JP6709451B1 - 接続部材 - Google Patents

接続部材 Download PDF

Info

Publication number
JP6709451B1
JP6709451B1 JP2019159609A JP2019159609A JP6709451B1 JP 6709451 B1 JP6709451 B1 JP 6709451B1 JP 2019159609 A JP2019159609 A JP 2019159609A JP 2019159609 A JP2019159609 A JP 2019159609A JP 6709451 B1 JP6709451 B1 JP 6709451B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clamp
tray floor
washer
main
cross
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019159609A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021037448A (ja
Inventor
敏彦 山口
敏彦 山口
Original Assignee
敏彦 山口
敏彦 山口
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 敏彦 山口, 敏彦 山口 filed Critical 敏彦 山口
Priority to JP2019159609A priority Critical patent/JP6709451B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6709451B1 publication Critical patent/JP6709451B1/ja
Publication of JP2021037448A publication Critical patent/JP2021037448A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】トレイフロアを安定的に固定可能とし、その作業を容易なものとすることで、作業者の負担を大きく軽減させる接続部材を提供する。【解決手段】蒸留塔のトレイフロアTを固定する接続部材であって、トレイフロアTに設けられた挿通孔Hに挿通される、略L字状のクランプAと、トレイフロアTの上面に接触し、クランプAが挿通される座金Bと、を備え、クランプAは、トレイフロアTの下面に対向して配置されるクランプ本体A1と、トレイフロアTの面方向fと略垂直に配置される軸部A2と、クランプ本体A1を、軸部A2の軸方向aに対して略垂直に突出するように連結する屈曲部A3と、を有し、座金Bは、主座金構成面B1と、主座金構成面B1の厚さ方向に貫通する主貫通孔B1aと、を有し、軸部A2は、軸部本体A2aと、軸部本体A2aの上部に設けられ、ナットNが螺合される螺合部A2bと、を含み、屈曲部A3には、内Rが形成されていない。【選択図】図1

