出部20は、乗降者情報を検出する機能を有し、乗り待ち人数検出部21、かご人数検出部22、乗り込み人数検出部23、降り人数検出部24、乗客種別検出部25を有する。本実施形態では、乗降者情報とは、乗りかご7の利用者人数、乗り場での乗り待ち人数、乗りかご7に対する乗降人数、および、乗りかご7内の利用者の身体的特徴を示す情報である。
乗客検出部20の乗り待ち人数検出部21は、ステレオカメラ2からの画像の解析結果に基づいて、乗りかご7が到着した乗り場で待機している利用者の人数、いわゆる乗り待ち人数を検出する。
かご人数検出部22は、ステレオカメラ2からの画像の解析結果に基づいて、乗りかご7内にいる利用者の人数を検出する。
乗り込み人数検出部23は、ステレオカメラ2からの画像の解析結果に基づいて、乗りかご7のかごドア14が戸開してから乗りかご7に乗り込んだ利用者の人数を検出する。降り人数検出部24は、ステレオカメラ2からの画像の解析結果に基づいて、乗りかご7のかごドア14が戸開した後に乗りかご7から降りた利用者の人数を検出する。
画像解析部3は、エリア推移判定処理機能をさらに有する。この機能は、前述した人間追跡処理機能によって追跡されている特定の利用者の三次元位置情報をもとにその利用者が乗りかご7の中に居るのか外に居るのかを判定する機能である。本実施形態では、ステレオカメラ2で撮影される範囲を乗場エリア、ドアエリア、かご室エリアでなる3つのエリアに区分けしている。乗り込み人数検出部23や降り人数検出部24は、乗りかご7が停止している間に人間追跡処理機能によって特定された利用者が乗りかご7に乗ったか降りたかを計測する。乗り込み人数検出部23は、乗りかご7に利用者が乗った場合に乗り込み人数の値を1増やして更新して、この更新した値を内部メモリに保持する。また、降り人数検出部24は、乗りかご7から利用者が降りた場合に降り人数の値を1増やして更新して、この更新した値を内部メモリに保持する。
例えば、利用者がかご室エリアからドアエリア、そして乗場エリアへと移動した場合は、降り人数検出部24は、利用者が乗りかご7から降りたと判定し、降り人数の値を1増やして更新する。また、乗り込み人数検出部23は、乗場エリアからドアエリア、かご室エリアへと移動した場合は、利用者が乗りかご7に乗ったと判定し、乗り込み人数の値を1増やして更新する。
なお、誤検知を防止するために、乗り込み人数検出部23や降り人数検出部24は、人間抽出機能によって抽出された利用者がドアエリアで一時停滞する場合、または3つのエリアを推移しないような検出結果となった場合は、この利用者を検出対象から外す。このときは、乗り込み人数検出部23や降り人数検出部24は、乗り込み人数の値も降り人数の値も更新しない。
乗客種別検出部25は、画像解析部3による解析結果に基づいて、利用者が所定の第1および第2の種別に属するか否かを検出する。所定の第1の種別とは、乗りかご7を乗降する一般の利用者の種別を指し、所定の第2の種別とは、戸開放時間を延長したり戸閉速度を低速化したりすることを要する身体的特徴を有する利用者の種別であって、ここでは子供、車椅子利用者、荷物運搬者のいずれかを指す。
また、ドア制御部4は、戸開検出部31、戸開放時間計測部32、乗降時間算出パラメータ修正部33、記憶装置40、戸開放時間設定部51、乗降完了判定部52、予測誤差算出部53、戸閉指令出力部54を有する。
記憶装置40は、不揮発性メモリなどの記憶媒体であり、かご内乗降人数テーブル41、戸開放時間標準値格納部42、予測誤差格納部43を有する。また、記憶装置40は、戸開検出部31、戸開放時間計測部32、乗降時間算出パラメータ修正部33、戸開放時間設定部51、乗降完了判定部52、予測誤差算出部53、戸閉指令出力部54による処理動作のためのプログラムを記憶する。乗客検出部20、戸開検出部31、戸開放時間計測部32、乗降時間算出パラメータ修正部33、戸開放時間設定部51、乗降完了判定部52、予測誤差算出部53、戸閉指令出力部54は、記憶装置40に記憶されるプログラムを実行する事で処理動作を行なう。
戸開検出部31は、かごドア14が戸開した際に、これを検出する。
戸開放時間計測部32は、かごドア14が戸開した際に、このかごドア14が戸開してから戸閉が開始するまでの時間である戸開放時間の計測を開始する。
