JP7447823B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気中の微粒子物質等を捕集する排気浄化フィルタの故障診断と、排気の一部を吸気通路に再循環する排気再循環装置の故障診断と、を行うエンジン制御装置に関する。
エンジンに適用される装置として、排気の一部を吸気通路に再循環するEGR(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環)装置がある。EGR装置は、排気通路と吸気通路とを繋ぐEGR通路と、EGR通路に設置されたEGRバルブと、を備えている。EGRバルブは、その開度の変更に応じて、EGR通路を通って吸気通路に再循環される排気、いわゆるEGRガスの流路面積を変化させる。そして、EGRシステムは、排気通路と吸気通路との差圧を利用して、排気を吸気通路に再循環させている。
こうしたEGR装置の異常診断を行うエンジン制御装置として、特許文献1に記載の装置が知られている。同文献に記載のエンジン制御装置では、燃料カットの実施中に、EGRバルブを全閉状態として吸気圧を計測した後、同EGRバルブを所定の開度まで開いた状態で再び吸気圧を計測する。そして、両吸気圧の計測値の比較結果からEGRシステムの異常の有無を診断している。
特開2010-180723号公報
ところで、車載等のエンジンにおいて、排気中の微粒子物質等を捕集する排気浄化フィルタを備えるものがある。外部からの衝撃や熱衝撃により、排気浄化フィルタに欠損が生じることがある。そうした場合、欠損した部分を通って排気がフィルタをすり抜けてしまうため、微粒子物質等の捕集機能が低下する。よって、排気浄化フィルタの欠損の有無についても診断することが望ましい。発明者は、排気浄化フィルタの欠損の有無を診断する方法として、フィルタ前後の排気の温度や圧力の計測値を用いて診断を行う方法を提案している。
一方、上記EGR装置の異常診断では、EGRバルブの開度を変更している。EGRバルブの開度の変更により、排気の再循環量が変化すると、排気浄化フィルタに流入する排気の状態が変化する。そのため、EGR装置の異常診断と、排気浄化フィルタの欠損の有無の診断とが同時に行われると、排気浄化フィルタの欠損の有無の診断精度が悪化する虞がある。
上記課題を解決するエンジン制御装置は、排気通路に設けられた排気浄化フィルタと、排気通路を流れる排気の一部を吸気通路に再循環する排気再循環装置と、を備えるエンジンに適用される。排気再循環装置は、吸気通路に再循環される排気の通路である排気再循環通路と、同排気再循環通路の排気の流路面積を開度の変更に応じて変化させる排気再循環バルブと、を備えている。そして上記エンジン制御装置は、排気再循環バルブの開度を変更するとともに、同開度の変更前の吸気の状態量の計測値と同開度の変更後の前記吸気の状態量の計測値とに基づき排気再循環装置の異常の有無を診断する第1診断処理を既定の第1診断実行条件の成立に応じて実行する。また、上記エンジン制御装置は、排気浄化フィルタに流入する排気の状態量の計測値と同排気浄化フィルタから流出した排気の状態量の計測値とに基づき同排気浄化フィルタの欠損の有無を診断する第2診断処理を既定の第2診断実行条件の成立に応じて実行する。さらに、上記エンジン制御装置は、第1診断処理、及び第2診断処理を同時には実行しないようにしている。
第1診断処理において、排気再循環バルブの開度が変更されると、排気浄化フィルタに流入する排気の状態が変化する。そのため、第2診断処理の実行中に第1診断処理による排気再循環バルブの開度変更が行われると、第2診断処理での排気の状態量の計測値に基づく排気浄化フィルタの欠損の有無の診断精度が悪化する虞がある。これに対して、上記エンジン制御装置では、第1診断実行条件と第2診断実行条件とが共に成立したとした場合にも、第1診断処理と第2診断処理とを同時には実行しないようにしている。そのため、排気再循環装置の異常の有無を診断するための排気再循環バルブの開度変更により、排気浄化フィルタの欠損の有無の診断精度が悪化することが避けられる。
排気の状態量に基づく第2診断処理は、吸気の状態量に基づく第1診断処理に比べて、高い精度で診断可能な診断の実行機会が限られる。よって、上記エンジン制御装置では、第1診断実行条件、及び第2診断実行条件が共に成立したときには、第1診断処理の実行を保留して第2診断処理を実行することが望ましい。さらに、第1診断処理の実行を保留して第2診断処理を実行した場合には、同第2診断処理の終了後に第1診断処理を実行するとよい。
燃料カット制御の実行中のように、エンジンが燃焼を停止し、かつエンジンの回転が維持された状態にあるときには、吸気及び排気の状態が安定しているため、第1診断処理及び第2診断処理での診断精度が高くなる。よって、上記第1診断実行条件、及び第2診断実行条件はいずれも、エンジンが燃焼を停止し、かつ同エンジンの回転が維持された状態であることを成立の要件とすることが望ましい。
なお、第2診断処理での排気浄化フィルタの欠損の有無の診断には、排気の温度を排気の状態量として用いることが可能である。さらにそうした場合の第2診断処理において、排気浄化フィルタに流入する排気の温度の変化量と、排気浄化フィルタから流出する排気の温度の変化量と、の差に基づき、排気浄化フィルタの欠損の有無を診断するようにしてもよい。
