JP6498537B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関の制御装置に係り、特に排気ガスを吸気管路側に再循環させる外部EGR装置を備えた内燃機関の制御装置に関するものである。
内燃機関の燃料噴射量の決定や発生トルクの推定は内燃機関に吸入される吸入空気量に応じて行われる。ところで、この吸入空気量を吸気管路に備えた圧力センサで検出した吸気圧から算出する内燃機関の制御装置(いわゆる、Dジェトロとして知られている)が良く知られている。このような内燃機関の制御装置においては、例えば、ポンピングロスやノッキングを低減するため、排気管路と吸気管路とをEGR通路で連通し、排気ガスを排気管路から吸気管路に戻す外部EGR装置が設けられている。
このような外部EGR装置を搭載している内燃機関の場合、吸気管路に流れ込んだEGRガスと外部から吸入した空気が混合された混合流体の圧力が圧力センサで検出される。このため、真の空気量を検出するためには、吸気管路に流入するEGRガスの流量を適切に検出、或いは推定し、EGRガスと空気による圧力を分離する必要がある。
一般的に外部EGRガスの流量は吸気圧と排気圧とEGR弁の開口面積によって決まる。ここで、吸気圧は圧力センサで検出でき、またEGR弁の開口面積はリフトセンサによって検出することができる。しかしながら、過給機を備えた内燃機関では排気圧が運転状態によって変化するため、排気圧を適切に検出しないと、外部EGRガス流量を正確に求めることができない。
したがって、外部EGR流量が正確に求められないと吸入空気量も正確に求めることができなくなり、吸入空気量によって定まる空燃比や点火時期にずれが生じ、結果として排気エミッションの悪化、燃費の悪化を招くようになる。
このような背景において排気圧を求める方法として、例えば特開2012−163048号公報(特許文献1)においては、エアフローセンサによって検出した吸入空気量と排気温度センサの情報に基づいて排気圧を推定する技術が提案されている。
特開2012−163048号公報
ところが、吸気圧センサの圧力情報に基づいて吸入空気量を推定する内燃機関の制御装置では、そもそも空気量を測定するエアフローセンサが無いため、特許文献1にあるように排気圧を推定するための流入空気量が求められないので、これに代わる排気圧の推定方法が必要である。特に、ターボチャージャのような過給機を備えた内燃機関においては、ターボチャージャの運転によって排気圧が変動するため、正確な排気圧を求めることが必要になる。
そして、正確な排気圧を求めることができないと、外部EGR流量が正確に求められなく吸入空気量も正確に求めることができなくなる。このため、吸入空気量によって定まる空燃比や点火時期にずれが生じ、結果として排気エミッション性能の悪化、燃費性能の悪化を招くようになる。このように、圧力センサを使用して吸入空気量を求める方式の内燃機関の制御装置においては、正確な外部EGR流量を求めることが強く要請されている。
本発明の目的は、正確な排気圧を推定して外部EGR流量を求め、これによって正確な吸入空気量を求めることができる新規な内燃機関の制御装置を提供することにある。
本発明の基本的な特徴は、少なくとも吸気弁或いは排気弁の開閉位相に対応した吸気圧と大気圧とから排気圧を推定し、この推定された排気圧を用いて外部EGR流量を求める、ところにある。
本発明によれば、正確に推定された排気圧を用いて外部EGR流量を求めることができる。これによって正確な吸入空気流量が求められるので、空燃比の変動や点火時期の変動を少なくでき、排気エミッション性能や燃費性能を向上することができるようになる。
本発明の第1の実施形態が適用される内燃機関の制御システムの構成図である。 図1に示すECUの構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態による排気圧の推定方法を示すフローチャート図である。 図3に示す相対吸気圧を算出する方法を示すブロック図である。 図3に示す可変吸排気バルブ位相に基づいて基準排気相対圧を決定する方法を示すブロック図である。 図3に示す基準絶対排気圧を算出する方法を示すブロック図である。 図3に示す排気圧変化量を算出する方法を示すブロック図である。 図3に示す基準絶対排気圧と排気圧変化量から排気圧を算出する方法を示すブロック図である。 図3に示す吸気温度によって排気圧を補正する方法を示すブロック図である。 図3に示す基準絶対排気圧を算出する方法を示すブロック図である。 図3に示す吸入空気量及びEGR率を算出する方法を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態が適用される内燃機関の制御システムの構成図である。 図12に示すECUの構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態による排気圧検出手段の異常判定方法を示すフローチャート図である。 図14に示す排気圧検出手段の異常判定を行う方法を示すフローチャート図である。
次に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
図1は本発明の第1の実施形態が適用される内燃機関の制御システムの構成図である。内燃機関は火花点火式内燃機関であり、吸気管路の圧力を計測する圧力センサ3と、吸気管路の圧力を調整するスロットル5と、吸入空気の温度検出器の一態様であって吸入空気の温度を計測する吸気管路に設けた空気温度センサ4が吸気管路6の各々の適宜位置に備えられている。
