JP6706471B2 - 2液型木材塗料、及びその2液型木材塗料を用いた木材の難燃化処理方法 - Google Patents

2液型木材塗料、及びその2液型木材塗料を用いた木材の難燃化処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、2液型木材塗料、及びその2液型木材塗料を用いた木材の難燃化処理方法に関する。
昨今、水溶性難燃剤を含んだ難燃化木材が建築材等として広く使用されている。しかし、木材に含まれる水分や木材による吸湿によって、潮解性を有する水溶性難燃剤が木材から溶脱して薬剤が木材表面に析出する、いわゆる白華現象が起こる場合があり、建築材の意匠性や薬剤の効果が低下してしまうという問題が知られているなどの。
白華現象を抑制する技術として、たとえば、リン窒素化合物の水溶液にリン酸エステル 化合物を総重量に対して1重量%〜30重量%に配合した難燃性溶液を用いる方法(例えば、特許文献1参照)や、木材の吸湿を抑制する方法(例えば、特許文献2参照)が開発されている。
特開2007−216661号公報 特開平5−25269号公報
本発明は、新規な2液型木材塗料、及びその2液型木材塗料を用いた木材の難燃化処理方法を提供することを目的とする。
本発明にかかる一実施態様は、ポリエステルポリオールを含有する主剤と、ポリイソシアネートを含有する硬化剤と、を含む2液型木材塗料であって、2以上のイソシアネート基を有する界面活性剤を含有する第1の添加剤と、末端にシラノール基を有する無機化合物を含む第2の添加剤をさらに含む2液型木材塗料である。前記界面活性剤がポリオキシエチレン系界面活性剤であってもよく、バーノックDNW−5000であってもよい。
前記シラノール基を有する無機化合物がアスペクト比3以上20以下の面構造を有してもよく白雲母であってもよい。水溶性難燃剤を含浸させた木材用の塗料であってもよい。前記第1の添加剤が前記硬化剤に配合されていてもよく、その場合、前記硬化剤0.7〜5.0に対し、前記第1の添加剤が0.7〜5.0の割合(モル比)で配合されていてもよい。また、前記第2の添加剤が前記主剤に配合されていてもよく、その場合、前記主剤1に対し、前記第2の添加剤が1.0〜50.0の割合(モル比)で配合されていてもよい。
本発明にかかる他の一実施態様は、水溶性難燃剤を含浸させた難燃化木材に、ポリエステルポリオールを含有する主剤とポリイソシアネートを含有する硬化剤を混合して調製した塗料を塗布する工程を含む難燃化木材の処理方法であって、前記塗料が、さらにイソシアネート基を有する界面活性剤を含有する第1の添加剤と、末端にシラノール基を有する化合物を含む第2の添加剤を含有することを特徴とする。前記塗料が、前記主剤1.0に対し、前記硬化剤0.7〜5.0、前記第1の添加剤0.7〜5.0、前記第2の添加剤0.1〜1.0の割合(モル比)で含有してもよい。
本発明にかかるさらなる一実施態様は、上記難燃化木材の処理方法のいずれかによって難燃化木材を処理することを特徴とする、難燃化木材の製造方法である。
本発明にかかるさらなる一実施態様は、上記難燃化木材の処理方法のいずれかによって難燃化木材を処理した難燃化木材である。
本発明によって、新規な2液型木材塗料、及びその2液型木材塗料を用いた木材の難燃化処理方法を提供することができるようになった。
本発明にかかる一実施態様において、第2の添加剤が含有するシラノール基を有する化合物と、硬化剤が含有するポリイソシアネートとが反応しで生成したシリコン変成ポリウレタンの立体構造の模式図である。 本発明にかかる一実施例において、本発明の塗料と従来の塗料について、白華現象を比較した実験結果を示す写真である。
以下、実施例を挙げながら、本発明の実施形態を詳細に述べる。
本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図並びに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々な改変並びに修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
(1)2液型木材塗料
