JP6701786B2 - 故障診断方法及び故障診断装置 - Google Patents

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本発明は、自動車用の小型内燃機関におけるセンサの故障診断方法及び故障診断装置に関する。
自動車用の小型内燃機関においてガスの空燃比を検出するA/Fセンサに異常が発生していることを判定する技術として、特許文献1に、空燃比検出センサ異常診断装置が開示されている。この従来技術では、反応遅れ条件が所定回数満たされた場合にA/Fセンサには反応遅れの異常が生じていると判定し、その判定結果に基づきA/Fセンサの異常を診断する。すなわち、アクティブ診断中のA/Fセンサの応答遅れを利用してA/Fセンサの異常診断を実施する。
特開2011−157938号公報
しかし、上記の従来技術では、空燃比のリッチ側への変動やリーン側への変動が検出されるまでの反応遅れ期間が所定の判定期間を経過したことを反応遅れ条件としており、空燃比をリッチ側やリーン側へ積極的に振ることで診断するため、排気、燃費、運転性への影響が懸念される。
本発明の目的は、車両の性能に与える影響を抑制したセンサの故障診断方法及び故障診断装置を提供することである。
本発明の一態様に係る故障診断方法及び故障診断装置では、上記の課題を解決するために、排気通路を流れる排気ガスをEGRガスとして循環通路を通して吸気通路に還流させるときに、循環通路に設けられたEGRバルブで循環通路を流れる排気ガスの流量を制御する内燃機関において、吸気通路に設けられた吸気酸素センサのヒータのデューティー比をモニタして閾値と比較することにより、吸気酸素センサの故障を判定する。
本発明の一態様によれば、吸気側の酸素センサのヒータのデューティー比をモニタして閾値と比較することにより、この酸素センサの故障を判定するため、車両の性能に与える影響を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る故障診断装置の構成例を示す図である。 吸気酸素センサの故障診断の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 複数の閾値を設定した場合における故障診断の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 吸気酸素センサへの通電を停止する場合における故障診断の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 目標EGR率を低下させる場合における故障診断の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
次に、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な構成部品については以下の説明を参酌して判断すべきものである。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
以下の詳細な説明では、本発明の一実施形態の完全な理解を提供するように多くの特定の細部について記載される。しかしながら、かかる特定の細部がなくても1つ以上の実施態様が実施できることは明らかであろう。他にも、図面を簡潔にするために、周知の構造及び装置が略図で示されている。
<実施形態>
以下に、本発明の一実施形態に係る故障診断装置について説明する。
(故障診断装置)
主として排気ガス中の窒素酸化物(NOx)低減や燃費向上を目的として、自動車用の小型内燃機関において燃焼後の排気ガスの一部を再度吸気させるEGR(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環)という技術が知られている。
図1に示すように、本実施形態に係る故障診断装置は、EGRを採用した排気還流システムに設けられる。この排気還流システムでは、例えば4ストロークサイクルの火花点火式ガソリン機関からなる内燃機関1(エンジン)の上流側には、吸気ガスを通過させるための吸気通路2が配置されている。また、この内燃機関1の下流側には、排気ガスを通過させるための排気通路3が配置されている。