また、内燃機関には雰囲気圧力、すなわち大気圧を計測する大気圧センサ20が備えられている。内燃機関には燃焼室12の中に燃料を噴射する燃料噴射弁7と、点火エネルギを供給する点火プラグ13とが備えられ、燃焼室12に流入する吸入空気の吸入時期と燃焼後の排気ガスの排出時期を調整する可変吸排気弁機構8a、8bが内燃機関の適宜位置に備えられている。
吸入側の可変吸気弁機構8aは吸気弁の開閉位相を制御し、排気側の可変排気弁機構8bは排気弁の開閉位相を制御するものである。本実施例では可変吸排気弁機構8a、8bの両方が設けられているが、可変吸気弁機構8a、或いは可変排気弁機構8bのいずれかを用いることもできる。尚、この場合は、可変吸気弁機構8aを優先的に用いるのが良い。
可変吸排気弁機構8a、8bは、少なくとも吸気弁、または排気弁のいずれか一方(優先的には吸気弁)の作動角の中心角、或いは開閉時期を可変とする機構であれば良いものである。また、可変吸排気弁機構8a、8bには開閉位相を検出する位相センサが設けられており、位相信号は吸気側位相信号Ss8a、排気側位相信号Ss8bとしてECU1に入力されている。
更に、排気を浄化する三元触媒19と、空燃比検出器の一態様であって三元触媒19の上流側にて排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ18とが排気管路14の各々の適宜位置に備えられている。空燃比センサ18は酸素濃度に応じて連続的に出力が大きくなるリニア空燃比センサや酸素濃度に応じてスイッチ的に出力が変化する酸素濃度センサとしても良い。
また、クランクシャフト10にはクランクシャフト10の角度、及び回転速度、及びピストン9の移動速度を検出するためのクランク角センサ11が備えられている。また、吸気管路に導入される排気ガス(以下、EGRガス)の流量を制御するEGR弁17が排気管路14と吸気管路6を連通させ排気を吸気管路に導入する排気再循環通路23に備えられている。また、排気管路14の途中に排気ガスのエネルギを用いて吸入空気を圧縮する過給機15、及びウェイストゲート弁16が備えられている。
空燃比センサ18から得られる検出信号Ss18と、クランク角センサ11から得られる角度検出信号Ss11と、空気温度センサ4から得られる温度検出信号Ss4と、圧力センサ3から得られる圧力検出信号Ss3と、大気圧センサ20から得られる大気圧検出信号Ss20は、コントロールユニット(以下、ECUという)1に送られる。更に、アクセルペダルの踏み込み量、すなわちアクセル開度を検出するアクセル開度センサ2から得られるアクセル信号Ss2もECU1に送られる。
ECU1は、アクセル開度センサ2の出力信号Ss2に基づいて要求トルクを演算するが、アクセル開度センサ2は内燃機関への要求トルクを検出する要求トルク検出センサとして用いられる。ECU1はクランク角センサ11の出力信号Ss11に基づいてクランクシャフト10の角度及び回転速度及びピストン9の移動速度を演算する。
ECU1は前述の各種センサの出力から得られる内燃機関の運転状態に基づいてスロットル5の開度、燃料噴射弁7の噴射パルス期間、点火プラグ13の点火時期、可変吸排気弁機構8a、8Bの開閉位相、EGR弁17の開度等の内燃機関の主要な作動量を最適に演算する。これらの演算は、ECU1に内蔵されたマイクロコンピュータを主体とする演算装置によって演算されている。
ECU1で演算された燃料噴射パルス期間は燃料噴射弁7の開弁パルス信号Ds7に変換され燃料噴射弁7に送られる。また、ECU1で演算された点火時期で点火されるように点火プラグ駆動信号Ds13が点火プラグ13に送られる。また、ECU1で演算されたスロットル開度はスロットル駆動信号Ds5としてスロットル5を駆動する電動機へ送られる。また、ECU1で演算された開閉位相は吸排気弁構駆動信号Ds8a、Ds8bとして可変吸排気弁機構8a、8bとへ送られる。更に、ECU1で演算されたEGR弁開度はEGR弁駆動信号Ds17としてEGR弁17へ送られる。尚、EGR弁17は電動式の弁から構成されている。
吸気管路6から吸気弁を経て燃焼室12内に流入した空気に対して、燃料噴射弁7から燃料が噴射されて混合気を形成する。形成された混合気は所定の点火時期で点火プラグ13から発生される火花により点火、燃焼され、その燃焼圧によりピストン9を押し下げて内燃機関の駆動力となる。燃焼後の排気ガスは排気弁及び排気管路14を経て三元触媒16に送られ、三元触媒16内でNOx、CO、HC成分が浄化された後に大気中に排出される。また、排気ガスの一部はポンピングロスやノッキングを低減するためEGR弁17を通過して再び吸気管路6に流入する。
図2はECU1の構成を示すブロック図である。アクセル開度センサ2、圧力センサ3、温度センサ4、クランク角センサ11、及び空燃比センサ18の各出力信号は、ECU1の入力回路30aに入力される。但し、入力信号はこれらだけに限定されるものではなく、適用されるシステムによって更に多くの信号が入力される。
入力された各センサからの入力信号は、入出力ポート30b内の入力ポートに送られる。入出力ポート30bに送られた入力信号の値は、RAM(ランダムアクセスメモリ)30cに一時保管されてCPU30eでの演算処理に利用される。このとき、入力回路30aに送られる入力信号のうちアナログ信号で構成される信号は、入力回路30aに設けられたA/D変換器によりデジタル信号に変換される。
