JP6813962B2 - ドライラミネート用グラビアシリンダー、ドライラミネート方法及び該シリンダーを用いた積層体 - Google Patents

ドライラミネート用グラビアシリンダー、ドライラミネート方法及び該シリンダーを用いた積層体 Download PDF

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Description

本発明は、ドライラミネート用グラビアシリンダー及び該シリンダーを用いたラミネートにより得られる積層体に関する。
各種プラスチックフィルム同士の貼り合わせる方法、プラスチックフィルムと金属を蒸着したプラスチックフィルムを貼り合わせる方法、又はプラスチックフィルムと金属箔とを貼り合わせる方法としては、従来、ドライラミネート方式により行われていた。ドライラミネート方法は、有機溶剤や水などの溶媒に希釈させた接着剤を基材に塗工した後、乾燥機で溶媒を揮発させ、熱と圧力をかけながら、もう一方の基材と貼り合わせる方法である。
ドライラミネート方法に用いる接着剤としては、例えば、ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂等の水酸基を含有する樹脂を有機溶剤に溶解した溶液に、ポリイソシアネート化合物を配合してなる2液硬化型の有機溶剤型接着剤が多く使用されている。
各種有機溶剤型接着剤はグラビアシリンダーにて基材に塗工されるが各種有機溶剤型接着剤は、性能、用途毎にその流動性が異なるため、接着剤に適したグラビアシリンダーを使用しないとラミネート後の積層体の表面荒れが発生し、均一な外観が得られず、良好に仕上げることが難しい。そこで、環境汚染、火災爆発の危険性、作業環境の衛生性阻害等に対応した、有機溶媒の含有量が少ないハイソリッド型接着剤をグラビア方式で塗工する際には、電子彫刻機で彫刻したグラビアシリンダーのスタイラス角度とグラビア線数を選択することが提案されている(特許文献1参照)。
近年、ドライラミネート方法により得られる積層体は軽量化、環境対応の観点から拡大の傾向にある。そのため、ドライラミネートの生産効率を向上させるために加工速度を上げたい、コストダウンから低塗布量化したいことが望まれている。しかし、従来のグラビア方式を利用したドライラミネート方法では、高速化や低塗布量化することで、ラミネート後の積層体の表面に、塗工の流れ方向に対してすじ状の模様が出来てしまい、均一な外観が得られず、良好に仕上げることが難しいという問題があった。
特開2010−155343号公報
本発明の課題は、加工速度がある一定以上の高速時においてラミネート後の積層体の外観が良好なドライラミネートシリンダー及びそれにより得られる積層体を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために種々検討した結果、接着剤を加工速度がある一定以上の高速時においてグラビア方式で塗工する際に、鉄心にクロームメッキしたグラビアシリンダーのセル形状、セル容積、グラビア線数を選択することにより、ラミネート後の積層体の外観が良好になることを見出だし、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明は、線数が70〜270線/2.54cm、線比が、8:1〜12:1、セル容積が10〜30cm3/m2のハニカム形状を、
腐蝕方式で形成して、ドライラミネート用グラビアシリンダーを形成する工程、
溶剤により希釈された接着剤を180m/分以上の速度で、
前記ドライラミネート用シリンダーを用いてグラビア方式で塗工する工程、および
塗工した後、溶媒を揮発させ別のフィルムとを張り合わせて積層体を得る工程を含む

ドライラミネート積層体の製造方法に関する。
また、本発明は、セル深度が、10〜200μmのハニカム形状に形成された上記ドライラミネート用グラビアシリンダーに関する。
また、本発明は、セル深度が、10〜200μmのハニカム形状に形成する請求項1記載のドライラミネート積層体の製造方法に関する。
また、本発明は、スクリーン角度が、45〜90度のハニカム形状に形成する請求項1または2記載のドライラミネート積層体の製造方法に関する。
本発明によれば、ある一定以上の高速時でラミネートした積層体の外観を、すじやゆず肌状の模様がなく、擦れのない均一な表面に仕上げられるドライラミネートシリンダー及びそれにより得られる積層体を提供することができる。