Description

本発明は、主として蒸留塔のトレイの接続、固定に用いられる、接続部材に係るものである。
従来から、石油精製装置の蒸留塔等では塔内部に燕留を行うためのトレイが多数取り付けてある。
このトレイは、一般的に薄板状の構造物であり、主部品として、トレイフロアとダウンカマーとにより構成される。
トレイフロアは、塔内部に複数の階層を形成する部品であり、ダウンカマーは、トレイフロア端部から垂下するように設けられ、トレイフロア上で泡立った液体を液体と蒸気に分離し、液体のみを下層に送るための部品である。
また、このトレイフロア及びダウンカマーは、蒸留塔に取り付けられているマンホール(設置や修理等のため、作業者が出入りする設備)から挿入できる大きさに分割されており、塔内部で、ボルトやナット等の固定具により接続され、組立てられる。
ところで、トレイフロアの接続作業は、作業者を、トレイフロアの上側と下側に配置して行われる。
このとき、下側に配置される作業者は、先に組立てられたトレイフロアと現在組立てているトレイフロアとの間に入って作業を行うため、十分な作業スペースを確保することができない。
このため、下側に配置される作業者は、下側のトレイフロア上に仰向け状態となり作業しなければならず、この状態で工具を使用しながらの作業は、身体的負担が大きかった。
また、定期メンテナンス等でトレイフロアの更新を行う場合にも、同様の作業が発生する。
さらに、トレイフロアの更新を行う場合、ナットがトレイ下面に溶接されている構造では、ボルトの取外し時に、ネジ部のカジリやボルトの破損が起こり、再利用ができなくなる。
このような場合、作業者は、ナットの溶接部を、タガネやグラインダー等を使用して撤去し、新しいナットを取付け直さなければならない。
このような状況が多く発生した場合、作業量が増大し、作業者の精神的、身体的負担は更に大きくなる。
このような問題点を解決するために、特許文献1には、簡易な構造で、トレイフロアの接続を効率よく行うことができる精留塔用トレイの締付クランプに関する考案が記載されている。
この締付クランプは、略L字状のボルトとその一端に螺合するナットとにより構成され、ボルトの上端には、ボルト下部の方向を示す指標が設けられ、ボルト下部には、外周面を一部切削した平坦部が設けられている。
このような構成により、上部から指標によりボルト下部の方向を確認しつつ締結させることができ、平坦部により、当接部分のブレを抑制することを目的としている。
公開実用新案昭61−150002号公報
しかしながら、特許文献1に記載の考案では、ナットを締結した際、ボルトの平坦部側の端部を支点とした回転運動が起こり、トレイフロアの孔から抜け落ちてしまう可能性がある。
また、抜け落ちを防ごうとした場合、ナットの十分な締結が行えず、トレイフロアの接続強度が著しく低下してしまう。
本発明は上記のような実状に鑑みてなされたものであり、トレイフロアを安定的に固定可能とし、その作業を容易なものとすることで、作業者の負担を大きく軽減させる接続部材を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、蒸留塔のトレイフロアを固定する接続部材であって、
前記トレイフロアに設けられた挿通孔に挿通される、略L字状のクランプと、前記トレイフロアの上面に接触し、前記クランプが挿通される座金と、を備え、
前記クランプは、前記トレイフロアの下面に対向して配置されるクランプ本体と、前記トレイフロアの面方向と略垂直に配置される軸部と、前記クランプ本体を、前記軸部の軸方向に対して略垂直に突出するように連結する屈曲部と、を有し、
前記座金は、主座金構成面と、前記主座金構成面の厚さ方向に貫通する主貫通孔と、を有し、
前記軸部は、軸部本体と、前記軸部本体の上部に設けられ、ナットが螺合される螺合部と、を含み、
前記屈曲部には、内Rが形成されていない。
本発明によれば、屈曲部に内Rが形成されていないことで、屈曲部が挿通孔の周縁に当接した際の、クランプ全体のトレイフロアの厚さ方向への回転動作を防止することができ、安定した接続、固定作業を行うことが可能となる。
また、クランプを略L字状とすることで、トレイフロアの下側に作業者を配置せずに、接続、固定作業できるため、人件費の削減及び作業時間の短縮が可能となる他、作業者の身体的、精神的負担の大きい作業が不要となることから、作業時の安全性に寄与する。
また、メンテナンス等でトレイフロアの取外しが必要な場合、トレイフロアの裏面にナット等のネジ部品が取り付けていないことから、従来のボルトの固着によるナットの共回りや、螺合部のカジリ等の問題が構造的に解消し、組立て作業が容易となるため、このような面からも、人件費の削減及び作業時間の短縮が可能となる。
また、本接続部材は、トレイフロア自体の構造を変えることなく、既存のトレイフロアに、問題なく適用することができる。
本発明の好ましい形態では、前記座金は、前記主座金構成面の上方に設けられる副座金構成面と、前記副座金構成面の厚さ方向に貫通する副貫通孔と、前記主座金構成面と前記副座金構成面とを連結する可撓体の連結部と、を有し、前記主貫通孔と前記副貫通孔とは、略同軸上に設けられている。