演算処理内容を記述した制御プログラムはROM(リードオンリーメモリ)30dに予め書き込まれており、制御プログラムに従って演算された各アクチュエータの作動量を示す値は、RAM30cに一時保管された後、入出力ポート30bの出力ポートに送られ、各駆動回路を経て各アクチュエータに送られる。
本実施形態の場合は駆動回路としてスロットル駆動回路30f、燃料噴射弁駆動回路30g、点火出力回路30h、可変吸排気弁駆動回路30i、及びEGR弁駆動回路30jが設けられている。各駆動回路はスロットル5、燃料噴射弁7、点火プラグ13、可変吸排気弁機構8、及びEGR弁17を制御する。本実施例のECU1は、ECU1自体に上述の各駆動回路を備えているが、本実施例ではこれに限るものでは無く、駆動回路のいずれか或いは全てをECU1の外部に設けても良いものである。
このような内燃機関の制御装置は既に良く知られているので、これ以上の説明は省略する。
上述したように、外部EGR装置を搭載している内燃機関の場合、吸気管路に流れ込んだEGRガスと外部から吸入した空気が混合された混合流体の圧力が圧力センサで検出される。このため、真の空気量を検出するためには、吸気管路に流入するEGRガスの流量を適切に推定し、EGRガスと空気による圧力を分離する必要がある。特にターボチャージャのような過給機を備えた内燃機関においては、ターボチャージャの運転によって排気圧が変動するため正確な排気圧を求めることが必要になる。
そして、正確な排気圧を求めることができないと、外部EGR流量が正確に求められなく吸入空気量も正確に求めることができなくなる。このため、吸入空気量によって定まる空燃比や点火時期にずれが生じ、結果として排気エミッションの悪化、燃費の悪化を招くようになる。このように、圧力センサを使用して吸入空気量を求める方式の内燃機関の制御装置においては、正確な外部EGR流量を求めることが重要である。
本実施例はこのような要請に応えるため、少なくとも吸気弁或いは排気弁の開閉位相に対応した吸気圧と大気圧とから排気圧を推定し、この推定された排気圧を用いて外部EGR流量を求めることを提案するものである。このような構成によれば、吸気弁或いは排気弁の開閉位相に対応した吸気圧と大気圧とから排気圧を推定し、この推定された排気圧を用いて正確な外部EGR流量を求めることができる。これによって正確な吸入空気流量が求められるので、空燃比の変動や点火時期の変動を少なくでき、排気エミッション性能や燃費性能を向上することができるようになる。
以下、本実施例を図3乃至図11を用いて詳細に説明する。図3は本実施例による排気圧の推定方法を示す基本的な制御フローチャートである。
≪ステップS301≫
まず、ステップS301で吸気圧PMANIと大気圧PATMから相対吸気圧PMANI_RELを算出する。吸気圧は圧力センサ3で検出され、大気圧は大気圧センサ20で検出されている。図4は図3で示したステップS301を具体的に示したブロック図である。PMANI_REL=PMANI/PATMの式でわかるように、吸気圧PMANIを大気圧PATMで除して、相対吸気圧PMANI_RELを算出するものである。この相対吸気圧PMANI_RELを求めることが本実施例の重要なところであり、相対吸気圧PMANI_RELに対応して相対排気圧を推定することができる。これについては次のステップで説明する。
≪ステップS302≫
ステップS301で相対吸気圧PMANI_RELが求まると、次に本ステップS302において、ステップS301で算出した相対吸気圧PMANI_RELと、内燃機関の回転数HNDATAと、吸気弁の中心角または開弁時期INVVT(以下、開閉位相という)と、排気弁の中心角または閉弁時期EXVVT(以下、開閉位相という)に基づいて、事前に設定した基準相対排気圧マップ(或いはテーブル)24から基準相対排気圧PEXH_REL0を読み出すものである。
ここで、基準相対排気圧PEXH_REL0は相対吸気圧PMANI_RELと同様に、排気圧PEXHを大気圧PATMで除して求めたものである。そして、発明者等の検討によると、吸気相対圧と基準排気相対圧は大気圧の変化によらず、ほぼ1対1の関係で対応することが判明し、相対吸気圧で基準相対排気圧を推定することができる。
図5は図3で示したステップS302を具体的に示したブロック図である。吸気弁の開閉位相と、排気弁の開閉位相の組合せ毎に、基準相対排気圧を記憶したマップ24を選択し、相対吸気圧PMANI_RELと回転数HNDATAを引数として、基準相対排気圧PEXH_REL0を読み出すものである。
すなわち、基準相対排気圧マップ24は、吸気弁と排気弁の所定の開閉位相毎に回転数HNDATAと相対吸気圧PMANI_RELで決まる基準相対排気圧PEXH_REL0が記憶されている。例えば、1枚目の基準相対排気圧マップが、吸気弁開閉位相15°、排気弁開閉位相30°とした場合の回転数HNDATAと相対吸気圧PMANI_RELによって決まる基準相対排気圧PEXH_REL0であり、2枚目の基準相対排気圧マップが、吸気弁開閉位相30°、排気弁開閉位相30°とした場合の回転数HNDATAと相対吸気圧PMANI_RELによって決まる基準相対排気圧PEXH_REL0である。同様にこれ以外の吸気弁と排気弁の所定の開閉位相毎の基準相対排気圧マップに、回転数HNDATAと相対吸気圧PMANI_RELで決まる基準相対排気圧PEXH_REL0が記憶されている。