吸気通路2は、吸気口であるエアインテーク(図示省略)を介して外部へ開放され、このエアインテークから吸気ガスとして外部の空気を取り入れる。このエアインテークの下流側には、吸気ガスの流入量を調整するための吸気バルブ4が配置されている。吸気バルブ4の下流側には、吸気ガスの圧力を大気圧以上に高める過給機5の吸気側のコンプレッサ5aが配置されている。
コンプレッサ5aの下流側には、吸気ガス中の酸素の濃度を計測するための吸気酸素センサ6が配置されている。吸気酸素センサ6の下流側には、吸気ガスの流入量を制御する電子制御式のスロットルバルブを内蔵したスロットルチャンバ―7が配置されている。スロットルチャンバ―7の下流側には、圧縮等により温度が上がった吸気ガスを冷却するための冷却装置であるインタークーラー8が配置されている。
ここで、内燃機関1は、例えば直噴型の構成であり、気筒内に燃料を噴射する燃料噴射バルブ(図示省略)を気筒毎に備えている。吸気通路2は、インタークーラー8と内燃機関1との間において、内燃機関1の各気筒への吸気配分を均一にするための吸気マニホールドとして内燃機関1の気筒毎に分岐している。上記燃料噴射バルブにおける燃料噴射量は、吸気酸素センサ6の検出信号に基づき、フィードバック制御されている。また、内燃機関1には、クランクケースの圧力を逃がすための通気口となるPCVバルブ(図示省略)が配置されている。
排気通路3は、内燃機関1の下流側において、排気マニホールドとして内燃機関1の排気ガスの複数の流路を1つにまとめる。その下流側では、排気通路3が二股に分岐し、一方に過給機5の排気側のタービン5bが配置され、他方にウェイストゲートバルブ9が配置されている。このウェイストゲートバルブ9は、開閉することで排気ガスの一部を分流させることにより過給機5のタービン5bへの排気ガスの流入量を調節する。このタービン5b及びウェイストゲートバルブ9の下流側には、マニ触媒や床下触媒等の排気浄化装置10が配置されている。排気浄化装置10の下流側には、排気消音器(図示省略)が配置されている。この排気消音器を介して排気通路3は外部へ開放され、排気通路3を通過してきた排気ガスは外部へ放出される。
また、この排気還流システムでは、吸気通路2と排気通路3とを連結する循環通路11が配置されている。この循環通路11は、排気浄化装置10の下流かつ排気消音器の上流において排気通路3から分岐し、過給機5の吸気側のコンプレッサ5aの前段において吸気通路2と合流し、排気通路3から吸気通路2へ排気ガスの一部をEGRガスとして通過させる。この循環通路11には、EGRガスを冷却するEGRクーラー12が配置されている。このEGRクーラー12の下流側には、排気側から吸気側へのEGRガスの流入量を調節するEGRバルブ13が配置されている。このEGRバルブ13の下流側において、循環通路11は吸気通路2と合流する。吸気通路2を通過する吸気ガスは、循環通路11を通過してきたEGRガスと混合することにより、混合ガスとなる。すなわち、EGRが行われた場合、過給機5の吸気側のコンプレッサ5aには、この混合ガスが流入することになる。以降、過給機5の吸気側のコンプレッサ5aの下流側において、吸気通路2には、吸気ガスとして混合ガスが通過する。この場合、吸気酸素センサ6を用いることで、混合ガスの中に占めるEGRガスの割合を示すEGR率を計測することができる。
吸気酸素センサ6は、センサを吸気管に装着するためのケーシングの内部に素子を配置し、ケーシングの一端から突出する素子先端部を覆うように、ガス導入孔付きのプロテクタをケーシングに固定した構成をなしている。プロテクタの固定は、ケーシングに対して溶接や加締め等の接合により実現される。
なお、本実施形態では、排気還流システム内に過給機5を配置した構成例について説明しているが、実際には、過給機5は必須ではない。