従来のドライラミネート方法において、接着剤を塗工する場合はシリンダーとしてグラビア版の線数や形状を特定しなくとも良好な外観が得られていたが、生産性向上を目的に加工速度を速めて塗工する場合及び低塗布量化する場合、適正なグラビアシリンダーの線数や形状を選択しないとラミネート後の積層体は良好な外観品質が得られない。加工速度を速めた場合、接着剤をフィルムに塗工した後、フィルム上で接着剤が濡れ広がる時間が短縮され、接着剤表面状態が均一になる前にラミネートされることになり、すじ状の模様、かすれが発生し、良好な外観品質が得られない。
低塗布量化した場合も塗工量の影響で接着性能が不良となったり塗工表面に擦れ模様が生じ、良好な外観品質が得られない。トンネリング現象が発生してしまう可能性もある。
本発明のドライラミネート方法はハニカム形状の腐食グラビアシリンダーを使用し、そのグラビア線数とセル容積、線比、セル深度、スクリーン角度を特定範囲に設定することによりラミネート後の積層体は良好な外観を得ることができる。
本発明で用いるグラビアシリンダーは、腐食によりハニカム形状に形成することが好ましい。
グラビアシリンダーの形成方法としては、腐食方式のほかに電子彫刻・テン刻方式がある。電子彫刻機やテン刻版で形成されたセルは腐食版とは形状が異なり、セル(凹部)の開口部が狭く、セルとセル間の所謂「土手」部分が広い形状となり接着剤塗布転移後フィルム上で接着剤の濡れ広がりが悪くなり外観不良の要因となり得る。腐食で形成されたハニカムグラビア版は、セル(凹部)の開口部を広く形成する事が可能で、セルとセル間の所謂「土手」部分が狭い形状になり接着剤塗布転移後におけるフィルム上で接着剤の濡れ広がりが良好となる。
従来ドライラミネートにおけるグラビアシリンダーのセル形状は電子彫刻版の「コンプレストセル」「エロンゲートセル」・テン刻版の「格子セル」などの四角形に近い形状が一般的であり、本発明の「腐食方式グラビアハニカム形状セル」は六角形に近い形状である。1つのセルで比較した際に、四角形のセルは四隅が90度になるのに対し、ハニカム形状は六角形であることから隅は120度と鈍角である。
腐食によるセル作成では、形状に丸みを帯びる傾向があり、鋭角より鈍角の方がセル形状再現性に優れている。このため土手の交点部分の面積は、四角形セルよりハニカム形状セルの方が小さくなる。このことよりハニカム形状セルは接着剤の転移や濡れ広がりに対して有利である。
テン刻によるセル形成では、グラビアシリンダー表面に母型で型押しをしながらセルを形成するため、型押時に金属バリが出来、セルの土手部にバリができる。
そのバリによる影響で表面粗さは他製版に比べ粗い状態となる。
以上の製版方法による差異を数値で区別するのはむずかしいが、顕微鏡で、セル形状やセル底や土手部の確認で判断出来きる。
本発明の方法で用いるグラビアシリンダーのグラビア線数は、70〜270線/インチであり、好ましくは135〜270線/インチである。前記グラビア線数が70線/インチ未満では土手が太すぎることで、塗工の流れ方向にそってすじ状の模様が発生し、ラミネート後の積層体は良好な外観品質が得られない。一方、270線/インチを超えると、十分な塗布量が確保できず接着性能が不良となったり、塗工表面に擦れ模様が生じ、良好な外観品質が得られない。
また、本発明の方法で用いるグラビアシリンダーのセル容積は10〜50cm3/m2であり、好ましくは10〜30cm3/m2である。前記セル容量が10cm3/m2未満では、接着剤の十分な塗布量を確保できず、接着性能が不良となったり塗工表面に擦れ模様が生じ、良好な外観品質が得られない。50cm3/m2を超えた場合は、含有している有機溶剤の揮発の影響でラミネート後の積層体にトンネリング現象が発生してしまう可能性がある。
また、本発明の方法で用いるグラビアシリンダーの線比(セル開口部と土手の比率)は8:1〜12:1である。線比はセルの開口率に関係しひいては転移や外観にも大きな影響を及ぼす。好ましくは9:1〜11:1である。前記線比が7:1では土手部分が大きくなり、接着剤の濡れ広がり性による表面均一化が困難となり、また13:1では土手部分が使用を続けることで破壊されやすく、接着剤の塗布量制御が困難となる。
また、本発明の方法で用いるグラビアシリンダーのセル深度は10〜200μmであり、それ未満、それを超える場合はエッチングでの再版が困難となる可能性がある。
また、本発明の方法で用いるグラビアシリンダーのスクリーン角度は45〜90度であり、それ未満、それを超える場合はドライラミネートの際、モワレやスジが発生しやすく良好な外観品質が得られない可能性がある。より好ましいスクリーン角度は、60〜75度である。接着剤の場合、グラビアインキに比べ塗布時の粘度が一般的に高く、流動性に劣るためレベリングが良くない。スクリーン角度の変更は接着剤の塗工流動性を変化させる効果があり、レベリング向上の手段のひとつとして有効な手段である。
なおスクリーン角度とは、モワレや塗布ムラを回避するためのセルの垂直軸または水平軸との角度のことを指す。 一般的な格子版は45度で作成されている。