図6は、第1の実施形態に適用されるエレベータシステムに用いられるかご内乗降人数テーブルの一例を表形式で示す図である。
記憶装置40内のかご内乗降人数テーブル41は、乗りかご7が戸開してからの乗りかご7への乗り込み人数と、乗りかご7からの降り人数と、乗りかご7に対する利用者の乗降時間予測値との対応を示すテーブルである。テーブルのマス目における乗降時間予測値の単位は秒である。図6に示すように、乗降時間予測値は、乗りかご7に対して乗降する利用者の人数が多いほど長くなり、乗りかご7に対して乗降する利用者の人数が少ないほど短くなる。
記憶装置40内の戸開放時間標準値格納部42は、戸開したかごドア14の戸開放時間の標準値を格納する。
乗降時間算出パラメータ修正部33は、乗りかご7が戸開した後に、戸開放時間計測部32により計測した時間、乗り込み人数検出部23により検出した乗り込み人数、および、降り人数検出部24により検出した降り人数に基づいて、かご内乗降人数テーブル41の各マス目に対応する乗降時間予測値を修正する。
具体的には、乗降時間算出パラメータ修正部33は、乗りかご7が戸開した後に、乗り込み人数検出部23による新たな乗り込み人数の検出タイミング、および降り人数検出部24による新たな降り人数の検出タイミングで以下の反映を行う。この反映とは、戸開放時間計測部32により計測した時間を、かご内乗降人数テーブル41上の上述の乗り込み人数および降り人数に対応するマス目の乗降時間予測値に反映する事である。
戸開放時間設定部51は、戸開した直後は記憶装置40の戸開放時間標準値格納部42に記憶される戸開放時間標準値として戸閉指令出力部54に出力する。この戸開放時間標準値は、乗りかご7への乗降完了前に戸閉が開始しないように十分に余裕をもたせた値とする。
また、戸開放時間設定部51は、戸開放時間標準値の出力後に、乗り込み人数検出部23により検出した乗り込み人数や降り人数検出部24により検出した降り人数に対応する乗降時間予測値をかご内乗降人数テーブル41から読み出す。戸開放時間設定部51は、この予測値に所定のマージンを付加する。このマージンとしては、例えば直近の乗降における乗降時間計測値と乗降時間予測値との誤差である予測誤差(ばらつき)に対して余裕をもたせた時間が設定される。また、過去数回の乗降における乗降時間計測値と乗降時間予測値との誤差の平均値に対して余裕をもたせた時間が設定されるようにしてもよい。
また、戸開放時間設定部51は、このマージン付加後の乗降時間予測値に対し、乗り待ち人数検出部21により検出した乗り待ち人数、および、かご人数検出部22により検出したかご人数に応じて補正処理を行なった値を求める。戸開放時間設定部51は、この求めた値を前述した戸開放時間標準値に代わる戸開放時間設定値として戸閉指令出力部54に出力する。このように、乗降時間予測値にマージンを付加した値に対して、前述した補正処理を行なう理由は、乗り込み人数や降り人数の条件が同じでも、乗り待ち人数やかご人数が増えると乗り場やかご内が混雑して乗降時間に影響を及ぼすからである。
また、戸開放時間設定部51は、かご内乗降人数テーブル41から読み出した乗降時間予測値に対して乗り待ち人数やかご人数に応じた補正処理を行なった値に所定のマージンを付加するようにしてもよい。
乗降完了判定部52は、戸開検出部31による戸開検出後において、第1の時点もしくは第2の時点で、乗りかご7に対する乗降が完了したと判定する。この第1の時点とは、乗り待ち人数検出部21により検出した乗り待ち人数、または、かご人数検出部22により検出したかご人数が0となった時点である。第2の時点とは、乗り待ち人数検出部21により検出した乗り待ち人数や、かご人数検出部22により検出した人数が変動しなくなってから所定時間が経過した時点である。
戸閉指令出力部54は、乗りかご7に対する乗降が完了したことを乗降完了判定部52により判定した際で戸開放時間計測部32により計測した戸開放時間が戸開放時間設定部51により設定した戸開放時間設定値に達した際に、戸閉指令を図示しないかごドア駆動装置に出力する。
予測誤差算出部53は、乗降時間予測値と乗降時間計測値との間の誤差である予測誤差(ばらつき)を算出する。乗降時間計測値とは、乗りかご7が戸開したタイミングから、乗りかご7に対する利用者の乗降が完了したタイミングまでの間に戸開放時間計測部32により計測した時間を指す。記憶装置40内の予測誤差格納部43は、予測誤差算出部53により算出した予測誤差を格納する。