このような構成とすることで、本接続部材を組立てた際、座金が、二箇所(主貫通孔及び副貫通孔の内壁)でクランプを支持することとなるため、クランプのブレが防止され、作業性がより向上する。
本発明の好ましい形態では、前記副座金構成面は、その端部から下方に向かって垂下する垂下部を含み、前記垂下部と前記主座金構成面との間には、間隙が設けられている。
このように構成された本接続部材を用いることで、作業者は、本座金を以下のような態様とすることができる。
即ち、作業者は、本接続部材を組立て、ナットを締結し、副座金構成面を押圧することで、間隙を埋めるようにして垂下部を主座金構成面に接触させる。
このような態様することで、座金の弾性力により、ナットの下面と副座金構成面とが強く圧着され、ナットの緩みを防止することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記軸部は、前記トレイフロアの上面に接触可能に設けられた離脱防止部を含む。
このような構成とすることで、クランプが、挿通孔から不意に抜け落ちてしまうことを防止でき、作業性がより向上する。
本発明の好ましい形態では、前記離脱防止部における、前記軸方向に対して略垂直方向の断面外形状は、真円以外の形状であり、前記主貫通孔の外形状は、前記クランプの前記軸方向周りの回転を抑止する嵌め合い形状である。
このような構成とすることで、ナットを締結した際のクランプの共回りを防止することができ、クランプ本体の突出方向を一定に維持できるため、作業性がより向上する。
本発明の好ましい形態では、前記クランプ本体は、前記トレイフロアの下面に面接触する接触部を含む。
このような構成とすることで、クランプ本体とトレイフロアの下面との接触面積が増大し、安定した組立てが可能となることで、作業性がより向上する。
本発明の好ましい形態では、前記接触部には、前記トレイフロアの下面に向かって突出する凸部が設けられている。
このような構成とすることで、クランプ本体のトレイフロアの下面への圧着力が、凸部に集中し、摩擦力が増大することで、より安定した組立てが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記接触部の、前記軸部に対する突出角は、鋭角に構成されている。
このような構成とすることで、クランプ本体のトレイフロアの下面への圧着力が、クランプ本体の端部に集中し、やや変形する。そして、クランプ本体の弾性力により、ナットの下面と副座金構成面とが強く圧着され、ナットの緩みをさらに効果的に防止することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記軸部は、前記クランプ本体の突出方向を示す指標部を含む。
このような構成とすることで、本接続部材を組立て、クランプ本体がトレイフロアの下面に隠れた状態であっても、作業者は、クランプ本体の突出方向を容易に確認することができ、作業性がより向上する。
本発明の好ましい形態では、前記屈曲部は、前記軸部本体の下端面から延設された略薄板状の第一連接体と、前記クランプ本体の基端から延設された略薄板状の第二連接体と、第一連接体及び第二連接体を連結する屈曲部本体と、を含み、
このような構成とすることで、屈曲部の高い強度が確保され、本接続部材を組立て、ナットを強力に締め上げた際にも、安定した接続状態を維持することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記第一連接体と前記屈曲部本体とは、互いに滑らかに連接し、前記軸部本体及び前記第一連接体の、前記軸方向と略垂直方向の断面における断面積は、前記螺合部の、前記軸方向と略垂直方向の断面における断面積よりも大きく構成されている。
このような構成とすることで、軸部本体と屈曲部に関してより高い強度が確保され、特に、トレイフロアを蒸留塔に接続、固定する際に、好適に用いることが可能となる。
本発明によれば、トレイフロアを安定的に固定可能とし、その作業を容易なものとすることで、作業者の負担を大きく軽減させる接続部材を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る接続部材が備えるクランプを示す図である。 本発明の実施形態1に係る接続部材が備える座金を示す図である。 本発明の実施形態1に係る接続部材の使用方法を説明するための図である。 本発明の実施形態1に係る接続部材の使用方法を説明するための図である。 本発明の実施形態1に係る接続部材の使用方法を説明するための図である。 本発明の実施形態2に係る接続部材が備えるクランプを示す図である。 本発明の実施形態2に係る接続部材の使用方法を説明するための図である。
以下、図1〜図7を用いて、本発明の実施形態に係る接続部材について説明する。
各実施形態に係る接続部材は、挿通孔Hが設けられたトレイフロアTを固定する。
なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。
<実施形態1>