エンジン制御装置の一実施形態の構成を模式的に示す図。 同エンジン制御装置が第1診断処理を実行しているときの、図2(a)はEGRバルブ開度の推移を、図2(b)はEGR量の推移を、図2(c)は吸気圧の推移を、それぞれ示すタイムチャート。 排気浄化フィルタの欠損が無い状態で上記エンジン制御装置が第2診断処理を実行するときの、図3(a)は排気流量の推移を、図3(b)は入りガス温及び出ガス温の推移を、図3(c)はそれらガス温の変化量の推移を、図3(d)は変化量差の推移を、それぞれ示すタイムチャート。 排気浄化フィルタの欠損が有る状態で上記エンジン制御装置が第2診断処理を実行するときの、図4(a)は排気流量の推移を、図4(b)は入りガス温及び出ガス温の推移を、図4(c)はそれらガス温の変化量の推移を、図4(d)は変化量差の推移を、それぞれ示すタイムチャート。 上記エンジン制御装置が実行する診断実行ルーチンのフローチャート。
以下、エンジン制御装置の一実施形態を、図1~図5を参照して詳細に説明する。
<エンジンの構成>
まず、図1を参照して、本実施形態のエンジン制御装置の制御対象となるエンジン10の構成を説明する。図1に示すように、エンジン10は、燃焼室11への吸気の導入路である吸気通路15と、燃焼室11からの排気の排出路である排気通路20と、を有している。燃焼室11には、吸気と燃料との混合気を火花放電により点火する点火装置14が設置されている。
エンジン10の吸気通路15には、エアクリーナ16、スロットルバルブ17、及びインジェクタ18が設けられている。エアクリーナ16は、塵などの吸気中の不純物を濾過するためのフィルタである。スロットルバルブ17は、吸気通路15を流れる吸気の流量を調整するためのバルブである。インジェクタ18は、スロットルバルブ17を通過して燃焼室11に流入する吸気中に燃料を噴射するための燃料噴射弁である。吸気通路15は、吸気バルブ19を介して燃焼室11に接続されている。吸気バルブ19は、エンジン10の回転に同期にして開閉駆動される。そして、吸気通路15は、吸気バルブ19の開弁時には燃焼室11に連通され、吸気バルブ19の閉弁時には燃焼室11から遮断される。
エンジン10の排気通路20には、排気浄化フィルタ21、及び触媒装置22が設けられている。排気浄化フィルタ21は、排気通路20を流れる排気中の微粒子物質を捕集するためのフィルタである。触媒装置22は、排気通路20における排気浄化フィルタ21よりも下流側の部分に設置されている。触媒装置22には、排気中の炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)を酸化すると同時に排気中の窒素酸化物(NOx)を還元する三元触媒が担持されている。なお、排気通路20は、排気バルブ23を介して燃焼室11に接続されている。排気バルブ23は、エンジン10の回転に同期して開閉駆動される。そして、排気通路20は、排気バルブ23の開弁時には燃焼室11に連通し、排気バルブ23の閉弁時には燃焼室11から遮断される。
さらに、エンジン10は、排気の一部を吸気通路15に再循環する排気再循環装置24を有している。排気再循環装置24は、EGR通路25、EGRクーラ26、及びEGRバルブ27を備えている。EGR通路25は、吸気通路15に再循環する排気、いわゆるEGRガスの流路となる配管である。EGR通路25は、排気通路20における排気浄化フィルタ21よりも上流側の部分と、吸気通路15におけるスロットルバルブ17よりも下流側の部分と、を繋ぐように設けられている。EGRクーラ26は、EGR通路25を流れるEGRガスを冷却するための冷却器である。EGRバルブ27は、開度変更に応じてEGR通路25の流路面積を変化させることで、EGR通路25を通って吸気通路15に再循環されるEGRガスの流量であるEGR量を調整するバルブである。
また、エンジン10には、同エンジン10の運転状態を検出するための各種センサが設けられている。こうしたセンサには、大気圧センサ30、外気温センサ31、エアフローメータ32、吸気圧センサ33、入りガス温センサ34、出ガス温センサ35、クランク角センサ36、及び水温センサ37が含まれる。大気圧センサ30は大気圧PAを検出するセンサであり、外気温センサ31は外気温THAを検出するセンサである。エアフローメータ32は、吸気通路15におけるスロットルバルブ17よりも上流側の部分の吸気流量GAを検出するセンサである。吸気圧センサ33は、吸気通路15におけるスロットルバルブ17よりも下流側の部分の圧力である吸気圧PMを検出するセンサである。入りガス温センサ34は、排気浄化フィルタ21に流入する排気の温度である入りガス温TINを検出するセンサである。出ガス温センサ35は、排気浄化フィルタ21から流出した排気の温度である出ガス温TOUTを検出するセンサである。クランク角センサ36は、エンジン10の出力軸であるクランク軸38の回転角であるクランク角θcを検出するセンサである。水温センサ37は、エンジン10の冷却水温THWを検出するセンサである。