本発明にかかる塗料は、ポリエステルポリオールを含有する主剤と、ポリイソシアネートを含有する硬化剤と、を含み、界面活性剤を含有する第1の添加剤と、末端にシラノール基を有する化合物を含む第2の添加剤をさらに含む2液型木材塗料である。第1の添加剤と第2の添加剤は、主剤および硬化剤と別々の容器で管理してもよいが、第1の添加剤は硬化剤に混合して管理しても良く、第2の添加剤は主剤に混合して管理してもよい。第1の添加剤と硬化剤とを混合して1つの容器で管理する場合、その割合(モル比)は特に限定されないが、0.5〜7.0:0.5〜7.0であることが好ましい。第2の添加剤と主剤とを混合して1つの容器で管理する場合、その割合(モル比)は特に限定されないが、1.0〜50.0:1.0であることが好ましい。
(1-1)主剤
主剤が含有するポリエステルポリオールは、特に限定されず、従来の2液型木材塗料に用いられているものを使用できる。一般にポリエステルポリオールは、多価アルコールと多価カルボン酸又はそのエステル、無水物、ハライド等のエステル形成性化合物との直接エステル化反応及び/又はエステル交換反応により得られ、下記式(I)によって表される。
[化1]
HO−R−O−(CO−R−CO−O−R−O)−H (I)
式中、Rは多価アルコール(HO−R−OH)から水酸基を除いた残基であり、及びRは多価カルボン酸(HOCO−R−COOH)から2つのカルボキシル基を除いた残基であり、それぞれ脂肪族基、芳香族基等の任意の基であってもよい。nは正の整数であるが、好ましくは2〜50である。
ポリエステルポリオールの合成に用いる多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、3,5−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の脂肪族ジオール系化合物、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオール等の脂環式ジオール系化合物、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキシトール系化合物、ペンチトール系化合物、グリセリン、ペンタエリスリトール、テトラメチロールプロパン等の三価以上のアルコール系化合物が挙げられる。
ポリエステルポリオールの合成に用いる多価カルボン酸又はそのエステル形成性化合物としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、2−メチルコハク酸、2−メチルアジピン酸、3−メチルアジピン酸、3−メチルペンタン二酸、2−メチルオクタン二酸、3,8−ジメチルデカン二酸、3,7−ジメチルデカン二酸、水添ダイマー酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸化合物;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸化合物;1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−ジカルボキシルメチレンシクロヘキサン、ナジック酸、メチルナジック酸等の脂環式ジカルボン酸化合物;トリメリット酸、トリメシン酸、ひまし油脂肪酸の三量体等のトリカルボン酸化合物等の多価カルボン酸;これらの多価カルボン酸の酸無水物;該多価カルボン酸のクロライド、ブロマイド等のハライド;該多価カルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、アミルエステル等の低級エステル化合物;γ−カプロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、ジメチル−ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトン等のラクトン化合物が挙げられる。
また、ポリエステルポリオールは、入手可能な任意の市販品を用いてもよい。
ポリエステルポリオールの数平均分子量は、特に限定されないが、好ましくは、約700以上約100,000以下であってもよく、より好ましくは、約8,000以上約15,000以下であってもよい。
(1-2)硬化剤
硬化剤が含有するポリイソシアネートは、特に限定されず、従来の2液型木材塗料に用いられているものを使用できる。たとえば、本発明に用いることのできるポリイソシアネートは、下記式(II)によって表される。