図7は、第1の実施形態に適用されるエレベータシステムによるドア制御の動作手順の一例を示すフローチャートである。
乗りかご7が、ある階床の乗り場から発車しようとしてかごドア14が戸閉すると、かご人数検出部22は、乗りかご7内の現在の利用者の人数を検出し、この検出結果を内部メモリに保持する。
また、乗客種別検出部25は、乗りかご7に子供、車椅子利用者、荷物運搬者のいずれかがいることを検出した際は、これらの人数を子供、車椅子利用者、荷物運搬者のそれぞれで区分して内部メモリに保持する。
まず、乗りかご7が呼びに応答していずれかの階床の乗り場に着床して戸開したことをドア制御部4の戸開検出部31が検出すると(ステップS11)、戸開放時間設定部51は、記憶装置40の戸開放時間標準値格納部42に記憶される戸開放時間標準値を読み出して戸閉指令出力部54に出力する。この出力により、戸開放時間標準値が戸閉指令出力部54に設定され(ステップS12)、この値で示される時間が経過するまでは戸閉指令は出力されない。
戸開検出部31が戸開を検出すると、戸開放時間計測部32は、戸開放時間の計測を開始する(ステップS13)。
そして、戸開検出部31による戸開の検出にともなって、乗り込み人数検出部23による乗り込み人数の検出、および降り人数検出部24による降り人数の検出が開始される(ステップS14)。
そして、乗客検出部20は、乗り待ち人数検出部21による検出結果、かご人数検出部22による検出結果、および乗客種別検出部25による検出結果に基づいて、所定の乗降がなされた事が認められるか否かを判断する。所定の乗降とは、乗りかご7にいる子供、車椅子利用者、荷物運搬者のいずれかの人数が変動した事、つまり乗りかご7に対する子供、車椅子利用者、荷物運搬者のいずれかの乗降である。
乗客種別検出部25は、ステップS15で「YES」と判断されたとき、内部メモリに記憶される子供の人数、車椅子利用者の人数、荷物運搬者の人数のカウント値を、この乗降後におけるカウント値に更新する(ステップS16)。このカウント値は、乗りかご7に該当種別の利用者が1人乗り込めば1増加し、乗りかご7から該当種別の利用者が1人降りれば1減少する。
そして、戸開放時間設定部51は、戸開後において乗り込み人数検出部23により検出している乗り込み人数に対応して戸開後において降り人数検出部24により検出している降り人数に対応する乗降時間予測値をかご内乗降人数テーブル41から読み出す。戸開放時間設定部51は、この読み出した乗降時間予測値を予測誤差算出部53に出力する(ステップS17)。
そして、戸開放時間設定部51は、この読み出した乗降時間予測値に対し、所定のマージンを付加する(ステップS18)。
図8は、第1の実施形態に適用されるエレベータシステムによるドア開放時間制御の動作を説明する図である。
乗降時間予測値に対しマージンを付加する理由は、図8に示すように、戸開した乗りかご7に対する乗降が完了した後に戸閉がなされる、つまり乗降時間に対して戸開放時間は長くなるからである。
そして、戸開放時間設定部51は、乗り待ち人数検出部21により検出した乗り待ち人数、および、かご人数検出部22により検出したかご人数の値を読み出す(ステップS20)。戸開放時間設定部51は、これら読み出した値の大小に応じて、前述したマージン付加後の乗降時間予測値に対する補正処理を行なう(ステップS21)。
また、補正処理により加算される時間は、乗りかご7内の利用者人数が多いほど長くなり、乗りかご7内の利用者人数が少ないほど短くなる。よって、補正後の乗降時間予測値で示される時間は、乗りかご7内の利用者人数や乗りかご7に対して乗降する利用者の人数が多いほど長くなり、乗りかご7内の利用者人数や乗りかご7に対して乗降する利用者の人数が少ないほど短くなる。
戸開放時間設定部51は、補正処理後の値を前述した戸開放時間標準値に代わる戸開放時間設定値として戸閉指令出力部54に出力する(ステップS22)。この出力により、戸閉指令出力部54に対して新たな戸開放時間設定値が設定される。