以下、図1〜図5を用いて、本発明の実施形態1に係る接続部材について説明する。
本実施形態では、接続対象のトレイフロアTは、トレイフロアT1及びこれに積層されるトレイフロアT2であり、これらを接続し、固定する場合について説明する。また、図1〜図5において、符号1は、本実施形態に係る接続部材を示す。
図1は、接続部材1が備えるクランプAを示す図であって、(a)、(b)概略斜視図、(c)正面図、(d)側面図である。
図1に示すように、可撓体であり略L字状のクランプAは、トレイフロアT1(図3参照)の下面に対向して配置されるクランプ本体A1と、トレイフロアT2(図3参照)の面方向f(図3参照)と略垂直に配置される軸部A2と、クランプ本体A1を、軸部A2の軸方向aに対して略垂直に突出するように連結する屈曲部A3と、を有している。
クランプ本体A1は、(c)に示すように、正面視で下部に丸みが設けられ、略半円状に構成されたクランプ本体主部A1aを含む。
クランプ本体主部A1aは、(d)に示すように、先端部から屈曲部A3に向かうに伴って、略半円状の断面積が漸次増大していくように構成されている。
また、クランプ本体A1は、クランプ本体主部A1aの上面に設けられ、トレイフロアT1の下面に面接触する接触部A1bを含む。
接触部A1bは、本実施形態において、(b)の拡大図に示すように、トレイフロアT1の下面に向かって山なりに突出する、複数の凸部Gにより構成されている。
複数の凸部Gは、クランプ本体A1の先端部から屈曲部A3に向かって延びるように構成され、それぞれが隣接して配置されることで、(c)に示すように、正面視で波状となるように構成されている。
また、接触部A1bの軸部A2に対する突出角rは、(d)に示すように、鋭角に構成されている。
なお、突出角rは、直角に近い85度〜88度程度とすることが好ましい。
軸部A2は、離脱防止部A2cを除き、略円柱状に構成され、軸部本体A2aと、軸部本体A2aの上部に設けられ、ナットN(図4参照)が螺合される螺合部A2bと、トレイフロアT1の上面に接触可能に設けられた離脱防止部A2cと、クランプ本体A1の突出方向を示す指標部A2dと、を含む。
なお、(c)及び(d)において、螺合部A2bのねじ切りは省略し、代わりに谷径を示す細線を示している。また、軸部本体A2aは、必ずしも円柱状とする必要はなく、四角柱状等の形状であっても良い。
離脱防止部A2cは、略四角柱状に構成され、軸部本体A2aの上端及び螺合部A2bの下端に連接して設けられている。
なお、離脱防止部A2cの下面からクランプ本体A1の端部までの、軸方向aに沿った距離h1は、トレイフロアT1の厚みと略同一に構成することが好ましい。
指標部A2dは、螺合部A2bの上端面に直線状のスリットとして設けられ、その延びる方向とクランプ本体A1の突出方向とが、略同一に構成されている。
屈曲部A3は、軸部A2の下端面から連接された略薄板状の第一連接体A3aと、クランプ本体A1の基端から連接された略薄板状の第二連接体A3bと、第一連接体A3a及び第二連接体A3bを連結する屈曲部本体A3cと、を含む。
第一連接体A3a及び第二連接体A3bにおいて、(b)の拡大図に示すように、それぞれの一端面pa、pbのなす角が略直角となるように、この各一端面pa、pbの各一長辺が、互いに略平行に当接している。
このような構成により、屈曲部A3には内Rが形成されず、各一端面pa、pbの各一長辺により、屈曲線Lが形成されている。
屈曲部本体A3cの形状は、第一連接体A3aの下端面を、屈曲線Lを軸として、クランプ本体A1の基端に向かって、略90度回転させた軌跡と一致する。
このような構成により、第一連接体A3aと屈曲部本体A3c、また、第二連接体A3bと屈曲部本体A3cは、互いに滑らかに連接している。
また、屈曲部本体A3cの、側面視での曲率半径d1は、(d)に示すように、螺合部の谷径d2よりも大きい。これにより、屈曲部本体A3cの、屈曲線Lに沿った断面における断面積は、螺合部A2bの谷径断面積よりも大きく構成されている。
図2は、接続部材1が備える座金Bを示す図であって、(a)概略斜視図、(b)副座金構成面B2を省略した状態の概略斜視図である。
図2に示すように、可撓体の座金Bは、トレイフロアT1の上面に接触する主座金構成面B1と、主座金構成面B1の上方に設けられる副座金構成面B2と、主座金構成面B1と副座金構成面B2とを連結する連結部B3と、を有している。
主座金構成面B1、副座金構成面B2及び連結部B3は、互いに一体となって、滑らかに連接されている。即ち、座金Bは、一枚の略長方形状の薄板状体を、その長辺方向に沿って湾曲させることにより形成されている。
主座金構成面B1及び副座金構成面B2は、それぞれ、その厚さ方向に貫通し、クランプAが挿通される、主貫通孔B1a及び副貫通孔B2aを含み、主貫通孔B1aと副貫通孔B2aとは、略同軸上に設けられている、
副座金構成面B2は、その端部から下方に向かって垂下する垂下部B2bを含み、垂下部B2bと主座金構成面B1との間には、間隙S(図4参照)が設けられている。