[化2]
O=C=N−R−N=C=O (II)
式中、Rは、任意の脂肪族基、芳香族基等の基でよく、ポリイソシアネートは、各種公知の芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート等から任意に選択できるが、好ましくはトルエンイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メタキシリレンジイソシアネート(XDI)、およびそれらの混合物が挙げられ、より好ましくは、TDI、MDI、およびHDIの混合物である。
(1-3)反応性界面活性剤
本発明に用いる第1の添加剤は、官能基として2以上のイソシアネート基(−N=C=O)を有する反応性界面活性剤を含有する。この反応性界面活性剤は、官能基として2以上のイソシアネート基を有していれば、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤のいずれを用いてもよいが、非イオン界面活性剤が好ましく、脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤がより好ましく、ポリオキシエチレンを基本骨格とする非イオン界面活性剤がさらに好ましく、ポリオキシエチレンソルビトールを基本骨格とする非イオン界面活性剤がさらに好ましく、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルがさらに好ましい。具体的には、グリセロールモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリエチレングリコールモノラウレート、ソルビタンモノラウレートなどを好適に使用できるが、ポリエチレングリコールモノラウレートは、反応の制御が容易なため、特に好ましい。具体的には、バーノックDNW−5000が例示できる。
この反応性界面活性剤(下式III)は、主剤であるポリエステルポリオール成分(式1)、および後述する第2の添加剤(式2)と以下のような反応をするが、木材に塗布後、素早く木材に浸透し、木材中の水分と反応し(式3)、アミンを通じて、最終的に尿素樹脂が生成する。反応速度論的に、ポリオール<水<ポリアミンの順で反応速度が速くなるため、式3の反応が優先的に進行する。
このように、反応性界面活性剤成分が木材中の水分と反応し、尿素樹脂が生成することによって、塗膜形成と同時に、木材中の余分な水分が減少するため、水溶性難燃剤の溶出が抑制される。
なお、この反応性界面活性剤は、木材のセルロースの水酸基とも反応するが、その場合、木材との結合を強固にする効果を有する。
[化3]
O=C=N−R−N=C=O (III)
式中、Rは、任意の脂肪族基、芳香族基等を表す。
[式1]
HO−R−OH + O=C=N−R−N=C=O
→ −(O−CO−NH−R−NH−CO−O−R)
[式2]
−Si−O−H + O=C=N−R−N=C=O
→ −(O−CO−NH−R−NH−CO−O−Si)
[式3]
H−O−H + O=C=N−R−N=C=O
→ O=C=N−R−NH +CO
→ −(R−NH−CO−NH−R
(1-4)末端にシラノール基を有する化合物
本発明に用いる第2の添加剤は、末端にシラノール基を有する無機化合物を含有し、当該無機化合物は下記一般式で表される。
[化4]
H−O−(SiO−)−O−H
(式中、nは2以上の整数である。)
この無機化合物は、その基本骨格として多角形構造を有し、この構造のアスペクト比は限定されないが、好ましくは、3以上50以下である。このアスペクト比は、顕微鏡観察や粒度分布測定器のデータなどから算出できる。なお、この無機化合物は、その分子中に、複数のシラノール基を有すれば特に限定されないが、例えば、ガラスフレーク(日本板硝子製)や白雲母などの鱗片形状の珪素化合物が挙げられる。
この無機化合物は、硬化剤が含有するポリイソシアネートと反応し(式4)、シリコン変成ポリウレタンが生成する。このシリコン変成ポリウレタンが面構造が連結した緻密で強固な立体構造を形成し(図1参照)、その構造によって水溶性難燃剤の溶出が抑制される。
[式4]
H−O−(SiO−)−O−H + O=C=N−R−N=C=O
→ −(O−CO−NH−R−NH−CO−O−Si)