乗りかご7に対する乗降が完了する前に、乗り込み人数検出部23により検出した乗り込み人数、または降り人数検出部24により検出した降り人数が変動したときには(ステップS24のYES)、ステップS15に戻る。そして、この変動後における、子供、車椅子利用者、荷物運搬者の乗降に伴うカウント値の更新、乗降時間予測値の読み出し、マージン付加、補正処理が再度なされる。つまり、乗りかご7に対する乗降が完了するまでは、乗りかご7に対する乗降にともなって、子供、車椅子利用者、荷物運搬者のカウント値および戸開放時間設定値が更新され続けることになる。
そして、乗りかご7に対する乗降が完了したことを乗降完了判定部52が判定すると(ステップS23のYES)、乗降完了判定部52は、この判定時に戸開放時間計測部32により計測した戸開放時間を乗降時間計測値として予測誤差算出部53に出力する。
戸閉指令出力部54は、戸開放時間計測部32により計測している戸開放時間を取得する(ステップS25)。この取得した戸開放時間が前述した戸開放時間設定値に達した、つまり戸開してから戸開放時間設定値で示される時間が経過した際は(ステップS26)、予測誤差算出部53は、乗降完了判定部52からの乗降時間計測値と戸開放時間設定部51からの乗降時間予測値との差分を予測誤差として算出する。予測誤差算出部53は、この算出した予測誤差を予測誤差格納部43に格納する(ステップS27)。
そして、戸閉指令出力部54は、乗客種別検出部25により検出した、子供、車椅子利用者、および荷物運搬者のカウント値を乗客種別検出部25から読み出して、乗りかご7内の子供、車椅子利用者、および荷物運搬者の人数を確認する(ステップS28)。
戸閉指令出力部54は、S28で確認した、乗りかご7内の子供、車椅子利用者、および荷物運搬者の人数の大小に応じて、必要に応じて戸閉速度を設定する(ステップS29)。この設定後の戸閉速度は、乗りかご7内の子供、車椅子利用者、および荷物運搬者の人数が多いほど低くなる。また、戸閉指令出力部54は、乗りかご7内の子供、車椅子利用者、および荷物運搬者がいないときは、戸閉速度を通常の速度に設定してもよい。
また、乗りかご7内の、子供、車椅子利用者、および荷物運搬者の特徴に応じて、例えば子供のカウント値の大小に伴う戸閉速度の変動幅に対して、車椅子利用者、および荷物運搬者の大小に伴う戸閉速度の変動幅を異ならせてもよい。また、変動幅を子供、車椅子利用者および荷物運搬者との間で同じとしてもよい。
そして、戸閉指令出力部54は、設定した戸閉速度にて、かごドア14の戸閉指令を出力する(ステップS30)。戸閉指令の出力後、乗客検出部20は、乗り込み人数検出部23および降り人数検出部24による検出値をリセットする。
以上のように、第1の実施形態におけるエレベータシステムでは、乗りかご7内のステレオカメラ2により撮影した画像を解析し、この解析結果に基づいて、乗り場で待つ利用者、乗りかご7内の利用者人数、乗りかご7に対して乗降する利用者の人数を検出する。このシステムは、この検出結果に基づいて戸開放時間設定値を得て、さらに身体的特長の種別を検出して、この検出結果に基づいて必要に応じて戸閉速度を低速化する制御を行なう。このような制御を行なうことにより、乗りかご7内の人数や乗降人数に応じた戸開放時間が設定されるので、乗りかご7内の人数や乗降人数が多く、乗降が完了する前に戸閉がなされることによる事故を未然に防止する事ができるので、利用者に対する安全性が向上する。
また、戸開放時間設定値は、乗りかご7内の利用者人数、乗りかご7に対して乗降する利用者の人数が多いほど長くなり、乗りかご7内の利用者人数、乗りかご7に対して乗降する利用者の人数が少ないほど短くなるので、戸開放時間を不必要に長く設定する必要がなく、運行効率を不必要に損なうことがない。
また、乗客検出部20による乗り込み人数の検出値および降り人数の検出値に基づいてかご内乗降人数テーブル41から乗降時間予測値を読み出す構成に替えて次の構成としてもよい。この構成では、例えば過去数回の乗降完了判定部52による乗降完了判定時における乗り込み人数検出部23による乗り込み人数の検出値の平均値、および、降り人数検出部24による降り人数の検出値の平均値を次回の乗り込み人数の予測値および降り人数の予測値とする。そして、これらの予測値に基づいてかご内乗降人数テーブル41から乗降時間予測値を読み出す。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態におけるエレベータシステムの構成のうち第1の実施形態で示したものと同一部分の説明は省略する。