ここで、相対吸気圧PMANI_RELと回転数HNDATAのマップ上の分割(格子間隔)は等分割でも良いが、運転領域に応じて密な領域と疎の領域を決めて分割することができる。これによって、メモリの有効利用が可能となるが、これは排気エミッションや燃費の兼ね合いで決めるのが望ましいものである。このため適合作業によって適切な格子間隔を決めてやれば良いものである。
また、このマップの枚数は任意であるが、内燃機関の制御仕様によって適切な枚数が決められるものである。したがって、各運転状態に対応した必要枚数の基準相対排気圧マップ24を準備しておけば良いものである。尚、この場合、基準相対排気圧PEXH_REL0の値は適合手法によって求められている。また、基準相対排気圧マップの枚数が多い場合は、基準相対排気圧マップ24の枚数を削減し、各基準相対排気圧マップ24の間の適合値を補完演算によって求めることも可能である。基準相対排気圧PEXH_REL0が求まると、次のステップに移行する。
≪ステップS303≫
ステップS302で基準相対排気圧PEXH_REL0が求まると、次にステップS303において、基準相対排気圧PEXH_REL0と大気圧PATMから基準絶対排気圧PEXH0を算出する。準絶対排気圧PEXH0の算出は、図6に示した通り、PEXH0=PEXH_REL0×PATMというように、ステップS302で算出した基準相対排気圧PEXH_REL0に大気圧PATMを乗じて基準絶対排気圧PEXH0を算出するものである。基準絶対排気圧PEXH0が求まると、次のステップに移行する。
≪ステップS304≫
ステップS303で基準絶対排気圧PEXH0が求まると、次にステップS304において、基準絶対排気圧PEXH0と、吸気圧PMANIと、大気圧PATMと、EGR弁17の開口面積AEGRと、ウェイストゲート弁16の開口面積AWGから排気圧変化量DPEXHを算出する。ウェイストゲート弁16の開閉による排気圧の変化は基準絶対排気圧PEXH0と、大気圧PATMと、ウェイストゲート弁16の開口面積AWGから求められ、EGR弁17の開閉による排気圧の変化は基準絶対排気圧PEXH0と、吸気圧PMANIと、EGR弁17の開口面積AWGから求められる。この場合、ウェイストゲート弁の開閉による圧力減少の影響と、EGR弁の開閉による圧力減少の影響とを分けて排気圧の変化量を求めることが必要である。
図7はステップS304を具体的に示したものであり、EGR弁17が開くと排気ガスが排気再循環通路23を通って吸気管路6側に流れ、また、ウェイストゲート弁16が開くと排気タービンを迂回して排気ガスが排気タービン下流に排出されるので、排気再循環通路23の排気管路14側の圧力が低下することを補償する必要がある。
先ず、ウェイストゲート弁16が開いた場合、以下の(1)式で示す「絞りの式」の演算をECU1で実行する。すなわち、基準絶対排気圧PEXH0と、大気圧PATMと、ウェイストゲート弁16の開口面積AWGからウェイストゲート弁16を流れる排気ガスの通過流量QWG0を求める。この演算は、ECU1のマイクロコンピュータのプログラムによって構成される流量演算機能部25Aで演算される。ここで、排気温度TEXHは事前に適合したものを用いる。
Figure 0006498537
ここで、AWG…ウェイストゲート弁16の有効開口面積、REXH…排気ガス定数、TEXH…排気温度、κ…比熱比である。
次に、EGR弁17が開いた場合、以下の(2)式で示す「絞りの式」の演算を実行して、基準絶対排気圧PEXH0と、吸気圧PMANIと、EGR弁17の開口面積AEGRからEGR弁17を流れる通過流量QEGR0を求める。この演算もECU1のマイクロコンピュータのプログラムによって構成される流量演算機能部25Bで演算される。
Figure 0006498537
ここで、AEGR…EGR弁17の有効開口面積である。
上述の(1)式から求めたウェイストゲート弁16の排気ガスの通過流量QWG0と排気圧の偏差の関係を事前に適合した排気圧偏差テーブル26Aから排気圧の偏差を読み出し、同様に(2)式から求めたEGR弁17の排気ガスの通過流量QEGR0と排気圧の偏差の関係を事前に適合した排気圧偏差テーブル26Bから排気圧の偏差を読み出し、更に、これらの排気圧の偏差を加算して排気圧が低下する変化量DPEXHを求める。
これによって、EGR弁17及びウェイストゲート弁16が開くことによる排気再循環通路23の排気管路側の圧力を補償することができる。尚、EGR弁17或いはウェイストゲート弁16の一方が開いた場合は、一方の変化量DPEXHが求められることはいうまでもない。排気圧変化量DPEXHが求まると次のステップに移行する。
≪ステップS305≫
ステップS304で変化量DPEXHが求まると、次にステップS305において基準絶対排気圧PEXH0と排気圧変化量DPEXHから排気圧PEXH1を算出する。図8に示した通り、PEXH=PEXH0−DPEXHというように、基準絶対排気圧PEXH0から排気圧変化量DPEXHを減算することで排気圧PEXH1を算出する。排気圧PEXH1が求まると、次のステップに移行する。
≪ステップS306≫
ステップS305で排気圧PEXH1が求まると、次にステップS306において排気圧PEXH1を吸気温度TMANIで補正して排気圧PEXHを算出する。吸気温度TMANIが適合時と異なると、同じ吸気圧であっても筒内のガス量が変化して排気圧が変化する。したがって図9に示した通り、吸気温度TMANIを事前に適合した吸気温度TMANI0で除して吸気温度比を求め、排気圧PEXH1をこの吸気温度比で除することで最終排気圧PEXHを算出する。最終排気圧PEXHが求まると、次のステップに移行する。