本発明のドライラミネート方法で用いる接着剤は、溶媒により希釈された不揮発分20%〜60%のものであれば特に限定されず、有機溶剤型接着剤でも水性接着剤でも用いることができる。前記不揮発分が20%未満では塗布量が確保できず接着性能に劣ってしまう。60%を超えると塗布量コントロールが困難になる。なお、本発明において、特に断らない限り、%は重量%、部は重量部を表す。
有機溶剤型接着剤としては、例えばポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエステルエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、ポリエーテルウレタン系樹脂、ポリエステルエーテル系樹脂、ポリエステルエーテルウレタン系樹脂などの接着機能を有する樹脂を有機溶剤で溶解したものが挙げられる。これら接着剤は樹脂単独で使用される場合もあるが、一般的にはポリイソシアネート化合物をふくむ硬化剤と組み合わせ、2液硬化型接着剤として使用する。
ポリエステル系樹脂としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸等二塩基酸若しくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物と、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3′−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のグリコール類若しくはそれらの混合物とを反応させて得られるポリエステル系樹脂或いはポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステル系樹脂が挙げられる。
ポリエーテル系樹脂としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等のオキシラン化合物を、例えば、水、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等の低分量ポリオールを開始剤として重合して得られるポリエーテル系樹脂が挙げられる。
ポリエーテルエステル系樹脂としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸等の二塩基酸若しくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物と、上記ポリエーテル系樹脂を反応させて得られるポリエーテルエステル系樹脂が挙げられる。
ポリウレタン系樹脂としては、1分子中にウレタン結合を有するポリオールであり、例えば、数平均分子量200〜20,000のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール(以下、有機ポリオール(1)という。)等と有機ポリイソシアネートとをNCO/OHが1未満、好ましくは0.9以下で反応させて得られる。上記有機ポリオールとして、その分子中(分子内部や分子末端)にカルボキシル基を有するもの(以下、有機ポリオール(2)という。)を用いることができる。有機ポリオール(2)は、望ましくは上記の有機ポリオール(1)と多塩基酸若しくはその無水物とを反応させることにより得られる。この際用いられる有機ポリオール(1)としては、分子末端に2個以上の水酸基を含有し、数平均分子量が1,000〜100,000、好ましくは3,000〜15,000のものが好ましく使用される。1,000以下では凝集力が不十分であり、100,000以上では、合成上、末端に多塩基酸若しくはその無水物を反応させることは難しく、著しい増粘やゲル化する可能性もある。多塩基酸若しくはその無水物としては、例えば、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族系多塩基酸及びそれらの無水物が挙げられるが、それらの無水物である無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が特に好適である。更に、これらの無水物から誘導されたエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、エチレングリコールビスアンヒドロピロメリテート、グリセロールトリスアンヒドロピロメリテート、又ロジン成分のアビエチン酸や、C10H16ジエン化合物及びこれらの混合物に無水マレイン酸を付加反応させた誘導体等を使用することができる。