更に、排気還流システムには、各種センサからの出力結果を入力して各種バルブ機構を制御する電子制御装置20が配置されている。例えば、電子制御装置20は、吸気通路2に設置された吸気酸素センサ6からの出力に基づいて吸気中の酸素濃度を検出し、その検出された酸素濃度から実EGR率を算出し、内燃機関1の運転条件から決定される目標EGR率と、算出された実EGR率との間に差異があったときに、目標EGR率になるようにEGRバルブ13を制御する。また、電子制御装置20は、内燃機関1の運転条件毎に、目標EGR率と実EGR率との差分を補正係数として記憶し、目標EGR率を補正する。
(吸気酸素センサの故障診断)
ここで、例えば寒冷時の朝、冷え込む時間帯等に内燃機関1を始動すると、ガスの温度も低い状態になり、吸気酸素センサ6は低い温度のため活性化されず、正確な信号を送ることができない。そのため、吸気酸素センサ6には、通電により発熱して吸気酸素センサ6の素子を暖機するヒータが設けられている。更に、このヒータによって加熱された吸気酸素センサ6の素子又はその周囲の温度を検出する温度センサが設けられている。
電子制御装置20は、この温度センサの検出する温度に基づいて設定される温度用デューティー値により吸気酸素センサ6の温度が活性温度範囲に入るようにヒータの通電状態のデューティー比を制御する。なお、デューティー比とは、クロック信号など、周期的に「H」と「L」を繰り返す信号における1周期内の「H」の時間と「L」の時間の割合である。例えば、方形波のパルスでは、パルス幅をパルス周期で割ったものがデューティー比である。
なお、本実施形態では、吸気酸素センサ6の素子の温度を検出するために、別途の温度センサを用いるようにしているが、固体電解質体からなる素子自身のインピーダンスを検出して素子の温度を算出するようにしても良い。
本実施形態では、電子制御装置20は、吸気酸素センサ6のヒータのデューティー比をモニタして閾値と比較することにより、吸気酸素センサ6の故障を判定する。
この場合、電子制御装置20は、吸気酸素センサ6のヒータのデューティー比をモニタするモニタ機能と、吸気酸素センサ6のヒータのデューティー比と閾値とを比較することにより、吸気酸素センサ6の故障を判定する判定機能とを有する。
図2を参照して、吸気酸素センサの故障診断の処理の流れの一例について説明する。
まず、電子制御装置20は、吸気酸素センサ6のヒータのデューティー比をモニタして、そのデューティー比を読み込む(ステップS101)。
次に、電子制御装置20は、読み込んだデューティー比と閾値とを比較し、デューティー比が閾値以上(デューティー比≧閾値)であるか否かを判定する(ステップS102)。
ここで、電子制御装置20は、デューティー比が閾値以上である(デューティー比≧閾値)と判定した場合(ステップS102でYes)には、吸気酸素センサ6の異常(故障発生)と判定し(ステップS103)、一連の処理を終了する。
反対に、電子制御装置20は、デューティー比が閾値より小さい(デューティー比<閾値)と判定した場合(ステップS102でNo)には、正常と判定し、直ちに一連の処理を終了する。
これにより、従来技術における制御のように内燃機関1の他のパラメータ(例えば空燃比)を振る必要がないため、排気、燃費、運動性等の他の性能へ影響が及ぶことなく診断を実施できる。
(複数の閾値の設定)
また、電子制御装置20は、上記の閾値として、複数の閾値を設定し、内燃機関1の運転状態に応じて閾値を切り替えるようにしても良い。すなわち、内燃機関1の運転状態に応じて複数の閾値のいずれかに切り替える。
この場合、電子制御装置20は、更に、内燃機関1の運転状態に応じて閾値を変更する機能を有する。
図3を参照して、複数の閾値を設定した場合における吸気酸素センサの故障診断の処理の流れの一例について説明する。
まず、電子制御装置20は、吸気酸素センサ6のヒータのデューティー比をモニタして、そのデューティー比を読み込む(ステップS101)。
次に、電子制御装置20は、過給中であるか否かを判定する(ステップS201)。