主貫通孔B1aは、離脱防止部A2cが挿通可能な程度に、離脱防止部A2cよりもやや大きく構成され、その外形状は、クランプAの軸方向a周りの回転を抑止する嵌め合い形状である。
詳述すれば、主貫通孔B1aの外形状は、離脱防止部A2cの、軸方向aに対して略垂直方向の断面外形状と略同一である。即ち、主貫通孔B1aの外形状は、略四角形状である。
なお、離脱防止部A2cの断面外形状は、これに限定されず、真円以外であればどのような形状であっても良い。また、主貫通孔B1aの外形状は、必ずしも離脱防止部A2cの断面外形状と略同一とする必要はなく、クランプAの軸方向a周りの回転を抑止する嵌め合い形状であれば、どのような形状であっても良い。
副貫通孔B2aは、軸部A2が挿通可能に構成され、その外形状は、円形状である。
連結部B3は、側面視で、略U字状に構成されている。
以下、図3〜図5を用いて、本実施形態に係る接続部材1の使用方法を説明する。
なお、図3〜図5において、トレイフロアT1及びT2は、断面図で示している。また、図3〜図5において、螺合部A2bのねじ切りは省略し、代わりに谷径を示す細線を示している。
まず、作業者は、一方のトレイフロアT1の上面に他方のトレイフロアT2を載置し、図3(a)に示すように、トレイフロアT1の挿通孔Hに、クランプ本体A1の先端から、クランプAを挿通する。
このようにすることで、クランプAは、図3(b)に示す状態となる。
即ち、離脱防止部A2cの側面視での幅は、挿通孔Hの穴径よりも大きく構成されているため、離脱防止部A2cの下面がトレイフロアT1の上面に接触し、クランプ本体A1の端部がトレイフロアT1の下面に接触した状態となる。
次に、作業者は、図4(a)に示すように、座金Bを軸部A2に挿通させ、主座金構成面B1の下面を、トレイフロアT1の上面に接触させる。
このとき、作業者は、図4(b)に示すように、接続強度を向上させるため、クランプ本体A1の突出方向と、トレイフロアT2の一端辺T2aの延びる方向と、がなす角を、略直角としておくことが好ましい。
なお、図4(b)は、図4(a)の上面図であり、ナットNを省略し、クランプ本体A1及び第一連接体A3aを点線で示している。
次に、作業者は、ナットNを軸部A2に挿通させ、螺合部A2bに螺合させる。
次に、作業者は、ナットNを回転させ、下方に移動させていくことで、ナットNの下面と副座金構成面B2の上面とを接触させる。そして、作業者は、ナットNの回転動作を継続させることで、副座金構成面B2を下方に押圧し、垂下部B2bを主座金構成面B1に接触させ、図5(a)に示す状態とする。
最後に、作業者は、図5(a)に示す状態から、ナットNをさらに強力に締め上げる。
このようにすることで、接触部A1bがトレイフロアT2の裏面に強く押し付けられ、図5(b)に示すように、クランプ本体A1の端部がやや変形する。これにより、部分的に、複数の凸部Gの延びる方向とトレイフロアT1及びT2の面方向fとが、略平行な状態となる。
そして、クランプ本体A1と主座金構成面B1とで、トレイフロアT1及びT2を挟持するような態様で、トレイフロアT1及びT2が接続される。
本実施形態によれば、屈曲部A3に内Rが形成されていないことで、屈曲部A3が挿通孔Hの周縁に当接した際の、クランプA全体のトレイフロアT1及びT2の厚さ方向への回転動作を防止することができ、安定した接続、固定作業を行うことが可能となる。
また、軸部A2が、トレイフロアT1の上面に接触可能に設けられた離脱防止部A2cを含むことで、クランプAが、挿通孔Hから不意に抜け落ちてしまうことを防止でき、作業性がより向上する。
また、主貫通孔B1aと副貫通孔B2aとが略同軸上に設けられた可撓体の座金Bを備えることで、接続部材1を組立てた際、座金Bが、二箇所(主貫通孔B1a及び副貫通孔B2aの内壁)でクランプAを支持することとなるため、クランプAのブレが防止され、作業性がより向上する。
また、主貫通孔の外形状が、離脱防止部A2cにおける、軸方向aに対して略垂直方向の断面外形状と略同一の嵌め合い形状であることで、ナットNを締結した際のクランプAの共回りを防止することができ、クランプ本体A1の突出方向を一定に維持できるため、作業性がより向上する。
また、副座金構成面B2が、その端部から下方に向かって垂下する垂下部B2bを含み、垂下部B2bと主座金構成面B1との間に、間隙Sが設けられていることで、接続部材1を組立てた際、座金Bの弾性力により、ナットNの下面と副座金構成面B2とが強く圧着され、ナットNの緩みを防止することが可能となる。
また、クランプ本体A1が、トレイフロアT1の下面に面接触する接触部A1bを含むことで、クランプ本体A1とトレイフロアT1の下面との接触面積が増大し、安定した組立てが可能となることで、作業性がより向上する。
また、接触部A1bに、トレイフロアT1の下面に向かって突出する凸部Gが設けられていることで、クランプ本体A1のトレイフロアT1の下面への圧着力が、凸部Gに集中し、摩擦力が増大することで、より安定した組立てが可能となる。
また、接触部A1bの、軸部A2に対する突出角rが、85度〜88度程度の鋭角に構成されていることで、クランプ本体A1の弾性力により、ナットNの下面と副座金構成面B2とが強く圧着され、ナットNの緩みをさらに効果的に防止することが可能となる。