有機ポリオール(2)の合成は、有機ポリオール(1)の合成後、多塩基酸若しくはその無水物、好ましくは多塩基酸無水物を加熱下に添加して行なわれるが、有機ポリオールの合成の際、多価カルボン酸と多価アルコールから一段階で分子内部或いは分子末端にカルボキシル基を含有するものを得ることが可能である。これらの多塩基酸無水物との反応は、接着剤組成物の接着性能、例えば、耐熱水性、耐油性、耐酸性等を向上させるのに、促進効果を示す。有機ポリオールと多塩基酸無水物の反応は、多塩基酸無水物の開環反応によるエステル化反応が主反応になるように、反応温度を200℃以下、好ましくは150〜180℃の範囲に制御する必要がある。両者の反応割合は、有機ポリオールの分子中の水酸基を40モル当量%以上消費する量の多塩基酸無水物となるようにする。ここでの「モル当量%」とは、有機ポリオールの分子中の水酸基の個数を基準にしたものである。上記数値が40モル当量%未満の場合、得られる組成物の耐酸性の向上は十分でない。又、多塩基酸無水物として、脂肪族多価カルボン酸無水物を用いても、同様に分子内にカルボキシル基を導入できるが、この場合は耐酸性の向上は見られなく、脂肪族多価カルボン酸無水物の使用は好ましくない。更に、有機ポリオール(1)にポリエステルポリオールやポリエーテルエステルポリオールを用いる場合、それらの出発原料であるカルボン酸として芳香族系の多価カルボン酸のみを用いると、有機ポリオール(1)の物性をコントロールする上で問題が多い。特に、3価或いは4価の多価カルボン酸は、分岐した有機ポリオール(1)を生じ、このものはゲル化し易く、多量に使用できない。又、芳香族系多価カルボン酸は昇華性があるので、有機ポリオール(1)の合成の際、これらの昇華物が反応釜や脱水装置に付着し、製造上困難を来す。その点、その分子中にカルボキシル基を有する有機ポリオール(有機ポリオール(2))を用いると、上記のような問題を回避できる。有機ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート等の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等の脂環式ジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート若しくはその混合物、4,4′−トルイジンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、1,3−又は1,4−キシリレンジイソシアネート若しくはその混合物、ω,ω′−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン若しくはその混合物等の芳香脂肪族ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエン等の有機トリイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタン−2,2′−5,5′−テトライソシアネート等の有機テトライソシアネート等のポリイソシアネート単量体、上記ポリイソシアネート単量体から誘導されたダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、炭酸ガスと上記ポリイソシアネート単量体とから得られる2,4,6−オキサジアジントリオン環を有するポリイソシアネート、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3′−ジメチロールプロパン、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等の分子量200未満の低分子ポリオールとの付加体、或いは、分子量200〜20,000のポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリエステルアミドポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシアルカン、ひまし油、ポリウレタンポリオール等の付加体等が挙げられる。
有機溶剤型接着剤の硬化剤として使用されるポリイソシアネート化合物としては、上記有機ポリイソシアネートが例示される。
また、水性接着剤は、水性ポリウレタン接着剤、水性アクリル接着剤、水性ポリエステル接着剤、水性ポリエーテル接着剤等が挙げられる。