本実施形態では、第1の実施形態で説明した乗降時間予測値を、乗場呼び情報およびかご呼び情報を考慮して求めることを特徴としている。
図9は、第2の実施形態に適用されるエレベータシステムで用いられるドア制御部の機能を説明するブロック図である。
図9に示すように、第2の実施形態に適用されるエレベータシステムでは、ドア制御部4は、第1の実施形態と比較して、乗り場呼び情報入力部61、かご呼び情報入力部62をさらに備える。
乗り場呼び情報入力部61は、エレベータ制御装置11から各階床の乗り場呼び情報を入力する。
かご呼び情報入力部62は、エレベータ制御装置11から各階床のかご呼び情報を入力する。
本実施形態において、乗降時間の予測に乗り場呼び情報を考慮する理由は、ある階床に対応する乗場呼びがあれば、この呼びに応答して階床に到着した乗りかご7に利用者が乗り込む事が明らかであり、乗りかご7に対する乗降時間に影響を与えることになるからである。
また、本実施形態において、乗降時間の予測にかご呼び情報を考慮する理由は、ある階床に対応するかご呼びがあれば、この呼びに応答して階床に到着した乗りかご7から利用者が降りる事が明らかであり、乗りかご7に対する乗降時間に影響を与えることになるからである。
図10は、第2の実施形態に適用されるエレベータシステムによるドア制御の動作手順の一例を示すフローチャートである。
まず、乗りかご7が呼びに応答していずれかの階床の乗り場に着床して戸開したことをドア制御部4の戸開検出部31が検出すると(ステップS11)、戸開放時間設定部51は、記憶装置40の戸開放時間標準値格納部42に記憶される戸開放時間標準値を読み出して戸閉指令出力部54に出力する。この出力により、戸開放時間標準値が戸閉指令出力部54に設定され(ステップS12)、この値で示される時間が経過するまでは戸閉指令は出力されない。
戸開検出部31が戸開を検出すると、戸開放時間計測部32は、戸開放時間の計測を開始する(ステップS13)。
そして、戸開検出部31による戸開の検出にともなって、乗り込み人数検出部23による乗り込み人数の検出、および降り人数検出部24による降り人数の検出が開始される(ステップS14)。
この検出開始後、乗降時間算出パラメータ修正部33は、所定の時間を、かご内乗降人数テーブル41上の上述の乗り込み人数および降り人数に対応するマス目の乗降時間予測値に反映する。この反映する時間は、乗り込み人数検出部23による新たな乗り込み人数の検出、および降り人数検出部24による新たな降り人数の検出タイミングで戸開放時間計測部32により計測した時間である。この反映は、乗降が完了するまでの間、乗り込み人数や降り人数が変動するたびに繰り返される。
そして、乗客検出部20は、乗り待ち人数検出部21による検出結果、かご人数検出部22による検出結果、および乗客種別検出部25による検出結果に基づいて、乗りかご7にいる子供、車椅子利用者、荷物運搬者のいずれかの人数が変動したことが認められるか否かを判断する(ステップS15)。この人数が変動した事とは、つまり乗りかご7に対する子供、車椅子利用者、荷物運搬者のいずれかの乗降がなされた事である。S15で「YES」と判断されたとき、乗客種別検出部25は、内部メモリに記憶される子供の人数、車椅子利用者の人数、荷物運搬者の人数のカウント値を、この乗降後におけるカウント値に更新する(ステップS16)。
そして、戸開放時間設定部51は、乗り込み人数検出部23により検出している乗り込み人数、および降り人数検出部24により検出している降り人数に対応する乗降時間予測値をかご内乗降人数テーブル41から読み出す。戸開放時間設定部51は、この読み出した乗降時間予測値を予測誤差算出部53に出力する(ステップS17)。
そして、戸開放時間設定部51は、この読み出した乗降時間予測値に対し、所定のマージンを付加する(ステップS18)。
そして、戸開放時間設定部51は、乗り待ち人数検出部21により検出した乗り待ち人数、および、かご人数検出部22により検出したかご人数の値を読み出す(ステップS20)。
乗り場呼び情報入力部61は、S11で戸開した階床への到着前における戸閉後に、エレベータ制御装置11から各階床の乗り場呼び情報を入力して、戸開直前の乗り場呼び情報として内部メモリに保持する。