≪ステップS307≫
ステップS306で最終排気圧PEXHが求まると、ステップS307において最終排気圧PEXHと吸気圧PMANIとEGR弁17の開度AEGRから外部EGR流量QEGRを算出する。図10はステップS307を具体的に示したものであり、最終排気圧PEXHと吸気圧PMANIとEGR弁17の開口面積AEGRからEGR弁17を通過して吸気管路6に流れ込む外部EGRガス流量QEGRを(3)式に示す「絞りの式」から算出する。
Figure 0006498537
外部EGRガス流量QEGRが求まると、次のステップに移行する。
≪ステップS308≫
ステップS307で外部EGRガス流量QEGRが求まると、次にS308において、吸気圧PMANIと、大気圧PATMと、吸気温度TMANIと、回転数HNDATAと、吸排気弁の開閉位相INVVT、EXVVTと、EGR流量QEGRから吸入空気量QAIRとEGR率REGRを算出する。図11はステップS307を具体的に示したものであり、外部EGRガス流量QEGRと、吸気圧PMANIと、大気圧PATMと、吸気温TMANIと、可変吸排気弁機構の開閉位相INVVT、EXVVTと、回転数HNDATAを入力として、予め定めた物理モデル27によってEGR率REGRと内燃機関のシリンダ吸入空気量QAIRを算出する。
具体的には、EGRガス流量、吸気圧、吸気温度、回転数、吸気弁及び前記排気弁の開閉位相、及び大気圧をパラメータとして所定のEGR率算出物理モデルでEGR率を算出する。また、同様に、EGR率、吸気圧、吸気温度、回転数、吸気弁及び排気弁の開閉位相、大気圧をパラメータとして所定の空気量算出物理モデルで吸入空気量を算出する。
本実施例によれば、吸気圧と大気圧との相対吸気圧と、可変吸排気弁機構の位相と、回転数とに基づいて排気圧を算出する排気圧算出部を備えることで、適切な排気圧を算出でき、算出した排気圧を用いて正確な吸入空気量を求めることができる。この結果、排気管路に排気圧センサや排気温度センサを搭載せずとも、燃費の悪化、排気エミッションの悪化を抑制することが可能となる。
また、本実施例によれば、吸気圧と大気圧の比を相対吸気圧として算出する相対吸気圧算出部を備え、相対吸気圧と回転数に基づいてタービン上流の排気圧と大気圧の比である相対排気圧を算出する相対排気圧算出部を備え、相対排気圧と大気圧から排気圧を算出する絶対排気圧算出部を備えることで、大気圧変化の影響を補償して正確な吸入空気量を求めることができる。
また、本実施例では、基準相対排気圧を記憶した基準相対排気圧マップを可変吸排気弁機構の開閉位相毎に複数備えており、基準相対排気圧を算出する際に、可変吸排気弁機構の開閉位相に合せて、読み出す基準相対排気圧マップを選択することで、可変吸排気弁の開閉位相が運転条件によって変化しても、適切な基準相対排気圧を算出することが可能となる。
また、本実施例では、絶対排気圧を吸気温度に基づいて補正することで、同一吸気圧であっても、吸気温度によって吸入空気量が変化し、排気圧が変化する現象を考慮して補償することで、適切な排気圧を算出することが可能となる。そして、算出した排気圧を用いて正確な吸入空気量やEGR率を検出することが可能となり、内燃機関の異常燃焼、燃費の悪化、排気エミッションの悪化を抑制することが可能となる。
また、本実施例では、EGR弁の開度と、吸気圧と、絶対排気圧と、排気温度から吸気管路に流入するEGRガス流量を「絞りの式」に基づいて演算するEGRガス流量演算部を備えることで、運転条件によってEGR弁の開度が変化しても、吸気管路に流入するEGRガス量を適切に算出することが可能となる。
また、本実施例では、EGRガス流量と吸気圧、吸気温度、回転数、可変吸排気弁機構の開閉位相、大気圧とに基づいて、物理モデルからなるEGR率を演算するEGR率算出部を備えることで、運転条件が種々変化しても適切にEGR率を算出することが可能となる。更に、本実施例では、EGR率と吸気圧、吸気温度、回転数、可変吸排気弁機構の開閉位相、大気圧とに基づいて、物理モデルからなる吸入空気量を演算する吸入空気量算出部を備えることで、運転条件が種々変化しても適切に吸入空気量を算出することが可能となる。これら吸入空気量やEGR率を正確に算出することが可能となることで、内燃機関の異常燃焼や燃費の悪化、排気エミッションの悪化を抑制することが可能となる。
また、本実施例によれば、基準相対排気圧算出部は、相対排気圧を回転数と相対吸気圧を引数としたマップとして記憶することで、演算負荷を抑えてECUの性能が低下するのを抑制することが可能となる。
このように、排気管路に排気圧センサや排気温度センサを搭載しない内燃機関において、吸気圧と大気圧の相対吸気圧と、可変吸排気弁機構の開閉位相と回転数とに基づいて排気圧を算出する排気圧算出部を備えることで正確な排気圧を求めることができ、更にこの排気圧を用いて外部EGR量を求めることで、正確な吸入空気量を求めることができるものである。
以上述べた通り本実施例によれば、少なくとも吸気弁或いは排気弁の開閉位相に対応した吸気圧と大気圧とから排気圧を推定し、この推定された排気圧を用いて外部EGR流量を求める構成とした。これによれば、吸気弁或いは排気弁の開閉位相に対応した吸気圧と大気圧とから排気圧を推定し、この推定された排気圧を用いて外部EGR流量を求めることができるので、排気圧センサを用いずに正確な排気圧を推定して外部EGR流量を求めることができる。これによって正確な吸入空気流量が求められるので、空燃比の変動や点火時期の変動を少なくでき、排気エミッションは燃費を向上することができるようになる。