(式中、nは2以上の整数である。)
(2)難燃化木材の処理方法
本発明にかかる難燃化木材の処理方法は、水溶性難燃剤を含浸させた難燃化木材に、ポリエステルポリオールを含有する主剤とポリイソシアネートを含有する硬化剤を混合して調製した塗料を塗布する工程を含み、塗料が、さらにイソシアネート基を有する界面活性剤を含有する第1の添加剤と、末端にシラノール基を有する無機化合物を含有する第2の添加剤を含有することを特徴とする。以下、本方法について詳細に記載する。
(2−1)木材に水溶性難燃剤を含浸させる工程
まず、木材に水溶性難燃剤を含浸させ、難燃化木材を製造する。水溶性難燃剤は特に限定されず、例えば無機リン系難燃剤やホウ素系難燃剤等が例示できる。これらの難燃剤が水溶性であることや、木材が吸湿性であることなどから、薬剤が析出し結晶化することがあり、それが白華現象の原因となる。
(2−2)塗料を調製する工程
次に、ポリエステルポリオールを含有する主剤、ポリイソシアネートを含有する硬化剤、第1の添加剤、および第2の添加剤を含有する塗料を調製する。調製方法は特に限定されないが、例えば各剤を以下の順序で混合することによって調製するのが好ましい。第2の添加剤は、使用前に粉状に粉砕しておくのが好ましい。なお、混合方法は特に限定されず、常法で行うことができる。
まず、第1の添加剤と硬化剤とを混合する。それらの割合(モル比)は特に限定されないが、0.5〜7.0:0.5〜7.0であることが好ましい。第1の添加剤と硬化剤は互いに反応しないので、混合した状態で保管してもよい。
そして、第2の添加剤と主剤とを混合する。それらの割合(重量比)は特に限定されないが、1.0〜50.0:1.0であることが好ましい。第2の添加剤と主剤は互いに反応しないので、混合した状態で保管してもよい。
最後に、第1の添加剤を含有する硬化剤と第2の添加剤を含有する主剤を混合する。
それらの割合(重量比)は特に限定されないが、主剤と硬化剤の割合が、1.0:0.5〜7.0であることが好ましい。
(2−3)塗料を難燃化木材に塗布する工程
第1の添加剤を含有する硬化剤と第2の添加剤を含有する主剤を混合すると、直ちに(1)で述べたような反応が進行し始めるため、混合後は、迅速に木材に塗布することが好ましい。反応速度論的に、主剤は硬化剤と反応し、第1の添加剤は水と反応し、第2の添加剤は硬化剤と反応する。上述したように、第1の添加剤からは、尿素樹脂が生成し、第2の添加剤からは、面構造を有するシリコン変成ポリウレタンが生成する。水分が減少するとともに、尿素樹脂およびシリコン変成ポリウレタンが水溶性難燃剤の溶出を防止し、白華現象が減少する効果を有する。
(3)2液型木材塗料の用途
本発明に係る2液型木材塗料は、任意の添加剤と混合し、水溶性難燃剤を含浸させた木材に対する塗料として使用することができる。用いる添加剤は、塗料の使用環境に合わせ任意に選択してよいが、例えば、溶剤、顔料、可塑剤、分散剤、乳化剤、増粘剤、防かび剤、防腐剤、増量剤等が挙げられる。なお、各添加剤の、塗料における分量は特に限定されず、目的に合わせ任意に設定してよい。また、各添加材は、目的に合わせ、何種類用いてもよい。例えば、増量剤の場合、その例として、タルク、炭酸カルシウム、カオリン及びコロイダルシリカが挙げられ、塗料全体に対して、10〜30重量%含有させてもよい。
木材への塗布方法は公知の任意の方法を用いてよいが、噴霧器等のディスペンサーによる塗布、刷毛やローラを用いた塗布が例として挙げられる。
本実施例では、表1及び表2の組成で主剤及び硬化剤を調製した。なお、第1の添加剤としてバーノックDNW−5000(大日本インキ化学工業株式会社製)を用い、第2の添加剤として、白雲母を用いた。
一方、スギ木材に難燃剤を塗布した。本実施例では、難燃剤として、リン酸グアニジン系薬剤であるノンネンW−200(丸菱油化工業製)を用い、スギ木材に減圧加圧注入処理を行った。そして、含水率計で測定しながら、含水率が30%になるまで、温度40℃、湿度30%の恒温恒湿炉に放置した。
塗装直前に、調製した主剤及び硬化剤を重量比1:1で混合し、希釈用シンナーにてフォードカップ#4を用いて塗装粘度を11秒±1に調整し、塗料とした。準備した木材に、実施例としてここで調製した塗料と、比較例として従来の塗料(NTXウルトラック木匠サンディング不燃(中塗り)及びNTXウルトラックフラット不燃(上塗り)、大阪塗料工業)を木材表面に塗布した。