また、軸部A2が、クランプ本体A1の突出方向を示す指標部A2dを含むことで、接続部材1を組立て、クランプ本体A1がトレイフロアT1及びT2の下面に隠れた状態であっても、作業者は、クランプ本体A1の突出方向を容易に確認することができ、作業性がより向上する。
また、屈曲部本体A3cの、屈曲線Lに沿った断面における断面積が、螺合部A2bの谷径断面積よりも大きく構成されていることで、屈曲部A3の高い強度が確保され、接続部材1を組立て、ナットNを強力に締め上げた際にも、安定した接続状態を維持することが可能となる。
<実施形態2>
以下、図6及び図7を用いて、本発明の実施形態2に係る接続部材について説明する。
なお、同実施形態において、先の実施形態と基本的に同一の構成要素については、同一符号を付してその説明を簡略化する。
本実施形態では、接続対象のトレイフロアTは、トレイフロアT3であり、これを塔内部の壁部Wから突出したサポートリングXに接続し、固定する場合について説明する。また、図6及び図7において、符号1´は、本実施形態に係る接続部材、符号A´は、本実施形態に係るクランプを示す。
なお、図7において、トレイフロアT3、サポートリングX及び壁部Wは、断面図で示している。また、図6(c)、(d)及び図7において、螺合部A2bのねじ切りは省略し、代わりに谷径を示す細線を示している。
図6は、接続部材1´が備えるクランプA´を示す図であって、(a)、(b)概略斜視図、(c)正面図、(d)側面図である。
図6に示すように、クランプA´において、軸部本体A2aの長さが、接続部材1における軸部本体A2aの長さよりも長く構成されている。
これにより、接続部材1´における、離脱防止部A2cの下面からクランプ本体A1の端部までの、軸方向aに沿った距離h2が、トレイフロアT3(図7参照)及びサポートリングX(図7参照)の合計の厚みと略同一に構成されている。
また、図6に示すように、クランプA´において、軸部本体A2a及び第一連接体A3aの、軸方向aと略垂直方向の断面における断面積は、螺合部A2bの、軸方向aと略垂直方向の断面における断面積よりも大きく構成されている。
即ち、軸部本体A2aに関して、クランプAでは、螺合部A2bと略同径であるのに対し、クランプA´では、(d)に示すように、螺合部A2bよりも径が大きく構成されている。ここで、クランプA´における軸部本体A2aの径を径d3とする。
また、(d)に示すように、第一連接体A3aの側面視での幅は、径d3と略同一に構成されている。
さらに、第一連接体A3aと滑らかに連接する屈曲部本体A3cも、上述した構成に伴い、屈曲線Lに沿った断面における断面積が、クランプAと比較して大きく構成されている。
なお、屈曲部本体A3cと滑らかに連接する第二連接体A3b及び第二連接体A3bと滑らかに連接するクランプ本体A1も、上述した構成に伴い、正面視での幅が、(c)に示すように、クランプAと比較して大きく構成されている。
クランプA´は、上述した構成を除き、クランプAと同一に構成されているため、その説明を省略する。
図7は、接続部材1´の使用方法を説明するための図である。なお、その接続手順は、先の実施形態と同一のため、その説明を省略する。
先の実施形態と同様に、作業者がナットNを強力に締め上げることで、図7に示すように、接触部A1bがサポートリングXの裏面に強く押し付けられ、クランプ本体A1の端部がやや変形する。これにより、部分的に、複数の凸部Gの延びる方向とサポートリングX及びトレイフロアT3の面方向fとが、略平行な状態となる。
そして、クランプ本体A1と主座金構成面B1とで、トレイフロアT3及びサポートリングXを挟持するような態様で、トレイフロアT3がサポートリングXに接続される。
本実施形態によれば、軸部本体A2a及び第一連接体A3aの、軸方向aと略垂直方向の断面における断面積が、螺合部A2bの、軸方向aと略垂直方向の断面における断面積よりも大きく構成されていることで、軸部本体A2aと屈曲部A3に関してより高い強度が確保され、上述したように、トレイフロアTを蒸留塔に接続、固定する際に、好適に用いることが可能となる。
なお、上述の各実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
また、実施形態2に示した接続部材1´は、実施形態1のようなトレイフロアT同士の接続、固定作業にも、当然に適用することができる。
1、1´ 接続部材
A、A´ クランプ
A1 クランプ本体
A1a クランプ本体主部
A1b 接触部
G 凸部
A2 軸部
A2a 軸部本体
A2b 螺合部
A2c 離脱防止部
A2d 指標部
A3 屈曲部
A3a 第一連接体
A3b 第二連接体
A3c 屈曲部本体
L 屈曲線
B 座金
B1 主座金構成面
B1a 主貫通孔
B2 副座金構成面
B2a 副貫通孔
B2b 垂下部
B3 連結部
S 間隙
N ナット
H 挿通孔
X サポートリング
W 壁部
T(T1、T2、T3) トレイフロア