次に本発明の第2の実施形態について説明するが、本実施形態は実施例1で求められた排気圧を利用して排気圧センサ等の異常判断を行うものである。したがって、本実施例においては排気圧センサ等の排気圧検出手段を搭載した内燃機関を対象とするものである。
図12は本実施例における内燃機関の制御システムの構成を示しており、図1に示す制御システムと同様の構成部分については説明を省略する。
本実施例の内燃機関の制御システムにおいては、図12にあるように排気管路14に排気圧センサ21、或いは排気温度センサ22が備えられている。排気圧力センサ21から得られる圧力検出信号Ss21、或いは排気温度センサ22から得られる温度検出信号Ss22はECU1に送られている。尚、本実施例では排気圧力センサ21と排気温度センサ22は両方を備えているが、一方のみを備える構成であっても良いものである。
また、図13はECU1の構成を示すものであり、排気圧力センサ21、排気温度センサ22の各出力信号は、ECU1の入力回路30aに入力されている。尚、ECU1は少なくとも吸気圧センサで検出された吸気圧と排気圧検出手段で検出された排気圧を用いて吸入空気量を求めているものである。もちろん、これ以外の補正パラメータで吸入空気量を補正しても差し支えないものである。
次に、排気圧検出手段の異常検出方法について説明する。ここで、排気圧検出手段は排気圧センサ21の他に、例えば、排気温度センサ22の温度検出信号から推定演算によって排気圧を推定するもの等を含むものである。
図14は本実施例における排気圧検出手段の異常判定方法を示したフローチャートである。ステップS1401〜ステップS1405までは図3のステップS301〜ステップS305と同一の処理であるため説明を省略する。尚、ステップS1405は、図3のステップS306を実行しないで最終排気圧PEXHとしているが、ステップS306を実行して最終排気圧PEXHとしても良いものである。
ステップS1401〜ステップS1405で求められた最終排気圧PEXHはステップS1406で異常判定に利用される。そして、ステップS1406の詳細な制御ステップを図15に示しているので、その詳細を説明する。
≪ステップS1501≫
まず、排気圧検出手段によって実際の排気圧PEXHMを検出する。検出方法は排気圧センサ21による直接検出、または排気温度センサ22による推定など公知の手段で良いものである。
≪ステップS1502≫
次にステップS1502において、ステップS1501で検出された検出排気圧と、ステップS1401〜ステップS1405で推定した推定排気圧の差分を求める。具体的には、ステップS1405において算出した最終排気圧PEXHを推定排気圧とし、ステップS1501で検出した実際の排気圧PEXHMから推定排気圧PEXHを、以下に示す(4)式を実行して差圧DPEXHDIAGを算出する。
DPEXHDIAG=PEXHM−PEXH ・・・(4)
≪ステップS1503≫
ステップS1502で差圧DPEXHDIAGが求まると、次にステップS1503において、ステップS1502で算出した差圧DPEXHDIAGと事前に設定した最小閾値DPETHMIN及び最大閾値DPEXHMAXを比較する。具体的には差圧DPEXHDIAGが最小閾値DPTHMINよりも小さいか、及び最大閾値DPTHMAXよりも大きいかを判定する。両方の閾値の範囲内にあると判断されるとステップ1504に進み、どちらか一方の閾値、或いは両方の閾値を越えていると判断されるとステップS1506に進む。
≪ステップS1504≫
ステップS1503で、差圧DPEXHDIAGが最小閾値DPTHMINよりも大きく、また最大閾値DPTHMAXよりも小さいと判断されると、ステップS1504では異常判定カウンタの異常判定回数LTIMEを「0」にクリアする。異常判定カウンタは、ステップS1503で異常と判定する回数を計数するもので、所定の判定回数に達する前に正常判定すると、最初から異常判定の回数を計数しなおすものである。異常判定カウンタをクリアするとステップS1505に移行する。
≪ステップS1505≫
ステップS1503、S1504の制御ステップを実行すると、排気圧検出手段には異常がないと見做されて、ステップS1505は異常判定フラグPEXHERRに「0」を立ててエンドに抜けるものである。
≪ステップS1506≫
一方、ステップS1503で、差圧DPEXHDIAGが最小閾値DPTHMINよりも小さいか、或いは最大閾値DPTHMAXよりも大きいと判定された、或いは最小閾値DPTHMINよりも小さく、かつ最大閾値DPTHMAXよりも大きいと判定された場合は、ステップS1506で異常判定カウンタの判定回数LTIMEを「+1」に加算する。これによって、継続的に異常が生じていることを知ることができる。異常判定カウンタの判定回数LTIMEの計数値が加算されるとステップS1507に移行する。
≪ステップS1507≫
ステップS1506で異常判定カウンタが加算されると、次にS1507において判定回数LTIMEが異常回数閾値LTIMETHより大きいか判定する。判定回数LTIMEが異常回数閾値LTIMETHより小さい場合は、まだ最終的に異常と判断するのは早すぎるとして、ステップS1505に移行する。一方、判定回数LTIMEが異常回数閾値LTIMETHより大きい場合は、最終的に異常が発生したと見做してステップS1508に移行する。尚、ステップS1506、S1507において異常判定カウンタは異常判定回数を計数しているが、異常状態の継続時間を判断するようにしても良いものである。この場合、異常状態を判断する継続時間を設定し、この継続時間を過ぎると異常と判断するようにすることができる。