<エンジン制御装置の構成>
以上のように構成されたエンジン10は、エンジン制御装置としての電子制御ユニット40により制御されている。電子制御ユニット40は、演算処理回路41、メモリ42を備えるマイクロコンピュータとして構成されている。電子制御ユニット40には、上述の各センサの検出信号が入力されている。電子制御ユニット40は、各センサの検出信号から把握されるエンジン10の運転状態に基づき、点火時期、スロットル開度、燃料噴射量、EGRバルブ開度などのエンジン10の操作量を決定する。そして、電子制御ユニット40は、決定した操作量に基づき、点火装置14、スロットルバルブ17、インジェクタ18、EGRバルブ27などを駆動することで、エンジン制御を行っている。
電子制御ユニット40は、車両の惰性走行時にエンジン10の燃料噴射を停止する燃料カット制御を、エンジン制御の一環として行っている。また、電子制御ユニット40は、エンジン10の運転中に、排気再循環装置24の異常の有無を診断する第1診断処理と、排気浄化フィルタ21の欠損の有無を診断する第2診断処理と、を行っている。
<第1診断処理>
まず、第1診断処理について説明する。第1診断処理で診断する排気再循環装置24の異常は、EGRバルブ27の弁固着やEGR通路25の詰り等によりEGR量を調整不能な状態を指す。第1診断処理は、エンジン10の燃料カット制御中に実施される。第1診断処理では、EGRバルブ開度を変更するとともに、その変更に伴う吸気圧PMの変化の有無により排気再循環装置24の異常の有無を診断している。
図2(a)~(c)は、第1診断処理を実行しているときの下記状態量の推移を示している。すなわち、図2(a)はEGRバルブ開度の推移を、図2(b)はEGR量の推移を、図2(c)は吸気圧PMの推移を、それぞれ示している。なお、図2(b)、及び図2(c)には、排気再循環装置24が正常に機能しているときのEGRバルブ開度、及び吸気圧PMの推移が実線で示されている。また、図2(b)、及び図2(c)には、排気再循環装置24が上記異常となったときのEGRバルブ開度、及び吸気圧PMの推移が破線で併せ示されている。なお、以下の説明では、EGRガスの流路面積が「0」となるEGRバルブ開度を全閉開度と記載し、EGRバルブ開度の変更範囲内でEGRガスの流路面積が最大となるEGRバルブ開度を全開開度と記載する。
図2では、時刻t1に第1診断処理が開始されると、EGRバルブ開度が全閉開度から全開開度に変更される。そして、その後の時刻t2までEGRバルブ開度を全開開度に維持した後、EGRバルブ開度を全開開度から全閉開度に変更している。排気再循環装置24が正常に機能している場合には、全閉開度から全開開度へのEGRバルブ開度の変更に応じてEGR量が増加する。そして、吸気通路15に導入されたEGRガスの分、吸気通路15のガス流量が増加して、吸気圧PMが高くなる。これに対して、排気再循環装置24に異常がある場合には、全閉開度から全開開度へのEGRバルブ開度の変更を指令してもEGR量が殆ど変化しない。そのため、この場合には、EGRバルブ開度を変更しても、吸気圧PMはほぼ一定に保たれる。
第1診断処理では、全閉開度から全開開度へのEGRバルブ開度の変更前後の吸気圧PMの変化量を計測している。そして、計測した吸気圧PMの変化量が既定の異常判定値を超える場合には排気再循環装置24に異常無し、同変化量が異常判定値以下の場合には排気再循環装置24に異常有り、と診断している。
<第2診断処理>
続いて、第2診断処理について説明する。排気浄化フィルタ21は、セラミクスなどの多孔質の材料により形成されている。こうした排気浄化フィルタ21が、外部からの衝撃や熱衝撃により欠損すると、排気中の微粒子物質がその欠損した部分をすり抜けて、外気に漏出してしまう。第2診断処理では、こうした排気浄化フィルタ21の欠損の有無を、燃料カット制御の開始後の入りガス温TIN及び出ガス温TOUTに基づき診断している。
図3(a)は、排気浄化フィルタ21に欠損が無い場合の燃料カット制御開始後における排気流量GEの推移を、図3(b)はそのときの入りガス温TIN及び出ガス温TOUTの推移を、それぞれ示している。図3の時刻t10に燃料カット制御が開始されて、燃焼室11での混合気の燃焼が休止されると、燃焼室11から排気通路20に新気が排出される。排気通路20を流れるガスが既燃ガスから新気に置き換わるにつれて、排気通路20の排気流量GEは減少する。また、燃料カット制御の開始後には、排気浄化フィルタ21に流入するガスも、高温の既燃ガスから新気に置き換わる。そのため、燃料カット制御の開始後の時刻t11からは、入りガス温TINが低下し始めている。そして、入りガス温TINの低下に応じて、出ガス温TOUTも低下するようになる。
排気浄化フィルタ21は、エンジン10の燃焼中に、排気からの受熱により、高温となっている。こうした排気浄化フィルタ21の温度は、燃料カット制御が開始されても、直ぐには下がらない。そのため、燃料カット制御の開始後暫くは、入りガス温TINよりも排気浄化フィルタ21の温度の方が高い状態となる。このときの排気浄化フィルタ21を通過する排気は、排気浄化フィルタ21から熱を受け取る。よって、燃料カット制御の開始後の出ガス温TOUTの低下は、入りガス温TINの低下に遅れて生じることになる。