例えば、電子制御装置20は、過給機5が稼働中の場合、又は、吸気通路2、排気通路3及び循環通路11をガスが通過している場合には、過給中であると判定するようにしても良い。若しくは、電子制御装置20は、ウェイストゲートバルブ9が閉鎖されている場合には過給中であると判定し、ウェイストゲートバルブ9が開放されている場合には過給中ではないと判定するようにしても良い。なお、当該ステップS201から後述するステップS203までの処理は、上記のステップS102の処理の一例である。
ここで、電子制御装置20は、過給中であると判定した場合(ステップS201でYes)には、上記の閾値を第1閾値に切り替え、読み込んだデューティー比と第1閾値とを比較し、デューティー比が第1閾値以上(デューティー比≧第1閾値)であるか否かを判定する(ステップS202)。
反対に、電子制御装置20は、過給中ではないと判定した場合(ステップS201でNo)には、上記の閾値を第2閾値に切り替え、読み込んだデューティー比と第2閾値とを比較し、デューティー比が第2閾値以上(デューティー比≧第2閾値)であるか否かを判定する(ステップS203)。
ここで、電子制御装置20は、デューティー比が第1閾値以上である(デューティー比≧第1閾値)と判定した場合(ステップS202でYes)、又はデューティー比が第2閾値以上である(デューティー比≧第2閾値)と判定した場合(ステップS203でYes)には、吸気酸素センサ6の異常(故障発生)と判定し(ステップS103)、一連の処理を終了する。
反対に、電子制御装置20は、デューティー比が第1閾値より小さい(デューティー比<第1閾値)と判定した場合(ステップS202でNo)、又はデューティー比が第2閾値より小さい(デューティー比<第2閾値)と判定した場合(ステップS202でNo)には、正常と判定し、直ちに一連の処理を終了する。
これにより、例えば内燃機関1の運転状態に応じて閾値を変更することで、診断の精度を向上できる。
(吸気酸素センサへの通電停止)
また、電子制御装置20は、上記の閾値として、上限閾値(許容範囲の上限値)を設定しておき、吸気酸素センサ6のヒータのデューティー比が上限閾値以上であるときには、吸気酸素センサ6のプロテクタの異常(破損、脱落等)と判断し、吸気酸素センサ6への通電を停止するようにしても良い。なお、この上限閾値は、上記プロテクタの異常(破損、脱落等)を判断するための固有の閾値であると好ましい。
この場合、電子制御装置20は、更に、吸気酸素センサ6への通電及びその停止を制御する機能を有する。
吸気酸素センサ6のプロテクタが破損又は脱落等した場合には、吸気酸素センサ6の素子にガスが直接的に当たるので、素子から正常時よりも多くの熱が奪われる。このとき、吸気酸素センサ6の素子の温度を一定に保つために、ヒータに通電する時間又は回数が増大し、デューティー比が大きくなる。
図4を参照して、吸気酸素センサへの通電を停止する場合における吸気酸素センサの故障診断の処理の流れの一例について説明する。
まず、電子制御装置20は、吸気酸素センサ6のヒータのデューティー比をモニタして、そのデューティー比を読み込む(ステップS101)。
次に、電子制御装置20は、読み込んだデューティー比と上限閾値とを比較し、デューティー比が上限閾値以上(デューティー比≧上限閾値)であるか否かを判定する(ステップS301)。
なお、当該ステップS301の処理は、上記のステップS102の処理の一例である。実際には、当該ステップS301の処理は、上記のステップS102の処理と同一でも良い。また、実際には、電子制御装置20は、デューティー比が上限閾値より大きい(デューティー比>上限閾値)か否かを判定するようにしても良い。
ここで、電子制御装置20は、デューティー比が上限閾値以上である(デューティー比≧上限閾値)と判定した場合(ステップS301でYes)には、吸気酸素センサ6の異常(故障発生)と判定する(ステップS103)。
更に、電子制御装置20は、吸気酸素センサ6のプロテクタの異常(破損、脱落等)と判断し、吸気酸素センサ6への通電を停止し(ステップS302)、一連の処理を終了する。