また、かご呼び情報入力部62は、S11で戸開した階床への到着前における戸閉後に、エレベータ制御装置11から各階床のかご呼び情報を入力して、戸開直前のかご呼び情報として内部メモリに保持する。
そして、戸開放時間設定部51は、乗り場呼び情報入力部61が保持している戸開直前の各階床の乗り場呼び情報、および、かご呼び情報入力部62が保持している戸開直前の各階床のかご呼び情報をそれぞれ入力する(ステップS41)。
戸開放時間設定部51は、S20で読み出した乗り待ち人数やかご人数の大小に応じて、前述したマージン付加後の乗降時間予測値に対する補正処理を行なう。さらに、戸開放時間設定部51は、この補正後の値に対して、第1の判定結果および第2の判定結果に基づいて、さらに補正処理を行なう(ステップS42)。第1の判定結果とは、S41で入力した乗り場呼び情報で示される階床にS11で戸開した階床が含まれているか否かの判定結果である。第2の判定結果とは、S41で入力したかご呼び情報で示される目的階にS11で戸開した階床が含まれているか否かの判定結果である。例えば、戸開直前の乗り場呼び情報で示される階床に戸開した階床が含まれていれば、乗りかご7の昇降方向に関わらず乗りかご7に乗り込む乗客がいる事になるので、乗降時間予測値に一定値の加算が行われる。
また、戸開直前のかご呼び情報で示される目的階に戸開した階床が含まれていれば、乗りかご7の昇降方向に関わらず、乗りかご7から降りる乗客がいる事になるので、乗降時間予測値に一定値の加算が行われる。
また、かご呼び情報で示される他の目的階の数が多くなるほど、戸開した階床で乗りかご7から降りる乗客の数は減少すると思われるので、この事を考慮して乗降時間予測値への加算値が定められる。以後の手順は、第1の実施形態で説明したS22以降の手順と同じである。
以上のように、第2の実施形態におけるエレベータシステムでは、戸開直前の乗場呼び情報およびかご呼び情報と戸開した階床を考慮して乗降時間予測値を補正する。このような補正を行うので、戸開した階床における乗りかご7内の利用者が降りる事の有無、この階床における乗りかご7内に利用者が乗り込む事の有無を考慮して乗降時間設定値を出力することができ、乗降時間設定値の精度を向上させることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
この実施形態では、ある階床での乗りかご7に対する乗り込み人数、降り人数に対応する乗降時間予測値を、戸開した乗りかご7が位置する階床ごとに管理し、次回以降の戸開において戸開した乗りかご7が位置する階床、乗り込み人数、降り人数に対応する乗降時間予測値を得ることを特徴としている。
図11は、第3の実施形態に適用されるエレベータシステムの構成例を説明する図である。本実施形態では、エレベータシステムのエレベータドア制御システムは、画像解析部3の解析データを記録するための記録部6を有する。
記録部6は、不揮発性メモリなどの記憶媒体であり、戸開した乗りかご7が位置する階床ごとにおける乗りかご7に対する乗り込み人数や降り人数に対応する戸開放時間を記録する。
本実施形態では、この記録した情報を次回以降の戸開における乗降時間の予測に用いる。このように、戸開した乗りかご7が位置する階床ごとに記録した戸開放時間を次回以降の乗降時間の予測に用いる理由は、階床によって乗り場の面積や形状が異なるときがあり、このときには乗り込み人数や降り人数が同じ条件であっても階床に応じて乗降時間に影響が生じるからである。
図12は、第3の実施形態に適用されるエレベータのドア制御部の機能を説明するブロック図である。
図12に示すように、第3の実施形態に適用されるエレベータシステムでは、ドア制御部4は、第1の実施形態と比較して、記録処理部71をさらに有する。
記録処理部71は、第1の実施形態で説明したように求めた各階床での乗降人数および乗降時間計測値を、戸開している階床の情報と関連付けて記録部6に記録する。
よって、本実施形態では、戸開している階床を考慮して乗降時間予測値を得ることができる。
図13は、第3の実施形態に適用されるエレベータによるドア制御の動作手順の一例を示すフローチャートである。