一方、図4(a)は、排気浄化フィルタ21に欠損が有る場合の燃料カット制御開始後における排気流量GEの推移を、図4(b)はそのときの入りガス温TIN及び出ガス温TOUTの推移を、それぞれ示している。排気浄化フィルタ21に欠損が有る場合には、排気の一部が欠損した部分を通って排気浄化フィルタ21を素通りする。そのため、このときの排気浄化フィルタ21の通過中に排気が受け取る熱量は、欠損が無い場合よりも少なくなる。よって、排気浄化フィルタ21に欠損が有る場合には、欠損が無い場合に比べて、燃料カット制御の開始後の入りガス温TINの低下に対する出ガス温TOUTの低下の遅れが小さくなる。
ここで、燃料カット制御の開始後における入りガス温TINが低下していく過程での、排気浄化フィルタ21と排気との間の熱交換について考える。以下の説明では、排気浄化フィルタ21に流入する排気が持つ熱量を入りガス熱量としたときの、同入りガス熱量の単位時間当たりの変化量を入りガス熱量変化dQINと記載する。また、排気浄化フィルタ21から流出する排気が持つ熱量を出ガス熱量としたときの、同出ガス熱量の単位時間当たりの変化量を、出ガス熱量変化dQOUTと記載する。さらに、排気浄化フィルタ21から排気が受け取る単位時間当たりの熱量を受熱量dQFと記載する。受熱量dQFは、出ガス熱量変化dQOUTから入りガス熱量変化dQINを引いた差として求められる(dQF=dQOUT-dQIN)。入りガス熱量変化dQINは、排気流量GE、入りガス温変化dTIN、及び排気の比熱Cの積として求められる(dQIN=GE×dTIN×C)。一方、出ガス熱量変化dQOUTは、排気流量GE、出ガス温変化dTOUT、及び排気の比熱Cの積として求められる(dQOUT=GE×dTOUT×C)。よって、受熱量dQFは、出ガス温変化dTOUTから入りガス温変化dTINを引いた差に比例する値となる。以下の説明では、出ガス温変化dTOUTから入りガス温変化dTINを引いた差を変化量差Δと記載する。
図3(c)には、排気浄化フィルタ21に欠損が無い場合の入りガス温変化dTIN、及び出ガス温変化dTOUTの推移が、図3(d)にはその場合の変化量差Δの推移が示されている。一方、図4(c)には、排気浄化フィルタ21に欠損が有る場合の入りガス温変化dTIN、及び出ガス温変化dTOUTの推移が、図4(d)にはその場合の変化量差Δの推移が、それぞれ示されている。また、図3及び図4に示す時刻t12は、入りガス温TINの低下が始まった時刻t11から既定の診断時間Aが経過した時点を示している。
第2診断処理において電子制御ユニット40は、時刻t11から時刻t12までの期間に、既定のサンプリング周期毎に入りガス温TIN、及び出ガス温TOUTの検出値を読込み、その値から変化量差Δを演算している。そして、電子制御ユニット40は、時刻t11から時刻t12までの期間における変化量差Δの積算値Sを求めている。積算値Sの値は、図3(d)及び図4(d)のハッチングで示された部分の面積に対応している。こうした積算値Sの値は、上記期間に、排気が排気浄化フィルタ21から受け取った熱の総量に比例した値となる。
本実施形態では、こうした積算値Sの大小により、排気浄化フィルタ21の欠損の有無を診断している。具体的には、電子制御ユニット40は、積算値Sが既定の欠損判定値以下の場合には欠損有りと診断する一方で、積算値Sが欠損判定値を超える場合には欠損無しと診断している。
<診断の実行について>
続いて、図5を併せ参照して、本実施形態での第1診断処理、及び第2診断処理の実施態様を説明する。図5は、第1診断処理、及び第2診断処理の実行に係る診断実行ルーチンのフローチャートを示している。電子制御ユニット40は、車両のトリップ中、既定の制御周期毎に本ルーチンの処理を繰り返し実行している。
本ルーチンが開始されると、まずステップS100において、燃料カット制御の実行中であるか否かが判定される。そして、燃料カット制御の実行中の場合(YES)にはステップS110に処理が進められ、実行中でない場合(NO)にはそのまま今回の本ルーチンの処理が終了される。
ステップS110に処理が進められると、そのステップS110において、第2診断処理の前提条件である第2前提条件が成立しているか否かが判定される。第2前提条件は、下記の要件(イ)~(ト)の全てを満たすことで成立する。そして、第2前提条件が成立している場合(YES)にはステップS120に処理が進められる。そしてそのステップS120において第2診断処理が実行された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
(イ)エンジン10の冷却水温THWが既定の暖機判定値以上であること。暖機判定値には、エンジン10の暖機が完了した状態にあるときの冷却水温THWの範囲の下限値が値として設定されている。
(ロ)大気圧PAが既定の高地判定値を超えていること。高地判定値には、標準気圧(1013.25[hPa])よりも低い圧力が値として設定されている。