≪ステップS1508≫
ステップS1503、S1506、S1507の制御ステップを実行すると、排気圧検出手段には異常が発生していると見做されて、ステップS1508は異常判定フラグPEXHERRに「1」を立てて異常があることを記憶してエンドに抜けるものである。尚、排気圧検出手段に異常が発生していると判断されると、図3に示している制御フローを実行するように制御フローを組むことで、正確な空気流量を求めることが可能となる。
この場合は、ステップS1508の後に異常判定フラグPEXHERRに「1」が立っているかを判断する制御ステップを設け、異常判定フラグPEXHERRに「1」立っている場合は、既に最終排気圧PEXHが求まっているので、図3に示すステップS307、S308を実行するように制御フローを組むことによって正確な吸入空気量を求めることができる。
一方、異常判定フラグPEXHERRに「1」が立っていない場合は排気圧検出手段が正常であるため、通常通り排気圧検出手段の排気圧信号と吸気圧センサの圧力信号を使用して吸入空気量を求めれば良いものである。
更に、図3に示す制御フローのステップS307、S308を組み込まない場合、排気圧検出手段に異常が発生したと判断されると、正常な吸入空気量を求める演算ができなくなる恐れがあるので、バックアップモードに移行して他の方法によって擬似的な吸入空気量を求めるようにすることもできる。
例えば、アクセルセンサの検出信号に基づいて擬似的な空気流量を設定し、これによって燃料噴射量や点火時期を求めることができる。この場合、疑似的な吸入空気量はアクセル信号に応じて連続的、或いは段階的に変化させることができる。或いは、スロットルを一定開度に制御して擬似的な空気流量を設定し、これに対応した燃料噴射量や点火時期を決めることができる。
本実施例においては、排気圧算出部によって推定された排気圧と、排気管路またはEGR弁上流に取り付けた圧力センサまたは温度センサの情報に基づいて検出、或いは推定された排気圧とに基づいて、排気管路またはEGR弁上流に取り付けた圧力センサまたは温度センサの異常診断を行うことで、何らかの原因で排気管路またはEGR弁上流に取り付けた圧力センサまたは温度センサが故障したことを検知でき、誤検出による内燃機関の異常制御を防ぐことが可能となる。
また、本実施例では、推定した排気圧と検出した排気圧の差分が閾値以上となる状態が所定判断回数、或いは所定時間以上続いた場合に、排気圧検出手段に異常があると判定することで、一時的な演算誤りではなく、排気圧検出手段の故障などの現実の異常であると判断することが可能となる。このような排気圧検出手段の異常判定の結果、適切なバックアップモードによって内燃機関の制御が可能となり、異常燃焼、燃費の悪化、排気エミッションの悪化を防ぐことが可能となる。
以上述べた通り、本発明によれば、少なくとも吸気弁或いは排気弁の開閉位相に対応した吸気圧と大気圧とから排気圧を推定し、この推定された排気圧を用いて外部EGR流量を求める構成とした。これによれば、吸気弁或いは排気弁の開閉位相に対応した吸気圧と大気圧とから排気圧を推定し、この推定された排気圧を用いて外部EGR流量を求めることができるので、排気圧センサを用いずに正確な排気圧を推定して外部EGR流量を求めることができる。これによって正確な吸入空気流量が求められるので、空燃比の変動や点火時期の変動を少なくでき、排気エミッションは燃費を向上することができるようになる。
尚、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…ECU、2…アクセル開度センサ、3…圧力センサ、4…温度センサ、5…スロットルバルブ、6…吸気管路、7…燃料噴射弁、8a…可変吸気弁機構、8b…可変排気弁機構、9…ピストン、10…クランクシャフト、11…クランク角センサ、12…燃焼室、13…冷却水温センサ、14…点火プラグ、15…排気管路、16…三元触媒、17…空燃比センサ、18…湿度センサ、19…過給圧センサ、20…大気圧センサ、21…排気圧力センサ、22…排気温度センサ。

Claims (13)

  1. 吸気管路に設けられ吸気圧を検出する吸気圧センサと、大気圧を検出する大気圧センサと、吸気弁の開閉位相を制御する可変吸気弁機構或いは排気弁の開閉位相を制御する可変排気弁機構と、排気ガスを前記吸気管路に導入しその流量を制御するEGR弁を備えた排気再還流装置と、排気ガスのエネルギを排気タービンにより回収してコンプレッサによって吸気を圧縮する過給機と、少なくとも前記吸気圧センサによって検出された吸気圧に基づいて吸入空気量を演算する空気量演算装置とを備え、少なくともこの演算された前記吸入空気量に基づいて燃料噴射弁から燃料を噴射する内燃機関の制御装置において、