水性ポリウレタン接着剤は分子内にカルボキシル基を含まないポリオール化合物と分子内にカルボキシル基を含むポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させて得られるカルボキシル基を有するポリウレタン化合物を水の中に分散または溶解させた自己乳化型水分散性または水溶解性水性ウレタン接着剤がある。また、分子内にカルボキシル基を含まないポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを反応させたポリウレタン化合物を、界面活性を使用して水の中に強制乳化させた水分散性ポリウレタン接着剤がある。水性ウレタン接着剤に使用される分子内にカルボキシル基を含まないポリオール化合物は、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリエステルポリオール、ポリウレタンポリオール、ポリエステルアミドポリオール、アクリルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシアルカン、ひまし油、またはそれらの混合物を用いることができる。カルボキシル基含有ポリオールとしては、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等が挙げられるが、ジメチロールブタン酸が特に好ましい。ポリイソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等が挙げられるが、トリレンジイソシアネート及び4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートが特に好ましい。
水性アクリル接着剤は、カルボキシル基を含まないアクリルモノマーとカルボキシル基を含むアクリル酸モノマーとを乳化重合させて得られた水性アクリル接着剤である。
本発明のドライラミネート方法に用いられるフィルムは特に限定されず、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン等のプラスチックフィルム、アルミニウム、酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどの金属蒸着フィルム、アルミ箔などの金属箔などが挙げられ、その組み合わせは、前記プラスチックフィルム同士、プラスチックフィルムと金属蒸着フィルム、プラスチックフィルムと金属箔などである。フィルムの厚さも特に限定されず、通常、5〜200μmである。
本発明のドライラミネート方法に用いられるドライラミネーターの塗工速度は、180m/分以上でも良好な塗工物が得られる。
本発明のドライラミネート方法では、接着剤のドライ塗布量を1〜8g/m2の範囲に確保することができ、高速加工時にも安定したラミネート外観を確保でき、接着性能に優れた積層体が得られ、特に食品分野の用途に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例によりで詳細に説明する。ただし、下記の実施例は本発明を制限するものではない。
(実施例1)
厚さ20μmのニ軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP;東洋紡績株式会社製、パイレンフィルムOT P−2161)を基材として、セル形状をハニカム形状に作成したグラビア線数120線/インチ、セル容量23.06g/m2、線比10:1、セル深度32μm、スクリーン角度75°の腐食版を用いてドライラミネーター(富士機械工業株式会社製:FL2型)で、有機溶剤型接着剤(東洋モートン株式会社製、ポリエステル系接着剤、TM−550)を固形分40質量%で加工速度200m/分で塗工し、溶剤を乾燥機(温度60℃、70℃、80℃、80℃)により揮発させた後、厚さ25μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(CPP;東セロ株式会社製、GHC#25)をニップロールにより50℃でラミネートして積層体を得た。
得られた積層体を10cm×10cmの大きさに切った後、精密天秤で積層体の重量:A(g)を測定した。その後、積層体を剥離して、両方の剥離面に付着している接着剤を酢酸エチルで完全にふき取った。接着剤をふき取った後のフィルムを80℃5分乾燥した後、精密天秤で剥離した両方のフィルムの重量:B(g)を測定した。ドライ塗布量を下記式により算出したところ、2.9g/m2であった。
ドライ塗布量(g/m2)=(A−B)/0.01
また、得られた積層体の外観を目視観察したところ、均一で良好な表面であった。
(実施例2)
ハニカム形状腐食版としてグラビア線数160線/インチ、セル容量22.86g/m2、線比8:1、セル深度49μm、スクリーン角度75°の腐食版を用いる他は、実施例1と同様の方法により積層体を得た。接着剤のドライ塗布量は2.8g/m2であった。得られた積層体の外観を目視観察したところ、均一で良好な表面であった。
(実施例3)