(ハ)外気温THAが既定の低気温判定値以上であること。
(ニ)車載の補機バッテリの電圧が一定値以上であること。すなわち、電子制御ユニット40やセンサなどへの電力供給が安定していること。
(ホ)今回の燃料カット制御の開始時における入りガス温TINが既定の高温判定値以上であったこと。
(ヘ)今回の燃料カット制御の開始時に、入りガス温TINが出ガス温TOUTよりも高い状態にあったこと。
(ト)現トリップにおいて第2診断処理が未完了であること。本実施形態では、第2診断処理は、1トリップに1回だけ実行している。
第2前提条件が成立しており、ステップS120に処理が進められると、そのステップS120において、
一方、ステップS110において、第2前提条件が成立していないと判定された場合(NO)にはステップS130に処理が進められる。そして、そのステップS130において、第1診断処理の前提条件である第1前提条件が成立しているか否かが判定される。第1前提条件は、上述の要件(イ)~(ニ)、及び下記の要件(チ)の全てを満たすことで成立する。そして、第1前提条件が成立していない場合(NO)にはそのまま今回の本ルーチンの処理が終了される。これに対して、第1前提条件が成立している場合(YES)には、ステップS140に処理が進められ、そのステップS140において第1診断処理が実行された後、今回の本ルーチンの処理が終了される。
(チ)現トリップにおいて第1診断処理が未完了であること。本実施形態では、第1診断処理も1トリップに1回だけ実行している。
<実施形態の作用、及び効果>
本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、排気再循環装置24の異常の有無を診断するための第1診断処理と、排気浄化フィルタ21の欠損の有無を診断するための第2診断処理と、を燃料カット制御中に実行している。これらの第1診断処理、及び第2診断処理が同時に実行されると、第2診断処理の診断精度が悪化する虞がある。
その理由は、次の通りである。第1診断処理では、燃料カット制御中にEGRバルブ開度を変更するとともに、その変更前後の吸気圧PMの変化量に基づき、排気再循環装置24の異常の有無を診断している。一方、第2診断処理では、燃料カット制御中の入りガス温TIN及び出ガス温TOUTの計測値に基づき、排気浄化フィルタ21の欠損の有無を診断している。本実施形態では、排気浄化フィルタ21に流入する排気の状態量が単調に変化する燃料カット制御の開始直後の期間に第2診断処理を実行することで、排気浄化フィルタ21の欠損の有無の診断精度を向上している。第2診断処理の実行中に第1診断処理が実行されてEGRバルブ開度が変更されると、排気浄化フィルタ21に流入する排気の流量が変動してしまう。そのため、第1診断処理と第2診断処理とが同時に実行されると、第2診断処理の診断精度が悪化する場合がある。
これに対して、本実施形態では、燃料カット制御の実行中に、第2前提条件が成立しているときに第2診断処理を実行している。すなわち、本実施形態では、燃料カット制御の実行中であり、かつ第2前提条件が成立していることが、第2診断処理の実行条件である第2診断実行条件となっている。一方、第1診断処理は、燃料カット制御の実行中に、第1前提条件が成立しているときに実行される。すなわち、本実施形態では、燃料カット制御の実行中であり、かつ第1前提条件が成立していることが、第1診断処理の実行条件である第1診断実行条件となっている。
ただし、上記診断実行ルーチンでは、第2診断実行条件の成立の有無が、第1診断実行条件の成立の有無の判定よりも先に判定される。そして、第2診断実行条件が成立している場合には、第1診断実行条件の成立の有無を判定せずに、第2診断処理を実行している。すなわち、実際には第1診断条件が成立している場合にも、第2診断実行条件が成立している場合には、第1診断処理は実行されずに、第2診断処理のみが実行される。このように本実施形態では、第2診断処理は第2診断実行条件が成立しているときに実行され、かつ第2診断処理の実行中には第1診断処理は実行されないようになっている。すなわち、本実施形態では、第2診断実行条件が成立しており、かつ第1診断処理の実行中でないときに第2診断処理が実行される。こうした本実施形態では、第1診断処理、及び第2診断処理が同時に実行されることがない。そのため、第2診断処理の実行中に、第1診断処理によるEGRバルブ開度の変更が実施されることがない。
こうした本実施形態では、第1診断実行条件と第2診断実行条件とが共に成立したときには、第1診断処理の実行を保留して第2診断処理を実行している。なお、第2診断処理が完了すると、第2前提条件における上記要件(ト)が満たされなくなり、第2診断実行条件が成立しなくなる。よって、この場合の第1診断処理は、第2診断処理の完了後に第1診断実行条件が成立したときに実行されることになる。