実施例及び比較例の塗料を塗布した不燃木材を、温度70℃、湿度98%に設定した恒温恒湿槽内に7日間放置し、次いで温度50℃に設定した乾燥機内で7日間乾燥し、再度、同条件にて、恒温恒湿槽で7日間、乾燥機で7日間処理した。処理した実施例及び比較例の木材の表面の様子を、目視にて観察した。木材表面の様子を図1に示す。
図1に示すように、比較例においては、白華が起こったことを示す白い点が多数見られたが、実施例においては、白華は全く確認できなかった。
以上から、本発明に係る塗料用組成物は、塗料に使用することで、従来の塗料に比べ、白華防止効果が顕著に高いことが確認された。

Claims (12)

  1. ポリエステルポリオール及び、
    末端にシラノール基を有し、アスペクト比3以上50以下の面構造を有する以下の化学式で表される無機化合物:
    [化1]
    H−O−(SiO −) −O−H(式中、nは2以上の整数である)
    を含有する主剤と、
    ポリイソシアネート及び、
    2以上のイソシアネート基を有する界面活性剤
    を含有する硬化剤と、
    を含む2液型木材塗料であって、
    前記主剤と前記硬化剤を混合した時に、
    前記面構造が連結した立体構造を有するシリコン変成ポリウレタンが生成される、
    2液型木材塗料。
  2. 前記界面活性剤がポリオキシエチレン系界面活性剤である、請求項1に記載の2液型木材塗料。
  3. 前記界面活性剤がバーノックDNW−5000である、請求項に記載の2液型木材塗料。
  4. 記無機化合物が白雲母である、請求項に記載の2液型木材塗料。
  5. 前記ポリイソシアネート0.7〜5.0に対し、前記界面活性剤が0.7〜5.0の割合(モル比)で配合されている、請求項に記載の2液型木材塗料。
  6. 前記ポリエステルポリオール1.0に対し、前記無機化合物が1.0〜50.0の割合(モル比)で配合されている、請求項に記載の2液型木材塗料。
  7. 水溶性難燃剤を含浸させた木材用の塗料である、請求項1〜のいずれか1項に記載の2液型木材塗料。
  8. 水溶性難燃剤を含浸させた難燃化木材に、
    ポリエステルポリオール及び、
    末端にシラノール基を有し、アスペクト比3以上50以下の面構造を有する以下の化学式で表される無機化合物:
    [化2]
    H−O−(SiO −) −O−H(式中、nは2以上の整数である)
    を含有する主剤と
    ポリイソシアネート及び、
    2以上のイソシアネート基を有する界面活性剤
    を含有する硬化剤を
    混合して調製した塗料であって、前記面構造が連結した立体構造を有するシリコン変成ポリウレタンを含む塗料を塗布する工程を含む、
    難燃化木材の処理方法
  9. 前記塗料が、前記ポリエステルポリオール1.0に対し、前記ポリイソシアネートを0.7〜5.0、前記界面活性剤を0.7〜5.0、前記無機化合物を1.0〜50.0の割合(モル比)で含有する、請求項に記載の難燃化木材の処理方法。
  10. 請求項又はに記載の難燃化木材の処理方法で難燃化木材を処理して製造することを特徴とする、難燃化木材の製造方法。
  11. 水溶性難燃剤を含浸させた難燃化木材であって、
    ポリエステルポリオール及び、
    末端にシラノール基を有し、アスペクト比3以上50以下の面構造を有する以下の化学式で表される無機化合物:
    [化3]
    H−O−(SiO −) −O−H(式中、nは2以上の整数である)
    を含有する主剤と、
    ポリイソシアネート及び
    2以上のイソシアネート基を有する界面活性剤とを含有する硬化剤
    を含む塗料であって、前記面構造が連結した立体構造を有するシリコン変成ポリウレタンを含む塗料が塗布されている難燃化木材。
  12. 前記塗料が、前記ポリエステルポリオール1.0に対し、前記ポリイソシアネートを0.7〜5.0、前記界面活性剤を0.7〜5.0、前記無機化合物を1.0〜50.0の割合(モル比)で含有する、請求項11に記載の難燃化木材。
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