ハニカム形状腐食版としてグラビア線数90線/インチ、セル容量23.70g/m2、線比11:1、セル深度17μm、スクリーン角度75°の腐食版を用いる他は、実施例1と同様の方法により積層体を得た。接着剤のドライ塗布量は3.0g/m2であった。得られた積層体の外観を目視観察したところ、均一で良好な表面であった。
(実施例4)
ハニカム形状腐食版としてグラビア線数180線/インチ、セル容量17.20g/m2、線比9:1、セル深度18μm、スクリーン角度60°の腐食版を用いて加工速度130m/分で塗工する他は、実施例1と同様の方法により積層体を得た。接着剤のドライ塗布量は2.1g/m2であった。得られた積層体の外観を目視観察したところ、均一で良好な表面であった。
(実施例5)
ハニカム形状腐食版としてグラビア線数200線/インチ、セル容量12.40g/m2、線比9:1、セル深度12μm、スクリーン角度60°の腐食版を用いて加工速度120m/分で塗工する他は、実施例1と同様の方法により積層体を得た。接着剤のドライ塗布量は1.5g/m2であった。得られた積層体の外観を目視観察したところ、均一で良好な表面であった。
(実施例6)
ハニカム形状腐食版としてグラビア線数70線/インチ、セル容量49.10g/m2、線比12:1、セル深度58μm、スクリーン角度60°の腐食版を用いて加工速度150m/分で塗工する他は、実施例1と同様の方法により積層体を得た。接着剤のドライ塗布量は5.9g/m2であった。得られた積層体の外観を目視観察したところ、均一で良好な表面であった。
(比較例1)
ハニカム形状腐食版としてグラビア線数90線/インチ、セル容量23.10g/m2、線比7:1、セル深度41μm、スクリーン角度75°の腐食版を用いる他は、実施例1と同様の方法により積層体を得た。接着剤のドライ塗布量は2.8g/m2であった。得られた積層体の外観を目視観察したところ、すじ状の模様が生じていた。
(比較例2)
格子形状腐食版としてグラビア線数120線/インチ、セル容量23.06g/m2、線比10:1、セル深度32μm、スクリーン角度45°の腐食版を用いる他は、実施例1と同様の方法により積層体を得た。接着剤のドライ塗布量は2.9g/m2であった。得られた積層体の外観を目視観察したところ、すじ状の模様が生じていた。
(比較例3)
コンプレスト形状電子彫刻版としてグラビア線数165線/インチ、セル容量28.10g/m2、線比10:1、セル深度55.5μm、スクリーン角度30°の電子彫刻版を用いる他は、実施例1と同様の方法により積層体を得た。接着剤のドライ塗布量は3.0g/m2であった。得られた積層体の外観を目視観察したところ、すじ状の模様が生じていた。
(比較例4)
エロンゲート形状電子彫刻版としてグラビア線数137線/インチ、セル容量25.98g/m2、線比10:1、セル深度54.6μm、スクリーン角度60°の電子彫刻版を用いる他は、実施例1と同様の方法により積層体を得た。接着剤のドライ塗布量は2.9g/m2であった。得られた積層体の外観を目視観察したところ、すじ状の模様が生じていた。
(比較例5)
格子形状テン刻版としてグラビア線数120線/インチ、セル容量32.00g/m2、線比10:1、セル深度85μm、スクリーン角度45°のテン刻版を用いる他は、実施例1と同様の方法により積層体を得た。接着剤のドライ塗布量は3.0g/m2であった。得られた積層体の外観を目視観察したところ、すじ状の模様が生じていた。
以上の結果を表1に示す。
表1より、実施例1〜6は、ラミネート後の積層体の外観が均一で良好な表面であった。これに対し、本発明の範囲を外れる比較例1〜5(比較例1は、線比が範囲外。比較例2〜4は、セル形状がハニカムでない)は、ラミネート後の積層体の外観がすじ状の模様や擦れが生じ良好な表面を得ることができなかった。

Claims (3)

  1. 線数が70〜270線/2.54cm、線比が、8:1〜12:1、セル容積が10〜30cm3/m2のハニカム形状を、
    腐蝕方式で形成して、ドライラミネート用グラビアシリンダーを形成する工程、
    溶剤により希釈された接着剤を180m/分以上の速度で、
    前記ドライラミネート用シリンダーを用いてグラビア方式で塗工する工程、および
    塗工した後、溶媒を揮発させ別のフィルムとを張り合わせて積層体を得る工程を含む
    ドライラミネート積層体の製造方法。
  2. セル深度が、10〜200μmのハニカム形状に形成する請求項1記載のドライラミネート積層体の製造方法
  3. スクリーン角度が、45〜90度のハニカム形状に形成する請求項1または2記載のドライラミネート積層体の製造方法
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