    前記空気量演算装置は、前記吸気弁或いは前記排気弁の開閉位相に対応した前記吸気圧と前記大気圧とから排気圧を推定し、この推定された排気圧を用いて外部EGR流量を求めると共に、少なくとも前記吸気圧と前記外部EGR流量に基づいて前記吸入空気量を演算することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記空気量演算装置は、前記吸気弁の開閉位相に対応した前記吸気圧と前記大気圧の他に回転数とに基づいて排気圧を推定する排気圧算出部を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記空気量演算装置は、前記吸気弁及び前記排気弁の開閉位相に対応した前記吸気圧と前記大気圧の他に回転数とに基づいて排気圧を推定する排気圧算出部を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項2或いは請求項3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置において、
    前記排気圧算出部は、前記吸気圧と前記大気圧の比である相対吸気圧と前記回転数とで決まる相対排気圧を求めることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記排気圧算出部は、前記相対吸気圧と前記回転数とによってマップ化された相対排気圧マップを備えており、前記相対排気圧マップは前記吸気弁及び前記排気弁の開閉位相に対応して複数備えられていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記相対排気圧マップは、予め定めた前記相対排気圧を前記回転数と前記相対吸気圧を引数としたマップであることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項4に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記排気圧算出部は、前記相対吸気圧を算出する相対吸気圧算出部を備えると共に、前記相対吸気圧と前記回転数に基づいて前記排気タービン上流の排気圧と前記大気圧の比である相対排気圧を算出する相対排気圧算出部を備え、更に前記相対排気圧と前記大気圧から絶対排気圧を算出する絶対排気圧算出部を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  8. 請求項7に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記排気圧算出部は、前記絶対排気圧算出部で算出された前記絶対排気圧を吸気温度に基づいて補正して最終排気圧を求める最終排気圧算出部を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  9. 請求項8に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記空気量演算装置は、前記EGR弁の開度と前記吸気圧と前記最終排気圧と排気温度から前記吸気管路に流入するEGRガス流量を「絞りの式」に基づいて演算するEGRガス流量演算部を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  10. 請求項9に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記空気量演算装置は、前記EGRガス流量、前記吸気圧、前記吸気温度、前記回転数、前記吸気弁及び前記排気弁の開閉位相、及び前記大気圧に基づいてEGR率を演算するEGR率算出部を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  11. 請求項10に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記空気量演算装置は、前記EGR率、前記吸気圧、前記吸気温度、前記回転数、前記吸気弁及び前記排気弁の開閉位相、前記大気圧に基づいて前記吸入空気量を演算する吸入空気量算出部を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  12. 吸気管路に設けられ吸気圧を検出する吸気圧センサと、大気圧を検出する大気圧センサと、吸気弁の開閉位相を制御する可変吸気弁機構或いは排気弁の開閉位相を制御する可変排気弁機構と、排気管路の排気ガスを前記吸気管路に導入しその流量を制御するEGR弁を備えた排気再還流装置と、前記排気管路または前記EGR弁上流に取り付けた排気圧検出手段と、排気ガスのエネルギを排気タービンにより回収してコンプレッサによって吸気を圧縮する過給機と、少なくとも前記吸気圧センサによって検出された吸気圧と前記排気圧検出手段によって検出された排気圧に基づいて吸入空気量を演算する空気量演算装置とを備え、少なくともこの演算された前記吸入空気量に基づいて燃料噴射弁から燃料を噴射する内燃機関の制御装置において、
    前記空気量演算装置は、前記吸気弁或いは前記排気弁の開閉位相に対応した前記吸気圧と前記大気圧とから相対排気圧を推定すると共に、前記相対排気圧に所定の演算を実行して最終排気圧を算出し、前記排気圧検出手段で検出された実際の排気圧と前記最終排気圧とに基づいて、前記排気圧検出手段の異常診断を行う排気圧検出手段異常判定部を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  13. 請求項12に記載の内燃機関の制御装置において、
    前記排気圧検出手段異常判定部は、前記最終排気圧と前記実際の排気圧との差分が所定値以上である状態が継続していると前記排気圧検出手段に異常があると判断することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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