以上の本実施形態のエンジン制御装置によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、EGRバルブ開度を変更するとともに、同開度の変更前後の吸気圧PMの計測値に基づき排気再循環装置24の異常の有無を診断する第1診断処理を、既定の第1診断実行条件の成立に応じて実行している。また、排気浄化フィルタ21に流入する排気の温度である入りガス温TINの計測値と排気浄化フィルタ21から流出した排気の温度である出ガス温TOUTの計測値とに基づき排気浄化フィルタ21の異常の有無を診断する第2診断処理を既定の第2診断実行条件が成立し、かつ第1診断処理の実行中でないときに実行している。そのため、第2診断処理の実行中に、第1診断処理によるEGRバルブ開度の変更が行われることはない。したがって、排気浄化フィルタ21の欠損の有無の診断精度が、診断中のEGRバルブ開度の変更により悪化することが避けられる。
(2)本実施形態での第2診断処理は、排気浄化フィルタ21の欠損が無い場合には、排気浄化フィルタ21から排気への伝熱のため、燃料カット制御の開始後の出ガス温TOUTの低下が入りガス温TINの低下よりも遅れることを前提としている。燃料カット制御の開始時の入りガス温TINが低く、排気浄化フィルタ21の温度も低い場合には、排気浄化フィルタ21から排気への伝熱が少なくなるため、第2診断処理の診断精度を確保し難くなる。また、燃料カット開始時の排気浄化フィルタ21の温度がそのときの入りガス温TINよりも大幅に高いときには、燃料カット制御の開始後に入りガス温TINが低下しても、出ガス温TOUTがあまり低下しない場合がある。そうした場合にも、第2診断処理の診断精度を確保し難くなる。そのため、本実施形態では、上記要件(ホ)及び要件(ヘ)を満たすことを、第2診断処理の実行の前提条件である第2前提条件の成立要件としている。これに対して第1診断処理での排気再循環装置24の異常の有無の診断は、上記要件(ホ)及び要件(ヘ)を満たしていない場合にも精度良く行える。そのため、第1診断処理は、第2診断処理よりも実行機会が得られ易くなっている。これに対して本実施形態では、第1診断実行条件、及び第2診断実行条件が共に成立する場合には、第1診断処理の実行を保留して第2診断処理を実行している。そして、第2診断処理の終了後に第1診断処理を実行するようにしている。すなわち、本実施形態では、第1診断処理及び第2診断処理の実行機会が同時に得られた場合には、第1診断処理に優先して第2診断処理を実行している。そのため、第2診断処理の実行機会が得られ易くなる。
(3)排気浄化フィルタ21とその下流に設けられた触媒装置22とを備えるエンジンの多くには、排気浄化フィルタ21及び触媒装置22の活性状態を確認するため、入りガス温TINを検出する入りガス温センサ34と出ガス温TOUTを検出する出ガス温センサ35とが設けられている。これに対して、本実施形態では、入りガス温変化dTINと出ガス温変化dTOUTとの差である変化量差Δの積算値Sに基づき、第2診断処理での排気浄化フィルタ21の欠損の有無の診断を行っている。そのため、入りガス温センサ34及び出ガス温センサ35が元より設置されたエンジンでは、新たなセンサを追加せずとも、排気浄化フィルタ21の欠損の有無を診断できる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、第2診断処理での排気浄化フィルタ21の欠損の有無の診断を、入りガス温変化dTINと出ガス温変化dTOUTの差である変化量差Δの積算値Sに基づき行っていた。そして、積算値Sの演算のための変化量差Δの積算を行う期間を、燃料カット制御の開始後に入りガス温TINが低下し始めたときを開始時とし、その開始時から既定の診断時間Aが経過したときを終了時とする期間としていた。こうした第2診断処理での変化量差Δの積算を行う期間を、適宜に変更してもよい。例えば、燃料カット制御の開始時から変化量差Δの積算を開始したり、燃料カット制御の開始後の入りガス温TINの低下量が一定の量に達したときを変化量差Δの積算の終了時としたり、するように積算の期間を設定してもよい。
・上記実施形態では、入りガス温変化dTINと出ガス温変化dTOUTの差である変化量差Δの積算値Sに基づき第2診断処理での排気浄化フィルタ21の欠損の有無の診断を行っていた。排気浄化フィルタ21の欠損が有る場合と無い場合とで、変化量差Δの瞬時値に明確な違いが生じる時期が特定できる場合には、そうした時期における変化量差Δの瞬時値に基づき、第2診断処理での排気浄化フィルタ21の欠損の有無の診断するようにしてもよい。
・第2診断処理での排気浄化フィルタ21の欠損の有無の診断を、入りガス温TINと出ガス温TOUTの差に基づき行うようにしてもよい。例えば、排気浄化フィルタ21に欠損が有る場合と無い場合とで大きな違いがある場合とでは、燃料カット制御の開始後の入りガス温TINの低下がある程度収まった時期の入りガス温TINと出ガス温TOUTとの差に違いが生じることがある。そうした場合には、そうした時期の入りガス温TINと出ガス温TOUTの差から排気浄化フィルタ21の欠損の有無を診断できる。