まず、乗りかご7が呼びに応答していずれかの階床の乗り場に着床して戸開したことをドア制御部4の戸開検出部31が検出すると(ステップS11)、戸開放時間設定部51は、記憶装置40の戸開放時間標準値格納部42に記憶される戸開放時間標準値を読み出して戸閉指令出力部54に出力する。この出力により、戸開放時間標準値が戸閉指令出力部54に設定され(ステップS12)、この値で示される時間が経過するまでは戸閉指令は出力されない。
戸開検出部31が戸開を検出すると、戸開放時間計測部32は、戸開放時間の計測を開始する(ステップS13)。
そして、戸開検出部31による戸開の検出にともなって、乗り込み人数検出部23による乗り込み人数の検出、および降り人数検出部24による降り人数の検出が開始される(ステップS14)。この検出開始後、記録処理部71は、戸開放時間計測部32により計測している戸開放時間を、S14で検出している乗り込み人数や降り人数、および戸開した乗りかご7の階床情報と対応付けて記録部6に新たに記録する(ステップS50)。この記録は、乗降が完了するまで乗り込み人数や降り人数が変動するたびに繰り返される。
そして、乗客検出部20は、乗り待ち人数検出部21による検出結果、かご人数検出部22による検出結果、および乗客種別検出部25による検出結果に基づいて、乗りかご7にいる子供、車椅子利用者、荷物運搬者のいずれかの人数が変動したことが認められるか否かを判断する(ステップS15)。S15で「YES」と判断された際、乗客種別検出部25は、内部メモリに記憶される子供の人数、車椅子利用者の人数、荷物運搬者の人数のカウント値を、この乗降後におけるカウント値に更新する(ステップS16)。
そして、記録処理部71は、戸開した乗りかご7の階床に対応する対応情報で示される、乗り込み人数、降り人数、戸開放時間を記録部6から読み出す。記録処理部71は、この読み出した値を、記憶装置40内のかご内乗降人数テーブル41上の乗り込み人数、降り人数に対応する乗降時間予測値の値として反映する(ステップS51)。
そして、戸開放時間設定部51は、乗り込み人数検出部23により検出している乗り込み人数、および降り人数検出部24により検出している降り人数に対応する乗降時間予測値をS51で反映されたかご内乗降人数テーブル41から読み出す。戸開放時間設定部51は、この読み出した乗降時間予測値を予測誤差算出部53に出力する(ステップS52)。
そして、戸開放時間設定部51は、この読み出した乗降時間予測値に対し、所定のマージンを付加する(ステップS53)。
そして、戸開放時間設定部51は、乗り待ち人数検出部21により検出した乗り待ち人数、および、かご人数検出部22により検出したかご人数の値を読み出す(ステップS20)。戸開放時間設定部51は、これら読み出した値の大小に応じて、前述したマージン付加後の乗降時間予測値に対する補正処理を行なう(ステップS21)。
戸開放時間設定部51は、補正処理後の値を前述した戸開放時間標準値に代わる戸開放時間設定値として戸閉指令出力部54に出力する(ステップS22)。この出力により、戸閉指令出力部54に対して新たな戸開放時間設定値が設定される。以後の手順は、第1の実施形態で説明したS23以降の手順と同じである。
以上のように、第3の実施形態におけるエレベータシステムでは、戸開した乗りかご7が位置する階床ごとにおける、乗りかご7に対する乗り込み人数や降り人数に対応する戸開放時間を記録し、この記録した情報を次回以降の戸開における乗降時間の予測に用いる。よって、各階床の乗り場の面積や形状を考慮して乗降時間設定値を出力することができ、乗降時間設定値の精度を向上させることができる。
これらの各実施形態によれば、ドア制御にかかる利用者の安全性および運行効率を向上させることが可能なエレベータシステムを提供することができる。
発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…エレベータドア制御システム、2…ステレオカメラ、3…画像解析部、4…ドア制御部、6…記録部、11…エレベータ制御装置、12…乗場呼びボタン、13…かご操作盤、14…かごドア、20…乗客検出部、21…乗り待ち人数検出部、22…降り人数検出部、23…乗り込み人数検出部、24…降り人数検出部、25…乗客種別検出部、31…戸開検出部、32…戸開放時間計測部、33…乗降時間算出パラメータ修正部、40…記憶装置、41…かご内乗降人数テーブル、42…戸開放時間標準値格納部、43…予測誤差格納部、51…戸開放時間設定部、52…乗降完了判定部、53…予測誤差算出部、54…戸閉指令出力部。