反対に、電子制御装置20は、デューティー比が上限閾値より小さい(デューティー比<上限閾値)と判定した場合(ステップS301でNo)には、正常と判定し、直ちに一連の処理を終了する。
これにより、吸気酸素センサ6のプロテクタが破損又は脱落等したときに、吸気酸素センサ6の素子が被水により破損することや、吸気酸素センサ6の素子が発火点となって吸気通路2内で燃焼すること等を防ぐことができる。
(目標EGR率の低下)
また、電子制御装置20は、上記の閾値として、下限閾値(許容範囲の下限値)を設定しておき、吸気酸素センサ6のヒータのデューティー比が下限閾値よりも小さいときには、吸気酸素センサ6のプロテクタの異常(目詰まり等)と判断し、目標EGR率を下げるようにしても良い。なお、この下限閾値は、上記プロテクタの異常(目詰まり等)を判断するための固有の閾値であると好ましい。
この場合、電子制御装置20は、更に、目標EGR率を変更する機能を有する。
吸気酸素センサ6のプロテクタが目詰まり等して、吸気酸素センサ6の素子にガスが当たりにくくなっているときには、吸気酸素センサ6によるEGR率の計量精度が悪化することが想定される。そのため、このようなときには、計量精度要求が低い内燃機関1の運転状態となるように目標EGR率を下げる。
図5を参照して、目標EGR率を低下させる場合における吸気酸素センサの故障診断の処理の流れの一例について説明する。
まず、電子制御装置20は、吸気酸素センサ6のヒータのデューティー比をモニタして、そのデューティー比を読み込む(ステップS101)。
次に、電子制御装置20は、読み込んだデューティー比と下限閾値とを比較し、デューティー比が下限閾値より小さい(デューティー比<下限閾値)か否かを判定する(ステップS401)。
なお、当該ステップS401の処理は、上記のステップS102の処理の変形例である。実際には、電子制御装置20は、当該ステップS401の処理を、上記のステップS102(又はステップS301)の処理と同時に/並行して実施しても良い。また、実際には、電子制御装置20は、デューティー比が下限閾値以下(デューティー比≦下限閾値)であるか否かを判定するようにしても良い。
ここで、電子制御装置20は、デューティー比が下限閾値より小さい(デューティー比<下限閾値)と判定した場合(ステップS401でYes)には、吸気酸素センサ6の異常(故障発生)と判定する(ステップS103)。
更に、電子制御装置20は、吸気酸素センサ6のプロテクタの異常(目詰まり等)と判断し、目標EGR率を下げて(ステップS402)、一連の処理を終了する。
反対に、電子制御装置20は、デューティー比が下限閾値以上である(デューティー比≧下限閾値)と判定した場合(ステップS401でNo)には、正常と判定し、直ちに一連の処理を終了する。
これにより、運転性の悪化を防ぎつつ、燃費の悪化を緩和することができる。
上記の特許文献1に記載の従来技術は、排気側に取り付けたA/Fセンサの反応遅れに基づくA/Fセンサの異常診断を目的とするものである。一方、本実施形態では、吸気側に取り付けた酸素センサのヒータのデューティー比に基づく酸素センサの異常診断を目的とするものである。すなわち、特許文献1に記載の従来技術と、本実施形態とは、異常診断の手法及び診断の対象が異なる。
(本実施形態の効果)
本実施形態によれば、以下のような効果を奏する。
(1)本実施形態に係る故障診断方法では、排気通路を流れる排気ガスをEGRガスとして循環通路を通して吸気通路に還流させるときに、循環通路に設けられたEGRバルブで循環通路を流れる排気ガスの流量を制御する内燃機関において、吸気通路に設けられた吸気酸素センサのヒータのデューティー比をモニタして閾値と比較することにより、吸気酸素センサの故障を判定する。
その結果、従来技術における制御のように内燃機関の他のパラメータ(例えば空燃比)を振る必要がないため、排気、燃費、運動性等の他の性能へ影響が及ぶことなく診断を実施できる。
(2)本実施形態に係る故障診断方法では、閾値として、複数の閾値を設定しておき、内燃機関の運転状態に応じて閾値を切り替える。
これにより、例えば内燃機関の運転状態に応じて閾値を変更することで、診断の精度を向上できる。