・上記実施形態では、入りガス温TIN及び出ガス温TOUTの計測値に基づき、第2診断処理での排気浄化フィルタ21の欠損の有無の診断を行っていた。こうした第2診断処理での排気浄化フィルタ21の欠損の有無の診断を、排気浄化フィルタ21に流入する排気の圧力の計測値と、排気浄化フィルタ21から流出する排気の圧力の計測値と、に基づいて行うようにしてもよい。排気浄化フィルタ21に欠損が有る場合には、同欠損が無い場合に比べて、排気浄化フィルタ21に流入する排気と排気浄化フィルタ21から流出する排気との圧力の差が小さくなる。そのため、両排気の圧力差を計測するセンサがエンジンに設けられている場合には、それら排気の圧力差から排気浄化フィルタ21の欠損の有無を診断できる。
・上記実施形態では、第1診断処理での排気再循環装置24の異常の有無の診断を、EGRバルブ開度の変更に伴う吸気圧PMの変化量に基づき行っていた。EGRバルブ開度の変更により、排気再循環量が変化すると吸気流量GAにも変化が生じる。そのため、EGRバルブ開度の変更に伴う吸気圧PMの変化量に基づいて第1診断処理での排気再循環装置24の異常の有無の診断を行うことも可能である。
・上記実施形態では、エンジン10の吸気、及び排気の状態が安定する燃料カット制御の実行中に第1診断処理、及び第2診断処理を行うようにしていた。ハイブリッド車両に搭載されたエンジンでは、燃料カット制御中と同様の状態を下記の態様で形成することができる。すなわち、ハイブリッド車両では、発電電動機がエンジンに駆動連結されており、エンジンの燃料噴射を休止した状態でも、発電電動機の動力により、エンジンの回転を維持できる。すなわち、このときのエンジンは、燃料カット制御中と同様に、燃焼を停止し、かつその回転が維持された状態となる。一方、ハイブリッド車両では、走行状況に応じてエンジンを間欠運転している。そこで、エンジンの運転が休止可能な状態で、第1診断実行条件、又は第2診断実行条件が成立した場合には、エンジンの燃料噴射を休止するとともに、発電電動機の動力でエンジンを回転させた状態とした上で、第1診断処理、又は第2診断処理を実行する。こうした場合にも、安定した吸気及び排気の状態の下で第1診断処理及び第2診断処理が行われる。そのため、第1診断処理及び第2診断処理の診断を精度良く行える。そして、そうした場合にも、第2診断実行条件が成立し、かつ第1診断処理の実行中でないときに第2診断処理を実行するようにすれば、第1診断処理によるEGRバルブ開度の変更の影響で第2診断処理の診断精度が悪化することが避けられる。
・上記実施形態では、第1診断実行条件、及び第2診断実行条件が共に成立した場合には、第1診断処理の実行を保留して第2診断処理を実行していた。そして、第2診断処理の完了後に第1診断実行条件が成立した場合に第1診断処理を実行していた。第1診断実行条件、及び第2診断実行条件の設定によっては、第1診断実行条件が不成立の状態で第2診断実行条件が成立する場合がある。そうした場合には第2診断処理が実行されるが、その実行中に第1診断実行条件が成立することがある。このとき、第2診断処理を中断して、第1診断処理を実行するようにしてもよい。そして、第1診断処理の完了後に、第2診断実行条件が未だ成立していれば、第2診断処理を再開する。こうした場合にも、第2診断処理は、第1診断処理の実行中でないときに実行される。そのため、第1診断処理によるEGRバルブ開度の変更により、第2診断処理の診断精度が悪化することが避けられる。また、これとは逆に、第1診断処理の実行中に第2診断実行条件が成立した場合には、第1診断処理を中断して、第2診断処理を実行するようにしてもよい。
・上記実施形態では、エンジンが燃焼を停止し、かつその回転が維持された状態となっているときに第1診断処理、及び第2診断処理を実行していた。例えばアイドル運転時のように、エンジンの燃焼運転中にも、吸気及び排気の状態が安定するときがある。そうした燃焼運転中の吸気及び排気の状態が安定したときに第1診断処理、及び第2診断処理を行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、第1診断実行条件、及び第2診断実行条件が共に成立した場合には、第1診断処理の実行を保留して第2診断処理を実行していた。そうした場合に、第2診断処理の実行を保留して第1診断処理を実行するようにしてもよい。そうした場合にも、第1診断処理によるEGRバルブ開度の変更が第2診断処理の実行中に行われて、第2診断処理の診断精度が悪化することは避けられる。
・第1診断実行条件の成立の要件に、第2診断処理が完了していることを含めるようにしてもよい。また、第2診断実行条件の成立の要件、第1診断処理が完了していることを含めるようにしてもよい。こうした場合にも、第2診断処理は、第2診断実行条件が成立し、かつ第1診断処理の実行中でないときに実行されることになる。
・上記実施形態では、第1診断処理及び第2診断処理を同時に実行しないようにしていたが、更に第1診断処理及び第2診断処理をそれぞれ別回の燃料カット制御において実行するようにしてもよい。すなわち、第1診断処理及び第2診断処理のいずれか一方の診断処理を実行した燃料カット制御が終了するまでは、もう一方の診断処理の実行を保留する。そして、次回以降の燃料カット制御の実行中にもう一方の診断処理の前提条件が成立したときに、同診断処理を実行する。
10…エンジン
11…燃焼室
14…点火装置