Claims (6)

  1. 乗りかご内にかごドアと平行で水平方向に離して配置され、距離および撮影角度が異なっていることによる視差を基にして被写体の三次元位置を特定する2つのカメラを有し、前記乗りかごに乗り場から乗り込む利用者および前記乗りかごから降りる利用者を前記2つのカメラで同時に撮像する撮像装置と、前記撮像装置による前記2つのカメラの撮像結果から三次元情報を算出した後、この算出された三次元情報から利用者を抽出し、かつ、この抽出された時刻が異なる利用者の形象の相似形を関連付けることにより、前記乗りかごへ乗り込んだ利用者の人数および前記乗りかごから降りた利用者の人数を検出する検出手段と、予め前記乗りかごへ乗り込んだ利用者の人数と前記乗りかごから降りた利用者の人数とに関連付けて乗降時間予測値を記憶する記憶手段と、前記検出手段により検出される前記乗りかごへ乗り込んだ利用者の人数と前記乗りかごから降りた利用者の人数とに基づき、前記記憶手段から乗降時間予測値を取り出し、この乗降時間予測値に対して所定のマージンを付加し、前記利用者にかかる安全性が向上するように前記乗りかごの戸開放時間を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするエレベータシステム。
  2. 前記検出手段は、前記撮像装置による前記2つのカメラの撮像結果から三次元情報を算出した後、この算出された三次元情報から利用者を抽出し、かつ、この抽出された時刻が異なる利用者の形象の相似形を関連付けることにより、前記利用者の乗り場での待ち人数および前記乗りかご内の利用者の人数をさらに検出し、
    前記制御手段は、前記検出手段により検出した、前記利用者の乗り場での待ち人数および前記乗りかご内の利用者の人数に応じて前記乗りかごの戸開放時間を延長することを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
  3. 前記検出手段は、前記撮像装置による前記2つのカメラの撮像結果から前記利用者の身体的特徴を検出し、
    前記制御手段は、前記検出手段により検出した前記利用者の身体的特徴が前記乗りかごの戸開放時間を延長すべき所定の身体的特徴である際に、前記身体的特徴に応じて前記乗りかごの戸開放時間を延長することを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
  4. 前記制御手段は、前記検出手段により検出した前記利用者の身体的特徴が前記乗りかごへの戸閉速度を低速化すべき所定の身体的特徴である際に、前記身体的特徴に応じて前記乗りかごの戸閉速度を低速化することを特徴とする請求項3に記載のエレベータシステム。
  5. 前記乗りかごの戸開前における各階床の乗り場呼び情報を入力する乗り場呼び情報入力手段と、前記乗りかごの戸開前におけるかご呼び情報を入力するかご呼び情報入力手段とをさらに備え、
    前記制御手段は、前記撮像手段による撮像結果、前記入力した前記乗り場呼び情報および前記かご呼び情報に基づいて前記乗りかごの戸開放時間を制御することを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
  6. 前記検出手段による前記乗りかごへ乗り込んだ利用者の人数の検出結果、前記検出手段による前記乗りかごから降りた利用者の人数の検出結果および前記検出手段による検出時における前記乗りかごの戸開放時間を、戸開した前記乗りかごが位置する階床情報と関連付けて記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記制御手段は、戸開した前記乗りかごが位置する階床に関わる、前記検出手段により検出した、前記乗りかごへ乗り込んだ利用者の人数および前記乗りかごから降りた利用者の人数に関連付けられる、前記記憶手段に記憶される戸開放時間に基づいて前記乗りかごの戸開放時間を制御することを特徴とする請求項1に記載のエレベータシステム。
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