(3)本実施形態に係る故障診断方法では、閾値として、上限閾値を設定しておき、吸気酸素センサのヒータのデューティー比が上限閾値以上であるときには、吸気酸素センサのプロテクタの破損又は脱落と判断し、吸気酸素センサへの通電を停止する。
これにより、吸気酸素センサのプロテクタが破損又は脱落等したときに、吸気酸素センサの素子が被水により破損することや、吸気酸素センサの素子が発火点となって吸気通路内で燃焼すること等を防ぐことができる。
(4)本実施形態に係る故障診断方法では、閾値として、下限閾値を設定しておき、吸気酸素センサのヒータのデューティー比が下限閾値よりも小さいときには、吸気酸素センサのプロテクタの目詰まりと判断し、目標EGR率を下げる。
これにより、運転性の悪化を防ぎつつ、燃費の悪化を緩和することができる。
以上、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これらの説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態の種々の変形例とともに本発明の別の実施形態も明らかである。したがって、特許請求の範囲は、本発明の範囲及び要旨に含まれるこれらの変形例又は実施形態も網羅すると解すべきである。
例えば、予め設定された(2つの)異なる内燃機関の運転状態で、吸気酸素センサのヒータのデューティー比を各々モニタし、それらのデューティー比の差分値を閾値と比較することにより、吸気酸素センサの故障を判定するようにしても良い。このように、モニタしたデューティー比を複数用いて閾値と比較される差分値を生成した上で、その差分値と閾値とを比較する態様についても、本発明の「吸気酸素センサのヒータのデューティー比をモニタして閾値と比較する」態様に含まれるものである。
1 内燃機関
2 吸気通路
3 排気通路
4 吸気バルブ
5 過給機
5a コンプレッサ
5b タービン
6 吸気酸素センサ
7 スロットルチャンバ―
8 インタークーラー
9 ウェイストゲートバルブ
10 排気浄化装置
11 循環通路
12 EGRクーラー
13 EGRバルブ
20 電子制御装置

Claims (4)

  1. 排気通路を流れる排気ガスをEGRガスとして循環通路を通して吸気通路に還流させるときに、前記循環通路に設けられたEGRバルブで前記循環通路を流れる排気ガスの流量を制御する内燃機関において、前記内燃機関が過給中であるか否かに応じて閾値を設定し、前記吸気通路に設けられた吸気酸素センサのヒータのデューティー比をモニタして前記閾値と比較することにより、前記吸気酸素センサの故障を判定することを特徴とする故障診断方法。
  2. 前記閾値として、上限閾値を設定しておき、
    前記吸気酸素センサのヒータのデューティー比が前記上限閾値以上であるときには、前記吸気酸素センサのプロテクタの破損又は脱落と判断し、前記吸気酸素センサへの通電を停止することを特徴とする請求項1に記載の故障診断方法。
  3. 前記閾値として、下限閾値を設定しておき、
    前記吸気酸素センサのヒータのデューティー比が前記下限閾値よりも小さいときには、前記吸気酸素センサのプロテクタの目詰まりと判断し、目標EGR率を下げることを特徴とする請求項1又は2に記載の故障診断方法。
  4. 内燃機関の下流側に配置された排気通路を流れる排気ガスをEGRガスとして前記内燃機関の上流側に配置された吸気通路に還流させる循環通路と、
    前記循環通路を流れる排気ガスの流量を制御するEGRバルブと、
    前記吸気通路に設けられた吸気酸素センサのヒータと、
    前記吸気酸素センサのヒータのデューティー比をモニタするモニタ機能部と、
    前記内燃機関が過給中であるか否かに応じて閾値を設定し、前記吸気酸素センサのヒータのデューティー比と前記閾値とを比較することにより、前記吸気酸素センサの故障を判定する判定機能部と、
    を備えることを特徴とする故障診断装置。
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