15…吸気通路
16…エアクリーナ
17…スロットルバルブ
18…インジェクタ
19…吸気バルブ
20…排気通路
21…排気浄化フィルタ
22…触媒装置
23…排気バルブ
24…排気再循環装置
25…EGR通路(排気再循環通路)
26…EGRクーラ
27…EGRバルブ(排気再循環バルブ)
30…大気圧センサ
31…外気温センサ
32…エアフローメータ
33…吸気圧センサ
34…入りガス温センサ
35…出ガス温センサ
36…クランク角センサ
37…水温センサ
38…クランク軸
40…電子制御ユニット(エンジン制御装置)
41…演算処理回路
42…メモリ

Claims (6)

  1. 排気通路に設けられた排気浄化フィルタと、前記排気通路を流れる排気の一部を吸気通路に再循環する排気再循環装置と、を備えるエンジンに適用されるエンジン制御装置であって、
    前記排気再循環装置は、前記吸気通路に再循環される排気の通路である排気再循環通路と、同排気再循環通路の排気の流路面積を開度の変更に応じて変化させる排気再循環バルブと、を備えており、
    当該エンジン制御装置は、
    前記排気再循環バルブの開度を変更するとともに、同開度の変更前の吸気の状態量の計測値と同開度の変更後の前記吸気の状態量の計測値とに基づき前記排気再循環装置の異常の有無を診断する第1診断処理を既定の第1診断実行条件の成立に応じて実行するとともに、
    前記排気浄化フィルタに流入する排気の状態量の計測値と同排気浄化フィルタから流出した排気の状態量の計測値とに基づき同排気浄化フィルタの欠損の有無を診断する第2診断処理を既定の第2診断実行条件の成立に応じて実行するものであって、
    前記第1診断実行条件、及び前記第2診断実行条件が共に成立したときには、前記第2診断処理の実行を保留して前記第1診断処理を実行する
    エンジン制御装置。
  2. 排気通路に設けられた排気浄化フィルタと、前記排気通路を流れる排気の一部を吸気通路に再循環する排気再循環装置と、を備えるエンジンに適用されるエンジン制御装置であって、
    前記排気再循環装置は、前記吸気通路に再循環される排気の通路である排気再循環通路と、同排気再循環通路の排気の流路面積を開度の変更に応じて変化させる排気再循環バルブと、を備えており、
    当該エンジン制御装置は、
    前記排気再循環バルブの開度を変更するとともに、同開度の変更前の吸気の状態量の計測値と同開度の変更後の前記吸気の状態量の計測値とに基づき前記排気再循環装置の異常の有無を診断する第1診断処理を既定の第1診断実行条件の成立に応じて実行するとともに、
    前記排気浄化フィルタに流入する排気の状態量の計測値と同排気浄化フィルタから流出した排気の状態量の計測値とに基づき同排気浄化フィルタの欠損の有無を診断する第2診断処理を既定の第2診断実行条件の成立に応じて実行するものであって、
    前記第1診断実行条件、及び前記第2診断実行条件が共に成立したときには、前記第1診断処理の実行を保留して前記第2診断処理を実行する
    エンジン制御装置。
  3. 前記第1診断処理の実行を保留して前記第2診断処理を実行した場合、同第2診断処理の終了後に前記第1診断処理を実行する請求項2に記載のエンジン制御装置。
  4. 排気通路に設けられた排気浄化フィルタと、前記排気通路を流れる排気の一部を吸気通路に再循環する排気再循環装置と、を備えるエンジンに適用されるエンジン制御装置であって、
    前記排気再循環装置は、前記吸気通路に再循環される排気の通路である排気再循環通路と、同排気再循環通路の排気の流路面積を開度の変更に応じて変化させる排気再循環バルブと、を備えており、
    当該エンジン制御装置は、
    前記排気再循環バルブの開度を変更するとともに、同開度の変更前の吸気の状態量の計測値と同開度の変更後の前記吸気の状態量の計測値とに基づき前記排気再循環装置の異常の有無を診断する第1診断処理を既定の第1診断実行条件の成立に応じて実行するとともに、
    前記排気浄化フィルタに流入する排気の状態量の計測値と同排気浄化フィルタから流出した排気の状態量の計測値とに基づき同排気浄化フィルタの欠損の有無を診断する第2診断処理を既定の第2診断実行条件の成立に応じて実行するものであって、
    かつ前記第1診断処理と前記第2診断処理とを同時に実行せず、
    前記第1診断実行条件、及び前記第2診断実行条件はいずれも、前記エンジンが燃焼を停止し、かつ同エンジンの回転が維持された状態であることを成立の要件とする
    エンジン制御装置。
  5. 前記排気の状態量として同排気の温度を用いる請求項1~請求項4のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
  6. 前記第2診断処理は、前記排気浄化フィルタに流入する排気の温度の変化量と、前記排気浄化フィルタから流出する排気の温度の変化量と、の差に基づき、前記排気浄化フィルタの欠損の有無を診断する請求項5に記載のエンジン制御装置。
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