Claims (7)

  1. 蒸留塔のトレイフロアを固定する接続部材であって、
    前記トレイフロアに設けられた挿通孔に挿通される、略L字状のクランプと、前記トレイフロアの上面に接触し、前記クランプが挿通される座金と、を備え、
    前記クランプは、前記トレイフロアの下面に対向して配置されるクランプ本体と、前記トレイフロアの面方向と略垂直に配置される軸部と、前記クランプ本体を、前記軸部の軸方向に対して略垂直に突出するように連結する屈曲部と、を有し、
    前記座金は、主座金構成面と、前記主座金構成面の厚さ方向に貫通する主貫通孔と、を有し、
    前記軸部は、軸部本体と、前記軸部本体の上部に設けられ、ナットが螺合される螺合部と、前記トレイフロアの上面に接触可能に設けられた離脱防止部と、を含み、
    前記屈曲部には、内Rが形成されておらず、
    前記離脱防止部は、前記軸部の外周面から前記トレイフロアの面方向に沿って突出して設けられている接続部材
  2. 前記離脱防止部における、前記軸方向に対して略垂直方向の断面外形状は、真円以外の形状であり、
    前記主貫通孔の外形状は、前記クランプの前記軸方向周りの回転を抑止する嵌め合い形状である、請求項1に記載の接続部材。
  3. 前記クランプ本体は、前記トレイフロアの下面に向かって突出する凸部が設けられた接触部を含み、
    前記凸部は、その頂部が、前記クランプ本体の先端から前記屈曲部に向かって延びて構成され、
    前記接触部は、前記凸部により、前記トレイフロアの下面に線接触する、請求項1又は2に記載の接続部材。
  4. 前記クランプ本体は可撓体であり、
    前記接触部の、前記軸部に対する突出角は、鋭角に構成されている、請求項3に記載の接続部材。
  5. 前記軸部は、前記クランプ本体の突出方向を示す指標部を含む、請求項1〜4の何れかに記載の接続部材。
  6. 前記屈曲部は、前記軸部本体の下端面から延設された略薄板状の第一連接体と、前記クランプ本体の基端から延設された略薄板状の第二連接体と、第一連接体及び第二連接体を連結する屈曲部本体と、を含み、
    前記第一連接体及び前記第二連接体、それぞれの一端面の一辺が当接することにより、屈曲線が形成され、
    前記屈曲部本体の、前記屈曲線に沿った断面における断面積は、前記螺合部の谷径断面積よりも大きく構成されている、請求項1〜5の何れかに記載の接続部材。
  7. 前記第一連接体と前記屈曲部本体とは、互いに滑らかに連接し、
    前記軸部本体及び前記第一連接体の、前記軸方向と略垂直方向の断面における断面積は、前記螺合部の、前記軸方向と略垂直方向の断面における断面積よりも大きく構成されている、請求項6に記載の接続部材。
JP2019159609A 2019-09-02 2019-09-02 接続部材 Active JP6709451B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019159609A JP6709451B1 (ja) 2019-09-02 2019-09-02 接続部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019159609A JP6709451B1 (ja) 2019-09-02 2019-09-02 接続部材

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020009741A Division JP6758007B1 (ja) 2020-01-24 2020-01-24 接続部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6709451B1 true JP6709451B1 (ja) 2020-06-17
JP2021037448A JP2021037448A (ja) 2021-03-11

Family

ID=71079280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019159609A Active JP6709451B1 (ja) 2019-09-02 2019-09-02 接続部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6709451B1 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53154970U (ja) * 1977-05-11 1978-12-05
JPS6189512U (ja) * 1984-11-16 1986-06-11
JPS61150002U (ja) * 1985-03-08 1986-09-17
JPH11336729A (ja) * 1998-05-25 1999-12-07 Tagami Tekko:Kk ボルトによる鋼材締め付け方法
JP2016056597A (ja) * 2014-09-10 2016-04-21 住友金属鉱山シポレックス株式会社 コンクリート系パネル取付け用の取付け金物及びそれを用いてなるコンクリート系パネル取付け構造
US9660570B2 (en) * 2014-10-20 2017-05-23 Pegasus Solar Inc. Clamps for securing solar energy panels

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021037448A (ja) 2021-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8070404B1 (en) Bonding fastener assembly for electrical grounding
TWI502140B (zh) 具螺紋之固定件
JP6304853B2 (ja) ボルトおよびナット
JP6803383B2 (ja) テーパーヘッドを備えたクリンチ式ファスナー装置
JP6709451B1 (ja) 接続部材
CN101403468A (zh) 支承零件及螺母保持件
JP6758007B1 (ja) 接続部材
US20180340558A1 (en) Clamping device
JP4681078B2 (ja) 締結具
JP7290214B2 (ja) 位置可調固定支持部材及び支持構造
JP3359966B2 (ja) 二重床の床パネルの支持装置
JP6779568B2 (ja) 締付トルク管理具、締付トルク管理具付ナット及びボルト、並びに取付物の取付方法
JP5847465B2 (ja) 集合配管・配線用建造物取付用フードボックス
JP2008220458A (ja) 浴槽ユニット
JP6376487B2 (ja) 軒樋支持具
JP2014025252A (ja) 屋根上物品取付具
JP3216385U (ja) 折板屋根用取付金具
CN202868080U (zh) 一种管卡组件
JP5898804B1 (ja) 外装板固定具
JP2010264582A (ja) スリーブ部品引き抜き装置
KR101741478B1 (ko) 발판 고정 장치
JP5500719B2 (ja) 座金付きナット
JP2021099110A (ja) 螺子
JP6742017B2 (ja) スパッタ付着防止具
JP2018205367A (ja) 容器スタンド及び液晶材料貯蔵容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190911

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190911

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20191113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200414

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200421

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6709451

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150